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中国防衛軍(防衛)2019年



2019.9.26-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/world/news/191226/wor1912260009-n1.html
中国国産空母「山東」が台湾海峡を北上

【台北=田中靖人】台湾の国防部(国防省に相当)は26日、中国初の国産空母「山東」が同日、護衛の艦艇を随伴し、台湾海峡を南側から北側に通過したと発表した。台湾の中央通信社は、来月11日に投開票される総統選を前にした行動で「北京が台湾の選挙に介入しようとする態勢がますます明確になった」との安全保障関係者の見方を伝えた。
 中央通信社によると、山東は多数の艦艇を随伴し、甲板上に戦闘機「殲(J)15」を並べており、「準空母戦闘群」の状態だったという。立法院(国会)の外交・国防委員会の王定宇(おう・ていう)委員長(民主進歩党)は同社の取材に「中国軍の行動には必ず政治目的があり、台湾の民心への干渉は明らかだ」と述べた。
 山東は11月17日、台湾海峡を北から南に通過して海南島に進出し、今月17日に同地で就役していた。南シナ海を担当する南海艦隊の所属とみられていた。


2019.12.17-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191217/k10012218581000.html
中国初の国産空母が就役 南シナ海管轄の艦隊に配備か

中国で初めてとなる国産の空母が17日、就役しました。
  中国軍では2隻目の空母で南シナ海を管轄する南海艦隊に配備されたとみられ、海軍力の急速な増強にアメリカをはじめ各国が警戒を強めています。国営の中国中央テレビは中国として初めての国産の空母「山東」が南シナ海に面する海南島三亜の軍事基地で海軍に引き渡され、正式に就役したと伝えました。
  現地で17日午後、開かれた式典には習近平国家主席が出席し、軍の関係者5000人とともに就役を祝ったということです。
  中国軍は7年前の2012年、1隻目の空母「遼寧」を配備しましたが、この空母はウクライナから購入した船体を改修したもので、国産の空母としては「山東」が初めての就役となります。
  中国メディアによりますと、「山東」は排水量が6万トン級の通常動力型で、「遼寧」に比べて甲板の面積を拡張して、より多くの艦載機を積載する能力を持つということです。
  「山東」は周辺国と領有権の争いがある南シナ海の海域を管轄する南海艦隊に配備されたとみられ、さらに3隻目の建造も進めれているとされていて、海軍力の急速な増強にアメリカをはじめ各国が警戒を強めています。
中国の空母建造計画とは
中国は「世界一流の海軍の構築」を掲げ、将来的に少なくとも4隻の空母の保有を計画しているとみられています。
  中国軍は1隻目の空母としてウクライナから購入して改修した「遼寧」を7年前の2012年に就役させ、今回の「山東」に続く3隻目の空母を現在、上海で建造していると伝えられています。
  中国軍は空母の作戦能力の向上にも力を入れていて、東シナ海や南シナ海で「遼寧」を航行させ、艦載機の発着艦などの実戦を想定した訓練を繰り返しています。
  また大手の国有企業は去年、初の原子力空母の開発を進める計画も明らかにしていて、将来的には中東やアフリカなど中国から離れた遠洋での権益の確保と影響力の拡大をねらっているとみられています。
南シナ海の軍事拠点化に懸念も
中国は南シナ海のほぼ全域の主権を主張して、人工島などに軍事関連の施設の整備を進めていて、アメリカや周辺国は軍事拠点化への懸念を強めています。
  中国は2014年以降、南沙諸島=英語名・スプラトリー諸島に人工島を造成し、滑走路やレーダー設備、兵舎とみられる建物などさまざまな施設の整備を進めています。
  アメリカのシンクタンクの分析では、対艦ミサイルや対空ミサイルも配備されたと指摘され、長距離巡航ミサイルを搭載できるとされる爆撃機「H6K」を格納できる格納庫も完成させたとしています。
  また中国が実効支配する西沙諸島=英語名・パラセル諸島でも、岩礁で情報収集用とみられる新たな設備の建設が確認され、付近を航行する艦船の電波などを収集する軍事的な目的があると分析されています。
  さらに西沙諸島では複数の爆撃機の離着陸訓練が確認されるなど、中国軍は南シナ海での航空機や艦船による演習や訓練を活発化させています。
  これらの指摘に対して、中国政府は「必要な防御施設を建設している」として防衛目的だと主張していますが、アメリカは南シナ海の軍事拠点化を進めていると批判しています。「空母は核搭載した原潜の活動を保障」
中国軍の元大佐で軍事専門家の岳剛氏がNHKのインタビューに応じ、「空母の配備により制海権と制空権を保持することができ、領土からの防衛ラインを遠方に引けるためより安全になる」と述べ、中国が主権を主張する南シナ海などの海域にアメリカ軍を寄せつけないようにするねらいがあると指摘しました。
  さらに、「空母を展開することで原子力潜水艦が効果的に行動するための後ろ盾となる。原子力潜水艦は中国が核ミサイルで報復するために必要な武器だ」などと述べ、空母の配備は核弾頭を搭載したミサイルを発射できる原子力潜水艦の活動を保障することになると強調しました。
  また、「中国は台湾の問題を解決して国家の統一を完成させなければならないほか、各国と島の領有権をめぐる問題も抱えており軍事力を持つことで駆け引きの道具にもできる」と述べ、増強する軍事力を背景に中国の主張を強めていくねらいがあると指摘しています。


2019.12.14-msnニュース-
「米国と競争する気持ちない」 中国初の宇宙飛行士、楊利偉氏インタビュー

中国人初の宇宙飛行士、楊利偉(よう・りい)氏(54)が14日、東京都内で産経新聞の単独インタビューに応じ、有人月探査などの計画で競合する米国との関係について「競争する気持ちはない」とし、今後の宇宙開発で日本を含む他国との協力関係に前向きな姿勢を強調した。
 米国は月を周回する有人基地を国際協力で2020年代に建設する計画だ。一方、中国は20年代に単独で有人月面着陸を目指している。これについて楊氏は「米国は法的に中国の協力に対し制限をかけているが、中国は全ての国に開放する姿勢を持っている」と述べ、国際協調を否定しない姿勢を示した。
 また、米露などが運用する国際宇宙ステーション(ISS)とは別に、中国は地球を周回する独自の宇宙ステーションを計画。楊氏は来年末にも建設が始まるとした上で、「中国の宇宙開発はあくまで自国のニーズに応じてやっている。可能性があればいろいろな国と協力関係を築きたい」と述べた。
 今後の宇宙開発で世界一を目指すのかとの問いには「比べて競うのではなく、自国の必要に応じて発展していく」と強調。宇宙ステーションの設計を例に挙げ「そんなに大きなサイズにしていない」と説明した。
 宇宙探査の意義については「宇宙への理解を深めることで人類の未来を考え、地球への認識も深められる。人間の居住環境がどうすればよくなるか考えさせられる」と話した。
 初来日した楊氏はこの日、都内で開かれたイベントに参加。日本の宇宙開発について「主に国際協力で努力し、世界一流だと思う」と評価。日中の協力については「複雑な要素もたくさんあるが、時代やニーズが変化していくし協力する可能性はある。これから一緒に手を携えて努力していくべきだ」と述べた。
 2003年の自身の飛行を振り返り「窓から眺めて、百トンの宇宙船を宇宙に届けられる人類の素晴らしさを実感した。宇宙飛行は異なる視点から人類の生存を眺めるチャンスをもたらしてくれる」と語った。
 会場の参加者に「地球は人類のゆりかごだが、私たちはゆりかごにずっととどまることはないと思う。科学の発展を通じて生活空間を無限に拡大し、文明も拡大する。宇宙開発は人類の生存に新たなものをもたらす。これは科学からの恩恵だ」と呼びかけた。
 終了後、自国の宇宙ステーションで行う実験を募集した結果、東京大などの計画が選定されたことも明らかにした。
    (◇楊利偉(よう・りい)氏(54) 1965年、中国遼寧省生まれ。空軍パイロットを経て98年に宇宙飛行士の訓練を開始。2003年に「神舟5号」で中国人初の宇宙飛行。現在は有人宇宙飛行部門の幹部で、人民解放軍の少将。)


2019.9.24-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/world/news/190924/wor1909240035-n1.html
中国「DF41」初公開を示唆 10月1日の軍事パレード 対米抑止の新型ICBM

【北京=西見由章】中国中央軍事委員会連合参謀部作戦局副局長の蔡志軍少将は24日、建国70年を迎える10月1日の閲兵式・軍事パレードについて記者会見し、中国軍が対米抑止力の切り札と位置づける移動式の新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「東風(DF)41」の初公開を示唆した。
 蔡氏は「DF41などの新型装備の公開」について、「期待して待ってほしい。記者の皆さんを失望させることはないだろう」と述べた。
 蔡氏によると、軍事パレードは将兵ら約1万5千人と航空機160機余り、車両など580台が参加し、約80分間行う。「過去数回の閲兵式で最大規模」になるといい、過去最大級の規模となることを認めた。陸海空軍やロケット軍、戦略支援部隊の最新兵器を公開する。
 また軍事パレードでは「揺るぎなく核心(の習近平共産党総書記)に忠誠を尽くし、核心を推戴(すいたい)し、核心を擁護する決意」を示すとした。


Jan 30 2019-NewSphrer(https://newsphere.jp/world-report/20190130-2/)
中国軍、「コピーのコピー」で急速に近代化 陸軍重視の脱却ともない

