性(SEX)-LGBTの問題-1



2021.05.26-朝日新聞 DIGITAL-https://www.asahi.com/articles/ASP5W54MLP5VUTIL068.html
戸籍と異なる性別のトイレ使用 取り決めがない省庁多数

  
東京高裁は27日、戸籍上は男性だが女性として生きる経済産業省職員に女性トイレの使用制限をした国の対応を「違法ではない」と判断し、原告の事実上の逆転敗訴となる判決を出した。生まれた時の性別とは異なる性別で生きる「トランスジェンダー」の職員がトイレを使う場合の対応はどうしているのか

  経産省を含む12府省に取材したところ、農林水産省と国土交通省は、戸籍上の性別と違うトイレの使用を認めた例があると回答した。ただ、ほかの10府省のほとんどは「実際に申し出がないため明確なルールはない」「多目的トイレの使用も選択肢の一つ」などとした。
   一方、経済界では取り組みを進める企業もある。 経団連は2017年、自分の認識する性別で働けるような職場づくりを進める提言を出した。日本コカ・コーラなど10社は今月17日、誰もが平等に扱われる職場作りを目指す「ビジネスによるLGBT平等サポート宣言」を公表。富士通は、本人の要望に応じて、性自認に基づいたトイレや更衣室の使用を認めている。担当者は「優秀な人材を会社に引きつけ、ストレスなく力を発揮してもらうために当たり前のこと」と話す。
   ただ、職場で働きづらさを感じるトランスジェンダーの当事者は今も多い


2021.05.26-Yahoo!Japanニュース(JIJI.COM-時事通信社)-https://news.yahoo.co.jp/articles/43431d4f682fc6f347d823afa9dfd7cc076a522e
LGBT法案、成立困難か 自民、集約見通せず

 
 LGBTなど性的少数者に対する理解増進法案は、今国会での成立が難しい情勢になりつつある。
  自民党は党内審査を進めているが、保守系議員ら慎重派に異論が根強く、意見を集約できるかは見通せない。会期末が6月16日に迫り、党執行部は同25日告示の東京都議選(7月4日投開票)を見据え、会期を延長しない方針で、審議日程も窮屈だ。

   法案を担当する党特命委員会の稲田朋美委員長は25日、政調審議会に出席。24日の合同会議で党内手続きを進めることに了解を得たと報告した。異論に配慮してこの日の議論は見送った。稲田氏は27日の政審、28日の総務会で了承を得た上で、公明党や野党と共同で国会に提出したい考えだ。
   24日までの合同会議では、野党との修正協議を受けて、法案に「差別は許されない」と盛り込まれたことを懸念する声が続出。議論は2日間で計6時間近くに及んだ。全会一致が原則の政審、総務会ともにメンバーには慎重派が含まれており、賛同を得られるかは不透明だ。

   与野党が共同提出する法案では省略できる委員会質疑を慎重派が求めていることもネックだ。自民党の衆参国対幹部は「審議時間を取れないから、今国会での成立は無理だ」と口をそろえる。与党は、LGBT法案を審議する内閣委員会では安全保障上重要な土地の利用を規制する「重要土地等調査法案」が優先で、その処理が会期末ぎりぎりになる見込みのためだ。
   党内には、LGBT法案を成立させると衆院選に悪影響が及ぶとの指摘もある。首相周辺は「選挙前にやらない方がいい。コアな保守層が逃げる」と語り、参院幹部も「この法案で票は増えない。保守層を固めた方がいいに決まっている」と拙速を戒めた。 


2020.01.03-熊本日日新聞-https://kumanichi.com/node/48988
性別の変更、1万人突破目前・・・・・特例法15年、増加続く

  出生時に割り当てられた性別と異なる性を生きるトランスジェンダーで、2004年施行された性同一性障害特例法に基づき戸籍上の性別を変更した人が、19年までの15年間で計9625人に上ることが3日、司法統計で分かった。年間の件数は年々増加し、19年は過去最多の948人で、1万人突破は目前。変更に必要な要件緩和を求める声も強まっており、緩和が実現すれば流れはさらに加速しそうだ。

  司法統計の04~19年の各年報によると、04年7月に施行された特例法に基づき、同年に性別変更が認められたのは97人。年々増え続け、10年に初めて500人超に。17年は903人になった。



2020.10.30-OUT JAPAN co.ltd-https://www.outjapan.co.jp/lgbtcolumn_news/news/2020/10/42.html
性的マイノリティの25%がアウティングされた経験を持つことが、調査で明らかになりました

  当事者約1万人を対象にした意識調査で、性的マイノリティの約25%がアウティング性的指向や性自認を本人の許可なく暴露する行為)をされた経験を持つことが明らかになりました。実施した宝塚大の日高庸晴教授(社会疫学)によると、これほどの規模でアウティング被害について調べたのは初めてです。
  この調査は、ライフネット生命保険の委託を受けて昨年9~12月にインターネット上で実施したもので、ゲイやレズビアン、トランスジェンダーなど、10~70代の性的マイノリティ1万769人が回答しました。
  被害経験があるのは全体の25.1%でした。個別にみると、トランスジェンダー男性で53.6%と最も割合が高く、トランスジェンダー女性が46.3%、レズビアンが34.9%、ゲイが25.5%となっていました。
  アルバイトなど非正規の方も含めた働く人8690人のうち78.9%が「職場や学校で、性的少数者に対する差別的な発言を聞いた経験がある」と回答しました。
  日高教授は「差別的言動が存在するからこそ『アウティングされたら周囲にどう思われるか』という恐怖が増幅する」と指摘しました。
「カミングアウトしていない当事者にとって、生活が崩壊するのではないかと恐怖を感じる行為だ。最悪の場合は自死につながる」 
  一方、66.9%が「5年前に比べて性的指向や性自認の多様性が尊重される世の中になった」と回答しています。
  日高教授は「社会の空気は変わりつつある。個々の生活の場が安心できるものになるよう、周囲の理解を深める取り組みを自治体や企業は組織的に行う必要がある」と語っています。 
  共同通信の記事では、トランスジェンダーの活動家・遠藤まめたさんが挙げた「身近なアウティングの例」が紹介されています。

