中国の問題-1



2020.6.26-SankeiBiz-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200626/mcb2006262039022-n1.htm
中国当局が言論統制強化 「極左」ユーザーも封殺に加担

  【北京=西見由章】中国当局が言論統制を再び強化している。新型コロナウイルスの感染爆発が起きた1月から3月初旬頃にかけては、当局側の混乱もありインターネット上で政府批判の声が表面化したが、現在は検閲でほぼ封殺。こうした「上からの統制」だけでなく、愛国愛党教育を受けた若いネットユーザーが当局への批判者を集中攻撃する「下から」の言論弾圧も深刻化している。
  「極左集団とネット上のゴロツキたちが湖北省当局を動かした。極左がはびこるなら中国に未来はない
  湖北省武漢の女性作家、方方氏は今月、湖北大が文学部の女性教授、梁(りょう)艶(えん)萍(へい)氏に党籍剥脱と授業禁止の処分を下したことにSNS上で、こう憤った。「極左」とは国内の全体主義的な愛国主義者らを指す。
  事の発端は、方方氏が封鎖下の日々をつづった「日記」をネット上に公開していたことだ。地方当局に批判的な内容で、米国やドイツでの書籍化が決まると「裏切り者」とネットユーザーから中傷を受けるようになった
  梁教授は方方氏を支持。ネットユーザーらは梁教授への攻撃も始め、過去にSNSで、香港デモに参加して転落死した学生を追悼したり、南京事件の中国側発表の死者数を疑問視したりしたことを調べ上げて非難した。糾弾に後押しされた大学当局は「日本や香港に関して誤った言論があった」と梁教授の処分に踏み切った。
  北京の改革派政治学者は、外務省報道官が好戦的な表現を多用している現状に触れ「外務省は国内向けの宣伝機関になってしまった。仮想敵をつくれば国内の問題から目をそらすことができる」と指摘する。
  中国のメディア関係者も「国営中央テレビの司会者は動画サイトを使い、文革期のような激しい言葉で反米機運をあおり立てている」と懸念を示す。
  当局自身も言論の引き締めを図る。今年2月に習近平国家主席の退任を求める公開書簡を発表し、直後に広東省で拘束された法学者の許志永氏は6月20日までに正式に逮捕された。許氏とともに昨年12月、福建省で開かれた人権活動家らの集会に参加し、直後に拘束された弁護士の丁家喜氏も今月19日、国家政権転覆扇動の容疑で正式逮捕されている。


2020.6.9-読売新聞-https://www.yomiuri.co.jp/world/20200609-OYT1T50076/
中国、海南島を自由貿易港化へ…香港の役割と重複

  【北京=小川直樹】中国政府は8日、記者会見を開き、南部・海南島で進める自由貿易港」について、2035年までに2段階で整備を進める計画を説明した。改革・開放政策を一段と加速する姿勢を示すことで投資を呼び込み、保護主義や米中経済のデカップリング(切り離し)の動きに対抗する狙いがある。

  第1段階は25年までで、貿易と投資の自由化を基本的に確立する。まず輸入品にかかる関税をゼロにするリストを作成し、許認可を含めた非関税障壁の解消も目指す。第2段階では査証(ビザ)免除の適用拡大や資金、データの安全な移動などに取り組み、国際的に強い影響力を持つ自由貿易港を完成させるという。
  計画は現在、香港が果たしている役割と重複するが、国家発展改革委員会幹部は、香港の代替との見方を否定した。


2020.6.6-産経新聞 THE SANKEI WEB-https://www.sankei.com/world/news/200606/wor2006060031-n1.html
中国企業「香港回帰」で上場続々 米規制回避も…「安全法」の懸念

  【北京=三塚聖平】米国で上場する中国企業による、香港証券取引所への重複上場の動きが相次いでいる。今月には大手2社が上場予定で、インターネット検索大手の百度(バイドゥ)も検討している。新型コロナウイルス流行後に米中対立が先鋭化し、米国で中国企業への風当たりが強まる中で「香港回帰」が注目されているが、香港市場自体の先行きにも国家安全法導入で暗雲が漂う。
アリババが重複上場に先鞭
  6月中の上場予定が伝えられるのは、ネットサービス大手の網易(ネットイース)と、ネット通販大手の京東集団(JDドット・コム)だ。両社とも米ナスダック上場企業で、中国企業の「回帰が加速している」と中国メディアは報じる。先鞭(せんべん)をつけたのは、ネット通販大手のアリババ集団。ニューヨーク証券取引所上場の同社は昨年11月、香港に重複上場を果たした。
  背景には米中対立の資本市場への波及がある。5月20日、米議会上院が、米国で上場する外国企業に米規制当局の監査への協力を義務付ける法案を可決。中国企業への規制強化を狙い、従わなければ上場廃止になるという厳しい内容だ。ハイテク株中心のナスダックも5月に外国企業の新規上場基準の厳格化に動いており、中国企業を念頭に置いた締め付けが米国で強まっている。
  香港ネットメディア「香港01」は、米上場の中国企業について中米対立が日増しに激化するにつれ、米国の政府・資本市場による二重の重圧に直面している」と指摘する。
「熱気冷ますリスクに注意必要」
  国営新華社通信によると、ナスダックに上場する百度の李彦宏会長は、米国で進む中国企業への規制強化について言及した上で、「香港での上場も含めて内部で検討している」と5月下旬に表明。ネット通販大手の●多多(ピンドゥオドゥオ)なども香港重複上場の観測が報じられている。
  香港取引所は昨年の新規株式公開の資金調達額が世界首位で、中国企業を引き付けているとみられる。だが、香港への国家安全法導入で「国際金融センター」の位置付けが揺らぐ恐れも指摘される。香港経済日報(電子版)は「市場の熱気を冷ますリスクに注意が必要だ」と警戒を促す。


2020.6.6-SankeiBiz-https://www.sankeibiz.jp/business/news/200606/bsd2006061906003-n1.htm
中国富裕層が狙う日本旅館 コロナ禍で割安…オンライン視察

  中国の富裕層が、日本の観光地にある旅館を買収しようとする動きを活発化させている。新型コロナウイルスの感染拡大で客足が途絶えた旅館を割安な価格で手に入れる狙いだ。渡航制限で訪日できないため、日本の代理人を通じた“オンライン視察”で物件の確認に余念がない。香港への国家安全法導入など、習近平政権の強硬姿勢を背景に、資産を保全したい考えも背景にあるとみられる。

  今月2日、神奈川県箱根町から中国本土にいる資産家に物件の情報を送るオンライン視察に同行取材した。日本人の代理人はスマートフォンを手に、中国人の資産家とテレビ電話をつないだ。資産家が流暢な日本語で「今は営業しているの」と尋ねると、代理人は「休館中です」などと説明。スマホのカメラで旅館周辺に広がる緑豊かな景色や客室、大浴場、調理場などを順に動画で撮影し、質問に答えながら様子を伝えた。価格は3億8千万円ほどだという。

  旅館の運営会社によると、新型コロナの蔓延(まんえん)で客室稼働率は昨年の同時期より9割低下した。また昨秋の台風19号による土砂災害で客足が遠のき、採算が合わず売却先を探し始めたという。売却が決まれば資金繰りは一息つけるが、同社の担当者は、「売却で保有旅館の規模は縮小する。手放しでは喜べない」と複雑な表情を浮かべた。
富士山周辺人気…資産、日本に逃避?
  世界で最初に新型コロナの感染が拡大し、経済活動の再開も早かった中国の資産家は、価格が低下している日本や欧米の資産に目をつけている。ホテルや旅館の売買仲介事業などを行うホテル旅館経営研究所によると、特に箱根や伊豆、熱海、富士山周辺に立地する和風旅館が人気だという。旅館を営業する許認可や、企業の代表者が取得できるビザ(査証)の獲得にもつながるのも買収のメリットだ。
  混乱が続く香港情勢を受け、人民元や香港ドル建て資産の急落を危惧し、こうした資産を日本に逃避させる動機もあるようだ。同研究所によると、中国の富裕層による日本の旅館買収の動きが活発化したのは香港の抗議デモが深刻化していた昨年夏頃から。今年5月に香港への国家安全法導入が決まると、代理人による現地視察の要請が相次いだという。

  資産家らは日本入国の制限緩和を見据え、訪日予定を組んで、旅館買収の決済に向けた段取りを進めている。同研究所の辻右資所長は「日本では政府に資産が没収される不安もなく、資金の逃避先として好まれている」と指摘する。
  中国など外国資本による日本の土地買収をめぐってはこれまで安全保障面での懸念が指摘されてきた。しかし、安保やインテリジェンス、近現代史を専門とする評論家、江崎道朗氏は「安保上の投資に関する規制が仮にできたとしても、対象は自衛隊や米軍の基地周辺や水源地に限られるだろう。一般旅館の売買を規制するのは難しい」との見解を示した。(岡田美月)


