中国建国-共産党結党-1



2021.07.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20210701-J7AOCQLMUJNJXF27QDI6TXUWEE/
中国 憂い潜む党創建100年 成長鈍化に包囲網

  【北京=三塚聖平】1日に創建100年を迎えて功績を内外に誇示した中国共産党だが、足元に目を移せば内憂外患の状況にある。国内では政権維持の鍵だった経済成長が鈍化。国外では強硬姿勢が災いし、米国との対立が激化して対中包囲網の形成が進む。
  「経済総量で世界2位になる歴史的な突破を実現した」。共産党の習近平総書記(国家主席)が1日、天安門広場の祝賀大会で誇示したのが経済面での成果だった。

  中国は共産党による一党支配を掲げつつ、最高指導者だった鄧小平氏が打ち出した改革開放政策によって急速な経済成長を遂げた2010年には国内総生産(GDP)で日本を抜いて米国に次ぐ世界2位となり、経済成長は共産党支配を正当化する主軸となっている。

  近年はしかし、人件費高騰で「世界の工場」の魅力が低下し、急成長は鳴りを潜めた。強権的に進めた「一人っ子政策」の弊害で少子高齢化が加速し、国力低下に直結する人口減少も迫っている。
  さらに深刻なのは米欧による対中圧力だ。新型コロナウイルスをめぐる対応、香港や新疆ウイグル自治区の人権問題などをめぐり欧米諸国の対中感情は悪化。バイデン米政権は同盟・パートナー諸国と「対中包囲網」の構築を進める。

  習氏は自身への権力集中を進め、トップダウンで難局を乗り切る構えだ。すでに国家主席の任期制限を撤廃しており、来年秋の党大会では総書記として異例の3期目に入ることを視野に入れる。習氏は今、建国の指導者、毛沢東と並ぶ存在と演出されている。
  目立つのは鄧小平路線からの転換だ。毛の長期独裁が文化大革命などの大混乱を引き起こしたという反省から整えられた集団指導体制は変質し、低姿勢に徹する外交路線「韜光養晦(とうこうようかい)」も過去のものとなった

  党を支えた経済成長が輝きを失う中、習氏は名実ともに歴史的指導者となることを狙い、演説で「党の歴史的任務」と強調した台湾統一に向けた動きを積極化させるとみられる国内では異論を押さえ込む強権統治をすすめ、米欧との対立もさらに激化しそうだ。


2021.07.01-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM0124Z0R00C21A7000000/
中国・習氏「台湾統一は歴史的任務」 党創立100年式典

  【北京=多部田俊輔】中国共産党は1日午前、北京市内の天安門広場で創立100年の記念式典を開いた。習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席)は演説で「香港での全面的な管轄権を持ち、台湾独立のたくらみを断固として粉砕しなくてはいけない」と強調。米国を念頭に「外部勢力が私たちをいじめ、圧迫することも決して許さない」と米国に対抗する姿勢を鮮明にした。

  習氏の演説は約1時間。米国が支援を強化する台湾について、「祖国の完全統一を実現することは共産党の歴史的任務だ」と強調。「国家主権と領土を完全に守る決意や強大な能力を見くびってはならない」と力強く述べたところで、天安門広場から大きな拍手と歓声が湧き起こった。
  香港や台湾、新疆ウイグル自治区を巡って対立を深める米国に対抗する姿勢を明確に示した。米国が共産党の支配体制に問題の根源があると党を標的にすることに対して、習氏は「共産党と国民を分割して対立させる企ては絶対に思いのままにならない」と反論した。
  さらに、米国を念頭に「偉そうな説教を絶対に受け付けない」と強調し、「いかなる外部勢力が私たちをいじめ、圧迫することも決して許さない」と指摘。軍事力についても「世界一流の軍隊をつくりあげ、より強大な能力で、国家の主権、安全、発展の利益を守りぬく」と述べた。

  香港国家安全維持法(国安法)が施行されて1年が経過した香港については、高度の自治を認めた「一国二制度」を堅持すると述べたが、「香港での全面的な管轄権を持つ」とも強調。香港の言論統制などを強める取り組みを正当化した。

  習氏は演説の冒頭で、貧困問題を解決して国民生活にややゆとりがある「小康社会」の全面的な達成という「(党創立)100年の奮闘目標」の実現を宣言し、大きな拍手を受けた。行政や司法、企業活動などのすべてを指導する共産党の統治体制の優位性を強くアピールした。
  さらに「未来を切り開くには共産党の強固な指導を堅持しなければならない」と強調した。外交については新型の国際関係の構築を推し進め、習氏が提唱する広域経済圏構想「一帯一路」の発展を進める方針を強調した。
  習氏は記念式典に1人だけ人民服を来て登壇した。スーツを着た李克強(リー・クォーチャン)首相ら最高指導部メンバーや王岐山(ワン・チーシャン)国家副主席に加え、胡錦濤(フー・ジンタオ)前国家主席や温家宝前首相らと歴代の指導者らも登壇した。江沢民(ジアン・ズォーミン)元国家主席は見当たらなかった。

  党創立の記念式典はこれまで、天安門広場の隣に位置する人民大会堂で指導者が演説してきた。習氏は中国を代表する天安門で初めて演説することで、来年秋の最高指導部が刷新する党大会に向けて、慣例を破って3期目に入ることを視野に求心力を高める狙いも透けて見える。
  式典には7万人余りが参加した。開始前には共産党旗を掲げたヘリコプターが「100」という形で飛行し、主力戦闘機「殲10」などが編隊飛行を行った。軍事パレードの実施は見送ったが、「殲10」は台湾の防空識別圏(ADIZ)に入っている戦闘機で、軍事力をアピールする狙いもありそうだ。

  北京市内は1日、天安門広場付近に武装警察などを配置して厳戒態勢を敷く。周辺の地下鉄駅は閉鎖され、多くの店舗が営業を中止した。北京以外の主要都市でも治安当局がデモなどの事態を抑え込むため人やモノの移動を制限し、ネットの監視を強める。
  中国では憲法で共産党を「国家の指導的な立場」と位置づける。全国人民代表大会(全人代、国会に相当)も共産党の指導を受けて、党の方針を具現化する役割だ。党員数は9515万人。中国大陸の総人口(14億1177万人)の7%程度を占める。


2021.07.01-gooニュースー(夕刊フジ)-https://news.goo.ne.jp/article/fuji/politics/fuji-pol2107010002.html
自民、立民、公明…祝賀の“噴飯” 中国共産党100年に主要政党はどう対応 二階氏名義で電報という報道も 選挙協力の立民・共産は対応正反対

  中国共産党は1日、創建100年の記念日を迎えた。北京で同日午前に記念式典を開き、習近平国家主席(党総書記)が重要演説を行う。中国当局による人権弾圧や軍事的覇権拡大に対し、米国中心の民主主義国から批判が高まるなか、中国メディアは各国首脳や要人からの祝賀メッセージを報じて対抗している。日本政界でも「親中派」とされる政治家らの祝辞が報じられたが、主要政党はどう対応したのか。夕刊フジが取材したところ、実に興味深い結果が得られた。

  「香港やチベットなどに対する人権侵害については甚だ遺憾だ。もろ手を挙げてお祝いする状況ではないが、北京政府(中国政府)とわが国は物理的に避けられない近い距離にある。その政権を担う政党に対する儀礼的なメッセージは用意している。私の名前で出す」
   立憲民主党の枝野幸男代表は6月30日の記者会見で、こう語った。
   夕刊フジの記者が「中国は覇権主義で、人権弾圧も指摘される。7月1日の記念日を『素直に喜べない』という意見もある。(立憲民主党は)お祝いできるのか?」と、枝野氏の見解をただしたのに答えたのだ。

   米政府は今年1月、中国政府がウイグルでジェノサイド(民族大量虐殺)を行っていると認定した。英国で6月に開催された先進7カ国(G7)首脳会議の共同声明にも、「人権や基本的自由を尊重するよう中国に求める」「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調」と記されている。
   同党幹部は会見直後、「うちは、あくまで中国側からの打診(要請)に儀礼で応じたまでだ。そこは分かってほしい」と、繰り返し記者に念を押した。
  このほか、主要政党の対応は別表の通り。