中国人民解放軍(PLA)の近代化が新兵器と組織改編によって着々と進んでいる。アメリカ国防情報局(DIA)が今月発表した年間報告書は、「これまでになく高い対応力と柔軟性、力を獲得した」と、99式戦車、J-20ステルス戦闘機、2隻目となる国産空母・001A型などの新兵器に象徴されるPLAの成長ぶりを強調。一部の兵器は、アメリカを含む競争相手を上回っていると評価している。
◆開発中の新兵器も続々・・・ PLA最大のライバル、アメリカのメディアも、戦力分析に余念がない。CNNは、米軍の脅威となりそうな中国のさまざまな最新鋭兵器を特集。そのいくつかを紹介しよう。
・大規模爆風爆弾兵器「全ての爆弾の母」…アメリカ空軍が開発した大規模爆風爆弾兵器の中国版が開発中だと、今月、中国メディアが報じた。
     「The mother of all bombs(MOAB=全ての爆弾の母)」の異名を持つこの爆弾は、通常兵器としては史上最大の破壊力を持つとされ、米軍は2017年にアフガニスタンの洞窟地帯で実戦使用した。中国版はより小型軽量で、一般的な爆撃機で簡単に投下できるようになるという。
・地対艦ミサイル「グアム・キラー」…1月10日に米海軍が南シナ海にミサイル駆逐艦を派遣すると、中国国営メディアは、PLAが「中・大型艦を叩く力がある」というDF-26弾道ミサイルを展開したと報じた。2015年に北京で行われた軍事パレードでお披露目されたDF-26は、約5500kmの射程距離を持つ車載型の地対艦ミサイル。米海軍のグアム基地をも射程に収めることから、米専門家は「グアム・キラー」と呼ぶ。
◆組織改編や新兵器運用訓練も進行中・・・PLAの近代化の動きは、1991年の湾岸戦争で、イラク軍が機械化された巨大戦力を持ちながらアメリカの最新鋭兵器に脆くも完敗したのを契機に始まった。中国経済の成長とともに軍事予算も急増。2000年から2016年にかけては、経済成長率を上回る平均10%ペースで伸びた(米防衛誌ナショナル・インタレスト)。
  2017年からは防衛支出の伸び率は5〜7%程度に落ち、兵員を30万人削減し、200万人体制となった。これでもまだ兵員数では世界最大の軍隊ではあるが現在は「量から質」へと方針を変えてきている。同年から、組織改編に着手し、陸軍中心の編成から、陸・海・空軍を対等に運用する形に改めた。さらに、新たにロケット軍と戦略支援部隊を創設。ロケット軍は、米本土に届く長距離弾道弾・核を含む1000発以上のミサイルを擁するミサイル部隊で、戦略支援軍は人工衛星の打ち上げ・運用と敵の衛星の破壊任務に加え、敵防衛システムへのハッキング攻撃を行う。軍全体の指揮系統も再整備され、5地区の軍管区方式となった。これにより、現場の判断でより柔軟に対応できるようになったとナショナル・インタレスト誌は評価する。
  最新鋭兵器の配備が進む一方で、PLA全体の兵器の約40%は、59式戦車、J-7戦闘機などの1950年代の骨董品級だとされる。それらに慣れた兵たちが、99式戦車などをまだ使いこなせていない現実もあるようだ。昨年夏に内モンゴル自治区の演習場で行われた大規模演習では、最新鋭99A式戦車を擁する部隊が敗れるという波乱があった。デジタル化・相互リンクされた99式は遠くから敵を叩くことが可能だが、旧来の価値観で戦車部隊を前線にむやみに突進させたのが敗因だとされる。中国共産党系英字紙グローバルタイムズは、こうした反省のもと、PLA全体で今、新兵器を運用する兵員の訓練・戦術の練り直しが進んでいると報じている。
◆低コストという「後発のアドバンテージ」・・・これらの戦力強化は、中国の巨額の軍事予算があってこそだが、それでもアメリカの防衛支出に比べれば1/3以下だ。しかし、これをもって米中のパワーバランスを単純比較することはできない。DIAの報告書は、装備のコストや人件費が米軍よりもずっと低い点を「後発のアドバンテージ」に挙げる。
  「中国は、(海外兵器の)直接購入、改良、知的財産の盗用により、各国の軍隊で最も効率的な基盤をルーティン化させた」と、DIAは分析する。その顕著な例が空母だ。2012年に就役した中国初の空母「遼寧」は、旧ソ連製の建造途中の空母をウクライナから購入し、改良を加えたもの。今春にも就役すると言われる2隻目の001A型は、初の純国産空母と謳われているが、実際のところは「遼寧」の改良型で、発展的な「コピーのコピー」だと言える。
  1927年に中国共産党の私兵集団として誕生した人民解放軍は、国民党軍との内戦を経て、事実上中国の正規軍として、長年国内の防衛を主任務にしてきた。しかし、2000年代以降は、活動範囲を世界に広げつつあり、先制攻撃を含む予防的防衛任務を新たなドクトリンに掲げている。
  2017年にはアフリカ北東部のジブチに初の海外基地を建設。パキスタン、カンボジア、スリランカでも基地開設準備を進めている。
  「現在のPLAの戦略目標は国土の防衛から、東アジアと西太平洋の支配、さらにはインド洋への進出に拡大した。北京の最終目標は、グアム、沖縄の基地と韓国・日本との同盟に象徴されるペンタゴンの東アジアの足がかりを削ぎ、その防御力を排除することだ」(ナショナル・インタレスト誌)。
  日本が人民解放軍の主要攻撃目標の一つであることは、紛れもない事実だ。


