monomousu   もの申す
TOPにもどる
最近のニュース
イラン(ペルシャ)-1


2020.5.29-Yahoo!!Japanニュース(JIJI COM)-https://news.yahoo.co.jp/articles/e293f34cd42a843035de6bdda3688d86d7d18b18
駆け落ちした10代少女を父親が斬首、激しい非難の声 イラン

  【AFP=時事】イランで15歳年上の男性と駆け落ちした10代少女が父親に首を切られ殺害される事件が発生し、国内で激しい非難の声が上がっている。ハッサン・ロウハニ(Hassan Rouhani)大統領は27日の閣議で遺憾を表明し、同様の暴力事案に対応する法案を早急に通す意向を示した。
  地元メディアによると、死亡したのはロミナ・アシュラフィ(Romina Ashrafi)さん。アシュラフィさんは21日、北部ギラン(Gilan)州ターレシュ(Talesh)の自宅で就寝中に父親によって斬首されたとみられている。
   男性が親族の女性を殺害するいわゆる「名誉殺人」とみられるこの事件はイラン国内で広く報じられており、地元紙エブテカール(Ebtekar)は一面で「安全でない父親の家」という見出しで報じた。
   報道によると父親が男性との結婚を許さなかったため、アシュラフィさんは家出。しかし、父親が警察に通報した後、アシュラフィさんは自宅に戻ったという。  またアシュラフィさんは当局に発見された際、自宅に戻れば命の危険があると訴えていたとイランメディアは伝えている。
   ただ、一般の人々を最も憤慨させていることは、父親が寛大な刑罰に処される可能性が高いことだとエブテカールは指摘。父親は3~10年の禁錮刑を言い渡される見通しだが、処罰が著しく軽減される可能性もあり、同紙はイランの「家父長制度」における「慣行化された暴力」の問題を強く批判している。
   ツイッター(Twitter)ではアシュラフィさんの名前を表すペルシャ語のハッシュタグが登場し、事件を非難する投稿が多く寄せられている。
   イランの法律では、女性が結婚できる年齢は13歳からと定められている。
【翻訳編集】 AFPBB News


2020.5.17-産経新聞 THE SANKEI NEWS WEB-https://www.sankei.com/world/news/200517/wor2005170001-n1.html
【主張】イランの米挑発 ウイルス禍に付け込むな

   米国は現在、新型コロナウイルスの最大の感染国となり、対策に追われている。そうした状況を受けて揺さぶりをかけたものとみられており、ウイルス禍を軍事行動の機会としたならもってのほかだ。
   トランプ米大統領は、嫌がらせがあれば「撃沈し破壊するよう指示した」と表明し、革命防衛隊の幹部も「米軍を破壊する」と応じた。革命防衛隊はさらに、イラン初の軍事衛星を打ち上げた。米政府はこれは弾道ミサイルの発射実験であり、国連安全保障理事会の決議違反だと猛反発している。
   今年1月、米軍がイラン革命防衛隊の精鋭部隊司令官を殺害し、イランが報復としてイラクの米軍駐留基地をミサイル攻撃した。
   米・イラン危機は、一触即発の事態が続いているとの認識が必要だ。トランプ大統領は、米議会が可決した政権の対イラン戦争行為を制限するための決議案に拒否権を行使している。
   イラン南部のオマーン湾では、イラン海軍艦船が訓練中、別のイラン艦船のミサイルが命中し、多数が死亡する事故も起きた。誤射とはいえ、危険極まりない。


2020.2.26-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200226/k10012302621000.html
イラン 水たばこの提供禁止 新型ウイルスの感染拡大で


新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されているイランでは、伝統的なしこう品で社交の場には欠かせない水たばこの提供が一部で禁止されるなど感染を防ぐ取り組みが続いています。
  イラン保健省は26日、これまでに新型コロナウイルスへの感染が確認されたのは前日より44人増えて139人、このうち死亡した人は4人増え19人となったと明らかにしました。死者の数は、中国を除くと最も多くなっています。
  こうした中、国営通信によりますと、首都テヘランの警察は、26日からレストランやカフェで、客に水たばこを提供することを禁止したということです。
  水たばこは伝統的なしこう品で社交の場には欠かせませんが、吸い口やホースなどの器具が使い回しされることから今回の禁止は感染を食い止める措置とみられています。水たばこの禁止は国内の複数の州でとられたということです。
  イランでは感染が確認されて以降映画館が閉鎖されたり、中には、結婚式を禁止にする都市も出てきていて、各地で人が集まることによる感染を防ぐ取り組みが続いています。


2020.2.21-産経新聞 THE SANKEI NEWS WEB-https://www.sankei.com/world/news/200221/wor2002210026-n1.html
強硬派躍進、要因は「司令官殺害で国民が怒り」 イラン革命防衛隊元幹部インタビュー

【テヘラン=佐藤貴生】イラン革命防衛隊の元幹部、キャナニモガッダム・ホセイン氏は20日までに産経新聞の取材に応じ、同隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官が1月初旬に米軍に殺害されて有権者の怒りが高まったため、国会選では反米の保守強硬派が躍進するとの見通しを示した。
  ホセイン氏は「ソレイマニ司令官の暗殺を受け、最高指導者ハメネイ師が米国への報復を誓い、みなが怒りを覚えた。国民は保守強硬派に投票すると思う」と述べ、選挙により国会の議席の6割程度を保守強硬派やそれに近い勢力が占めると予測した。
  ホセイン氏によると、保守強硬派はイラン革命の指導者ホメイニ師を信奉しており、革命防衛隊の隊員らからも支持を受けている。首都テヘランの識者の間では、国会選を受けて革命防衛隊が内政・外交政策にいっそう大きな影響力を持つとの見方が多い。
  革命防衛隊はハメネイ師に直属する反米保守の牙城。イラクやレバノンでイスラム教シーア派の民兵組織を支援するエリート組織で、米国が強く批判してきた。国内での影響力強化により、イランと米国の関係がさらに悪化する可能性がある。
  ホセイン氏は、イランがソレイマニ司令官殺害を受けてイラクの駐留米軍基地に報復としてミサイル攻撃を行って以降、米国は目立った軍事行動を取っていないと指摘。両国は現在、「停戦のような状態にある」と評し、11月の米大統領選までは「互いの動きを監視しながら、この状態が続くのではないか」と述べた。
 ■キャナニモガッダム・ホセイン氏 イラン革命防衛隊の元幹部。イラン・イラク戦争(1980~88年)で部隊司令官を務め、その後も陸軍司令官としてイラクの反体制派勢力に対する工作などを担当。現在は保守系政党の事務局長を務める。


2020.2.10-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200210/k10012279411000.html
イラン 人工衛星搭載のロケット打ち上げと発表

イラン政府は、9日、人工衛星を搭載したロケットを打ち上げたと発表しました。衛星は、予定していた軌道にはのらなかったということですが、アメリカは、こうしたロケット技術が長距離弾道ミサイルの開発に応用されるおそれがあるとして繰り返し非難しています。
  イラン政府は9日、首都テヘランの東部にあるセムナン州のホメイニ宇宙センターで、人工衛星を搭載したロケットを打ち上げたと発表しました。
  衛星は、高度530キロの軌道に投入される予定でしたが、国防軍需省の報道官は、スピードが足りず、軌道にはのせられなかったと説明していて、今後、原因を詳しく調べるとしています。
  ロケットを打ち上げる目的についてイランは、人工衛星を使い詳細な地形のデータを集めて地図を作ったり、災害に見舞われた地域の被害を確認したりするためだとして、平和利用を強調しています。
  また、今月11日に、親米の王制を打倒したイスラム革命から41年となる記念日を迎えるのを前に、今回のロケットの打ち上げを国威発揚を図る場と位置づけていたものとみられます。
  これに対し、イランと対立するアメリカは、こうしたロケット技術が長距離弾道ミサイルの開発に応用されるおそれがあるとして繰り返し非難していて、去年9月には、ロケットや人工衛星を開発するイラン宇宙機関などを制裁対象に加えています。