  世間にアウティングの問題が認知されるようになったきっかけは、一橋大学アウティング事件裁判です。
  2015年、一橋大法科大学院の男子学生がゲイであることを同級生にアウティングされた後、精神的苦痛からうつ状態に陥り、学内の相談窓口でも性同一性障害のパンフレットを渡されるなど適切なケアが得られず、校舎から転落死するという痛ましい事件が起こり、翌年、遺族が提訴しました(同級生の方とは一審の途中で和解が成立し、裁判は、大学側の対応に絞られています)
  昨年2月の判決では、「大学側は転落死を予見できなかった」「安全配慮義務や教育配慮義務に違反したとは認められない」として遺族の訴えが棄却され、「アウティングが不法行為であるかどうかという判断すらしていない」「学校や職場における当事者の安全に関わる問題だ」など批判が噴出していました。
  その後、遺族は控訴し、東京高裁で審理が行われていました。
  今年10月7日、大学側が公表していなかった新事実(転落死の後に職員から説明があったと学友が取材で語っていました)が明らかになったことを受けて、遺族側は、学生の死後、大学組織内でどのような情報共有と意思決定がなされ、具体的にどのような行動がとられたかという一連の経緯は、大学側がどのように認識していたかの判断に必要だとして、控訴審の判決期日を取り消し、弁論を再開するよう東京高裁に申し立てましたが、受け入れられず、11月25日に判決が言い渡されることになりました。遺族側代理人の南和行弁護士は取材に対し、「申し立てが通るかは裁判官の裁量で決まる。事件が知られたことで、社会では新しい動きが出てきた一方、情報の開示が十分でなく、大学が事件をどういう風に受け止め、対応しようとしたのかは最後まで分からなかった」と語っています。

  一橋大学がある東京都国立市は2018年1月、アウティングの禁止を盛り込んだ新条例を制定しました
  2019年には過去の性別変更を職場でアウティングされたトランス女性が勤務先を提訴しています
 また、厚労省委託の「よりそいホットライン」LGBT電話相談に寄せられたアウティング被害の件数が110件超に上ることが明らかとなり、その深刻さが浮き彫りになっていました
  今年6月に施行されたパワハラ防止法の指針では、SOGIハラと並び、アウティングもパワハラの一類型と規定され、企業に防止策を講じることが求められるようになりました
  一方、同じ6月には、上司のアウティングでうつ状態に陥ったゲイの方が職場がある豊島区に救済申し立てを行なっています(詳細はこちら
  今回、初の1万人規模の調査で、アウティング被害の実態が、より鮮明になりました。
  企業の皆様におかれましては、法的な要請もありますし、社内でSOGIハラ・アウティング防止策を進めていただけるよう、お願いいたします(どのような対策をとればよいのか、についてお悩みの方は、弊社にご相談ください)