中国の空母建造計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


  中国の空母建造計画 (Chinese aircraft carrier programme) とは中華人民共和国で進められている航空母艦建造の計画である。
  2021年現在、「遼寧」(りょうねい)と「山東」の2隻の空母が就役、1隻が建造中である。他にも2隻が建造または計画中とされ、これらは原子力空母となる可能性もあるとされる。
概略
劉華清と中国海軍
  1982年、鄧小平の指示で、海軍司令官の劉華清は、中国海軍の近代化計画を打ち出した。後に「中国海軍の父」「中国空母の父」と呼ばれる劉は、第一列島線第二列島線からなる近海・外洋進出を提唱し、航空母艦の必要性を一貫して主張した。また、劉は海軍建設(再建)の計画を次のとおり提唱した。
  ・「再建期」 1982-2000年 中国沿岸海域の完全な防備態勢を整備(沿岸防御)。
  ・「躍進前期」 2000-2010年 第一列島線内部の制海権確保(近海防御)。
  ・「躍進後期」 2010-2020年 第二列島線内部の制海権確保(遠海防御)。航空母艦建造。
  ・「完成期」 2020-2040年 アメリカ海軍による太平洋インド洋の独占的支配を阻止。
  ・2040年 アメリカ海軍と対等な海軍建設。
空母建造計画
  中国の空母保有計画は大まかに3度立案されている
  707工程-1970年7月に最初に立案された空母計画。-中日関係改善により、中国を訪問した日本人より艦船資料の提供を受け、空母の流体試験モデルを作成。2万4千トンの軽空母を建造する計画であったが、中止となった。-計画そのものは失敗したが、中国が空母の構造を知る初歩となった。
  891工程-1989年1月に立案された空母計画。1995年に中止。-1985年2月に購入・解体研究した「メルボルン」を参考に、5万トンの蒸気カタパルト搭載空母の建造案が計画され、艦載機化したJ-7J-8戦闘機の搭載が想定されていた。-また、外国からの輸入も検討しており1990年代にはスペインから「プリンシペ・デ・アストゥリアス」の拡大版SAC200・SAC220という2万トンの軽空母の提案を受けていた。
  048工程-「ヴァリャーグ」の調査を終え、2004年8月に立案された空母計画。-多少修正を施しつつ、現在まで継続されており、2030年に空母5隻を配備、最終目標は2049年に10隻の空母保有することである。計画は空母建造にとどまらず、艦載機開発、陸上訓練基地や空母母港の建設など多岐にわたる。-空母建造は三段階に定義された。
   第1段階-最初の10年で、「ヴァリャーグ」を再生。さらにそれをベースとした国産空母を建造。J-15を運用。
   第2段階-続く10年間で、カタパルト装備の中型空母を2隻建造。
   第3段階-2030年代に、超大型空母級の大型原子力空母を建造。第5世代相当の艦載機を配備。
  陸上施設は主に2つの軍港と3つの航空基地からなり、軍港は青島市三亜市に建設。航空基地は興城市に艦載機パイロット訓練基地が建設され、ほか2つの航空基地が支援に当たっている。
退役空母の購入
  中国は1980年代から、空母の技術を研究するため、中古、および建造途中の空母を計4隻購入している。
   メルボルン-1985年、オーストラリアから退役空母を購入し、大連で解体。電子機器と武装は撤去され、舵を溶接固定されていたが、蒸気カタパルトアレスティング・ギアミートボールはそのまま残されており、中国の空母研究に貢献[4]、一説には2002年頃まで船体の一部が残っていたとされる。
   キエフ-2000年、ロシアから購入。2006年から天津の海浜公園「天津滨海新区航母旅游区」で展示、一般公開されている。2012年に空母ホテル「天津航母酒店」として開業。
   ミンスク-1997年、ロシアから韓国企業経緯で中国に転売。1999年火災で全焼するも、2000年深圳でテーマパーク「ミンスク・ワールド」として開業。2016年にミンスク・ワールドから撤去され、現在は揚子江の江蘇省南通市あたりに係留されている。
   ヴァリャーグ-1998年、ウクライナからマカオの民間企業が2,000万ドルで「海上カジノとして使用する予定」として購入。2002年に大連港へ係留された。その後、研究用、練習用空母として改造、2012年に中国初の空母「遼寧」として就役した。
台湾海峡危機
  中国は建国以来、陸軍重視の軍備拡張を行っており、海軍の戦力は1990年代に入っても貧弱であり、また旧式化した艦艇が多くを占めた。1996に発生した第三次台湾海峡危機では、中国は第二砲兵部隊のミサイルで、台湾アメリカ合衆国を牽制した。これに対しアメリカ海軍は「インディペンデンス」「ニミッツ」からなる空母戦闘群を派遣、中国はアメリカとの軍事力の差を見せつけられた
  この事件を機に、上述した劉が唱えた軍の近代化、空母取得の重要性が改めて見直され、中国は海軍重視へ方向転換を余儀なくされた。また「沿岸防御」から、第一列島線まで制海権を確保する「近海防御」へ戦略を転換し、劉の列島線戦略をベースとして新たな軍事戦略「接近阻止・領域拒否(A2/AD)」が策定された。
経済成長と海洋進出
  2000年代に入り、「改革開放政策」で経済が飛躍的に成長すると、中国はそれまで停滞していた軍の装備の近代化を積極的に行った。特に海軍艦艇の更新は、商級/晋級などの新たな原子力潜水艦の建造、また防空能力を飛躍的に高めた「中華イージス」とも呼ばれる052C型駆逐艦の開発など飛躍的に進歩した。
  2010年、中国のGDPは日本を越しアメリカに次ぎ世界第2位となった。急激な経済成長により、中国は石油などの資源の確保と、貿易におけるシーレーンの確保が重要な課題となり、南沙諸島の埋め立てを行い、海洋進出を果たした。
  こうした中で、中国は領土の主権や、海洋権益確保に迫られ、2012年に就役した「遼寧に続き、今後も国産空母を建造し、制海権および制空権の確保(第一列島線)、そしてシーレーン防衛のための拡大(第二列島線)を目指すと見られる
初の保有空母「遼寧」
  001型航空母艦「遼寧」。中国が初めて保有した空母。(詳細は「遼寧 (空母)」を参照)
購入-(詳細は「ヴァリャーグ (空母)#中国への売却」を参照)
  中国は1998年にウクライナから購入した未完成の空母「ヴァリャーグ」を、諸問題ら4年の歳月をかけ、2002年ようやく大連港へ運び入れた。
  当時、2,000万ドルで売却されたヴァリャーグはエンジンなどの主要機関を解体され、外観こそ航空母艦であったが船としてはスクラップでしかないと推測されており、「海上カジノとして使用する予定」とされていた。しかし、実際はウクライナが他国にスクラップとして提示した価格400万~450万ドル(当時の鉄くず価格に相当する値段)に対して4倍も高い金額であり、他の艦へのパーツ取りで取り外されたり、切断された配管・配線はあれど、主機関はそのままに残されていたことが後に分かった。
建造再開
  大連港で数年間係留、各種空母の研究や船体構造の調査が行われ、船体が運用に十分耐えられる構造と強度を保っているとの判断が下り、建造が再開されることになる。2005年に大連船舶重工集団の乾ドックに搬入、付着した錆や海洋生物を落として中国海軍仕様に塗装された。2006年には飛行甲板に滑り止め剤が塗られるなどの修復工事が行われた。日本の防衛省は当初、防衛白書にて「空母保有のための技術研究開発を進めている」とみていた。
  その後、中国国防省は「空母」を建造中であることを、2011年7月27日に公式発表。同年8月から試験航海(海上公試)を実施した。
就役
  2012年9月25日、中国の空母は大連港を出港、「事実上就役した」と中国メディアが伝えた。また、この中国海軍初の空母の名前は再建造が行われた遼寧省大連市にちなみ、「遼寧」と命名された。 就役はしたものの、欧米やロシアの専門家の評価は低く、艦載機の発着艦には数年かかるなど、当面の間は脅威とはならないとの見方が報じられていた。
就役後
  就役後の初出港は2012年10月12日に行われ、訓練目的の航海で、J-15によるタッチアンドゴーなどが行われた。11月にはJ-15の艦上発着艦訓練が行われ、映像も公開された。以降は渤海黄海での艦載機の訓練が続き、2013年月には初めてJ-15のパイロットが空母パイロット資格認証を取得した。
  2016年12月、中国メディアは空母「遼寧」の艦隊が、渤海で初の実弾演習を実施したと伝えた。さらに防衛省は「遼寧」が艦隊を組み、東シナ海中部の海域を東進しているのを確認。本件では遼寧052D型駆逐艦1隻、052C型駆逐艦2隻、054A型ミサイルフリゲート2隻、056型コルベット1隻、903型補給艦1隻の計8隻による艦隊行動が初めて確認され、西太平洋で外洋航海を行った最初の事案となった。
  艦隊は年が明けた2017年1月1日より、南シナ海でJ-15の発着艦訓練を開始。同海域で発着艦は初めてであり、海外が中国報道を介さずに、J-15が遼寧から発艦・着艦しているところを始めて確認した。また、海南島に向かう遼寧を長距離監視していた日本、アメリカ、台湾のP-3Cにより、ほぼ30ノットで長時間航行可能なことも確認される。7月8日には、返還20年を迎えた香港に入港、飛行甲板や格納庫が一般公開されている。
  2018年4月、再び艦隊を組み宮古海峡を通過して、東シナ海に向けて進んだ。編成は遼寧、052D型駆逐艦1隻、052C型駆逐艦3隻、054A型ミサイルフリゲート2隻の計7隻であった。防衛省によると、20日に太平洋上で遼寧から戦闘機とみられる航空機が離着陸したことを追跡した護衛艦(「さわぎり 」、「あきづき 」)のレーダーにより確認している。23日には、48隻もの艦艇が参加した海軍創設69周年の観艦式に参加している。
近代化
  2018年8月より、5カ月に及ぶ近代化改装が実施。今後20年は就役可能となった。
  2019年3月に試験航海を終え青島に帰港した。以降は毎月のように訓練航海を行っている。4月には海軍創設70周年の観艦式に参加。06月には改修以来初めて艦隊を組んで宮古海峡を通過して太平洋に出たのち、グアム周辺を経由して南シナ海に入った。編成は遼寧、052D型駆逐艦1隻、054A型ミサイルフリゲート2隻の計4隻。後に051C型駆逐艦1隻に護衛された901型高速補給艦1隻が合流している。11月には、新たに艦載機パイロットの認証が行われた
初の国産空母 「山東」
  002型航空母艦山東」。中国初の国産1隻目となる空母。(詳細は「山東 (空母)」を参照)
建造
  2016年1月、中国国防省遼寧省大連市大連船舶重工集団で国産空母が建造されていることを公式に発表した。001型航空母艦「遼寧」の改良型で、スキージャンプ式を採用、排水量7万トン、通常動力装置を採用し、中国国産の艦載機を搭載することも明かされた。10月、中国国防省は、船体の主要部分が完成したことを発表。
  2017年2月、空母名称が「山東」になると台湾の聯合報が報じ、2018年に就役すると予測。4月に進水し、艤装作業が進められる。
就役
  2019年12月17日に、海南島の三亜で就役した。同日、海軍司令部の置かれた山東省にちなんだ「山東」と命名される。
  就役直後に起きたコロナウイルスの艦内での流行により、一時大連に帰投することになるが、2020年12月には再び三亜に入港。南シナ海での訓練に従事し、後日就役した強襲揚陸艦との連携訓練等も行われている。
  2022年03月に台湾海峡を通過して大連に寄港し、メンテナンスを受けている。
後継空母
  国産2隻目以降の空母については、2019年末時点では錯綜している。
国産2隻目の空母「003型」
  国産2隻目となる空母が、上海江南造船所で2015年3月より建造中である。(詳細は「003型航空母艦」を参照)
  「003型」と呼ばれるこの空母は、「山東」のスキージャンプとは異なり、電磁式もしくは蒸気式のカタパルトによる艦載機発艦方式を予定しているおり、規模もキティホーク級航空母艦に匹敵するとされる。
  2019年、アメリカのシンクタンクである戦略国際問題研究所は、江南造船所で建造中の「003型」の衛星写真を発表。原子炉やカタパルトの搭載の有無は不明ながら、フランス海軍の「シャルル・ド・ゴール」(原子力空母、カタパルト搭載、全長261.5m)よりも大きいことが判明した。
国産3隻目・4隻目の空母
  産経ニュースは遼寧省の大連造船所で新しい空母の建造が始まった可能性があると、米国の華字ニュースサイト多維新聞が伝えたと報じ、中国網も空母ドック内に、空母モジュールと思しきものが現れたと報じたが、これはULCCタンカーであった。
  中国のポータルサイト捜狐は、上海の「003型」とは別に建造中とされる国産3隻目の空母を「004型」、その後継である原子力空母を「005型」として報じている。なお、産経ニュースは004型・005型共に原子力空母となる可能性があると報じている。
  SCMPでは、原子力空母である国産4隻目(保有5隻目予定)の建造開始が技術・資金面で保留されている報じている。また、国産3隻目の空母に関しては2021年にも建造開始すると述べており、「003型」の2番艦であり、同様に電磁カタパルトを採用するとしている。
強襲揚陸艦
  大型の飛行甲板を備えた強襲揚陸艦が、上海滬東中華造船で2017年3月より建造中である。(詳細は「075型強襲揚陸艦」を参照)
  「075型」と呼ばれる揚陸艦は、アメリカ海軍ワスプ級に匹敵する全長250メートル、排水量4万トンクラス、最大30機の武装ヘリコプターの搭載が予定されており、将来開発予定の垂直離着陸機による軽空母運用も想定されている。
  2022年4月時点で2隻が就役。3番艦も試験航行に着手している。
原子力空母
  ロシアから設計図を入手したとされる、ウリヤノフスク級原子力空母の設計を元に、6万トン以上の原子力空母を、2020年以降に2隻建造予定とされる。
  産経ニュースは大連で建造開始したとされる国産3隻目の空母が、原子力空母となる可能性について報じた。これ以前に中国船舶重工(「山東」を建造した大連船舶重工の親会社)は、原子力推進の民用船など4隻の模型を2017年12月「上海国際海事展」に展示しており、同ニュースは中国軍事筋の話として、これは「原子力空母の開発に向けた技術検証」であるとし、また「研究船による技術検証を待たずに、いきなり空母に核動力を搭載するのはリスクが大きい」と話しており、原子力推進の採用が確定したわけではないことを報じた。また、産経ニュースでは以前にも004型、005型空母が原子力空母となる可能性についても報じている。
  2018年6月、中国は原子力砕氷船の建造プロジェクトを開始、2020年頃には浮体原子力発電所を建造することも目指しており、原子力空母に向けた準備の一環とされている。
艦載機
  下記の航空機を運用中、又は今後の導入が見込まれている。
艦上戦闘機
  空母に搭載する艦載機として、ライセンス生産したSu-27SK(J-11)を国産化したJ-11Bをベースに、ウクライナから入手したSu-33の試作機の一つT-10K-3を参考にして、J-15(殲-15)を開発した。(詳細は「J-15 (航空機)」を参照)
  2017年1月、「遼寧」の遠洋航海中にJ-15が実際に発着艦を行っていることが諸外国からも確認された。2018年8月には、夜間の発着艦訓練が公開。さらに2019年03月には、ソ連/ロシアのUPAZに類似した空中給油ポッドを使用したプローブアンドドローグ方式によるバディ給油訓練が公開されている。
  近年では装備をアップグレードしたJ-15B、複座のJ-15Sをベースに開発された電子攻撃機J-17、J-16の艦載機型であるという説もあるカタパルト対応のJ-15Tと派生機の開発も進んでいる。
  瀋陽飛機工業集団が独自開発したJ-31(輸出名:FC-31、PLA番号:J-35)は機体規模に対して、当初から前脚にダブルタイヤを採用しており、艦載機としての採用を狙っているとされている。また、すでに空軍で運用されている成都飛機工業公司J-20を小型化して艦載化するとの報道もある。
  ・J-15艦上戦闘機  ・J-17電子攻撃機  ・J-31艦上戦闘機  ・J-20艦上戦闘機
早期警戒機
  早期警戒機としては、国産の早期警戒ヘリコプターZ-18Jを運用している。ロシアよりヘリックスDも輸入しているが、こちらは駆逐艦で運用されており、空母では使用していない。
  早期警戒機は、Y-7ベースにレドームを装備し、エンジンや尾翼を変更した試作機JZY-01を開発しており、これを元にKJ-600が開発されている。また、国産のY-9の早期警戒型KJ-500を艦載化して、国産空母に搭載する可能性が高いとも報じられている。
  ・Z-18J早期警戒ヘリコプター  ・KJ-500早期警戒機  ・KJ-600早期警戒機
艦載ヘリコプター
  ロシアよりKa-27PLの輸出型Ka-28を購入しているが、空母では運用していない。
  艦載ヘリコプター  ・Z-18F対潜ヘリコプター  ・Z-9C捜索救難・輸送ヘリコプター  ・Z-8JH捜索救難・輸送ヘリコプター
カタパルトの開発状況
  中国は1990年代初めには蒸気式カタパルトと電磁式カタパルトシステムの開発作業を行っていることをいくつかの外国メディアが指摘している。
  オーストラリアの退役空母「メルボルン」をスクラップとして購入し、備え付けられていた蒸気カタパルトを回収・研究したとされる。また、ウクライナよりニトーカに建設中だったソ連製の蒸気式カタパルトの技術を習得しているとロシアは推測している。さらに、アメリカの大手防衛産業企業であるL-3 コミュニケーションズの子会社Power Paragonのエンジニアで中国系アメリカ人のチ・マクにより、電磁式カタパルトの技術を不正に入手したとされている。
  2013年8月には興城の中国海軍艦載機基地の建設中の3番目の滑走路に2条のカタパルトらしき施設が衛星写真で確認されており、蒸気カタパルトではないかとカナダ軍事専門誌・漢和ディフェンスレビューは推測している。また、2014年1月には中国が電磁式カタパルトの試験機テスト設備を建造していると発表されている。
  2015年9月上旬には黄村基地に電磁カタパルトと蒸気カタパルトと推測されるものの設置が開始された。また同年11月に開催された中国国際工業博覧会では中国工程院による電磁式カタパルトの模型が公開された。2016年6月20日に捕捉された画像によると、黄村基地の試験設備において大きな進展が見られたことを示されている。同年10月17日から撮影された写真には、2つのカタパルトの背後にJ-15(おそらくJ-15A)があったかつ後に中国のフォーラムにおいてカタパルト射出対応のJ-15が確認されたことなどから射出試験が行われたことが示唆されている。

