トルコ・シリア・モロッコ地震-1


2023.09.12-Yahoo!Japanニュース(TBS NEWS DIG.)-https://news.yahoo.co.jp/articles/a160fda04c1ebb39bc7f334d1b89e4c9750193ac
モロッコ地震 死者2900超に 死傷者さらに増える可能性

  北アフリカのモロッコで8日、起きた地震について、モロッコ政府は死者が2901人に、けが人が5330人になったと発表しました。

  生存率が大幅にさがるとされる発生後「72時間」が過ぎましたが、被害は山岳地帯などの広い範囲となっていて捜索活動は難航しており、死傷者の数はさらに増える恐れがあります。


2023.09.11-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230911/k10014191281000.html
モロッコ地震 死者2100人超 救援物資十分に届かず支援難航

  北アフリカのモロッコで8日に起きた強い地震で、これまでに2100人以上が死亡しました。現地では、懸命な救助活動が続けられている一方、食料などの救援物資が十分に届いておらず、支援が難航しています。USGS=アメリカの地質調査所によりますとモロッコ中部のマラケシュの南西およそ70キロにあるハウズ州で、現地時間の8日深夜、マグニチュード6.8の地震がありました。モロッコ内務省はこれまでに2122人が死亡し、2421人がけがをしたと発表しました。

  ロイター通信によりますと、震源地に近いアミズミズ村ではモロッコ内務省が被災者が一時的に生活をするための最大12人用のテントなどがある救援キャンプを設けていて、子どもや女性などが避難しているということですが、食料などの生活に必要な物資が不足しているということです。このほか、道路が寸断されている村もあり、食料などの救援物資が十分に行き届いておらず、支援の手をいかに届けていくのかが課題となっています。
被災地 被害の状況は被災地では広い範囲で甚大な被害が出ています
  このうち、モロッコ中部のマラケシュから南におよそ50キロ離れたハウズ州のウェルガン村では450余りの世帯が暮らす住宅のほとんどが倒壊したり、激しく損壊したりする甚大な被害が出ていて、10日の午後も懸命の救助活動が続けられていました。
  ただ、重機はなく、消防隊員などが壊れた住宅から手作業でがれきをかき出す作業を行っていました。この村では、土と石を固めて作ったような住宅の壁が倒壊しているのがあちらこちらで見られたほか、鉄筋の入ったコンクリートが使われた家も1階の部分が押しつぶされていました。地元の当局者によりますとこの村ではこれまでに50人以上が死亡したということです。
  地震で家が倒壊し、およそ3時間後に近所の人たちによって救出されたという60代の男性は弟夫婦とその息子など親族5人が亡くなったということで、「家にすべてがあったため、今は着替える服もない。まだがれきの下に取り残された人がいるので近所の人と協力して助けたい」と話していました。
  一方、村から車で25分ほど離れたハウズ州のアスニ村の広場には、支援物資が集められていて、モロッコ政府の担当者が被災した人たちにテントを配っていました。この地域は山あいで朝晩は気温が下がります。この広場の中にテントを張り、親族10人で避難生活を送っていた66歳の男性は「テントには何もない。夜は寒く、ブランケットが必要だ」と話していました。
松野官房長官「必要な支援を検討したい」
  松野官房長官は午前の記者会見で「日本政府として、地震でお亡くなりになられた方々やその家族に心からの哀悼の意を表するとともに、負傷された方々にお見舞い申し上げるモロッコ側には、必要とされる可能なかぎりの支援を行う用意がある旨を伝えている。現時点までに邦人の生命や身体に被害が及んでいるという情報には接していないが、在留邦人の安全確保に万全を期すとともにモロッコ側のニーズを踏まえて必要な支援を検討したい」と述べました。


2023.09.09-読売新聞-https://www.yomiuri.co.jp/world/20230909-OYT1T50189/
モロッコ地震、死者1000人超に…世界遺産のマラケシュ旧市街ではモスクや塔が倒壊

  【カイロ=西田道成】米地質調査所(USGS)によると、北アフリカのモロッコで8日深夜(日本時間9日朝)、中部マラケシュの南西約70キロ・メートルのアトラス山脈の山岳地帯を震源とするマグニチュード(M)6・8の地震があった。国営テレビは、モロッコ内務省のまとめとして、少なくとも1037人が死亡、1204人が負傷したと伝えた。死傷者はさらに増える可能性がある。

  震源の深さは約18キロ・メートルで、隣国アルジェリアでも揺れが確認された。モロッコ内務省によると、震源とみられる中部アル・ホウズ州やタルーダント州、マラケシュ県などで多数の死者が出ている。
  国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されているマラケシュ旧市街でも建物倒壊などの被害が出ている。ロイター通信は、マラケシュ旧市街の建物やモスク(イスラム教礼拝所)のミナレット(塔)が倒壊したと報じた。住民は「人々はおびえ、余震に備えて外に出ている」と話したという。AFP通信によると、マラケシュの病院には多くの負傷者が運ばれ、住民に献血を呼びかけている。
  モロッコでは2004年にも北部を震源とする地震があり、600人以上が死亡した。


2023.02.27-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230227/k10013992571000.html
トルコ・シリア大地震から3週間 死者5万人超 生活再建が課題

  今月6日にトルコ南部で起きた大地震は、27日で発生から3週間となりました。トルコとシリアでは、これまでに死者が合わせて5万人を超え、被災地では、家族を亡くしたり仕事を失ったりした人たちの生活の再建が課題になっています。

  今月6日にトルコ南部で起きたマグニチュード7.8の地震と、その後の地震では、これまでに死者がトルコで4万4374人、隣国シリアで5914人と、合わせて5万人を超えています。地震の発生から27日で3週間となり、被災地では、家族を亡くしたり仕事を失ったりした人たちの生活の再建が課題となっていてます。
  このうち、トルコ南部アンタキヤの教師、アスリ・チョラクさん(38)は、自宅のあった5階建てアパートが地震で倒壊し、5時間半後に救出されたものの、同じ教師だった夫と11歳の長男が亡くなり、2人の娘と生後6か月の次男と過ごしています。
  今後について、チョラクさんは、3人の子どもを1人で養っていく経済的な負担の大きさにも不安を感じているということで、「教師としての収入だけでは不十分なので、家庭教師をして稼がなければなりません」と話していました。
  また、アンタキヤで靴の販売店を経営しているファティフ・ウールルさん(34)は、店の開業資金として銀行から受けた融資の返済が50万リラ、日本円で、およそ360万円残っているということです。しかし、店は周辺の建物とともに取り壊されることが決まり、返済できる見込みはないということです。
  ウールルさんは「とても借金など返済できる状況ではなく、返済を猶予してほしい」と話していました。
27日 10:00 公園には7300人以上がテント生活
  地震で大きな被害を受けたトルコ南部のカフラマンマラシュの公園には、今も7300人以上の人がテントでの避難生活を余儀なくされています。公園の管理者によりますと、避難している人の中には、自宅に被害がなくても地震の揺れを恐れて戻ることができずにいる人も少なくないということです。公園では、ボランティアなどが炊き出しをして、温かいスープをふるまっていたほか、敷地内に公衆無線LANが設置されるなど、インターネット環境の整備が進められています。
  一方で、被災者からは長引く避難生活に疲れが見え、支援にあたるボランティアと話し込む人の姿もありました。
  2人の子どもを連れて避難している22歳の母親は、「この生活に慣れなくてはいけない。3週間たとうと1か月たとうと何も変わらない。子どもたちには気晴らしの場所が必要だ」と話していました。
  地震から3週間がたち、仮設住宅の整備が進む地域がある一方で、いまだにテントの支給を受けられずに日々を過ごしている人もいて、被害が広範囲に及ぶ中、助かった人への支援が求められています


2023.02.21-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230221/k10013986471000.html
トルコ・シリア大地震 M6.3の地震発生 被災者の不安広がる