2020.6.1-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20200601/k00/00m/030/217000c
「断固とした反撃に遭う」 中国、トランプ氏の香港優遇見直しを批判 自制も呼びかけ

  対中批判を強めるトランプ米大統領が5月29日の記者会見で香港への優遇措置の見直しを表明したことに対し、中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)副報道局長は1日の定例記者会見で「香港は中国の香港』であり、純粋に中国の内政に属する。いかなる国も干渉する権利はない」と反発した。趙氏は「中国側の断固とした反撃に遭うとも述べ、報復を示唆した。トランプ氏の会見に、中国当局が公式に反応するのは初めて
   趙氏は会見で、香港への統制を強める「国家安全法制」の新設を「香港における国家の安全に関する立法の欠陥を補うものだ」と改めて正当化。「米国の横暴な干渉は失敗すると決まっている」と、一歩も引かない姿勢を強調した。
   中国では、全米各地で広がる人種差別への抗議デモと、香港の抗議活動を対比する報道が相次いでおり、趙氏も会見で「米国はなぜ香港の暴力分子を『英雄』と美化し、国内で人種差別に抗議する民衆を『暴徒』とみなすのか。明らかな二重基準だ」と皮肉った。
   トランプ氏が世界保健機関(WHO)との「断絶」を表明したことに、趙氏は「米国の利己的な行為は、感染対策を巡る国際協力を破壊する」と非難。「中国は責任ある大国として役割を果たし続ける」と述べた。
   ただ、趙氏は対米批判を展開しつつ「中米は協力してこそ相互に利があり、戦えばともに傷つくだけだ」とも述べ、米国に自制を呼びかけた。中国経済は新型コロナウイルスの感染拡大で大打撃を受けており、経済立て直しのために米国との決定的な対立は避けたいとの本音が透けた形だ。
【北京・河津啓介


2020.5.30-産経新聞 THE SANKEI WEB-https://www.sankei.com/world/news/200530/wor2005300029-n1.html
中国、米の措置に強気崩さず 「香港の役割低下」高くくる

  【北京=西見由章】トランプ米政権が香港への優遇措置の見直しを打ち出したことについて、中国共産党系の環球時報(電子版)は30日の社説で「(米国の制裁を)どこまででも受けて立つ」と強気の姿勢を示した。中国としては、米中対立の激化に伴う悪影響も許容できる範囲内に収まるとの読みがある。
  中国の習近平指導部は香港を「国内問題とみており、「安定」を重視して国家安全法の導入を断行した。香港の反政府デモで混乱が長引けば、党への弱腰批判につながりかねない。
  米国が一国二制度の香港を内政干渉の拠点として利用し、反政府デモを支援しているとの被害者意識を中国側は持つ。国家安全法の導入には、外国の干渉を許さない強い姿勢を誇示する狙いもある。
  中国指導部にとって、香港の繁栄が絶対に手放せないものではなくなりつつあることも大きい
  1997年の返還時、香港の経済規模は中国の約2割に匹敵したが、近年は2%台で推移。2018年には隣接する広東省深川(しんせん)市に名目GDPで抜かれた。英シンクタンクが19年に発表したグローバル金融センター指数によると香港は3位だが、上海が5位、北京は7位と中国本土の都市も順位を上げている。今後、中国本土で金融開放が進めば香港の地位は相対的に低下していく可能性がある。
  香港には多くの米企業が拠点を置いており、中国には、米国が大胆な制裁措置打ち出せないと高をくくっている節もある。


2020.5.28-Yahoo!!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/fff60ad179c65288f2bbff00992a979bfbefbff1
中国、経済再生へ雇用安定重視

  【北京=三塚聖平】28日に閉幕した全国人民代表大会(全人代)は、新型コロナウイルス感染拡大の直撃を受けて急速に悪化した中国経済の立て直しに重点が置かれた。
  失業率の増大は社会不安を招きかねず、雇用の安定が強調された。積極的な財政出動で景気を下支えする。一方、香港の問題をめぐって米中対立が先鋭化し、1980年代からグローバル化を成長の柱としてきた中国経済に影を落としている。
  中国は内憂外患の事態に陥っている。「もし新型コロナがなければ、経済成長目標は6%前後に決めていただろう」
  習近平国家主席は全人代の分科会、内モンゴル自治区の会議に参加し、今年の国内総生産(GDP)成長率目標の設定を見送ったことに関し、こう漏らした。
  これまでのような経済成長が望めない中で、強調されたのは「安定だ。李克強首相は22日、開幕式の政府活動報告で「雇用優先政策は全面的に強化せねばならない」と述べた。
  中国ではかつて成長率1%で100万人前後の新規雇用が生まれるとの見方があった。単純計算で6%成長なら600万人となる。
  しかし、万一、マイナス成長に陥れば新卒者の多くが職に就けず、失業率そのものも大幅に増える。人民の不満や怒りは政府に向かいやすく、習指導部は雇用問題にピリピリしている。
  新型コロナ前に5%程度だった失業率は2月に6・2%、3月に5・9%、4月に6・0%と公表された。ただ、香港メディアによると4月下旬、中国の証券会社が実際の失業率は20%を超えたとの分析を発表し、直後に撤回する騒ぎが起きた。数字の真偽は不明だが、雇用実態は公表数字より深刻な可能性がある。  国内問題に加え、中国経済を根底から揺さぶりそうなのが米国との対立の行方だ。香港問題をめぐり、トランプ米大統領は中国が香港に国家安全法導入を強行すれば、今週中にも中国に対する制裁措置を発表する考えを示している。
  新型コロナ蔓延で世界経済がマヒしている中で、米国と全面衝突すれば中国からの輸出や、海外から中国への投資に打撃となる。外需の先行きも不透明だ。


2020.5.22-JIJI COM-https://www.jiji.com/jc/article?k=2020052200962&g=int
中国全人代、香港版「国家安全法」成立へ 習政権、デモ抑止へ直接統治

  【香港時事】中国で22日に開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で、香港に適用する新たな国家安全法」に関する審議が始まった。国家分裂や政権転覆をたくらむ行為を禁じる内容で、習近平政権は言論やデモの自由などが保障される「一国二制度」の香港に対する直接的な統治をさらに強化し、反政府抗議活動を抑え込む狙いだ。
  香港メディアは、全人代最終日の28日に採決され、8月にも施行される見込みだと報じた。一方、香港民主派からは抵抗継続を求める声とともに一国二制度の完全な終わりだ」と絶望感が漂っている。
  全人代冒頭の政府活動報告で李克強首相は「香港の国家安全を守るための法制度・執行メカニズムを確立し、憲法によって定められた責任を香港政府に履行させなければならない」と強調。香港の憲法に当たる「基本法」の付属文書に組み込む形で導入する。
  国家安全法案は、中央政府直轄の監督機関を香港に設置することや香港政府から中央への定期的な状況報告が柱となっている。香港政府トップの林鄭月娥行政長官は22日夜、記者会見し国家安全法の審議を全力で支持する。香港の一国二制度と司法の独立に影響はない」と強調した。


2020.5.22-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200522/k10012440301000.html
中国全人代開幕 経済成長率の数値目標発表せず コロナ影響

