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2020.3.22-産経新聞 THE SANKEI WEB-https://www.sankei.com/life/news/200322/lif2003220061-n1.html
4万3千人以上を統計に含めず 中国、無症状者除外と報道

北京=西見由章】香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)は22日、中国政府の機密データを根拠に、2月末時点で新型コロナウイルス感染者のうち、約3分の1の4万3千人以上が発熱やせきなどが出ない無症状者だったと報じた。検査で陽性となりながら、統計では感染者に含まれていなかった
   中国政府は2月、無症状者は感染者に含めない方針を発表していたが、無症状者の数は非公表だった。統計で2月末の中国本土の感染者は約8万人。これに無症状者を加えると12万人を超えることになる。
   中国や韓国などは、感染者との濃厚接触者について症状の有無に関わらず検査し、無症状の感染者を割り出して隔離している。このため有症者のみを検査対象としている他国に比べ、感染の拡大を抑制できたと同紙は分析している。  



2020.3.11-SANKEI BIZ-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200311/mcb2003110633010-n1.htm
“迷走”する共産党の宣伝工作 習氏を礼賛した本を緊急出版するも販売中止

【北京=西見由章】中国の習近平国家主席が新型コロナウイルスの感染拡大後に初めて湖北省武漢を視察したのは、感染封じ込めに向けた「人民戦争」の勝利が近いことをアピールし、習指導部の求心力を高める狙いがある。ただ生命の安全を脅かされ移動の自由も厳しく制限された武漢市民を中心に、初動が遅れた当局への反発が広がっており、共産党の宣伝工作は迷走している。
  「人民の素晴らしい主席」「総書記、お疲れさまです」。習氏が武漢入りしたニュースに対するネット上のコメントは、判で押したような礼賛しか見当たらず、強力な規制措置をとったことがうかがえる。
  武漢市民の投稿も次々と削除された。習氏が視察した居住区の住民とみられるユーザーは、自宅ベランダに上がりこんで警戒する警察官2人の写真とともに「また住民が叫ばないか監視している」と投稿した。
  「全部嘘だ!」。武漢で感染対策の指揮をとる孫春蘭副首相が居住区を視察した3月5日、外出が禁止されている住民たちが窓から口々に叫ぶ様子を写した動画がネット上に拡散した。視察では居住区の管理者が食料品を各戸に運び、敷地内のごみをきれいに掃除するなど住民へのきめ細かい配慮を強調したが、食料品の高騰などに悩む住民たちが「パフォーマンスだ」と反発したのだ。
  この問題は、官製メディアも「(表面を取り繕う)形式主義だ」と地元当局を批判。9日には民政省幹部が記者会見で「党と政府のイメージを著しく損なった」と指摘した。
  これでメンツを失ったのは、孫副首相を案内した武漢市トップの王忠林・党委書記だ。王氏は2月中旬に更迭された前書記に代わって起用されたばかり。習氏の武漢視察を控えて焦りもあったのか、6日の会議で「市民を教育し、総書記や党の恩に感謝させなければならない」と発言した。これが報道されると「被害が甚大な武漢市民に恩を感じろとは何事だ」との反発が全国的に拡大した。
  宣伝工作の迷走は、これにとどまらない。党中央宣伝部などは2月末、感染対策にあたって習氏の「卓越した指導力」を礼賛した本「大国戦“疫”」を緊急出版したが、まもなく販売中止に追い込まれた。感染が収束しない中での指導部の“自画自賛本”に批判の声が上がったためだ。
  習氏の武漢入りは、早期の正常化を約束して支持を回復する狙いもありそうだ。


2020.3.8-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200307/k10012319421000.html
新型ウイルス隔離施設のホテル倒壊 10人死亡 中国 福建省