2020.2.6-IZA イザ-産経新聞-http://www.iza.ne.jp/kiji/world/news/200206/wor20020623580020-n1.html
ウクライナ機撃墜 ブラックボックスで攻防 関係国にいらだち

【カイロ=佐藤貴生】イランの首都テヘランでウクライナの旅客機が撃墜されてから、8日で1カ月になる。イランは当時の状況解明の鍵を握るブラックボックスを解析できないとしながら、他国には渡さない構えだ。ウクライナや57人が犠牲になったカナダはいらだちを強めており、ブラックボックス引き渡しをめぐる綱引きが続いている。
 カナダ外務省が5日に出した声明によると、同国はブラックボックスを解析能力のあるフランスへ直ちに送るようイラン側に要求した。ウクライナのゼレンスキー大統領も引き渡しを求めているが、イラン側は4日、他国と協力して調査する姿勢を示すにとどめた。
 ブラックボックスは操縦室のボイスレコーダー(音声記録装置)とフライトレコーダー(飛行記録装置)で構成され、イランが墜落直後に回収した。しかし、損傷している上に「世界で最も先進的装置」で解析に必要な機材がないとして、イランは1月後半に米仏の航空事故調査当局に機材を送るよう要請。両国から「前向きな返答はない」としていた。
 米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は1月下旬、ブラックボックスの解析で新たな事実が確認されるかは不明だとする一方、調査の「妨害者」という印象がイランのさらなる国際的孤立を招くとの見方を示した。
 ウクライナのテレビ局は今月2日、撃墜の瞬間を目撃したとされるイランの航空会社の操縦士が、「ミサイルのような光が見えた」「爆発だ」などと述べ、管制塔に確認を求める音声記録を公表。ゼレンスキー氏は「イランが当初から(撃墜を)知っていたことを示している」と述べた。
 イランはウクライナ側に供与した「極秘の証拠」がリークされたとし、一切の資料の提供を拒否する姿勢を示すなど態度を硬化させており、原因究明はさらに遅れることが予想される。

ウクライナ旅客機撃墜 
 1月8日早朝、イランの首都テヘランでウクライナ国際航空の旅客機が離陸直後に墜落、乗客乗員176人全員が死亡した。関与を否定していたイラン側は11日、防空システムの担当官が巡航ミサイルと誤認し、独断で短距離ミサイルを発射したと認めた。撃墜の数時間前、イランは革命防衛隊の精鋭部隊司令官がイラクで米軍に殺害された報復としてイラク駐留米軍基地をミサイルで攻撃し、反撃に備えて警戒態勢をとっていた。


2020.1.13-BBC news japan-https://www.bbc.com/japanese/51087590
イランで2日連続の反政府デモ 旅客機撃墜を受け

イラン政府がウクライナ航空機の撃墜を認めたことを受け、イランの首都テヘランなど数都市で11日夜に抗議デモが起こり、12日も続いた。撃墜では乗客乗員176人が全員死亡し、大半がイラン人だった。
  イラン政府は当初、首都テヘランの近郊で8日に起きたウクライナ機墜落への関与を否定。アメリカとの緊張が高まる中、11日午前に一転、「意図せず」撃墜したと認めた。
  これを受け同日夜、テヘランなど数都市で抗議デモが発生。最高指導者を批判する声が上がった。
  デモ開始から2日目となった12日には、デモ参加者と治安部隊との間で衝突が発生し、治安部隊が催涙ガスを使ったと報じられた。
米国旗を踏まない学生たち
  抗議デモには、警察の機動隊や、イランの精鋭部隊である革命防衛隊のメンバー、私服の治安当局職員らが多数出動した。
  それでも、デモ参加者たちは抗議行動を継続。政府系のファルス通信は、テヘラン市内各地で最大計1000人が抗議デモに参加したと伝えた。
  テヘランのシャヒード・ベヘシュティー大学では、多くの学生たちが、地面に描かれたアメリカとイスラエルの国旗を踏まないように歩いた。政府のプロパガンダへの拒否を象徴するもので、その様子は動画で確認できる。
  ソーシャルメディアに投稿されたいくつかの動画では、デモ参加者たちが「政府は敵はアメリカだとうそをついている、私たちの敵はすぐここにいる」などと、反政府の声を上げているのがわかる。デモ参加者の多くは女性だ。
  別の動画には、テヘランのアーザーディー広場でデモ参加者たちが手をたたいたり、声を張り上げたりしている様子が映っている。BBCペルシャ語によると、同広場では治安部隊が催涙ガスを発して、鎮圧に乗り出したという。
メディアからも「恥を知れ」
  2つの大学の近くでは11日、市民らが集まり、犠牲者に追悼の意を表明した。夕方になって抗議デモへと変わり、当局は解散させようと催涙ガスを使ったとされる。追悼集会は、国内の多くの新聞が取り上げた。記事には「恥を知れ」、「許されない」といった見出しがつけられた。
政府寄りの1紙は、「正直な」間違いの告白だとして政府を称えた。
12日にはテヘランで、アメリカによるドローン攻撃で殺害された、革命防衛隊のカセム・ソレイマニ司令官を支持し、アメリカとイギリスに抗議するデモもあった
  イランは8日未明、ソレイマニ氏殺害への報復として、イラクにある米軍2基地にミサイルを発射。それから間もなくして、イランからウクライナの首都キーウ(キエフ)に向けて離陸したウクライナ機が撃墜された。

米英の反応
アメリカのドナルド・トランプ大統領は12日、ツイッターで、「イラン指導者へ、抗議者たちを殺すな」と呼びかけた。
トランプ氏は、「イランではすでに何千人も殺害、投獄されていて、世界が見ている。さらに大事なことに、アメリカが見ている。インターネットを再び使えるようにし、記者を自由に歩かせろ! 偉大なイラン国民の殺害をやめろ!」とツイートした。


2020.1.13-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54339420T10C20A1FF8000/
イラン革命防衛隊、民間機撃墜で謝罪「最高レベルの警戒態勢下で誤射」と釈明

【ドバイ=木寺もも子】イラン革命防衛隊のサラミ司令官は12日、首都テヘラン周辺で起きたウクライナ機撃墜の経緯について「我々は過ちを犯した。人生でこれほど恥ずかしかったことはない」と国会で述べ、謝罪した。誤射は米軍からの攻撃に備え「最高レベルの警戒態勢にあった中で起きた」とも釈明した。
  革命防衛隊の航空部隊を率いるハジザデ司令官によると、8日未明にイラクにある米軍駐留拠点を攻撃した後、革命防衛隊は反撃に備えて極度の緊張状態にあった。同日午前6時ごろにウクライナ機を米軍の巡航ミサイルと誤認した防空システムの操作員は、通信の障害のため司令部と連絡が取れないまま、10秒ほどの時間で独断で撃墜を決断したという。
  ハジザデ氏は米国との緊張が緩和するまでイラン国内で民間機の飛行を禁止すべきだと求めていたが、認められなかったことも明らかにした。革命防衛隊内部や政府機関との間で意思疎通が円滑に行われていなかった可能性が高い。
  ハジザデ氏によると、革命防衛隊は8日のうちに誤射を認識していた。だが、イランは誤射の可能性を指摘する欧米に「真っ赤なウソだ」などと反発し、事実を公表したのは11日になってからだった。戦争につながりかねない軍事行動の独断やその後の混乱を受け、ミスを犯した革命防衛隊をイラン政府が十分に統制できていないとの見方も広がっている。


2020.1.11-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200111/k10012242451000.html
イラン軍 撃墜を認める ウクライナ機墜落 人為的なミスで