  中国で重要政策を決める全人代=全国人民代表大会が始まり、李克強首相は、新型コロナウイルスの感染拡大で経済に大きな影響が出ていることを受けて、例年打ち出している年間の経済成長率の数値目標を、ことしは発表しないことを明らかにしました。中国政府が全人代で経済成長率の数値目標を示さないのは異例です。
  全人代は、3000人近い代表らが出席して、日本時間の午前10時から北京の人民大会堂で始まり、李克強首相が政府活動報告を行いました。
  この中で李首相は、新型コロナウイルスの感染拡大について「習近平国家主席を核心とする指導部の力強い指導のもと、対策は大きな戦略的成果を収めている」と成果を強調しました。
  その一方で「感染症対策の中で多くのぜい弱な部分が表面化し、国民の一部の意見と提案を重視すべきである」と述べ、政府の対応に不十分な点があったことを認めました。
  また例年、全人代で打ち出している年間の経済成長率の数値目標について「予測困難な影響の要因に直面している。経済成長率については具体的な年間目標を提示しない」と述べました。
  中国政府が、全人代で経済成長率の数値目標を示さないのは異例のことです。
  そのうえで新型コロナウイルス対策を実施するための特別国債を1兆人民元、日本円でおよそ15兆円規模で発行するなど、積極的な財政政策で落ち込んだ景気を下支えしていく方針を打ち出しました。
  一方、李首相は抗議活動が続く香港について「国家の安全を守るための法制度と執行メカニズムを確立しなければならない」と述べ、治安維持のための法整備を急ぐ方針を示しました。
  今回の全人代で法整備の審議を進めるとみられ、香港市民の間では、中国政府が直接法律を制定すれば、一国二制度が形がい化するとして警戒感が強まっています。
中国市場 自動車の販売 回復へ
  新型コロナウイルスの感染拡大で世界最大の自動車市場である中国では販売が一時、大きく落ち込みましたが、経済活動の再開に伴って先月には販売台数が前年を上回り、回復に転じています。
  中国の2月の販売台数は、トヨタ自動車や日産自動車、それにホンダで、去年の同じ月に比べて70%から85%の大幅な減少となりました。
  また生産面でも感染が最も深刻だった武漢にあるホンダの工場は、3月中旬までおよそ1か月半にわたり生産がストップしました。
  その後、経済活動が再開されると、地方政府の販売促進策などもあって先月は新車の販売台数が中国市場全体で前の年よりも4%余り増え、回復に転じました。
  日系メーカーでも日産が前の年を1.1%上回ったほか、マツダも1%、トヨタも0.2%の増加とそれぞれプラスに転じていて、日本や欧米で依然として生産調整が続く中、中国市場は回復基調が鮮明になっています。
  ホンダの倉石誠司副社長は今月12日に開かれたオンラインでの決算会見で「直近では政府の消費刺激策の影響もあり市場は活発化している。
  中国は新型コロナウイルスの感染拡大の第2波、第3波も懸念されるが、お客様にはできるだけ早く車を届けられるように力を尽くしたい」と述べました。
  一方、中国の自動車の業界団体は、海外での感染拡大が今後、中国の景気回復にも影響を与えるおそれがあることから、ことしの年間の販売台数が去年より15%から25%程度減少するという、慎重な見通しを崩していません。
経団連会長「今後の動向を注視」
  中国で重要政策を決める全人代=全国人民代表大会が始まったことに関連して、経団連の中西会長は記者団の取材に対し、今後の中国経済や日中間の貿易の動向を注意深く見ていく必要があると言う認識を示しました。
  この中で、中西会長は「中国は、もともと自国のマーケットが非常に大きいので移動制限などの措置が解除されれば、それなりの経済活動は再開するだろう。現に私の会社、日立製作所の中国での操業も、ほぼ復旧している」と述べました。
  そのうえで「日本との間の物の交流は徐々に戻ってくるのではないかと思うが、これからどういう形で進展していくのか、よくウォッチしなければならない」と述べ、中国経済や日中間の貿易の動向を注意深く見ていく必要があるという認識を示しました。


2020.5.18-Sankei Biz-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200517/mcb2005171924011-n1.htm
中国で言論人の拘束相次ぐ 全人代を前に新型コロナで批判、不満を警戒

  【北京=西見由章】中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)が22日に北京で開幕するのを前に、共産党政権に批判的な学者やジャーナリストらの拘束が国内で相次いでいる全人代の開催時期は例年、当局による言論統制が強まるが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて政権への不満や批判が党内外で広がり、習近平指導部は神経をとがらせている。感染の第2波への懸念も強く、内外の記者の現場取材を大幅に制限する「封鎖式」会議となりそうだ。
  「武漢の地方政府は長期にわたり感染状況を隠し、情報を発信しようとした市民を厳しく弾圧した
  上海在住の法学者、張雪忠氏は10日、全人代の代表にあてた公開書簡をネット上で発表し、当局の対応を厳しく批判した。張氏は、中国で国民に給付金が支給されないのは「政府幹部が選挙で選ばれておらず、民衆の訴えを無視することがより容易だからだ」と指摘。普通選挙の実施規則の制定を要求したほか、国家指導者の直接公選制などを明記した憲法草案を示した。
  張氏は発表翌日の未明、警察当局に一時拘束された。また中国の人権派弁護士グループによると、湖北省武漢で感染状況を調査していた上海出身のジャーナリスト張展氏が14日に失踪した。警察当局に拘束されたとみられるという。さらに香港メディアなどは、言論の自由を求めていた山東省聊城市の詩人、魯揚氏が国家政権転覆容疑で1日に拘束されたと伝えた。
  中国当局が警戒するのは、いわゆる民主派だけではない。武漢での感染拡大の悲劇を受け、習指導部の支持基盤である保守派や左派の間でも「今回は人災だとの主張や、多様な意見を認めるべきだとの声が広がっている」(北京の中国人ジャーナリスト)という。
  さらに、全人代の開催を機に感染の第2波が拡大すれば、習指導部は大きな批判を受けかねない。当局は通常10日以上の会期を1週間に短縮するほか、例年約3000人が参加していた内外記者の取材機会を大幅に制限し、映像配信などによる取材に切り替える方針だ。


2020.5.13-Sankei Biz-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200513/mcb2005131853024-n1.htm
中国、体育授業で医療用マスク着用を禁止へ 突然死相次ぐ

  【北京=三塚聖平】中国教育省は13日までに、感染防御効果が高い医療用マスク「N95」を学校の体育の授業中に着けることを禁止する方針を示した。再開が進む中国各地の学校では新型コロナウイルス対策の徹底が求められているが、生徒がマスクを着用したまま激しい運動を行って突然死するという事故が相次いでいた。
  教育省幹部は12日の記者会見で「N95マスクは通気性が悪いため、事故が起きなくても身体に害を及ぼす」と述べ、運動時の着用には問題があると禁止理由を説明した。
中国メディアによると、4月中に河南省や湖南省などで、体育の授業中にマスクを着けて走った中学生が突然死する事故が相次いで伝えられた。
  詳しい死因などについては明らかになっていないが、一部のケースについてはN95マスクを着用していたと報じられている。医療関係者が「子供がマスクを着けて激しい運動をするのは勧めない」と窒息の危険などを注意していた。
  そうした動きを受け、地方政府の一部は体育の授業中についてはマスクの着用は不要とする通知を出していた。
  中国では新型コロナの感染拡大に歯止めが掛かったと判断して、各地で登校を再開させる動きが積極化している。だが「感染第2波」の懸念が根強いため、再開した学校では校内の消毒や体温測定など厳しい防疫措置の徹底が求められている。


2020.5.1-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200501/k10012413311000.html
中国できょうから5連休 延べ1億人以上が旅行などで移動へ

  新型コロナウイルスの感染拡大の勢いを基本的に抑え込んだとしている中国で、1日からメーデーの5連休が始まります。中国国内では、連休期間中、延べ1億人以上が旅行などで移動するとみられ、中国政府は、観光地に入場制限を設けさせるなど、感染が再び拡大しないよう神経をとがらせています。
  中国では、新型コロナウイルスに感染して死亡した人が、2週間以上にわたって1人も確認されていないとされるなど、国内での感染拡大の勢いは基本的に抑え込んだとしています。
  首都 北京では、30日から警戒レベルが引き下げられ、ほかの地域から北京を訪れる際の隔離措置が緩和されました。
  こうした中、中国では、1日からメーデーの5連休が始まり、去年に比べて大幅に減少するものの、中国政府は連休期間中、延べ1億1700万人が旅行などで交通機関を利用して移動すると予測しています。
  また、中国全土で70%近くの観光地が再開していて、北京にある世界遺産の故宮も1日、およそ3か月ぶりに観光客の受け入れを始めます。ただ、室内の展示スペースは開放しないほか、受け入れる観光客は事前予約制にして1日5000人に制限していて、すでに連休中は予約でいっぱいだということです。
  中国の文化観光省の幹部は、30日の記者会見で、観光地では人数制限を設けるなど人が密集しないようにする対策をとるように強く求めていて、感染が再び拡大しないよう神経をとがらせています。


2020.4.30-産経新聞 THE SANKEI WEB-https://special.sankei.com/a/international/article/20200430/0002.html
中国が脱北者を銃撃、重体に 北朝鮮困窮で越境か 双方が警備強める 

  【北京=西見由章】中国吉林省と北朝鮮の国境地帯で4月20日ごろ、川を渡って脱北しようとした男性が中国の国境警備部隊に銃撃され、重体となったことがわかった。複数の地元関係者が明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大で中朝貿易が大幅に縮小しており、北京の朝鮮半島問題専門家は「北朝鮮の深刻な食糧不足などの窮状が、高いリスクを冒す脱北者を生んでいるようだ」と指摘している。
   関係者によると、脱北者は30代の男性。北朝鮮北東部の咸鏡北道(ハムギョンプクト)から国境の川、図們(ともん)江(北朝鮮名、豆満江=トゥマンガン)を渡り、中国側の隊員に銃で撃たれて負傷した。中国当局が延辺朝鮮族自治州和竜市の病院に収容、治療と監視を続けているという。