LGBT
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


  LGBTとは、レズビアン(Lesbian)、ゲイ(Gay)、両性愛(Bisexual)、トランスジェンダー(Transgender)の各単語の頭文字を組み合わせた表現である。クエスチョニング(Questioning)、間性(Intersex)の頭文字を加えて、LGBTQ、LGBTI、LGBTIQ、LGBT+などと表されることもある。
  LGBTという用語は「性の多様性」と「性のアイデンティティ」からなる文化を強調するものであり、「性的少数者」(sexual minority)という用語と同一視されることも多々あるが、LGBTの方がより限定的かつ肯定的な概念である。当事者とされる者の一部は、LGBTという用語あるいは括りを用いることに対して、後述のような複数の問題があると、それぞれの立場から主張している。
  約50万人の遺伝子を大規模解析した調査によると、性的指向が遺伝で決まる割合は8-25%程度であり、基本的には(胎児期を含めた)環境による影響が大きいとされた
構成用語の意味について(LGBTは以下の4つの用語の頭文字から作られた言葉である。)
レズビアン(Lesbian)
  レズビアン(L)とは、性自認が女性かつ性的志向が女性に向けられる同性愛者のこと。同性が恋愛対象になるという点を重視して、バイセクシュアルの女性を指す場合もあるが、身体が男性で性自認が女性かつ性的志向が女性に向けられるトランスセクシュアルの人のことを指すこともある。しかしながらそれらをまとめて呼称するのは性的多様性 の観点からして適切とは言い難いという見方もある。
ゲイ(Gay)
  ゲイ(G)とは、男性同性愛者。俗に、同性が恋愛対象になるという点を重視して、バイセクシュアルの男性を指す場合もある。
バイセクシュアル(Bisexual)
  バイセクシュアル(B)とは、両性愛。伝統的にバイセクシュアリティとは「男性・女性双方に性的魅力を感じる性的指向」として定義されている。同性愛や異性愛の性的指向の中間であり、また、どちらへの指向も包含する性的指向のあり方である。より広い概念である汎性愛(パンセクシュアリティ、英:Pansexuality)も含意することもある。汎性愛とは、相手のジェンダーが何であるかが殆ど、或いは全く関係しない性的指向である。つまり男性、女性、またはトランスジェンダー(女装者、男装者)など、多様なジェンダー・アイデンティティ(性自認 )の人に魅力を感じることをいう。
トランスジェンダー(Transgender)
  トランスジェンダー(T)とは、ジェンダー・アイデンティティ(性自認)が、身体の性別とマッチしない人を指す。西野明樹によれば、性自認が生まれた時の身体的性別と一致しない状態にある人を示す、広い概念である。
バリエーション
  LGBTは頭字語であるが、これ以外に英語において、様々な、類似した性的多様性の集団を表現する頭字語がある。以下は、概略である。
LGB-レズビアン、ゲイ、バイセクシュアルのイニシャル語で、三つの性的指向集団。
T-トランスジェンダー(TG)のことで、これと、LGB が組み合わさって、LGBT となる。
GLBT-LGBT の順序を入れ替えた呼称。
LGBTQ-LGBT に Q が加わったもので、この Q は、クィア(Queer)を意味している場合と、クエスチョニング(Questioning、セクシャリティを決めかねているというアイデンティティをもつ人)を意味している場合がある。
LGBTQ+-LGBTQに+を加え、LGBTQで言いあらわせない人(例: アセクシュアル)も含め、性の多様性の取りこぼしがないことを目指した呼称。
LGBTT-LGBT にもう一つの T が加わる。この T はトランスセクシュアル (Transsexual, TS)をさす場合が一般的。
LGBTTT-上の LGBTT に更に T が加わる。この T は、トゥー・スピリット(Two-spirit アメリカ・インディアンの伝統的な共同体などにおける、二つの性別を行き来する人々)の頭文字である。
LGBTI-LGBT に I が加わる。これはインターセックス(Intersex)の頭文字である。この概念は2010年8月ジョグジャカルタ原則の解説と同原則を踏まえた世界の人権団体の活動について書かれた文書「Activist's Guide 」において一貫して用いられている。
LGBTA-LGBT に A が加わる。これは無性愛(エイセクシュアル、Asexual)のイニシャルである。別のイニシャルの場合もある。
LGBTTQQIAAP-LGBT に 上述のtranssexual、queer、questioning、intersex、asexual、ally(ストレート・アライの略。支援者)、pansexual(全性愛、パンセクシュアル)が加わる。
LGBT(Q(IA))+-LGBTに(Questioning、Queer、Intersex、Asexual)を加え、それでは言い切れなかったものを「+」によりあらわす言い方。
QUILTBAG-上述のqueer と questioning、intersex、lesbian、transgender と two-spirit、bisexual、asexual と ally, gay と genderqueer の頭文字。
  以上の他に、別のパターンの頭字語も存在する。
SGL-同性愛コミュニティを意味する。アメリカの社会において、アフリカ系アメリカ人のあいだで、LGBT を白人優位コミュニティの言葉として捉えて使用される。(Same gender loving のイニシャル)。
LUG、GUG、BUG-主として若年層の女性が使用する滑稽語である。レスビアン(L)、ゲイ(G)、バイセクシュアル(B)の頭文字に、Until Graduation(卒業まで)の頭字語(UG)を加えて作られている。大学時代に機会的同性愛・両性愛を経験した者を指す(参照:lesbian until graduation)。
LGBTの概念について
  LGBTという言葉や概念については様々な意見があるが、2006年7月に開催された「第1回ワールドアウトゲームズ」にて採択された「モントリオール宣言」以降、国際連合をはじめとした国際機関において性的指向性同一性にまつわる人権問題を扱う公文書においてもこの言葉は用いられている。
  性的指向に関連するLGB(同性愛両性愛)と性同一性に関連するT(トランスジェンダー)は本来全く別のテーマであるが、これら一連の公文書においては、LGBTという言葉によってそれらを混同しておらずそれぞれ区別されている。

  このLGBTという概念が、「モントリオール宣言」や「ジョグジャカルタ原則」など国際機関において用いられるようになった理由としては、一つに、これらの当事者とりわけトランスジェンダーの数が少ないため単独で公的に人権問題として扱われにくかったことがあり、さらに同性愛、両性愛、トランスジェンダーはそれぞれ深刻な差別や殺害も含む迫害を受けてきたにも拘らず、不当な偏見や社会的スティグマからそれらが公式に問題視されず、実態が報告されることも妨げられてきたことにおいて共通することが考えられる。
LGBTという用語にまつわる歴史について
  1960年代性の革命に至るまで、「異性愛=正常」とされる人々のコミュニティで使われていた軽蔑的な意味の言葉以外に、上述したような人々やその集団を表した中立的で一般に知られた用語は存在しなかった。第二次世界大戦以前には、第三の性(Third gender)」という言葉が使われていたが、大戦後、この用語は使われなくなった。これらの人々が性にまつわる権利を主張する運動が組織化していく過程で、自分たちは如何なる存在であるかを、肯定的な形で表現するための用語が必要となった(異性規範性=ヘテロノーマティヴィティ、Heteronormativity と比較)。

