日本の政界問題-1
2024.04.30-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240430-IRGZ5336PRCMFLQGJCIBE6IEPU/
「草津町に来て謝るべきでは」虚偽認定された性交渉証言に苦しんだ黒岩信忠町長の怒り㊤
(聞き手 奥原慎平)
町長室で性交渉を強要されたという証言に苦しめられた群馬県草津町の黒岩信忠町長が産経新聞のインタビューに応じた。
黒岩氏を巡っては、告発した元町議のA氏が令和2年12月に解職請求(リコール)の賛否を問う住民投票で失職すると、草津町が「セカンドレイプの町」と国内外から批判される事態に至った。一方、前橋地裁は今月17日、
黒岩氏がA氏に損害賠償を求めた訴訟の判決で、A氏の証言を「虚偽」と認定した。事件は一定の区切りを迎えた形となる。汚名は晴らされたのだろうか。
─疑惑の払拭に努めた訴訟で地裁判決が出た
「
公務時間中に町長室で性交渉したという衝撃的な内容で、裁判の結果が出る前から、さまざまなバッシングを受けた
。私が勝てば草津町の名誉も晴れるとの思いで提訴した。決定的な証拠はA氏が自ら隠し持っていた当日の録音テープが明らかになり、事件など起きていないことが裏付けられた
。A氏も『性交渉した』という自身の主張を噓だとはっきり認めた」
─新井氏に命じられた黒岩氏に対する慰謝料の額は275万円だった
「『草津町と町長をおとしめて、わずか275万円なのか』との指摘もあろうが、私のコメントは
『金額に不服はない』。
名誉毀損(きそん)での賠償金はこの程度で、そもそもお金を取ることが目的ではない。男女間のトラブルで明確に白黒がついた判決こそ大事だ。潔白を証明するために裁判費用に多額の私費を投じたが、通り魔にあったようなものでそれは仕方がない」
≪令和元年11月、新井氏が平成27年1月に黒岩氏と白昼の町長室で肉体関係を持ったという虚偽内容の電子書籍が出版された。「町長を好きになってしまった。私の気持ちが通じた時には嬉しかった」という新井氏の説明は、その後「町長にレイプされた」など場面に応じて変遷していく。一方、新井氏は町内に居住実体がなかったことも発覚し、町民からリコールが提起され住民投票で失職する≫
─リコールを巡って草津町はバッシングを受けた
「インターネット上で
『草津町民は黒岩と一緒になって新井さんをセカンドレイプしている』といった書き込みもあった。被害者を名乗る女性の主張ばかりが世間で採用され、私の主張は何も通じなかった。特にフェミニストたちの主張は
私や草津町を一方的に加害者扱いするものだった」
─どのような内容だったか
「リコールの傍聴に訪れたフェミニストの1人は
役場の外で『町長辞めろ』『町長出てこい』などとマイクで大きな声を出し、警察が出動する騒ぎになった。東京大名誉教授のフェミニストは議会関係者向けの機関紙に
『事実なら加害者を処分することだ、被害者を議会から追い出すとは本末転倒だ』など
私を加害者扱いする記事を寄せた。事件を巡って草津町議会をナチス・ドイツになぞらえた著作家のフェミニストもいた」
≪令和5年11月に新井氏が主張する性被害は「虚偽だった」「肉体関係はなかった」と新井氏の代理人弁護士が明らかにしたと報じられた≫
─新井氏の証言が虚偽だったと明らかになった後は
「一部、ネットで
『間違った』『申し訳なかった』というコメントを掲載した所もあったが、これだけ騒がせたのだ。本来草津町に来て謝るべきではないか。寄ってたかって叩いておいて、都合が悪くなると逃げだして…。全員とは言わないが、
フェミニストはひどい人たちだなと思っている。草津町に来てくれれば、私は会う。大きな声を出すようなこともしない。こういう顚末(てんまつ)で終わるとフェミニストは今後、本当に性被害を受けた人を助けようとしても信用されなくなるのではないか」
─草津町の名誉が傷つけられた具体的なデータはあるのか
「ネットで草津温泉には行かないというキャンペーンが展開された。専門業者を通じてネット上のネガティブワードを調べたところ、令和4年1月20日時点で草津町について『セカンドレイプの町』が35万件。『草津温泉に行かない』は69万4000件だった」
─4年半、虚偽の証言に戦い続けた
「私も人間だ。心が折れそうになったこともある。ただ、
妻も娘も私を信じた。孫は『じいは悪くない』と涙を流した。そういうのを見ると、なんて罪深いことをする人たちだったかと痛切に思う」(聞き手 奥原慎平)
2024.04.30-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240430-3UY3ONGQX5CDDAM7AAVHBPLFXY/
「世の中はひどい…言われっぱなしだ」性交渉証言に苦しんだ黒岩信忠草津町長の怒り㊦
(聞き手 奥原慎平)
町長室で性交渉を強要されたという証言に苦しめられた群馬県草津町の黒岩信忠町長が産経新聞のインタビューに応じた。
黒岩氏を巡っては、告発した元町議のA氏が令和2年12月に解職請求(リコール)の賛否を問う住民投票で失職すると、
草津町が「セカンドレイプの町」と国内外から批判される事態に至った。一方、
前橋地裁は今月17日、黒岩氏がA氏に損害賠償を求めた訴訟の判決で、A氏の証言を「虚偽」と認定した。
≪虚偽の証言を巡って令和2年12月の新井氏に対するリコールの賛否を問う住民投票は「失職に賛成」が2542票、「反対」が208票だった。賛成は92%、反対は8%に過ぎなかった≫
─黒岩氏の潔白を信じた町民は当初から多かったという
「
対外的に私は悪党にされたが、町民は私を信じてくれた。この問題が発覚した当時
『町長はなんてひどいことをするのか』と言った町民はいなかったし、逆に
『こんなバカな話があるわけないじゃないか』と言ってくれた。
リコールで92%もの町民が私を信じてくれたことは非常に大きな心の支えだった」
─新井氏が虚偽の証言をした直後のマスコミ報道について
「ワイドショーは当時いつも
『草津町長のレイプ事件』を報じていた。腹が立つので見なかったが、ものすごく拡散されたと思う。
これほどはっきりとした名誉毀損(きそん)事件もないはずだ。
テレビも含めて報道機関は新井氏の証言が虚偽だったと大きく取り上げるのが筋だと思うが、取り上げない。不満に思っている」
─町長室はガラス張りで扉も原則開かれているという
「新井氏に対するリコールを取材に来たテレビカメラのクルーを町長室に招いて『ここで(性交渉)できると思うか』と尋ねた。クルーはカメラを止めた後、
『これは無理ですね。でもわれわれには編集権がないもので…』といって結果として私が悪者のように報道されてしまった」
≪新井氏は令和2年12月、日本外国特派員協会で記者会見し、「性被害は事実だ」と訴えた≫
─新井氏の主張は海外メディアも報じる事態になった
「米紙の主要紙は『日本に日常的に性暴力を働く政治家がいる。日本は女性の性被害で後進国だ』という記事を出し、英国の主要紙も『日本の地方や国の政治における男性支配を浮き彫りにした』などと報じた。フランスの記者からも取材を受けた。
台湾ではこの事件が大学の教材になっていると聞く。ドイツの知り合いも事件を知っていた。草津町の汚名が世界に伝播された」
─海外に発せられた汚名は今回晴らされたと思うか
「ぜんぜん思わない。
地裁判決の内容を知ったならば再取材するのが礼儀だと思うが、その動きはない。みんなだんまりだ」
「
唯一共産党の機関紙『しんぶん赤旗』の編集幹部は草津町に来て、私に『間違った記事を出してしまった』と謝罪し、その後、
訂正記事を出した。私は『きちんと調査した上で報道してほしい』と伝えたが、赤旗だけだ。世の中はひどいですね…。いわれっぱなしだ。
たたかれるときはたたかれたが、それきり謝らない。間違ったら『ごめんなさい』ではないか」
≪黒岩氏は平成22年に町長に就任して以降、町中心部の観光名所「湯畑」周辺の再開発を進めている。令和5年度の観光客数は前年比17%増の370万人となって過去最多を更新した≫
─観光客数が増加している
「脅威的な数字だといえる。バブル期に達した観光客数300万人も22%上回った。ほかの大手の温泉地も観光客の数字が好調だが、どこもバブル期までは超えていない。女性に受ける景色づくりに力を入れたことが功を奏したかと思っている」
「私の使命は草津町へのお客さまを増やすことだ。町長就任時に『若い女性に支持される街づくりを目指す』と宣言し、『100年先にも通用するまちづくり』をテーマに、レトロでクラシックな街づくりを進めてきた。行財政改革しつつ新型コロナウイルス禍でも整備を続け、とことん魅力的な街づくりに努めた。事件でバッシングされたことも、バネになったかもしれない。
風評被害でお客が減ったなんて本当に忍び難いからだ」(聞き手 奥原慎平)
2024.04.28-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240428-MFK3UERDI5OVRAA32BRJE4ALM4/
自民・Y-1幹事長「まず信頼回復」「時間はかかる」 3補選全敗、早期解散に慎重か
自民党のY-1幹事長は
28日夜、衆院3補欠選挙で全敗が確実となったことを受け、「結果をしっかり分析したい。その上で、どうしたら党勢の回復、国民の信頼回復につなげられるかをまず考えたい」と党本部で記者団に語った。6月23日に会期末を迎える今国会中の衆院解散に慎重な姿勢をにじませた。
また、
「自民党に対する批判を重く受け止めなければならない」と強調。政治改革、物価高や円安、厳しい安全保障環境といった課題への対応に取り組むべきだとの認識を示し、
「時間はかかると思うが、国民の信頼を回復できるように努めたい」とも述べた。
2024.04.28-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240428-LB75NZTGA5O63C44YSTVUHZYE4/
『文春』発売前の辞職願提出は前代未聞 「パパ活」報道のS前防衛副大臣
(月刊『Hanada』編集長)
自民党危急存亡の時に、この議員たちはいったい何を考えているのか。 『週刊新潮』(3月7日号)が
スクープしたX-3参院議員の「歌舞伎町赤ベンツ不倫」に続いて、今週は〝文春砲〟が炸裂した。 『週刊文春』(5月2・9日ゴールデンウイーク特大号)の目玉。 「裏金前副大臣はパパ活&デリヘル常習!」
しかも、このS前防衛副大臣、『文春』に記事が出ると知るや、理由も言わず前代未聞の
「発売前辞職願提出」(25日辞職)。
パパ活について
<「うん。あ、性行為は無かったです。実はね、無かったんですよぉ~。だから同棲というか、〝シェアハウス〟という形態ですね」>
デリヘルについて
<―先週水、木と(新宿に借りているマンションに)デリヘルを呼んだ? 「うんうん。うん~」 唸り声を出し、ひと呼吸した後、こう続けた。 「よく分かりましたねぇ」>
情けなさ過ぎる。 『週刊新潮』(5月2・9日ゴールデンウイーク特大号)で、いちばん『新潮』らしい特集は「
『紅麹』だけではない『機能性表示食品』の実名検証」。
例えば、新聞などでも大々的に宣伝しているサントリーウエルネスの
「ロコモア」。成分のグルコサミン、コンドロイチンが「ひざ関節のスムーズさを支える」とうたっている。 しかし、と
千葉大名誉教授の山本啓一氏(生理学・生化学)。 <
「グルコサミンが膝関節などの痛みに効かないことは学問の世界では常識になっている」
「そのため、
企業は他のものを混ぜ合わせて効果が表れたように見せかけて売り続けています。
騙されてしまう消費者が悪いのか、それを知らせようとしない大メディアが悪いのか(中略)
サプリメーカーのCMは相当な収入源でしょうから、批判が難しいのでしょうか」>
『新潮』、昨年秋には連続してサントリーHDの新浪剛史社長批判を続けていた。
今後、サントリーの広告は絶対入らないだろう。
他誌については来週。
(月刊『Hanada』編集長)
2024.04.26-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240426-E34LNUTLBVCUTH22JNJUKLA5FM/
「脳みそ鳩より小さい」「いつ巨乳に」「育休取ったら殺す」問題発言数々の東郷町長が辞職
愛知県東郷町のA町長(57)による職員へのハラスメント問題で、
町議会は26日、A町長が提出した辞職願に同意した。
町が設置した第三者委員会は、町長による数々のパワハラやセクハラ行為を認定。その報告書には時代錯誤ともいえる発言の数々が記載されており、「町政に対する悪影響を生んだ」と指弾している。
「おまえらの脳みそは鳩の脳みそよりも小さい」
「春木川に落ちて、流れて行ってしまえ。…そのまま流れて、下流で見つかればいい」
これらの発言について、町長は第三者委の聞き取りにこうした言葉を用いたことは認めながらも、叱咤激励の意味があったなどと説明。しかし、報告書は職員の能力をさげすんだり、存在を否定したりする趣旨があるとしてパワハラと認定し、「人格否定に等しい」と厳しく断じた。
セクハラと認定された発言・行為も多い。
「いつ、巨乳になって帰ってくるの?」 「旦那さんとエッチなことをしているときに期待しているところじゃないところ触られるってことない?」
女性職員にこうした発言をしたほか、異性関係や妊娠についてしつこく尋ねることもあったという。 男性職員の育休取得に対する否定的な発言も繰り返されており、
「育休を1年取ったら殺すぞ」
「育休を1年取った職員がいたが、出世はできないな」 ・・・といった発言がマタハラに該当すると認定された。 ほかにも、大きな手術を前にした職員に対し、
「死んだ場合の保険はいくら?」
「保険金を町に寄付するつもりはないの?」 ・・・といった発言を行っていた。
弁護士3人による第三者委は、
739人の町職員を対象にアンケートを実施。回答した582人のうち2割近い108人が、ハラスメントを受けたとした。このうち具体的な日時などが示された案件について、
職員だけでなく町長らへの聞き取りも行い、町長が認めたり、録音などが残されたりしたものを事実と認めた。
2024.04.26-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240426-IZVMFWH7A5GK3O2OR7Z664675M/
元モー娘。の市井紗耶香氏は93分で「前」議員に 過去の参院最短記録40日を大幅更新
(奥原慎平)
アイドルグループ「モーニング娘。」の元メンバー、市井紗耶香氏(40)が
26日、在職1日で参院議員を辞職し、衆参両院の在職日数の最短記録を大幅に更新した。
市井氏は衆院東京15区補欠選挙に立候補した無所属議員の自動失職により繰り上げ当選し、午前8時半に官報に当選人として告示。同10時3分には参院本会議で辞職が許可されており、