  トルコ南部のシリア国境付近で6日に発生した大地震で、これまでに4万7000人以上の死亡が確認されました。日本時間の21日未明には、マグニチュード6.3の地震が発生し、被災者の間に不安が広がる中、長引く避難生活への支援が求められています。

  トルコ南部で6日に発生したマグニチュード7.8の地震やその後の大きな揺れで、これまでに死亡が確認されたのは、トルコで4万1156人、シリアで5914人と、合わせて4万7000人を超えています。
  こうした中、USGS=アメリカの地質調査所によりますと、現地時間の20日午後8時すぎ、日本時間の21日午前2時すぎ、トルコ南部で新たにマグニチュード6.3の地震が発生しました。
  トルコのソイル内相は、この地震で3人が死亡し、213人がけがをしたと明らかにしたほかシリアでも被害が出ていて、現地の情報を集めているシリア人権監視団は、470人以上がけがをしたとしています。
  6日の大地震から2週間がすぎる中、トルコでは、がれきに埋もれた思い出の品を探す人たちの姿が今も見られます。
  南部のカフラマンマラシュのマンションが崩れた現場には、20日、息子家族とともに暮らしていたフィダンさん(60)と夫のフセインさん(70)が、地震で亡くなった孫の遺品を探しに来ていました。
  フィダンさんは「見つかったのはサンダルだけです。私の息子は子どもと自宅を一緒に失い、思い出以外は何も残りませんでした」と話していました。
  一方、カフラマンマラシュにある避難所では、避難生活が長引く人たちにリフレッシュしてもらおうと、ブルーシートと木材で作った急ごしらえの理髪店がオープンし20日も次々と被災者が訪れて、散髪をしてもらっていました。
  トルコの防災当局は、100万人以上の人たちが仮設のテントなどでの避難を強いられているとしていて、被災者の間に不安が広がる中、長引く避難生活への支援が求められています。
松野官房長官「現時点で在留邦人の被害情報なし」
  松野官房長官は閣議のあとの記者会見で「今回の地震でお亡くなりになられた方々やそのご家族に改めて心から哀悼の意を表するとともに、負傷者の方々にお見舞いを申し上げる」と述べました。
  そのうえで「現時点までに在留邦人の生命や身体に被害が及んでいるとの情報には接していない。引き続き現地当局と連携しつつ、情報収集や邦人の安全確保に万全を期すとともに必要な支援を迅速に行っていく」と述べました。


2023.02.21-REUTERS-https://jp.reuters.com/article/turkey-quake-m6-idJPKBN2UU10M
トルコ南部で新たにM6.3の地震、シリアなどでも揺れ 3人死亡

  [アンタキヤ(トルコ) 20日 ロイター] - 数万人の死者を出したトルコ近代史上最悪の地震から2週間が経過した20日、シリア国境近くのトルコ南部でマグニチュード6.3の地震が発生した。

  欧州地中海地震学センター(EMSC)によると、震源の深さは10キロ。トルコのソイル内相によると、3人が死亡、200人以上が負傷した。
  ロイターの記者2人によると、揺れは強く、長く続き、建物が損壊した。震源はトルコ南部ハタイ県アンタキヤ近くで、シリアやエジプト、レバノンでも揺れが感じられたという。


2023.02.20-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB2006L0Q3A220C2000000/
トルコ、地震発生から2週間 国内100万人以上が避難

  【ガジアンテプ(トルコ南部)=共同】トルコ・シリア大地震でトルコ災害緊急事態対策庁のセゼル長官は19日、国内被災地で100万人以上がテントなどに一時避難中だとし、仮設住宅として使うコンテナ10万基を2カ月以内に設置する目標を掲げた。地震は20日で発生から2週間となった。捜索活動が終わりに近づき、当局は被災者の支援拡充を急ぐ。

  トルコ、シリア両国の当局と国連によると、死者計4万6千人以上が確認されている。トルコ側だけで4万1千人を超えた。行方不明者は依然多いとみられ、犠牲者はさらに増える恐れがある
  トルコで被災した11県のうち9県で既に捜索活動が終了し、被災地では重機を使ったがれきの撤去が進んでいる。ハタイ県の中心都市アンタキヤでは、大学職員セファ・エルクシュさん(34)が「当初のパニックが収まり、生活の立て直しを冷静に考えている」と語った。
  米国のブリンケン国務長官は19日、トルコ南部を訪問した。トルコとシリアの被災者への毛布や防寒着の提供、衛生環境の向上に役立てるため、1億ドル(約134億円)の追加支援を発表した。トルコメディアによると、ブリンケン氏はヘリコプターに乗って上空から被災地を視察。復興には「長期的な努力」が求められると述べた。


2023.02.18-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE180FG0Y3A210C2000000/
トルコ地震、日本の野営病院開設 医療チームが本格稼働

  【ガジアンテプ(トルコ南部)=共同】トルコ・シリア大地震で、トルコの被災地の医療に貢献しようと、日本の国際緊急援助隊の医療チームが震源に近いトルコ南部の町オーゼリにテントをつないだ野営病院を開き、17日に本格稼働した。住民が次々と訪れた。

  アナトリア通信によると、トルコ南部ハタイ県で17日、6日の地震発生から約278時間後にがれきから45歳男性が救出された。トルコ、シリア当局と国連によると、両国の死者は計4万5千人を上回った。トルコだけで3万9千人を超えている。
  野営病院は職業訓練校の駐車場に設けた入院設備と手術室もあり、日本の医師や看護師らが医療を提供する。運営する70人超の多くは有志で全国の大学病院や保健所などから集まった。
  アイセル・ボズクルツさん(25)は地震後の13日に出産した息子の乳児健診で来院。「かかりつけの病院が地震で閉鎖され不安だったので診てもらえてほっとした」と話した。
  チームの責任者の一人、日本の国際協力機構(JICA)の糟谷良久さんは「いざというときのために訓練された隊員と共に、困っている皆さんを助けていく」と意気込んだ。
  被災地では避難生活の長期化による感染症流行への懸念もあり、医療ニーズが高まっている。国際緊急援助隊は海外の災害時の援助を目的に1987年に法制化された。医療チームは2010年のハイチの地震や13年のフィリピンの台風などで活動実績がある。


2023.02.17-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20230218-P6MUY5URARIAPP3DC4N3IYD4XE/
278時間後、45歳の男性救出 大地震見舞われたトルコ

  トルコ・シリア大地震は17日、発生から12日目となった。被災地では大量のがれきの処分が難航する恐れが出ている。行方不明者らの捜索活動は縮小しながらも継続。アナトリア通信によると17日、6日の地震発生から約278時間後に、南部ハタイ県で45歳の男性が救助されるなど、奇跡的な救出が続いた

  また南部カフラマンマラシュ県で女性が、ハタイ県で少年がいずれも260時間前後で救出されたとも報じた。これまでの救出では、がれきの中で最小限の空間が保たれ、水分を補給できたかどうかが鍵になったもようだ。厳冬下での体温維持も重要とみられている。
  トルコ、シリア当局と国連によると、両国の死者は4万3千人を上回った。トルコだけで3万8千人を超えている。(共同)


2023.02,17-四国新聞(SHIKOKU NEWS)-http://www.shikoku-np.co.jp/national/international/20230217000020
トルコ地震、がれきから2人救出/260時間ぶり、奇跡続く

  【ガジアンテプ(トルコ南部)共同】トルコのアナトリア通信は16日夜から17日未明にかけ、南部カフラマンマラシュ県で女性、南部ハタイ県で少年ががれきからそれぞれ救出されたと報じた。女性は6日の大地震発生から約258時間後、少年は約260時間後の救出という。捜索活動は徐々に縮小しているが「奇跡」(トルコメディア)が続いた。