中国南部、福建省で7日夜、新型コロナウイルスの対策で隔離された人たちの滞在先のホテルが突然、倒壊して71人が巻き込まれ、10人が死亡しました。救出活動は現在も続いています。
  国営の新華社通信などによりますと、福建省泉州で7日夜、ホテルが突然、倒壊し、滞在していた71人が巻き込まれました。
  71人は新型コロナウイルスの感染が深刻な湖北省から訪れてきた人たちなどで、経過観察で一定期間、隔離するためにホテルに滞在していたということです。
  現地では救出作業が続いていて、これまでに48人が崩れた建物から救出されましたが、このうち10人が死亡したということです。
  現場の映像では7階建ての建物全体が崩れ落ち、がれきのなかで消防隊員が救助活動にあたっている様子が確認できます。
  ホテルは築7年の建物を2年前に改修してオープンし、その際、壁のなかったフロアに壁を作って部屋にしたほか、ことし1月にはスーパーが入っていた1階の改修工事も行われ、その後も工事が続いていたという情報もあります。
  建物が崩れた原因は分かっておらず、警察は65歳の建物のオーナーを拘束して調べています。
  福建省を管轄する広東省広州の日本総領事館によりますと、日本人が巻き込まれたという情報は入っていないということです。


2020.2.25-産経新聞 THE SANKEI WEB-https://www.sankei.com/life/news/200228/lif2002280088-n1.html
中国、日韓入国者の管理を強化 感染拡大「逆流」を阻止

【北京=三塚聖平】中国各地で、日本や韓国からの入国者に対する管理を強化する動きが広がっている。肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染拡大を受け、日韓からの入国者に2週間の経過観察を求める地域もある。中国当局は「非常時の非常措置」と強調しており、新型ウイルスが国内に「逆流」することを防ぐ狙いとみられる。
   中国メディアによると、山東省威海市は25日、日本と韓国から同市を訪れる全ての人をホテルに14日間隔離する措置を表明した。1部屋に1人ずつ隔離する。
   外国人が多く住む北京市も管理強化策を26日に表明し、日系企業に動揺が広がった。同市は「疾病状況の深刻な地域」からの入国者に14日間の自宅観察を求めた。日本や韓国を名指しはしていないものの、北京市の不動産仲介会社の担当者は「北京市内のマンションでは、日本から戻った住民に2週間の自宅隔離を求めている」と指摘する。
   中国に次いで感染者数が多い韓国のみを対象にした措置もある。中朝国境地帯の吉林省延辺朝鮮族自治州は24日、韓国からの入国者に対して14日間の隔離措置を行うと表明。同自治州には韓国企業も多く、当局が警戒を強めているもようだ。地元の医師は「入国が制限されていない離れた地域に飛行機で入り、そこから車を使って延辺に入ろうとする韓国企業関係者もいる」と指摘する。
   日本や韓国からの入国者に対する管理が厳しくなることで、企業活動に影響が出る恐れがある。一時帰国中の北京の企業に勤務する男性は「14日間の自宅隔離が必要になるということで、どのタイミングで中国に戻るべきか様子見している」と困惑する。中国政府は企業の事業再開を促しているが、駐在員を戻すことを躊躇(ちゅうちょ)する日系企業も出てくるとみられる。
   中国では湖北省以外での新たな感染が減少傾向となるなかで、海外からという新たな感染ルートを抑える考えとみられる。韓国からは感染リスクを恐れて中国人留学生などが一斉に帰国し、航空券が高騰していると伝えられている。
   中国外務省の趙立堅報道官は28日の記者会見で、入国者の管理強化について「関係国の理解と協力を得られると信じている」と述べた。ただ、中国当局はこれまで世界で広がる自国に関する入国制限の動きを牽制(けんせい)していただけに、説得力に欠ける部分もある。


2020.2.28-SankeiBizhttp://www.sankeibiz.jp/macro/news/200228/mcb2002282246032-n1.htm
中国政府が「新型ウイルス検出」非公表を指示 消されたスクープ

