中国の問題-1


2026.01.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20260125-YVPNOJMF2VKB3CX7VS2Q7ZQSIA/
「まだ生きているか?」中国発の生存確認アプリはなぜ生まれたのか 単身生活者の支持拡大

  中国発の生存確認アプリ『死了么』のダウンロードが急増し、投資家たちの注目を集めている開発者のひとりは『WIRED』の独占インタビューで、いずれ名称を変更する予定だと語った。

  中国でいま、たったひとつの機能しかもたないアプリが人気を博しているその名は『死了么』(スーラマ)。直訳すれば「死んだ?」という意味で、「まだ生きているか?」というニュアンスも含むこのアプリは、ユーザーに1日1回ボタンをタップするよう求め、2日連続で操作がなかった場合には、あらかじめ指定された緊急連絡先に自動でEメールを送信し、直接ユーザーの安否を確認するよう促す仕組みだ。
アプリで「生存確認」
  『死了么』を開発したZ世代の開発者3人組のひとりであるグオは、これまで数年間にわたってソーシャルアプリやエンターテインメント系アプリを制作してきたという。しかし彼は、より根源的なテーマに取り組みたいと考えるようになった。「マズローの欲求階層を見たとき、安全欲求はより根本的なレベルにあり、幅広い人々に当てはまることに気づきました。それが正しい方向性だと感じたのです。」とグオは『WIRED』との独占インタビューでこう語った(なお、プライバシー保護のため、彼は名字のみでの表記を希望した)。
  このアプリの実用的な機能と、名前が喚起するダークなユーモアは、中国の若者たちの心を捉え、ここ1週間でダウンロードが急増した。先週末、『死了么』はアップルの中国版App Storeで有料アプリランキング1位になった。海外のApp Storeチャートでも順位を上げているが、グオによれば有料広告には一切費用をかけていないという。「そんなお金はありませんから」と彼は語る。
バズが投資家を呼び込む
  グオは『WIRED』に、『死了么』がSNSで話題になって以降、60人以上の投資家から連絡を受け、現在は資金調達について活発な協議を行っていると明かした。なかには、同アプリの親会社であるMoonscape Technologiesの株式取得のため、数百万人民元(日本円では5,000万円前後相当)を提示してきた投資家もいるという。同社はこれまでにごく少数のアプリしかリリースしていないが、数週間以内に資金調達交渉の結果を発表する予定だ。「ある程度の反響は想定していましたが、ここまでの規模になるとは、完全に予想外でした」とグオは語る。
  当初、グオらはアプリ利用に対して1回限り1人民元(約22円)の支払いを設定していた。しかし今週、注目度の高まりを受けて、価格を8人民元(約180円)に引き上げた。それでもサブスクリプションが不要であることを考えれば、依然として最低限の価格設定だと言える。アプリの具体的な収益額やアクティブユーザー数については明かさなかったが、これまでに得た収益は、長期的なプラットフォーム開発に充てる予定だという。
  『死了么』は、特にひとり暮らしの人たちのあいだで支持を広げている。中国における家族の平均人数は、過去数十年で大幅に減少してきた。2020年の国勢調査によると、単身世帯は全体の25.4%を占め、10年前の14.5%から大きく増加している。ひとり暮らしをしている割合が最も高いのは依然として高齢者層だが、若年層でも単身生活者が増加しており、中国企業はこの層への対応を強化しようと、デジタルあるいは対面型のサポートサービスを提供し始めている。
元の名前のインパクト
  1月13日、開発チームは中国のSNS上で、『死了么』の名称を正式に『Demumu』へ変更すると発表した。グローバル市場への対応を強化するためだという。この名称は、以前から海外版アプリで使用されていたもので、中国における別のビジネス成功例から着想を得たものだ。グオによると、『Demumu』は、「死」を想起させる音と、昨年世界的に流行した中国発のキャラクターであるラブブのネーミングパターンを組み合わせたものだという。
  しかし、この改名にファンは必ずしも好意的ではない。発表以前から、彼らは開発者たちに対し、この率直で挑発的な名前こそが魅力の半分なのだから、変更しないでほしいと訴えていた。中国のソーシャルプラットフォームの微博では、名称変更の発表投稿に寄せられたコメントのなかでも最も多く「いいね」を集めたものには、こう書かれていた。「ベイビー、前の名前こそが、バズった理由だよ」
  『死了么』の最初のバージョンは、2025年6月にApp Storeで公開され、当初は無料で利用できた。インターフェースは極めてミニマルで、真っ白な背景に、生存確認用の巨大な緑色のボタンがひとつ配置されている。初回起動時、ユーザーは自分の名前と緊急連絡先のEメールアドレスを入力する。その後は、毎日この大きな緑のボタンをタップするだけで、自身が生存していることをアプリに知らせることができる。グオによると、開発費は約200ドル(約31,000円)にすぎなかったという。アプリ名は、2018年にアリババが95億ドル(約 1,050 億円)で買収した中国の人気フードデリバリーアプリ『饿了么(ウーラマ、Ele.me)』をもじったものだ。
  市場調査会社Sensor Towerのデータによると、『死了么』はローンチ当初、ほとんど注目を集めていなかった。しかし12月下旬から人気が上昇し、1月9日には中国で最もダウンロードされた有料アプリとなった。グオは、このアプリが最初に大きなトラフィックを獲得したきっかけは、中国の人気SNS「小紅書」で、インフルエンサーに取り上げられたことだったと見ている。
  グオによると、チームは近く人工知能(AI)をプラットフォームに統合し、より積極的に人々の安全を見守る機能を実装する計画だという。具体的な機能については明かさなかったが、そのビジョンについては次のように語っている。「要するに、すべての人のスマートフォンにAIの安全コンパニオンがインストールされているようなものです。必要なときに、あらゆる種類の助けを提供できる存在を目指しています」