  最初に使用された用語である "Homosexuality"(ホモセクシャリティ)は、否定的で余分な意味をあまりに強く帯びていたので、主として男性同性愛者の間で "gay" (ゲイ、陽気の意)という用語に置き換えられた。そしてレスビアンたちが自分たちのアイデンティティを錬成させていくにつれ、ゲイとレスビアンという用語は更に一般なものとなった。このことは間もなく、メジャーな一般社会のなかで、法的に正当な集団範疇としての承認を求めていたバイセクシュアルとトランスジェンダーの人々によって踏襲された。
  しかし、1970年代後期から1980年代初期には、感覚的な受け取りにおける変化が始まり、一部のゲイ・レスビアンからは、バイセクシュアルやトランスジェンダーの人々に対する反感・蔑視を表明する動きが表面化する。1990年代に至るまで、人々が「ゲイ、レスビアン、バイセクシュアル、トランスジェンダーの人々」を、それぞれに同等な尊厳を持っている者として語るのは、通常のことになっていなかった。
  1990年代半ば以降、LGBTという言葉は北米、そして欧州においては一般的な用語となった。大多数のゲイ、レスビアン、バイセクシュアル、トランスジェンダーのコミュニティ・センター、および殆どの英語圏の関連したメディアが、LGBTという用語を採択している。
日本(「日本におけるLGBTの権利」、「日本における同性結婚」、および「日本における同性愛」も参照)
  日本では同性愛は違法ではないが、同性婚およびシビル・ユニオンは法的に認められていない。
パートナーシップ制度
  2015年、同性カップルを「結婚に相当する関係」と認める「パートナーシップ証明書」を発行するために、東京都渋谷区渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例が区議会本会議で可決・成立し、同年4月1日より施行された。同年11月には、東京都世田谷区で「世田谷区パートナーシップの宣誓の取扱いに関する要綱」が制定された。パートナーシップ制度は、11月5日に渋谷区と世田谷区で同時に導入された。
  2017年6月1日、北海道札幌市で、政令指定都市初となるパートナーシップ制度が導入された。同性カップルに限定せず、性同一性障害も配慮し異性同士も対象となっている。
  2019年7月1日、茨城県で、都道府県初となるパートナーシップ制度が導入された。2020年1月22日には、大阪府で、都道府県2例目となるパートナーシップ制度が導入された。
  2020年2月時点で、34の自治体がパートナーシップ制度を導入している。
その他
  ライフネット生命保険が死亡保険金の受け取りに同性パートナーを指定できるようにしている。携帯電話会社では、同性パートナーを家族割引などの対象にできるようになった。
  ソニーは同性のパートナーを持つ社員を慶弔や育児・介護休暇、結婚祝い金など福利厚生の対象に、パナソニックは社内同性結婚(同性婚)を認める方針と報道された。IOCのスポンサーである同社は、「性的差別を行わない」としたオリンピック憲章を尊重した。
  2017年7月6日、東京都豊島区議石川大我世田谷区議上川あや中野区議石坂わたる文京区議前田邦博埼玉県入間市議の細田智也ら5人の地方議員が「LGBT自治体議員連盟」を設立した。性的少数者の人権を擁護する条例や施策を、地方議会を通じて全国の自治体に拡大していくことを目指す。同連盟には趣旨に賛同する全国62自治体の議員78人(元職も含む)も参加した。その後、同年10月9日に開かれたLGBT関連の撮影会で北海道滝川市議がカミングアウト。同年12月には京都府長岡京市議が市議会本会議でカミングアウトを行った。

  制服については学校長判断で変更等が決められるが、2019年4月から、中野区世田谷区では全区立中学校で女子生徒もスラックスの制服(標準服)を選べるようにした。世田谷区では上川あや議員の経験による質疑がきっかけとなった。
  福岡市では中学校長会の代表や保護者代表などによる市立中学校の制服を見直す検討委員会が発足し2019年5月には新たな標準服の案がまとまり、同年福岡市は全69校のうち4校がジェンダーフリーの独自学生服を採用。残り65校も福岡市が準備した新たな標準服となり、市内全校がスラックスとスカートを自由に選べる選択式の標準服を採用した。

  動きやすさや寒暖への対応のほか、男女に関係なく、ズボン、キュロット、スカートのいずれを着るか選べる。栃木県の県立高校では、コロナ禍対策の換気による防寒もあり6割で女子生徒にもスラックスが導入されている。世田谷区の区立桜丘中学校では、制服の形状を選択することがカミングアウトにつながるとの校長の配慮もあり制服でも私服でもよいとしている。性自任への配慮やスカート内の盗撮とその動画販売拡散などの被害、寒さによる月経困難症の重篤化や自転車通学でのスカート着用の不便さなどといった行動面での問題もあり、生徒が自らの指向や心身の健康安全のために形状を自由に選択できることが肝要となってきている。
  2020年、報道機関の取材では全国で制服選択制の公立高600超となっていると報道されている。。なお、制服については教育委員会ではなく学校長判断で着用が決定するが、公正取引委員会は2020年7月に愛知県豊田市にある県立高校6校の制服販売において価格カルテルを結んでいたとして、同市の販売業者3社に対し、独占禁止法違反で再発防止を求める排除措置命令を行うなど流通に不透明さが残る問題もある。
用語と議論について
用語のもつ共同体的なイメージに関連する議論
  LGBTあるいはGLBTといった用語は、この表現に包含される誰もから受容されているわけではない。
  LGBTとできるだけ多くの性のあり方を言うことで性の多様性を尊重するという面もある一方、いろいろな性のあり方を一緒くたにしてしまっていることから当事者からは自身の性を蔑ろにされていると感じられる面もある。 また、このLGBTという語に異性愛が含まれていないがために、その他の性のあり方を変に際立たせてしまうという面も否定できない。

  例えば、トランスジェンダーやトランスセクシュアルの一部は、この用語を好まない。自分たちがトランスであることの根拠あるいは原因は、LGB の人々のケースとは異なると信じるからである。彼らはまた、ある団体が存在し、団体の行う活動内容が実際のところ、トランスである人々を念頭したものとは考えられない場合、団体の名称のイニシャル語あるいは頭字語として、Tを加えることに対し異議を唱える(当然であるとも言える)。
  反対のことも言えるのであり、LGB の人々の一部は、類似した、または同じ理由からTを好まない。LGBとTの間には大きな違いがあるにも関わらず、ひと括りにされている結果、特に少数派であるトランスジェンダーの声が届かなくなっているという主張もある。報道がLGBのみに関する内容であっても、キャッチーであるLGBTという呼称が用いられることがあり、これもマイナスに作用しているとされる。企業などのLGBT対応の制度は必ずしもトランスジェンダーには利点がない。