  トルコ当局は、地震による死者数を3万8千人超に更新した。シリア当局や国連の集計を合わせると、両国の死者は4万3千人を上回った。
  これまでの救出劇では、がれきの中で最小限の空間が保たれ、水分を補給できる環境にあったかどうかが鍵になっているもようだ。


2023.02.17-NHK NWES WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230217/k10013982871000.html
トルコ・シリア大地震 248時間ぶり救出も 死者4万2000人以上に

  トルコ南部で6日に発生したマグニチュード7.8の地震やその後の大きな揺れで、トルコとシリアではこれまでにトルコで3万6187人、シリアで少なくとも5814人が亡くなり、両国の犠牲者は合わせて4万2000人以上にのぼり現地ではいまも懸命な救助活動が続いています。

  国連は16日、被災地では今後も気温が氷点下になると予想され、厳しい寒さが避難者の深刻なリスクだとしていて、食料や医療、それに住居の確保が課題となっています。
地震発生から248時間 17歳の女性を救出
  トルコでは、地震発生から1週間以上がたつ中でも、がれきの下から生存者の救出が続いています。
  ロイター通信は現地メディアなどの話として、トルコ南部のカフラマンマラシュで16日、17歳の女性が地震発生から248時間ぶりに救出されたと伝えました。現場で撮影されたとする映像では救出された女性が救助隊員たちに囲まれる中、点滴を受けながら搬送される様子が確認できます。
  またAP通信は、救助された17歳の女性が、搬送先の病院で取材に応じる様子を伝えていて、女性は記者に体調を尋ねられると「私は大丈夫です。ありがとう」と答えていました。また、がれきの下でどのように過ごしたのか問われると「何も持っていなかったので、ただ時間が過ぎるのを待っていました」と話していました。
懸命の捜索活動「まだ生きていると願って」
  トルコの都市部の被災地では倒壊した建物のがれきを撤去する作業が進められています。大きな被害を受けた南部カフラマンマラシュの中心部では16日、建設用の大型機械ががれきの山を崩し、トラックの荷台に次々と積み込んでいました。住宅が崩れた多くの場所では取り残された人たちの捜索や救出の活動が日増しに困難となる中でも、いくつかの場所では懸命の捜索活動が続けられていました
  10階建てのマンションが崩れた場所では、生後1か月の赤ちゃんと母親、それに赤ちゃんの祖母の合わせて3人が取り残されているとみられていて、地震発生から6日目にはがれきの中から音が聞こえたということです。3人の親戚にあたる34歳の男性は「救助隊からは彼らは生きていると聞きました。時々、信じる気持ちを失いかけますが、まだ生きていると願っています。赤ん坊は懸命に生きようとしているはずです。彼らを連れて帰るまでここを離れません」と涙を浮かべながら話していました。


2023.02.16-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20230216-PL4A5CJQIFO3BEWGMLN5GNJIGQ/
子供700万人超被災 屋外で「絶望的状況」 国連、トルコ大地震支援訴え

  トルコ・シリア大地震で、国連児童基金(ユニセフ)は15日までに、両国で計700万人以上の子供が被災したと明らかにし、屋外で「絶望的な状況だと国際社会に支援を訴えた。両国当局や国連によると、死者は計4万1000人以上。捜索活動が続くが生存者の救出は極めて厳しくなってきている。犠牲者数の増加が見込まれる一方、被災者支援が大きな課題となっている。

  ユニセフ報道官によると、被災したトルコの南部・南東部10県で暮らす子供は460万人。シリアでは250万人の子供に影響が出た。冬の寒さの中で路上などに寝泊まりしている子もおり、低体温症や呼吸器系の感染症の増加が報告されている。
  報道官は多くの子供が「絶望的な状況」にあると強調した。心のケアも課題で、対策を進めていると明らかにした。(共同)


2023.02.15-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230215/k10013980751000.html
トルコ・シリア大地震 死者4万1000人超える【15日の動き】

  トルコ南部のシリア国境近くで発生した大地震では、これまでに4万1000人以上の死亡が確認されています。地震の発生から1週間以上がたち長引く避難生活で体調を崩す人も出る中、日本の国際緊急援助隊の医療チームが現地で活動を開始し、被災者の医療支援にあたることにしています。

  トルコ南部で6日に発生したマグニチュード7.8の地震やその後の大きな揺れで、トルコとシリアでこれまでに亡くなった人はトルコで3万5418人、シリア側では少なくとも5814人と、両国で合わせて4万1000人を超えています。
  地震の発生から8日がたった14日も現地では救助活動が続いていて、ロイター通信によりますと、トルコ南部ハタイ県では地震から200時間以上が経過するなか、女性2人ががれきの中から救出されたということです。
  一方、現地では長引く避難生活で体調を崩す人も出るなど、被災者の間で医療支援を求める声が高まっていて、14日からは日本の国際緊急援助隊の医療チームも現地での活動を始めました。
  医療チームは医師や看護師などからなるあわせて41人で、トルコ南部ガジアンテプの郊外にある臨時の医療拠点で診療テントの設営に取りかかるとともに、現地の医師らと打ち合わせをした上で役割分担などについて話し合っていました。
  医療チームの大場次郎診療調整部門長は、「被災者が必要としている医療のニーズを探りながら、日本が多くの災害を乗り越えてきた経験と技術を生かしたい」と話していました。
トルコで活動する日本人建築士「起こるべくして起きた」
  準大手ゼネコン「安藤ハザマ」のトルコ代表で、現地で防災の啓発活動を続ける一級建築士の森脇義則さんは、今回の地震による被害の拡大について「起こるべくして起こった」と指摘しています。
  森脇さんによりますと、トルコでは日本と同等の耐震基準があるものの運用面で問題があるということです。
  具体的には、安全基準を満たさなくても一定の金額を払うことで建物の使用が認められる「恩赦」と呼ばれる制度が存在することや、施工前後のチェックが甘かったり、設計や建築に関わる技術者の経験が浅くても資格を取得できたりするなど不備が多いと指摘しています。
  森脇さんは東日本大震災のあと、トルコ各地で防災の啓発活動をボランティアで続けているということで、「多くの人が亡くなった1999年の地震を受けて基準などが見直されたものの、また同じような被害が出てしまった。『恩赦』という制度は、地震が起こったとき人を殺すことにつながるので、絶対にあってはいけないと訴えてきたが足りなかった」と話していました。
  そのうえで、「今後、復興の過程においては、地盤が弱い場所には建物を建築しないなどの検討をするほか、そもそもの制度の不備を直していく必要がある」と訴えていました。
シリア 子どもの肺炎や下痢など感染症拡大が懸念
  地震で大きな被害を受けたシリア北西部のうち、反政府勢力が支配する地域では、支援が十分に行き届かない中、子どもたちが肺炎や下痢の症状を訴えるなど感染症が広がることが懸念されていて、支援の拡大が喫緊の課題となっています。
  シリア北部の都市アレッポから8年前に内戦を逃れてトルコへ移り住み、今回、地震で大きな被害を受けたトルコ南部のガジアンテプで暮らす医師のセイフディン・サルムさん(40)は、シリア国内に残る友人たちから送られてくる情報に心配を募らせています。