  菅義偉首相の日本政府は「特段の対応は取らない」(加藤勝信官房長官)というが、自民党は判然としなかった。6月29日から取材を申し込んだが、「親中派」とされる二階俊博幹事長が陣取る幹事長室は同月30日時点で、「何とも答えられない。こちらは『党間外交』の窓口だが、党全体としての対応はしていないと思われる」「確認中だ。軽々に答えられない」との回答だった。

  同党では、先の通常国会終盤、対中非難決議をめぐっても、「対中強硬派」と「親中派」の間で意見がまとまらなかった。
  こうしたなか、産経新聞は1日朝刊に、「自民、二階幹事長名義で電報」という記事を掲載した。電報には、日中両国が東アジア地域の平和と安定への責任を果たすことや、国際社会の期待に応えることの重要性について盛り込んだという。
  日本固有の領土、沖縄県・尖閣諸島周辺海域に連日侵入して、日本の平和を脅かしているのは中国の海警局船である。
  中国とのパイプを誇る公明党は、「中国共産党側から要請があり、山口那津男代表名で、お祝いのメッセージを出した」(広報担当)という。

  社民党も「福島瑞穂党首が出した。これをもって『党として出した』と言っていい」(福島氏の国会事務所)と回答した。
  次期衆院選に向けて、共産党と立憲民主党は選挙協力に向けた協議開始で合意している。ただ、中国共産党への姿勢は違うようだ。
  志位和夫委員長率いる日本共産党の広報担当は「中国側からの要請もなく、お祝いは出していない。そもそも、東・南シナ海での力による現状変更、覇権主義的振る舞いや、人権弾圧を見ると、中国共産党は共産党の名に値しない」と言い切った。
■島田氏「情けない」
  日本維新の会と、国民民主党も祝意を示さなかった
  維新の幹部は「中国をめぐる最近の諸々の情勢を踏まえ、祝電などは打っていない。松井一郎代表名で祝電を打てば、お祝いどころか『対中抗議文』になってしまう」と語った。
  玉木雄一郎代表の国民民主党は「中国大使館経由の依頼もなく、特にお祝いを出す予定はない」(広報担当)とした。

主要政党の対応をどう見るか。

 福井県立大学の島田洋一教授(国際政治)は「中国共産党政権が、香港で『言論の自由』を踏みにじり、ウイグルでの人権弾圧でも国際社会の批判を浴びるなか、祝意を示す政党があるとは、実に情けない話だ。あり得ない。日本共産党が、よほど筋が通ったことを言っている。あくまで党と党の関係で、外交儀礼を理由にメッセージを出すにしても、諸問題について別途、党執行部などが記者会見を開き、政党として厳しく、批判的なコメントをするなど対応しなければ、祝意を伝えたことだけが歴史に残る。中国側の宣伝にも利用されかねず、問題だ」と語っている。


2021.07.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20210701-ZXGDMYPRFZNQVEZAKTGUFODKSY/
中国共産党百年 長期独裁体制を警戒せよ 今も続く人権弾圧を許すな

  中国共産党は1日、創建100年の式典を行う。一党支配の下で貧困国家から世界第2位の経済大国へ成長した「業績」を内外に誇示するが、党が演出する祝賀ムードは国内の一部で共有されているにすぎない。

  香港での言論弾圧や少数民族への人権侵害に、国際社会は厳しい視線を投げかけている。党の100年が大躍進から文化大革命、天安門事件へと、弾圧の歴史であったことは誰もが知る。
  外に向けては、東シナ海や南シナ海で力による現状変更を図っている。党創建100年を機に独裁体制を強める中国に、民主主義陣営の一角を担う隣国の日本はいかに対峙(たいじ)していくか。そのことが強く問われている。

◆毛氏の個人崇拝に並ぶ
  中国の習近平国家主席(中国共産党総書記)は6月29日、北京の人民大会堂で演説し「永遠に党を信じ、党を愛し、党のために各自の持ち場で粘り強く必死に努力しなければならない」と全党員に強く忠誠を求めた。
  28日には祝賀行事の一環として「偉大な道程」と題する歴史演劇が上演され、習氏が「新時代」を築いたと位置付けられた。「建国の父」毛沢東に並ぶ扱いで、習氏への個人崇拝に結び付ける演出だったと言っていい。
  1966年から10年続いた文化大革命など毛沢東の長期独裁が引き起こした大混乱への反省から、共産党は前任の胡錦濤氏までは集団指導体制を守ってきたはずだった。だが2012年11月に党総書記の座についた習氏は、党内の対抗勢力を反腐敗の名目で続々と粛清し、長期独裁に向けた地ならしを行ってきた。

  習氏の念頭には、さらに2つの「100年祝賀」があるのではないか。27年の人民解放軍創設100年と、49年の建国100年である。習氏は建国100年時に96歳となるが、その全てを最高権力者として迎えることも可能だ。 
  2期10年までと定められた国家主席の任期は18年の憲法改正で任期条項を撤廃させた。慣例では党総書記の座も2期10年とされるが、来年秋の党大会で「実績」を誇示して3期目に入れば、慣例は有名無実となる。習氏による独裁体制の完成である。
  創建100年の節目に、習氏による強権的な独裁体制への先祖返りが明確になっている。この動きを国際社会と日本は改めて強く警戒する必要がある。
  香港国家安全維持法(国安法)の施行1年となった香港では民主活動家やジャーナリストら110人以上が逮捕され、中国に批判的な論陣を張っていた「蘋果(ひんか)日報(アップルデイリー)」が発行停止に追い込まれた。自由の象徴だった香港は今や、暗黒の中で沈黙を強いられている。
  新疆(しんきょう)ウイグル自治区でのウイグル人への「ジェノサイド(民族大量虐殺)」を含む少数民族への人権侵害、台湾への軍事圧力、国際法を無視した南シナ海などへの強引な海洋進出、日本や周辺国への威圧といった覇権主義も激化の一途をたどっている。
  党創建100年に合わせて新設した党の最高栄誉賞「七一勲章」は、その南シナ海で活動する海上民兵や新疆ウイグル自治区で独立勢力を抑えた党幹部らが選ばれた。露骨な強権の誇示である。
◆日本は天安門の反省を
  6月中旬に英国で開かれた先進7カ国首脳会議(G7サミット)では、自由や民主主義、法の支配という普遍的な価値観を共有する国々が、中国など専制主義の国々への対抗軸となることを確認した。菅義偉首相は「自由、人権、法の支配について中国もしっかり保障すべきだ」と述べた。
  G7の一員であり、とりわけ中国の風波を直接受ける隣国の日本こそ、共産党政権の覇権を抑止する先頭に立たねばならない。
  だが、立憲民主党の小沢一郎衆院議員と、河野洋平元衆院議長が「党創建100年」に祝意を表すメッセージを送ったことが中国側により明らかにされた。国会は、中国政府による人権侵害を非難する決議案の採択を見送った。
  民主化を求める学生ら罪のない市民を人民解放軍が無差別に殺傷した1989年の天安門事件で日本政府は欧米諸国の対中制裁に反対し、中国の国際社会への復帰を助けることになった。

  その反省を生かすべきは、今である。


2021.06.30-中日新聞-https://www.chunichi.co.jp/article/282242?rct=world
中国共産党100年 進む強権統治 香港国安法1年で市民沈黙

  【北京共同】中国共産党は7月1日、創建100年の記念日を迎える。習近平指導部は中国を経済大国の地位に押し上げた党の功績をアピール。一党支配体制の正統性を主張する。香港国家安全維持法(国安法)の施行から1年となった香港では、民主派が排除され市民は政府批判を控えて沈黙。香港を含む中国全体で共産党による強権的な統治が進む。