  また多数の人々が、性的指向とジェンダー・アイデンティティ(英:Gender identity、性同一性)とのあいだに明瞭な線引きがあると考えている。GLBゲイ、レスビアン、バイセクシュアル)は性的指向に関係するのに対し、TTIトランスジェンダートランスセクシュアルインターセックス)はジェンダー・アイデンティティに関係するからである。同様に、インターセックスの一部は、LGBT グループに含まれることを望み、LGBTIという頭字語を好む者もいる。しかしインターセックスの人々でも、多くは、自分たちは LGBT コミュニティの一部ではなく、この用語にむしろ含めるべきでないと主張する。
  上述の逆の状況が、レスビアンとゲイにおける分離主義の信念に明瞭に見て取れる(似た言葉に、レスビアン分離主義(Lesbian Separatism)があるが、これは男性無用の女性だけのコミュニティを形成しようとするフェミニズムの形態である)。この立場では、レスビアン及びゲイである者は、通常はLGBT あるいは LGBTQ+の共同体圏に含まれている他のグループとは区別し、また分離して、彼らのコミュニティを形成する(あるいは、形成せねばならない)という考えを持つ。

  この種類のグループは、一方で、社会運動と呼べるほどの十分な人数や組織には必ずしも見えないが、LGBT コミュニティのほとんどの場面において、非常に目立ち、しばしば声高にその意見を主張し、積極的な要素集団としてのあり方に固執する。この見解に立脚する人々はまた、非「モノセクシュアル=単性愛(Monosexual)」的な性的指向及びトランスセクシュアルの存在またはその平等性権利に、通常否定的である。この立場は、社会一般のバイフォビアBiphobia)及び「トランスフォビアTransphobia)へと繋がって行く可能性が否定できない。
  (モノセクシュアルとは、異性愛または同性愛のことで、性的指向の対象が単一であることで、それに対し、両性愛などは非モノセクシュアルとなる。また、バイフォビアとは、両性愛者(バイセクシュアル)に対する嫌悪感などで、トランスフォビアは、トランスセクシュアルやトランスジェンダーの人々に対する様々な形態での嫌悪感や拒絶である。)
  多くの人々が、現在流布している、LGBT 等のイニシャル語や頭字語、あるいは略語に代わる、一般的で包括的な用語を探してきた。

  クィアやレインボー(虹)などの言葉が、包括的用語として提案されたが、一般的に広く採択されなかった。クィアは、この言葉が嘲りや侮辱の意味で使われた記憶を有する年長の人々にとっては、多くの否定的な暗示的含意を持っており、また現在でもこの用語は、そういう意味を持って使用されている。多数の若い人々もまた、クィアがLGBTに較べ、政治的により感情的な論争を誘発する言葉であることを理解している。
  レインボーは、ヒッピーニューエイジ運動、あるいは政治運動(ジェシー・ジャクソン の虹の連合(Rainbow Coalition)など)を想起させる含意を持っている。
  ・可視性(visibility)とは、19世紀より20世紀にあって、欧米において、同性愛や両性愛、トランスジェンダーの人々などは、精神障害であり、病であって正常な存在ではないとされ、社会の表からは存在が隠蔽されて来たことによる。隠蔽から脱して、その存在が公然となり、誰の目にも存在が見えるようになることが「可視性」である。
  ・また、欧米ソドミー法などの規範を旧植民地の支配者たちは、20世紀半ばの雪崩れ的な独立後、逆に利用して、自国内の反体制勢力や、性的多様性を持つ人々を弾圧し投獄・処刑する根拠ともしている。このように、アフリカにおけるLGBTの権利は世界の発展途上国にあっては、性の多様性の周縁化や隠蔽が事実上、現在も進行している。これに対しても、可視性という形で、国際アムネスティなどは、迫害弾圧の実態の把握に努めている。
LGBTと性的マイノリティ
  「LGBT」あるいは「LGBTQ」に類似した用語に「性的マイノリティ」あるいは「性的少数者」がある。これらはLGBT の同義語であるとされる場合があり、LGBT より定義範囲の広い用語であるともされる。
  英語の "Sexual minority" という用語は、ラース・ウーラスタムの画期的な著書"The Erotic Minorities: A Swedish View" (Grove, 1966) の影響で1960年代後半に出現した造語である可能性が最も高い。これを日本語に訳して「性的少数者」の用語が造られたと思われる。
  「LGBT」と「性的マイノリティ」は意味が異なり、そのもっとも大きなものは、「LGBT」は、「LGBT のコミュニティに属する者が、自分たちの集団を呼称する名称」としてこの頭字語を造ったという点である。
  それに対し、「性的マイノリティ/性的少数者」は、性的な側面において「社会におけるマイノリティ」である者という意味で定義された言葉であり、LGBT の一部には、この呼び方や用語を好まない者もいる。


性 別
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


性別(せいべつ、:sex (セックス) and gender (ジェンダー))とは、男性女性の別。オスメスの別。セックスは生物学的性別を指す。(社会的・心理的性別に関してはジェンダーを参照)
  性別の決定様式は多様である。遺伝的に決定している種(ほ乳類一般)、発生時の環境によって決定する種(カメワニなどは虫類の多く)、個体の大きさによって決定する種(ウラシマソウ、テンナンショウなど)、齢によって決定する種(メロンキュウリなど)、周りに存在する同種異個体との相互関係により決定する種(クマノミホソメワケベラ)などが知られている。詳しくは性決定を参照のこと。

