日本の政界問題-1
2023.12.07-読売新聞-https://www.yomiuri.co.jp/national/20231207-OYT1T50083/
市長「お前ナンセンスなんだよ」「何の権限でな…市長に向かってさ」、議会で音声公開「声は私だが」
岡山県の笠岡市議会の調査特別委員会は6日、
小林嘉文市長が職員を 叱責 しているとみられる状況を録音した音声データを公開した。匿名で11月28日に議会に寄せられたという。
パワーハラスメントなどに関する事案は、市人事課が審査することになっており、
特別委は同課にデータを提供し、対応を委ねた。
音声データは2本で、録音時間は計約2分。
小林市長とみられる人物が職員に対し、「バカみたいなこと言うな お前 ナンセンスなんだよ」「何であんた そんな何の権限でな 市長に向かってさ 言うこと聞きませんよと言えるの」などと声を荒らげている。
音声の一部は市民に貸し出す無線操縦草刈り機の扱いを巡る職員とのやり取りとみられるが、録音された場所や時期は不明。
特別委の原田てつよ委員長は
「音声を聞いてショックを受けている。(20日に提案される特別職、職員、議員を対象にしたハラスメント防止条例案が)可決されれば、第三者委員会を設定し、審査してもらいたい」と話した。
小林市長は報道陣に「声は私だが、どういう状況での発言なのかわからない」と述べた。
2023.12.06-読売新聞-https://www.yomiuri.co.jp/politics/20231206-OYT1T50166/
連合事務局長、前原誠司氏らの推薦「白紙」…新党への対応を協議へ
連合の清水秀行事務局長は6日、国民民主党に離党届を提出して新党の結成を表明した
前原誠司、鈴木敦両衆院議員について、既に決めていた次期衆院選での推薦を白紙に戻す考えを明らかにした。
清水氏は国会内で記者団に、
前原氏らが新党「教育無償化を実現する会」を結成することを踏まえ、
「所属政党が変われば、推薦を白紙にし、もう一度検討する」と語った。
連合は立憲民主、国民民主両党を支援しているが、新党への対応は未定だ。連合の地方組織と協議し、推薦の可否を改めて判断する。
2023.11.27-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231127-PBYZ6KCF3ZNLPBJYWUM54ZMWWU/
自民・杉田水脈氏のアイヌ関係団体巡る発言 岸田首相「政治家は影響力自覚を」
岸田文雄首相は27日の参院予算委員会で、
アイヌ関係団体に関する自民党の杉田水脈衆院議員の発言について「議員の発言に一つ一つコメントすることは控えるが、
政治家は影響力を十分に自覚するとともに、自らの言動について説明責任を果たしていくことが重要だ」と語った。立憲民主党の岸真紀子氏への答弁。
杉田氏はユーチューブ番組で、
アイヌ民族などを巡る発言への批判を受けた昨年12月の総務政務官辞任に関し、
「こんな団体(アイヌ関係団体)に謝罪するぐらいなら、私は政務官をやめます」などと振り返った。
岸氏は首相に「アイヌ民族への偏見と憎悪をあおり続ける杉田氏の言動をなぜ放置するのか」と質問した。
首相は質問に直接的に答えず、
「影響力の自覚」と「説明責任」を促した上で、
「アイヌであることを理由として差別する。こんなことはあってはならない。政府としてはアイヌ施策推進法に基づき、アイヌの方々の民族としての誇りが尊重される社会を実現すべく力を尽くす」と述べた。
2023.11.24-毎日新聞(KYODO)-https://mainichi.jp/articles/20231124/k00/00m/010/291000c
自民・世耕氏「首相の言葉に情熱ない」 月刊誌の対談で再び苦言
自民党の世耕弘成参院幹事長は、月刊誌「WiLL」2024年1月号のジャーナリスト桜井よしこ氏との対談で、
岸田文雄首相に再び苦言を呈した。
首相が指導力を示せていない理由について「言葉に情熱を感じない」と述べた。
世耕氏は10月25日の代表質問で首相の政治姿勢を厳しく指摘し、波紋を呼んでいた。
首相への代表質問に関し
「毎回それなりに厳しいことを申し上げている。ところが、返ってくる答弁は無味乾燥なことが多い」と振り返った。今回は、首相周辺を通じ「政治家としての言葉で返してほしい」と要望していたと明かした。
(共同)