ウクライナの旅客機がイランの空港を離陸後、まもなく墜落し180人近くが死亡した事故で、イラン軍は声明を発表し、誤って撃墜したことを認めました。
イラン軍「ウクライナ機 重要な軍施設に接近してきた」
  アメリカとイランの軍事的な緊張が高まっていた今月8日、イランの首都テヘラン近郊の空港を離陸したウクライナ国際航空の752便が墜落して、180人近い乗客乗員全員が死亡し、欧米各国はイランが誤ってミサイルで撃墜したとの見方を示しています。
  イラン側はこれを全面的に否定していましたが、イラン軍は11日、声明を発表し「ウクライナの旅客機は革命防衛隊の重要な軍施設に接近してきていた。こうした中で人為的なミスによって攻撃された」として、イラン軍が誤って旅客機を撃墜したことを認めました。
  そのうえで犠牲者と遺族に対し「哀悼の意を表するとともに、人為的ミスが起きたことを謝罪する」としています。
イラン軍「米が反撃を警告 当時 高レベルの軍事態勢」
  またイラン軍は声明で当時はイランがアメリカ軍のイラクの拠点を攻撃した直後だったことに言及し「アメリカの大統領や軍高官らがイランへの反撃を警告していたことから、イランでは当時、高度なレベルの軍事態勢をとっていた」としています。
  イランのザリーフ外相は11日、ツイッターで、「軍による内部調査の予備的な結論が出た。アメリカの冒険主義によって引き起こされた危機の際に起きた人為的なミスがこの悲劇につながった」と述べました。
  墜落したウクライナ機の乗客にはイラン国籍の82人とカナダ国籍の57人、またウクライナ、スウェーデン、アフガニスタン、ドイツ、イギリス国籍の人が含まれ、9日にはカナダのトルドー首相やイギリスのジョンソン首相がイランの地対空ミサイルで誤って撃墜されたという見方を示していました。
  またアメリカのトランプ大統領も誤って撃墜されたことを示唆し、ポンペイオ国務長官も10日、「イランのミサイルによって撃墜された可能性があると考えている」と話していました。


2020.1.10-Yahoo!!Japanニュース-https://news.yahoo.co.jp/byline/takahashikosuke/20200110-00158320/
墜落のウクライナ旅客機はイランが撃墜か。米CBSニュースやNYタイムズ紙が報道。イランは強く否定
(高橋浩祐-世界にかける橋-より)

イランの首都テヘランの空港近くで1月8日に墜落し、乗客乗員の計176人全員が死亡したウクライナ国際航空の旅客機は、イランによってあやまって撃墜された可能性がある、と米CBSニュースやニューヨークタイムズ紙が9日に報じた。
  CBSニュースは、アメリカの当局者がイランによるウクライナ機の撃墜について確信を得ていると報じた。ニューヨークタイムズ紙も、イランがあやまってウクライナ機を撃墜したと米当局者が強い確信を持っていると報道した
  CBSによると、ウクライナの旅客機が爆発する寸前に、イランの地対空ミサイル2発が発射されたのをアメリカの軍事衛星が確認したという。
  CBSの担当記者はツイッターで、「アメリカ当局者はウクライナ国際航空752便がイランによって撃墜されたことに確信を持っている。アメリカの情報当局は、起動中のレーダーの信号をキャッチした。そして、おそらく(イラン軍の)SA-15地対空ミサイルである2発の発射時の赤外線を(アメリカの)衛星が探知した。その後すぐに、爆発による別の赤外線探知が続いた」と述べている。

CBSによると、イランの航空当局は「アメリカ当局の結論は全く真実ではない」と述べたという。イラン革命防衛隊に関連するウェブサイトも「アメリカ情報当局の陰謀」と指摘し、イランによるウクライナ機撃墜を否定しているという。
  一方、トランプ大統領は9日午前、ホワイトハウスでこのウクライナ機墜落について問われ、「私は疑いを持ってきた」「それは悲劇的なことだ。しかし、相手側の誰かがあやまちを犯したかもしれない」などと述べ、イランによる撃墜を示唆している。
  カナダのトルドー首相も同日、同盟国や自国のインテリジェンス(機密情報)に基づき、ウクライナ機がイランによって撃墜されたとの見方を示した。
(関連記事:カナダのトルドー首相「イランがウクライナ機を撃墜」 - Y!ニュース
  墜落したのはボーイングの小型旅客機「737-800」型機。イランのメディアは技術的な問題が原因と伝えていた。このため、イランによるアメリカへの報復攻撃とは無関係との見方が広がっていた。ウクライナのプリスタイコ外相のツイッターでの発表によると、国別の死者数の内訳は、イラン人82人、カナダ人63人、ウクライナ人11人、スウェーデン人10人、アフガニスタン人4人、ドイツ人3人、英国人3人となっている。日本人はいなかった。

BBCによると、イラン当局は9日、このウクライナ機から回収したブラックボックスをアメリカ政府やボーイングに渡す予定はないと発表した。
米ミドルベリー国際大学院モントレー校不拡散研究センターのジェフリー・ルイス博士はツイッターで「これ(=撃墜)は驚くべきことではないだろう。軍隊が攻撃に備えて警戒している時に、まさにこの種のミスが起きるのだ」と指摘している。


2020.1.9-産経新聞 THE SANKEI NEWS WEB-https://www.sankei.com/world/news/200109/wor2001090012-n1.html
イラン、報復後に米へ書簡 反撃なければ攻撃せず

イラン革命防衛隊が8日にイラクの米軍駐留基地を弾道ミサイルで攻撃した直後、イラン政府がトランプ米政権に対して自制を求める書簡を送っていたことが8日、分かった。米国がイランに反撃しなければ、イランは対米攻撃を継続しないという内容で、米国に「理性的な行動」を要請していた。イラン政府筋が共同通信に明らかにした。
 米国の利益代表部を務めるスイスを通じ米国に送付された。イランが、イラクの米軍駐留基地へのミサイル攻撃という武力行使で国際社会に衝撃を与える一方、米国との本格的な紛争勃発を回避しようと裏で働き掛けていた実態が明らかになった。
 トランプ米大統領は8日の演説で、イランには軍事力を用いたくないとして反撃を否定。イランの書簡が米国の方針決定に影響を及ぼした可能性がありそうだ。(共同)


2020.1.8-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54152470Y0A100C2MM0000/
イラン、イラクの米軍基地に報復攻撃

【ワシントン=永沢毅】米国防総省は7日、イラクにある米軍の駐留基地がイランから十数発の弾道ミサイルの砲撃を受けたと発表した。中西部アンバル州のアサド空軍基地と北部アルビルの基地の2カ所が標的となった。被害状況は確認中だとしているが、米CNNは米国人の被害はないと伝えた。同省は「米国人とパートナー、同盟国を守るために必要なあらゆる手段をとる」と表明した。

イランは米軍によるイラン革命防衛隊司令官の殺害を受け、米国への報復措置に出た形だ。トランプ大統領はこれまでイランが報復に動いた場合は反撃する方針を示しており、今後の展開次第では大規模な軍事衝突に発展する恐れがある。
国防総省によると、攻撃は米東部時間7日午後5時半(日本時間8日午前7時半)ごろ。「少なくとも2カ所の米軍や有志連合が駐留する基地を狙って発射されたのは明白だ」と説明した。米メディアによると砲撃は計15発で、10発がアサド空軍基地に、1発がアルビルの基地にそれぞれ着弾。4発は外れたという。
アサド空軍基地はイラク最大規模の基地で、イラク軍支援にあたる米海兵隊が駐留する。アルビルには過激派組織「イスラム国」掃討作戦に加わる有志連合が駐留している。この数日のイランからの警告を踏まえて防衛のための適切な措置をとり、警戒レベルを引き上げていたとしている。
一方、イラン国営テレビは「イラン革命防衛隊が数十発のミサイルでアサド空軍基地を攻撃した」と報じた。米MSNBCは第2波の攻撃が始まったと伝えた。

ホワイトハウスによると、トランプ氏は報告を受けて状況を注視している。エスパー国防長官、ポンペオ国務長官ら安全保障チームと協議した。米メディアによると、トランプ氏は国民向けテレビ演説を検討したが、同日の実施は見送った。
イランは先に殺害された革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官の遺体埋葬の儀式など服喪期間が7日に終わったのを受け、報復措置に踏み切った。イラン最高安全保障委員会のシャムハニ事務局長は13の報復シナリオがあると予告していた。
米軍は12月末から段階的に中東への増派を繰り返し、イランの報復に備えて防衛体制を強化していた。AP通信によると、約5000人の駐留米軍は従来のイラク軍への訓練業務を一時停止し、イランからの防衛に専念する体制に入っている。