セイフディンさんが14日、アレッポ近郊の病院に勤める友人の医師に電話で話を聞くと「多くの人が家を失い、食料や子ども用のミルクなど最低限必要なものが足りていない。冬で寒いうえ、医療サービスが十分でないため、感染症が広がることを危惧しており、子どもたちはすでに肺炎や下痢に苦しんでいる。医療スタッフや救助隊員も疲れきっているが、国連の支援はとても遅く、届いた物資も需要のわずかしか満たしていない」と、厳しい状況を説明していました。
  話を聞いたセイフディンさんは取材に対し、「シリアの人々はこれまで飢えと貧困に苦しみ続け、そこに今度は地震が加わりました。国際社会による支援の拡大を願っています」と訴えていました。
シリア北西部への支援ルート 2か所増える
  IOM=国際移住機関は14日、シリア北西部の被災地に向かう救援物資をのせたトラックが、新たに開いた支援ルートを使ってトルコとの国境を越え、シリア国内に入ったと発表しました。
  内戦が続くシリアの北西部は、反政府勢力が支配する地域でこれまで支援ルートは1か所に限られていましたが、今回の地震の被害を受け、シリアのアサド大統領は3か月の間、支援ルートを2か所増やし、国連機関を通じた支援を受け入れると表明しました。
  IOMの発表によりますと、14日、被災者のためのテントや、マットレス、毛布などを積んだトラック11台が、新たに開いた支援ルートを通ってトルコからシリア北西部に入ったということです。
  支援ルートが増えたことについて、IOMは「地震で生き残った人たちが必要としている支援を届けるために不可欠だ」として歓迎していて、支援の拡大を急ぎたい考えです。
国連 “シリアに3か月分の支援 約530億円拠出”
  国連のグテーレス事務総長は14日、ニューヨークにある国連本部で会見を開き、今回の地震で大きな被害を受けたシリアに対し今後3か月分の支援として3億9700万ドル、日本円にしておよそ530億円を拠出すると発表しました。
  さらに、反政府勢力が支配するシリア北西部への支援について、トルコ国境側から新たに開いた支援ルートで始まったことを明らかにしました。
  グテーレス事務総長は「自然災害による人的被害をアクセスや資金などの人為的な障害によってさらに悪化させてはならない。援助はあらゆる方面からあらゆる方法でいかなる制限もなく届けられなければならない」と述べたうえで、国際社会にさらなる支援を求めました。
  また、同じく大きな被害を受けたトルコに対する支援についても近く拠出額をまとめる考えを示しました。
倒壊現場で違法改築横行か 地元メディア
  今回の大地震で多数の建物が倒壊した背景として、トルコの地元メディアは、建物の1階に入る店舗のスペースを広げるため、もともとあった柱を取り除くなどの違法な改築行為が関係しているのではないかと指摘しています。
  このうち、トルコ南部アダナの14階建ての高層マンションが倒壊した現場では、1階に入っていた店舗が無断で柱を取り除き、マンションの住民とトラブルになっていたと複数の近隣住民が証言しました。
  近所に住む60代の男性は、「数年前に家具店が店内のスペースを広げるために柱を取り除き、住民が訴訟を起こしていた。裁判所が退避命令を出すべきだったが、地震によって多くの命が奪われた」と話していました。
  また、別の60代の男性は「マンション側が苦情を出していたのだから当局は何かしら行動を取らなければならない」として、事実関係の調査をするよう求めました。
  トルコでは、柱を勝手に取り除く行為は違法ですが、地元メディアはこうした行為が横行しているものの、監視や取り締まりが十分ではなかったと伝えています。
  近隣の住民によりますと、このマンションでは数十人規模の犠牲者が出たということで、14日にはすでにがれきが撤去され、現場はさら地となっていました。
エルドアン大統領 安全対策強化の考え示す
  トルコのエルドアン大統領は14日に行った演説のなかで「今回の災害で倒壊した建物の98%が、1999年より前に建てられたものだった」と明らかにしました。
  その上で「より厳しくしなければならないことを再認識した」と述べ、1万7000人以上が死亡した1999年の地震を受けて見直してきた建物の安全対策を強化する考えを示しました。
日本の医療チームが現地で活動開始
  地震の発生から1週間以上たち、長引く避難生活で体調を崩す人も出るなど、被災者の間で医療支援を求める声が高まる中、日本の国際緊急援助隊の医療チームが現地で活動を始めました。
  医師や看護師などからなる医療チームの41人は14日、地震で病院が壊れる被害などを受けたトルコ南部ガジアンテプの郊外で、地元の職業訓練校に設けられた臨時の医療拠点に入りました。
  そして、敷地内に診療テントを設営する作業に取りかかり、医療機器を使うための発電機が正常に作動するかなどを確認していました。
  このテントでは手術を行ったり、入院患者を受け入れたりすることができ、地震でけがをした人に加え、もともと持病があって地域の医療機関で治療を受けられなくなった患者にも対応したいとしています。
  チームのメンバーらは、早速現地の医師らと打ち合わせをし、内科や外科、産婦人科など、さまざまな診療に対応できることを説明した上で、役割分担などについて話し合っていました。
  医療チームの大場次郎診療調整部門長は「被災者が必要としている医療のニーズを探りながら、日本が多くの災害を乗り越えてきた経験と技術を生かしたい」と話していました。


2023.02.14-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20230214-SW6DJVUHM5O47N5M4EMM44XFOY/
救助難航、捜索一部で終了 トルコ地震

  トルコ・シリア大地震は14日、発生から9日目となった。がれきの下敷きとなったままの人も多いとみられるが、トルコで相次いだ生存者の救出報道は減り一部で捜索が終了した被災地域もある。難航する救助活動は厳しい段階に入っている。

  両国当局などによると、確認された死者は3万5千人以上。3万7千人に達したとの報道もある。行方不明者数は不明。
  アナトリア通信によると、トルコ南東部アドゥヤマン県で18歳男性が、南部カフラマンマラシュ県で生存者2人が、地震から190時間以上たった後で救出された。
  トルコ当局によると、大きな被害が出た同国南部・南東部の10県のうち、これまでに南部キリス県と南東部シャンルウルファ県で捜索が終了。ソイル内相は13日、カフラマンマラシュ県の七つの地域で救助活動が終わったと述べた。(共同)


2023.02.12-Yahoo!Japanニュース(Wedge)-https://news.yahoo.co.jp/articles/7ca25a9d5ef76184b673a10de0ce7102cdf3abca
トルコ大地震は人災か天災か 崖っぷちのエルドアン

  2月6日未明に発生したトルコ大地震は隣国シリアと合わせ、犠牲者が東日本大震災時を上回り、2万5000人を超えた被害の拡大に対し、エルドアン政権が建設ブームを煽り、耐震基準が軽視された結果の「人災」との声も強い。エルドアン大統領は5月14日の選挙で3選を目指しているが、地震対応への批判が続けば当選は危うく、政治生命は崖っぷちに立たされている。

建設産業は経済発展の〝宝石〟と賛美
  エルドアン大統領は被災地の10州に3カ月の非常事態宣言を発令するなど対策に取り組んではいるが、地震発生から3日目に初めて被災地を回るなど対応が後手に回った感は否めない。政府一体となった効果的な救援活動も取れていないのが実情だ
  特に大統領が「これほどの大地震に備えるのは不可能だ」「日がたてば安心できるようになる」などと釈明を繰り返したことが、家族らの救出が全く進まない被災者らの怒りに火をつけ、SNSを中心に大統領への反発が広がった。犠牲者が連日急増するとともに、「人災」という声も出始めた。
  というのもトルコでは、1999年に1万7000人が死亡した大地震が発生。以来、建物の耐震基準の整備などが叫ばれてきたが、2018年に「地震対策法」が成立するまで、事実上放置されてきた。
  それ以前の古い建物は鉄筋量が少なく、地震には脆弱だった。だが、せっかく日本と同程度の耐震基準が定められた法律ができたものの、「実際には耐震基準がほとんど守られてこなかったのではないか」(地元アナリスト)というのも現実のようだ。
  この背景には、全土で建設プロジェクトを積極的に推進したエルドアン大統領の姿勢がある。大統領は建設産業を経済発展の「宝石」と賛美して奨励し、この掛け声の下耐震基準の順守はおざなりになり、基準に満たない手抜き工事の建物が数多く建設されたという。「そこには汚職の土壌もでき上った」(同)。
  今回の地震が起きる2週間前、野党の有力議員が政府の地震対策の無策ぶりを批判したのはそんな状況を踏まえたものだった。