  香港では6月30日、反政府的な言動を取り締まる国安法施行から1年がたった。同法違反容疑の逮捕者は27日時点で15~79歳の男女117人。抗議デモのスローガンを掲げただけで罪に問われ、自由な国際都市として知られた香港は輝きを失いつつある。


2021.06.30-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20210630-34NN76HVUROD7N7XSLIKOP5LP4/
<独自>自民、中国共産党100周年で電報 二階幹事長名で
  中国共産党創建100年の記念日となる7月1日を控え、自民党が二階俊博幹事長の名義で中国側に電報を送ったことが30日、分かった。中国側から依頼があり、外交儀礼を踏まえて応じた。党幹部が明らかにした。

  党関係者によると、電報には、日中両国が東アジア地域の平和と安定への責任を果たすことや、国際社会の期待に応えることの重要性について盛り込んだ。
  中国共産党創建100年をめぐっては、かつて自民党総裁を務めた河野洋平元衆院議長が祝意を寄せたと中国国営通信の新華社が報じているほか、立憲民主党や、同党の小沢一郎衆院議員もメッセージを送っている。



2019.10.1-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50427540R01C19A0AM1000/
中国建国70年、習主席「一国二制度堅持」 香港念頭に

【北京=多部田俊輔】中国の習近平(シー・ジンピン)指導部は1日、建国70年の国慶節(建国記念日)を記念する式典を北京市中心部の天安門広場一帯で実施した。香港デモを抱える中、習国家主席は「(香港に高度の自治を認める)一国二制度を堅持する」と演説した。「いかなる勢力も偉大な祖国の地位を揺るがすことはできない」とも強調し、軍事パレードで最新鋭の兵器を公開し、中国共産党の統治力を国内外に誇示した。

  式典は午前10時(日本時間同11時)に始まった。習主席、李克強(リー・クォーチャン)首相ら最高指導部を構成する7人の政治局常務委員が天安門楼上のひな壇に並んだ。健康状態に注目が集まる江沢民(ジアン・ズォーミン)、胡錦濤(フー・ジンタオ)両元国家主席も出席した。習主席は演説で香港について触れ、一国二制度の堅持とともに「香港の長期的な繁栄と安定を維持する」と話した。香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官を招くことで支持していく考えも改めて示した。
  香港デモと関連して中国への警戒感が強まる台湾に関しては「両岸(中台)関係の平和的な発展を推進する」と指摘。2020年1月の次期総統選もにらみ、「祖国の完全統一を実現するための奮闘を続ける」と、台湾独立派をけん制した。貿易摩擦が長期化する米中関係を念頭に、習氏は「お互いに利益を得る開放戦略を行う」とも演説。米国とのハイテク分野の覇権争いが激しくなる中、「いかなる勢力も中国人民の前進の歩みを妨げることはできない」と自信を示した。

  軍事パレードは約1万5千人の兵員が参加し、約160機の軍用機、約580台の戦車などが登場。当局は「近年で最大規模」としている。米本土を射程に入れる最新の多弾頭型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「東風41」も初めて公開し、米国を軍事力でもけん制した格好だ。式典が開かれた天安門付近、パレードに使う長安街は大量の武装警察などが投入されて厳戒態勢が敷かれている。沿道のビルの立ち入りを厳しく制限し、多くの店舗は営業を中止し、一般市民は自由に通行することもできない。市民が参加するパレードも実施されたが、参加者は当局が選ぶ仕組み。新疆ウイグル自治区で多くのウイグル族が身柄を拘束されているとの批判を受けているため、ウイグル族などをパレードに参加させることで団結をアピールする狙いがあるとみられる。
  軍事パレードは2012年の習指導部の発足以来3回目となった。15年の「抗日戦争・反ファシズム戦争勝利70年」を記念するパレードは北京市、17年の軍創立90年のパレードは内モンゴル自治区でそれぞれ実施された。1949年の新中国の建国からは通算で17回目。


2019.9.30-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/world/news/190930/wor1909300018-n1.html
習外交、攻めから守りへ 建国70年、対米摩擦で一帯一路に逆風

【北京=西見由章】建国70年を1日に迎える中国の習近平国家主席はいま、貿易戦争の泥沼化に象徴される米国との「新冷戦」や、巨大経済圏構想「一帯一路」の停滞など厳しい外交環境に直面している。2012年の習指導部発足後、1期目の5年間は経済力を背景にした「攻め」の対外姿勢が目立ったが、2期目は「守り」を強いられる局面が増えている。
 米国は計2500億ドル(約27兆円)分の中国産品に対する25%の追加関税に加えて9月1日には1120億ドル分に15%の追加関税を課し、さらに1600億ドル分を12月に発動する構えだ。対米輸出品すべてに追加関税がかけられれば、景気や雇用へのダメージは避けられない。北京の経済専門家は「中国経済はハードランディングの段階に入った」と危機感を隠さない。
 国民の不満も高まっている。豚コレラの流行がきっかけとなり安価な食材の豚肉価格が上昇、貿易摩擦の激化が物価全体を押し上げている。人民元相場は8月以降、対ドルで7元台の元安水準が続く。輸出を後押しするため当局が一定の元安を容認しているとの見方が広がるが、「人民元資産の目減りはすべての人に影響が出る。国の問題を国民の負担に転嫁しているとの認識が広がっている」と先の経済専門家は指摘する。
 米側が要求する国有企業に対する補助金廃止などの経済改革は政治体制改革にもつながり「(のらりくらりと批判をかわす)太極拳を続けるしかない」(北京の大学教授)のが現状だ。
 アジアの外交官は「貿易の問題がいずれ解決しても、米中の全面対立という状況は、中国の体制が変わらない限りずっと続くだろう」と分析する。

習氏が13年に提唱した一帯一路も、発展途上国が多額の負債を抱えて中国の政治的要求に応じざるを得なくなる「債務のわな」問題が表面化。「一帯一路は透明性に欠ける」(世界銀行)などと国際社会から厳しい目が注がれている。
 来年1月の台湾の総統選を控え、中国当局は「一つの中国」原則を認めない民主進歩党政権の下野を狙っていた。香港での抗議活動の拡大が、再選を狙う蔡英文総統への追い風となったのは大きな誤算だ。


2019.9.30-IZAイザ-産経新聞-https://www.iza.ne.jp/kiji/world/news/190930/wor19093018590007-n1.html
中国建国70年 内憂外患の習主席「団結」演出 長老ら不満、くすぶる火種

北京=西見由章】中華人民共和国が建国70年を迎える10月1日、北京の天安門広場周辺では祝賀行事が開かれ、軍事パレードで最新鋭の兵器を誇示する。米国との貿易戦争や経済成長の減速、香港の混乱といった内憂外患に直面し、共産党長老の間では習近平国家主席(共産党総書記)への不満もくすぶるが、習氏は党の「団結」を演出し、自らの権威を守る構えだ。
 習氏は30日に北京で開かれた祝賀レセプションで「党中央を中心にしっかりと団結しなければならない」と演説。団結は中国人民が「危険や困難」に勝利する支えになると訴えた。また香港の混乱を念頭に「一国二制度」や「港人治港(香港人による自治)」を継続すると強調し、香港は中国本土とともに発展できると主張した。
 数々の政敵を打倒した反腐敗運動など強気一辺倒で党内の権威を確立してきた習氏はここへきて国内外の問題が山積していることで、党内の協調と団結を演出しようとしている。
 共産党理論誌「求是」は9月16日付で、習氏が「われわれは指導者の終身制を撤廃し、任期制度を実行している」と2014年に語った講話を掲載。習氏は昨年3月の全国人民代表大会(全人代=国会)で国家主席の任期制限を撤廃する憲法改正に踏み切り、党内外から「終身制への道を開いた」との声も上がった。
 講話の掲載は、指導者の終身制を撤廃した●(=登におおざと)小平(とう・しょうへい)を持ち上げる意図がありそうだ。建国70年を前に、党の宣伝工作は●(=登におおざと)氏や江沢民元国家主席、胡錦濤前国家主席ら過去の指導者の功績を強調する姿勢が目立つ。
 ただ、7月末に北京で開かれた李鵬元首相の告別式には習氏ら7人の政治局常務委員や江沢民氏が出席する一方、党の重要会議「北戴河会議」で北京に隣接する河北省にいた胡錦濤氏は花輪を贈るにとどめた。温家宝前首相、朱鎔基元首相らが出席しないのも異例で、「現指導部に対する不満の表れ」(党関係者)との見方がある。
 党内で表立って習氏に対抗できる政治勢力は存在しないが、権力の足元では火種がくすぶっている。