  空母への実装は2015年から建造開始した002型空母に3条の蒸気式カタパルトを装備するとされている。2013年から建造中の001A型空母にもアングルド・デッキに1条のカタパルトを装備するとの情報もあるが詳細は不明。
中国の垂直離着陸機開発
  中国においても、垂直離着陸機への要求は古くから存在しており、何度か導入が試みられている。
  1968年に先制攻撃を受けて飛行場が壊滅する危険性が高いとの想定から、J-6をベースにエンジン排気で駆動する4基のTF-1揚力ファンを搭載した「四号任務」戦闘機を開発。風洞試験い、試作機を製造に入るが、支援者が失脚して1972年に開発中止となる。
  1970年代に入るとイギリスで初の実用STOVL機ホーカー・シドレー ハリアーが開発されたことを受け、 これを100機導入を計画。それをベースにしての国産垂直離着陸機開発が検討されたが、導入に必要な費用が当時の中国人民解放軍の年間予算に匹敵したため頓挫した。
  1991年のソビエト連邦の崩壊に乗じて、Yak-38Yak-141の実機入手を試みるも失敗。ただし、2000年代に入ってからYak-141の技術を入手したともされる。
  2010年代頃から、強襲揚陸艦や軽空母での運用を視野に入れたステルスVTOL戦闘機J-18が開発されているといった噂はあるが、公式に発表された機体は今のところ存在しない。
空母艦隊
  空母が作戦行動を行う際は、駆逐艦巡洋艦潜水艦などで構成される空母艦隊が必要となる。 中国もアメリカ海軍空母打撃群に対抗し、2030年頃までに空母4隻からなる艦隊を持つ構想があるとされる。
  空母の建造と並行し、各艦艇も量産されると見られる。米誌『ナショナル・インタレスト』は、中国海軍は2030年に空母4隻、潜水艦99隻、駆逐艦・護衛艦(コルベット)102隻、フリゲート26隻、揚陸艦73隻、ミサイル艇111隻、合計415隻を保有し、艦艇数では世界一になると予想した
中国の空母打撃群構想
  中国が2030年までに4隻の空母打撃群を運用する計画があることを、中国軍事筋の話として産経ニュースが報じた。また、4隻のうち2隻は原子力空母の実用化を目指すとしている。なお、中国が保有した初の空母「遼寧」は練習艦として位置付けられており、上記の空母4隻構想には含まれていない。
  2017年9月1日、大型の901型補給艦が就役したと中国メディアが報じた。 1番艦の艦名は「呼倫湖」(艦番号965)で、4万トン級の大型総合補給艦であり、航行速度も約25ノットとされる。 中国はすでに903型補給艦を8隻を保有しているが、同型は2万トン級で速度も20ノット未満であり、「遼寧」の29ノットを下回る速力がネックとなっていた。 人民網は同補給艦が空母艦隊の作戦を支えると報じ、軍事コメンテーターの王強氏は「主に艦隊クラスの遠洋補給・支援任務を担当する」と述べた。
各国の反応
  2011年、中国国防省が「遼寧」の建造を公式発表した。本項ではそれ以降の各国の反応について記す。(あいうえお順)
アメリカ
  2014年1月、アメリカ国防総省は「遼寧」視察を中国に要請し、同年4月チャック・ヘーゲル国防長官が、外国人としては初となる「遼寧」の乗艦・視察を行った。同行した米当局者は「この新戦力の空母について、透明性を高めようとしている(中国の)努力が感じられた」と述べた
  2016年2月、横須賀に2隻目の空母を配備する必要性について、アメリカ連邦議会で議論されたことをJBpressが報じた。これによると、中国の国産空母の量産にあわせ、国外(横須賀)に母港がある第7艦隊所属の「前方展開空母」を1隻から2隻に増やすことが議論された。また1個空母打撃群が増える可能性もあり、母港は空母の整備能力などの実績から横須賀が有力視される一方、海軍軍人や軍属、その家族等の増員による許容範囲の観点などから、オーストラリアフィリピングアムなども候補に挙がったとされる。
  アメリカ海軍の元幹部、カール・シュスターハワイ・パシフィック大学教授は、中国が将来4隻の空母による艦隊構築を目指していると予想した上で、「中国には空母戦力の基盤となる経験豊富な海軍飛行士や空母乗員の部隊がない」と指摘。また「それを一から築き上げることは、ほとんどの人員を2年の徴兵に頼る部隊にとっては難しい」とし、中国の空母が脅威となるのはまだ先のことだ、との見解を示した。
インド
  インドは海洋進出を活発化する中国への牽制で、海軍力を大幅に増強予定で、空母は3隻体制を目指している。
  2013年、初の国産空母となる「ヴィクラント」が進水。しかし、2019年末時点ではいまだ艤装中であり、代替予定だったイギリスより購入した老朽艦「ヴィラート」は2017年3月に退役した。また、ロシアから状態の良かったバクーを購入、セヴマシュでSTOBAR空母に改装したのち、2014年に「ヴィクラマーディティヤ」として就役させた。3隻目は、65,000トン級の国産空母「ヴィシャル」を建造予定としている。
  2015年12月、アメリカアシュトン・カーター国防長官は、インドのパリカル国防相と会談し、インドが進める航空母艦やジェットエンジンの開発に関し、技術協力を進める方針を発表、また「安全保障上のパートナーとしてインドが台頭することを歓迎する」と述べ、インドの国産空母の設計・建造に協力する考えを示した。
台湾
  2011年、中国の空母建造、試験航行の公式発表を受け、台湾軍は超音速対艦ミサイル雄風Ⅲ型」の大量配備を進めていることを、台湾紙「聯合報」が報じた。同紙は、中国の空母などの軍備増強に対抗し、「雄風III型」と大陸沿海を攻撃できる「雄風IIE型」の大量生産、およびキッド級ミサイル駆逐艦への「雄風III型」の配備を検討するよう馬英九政権が指示したことを、中国国民党林郁方が述べたとしている。また林は、中国の空母に対して「依然として最も有力な武器は潜水艦」だとし、潜水艦保有の努力を続ける必要があるとした。 米華字サイト多維新聞は、林の話として、台湾では中国の空母所有に早い段階から対応を進めており、米国製ハープーン対艦ミサイルも2015年までに配備する予定であることを報じた。
  台湾国産の高速コルベット沱江」が2015年3月に就役した。排水量約500トンの小型艦だが、船体はステルス設計で、雄風II型と雄風III型対艦ミサイルを各8基搭載。高速で接近し敵艦に攻撃を与えることから、中国空母を意識した「空母キラー」の異名をもつとされる。台湾政府は同艦の量産を計画している。
中国
  国民の「空母熱」は高く、広東省南方日報系のニュースサイトが、「中国は空母を造る必要があるか」とアンケートを行ったところ、92%が「必要」と答えた。
  中国国営の英字紙「グローバル・タイムズ」は、2016年12月に行われた遼寧艦隊の遠洋訓練に合わせ掲載した論説で、中国の空母艦隊が米国沖や米国が関心を持つ地域に進出すれば「米国が一方的に中国に圧力をかける状況は変化する」とし、中国は国産空母の建造を急ぐ必要があるとの見方を示した。
日本
  2011年8月21日に開催された、中国日報社と日本の「言論エヌピーオー」共催の「第7回 北京‐東京フォーラム」において、石破茂防衛相は、空母をうまく運用できている国は世界で米国だけだとした上で、「空母を有効に運用するには空母1隻に対して3隻の軍艦、そして空母を守るために更に多くの艦船が必要になる。こうした艦隊を組むのは容易なことではない。また、実戦経験の積み重ねも必要」と発言した。また、防衛大学校教授の山口昇は、「中国の空母発展が日本の安全と利益に脅威を与えるとは思わない」「一国家の海軍が空母を持つのは正常なことだ。空母だけで大騒ぎすべきではない」と発言している。
  2017年12月、北朝鮮の脅威や、中国が活動を強める南西諸島周辺の防衛力強化のため、海上自衛隊いずも型護衛艦アメリカ海兵隊のステルス艦上戦闘機F-35Bを搭載し、空母化を検討していることが報じられた。(詳細は「海上自衛隊の航空母艦建造構想#F-35B搭載計画」を参照)
ベトナム
  ベトナムは中国の空母や、南沙諸島領有権問題に対抗し、ロシア製のキロ型潜水艦を6隻購入を計画し、2010年にロシアと契約を交わした。当初2013年までにすべて引き渡される予定であったが遅延が生じ、2016年には5隻が就役し、6隻目は2017年に就役した。
  2011年、ベトナムとインドが連携して中国の空母を牽制する可能性について報じられた。
  中国英字紙チャイナデイリーは、ベトナムのグエン・ヴァン・ヒエン海軍司令官がインドを訪問し、インド海軍軍艦によるニャチャンへの駐留を要請し、インドも積極的な態度を示したと報じた。 しかし、2016年には、ベトナム外務省が「第3国に対抗するため誰かと結託する意向はない」とし、外国政府がベトナム領内に軍事基地を建設することは許さない、との公式見解を示した。その一方で、ベトナムはカムラン湾を世界の船舶、軍艦が寄航できる基地を目指しており、事実2016年にはカムラン湾に、アメリカ海軍海上自衛隊中国人民解放軍海軍の軍艦が寄航している