在職時間は93分間という計算になる。
過去の在職日数が短い衆参議員は任期満了直前に繰り上げ当選した事例が目立つが、市井氏のように議員活動を行う意思がないとして辞職するケースは異例だ。
40日、45日、51日
参院事務局によると、過去最短の参院議員の在職日数は平成13年の金石清禅(しょうせん)氏の40日間だった。金石氏は海部俊樹首相の秘書官を務め、7年の参院選比例代表で新進党(当時)から出馬し落選。同党も9年に解党した。13年6月13日、オレンジ共済組合事件で友部達夫参院議員(当時)の有罪が確定し失職したのに伴い、繰り上げ当選した。保守党(当時)に入党したが、同7月22日に参院議員の任期満了を迎え、次は出馬しなかった。
2番目は昭和40年7月4日の参院選で当選したが、同8月17日に死去した自民党の田浦直蔵氏の45日間。3番目は終戦直後の22年に参院議員だったA氏の51日間。A氏は22年5月3日の参院選で当選した後、戦犯の該当者に指定され、同6月22日に議員資格が消滅した。
衆院の戦後最短は26日
衆院議員では、衆院事務局が把握する限り戦後、最も在職日数が短いのが、現在は福島県南相馬市議である立憲民主党の渡部一夫(いっぷ)氏の26日間。渡部氏は平成21年の衆院選で旧民主党比例東北ブロックで落選したが、24年10月22日、民主党の名簿順位で繰り上げ当選。同11月16日に衆院解散で身分を失った。
2番目は自民党のB氏で31日間。15年11月9日の衆院選で当選したが、公選法違反(買収)容疑で逮捕され、同12月9日に議員辞職した。3番目が8年の衆院選で新進党比例東海ブロックで落選した半田善三氏の39日間。12年4月25日に繰り上げ当選し、同6月2日に衆院解散を迎えた。衆院選に出馬したが落選した。
戦前の衆院議員の最短の在職日数は明治26年の小磯忠之輔氏の9日間、次いで24年の佐藤運宜(うんぎ)氏、大正13年の加藤勝康(まさやす)氏の18日間とみられる。3人とも補選で当選した直後に衆院が解散され身分を失った。
市井氏は令和元年7月の参院選比例代表で旧立憲民主党から出馬し次点で落選。市井氏を抑えて比例代表で当選した無所属議員が28日投開票の衆院東京15区補選に立候補し自動失職したため、市井氏は繰り上げ当選したが、「政治活動を再開する予定がない」などと辞退する考えを示していた。
(奥原慎平)
2024.04.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240425-6LX7DGXHCFPIZLOS3WNWN7LSKY/
S元防衛副大臣が議員辞職 女性問題と報道
衆院は25日の本会議で、
自民党を離党したS衆院議員=比例東海=の辞職を許可した。
S氏は、妻子を持ちながら別の女性と金銭援助を伴う同居をしていたと文春オンラインに報じられていた。
2021年衆院選の自民比例名簿に基づき、森由起子氏が繰り上げ当選する公算
S氏は静岡県磐田市議などを経て、12年に初当選し、現在4期目。安倍派に所属し、派閥の政治資金パーティー収入不記載事件を受けて昨年12月、防衛兼内閣府副大臣を辞任していた。
2024.04.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240425-42F4YALGCZJO7L6ZSB6SBB7OF4/
帯広市職員にも威圧言動か 自民長A氏、北海道
札幌市や北海道職員への威圧的な言動が問題となっている
自民党のA岳参院議員(北海道選挙区)を巡り、帯広市でも複数の職員が叱責を受けたなどと説明していることが25日、市への取材で分かった。
市はA氏に言動に気を付けるよう要請した。
帯広市は札幌市のB市長らが問題を指摘したことを受け、職員に調査。A氏との電話や、面会した際に威圧的な言動を受けたとの回答が複数あったという。
2024.04.23-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240423-ZRXX4EYVOZJNPENQINOMMRGSDU/
高市早苗経済安全保障担当相が靖国参拝 例大祭に合わせて 「国策に殉じた方々の御霊に尊崇の念」
高市早苗経済安全保障担当相は
23日、東京・九段北の靖国神社を春季例大祭に合わせて参拝した。参拝後、記者団に
「国策に殉じた方々の御霊に尊崇の念を持って感謝の誠をささげた」と述べた。
高市氏は私費で玉串料を納め、「国務大臣 高市早苗」と記帳したと明らかにした。
例大祭初日の21日には、
岸田文雄首相が
「真榊」と呼ばれる供物を奉納した。
閣僚では新藤義孝経済再生担当相が参拝した。議連の一斉参拝は秋季例大祭の期間中だった令和5年10月18日以来。
2024.04.19-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240419-6NOOBQWINJIQNKYGYPPFCGUKEE/
「中国系に公金ダダ漏れ」発言訴訟 大阪・泉南の添田市議は請求棄却求める
大阪府泉南市の添田詩織市議の
インタビュー記事やインターネット上での発言で名誉を傷つけられたとして、イベント企画会社「TryHard Japan」(大阪市)が添田市議らに計1100万円の損害賠償などを求めた訴訟の第1回口頭弁論が19日、大阪地裁(達野ゆき裁判長)であった。
添田氏側は請求棄却を求め、争う姿勢を示した。
訴状によると、添田氏は昨年2月、週刊誌上で同社を「中国系企業」と指摘し、多額の公金が「中国系企業に〝ダダ漏れ〟している」などと述べたという。
同社によると、大付楽洋(おおつきらくよう)代表取締役は以前、中国籍だったものの現在は日本国籍。この日、大付氏は意見陳述し
、「政治家が票集めという私利私欲のために、事実無根のヘイトスピーチで私たちや家族を傷つけている」と訴えた。
添田氏は取材に対し、具体的な反論は今後するとしつつ、「公益性の観点からの指摘でヘイトスピーチには当たらない。数多くの公共的な事業を請け負っている立場で、疑惑の指摘を受けるのは当然のことだ」と述べた。
同社は各地で音楽イベントや花火大会などの企画・運営を手がけ、韓国の人気タレント「DJ SODA(ソダ)」さんが出演した昨年8月の泉南市での音楽イベントも主催している。
2024.04.18-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240418-OPT6PKCMMZJTFHHPKLTREUYTCY/
<独自>「ご飯論法」A氏にブログ削除要求 共産福岡県委 言論封殺の懸念
(千田恒弥)
共産党福岡県委員会が2月に開いた県党会議で、流行語大賞で入賞した
「ご飯論法」の
発案者の党員で漫画評論家のA氏に対し、党側が規約違反と認定したブログの削除を求めていたことが18日までに分かった。産経新聞が関係者から入手したメモでは
「ブログを削除し、自己批判すべきだ」などと幹部が迫っており、
言論封殺と批判される可能性がある。産経新聞は党側に事実関係の確認などを求めたが、同日までに回答はなかった。
A氏は党首公選制を訴えて除名されたジャーナリストのB氏の処分見直しを県委員会内で主張。その議事内容をブログで公表したことが規約違反に当たるとして、2月の県党会議でA氏を役員である県委員に再任しなかった。
県党会議では、内田裕県委員長による活動報告後に討論が行われ、A氏にも発言機会が与えられた。
A氏は、ブログへの投稿を規約違反とした党側の決定は
「虚偽決定」と反論。内田氏ら県党三役から「除名」をほのめかす文書を示されながら
「自己批判を強要された」などと主張した。自らへの調査が(2月時点で)8カ月にも及ぶにもかかわらず、
「調査の結論が出ていないのは証拠がなく規約違反ではないためだ」とも述べ、その不当性を訴えた。
こうしたA氏の主張に複数の幹部が反論。最初に発言した幹部は
「A氏の規約違反の根拠はブログにあるが、いまだに削除されていない。規約違反を認めて素直に自己批判した方がいい」と要求。別の幹部は
「A氏の行為を喜ぶのは支配勢力や、共産党の解体を願う勢力である。ブログを削除し、自己批判すべきだ」と非難した。
一連のやりとりを引き取った内田氏は
「A氏は党内議論を勝手にブログで公表し、党会合で彼を批判した県委員の発言も勝手に公表した」と指摘し、
「規約違反」との決定を変えなかった。
一方、A氏が討論の機会を与えられたことについて、内田氏は「少数意見でも議論した点で、民主集中制が発揮できた」と評価した。
(千田恒弥)
2024.04.12-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240412-3OLZ3ONQ3RLOHLL533Z45U3EUY/
達増岩手県知事、会見で辞任した静岡県のA知事の発言を「典型的な不適切発言」と一刀両断
岩手県の達増拓也知事は12日、職業差別発言と問題化し、
静岡県のA知事が辞任する引き金になった今月1日の新規採用職員への訓示を「典型的な不適切発言だったと思います」と
一刀両断した。
会見で
達増知事は「シンクタンクがやるような仕事を県の仕事でもやりますけど、県は現場を持っているのが強みというところがあって、牛を飼ったり、野菜を売ったり、物を作ったりという研究を担当する職員もいれば、現場に入って生産者と一緒になって向上を図っている職員もいる」と述べた。
一方、
全国知事会長の村井嘉浩宮城県知事が言及した国スポ(旧国体)について「県の持ち出し予算、県が動員しなければならない人手、これは負担が大きいとな思っている。それを国が国家的な行事という観点から国が直接、予算を確保し、国の方でさまざまな人手を確保した方がよい。それができないと全国の都道府県が今までのような形での開催は極めて困難であろう」との認識を示した。
2024.04.12-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240412-Z73SM2XGSBO2FBKIRUMT2L2YEE/
小池都知事、カイロ大卒「大学が卒業を認めている」 声明は「大学が意志を持って発出」
東京都の小池百合子知事は12日に都庁で開かれた定例記者会見で、
前回都知事選直前の令和2年6月に自身がカイロ大を卒業したことを認めた大学側の声明の作成に、当時小池氏の周辺にいた人物が関わったとする一部報道について、
「記事が出たことは承知しているが大前提が違う。卒業していないと言っておられるが、大学が卒業を認めている」と述べた。
小池氏はこれまでも同様の説明を繰り返し卒業証書も示してきたとして、「選挙のたびにこうした記事が出るのは残念だ」とした上で「卒業を証明するのは大学で、(カイロ)大学が何度も(卒業を)証明している」と強調。文案を小池氏側で作成したとされたことに「大学が意志を持って発出された」と指摘した。
月刊誌『文芸春秋』5月号に掲載された記事によると、2年6月に駐日エジプト大使館のフェイスブックに掲載された小池氏のカイロ大卒の経歴を「証明する」とした声明の作成過程を指摘。
元環境省官僚で当時は小池氏が特別顧問を務める都民ファーストの会事務総長だった小島敏郎氏が公開した手記では、小池氏から文書作成の協力を求められたとしているほか、作成にほかの周辺人物も関わっていたと指摘。小島氏が卒業の事実に関して疑義を示している。
2024.04.12-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240412-3JV54OL36FHLZLFMNSTTV7XOTU/
自民・A氏「汚点を教訓に表現方法を変えていく」 北海道職員らに威圧的言動
(奥原慎平)
自民党の長A参院議員(北海道選挙区)が12日、国会内で記者団の取材に応じ、
北海道や札幌市の職員への威圧的な言動が問題視されていることについて
「無自覚だった。汚点を教訓にして、自分自身の表現方法を変えていく。表現方法を政治活動で最優先事項にしていかないといけない」と釈明し、
議員活動を続けていく考えを示した。
出張は妥当
A氏を巡っては、北海道が令和5年度の1年間で62回、札幌市は26回にわたって東京などに幹部職員が出張し、A氏の要求に対応していたことが判明している。
A氏は道幹部職員らの出張について「やり方は妥当だったと思う」と述べた上で
「(道幹部の62回の出張は)ほかの国会議員(との面会)も含めた回数だ。
単独で私の所に来た数字は16回。緊急を要する場合も含む」と述べた。「緊急を要する場合」には昨年夏以降の中国によるホタテなどの日本産水産物の禁輸措置への対応などを挙げた。
A氏の言動に関して、札幌市の秋元克広市長が10日の記者会見で「厳しい言葉で萎縮した職員が複数確認された」と述べている。A氏は「本当に申し訳なかった」と謝罪した。
「パワハラの権化」の指摘
また道幹部ら以外にも官公庁の職員に対する威圧的な態度も指摘されている。ある省庁幹部の1人は産経新聞の取材に「A氏はパワハラの権化のような人。A氏の事務所に政策の説明のため訪れた職員に対して『なぜ課長が来るのか。俺のところに来るのは少なくとも局長級以上だ』といって部屋から追い出していた」と漏らす。
A氏は「自分の表現を365日、24時間改めていく。これだけ指摘されて、自分も無自覚だったことを恥じている。汚点を教訓にして表現方法を変えていく」と述べ、「国会議員になって、地域を意識してぶれずに活動してきた。今回の出張も含めて地域の課題を解決するためだということは間違いない」と強調した。
(奥原慎平)
2024.04.11-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240411-3M4QMYVQDBP5HH4Z3UH65BTELU/
自民・A氏対応で北海道幹部の出張年間60回超、「携帯なんか触るな」と怒鳴る姿も
(坂本隆浩)
北海道や札幌市の職員に対する威圧的な言動などが指摘されている自民党のA参院議員(北海道選挙区)を巡り、
北海道は令和5年度の1年間に62回、札幌市は26回にわたって東京などに幹部職員が出張し、同氏の要求に対応していたことが分かった。道の担当者によると
道内選出の国会議員でこうした対応をしているのは「A氏のみ」という。道、市ともに5年度以前の出張状況の調査を進めており、判明次第、公表する方針だ。
A氏を巡っては週刊文春が3月、
同氏の要求への対応で札幌市職員の1カ月の残業が100時間を超えているなどと報道した。札幌市の秋元克広市長は3月27日の記者会見で「業務負荷がかかっているのは事実。体制の強化で対応していきたい」などと説明。
北海道の鈴木直道知事は4月5日の会見で「出張はいずれも適切だった」としながらも、幹部職員への確認で「20回以上出張をしていた職員もいた」などと述べた。