2020.1.7-産経新聞 THE SANKEI NEWS WEB-https://www.sankei.com/world/news/200107/wor2001070021-n1.html
中東緊張「今世紀で最も高いレベル」 国連事務総長、自制求める

【ロンドン=板東和正】国連のグテレス事務総長は6日、中東で米イランの緊張が高まっていることを受け、国際社会の緊張状態が「今世紀で最も高いレベルにある」と危機感を表明した。グテレス氏は、中東の緊張の高まりが関係国を「予想もできない結果や深刻なリスクを招くような決定に導く」として、「最大限の自制をし、対話を再開しよう」と各国に平和的な解決を呼びかけた。
 一方、米欧の軍事同盟、北大西洋条約機構(NATO)は同日、ブリュッセルの本部で臨時の大使級会合を開催。ストルテンベルグ事務総長は会合後に記者会見し、「イランはさらなる暴力と挑発を控えなければならない」と訴えた。
 NATOの会合では、米国が、イラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を殺害した経緯などを説明。米国側の説明に特に異議を唱えた出席者はいなかったという。ストルテンベルグ氏は会見で、「われわれは、さまざまな異なるテロリスト集団を支援するイランを非難することで一致している」と述べ、米国を支持する姿勢を強調した。ただ、イランが米国への報復攻撃に踏み切った場合、NATO条約に基づき集団的自衛権を発動するかどうかについては明言を避け、現時点で臆測を述べることは「緊張緩和に寄与しない」との発言にとどめた。
 また、国際原子力機関(IAEA)は同日、イランが欧米など6カ国と2015年に結んだ核合意の履行を停止する第5段階の措置として、無制限にウラン濃縮を行うと表明したことについて「イランでの検証や監視活動を継続する」との声明を出した。イランの表明などをめぐり、欧州連合(EU)は10日、臨時の外相理事会を招集し、対応を協議する方針だ。


2020.1.6-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200106/k10012236111000.html
イラン ウラン濃縮活動強化を発表 IAEAとの関係は維持

アメリカが一方的に離脱したイラン核合意をめぐり、イラン政府は5日、アメリカによる経済制裁に対抗するため、ウラン濃縮度も含め核合意で定められた制限に従わず、濃縮活動を強化すると発表しました。ただ、濃縮度の具体的な数値は示さず、IAEA=国際原子力機関との関係についてもこれまでどおり維持するとしています。
  イラン政府は5日、核合意をめぐり声明を発表しました。この中で、イランは核合意で定められた遠心分離機の数の制限に従わず、その結果、ウラン濃縮度を含め、濃縮活動の運用面での制限はなくなるとしています。
  ただ、濃縮度の具体的な数値は示さず、必要性に応じて計画を進めるという表現にとどめています。
  また、懸念されていたIAEA=国際原子力機関との関係については、これまでどおり維持するとしているほか、アメリカの制裁が解除され、イランが核合意の利益を確保できるならば、再び合意を順守するとしています。
  イランはアメリカが経済制裁を再開させたことで、核合意で約束された経済的利益が守られていないとして、段階的に対抗措置をとっていて、今回が5回目です。
  イランとしては核合意の完全な崩壊は避けつつ脅威を高めることで、ヨーロッパなど各国から経済支援策を引き出したい思惑があるものとみられます。
中国 発表に一定の理解
イラン政府が核合意で定められた制限に従わず、ウラン濃縮活動を強化すると発表したことについて、中国外務省の耿爽報道官は6日の記者会見で、「イランは外部要因によってやむをえず核合意の制限を低下させたが、同時に核合意を全面的に順守したい希望を表明するなど、自制的な態度も示している」と述べて、一定の理解を示しました。
  そして「問題の根本的な原因はアメリカが一方的に核合意を破棄し極度の圧力をかけていることにある」としたうえで、「関係国は冷静さと理性を保ち、核合意に関する意見の違いを外交と対話で解決するべきだ」と述べて、アメリカとイランの双方に対話への復帰を呼びかけました。
  またアメリカがソレイマニ司令官を殺害したことについて、耿報道官は「軍事的な冒険行為」だとして改めて批判したうえで、「アメリカに対し武力を乱用しないよう求め、関係国には事態の悪化を避けるため冷静さを保ち、対話で問題の解決をはかるよう促す」と述べて、アメリカとイランの双方に重ねて自制を求めました。


2020.1.5-Yahoo!!Japanニュース (産経新聞 THE SANKEI NEWS)-https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200105-00000517-san-cn
ソレイマニ司令官殺害 中露はイラン支持、鮮明に

【ベイルート=佐藤貴生】イラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官が米軍に殺害されたことを受け、中露両政府の外相が4日までにイランのザリフ外相と会談し、ともに米国を非難した。トランプ米政権がイランの報復に備えて中東への米軍部隊の増派を決めるなか、中露がイランを支持する意向を示した形で、3カ国は米国への対抗を基盤に今後も連携していくとみられる。
  ロイター通信によると、ザリフ氏は3日にラブロフ露外相と電話で会談した。ラブロフ氏はソレイマニ氏の殺害に弔意を示し、両外相は「米国の行動は国際法に違反している」との見解で一致した。一方、ザリフ氏と4日に電話会談した中国の王毅外相は、米国は軍事力の乱用を停止して対話による解決を目指すべきだと述べた。
 ソレイマニ氏の殺害を受け、イランは米国に報復すると警告している。その時期や手段は不明だが、イランとしては、どのような事態になっても中露を後ろ盾に米国に対抗していく狙いとみられる。
  トランプ政権が中東での軍備増強に乗り出しイランとの軍事的な緊張が高まった昨春以降、中露はほぼ一貫してイランを支援。3カ国は先月末、オマーン湾などで初の合同軍事演習を行っている。


2020.1.4-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200104/k10012235421000.html
米 中東地域に3000人増派 イランに対話呼びかけも

アメリカ政府は、イランの司令官を殺害したことでアメリカ軍に対する脅威が高まっているとして、中東地域におよそ3000人の兵士を新たに派遣することを明らかにしました。一方でホワイトハウスの幹部は、イランが報復措置をとらないようくぎを刺すとともに、アメリカとの交渉のテーブルにつくよう呼びかけました。
  アメリカ国防総省の報道官は3日、中東でアメリカ軍に対する脅威が高まっていることを受けた予防的な措置として、中東地域におよそ3000人のアメリカ軍の兵士を新たに派遣することを明らかにしました。
  国防総省によりますと、派遣されるのはアメリカ南部、ノースカロライナ州を拠点とする陸軍第82空てい師団の即応部隊で、中東のクウェートに展開するということです。
  一方、トランプ大統領は南部フロリダ州で演説し、「われわれは昨夜、戦争を止めるために行動を起こした。戦争を始めるために行動を起こしたのではない」と述べ、イランとの戦争は望まないという考えを改めて示しました。
  また、ホワイトハウスで安全保障政策を担当するオブライエン大統領補佐官は電話での記者への説明の中で、「イランが事態をエスカレートさせることを選択すれば非常に貧しい決定だ。それに代わる道筋は核開発をやめ、普通の国のようにふるまい、アメリカとの交渉のテーブルにつくことだ」と述べ、イランが報復措置をとらないようくぎを刺すとともに、アメリカとの交渉のテーブルにつくよう呼びかけました。
  ただ、イランは報復措置に踏み切る構えで緊張の高まりは避けられない情勢です。

サッカー米男子代表 中東ドーハでのキャンプ延期
アメリカサッカー連盟は3日、アメリカとイランの間で緊張が高まっていることを受けて、中東カタールの首都ドーハで予定されていた男子の代表チームのキャンプを延期すると発表しました。
  キャンプは今月5日から25日まで予定されていましたが、連盟は「当該地域で問題が起きている」として延期を決めたということです。
  カタールでは再来年にサッカーワールドカップが開催されることになっていて、連盟は「近い将来、カタールでプレーする機会を見つけたい」としています。