中国人民解放軍
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中国人民解放軍は、中国共産党が指導する中華人民共和国軍隊である。(中国人民解放軍の中華人民共和国における公的・法的位置については後述の「#法的規定」を参照すること。)単に、日本などでは「中国軍」、中国国内では「解放軍」と略されて呼ばれている。
   陸軍海軍空軍ロケット軍戦略支援部隊の5軍を軍種とする。また、正規軍たる人民解放軍とは別に、中国民兵中国人民武装警察部隊が中国共産党および中華人民共和国の武装力量に定められている。
兵力
 中国人民解放軍の人員・装備数・組織構成等は、中国政府あるいは人民解放軍自身が情報公開に積極的でないために、外部の者は推定によりその趨勢を把握する外はない。各国政府の情報機関のように人的物的資源が潤沢であるならば確度の高い情報を得ることも可能かもしれないが、そうでない者は民間シンクタンクあるいは各国政府機関が公開する文書から得る以外にない。
 イギリス国際戦略研究所が発行した『2013年ミリタリーバランス』によると、2012年11月時点の人民解放軍の人員数は、現役兵は228万5千人、予備役51万人と推定されており、このことから世界最大の常備軍とされている。この他に準軍事組織の人民武装警察(武警)が66万人と推定されている。これらの数は2000年の値と比較すると現役兵は2万5千人減、予備役は+1万~-9万人である。武警は84万人減であった。1982年に現在の武警が設置されてまもない時期は、人民解放軍が大規模な人員数の削減を行った頃と一致する。武警は、削減された人民解放軍兵士を受け入れ、一時は人員が増加したものの、その後に隊員の定年が進み自然減になったものと推察する。準軍事組織には他に中国民兵があり、2011年の中国共産党の発表によると過去には3000万人が所属しており、削減された2011年においても人員800万人を誇る。
 なお2013年4月に中国国務院は『中国国防白書:中国の武装力の多様な運用』を発表して、陸軍機動作戦部隊が85万人、海軍23万5千人、空軍39万8千人
     とする兵員数の概要を公表した。陸軍機動作戦部隊は、18個集団軍および軍区直轄の独立諸兵科連合師団(旅団)に該当し、国境警備部隊・海岸防衛部隊・軍事施設警備部隊は含まないとしている。陸軍機動作戦部隊に該当しない前記の各部隊の兵員数は公表されず、したがって現役陸軍全体の兵員数は明らかにされていない。また第二砲兵、予備役の兵員数も公表されず、したがって人民解放軍全体の現役・予備役を含めた総兵員数も本国防白書では明らかにされていない。
装備
  中国政府は湾岸戦争アフガニスタン戦争イラク戦争などでのアメリカ合衆国軍による軍事的成果に影響されて、近年は軍事兵器や軍事システムや戦闘スタイルの革新に力を入れ、通常兵器による軍事力も強力になりつつある。ロシアの専門家によれば2015年頃には第5世代戦闘機が配備されるのではないかと指摘している。また、ロシアの兵器輸出企業の重役によれば中国はインドとは違い陸上兵器の近代化が進んでいるため、陸上兵器は地対空ミサイル以外はほとんど輸入してくれないと語っている。そして新式装備の絶対数は多く、Su-27/Su-30MKKシリーズは300機以上ある。
   これは日本や韓国のF-15保有機数を凌駕している。また、空軍兵器の取引においては完成した機体を購入する時代は終わり、エンジンやレーダーなどのような装備単位で買う段階になったと言われている。その象徴がJ-10である
軍事予算
 2013年3月5日に、中国国務院財政部は第12期第1回全人代に提出され審議された2012年支出実績と2013年度予算案を公表した。その後支出実績と予算案は全人代に承認された。それによれば2012年度(1 - 12月)軍事支出実績額は6506億300万人民元であった。2013年度の国防予算は7201億6800万人民元であり、2012年度支出実績に比べ10.7%増である。
  このような「公表額」に対して、世界各国の政府や軍事研究機関は、「中国政府が、いわゆる中国脅威論によって軍備拡張が抑え込まれることを警戒して、軍事支出が小さく見えるように操作している」との見解を持っている。ストックホルム国際平和研究所の推定による、2012年度の中国の軍事支出実績額は為替レートベースで1660億ドル[7]で、アメリカ合衆国に次いで世界で2位(世界シェア9.5%)であり、2003年 - 2012年の10年間で175%増加した。
  また購買力平価ベースでは軍事支出実績額は2490億ドルで世界第2位である。 中国の軍事支出を国際比較する場合、時価為替レートベースと購買力平価ベースでは相対関係が異なってくる。物価の安い国は同等の予算金額で物価の高い国の数倍の軍備が購入可能という問題を指す。
  例えば、日本の陸上自衛官1人の給与金額で中国兵20人が雇用可能であり、物価の相違を修正せずに単純に金額を比較しても実際の単年度軍事資産購入量と乖離してしまう。CIAの各国国力・GDP分析は購買力平価で比較されている。
  中国の軍事支出が明確でないという見解の論拠の一般論としては、民主的政治制度が確立している国では、政府の収入と支出の予算案も、立法過程も、可決された予算も、予算の執行も、今年度および過去年度も含めて書籍とウェブで公表され、誰でも閲覧できるが、独裁政権が統治している国は、民主国家と比較して政府の情報公開度が低く、公開された情報には隠蔽・歪曲・誇張された情報が含まれているので、公開された情報の信用性は低いということが指摘される。
  2000年代に入ってからアメリカやイギリス、日本などは中国に対して国防予算の内訳の透明性を向上させることを求めている。2008年(平成20年)3月4日には、日本の町村信孝官房長官が中国の国防予算について「とても周辺の国々、世界の国々には理解できない。その中身がはっきりせず、透明性の欠如は大きい」とし、さらに「五輪を開き、平和的に発展していこうというお国であるならば自らの努力で(中身を)明らかにしてもらいたい」と批判した。
   また、2009年(平成21年)3月4日には河村建夫官房長官が「発表されたものは依然として不透明な部分があり、国防政策、軍事力の透明性を一層高めていただくことが望ましい」と中国の国防予算の内訳について透明性の向上を求めた。
  中国人民解放軍には他国の軍隊には見られない「自力更生」と呼ばれる独特のシステムが存在した。これは要するに、「国家などの公的予算に頼らず軍が自分で自分の食料や装備を調達する」ということである。元々は軍人が自力で耕作して食料を調達して戦闘に従事し続けたことを意味するが、1980年代になると軍事費の削減によって「軍事費は軍自らが調達する」という方針を共産党が打ち出したことにより、改革開放政策による国の近代化資本主義経済の導入が開始されたことにあわせ、軍の近代化に伴う人員削減で必然に出る失業対策も含めて、各部隊が幅広く企業経営へ乗り出していた。
  これは1998年に中国共産党が人民解放軍の商業活動を禁止するまで続いた。実際には現在も一般人も利用できる又は一般人向けの各種学校、食堂やクラブなどの飲食店、射撃場など娯楽施設、病院、宿泊施設、食品加工や機器製造等の工場、農牧場、養殖場、炭鉱など鉱山、出版社などあらゆる企業、施設、設備を運営している。イギリスBBCの報道によると、「食料の90%を外部からの調達に依存している」ということである。人員規模を考慮すると、およそ20万人以上の食料を自給できているということであり、他の軍隊に見られない驚異的な特徴の一つとなっているといえる。