2023.11.22-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20231122/k00/00m/010/329000c
自民5派閥の収支報告書問題 国会で新たに示された二つの「疑念」
【池田直】
自民党の5派閥の政治団体が政治資金パーティーの収入などを政治資金収支報告書に記載していなかったとして告発された問題をめぐり、立憲民主党の
渡辺創衆院議員が22日の衆院予算委員会で、
新たに二つの「疑念」を指摘したが、
岸田文雄首相は明確に答弁できなかった。
【池田直】
首相と渡辺氏のやり取りは以下の通り。
渡辺氏 2020年の宏池政策研究会(岸田派)の収支報告書から、20年10月5日に開催されたパーティー「宏池会と語る会」についてお伺いをしたい。様式その11というところを訂正されていますが、対価の支払いをした者の数という欄がある。パーティー券を1枚買った方も一つとカウントされるし、100万円買っている方も一つとカウントされる。総理がなさってきた説明で考えれば、20万円以下のとこに分散していたものを一つにまとめるわけですから、少なくとも収支報告書上、ここの部分が修正をされなければおかしい。20年の宏池会の場合、この
2218というところは、少なくとも4減って
2214に訂正しなければならない。
首相 ちょっとご指摘の点も含めて、詳細を説明する能力がありません。だからこそ、各派閥とも適切な説明を、説明者が行うということが大事だということで、幹事長に指示を出させていただいた。
渡辺氏 宏池会だけを言っているわけではない。2019年と20年だけでも、同じところが、少なく見積もって宏池会で19年マイナス4、20年マイナス4。平成研究会(茂木派)で19年マイナス8、20年がマイナス13。清和政策研究会(安倍派)で19年マイナス56、20年マイナス53。志帥会(二階派)で19年マイナス14、20年マイナス16。志公会(麻生派)で19年マイナス11、20年マイナス14。それぞれ修正が必要なはず。宏池会だけでなく、あらためて修正が必要だと思う。
首相 派閥として、外部から指摘を受けた政治団体については訂正したと承知をしております。指摘されたことについてはしっかりと確認をし、お答えし、説明していかなければならない。このように認識いたします。
渡辺氏 もう一つ新たな問題を指摘したい。これは清和政策研究会の2019年の収支報告書に関する資料。提出段階では一切記載のなかった大阪府医師政治連盟からの収入金額を、報告書その11の部分に
①56万円=5月16日、
②10万円=5月21日、
③10万円=5月29日の、3回にわけて追加訂正している。一方、大阪府医師政治連盟の20年の政治資金収支報告書、①に該当すると推測できる支出が、30万円、10万円、6万円、10万円、の4回にわけて記載されている。
②、③については清和政策研究会の訂正記載と一致。清和会が訂正した56万円は、実際は4回にわけて振り込まれていた。この訂正は最初の段階、1回で20万を超えている。当初から20万超とわかる。当初から容易に気づくはずだが、なぜ載っていないのか。
派閥は違うので
総理に聞くのは酷だが、
総理が答弁されたように(派閥の所属議員で)手分けして(パーティー券購入を)お願いしたため、団体として複数回購入したのに気づかなかったというのは、まったく当てはまらない。平成研で2019年1団体、20年3団体。清和政策研究会が19年4団体、20年3団体。志帥会が19年3団体、20年2団体。志公会が19年2団体、20年1団体。計19団体が少なくともあった。そして宏池政策研究会はなかった。この件、清和会の事務総長であった松野博一官房長官と西村康稔経産相がいる。何か説明できることは。
松野氏 個々の政治団体に関するお尋ねに関しては、政府にある立場としてお答えすることは差し控えさせていただきます。
渡辺氏 私は今日、少なくとも新たに二つ、2種類の新たな疑念を指摘しました。一つ目は対価の支払いを受けた者の数の訂正が、各派閥ともに全くないこと。二つ目は、そもそも最初から20万円超の収入だと容易にわかるものまで不記載だった件が多数に上ること。二つのことは全くまだ説明がなされていない新しい話なので、総理のリーダーシップできちんと再点検をしていただきたい。今月の24日には、2022年分の収支報告書が公開されます。同じような事態が発覚するような可能性はないか。
