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コロナウイルス-第5波-1(2021.7~)


2021.09.15-山陰中央新報デジタル-https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/94087
コロナ死者 現役世代2割 第5波 接種で高齢者減

  新型コロナウイルス流行「第5波」で感染して死亡した人のうち50代以下の割合は20・6%で、ワクチン接種が始まった2月以前の3・8%と比べて5倍以上になったことが厚生労働省の集計で分かった。30代以下の死者は29人に上り、同年代の累積死者数63人の半数近くを第5波だけで占めた。
  接種した高齢者の死亡が減る一方、感染力の強いデルタ株の流行によって現役世代の感染が大幅に増えたため、年齢分布に変化が起きたと考えられる。専門家は現役世代にも早期に接種を進めていくべきだとしている。
  厚労省の集計によると、ワクチン接種が始まる2月上旬までに報告された性別や年齢などが確認できた死者5295人のうち、96・2%が60代以上だった。最も多いのは80代で40・8%を占めた。
  第5波に入った7月中旬から9月上旬の期間では860人が死亡。年齢分布は60代以上の割合が約79・4%まで減少するなど変化が見られた。20代以下は1・2%(10人)、30代2・2%(19人)、40代5・6%(48人)、50代11・6%(100人)だった
  東邦大の舘田一博教授(感染症学)は「相対的に40~50代の重症化や死亡が目立つようになったのは、間違いなくワクチンの効果だ」と話す。
  厚労省の試算によると、今年7~8月の65歳以上の死亡数は、ワクチン接種で約8400人少なく抑えられた可能性があるとされる。
  別の分析では、6月に報告された65歳以上の感染者のうち、ワクチン未接種者の致死率が4・31%だったのに対し、2回接種を終えた人では0・89%だった。
  これまでの全死者数を男女で比較すると、全体で男性の方が1・4倍多く、40~50代では4倍以上の差が出ていた。舘田教授は「高血圧など生活習慣に起因する基礎疾患が、男性の方が多いためではないか」と指摘している。


2021.08.13-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20210813-ZGJGXV22BNLN3JW7KAYS6SHWNM/2/
搬送に半日「危なかった」 最悪第5波の現場に密着
(1)
午後0時半
  入院要請があった40代の男性患者が救急車で運ばれてきた。酸素マスクを装着した男性は普通体形で、重症化リスクの高い肥満でもない。車いすで運ばれる男性の顔面は蒼白(そうはく)だった。
  男性が入院のために持ち込んだのはボストンバッグ1つ。女性看護師が「(症状が)つらいから、荷物を作れなかったのかもしれない。最近の人はみんな荷物が少ない」と漏らした。
  入院患者は7月下旬に急激に増え始めた。男性医師が実感しているのはワクチンを打っていない中年が多い」ことだ。
午後2時過ぎ
  医局での定例カンファレンス(会議)が始まり、入院患者の投薬の状況や治療方針が話し合われた。
  軽症や中等症患者の重症化を抑える効果が期待される「抗体カクテル療法」の新薬が投与された30代の患者の経過も報告された。岡教授は担当医師に発症15日目であることを確認し、「来週くらいから退院を考えよう」と指示した。
  会議の中で、岡教授は「『プレハブ病棟を拠点にして県内の患者を集め、一日入院で(新薬を)効率的に点滴する。新薬はストックしておけるようにする』という考え方もある」とアイデアを明かした。
  新薬の活用には課題がある。岡教授によると、新薬は発症から7日以内に投与しなければならないが、その都度発注が必要で医療機関側で事前に保管しておけない薬剤は1回2人分の容量ということもあり、使用のタイミングは限定的だという。岡教授は「入院時には発症から日数がたっていることが多い。これまで4人に投与したが、ストックが可能であれば倍ぐらい使えた」と話した。
午後4時15分ごろ
  埼玉県の入院調整担当から男性医師に、「県北の医療機関に入院中の中等症患者の症状が悪化したため、受け入れてほしい」という依頼が入った。
  「ベッドは作れますが、気管挿管のほか、ネーザルハイフロー、悪化している患者もいます。正直厳しいかと」。医師は岡教授に判断を仰いだ。
  「難しいな」・・・6床のうち5床は埋まっている。1床分は重症化が見込まれる患者用に確保しておかなければならない。岡教授は県の担当者に「今回は受けられない。在宅で重症化しても入院できない人がいる現状で、病院で治療を受けられているのであれば比較的恵まれている。治療方針の相談には応じられるので、入院中の病院で診てもらうしかない」と説明し、理解を求めた。