  【北京=西見由章】中国メディアは28日までに、湖北省武漢市当局が「原因不明の肺炎」の発生を公表した昨年末より前に、武漢の病院から検体の提供を受けた民間機関が「重症急性呼吸器症候群(SARS)に似た新型コロナウイルス」を検出していたと報じた。中国政府はその後、関係機関に調査結果などを公表しないよう通知を出したという。1月上旬に武漢を訪問した専門家に対し、医療機関などが「院内感染は起きていない」と虚偽の報告をしていたことも判明した。
いずれも発生初期の中国当局による情報隠蔽を裏付けるスクープ記事だが、現在は各メディアのサイトから削除されている。
  中国誌「財新」(電子版)によると、広東省広州の遺伝子研究機関が12月下旬に武漢の患者から採取した検体の遺伝子情報を解析したところ、SARSに似たウイルスを検出。同27日に政府系機関の中国医学科学院にデータを提供した。他の複数の民間・公的機関も1月2日ごろまでに解析を終えたという。
  しかし中国政府は同3日、検体を調査した各機関に対し、すぐに廃棄するか指定機関に送るよう通知。検査結果は「特殊な公共資源」だとして独自公表を禁止した。当局は9日になり「専門家チームが新型コロナウイルスを7日夜までに検出した」と発表した。
  一方、財経(電子版)によると、1月8日から武漢に派遣された専門家チームの一人が「当時、各病院は調査に対して医療従事者の感染者はいないと虚偽報告した」と証言した。このため「人から人」感染の発生を警告することができなかったという。その後、中国政府の専門家グループトップが「人から人」感染を認めたのは1月20日だった。


2020.2.25-産経新聞 THE SANKEI WEB-https://www.sankei.com/world/news/200225/wor2002250024-n1.html
中国、野生動物の食用を全面禁止 全人代常務委、「悪習」を根絶

【北京=三塚聖平】肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染拡大で、中国の全国人民代表大会(全人代=国会)の常務委員会は24日、野生動物を食べる「悪習」の根絶や違法取引の全面禁止を決めた。湖北省武漢市の市場で扱われていた野生動物が、感染源になった可能性が指摘されているためで、取り締まりを行うなど管理を強化する。
   全人代常務委員会の決定により、ウサギやハトといった人工的な繁殖技術が確立された一部を除いて、陸上の野生動物の食用が全面的に禁止された。違反して野生動物の捕獲や取引などを行った場合には厳しく処罰するという。
   国営新華社通信は「公衆衛生上の安全意識を高める上で重要な意義がある」という全人代常務委員会の担当者の発言を伝えた。
   中国では感染拡大を受け、当局が1月26日に野生動物の取引を一時的措置として禁止。中国メディアによると、野生動物保護法の改正にも動いているほか、各地では野生動物の違法取引の取り締まりにも乗り出しており、中国当局の今月11日の発表によると、1月23日以降に全国の公安当局が押収した野生動物は3万8190匹に上った。全人代常務委員会の決定でさらに対応を本格化させる。
   中国では野生動物を食べるのは「野味」と呼ばれ、北京などでは一般的ではないが、主に南部を中心とした食習慣とされる。2002~03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)では、食用として売られていたハクビシンから人に感染したとの説が有力視された。そのため、ハクビシンなどの野生動物の取引が禁止されたが、その後まもなく解禁された経緯がある。
   中国の専門家は今月24日の記者会見で、コウモリが新型コロナウイルスの宿主で、希少動物の「センザンコウ」が中間宿主であるという可能性を指摘している。これまでに、野生動物も売られていた武漢の海鮮市場から感染が広がったとされているが、現時点では感染源についてはっきりとしていない。


2020.2.24-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200224/k10012299151000.html
中国 全人代 異例の延期が正式決定 感染者7万7000人超