首相 はい、それぞれ政治団体において責任を持って対応することではありますが、宏池会はご指摘をしっかり踏まえて、その後の会計報告について、正しく記載するように努めたはずであります。24日にそれが明らかになるということでありますし、対応を信じたいと思います。
2023.11.21-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231120-M4OHSCRT4VDILDRK4WRN5BGQOQ/
首相「女性の安心、安全重要」 、片山氏「生存権危うくするな」 LGBT法の指針策定
岸田文雄首相は20日の
参院本会議で、
6月に施行されたLGBTなど性的少数者への理解増進法に基づく指針の策定について、
「多様な意見を伺い、検討を進める」と述べ、
「女性の安心と安全を守ることは重要だ。性的マイノリティーもマジョリティーも含め、生き生きとした人生を享受できる社会の実現に取り組む」と強調した。
自民党の片山さつき元地方創生担当相の代表質問に対する答弁。
片山氏は
「本人の性自認のみで(銭湯や脱衣所など女性専用スペースに)入れるようになるのではないかと不安の声が押し寄せている。注意した側が差別と訴えられないかとも心配されている」と説明し、「全国6400万人の女性の安心と安全、いわば究極の生存権を1ミリたりとも、危うくすることがないように」と訴えた。
片山氏が質問する場面では「やめろ」などとヤジも飛び交っていた。
片山氏はLGBT理解増進法の施行に伴い自民党有志で設立した
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」で共同代表を務めている。
2023.11.19-毎日新聞(KYODO)-https://mainichi.jp/articles/20231119/k00/00m/040/180000c
杉田水脈氏、アイヌ事業関係者やゆ正当化 「不正使用なら良いのか」
自民党の杉田水脈衆院議員は19日、X(旧ツイッター)に、
アイヌ文化振興事業の関係者を「公金チューチュー」とやゆした自身の発言を正当化する趣旨の短文を投稿した。民族差別だとする抗議の声に対し
「公金チューチューではなく『不正使用』と言えば良かったのか」と書き込んだ。
アイヌ文化振興事業を巡り、政府は15日の立憲民主党主催のヒアリングで
「適正に執行され、不正経理はない」(内閣官房担当者)と説明し、杉田氏の主張を事実上否定している。なおも
アイヌ民族への偏見と憎悪をあおり続ける杉田氏の言動は、厳しい批判にさらされそうだ。
(共同)
2023.11.17-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231117-2RYEHAROPJNEHHWY6TUX2LIYM4/
自民・石破氏、党内結束呼びかけ「ポスト岸田」高市氏前に
自民党の石破茂元幹事長が17日、
東京都内で開かれた党所属衆院議員のパーティーで、
「ポスト岸田」候補と目される高市早苗経済安全保障担当相、河野太郎デジタル相を前に結束を呼びかける一幕があった。
「政権の具合が悪くなると『顔を替えよう』とする者がいる。
あまり良いことではない」と述べた。
内閣支持率が低迷する中、保守系議員を集めた勉強会を発足させた高市氏の動きが念頭にあるとみられる。
石破氏は、
首相指名選挙の際に「岸田氏と書いた人には責任がある。おかしいと思うことがあれば陰で言うのではなく、きちんと議論すべきだ」と指摘した。
2023.11.15-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20231115/k00/00m/010/289000c
三宅防衛政務官、性加害は「身に覚えがない」 週刊誌報道を否定
自民党の三宅伸吾防衛政務官は15日、
過去に事務所スタッフの女性に性加害を行ったとの
文春オンライン報道を受け防衛省で記者団の取材に応じ、「ハラスメントをしたとの報道がなされたと聞いているが、私には全く身に覚えがない」と否定した。
文春オンラインは15日、三宅氏が2013年に事務所で当時アルバイトをしていた女性へ性加害をしたと報じた。
三宅氏は「明日(16日)にも抗議文を代理人を通じて週刊誌へ送付する予定だ」とも語った。
三宅氏は参院香川選挙区選出で当選2回。9月の内閣改造で防衛政務官に就任した。