遼寧 (空母)
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  遼寧(りょうねい)は、中華人民共和国の航空母艦である。ソビエト連邦で設計されたアドミラル・クズネツォフ級航空母艦ヴァリャーグ」の未完成の艦体を中国がウクライナから購入し、中国初の空母として完成させた。艦番号は16。当初はヴァリャーグの漢語訳の「瓦良格」と紹介していたが、2012年9月25日、正式就役と同時に001型航空母艦「遼寧」と発表された。防衛省・統合幕僚監部はクズネツォフ級空母「遼寧」と呼称している
艦名
  華人民共和国への回航後も長らく命名はなされず、ロシア、ウクライナ時代と共通の「ヴァリャーグ」と呼ばれた。この時期の艦名の仮名表記は一定せず、「ワリャーク」(朝日新聞)、「ワリヤーグ」(世界の艦船)、「ワリャーグ」(時事通信社)、「ワリヤーク」、「ワリャク」(産経新聞中日新聞)などがある。
  中国への売却後、日本など外国メディアでは、本艦は台湾平定の功績で知られる清朝初期の将軍に由来する「施琅」と呼ばれることもあったが、新華社通信や軍事雑誌『艦船知識』は、ヴァリャーグの漢語訳の「瓦良格」と紹介している。また2011年4月27日には、国務院台湾事務弁公室が「施琅」の名称を否定している。
  2012年1月時点では、複数の中国メディアが伝えたところによると、消息筋の情報として「毛沢東」、「北京」、「薩鎮氷」などの候補が挙がっていた。尖閣問題から軍部より「釣魚島」と命名するように求められてもいた。なお、空母としての艦名が決定していなかったため、中国メディアでは「航母平台」(空母プラットホーム)と仮称していた。
  2012年9月25日、遼寧省大連市にて引渡しセレモニーが行われ正式に就役し艦名は「遼寧」と発表された。
建造
ソビエト時代
  ソ連海軍は、1143.5及び1143.6型重航空巡洋艦の2隻に加え、原子力艦1143.7型(ウリヤノフスク級)重航空巡洋艦を4隻建造する計画を持っていた。また、先に建造された1143型(キエフ級)航空巡洋艦およびその準同型艦4隻も近代化改装を受け、艦載機を新型のYak-141VTOL戦闘機に更新して「ソ連空母機動部隊」を補完する戦力となることが期待されていた。
  この計画を背景に、「ヴァリャーグ」は1143.5型(アドミラル・クズネツォフ)を踏襲する1143.6型の艦として1985年12月6日ウクライナ・ソビエト社会主義共和国ムィコラーイウ黒海造船工場で起工され、1988年11月25日進水した。
建造中断
  ソ連が崩壊した1991年12月、すでに中央政府からの建造資金供給は停止していたが、それでも建造元の黒海造船工場は「自腹で」細々と建造を続けた。だがそれも長くは続かず、翌1992年3月に工事は中止された。のちに本艦の売却を委託されたノルウェーの船舶ブローカー、リーベックによると、この時点での「ヴァリャーグ」の完成度は、船体が100%、機関が80%、その他の部分が20%であった(艦全体で66.7%か67.3%という説もある)。新生ロシア海軍は「あと7億5,000万ドルあれば、『ヴァリャーグ』は竣工に漕ぎ着けられる」という見積もりを算出したが、極度の財政難にあえぐロシア連邦政府にはそれだけの資金を出すことはできなかった。しかも、本艦を建造していた黒海造船工場自体が独立したウクライナに接収されてしまい、本艦の所有権自体がロシアとウクライナで争われることになったのである。
  その数ヵ月後、ロシア、ウクライナの両政府は、共同でノルウェーの船舶ブローカー、リーベックを通じて海外に売却する事で一旦は妥結した。リーベックは、同艦は船体及び機関がほぼ完成し、兵装や電子機器は未搭載なので、これらの機器類は購入した国が自由に選べることのメリットを強調して売込みを図り、インド、中国、アルゼンチンブラジル等の新興国と接触を図った。この時の売却価格は、搭載機込みで約40億ドル(艦そのものが20億ドル、さらに搭載機が20億ドル)と見込まれていたが、この金額は当時売り込み先と目された国々の一年分の軍事費の半分以上に当たるものであり、結局高過ぎてどの国も買えないまま宙に浮いた形となった。
  海外売却の話も消え、ロシア海軍に就役する見込みもない「ヴァリャーグ」は、ムィコラーイウの岸壁に係留されたまま放置され、他の艦に移設可能な装備を撤去される有様であった。1993年、ロシアは「ヴァリャーグ」の所有権を諦め、同艦はウクライナの管轄となった。
ウクライナからの購入
  1997年、『ジェーン防衛週報』(: Jane's Defence Weekly。以降、JDW)は「『ヴァリャーグ』解体工事開始」と報じたが、実際には艦そのものの解体ではなく、搭載済みの各種機器の撤去工事であった。船体だけはレジャー施設への改造のために売却される予定であったため、それ以外の艦内の余分な機器は全て撤去されるはずであったが、造船所関係者によると、主機そのものは撤去されず、電気系統やパイプなどを切断して使用不能にしただけであったという。
  その後、ウクライナは本艦をスクラップとして2,000万ドルで売却する意向を示し、マカオの「中国系民間会社」である創律集団旅遊娯楽公司が1998年に購入した。「中国本国で海上カジノとして使用する予定」とされていたが、この会社の社長で香港の実業家の徐増平中国人民解放軍海軍の退役軍人だった。また、創律集団旅遊娯楽公司は、事務所も電話もないペーパーカンパニーであり、カジノの営業資格もなかった。そもそもマカオの港は水深10メートル程しかなく、6万トン級の大型艦は入港できない
  ボスポラス海峡ダーダネルス海峡を動力装置の無い大型艦が曳航されて通過するのは危険であること、既に見かけが航空母艦であり、空母の海峡通過を禁じたモントルー条約に抵触することから、トルコ政府は海峡通過に難色を示した。だが、中国政府が仲介に乗り出す。中国側はトルコへの観光客(年間200万人)増加を約束し、政治的折衝で妥協。2001年、航海を経てようやく中国本国に回航された。
  2002年3月3日、マカオではなく大連港に入港し、西区4号埠頭に係留された。この時期、中国はヴァリャーグのほか、キエフ級航空母艦の「キエフ」と「ミンスク」も購入しており、空母建造の参考にするといわれていた。後者2隻は天津深圳博物館船として一般公開されたが、「ヴァリャーグ」だけは係留されたままだった。
建造再開
  表立った動きのなかった本艦であるが、2005年4月26日から8月までに大連船舶重工集団に所属する大連造船所乾ドックに搬入され、錆落しと人民解放軍海軍仕様の塗装を施され、修理も進んでいることが確認された。このため一部では「中国が大連において空母の建造を計画」などと伝えられた。台湾国防部(国防省)も本艦の写真を公開し「空母保有に向けた航空機発着などの実験艦か、あるいは本格的に空母として就航させるのではないか」との見解を発表した。この報道に対し、中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)李維一報道官は、「政治的な目的がある」として反論していたが、2005年8月には、湿ドックへ移動された。
  2007年11月の情報では、中国海軍は2008年に本艦を訓練試験艦「世忠」として再就役させる意向であると伝えられていた。しかし同時に伝えられたところでは、外装こそ手直しされたものの、レーダーなどの電子装備の艤装がほとんど進んでおらず、工事の進捗は必ずしも順調とは言えなかった。