2019.9.28-Newsweek-https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/09/70-17.php
建国70周年に影を落とす中国共産党の憂鬱
ミンシン・ペイ (米クレアモント・マッケンナ大学教授、本誌コラムニスト)
<過去の成功要因はほぼ消滅しており100周年まで一党支配が続く保証はない>

中華人民共和国の建国70周年の記念日である10月1日、習近平(シー・チンピン)国家主席は、共産党体制の業績を高らかにうたい上げる演説を行うだろう。しかし、共産党の内部では未来への不安が広がり始めている。

無理もない。長引く景気減速と対米摩擦の激化により、中国共産党創設100周年に当たる2021年は、暗いムードのなかで迎えることになりそうだ。2049年の建国100周年に、共産党の一党支配体制が存続している保証もない。そもそも中国共産党政権は、一党支配の「寿命」に近づきつつあるのかもしれない。
ほかの国の例を見ると、メキシコの制度的革命党(PRI)は71年(1929~2000年)、旧ソ連の共産党は74年(1917~91年)、中国および台湾の国民党は73年(大陸で1927~ 49年、台湾で49~2000年)で「寿命」が尽きている。北朝鮮の金一族の独裁体制は、これまで71年間続いている。現在、中国共産党と肩を並べる長期体制はこれだけだ。
中国共産党が未来を楽観できないのは、「歴史の法則」だけが理由ではない。中国が文化大革命のダメージを克服し、この40年間の経済的繁栄を実現する道を開いた要素は、あらかた失われている。
共産党体制の未来にとって最大の脅威は、米中冷戦だ。毛沢東後の時代、中国はおおむね国際舞台で控えめな態度に徹してきた。争いごとを極力避け、国力の増強に専念してきたのだ。
ところが、経済大国として台頭した中国は、強硬な外交政策を推し進めるようになった。アメリカはそれに神経をとがらせ、対中政策を関与型から対決型に転換し始めた。
ナショナリズムを煽る?
米中冷戦では、アメリカが勝利を収める可能性がはるかに高い。アメリカは、軍事力と技術力、そして経済の効率性で中国を上回っている。
ドナルド・トランプ米大統領の言動でほころびが見えているものの、同盟関係もアメリカのほうが強固だ。本格的な米中冷戦が始まれば、アメリカが被るダメージも大きいかもしれないが、中国共産党に暗い未来が訪れることはほぼ間違いない。
中国共産党にとっては、経済面の逆風も強い。中国の目覚ましい経済成長の原動力になったのは、若くて潤沢な労働力、急速な都市化、大規模なインフラ投資、市場の自由化、グローバリゼーションの進展だった。

恐怖政治の落とし穴
これらの要因はことごとく、既に消滅するか、以前ほどの力を失っている。非効率な国有企業の民営化など、大胆な経済改革を実行すれば経済成長を持続できる可能性もあるが、これまで改革は掛け声倒れに終わってきた。国有企業が一党支配の基盤であることを考えると、本格的な改革が実行されることは考えにくい。
  国内政治の変質も気掛かりな要素だ。習体制の中国共産党は、それまでうまく機能していた政治の在り方──現実主義、イデオロギーに関する柔軟性、集団指導体制──を捨ててしまった。最近は、イデオロギーの画一性、規律の徹底、恐怖に基づく強権支配といった要素が目立つ。
国内政治の変質も気掛かりな要素だ。習体制の中国共産党は、それまでうまく機能していた政治の在り方──現実主義、イデオロギーに関する柔軟性、集団指導体制──を捨ててしまった。最近は、イデオロギーの画一性、規律の徹底、恐怖に基づく強権支配といった要素が目立つ。
このような政治の下では、取り返しのつかない政策ミスが発生するリスクが高まる。もちろん、中国共産党がやすやすと権力を手放すわけがない。国民のナショナリズムをあおり、反対勢力に対しては締め付けを強めるだろう。
それでも、この戦略により共産党の一党支配体制が苦境を脱することはない。国民のナショナリズムを刺激すれば、一時的には共産党への支持が強まるかもしれないが、エネルギーはやがてしぼむ。人々の生活水準が向上し続けなければ、それはおそらく避けられない。
それに、権力維持のために脅しと暴力に依存する体制は、大きな代償を払わされる。経済活動が停滞するし、人々の抵抗が強まり、治安維持のためのコストが膨れ上がる。国際社会でも孤立する可能性が高い。10月1日の演説で習がこのような暗い見通しを語ることはないだろう。
しかし、いくら習が愛国的な言葉を並べ立てても、共産党の支配体制が毛時代以降で最も揺らいでいるという事実は変えられない。
From Project Syndicate


2019.9.27-Yahoo!!ニュース-https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20190927-00144460/
安倍首相の祝賀ビデオメッセージが中国のCCTVで大写し――中国建国70周年記念

安倍首相等数名の日本政財界関係者等による中国建国70周年記念を祝賀するメッセージが27日、CCTVで大きくクローズアップされ延々と流された。米中関係悪化における中国の意図と日本の位置づけを考察する。
◆CCTVお昼のニュースでほぼ全文公開
 9月27日、お昼の中央テレビ局CCTV4(国際)で長い時間を使って、安倍首相の中国建国70周年記念を祝賀するビデオメッセージが放映され、思わずCCTVの画面に釘付けになってしまった。 本当とは思えないような、「あっ!」と声が出てしまうようなニュースだったが、それが本当であることを示すサイトはいくらでもある。
 たとえば「安倍晋三の新中国成立70周年を祝うビデオメッセージ、中国語も少し交えて」をご覧いただくと、安倍首相の日本語による祝辞を、そのまま聞くことができる。 このメッセージは、多くの中国のウェブサイトに転載されて、全中国に拡散していったと言っても過言ではない。 その一例として「大河報網」や、環球網の報道などがある。
 リンク先をクリックしてお聞きいただければ何を話したかに関してはお分かりいただけると思うが、念のため文字化してお示ししたい。 これは9月26日の夜、駐日本国中国大使館で開催された中華人民共和国成立70周年記念式典に安倍首相が寄せたビデオメッセージが基になっているので、その日本語の全文と比較する。

 括弧で括ったのがCCTVでは報道されなかった部分だ。最初に言っている「ダージャー・ハオ!」は中国文字では「大家好!」で、「皆さん、こんにちは」という意味だ。

 全文は以下のとおりである。

 ―― ダージャーハオ!皆さんこんばんは。安倍晋三です。中華人民共和国が建国70周年を迎えられたことに対し、日本国政府および日本国民を代表し、心から祝意を表します。 (本年は中国が建国70周年を迎え、日本が平成から令和へと新たな時代を迎える節目の年です。日中両国が良い雰囲気の中で、それぞれにとって記念すべき年を迎えられることを大変喜ばしく思います。)
  6月のG20大阪サミットでは、日中両国が成功に向けて協力し、G20としての力強い意志を大阪首脳宣言を通じて世界に発信することができました。サミットに先立ち行われた日中首脳会談と夕食会では、来春に習近平国家主席を国賓として日本にお迎えすることについて首脳間で一致し、日中新時代を切り拓いていくとの決意を共有することができました。
 日中両国はアジアや世界の平和と繁栄に共に大きな責任を有しています。両国が地域や世界の課題に協力して取り組み、国際社会への貢献を共に進めることは、両国の新たな未来の姿を築くことにつながると確信しています。 (今、私たちはその新しい歩みを始めました。そして、来春の習主席の国賓としての訪日は、両国の新たな未来の姿を打ち出す上で、またとない重要な機会です。日中新時代にふさわしい、有意義な訪日にしていきたいと思います。)
  最後に、日中関係のさらなる発展、ご列席の皆さまのますますのご健勝をお祈り申し上げまして、私の祝辞といたします。ありがとうございました。謝謝! 以上だ。
 最後の「謝謝(シェシェ)」は皆さんご存じのように「ありがとう」の中国語である。安倍首相等数名の日本政財界関係者等による中国建国70周年記念を祝賀するメッセージが27日、CCTVで大きくクローズアップされ延々と流された。米中関係悪化における中国の意図と日本の位置づけを考察する。