中国では、新型コロナウイルスに感染した人が7万7000人に上り、死亡した人は2500人を超えました。こうした中、来月5日から始まる予定だった中国で最も重要な政治日程の1つ、全人代=全国人民代表大会が延期されることが正式に決まり、感染拡大の防止を優先せざるをえない異例の事態となっています。
  中国の保健当局によりますと、新型コロナウイルスに感染して死亡した人は、湖北省を中心に23日、新たに150人増えて、中国での死者は2592人となりました。新たに感染が確認された人は409人で、中国での感染者は合わせて7万7150人となっています。
  状況が最も深刻な湖北省武漢では先月23日以降、事実上、街が封鎖される措置がとられ、市内から離れることが原則禁止されていましたが、もともと病気を抱えていた人が治療を受けられず、病状が悪化するなどの問題も出ていました。
  このため、武漢の当局は24日、この措置を緩和し、一部の人については市外に出ることを認める通知を出しましたが、わずか3時間余りで撤回されるなど混乱も起きています。
  こうした中、国営の中国中央テレビは、来月5日から始まる予定だった全人代が延期されることが正式に決まったと伝えました。具体的な日程については、全人代の常務委員会が改めて決めるとしています。
  全人代は、全国から3000人近い代表が出席して、向こう1年の基本政策などを決める、中国にとって最も重要な政治日程の1つで、延期されるのは極めて異例です。
  中国では全人代の開催よりも新型コロナウイルスの感染拡大の防止を優先せざるをえない状況となっていて、政治日程にも大きな影響を与えています。
外務幹部 習近平国家主席の訪日は準備粛々
  外務省幹部は、24日夜、NHKの取材に対し、「新型コロナウイルスの感染拡大が終息する見通しが立たない中、中国政府も、しかたのない判断だったのだろう」と述べました。
  そのうえで影響が懸念される、ことし4月に予定されている習近平国家主席の国賓としての日本訪問については、「日本としては、予定どおり行うべく、準備を粛々と進めるしかない。ただ、全人代の日程がいつになるかも含め、今後の中国側の対応を注視していく」と述べました。


2020.2.23-産経新聞 THE SANKEI WEB-https://www.sankei.com/life/news/200223/lif2002230061-n1.html
習近平氏「経済社会への大衝撃は不可避」 感染拡大抑止へ重要講話

【北京=西見由章】中国の習近平国家主席は23日、新型コロナウイルスの感染拡大抑止に向けた会議で重要講話を発表した。「情勢は依然として複雑で緊迫している」とした上で「歯を食いしばって防疫措置を少しも緩めるな」と号令をかけた。また「経済・社会への比較的大きな衝撃は避けられない」と認めつつ、全体的にはコントロール可能だと主張、地域ごとの感染状況に応じて生産再開を進めるよう改めて指示した。
   習氏は「新中国の成立以来、最も伝染速度が速く、感染範囲が広範で、予防制御が難しい公衆衛生上の重大事態だ」と表明。一方で「情勢はよい方向に向かっている」とし、党中央の判断が正確だったことの証だと自賛した。
   一方、湖北省武漢市の病院で新型肺炎の対応にあたり、自らも感染した29歳の女性医師が23日死去した。勤務先の病院が発表した。
   中国国家衛生健康委員会は23日、新型肺炎の感染者が中国本土で累計7万6936人、死者が2442人に上ったと発表した。感染者は前日から648人、死者は97人それぞれ増加した。湖北省を除く地域では1日に増えた感染者数が18人にとどまった。


2020.2.12-東京新聞 TOKYO WEB-https://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/202002/CK2020021202000112.html
新型肺炎 強まる住民監視 中国政府罰則措置に反発も

【北京=坪井千隼、中沢穣】新型コロナウイルスによる肺炎が広がる中国で、習近平(しゅうきんぺい)政権が住民管理を強めている。発熱などのある人を見つけ、感染拡大のリスクを防ぐためだ。習国家主席は「中国の制度的優位が明らかになった」と共産党による統治の正しさを強調するが、罰則も伴う強硬措置には反発も出ている。
   北京市内の住宅街にある各居住区「社区」の入り口には検問所が設けられ、出入りの際に体温や身分証がチェックされる。十一日に記者が市中心部の居住区に入ろうとすると、「どちらさまですか?」ととがめられた。「封鎖式管理」と呼ばれる監視だ。
   市当局が九日に出した通知によると、住民以外は配達員なども含めて社区の中に入ることはできず、発熱が確認されると当局に報告される。住民でも新型肺炎の発生地から戻った場合は二週間外出が禁止され、健康状態の報告が義務づけられる。特に発生源の武漢市は十日、全世帯を戸別訪問して住民の管理を徹底するとの通知を出した。発熱が確認されると隔離施設に収容されるという。
   共産党機関紙、人民日報(電子版)によると、湖北省滞在歴や健康状態などを隠して感染を広げたなどとして、七日時点で計二十人が公安当局の取り調べを受けた。また、広東省では、感染拡大防止強化の一環として、個人の住宅や車のほか、企業が所有する生活用品などを徴用できる緊急法を制定した。
   こうした厳しい管理に、中国のネット上では「十四日間の自宅待機では仕事に行けず、食べていけない」など不満の書き込みが相次ぐ。当局も行きすぎた管理への批判を意識しており、十一日付の人民日報は「厳格な管理にも人道的配慮が必要だ」との評論記事を載せた。
   新華社によると、習氏は十日、マスク姿で北京市内の病院や市内の街角で行われる監視の現場などを視察。「社区は防疫の最前線だ」と管理の徹底を促し、「疫病に対する人民の総力戦に勝利しよう」とげきを飛ばした。
   新型肺炎に絡み、習氏は最高指導部の会議などで対応を指示してきたが、現地視察は初めてとなる。公の場に姿を見せるのは五日にカンボジアのフン・セン首相と会談して以来。