  正規空母としての再就役は断念されたともいわれ、たとえ空母として整備するとしても、戦力化にはまだ相当な期間を要すると考えられていたが、2008年末に中国海軍報道官が2012年までに中型空母を建造保有する計画を発表した際に、本艦を練習空母として就航、同時に艦載機をロシアから購入する計画があることを表明した。
  それによると本艦の練習空母としての改修工事は2009年中には完工される見通しであるとしていた。艦載機にはSu-33を元に開発したJ-15が予定されており、20機程度を搭載する予定であった。
  2009年4月27日には本艦は大連造船所のドックから離れ、大連船舶重工集団が大連港に新建した30万トン級のドックに着けた。2010年3月19日には、ドックから同集団所属の大連港の30万トン級の艤装埠頭へ移動し、艤装が本格化した。また前述の新華社電子版の記事によれば2011年中に「中国初の空母」として出航するとしていた。
  2011年8月3日には数百人の兵士らが参加する完成式典が行われ、中国共産党中央軍事委員会高官も視察した。また、渤海湾周辺で試験航行を行うために同月10日朝には出航したと報じられ、5日間にわたって渤海湾で海上公試が行なわれた。この公試では艦載機はまだ搭載されていなかったが、11月29日からの公試では、近くの飛行場を離陸したJ-15との合同訓練を行っていたことが報道されており、2012年の就航を目指して準備が進められていた。
  10回の公試を終えた後、2012年9月25日に遼寧省大連港中国人民解放軍海軍に引き渡す式典が行われ、遼寧と命名したと発表した。
就役後
  就役後初の出港は2012年10月12日に行われ、10月30日に帰港。訓練目的とみられるその航海で、J-15による飛行訓練が行われたが、内容はタッチアンドゴーであるとしている。また、ヘリコプターによる離着艦が報道されている。
  11月にもJ-15による訓練が続き、23日には着艦試験の成功を法制晩報が伝えた、さらに25日には新華社通信解放軍報が離着艦試験に成功したことを伝えた。空母の運用に関しては、2009年よりブラジルからの「サン・パウロ」における訓練を含む技術的支援を得ていたことが報じられた。
  2013年2月27日、母港を大連から青島の軍港に移動。この軍港は4年間を費やして建設した空母母港としての機能を備える軍港とされる。
  2017年7月8日には、返還20年を迎えた香港に入港、飛行甲板や格納庫が一般公開されている。
  2018年4月23日には、48隻もの艦艇が参加した海軍創設69周年の観艦式に参加している。8月より近代化改装が実施、2019年3月に青島に帰港。
  2019年4月23日には、海軍創設70周年の観艦式に参加。
艦隊行動
2016年
  2016年12月24日に中国人民解放軍海軍(中国海軍)の報道官は、航空母艦「遼寧」を中心とした編隊が、遠洋訓練のため西太平洋に向けて航行中であると発言した。 この航行を裏付けるように、25日午前10時頃に中国海軍の航空母艦1隻、ミサイル駆逐艦3隻(ルーヤンIII級ミサイル駆逐艦1隻、ルーヤンII級ミサイル駆逐艦2隻)、ジャンカイII級フリゲート2隻、ジャンダオ級小型フリゲート1隻、フチ級補給艦1隻の計8隻が、宮古島の北東約110kmの宮古海峡東シナ海から太平洋に向けて南東進したことを、海上自衛隊の護衛艦「とね」と哨戒機が確認した。本件は海上自衛隊が中国海軍空母の西太平洋進出を確認した最初の事案であった。続く2017年1月1日、南シナ海でJ-15の発着艦訓練を開始。中国報道を介して、J-15が遼寧から発艦・着艦しているところを始めて確認した。海南島三亜市に建設中の軍港に向かう遼寧が30ノットで航行しているのを日本、アメリカ、台湾のP-3Cが確認する。
2018年
  2018年4月20日午前10時半頃、海上自衛隊の護衛艦「さわぎり」、「あきづき」及び第5航空群所属のP-3C哨戒機が、与那国島の南約350kmの海域を東進する航空母艦1隻、ミサイル駆逐艦4隻(ルーヤンIII級ミサイル駆逐艦1隻、ルーヤンII級ミサイル駆逐艦3隻)、ジャンカイII級フリゲート2隻の計7隻を確認した。また、同日午前11時頃には太平洋上で「遼寧」から複数の艦載戦闘機(推定)が飛行するのを海自の護衛艦が確認した。
2019年
  2019年6月10日、宮古海峡を通過して太平洋へ。グアム周辺を経由して南シナ海に入った。編成は航空母艦1隻、ルーヤンIII級ミサイル駆逐艦1隻、ジャンカイII級フリゲート2隻の計4隻。後にルージョウ級ミサイル駆逐艦1隻に護衛されたフユ級高速戦闘支援艦1隻が合流している。
2020年
  2020年4月10日午後7時頃、海上自衛隊の護衛艦「あきづき」及び第1航空群所属のP-1哨戒機男女群島長崎県)の南西約420kmの海域を南東進する「遼寧」とルーヤンIII級ミサイル駆逐艦2隻、ジャンカイII級フリゲート2隻及びフユ級高速戦闘支援艦1隻の計6隻を確認した。その後、沖縄本島宮古島の間の海域を南下し、太平洋へ向けて航行したことを確認した。6隻の中には燃料を提供できる補給艦も含まれているということで、防衛省は航行の目的を分析するとともに、中国軍が遠方への展開能力を高めているとみて、警戒と監視を続けている。 4月28日にはこれらの艦艇が宮古島の南東約80㎞の海域を北西進し、その後、沖縄本島と宮古島の間の海域を北上し、東シナ海へ向けて航行したことを確認した。
2021年
  2021年4月3日午前8時頃、海上自衛隊の護衛艦「すずつき」、第1航空群所属P-1哨戒機及び第5航空群所属のP-3Cが宮古海峡を通過して太平洋へ航行する「遼寧」とレンハイ級ミサイル駆逐艦1隻、ルーヤンIII級ミサイル駆逐艦3隻、ジャンカイII級フリゲート1隻及びフユ級高速戦闘支援艦1隻の計6隻を確認し、所要の情報収集・警戒監視を行った。レンハイ級ミサイル駆逐艦は中国海軍が駆逐艦と称していて防衛省もこれに準じ「ミサイル駆逐艦」として報道発表しているが米国防省や国際戦略研究所はその規模、兵装から「ミサイル巡洋艦」と位置付けているもので今回日本近海で始めて空母打撃群として確認され、外洋における運用能力向上させていると報じるメディアもある。後日、同時期米海軍ミサイル駆逐艦マスティン」が同艦を捕捉追尾していたことを米海軍公式SNSで公表し、米駆逐艦同乗の乗組員が公表削除したと見られているSNS映像などで日本の海自護衛艦もその行動を共に行っていたことが明らかになっている。