2026.01.10-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20260110-WE2FR5LF6RIKDJVUQL6Q4Y23XM/
中国の国有企業がレアアースの新規契約停止 日本の一部企業に伝達、既存契約の破棄も検討

  レアアース(希土類)を販売する中国の国有企業が、日本向けの新規契約を結ばない方針を一部の日本企業へ伝達したことが10日、関係者への取材で分かった既存契約の破棄も検討しているという。中国政府は今月、日本の軍事力向上につながる軍民両用(デュアルユース)品目の対日輸出規制を強化すると発表していた。日本企業がレアアースの取引を拒否されたケースが確認されたのは初めて。

  日本渡航自粛を皮切りに始まった中国による経済的威圧の影響は、ハイテク製品の製造に欠かせない戦略物資であるレアアースに波及した。
  日本政府は、レアアースの販売を拒否したり自粛したりする動きが中国企業全体に広がらないかどうか注視している。
  関係者によると、レアアースを輸出する一部の中国国有企業は対日輸出規制を強化する6日の政府発表の直後、新規契約を結ばない方針を決めたとされる。半導体などに使われるレアメタル(希少金属)の新規契約も結ばないという。(共同)



2025.12.31-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20251231-HX2QPFKUABJV3DZGUHBKAGDVME/
中国12月景況感は50・1 9カ月ぶり節目回復 雇用指数は低水準続く

  中国国家統計局31日、景況感を示す製造業購買担当者指数(PMI)が12月は50・1だったと発表した。前月より0・9ポイント改善し、景気の拡大・縮小を判断する節目の50を9カ月ぶりに上回った。

  項目別では、生産指数は前月から1・7ポイント上昇し51・7となり、先行指数である新規受注も50・8と1・6ポイント改善し6カ月ぶりに節目を回復した。雇用指数は0・2ポイント悪化し48・2と低い水準が続いている(共同)


2025.12.30-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251230-XQLSPJYWHBKVXCKTQ2SNQUMN3Y/
中国が台湾周辺海域で実弾射撃や港湾制圧訓練、軍事演習2日目 「米の武器売却に反撃」

  【北京=三塚聖平】中国人民解放軍で台湾方面を管轄する東部戦区30日、台湾を包囲する形の海空域で2日連続となる軍事演習を行った30日には台湾の周辺海域に対する実弾射撃や、重要港湾の制圧といった訓練を実施した。「台湾独立派」と敵視する民主進歩党の頼清徳政権に圧力をかけるとともに、台湾への大規模な武器売却を決めたトランプ米政権に対し台湾問題で譲歩しない姿勢を示した

