COP(二酸化炭素)の問題-1(ガス問題)
2025.11.23-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251123-WHWFB4XRHZL2RDTMMLI2BD4CBI/
COP30は1・5度目標の「加速」で合意 「化石燃料脱却」は見送り、会期延長し議論
ブラジルで開かれている国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)は
22日、世界の平均気温上昇を産業革命前から1・5度に抑える「パリ協定」の目標達成に向け、対策の加速を促す新たな取り組みを盛り込んだ合意文書を採択した。
争点になっている「化石燃料からの脱却」や、脱却を具体化する工程表作りに関する直接的な記述は見送った。
議長国ブラジルが工程表の策定を提案し、欧州連合(EU)など80カ国以上が賛同したが、産油国などが反対して交渉は難航した。閉幕予定の21日までに議論がまとまらず、会期を延長して22日も交渉を続けた。
合意文書では、地球温暖化による被害を抑える「適応」のために途上国に支援する資金に関して「2035年までに少なくとも3倍に増やす努力をするよう求める」と記載。温暖化対策の途上国向け資金援助は、資金に関する2年間の作業計画を策定するとした。
COP29では、35年までに先進国を中心に年3千億ドル(約47兆円)、世界全体では官民合わせて年1兆3千億ドルを拠出する枠組みが決まっていた。
2025.11.20-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251120-BTR5FDME5BMO5DCY5UGQOQB7IY/
「米国の気候変動対策は死んでいない」COP30、実は米国人多数参加 中国への危機感も
【ベレン=本間英士】ブラジル北部ベレンで開催中の国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)に、気候変動対策を支持する多くの米国人が参加している。
トランプ米大統領は気候変動対策を「史上最大の詐欺」と呼び、
今回は初めて政府高官を派遣しなかった。
米国人参加者は「米国は気候変動対策から撤退しない」と国際社会に意思表示した一方で、電気自動車(EV)などの分野で先行する中国にこれ以上後れを取りたくないという危機感もにじませている。
パリ協定から再離脱
トランプ氏は今年1月の2期目就任直後、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの再離脱を決定。米政府は対策を急速に後退させている。英調査研究機関「カーボン・ブリーフ」によると、COP30に政府高官を派遣していないのは米国やアフガニスタンなど4カ国にとどまる。
それとは対照的に、気候変動対策に積極的な米国内の自治体や企業でつくる団体「アメリカ・イズ・オール・イン」からは約100人が参加。同団体によると、西部カリフォルニアなど20以上の州が気候変動対策が必要であることに賛同しているという。
スターン元米気候変動問題担当特使は19日の会合で、「米国の気候変動対策は死んでいない。トランプ政権下でも(対策の機運は)生き続け、前進している」と語った。
中国との競争
一方、トランプ氏ら共和党幹部の不在を活用し存在感を発揮したのがカリフォルニア州のニューサム知事(民主党)だ。2028年の大統領選出馬を狙うニューサム氏は11日に会場を訪れ、トランプ氏を「全ての義務や責任を放棄した。恥ずべきことだ」と批判した。
ニューサム氏は米国不在で生じた〝空白〟を中国が埋め、米国がEVやクリーンエネルギーなどの分野で競争力を失うと警告。「これは電力の問題ではなく、経済全体の問題だ。カリフォルニア州は中国との競争に負けるつもりはない」と語った。
気候変動対策を外交カードとする中国は今回、開催国ブラジルに次ぐ規模の代表団を派遣。中国のブースには多くの参加者が行列を作るなど、高い存在感を示している。
米国内の危機感
米国人有識者の1人は「技術の進化で以前より気候変動対策へのコストが下がった。多くの企業は表向きは静かでも実際には取り組みを続けている。理由は簡単で、
利益になるからだ」と指摘。別の有識者は「米国が気候変動対策で後退しても世界は待ってくれない。米国を置いて先に進むだけだ」と危機感を示した。
