電力の問題


2020.3.16-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/economy/news/200316/ecn2003160018-n1.html
関電、役員18人に計2億6千万円補填 トップ2人が密室で決定 報酬減額分を非公表で

関西電力の役員ら75人が福井県高浜町の元助役(故人)から総額約3億6千万円相当の金品を受領していた問題で、関電が平成23年の東京電力福島第1原発事故以降に大幅な赤字を出した際の役員報酬の減額分のうち、18人分の計約2億6千万円を補填(ほてん)していたことが16日、分かった。取締役会や株主総会での審議を避けるため、役員らが退任した後に支給するという「抜け道」を使っていた。不透明な役員報酬の還元は批判を集めそうだ。
   金品問題を調査した第三者委員会の調査報告書などによると、平成27年に当時会長と社長だった森詳介元相談役と八木誠前会長が協議して決定。役員を退任後に嘱託職員として雇用し、給与として減額分を補填していた。現役時に報酬を補填する場合は取締役会や株主総会での議決が必要になるため、秘密裏に支払う方法を考案したとみられる。
   減額分が支払われていたのは、金品問題で役職を退いた森氏と豊松秀己元副社長を含む25年6月~令和元年6月に退任した常務執行役員以上の18人。豊松氏は金沢国税局の指摘で修正申告した税負担分の補填も受けていた。
   関電は森氏と豊松氏以外の役員について「個別の事案については特定を差し控える」(広報)として公表しない方針。金品問題が発覚した昨年10月以降は補填の支払いを停止しており、今後返還を求めるという。
   関電は福島原発事故後に原発を稼働停止したため大幅な赤字に転落し、2度の電気料金の値上げに踏み切った。役員報酬を減額したほか、一般職員も給与の一部をカットし、平成25年夏以降の計7回の賞与を停止し、値上げに理解を求めていた。ただ、一般職員は給与や賞与減額分の補填は受けておらず、一部の役員だけが救済されていた格好だ。
   第三者委は14日に提出した調査報告書で、関電経営陣のコンプライアンス(法令順守)意識の欠如を指摘している。


2020.3.14-LiveDoorニュース(産経新聞)-https://news.livedoor.com/article/detail/17965529/
原発“優等生”関電への不信、再稼働停滞に拍車も

関西電力と原子力発電所立地との不健全な関係が14日、第三者委員会の報告で露呈した。
   関電は、東日本大震災発生後、原発7基が原子力規制委員会の安全審査をクリアし、うち4基が再稼働を果たすなど、「優等生」として原発の再稼働を牽引(けんいん)してきた。だが、関電による今回の不祥事は、地域住民との関係性を重視して推進してきた日本の原発全体への信用に悪影響を与えかねない。
   電力業界は、収益改善と電気料金の引き下げには、原発が必要との立場だ。そのため、原発事故を起こした東京電力に代え、関電を先頭に立たせて原発再稼働を進めてきた。だが、関電自らが引き起こした問題で、たち行かなくなった。
   そうした中、九州電力の池辺和弘社長が14日、業界団体の電気事業連合会の会長に就任した。4基を再稼働させた九電の経験を生かすための抜擢(ばってき)で、東電、関電、中部電力以外からの起用は初。ただ、国との交渉力など手腕は未知数だ。
   東日本大震災後、電力各社は全国で、5原発9基の再稼働にこぎ着けた。それでも、10月下旬には、関電の大飯3号機、九電の玄海4号機の2基しか稼働しない事態となる。
   九電は、川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)の原子炉を16日に停止する。テロ対策で設置を義務付けられた「特定重大事故等対処施設」(特重施設)の完成が期限の17日に間に合わないためで、特重施設の完成遅れによる原発停止は全国初だ。
   他の原発でも特重施設の工事が遅れており、川内2号機が5月20日、関電高浜原発3号機(福井県高浜町)は8月2日、高浜4号機も10月7日にそれぞれ停止予定だ。
   原発1基が稼働しなければ、代替する石炭など火力発電の燃料調達代で、「1日およそ1億円」の損失ともいわれる。
   関電の不祥事で原発への不信の目が強まれば、「安定電源」と位置づけられている原発の再稼働停止に拍車がかかりかねない。
   「(金品受領問題を)関電単体の問題として片づけたいが、そうなる保証はない。原子力は終わりかもしれない」
   ある電力業界関係者は、関電の金品受領問題の深刻さをこう指摘する。