CCTVお昼のニュースでほぼ全文公開
 9月27日、お昼の中央テレビ局CCTV4(国際)で長い時間を使って、安倍首相の中国建国70周年記念を祝賀するビデオメッセージが放映され、思わずCCTVの画面に釘付けになってしまった。
 本当とは思えないような、「あっ!」と声が出てしまうようなニュースだったが、それが本当であることを示すサイトはいくらでもある。
 たとえば「安倍晋三の新中国成立70周年を祝うビデオメッセージ、中国語も少し交えて」をご覧いただくと、安倍首相の日本語による祝辞を、そのまま聞くことができる。 このメッセージは、多くの中国のウェブサイトに転載されて、全中国に拡散していったと言っても過言ではない。 その一例として「大河報網」や、環球網の報道などがある。
 リンク先をクリックしてお聞きいただければ何を話したかに関してはお分かりいただけると思うが、念のため文字化してお示ししたい。
 これは9月26日の夜、駐日本国中国大使館で開催された中華人民共和国成立70周年記念式典に安倍首相が寄せたビデオメッセージが基になっているので、その日本語の全文と比較する。 括弧で括ったのがCCTVでは報道されなかった部分だ。最初に言っている「ダージャー・ハオ!」は中国文字では「大家好!」で、「皆さん、こんにちは」という意味だ。 全文は以下のとおりである。

 ―― ダージャーハオ!皆さんこんばんは。安倍晋三です。中華人民共和国が建国70周年を迎えられたことに対し、日本国政府および日本国民を代表し、心から祝意を表します。 (本年は中国が建国70周年を迎え、日本が平成から令和へと新たな時代を迎える節目の年です。日中両国が良い雰囲気の中で、それぞれにとって記念すべき年を迎えられることを大変喜ばしく思います。)
  6月のG20大阪サミットでは、日中両国が成功に向けて協力し、G20としての力強い意志を大阪首脳宣言を通じて世界に発信することができました。サミットに先立ち行われた日中首脳会談と夕食会では、来春に習近平国家主席を国賓として日本にお迎えすることについて首脳間で一致し、日中新時代を切り拓いていくとの決意を共有することができました。
 日中両国はアジアや世界の平和と繁栄に共に大きな責任を有しています。両国が地域や世界の課題に協力して取り組み、国際社会への貢献を共に進めることは、両国の新たな未来の姿を築くことにつながると確信しています。 (今、私たちはその新しい歩みを始めました。そして、来春の習主席の国賓としての訪日は、両国の新たな未来の姿を打ち出す上で、またとない重要な機会です。日中新時代にふさわしい、有意義な訪日にしていきたいと思います。)
  最後に、日中関係のさらなる発展、ご列席の皆さまのますますのご健勝をお祈り申し上げまして、私の祝辞といたします。ありがとうございました。謝謝! 以上だ。
 最後の「謝謝(シェシェ)」は皆さんご存じのように「ありがとう」の中国語である。
 このような長いメッセージを、お昼のニュースとは言え、ほぼ全文公開するというのは、前代未聞と言ってもいいだろう。 それだけではない。
 続いて公明党の山口 那津男代表、慰安婦問題に関する「河野談話」で知られる河野洋平氏、日中議連(日中友好議員連盟)会長の林芳正議員(自民党)、かつて映画「君よ 憤怒の河を渡れ」で中国で人気を博した女優の中野良子さんなどの大写しの顔とメッセージが放映され、経済界からもメッセージが寄せられた。

米中貿易戦争と日本への甘い誘い
 米中の仲が悪くなったら、中国は必ず日本に微笑みかけてくるというのは常套手段ではあるものの、この日も日本の政財界からの一連の祝賀メッセージの報道が終わると、いきなりトーンを変えてトランプ大統領への弾劾手続きが始まったことを、強い口調で放映し始めた。その露骨なまでの対比に、これもまた唖然として思わず前のめりに画面に食い入ってしまった。
 習近平国家主席が安倍首相のこの「友好的」な姿勢を、どれだけ歓迎していることか、考えただけでも空恐ろしい。
 今年1月24日付のコラム「日ロ交渉:日本の対ロ対中外交敗北(1992)はもう取り返せない」の後半のグラフに示し、また昨年10月16日付のコラム「日本は中国との闘い方を知らない」で詳述したように、日本は1989年の天安門事件後の西側諸国による対中経済封鎖を解除させて、今日の中国の繁栄をもたらした。
 その結果大国になってしまった中国に、又もや跪いて、今度は中国にアメリカを凌駕させるチャンスをプレゼントしようとしている。 日本経済を成長させるためには致し方ないという考え方もあろうが、その結果、言論弾圧をする一党支配の共産主義国家が全世界を制覇することになるのだ。全人類が、あの監視社会と言論弾圧の下にひれ伏すような世界を招くための手助けを、いま日本はしているのである。
 かつて、「その先が読めない日本」は、大本営の報道を信じて戦争へと突き進んでいった。 その日本の盲目性は、まるで日本の国民性のように今も厳然として存在する。
 香港の若者たちが、あれだけ命を懸けて「言論の自由」と「民主」を守ろうとしているのに、日本は何をしているのか。 何も見えないのか。 「未来」を見る目を捨てたのか。
 1948年の国共内戦で、共産党軍の食糧封鎖により餓死体の上で野宿した経験さえ、大陸では公開することが許されない。そのような言論弾圧をしている中国が、日本政府の目には見えないのだろうか。
 筆者がこの齢になってもなお、執筆活動を続けるのは、この言論弾圧と闘っているからだ。そのためには何があっても、警鐘を鳴らし続ける。これは餓死せずに生き残った者の使命だと、自分に言い聞かせている。
 このような長いメッセージを、お昼のニュースとは言え、ほぼ全文公開するというのは、前代未聞と言ってもいいだろう。 それだけではない。
 続いて公明党の山口 那津男代表、慰安婦問題に関する「河野談話」で知られる河野洋平氏、日中議連(日中友好議員連盟)会長の林芳正議員(自民党)、かつて映画「君よ 憤怒の河を渡れ」で中国で人気を博した女優の中野良子さんなどの大写しの顔とメッセージが放映され、経済界からもメッセージが寄せられた。

米中貿易戦争と日本への甘い誘い
 米中の仲が悪くなったら、中国は必ず日本に微笑みかけてくるというのは常套手段ではあるものの、この日も日本の政財界からの一連の祝賀メッセージの報道が終わると、いきなりトーンを変えてトランプ大統領への弾劾手続きが始まったことを、強い口調で放映し始めた。その露骨なまでの対比に、これもまた唖然として思わず前のめりに画面に食い入ってしまった。
 習近平国家主席が安倍首相のこの「友好的」な姿勢を、どれだけ歓迎していることか、考えただけでも空恐ろしい。
 今年1月24日付のコラム「日ロ交渉:日本の対ロ対中外交敗北(1992)はもう取り返せない」の後半のグラフに示し、また昨年10月16日付のコラム「日本は中国との闘い方を知らない」で詳述したように、日本は1989年の天安門事件後の西側諸国による対中経済封鎖を解除させて、今日の中国の繁栄をもたらした。
 その結果大国になってしまった中国に、又もや跪いて、今度は中国にアメリカを凌駕させるチャンスをプレゼントしようとしている。
 日本経済を成長させるためには致し方ないという考え方もあろうが、その結果、言論弾圧をする一党支配の共産主義国家が全世界を制覇することになるのだ。全人類が、あの監視社会と言論弾圧の下にひれ伏すような世界を招くための手助けを、いま日本はしているのである。 かつて、「その先が読めない日本」は、大本営の報道を信じて戦争へと突き進んでいった。 その日本の盲目性は、まるで日本の国民性のように今も厳然として存在する。
 香港の若者たちが、あれだけ命を懸けて「言論の自由」と「民主」を守ろうとしているのに、日本は何をしているのか。 何も見えないのか。 「未来」を見る目を捨てたのか。
 1948年の国共内戦で、共産党軍の食糧封鎖により餓死体の上で野宿した経験さえ、大陸では公開することが許されない。そのような言論弾圧をしている中国が、日本政府の目には見えないのだろうか。 筆者がこの齢になってもなお、執筆活動を続けるのは、この言論弾圧と闘っているからだ。そのためには何があっても、警鐘を鳴らし続ける。これは餓死せずに生き残った者の使命だと、自分に言い聞かせている。