2020.1.4-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200103/k10012234571000.html
司令官殺害 イランは報復措置の考え アメリカとの衝突に懸念

アメリカ国防総省はトランプ大統領の指示で、イランの精鋭部隊、革命防衛隊の司令官への攻撃を実施し、殺害したことを明らかにしました。イランの最高指導者は報復措置を取る考えを示しており、アメリカとイランの衝突につながることへの懸念が高まっています。イラクの首都バグダッドの国際空港近くで3日、車列が攻撃を受け、複数の死傷者がでました。
  アメリカ国防総省は声明を発表し、イランの精鋭部隊、革命防衛隊の実力者として知られるソレイマニ司令官を標的にした攻撃を実施し、殺害したことを明らかにしました。
  攻撃はトランプ大統領の指示で行われたということで、国防総省は、ソレイマニ司令官がイラクなどでアメリカの外交官や軍人を攻撃する計画を進め、多くのアメリカ人を死傷させたと主張しています。
  そして「今回の攻撃はこの先のイランによる攻撃を防ぐためだった」として攻撃の正当性を強調したうえで「アメリカは、国民と国益を守るためには世界のどこにおいても必要なあらゆる措置を取る」と警告しています。
  これに対し、イラン国内からはアメリカを強く非難する発言が相次いでいます。
  このうちイランの最高指導者ハメネイ師は「ソレイマニ司令官の殉職は、アメリカに抵抗する意欲を倍増させるものだ。犯罪者には厳しい報復が待ち受けている」と述べ、アメリカに対して報復措置をとる考えを示しました。
  また、ロウハニ大統領は、「アメリカによる身の毛もよだつ犯罪行為に対しイランは間違いなく仕返しをする」と述べています。
  こうした中、イラクの首都バグダッドにあるアメリカ大使館は3日、「緊張が高まっている」として、イラクに滞在しているアメリカ国民に対し、直ちに国外に退避するよう呼びかけました。
  アメリカ軍が直接、イラン国民からも人気が高い当局の実力者を殺害し、イランが報復措置に言及していることで、両国の衝突につながることへの懸念が高まっています。
  イラク政府が公表した攻撃のあとの現場の写真には、暗闇の中で路上で自動車とみられるものが燃え上がっている様子が収められていて、周囲には部品のようなものが散乱しています。
  また別の写真には、ガードレールの脇に燃えている物体が収められていますが、原形をとどめないほど壊れ何が燃えているのかは確認できません。
特殊任務の司令官 国民からの人気高い人物
殺害されたソレイマニ司令官は、イランの最高指導者ハメネイ師直轄の「革命防衛隊」の精鋭部隊を率い、国民から「英雄」と呼ばれるほど人気の高い実力者として知られていました。
  ソレイマニ司令官の精鋭部隊は「コッズ部隊」の名で呼ばれ、中東でイランの影響力を拡大させる工作活動を指揮するなど外国での特殊任務を担っていて、司令官自身、イラン国内で絶大な影響力を持つと評価されています。
  ハメネイ師からの信頼が厚く、大統領選挙への出馬を取り沙汰されたこともあります。ソレイマニ司令官の殺害を受けてハメネイ師に加えて、政界の有力者も相次いで声明を出し、このうちラリジャニ議長はソレイマニ司令官を「国民的な英雄だ」としたうえで「イラン国民は彼の死を黙って見過ごさない」と怒りをあらわにしました。

  またイラン政府に近いことで知られるテヘラン大学のマランディ教授は、国営テレビの電話インタビューで「ソレイマニ司令官はイラン国民から広く尊敬を集め、極めて人気がある人物だ。ソレイマニ氏への攻撃はアメリカの大きな計算違いだ。イラクにいるアメリカ人は直ちに国を離れたほうがよい」と述べて、イラクにいるアメリカの外交官や軍人らを標的にした報復攻撃が考えられるとして、強く警告しました。
  イランの国営テレビは司令官の殺害を受けて、テレビ画面の左上に黒い帯を表示し国をあげた追悼の意を表しました。

トランプ大統領「イランは交渉では負けなかった」
アメリカがイランの精鋭部隊、革命防衛隊の司令官を殺害したことを受けて、トランプ大統領は3日、ツイッターに「イランは決して戦争に勝たなかったが、交渉では負けなかった」と書き込みました。
  真意はわからないものの、トランプ大統領としてはイランに圧力を強めることで、アメリカとの交渉のテーブルに引きずり出そうというねらいがあるのではないかという見方も出ています。


アメリカ合衆国とイランの関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


アメリカ合衆国イランの関係英語: Iran–United States relations)は、政治的には19世紀後半の半ばにナーセロッディーン・シャーが初めての公式大使としてミールザー・アボルハサン・シーラーズィーをワシントンD.C.に派遣したことに始まる。一方、合衆国も1883年サミュエル・ベンジャミンをイランへの初めての公式外交使節に任じている。
以後、イランとアメリカ合衆国は第二次世界大戦後の時代まで政治的・文化的な同盟国であり、この政治的同盟関係は1979年まで維持された。しかし一連の事件により、両国間の関係は緊張状態に入ることになった。

1950年代:石油国有化運動と転機
1952年から53年、民主的に選出されたナショナリスト首相モハンマド・モサッデグは急速に勢力を伸ばし、一時はモハンマド・レザー・シャーを短期亡命に陥れた(のち帰国し権力奪取)。1952年の諸事件は石油国有化運動、すなわちモサッデグによるアングロ・イラニアン石油会社(AIOC)(現ブリティッシュ・ペトロリアム)の国有化政策に端を発する。同社は20世紀初に英国によって設立され、英国85%・イラン15%の割合で利権を分割する協定を結んでいたが、イラン政府に財務報告を提出していなかった。アングロ・イラニアン石油会社による利権の独占の嫌疑により、イラン議会は同社の国有化を満場一致で可決した。この当時アングロ・イラニアン石油会社は英帝国最大の企業であった。
  合衆国と英国は、現在はCIAも認めている秘密作戦「アジャックス作戦」(: TPAJAX Project)を展開した。これはテヘランの合衆国大使館の指揮によるもので、反モサデッグ勢力の組織化を援助し、シャーを帰国させるというものであった。しかし作戦は失敗、シャーはイタリアに亡命した。その後同様の試みが行われて1953年イランクーデターが成功。モサッデグ政権は崩壊し、シャーは短期の亡命から帰国した。こののち、政府に対するシャーの権限を制約する憲法上の規定を撤廃。シャーはアメリカの支援下で専制君主として急速な近代化政策を開始し、一方でイランにおける民主主義の萌芽は独裁のもとに潰えた。
モハンマド・レザー・シャーはその支配において、合衆国から多大な支援を受け、アメリカから大量の兵器を購入した。自身しばしばホワイトハウスを公式訪問し、歴代大統領からの賞賛を得ている。シャーとワシントンの緊密な関係、大胆かつ急速な西洋化政策は、イラン人の一部、特に強硬なイスラーム保守層の慷慨を招くこととなる。
1979年のイラン・イスラーム革命以前、イランはペルシャ湾岸における重要な親米国家であり、イランは合衆国における最大の留学生数を持つ国の1つであった。
1979年イスラーム革命
1979年イラン・イスラーム革命が勃発。シャーは再度の亡命を余儀なくされた。新たに指導者となったアーヤトッラー・ホメイニーは直後から合衆国を「大悪魔」、「不信仰者の国」と痛罵した。
  合衆国のジミー・カーター政権はシャーに対するこれ以上の支援供与を拒否し、シャーの政権復帰に関心を持たないことを表明した。しかし当時を患っていたシャーが治療のため合衆国入国を申請すると困惑し、最終的にカーターは不承不承、入国を認めている。結局、このことはシャーが合衆国の傀儡であったというイラン人の印象を強める結果に終わった。
  イスラム革命時に、革命政権がアメリカ政府に対して、革命政権の承認、モサッデグ政権の打倒と傀儡のパフラヴィー政権の樹立、パフラヴィー政権時代の不平等な関係を平等互恵の関係に変更し、パフラヴィーが私物化した財産をイランに返還し、パフラヴィー元皇帝の身柄をイランに引き渡すことを要求したが、カーター大統領はその要求を拒否して、イランの在米資産を接収した。革命運動の一部の勢力はアメリカ政府の姿勢に対する反発で、1979年11月にアメリカ大使館を占拠し大使館員を人質にして、アメリカ政府に対する要求を継続した。カーター大統領はアメリカ大使館占拠事件に対して、1980年4月にイランに対する国交断絶と経済制裁を実施した。
1979年イランアメリカ大使館人質事件(詳細は「イランアメリカ大使館人質事件」を参照)
  1979年11月4日イマーム戦列支持ムスリム学生団が、アーヤトッラー・ホメイニーの支持のもとテヘランのアメリカ大使館を占拠した。これは大使館によるスパイ行為のためであった。52人のアメリカ人が444日間にわたって人質となった。1980年4月7日、合衆国はイランとの国交を断絶。1981年4月24日以降、スイス政府がテヘランの利益代表部を通じて合衆国の権益を代行した。一方、合衆国におけるイランの権益は、ワシントンD.C.のパキスタン大使館内に設けられたイラン利益代表部によって代行されることになった。
  1981年1月19日アルジェ合意により、オランダハーグイラン・合衆国損害裁定委員会が、合衆国とイラン相互の主張を処理するために設置された。ただしハーグを通じての合衆国とイランの接触は、法的問題に限定された。条約調印の1981年1月20日、人質は解放された。(「在合衆国イラン・イスラーム共和国利益代表部」も参照)