2020.3.14-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200314/k10012331431000.html
関西電力第三者委 元助役への便宜認定 金品受け取った社員75人

関西電力の経営幹部らが福井県高浜町の元助役から金品を受け取っていた問題で、調査を行った第三者委員会は最終報告書をまとめました。金品を受け取っていた社員は75人と、これまでに公表された数から大幅に増え、金品の総額は3億6000万円相当に上るということです。
  関西電力は、経営幹部ら23人が原子力発電所がある高浜町の森山栄治元助役から3億2000万円相当の金品を受け取っていたことを去年秋に明らかにしています。
  この問題を調査してきた弁護士4人で構成する第三者委員会は、最終報告書をまとめ、14日、公表しました。
  この中で、金品を受け取っていた社員の数は75人と、会社が公表した23人より大幅に増えました。金品の総額は3億6000万円相当に上るということです。
  また元助役に対して、関西電力の役員や社員が工事を発注する前に工事の内容や発注予定額を伝えたうえで、約束に沿って発注するなど特別な配慮をしてきたとして、便宜を図っていたことを認定しました。
  一方、元助役が金品を提供したのは、その見返りとして自分の関係する企業に関西電力から工事を発注させて経済的利益を得るためだったと分析しました。
  報告書では原子力事業の閉鎖性を指摘し、正しい意見が実現しにくい状況が見受けられるとしています。
  当時の経営陣は、社内調査の内容を取締役会に報告しなかったうえに監査役も取締役会に報告せず、また会長、社長が相談役と協議して対外公表しない方針を、はやばやと決めたことは極めて不適切だと指摘しています。
  第三者委員会の但木敬一弁護士は記者会見で「電力の利用者から自分たちの行為がどうみえるのか全く考えていないことが構造を長引かせた1つの原因だ」と述べ、会社の体質を批判しました。
経産省 関電に来週にも業務改善命令へ
  経済産業省は、関西電力の第三者委員会が金品受領問題について最終報告書を取りまとめたことを受けて、来週にも業務改善命令を出す方向で検討しています。
  関西電力の内藤直樹常務執行役員は14日午後、経済産業省を訪れ、金品受領問題で第三者委員会がまとめた最終報告書について説明しました。
  報告書では、原子力発電所がある高浜町の森山栄治元助役から75人の社員が総額3億6000万円相当の金品を受け取っていたことや元助役に対して役員や社員が事前に工事の内容や発注予定額を伝えたうえで、約束に沿って発注するなど、特別な配慮をしてきたことが認定されています。
  説明を終えた内藤常務は記者団に対し、「お客様や社会の皆様の信頼を損ねる行いがあったことについて、深くおわびを申し上げる。経済産業省からは、厳正な対処を検討したいと承った。第三者委員会の指摘や提言を真摯(しんし)に受け止め、再発防止や会社の改革に取り組んでいきたい」と述べました。
  これを受けて経済産業省は、来週にも関西電力に対し、電気事業法に基づいて、ガバナンス体制の構築や再発防止策などを求める業務改善命令を出す方向で検討しています。
元助役関係企業への発注約束 120件以上と認定
第三者委員会は、関西電力の役職員が森山氏の要求に応じる形で、森山氏の関係する企業に工事を発注することを事前に約束し、実際に発注したケースもあったとしています。
  こうした発注の約束は遅くとも2000年代から行われ、その件数は120件以上に上ると認定しました。
  事前発注約束は個別の工事の発注を約束するケースと年度ごとの発注予定額を約束するケースに分けられるということで、報告書には具体的な事例が示されました。
  このうち個別工事の発注約束では、森山氏が顧問を務めていた「吉田開発」への発注を具体例としてあげています。
  報告書では、2012年4月に当時の高浜発電所長から原子力事業本部長らに送ったメールの内容が明かされています。
  「先生」と呼んでいた森山氏との電話のやり取りを伝える文面で「いつもながらの工事要求。機嫌は普通。以下、先生の指示。『明後日会うときに、いい話(工事)を持って来い。びっくりするような。』最近、再三にわたり吉田開発に工事を持って来いとの要求。上期に子会社経由で4000万円のA工事を約束したが、それではもの足りない?様子。明後日会うときには、さらに6000万円程度のB工事を出す予定。これでことしは計約1億円」などと書かれています。
  そして3日後、高浜発電所長が森山氏と会った結果を報告するメールには「B工事(4000万円)を提案し、了解。この程度か、との感触を示されたが、とりあえず今回はこの程度にしておいてやる、とのこと。その後、全員での会食になり、至極ご機嫌」などと書かれています。
  メールにあったB工事は、緑地帯の整備やアスファルト舗装などの工事で、最終的におよそ3000万円で吉田開発に発注されたということで、第三者委員会は約束していた4000万円には満たないものの、森山氏の要求に応じて関西電力が工事の発注を約束し、その約束に従って工事を発注したと認定しています。