北海道がA氏と接点の多い幹部職員4人の出張状況を調査したところ、5年度の1年間だけで東京などに62回の出張をして同氏の要求に対応したことが確認された。最も多い人は25回に上っている。
鈴木知事はこうした状況を受けて「電話で改めるよう申し入れた」という。道は5年度以前の出張状況について、ほかの職員の状況も含めて調査を行う方針で「結果は公表したい」としている。
札幌市は脱炭素社会を目指すGX(グリーントランスフォーメーション)部門の職員7人が5年度、26回にわたり東京や福岡などに出張し、A氏との勉強会や意見交換に対応したという。
秋元市長は10日の記者会見で
「A氏の厳しい言葉で萎縮した職員が複数確認された」とし、同氏に面会するための出張について、すべての部署を対象に調査することを明らかにした。
A氏は平成22年7月の参院選で初当選し、現在3期目。道内経済界からは
「多くの面で貢献していただいている」との声がある一方、
厳しい言動や威圧的な態度が指摘されていた。
道内のある自治体幹部は産経新聞の取材に対し、「政策に関して『あれはどうなった』と問い合わせがあり、『明日(午前)9時』と言う。『来い』とは言わないが、時間を指定されたら対面という意味しかない」と話す。
また、A氏への対応の中で
「スマホを手にした同行者が『携帯(電話)なんか触るな』と怒鳴られている様子も目の前で見た。同様の話は北海道や札幌市以外の自治体職員から複数聞いている」と語る。
6日に札幌市内で報道陣の取材に応じたA氏は「表現方法などに関して無自覚だったと心から反省している」などと述べた。
(坂本隆浩)
2024.04.10-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240410-SNXFY5AE5NO6ZLFMLOO6Q325QY/
辞職願直後の定例会見詳報④ 川勝知事「私はずっとリニア推進派」
―多くの人たちがこのリニアの問題、道筋が見えたという実感は持っていないと思うんですが、それでも任期を残して辞める、このやり方は
「そうですね、もう一つございましてね、県政の停滞というのがありますが、やはりご案内の通り、私の言動が、私の言動だけです。県民関係ないんですよ。すばらしいんですよ。住んでよし、訪れてよしの所なんですね。
そこに私の言動のせいで静岡県が厳しいことを言われるというのは誠につらいことです。したがって、これ、なるべく早く止めたいと、一生懸命やったつもりですけれども、なかなかそれはできませんで、しかしながら、それでもなお放り出すことができないわけですね」
「だからこれはやっぱりリニアのことについて、そのいわゆる工事計画、それから当事者が言ってらっしゃることですから、これに沿って、しっかりとモニタリングをしていけばいいという道筋が見えたということで、私は皆様にお約束したことは、こういう形で今、これから進んでいきますよと。私は矢野さん(モニタリング会議座長)を信じてますので、従いまして、あとはお任せできると、バトンタッチできると思いました」
―知事はこれまで一貫して「リニア推進派」と主張してきましたが、今でもリニア推進派であることは変わりはないのか
「変わりありません。やはり1970年代からやって来て、これは日本の技術のいわば最先端といいますか、エキスが入ってるんですね。それにかけてですね、人生を終えたというか、後輩に引き継いでいった人たちがいらっしゃるわけです。
私はその思いも知ってますし、推進派から一度も外れたことはありません」
「ただ、南アルプスとの両立をしなくちゃいけないと。これはやっぱり難しい課題です。しかもこれは2010年前後に突然に入ってきたルートですから。したがって、十分な調査ができてないということもだんだん明らかになっています。ですからこれからも2034年ですか、かかるということですから、したがってですね、推進には変わりはありません」
―問題となった訓示でのあの発言がなければ、仮にモニタリング会議の矢野座長から、リニア静岡工区の工期を伝えられた後も、辞意を固めることはなかったということでよろしいでしょうか
「それはちょっと正確ではありませんね。いろんな言動が世間をお騒がせしていることについては、針のむしろのようなところでありますから十分に自覚しております。しかしそれは辞任の理由にはなりませんで、先ほど申しました通り、3月29日の矢野さんの質問ですね、それに対してJR東海さんが先ほど言ったような形で答えられた。これをどうしていくかということについてハイレベルで考えていきたい、これに協力してくれるかということだったわけです。私は『協力しましょう』と。そして『私が出るんですか』と言ったら、先ほど答えた通りナンバー2でいいと。これはJR東海もナンバー2、そして国交省もそれに応じた方が出てこられて、3者で頻繁に会合を重ねて、工期が10年以上かかるということで、これを一つ一つどういうふうにして解決していくかということについて話し合うということで。『君(知事)は最後に調印するときとかなんかに出てくれればよろしい』と。『じゃあ、矢野さんそのときまで頑張ってください』と。『(座長として)10年以上ですね』といったら『ハハハ』ということだったわけです。実際そういう話だったわけですね
「だから私は『お任せします』と言いまして、今お話ししたような形で、ここで僕の手を離れたと、これが本当の、ここでやめていいというふうに思った理由です」
―今月3日に知事は公務と称して、会見を切り上げて鈴木修氏(スズキ相談役)と面会していますが、これは政務ではなかったのでしょうか。仮に公務であれば面会の趣旨と内容の説明をお願いします。また、浜松へは公用車で行ったのか、別の交通手段を利用されたのか教えていただきたいです
「私、公務と言った覚えは全くありません。これはですね、3月23日に(はままつ)フラワーパークで(浜名湖花博の)テープカットがあったわけです。そのテープカットのときにご一緒したわけですね。そのときにこれからごはん食べないかということだったわけです。お昼ごはんを。ところが、(静岡)社会健康医学大学院大学の学位記授与式がございまして。ですから間に合いませんので、きょうは無理ですと。また日を改めましょうということになりまして、4月のあれは、3日ですか、これは私一人でですね、新幹線で往復して会いに行きました。これは公務ではありませんし、公務といった覚えはありませんが、何か誤解を生むところがあったんでしょうか。(県幹部に)説明できますか」
(県幹部)「恐らく3日の会見の最後に、私どものところで声をかけるときに、ちょっと公務という言葉を使ってしまったのではないかなと思っております。正しくは所用でございます。申し訳ございませんでした」
(知事)「日程調整をしてから行きますんで。こちらを離れるときには最後は必ず日程調整しますから。日程調整は言ってみれば公の仕事ですから、それが念頭にあったかもしれませんね」
2024.04.08-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240408-5M26T7JN4NJGXNJTRXX2N2TAXU/
静岡のA知事、10日にも辞表提出の方針 知事選は5月9日告示の可能性
辞意を表明している静岡県のA知事が、
10日にも辞職の届け出を県議会議長へ提出する方針であることが8日、関係者への取材で分かった。
知事選は5月9日告示、同26日投開票となる可能性もある。知事選には、元総務省官僚で静岡県副知事も務めた大村慎一氏が立候補を表明している。
2024.04.06-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240405-ZFNYLL7D6JIP5FTIW4DVFUL3BI/
静岡・A知事、自身の職業差別的な発言を撤回・謝罪「原稿を用意しないスタイル反省」
静岡県のA知事は5日、県庁で記者団の取材に応じ、新規採用職員向けの訓示の中で「野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノを作ったりとかと違い、皆さんは頭脳、知性の高い方」などとした
自身の発言の一部を撤回し、
謝罪した。
A氏は3日の会見でこの発言について謝罪したが、発言の撤回はしない考えを示していた。
撤回の理由についてA氏は「生業の違いについて申し上げたつもりだが、(意図が)通じていないという指摘もあり、撤回することにした」と説明。「原稿を用意せずに話すのがこれまでのスタイルだったが、反省している」とも述べた。
発言を巡っては、4日に県議会最大会派の自民改革会議と公明党県議団の代表者が知事と面会し、撤回などを申し入れた。
県によると、訓示での発言に対する問い合わせや苦情の電話、メールなどが5日時点で計2571件寄せられ、
「発言を撤回しないのはおかしい」「即刻辞任すべきだ」といった声が聞かれたという
2024.04.04-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240404-HW2635X3V5MFFCI2PKIFVYY564/
A知事発言「言語道断、アウト・オブ・クエスチョンだ」 群馬の山本知事も強く批判
静岡県のA知事の職業差別と批判された発言について、
群馬県の山本一太知事は4日、「農業、畜産業、そしてモノ作りに支えられている群馬の知事として看過できない。
言語道断、アウト・オブ・クエスチョンだ」と批判した。
定例会見での質問に答えた。山本知事は「これまで私は他県の知事について、それぞれ事情もあり批判などは控えてきた」とした上で
「この発言はいくら他県の話とはいえ、看過できない。知事がこんな風に考えていると1%でも思われたら本当に迷惑だし、全国の農業、畜産業、モノ作りをされる方々に謝罪すべきだ」と述べた
A知事は1日、県の新人職員への訓示で
「野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノを作ったりとかとは違い、皆さんは頭脳、知性の高い方。それを磨く必要がある」などと語り、批判されていた。
これを受け、A知事が辞意を表明したことについて、山本知事は「お辞めになるのはご本人の判断。それについてコメントすることはない」と語った。
2024.04.03-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240402-CQS6OZPWHRDM7C4W6ZZMXIBQL4/
静岡・A知事の電撃辞職表明「責任を取らざるを得ない」 立民県連会長の源馬謙太郎氏
立憲民主党静岡県連会長の源馬謙太郎衆院議員は2日、A知事が県議会6月定例会後に辞職する意向を表明したことについて、産経新聞の取材に
「(A氏は)次に問題発言すれば辞任するといっていた。今回はかなり良くない発言。責任を取らざるを得ないだろう」と述べた。
A氏は1日、新規採用職員らに「毎日毎日、野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノを作ったりとかと違い、基本的に皆さんは頭脳、知性の高い方たちだ」と訓示。
「職業差別だ」と
批判を浴びていた。
源馬氏はA氏の訓示について
「県民が寄せる声は一段と厳しい。発言が報道機関に切り取られたかと思ったが、(全体を)確認したが、今回の発言は今までの(問題)発言とは種類が違う発言だった」と語った。
A氏は問題視される不適切発言を繰り返しており、令和5年7月には記者会見で「また不適切発言をすれば辞職する覚悟で職務にあたる」と語っていた。
2024.04.03-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240402-UFJRMA6IGNHC3CVA4CGNVICOLQ/
静岡・A知事の電撃辞職表明 「発言の重大さ踏まえた」自民県連会長の城内実氏
自民党静岡県連会長の城内実衆院議員は2日、
A同県知事が県議会6月定例会後に辞職する意向を表明したことについて、産経新聞の取材に
「(A氏は)これまで累次にわたって不適切な発言があったが、今回は極めて不適切だ。その重大さを踏まえて、責任を取って辞任することを表明したのだろう」と語った。
A知事は1日、新規採用職員らに「毎日毎日野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノを作ったりとかと違い、基本的に皆さんは頭脳、知性の高い方たちだ」と訓示し、
「職業差別だ」と批判を浴びていた。
令和3年6月の知事選で自民党は新人の元参院議員を擁立したが、95万票を獲得して4選を果たしたA氏に33万票差で敗れていた。
2024.04.03-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240403-KR4N6P434JMYVHTDCMSGGN3DSE/
静岡市長「極めて不適切」 辞意表明のA氏「野菜売るのと違う」発言、波紋拡大
静岡市の難波喬司市長は3日、
A静岡県知事が「県庁はシンクタンク。野菜を売るのとは違う」などと発言したことについて
「極めて不適切。ありえないレベルだ」と批判した。市役所で記者団の質問に答えた。
浜松市の中野祐介市長は「急な退任の表明で大変驚いている」とのコメントを2日に発表。県内では突然の辞職表明に波紋が拡大した。
難波氏は2014年5月~22年5月、副知事として、川勝県政を支えた。リニア中央新幹線の静岡工区を巡っては、A氏が環境への影響に懸念を示し、着工を認めておらず、トンネル掘削工事を始められない状況が続いている。
A
氏は1日、県の新規採用職員への訓示で「県庁はシンクタンク。野菜を売ったり、牛の世話をしたり、ものをつくったりとかと違い、皆さまは頭脳、知性が高い人たち」と発言。県庁に職業差別との抗議の電話やメールが殺到し、
2日夕、6月の県議会で知事職を辞職すると表明した。
2024.04.02-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240402-DIGH3UYFDBP77DL2NRQC22HUSY/
A平太知事の辞意表明でリニア前進に期待の声「石が取り除かれた」
静岡県のA知事が辞意を表明したことで、
着工のめどが立っていなかったリニア中央新幹線の静岡工区の建設工事が動き出す可能性が出てきた。
長野県駅(仮称)が設置予定の長野県飯田市では、飯田商工会議所の原勉会頭(74)が「一つの石が取り除かれた」と表現。
リニア開通の不透明感が払拭され、出遅れていた地元への投資が活発になることを期待し「地域の発展に向け対応したい」と意気込んだ。
沿線自治体で早期開業を求めている神奈川県の幹部は「早期開業へのハードルが低くなった」と今後の進展に期待した。
JR東海は先月29日、
品川―名古屋間の令和9年開業の断念を表明。工期は10年程度と見込み、開業は早くても16年以降になる見通し。