  医療の逼迫(ひっぱく)は埼玉県だけでなく首都圏、ひいては全国での課題だ。この日、センターには新型コロナ病床を開設したばかりの神奈川県内の病院から医師が訪れ、具体的な治療方法について質問を重ねていた。

  「40、50代がこれほどの頻度で人工呼吸器や酸素投与が必要な肺炎になるというウイルス感染症を経験したことはない」
  岡教授の率直な見方だ。そしてこう続けた。「病床を増やすことには限界があり、感染者数を減らすしかない。病床が埋まってしまうと、患者は入院できず、助けを求められても手を差し伸べられない」・・・医局のホワイトボードには「COVID(新型コロナ感染症)は『ほぼ主治医制』」と記されている。
  スタッフ全員が責任を持って、主治医になったつもりで患者を受け持ち、その命を救う。そんな決意が強くにじんでいた。
(2)
  新型コロナウイルスの感染が猛威を振るう中、地域医療を支える基幹病院「埼玉医科大総合医療センター」(埼玉県川越市)には連日、重症や中等症の患者が次々と搬送され、ベッドはほぼ満床の状態が続いている。県境をまたいだ救急搬送、新たな治療薬の投与、受け入れ困難な転院搬送者…。専門家が「制御不能」とまで表現する過去最悪の「第5波」にさらされ、限界に近づく医療現場の「いま」に密着した。(川畑仁志、写真も)
11日午前9時20分
  「発症から10日目の中等症です。酸素投与量は変わらないが、本人は食事も取れ、なんとか回復してきている」
  院内の医局では、2日前に東京都内から搬送されてきた40代の女性患者の症状について、男性医師が3つある診療チームとの申し送りを進めていた。
  女性は東京都西部在住。自宅療養中に酸素飽和度が83%で呼吸不全状態(90%以下)となり、中等症の基準になった。地元の保健所に相談したものの入院調整は進まず、9日未明になって呼吸の苦しさも出始めた。
  女性は119番通報したが、都内では搬送先が見つからなかった。都と埼玉県が協議するなどして、最終的にセンターで受け入れを決定。救急要請から搬送まで、半日が経過していた。
  センターでコロナ医療の責任者を務める総合診療内科の岡秀昭教授(46)は話す。「新型コロナは半日、一日で急激に悪くなる。場合によっては危なかったかもしれない
午前10時
  岡教授は、8月上旬に運用が始まった「プレハブ病棟」に向かって、40~70代の軽症患者5人の容体に変化がないかを詰めている医師らに確認した。
  ただ、声をかけたのは、総合診療内科での直接の部下ではない。この病棟を担当しているのは産婦人科や消化器・肝臓内科、メンタルクリニックなど、さまざまな診療科から派遣された若手医師らだ。
  病棟は感染拡大に備えて3月に完成し、第5波での患者急増に合わせて初めて稼働させた。コンピューター断層撮影(CT)や人工呼吸器などの設備を備えるが、症状悪化の恐れがなく、重症や中等症を脱して、退院時期の調整段階にある患者らが入る。この病棟の新設によって、重症・中等症病床が空くタイミングが早まり、新たな患者を受け入れやすくなったという。

  センターは駐車場の一部をプレハブ病棟用地に充てて病床を10床増やしたが、国内流行からこれまでのおよそ1年半という短期間で、患者の呼吸管理ができる医師の養成は容易ではない。専門の医療スタッフはより症状が重く、命の危機が迫る患者への対応を優先せざるを得ない。
  感染拡大が招いた負荷増大のしわ寄せは、診療科にかかわらないセンター全体での人員調整という形で表れている。