中華人民共和国
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


中華人民共和国簡体字: 中华人民共和国繁体字: 中華人民共和國英語: People's Republic of China, PRC)、通称中国は、東アジアに位置する社会主義共和制国家首都北京市。人口は13億8千万人以上であり、世界一人口が多い国である。政治面は中国共産党が国の指導的地位を有するヘゲモニー政党制を採り、経済面では中国特色社会主義を採用している

中華人民共和国は、中華民国統治下中国1921年に結党された中国共産党が、ソビエト連邦の支援を受けながら国共合作抗日戦争八路軍新四軍)・国共内戦を経て国民政府台湾島へ放逐し、1949年10月1日に北京市で建国式典(中華人民共和国開国大典)を開催したことで成立した。
同国は国共内戦の延長で1954年に「台湾解放宣言」を出し、第一次台湾海峡危機(1954年~1955年)と金門砲戦1958年1979年)を起こしたが武力による台湾占領には至らなかった。同国は2010年代に入ると一つの中国による台湾問題の解決を「(自国の)核心的利益の一つ」と規定するようになり、基本的には九二共識の合意に基づいた平和的な中国統一を目指しているが、一方で人民解放軍の武力による台湾制圧の可能性も指摘されている。

計測方法によるが、同国は陸地面積では世界第2位総面積では世界第3位又は第4位である。同国の地形は、乾燥した北の森林ステップゴビ砂漠タクラマカン砂漠から、多湿な南の亜熱帯の森林まで広大かつ多様である。ヒマラヤ山脈カラコルム山脈パミール高原天山山脈により、同国は及び中央アジアから切り離されている。長さ世界第3位長江及び同世界第6位黄河は、チベット高原から人口密度の高い東の沿岸地域に流れ、古代には黄河文明長江文明を興してきた。同国の太平洋に沿った海岸線は14,500kmの長さで、渤海黄海東シナ海南シナ海に囲まれている。同国の国土は、22省級行政区、5自治区、北京市・天津市上海市重慶市の4直轄市、大部分が自治的な香港マカオの2特別行政区によって構成されている。
  中国は、繁栄と衰退の繰り返しだと考えられる過去2000年間の大部分で世界最大かつ最も複雑な経済を有した。1978年における改革開放の導入以来、外資流入の勢いが増してゆき、産業構造が政策から転換して、中国は世界で最も成長率が高い主要経済大国の1つになった(#経済)。ソ連の純粋な社会主義体制と距離をとり、「経済面は有限な資本主義、政治面は一党独裁を守る」のような国家形態に変更したのである(中国特色社会主義)。
  2016年時点で、同国は名目GDP及び貿易輸入額のいずれにおいても世界第2位であり(2014年には国際通貨基金世界銀行CIAワールドファクトブックによると購買力平価は世界最大のGDPとなった)、購買力平価GDPと貿易輸出額は世界一位である。同国は核保有国に認められ、世界第2位の防衛予算世界最大人数の常備軍を有する。中華人民共和国は1971年以来国際連合加盟国であり、中華民国の後任として安全保障理事会常任理事国である。中国は多数の公式及び非公式の多国間機構加盟国であり、WTOAPECBRICs上海協力機構BCIMG20がこれに該当する。中国はアジアの地域大国であり、多数の解説者により潜在的な超大国として特徴付けられてきた。なお2017年7月現在、中華人民共和国の世界遺産イタリアについで52件ある。国内には文化遺産が22件、自然遺産が4件、複合遺産が4件存在する。

国名
現在の公式国名は、中華人民共和国 一般国名は、中国 である。「中国」という言葉は、紀元前6世紀書経詩経で既に記述されており、中華帝国以前の時代には華夏族四夷と区別するため、文化的概念として頻繁に用いられた。その後、中華帝国の変遷と共に様々な古文書で用いられる「中国」の意味も変化して行ったが、近代的な主権国家全体の名称として用いられるようになったは19世紀半ばからである(詳細は「中国」の項目参照のこと)。中国と同義で用いられる支那は、帝国主義のイメージと結びついて中華人民共和国では侮蔑的な呼称と認識されているが、その原型が古くから印欧語族の諸国で用いられてきたために派生形が多く残っている。"China"という言葉は、ポルトガルの探検家Duarte Barbosaの日誌において1516年に初めて記録された。1555年、同日誌はイングランドにおいて翻訳及び出版された。17世紀にマルティノ・マルティニにより提唱された伝統的理論では、Cīnaにおいて中国最西の国である"Qin" () が由来である。また、Cīnaマハーバーラタ (紀元前5世紀) 及びマヌ法典 (紀元前2世紀) を含む初期のヒンドゥー教の聖典において用いられていた。

歴史(詳細は「中華人民共和国の歴史」を参照)
中華民国からの連続
古代から続く中国の歴史は、中華人民共和国のあり方を文化面から規定している。このことは、中華人民共和国憲法前文でも言及されている。文化は生活を意味し、国民生活は経済的裏づけをもって成り立つ。憲法前文は「革命的伝統」も強調している。国共内戦もふくめ、革命は政治的断絶を意味する。中華民国からの連続は、経済を中心として理解される。
1840年1949年(清・中華民国時代)の中国では外資が中国の近代化を推進した。19世紀末には香港上海銀行イギリス)や露清銀行ロシア)、インドシナ銀行フランス)といった欧州資本が進出してきたが、20世紀に入ると門戸開放政策によってアメリカ資本も参入してきた。このアメリカ資本とは、例えば第一次世界大戦中に来中してきたJPモルガンのフランク・ヴァンダーリップ(Frank A. Vanderlip)であり、または世界大戦直後に中国人向けの保険を初めて販売したAAU(American Asiatic Underwriters、後のAIU保険)である。一方の中国側も、蒋介石政権が対米関係を重視して四大家族アメリカ政府へのロビー活動チャイナ・ロビー)を働きかけ、米中関係は政治・経済面でより親密なものとなっていった。このようなアメリカとの経済的な結びつきは、米中国交樹立(1979年後の改革開放政策で再び強まった。
  国共内戦の結果にも触れておく。中華人民共和国が樹立された時点で、蒋介石率いる中華民国政府は未だ中国大陸華南三省と西南部三省の多数の地域を統治していた。だが、中国人民解放軍の攻勢によって同年12月に国民党進駐中であった台湾に逃れ、人民解放軍は翌1950年5月までに福建省浙江省の一部島嶼を除く中国大陸と海南島を制圧した。ただし、台湾に政府機能を移転した中華民国政府は1950年以降も台湾国民政府として存続し、台湾とその他島嶼からなる地域(台湾地区)は2018年現在に至るまで中華民国政府の実効支配下にある。中華人民共和国とは政治が独立している。