焦点は次の知事選だ。着工に賛同する候補の当選が早期開業の条件となる。甲府市選出の自民党県議は「新しい知事が着工を進めるよう期待する」と語った。関係者によると、
A氏はすでに後継を打診。政府関係者は「知事選で負けたら元も子もない」と話した。
2024.03.28-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240328-QWLUZXEBHBKIJGH3AUPPALK2NA/
政治とカネ「世論を大切に落着いて制度改革を」伊吹文明元衆院議長 党内の気のゆるみ懸念
(聞き手 大島悠亮)
伊吹文明元衆院議長がこのほど、37年の政治生活を保守の視点で証言した著書「保守の旅路」(中央公論新社)を出版した。
自民党の派閥の政治資金パーティー収入不記載問題や
露出の多い衣装の女性ダンサーを招いた自民党和歌山県連主催の会合などが国民の批判を呼ぶ中、
政治の現状や自民党の「今」をどう見ているのか。
伊吹氏に聞いた。
「奇妙な安心感」で自民は緩み
近頃の自民党は政治とカネの問題や青年局のパーティー問題など、恥ずかしいことが多いと思います。野党の支持率が民主党政権ができたときのように高くないので、
自民党にある意味、「奇妙な安心感」があって気の緩みがあるんじゃないか。いつでもとって代わる政党がないと、日本の民主政治は機能不全になる。日本の安全保障や国民の日常生活が心配ですね。
信頼回復に取り組むためだったのでしょうが、岸田派(宏池会)元会長の岸田文雄首相(党総裁)は自ら派閥解消を表明し、二階派(志帥会)と安倍派(清和政策研究会)も追随し、解散しました。
ただ、
何事にも長所と短所があります。派閥もそうです。短所で失敗したからといって長所まで捨てると、後々、副作用が大きい。
現在の小選挙区制度導入時の河野洋平元自民党総裁は、今になって「あれは失敗だった」と述懐しておられますよね。
派閥解消で党総裁への権力集中を懸念
この派閥解消を巡る岸田さんの対応を見て、私は小泉純一郎元首相のエピソードを思い出しました。
リクルート事件や東京佐川急便事件など金権政治批判が今のように強く、政治改革が必要という議論になった際、若かりし小泉さんが中選挙区制度から政党主導で小選挙区制度に変更することに猛反発していました。
「こんな制度を通したら、定数1の公認権と政党助成費の配分権を持つ党総裁に全員がひれ伏すことになる。独裁をつくる制度だ」とね。
でも、その後、
小泉さん自身が党総裁(首相)になると、ご自身が懸念していた権限を目いっぱい使っていました。衆院で造反があったものの、平成17年の郵政改革
法案は通しているにもかかわらず、参院で否決されたという党内事情で衆院解散・総選挙に踏み切り、反対の議員を「抵抗勢力」と位置づけて刺客を立てた。
私は、あれで古き良き自民党の体質がかなり壊されたと思います。今回も総裁が派閥を解消させればどうなるか。私は小泉さんを思い出したが、岸田さんはそこまでは考えてはいなかったのかな。 また、
派閥解消の際、岸田さんから他派閥に連絡はなかったようです。若い議員や立候補予定者といった影響を受ける人らのことを考え、各派に事前に連絡ぐらいはするのが人間関係の原点だと思いますね。
岸田官邸は
政策に強い人は多いが、人を動かし、協力してもらうという政務的感覚の人が少ないように思います。
衆院選は年内実施
党内のガバナンスも心配です。
私の幹事長時代の党総裁(首相)は福田康夫さんでしたが、党のことは全て任せていただいており、党務の報告はしていたが、幹事長として政策には口出しはしなかった。そういう関係であるべきだと思います。
総裁が派閥解消や自らの政治倫理審査会への出席を党執行部と協議せずに決めるなど、かつての自民党ではあり得ないですね。
衆院解散・総選挙は年内にはあると思います。まずは
党内ガバナンスを立て直し、政治とカネの問題について、世論を大切に、しかし、それに流されず現実に機能する制度・法律に改正することです。国民がどう反応し、内閣支持率がどう動くかを見極める必要もあります。
その見極めに失敗すると、自民党にとって良い結果は出ないでしょう。「ポスト岸田」などと言っている状況でしょうかね。
自民党が15年前に野に下った際、谷垣禎一さんが総裁で、私が党の新しい綱領案を書き直しました。当時の民主党政権は無定見なスローガン政治でしたから、対立軸を意識して反リベラルで保守色が強すぎたという反省がありますが、
これが自民党の憲法です。自民党が危機にあったときに書いたものなので、今一度読み返してもらうと、「なるほど」と思うことも多いはずです。
(聞き手 大島悠亮)
伊吹文明元衆院議長(いぶき・ぶんめい)
昭和13年、京都府生まれ。京大経済学部卒。大蔵省(現財務省)を経て58年の衆院選に自民党から立候補し、旧京都1区で初当選。以降12回当選。文部科学相、党幹事長などを経て平成24年から約2年間、衆院議長を務めた。令和3年の衆院選には出馬せず、政界引退。
(インタビューは13日に行いました)
2024.03.27-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240327-IY7M7MXPNRLPLGCJ3WSHRNGCZ4/
岸田文雄首相、自身が役職停止処分なら党総裁の役職「外れる」 参院予算委
岸田文雄首相は
27日午前の参院予算委員会で、自民党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件を巡り、党総裁である自身の処分が党の役職停止となった場合の対応について「党規約をそのまま読めば、役職を外れるということになる」と述べ、
総裁を外れるとの認識を示した。
処分の
うち党の役職停止は8段階中3番目に軽い。党内では首相に対する重い処分は見送られるとの見方がある。首相は「
私も含めて党の手続きと判断が尊重されなければならない。処分は何も決まっていない」とも語った。
首相は安倍派(清和政策研究会)幹部の再聴取について「来週に向けて続けていきたい」と説明した。
過去に同派会長を務めた森喜朗元首相の聴取については「個人的にこの問題に関わっているという指摘は把握されていない」とした一方で、「追加の聞き取り調査の中で必要な関係者に話を聞きたい」と述べた。
次期衆院選への不出馬を表明した
二階俊博元幹事長に対する処分の有無については「選挙に出馬しないという判断は重く受け止めているが、処分については決めていない」と述べた。
立憲民主党の杉尾秀哉氏への答弁。
2025.03.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240325-2G62Z5B64VMKTGAXUO4XXSS5JY/
自民・A-2氏の不出馬表明、党内に波紋 処分に影響も 世耕弘成氏の苦境も背景か
(大島悠亮、長橋和之、竹之内秀介)
なぜ、今…。
自民党のA-2元幹事長が次期衆院選への不出馬を表明したことを受け、
党内に波紋が広がっている。二階派(志帥会)を含む派閥パーティー収入不記載事件への「政治責任」を理由に挙げており、党による関係議員への処分に影響を及ぼす可能性もある。
野党は自民重鎮の退場を踏まえ、岸田文雄政権を改めて追及する構えだ。
「自民が再び国民の期待に応えられる政党として再起することを願う」 A-2氏は不出馬を表明した25日の記者会見でこう述べた。高齢が理由かと記者に問われ「お前もその年が来るんだよ」とすごむ場面もあった。
岸田首相(自民総裁)は25日の参院予算委員会で、A-2氏から不出馬の意向を同日朝に伝えられたとし、「熟慮の上の判断だろうから、重く受け止めると申し上げた」と明かした。
A-2氏は事件のキーマンの一人だ。立憲民主党の石橋通宏氏は「(自民による)処分を逃れるために不出馬を伝えたとの報道がある」と指摘したのに対し、首相は「これから党の手続きに基づき判断していく」と評価を避けた。予算委終了後にはA-2氏らと党本部で会談し、議員生活の思い出話に耳を傾けた。
自民幹部はA-2氏の処分に関して「『出馬しない』と言っているのだから、できない」と指摘。公明幹部も
「選挙に出ない人を処分しても仕方がない」と述べた。また、
二階派と同じく事件が直撃した安倍派(清和政策研究会)の中堅議員は「わが派は誰も責任を取っていない。暗澹たる気持ちだ」と語った。
選挙区事情を踏まえた判断との見方もある。
A-2氏が当選を重ねた衆院和歌山3区(次回から新和歌山2区)の後任を巡っては、水面下でA-2氏の近親者とR前参院幹事長が競ってきた。しかし、安倍派幹部であるR氏のくら替えは事件の影響で困難視されており、A-2派幹部は「R氏が公認候補にならないという安心感からの不出馬表明だ」と解説する。
A-2氏はこれまで首相と距離を置いてきただけに、次期総裁選など政局への影響の有無にも関心が高まっている。 A-2氏側近は不出馬表明の背景について、幹事長時代に党員拡張に取り組みながら、政治不信を招き、「(令和5年に)党員数が約3万人減ったことが大きかった」と説明。その上で不敵な笑みを浮かべながらこうも続けた。
「衆院議員の任期いっぱいは頑張る。政局で黙っている人ではない。これで守るものも失うものもないわけだから」(大島悠亮、長橋和之、竹之内秀介)
2024.03.20-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240320-OOAWCEUP2JIN5PRG6IZVRDJDDM/
国家は私を使って」A被告が衆院東京15区補選に出馬表明 22日に控訴審判決
(奥原慎平)
カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を巡る汚職事件で
収賄などの罪に問われた元衆院議員、A被告(52)=自民党離党=は20日、東京都江東区内で記者会見し、衆院東京15区補欠選挙(4月16日告示、28日投開票)に無所属で出馬する意向を正式に表明した。
「現在は誰が見ても国難だ。国家として私を大いに使ってもらいたい。覚悟を持って出馬する」と述べた。
A被告は1審の東京地裁で懲役4年、追徴金約758万円の実刑判決を言い渡され、今月22日に控訴審の判決を控えている。
私は事件に巻き込まれた
A被告は、IR担当の内閣府副大臣時代に国内のIR事業への参入を目指した中国企業側から賄賂を受け取ったとして、令和元年12月、収賄容疑で東京地検特捜部に逮捕、起訴された。
3年9月、1審の東京地裁で懲役4年の実刑判決が言い渡され、
A被告は無罪を主張して控訴した。
東京15区はA被告の地元。この日の記者会見では
「一連の事件には関与していない。必ず無罪を勝ち取ると思う」と主張した。その上で
「東京15区で数々の不祥事が起きたことは事実だ。その発端は私が事件に巻き込まれたこと。正常化していかないといけない」とも述べた。
「なぜ冤罪が存在してしまうのか。司法制度改革も国民に問いたい」と語った。
J被告は気心知れたライバル
東京15区補選を巡っては、日本維新の会や共産党、参政党などが公認候補を出す方針を明らかにした一方、自民は独自候補を擁立する動きがない。A被告は自民の萩生田光一都連会長らには出馬の意向は伝えたといい、
「事件がすっきりと片が付けば、党に戻りたい。ケジメがつかないうちに戻るわけにはいかない」と述べ、無罪判決が出れば自民に復党したい考えも示した。
東京15区補選は同区長選を巡る公職選挙法違反(買収など)の罪で起訴された元衆院議員、J被告=同=の議員辞職に伴って行われる。A被告はJ被告について
「私も彼も逮捕・起訴されて残念だ。ある意味気心知れたライバルだった」と述べた。
自民の派閥パーティー収入不記載事件については「組織ぐるみで行っていたことが明らかになり、憤りを覚える。政治がおごってしまった結果だ」と指摘した。自身が
議員時代に所属した二階派(志帥会)に関しては
「派閥からの寄付は政治資金収支報告書に記載している。不記載は一切ないと思う」と述べた。
(奥原慎平)
2024.03.17-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240317-ZSOS2KM5PBC2LJOW7NCKTN54TI/
緊張感漂う自民党大会は「お通夜状態」 友党・公明党から異例の苦言、ガンバロー三唱なく
(奥原慎平)
17日に開かれた自民党大会は、派閥のパーティー収入不記載事件を受けて例年のお祭りムードは鳴りを潜め、緊張感が漂った。
岸田文雄首相(党総裁)は演説で
「深刻な政治不信を引き起こした」などと大半を謝罪の言葉に充て、
4月28日投開票の衆院3補欠選挙選挙に向けたガンバロー三唱などもなかった。
来賓として訪れた公明党の山口那津男代表は、あいさつで一連の不記載事件に言及し、自民の説明責任について
「国民の納得感が得られるところには至っていない」などと苦言を呈した。
会合後、片山さつき元地方創生担当相は記者団に
「いつもは盛り上がる食事会もなかった。非難を浴びている党だから簡素にしたのだと思う。反省の上に立った適切な規模ではないか」と運営に理解を示し、「ある意味ここをボトムとして、なんとかしていこうという気持ちだ」と語った。
石川昭政衆院議員も「淡々と終わった党大会だった。(令和5年の)党員数が前年から3万人も減るという事態にもなって、党員の自民離れも感じた」と危機感をにじませた。ある党中堅は、
今回の党大会について「お通夜状態だった。
党一丸となって選挙を戦う雰囲気もない。『政治とカネ』を巡る問題でけじめがついていないからだ」と冷ややかに語った。
出席した地方議員も、最近高まっている政治不信に不安を募らせた。宮城県連青年局長の遠藤隼人県議は
「おふざけの全くない党大会だったが、当然だろう。政治不信を招いている中で、党青年局も(露出の多い衣装の女性ダンサーを招いた党和歌山県連主催の会合で)恥ずかしい事態を引き起こした」と述べた。一方、首相の演説は「党を立て直す意味でも外交や防衛に関しても力強かった」と評価した。
今回の党大会では、党再生の原動力として、次期衆院選に出馬を予定する新人候補も紹介された。衆院東京18区から出馬予定の福田かおる氏は、壇上から決意表明に臨んだ。
福田氏は会合後、
「街頭活動を通じて政治不信を引き起こしてしている失望感を強く感じる一方、古い慣習にとらわれずに自民を変える原動力としても期待も寄せてもらっている。日本を良くしたいと思い政治家を志した原点を大事にしたいと改めて思う党大会だった」と述べた。
(奥原慎平)
2024.03.14-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240314-FQ3QOLEPNVPV5GMGWRJCWWK5JE/
「みんなでつくる党」が破産開始決定 負債額は11億円
みんなでつくる党(大津綾香党首)が