2020.4.26-産経新聞 THE SANKEI WEB-https://www.sankei.com/world/news/200426/wor2004260013-n1.html
中国で隔離措置長期化の動き 新型コロナ対策で計35日間の地域も

【北京=三塚聖平】新型コロナウイルスへの対応で停滞した経済活動の再開を進める中国で、感染防止に向けた隔離措置の期間を延ばす動きが出ている。首都・北京では施設での隔離終了後、さらに自宅で待機するよう求める措置を新たに始めた。入国者が隔離を終えた後に発症するといったケースが出ていることへの対応とみられ、計35日間の隔離を求める地域もある。
   国営新華社通信によると、北京市政府は18日の記者会見で、指定施設で14日間の集中隔離を受けた人に対し、同措置を終えた後も引き続き自宅で7日間の隔離を行うよう求めた。同市では市外から戻った人などに2週間の隔離を行ってきたが、これが実質的に延長された形だ。
   北京では今月、米国から帰国した中国人留学生が14日間の集中隔離を終え、居住地に戻った2日後に発熱などの症状が出て、その後に感染が確認されるというケースが報告されている。
   市当局者は「ごく一部の感染者は潜伏期間が長い」などと警戒を示しており、そういった事例が隔離措置の長期化につながったとみられる。
   中国誌「財新」(電子版)によると、中国各地でも隔離期間を延ばす動きが続く。南部の広西チワン族自治区は、帰国者と訪問者に対して施設で14日間、自宅で14日間の計28日間の隔離措置を行うと19日に表明。東北部の黒竜江省では、中露国境に位置する綏芬河(すいふんが)の出入境検査所を経た入国者などに対して計35日間の隔離措置を求めていると報じられた。同地域では、ロシアから帰国した中国人の感染確認が相次いでいる。
   隔離措置は経済活動の本格再開を阻んでいると企業関係者が指摘する。だが、中国政府は、海外からの流入者や無症状感染者などによる「感染第2波」を警戒して対応を強化している。


2020.4.21-SankeiBiz-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200421/mcb2004210647006-n1.htm
中国が南シナ海に新行政区 「西沙区」「南沙区」…コロナ禍乗じて実効支配強化

  【北京=西見由章、シンガポール=森浩】中国政府は20日までに、南シナ海の各諸島を管轄する自治体として2012年に一方的に設定した海南省三沙市について、行政区の「西沙区」と「南沙区」を新設すると発表した。中国政府は豊富な地下資源で知られる南シナ海の海底地形など計80カ所の命名も公表。新型コロナウイルスの感染拡大で各諸島の領有権を争う沿岸国や米国が対応に追われているのに乗じ、南シナ海の実効支配を強める姿勢をあらわにしている。
  中国による行政区新設について、パラセル(中国名・西沙)諸島などの領有権を主張するベトナムは19日、外務省報道官の声明で「これらの動きは無効であり、誰も認めないものだ。不当な決定を破棄し、同様の行為を繰り返さないよう求める」と強く反発した。

  中国民政省によると、西沙区はパラセル諸島のほかスカボロー礁とマックレスフィールド堆(中沙諸島)を管轄し、区政府はウッディー(永興=えいこう)島に置く。スプラトリー(南沙)諸島を管轄する南沙区政府の所在地はファイアリークロス(永暑=えいしょ)礁となる。各諸島の関連海域も管轄する。
   習近平指導部は2014年以降、南シナ海で人工島の造成を本格化させ、軍用滑走路の建設やミサイル、レーダーの配備によって軍事拠点化を進めた。中国政府によると三沙市の人口は約1800人。映画館など生活関連施設も建設して実効支配を強めている。行政区の新設により、インフラ整備や軍事拠点化をさらに加速させるとみられる。
   また民政省は19日、南シナ海の55の海底地形や25の島嶼(とうしょ)・暗礁について命名リストを公表した。中国メディアによると、政府は1983年に287の島嶼・暗礁の名称について公表しており、これを補完する狙いがありそうだ。中国外務省の耿爽(こう・そう)報道官は20日、「中国は西沙・南沙諸島の関連海域とその海底に主権と管轄権を持つ」と主張。海底地形の名称公表は「法に基づき海洋管理を強化する正常な措置だ」と強調した。

パラセル諸島付近では2日、中国海警局の船がベトナム漁船に体当たりして沈没させる事故が発生。ベトナムのほか米国も「新型コロナ対策での忙殺に付け込んでいる」(国務省報道官)と中国を批判した。


2020.4.20-Sankei Biz-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200420/mcb2004200726006-n1.htm
不法入国者に懸賞金 中国が露国境のコロナ対策強化

【北京=三塚聖平】ロシアと国境を接する中国黒竜江省で、新型コロナウイルスの感染者が急増している。ロシアから帰国した中国人の感染確認が相次いでいるためだ。中露国境の臨時閉鎖や不法入国者の摘発といった水際対策や、医療体制の整備が進められるなど警戒感が強まっている
  「綏芬河(すいふんが)の阻止戦」
  国営新華社通信は、中露国境に位置する黒竜江省の小都市・綏芬河市の感染状況についてこう強調する。
  中国誌「財新」(電子版)によると、同市の出入境検査所を通じて流入した感染者は16日までに累計357人、無症状感染者は41人を確認。中露間の航空便が減ったため、陸路を使いロシアから中国に戻る人が増えたことが影響している。
  感染者急増を受け、在ロシア中国大使館は中露国境の陸路ルートが全て臨時閉鎖されたと8日に発表。黒竜江省政府は14日、不法入国者を捕まえた場合には賞金を出すとの通知を表明した。通報者には3千元(約4万6千円)、自ら捕まえた人には5千元を支払う。
  医療設備が限られた綏芬河では、感染者急増に対応するためオフィスビルを改修した臨時病院を整備。中国各地から医療従事者や物資の支援も進んでいる。
  新型コロナの震源地・湖北省武漢市では、臨時病院が15日に運用を終えるなど沈静化をアピールする場面が目立つ。一方で、各地では海外からの感染者の「逆流」への警戒が強まるなど、事態収束への難しさが指摘されている。


2020.4.18-産経新聞 THE SANKEI WEB-https://www.sankei.com/world/news/200418/wor2004180040-n1.html
中国、香港の民主化運動弾圧を加速 コロナとの戦いの最中に

【香港=藤本欣也】香港当局が18日、民主派の有力者を一斉に逮捕した。3人の民主党元主席を含む、異例の大量検挙となっただけに、中国当局の指示を受けたか、承認を取り付けた上での逮捕とみられている。国際社会が新型コロナウイルスとの戦いに集中する中、中国の習近平指導部は「香港民主化運動の弾圧」(民主派)に乗り出した。
   「私もついに被告人となるが、少しも後悔はしていない。若者たちと一緒に民主主義の道を歩むことができて誇りに思う」
   英領香港時代から民主化運動に携わり、“香港民主主義の父”とも称される李柱銘氏(81)は保釈後、報道陣に述べた。
   香港では新型コロナの感染者数が1千人を超える中で、9月6日に予定される立法会議員選挙を前に、民主派と親中派の対立が激しくなっていた。
   立法会の内務委員会では、民主派議員らの抵抗で昨年10月以降、委員長を選出できない状態が続く。民主派の目的は、中国国歌を侮辱する行為などを禁じる「国歌法」の早期成立を阻止することにある。
   これに対し、中国政府で香港政策を担当する香港マカオ事務弁公室と、中国の香港出先機関である香港連絡弁公室が今週、「議員の職責を果たせ」などと相次いで非難、香港への干渉を強めている矢先だった。
   今月9日には、超法規的措置を可能にする「緊急状況規則条例」を林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官が発動したことについて、合憲とする上訴審判決も下されている。
   2014年の香港民主化運動「雨傘運動」の元リーダー、黄之鋒氏(23)は18日、「全ての国家が新型コロナと戦っている最中に、中国の独裁体制は香港の民主化運動への弾圧を進めている」とコメント、国際社会に注意を促した。


2020.4.16-産経新聞 THE SANKEI WEB-https://special.sankei.com/a/international/article/20200416/0001.html
「倒産ラッシュ」恐れる習政権