  外来患者が行き来する本館1階と違い、重症用6床と中等症用21床がある院内の2フロアは意外なほど静かだ。ほぼ満床の現在、入退院で慌ただしく動き回る医療スタッフの姿もない。約15人の医師と30人超の看護師がチームや時間帯に分かれて重症・中等症患者の治療に当たっている。
  中等症病室前の詰め所で、医師らがリーダーの女性看護師に声をかけた。「1件、入院要請がありました。発症11日目で中等症の40代男性です。基礎疾患(持病)はありません」
  「最近の入院は基礎疾患がない人が多いですね。受け入れて大丈夫です」。こう答えた看護師はパズルを組むように次の展開も視野に入れていた。
  あちらを3人部屋にして、男性はこちらに。この患者はネーザルハイフローをしているから1人部屋がいい。次は部屋がないから、ここに」

  ネーザルハイフローは肺機能が低下した中等症患者に、高流量の酸素を鼻から送り込む治療法で、国内の医療現場で活用が広がっている。人工呼吸器より患者、医療現場双方にとって負担が小さいのが特徴だが、ウイルスを含んだ飛沫(ひまつ)が飛ぶリスクをはらむ。看護師が「1人部屋」とした背景にはこんな事情があった。


2021.08.10-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/6d28b936cd9ceadedebcc72a675b06dd34f1c6a4
都の街中PCR、予兆つかめず コロナ「第5波」

  新型コロナウイルスの感染拡大の予兆をつかむため、東京都が実施するモニタリング検査で「第5波」の爆発的な感染拡大を捕捉できなかったことが明らかになり、検査の在り方が問われている。
  6、7月の1週間ごとの検査数は約2万4千~6千件で、陽性者の確認も最大20人程度にとどまる。専門家は「東京の人口規模を考えると検査数が少なく、予兆の把握という目的は現実的ではない」と指摘し、感染対策としての有効性に疑問を投げかける。

  都は4月以降、有症状者らの感染を確認する行政検査とは別に、国と連携して繁華街などで無症状者のPCR検査を続けている。都の公表データによると、週ごとの検査件数と陽性者数から算出した陽性率は、7月第1週が0・05%で、その後0・10%、0・14%、0・27%と上昇。
  ただ、行政検査の新規感染者数や陽性率も同様に増加し、都の担当者は「モニタリング検査に、顕著な傾向は確認できなかった」と分析する。 4月下旬から5月上旬にかけて、1日当たり約1千人超の新規感染者が確認された第4波でも、陽性率にばらつきがあった
  市中で無症状陽性者の割合が増える兆しがあれば、先手の対策を講じることも視野に入るが、「効果的な活用は難しい」(都担当者)。 課題となっているのが、検査件数の少なさだ。モニタリング検査で最多だったのは6月第4週の週約2万4千件で、7月は週約6千~9千件にとどまった。陽性者数は6月第5週と7月第4週の20人が最多で、3人ということもあった。 発熱などの症状のない人に検査に協力してもらう必要があるが、感染の有無を確認するためだけに不特定多数の人が集まれば、検査地点ごとの傾向の正確性が揺らぎかねない。

  このため、都は実施場所を「繁華街、飲食店、事業所や駅前、空港など」として、具体的に示していない。 今月は実施場所の確保で検査数が増える見込みで、都は検査結果と第5波の推移を分析する考えだ。
  市民の協力が得られない状況は、国のモニタリング検査でも浮き彫りになっている。国は夏休み中の感染防止対策として、羽田など主要空港から北海道と沖縄に向かう航空便の搭乗者に、無料のPCR検査や抗原検査を実施しているが、今月1日までの2週間の搭乗者約28万人のうち、検査を受けたのは約1万人(陽性17人)だった。
  田村憲久厚生労働相は5日の参院厚労委員会で「感染の判明で生活に影響が出ることもあり、応じてもらうのが難しい。検査が根付く文化を作らなければならない」と述べた。 国際医療福祉大の和田耕治教授(公衆衛生学)は「無症状者の検査は『自分を守り、他人にうつさない』という目的であれば理にかなうが、地域の流行の兆候をつかむためとなるとコストを踏まえれば現実的ではない」と指摘。航空便利用者の検査も「陽性時のキャンセル料の補償などがなければ増えていかないだろう」との見方を示した。


2021.08.02-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20210802/k00/00m/040/242000c
第5波迎えた大阪の備えは 感染者増で第4波の医療崩壊再来も