2025.11.20-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20251120-BCYBX7GMSZNMPELPZC5M6M7UWQ/
次回COPはトルコ開催に、来年11月 オーストラリアが譲歩
オーストラリアのボーウェン気候変動相は
20日、国連気候変動枠組み条約第31回締約国会議(COP31)が来年11月、トルコで開催されると明らかにした。太
平洋島嶼(とうしょ)国との開催を掲げ誘致を目指していたオーストラリアが譲歩した。
COP30開催中のブラジルで、ボーウェン氏が記者団に語ったとオーストラリアメディアが報じた。
COPは国連の分類する5グループが輪番制で開催する。
名乗りを上げた両国が綱引きを繰り広げ協議が難航していた。
(共同)
2025.11.10-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251110-R37XOWJI3VJXHAVTQDCGPJM57Y/
異常気象被害、トランプ政権の離脱…COP30、問われる真価 ブラジルで10日開幕
【ニューヨーク=本間英士】世界各国が地球温暖化対策を話し合う国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)が
10日、ブラジル北部ベレンで開幕する。世界各地では異常気象の被害が続き、温室効果ガスの排出削減など国際的連携を伴う対策は喫緊の課題とされるが、
トランプ米大統領は対策そのものを否定し、国際社会の足並みはそろわない。
会議は21日まで予定され、30回目の節目を迎えたCOPの真価が問われる。
各国は2015年のCOP21で温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」を採択。産業革命前からの気温上昇を1・5度に抑える目標を定めた。
だが、
トランプ氏は人為的な温暖化は現実には起きていないとして、今年1月にパリ協定からの再離脱を国連に通知。
9月の国連総会では気候変動対策を「史上最大の詐欺」と主張した。
一方、国連のグテレス事務総長は今月6日、頻発する山火事や洪水を例に挙げて「危機は加速している」と述べ、
パリ協定で掲げる「1・5度は越えてはならない一線だ」と訴えた。
2023.11.14-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20231114/k00/00m/030/218000c
日本のGX政策は「1.5度目標に不整合」 英シンクタンクが発表
【岡田英】
脱炭素社会実現に向けた
日本の「グリーントランスフォーメーション(GX)」政策について、
「大部分が世界の気温上昇抑制目標に整合していない」とする評価結果を英シンクタンク「インフルエンスマップ」が14日発表した。
地球温暖化による被害を抑えるため、国際社会は産業革命前からの世界の平均気温の上昇を1・5度に抑える目標を掲げている。インフルエンスマップは、気候変動やエネルギーに関する分析結果を投資家などに提供する非営利組織で、今回は
日本のGX政策が1・5度目標実現の経路に合致しているかという観点で評価した。
2月に閣議決定したGX基本方針に盛り込まれた政策のうち、二酸化炭素(CO2)排出量に応じて負担を求める制度「カーボンプライシング」については、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が示した目標実現の経路との「乖離(かいり)が大きい」とした。化石燃料の輸入企業から徴収する賦課金は2028年度から、電力会社にCO2の排出枠を買い取らせる排出量取引は33年度からで「導入時期が遅い」と指摘。炭素価格も低価格から徐々に引き上げるため、IPCCの想定水準を下回る可能性が高く、「世界の排出削減目標の達成を危険にさらす」と指摘した。
また、石炭火力発電の廃止期限を定めず、アンモニアを混ぜて燃やすこと(混焼)で排出量を減らしながら使い続ける方針についても「不整合」とした。GX基本方針では混焼の比率を段階的に上げて50年までに100%の専焼を実用化する計画で、30年にかけて石炭火力発電を急速に減らすことを想定するIPCCの前提からかけ離れていると評価した。
伊藤信太郎環境相は14日の閣議後記者会見で「GX政策は今後10年で150兆円を超える官民投資や成長志向型カーボンプライシングを通じて(50年までに温室効果ガス排出を実質ゼロにする)我が国の目標達成の蓋然(がいぜん)性を高めると認識している」と述べた。