入国拒否 浙江省も 日本政府検討
 政府は新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け、中国浙江省に滞在歴がある外国人の入国を拒否する方向で検討に入った。浙江省でも感染が広がっているとして、既に実施している湖北省からの入国拒否措置の対象を拡大する判断に傾いた。政府関係者が十一日、明らかにした。
  政府は十二日午前、安倍晋三首相と全閣僚が出席する対策本部を官邸で開く。
  中国側の十一日の発表によると、十日までに確認された感染者数は浙江省で千百十七人。日本政府は、感染者数の推移や中国側の対応措置などをみて、浙江省の入国拒否について最終判断する考えだ。
  日本政府は一日以降、入国申請日より前の十四日間に湖北省に滞在歴のある外国人と、湖北省発行の中国旅券を所持する外国人の入国を原則禁止している。浙江省についても入管難民法を根拠に、同様の対応を検討している。邦人は入国拒否の対象とならない。


2020.2.5-産経新聞 THE SANKEI NEWS -https://www.sankei.com/world/news/200205/wor2002050036-n1.html
習近平氏、強権で求心力維持 新型肺炎、幹部ら徹底追及
(1)
【北京=西見由章】肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの中国全土での感染拡大を受け、習近平指導部が強権的な手法を強めている。地方政府が混乱し、当局への批判も広がる中、問題のある幹部らの責任を徹底追及するよう号令をかけた。習指導部の権力基盤がまだ弱かった政権の1期目に、反腐敗闘争で求心力を高めたのと同じ構図だ。
  湖北省党規律検査委員会は4日、同省赤十字社の副会長を免職とするなど3人を処分した。赤十字社が寄付を受けたマスクの種類や病院への配布数の情報公開がいい加減だとして、インターネット上で批判が集まっていた。同省黄岡市では幹部級6人が免職になるなど、公表されているだけで400人以上の地方政府幹部らが処分されている。
  「多数の人が失業に直面している。国が(感染源とされる)野生動物売買をしっかり規制していれば」
  中国のネット上では、当局による削除が追いつかないほど、批判が渦巻く。
  北京の共産党筋は「(感染が発生した湖北省の)武漢では幹部らが責任の押し付け合いに必死だ。全国的に(当局内の)足並みが乱れている」と指摘する。
  習氏は3日の会議で「全国が碁盤の石のように一体とならねばならない」と党中央の統一的な指導を指示したが、トップダウンによる指揮命令系統の乱れも示唆した形だ。さらに「党中央の指示に力を尽くさない者、責任を人になすりつける者」については、本人だけでなく党や政府の幹部も問責する考えを示した。
(2)
国会にあたる全国人民代表大会(全人代)の開幕が1カ月後の3月5日に迫ってきた。米国が拠点の華字サイト「博聞」は「人心鼓舞のため予定通り開催を主張する習派と、延期を訴える李克強首相ら反対派が対立している」と報じた。だが、北京の大学教授は「開催すれば感染拡大の危険があるだけでなく、湖北省や武漢市の代表は出席できないだろう」と指摘した。
  共産党筋は「トップへの信頼度が下がっているのは事実だ」としつつも、「習国家主席の他に重責を担える人物はいない。中枢にいる重鎮も多くが腹心で、大きく権力基盤が揺らぐことはない」と話している。
  一方で、カンボジアのフン・セン首相が5日、北京を訪問した。感染拡大が続く非常事態ながら、この時期にも外交日程をこなせる余裕が習指導部にあると内外に示す思惑が透ける。