東部先駆「期待通りの成果」
  実弾射撃は、陸軍部隊が台湾の北方と南方の海域に対して実施したと発表。東部戦区は30日、陸上から長距離ロケット砲を次々と発射している動画を公開した。東部戦区は、実弾射撃について「期待通りの成果を収めた」としている。
  重要港湾の奪取・制圧訓練は、台湾の東方海域で強襲揚陸艦などの艦隊のほか無人機を動員して実施した。30日には、台湾の南北の海域で、駆逐艦や爆撃機などを動員し模擬攻撃や対空・対潜作戦などの演習も行った。
弾道ミサイル発射は未確認
  東部戦区は、30日午前8時から午後6時(日本時間同午前9時から午後7時)に実弾射撃を伴う「重要軍事演習」を行うと予告。台湾の周辺5カ所に設定した区域の座標を公開し、船舶や航空機が進入しないよう警告していた。2022年8月の演習では弾道ミサイルが日本の排他的経済水域(EEZ)にも着弾して地域の緊張が高まったが、今回は弾道ミサイルの発射は確認されていない。
  東部戦区は29日に「正義の使命―2025」と名付けた軍事演習を始めた。台湾を包囲する形の大規模軍事演習を行うのは今年4月以来。陸海空軍と戦略ミサイルを運用するロケット軍を動員した。
  中国外務省によると、王毅共産党政治局員兼外相は30日、北京で開かれたシンポジウムで、米国による台湾への大規模な武器売却に対し「断固として反対し、力強い反撃を行う」と述べて対抗姿勢を示した


2025.12.27-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251227-4BYMBONSTNOKLC2QU6ITVXM2EM/
中国系メディアの沖縄言及の記事20倍に 日本帰属を疑問視 高市首相答弁後、宣伝戦か

  中国系のメディアで沖縄県の歴史や帰属に言及した記事11月、インターネット上で急増した。メディアや交流サイト(SNS)の分析技術を提供する米メルトウォーターのツールで調べると、「琉球」「独立」といった言葉を使った記事が前年同月比で約20倍になった。日本の領土であることを疑問視する主張が目立ち、台湾有事を巡る高市早苗首相の国会答弁を受けた宣伝戦の可能性がある。

  日本社会を揺さぶるとともに、中国国内の世論を醸成する狙いがありそうだ。
  中国や香港に拠点があるメディアのニュースから「琉球」または「沖縄」と「独立」という単語が、文章内で一定の近さで使われている記事を抽出した。
  この条件で調べると、昨年11月の記事数は30件程度だった。これが今年11月は約600件に拡大。高市首相が台湾有事について発言した11月7日以降に急激に伸びた。
  今年11月によく見られた中国系メディアの記事は、沖縄が独立王国だった歴史を伝え、1972年の沖縄返還では沖縄の主権が日本に戻っていないとの主張を展開した。人民日報系の環球時報は11月、沖縄県の帰属を疑問視する社説を載せた。
  サイバー空間の安全保障に詳しい中曽根平和研究所の大沢淳氏は「中国の宣伝戦は自国の世論を固めた後、対外的に強い姿勢を打ち出す」と説明。中国側の多言語発信を想定し「日本も情報空間や国際会議などで、多言語を用いてしっかりと反論すべきだ」と強調した。
  メルト社のツールは主要メディアやポータルサイトを調査範囲としているが、中国や香港での対象メディア数は公開していないメディア数の昨年と今年で母数は変わっていないという(共同)


2025.12.26-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251226-AR3X7ULLRJPU3B4HEPQ74354VA/
中国外務省が米軍事関連の20社に制裁 台湾への武器売却で対抗措置

  【北京=三塚聖平】中国外務省26日、米国による台湾への武器売却への対抗措置として、米軍事関連企業20社と企業幹部10人に対する制裁を決めたと発表した。中国との取引を禁止し、中国国内の資産を凍結する。中国の「反外国制裁法」に基づく措置