東京地裁から破産手続き開始の決定を受けたことが14日、分かった。帝国データバンクによると、1月に債権者から破産を申し立てられていた。負債額は約11億円。
2019年参院選で「NHKから国民を守る党」として初めて議席を得て以降、改称を繰り返しており、23年11月に、みんなでつくる党に党名変更した。
2024.03.14-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240314-UKQGCDA46VOCPELHCGDWXZVITA/
A元衆院議員に懲役2年、執行猶予5年の有罪判決 江東区長選買収事件
昨年4月の東京都江東区長選を巡り公選法違反(買収など)の罪に問われた前法務副大臣で元衆院議員、A被告(53)の判決公判で東京地裁は14日
A被告に懲役2年、執行猶予5年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。
地裁は「百日裁判」として迅速な審理日程を組んでいた。
有罪が確定すれば原則5年間、公民権が停止する。
弁護側は起訴内容は争わず、A被告が議員を辞職して反省しているなどとして、執行猶予付き判決を求めていた。
検察側は論告で、A被告が前区長のB被告(58)=同罪で在宅起訴=の対抗馬と対立しており、その政治的影響力をそぐためにB被告を支援し、自民党区議らに現金を配ったと主張、厳罰を求めていた。
起訴状によると、A被告は昨年2~10月ごろ、自民党区議や陣営スタッフらに現金約280万円を提供するなどしたほか、違法な動画広告を約37万円で配信したとしている。
事件を巡ってはA被告らから現金を受け取ったなどとして自民党の区議3人と元区議が公選法違反罪で在宅起訴。A被告らと共謀するなどしたとして、同法違反罪で秘書ら3人が略式起訴され、うち1人はその後、略式起訴を不服として正式裁判を請求した。
B被告の初公判は今月18日に開かれる。
2024.03.05-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240305-CAAN63RW5VDFJNWCUPHCPPKZN4/
加藤鮎子こども担当相、子育て支援金の答弁迷走 金額上がる可能性「参考人の答え通り」
5日の
参院予算委員会で、
少子化対策の財源確保のため公的医療保険料に上乗せする「子ども・子育て支援金」を巡り、加藤鮎子こども政策担当相の答弁が迷走する場面があった。答弁書の読み上げに終始する場面が目立ち、野党側がいら立ちを募らせる場面も目立っている。
支援金は医療保険の加入者から保険料に上乗せする形で徴収する制度。政府が国会提出した少子化対策関連法案では、支援金の負担率は、政府が政令で定める範囲で、医療保険の保険者が定めることになっている。
この日の予算委では、
岸田文雄首相が
国民1人当たり「月500円弱」と試算を示した支援金が、将来値上がりする可能性があるかどうかが議論された。
日本維新の会の駿政調会長は、支援金の率を決める政令について
、「社会保障負担率の上昇に与える影響の程度が、社会保障の歳出削減などによる負担率の低下に与える影響の程度を超えないものとする」とした関連法案の付則を「考慮しなければならない」と別の付則に書いてあると指摘。
「『考慮しなければならない』であって禁止規定ではない。将来上がる可能性は否定できない」と迫った。
加藤氏は「禁止規定ではないが、
『考慮する』ということは義務として、
政府は法の規定に基づき、適切に法令を定めていく」と答弁した。音喜多氏が、上がるかどうか明確な答えを求めると、
政府参考人として、こども家庭庁の担当者が代わって答弁。支援金は児童手当などに充当されることが関連法案で規定されず、充当される割合も法案に規定されることから「基本的に子供の数が増えていかない限り、支援金は増えない。そういう法律的な立て付けだ」と説明した。支援金制度は、介護保険や健康保険のように、高齢者の増加で保険の総額が増えるものと性質が違うとも強調した。
音喜多氏は「完全に禁止する規定になっていないので、上がる可能性は法的に否定できない」と重ねて指摘すると、
こども家庭庁は「端的に可能性があるかないかといえば、可能性としては(支援金制度の)総額によるので『ある』。ただ、法律上さまざまな立て付けから、基本的に増加していく仕組みにはなっていない」と重ねて答えた。
加藤氏は「政府参考人が答えた通りだ」と追随したが、音喜多氏は「参考人がここまで助けてくれたのだから、担当相に正面から答えてほしい」と迫った。加藤氏はようやく「法律の立て付け上は、可能性としては『ありえる』」と答えた。
やりとりを聞いた
岸田文雄首相は、
支援金の負担率が上昇する可能性について「法律論としてその通りかもしれないが、政治的には負担増加は考えていない」と強調した。
加藤氏は、一連のやり取りで答弁書を読み上げることに終始。野党からは
「質問と回答がかみ合わない」と指摘される場面も目立っている。
4日の参院予算委では、立憲民主党の石橋通宏参院議員も少子化対策を巡って加藤氏に質問した。石橋氏は生涯未婚率が増加している要因や対応策について見解を求めたが、加藤氏は答弁書をめくりながら、10秒以上答えなかった。石橋氏に対し「質問の趣旨をもう少しうかがわせてほしい」と尋ねるシーンもあり、「答弁になっていない」「朗読会だ」などとヤジが飛んでいた。
石橋氏も「担当相がこうだから的外れといわれる」と漏らし、答弁を求める相手を首相に切り替えていた。
2024.03.02-産経新聞(夕刊フジ)-https://www.sankei.com/article/20240302-24W5JUVXCRAMNA7PSLFUEY4CGM/?outputType=theme_weekly-fuji
秋葉原の中国「非公式警察署」与野党議員との接点 「スパイ処罰法整備が急務」平井宏治氏
警視庁公安部が中国籍の女2人を詐欺容疑で書類送検し、
関係先として中国の「非公式警察署」の拠点とされる東京・秋葉原のビルを強制捜査した事件で、与野党議員との〝接点〟が強い関心を集めている。摘発された女について、
自民党参院議員の「外交顧問兼外交秘書」の肩書を持ち、議員会館の「通行証」まで持っていたという報道もある
。国民民主党の玉木雄一郎代表は自身のX(旧ツイッター)アカウントで、与野党議員の影響について徹底捜査を要求した。
「警視庁公安部の手柄であると同時に深刻な現状が明らかになったと言える」
「どこまで与野党の議員に影響が及んでいたのか徹底的に捜査してもらいたい」
玉木氏は24日、自身のXアカウントで、デイリー新潮の
「自民党参院議員〝元秘書〟の『中国人美女』がついに書類送検」の記事を引用ポストし、事件の全容解明を求めた。さらに、自民党参院議員に「自ら捜査に協力し説明すべきだ」と迫った。まさに〝爆弾〟投稿といえる。
この事件は、
国の新型コロナウイルス対策の持続化給付金を詐取した疑いで、警視庁公安部が中国籍の女2人を書類送検したものだ。
女らには、経営実態のない整体院の個人事業主と偽り、2020年7月、持続化給付金として100万円を詐取した疑いが持たれている。実際は整体院は性的サービスを提供し、給付要件を満たしていなかった。
警視庁公安部は昨年5月、事件の関係先として、東京・秋葉原にあるビルを家宅捜索した。このビルには中国の「非公式警察署」が入居していたという。
非公式警察署は、中国当局が無断で世界各国に設置し、国外の中国人反体制派の監視や強制送還などを行っている疑いが指摘されている。米当局は23年4月、米ニューヨークで非公式警察署の開設・運営に関与した中国系米国人2人を逮捕した。同年6月には、英国内の拠点を中国が閉鎖したことも判明した。
スペインの人権NGO「セーフガード・ディフェンダーズ」は22年、世界50カ国以上に100カ所以上の拠点があると公表し、秋葉原の拠点も記されていた。
秋葉原のビルでは、在日中国人に対し、中国での運転免許証の更新支援などを行っていたとみられる。
ただ、公安関係者は
「法人は中国政府の統制下にあったとみられる。免許関連業務は表面上で、日本国内での中国人の動向把握などを行っていた恐れもある」と指摘する。これらが事実なら「スパイ活動」と言われても仕方ない。警視庁の捜索後に、法人はビルから退去した。
夕刊フジは家宅捜索を受けたビルを同年11月に直撃取材した。ホテルのような建物で、呼びかけたり、1階に置かれた問い合わせ用の電話にかけたが、反応はなかった。
冒頭の事件で摘発された女2人は、このビルへの「出入り」が判明している。警察関係者によると、ビルには、中国出身者と日本企業の交流促進などをうたい、18年に設立された一般社団法人「日本福州十邑社団聯合総会」が入居し、女らは幹部を務めた経歴があった。
そして、この女1人と現職与党議員の〝関係性〟が改めて注目されている. 新潮などは、摘発された
中国人の女が同議員の「外交顧問兼外交秘書」の名刺を持ち歩き、議員会館の「通行証」を貸与され、国会周辺で活動していたと報じている。また、女は省庁による同議員へのレクチャーにも同席するなどしていたと指摘していた。 今回の事態をどう見るか。
平井氏「スパイ処罰法の整備急務」
経済安全保障アナリストの平井宏治氏は「国会議員が、このような人物との接点を実名で報じられるのは異常事態だ。
今国会では、経済安全保障に関わる機密・機微情報の取り扱い資格を認定する『セキュリティー・クリアランス(SC)』制度の具体的な創設法案が審議されているが、それだけでは足りない。現状、日本から重要な情報を持ち出しても、刑事的に触法しなければ、何のおとがめもない。スパイ処罰法などの法制化が急務だ」と危機感をあらわにする。
警察関係者によると、警察当局は、国会議員と中国当局との接触を引き続き注視し、非公式警察署の実態についても全容解明を進める構えだ。
平井氏は
「わが国の情報管理体制そのものが問われている。疑惑を指摘された国会議員に説明義務があることは当然ながら、与党の保守系議員、さらに野党から積極的な追及がなく、沈黙しているのも異常事態だ。マスコミの報道が皆無で、危機的状況だ」と警鐘を鳴らしている。
2024.02,21-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240221-HVZFQGQUA5DQZCWGQ45MQVWECA/
「日本での言論が中国で犯罪化」香港民主活動家と「共謀」のA氏、主権侵害に懸念
(奥原慎平)
香港国家安全維持法(国安法)違反罪に問われている民主活動家のB氏を巡り、
香港政府が元衆院議員のA氏との共謀を主張している。B氏は衆院議員時代に中国政府による香港やウイグルなどの迫害を抑止する法整備を日本政府に働きかけた経緯はあるが、B氏とは面識がないという。A氏は
「日本の国会議員の言論活動が中国で犯罪化されれば、日本の主権を犯す行為だといえる」と訴える。
法廷で5回名指し
B氏は民主派香港紙、蘋果(ひんか)日報(アップルデイリー=廃刊)創業者で、香港の民主化運動を象徴する人物。2020年8月に香港当局に連行され、保釈や再収監を経て昨年12月に香港高等法院で国安法関連の審理が始まった。1月2日の公判で、B氏が元米国防副長官や米陸軍の退役将軍らと接触するなどして香港・中国政府への制裁を働きかけたとする起訴状が朗読された。
傍聴人の情報などによると、B氏の共謀者として名前が挙がった3人の外国人にA氏が含まれていた。A氏は法廷で5回以上名前を挙げられたという。
これに対し、
A氏はB氏の活動に敬意を表しつつ、「面識がない。SNSでコンタクトを取ったこともない」と共謀の事実を否定する。香港政府からA氏に事前の聴取はなかったという。
外国人も処罰対象
香港政府はB氏とA氏が共謀した時期について、A氏が国民民主党衆院議員だった21年秋までを挙げているとされる。
A氏は20年6月の国安法施行を受け、自民党の中谷元・元防衛相らと超党派で「対中政策に関する国会議員連盟(JPAC)」を発足。C氏ら香港の民主活動家とは香港の「一国二制度」の維持に向け、オンラインミーティングなどを通じて連携している。同年12月にC氏らに禁錮刑が言い渡された際などに抗議声明を出している。
国安法は執行手続きの不透明さが指摘され、外国人の香港外の活動も処罰対象になる。同法は「国家分裂」や「外国勢力との結託」を犯罪と規定し、38条で「香港に恒久的な居住権を持たない者」も「香港以外で本法が定める犯罪を行った場合は本法を適用する」と明記している。
A氏に逮捕状は発布されていないが、
今後、中国と犯罪人引き渡し条約を結ぶ国や香港に渡航した際、国安法違反容疑で拘束される恐れを抱えたことになる。
民主主義への介入
A氏は「自身の人権はさておき、国会議員当時の活動を犯罪視するのは日本の民主主義への不当な介入であり許されない。政府には主権侵害の観点から事実関係を確認され、中国政府に非難するなど対応を求めたい」と語る。
政府も香港政府がA氏にB氏との共謀関係を指摘している事実は把握しており、動向を注視している。国安法抵触が指摘された日本人はA氏のほかにもいるという。
A氏が事務局に加わる中国政府の人権侵害行為を監視する「対中政策に関する列国議会連盟(IPAC)」はB氏に対する起訴状が朗読された1月2日に声明を公表し、「A氏が『共謀者』に指名されたことは領土を侵犯する異常な行為であり、外国市民の権利を侵害する容認しがたい行為だ」と強調。
①国安法への非難
②国安法に関する中国・香港の当局者への制裁
③中国・香港と犯罪人引き渡し条約などの停止
④香港のビジネスリスクに関する要綱の改訂
⑤国連での懸念表明─
を各国政府に求めている。
(奥原慎平)
2024.02.20-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240220-MGIIOVODUZMBNBK3HUZGHRHCEM/
衆院、盛山正仁文科相の不信任案を否決 衆院選の教団支援疑惑 立民提出、与党と維新反対
衆院は20日、本会議を開き、
2021年の衆院選で世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体から支援を受けたとの疑惑を巡り、
立憲民主党が提出した盛山正仁文部科学相の不信任決議案を与党と日本維新の会の反対多数で否決した。
共産、国民民主両党は賛成した。
不信任案提出を受け、20日に予定されていた24年度予算案に関する衆院予算委員会の一般質疑は取りやめとなった。
2024.02.08-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240208-Y2VKJLVAAJKB7D3U4T2E5XQN54/
「買収の趣旨を想起させる」元広島県議、二審も有罪 R-1元法相事件で広島高裁
令和元年参院選広島選挙区の買収事件で、R-1元法相(60)から現金30万円を受け取ったとして、