  新型コロナウイルスは感染「第5波」に突入し、大阪府では2日、前回の緊急事態宣言解除から約40日で4回目の宣言が発令された。高齢者へのワクチン接種効果で重症者数は多くないが、若年層などの感染急増に不安が募る。適切な医療を受けられず多数の死者が出た第4波の記憶は新しく、医療関係者は気を引き締めている。

  中等症患者を受け入れている大阪暁明館病院(大阪市此花区)。今春の第4波では60代以上を中心に、コロナ専用の17床がほぼ埋まり、入院中に重症化した患者も臨時で治療した。しかし、7月の新規入院は17人で、うち60代以上は3人しかいない。10代ら若い年代が大半を占め、酸素吸入が必要な患者も2人だけだ。8月2日朝時点でコロナ専用の9床中8床が埋まっているが、重症化が危惧される患者はおらず、同病院の西岡崇浩事務長は「第4波のようなひどい状況になる可能性は低いだろう」と話す。
  重症と中等症患者を治療する大阪市立総合医療センター(同市都島区)では、重症病床の使用率は5割以下で推移。中等症病床は埋まりつつあるが、40~60代が多く、重症化しそうな患者でも酸素吸入量を増やして対応できる例が増えているという。

  高鳥毛敏雄・関西大教授(公衆衛生学)は「現状ではまだ病床に余裕があり、重症化を防ぐために保健所の判断で軽症患者でも予防的に入院させているケースも多い」と説明する。しかし、感染急増から一気に病床不足に至る経緯を第4波で経験しており、西岡さんは「爆発的に感染が広がると若者の重症者が増えて、病床が逼迫(ひっぱく)することも想定しなければならない」とも語る。この「悪い予感」は既に現実味を帯びつつある。
  大阪府が第5波と定める6月21日以降の感染者数は、8月1日時点で合計1万人を上回り、昨年の同時期に約4カ月間続いた第2波の感染者数(9271人)を1カ月余りで超えた。年代構成は従来とかなり異なり、第4波で約23%を占めていた60代以上は、第5波は約7・8%だ。また、60代以上を第4波と第5波で比較すると、重症化率は約9・3%から約4・4%に半減し、重症者全体に占める割合も7割から4割に減った。府はワクチンの効果とみている。一方、第5波の感染者中の20~30代は約48・8%とほぼ半数夏に若年層に広がる傾向は昨年と同じだが、今年は人数が大幅に多い。

  病床の確保はどうか。まず重症患者で見ると、第4波では患者数が病床数を上回る危機的状況となったが、8月1日時点の重症者は77人で、府が確保できるとする最大病床数に対する使用率は約1割に過ぎず、余裕がある。しかし、軽症中等症患者では不安要素がある。府の試算では、感染者が第4波の増加ペースの1・1倍で増えると、8月中旬に新規感染者数は2500人を超え、軽症中等症患者はピークの8月24日に5123人に上り、確保病床2510床(8月1日現在)を大きく上回る。
  現実的には、現在の軽症中等症の病床使用率約4割で、感染者数も府が危惧する試算を下回っている。だが、増加傾向が止まらなければ、入院調整や搬送に時間がかかって重症患者や死者の増加を招き、第4波のような医療崩壊のドミノを引き起こす恐れは拭えない。勝田吉彰・関西福祉大教授(渡航医学)は「関西でも、首都圏で感染が広がる感染力の高い(インド由来の)デルタ株に置き換わりつつある。大阪でも東京のように感染者数が3000人を超えてもおかしくはない」とし、「ワクチンの接種を進めることが第一だが、供給が滞っている。手洗いやマスクの着用、不要不急の外出の自粛など基本的な対策の徹底はもちろん、冷房しても時々換気するなど、多くの人が感染対策を意識して実行することが必要だ」と話している。【近藤諭、松本光樹】


2021.07.29-TBS News-https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4326016.html
「第5波」で拡大の「デルタ株」 若い世代でも酸素吸入必要に

  オリンピックの開会式が行われた先週金曜日。都内の病院では、新型コロナに感染した女性が集中治療室に運び込まれていました。
  女性は50代。咳や痰の症状があって入院してきましたが、4日後には、人工呼吸器が必要な状態にまで急速に悪化していました。
  「特定機能病院に入院しなければならない中等症2以上の人が増えているのが問題視しているところ。(先月から)50%から60%ぐらい増えてきている」(昭和大学病院 相良博典院長)
 