2023.11.10-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20231110/k00/00m/010/113000c
細田博之氏死去 旧統一教会との「親密」疑惑、真相は闇
【デジタル報道グループ】
細田博之前衆院議長が
10日死去した。79歳だった。
「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と親密な関係にあるのではないか」。
疑惑がたびたび指摘されてきたが、本人の口から真相に迫る説明がなされることはなかった。
【デジタル報道グループ】
細田氏は7月、熱中症の症状を訴えて東京都内の病院に救急搬送された。その後、主要な行事での欠席が続き、9月上旬には脳血管に関する予防的な治療をするとの理由で入院した。
10月13日に開いた記者会見では、
脳梗塞(こうそく)の症状が出たなどと議長辞任の理由を述べる一方、
旧統一教会との関係やセクハラ疑惑については曖昧な説明に終始した。
安倍晋三元首相とも近く、教団との密接な関係が疑われてきた細田氏。会見では、安倍氏の父晋太郎元外相や福田赳夫元首相の名前を挙げ、「長い関係は存じ上げている」と話した。
ただ、選挙における票の差配への自身の関与について
「私は一切関わっていない」と否定。
「パーティーに出てあいさつしたことはあるが、それ以上のことは何もない」と実質的な関わりはなかったと強調した。
広告塔として利用され、教団の発展につながった可能性を指摘されると「それは飛躍し過ぎですよ」と色をなして反論。
教団との関係を持ったことに対する反省の弁はなかった。
自民党は2022年9月に公表した点検結果で、所属する衆参両院議員を対象とし、379人中180人が教団などと何らかの接点があったと明らかにした。
しかし、祖父の岸信介元首相の時代から教団と最も深い関係を築いてきた安倍氏への調査は実施せず、密接な関係が指摘された細田氏についても、当時議長で一時党籍を離脱しているとの理由で調査しなかった。
2023.11.09-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231109-LCVRCXHZ5VJXHADHSRVO4ORXYM/
共産から支援受ければ「推薦できない」 連合が衆院選基本方針、立民に圧力
(児玉佳子)
連合は9日の中央執行委員会で、次期衆院選の基本方針を確認した。
対立関係にある共産党を念頭に「(連合の理想とは)異なる社会の実現を目的に掲げる政党から支援を受ける候補者は推薦できない」との文言を盛り込んだ。ただ、
支援政党である立憲民主党には共産との連携に傾いたともとれる動きがみられ、連合は圧力を強めている。
長年にわたる闘争の歴史
基本方針では、「異なる社会の実現を目的に掲げる政党」が開く集会などに参加した場合も推薦できないと定め、「推薦後にそのような事態が生じた場合には取り消しも辞さない」と記した。
立民の泉健太代表は10月23日に共産の志位和夫委員長と国会内で会談し、志位氏によると
「連携して衆院選を戦っていくということを党首間で合意した」。一方で泉氏は「合意」があったとは明言していない。
言うまでもなく、
長年にわたる闘争の歴史を持つ連合と共産の関係は「水と油」だ。連合の芳野友子会長は9日、中央執行委に先立って立民党本部で泉氏ら党幹部との定例の懇談に臨み、志位氏との会談を念頭にこう苦言を述べた。
「地方組織から多くの不安の声が寄せられている」、
傘下組織の懸念を代弁した芳野氏は、衆院選基本方針の方向性についても説明して泉氏に理解を求めた。
泉氏、志位氏と会談はあいさつ回り
泉氏は懇談後、基本方針の内容に関し「十分に認識をした。理解をした」と記者団に語り、志位氏との会談は「各党へのあいさつ回り」の一環だったと重ねて説明した。並んで取材に応じた芳野氏も「連合の考え方は十分にご理解いただいている。全く何の不安も持っていない」と強調した。
そもそも、
泉氏はかつて、共産を含む他党と次期衆院選で連携することには否定的な立場だった。ところが、重鎮の小沢一郎衆院議員が「野党候補の一本化で政権交代を実現する有志の会」を6月に設立して牽制に動き始め、
泉氏は方針転換を余儀なくされた。
最大の支援組織である連合と、党内からの突き上げの板挟みになって揺れ続ける泉氏。記者から
「共産と連携しないことを基本とするのか」と詰められると、
「新聞社側の言い換えの言葉を使うつもりはない」とはぐらかした。
(児玉佳子)