テロ支援国家指定
アメリカ政府は1984年にレーガン大統領がイランをテロ支援国家と指定し、2020年現在まで指定を継続している。
イラン・コントラ事件1986年、ロナルド・レーガン政権はイランに対する武器売却を、ニカラグアの武装勢力コントラを通じる形でおこない、売却資金をコントラへの支援とした。
プレイング・マンティス作戦
1988年4月にアメリカ合衆国とイランは直接交戦している。イランが行ったペルシア湾への機雷敷設に対し、アメリカ海軍が報復として攻撃を行ったものである。作戦名はプレイング・マンティス作戦4月14日に作戦は行われ、イランのフリゲートが撃沈された。なお、交戦は1日で終了した。
1988年イラン航空655便撃墜事件(詳細は「イラン航空655便撃墜事件」を参照)
1988年7月3日合衆国の巡洋艦ヴィンセンスが誤ってイラン航空エアバスA300B2を撃墜するという事件が発生。子供66人を含む6カ国あわせて290人の一般人が死亡した。ホルモズ海峡を越えたイラン領空内でのスケジュールにある民間航空機の撃墜であり、イラン側は強く抗議した。1996年2月22日、合衆国は撃墜によるイラン人犠牲者248人に対する補償6180万ドルの支払いに同意した。ただし3000万ドル以上と見積もられる航空機自体の補償は2020年現在に至るまでなされていない。
ヒズボラによる諸爆破事件
合衆国はイランを背景に持つヒズボラによる反合衆国テロ攻撃関与を非難した。これはアメリカ人17人が死亡した1983年4月アメリカ合衆国大使館爆破事件、レバノンで平和維持軍241人が死亡した1983年ベイルート海兵隊宿舎爆破事件、1996年のフバル・タワー爆破事件などである。
合衆国地方裁は2003年、1983年4月アメリカ合衆国大使館爆破事件について、イラン政府に支援されたヒズボラと呼ばれる当時の新組織によるものであるとの判決を下している。
  ベイルート爆破事件での死亡者241人の遺族による訴訟で、連邦地方裁判事ロイス・C・ランバースは2003年5月、同事件におけるイラン・イスラーム共和国の責任を宣告している。ランバースはヒズブッラーがイラン政府支援のもとに創設されたものであり、1983年の時点でイランに完全に依存していたこと、同事件の実行にあたってもイラン情報省とイラン安全保障部門の援助があったものとしている
  またフバル・タワー爆破事件についても、連邦裁判所がアリー・ハーメネイーの認可のもとに行われたものとする調査結果を出している
経済関係の変容
イスラーム革命以前、アメリカ合衆国はイランにおける最大の経済的・軍事的パートナーであった。したがって、急速なインフラストラクチャー産業の近代化にあたって、3万にものぼるアメリカ人がイランに居住し、技術的や教育的、あるいは顧問的役割を果たした。逆にこの結果として、あまりにも急速な近代化がイラン国民の多くに不安と不満を醸成し、1979年の革命につながったとの指摘もある。
  凍結されたイラン資産の問題はイラン政府の過敏に反応するところである。1979年のアメリカ大使館人質事件以降、合衆国は在合衆国の銀行預金、金、その他のイラン資産総計約120億ドルを凍結した。合衆国政府当局によれば、これらの凍結資産の大部分は、大使館のアメリカ人人質解放の取引にあたって凍結解除されたとされる。しかし若干の資産が革命以降の法的諸問題のため凍結解除が保留されている。これらの資産は、イラン政府の主張によれば100億ドル近くにのぼる。一方、合衆国政府の主張でははるかに少額であるとされる。
   イランと合衆国の経済的関係は、合衆国の制裁により、主にイラン側の食糧医薬品の輸入、合衆国側の食糧、カーペットの輸入に限られる。「合衆国に対する非常かつ重大な脅威」を抑止するための、イランに対する経済制裁1995年クリントン政権によって発動され、1995年の大統領令は合衆国企業およびその海外子会社のイランでのあらゆる商取引を禁じるもので「イラン石油資源開発に関する金融契約」も禁止された。加えて1996年、イラン・リビア制裁法(5カ年。2001年・2006年にさらに5カ年更新)により、年あたり2000万ドル以上をイランの石油天然ガス出資する外国企業にも、義務的・裁量的双方の制裁を科した。イランに対する経済制裁はブッシュ政権オバマ政権に継続されている。
2000年から2004年
2003年以降、合衆国はイランの核開発計画に関する情報を収集するため、イラクから無人偵察機を飛ばした。伝えられるところではほとんど新情報を入手できなかったが、イラン政府はこれを不法な主権侵害行為として正式に抗議している。
合衆国政府およびイラン政府相互の懸案
両国間の関係改善には深刻な障害が存する。合衆国政府の抱きうる懸案は以下の通り。・・・・・・・
軍事行動への脅威と緊張:2005年 - 2006年
合衆国によるイラン武力攻撃のおそれをめぐって
合衆国のイランに対する公式の立場は「イランの核武装は受け入れられない」ということであり、一方的武力攻撃および先制核攻撃を含む「あらゆるオプション」を「排除しない」というものである。しかしながら、合衆国政府は即時の攻撃準備については否定している。これはヨーロッパ3カ国、のいわゆるEU3カ国による濃縮活動停止協議中に、合衆国が濃縮活動を核兵器生産のためと主張したことに起因する。
  2020年現在、合衆国はイランの隣国4カ国イラクトルコアフガニスタンパキスタンにきわめて大規模な軍事的プレゼンスないし数十年にわたる軍事協力の歴史をもつ。
  ジョージ・W・ブッシュ大統領は2006年8月31日、ウラン濃縮停止要求に対するイランの抵抗には「結果が必要だ」とし、イスラエルとイランに支援されたヒズボラ戦争に見られるように「世界は現在、イランの過激な体制からの重大な脅威に直面している」と述べた。
対イラン戦術核兵器使用計画をめぐって
2005年3月、合衆国は非核保有国に対する先制攻撃予防戦争における核兵器の使用を含むドクトリンの改訂をおこなった。
同8月、元CIA職員フィリップ・ジラルディ]]は、副大統領ディック・チェイニー戦略軍にさらなる9・11型のテロ攻撃があった際に発動する非常事態計画を準備するよう指示し……イランに対する通常兵器および戦略核を用いた大規模空爆を含む……現実に合衆国に対する直接のテロ行動に関わっているイランには無条件で……」と述べたとする。小型核兵器による攻撃の理由は、目標が装甲され地下深く非核弾頭での破壊が困難であるためである。
イランの核開発計画に関わる要因
2003年以来、合衆国はイランが核兵器開発を計画していると主張。これに対し、イランは核開発計画は発電のみを目的にしていると反論している。
  2005年6月、合衆国国務長官コンドリーザ・ライスIAEA事務局長モハメド・エルバラダイについて、イランに対する姿勢をより強固にせねば、3期目の選出はないだろう」と述べている。合衆国とイランはともに核拡散防止条約(NPT)関係国である。2005年5月の1ヵ月にわたる会議上、IAEAは核燃料およびその処理について報告が不十分であるとして、イランがNPT保障措置管理に違反していると発表している。これに対し、NPT第4条では、非核兵器保有国に対して非軍事的原子力エネルギー開発の権利を認めており、さらに合衆国および他の公認の核兵器保有国は第6条違反であるとする反発があった。第6条は核軍縮を定める規定であるが、2020年現在で核兵器保有国がそれを行っていないとするものである。
  2003年から2006年初にかけて合衆国とイランの関係は逐次緊張を増した。この時期、IAEAによる核関連施設への査察が継続しており、これはイランが自発的に加盟したNPT追加条項に基づくものである。
  2006年3月8日、合衆国およびEU3カ国代表は、イランが未濃縮六フッ化ウランの保有を指摘、十分な濃縮が行われれば最大10個の原子爆弾製造が可能であり、これは「安全保障理事会が行動すべき時」と声明を発表した。ただし未濃縮ウランは、加圧水型原子炉ブーシェフル原子力発電所では使用できず、また濃縮がなければ原子爆弾にも使用できない。
合衆国・イラン間の緊張における石油その他戦略的諸要因
ステファン・ズーンズは共和党民主党とも、中東において合衆国の経済的戦略的構想に対し非協力的な産油国(すなわちイラン)を封じ込め、孤立させ、軍事的な威嚇への衝動があると述べている
  合衆国・イラン間で増大する緊張は、エネルギーにかかわる地政学的要因に起因するものであり、ほとんどの西洋世界のエネルギー的安全保障の将来にかかわる。これはすなわち最終的には、世界の1日の石油需要の40%が運ばれるホルムズ海峡の支配権に関わるためである
  この要因を持たないことにより、北朝鮮の核問題はイランほどには世界的な注意を引かなかったのである。