今月5日、中国財政科学研究院・財政と国家治理センター副主任で経済学者の陳龍氏は、「新浪財経」で論考を発表した。「中小企業の“倒閉潮”(倒産・閉鎖ラッシュ)防止は最喫緊の任務」というタイトルである。
   論述によると、今の中国では1月からの新型コロナウイルス感染拡大の影響で、中小企業の倒産・閉鎖が相次ぎ、「倒産ラッシュ」が起きているという。特に状況が悪いのは輸出向けとサービス業の中小企業で、よほど政策手段を講じない限り、2つの分野における大量倒産・失業は避けられない、というのである。
   陳氏の指摘は、国内の実情を実に正しくとらえている。まず輸出向けの中小企業に目を向けると、1月下旬からの全国的な交通封鎖・都市部封鎖の中でほとんどの生産メーカーが操業停止に追い込まれ、大きな損失をこうむった。
   3月になって封鎖が解除され、やっとの思いで生産再開に取り掛かろうとした途端、今度は輸出先の欧米諸国が新型コロナの感染蔓延(まんえん)で消費市場が止まったため、海外からの中国企業への発注が取り消されたり、途切れたりして、輸出向けの中小企業は仕事を失い、大変な窮地に立たされた。こうした中で企業の倒産・休業の動きが全国規模で始まったのである。


2020.4.11-SANKEI BIZ-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200411/mcb2004111306001-n1.htm
中国、新型コロナで127カ国に支援外交 狙う「救世主」の座

【北京=西見由章】中国の習近平指導部が、新型コロナウイルスの感染拡大国への支援外交を強化している。最も早く感染拡大のピークを過ぎた優位性と、従来持っていた豊富な生産能力を活用し、医療物資の不足が深刻化する各国の“救世主”として評価を高めたい考えだ。国際的な影響力の拡大に加えて、当局の初動の遅れが世界的な感染拡大を招いたとする国内外の批判をかわす狙いもある。
  中国外務省の趙立堅報道官は10日の記者会見で、中国が医療用マスクや防護服、ウイルスの検査キットなどの物資を援助した国は127カ国に上ると明らかにした。このほか医療専門家チームをイタリアやセルビア、カンボジア、パキスタンなど11カ国に派遣している。
  医療支援の対象は巨大経済圏構想「一帯一路」に積極的な姿勢を示す親中国の国が大半だ。ただ中国政府は今月、感染拡大が深刻化する米ニューヨーク州に人工呼吸器1000台を寄贈するなど、安全保障や人権分野で対立することも多い米欧諸国に積極的な人道支援を行っている。
  中国は医療物資の輸出にも力を入れており、今月4日まで約1カ月間の輸出額は102億元(約1570億円)に上る。また国営新華社通信によると、医薬品の有効成分となる原薬の輸出は今後、一時的な急増期を迎える見通しで、原薬メーカーの業績に好影響を与える見通しだという。医療関連産業の活況が中国経済の再生を後押しすることへの期待もにじむ。
  一方、中国製品の品質と安全性に対する不信感も一部の国で高まっている。フィンランド政府高官は今月、中国から緊急輸入した医療用マスク約200万枚が品質基準を満たしていなかったとして「失望」を表明した。中国の税関当局は10日、輸出する医療物資の品質検査を開始するなど対応に追われている。


2020.3.22-産経新聞 THE SANKEI WEB-https://www.sankei.com/life/news/200322/lif2003220061-n1.html
4万3千人以上を統計に含めず 中国、無症状者除外と報道

北京=西見由章】香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)は22日、中国政府の機密データを根拠に、2月末時点で新型コロナウイルス感染者のうち、約3分の1の4万3千人以上が発熱やせきなどが出ない無症状者だったと報じた。検査で陽性となりながら、統計では感染者に含まれていなかった
   中国政府は2月、無症状者は感染者に含めない方針を発表していたが、無症状者の数は非公表だった。統計で2月末の中国本土の感染者は約8万人。これに無症状者を加えると12万人を超えることになる。
   中国や韓国などは、感染者との濃厚接触者について症状の有無に関わらず検査し、無症状の感染者を割り出して隔離している。このため有症者のみを検査対象としている他国に比べ、感染の拡大を抑制できたと同紙は分析している。  



2020.3.11-SANKEI BIZ-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200311/mcb2003110633010-n1.htm
“迷走”する共産党の宣伝工作 習氏を礼賛した本を緊急出版するも販売中止

【北京=西見由章】中国の習近平国家主席が新型コロナウイルスの感染拡大後に初めて湖北省武漢を視察したのは、感染封じ込めに向けた「人民戦争」の勝利が近いことをアピールし、習指導部の求心力を高める狙いがある。ただ生命の安全を脅かされ移動の自由も厳しく制限された武漢市民を中心に、初動が遅れた当局への反発が広がっており、共産党の宣伝工作は迷走している。
  「人民の素晴らしい主席」「総書記、お疲れさまです」。習氏が武漢入りしたニュースに対するネット上のコメントは、判で押したような礼賛しか見当たらず、強力な規制措置をとったことがうかがえる。
  武漢市民の投稿も次々と削除された。習氏が視察した居住区の住民とみられるユーザーは、自宅ベランダに上がりこんで警戒する警察官2人の写真とともに「また住民が叫ばないか監視している」と投稿した。
  「全部嘘だ!」。武漢で感染対策の指揮をとる孫春蘭副首相が居住区を視察した3月5日、外出が禁止されている住民たちが窓から口々に叫ぶ様子を写した動画がネット上に拡散した。視察では居住区の管理者が食料品を各戸に運び、敷地内のごみをきれいに掃除するなど住民へのきめ細かい配慮を強調したが、食料品の高騰などに悩む住民たちが「パフォーマンスだ」と反発したのだ。
  この問題は、官製メディアも「(表面を取り繕う)形式主義だ」と地元当局を批判。9日には民政省幹部が記者会見で「党と政府のイメージを著しく損なった」と指摘した。
  これでメンツを失ったのは、孫副首相を案内した武漢市トップの王忠林・党委書記だ。王氏は2月中旬に更迭された前書記に代わって起用されたばかり。習氏の武漢視察を控えて焦りもあったのか、6日の会議で「市民を教育し、総書記や党の恩に感謝させなければならない」と発言した。これが報道されると「被害が甚大な武漢市民に恩を感じろとは何事だ」との反発が全国的に拡大した。
  宣伝工作の迷走は、これにとどまらない。党中央宣伝部などは2月末、感染対策にあたって習氏の「卓越した指導力」を礼賛した本「大国戦“疫”」を緊急出版したが、まもなく販売中止に追い込まれた。感染が収束しない中での指導部の“自画自賛本”に批判の声が上がったためだ。
  習氏の武漢入りは、早期の正常化を約束して支持を回復する狙いもありそうだ。


2020.3.8-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200307/k10012319421000.html
新型ウイルス隔離施設のホテル倒壊 10人死亡 中国 福建省

中国南部、福建省で7日夜、新型コロナウイルスの対策で隔離された人たちの滞在先のホテルが突然、倒壊して71人が巻き込まれ、10人が死亡しました。救出活動は現在も続いています。
  国営の新華社通信などによりますと、福建省泉州で7日夜、ホテルが突然、倒壊し、滞在していた71人が巻き込まれました。
  71人は新型コロナウイルスの感染が深刻な湖北省から訪れてきた人たちなどで、経過観察で一定期間、隔離するためにホテルに滞在していたということです。
  現地では救出作業が続いていて、これまでに48人が崩れた建物から救出されましたが、このうち10人が死亡したということです。
  現場の映像では7階建ての建物全体が崩れ落ち、がれきのなかで消防隊員が救助活動にあたっている様子が確認できます。
  ホテルは築7年の建物を2年前に改修してオープンし、その際、壁のなかったフロアに壁を作って部屋にしたほか、ことし1月にはスーパーが入っていた1階の改修工事も行われ、その後も工事が続いていたという情報もあります。
  建物が崩れた原因は分かっておらず、警察は65歳の建物のオーナーを拘束して調べています。
  福建省を管轄する広東省広州の日本総領事館によりますと、日本人が巻き込まれたという情報は入っていないということです。


2020.2.25-産経新聞 THE SANKEI WEB-https://www.sankei.com/life/news/200228/lif2002280088-n1.html
中国、日韓入国者の管理を強化 感染拡大「逆流」を阻止