  4月26日午後7時頃、上記の艦艇が宮古島の南約160kmの海域を北東進するのを海自の艦艇及び哨戒機が確認した。 その後、これらの艦艇が沖縄本島と宮古島の間の海域を北上し、東シナ海へ向けて航行したことを確認した。海上自衛隊は護衛艦「あさひ」及び第5航空群所属のP-3C哨戒機により、所要の情報収集・警戒監視を行った。 また、27日午前には「遼寧」から早期警戒ヘリコプター(Z-18)1機が発艦し、尖閣諸島大正島周辺の領空から北東約50㎞から約100㎞の空域を飛行したことを確認し、航空自衛隊戦闘機緊急発進(スクランブル)させる等により対応した。
  12月15日午前11時頃、海上自衛隊護衛艦「いずも」、「あきづき」、第4航空群所属のP‐1哨戒機及び第5航空群所属のP-3C哨戒機が男女群島(長崎県)の西約350㎞の海域において、同海域を南東進する「遼寧」とレンハイ級ミサイル駆逐艦1隻、ジャンカイⅡ級フリゲート1隻及びフユ級高速戦闘支援艦1隻の計4隻を確認した[51]。その後、12月16日これらの艦艇が沖縄本島と宮古島との間の海域を南下し、太平洋へ向けて航行したことを確認した。また、東シナ海及び太平洋において艦載ヘリの発着艦を確認した。 12月19日午前8時頃、「遼寧」、レンハイ級ミサイル駆逐艦1隻、ルーヤンⅢ級ミサイル駆逐艦1隻、ジャンカイⅡ級フリゲート2隻及びフユ級高速戦闘支援艦1隻の計6隻が、北大東島の東約300kmの海域において航行していることを確認した。また、午前8時頃から午後9時頃にかけて、「遼寧」の艦載戦闘機及び艦載ヘリの発着艦を確認した。海上自衛隊は「いずも」により、所要の情報収集・警戒監視を行った。12月25日午前0時頃には「遼寧」他4隻の艦艇が、沖縄本島と宮古島との間の海域を北西進し、東シナ海へ向けて航行したことを「いずも」が確認し、所要の情報収集・警戒監視を行った。
2022年
  5月1日午後0時頃、海上自衛隊護衛艦「いずも」と第4航空群所属P-1及び第5航空群所属P-3Cにより男女群島の西約350㎞の海域において、同海域を南進する「遼寧」とレンハイ級ミサイル駆逐艦1隻、ルーヤンⅢ級ミサイル駆逐艦3隻及びフユ級高速戦闘支援艦1隻を確認した。また、同日午後6時頃、沖縄本島の北西約480㎞の海域において、同海域を東進する中国海軍ジャンカイⅡ級フリゲート1隻を、2日午前6時頃、大正島(沖縄県)の北約160kmの海域において、同海域を南進する中国海軍ルーヤンⅡ級ミサイル駆逐艦1隻を確認した。 その後、これら8隻の艦艇が沖縄本島と宮古島との間の海域を南下し、太平洋へ向けて航行したことを確認した。また、東シナ海において艦載ヘリの発着艦を確認した。海上自衛隊は「いずも」と第4航空群所属P-1及び第5航空群所属P-3Cにより、所要の情報収集・警戒監視を行った。 5月3日正午頃にも「遼寧」、ルーヤンⅢ級ミサイル駆逐艦3隻、ルーヤンⅡ級ミサイル駆逐艦1隻、ジャンカイⅡ級フリゲート1隻及びフユ級高速戦闘支援艦1隻の計7隻が、沖大東島の南西約160㎞の海域において航行していることを確認した。 また、正午頃から午後6時頃にかけて、「遼寧」の艦載戦闘機及び艦載ヘリの発着艦を確認し、海上自衛隊第1護衛隊所属の「いずも」が情報収集・警戒監視を行った。
設計
  「ヴァリャーグ」の機器はその多くが撤去されており、原設計から10年以上経ていることもあって中国では独自に機器を調達し備えることとなった。このため、「クズネツォフ」、「ヴァリャーグ」のいずれとも異なる点が生じている。
艦体
  元々のヴァリャーグは「改クズネツォフ級」とでもいうべき艦であり、魚雷防御用装甲はクズネツォフの多層式から単層式に簡略化されていた。
  さらに、クズネツォフの格納庫は約4,498m2であるが、本艦では2008年末からの改修でP-700 グラニート艦対艦ミサイルの搭載スペースを廃して作戦指揮区画を移転し、さらに格納庫前方の居住区や食堂を旧作戦指揮区画に移転することで約5,380m2(183m×29.4m×7.5m)まで容積を増加させた。ただし、強度上の問題からP-700のスペースを完全に転用することはできなかった。格納庫にはターンテーブルがある。
機関
  遼寧の蒸気タービンは配管の切断や重要部品の取り外しはあったもののヴァリャーグの物が残されており、中国海軍は、十分な資料を得ないままに本艦の蒸気タービン機関の修復を試みたことが明らかとなった。ウクライナ当局は、主動力装置の最も重要な部品も取り外し、残った装備も表記を抹消されていた。動力システム改造責任者は、この動力システムの修復が本艦の再就役にあたって最大の障害であったとし、修復できた部分は修復したが、できなかった部分は独力で研究開発したと述べた。また本艦の初代機関長であった楼富強は、当初は蒸気を発生するボイラーの圧力があまりに高く危険であったため、出航速力に必要な出力を得られなかったことを明らかにしている。
  2013年8月の報道では、遼寧の機関は、原型よりも安全性を向上させ、ボイラーの始動に必要な時間を短縮するなどしてボイラー圧の低下を抑制した事、元々の設計ではタービンを回転させた後の蒸気を冷却して水に戻す復水器の冷却水パイプやバルブに水漏れ箇所が生じた場合、蒸気冷却用の海水が養缶水に混ざってボイラーに運ばれかねない問題があったが、設計変更によりリスクを低減する改良が施されている事が伝えられている。
  中華民国国防部による2016年12月26日発表の空母遼寧の位置情報をもとに、中国語繁体字ウェブサイトの毎日頭條は、空母遼寧が5時間にわたって30ノットを維持し航行したと報道しており、この時に潜水艦と遼寧の遠隔監視を行っていたアメリカ・日本・台湾のP-3Cも、ほぼ30ノットで艦隊行動する遼寧を確認している。また、平成29年版防衛白書では、遼寧の速力を30ノット(時速約56km)と記述している。
  艦内の電力供給は「ヴァリャーグ」と同じで、1,500kWタービン発電機9基と1,500kWディーゼル発電機6基で2万2,500kWを供給する。
電子兵装
  「ヴァリャーグ」は、新型の複合レーダーフォールムまたは「フォールム-2M」(2面回転方式アンテナを持つフェーズドアレイレーダー)を装備していた。この複合レーダーは、3次元レーダーMR-650「ポドベリョーゾヴィク」と2基の「フレガート-MAT」またはMR-750「フレガート-MA」を含むものであった。この変更に伴い、アイランドの形状も変更され、「クズネツォフ」より若干コンパクト化された。しかし、このシステムは運用効率が低く、他のレーダーとの干渉が解決しなかったため、中国での改装で撤去された。
  艦橋には新たに、蘭州級駆逐艦にも搭載されているフェーズドアレイレーダーに類似した、346型フェーズドアレイレーダーが貼り付けられた。マスト頂部に搭載される予定だったケイク・スタンドタカンは搭載されず、フレガート3次元レーダー(あるいは同機種を元に揚州723研究所が山寨化した382型「海鷹」)をそのまま配置した。このほか、艦首にバウ・ソナーを装備する。
兵装
  「ヴァリャーグ」が予定していた兵装は、建造中断で搭載されないものもあり、既に搭載されていたものも中国での改装で全て撤去された。
  代わって、730型CIWSを大型化した1130型CIWSを3基、HHQ-10(FL-3000N)艦対空ミサイル18連装発射機を2基搭載している。1130型CIWSは、11連装の30mmガトリング砲を有し、発射速度は約10,000発/分、有効射程は約2.5から3.5kmとされている。
  HHQ-10は、2008年の珠海エアショーで公開されたばかりの短距離対空ミサイルで、発射機の外観はアメリカ合衆国ドイツRAMに酷似する。最大射程は9kmとされている。1130型CIWSは本艦が初めて搭載した兵器であり、詳細は判明していない。HHQ-10は試験艦である華羅庚に次ぐ搭載であるが、こちらは056型コルベットにも採用された。
  このほか、中国での改装で24連装チャフ投射機2基と、16連装対魚雷デコイ発射機4基が新たに搭載されている。
艦載機
  搭載機数は50機から67機と見込まれていたが、2014年8月28日付の中国紙『シャンハイ・モーニング・ポスト』紙によると、遼寧の艦載機は36機で、内訳はJ-15 24機、Ka-28PL対潜ヘリコプター 6機、Ka-31早期警戒ヘリコプター 4機、Z-9C救難ヘリコプター 2機とされている。このほかにも、Z-8等の搭載が可能と見込まれている。
発着艦設備
  カタパルト非搭載により艦載機に搭載可能なミサイル数は限られている。ロシアからアレスティング・ワイヤー4組の調達を目指したが不調に終わり、非公式にはスウェーデン製となったとされ、J-15の着艦試験において正常に動作するアレスティング・ワイヤーの装備が確認された。
  なお、中国社会科学院世界経済・政治研究所の沈驥如は、空母用アレスティング・ワイヤーは現在ではロシアかアメリカしか製造しておらず、ロシアから購入できなかったので自主開発していると解説している。この自主開発したアレスティング・ワイヤーについては、装備されているか等、開発段階の詳細は明らかでは無い。
  アングルド・デッキと艦首のスキージャンプは「ヴァリャーグ」のまま7度の開角と14度の傾斜を有する。J-15の運用にあたっては、対空任務では短距離のスタート・ポイント(105メートル長)を使用して、甲板上合成風速0ノットの状態であれば、離陸重量27トン(燃料75パーセント、PL-8短距離空対空ミサイル4発およびPL-12中距離空対空ミサイル4発搭載)で発艦可能とされる。もし甲板風速10ノットとなれば離陸重量は28.5トンに増加し、搭載可能な兵装はPL-8 4発とPL-12 8発となる。また対地攻撃任務では長距離のスタート・ポイント(195メートル長)が使用され、甲板風速15ノットの状態で、燃料95パーセントで6トンの弾薬を搭載できる。
  空母導入に当たり他国の支援を得られなかったことから、発着艦のノウハウはアメリカ海軍を真似ている。特に、誘導員は服装から発艦時のポーズまでアメリカ海軍と同じである

近代化改装
  2017年4月の002型航空母艦の進水式のち、遼寧も大連船舶重工集団に戻り、しばらく2隻の空母が艤装岸壁に並んだ状態で整備を受けていたが、2018年8月から近代化改装が実施された。
  改修は遼寧の運用で明らかになった課題を解決するために行われたもので、艦載機システム、動力、電気系統、居住システムなど総合的な改修となっており、遼寧は今後10年~20年問題なく就役できる状態になったとしている。1月21日に改修作業を終えて試験航行に出向、3月に青島の母港に帰港した。
発着艦設備
  ・甲板のノンスキッド再塗装。ラインを白色から白・黄色の二色に変更。
  ・アイランドに艦番号を記載。不要との判断か、後日に消されている。
  ・アレスティング・ワイヤーを独自の素材に変更。衝動吸収・使用寿命を強化。
  ・VLS撤去後放置されていた区画を利用して甲板面積を拡大、002型に近い形状にして作業効率の改善。
  ・元の航空指揮所を撤去して002型と同型のものを設置して外部視認性を改善。また、悪天候時に備え、ワイパーと加熱器を追加。
  ・爆弾などを可燃物を投棄するシューターを6基に増設。
電子兵装
  ・アンテナの変更や不要台座の撤去など、情報処理能力、妨害能力を向上。
  ・人間工学的を考慮した指揮系統の改良。
船体
  ・各種パイプを用途に応じて色分けし、ダメージコントロールを改善。
  ・水パイプを食品工場レベルの耐腐食性鋼管に総取り換え。
  ・淡水化装置を追加し、使用できる水量を増加。
  ・動力・電気系統に数十項目に及ぶ改良を実施し、信頼性と効率性を大幅アップ。








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