  中国外務省は26日の報道官談話で「台湾問題は中国の核心的利益の中の核心で、中米関係における第一のレッドライン(越えてはならない一線)だ」と主張。米側に対し「台湾問題で一線を越える挑発行為は中国の力強い反撃にあう」と強調した。
  企業では、ノースロップ・グラマンやボーイングの防衛関連部門などが制裁対象となった。資産凍結のほか、中国国内の組織や個人との取引や協力を禁じる。個人では米新興防衛企業、アンドゥリル・インダストリーズの創業者であるパーマー・ラッキー氏らが対象で、資産凍結や取引禁止のほか入国を禁じる
  中国政府は、来年4月に予定されるトランプ米大統領の訪中をにらんで米中関係の安定を重視する姿勢を強めているが、台湾問題では譲らない構えを崩していない


2025.12.15-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251215-3XQYHASEQFM2JDR25DJHWJMWFE/
中国、初の原子力空母を建造か 国基研入手の衛星写真で判明 「4隻目」配備へ基地拡張も
(特別記者 有元隆志)

  中国が遼寧省大連市の造船所で、初の原子力空母建造を開始した可能性が高いことが、シンクタンク「国家基本問題研究所」(国基研、櫻井よしこ理事長)が入手した衛星写真の分析から明らかになった。山東省青島市の海軍基地では拡張工事が行われており、近郊には海軍飛行場が新設され、4隻目の空母就役に備えているとみられる日本周辺での演習を行った空母「遼寧」と同じ青島を母港とすれば、東シナ海を経由した第1列島線から第2列島線にかけての活動が活発化することが予想され、日本の防衛体制のあり方にも影響を与えそうだ。

  防衛省は「将来的な原子力空母の建造計画が存在するとの指摘もある」としていたが、国基研では今回、その「証拠」となりえる衛星写真の入手に成功した。
原子炉格納容器収める「枠」確認
  建造場所は「大連船舶重工集団有限公司」が保有するドックで、中国国産としては初の空母「山東」が建造されたのと同じ場所だ。ドックでは2月以降、造船時に船体を支える角材である全長270メートル超の「盤木」の設置が確認された。
  11月10日の衛星画像では長さ150メートル、幅43メートルの船体の一部が組み立てられ、内部に縦16メートル、横14メートルの枠が2つ設置されていた。このサイズの枠は通常動力空母「山東」や、3隻目の通常動力空母「福建」の建造時には確認されなかった。
  米海軍の原子力空母を建造するバージニア州のニューポート・ニューズ造船所の衛星画像と照合したところ、建造中の原子力空母にはいずれも原子炉格納容器を収める場所に縦16メートル、横13メートルの枠が2つ設置されていた。
  国基研の中川真紀研究員は「大連造船所の画像で確認された枠のサイズと形状は米国で建造中の原子力空母と酷似し、原子炉格納容器用の枠とみられる。中国軍は2030年代初めには米空母と同等の能力を持つ可能性のある空母を保有することになる」と語る。
配備見据え海軍基地や飛行場を拡充
  一方、青島の海軍飛行場には、着艦訓練場や戦闘機のための格納庫が整備されている。青島海軍基地では4隻目の空母の随伴艦配備に備え、桟橋の増設や、船が帯びた磁気を消すための消磁施設の建設が進んでいる。
  中国軍は第1列島線を越えて第2列島線を含む太平洋海域での演習を強化している。4隻目でカタパルト(射出機)式となる原子力空母が就役すれば、「福建」などの通常動力の空母に比し、より長期間太平洋上に滞在することが可能となる。
  中川研究員は「現時点では中国の空母戦力は米軍より劣勢だが、4隻目が就役すれば日本周辺での活動をさらに活発化させ、自衛隊や米軍の監視・情報収集を常態化させる可能性があり、日本としても対応を迫られる」と指摘する。
(特別記者 有元隆志)


2025.12.13-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20251213-BYXCVAOMVJJNBGWLPTNSCLK3TM/
中国海警局が放水攻撃、比漁船2隻が損壊 南シナ海サビナ礁、3人が軽傷

  フィリピン沿岸警備隊13日、南シナ海のサビナ礁付近で操業していたフィリピンの漁船が12日に中国海警局の船から放水攻撃を受け、2隻が損壊したと発表した。中国側は漁船といかりを結ぶロープも切断し、船が高波で揺れ、3人が軽傷を負った

  南シナ海ではフィリピンと中国が領有権を巡り対立沿岸警備隊のタリエラ報道官は、中国船は放水攻撃で民間人を故意に狙ったとの見方を示し「深刻な人権侵害だ」と非難した(共同)