2003年から2006年の合衆国によるイラン主権侵害の疑い
合衆国無人偵察機によるイラン領空侵犯の疑い
2003年以降、合衆国はイランの核開発計画に関する情報を収集するため、イラクから無人偵察機を飛ばした。伝えられるところではほとんど新情報を入手できなかったが、イラン政府はこれを不法な主権侵害行為として正式に抗議している。合衆国のRQ-7 ShadowとHermes UAVはイランに墜落している。
2006年対イラン制裁
合衆国はイランの核開発、およびイラン政府によるイラクにおけるシーア派民兵に対する後方支援および財政的支援を問題として、国際的制裁を呼びかけた。後者についてイラン政府はこれを否定している。合衆国政府は2006年9月8日、合衆国金融機関関連の銀行を除いて、間接的取引を含めたイラン銀行との取引を禁ずる制裁を発動した。財務次官スチュアート・リービーの発表によれば、主要イラン国有銀行として、サーデラート・イラン銀行がヒズボラを含むテロ集団に対する資金移転を行った疑いがあるとされたためである。この時点ではイラン金融機関は合衆国の金融市場での直接の取引は禁止されたが、第三国を通じての取引は可能であった。その後サーデラート・イラン銀行による取引は第三国経由でも凍結されているが、リービーによればイランのその他の銀行に対しては適用されないとされている。右の制裁はイランおよびヒズボラに対するブッシュ政権の新たな努力であり、リービーは2001年以降、ヒズボラ支配下の組織にサーデラート・イラン銀行を通じて、イランから直接に5000万ドル以上が流入しているとする。その上で、合衆国政府はイランとの取引を行わないようヨーロッパ銀行および金融機関を説得したいとしている。
2007年の合衆国による在イラク・イラン総領事館襲撃事件
1月12日、合衆国の武装部隊がイラクアルビールのイラン総領事館を襲撃し、5人のスタッフの身柄を拘束する事件が起こった。
  報道によれば、合衆国部隊ははじめに建物周辺にヘリコプターで着陸、領事館のゲートを突破して警備員を武装解除、その後複数の文書および機材を没収し、5名の領事館員の身柄を拘束していずれかへと連れ去ったという。
  周辺住民は外出することができなかったといい、外出した3人は逮捕された。取材に対し、外出した夫が部隊に逮捕されたと周辺住民の女性が確認している。この事件について、ロシア外務省のミハイル・カミーニンは領事関係に関するウィーン条約違反であるとして非難している。また同地域を管轄するイラクのクルディスターン地域政府も衝撃と容認しがたい旨を表明している。一方、米国防総省のスポークスマン、ブライアン・ウィットマンは、当該建物は領事館や政府施設ではないと仏AFPに対して回答している。またイラク外相のホーシュヤール・ズィーバーリーは当該建物はイラン政府の認証を受けた政府機関であるが正式な接受を伴わない経過中のオフィス(リエゾンオフィス)であるとし、同条約36条違反には当たらないとした。
  イラク関連木曜聴聞会では、デラウェア選出民主党上院議員で、上院外交委員長をつとめるジョー・バイデンが、コンドリーザ・ライス国務長官に対し、ブッシュ政権には国境を越えての作戦権限はないと表明している。バイデンは「現在、大統領に対して与えられた権限は、イラクでの武力行使のそれであってイラク以外に対するものではない、と私は考える。このような行動には議会の承認が必要である。この点を強調しておきたい」とした。
  木曜朝、イラン外務省はイラク外務省に書簡を送付し、イラン・イラク関係へのブッシュ政権の干渉を停止させるよう依頼し、総領事館襲撃について抗議している。同書簡では「我らはイラク政府が先述の個人の自由の回復のため即刻処置を講じ、合衆国部隊のこのような手段を断罪するよう希望する。本件を追求し、逮捕者の解放に当たることはもとよりイラク政府およびイラク領クルディスターン自治政府当局の責任である」と述べられている。
イランからの関係修復の表明
イラン政府はイスラム革命時から1989年にホメイニー師が死去するまではアメリカに対して強硬な姿勢だったが、その後は、アリー・ハーメネイー師、ハーシェミー・ラフサンジャーニー大統領、、モハンマド・ハータミー大統領、マフムード・アフマディーネジャード大統領などが、アメリカがイランに対する敵視政策を止め、アメリカもイランも互いに相手国を理解し、相手国の立場を尊重し、平等互恵の関係を追求する政策に転換するなら、イランはいつでもアメリカとの関係を修復すると表明している。ラフサンジャーニー大統領は1996年のアトランタオリンピックに選手を派遣した。ハータミー大統領は文明の対話を提唱し、2001年9月11日のアメリカに対する武力行使を非難し、被害を受けた人々に哀悼を表明した。アフマディーネジャード大統領はイラク国民が選挙で選出した議会と政府の樹立後の、イラク治安の回復に協力すると表明している。
核開発問題(詳細は「イランの核開発問題」を参照)
  イランの核開発については、イラン政府は常に、イランの核開発は平和利用の原子力発電のためであり、軍事目的の核兵器を開発する意思は無いと主張している。しかし、国連安保理常任理事国であるアメリカ、ロシア中国、イギリス、フランスの5か国の政府とドイツ政府は、イラン政府の主張は本音・真実ではなく、軍事目的の核兵器の開発のための偽装であるとの疑いを持ち、国連安保理は2006年12月、2007年3月、2008年3月にイランを制裁する決議を採択した。しかし、イラン政府は国連安保理の制裁決議は受け入れないと表明し、イランの平和利用目的の核開発は誰にも妨害させない、誰も妨害できないと主張している。アメリカの国家情報会議(NIC)は、イランは2003年に核兵器の開発を中止しているので、アメリカ政府が主張するイランの核兵器開発疑惑は事実ではないと政府に報告した。
核エネルギー開発に関する非欧米の見方
  欧米がこの問題や、その他の事柄でイランを極度に危険視してとりあげるのは、イランが欧米に依存しない、イスラムという価値観に基づく体制だからである、という見方がイランではある(下記の「イランの主張」参考)。 一方、日本ではイランが危険な国であるかのような論調があるが、アフマディネジャド大統領は一貫して核兵器を持つつもりは無いとし、「核爆弾は持ってはならないものだ」とアメリカのメディアに対してはっきりと言い切っている(Newsweek誌2009年10月7日号)。その上で、アメリカの学生と大統領自身がニューヨークで交流するなど欧米に対して対話する努力を積極的に行い、アジア南米ヨーロッパなど様々な国のトップなどとも交流し、国内でも女性の閣僚指名(女性の権利の向上)などの画期的な改革を行うなど、様々な努力を行っている。また、イランは中国とも同盟を結んでいる。そのため、イランに理解を示す国々は日本ではあまり知られていないが数多くあり、イランが危険だから核エネルギー開発も阻止されなければならないという論理は決して世界共通とはいえなく、トルコブラジルベネズエラキューバエジプト、その他の非同盟諸国もイランの平和的核エネルギー開発を支持している。2009年10月にトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相はイランを訪れ、アフマディネジャド大統領と会談した際に「核エネルギーの開発はイランの権利である」というイランの立場に理解を示し、当然であるとの姿勢を示した。また、 非同盟諸国は2006年9月の首脳会議でイランによる平和利用目的の核開発の権利を確認する宣言等を採択した。
2009年~2010年対イラン干渉
2009年のイランの反アフマディネジャド派の大規模なデモにはイギリス大使館の関係者が関与していたことが報道されているが[48]、イラン情報省海外担当次官は、大統領選挙後のデモの発生にアメリカとヨーロッパのの財団・機関が関与していた事実があったとし、「ソフトな戦争」を仕掛ける60の欧米団体の実名をイランのメディアに対して公表している。 その中で、担当次官は「こうした欧米の財団・機関は(イランの)体制転覆計画遂行のために「民間外交」「学術交流」「メディア交流」などを用いて、専門家や芸術家、大学教授、政治関係者、メディア関係者など、特定の社会階層の人々を誘惑・捕獲する計画を実行してきた。そうすることで、彼らは「ソフトな戦争」というアプローチの下、社会一般に影響を及ぼそうとしてきたのだ」と述べている。
  大統領選挙後、日本の新聞でもアメリカがイランの体制の根幹にゆさぶりをかける、という内容の記事が掲載されたことがあり、米Newsweek誌2010年2月3日号でもアメリカ政府関係者がこの頃のデモに関して「反体制派の力を強め、支配層内部に亀裂を広げるために行動すべきだ」、「(このイランの混乱のチャンスを利用すれば)イランが内政と外交の両面でかなり行儀のいい国になる-その可能性がある以上、リアリストもこのチャンスを逃すわけにいかないことは分かるはずだ」とイランへの内政干渉を完全に肯定し、イラク、アフガニスタン侵攻時にみられたのと同じく「西欧化」を押し付けようとする覇権主義的な発言をしている。 また、イランで民間人の交流もあまりないアメリカの人間がイラン国内で捕まる事件が起こっていることに関して、アフマディネジャド大統領は「イランの法を犯すなと助言してもらいたい」とアメリカのメディアに対して警告している。