【岡田英】
2024.07.04-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240704-GQNPUPWIRRKEVLH7FIGDVHIXNM/
福岡・博多の商業施設「キャナルシティ博多」併設のホテル室内でガス発生か 男女2人死亡
4日正午ごろ、福岡市博多区の商業施設「キャナルシティ博多」に併設するホテルで
「男女2人が客室内で倒れている」と女性従業員から110番があった。
2人はその場で死亡が確認された。外傷はなかった。市消防局によると、室内でガスが発生した可能性があり、福岡県警が詳しい状況を調べている。
県警によると、男女が倒れていたとみられるのは、商業施設に併設する「キャナルシティ・福岡ワシントンホテル」の一室。
ホテルに宿泊していた40代男性によると、正午前、ホテルに変わった様子はなく「何が起きているか分からない」と困惑した様子だった。
2024.06.04-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240604-T6HNCBLY5NLRJKWMXCJBPDM3JQ/
大阪・天王寺のビルでガス漏れか 地下で工事、けが人なし
4日午前10時55分ごろ、大阪市天王寺区茶臼山町のビルで「工事中にガス漏れ」と通報があった。
大阪府警天王寺署によると、ビル地下1階では工事が行われていたといい、けが人はいない。
同署によると、ガス管が一部破損していたが、爆発の危険性はないという。署はJR天王寺駅前の交差点などを一部通行規制している。大阪市消防局によると、
消防車13台が出動した。
現場は同駅から北に約400メートル。近くには専門学校や動物園などがあり、一時騒然とした。
2022.11.21-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/cf3dc1d9ef5a3356d4e3686782bbeabdd63182ab
OP27閉幕 1・5度目標達成できないとどうなるのか
昨年の
国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で採択された成果文書には、世界の気温上昇を産業革命前から「
1・5度に抑えるための努力を追求する」ことが明記された。
2015年の気候変動対策の国際枠組み「
パリ協定」では「
気温上昇を2度未満、できれば1・5度未満に抑える」と幅があった。
しかし昨年8月に公表された国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書で、このまま温室効果ガスの排出が進めば、
今後20年以内に1・5度を超える可能性があると指摘されたこともあり、COP26では、地球温暖化を抑えるための「
1・5度目標」が世界目標に格上げされた形だ。
では、
目標が達成できないと何が起こるのか。 IPCCの報告書によると、
10年に1度の高温が起こる頻度は、1・5度上昇で4・1倍、2度上昇で5・6倍、4度上昇で9・4倍にそれぞれ増加。50年に1度の高温は1・5度上昇で8・6倍、2度上昇で13・9倍、4度上昇で39・2倍にそれぞれ増える。
同様に、豪雨や干魃(かんばつ)、海面上昇も深刻になると予測しており、例えば、豪雨は4度上昇で雨量は約30%増加し、海面は4度上がれば63~101センチ上昇する。
ただ、報告書では、
中長期的な政策次第で、実際の値は変わると示唆している。「
大事なのは一時的に1・5度を超えることに騒ぐのではなく、最終的に1・5度近辺で落ち着くことができるかどうかだ」。そう指摘する専門家もいる。
2022.11.20-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20221120-GX2PVV7LTFP6PLUPPIBSAK7GI4/
COP27新議長案、被害基金を新設 欧米歩み寄りか
【シャルムエルシェイク=佐藤貴生】
エジプト東部シャルムエルシェイクで開催中の国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)は19日、
会期を延長して大詰めの協議が行われた。議長は同日、新たな成果文書案を提示。
先進国と途上国が対立している地球温暖化被害への資金支援を巡り、基金新設を前提に来年、協議することが盛り込まれた。この案を軸に土壇場の調整が続いたもようだ。