ヒト、人間の性
  人間の場合はそれぞれを「男性」「女性」あるいは「おとこ」「おんな」や「男子」「女子」などと呼ぶ。人間の場合は、生物としての性別を前提としながら、加えて精神的・文化的に、また社会的な立場としても異なった存在として成長する。この意味での性の区別を生物学的なそれとは区別してジェンダーと呼ぶこともある。なお生物的な性と性自認が著しくずれたり反転しているケースが性別不快症候群性同一性障害、生物学的な性の形成そのものが定型的でないケースが性分化疾患である。詳しくは個々の項目を参照のこと。
染色体
  人間の性別は、根本的には男性化を促す遺伝子の有無に由来し、受精の瞬間にほぼ決定される。 人間の23対の染色体のうちの1対は性染色体と呼ばれ他の常染色体とは区別される。この性染色体の型(X染色体Y染色体の組み合わせ)によって、性別発達の機序は大きく左右される。これは、Y染色体の上に、精巣形成を誘導し男性化をもたらすSRY遺伝子が載っているためである。
典型例-性染色体の型としては、次の2つが典型的である。
 XY型-X染色体とY染色体をそれぞれ1つずつ有する。通常、男性として発育する。
 XX型-性染色体としてX染色体を2つ有する。通常、女性として発育する。
非典型例・異常例(「染色体異常」も参照)
  非典型的な例として、次のようなものがある。これらの多くは、精子卵子の生産時に減数分裂に失敗したことによる。
  ・XXY、XXXY、XXXXY型クラインフェルター症候群、クラインフェルター男性)-過剰なX染色体を持っている。発生率は1000人に1人。多くは発現形質は男性であり、外性器はほぼ正常な男性に見える。以前は精子が少なく、精子奇形も多い事から自然的受精は無理だったが、現在は人工授精での受精が可能。X染色体の数が多いほど障害は強い。骨粗鬆症になりやすく、女性の更年期障害に似た症状を呈することもある。
  XYY、XYYY、XYYYY型(超雄;スーパー男性)-Y染色体が過剰である。発生率は1000人に1人。外性器は完全に男性であり、生殖能力もある。XY型男性に比べて精子が少ないという説もある。凶悪犯罪が多いという意見や一方非常に知能的であるという意見もある。
  XXYY型-クラインフェルターの一種とも、超雄の一種とも言われる。
  XX型男性-性染色体はXX型であるが、変異したY染色体のかけらが他の染色体に結合し、その上のSRY遺伝子が働いている。発生率は数十万 - 数百万人に1人と見積もられている。外性器はほぼ男性であるが、尿道下裂が見られることもある。生殖能力はない。思春期には女性としての二次性徴をすることもある。性ホルモン投与により男性化を促さなければ、次第に女性化していく。
  XO型ターナー症候群、ターナー女性)-性染色体としてはX染色体を1つだけ持つ。まれに破損したY染色体のかけらを持っていることもある。発生率は2000人 - 3000人に1人である。発現形質は女性であり、外性器に形成変異はない。子宮が欠落することもある。二次性徴が欠落する為、治療を必要とする。全体に低身長であり、月経不順などがあることもある。腫瘍糖尿病の危険性が高い。知能障害は少ない。
  XXX型(超雌)-X染色体を3つ持つ(トリプルX)。発現形質は女性。知的障害を伴う場合がある。やや肥満型が多い。スーパー女性とも呼ばれる。
カルマン症候群-X染色体の一部が欠損している。嗅覚に異常が見られる。
モザイク型-通常、個体の全ての細胞は全く同一の遺伝子セットを持っているが、まれに細胞ごとに異なっている場合がある。これが性染色体に関して発生すると、XO/XY混在型, XO/XX混在型などとなる。クラインフェルター男性のうちの特殊なものとしてXY/XXY混在型があるが、彼らは精子を生産することができ、生殖能力を有する。3種類以上の性染色体型が混在している場合もある。極めてまれであり、その状況も多様であるため、発生率は10億人 - 100億人に1人と推定されている。
  また、上ではSRY遺伝子を重視して述べたが、Y染色体上の他のいくつかの遺伝子も男性化の引き金として重要だという説もある。
  X染色体は生命維持に必須であるため、Y染色体1つのみを持つYO型の個体は出生されず流産となる。
性腺
  妊娠第4週ほどに卵黄嚢に発生した原始生殖細胞は、第6週には下腹部の生殖隆起に移動して原始生殖腺を形作る。この時点では原始生殖腺は精巣にも卵巣にもなりうる。第7週になって、SRY遺伝子が存在して正常に機能する場合には性腺原器は精巣に分化する。
  同遺伝子が存在しなかったり正常に機能できないために精巣への分化が起こらないままであると、第11週以降卵巣に分化していく。この際、多数の因子とその受容体が作用しているので、何らかの障害により精巣決定性遺伝子の有無と性腺分化が食い違うこともある。上に挙げたような染色体変異により、精巣と卵巣の中間的な形に分化したり、2つの原始生殖腺のうち一方は精巣に他方は卵巣にと分化することもある。
化学物質生産
  精巣が形成されると、その中のライディヒ間細胞は活発にテストステロンを生産し、セルトリー細胞はミューラー管抑制因子を生産する。卵巣は、エストラジオールなどを生産する。
生殖細胞
  原始生殖腺が精巣に分化した場合、原始生殖細胞は思春期まで休眠する。 思春期になると、これらは活発に分裂を始めて精子を生産する。
  卵巣に分化した場合、妊娠第3ヶ月から7ヶ月にかけて原始生殖細胞は減数分裂を始め、一次卵母細胞が作られていく。ここから9ヶ月までの間に原始卵胞が形成され、原始卵胞は思春期まで休眠する。
  思春期までに99.9%の原始卵胞は卵胞閉鎖する。残ったもののうち、いくつかが月経周期ごとに何らかの機構によって選択され成長し、その内の1つがグラーフ卵胞へと成長して排卵を起こす。
  この機構が卵巣や脳下垂体の間のフィードバックによって調整される種種の化学物質に支配されていることは知られているが、詳細な機構は不明な点が多い。
生殖管
  性腺形成と平行して、中腎管ウォルフ管)に沿った形で中腎傍管ミュラー管)が形成される。妊娠第7週以降、性腺の分泌する物質に依存してこれらの管が生殖管に分化していく。典型例は次の2つである。
性腺が完全に男性型(精巣)である場合
 テストステロンによってウォルフ管は維持を促され、精巣上体輸精管精嚢に分化する。また、ミュラー管抑制因子によってミュラー管は退化・消失する。ただし、一部は精巣輸出管となり、ウォルフ管に開口する。
性腺が男性型でない場合
  テストステロンが十分でないことによりウォルフ管は維持できずに、退化・消失する。また、ミュラー管抑制因子が存在しないので、ミュラー管は発達し子宮輸卵管に分化する。このことから、女性の内性器分化に卵巣は直接的には必要でない。非典型例としては次のような場合もある。
 ・遺伝子変異により、上記のような両性の生殖管発達が混在したり、不完全になる場合もある。
 ・精巣を有するがミュラー管抑制因子が十分でなかったり、あるいは抑制因子の受容体が不全である場合には、ウォルフ管・ミュラー管の両方が発達し、両性の内性器を併せ持つ場合もある。
 ・外部からの化学物質の影響により、生殖管が性腺とは異なった形に分化する場合もある。流産防止のための母親へのホルモン投与などが影響するという説もある。
外性器
  外性器の分化はテストステロンの有無に従う。原始生殖腺が精巣に分化してテストステロンを生産している場合には男性型に、そうでない場合には女性型に分化する。
テストステロンのある場合
 テストステロンは酵素によって還元されジヒドロステロンとなる。それに曝露された外性器は第10週から第12週にかけて男性型に分化する。生殖結節は急速に発達して亀頭陰茎となり、生殖隆起は癒合して陰嚢に、尿道ヒダは尿道海綿体となる。陰嚢表面に見られる縫い目状の構造はこの癒合の痕跡である。
ない場合
 ジヒドロステロン曝露が起こらないまま第20週になると、これらは自然に女性外性器へ変化する。生殖結節は僅かに発達して陰核に分化、生殖隆起は大陰唇、尿道ヒダは小陰唇をとなる。また、尿生殖洞の上皮がミュラー管由来の子宮管と結びついて増殖、内部に空洞を生じてが形成される。これより、女性外性器の形成に卵巣は必要でない。
非典型的な例としては、次のようなものがある。
染色体異常
  ・染色体異常により、生殖結節が活発に増殖する一方で生殖隆起の癒合は十分に起こらない場合がある。外見上男女両方の外性器を有するように見える。
  ・性染色体はXX型であることが多いがXX/XYモザイク型の場合もある。
  ・膣の形成は十分でないことが多い。
真性半陰陽
  真性半陰陽では、その性器の状態は人それぞれであり、またその要因は未だ解明されていない。人体に2つある性腺のどちらか一方が睾丸、もう一方が卵巣である場合と、睾丸または卵巣が左右揃い、さらにそれらとは逆の第三の性腺を持つ場合とがあるとされる。
  染色体構造は46,XXについで46,XYが多く、46,XX/46,XYモザイクも多い 男性型では尿道下裂、女性型では陰核肥大、陰唇癒合
  性腺異形成症:外陰部は女性型となる。
  混合性性腺異形成症:染色体分析で45,XO/46,XYなどのモザイクを示す外性器が男女中間型を示す
男性仮性半陰陽
  性腺が精巣に分化した場合であっても、テストステロンを還元する酵素が欠けていたり、受容体が十分でない場合には外性器の男性化は発生しない(精巣性女性化症候群)。そのまま第20週になると、外性器は女性型に分化する。その他、遺伝子変異により生じる場合もある。
   ・還元酵素の遺伝子はX染色体上にあるため劣性遺伝である。
   ・陰核の肥大が見られることもあるが、外見上はほぼ女性型である場合も多い。ただし膣は奥行きが十分でないこともある。また二次成長期になっても陰毛は生じない。
   ・通常はミュラー管の退化は起こっており、子宮・卵管は持たない。
   ・精巣は、子宮にあたる部位にある場合と、脚の付け根付近まで降りてきている場合がある。
   ・卵巣や子宮を持たないため、無月経。
男性仮性半陰陽(不完全型)
  男性半陰陽のうち、思春期になると男性化を生ずるものがある。出生時には男性とみなされることもあるが、多くは女性として扱われる。思春期に精巣のテストステロン生産が活発化することによって陰核が急速に発達して陰茎のようになり、変声・髭の発毛が起こる。このため、見掛け上は女児が男性に変わったように見える。
  このケースの発生率は民族による差異が大きく、日本人では殆ど見られない。1954年インドネシアで発見されたほか、1980年代カリブ海の島で多数発見された。カリブの例では全員がある1人の人物の子孫であったことから、何らかの遺伝的な要因があるものと考えられている。
女性仮性半陰陽
  性腺が卵巣に分化した場合であっても、先天性副腎皮質過形成などによってテストステロンが過剰に分泌され、結果として外性器が男性化する場合がある。
   ・陰核がやや肥大する程度のものから、外性器が完全に男性型になるものまで多様である。
   ・尿道下裂がみられる場合も多い。