公選法違反(被買収)の罪に問われた元広島県議、T-1被告(49)の控訴審判決で、広島高裁は8日、罰金20万円、追徴金30万円を命じた1審広島地裁判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。
判決後、取材に応じた代理人弁護士は「上告するか被告人と相談する」と話した。 森浩史裁判長は判決理由で、現金を渡された時期、経緯などは「被告人に買収の趣旨であることを想起させるに十分な事情といえる」と指摘した。
判決によると、被告は元年6月17日ごろ、
参院選でR-1氏の妻、U-1氏(50)を当選させるための選挙運動の報酬として現金30万円を受け取った。
事件を巡っては、R1氏に買収されたとして正式裁判となっている
被告計12人は、いずれも1審で有罪判決が出ている。
2024.02.04-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240204-UVSXFZ426BMR3ABL247BPYYQPU/
立民・泉健太代表が「基本政策一致」不要論 維新や国民民主との内閣構想
(松本学)
立憲民主党の
泉健太代表は4日の党大会で、複数の野党による
「ミッション(使命)型内閣」構想実現への意欲を重ねて示した。
野党第一党の党首が連立政権を前提に衆院選の戦略を描く現状は、二大政党制を念頭に与野党が攻防を繰り広げた時代の終焉(しゅうえん)を印象づける。「自民党に対抗できる『大きな固まり』を」─。多くの野党首脳が異口同音に唱えてきた掛け声は、にわかに過去のものになりつつある。
「過半数の候補者を擁立していない状況で衆院解散・総選挙はあるかもしれない。しかし、そのときにも政権交代は可能だ。わが党が自民を上回る第一党になり、新しい政権の主軸となる」党大会で泉氏はこう訴え、ミッション型内閣構想の意義を強調した。
自民の派閥
パーティー収入不記載事件の拡大で野党結集の機運が高まったと読み、
泉氏は昨年末からこの構想を提唱している。
連携の相手として想定しているのは
日本維新の会や国民民主党だ。
泉氏は党大会で、新政権の「ミッション」となりうる課題として教育無償化、ガソリン税を一部軽減する「トリガー条項」凍結解除などに言及し、これらの政策を掲げる両党に秋波を送った。
そもそも立民は、非自民勢力の「大きな固まり」を目指し、旧立憲民主、旧国民民主両党の合流新党として令和2年9月に発足した。
連立政権志向へのシフトの背景には、「大きな固まり」に背を向ける動きが主要野党の潮流になってきたという状況がある。
維新は、旧日本維新の会として国政進出した直後の平成25年ごろは、当時の民主党の一部、みんなの党などとの100人規模の新党結成を目指していた。しかし、
路線対立に伴う党分裂を経験した末、27年11月に少数の新党として再出発し、以降、他党との合流には慎重な立場を示している。
国民民主の玉木雄一郎代表も、数合わせに走って失敗した29年の希望の党結成などの反省を踏まえ、「多党制による政権交代」を標榜(ひょうぼう)する。
24年末の民主下野後も「大きな固まり」を目指す動きは絶えなかった。だが、「失われた11年」を経て、野党は二大政党制とは異なる枠組みの模索に踏み出しつつある。とはいえ、
泉氏の構想に対し、維新や国民民主は憲法や安全保障を巡る不一致を理由に距離を置いており、実現の機運は乏しい。玉木氏は1日、「国家の基本となる政策についてまとまっていないと政権は崩壊する」と記者団に指摘した。
泉氏は4日の党大会後の記者会見で「基本政策をなぜ一致させなければいけないのか。政権を作る上での必須条件なのか」と反論した。しかし、
国家運営の根幹で齟齬(そご)が生じて政権が迷走した場合、それは「いつか来た道」になる。
(松本学)
2024.02.03-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240203-HJUQ77ZBLFJMZCMDLZ37627RPE/
新しい地下鉄「通勤や通学の利便性高まる」 2日の小池百合子都知事会見
(#岸田 文雄)
東京都の小池百合子知事が2日、定例の記者会見を行った。主な一問一答は次の通り。
-4日からオーストラリアと台湾を訪問する
「(オーストラリアの)ニューサウスウェールズ州と都は友好都市で、40周年を記念する年として訪問する。両都市の友好関係を促進することや、水素エネルギーやスタートアップに関連する施策などを視察し、都の今後の展開にも生かしていく。台北を訪れ、オードリー・タンデジタル担当大臣とDXについての意見交換を行う」
-東京メトロの株式売却について、政府は売却益を東日本大震災の復興財源に充てる方針を示している。都の使途は
「6年度予算案に東京メトロ株式に関連する経費を計上している。今後の検討を進めていく中で都として決めていく」
-新しい地下鉄について、羽田空港へのアクセスの利便性向上が検討のポイントだったと思うが
「非常に利便性が高まる路線になる。海外からの方の都心部へのアクセスなども容易にし、通勤や通学の利便性を高めることも確実だと期待している」
-本日、知事が官邸を訪れて岸田文雄首相と面会する
「毎年、新年のあいさつを兼ねて都のさまざまな施策、国と連携することによって、その効果を高めるという観点から、お会いする機会を確保することができている。予算案も発表し、国と連携してこそ効果が出るものも多々あるので、意見交換や情報提供する趣旨だ」
(#岸田 文雄)
2024.02.02-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240202-Q4P7IYTHKBIJ3KCLOJNWK5CFEA/
上川陽子外相を「美しい方とは言わない」発言、麻生太郎氏が撤回「不適切な点否めず」
自民党の麻生太郎副総裁(83)は2日、
上川陽子外相の容姿に言及した自身の発言について「表現に不適切な点があったことは否めず、指摘を真摯に受け止め、発言を撤回したい」とするコメントを発表した。麻生氏の発言は2日の参院本会議でも野党議員から批判を浴びていた。
麻生氏は1月28日に福岡県内で行った講演で、昨年9月の就任直後から各国外相と会談を重ねる
上川氏の外交手腕を評価した上で「そんなに美しい方とは言わない」と述べた。
上川氏は30日の記者会見で「どのような声もありがたく受け止めている」と問題視しない姿勢を示していた。
これに対し、
立憲民主党の田島麻衣子参院議員は2日の参院本会議で上川氏に「なぜ抗議しないのか」と迫ったほか、
同党の辻元清美、蓮舫両参院議員らもX(旧ツイッター)上で上川氏の対応を問題視していた。
2024.02.02-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240202-FCABGZPR7JGR5HRJQ4ESUMA4FI/
立民・田島氏、上川陽子外相の容姿言及の麻生氏発言を国会で質問 「なぜ抗議しないの」
(奥原慎平)
立憲民主党の田島麻衣子参院議員は2日、
岸田文雄首相の所信表明演説に対する参院本会議での代表質問で、
上川陽子外相が自民党の麻生太郎副総裁から講演で容姿に言及されたことについて「なぜ抗議しないのか」と訴えた。
上川氏は麻生氏の発言について静観の構えを示しており、立民の辻元清美、蓮舫両参院議員らもX(旧ツイッター)上で上川氏の対応を問題視していた。
麻生氏は1月28日の講演で上川氏の外交手腕を評価する一方、
「そんなに美しい方とは言わない」と容姿に言及。上川氏は30日の記者会見で「どのような声もありがたく受け止めている」と述べるにとどめている。
田島氏は2日の参院本会議で「私はアジア、アフリカ、欧州で働いていた。職場では容姿や年齢に関するコメントはタブーとされ、そうしたコメントを耳にしたことは一切、なかった」と強調。その上で上川氏に対し麻生氏への抗議を促した。ただ、
上川氏は「世の中にはさまざまな意見や考え方があると承知している。使命感を持って一意専心、脇目も振らず、着実に努力を重ねていく考えだ」と答えるにとどめ、静観の構えを崩さなかった。
岸田首相は
「性別や立場を問わず、年齢や容姿を揶揄(やゆ)し、相手を不快にさせるような発言は慎むべきだ」と強調した。
(奥原慎平)
2024.02.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240201-FSXENUP5JFKETJF3SPTJM4UOSI/
A衆院議員が辞職願 東京・江東区長選めぐり起訴
東京都江東区長選を巡り
公選法違反(買収など)の罪で起訴された元法務副大臣で衆院議員のA被告=自民離党、東京15区=が1日、額賀福志郎衆院議長宛てに議員辞職願を提出した。同日、衆院が発表した。
2024.01.29-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240129-BAM5CHEGO5BVVCR6AT2IETIC2M/
「説明の徹底が甘い」 芦原妃名子さん死去で「ラブひな」作者の赤松健参院議員
自民党の赤松健参院議員は29日、日本テレビ系の連続ドラマ「セクシー田中さん」の原作者で漫画家の芦原妃名子(本名・松本律子)さんが死去したことについて、X(旧ツイッター)に「あってはならない」とした上で、
「まだまだ『(原作者への)事前説明の徹底』と『二次使用に関する契約書』の詰めが甘い」と書き込んだ。
赤松氏は漫画家で「ラブひな」「魔法先生ネギま!」などのヒット作で知られる。
芦原さんを巡っては今月に入り、ドラマの脚本でトラブルになっていたことをXで明かしていた。
赤松氏は「主に出版社と制作側(製作委員会など)の問題だが、原作者側でも『事前の説明で納得がいかなかったり、後から約束と違うようなことがあった場合の相談場所やその知識』が必要になってくる」とも指摘した。
その上で、
「漫画や小説のアニメ化やドラマ化では、昔から『原作者の望まない独自展開やキャラ変更』などが問題になってきた。もっとも近年は
『原作者へのまめな報告や根回し』が行われるようになった」と説明し、
「脚本家がオリジナリティを発揮できない(やり甲斐が少ない)ことも創作の職業としては問題」とし、業界団体で検討する組織体を立ち上げるべきとの考えを示した。
2024.01.08-https://www.sankei.com/article/20240108-P2FZOV2NU5PWXF5LGDXM2D2ROQ/
真紀子氏「線香上げていた」と説明 火災で全焼の旧田中角栄邸
東京都文京区目白台の田中角栄元首相の邸宅だった木造2階建て住宅から出火した火災で、
敷地内には当時、元首相の長女の真紀子元外相(79)や夫の直紀元防衛相(83)の2人がいたことが分かった。
けが人などはなかったが、真紀子氏は
「火元の建物で線香をあげていた」と説明しているといい、東京消防庁や警視庁大塚署が出火原因を調べている。
火災は8日午後3時20分ごろに発生。
大塚署によると邸宅の1、2階部分延べ約800平方メートルが全焼したほか、南側の雑木林などを焼いた。
現場は、JR目白駅から約1・5キロ離れた住宅や日本女子大のキャンパスなどが立ち並ぶエリア。
旧田中角栄邸は「目白御殿」とも言われ、元首相が健在だった時代には多くの陳情者らが訪れるなど、
昭和政治の舞台となった。
2023.12.28-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231228-PQI6LVB5M5KN5ISX4FPQYSJF44/
酒気帯び事故で「雪を食べた」後、京都の禅寺で修行、すぐに姿消す 逮捕のA容疑者
東京都江東区長選を巡り、
28日に公職選挙法違反容疑で東京地検特捜部に逮捕された
元法務副大臣で衆院議員、A容疑者(52)=自民党離党=は平成20年、酒気帯び運転容疑で摘発され東京都議を辞職した後、京都市内の禅寺に一時身を寄せていた。
A容疑者はNHK記者などをへて平成13年6月、旧民主党公認で都議に初当選。2期目だった20年2月、飲酒運転による自損事故を起こして辞職した。
当時の調べによると、事故の発生は土曜の午後11時前で、首都高速道路5号下り線で乗用車を運転中、カーブを曲がりきれず中央分離帯に衝突。呼気1リットル中0・15ミリグラム以上のアルコールが検出された。
A容疑者は当時、「焼き肉店で酒を飲んだ」と供述。その夜、東京は大雪で、警察官が駆けつける前に証拠隠滅のため現場の雪を食べたとして話題を呼んだ。
その後、京都市西京区の禅寺で修行。
当時住職だった男性僧侶(81)によると、
A容疑者の後援会長の縁から修行させてほしいと依頼があった。「『ほとぼりが冷めるまで寺にでも入れておこう』ということだったのだろう」。事故の3カ月後、頭髪をそり、持参した作務衣(さむえ)姿で寺に住み込んだ。
トイレ掃除から始まり、座禅を組むなどしていたが、半年くらいして「お世話になりました」と去っていったという。
A容疑者は翌21年5月、同年8月の衆院選への出馬を表明し、みんなの党公認で初当選。政界再編を掲げて結いの党、維新、民進、希望の党などを渡り歩いた。
令和4年5月には自身のX(旧ツイッター)で、現在は滋賀県東近江市の寺にいる男性僧侶を訪ねたことを投稿。
《外を出歩くのも怖くて廃人のように閉じこもっていた時、やり直しのために…寺に入りました》《東大出のエリート気取りだった自分がいかに何もできない無能者か思い知りました》などとつづっていた。
逮捕の報に、僧侶は「せっかくうちで修行したのに、残念だが、仕方がない」と話した。
2023.12.23-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231223-YSTSH7GCNRDOPJUEXT6RQPYPOU/?outputType=theme_weekly-fuji
驚きの林芳正官房長官人事 緊縮派、中国寄りはマイナスに
(上武大学教授 田中秀臣)
自民党派閥のパーティー券疑惑は
岸田文雄政権に痛撃を与えた。松野博一官房長官や西村康稔経産相ら安倍派の閣僚が内閣から一掃された。
最新の世論調査では、内閣支持率が20%を切るという結果も出ている。だが、
岸田政権自体に与える影響は限定的だ。実際に党内では、
「岸田降ろし」的な様子はない。自民党が危機感を持っている雰囲気も感じない。国民の眼は厳しいのに、政権自体はだらだら続いている感じだ。
安倍派の代わりに登用した閣僚の面々はまさにその「だらだら」ぶりを典型的に示している。
特に林芳正官房長官の人事だ。まさか内閣の顔ともいうべき官房長官で登場するとは思わなかった。他になり手がいなかったという説や、また「ポスト岸田」に意欲がある林氏を閣内に封じ込めるという思惑などが指摘されている。だが、いまのこのタイミングで林官房長官はないな、と私は思う。