*2025.12.12-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251212-YHPTZJVSL5NRXIHGFGARSF4JSQ/
被害はむしろ中国側か 中国政府の訪日自粛要請1カ月 事前決済主流で踏み倒し回避成功
(永礼もも香、格清政典)

  中国政府の日本への渡航自粛要請から14日で1カ月となる。インバウンド(訪日客)を受け入れてきたホテルや旅館で予約キャンセルが相次いだが、事前決済を導入する宿泊施設も多く、「代金踏み倒しリスク」の回避に成功しているケースが目立つ。損失を被っているのはむしろ、中国側の旅行代理店などとの指摘もある。

欧米からの訪日客で補填可
  「契約時点で旅行代金をもらうことが多い」。パッケージツアーを販売する大手旅行会社の担当者はこう語る。「渡航自粛」が理由のキャンセルは客都合として扱われるため、旅行会社は一部の返金で済むという。団体客のキャンセルは損失が大きく、「前払いが主流になっている」(複数の旅行代理店関係者)。
  個人客の場合も、クレジットカードによる事前決済を求めるオンライン宿泊予約サイトが多いため、被害は限定的との声が聞かれる。
  さまざまな国から観光客が訪れる都市部では、現地払いの中国人によるキャンセルが出ても、欧米や東南アジアなどの訪日客で補填(ほてん)できているという。
  全国でホテルを展開する企業の担当者は「中国人の予約がなくなっても、特に問題ない」。人気観光地として知られる京都・嵐山周辺の旅館運営企業も「宿泊前日にキャンセルされても、すぐに他の予約が入る」と説明する。
中国人経営の民泊に打撃
  近畿地方の旅館経営者は、中国の渡航自粛で打撃を受けているのは中国人経営の民泊だと分析する。宿泊料は「中国の電子マネーで支払われており、日本の経済成長にはつながりにくい」。
  旅行代理店関係者によると、中国人団体客は自国の旅行代理店を使い来日している場合が多く、渡航自粛で真っ先に損失を被るのは中国側という。
  ただ、影響のない施設ばかりではない。
2000人キャンセルの日本ホテルも
  京都市観光協会によると、宿泊施設への聞き取りでは、一部で宿泊予約を取り消した中国人客から「キャンセル料を払わない」と拒まれ、「取引先とのつながりもあり、徴収はあきらめた」と泣き寝入りしたケースもあるという。
  特に地方では、キャンセル後の穴埋めに苦慮する施設が少なくない。
  愛知県蒲郡(がまごおり)市の「蒲郡ホテル」取締役、竹内佳子さんは「新規の予約は一切ない」と話す。宿泊客の7、8割を中国人団体客が占めていたが、渡航自粛要請以降、団体予約2千人分がすべてキャンセルに。キャンセル料の請求にも苦戦しているという。
  不動産収入などで堅調な経営を維持しているが、「蒲郡のような地方でホテルだけを経営しているところは、直前でキャンセルされると苦しいと思う」(竹内さん)。
  消費者問題に詳しいベリーベスト法律事務所の斉田貴士弁護士「外国人にキャンセル料を踏み倒された場合、裁判を起こして徴収するには、通常以上に時間や費用がかかる。客離れを恐れて導入をためらう施設もあるが、前払い制度やオンライン決済を活用して自衛することが大切だ」と話した。
(永礼もも香、格清政典)


2025.12.12-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20251212-YF3H4OOBYZL2NB6R5JX3W5DTMY/
中国、鉄鋼の輸出管理強化で許可制に 日米などの「過剰生産」批判に対応狙いか

  中国商務省12日、2026年1月から一部の鉄鋼製品に関し国外への輸出を許可制とすると発表した。輸出管理を強化し、鉄鋼製品の過剰な生産と輸出に対する日本や米国など国際的な批判に対応する狙いがあるとみられる

  不動産不況が長引く中国では低迷する鉄鋼需要に対して過剰な生産が続き、余った鋼材が輸出に回って市況に影響を与えている。中国の鉄鋼業界団体は12日、政府の輸出管理は「世界の鉄鋼需給と貿易の均衡維持に寄与する」と評価する声明を出した。
  新たな制度では、鉄鋼の輸出業者は製品の品質に関する証明書を商務省に提出した上で、許可証を取得する必要がある(共同)