  新型コロナの症状は、重症、中等症2、中等症1、軽症と分類されています。東京都の基準で「重症」とは、もはや自力で呼吸ができず、麻酔で意識を失わせたうえで人工呼吸器や人工心肺装置を装着しなければならない状態。現在急増している「中等症2」はその一歩手前で、肺炎の悪化によって通常の空気では呼吸が持たないため、酸素の吸入が必要な状態のことです。

  「若年者であっても、中等症2が増えているところが問題になっている。感染層として、一番多いところが中等症化してくるというところが危機感を感じる」(昭和大学病院 相良博典院長)
  こちらの病院ではすでに、「重症」用ベッドは8つのうち5つ、「中等症2」のベッドは、30のうち21が埋まっています。

  今回の「第5波」では、若い世代でも肺炎が悪化し、酸素吸入が必要になるのはなぜなのか。医師は、急激に広まっている変異ウイルス「デルタ株」の脅威を指摘します。「デルタ株」が最初に猛威を振るったインドでは、感染者が酸素を求めて病院に押し寄せるなど、医療用酸素の不足も深刻化しました

   「20代、30代でも肺炎をおこして酸素が必要な患者さんが増えているというのが問題。おそらくここに関しては、デルタ株の影響がかなり関係しているだろう」(昭和大学病院 相良博典院長)
  東京では、若年層を中心とした「中等症2」の増加によって、酸素吸入が必要なほど症状が悪化した患者でもすぐに入院先が見つからない状況も出ているため、先週末からは、「入院待機ステーション」の運用も始まっています。


2021.07.17-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210717/k10013144631000.html?utm_int=all_contents_just-in_001
東京都 新型コロナ 2人死亡 1410人感染確認 4日連続1000人超

  東京都は17日、都内で新たに1410人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表し、これで4日連続で1000人を超えました。17日までの7日間平均は1012人となり、1000人を突破するのはことし1月27日以来で、都の担当者は「前の週と比べても大きな増加幅でとても危険な状況だと認識している」と強い危機感を示しています。

  東京都は17日、都内で新たに10歳未満から100歳以上までの男女合わせて1410人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。都内で一日に1000人を超えるのは4日連続で、1週間前の土曜日より460人多くなり、感染の急拡大が続いています。
  一日の感染者数が1400人を超えたのは、1485人が確認された第3波のことし1月21日以来で、今月12日に都内で4回目の緊急事態宣言が出されて以降、最も多くなっています。
  また17日までの7日間平均は1012人となり、1000人を突破するのはことし1月27日以来となりました。都の担当者は「半年ぶりに感染者数が1400人を超え、前の週と比べても大きな増加幅だ。都のモニタリング会議での『感染拡大が加速すると早期に年明けの第3波を超える』という予測に近い状況で、とても危険な状況と認識している」と強い危機感を示しました。
  17日の1410人の年代別の内訳は、▽10歳未満が61人▽10代が110人▽20代が469人▽30代が311人▽40代が232人▽50代が149人▽60代が51人▽70代が17人▽80代が8人▽90代が1人▽100歳以上が1人です。
  このうちの1人はアフリカから入国した30代の東京オリンピックの大会関係者の男性だということです。この男性は今月14日に入国し、感染が確認されたのは今月16日で無症状だということです。
  また感染経路がわかっている人の内訳は▽「家庭内」が最も多く289人▽「職場内」が109人▽「施設内」が47人▽「会食」が37人などとなっています。
  このうち「施設内」では小学校で児童5人、保育所で職員1人と子ども6人のクラスターが確認されました。これで都内で感染が確認されたのは18万8108人になりました。17日時点で入院している人は16日より57人増えて2281人で、「現在確保している病床に占める割合」は38.7%です。
  一方、都の基準で集計した17日時点の重症の患者は16日より6人増えて59人でした。
  また、都は感染が確認された60代と70代の男性合わせて2人が死亡したことを明らかにしました。このうち60代男性は自宅療養中に意識がない状態で見つかり、救急搬送されましたが、その後亡くなったということです。

  これで都内で新型コロナウイルスに感染して死亡した人は2269人になりました。


2021.07.14-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210714/k10013138851000.html
東京都 新型コロナ 4人死亡1149人感染 5月の第4波ピーク上回る