【北京=三塚聖平】中国各地で、日本や韓国からの入国者に対する管理を強化する動きが広がっている。肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染拡大を受け、日韓からの入国者に2週間の経過観察を求める地域もある。中国当局は「非常時の非常措置」と強調しており、新型ウイルスが国内に「逆流」することを防ぐ狙いとみられる。
   中国メディアによると、山東省威海市は25日、日本と韓国から同市を訪れる全ての人をホテルに14日間隔離する措置を表明した。1部屋に1人ずつ隔離する。
   外国人が多く住む北京市も管理強化策を26日に表明し、日系企業に動揺が広がった。同市は「疾病状況の深刻な地域」からの入国者に14日間の自宅観察を求めた。日本や韓国を名指しはしていないものの、北京市の不動産仲介会社の担当者は「北京市内のマンションでは、日本から戻った住民に2週間の自宅隔離を求めている」と指摘する。
   中国に次いで感染者数が多い韓国のみを対象にした措置もある。中朝国境地帯の吉林省延辺朝鮮族自治州は24日、韓国からの入国者に対して14日間の隔離措置を行うと表明。同自治州には韓国企業も多く、当局が警戒を強めているもようだ。地元の医師は「入国が制限されていない離れた地域に飛行機で入り、そこから車を使って延辺に入ろうとする韓国企業関係者もいる」と指摘する。
   日本や韓国からの入国者に対する管理が厳しくなることで、企業活動に影響が出る恐れがある。一時帰国中の北京の企業に勤務する男性は「14日間の自宅隔離が必要になるということで、どのタイミングで中国に戻るべきか様子見している」と困惑する。中国政府は企業の事業再開を促しているが、駐在員を戻すことを躊躇(ちゅうちょ)する日系企業も出てくるとみられる。
   中国では湖北省以外での新たな感染が減少傾向となるなかで、海外からという新たな感染ルートを抑える考えとみられる。韓国からは感染リスクを恐れて中国人留学生などが一斉に帰国し、航空券が高騰していると伝えられている。
   中国外務省の趙立堅報道官は28日の記者会見で、入国者の管理強化について「関係国の理解と協力を得られると信じている」と述べた。ただ、中国当局はこれまで世界で広がる自国に関する入国制限の動きを牽制(けんせい)していただけに、説得力に欠ける部分もある。


2020.2.28-SankeiBizhttp://www.sankeibiz.jp/macro/news/200228/mcb2002282246032-n1.htm
中国政府が「新型ウイルス検出」非公表を指示 消されたスクープ

  【北京=西見由章】中国メディアは28日までに、湖北省武漢市当局が「原因不明の肺炎」の発生を公表した昨年末より前に、武漢の病院から検体の提供を受けた民間機関が「重症急性呼吸器症候群(SARS)に似た新型コロナウイルス」を検出していたと報じた。中国政府はその後、関係機関に調査結果などを公表しないよう通知を出したという。1月上旬に武漢を訪問した専門家に対し、医療機関などが「院内感染は起きていない」と虚偽の報告をしていたことも判明した。
いずれも発生初期の中国当局による情報隠蔽を裏付けるスクープ記事だが、現在は各メディアのサイトから削除されている。
  中国誌「財新」(電子版)によると、広東省広州の遺伝子研究機関が12月下旬に武漢の患者から採取した検体の遺伝子情報を解析したところ、SARSに似たウイルスを検出。同27日に政府系機関の中国医学科学院にデータを提供した。他の複数の民間・公的機関も1月2日ごろまでに解析を終えたという。
  しかし中国政府は同3日、検体を調査した各機関に対し、すぐに廃棄するか指定機関に送るよう通知。検査結果は「特殊な公共資源」だとして独自公表を禁止した。当局は9日になり「専門家チームが新型コロナウイルスを7日夜までに検出した」と発表した。
  一方、財経(電子版)によると、1月8日から武漢に派遣された専門家チームの一人が「当時、各病院は調査に対して医療従事者の感染者はいないと虚偽報告した」と証言した。このため「人から人」感染の発生を警告することができなかったという。その後、中国政府の専門家グループトップが「人から人」感染を認めたのは1月20日だった。


2020.2.25-産経新聞 THE SANKEI WEB-https://www.sankei.com/world/news/200225/wor2002250024-n1.html
中国、野生動物の食用を全面禁止 全人代常務委、「悪習」を根絶

【北京=三塚聖平】肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染拡大で、中国の全国人民代表大会(全人代=国会)の常務委員会は24日、野生動物を食べる「悪習」の根絶や違法取引の全面禁止を決めた。湖北省武漢市の市場で扱われていた野生動物が、感染源になった可能性が指摘されているためで、取り締まりを行うなど管理を強化する。
   全人代常務委員会の決定により、ウサギやハトといった人工的な繁殖技術が確立された一部を除いて、陸上の野生動物の食用が全面的に禁止された。違反して野生動物の捕獲や取引などを行った場合には厳しく処罰するという。
   国営新華社通信は「公衆衛生上の安全意識を高める上で重要な意義がある」という全人代常務委員会の担当者の発言を伝えた。
   中国では感染拡大を受け、当局が1月26日に野生動物の取引を一時的措置として禁止。中国メディアによると、野生動物保護法の改正にも動いているほか、各地では野生動物の違法取引の取り締まりにも乗り出しており、中国当局の今月11日の発表によると、1月23日以降に全国の公安当局が押収した野生動物は3万8190匹に上った。全人代常務委員会の決定でさらに対応を本格化させる。
   中国では野生動物を食べるのは「野味」と呼ばれ、北京などでは一般的ではないが、主に南部を中心とした食習慣とされる。2002~03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)では、食用として売られていたハクビシンから人に感染したとの説が有力視された。そのため、ハクビシンなどの野生動物の取引が禁止されたが、その後まもなく解禁された経緯がある。
   中国の専門家は今月24日の記者会見で、コウモリが新型コロナウイルスの宿主で、希少動物の「センザンコウ」が中間宿主であるという可能性を指摘している。これまでに、野生動物も売られていた武漢の海鮮市場から感染が広がったとされているが、現時点では感染源についてはっきりとしていない。


2020.2.24-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200224/k10012299151000.html
中国 全人代 異例の延期が正式決定 感染者7万7000人超

中国では、新型コロナウイルスに感染した人が7万7000人に上り、死亡した人は2500人を超えました。こうした中、来月5日から始まる予定だった中国で最も重要な政治日程の1つ、全人代=全国人民代表大会が延期されることが正式に決まり、感染拡大の防止を優先せざるをえない異例の事態となっています。
  中国の保健当局によりますと、新型コロナウイルスに感染して死亡した人は、湖北省を中心に23日、新たに150人増えて、中国での死者は2592人となりました。新たに感染が確認された人は409人で、中国での感染者は合わせて7万7150人となっています。
  状況が最も深刻な湖北省武漢では先月23日以降、事実上、街が封鎖される措置がとられ、市内から離れることが原則禁止されていましたが、もともと病気を抱えていた人が治療を受けられず、病状が悪化するなどの問題も出ていました。
  このため、武漢の当局は24日、この措置を緩和し、一部の人については市外に出ることを認める通知を出しましたが、わずか3時間余りで撤回されるなど混乱も起きています。
  こうした中、国営の中国中央テレビは、来月5日から始まる予定だった全人代が延期されることが正式に決まったと伝えました。具体的な日程については、全人代の常務委員会が改めて決めるとしています。
  全人代は、全国から3000人近い代表が出席して、向こう1年の基本政策などを決める、中国にとって最も重要な政治日程の1つで、延期されるのは極めて異例です。
  中国では全人代の開催よりも新型コロナウイルスの感染拡大の防止を優先せざるをえない状況となっていて、政治日程にも大きな影響を与えています。
外務幹部 習近平国家主席の訪日は準備粛々
  外務省幹部は、24日夜、NHKの取材に対し、「新型コロナウイルスの感染拡大が終息する見通しが立たない中、中国政府も、しかたのない判断だったのだろう」と述べました。
  そのうえで影響が懸念される、ことし4月に予定されている習近平国家主席の国賓としての日本訪問については、「日本としては、予定どおり行うべく、準備を粛々と進めるしかない。ただ、全人代の日程がいつになるかも含め、今後の中国側の対応を注視していく」と述べました。


2020.2.23-産経新聞 THE SANKEI WEB-https://www.sankei.com/life/news/200223/lif2002230061-n1.html
習近平氏「経済社会への大衝撃は不可避」 感染拡大抑止へ重要講話

【北京=西見由章】中国の習近平国家主席は23日、新型コロナウイルスの感染拡大抑止に向けた会議で重要講話を発表した。「情勢は依然として複雑で緊迫している」とした上で「歯を食いしばって防疫措置を少しも緩めるな」と号令をかけた。また「経済・社会への比較的大きな衝撃は避けられない」と認めつつ、全体的にはコントロール可能だと主張、地域ごとの感染状況に応じて生産再開を進めるよう改めて指示した。
   習氏は「新中国の成立以来、最も伝染速度が速く、感染範囲が広範で、予防制御が難しい公衆衛生上の重大事態だ」と表明。一方で「情勢はよい方向に向かっている」とし、党中央の判断が正確だったことの証だと自賛した。
   一方、湖北省武漢市の病院で新型肺炎の対応にあたり、自らも感染した29歳の女性医師が23日死去した。勤務先の病院が発表した。
   中国国家衛生健康委員会は23日、新型肺炎の感染者が中国本土で累計7万6936人、死者が2442人に上ったと発表した。感染者は前日から648人、死者は97人それぞれ増加した。湖北省を除く地域では1日に増えた感染者数が18人にとどまった。