岸田首相には、常に「増税・負担増」を打ち出すのではないかというレッテルが貼られている。
実際には、防衛増税は税収増によってどんどん先送りになっている。むしろ所得減税など久しぶりに大型減税が景気対策として実施される予定だ。実際にやったことと、評価が食い違っている面は確かにある。
だが、国民の多くはやがて大規模増税に転じるのではないか、と警戒している。またいわゆる「ステルス型増税」も多い。典型的にはインボイス(適格請求書)の導入や扶養控除の縮小である。扶養控除の縮小は「異次元の少子化対策」である児童手当の拡充とセットだ。
支援を増やす一方で、支援を減らす。典型的な財務省の「均衡予算」の発想だ。子育て支援はより積極的に、長期国債の発行で手当てすべきだろう。
林官房長官の話に戻る。10年余り前に、自民党の政調会長代理だった林氏とラジオ番組で共演した。その時、林氏は「
景気回復を待ってると増税できなくなっちゃう」という趣旨の発言をした。
景気回復すると税収が伸びるので、増税することが困難になるということだと受け取った。増税しないで済めばそれに越したことはない、という国民目線を理解できないのだろう。いまも林官房長官は、党内での緊縮財政派の代表メンバーとして知られる。おそらく当時と考えは同じだ。
「中国寄り」との批判も多い。官房長官は内閣のイメージ戦略を引き受けている。その意味でも「緊縮派」「中国寄り」というイメージは、岸田政権にはさらにマイナスだろう。だが、
消費税の減税に消極的な立憲民主党をはじめ、野党に支持が集まらないなか、いまの与党体制は、このままだらだら締まりなく、当分は続くのだろう。
これは日本にとって好ましい政治状況ではない。
(上武大学教授 田中秀臣)
2023.12.21-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231221-YW5ZZ3JAMRP5NCS7J3V2HD5KDA/
自民福岡9区問題が麻生派内にも波風 転身反対の麻生氏VS「応援団」の山東前参院議長
(千田恒弥)
次期衆院選福岡9区を巡る自民党支部長選定問題が、
志公会(麻生派)内に波紋を呼んでいる。派閥領袖(りょうしゅう)である麻生太郎副総裁が大家敏志参院議員に距離を置く一方、同派重鎮の山東昭子前参院議長が大家氏の「応援団」に回っているためだ。
麻生派は複数の政策集団で結成された経緯があり、実力者同士の足並みの乱れは将来に禍根を残しそうだ。
(千田恒弥)
12月3日、北九州市内のホテルで開かれた大家氏の政治資金パーティー。麻生氏の地元・福岡県での開催だったが、その姿はなく、檀上で存在感を放っていたのが山東氏だった。「大家さんのことは何が何でもしっかりと応援しなければならない。なんか格好いいことばかり言う、どこの党かよくわからない人や新人には任せられない」
山東氏はこうあいさつし、
衆院くら替えを目指す大家氏を支持する立場を強調した。
大家氏の動きを快く思わず、ひそかに北九州市議の三原朝利市議を推す麻生氏の意向を知っての牽制(けんせい)だった。
また「中央では『どうも大家敏志じゃ勝てないんじゃないか』という人もいるようだが、皆さんのためにも大家さんという政治家が必要だ」とも訴え、支部長不在を容認した党本部の決定をあてこすった。
福岡9区の公認候補を巡り、県連は7月に
大家氏と三原氏を候補者とする党員投票を行い、大家氏が1703票で362票の三原氏を上回った。しかし、党本部は公認候補予定者となる支部長を置かない方針を決定、三原氏も無所属で出馬する意向を示している。
この問題が浮上して以降、麻生氏は側近の1人としてかわいがってきた大家氏と表舞台で会うことを避けてきた。11月14日には大家氏と今井絵理子参院議員のパーティーが東京都内でそれぞれ同時に開かれていたが、麻生氏は今井氏の会合のみ出席。山東氏は大家氏の会合にも顔を出した。麻生氏周辺は「大家氏と表で並ぶと、いろいろと憶測を呼んでしまう」と話す。
派内の多くの国会議員が麻生氏への気遣いから大家氏と距離をとろうとする中、大家氏に肩入れする山東氏。大家氏は福岡県議時代から山東氏の選挙を支援する一方、山東氏が率いた番町政策研究所(山東派)と旧麻生派の合流後、参院側で両派の宥和に汗をかいてきた。ただ、麻生氏は参院側が結束し、力を持ちすぎることを警戒していたという。
山東氏の動きについて同派中堅議員は「行き詰まった大家氏を何とか助けたいという親心だろう。人事も含めた
麻生氏の動きに抗議する意味もある」と解説した。図らずも浮き彫りになった実力者同士の〝対立〟は、それぞれの政策集団が秘めていた闘争心を呼び起こす引き金になるかもしれない。
2023.12.17-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231217-6P42BTATAFOZLAB6R3SE75COGI/
林氏「119番と言われ」 閣僚辞任後の緊急登板多く
林芳正官房長官は17日のNHK番組で、閣僚の辞任後に急きょ起用される機会が多かった自身の経歴を踏まえ
「誕生日が1月19日なので(緊急通報の)『119番』と言われることがある」と苦笑交じりに語った。
今回も裏金問題で官房長官を事実上更迭された松野博一氏の後任。林氏は「信頼回復のため危機感を持って対応していく」と強調した。
林氏は幅広い政策に通じ、答弁の手堅さにも定評がある。2015年には政治資金問題で辞任した農相の後任に、21年には茂木敏充外相が自民党幹事長に就いたため、後任の外相に登用された。
2023.12.15-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231215-3ZGGHW4VRFGLLCBHM5JEHRECFY/
しんぶん赤旗、性被害主張の元・群馬県草津町議の記事削除「訴え虚偽は明白」
日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」は14日付社会面で、群馬県草津町の黒岩信忠町長に性被害を受けたと主張した新井祥子元町議について「新井氏の訴えが虚偽であったことは明白であり、これに関わる記事は削除する」とした上で、黒岩氏ら関係者に謝罪した。
同紙は別の記事で「新井氏が、民事裁判のなかで、レイプ被害の訴えは虚偽だと認めたという報道があった」とした。削除したのは令和2年12月12日付紙面で新井氏を支援するデモについて「訴え排除しない社会に」との見出しで掲載した記事。
新井氏を巡っては、元年11月に「黒岩町長から強要されて町長室で性行為をした」などと告発する電子書籍を配信。2年12月に新井氏は解職請求(リコール)の賛否を問う住民投票で失職したが、同月、東京都内の外国特派員協会で記者会見し、「性被害があったことは事実」などと主張。欧米メディアなどが町長らを批判する記事を発信する事態に至った。
新井氏は3年12月に黒岩氏を強制わいせつ容疑で刑事告訴したが、前橋地検は嫌疑不十分で不起訴とした。逆に新井氏は4年10月に名誉毀損(きそん)と虚偽告訴の罪で在宅起訴されていた。
2023.12.11-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20231211/k00/00m/010/001000c
無派閥の浜田氏、梶山氏を要職に起用検討 更迭安倍派幹部の後任
【畠山嵩、李舜、鈴木悟、木下訓明】
岸田文雄首相は、
自民党の清和政策研究会(安倍派)が政治資金パーティー収入の一部を裏金化していた疑惑を受けて交代させる閣僚・党役員の後任に、
無派閥の浜田靖一前防衛相(68)と梶山弘志幹事長代行(68)を起用する検討に入った。国対委員長を含む要職での起用を調整している。政府・自民党関係者が10日、明らかにした。
首相は併せて、松野博一官房長官(61)に加え、西村康稔経済産業相(61)、萩生田光一・党政調会長(60)、高木毅・党国対委員長(67)の3人を交代させる方針を固めた。
松野氏を含む4人は安倍派「5人衆」のメンバーで、事実上の更迭となる。首相は13日の今国会閉会を待って人事に踏み切る検討を進めている。
裏金疑惑が安倍派を直撃し
「派閥政治」に対する世論の不信感は高まっている。
信頼回復を図るには、無派閥の中から即戦力となり得る人材を選ぶ必要があると判断したとみられる。首相は周辺に「党全体として問題に向き合うには、無派閥議員との連携は重要だ」と語った。
首相は13日の会期末に合わせて記者会見を開き、党改革に向けた方針を打ち出したい考えだ。
首相は裏金を受け取った疑惑が指摘される松野氏を交代させる方針を9日までに固め、その後同様の疑惑を抱える高木、西村、萩生田の各氏の交代を判断した。
残る5人衆の世耕弘成・党参院幹事長(61)や、安倍派座長で党税制調査会幹部の塩谷立元文部科学相(73)にも同様の疑惑が浮上しており、両氏も進退を問われる可能性がある。
疑惑がどこまで広がるか見通せる状況になく、党内からは
「安倍派全員を主要ポストから外しておくべきだ」との声も上がる。このため首相はどの程度の規模感で人事を行うか思案を重ねている模様だ。政府関係者は取材に対し
「今はあつれきよりも全体のことを考えるべきだ」と語った。
首相は9日に麻生太郎副総裁と約2時間、首相公邸で会談した。10日午後には、東京・虎ノ門のホテル「The Okura Tokyo」に約1時間滞在。表向きの用件は「秘書官との打ち合わせ」だったが、首相周辺によると、ホテル内で萩生田氏と面会したという。
首相はその後、首相公邸に戻り、自民党の森山裕総務会長(森山派会長)、茂木敏充幹事長(茂木派会長)、腹心の木原誠二幹事長代理(岸田派)らと個別に会談した。
人事や今後の政権運営を巡り意見交換したとみられる。
【畠山嵩、李舜、鈴木悟、木下訓明】
2023.12.09-朝日新聞-https://www.asahi.com/articles/ASRD85W4TRD8PISC007.html
馳知事、同じ答弁繰り返す 「棒読み残念」「あまりにひどい」と県議
(土井良典)
石川県の馳浩知事の東京五輪招致をめぐる「機密費贈答発言」について、8日の12月県議会の一般質問でも指摘が相次いだ。最大勢力の自民党会派が、質問を重ねる
「再質問」までしたが、知事は同じ答弁を繰り返し、会派からは
「誠意がない」との感想が漏れた。
質問したのは、
自民の善田善彦氏=4期目。6日の代表質問での知事の回答が納得できないと質問に含めた。
「県民に会うと、『馳、大丈夫か?』と聞かれる」「県議会もしっかりせんとだめやと言われる」と触れ、
元国語教師で文部科学相を務めた馳知事が、発言の全面撤回を理由に説明を拒むことについて、「発言を取り消したから説明責任はないという、間違った教育材料にならないように」とただした。
しかし、
知事は「IOCの倫理規定にのっとって招致に取り組んだ」などと
従来の回答を繰り返すだけ。善田氏が
「原稿を棒読みされて残念だ」と再質問すると、知事は
「あらためて」と加えただけで、再び同じ答弁をした。議場からは
「同じ答弁でいいんですか」との声が飛び、
焼田宏明議長が苦笑する場面も。
善田氏は取材に
「再質問は予定になかったが、あまりにひどいので質問した」「正直言って誠意がない。不安感が逆に不信感になる」と述べ、周囲に「なんなんかねえあれは」と知事の答弁をいぶかった。
馳知事は議会後の取材で、
「質問については誠実に対応しているつもりである。まったく県民を裏切っているつもりはない」と述べた。
県議会では石川の場合、そもそも再質問するのは、
「県側と調整できていない証し」などとしてあまりない。本会議の議事録によると、今年は9月定例会までにのべ42人が本会議で一般質問しているが、再質問したのは4人。自民党会派はゼロで、関連質問だけは9月定例会で1度あった。
自民に次ぐ勢力・
未来石川のベテラン県議は「答弁の中身うんぬんの話じゃなく、誠実な対応がまったくできていない」と、12日の一般質問では質問に発言問題を含める考えだ。
(土井良典)
2023.12.07-読売新聞-https://www.yomiuri.co.jp/national/20231207-OYT1T50083/
市長「お前ナンセンスなんだよ」「何の権限でな…市長に向かってさ」、議会で音声公開「声は私だが」
岡山県の笠岡市議会の調査特別委員会は6日、
小林嘉文市長が職員を 叱責 しているとみられる状況を録音した音声データを公開した。匿名で11月28日に議会に寄せられたという。
パワーハラスメントなどに関する事案は、市人事課が審査することになっており、
特別委は同課にデータを提供し、対応を委ねた。
音声データは2本で、録音時間は計約2分。
小林市長とみられる人物が職員に対し、「バカみたいなこと言うな お前 ナンセンスなんだよ」「何であんた そんな何の権限でな 市長に向かってさ 言うこと聞きませんよと言えるの」などと声を荒らげている。
音声の一部は市民に貸し出す無線操縦草刈り機の扱いを巡る職員とのやり取りとみられるが、録音された場所や時期は不明。
特別委の原田てつよ委員長は
「音声を聞いてショックを受けている。(20日に提案される特別職、職員、議員を対象にしたハラスメント防止条例案が)可決されれば、第三者委員会を設定し、審査してもらいたい」と話した。
小林市長は報道陣に「声は私だが、どういう状況での発言なのかわからない」と述べた。
2023.12.06-読売新聞-https://www.yomiuri.co.jp/politics/20231206-OYT1T50166/
連合事務局長、前原誠司氏らの推薦「白紙」…新党への対応を協議へ
連合の清水秀行事務局長は6日、国民民主党に離党届を提出して新党の結成を表明した
前原誠司、鈴木敦両衆院議員について、既に決めていた次期衆院選での推薦を白紙に戻す考えを明らかにした。
清水氏は国会内で記者団に、
前原氏らが新党「教育無償化を実現する会」を結成することを踏まえ、
「所属政党が変われば、推薦を白紙にし、もう一度検討する」と語った。
連合は立憲民主、国民民主両党を支援しているが、新党への対応は未定だ。連合の地方組織と協議し、推薦の可否を改めて判断する。
2023.11.27-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231127-PBYZ6KCF3ZNLPBJYWUM54ZMWWU/
自民・杉田水脈氏のアイヌ関係団体巡る発言 岸田首相「政治家は影響力自覚を」
岸田文雄首相は27日の参院予算委員会で、
アイヌ関係団体に関する自民党の杉田水脈衆院議員の発言について「議員の発言に一つ一つコメントすることは控えるが、
政治家は影響力を十分に自覚するとともに、自らの言動について説明責任を果たしていくことが重要だ」と語った。立憲民主党の岸真紀子氏への答弁。
杉田氏はユーチューブ番組で、