2023.02.11-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR110150R10C23A2000000/
シリア政権、支援団体の立ち入り容認 地震死者2.5万人

  【イスタンブール=木寺もも子トルコ南部で6日に起きた地震で、11日までに確認された死者はトルコだけで2万人を超え、シリアと合わせ計2万5000人超となった。内戦下のシリアでは、アサド政権が北西部の反体制派地域に国際機関など支援団体の立ち入りを容認する考えを明らかにした。

  トルコ当局は11日午後、2万1848人が死亡したと発表した。同日までにアサド政権下のシリア国営メディアは1387人、反体制派が支配する北西部で活動する団体は2166人が死亡したとそれぞれ明らかにした。
  シリア国営メディアは10日、国連や赤十字、赤新月社の人道支援が反体制派支配地域などに入るのをアサド政権が容認すると報じた。2011年から続く内戦で北西部イドリブ県に立てこもる反体制派と対立しており、通常はトルコとの国境の1カ所だけを国際的な支援の玄関口として認めている。
  国際的に孤立するシリアの被害状況についてはトルコと比べて情報が少ない。特に反体制派地域は出入り口となるトルコ国境が地震の影響で一時通行できなくなったこともあり、支援が届きにくい状況にあった。
  国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は10日、シリアで地震によって家を失った人は500万人を超えた可能性があると警告した。
  アサド政権が容認すれば、ほかの国境やシリア国内から北西部に支援を届けられる可能性がある。ただ時期や具体的な方法などの詳細は明らかになっていない。
  米財務省は9日「地震の支援に関わる全ての取引」について、シリアへの制裁を180日間解除すると発表した。米国はシリア国民への人道支援はこれまでも認めるとしていたが、より対象を広げた形だ。


2023.02.11-denmueニュース(FNN プライムオンライン)-https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/fnn/world/
トルコ・シリア地震 死者2万3000人超える 日本企業の支援相次ぐ

  トルコとシリア国境の大地震による死者は、2万3,000人以上となった。

  トルコ南部のハタイで10日、生後10日の赤ちゃんがおよそ92時間ぶりに、がれきの中から母親とともに救出された。
  一方で、生存率が下がる目安とされる地震発生から72時間が過ぎ、倒壊した建物が多く、救出は難しくなっている。
  トルコと隣国のシリアでは、これまでに2万3,425人の死亡が確認されているが、犠牲者はさらに増えるとみられる。
  この地震に対し、日本企業から支援の動きが相次いでいる。
  ソニーグループは、トルコとシリアの被災者への支援金として、あわせておよそ3,100万円を国際NGO(非政府組織)などに寄付すると発表した。
  ほかにも、サントリーホールディングス、伊藤忠商事、みずほフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループが、1,000万円から2,000万円の寄付を表明するなど、被災地での救援活動や復興を支援する動きが広がっている。


2023.02.10-Yahoo!Japanニュース(TBS NEWS DIG.)-https://news.yahoo.co.jp/articles/50b0b3e53d0b0b0e06737694c46690aa55b87a19
【速報】トルコ・シリア大地震 死者2万人超える

  トルコ南部で発生した地震による死者がトルコと隣国シリアで、あわせて2万人を超えました。 地元メディアによりますと、エルドアン大統領がトルコで亡くなった人の数が1万6546人に上ったと明らかにしたということです。シリア側では少なくとも3700人が亡くなっていて、死者の数は両国あわせて2万人を超えました。 倒壊した建物の下にはいまだ多くの人が取り残されていて、懸命な救助活動が続いています。
TBSテレビ


2023.02.09-Yahoo.!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/605a178042c365faf402b09cc2a1c89ca41576f4
トルコ地震支援70カ国、シリアと格差も

  【ニューヨーク=平田雄介】大地震が起きたトルコに国際社会が一斉に支援に乗り出している。エルドアン大統領によると、その数は7日時点で日本のほか、戦争中にあるウクライナとロシアも含め70カ国。人道危機に対する支援ではある一方、地域大国として存在感を高めるトルコの「外交的成果」(国連外交筋)との見方も上がる。大きな被害が出ながら、内戦で国内が分裂状態のシリアとの差も目立っている。

  ウクライナのゼレンスキー大統領は地震が発生した6日、「犠牲者と遺族に追悼の意を表する」とツイッターに投稿し、支援提供の用意を表明した。ウクライナは素早く支援を申し出た国の一つだった。
  ロシアのプーチン大統領は6日、電話で直接エルドアン氏に支援の用意を伝達。7日未明には救助隊員約100人をトルコに到着させた。
  トルコはロシアによるウクライナ侵略で停滞していた同国産穀物の海上輸送再開を仲介した。ウクライナに無人機を供与する一方、露製防空システムを導入しており、ロシアとも良好な関係を維持している。
  米国が災害即応チームの派遣を決めるなど、欧米諸国も支援に動く。米国は露製防空システムを導入したトルコを批判していたが、ウクライナ侵略後は関係改善に乗り出している。
  中国も医療チーム派遣や救援物資の提供を表明。巨大経済圏構想「一帯一路」に加わる地域大国トルコとの関係を重視しているようだ。
   一方、内戦が続くシリアのアサド政権にはロシアやイラン、アラブ首長国連邦(UAE)、中国などが支援を表明した。だが、反体制派が拠点とするシリア北西部への輸送は地震の影響で難航
  米欧諸国は「アサド政権に渡った支援物資が反体制派に届く可能性は極めて低い」(国連外交筋)としてアサド政権を介した支援に慎重な姿勢だ。


2023.02.09-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230209-5QKYC7BTEBIX7KKY4M3GY5X4MM/
阪神大震災の「20倍」 トルコ大地震 内陸プレート境界発生で被害甚大に

  トルコ周辺には複数のプレート(岩盤)が存在し、それぞれの活動によって平時から地下に複雑な力が加わっている。纐纈(こうけつ)一起・慶応大特任教授(応用地震学)によると、6日に発生したマグニチュード(M)7・8の地震はトルコの国土の大半がのったアナトリアプレートと、その南東側にあるアラビアプレートの境界部の東アナトリア断層で発生したと考えられるという。

  東アナトリア断層ではプレート間のひずみを解放するため、左右にすれ違うように断層が動いた。一方、この地震の約9時間後に北北東側で発生したM7・5の地震は、先に発生した地震の影響で付近の断層の活動が誘発されたとみられる。
  纐纈氏は「プレート境界が内陸部の都市直下にあり、そこで大地震が起きたために被害が大きくなってしまった」と指摘する。
  プレート境界型の地震は地殻内部で起きる活断層型に比べ、規模が大きく発生間隔が短くなりやすい。また、纐纈氏によると、先に起こった地震は阪神大震災の地震の約20倍のエネルギーに相当するとみられる
  内陸のプレート境界の地震としては2015年4月にネパールで起きた地震(M7・8)でも大きな被害が出ている。また、1923(大正12)年の関東大震災の地震(M7・9)は一部ではあるが震源域が内陸に存在するプレート境界型で、この点で今回の地震と似ているという。


2023.02.09-Yahoo!Japanニュース(読売新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/87d7cf8fd18270190eeb91ef180dbe0fc7e69797
迫る「72時間」、トルコ地震の死者1万2000人超に

  【カイロ=上地洋実】トルコ南部ガジアンテップ付近で6日に起きたマグニチュード(M)7・8の地震で、トルコと隣国のシリアを合わせた死者数は8日、1万2000人を超えた。9日午前4時17分(日本時間9日午前10時17分)には、生存率が急速に下がるとされる「発生から72時間」を迎えるとあって、死者数は更に増える可能性がある。

  トルコ災害緊急事態対策庁やシリア国営通信などによると、トルコでの死者は9057人、シリアでの死者は3042人となっている。


2023.02.07-KYODO-https://nordot.app/995420965133795328
トルコの大地震、死者5100人 救助続く、日本の先発隊が到着