2020.2.12-東京新聞 TOKYO WEB-https://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/202002/CK2020021202000112.html
新型肺炎 強まる住民監視 中国政府罰則措置に反発も

【北京=坪井千隼、中沢穣】新型コロナウイルスによる肺炎が広がる中国で、習近平(しゅうきんぺい)政権が住民管理を強めている。発熱などのある人を見つけ、感染拡大のリスクを防ぐためだ。習国家主席は「中国の制度的優位が明らかになった」と共産党による統治の正しさを強調するが、罰則も伴う強硬措置には反発も出ている。
   北京市内の住宅街にある各居住区「社区」の入り口には検問所が設けられ、出入りの際に体温や身分証がチェックされる。十一日に記者が市中心部の居住区に入ろうとすると、「どちらさまですか?」ととがめられた。「封鎖式管理」と呼ばれる監視だ。
   市当局が九日に出した通知によると、住民以外は配達員なども含めて社区の中に入ることはできず、発熱が確認されると当局に報告される。住民でも新型肺炎の発生地から戻った場合は二週間外出が禁止され、健康状態の報告が義務づけられる。特に発生源の武漢市は十日、全世帯を戸別訪問して住民の管理を徹底するとの通知を出した。発熱が確認されると隔離施設に収容されるという。
   共産党機関紙、人民日報(電子版)によると、湖北省滞在歴や健康状態などを隠して感染を広げたなどとして、七日時点で計二十人が公安当局の取り調べを受けた。また、広東省では、感染拡大防止強化の一環として、個人の住宅や車のほか、企業が所有する生活用品などを徴用できる緊急法を制定した。
   こうした厳しい管理に、中国のネット上では「十四日間の自宅待機では仕事に行けず、食べていけない」など不満の書き込みが相次ぐ。当局も行きすぎた管理への批判を意識しており、十一日付の人民日報は「厳格な管理にも人道的配慮が必要だ」との評論記事を載せた。
   新華社によると、習氏は十日、マスク姿で北京市内の病院や市内の街角で行われる監視の現場などを視察。「社区は防疫の最前線だ」と管理の徹底を促し、「疫病に対する人民の総力戦に勝利しよう」とげきを飛ばした。
   新型肺炎に絡み、習氏は最高指導部の会議などで対応を指示してきたが、現地視察は初めてとなる。公の場に姿を見せるのは五日にカンボジアのフン・セン首相と会談して以来。

入国拒否 浙江省も 日本政府検討
 政府は新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け、中国浙江省に滞在歴がある外国人の入国を拒否する方向で検討に入った。浙江省でも感染が広がっているとして、既に実施している湖北省からの入国拒否措置の対象を拡大する判断に傾いた。政府関係者が十一日、明らかにした。
  政府は十二日午前、安倍晋三首相と全閣僚が出席する対策本部を官邸で開く。
  中国側の十一日の発表によると、十日までに確認された感染者数は浙江省で千百十七人。日本政府は、感染者数の推移や中国側の対応措置などをみて、浙江省の入国拒否について最終判断する考えだ。
  日本政府は一日以降、入国申請日より前の十四日間に湖北省に滞在歴のある外国人と、湖北省発行の中国旅券を所持する外国人の入国を原則禁止している。浙江省についても入管難民法を根拠に、同様の対応を検討している。邦人は入国拒否の対象とならない。


2020.2.5-産経新聞 THE SANKEI NEWS -https://www.sankei.com/world/news/200205/wor2002050036-n1.html
習近平氏、強権で求心力維持 新型肺炎、幹部ら徹底追及
(1)
【北京=西見由章】肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの中国全土での感染拡大を受け、習近平指導部が強権的な手法を強めている。地方政府が混乱し、当局への批判も広がる中、問題のある幹部らの責任を徹底追及するよう号令をかけた。習指導部の権力基盤がまだ弱かった政権の1期目に、反腐敗闘争で求心力を高めたのと同じ構図だ。
  湖北省党規律検査委員会は4日、同省赤十字社の副会長を免職とするなど3人を処分した。赤十字社が寄付を受けたマスクの種類や病院への配布数の情報公開がいい加減だとして、インターネット上で批判が集まっていた。同省黄岡市では幹部級6人が免職になるなど、公表されているだけで400人以上の地方政府幹部らが処分されている。
  「多数の人が失業に直面している。国が(感染源とされる)野生動物売買をしっかり規制していれば」
  中国のネット上では、当局による削除が追いつかないほど、批判が渦巻く。
  北京の共産党筋は「(感染が発生した湖北省の)武漢では幹部らが責任の押し付け合いに必死だ。全国的に(当局内の)足並みが乱れている」と指摘する。
  習氏は3日の会議で「全国が碁盤の石のように一体とならねばならない」と党中央の統一的な指導を指示したが、トップダウンによる指揮命令系統の乱れも示唆した形だ。さらに「党中央の指示に力を尽くさない者、責任を人になすりつける者」については、本人だけでなく党や政府の幹部も問責する考えを示した。
(2)
国会にあたる全国人民代表大会(全人代)の開幕が1カ月後の3月5日に迫ってきた。米国が拠点の華字サイト「博聞」は「人心鼓舞のため予定通り開催を主張する習派と、延期を訴える李克強首相ら反対派が対立している」と報じた。だが、北京の大学教授は「開催すれば感染拡大の危険があるだけでなく、湖北省や武漢市の代表は出席できないだろう」と指摘した。
  共産党筋は「トップへの信頼度が下がっているのは事実だ」としつつも、「習国家主席の他に重責を担える人物はいない。中枢にいる重鎮も多くが腹心で、大きく権力基盤が揺らぐことはない」と話している。
  一方で、カンボジアのフン・セン首相が5日、北京を訪問した。感染拡大が続く非常事態ながら、この時期にも外交日程をこなせる余裕が習指導部にあると内外に示す思惑が透ける。


2020.1.30-産経新聞 THE SANKEI NEWS -https://www.sankei.com/world/news/200130/wor2001300029-n1.html
休業続く飲食店、春節映画延期…新型肺炎で中国経済大打撃
(1)
【北京=三塚聖平】感染拡大に歯止めがかからない新型コロナウイルスによる肺炎の影響で、中国経済の悪化が懸念されている。中国政府は感染拡大を防ぐため強硬措置を相次ぎ打ち出しており、消費需要が冷え込み、小売りや娯楽、旅行業などが打撃を受けている。今年1~3月期の国内総生産(GDP)成長率の大幅減速は不可避とみられ、米国との貿易戦争の傷がまだ癒えない中国経済の新たなリスクになっている。 
「既に非常事態に入っている」
 香港経済日報(電子版)は、中国経済に関するこのようなエコノミストの見方を伝える。中国政府は、新型肺炎の「震源地」となっている湖北省武漢市での事実上の封鎖措置や、海外旅行を含む全ての団体旅行を一時停止するといった強硬措置を矢継ぎ早に表明し、なりふり構わず感染拡大を防ぐ構えを見せている。
 現在、最も悪影響を受けているのは消費だ。感染拡大を防ぐため不要不急の外出を避けることが推奨されている上、春節(旧正月)の休暇延長措置で多くの小売店や飲食店が休業期間を延長している。春節の消費はその年の消費動向を占う指標とされているが、今年はどこまで落ち込むか見通すことができない。
 映画産業の苦境も深刻で、春節に合わせて公開予定だった7作品の上映が延期された。近年は春節期間に映画館に足を運ぶのが風物詩で、中国証券報(電子版)によると今年の春節期間中の興行収入は70億元(約1100億円)前後が見込まれていた。
(2)
製造業の悪化も予想される。事実上の封鎖措置が続く武漢は自動車産業などの集積地で、事態が長期化すればサプライチェーン(供給網)がダメージを受ける。また、上海市は市内の企業を2月9日まで休業とする措置を発表しており、日本をはじめとする外資系企業の生産拠点も影響を受けるとみられる。
   重症急性呼吸器症候群(SARS)の直撃を受けた2003年4~6月期のGDP成長率は9.1%で、直前の1~3月期(11.1%)から2ポイントも落ち込んだ。今回も同様の景気減速が見込まれる。
   貿易戦争の影響で、19年のGDP成長率は6.1%と29年ぶりの低水準だった。3月の全国人民代表大会(全人代)で公表される20年の成長率目標は「6%前後」との予測もあるが、今回の事態を受けてさらに低くなる可能性もある。


2020.1.16The Liberty Web-https://the-liberty.com/article.php?item_id=16691
プラハと台北の姉妹都市協定に中国反発 プラハ市長「中国は信頼できないパートナー」