2020.1.30-産経新聞 THE SANKEI NEWS -https://www.sankei.com/world/news/200130/wor2001300029-n1.html
休業続く飲食店、春節映画延期…新型肺炎で中国経済大打撃
(1)
【北京=三塚聖平】感染拡大に歯止めがかからない新型コロナウイルスによる肺炎の影響で、中国経済の悪化が懸念されている。中国政府は感染拡大を防ぐため強硬措置を相次ぎ打ち出しており、消費需要が冷え込み、小売りや娯楽、旅行業などが打撃を受けている。今年1~3月期の国内総生産(GDP)成長率の大幅減速は不可避とみられ、米国との貿易戦争の傷がまだ癒えない中国経済の新たなリスクになっている。 
「既に非常事態に入っている」
 香港経済日報(電子版)は、中国経済に関するこのようなエコノミストの見方を伝える。中国政府は、新型肺炎の「震源地」となっている湖北省武漢市での事実上の封鎖措置や、海外旅行を含む全ての団体旅行を一時停止するといった強硬措置を矢継ぎ早に表明し、なりふり構わず感染拡大を防ぐ構えを見せている。
 現在、最も悪影響を受けているのは消費だ。感染拡大を防ぐため不要不急の外出を避けることが推奨されている上、春節(旧正月)の休暇延長措置で多くの小売店や飲食店が休業期間を延長している。春節の消費はその年の消費動向を占う指標とされているが、今年はどこまで落ち込むか見通すことができない。
 映画産業の苦境も深刻で、春節に合わせて公開予定だった7作品の上映が延期された。近年は春節期間に映画館に足を運ぶのが風物詩で、中国証券報(電子版)によると今年の春節期間中の興行収入は70億元(約1100億円)前後が見込まれていた。
(2)
製造業の悪化も予想される。事実上の封鎖措置が続く武漢は自動車産業などの集積地で、事態が長期化すればサプライチェーン(供給網)がダメージを受ける。また、上海市は市内の企業を2月9日まで休業とする措置を発表しており、日本をはじめとする外資系企業の生産拠点も影響を受けるとみられる。
   重症急性呼吸器症候群(SARS)の直撃を受けた2003年4~6月期のGDP成長率は9.1%で、直前の1~3月期(11.1%)から2ポイントも落ち込んだ。今回も同様の景気減速が見込まれる。
   貿易戦争の影響で、19年のGDP成長率は6.1%と29年ぶりの低水準だった。3月の全国人民代表大会(全人代)で公表される20年の成長率目標は「6%前後」との予測もあるが、今回の事態を受けてさらに低くなる可能性もある。


2020.1.16The Liberty Web-https://the-liberty.com/article.php?item_id=16691
プラハと台北の姉妹都市協定に中国反発 プラハ市長「中国は信頼できないパートナー」

中国・上海市政府は14日、チェコの首都プラハ市との友好都市関係を解消し、公的な交流を中断する意向を発表した。この決定は、プラハが13日に台湾の台北市と姉妹都市協定を結んだことへの対抗措置となる。
   上海市政府は声明で「無責任に中国の内政に干渉し、公的に『一つの中国』原則を挑発してきた」「政府と人民は強烈な非難と厳正な抗議を表明する」などと反発した。
   一方のプラハのフジブ市長は、12日付の独週刊紙ウェルト日曜版への寄稿で、中国との関係を断絶する気はないとしつつも、同国を「危険で信頼できないパートナー」と批判。「脅威や脅迫を前にして、自らの価値観や誠実さを放棄しないよう皆に求める」と呼び掛けた。中国への対抗の意思表示のためか、プラハの市庁舎には、チベットの旗が掲げられた。