毛沢東の時代
毛沢東時代の中華人民共和国は、社会の共産主義化を推進した。中華人民共和国の建国後、毛沢東は毛沢東思想に基づき、中国共産党を軸にした世界革命路線を推進した。ソビエト連邦と中華民国間で締結された中ソ友好同盟条約(1945年8月)によって、ソ連が中華民国から租借していた旅順港大連港南満州鉄道について、1950年中ソ友好同盟相互援助条約と同日締結した協定により中華人民共和国へ編入。1952年には朝鮮戦争に介入し、韓国軍と、アメリカ軍を主体とする国連軍を阻止した。1954年9月の第1期全国人民代表大会において、ソ連のスターリン憲法を範とする「中華人民共和国憲法」(略称:54年憲法)を採択し、それまでの人民民主統一戦線体制の「共同綱領」ではなく一党独裁制へ移行した。このような力は必ずしも政治だけのものではなかった。三反五反運動が体制を浄化することに成功したことも忘れてはならない。中華人民共和国は、毛沢東の指導の下で大躍進政策核開発を行った。1959年のチベット蜂起を鎮圧し、1962年にはインドと武力衝突した(中印国境紛争)。
  1949年の中華人民共和国成立後、「向ソ一辺倒」の下で中ソ両国は友好関係を保っていたが、1956年フルシチョフ第一書記によるスターリン批判後、西側諸国との平和共存路線を図るソ連と自由主義世界との妥協を拒否する中華人民共和国との間で中ソ対立が生じ、中国を支持したエンヴェル・ホッジャが指導するアルバニアと共にソ連から世界の共産主義運動の主導権を奪おうとし、1969年には両国の国境地帯に位置した珍宝島/ダマンスキー島を巡って中ソ国境紛争が勃発した。また、内政では大躍進政策の失敗によって失脚していた毛沢東が、1966年より経済の立て直しを巡る対立からプロレタリア文化大革命(文革)を発動し、官僚化した中国共産党を打倒しようと呼びかけた毛沢東の訴えに紅衛兵が呼応したため、「造反有理」、「革命無罪」の呼号の下、宗教関係者などの「反革命」派と目された人々の多くがつるし上げや殺害を受け、国内は内乱状態となった。内モンゴルの先住民族に対しては内モンゴル人民革命党粛清事件などの粛清を行った。
  外交では1971年の第26回国際連合総会にて採択されたアルバニア決議の結果、それまで国際連合常任理事国だった中華民国に代わって国連安全保障理事会常任理事国となった。また、ソ連との関係では中ソ対立が継続していたため、1972年2月21日リチャード・ニクソン大統領訪中を契機にソビエトと対立するアメリカ合衆国との関係が緩和され、同年9月29日には日本田中角栄首相と日中国交正常化を果たし、ソ連の影響から離れて資本主義諸国との関係を改善した。以後、西側諸国から経済支援を受け、国際社会に強い影響力を持つことに成功した。1974年には南シナ海に侵攻し、当時の南ベトナム支配下の西沙諸島を占領した(西沙諸島の戦い)。文化大革命は1976年の毛沢東の死と共に終結した。その後、「二つのすべて」を掲げた華国鋒が毛沢東の後を継いだが、1978年12月の第11期3中全会鄧小平が実権を掌握した。

鄧小平の時代
1978年より始まる鄧小平時代以降の中華人民共和国は、鄧小平理論に基づいて政治体制は中国共産党による一党体制を堅持しつつも、市場経済導入などの改革開放政策を取り、中華人民共和国の近代化を進めた(中国特色社会主義)。中ソ対立の文脈の中で、1978年12月にカンボジア・ベトナム戦争によってカンプチア救国民族統一戦線ベトナム人民軍民主カンプチアに侵攻し、1979年1月に中国が支援するカンボジアポル・ポト政権を打倒すると、1979年2月には親中派の民主カンプチアを打倒した親ソ派のベトナムに侵攻した(中越戦争)。その後もソ連派のベトナムとの関係は悪く、1984年には再びベトナムと中越国境紛争を戦い、1988年にベトナム支配下のジョンソン南礁を制圧した(南沙諸島海戦)。
  1980年代以来の経済の改革開放の進展により、「世界の工場」と呼ばれるほど経済が急成長した。一方、急激な経済成長とともに貧富差の拡大や環境破壊が問題となっている。また政府は、中華人民共和国の分裂を促すような動きや、共産党の一党体制を維持する上で脅威となる動きに対しては強硬な姿勢を取り続けている。1989年六四天安門事件での対応などはその一例である。当時のソビエト連邦(ソ連)ではミハイル・ゴルバチョフ書記長によるペレストロイカにより、経済の自由化のみならず、政治の自由化まで推し進められようとされていたが、鄧小平の自由化は、経済に限定されていた。1985年にゴルバチョフが北京を訪れた際、世界はゴルバチョフを賞賛するとともに、鄧小平の改革開放路線を中途半端なものとして批判した。この空気は、国内にもくすぶり、共産党員の中にも「政治開放が必要」との声も上がるほどであったが、その延長線上で民主化要求の大規模な政治運動である六四天安門事件が起こる。なお、フランス留学歴のある鄧小平は、包玉剛を通じて香港上海銀行と関係していた。

江沢民の時代
天安門事件から江沢民が台頭した。1992年、それまで「従業員と企業が保険料を社会統括基金に全額上納していた」年金制度を改め、上納先に個人口座が加えられた。1998年に投資信託制度が開始された。2001年に国内の資産運用会社は社会保障基金の運用管理業務を認められた。2002年、中国は適格海外機関投資家に対して上海・深圳市場でのA株売買を認めた。2005年、資産運用会社は企業年金の運用管理業を認められた。2006年、適格海外機関投資家の国内証券市場投資がルール化された。

胡錦濤の時代(「2008年北京オリンピック」および「上海万博」も参照)
2007-8年、資産運用会社は投信運用管理業務と一般法人投資顧問業を認められた。2009年、適格海外機関投資家のトップ10は、首位からUBSシティグループフォルティスグループクレディ・スイス日興アセットマネジメントドイツ銀行モルガン・スタンレーHSBC野村證券INGグループである。全部で85機関が認定されており(同年7月現在)、アビバのような保険会社もふくまれている。中国の人口、すなわち年金市場は、国家支配を脱却したまでは良かったが、適格海外機関投資家をふくむ資産運用会社が大衆貯蓄をシャドー・バンキング・システムに振り向ける構造へ変わった。人口の高齢化は企業の抱える年金債務を増やしたので、官民挙げて一人っ子政策を緩和し保険料収入の増加に努めている。

習近平の時代(「アジアインフラ投資銀行」、「一帶一路」、「上海ディズニーランド」、および「米中貿易戦争」も参照)
2012年11月15日習近平中国共産党中央委員会総書記中央軍事委員会主席に選ばれた。このとき中国は大きな不正会計事件で世界の注目を浴びていた。1月に破綻したチャイナ・メディカル・テクノロジーズ(China Medical Technologies)は、2004年にケイマン諸島で発足するも中国を拠点として、先端技術により体外診断用医療機器を開発・製造・販売する企業であり、会社とCEOは株主から集団訴訟を提起された。主席の決まった11月、清算人が香港警察とFBIに不服を申し立て、会社の発行した株と社債で募集された4億ドルが行方不明になっており、また、CEOの妻が相当な額をカジノへ費やしたことを主張した。
  2013年、日本人の関心は東南アジアから中国の沿岸地域で発生するPM2.5に向けられていた。もっとも、専門家はシャドー・バンキング・システムの急激な伸張を観測していた。先の不正会計事件は世界金融危機時の状況までさかのぼって調べられた。2014年、シャドー・バンキング・システムに頼らないで済むよう、地方自治体が債券を発行できるようになった。
  2017年9月、中国科学院傘下のレジェンド・コンツェルン(Legend Holdings)は、ルクセンブルクのBIL銀行を買収した。老舗銀行の売主はカタール王族らの投資機関プレシジョン・キャピタルであった。11月10日、中国当局は、外国企業が国内の証券会社と資産運用会社の過半数株式を保有することを認めると発表した。外資の出資比率の上限を現在の49%から51%に引き上げ、3年後に上限を撤廃する予定だ。商業銀行に対する外資出資比率も上限を廃止する。2018年3月30日のロイター報道によると、KPMGがチャイナ・メディカル・テクノロジーズの不正会計事件をめぐり香港高裁で苦戦している。9月4日の国内メディア報道によると、政府は地方債を銀行が全額購入できるよう規制を緩和した。シャドー・バンキングを封じるための地方債は、結局レポ取引で活用されることになったのである。