2505.12.11-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251211-HITIGQ37ZNOWRIXNRQPZSOIBTA/
中国、訪日自粛を再び呼びかけ 後発地震注意情報で 高市首相の国会答弁への対抗措置

  中国外務省11日、青森県沖で発生した8日の地震で後発地震注意情報が発表されたとして、日本訪問を控えるよう国民に注意喚起した11月14日には、日本の治安情勢を理由に訪日自粛を呼びかけていた

  外務省は8日以降、本州東部付近の海域で地震が多発し、マグニチュード(M)は最大7・5で、多数の人が負傷し、多くの地域で津波も観測されたと指摘した。
  11月の呼びかけは高市早苗首相の台湾有事を巡る国会答弁への対抗措置とみられ、中国の複数の大手旅行会社が日本旅行の販売を停止し、中国から日本行きの航空便で多数のキャンセルが出るなどの影響があった。


2025.12.09-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251209-5PP6ZRFLYZJ67CHDNKDL3EUFLY/
中国、台湾侵攻「正当化」へ外交戦 「統一への努力」に途上国の支持取り付け

  中国政府は近年、台湾に武力侵攻する可能性をにらみ、その正当性を国際社会に暗に認めさせる外交戦を展開している。第三国の軍事介入や対中制裁を回避し、中国自身の孤立を防ぐ狙いだ。台湾有事が「存立危機事態」になり得るとした高市早苗首相の国会答弁を中国が激しく攻撃する背景には、台湾侵攻を見据えた米中の外交的なせめぎあいがある

「一つの中国」原則承認は119カ国
  「中国政府が統一を実現するためのあらゆる努力を支持する」。東アフリカ・ウガンダの外務省は11月、台湾は中国の不可分の一部などとする「一つの中国」原則の順守を改めて表明した上で、こう強調した。
  オーストラリアのシンクタンク、ローウィー研究所が1月に発表した報告書によると、国連加盟国193カ国のうち「一つの中国」原則を承認しているのは6割強にあたる119カ国。このうち中台統一への努力に支持を表明し、その努力が「平和的であるべき」だと言及していない国が89カ国に上るという。
  これらの国は台湾への武力侵攻なども支持し得るとみられ、報告書は「国連加盟国の半数近くが中国による台湾の併呑を正式に支持したことになる」とした。
  さらに英誌エコノミストによる別の統計では、ウガンダのように台湾統一への「あらゆる努力」に支持を表明し、「平和的に」との留保をつけていないのは70カ国に上る。このうち97%は、中国が影響力を持つグローバルサウス(新興・途上国)だという。
日米など40カ国が現状維持派
  ローウィー研究所の分類によると、台湾問題を巡る中国政府「支持派」の119カ国に対し、「現状維持」を志向するのは日米欧を中心とする40カ国。「台湾は中国の不可分の一部である」との中国の主張を「認識する」(米国)、「十分理解し尊重する」(日本)などの表現にとどめ、曖昧さを残した「一つの中国」政策と呼ばれる。中国が「内政問題」を理由に侵攻に踏み切ることを抑止する狙いもある。
  現状維持派は国内総生産(GDP)や国防予算の総額が世界の半分超を占め国際的な存在感は大きいが、数の上では少数派だ。ロシアがウクライナ侵略を開始した直後の2022年3月、国連総会は即時撤退を求める決議を圧倒的多数で採択したが、台湾侵攻の場合は難しいかもしれない。
  報告書は、「統一」支持を求める中国側の外交戦略が戦争の「前兆」であり、武力侵攻への国際的な抵抗を最小化するための環境整備である可能性を指摘している。
  一方、米国ではバイデン前政権以降、「台湾は中国の一部」とする中国の主張を法的に否定する動きが出ている。米国の対台湾窓口機関、米国在台協会(AIT)は9月、第二次大戦期の「カイロ宣言」や「サンフランシスコ平和条約」では台湾の最終的な政治的地位が決定されていないとする「台湾地位未定論」を打ち出した。
  一部の研究者は、米国が台湾有事に軍事介入するための法的整備の一環だと分析する。高市首相の国会答弁について、中国側は単なる「メンツ」の問題ではなく、こうした文脈に沿った発言と受けとめて激しく対抗している可能性がある。(台北 西見由章)







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