  一方、年度ごとの発注予定額の約束では、森山氏が相談役を務めていた「柳田産業」のケースを具体例としてあげています。
  関西電力の電子データを復元したところ、この会社との間で行った各年度の交渉経緯を時系列でまとめた電子ファイルが見つかったということです。
  このファイルには、2004年度=平成16年度分に関して「11月上旬に相談役会談を予定している。内容は34.5で手打ち」と記されていて、この年度に34億5000万円の発注を約束することを示しているということです。
  このファイルからは、関西電力が森山氏らと柳田産業に対する発注予定額を事前に協議していたことがわかるということです。
  ファイルには「各発電所キーマンに対してH16年度実勢34.5について通知。未達無きよう指示」などという記述もあり、原子力事業本部が森山氏と合意した発注予定額を美浜、高浜、大飯の各原発の担当者と共有し、約束した額を達成するよう指示していたとしています。
  第三者委員会は5年度分を例示し、いずれの年度も35億円前後の発注を約束し、実際に、ほぼ同額か、それを超える額を発注していたと認定しています。
地元住民「裏でこそこそやめて」
  地元の高浜町の住民に話をききました。
  このうち40歳の女性は「金額の問題ではなく、今回の件でまだ隠していることがあるのではないかと不信が強まったことが問題だと思います」と話していました。
  また、18歳の男性は「自分たちの世代がこれからの新しい町を作りたいという思いがあるので、裏でこそこそするのはやめてほしいです」と話していました。
  また、76歳の女性は「お金を渡してうまく便宜を図ってもらって、真面目にやっている会社がかわいそうです。関西電力にはもっと透明性をもって町民にもわかりやすい形で仕事をしてほしいです」と話していました。