  【マラティヤ(トルコ東部)、カイロ共同】トルコ南部を震源とする大地震は7日、発生から2日目となった。大きな被害を受けたトルコと隣国シリアでは救助活動が続いた。両国当局などによると、死者数は計5100人以上。国際社会は支援を表明したが、被害のさらなる拡大に懸念が強まっている

  トルコのエルドアン大統領は7日、大地震で被災した南部や南東部の計10県に3カ月間の非常事態を宣言。日本政府が派遣した国際緊急援助隊・救助チームの先発隊は7日、トルコ入りした。
  在トルコ日本大使館によると、邦人被害の情報は入っていない。
  エルドアン氏によると、トルコでは3549人の死者が確認された。シリアの保健省によると、北部アレッポなどで812人が死亡。北西部の反体制派地域で活動する市民組織によると、反体制派地域では810人以上が死亡した。負傷者は両国で計2万人以上となった。
  トルコ政府幹部は、市民約1350万人が大地震の影響を受けていると語った。トルコ南部周辺では6日にマグニチュード(M)7.8とM7.5の大きな地震が起きた。

© 一般社団法人共同通信社


2023.02.07-東京新聞-https://www.tokyo-np.co.jp/article/229709
トルコの大地震、死者5千人超 救助続く、日本の先発隊が到着

  【マラティヤ(トルコ東部)、カイロ共同】トルコ南部を震源とする大地震は7日、発生から2日目となった。大きな被害を受けたトルコと隣国シリアでは救助活動が夜通し続いた。両国当局などによると、死者数は計5千人を超えた。国際社会は支援を表明したが、被害のさらなる拡大に懸念が強まっている

  トルコメディアによると、日本政府が派遣した国際緊急援助隊・救助チームの先発隊が7日、イスタンブールに到着した。民放CNNトルコなどは、到着後にトルコ南部に向かったと伝えた。
  トルコのオクタイ副大統領によると、トルコで3419人の犠牲者が確認された。シリアの保健省によると、北部アレッポなどで812人が死亡。北西部の反体制派地域で活動する市民組織によると、反体制派地域では790人以上が死亡した。負傷者は両国で計2万人以上となった。
  6日にマグニチュード(M)7・8とM7・5の大きな地震が起きたトルコ南部周辺では、7日も余震が断続的に観測された。
  両国の被災地では多くの建物が崩壊、道路などのインフラも被害を受けた。


2023.02.07-JIJI COM-https://www.jiji.com/jc/article?k=2023020700282&g=int
トルコ・シリアへ支援続々 ロシア侵攻のウクライナも

  トルコとシリアで多数の犠牲者を出した6日の大地震を受け、国際社会からの支援表明が相次いでいる。トルコのエルドアン大統領は同日、45カ国以上から支援の申し出を受けたと明らかにした。

  欧州連合(EU)は6日、フランスやギリシャなど加盟10カ国以上がトルコに捜索・救急隊を派遣したと発表した。シリアについては「人道支援プログラムを通じて被災者を支援する用意ができている」と表明した。
  トルコが加盟する北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長も、ツイッターで「加盟国が支援活動を行っている」と明らかにした。
 バイデン米大統領は6日、エルドアン氏と電話会談し、「必要とされる全ての支援を提供する用意がある」と強調。生存者の救出に向けた捜索救助隊を早期に派遣する意向も示した。
 ロシアのプーチン大統領は、同国が後ろ盾となっているシリアのアサド大統領、エルドアン氏とそれぞれ電話会談し、支援の準備ができていると説明。シリアでは既に、がれき撤去や捜索に当たるロシア軍要員300人が配置されたという。
 一方、ロシアによる侵攻が続くウクライナのゼレンスキー大統領もツイッターで、トルコの人々との連帯を示した上で、「必要な支援を提供する用意ができている」と表明した。
 中東では、サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)などがトルコとシリアへの支援、カタールがトルコへの医療物資提供などを発表。イスラエル軍が率いる人道支援代表団も、トルコに向けて出発した。


2023.02.07-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20230207-DHQV5IYD3BM43ATPJAMPZ2PP3U/
トルコ地震死者4300人超 国際社会が支援表明

  6日にトルコ南部を震源として起きたマグニチュード(M)7・8の大地震で、トルコや隣国シリアの当局などによると、 死者は両国で計4300人以上となった。被災地では7日未明も救助活動が続いた。

  トルコメディアによると、2921人の死亡が確認された。シリアでも被害は拡大し、保健省によると北部アレッポ県などで711人が死亡し、1400人以上が負傷。北西部の反体制派地域で活動する市民組織によると、反体制派地域で730人以上が死亡し、2100人以上が負傷した。

  各国メディアによると、トルコに対して英国が捜索・救助要員を、ギリシャが輸送機や救助車両、救助犬を派遣。インドは医療チームなどで支援する。日本政府も6日、国際緊急援助隊・救助チームの先発隊をトルコに向けて派遣した。(共同)


2023.02.07-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230206/k10013972001000.html
トルコで大地震【最新情報】隣国シリアも被害 死者計3700人超