  にも性差が存在する。脳の性分化を決定するのはアンドロゲンである。脳科学の研究成果によると、男児は生まれた直後の2日目ぐらいから生後6ヶ月ぐらいまでの間、成人の半分ぐらい量のアンドロゲンが分泌され、またテストステロン受容体の脳内での分布上の性差がエストロゲンと同じく、海馬・扁桃体内側核・腹内側核等に見られる。アンドロゲンには左脳の発達を抑える働きがあり、このため少年の脳は少女よりも発達が遅い。女性は男性の脳よりも脳梁という右脳と左脳を繋ぐ神経が多い。また、男性と女性の肉体の大きさに違いがあるように、脳も男性は女性の脳に比べて約12~3%大きい。
二次性徴
 児期以降では視床下部のネガティブフィードバックにより性ホルモンの分泌が抑制されているが、第一次性徴が終わり、第二次性徴思春期になるとこの抑制能が低下し始め、これにより男女それぞれに特徴的な身体の発達を生じるとともに、性的欲求性的興奮の頻度が急激に高まる。
  典型例としては次のものがある。
精巣を有する場合-・精巣容量の増大・陰茎の発達・陰毛の発毛・精通・変声
卵巣を有する場合-・骨盤の発達。皮下脂肪の増大。・乳房の発達・陰毛の発毛・月経の開始
  非典型例としては前述の仮性半陰陽などの他、思春期早発症(男子9歳未満・女子7歳未満で二次性徴・思春期が始まる)と思春期遅発(男子14歳・女子12歳になっても二次性徴・思春期が始まらない)がある。
性指向(性的指向)
  性的指向(sexual orientation)は男性を好きになるか、女性を好きになるかという「性愛・恋愛対象の男女別」である。ここで言う「好きになる」は「恋愛感情を抱く」「同棲したいと思う」「性交したいと思う」などの感情であるが、そのレベルは人によって様々である。単に「性交したい」という性交渉の欲求のみを持つ人も存在し、「性交したいのは女性だが、一緒に暮らしたいのは男性」といった人もいる。