2020.3,7-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/affairs/news/200307/afr2003070004-n1.html
迫る処理水タンクの限界…水との闘い続く 福島第1原発のいま
(1)
未曽有の事故からまもなく9年を迎える今も、東京電力福島第1原発は「水」と闘っていた。放射性物質による汚染水は発生し続け、それを浄化処理した水を貯蔵するタンクは増え続けている。記者の眼前では海洋など環境への放出を念頭に、浄化・分析施設で厳しい水質管理が行われていたが、政府は風評被害への懸念から処理水の処分方法を示せないままだ。見通しではタンク用の敷地が満杯となるのは令和4年夏。決断を迫られている。(福田涼太郎)
1003基のタンク
  「非破壊検査などを行うので、タンク1基の完成に3カ月かかります」
  敷地南側では処理水タンクの増設が進む。東電の担当者はタンクが手間をかけてつくられていることを説明した。このエリアのタンクは高さ直径とも12メートル、容量は1350トン。増え続けた計1003基のタンクが海側まで隙間なく並ぶ。約118万トンが保管され、年末までに137万トン分まで増設予定だ。
  担当者は「もう(処理水の)処分を考えてもらわないと…」と漏らす。タンク群の存在は、今後の廃炉に必要な作業スペースの確保に影響を与えかねない。
  処理水の元になる汚染水は、原子炉建屋の下部に流れ込んだ地下水が、溶け落ちた核燃料(デブリ)に触れることで発生。平成30年度は1日平均約170トンもうまれた。それを処理する多核種除去設備(ALPS)の建屋に入った。
  内部は放射性物質を取り除くための薬液処理をする設備や、フィルターが設置された吸着塔などが並ぶ。トリチウム以外の放射性物質はほぼ除去可能という。ただ、処理速度が優先された初期のころの処理水は、環境放出可能なレベルまで低減されていないものもあり、再処理が必要だ。
近づく廃炉作業
  続いて、処分方法を議論する上で不可欠な処理水の濃度などを測定する「化学分析棟」に入った。地下の分析場に入るには全身フル装備で、靴下や靴の履き替えも求められた。人体に付着していた放射性物質で、実測より高い濃度が検出されるのを防ぐためだ。
(2)
 分厚いコンクリート壁で囲まれた場内は、ビーカーや蒸留機器など理科の実験室を思わせる。空間放射線量率は自然界とほぼ同じ毎時0・06マイクロシーベルト。日々運び込まれる処理水サンプルを約200人が365日確認している。地元・広野町出身の池田幹彦さん(46)は「ここで出るデータに間違いがあれば廃炉に影響してしまう。復興の足を止めないようにしたい」と語った。
  事故が起きた1~4号機を見渡せる高台に立つと、短くなった解体中の1、2号機共用排気筒以外は、1年前から目立った外観上の変化はない。一方、3号機で燃料の取り出しが始まり、2号機ではデブリの取り出しに向けた準備が進むなど、廃炉は内部での作業フェーズに入った。
  政府などの廃炉工程表では、デブリの取り出し開始は来年中で、保管施設を早急につくる必要がある。処理水の判断が遅れれば、作業の遅滞も招き、事故から30~40年後の廃炉完了の目標もおぼつかなくなる。
福島第1原発の処理水
 1~3号機の原子炉建屋下部に溶け落ちた核燃料(デブリ)に、流入した地下水などが触れることで発生した汚染水を多核種除去設備(ALPS)で浄化処理した水。放射性物質のトリチウムはALPSで除去できず、敷地内のタンクに保管している。人体への影響が比較的小さいとされるトリチウムについては、国内外の多くの原発が基準値以下の濃度に希釈した上で海洋放出しているが、福島第1では風評被害に対する懸念から地元漁業者らが反発している。処理水のもとになる汚染水の発生量は、平成30年度で1日平均約170トン。ALPSは敷地内に3施設7ラインあり、現在は1施設のみで浄化処理が可能な量となっている。


2020.3.5-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200305/k10012316111000.html
関電 幹部の金品受領問題 第三者委が14日に最終報告を説明

関西電力の経営幹部らが3億円を超える金品を受け取っていた問題で、調査を行っている第三者委員会は今月14日に記者会見を開き、最終報告を説明すると明らかにしました。
  関西電力では、経営幹部らが原子力発電所がある福井県高浜町の元助役から現金や金貨、スーツの仕立券など合わせて3億円を超える金品を受け取っていたことが去年9月に発覚し、会長などが辞任に追い込まれました。
  この問題の調査にあたっている弁護士4人で構成される第三者委員会は今月14日に記者会見を開き、調査結果の最終報告を説明すると明らかにしました。
  委員会では、1990年代や2000年に入ってからの当時の社員らから多くの証言を集めたもようで、金品を受け取っていた人の数や総額は、会社の公表よりさらに増える見込みです。
  一方、岩根茂樹社長はこの報告の発表と同じ今月14日に辞任する方針です。関西電力は、同じ日に臨時の取締役会を開き、後任の社長を選任する方向で調整を進めています。









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