  2010年2月の31周年目のイラン・イスラム革命勝利記念日の行進には数千万人の体制派のイラン国民が参加し、同二月ハーメネイ師が「イラン・イスラム共和国は今年、覇権主義者との闘争(長年に渡る内政干渉と国際的な干渉)において、数十回目の勝利を遂げ、彼らを打ち負かした」と強調し、今年もイランは革命を守りぬいたことをその声明で述べた
  2010年2月23日、反体制派組織『ジョンドッラー』(「神の兵士」の意)の首領アブドルマーレク・リーギーが逮捕された。会見にあたったヘイダル・モスレヒー情報相は「このテロリストは2008年6月から7月にかけて、ジブラルタル海峡を渡って欧州の某国に渡航、そこでイランで破壊活動をするようこの男に要請がなされた」と説明した。続けて情報相はリーギーが逮捕の24時間前にアフガニスタンの米軍基地にいたところを撮影した写真を示し、さらにアメリカによって提供された同テロリストの身分証明書ならびにパスポートを見せた上で、「われわれは米英ならびに覇権体制の諜報機関に警告する。テロリストへの支援はやめよ」と語った。
  2010年2月27日付、リーギーは米当局が彼の率いるテロ集団に対して、各種武器や爆弾、通信機器などを提供していたことを認めた。さらに「アメリカ中央情報局(CIA)の幹部らは、イランと敵対し、同国に対抗する能力をもった組織であれば、いかなる組織であれ、それを支援するという考えをもっている。アメリカが〔直接〕イランに対して軍事攻撃を仕掛けることは困難だからだ」とも語り、ドバイの米関係者らは彼に対し、「イラン問題こそ問題だ」と明言、アメリカは彼に、「今や問題はターリバーンでも、アルカーイダでもない」と言ったという
イランの主張
また、上記と同じ声明の中で最高指導者ハーメネイー師は、「我々は覇権主義、支配体制、数カ国による世界征服に反対であり、それに立ち向かう。この数カ国の政府が、世界の運命をもて遊ぶのを許しはしない」と述べ(革命以前のイランはアメリカの傀儡を受けるパーレヴィ皇帝の圧制が敷かれていた)、イランに対する核問題、人権民主主義に関する虚言や口実探しの最大の原因は、イラン国民の(彼らへの)抵抗と(体制への)断固とした立場にあるとし、「現在、アメリカは再度、過去と同様、自らの役人をペルシア湾に送り込み、虚言を繰り返そうとしているが今やこのような言葉を信じる者は誰もいない。なぜならアメリカは、地域の国民の利益を考えたことはなく、その逆で、可能な限り、地域を自らの不当な利益の下で蹂みつけにしている」と述べた。さらに、本当に好戦的なのはアメリカであると強調し、「アメリカは、ペルシア湾を兵器庫にし、イラクアフガニスタンを攻撃し、パキスタンをも侵略している。このような状況の中で、イラン・イスラム共和国に対して虚言を浴びせている」と述べた。
  2010年1月には、イラン政府が自国への欧米の干渉政策の理由を、さらに具体的に述べている。イランの情報省海外担当次官は、イラン国営通信とのインタビューの中で、米英をはじめとする覇権主義体制がイラン人民によるイスラーム革命に対してなぜ敵意を抱いているのかということについて、「この(イスラムの価値観に基づく)革命(体制)は、短期間のうちに世界中の大衆に認知され、歓迎を受けた。そのため、米英をはじめとする覇権体制の諜報機関による体制転覆計画の標的となってしまったのだ。彼らはイラン・イスラーム共和国に対して侵略的な「ソフトな体制転覆」(実際的な戦争などでない内政干渉など)計画を企てた。この目的を達成するために、これまでにかなりの額の予算が正式に認められ、割り当てられている。」と述べ、アメリカ、ヨーロッパの干渉についてのイラン政府の見方を示した。
対イラン制裁(2010年)
2010年2月16日クリントン米国務長官は中東歴訪を終え帰国した。国連安保理による対イラン制裁の強化に向け、湾岸諸国の協力を取り付けるのが狙いとみられていた。カタールでは「イランは軍事独裁に向かっている」と発言、サウジアラビアなどでも同じような発言を繰り返した。オバマ政権は、政権発足以来対イラン外交の強化を方針としてきたが、一転して制裁などの強硬姿勢を前面に押し出している。2010年7月1日、オバマ政権はイランの金融・エネルギー部門と取引する企業への制裁強化を柱とする対イラン制裁法案に署名、同法は成立した。イランにガソリンを輸出する企業や、核開発にも関与する革命防衛隊と取引する金融機関への制裁を盛り込んでおり、米国の対イラン独自制裁としては史上最も厳しい内容である








このTopに戻る