  東京都内では14日、新たに1149人が新型コロナウイルスに感染していることが確認され、第4波のピークだったことし5月8日の1121人を上回りました。高齢者の感染は抑えられている一方、20代と30代で全体の半数近くを占めています。また、入院している患者は先月1日以来2000人を超えました。

  東京都内の14日の新たな感染確認は再び1000人を超えて、男女合わせて1149人でした。
  一日に1000人を超えるのはことし5月13日以来で、1100人を超えるのは5月8日以来です。5月8日は1121人で第4波で最も多く、14日はそれをさらに上回りました。
  14日の1149人は1週間前の水曜日より229人多く、25日連続で前の週の同じ曜日を上回りました。
  14日までの7日間平均はことし5月16日以来、800人を超えて823.3人となりました。前の週の130.3%で感染の拡大に歯止めがかかりません。
  都の担当者は「かなりの増加率で増えてきている危機感がある。すぐに減少傾向に向かう要素は見いだせず、しばらくは増えていく可能性が十分にある緊急事態宣言下にあることを改めて意識し、できるだけ人との接触を避けるよう努めてほしい」と呼びかけています。
  1149人の年代別は-▽10歳未満が72人▽10代が98人▽20代が326人▽30代が214人▽40代が209人▽50代が140人▽60代が57人▽70代が15人▽80代が18人です。
  高齢者の感染は抑えられている一方、20代と30代で全体の47%を占めていて若い世代での感染の広がりが続いています
  感染経路がわかっている459人の内訳は-「家庭内」が最も多く241人「職場内」が91人「施設内」が60人「会食」が22人などとなっています。

  これで都内で感染が確認されたのは18万4119人になりました。14日時点で入院している人は13日より37人増えて2023人で、先月1日以来、2000人を上回りました。「現在確保している病床に占める割合」は34.4%です。
  一方、都の基準で集計した14日時点の重症の患者は13日より4人減って54人で、重症患者用の病床の13.8%を使用しています。また、都は、感染が確認された40代と70代、それに90代の男性と、90代の女性の合わせて4人が死亡したことを明らかにしました。
  このうち40代の男性は自宅で倒れているのを同居する父親が見つけ、死亡が確認されたあとに感染していることがわかったということです。男性は糖尿病を患っていて、倒れる前に熱やせきの症状が出ていたということです。
  これで都内で感染して死亡した人は2262人になりました。
インドで確認「L452R」の変異ウイルス 138人感染確認
   東京都は14日、都内で新たに138人がインドで確認された「L452R」の変異があるウイルスに感染していることを確認したと発表しました。一日に発表される人数としてはこれまでで3番目に多くなりました。
  感染経路がわかっているのは47人で内訳は家庭内が33人、職場内が6人、会食が4人などとなっています。このうち会食では、20代の女性が知人と10人で会食をして感染が確認されたということです。これで、このウイルスへの感染が確認されたのは都内で1330人になりました。
渋谷の若い世代は
  東京都が都内で新たに1149人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表したことについて、東京 渋谷駅前で聞きました。

  20代の女子大学生は「数字に驚かなくなった。緊急事態宣言についても、酒の提供に対しても、明確な理由が示されてないため納得感がないなるべく家から出ないようにしているが制限ばかりされてもしかたないと感じる」と話していました。
  神奈川県から訪れた女子高校生は「オリンピックも控えているのに大変な状況だ。前の緊急事態宣言よりも、今の緊急事態宣言のほうが威力が低いように感じてしまい、皆もあまり外出を控えていないのかなと思う。ワクチンを頑張って打っていくしかないと思う」と話していました。
  埼玉県から訪れた20代の男子学生は「手洗いや消毒をし極力、家から出ないように気をつけているが、きょうも自分も渋谷に来ているし緊急事態宣言緊張感は薄れていると思う。この状況下でオリンピックを強行する必要があるのかという疑問を感じている」と話していました。
  20代の会社員の男性は「除菌をしっかりして会食も控えているが、意識がだんだん低くなってきているのかなと思う。オリンピックは成功してほしいので、もう少しの辛抱だと思うので皆で意識を高めて頑張りたい」と話していました。





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