アイヌ民族などを巡る発言への批判を受けた昨年12月の総務政務官辞任に関し、
「こんな団体(アイヌ関係団体)に謝罪するぐらいなら、私は政務官をやめます」などと振り返った。
岸氏は首相に「アイヌ民族への偏見と憎悪をあおり続ける杉田氏の言動をなぜ放置するのか」と質問した。
首相は質問に直接的に答えず、
「影響力の自覚」と「説明責任」を促した上で、
「アイヌであることを理由として差別する。こんなことはあってはならない。政府としてはアイヌ施策推進法に基づき、アイヌの方々の民族としての誇りが尊重される社会を実現すべく力を尽くす」と述べた。
2023.11.24-毎日新聞(KYODO)-https://mainichi.jp/articles/20231124/k00/00m/010/291000c
自民・世耕氏「首相の言葉に情熱ない」 月刊誌の対談で再び苦言
自民党の世耕弘成参院幹事長は、月刊誌「WiLL」2024年1月号のジャーナリスト桜井よしこ氏との対談で、
岸田文雄首相に再び苦言を呈した。
首相が指導力を示せていない理由について「言葉に情熱を感じない」と述べた。
世耕氏は10月25日の代表質問で首相の政治姿勢を厳しく指摘し、波紋を呼んでいた。
首相への代表質問に関し
「毎回それなりに厳しいことを申し上げている。ところが、返ってくる答弁は無味乾燥なことが多い」と振り返った。今回は、首相周辺を通じ「政治家としての言葉で返してほしい」と要望していたと明かした。
(共同)
2023.11.22-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20231122/k00/00m/010/329000c
自民5派閥の収支報告書問題 国会で新たに示された二つの「疑念」
【池田直】
自民党の5派閥の政治団体が政治資金パーティーの収入などを政治資金収支報告書に記載していなかったとして告発された問題をめぐり、立憲民主党の
渡辺創衆院議員が22日の衆院予算委員会で、
新たに二つの「疑念」を指摘したが、
岸田文雄首相は明確に答弁できなかった。
【池田直】
首相と渡辺氏のやり取りは以下の通り。
渡辺氏 2020年の宏池政策研究会(岸田派)の収支報告書から、20年10月5日に開催されたパーティー「宏池会と語る会」についてお伺いをしたい。様式その11というところを訂正されていますが、対価の支払いをした者の数という欄がある。パーティー券を1枚買った方も一つとカウントされるし、100万円買っている方も一つとカウントされる。総理がなさってきた説明で考えれば、20万円以下のとこに分散していたものを一つにまとめるわけですから、少なくとも収支報告書上、ここの部分が修正をされなければおかしい。20年の宏池会の場合、この
2218というところは、少なくとも4減って
2214に訂正しなければならない。
首相 ちょっとご指摘の点も含めて、詳細を説明する能力がありません。だからこそ、各派閥とも適切な説明を、説明者が行うということが大事だということで、幹事長に指示を出させていただいた。
渡辺氏 宏池会だけを言っているわけではない。2019年と20年だけでも、同じところが、少なく見積もって宏池会で19年マイナス4、20年マイナス4。平成研究会(茂木派)で19年マイナス8、20年がマイナス13。清和政策研究会(安倍派)で19年マイナス56、20年マイナス53。志帥会(二階派)で19年マイナス14、20年マイナス16。志公会(麻生派)で19年マイナス11、20年マイナス14。それぞれ修正が必要なはず。宏池会だけでなく、あらためて修正が必要だと思う。
首相 派閥として、外部から指摘を受けた政治団体については訂正したと承知をしております。指摘されたことについてはしっかりと確認をし、お答えし、説明していかなければならない。このように認識いたします。
渡辺氏 もう一つ新たな問題を指摘したい。これは清和政策研究会の2019年の収支報告書に関する資料。提出段階では一切記載のなかった大阪府医師政治連盟からの収入金額を、報告書その11の部分に
①56万円=5月16日、
②10万円=5月21日、
③10万円=5月29日の、3回にわけて追加訂正している。一方、大阪府医師政治連盟の20年の政治資金収支報告書、①に該当すると推測できる支出が、30万円、10万円、6万円、10万円、の4回にわけて記載されている。
②、③については清和政策研究会の訂正記載と一致。清和会が訂正した56万円は、実際は4回にわけて振り込まれていた。この訂正は最初の段階、1回で20万を超えている。当初から20万超とわかる。当初から容易に気づくはずだが、なぜ載っていないのか。
派閥は違うので
総理に聞くのは酷だが、
総理が答弁されたように(派閥の所属議員で)手分けして(パーティー券購入を)お願いしたため、団体として複数回購入したのに気づかなかったというのは、まったく当てはまらない。平成研で2019年1団体、20年3団体。清和政策研究会が19年4団体、20年3団体。志帥会が19年3団体、20年2団体。志公会が19年2団体、20年1団体。計19団体が少なくともあった。そして宏池政策研究会はなかった。この件、清和会の事務総長であった松野博一官房長官と西村康稔経産相がいる。何か説明できることは。
松野氏 個々の政治団体に関するお尋ねに関しては、政府にある立場としてお答えすることは差し控えさせていただきます。
渡辺氏 私は今日、少なくとも新たに二つ、2種類の新たな疑念を指摘しました。一つ目は対価の支払いを受けた者の数の訂正が、各派閥ともに全くないこと。二つ目は、そもそも最初から20万円超の収入だと容易にわかるものまで不記載だった件が多数に上ること。二つのことは全くまだ説明がなされていない新しい話なので、総理のリーダーシップできちんと再点検をしていただきたい。今月の24日には、2022年分の収支報告書が公開されます。同じような事態が発覚するような可能性はないか。
首相 はい、それぞれ政治団体において責任を持って対応することではありますが、宏池会はご指摘をしっかり踏まえて、その後の会計報告について、正しく記載するように努めたはずであります。24日にそれが明らかになるということでありますし、対応を信じたいと思います。
2023.11.21-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231120-M4OHSCRT4VDILDRK4WRN5BGQOQ/
首相「女性の安心、安全重要」 、片山氏「生存権危うくするな」 LGBT法の指針策定
岸田文雄首相は20日の
参院本会議で、
6月に施行されたLGBTなど性的少数者への理解増進法に基づく指針の策定について、
「多様な意見を伺い、検討を進める」と述べ、
「女性の安心と安全を守ることは重要だ。性的マイノリティーもマジョリティーも含め、生き生きとした人生を享受できる社会の実現に取り組む」と強調した。
自民党の片山さつき元地方創生担当相の代表質問に対する答弁。
片山氏は
「本人の性自認のみで(銭湯や脱衣所など女性専用スペースに)入れるようになるのではないかと不安の声が押し寄せている。注意した側が差別と訴えられないかとも心配されている」と説明し、「全国6400万人の女性の安心と安全、いわば究極の生存権を1ミリたりとも、危うくすることがないように」と訴えた。
片山氏が質問する場面では「やめろ」などとヤジも飛び交っていた。
片山氏はLGBT理解増進法の施行に伴い自民党有志で設立した
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」で共同代表を務めている。
2023.11.19-毎日新聞(KYODO)-https://mainichi.jp/articles/20231119/k00/00m/040/180000c
杉田水脈氏、アイヌ事業関係者やゆ正当化 「不正使用なら良いのか」
自民党の杉田水脈衆院議員は19日、X(旧ツイッター)に、
アイヌ文化振興事業の関係者を「公金チューチュー」とやゆした自身の発言を正当化する趣旨の短文を投稿した。民族差別だとする抗議の声に対し
「公金チューチューではなく『不正使用』と言えば良かったのか」と書き込んだ。
アイヌ文化振興事業を巡り、政府は15日の立憲民主党主催のヒアリングで
「適正に執行され、不正経理はない」(内閣官房担当者)と説明し、杉田氏の主張を事実上否定している。なおも
アイヌ民族への偏見と憎悪をあおり続ける杉田氏の言動は、厳しい批判にさらされそうだ。
(共同)
2023.11.17-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231117-2RYEHAROPJNEHHWY6TUX2LIYM4/
自民・石破氏、党内結束呼びかけ「ポスト岸田」高市氏前に
自民党の石破茂元幹事長が17日、
東京都内で開かれた党所属衆院議員のパーティーで、
「ポスト岸田」候補と目される高市早苗経済安全保障担当相、河野太郎デジタル相を前に結束を呼びかける一幕があった。
「政権の具合が悪くなると『顔を替えよう』とする者がいる。
あまり良いことではない」と述べた。
内閣支持率が低迷する中、保守系議員を集めた勉強会を発足させた高市氏の動きが念頭にあるとみられる。
石破氏は、
首相指名選挙の際に「岸田氏と書いた人には責任がある。おかしいと思うことがあれば陰で言うのではなく、きちんと議論すべきだ」と指摘した。
2023.11.15-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20231115/k00/00m/010/289000c
三宅防衛政務官、性加害は「身に覚えがない」 週刊誌報道を否定
自民党の三宅伸吾防衛政務官は15日、
過去に事務所スタッフの女性に性加害を行ったとの
文春オンライン報道を受け防衛省で記者団の取材に応じ、「ハラスメントをしたとの報道がなされたと聞いているが、私には全く身に覚えがない」と否定した。
文春オンラインは15日、三宅氏が2013年に事務所で当時アルバイトをしていた女性へ性加害をしたと報じた。
三宅氏は「明日(16日)にも抗議文を代理人を通じて週刊誌へ送付する予定だ」とも語った。
三宅氏は参院香川選挙区選出で当選2回。9月の内閣改造で防衛政務官に就任した。
2023.11.10-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20231110/k00/00m/010/113000c
細田博之氏死去 旧統一教会との「親密」疑惑、真相は闇
【デジタル報道グループ】
細田博之前衆院議長が
10日死去した。79歳だった。
「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と親密な関係にあるのではないか」。
疑惑がたびたび指摘されてきたが、本人の口から真相に迫る説明がなされることはなかった。
【デジタル報道グループ】
細田氏は7月、熱中症の症状を訴えて東京都内の病院に救急搬送された。その後、主要な行事での欠席が続き、9月上旬には脳血管に関する予防的な治療をするとの理由で入院した。
10月13日に開いた記者会見では、
脳梗塞(こうそく)の症状が出たなどと議長辞任の理由を述べる一方、
旧統一教会との関係やセクハラ疑惑については曖昧な説明に終始した。
安倍晋三元首相とも近く、教団との密接な関係が疑われてきた細田氏。会見では、安倍氏の父晋太郎元外相や福田赳夫元首相の名前を挙げ、「長い関係は存じ上げている」と話した。
ただ、選挙における票の差配への自身の関与について
「私は一切関わっていない」と否定。
「パーティーに出てあいさつしたことはあるが、それ以上のことは何もない」と実質的な関わりはなかったと強調した。
広告塔として利用され、教団の発展につながった可能性を指摘されると「それは飛躍し過ぎですよ」と色をなして反論。
教団との関係を持ったことに対する反省の弁はなかった。
自民党は2022年9月に公表した点検結果で、所属する衆参両院議員を対象とし、379人中180人が教団などと何らかの接点があったと明らかにした。
しかし、祖父の岸信介元首相の時代から教団と最も深い関係を築いてきた安倍氏への調査は実施せず、密接な関係が指摘された細田氏についても、当時議長で一時党籍を離脱しているとの理由で調査しなかった。
2023.11.09-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231109-LCVRCXHZ5VJXHADHSRVO4ORXYM/
共産から支援受ければ「推薦できない」 連合が衆院選基本方針、立民に圧力
(児玉佳子)
連合は9日の中央執行委員会で、次期衆院選の基本方針を確認した。
対立関係にある共産党を念頭に「(連合の理想とは)異なる社会の実現を目的に掲げる政党から支援を受ける候補者は推薦できない」との文言を盛り込んだ。ただ、
支援政党である立憲民主党には共産との連携に傾いたともとれる動きがみられ、連合は圧力を強めている。
長年にわたる闘争の歴史
基本方針では、「異なる社会の実現を目的に掲げる政党」が開く集会などに参加した場合も推薦できないと定め、「推薦後にそのような事態が生じた場合には取り消しも辞さない」と記した。
立民の泉健太代表は10月23日に共産の志位和夫委員長と国会内で会談し、志位氏によると
「連携して衆院選を戦っていくということを党首間で合意した」。一方で泉氏は「合意」があったとは明言していない。
言うまでもなく、
長年にわたる闘争の歴史を持つ連合と共産の関係は「水と油」だ。連合の芳野友子会長は9日、中央執行委に先立って立民党本部で泉氏ら党幹部との定例の懇談に臨み、志位氏との会談を念頭にこう苦言を述べた。
「地方組織から多くの不安の声が寄せられている」、
傘下組織の懸念を代弁した芳野氏は、衆院選基本方針の方向性についても説明して泉氏に理解を求めた。
泉氏、志位氏と会談はあいさつ回り
泉氏は懇談後、基本方針の内容に関し「十分に認識をした。理解をした」と記者団に語り、志位氏との会談は「各党へのあいさつ回り」の一環だったと重ねて説明した。並んで取材に応じた芳野氏も「連合の考え方は十分にご理解いただいている。全く何の不安も持っていない」と強調した。
そもそも、
泉氏はかつて、共産を含む他党と次期衆院選で連携することには否定的な立場だった。ところが、重鎮の小沢一郎衆院議員が「野党候補の一本化で政権交代を実現する有志の会」を6月に設立して牽制に動き始め、
泉氏は方針転換を余儀なくされた。
最大の支援組織である連合と、党内からの突き上げの板挟みになって揺れ続ける泉氏。記者から
「共産と連携しないことを基本とするのか」と詰められると、
「新聞社側の言い換えの言葉を使うつもりはない」とはぐらかした。
(児玉佳子)