  6日にトルコ南部で発生した一連の地震ではトルコと隣国シリアの死者はあわせて3700人を超えました。
  この地震による現地の救助活動を支援するため、各国が救助チームなどの派遣を始めていて、日本からは救助活動にあたる国際緊急援助隊の18人が第1陣として6日深夜に羽田空港からトルコのイスタンブールに向かいました。
  現地の状況や、各国の救援の動きなど最新情報を時系列にまとめています。
(※日本とトルコとの時差は6時間 原則日本時間で表記します)
《随時更新中》
 8:00ごろ トルコ・シリア両国の死者3790人に
  トルコの防災当局によりますとこれまでに2379人が死亡し、1万4000人あまりがけがをしたということです。一方、隣国のシリアでは保健省がシリア北西部を中心にこれまでに711人が死亡したと発表しているほか、北西部の反政府勢力の支配地域で救助活動を行う団体は少なくとも700人が死亡したとしています。トルコとシリアの両国の死者はあわせて3790人となっています。
 シリアでも救出活動続く(シリア北部アレッポ)
  国連総会では冒頭に1分間の黙とう
   現地時間の6日に開かれた国連総会の会合では冒頭、1分間の黙とうがささげられました。このあとグテーレス事務総長は演説で、国連として緊急支援を行うと表明した上で、各国に対しても「被害を受けたすべての人たちを 支援するため連帯して協力しよう」と呼びかけました。
   一方、シリアのサッバーグ国連大使は6日、ニューヨークの国連本部で急きょ記者会見を開き「地震によってシリアは壊滅的な状況にあり、支援のために国連のあらゆる努力を結集するよう要請している」と述べ、シリア政府として国連とすべての国連加盟国に対し、医療サービスや避難所、それに食料などといった支援を要請したことを明らかにしました。また「支援はシリア政府と調整することができ、その準備ができている」と述べ、支援はあくまでもアサド政権を通じて行われるべきだという考えを示しました。
 6:45ごろ トルコとシリアの両国の死者3700人超に
  トルコの防災当局によりますとこれまでに2316人が死亡したということです。一方、隣国のシリアでは保健省がシリア北西部を中心にこれまでに711人が死亡したと発表しているほか、北西部の反政府勢力の支配地域で救助活動を行う団体は少なくとも700人が死亡したとしています。トルコとシリアの両国の死者はあわせて3727人となっています。
 国際赤十字・赤新月社連盟 募金を呼びかけ
  スイスのジュネーブにある国際赤十字・赤新月社連盟は6日緊急の声明を発表し、被害が出ているトルコとシリアの人たちを支援するため、国際社会に対し、募金を呼びかけました。声明では「被災地での支援の必要性は、分刻みで高まっていて、救助隊はがれきの下に閉じ込められた生存者の救出を急いでいる」としています。その上であわせて7000万スイス・フラン、日本円にして、およそ99億1900万円を集めたいとしています。団体では「人道支援を行うための世界的な連帯を強化していくことが、この先、数週間から数か月にわたる復旧には不可欠だ」と訴えています。
 4:30ごろ トルコ・シリア両国の死者3000人超に
  トルコの防災当局によりますとこれまでに1762人が死亡し、1万2000人あまりがけがをしたということです。また、倒壊した建物は5600棟を超えるということです。一方、隣国のシリアでは保健省がシリア北西部を中心にこれまでに593人が死亡したと発表しているほか、北西部の反政府勢力の支配地域で救助活動を行う団体は少なくとも700人が死亡したとしています。トルコとシリアの両国の死者はあわせて3055人となっています。
 4:00すぎ 南部の都市アダナの空港には救助隊が続々と
  トルコ南部の都市アダナの空港には、現地時間6日夜遅く、日本時間の早朝、レバノンやルーマニアなど被災地で救助にあたる各国の部隊が資機材を持って続々と到着していました。このうち、レバノン軍の男性は「被害が大きいようなので、しっかり任務を果たしたい。長い滞在になりそうだ」と話していました。また、空港には親族と連絡が取れずに急きょ帰国した人の姿もあり、南部アンタキヤに住むトラック運転手の男性は「親戚から自宅が全壊したと連絡があったが妻と4人の子どもと連絡が取れない。どうか無事でいてほしい」と話していました。
  集合住宅も多数倒壊(トルコ南部ハタイ県)
7日
 米 バイデン大統領がトルコにチーム派遣へ
  アメリカのホワイトハウスによりますと、今回の地震を受けてアメリカのバイデン大統領は6日、トルコのエルドアン大統領と電話で会談し、犠牲者に哀悼の意を表すとともにトルコにすみやかにチームを派遣し、救助活動やけが人の対応などにあたると伝えたということです。また、バイデン大統領が発表した声明によりますと、シリアについてもアメリカ政府が支援する人道支援団体がすでに対応を進めているとしています。
   OCHA=国連人道問題調整事務所が現状の報告書
    この中で「今回の地震は、人道支援に頼っている410万人が暮らすシリア北西部の地域に大きな影響を与えた。人道支援を頼りにしている人の多くは女性と子どもだ。被害を受けた地域は、コレラの発生に加え、大雨や雪など、冬の厳しい天候による影響も同時に受けている」として、国際社会に支援の必要性を訴えています。
   フランスやイタリアも救助隊などの派遣を発表
    フランス政府は、被災地に136人の救助隊員と10頭の災害救助犬を派遣したと発表しました。一方イタリアの防災当局は現地時間の6日、NHKの取材に対し、緊急支援物資を積んだ航空機が、トルコの空軍基地に到着したとした上で、消防士などで構成された30人のチームが被災地で捜索や救助にあたると述べました。また今後、医薬品などの支援物資を被災地に送るほか、7日にはテントや食料などの緊急支援物資あわせて12トンを積んだ航空機がトルコに向けて出発するとしています。
 ロシア シリアとトルコに救助隊派遣へ
  ロシア大統領府は現地時間6日、今回の地震をうけてプーチン大統領がシリアのアサド大統領と電話会談を行い、犠牲者に哀悼の意を表すとともに必要な支援を行うことを申し出たということです。これに対しアサド大統領は謝意を示して申し出を受け入れたため、ロシア非常事態省の救助隊が数時間以内に派遣されることになったとしています。
  さらに、ロシア国防省によりますと、ショイグ国防相がシリアに駐留するロシア軍に対して被災地の支援を指示し、300人以上のロシア兵が作業に参加しているということです。また、ロシア大統領府によりますと、プーチン大統領はトルコのエルドアン大統領とも電話会談して、支援を申し出たということでエルドアン大統領は謝意を示し、ロシアの救助隊を受け入れるようトルコの関係当局に指示したとしています。
 台湾 130人の捜索救助隊派遣へ 最初の40人が出発
  今回の地震を受けて台湾当局は総勢130人からなる捜索救助隊を編成し、このうち40人を6日夜遅く、桃園国際空港からトルコの被災地に派遣しました。残りの90人も7日に出発するということです。また、台湾当局は、被災者の救援にあてるための現金20万ドル、およそ2600万円をトルコ政府に贈ることも表明しました。
 23:00ごろ トルコ・シリア両国の死者2300人
  6日にトルコ南東部で発生した一連の地震では、現地の防災当局によりますと、これまでにトルコ国内で1498人が死亡したほか、隣国シリアでは保健省などによりますと815人が死亡し、両国の死者はあわせて2313人となりました。
 23:00ごろ 日本から国際消防救助隊第1陣18人出発
  外務省によりますと、国際消防救助隊にはおよそ75人が派遣される予定で、このうち18人が第1陣として6日午後11時すぎに羽田空港からトルコのイスタンブールに向かいました。
  派遣された隊員には消防や警察、それに海上保安庁のほか、JICA=国際協力機構の職員も含まれています。また7日以降、第2陣を派遣する方針で、関係機関と調整を進めているということです。
  国際緊急援助隊は2017年に360人あまりが死亡したメキシコ中部の地震や、2011年にニュージーランド・クライストチャーチで起きた地震の際にも派遣され、倒壊した建物の下敷きになった人たちなどの救助にあたりました。
  また、1万7000人以上が死亡した1999年のトルコ西部の都市、イズミットを震源とするマグニチュード7.4の地震でも現地で救助にあたったということです。
 英政府 捜索・救助隊と医療チームを派遣
  イギリス政府はトルコ政府の要請を受けて被災地に捜索・救助隊と医療チームを派遣することを決め、現地の6日夜に到着する予定だと発表しました。
  捜索・救助隊は隊員76人と災害救助犬4頭からなり、がれきの中から人を捜す音響探知機や、コンクリートを切ったりがれきを持ち上げたりする特殊な器材を使って救助活動にあたるということです。
  クレバリー外相は「必要に応じてさらなる支援をする用意がある」とコメントしています。また、シリアについては国連と連携して緊急の人道支援を行うとしています。
 岸田首相がお見舞いのメッセージ
  岸田総理大臣は6日夜、エルドアン大統領宛てにお見舞いのメッセージを発出しました。
  この中では「地震により多くの死傷者が生じたことに大変心を痛めています。亡くなられた方々に心からの弔意を表するとともに被災された方々にお見舞い申し上げ、被害に遭われた方々の早期回復をお祈り致します。日本は現地のニーズを踏まえて、トルコが必要とする可能なかぎりの支援を行う用意があることをお伝えします」としています。
 21:00 トルコ・シリア両国の死者は1600人超
  トルコの防災当局によりますとこれまでに1014人が死亡し、5300人あまりがけがをしたということです。また、倒壊した建物は2800棟を超えるとしています。隣国シリアでは、保健省がシリア北西部を中心にこれまでに403人が死亡したと発表しているほか、北西部の反政府勢力の支配地域で救助活動を行う団体は少なくとも221人が死亡したとしています。トルコとシリアの両国の死者はあわせて1638人となっています。
 EU 加盟国から救助チームの派遣を発表
  EU=ヨーロッパ連合は6日、加盟国のフランスやオランダ、ギリシャやブルガリアなどから救助チームをトルコに派遣したと発表しました。さらなる支援についてもトルコの当局と調整しているということです。また、シリアについても人道支援の用意があるとしています。
 専門家「建物の耐震性低く新たな被害発生も」
  トルコの地震に詳しい名古屋大学地震火山研究センターの田所敬一准教授は「トルコの東部にはアラビアプレートとアナトリアプレートがぶつかり合う東アナトリア断層という大きな断層があり、地震が多い地域だ。今回はプレートの境界付近で起きた『横ずれ』と呼ばれるタイプの地震と考えられる」と話しています。
  田所准教授は、1999年にトルコ北西部で発生したマグニチュード7クラスの大地震の調査を踏まえ、「トルコなど中東ではレンガを積み重ねた構造の建物が多く、非常に崩れやすく耐震性の低い建物がほとんどなので被害も大きくなると思う」と指摘したうえで、現地からの映像では1999年の地震のようにレンガの建物が大きく崩れている印象があるとしています。
  最初の大地震の震源付近で再びマグニチュード7クラスの大地震が発生するなど断層に沿うように地震が続いていて、今後も規模の大きな地震に注意が必要だと指摘しています。
 19:30ごろ 再びの大地震で被害が拡大 建物の倒壊も
  現地ではその後も地震が続いていて、トルコの防災当局によりますと日本時間の6日午後7時半ごろ同じカフラマンマラシュ県を震源とするマグニチュード7.6の地震が発生したということです。
 南東部のディヤルバクル県で撮影された映像には、重機などを使った救助活動が行われる中、近くの建物の一部が音をたてて崩れ落ちる瞬間がとらえられています。
  また、同じ南東部にあるマラティヤ県で撮影された映像にも、建物が崩れ落ちる様子や、近くにいた人たちが土ぼこりから間一髪で逃れる様子が写っています。
 仏 マクロン大統領「緊急支援提供の準備」
  トルコで起きた地震を受けてフランスのマクロン大統領は6日、「フランスは、現地の人々に緊急支援を提供する準備ができている。私たちの思いは地震で亡くなった人たちの遺族の皆さんとともにある」とツイッターに投稿しました。
 ロシア プーチン大統領「支援提供 準備できている」
  ロシア大統領府によりますと、今回の地震をうけて、プーチン大統領は6日、トルコのエルドアン大統領とシリアのアサド大統領にそれぞれ弔電を送り、犠牲者に哀悼の意を表しました。そのうえで両首脳に対して「必要なすべての支援を提供する準備ができている」と伝えたということです。
  ロシアは、内戦が続くシリアでアサド政権に軍事支援を行うためフメイミム空軍基地などに軍の部隊を駐留させていますが、ロシア国防省は6日発表した声明で、ロシア軍の施設や戦闘準備態勢に地震の影響はないとしています。
 16:00すぎ 松野官房長官「在留邦人の被害情報なし」
  松野官房長官は、記者会見で「亡くなられた方々やそのご家族に心からの哀悼の意を表するとともに、負傷された方々にお見舞いを申し上げる。被害状況は確認中であり、それを踏まえ必要な支援を検討していく」と述べました。
  一方で「現時点までに、在留邦人の生命・身体に被害が及んでいるとの情報には接していない。現地当局と連携しつつ、現地大使館が情報収集に努めているところで、在留邦人には注意を呼びかける領事メールを発出した」と述べました。
 日本のNPOもスタッフ現地派遣へ
  トルコ南東部のシリア国境近くでマグニチュード7クラスの大地震があったことを受け、日本国内でもNPOが医師や看護師を現地に派遣することを決めるなど支援の動きが出ています。
  現地にスタッフを派遣するのは広島県に本部があるNPO「ピースウィンズ・ジャパン」で災害救助の経験がある医師2人、看護師1人を含むスタッフ5人が6日夜、日本を出発するということです。
  被災地では、現地の支援団体と協力してけが人の手当てや必要な支援物資の調査などを行う予定だということです。
 トルコ 過去にも大きな地震
  トルコでは、これまでも大きな被害が出る地震が起きています。
    ▽1999年8月には、トルコ西部の都市、イズミットを震源とするマグニチュード7.4の大地震が起き、1万7000人以上が死亡しました。
    ▽2011年10月には、イランとの国境に近い東部のワン県の周辺で地震が起きて、600人以上が犠牲になっています。
    ▽2020年10月には、トルコとギリシャの間のエーゲ海を震源とする地震が起き、100人以上が死亡しました。
  トルコメディアは、今回の地震について、1999年以来の大地震とも伝えています。
 アメリカが関係機関に支援検討を指示
  アメリカ・ホワイトハウスで安全保障政策を担当するサリバン大統領補佐官は、現地時間の5日に声明を発表し「アメリカはトルコとシリアでの破壊的な地震を深く憂慮している。われわれは、あらゆる必要な支援を提供する用意をしている」と述べました。その上で、バイデン大統領が被災地への支援策を検討するようアメリカ国務省傘下のUSAID=アメリカ国際開発庁や関係機関に指示したことを明らかにしました。
 14:00ごろ トルコ・シリア両国で死者100人超か
  トルコの防災当局によりますと、この地震でこれまでに少なくとも76人が死亡、440人がけがをしたと言うことです。また、隣国シリアの国営メディアは、シリア国内でこれまでに42人が死亡したと伝え、トルコ国内とあわせて少なくとも100人以上が死亡したと見られます。
 11:30すぎ トルコ大統領がSNSに投稿
  トルコのエルドアン大統領は6日、「この災害を最小限の被害で抑え、一刻も早く共に乗りきれるよう願う」と自身のツイッターに投稿しました。エルドアン大統領は捜索・救助活動を行うチームを被災地にただちに派遣したとしています。
 10:00すぎ M7.7の地震発生
  トルコの防災当局によりますと、6日午前4時すぎ、日本時間の6日午前10時すぎに、南東部カフラマンマラシュ県を震源とするマグニチュード7.7の地震が発生しました。震源の深さは7キロと推定され、この地震で広い範囲で建物が倒壊するなどの被害が出ていて、現地では救助活動が続いています。