  一般的に多数派だとされる異性愛者(heterosexual)は、男性は女性を、女性は男性を恋愛対象とする。しかし同性を恋愛対象とする同性愛者(homosexual)と呼ばれる人々も古くから一般的に存在し、男性で男性を好きになる人をゲイ(gay)、女性で女性を好きになる人をレズビアン(lesbian)と呼ぶ。日本では男性が男性を好きになるケースを「ホモ」、女性が女性を好きになるケースを「レズ」と俗に呼んでいたが、この言葉はいずれも差別(侮辱)的であるとして避けられる傾向にある。特に最近女性の同性愛者達は自分たちの性指向をビアンと呼んでいる。同性愛の気がない人をノンケと言う(non+気、で日本語)。アメリカでは男女区別せずにゲイとも呼ばれる傾向がある。
  なお世の中には、男性でも女性でも好きになる人も多く両性愛(bisexual)と呼ばれている。両性愛の人の中にも男女等しく愛するタイプもあれば、どちらかというと異性愛だが、同性でも魅力的な人がいれば好きになるというタイプもあり、その程度は様々である。また、自分では異性愛と思っている人も実際に機会が無かっただけで、両性愛の素質がある場合も多いのではないか、という説もある。

  基本的には異性愛者である者も特定の環境下(異性が少ない戦場刑務所、同性のみの学生寮など)で同性を恋愛とセックスの対象に選択する場合もあり、機会的同性愛と呼ばれる。この場合除隊、釈放、卒業などにより環境が変わることで、同性愛傾向は消滅する場合もある。つまり、機会的同性愛は根源的な性的指向自体によるものではなく、環境において一時的に形成される性的嗜好(sexual preference)と見なす事が出来る。
  このほか、男性および女性のどちらも恒常的に性欲の対象としない、つまり性指向を持たないという場合は無性愛(asexuality)と呼ばれ、これを性指向の中に分類することもできる。
  また、男性・女性やその2分法に基づいた性の分類に適合しない人々も含め、あらゆる人々に恋をしたり、性的願望を抱いたりする人々。さらに、性別に囚われず、特定の人間に恋することが出来る者などの要素を持つ人々を全性愛と言う。
性同一性(性自認)(詳細は「性同一性(性自認)」を参照。)
  性同一性(gender identity)は、性自認、ジェンダー・アイデンティティなどとも呼ばれ、自身のジェンダー(性別)をどのように認識しているかを指す。出生時に身体的特徴から割り当てられた性別が性同一性と一致するシスジェンダーの人と、一致しないトランスジェンダーの人がいる。UCLAのウィリアムズ研究所の研究では、アメリカ合衆国の成人の0.9%がトランスジェンダーであると自認している。
  トランスジェンダーの人は戸籍や対外的な性別と自身の性同一性の不一致により生じる性別違和(Gender Dysphoria, GD)を解消するために、社会的な性別移行(使用する名前の変更、服装などの性表現の変更)や医学的な方法を用いた身体的な性別移行を行うことがある。以前は国際的に性同一性障害(Gender Identity Disorder, GID)との名称で精神疾患として扱われていたが、WHOICD-11アメリカ精神医学会DSM-5において性別違和の脱病理化が行われ、疾患ではなく「性別違和」や「性別不合」という状態を指す呼称に変更された。

  人の性自認(ジェンダーアイデンティティ)は連続体でありグラデーションである。そのため、Xジェンダーをはじめとした様々なアイデンティティが存在する。
  現代の日本では主に出生時に外性器の外観で医師によって性別を判定されて、出生届を介して戸籍に登録される[6]。物心付く頃から出生時に割り当てられた性別に違和感を感じ、「自分の性が反対のものであったら良かったのに」と思ったり、「自分の本来の性は反対のものである」と確信していたりする人がいる。しかし出生時のに割り当てられた性別と違う性別で生活することには偏見や障害も多い。

  性自認と性指向は独立したものとして明瞭に区別されて考えられるが、誤った認識により混同されているケースも依然として散見される。トランスジェンダー女性の場合、性指向としては男性を好きになるのであろうと他者から思われる場合もあるが、シスジェンダーの人と同様、女性を恋愛対象とする同性愛者もいる。もちろん、男性が恋愛対象であるトランスジェンダー男性もいる。
  ことばの上でも「ゲイ」は本来同性愛とりわけ男性同性愛者を意味するのに、日本で「ゲイボーイ」というと酒場で女装して給仕をする人のことを指すのが普通であった。また「おかま」という言葉(この言葉は本来は女装男娼を意味し侮辱的である)も女装者の意味で使用したり男性の同性間性交の意味で使用したりして、やはり言葉の混乱が生じている。
  そもそも出生的な性、性指向、性自認は「連動しやすい」ものではあるが「完全に連動する」ものではないのである。条件を「性指向は男女どちらか一方、または男女両方を持つ」「性嗜好を考慮に入れない








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