チベット自治区・青海省その他のチベット東部(「チベット#チベット問題」を参照)
民国期(1912年-1949年)のチベットは、アムド地方(=青海省,甘粛省の西南部など )を抑える馬一族回族政権、カム地方の東部(=西康省を抑える劉文輝政権、中央チベット(=西蔵,ウー・ツアン地方とカム地方西部)を抑えるガンデンポタンなどが割拠する状況であった。馬歩芳は人民解放軍に逐われて1949年8月に地盤の甘粛青海を放棄し、重慶香港経由でサウジアラビアに亡命、劉文輝は、「建国」後の1949年12月に中華人民共和国に投降した。
  1950年に中国政府は人民解放軍を中央チベットに向けて派兵、チャムド戦役を経て同年中にカム地方西部を制圧、翌1951年、残るウーツァン地方も制圧、ガンデンポタンとの間にいわゆる「十七ヶ条協定」を締結(「西蔵和平解放」)、この協定のもと、ガンデンポタンは「西蔵地方政府」と位置付けられた。
  この協定では、「西蔵には改革を強制しない」と規定されていたが、「西蔵」の外部(=ガンデンポタンの管轄外)に設置された青海省甘粛省甘南州四川省ガパ州(=アムド地方)、四川省のカンゼ州・雲南省のデチェン州(=カム地方の東部)などでは「民主改革」とよばれる土地制度をはじめとする各種の社会制度改革が1955年より開始された。世襲の領主制、一部名望家による大規模な土地所有、牧畜群所有などに対する改革は民衆の歓迎をうけたが、寺院財産に手が付けられるに及び中国統治への反感は一挙にたかまり、1956年より、アムド地方・カム地方における一斉蜂起がはじまった。この蜂起により、中国の統治機構は一時的に青海省その他のチベット東部地方各地から一掃されたが、中国人民解放軍による反撃がただちに開始され、チベット東部地方の旧指導層や民衆は、難民となって、ガンデンポタンのもとでまだ平穏をたもっていた「西蔵」に逃げ込んだ。
  1959年に「農奴制革」に反発したチベット人貴族・僧侶「農奴制革」が蜂起(=「チベット動乱」)した。しかし中国軍の強力な反撃により弾圧され、ダライ・ラマ14世は多数の元貴族と共にインドへ脱出して、亡命政府を樹立した。現在ダライ・ラマ率いるチベット亡命政府が中国共産党に対してチベットの独立を要求している。 2008年3月14日には、チベット自治区ラサで、中国政府に対する僧侶を含む多数の一般市民の抗議行動が激化し、中心部の商店街から出火、武装警察(中国人民武装警察部隊)などが鎮圧に当たり多数の死傷者が出た。チベット亡命政府によると確認されただけで死者は少なくとも80人はいると発表された。それと同時に世界各国の中国大使館前でも中国政府への抗議活動が繰り広げられた
アメリカのバラク・オバマ大統領は、チベット仏教の最高指導者の一つであるダライ・ラマ14世と4回にわたって会談を行っており、2016年6月15日には中国外務省がチベットの分離独立を後押しするダライ・ラマ14世の主張に正統性を与えかねないとしてアメリカ政府を厳しく批判した。6月26日には、レディ・ガガがダライ・ラマ14世と意見交換をし、中国政府は不快感を表明した。

新疆ウイグル自治区(詳細は「東トルキスタン独立運動」を参照)
新疆ウイグル自治区東トルキスタン)の分離・独立を目指す組織勢力が国内外に多数存在しており、アメリカ東トルキスタン亡命政府を樹立するなど活動を行っている。2009年ウイグル騒乱では、約200人の住民(新華社によると主に漢族)が殺害された。ウイグル独立団体の主張によると、2014年7月に発生した暴動でも、ウイグル人が大量に殺害されている当局は情報統制を敷いており事件の真相は不明だが、当局側は59人の射殺を認めている。2015年12月1日には、政府系メディアなどが対ウイグル族政策で批判的記事を書いた外国人記者に対して個人攻撃をおこなったことについて、中国外国人記者会が深い懸念を表明した(12月26日には、この外国人記者が国外退去処分となった)。
  2015年7月9日、 タイ政府が中国からの保護を求めて2014年3月に入国した300人以上のウイグル人のうち約100人を中国に強制送還したことが国際問題となった。保護を求めたウイグル人は、タイやマレーシアなどを経由してトルコへ渡ることを目指しており、国連はタイ政府の対応を非難。亡命したウイグル人が多く暮らすトルコでは、イスタンブールで抗議デモが発生した。また、米国政府は中国に対して「国際的な人権基準に基づいて適切に対応するよう求める」と牽制した[41]。また、エジプトでもウイグル族の中国への強制送還が相次いでることも問題となっている

一国二制度(詳細は「香港の政治#一国二制度」および「マカオの政治」を参照)
1997年にイギリス統治から返還された香港、1999年にポルトガル統治から返還されたマカオは、一国二制度(一国両制)の下、特別行政区として高度な自治権を有する。香港基本法により、高度な自治、独自の行政、経済および法制度を持ち、本土の法律は一部を除いて適用されない。間接選挙であるが、行政長官選挙が行われ、立法会では一部議員を直接選挙で選出している。さらに、参加資格を主権国家に限定していない国際組織への加盟や国際会議への参加も可能である。

(詳細は「中国人民解放軍」を参照)中華人民共和国憲法によれば、形式的には、国家中央軍事委員会中国人民解放軍(現役部隊、予備役部隊)、中国人民武装警察部隊中国民兵など全国の武力を指導するとある。しかし現実は、中国共産党党中央軍事委員会がほぼ国家中央軍事委員会のメンバーを兼ねており、実質的には中国共産党の指導の下、軍・警察を支配しており「中国共産党傘下の軍隊」となっている。
軍隊近代化のため、兵力20万人削減を、2015年9月3日の「中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利70周年記念式典」で習近平が表明し、総兵力は約150万人となった。
チャイナネットによれば中華人民共和国には兵役制度が存在しており、選抜徴兵制と呼ばれている。青年らは何らかの形で武装警察、あるいは現役の正規軍に任務につき、任務後は民兵の任務に就くことが可能である。こうした準軍事組織は150万人の武装警察、600万人の民兵があり、削減された解放軍兵士の受け皿にもなっている。

軍事費
ストックホルム国際平和研究所の統計によると、2008年度の中華人民共和国の軍事費は為替レートベースで849億ドルで、アメリカ合衆国に次いで世界で2位(世界シェア5.8%)であり、1999年〜2008年の10年間で194%増加した。
中華人民共和国の軍事費の増加をアメリカ合衆国が非難をしており、中華人民共和国は「中国の国防は防御的なものであるし、今までの歴史に他国を侵略したこともない」と覇権目的ではないと反論している
中華人民共和国は湾岸戦争アフガニスタン戦争イラク戦争などで、アメリカ合衆国軍の軍事兵器や軍事システムや戦闘スタイルの革新による軍事的成果に影響されて、軍事兵器や軍事システムや戦闘スタイルの革新に力を入れている。
軍備近代化を印象付ける出来事として2007年1月18日、中華人民共和国が過去に打ち上げ廃棄処分となっていた人工衛星弾道ミサイルによって破壊する実験を行い成功した。この実験に対しアメリカ航空宇宙局は、宇宙開発への危険性は無いものの、スペースデブリが発生するこの手の実験に関する懸念を表明した。2007年2月21日には、国際連合の宇宙空間平和利用委員会で、宇宙空間での人工衛星破壊を禁止する法案が採択された。

国防白書から核先制不使用記述の削除
2011年までの中国国防白書には「中国は、いつ、いかなる状況下であっても、核兵器を先制的に使用しない」と核保有国で唯一核の先制不使用を表明していたが、2013年から記述が削除された









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