中国・上海市政府は14日、チェコの首都プラハ市との友好都市関係を解消し、公的な交流を中断する意向を発表した。この決定は、プラハが13日に台湾の台北市と姉妹都市協定を結んだことへの対抗措置となる。
   上海市政府は声明で「無責任に中国の内政に干渉し、公的に『一つの中国』原則を挑発してきた」「政府と人民は強烈な非難と厳正な抗議を表明する」などと反発した。
   一方のプラハのフジブ市長は、12日付の独週刊紙ウェルト日曜版への寄稿で、中国との関係を断絶する気はないとしつつも、同国を「危険で信頼できないパートナー」と批判。「脅威や脅迫を前にして、自らの価値観や誠実さを放棄しないよう皆に求める」と呼び掛けた。中国への対抗の意思表示のためか、プラハの市庁舎には、チベットの旗が掲げられた。

揺れるチェコ
チェコは、中国の経済圏構想「一帯一路」の覚書に署名し、対中関係を前進させる意思を示してきた。中国とヨーロッパを結ぶ鉄道計画にも参加すると見られている。それだけに、姉妹都市提携についてチェコ外務省は、「プラハが決めたことであり、国の判断ではない」と弁明した。
   その一方で、チェコは2018年に、東ヨーロッパ諸国として初めて、安全保障上の理由により、中国企業ファーウェイとZTEの排除を決めた。ファーウェイは同国で、顧客情報を中国大使館に提供し、事実上のスパイ活動を行っていたことも判明している
   チェコの対中政策は揺れていると言えよう。

 チェコは中国・香港の民主化運動のモデル
だがチェコの過去を振り返ると、共産主義への戦いが歴史に刻まれている。
   東西冷戦中に、旧チェコスロバキアで起きた民主化運動「プラハの春」。民主化の活動家が自由化や西側諸国のシンボルだったジョン・レノンが亡くなったことを悼み、レノンの歌詞を壁に書いた「レノンの壁」。言論の自由や信教の自由などの基本的人権を擁護した文書「77憲章」。
   いずれも、中国や香港の民主活動家に影響を与えている。例えばプラハの春は、78年に起きた民主化運動の「北京の春」に、77憲章は、ノーベル平和賞を受賞した故・劉暁波(りゅう・ぎょうは)の「08憲章」に、それぞれ影響を与えている。
   チェコはそうした反共意識に目覚め、反中国の姿勢を鮮明にすべきだろう。
   台湾の蔡英文総統が総統選に勝利した直後に、自由や民主主義を守る決意を示したプラハの判断を歓迎したい。日本はこの決定を支持し、一帯一路にのみ込まれつつある東ヨーロッパから共産主義を排除する運動を支えたいところだ。
(山本慧)


一つの中国
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

一つの中国繁体字中国語一個中國)とは、中国大陸マカオ香港台湾は不可分の中華民族の統一国家中国」でなければならないとする政策的立場および主張である。
  特に中華人民共和国政府は、これを自国の核心的利益であると主張し、「全中国を代表する唯一の合法的政府である」との意味合いで用いることが多く、諸外国に対してこの考えに同調するように強い圧力をかけている。また国際社会では、中華民国国家承認する国家が少ないため、「一つの中国」は中華民国を国家として承認しないという要求と同義として解釈される傾向が強い。

かつて、国際連合安全保障理事会常任理事国であった中華民国(台湾)は、中華人民共和国と『中国唯一の正統政府である』との立場を互いに崩さなかった。1949年から中華人民共和国側が国際連合総会に「中国代表権問題」を提起し、長きに亘って否決された。しかし、1971年アルバニア決議後に中華民国(台湾)が国際連合脱退、新たに加入し常任理事国となった中華人民共和国が提唱する「一つの中国」の概念が国際社会に宣布された。
  中国大陸に存在する政権(中国)は、世界でただ一つだけあって、台湾は中国の一部分であり、中華人民共和国政府が全中国を代表する唯一の合法的政府である。
  ・中国大陸と台湾島は一つの中国であり、中国の主権と領土の分割は許さない。
  ・現在まだ統一が達成されていないことに、双方は共に努力すべきで、一つの中国の原則の下、対等に協力し、統一を協議する。
  ・一つの国家として主権と領土の分割は認めず、台湾の政治的地位は一つの中国を前提として一国二制度の適用を検討する。
2005年には、台湾の「独立」阻止を念頭に反分裂国家法を制定した。

日本
日中共同声明を踏襲し「中華人民共和国を中国の唯一の合法的政府」と承認 (recognize) し、「台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部である」と表明する「中華人民共和国政府の立場を十分理解し尊重する (understand and respect)」 として、現状では中華人民共和国の主張を支持していないが、中華民国の主張も支持しないという立場を日本国政府は取っている。
しかし、現在も民間レベルで親密な関係を保っており、事実上の大使館機能(台北経済文化代表処)も存在するほか、2012年から住民基本台帳における在留カードでは中華民国国籍保有者の国籍・地域欄は「中国」から「台湾」となり、中華人民共和国国籍保有者と明確に区別している。また、2016年現在の首相である安倍晋三は2015年7月29日に行われた参議院の我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会において、「台湾は、基本的な価値観を共有する重要なパートナーであり、大切な友人であります」と答弁している
アメリカ合衆国
米中共同コミュニケに基づき「中華人民共和国を中国の唯一の合法的政府」と承認 (recognize) し、「台湾は中国の一部である」と認知する (acknowledge) として、今の所、中華民国の主張を支持しない立場を取っている。しかし、現在も民間レベルで親密な関係を保つほか、中華民国との間に米華相互防衛条約の後継法である「台湾関係法」を結ぶ、双方政府高官の訪問を促進する「台湾旅行法」を成立させるなど緊密な関係にある。
大韓民国
中韓共同声明を踏襲し「中華人民共和国を中国の唯一の合法的政府」と承認 (recognize) し、「台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部である」と表明する「中華人民共和国政府の立場を十分理解し尊重する (fully understanding and respect)」 として、現状では中華民国の主張を支持しないという立場を取っている。しかし、現在も民間レベルでの関係を保っている。


一国二制度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


一国二制度は、中華人民共和国の政治制度において、本土領域(中国政府が対香港マカオ関係で自称する際は「内地」)から分離した領域を設置し、主権国家の枠組みの中において一定の自治や国際参加を可能とする構想である。

当初は、中華民国の実効支配下にある旧台湾省・旧福建省中華人民共和国に併合するための構想であった。現在は、かつてイギリス植民地であった香港と、ポルトガル植民地であったマカオにおいて実施されている。
  ここでいう「制度」は本来、経済制度を指している。しかし、マカオは返還前の一二・三事件から事実上本土との一体化が進んでおり、経済的には返還後の急成長の原動力となった中国本土からの観光客に依存している。また、領域内の制度の差異を基準としても、香港とマカオの経済制度が異なるため、中国本土と合わせて3つの制度がある事になる。

一国二制度と台湾
第二次世界大戦後の中華民国では、台湾をどのように日本から接収して管理するか議論が起こり、省組織法に基づく中国大陸の他の省と一線を画し、立法・司法・行政などに亘る独自の権限を有する特別行政地域を設立するよう主張した陳儀の提案を蒋介石は受け入れた。1945年台湾省行政長官公署を設立して陳儀が初代台湾省行政長官に任命された。しかし、警備総司令でもあった陳儀は二二八事件という大きな事件を引き起こし、この特別行政地域は2年に満たない1947年に廃止され、陳儀は国共内戦が起きていた大陸に左遷されたあげく中国共産党と結託したことが露見して粛清された。
  鄧小平による改革開放以前は、中華人民共和国は台湾を武力で「解放」することを目指していた。しかし、1978年11月、鄧小平は、台湾(中華民国)の現状を尊重すると述べ、同12月にはこれが中国共産党の第11期中央委員会第3次全体会議にて文書化された。1979年元旦、全国人民代表大会常務委員会は、「台湾同胞に告げる書(中国語版)[7]を発表し、三通によって平和統一を目指す姿勢を示した。
  特別行政区に初めて言及したのが、1981年葉剣英・全国人民代表大会常務委員会委員長の談話であり、高度な自治権と軍隊の保有を容認し、経済社会制度を変えないと述べた(後に軍隊の保有は認められず、人民解放軍駐香港部隊人民解放軍駐マカオ部隊が駐留することとなった)。1982年には鄧小平が「一国家二制度」という名称を用いたとされる。 中国系アメリカ人の政治学者、楊力宇によると、鄧小平は楊のインタビューに応じた際、一国家二制度(特に台湾との関連において)は連邦制を念頭においていると発言したといわれる(楊力宇「鄧小平対和平統一的最新構想」『七十年代月刊』1983年8月号)。しかし、この発言は公式には否定されている。









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