揺れるチェコ
チェコは、中国の経済圏構想「一帯一路」の覚書に署名し、対中関係を前進させる意思を示してきた。中国とヨーロッパを結ぶ鉄道計画にも参加すると見られている。それだけに、姉妹都市提携についてチェコ外務省は、「プラハが決めたことであり、国の判断ではない」と弁明した。
   その一方で、チェコは2018年に、東ヨーロッパ諸国として初めて、安全保障上の理由により、中国企業ファーウェイとZTEの排除を決めた。ファーウェイは同国で、顧客情報を中国大使館に提供し、事実上のスパイ活動を行っていたことも判明している
   チェコの対中政策は揺れていると言えよう。

 チェコは中国・香港の民主化運動のモデル
だがチェコの過去を振り返ると、共産主義への戦いが歴史に刻まれている。
   東西冷戦中に、旧チェコスロバキアで起きた民主化運動「プラハの春」。民主化の活動家が自由化や西側諸国のシンボルだったジョン・レノンが亡くなったことを悼み、レノンの歌詞を壁に書いた「レノンの壁」。言論の自由や信教の自由などの基本的人権を擁護した文書「77憲章」。
   いずれも、中国や香港の民主活動家に影響を与えている。例えばプラハの春は、78年に起きた民主化運動の「北京の春」に、77憲章は、ノーベル平和賞を受賞した故・劉暁波(りゅう・ぎょうは)の「08憲章」に、それぞれ影響を与えている。
   チェコはそうした反共意識に目覚め、反中国の姿勢を鮮明にすべきだろう。
   台湾の蔡英文総統が総統選に勝利した直後に、自由や民主主義を守る決意を示したプラハの判断を歓迎したい。日本はこの決定を支持し、一帯一路にのみ込まれつつある東ヨーロッパから共産主義を排除する運動を支えたいところだ。
(山本慧)


一つの中国
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

一つの中国繁体字中国語一個中國)とは、中国大陸マカオ香港台湾は不可分の中華民族の統一国家中国」でなければならないとする政策的立場および主張である。
  特に中華人民共和国政府は、これを自国の核心的利益であると主張し、「全中国を代表する唯一の合法的政府である」との意味合いで用いることが多く、諸外国に対してこの考えに同調するように強い圧力をかけている。また国際社会では、中華民国国家承認する国家が少ないため、「一つの中国」は中華民国を国家として承認しないという要求と同義として解釈される傾向が強い。

かつて、国際連合安全保障理事会常任理事国であった中華民国(台湾)は、中華人民共和国と『中国唯一の正統政府である』との立場を互いに崩さなかった。1949年から中華人民共和国側が国際連合総会に「中国代表権問題」を提起し、長きに亘って否決された。しかし、1971年アルバニア決議後に中華民国(台湾)が国際連合脱退、新たに加入し常任理事国となった中華人民共和国が提唱する「一つの中国」の概念が国際社会に宣布された。
  中国大陸に存在する政権(中国)は、世界でただ一つだけあって、台湾は中国の一部分であり、中華人民共和国政府が全中国を代表する唯一の合法的政府である。
  ・中国大陸と台湾島は一つの中国であり、中国の主権と領土の分割は許さない。
  ・現在まだ統一が達成されていないことに、双方は共に努力すべきで、一つの中国の原則の下、対等に協力し、統一を協議する。
  ・一つの国家として主権と領土の分割は認めず、台湾の政治的地位は一つの中国を前提として一国二制度の適用を検討する。
2005年には、台湾の「独立」阻止を念頭に反分裂国家法を制定した。