2023.02.06-Yahoo!Japanニュース(ウエザーニュース)-https://news.yahoo.co.jp/articles/67fc31c4ae2aff8c6a9b60a8b338fba3872a0d27
トルコでM7.8の地震 震源は内陸 局地的に強い揺れが襲ったか

  日本時間の2月6日(月)10時17分頃、海外で規模の大きな地震がありました。震源地は中東(トルコ)で、地震の規模(マグニチュード)は7.8と推定されます。この地震による日本への津波の心配はありません。(10時47分追記) 震源は内陸と推定されており、震源近傍では強い揺れが襲った可能性があります。
  ※震源は米国地質調査所国立地震情報センター(USGS, NEIC)による。 この地震により、震源近傍では最大で0.13mの海面変動が観測されました。その後、キプロス島東部でも0.17mの海面変動が観測されています。
  観測された津波の高さ(13時16分 トルコ当局発表) 0.17m キプロス島 ファマグスタ 0.13m トルコ  メルスィン県エルデムリ 0.12m トルコ  ハタイ県イスケンデルン (13時30分追記)
震源近傍では“日本での震度5~6”程度の揺れか
  内陸の浅いところが震源の地震とみられるため、震央周辺では局地的に激しい揺れに見舞われていたものと考えられます。
  今回の地震はトルコ南東部に伸びる東アナトリア断層の近くで発生したとみられます。東アナトリア断層は、アラビアプレートとアナトリアプレートの境界に位置する、横ずれ断層です。
  アメリカ地質調査所は今回の地震のメカニズムを横ずれ型と解析しており、断層の活動と一致しています。 トルコは複数のプレート境界に位置しており度々大きな地震に見舞われています。
  近年、大きな被害をもたらした地震は北アナトリア断層で起きたものが多く、今回の震源付近でマグニチュード7を超えるような強い地震の記録は最近ではありません
  米国地質調査所国立地震情報センター(USGS, NEIC)によると、震源近傍では最大で改正メルカリ震度階級のⅧ程度の揺れがあった模様です。厳密な比較はできないものの、日本の気象庁震度階級に換算すると震度5弱から震度6弱程度に相当する揺れとみられます。 震源が浅い地震とみられ、震央周辺ではかなり強い揺れが襲ったと考えられます。揺れによる被害の発生が懸念されます。
(ウェザーニュース)







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