日本
日中共同声明を踏襲し「中華人民共和国を中国の唯一の合法的政府」と承認 (recognize) し、「台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部である」と表明する「中華人民共和国政府の立場を十分理解し尊重する (understand and respect)」 として、現状では中華人民共和国の主張を支持していないが、中華民国の主張も支持しないという立場を日本国政府は取っている。
しかし、現在も民間レベルで親密な関係を保っており、事実上の大使館機能(台北経済文化代表処)も存在するほか、2012年から住民基本台帳における在留カードでは中華民国国籍保有者の国籍・地域欄は「中国」から「台湾」となり、中華人民共和国国籍保有者と明確に区別している。また、2016年現在の首相である安倍晋三は2015年7月29日に行われた参議院の我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会において、「台湾は、基本的な価値観を共有する重要なパートナーであり、大切な友人であります」と答弁している
アメリカ合衆国
米中共同コミュニケに基づき「中華人民共和国を中国の唯一の合法的政府」と承認 (recognize) し、「台湾は中国の一部である」と認知する (acknowledge) として、今の所、中華民国の主張を支持しない立場を取っている。しかし、現在も民間レベルで親密な関係を保つほか、中華民国との間に米華相互防衛条約の後継法である「台湾関係法」を結ぶ、双方政府高官の訪問を促進する「台湾旅行法」を成立させるなど緊密な関係にある。
大韓民国
中韓共同声明を踏襲し「中華人民共和国を中国の唯一の合法的政府」と承認 (recognize) し、「台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部である」と表明する「中華人民共和国政府の立場を十分理解し尊重する (fully understanding and respect)」 として、現状では中華民国の主張を支持しないという立場を取っている。しかし、現在も民間レベルでの関係を保っている。


一国二制度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


一国二制度は、中華人民共和国の政治制度において、本土領域(中国政府が対香港マカオ関係で自称する際は「内地」)から分離した領域を設置し、主権国家の枠組みの中において一定の自治や国際参加を可能とする構想である。

当初は、中華民国の実効支配下にある旧台湾省・旧福建省中華人民共和国に併合するための構想であった。現在は、かつてイギリス植民地であった香港と、ポルトガル植民地であったマカオにおいて実施されている。
  ここでいう「制度」は本来、経済制度を指している。しかし、マカオは返還前の一二・三事件から事実上本土との一体化が進んでおり、経済的には返還後の急成長の原動力となった中国本土からの観光客に依存している。また、領域内の制度の差異を基準としても、香港とマカオの経済制度が異なるため、中国本土と合わせて3つの制度がある事になる。

一国二制度と台湾
第二次世界大戦後の中華民国では、台湾をどのように日本から接収して管理するか議論が起こり、省組織法に基づく中国大陸の他の省と一線を画し、立法・司法・行政などに亘る独自の権限を有する特別行政地域を設立するよう主張した陳儀の提案を蒋介石は受け入れた。1945年台湾省行政長官公署を設立して陳儀が初代台湾省行政長官に任命された。しかし、警備総司令でもあった陳儀は二二八事件という大きな事件を引き起こし、この特別行政地域は2年に満たない1947年に廃止され、陳儀は国共内戦が起きていた大陸に左遷されたあげく中国共産党と結託したことが露見して粛清された。
  鄧小平による改革開放以前は、中華人民共和国は台湾を武力で「解放」することを目指していた。しかし、1978年11月、鄧小平は、台湾(中華民国)の現状を尊重すると述べ、同12月にはこれが中国共産党の第11期中央委員会第3次全体会議にて文書化された。1979年元旦、全国人民代表大会常務委員会は、「台湾同胞に告げる書(中国語版)[7]を発表し、三通によって平和統一を目指す姿勢を示した。
  特別行政区に初めて言及したのが、1981年葉剣英・全国人民代表大会常務委員会委員長の談話であり、高度な自治権と軍隊の保有を容認し、経済社会制度を変えないと述べた(後に軍隊の保有は認められず、人民解放軍駐香港部隊人民解放軍駐マカオ部隊が駐留することとなった)。1982年には鄧小平が「一国家二制度」という名称を用いたとされる。 中国系アメリカ人の政治学者、楊力宇によると、鄧小平は楊のインタビューに応じた際、一国家二制度(特に台湾との関連において)は連邦制を念頭においていると発言したといわれる(楊力宇「鄧小平対和平統一的最新構想」『七十年代月刊』1983年8月号)。しかし、この発言は公式には否定されている。









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