アフリカ開催の今回会議で途上国は、温暖化による「損失と被害」に特化した新基金の創設を強く主張した。議長案は基金創設を決定した上で、新たに設ける「移行委員会」が詳細を検討・勧告し、来年の
COP28で協議するとしている。
損失と被害に対する資金支援の問題で先進国は、支出が膨大になりかねないとして慎重姿勢を示していたが、欧米がここにきて途上国に歩み寄りを見せた。
議長案は基金を巡り「資金源の拡大」にも言及。世界最大の温室効果ガス排出国である中国などに出資を求める狙いとみられる。中国は基金創設を支持する一方、出資は拒んできた。
議長案では、
昨年のCOP26と同様に、パリ協定が定める世界の気温上昇の抑制目標のうち、産業革命以降の上昇幅を「1・5度」とする、より厳しい目標を目指す決意が盛り込まれ、その
実現のために対策を加速させる必要性を確認している。ただ、欧州からは削減努力が不十分だとして不満の声が出ており、温室効果ガスの排出削減を加速させる作業計画を巡る交渉も続いているとみられる。
議長案には、COP26を踏襲して石炭火力発電の「段階的削減」を目指す方針も盛り込まれた。
2022.11.10-東京新聞-https://www.tokyo-np.co.jp/article/213153#:~:text=
「化石賞」日本また受賞 化石燃料への公的拠出「世界最大」理由 COP27で環境団体が改善促す
【シャルムエルシェイク=蜘手美鶴】
エジプト東部シャルムエルシェイクで開かれている国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)で、世界の環境団体でつくる「気候行動ネットワーク」(CAN)は9日、
地球温暖化対策に消極的な国に贈る「化石賞」に日本を選んだ。
化石燃料への公的資金の拠出額が世界最大であることが主な理由という。 CANには約130カ国から1800団体が参加し、COP期間中はほぼ毎日、テーマを変えながら各国に「本日の化石賞」を贈っている。温暖化対策に消極的な国に改善を促すのが狙いで、日本は毎回のように何らかの理由で「受賞」している。
環境団体の調べでは、日本は2019〜21年、年平均で106億ドル(約1兆5000億円)の公的資金を石油や天然ガスなどの化石燃料に拠出したという。カナダ(85億ドル)、韓国(73億ドル)、中国(67億ドル)も多額の公的資金を投入したが、CANは「日本が断トツ」とした。
9日の授賞式では、CANジャパンの代表者に恐竜の頭骨をモチーフにしたトロフィーが授与された。CANの化石賞担当ムハメド・サイディハン氏は「日本は化石燃料から再生可能エネルギーに資金の拠出先を変えてほしい」と語った。
2022.11.09-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20221109-HDWJVB4JAJOLVDGD27EAYOVG5I/
「中国も補償を」 COP27、島嶼国が主張 途上国の代弁にのぞく限界
【シャルムエルシェイク=佐藤貴生】
エジプト東部シャルムエルシェイクで開催中の国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)で8日、
中国の解振華・気候変動担当特使が先進国に、温室効果ガス削減などの温暖化対策を強化するよう求めた。
中国は世界最大の温室効果ガス排出国で、一部の国から立ち位置への批判も出ている。
中国の習近平国家主席は会議に出席しておらず、特使は公式な首脳級会合が終了した後に「メッセージ」という形で発言した。
解特使は温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「
カーボンニュートラル」に「固い決意」で臨んでいると強調した。その上で、
先進国に対し温室効果ガスの排出削減目標の引き上げを要請。先進国が約束しながら実現していない年間1千億ドル(約14兆5000億円)の途上国支援の早期実行も求めた。
一方、ロイター通信は8日、カリブ海の島国アンティグア・バーブーダのブラウン首相が交渉グループ「小島嶼(とうしょ)国連合」(AOSIS)の立場を代表する形で、「
中国とインドが主要な(環境)汚染国であることはみな知っている。汚染国は補償すべきだ」と述べたと伝えた。AOSISには温暖化による海面上昇を懸念する島嶼国も加わっている。
ロイターによると
中国は以前、温暖化の影響を受けた途上国の「損失と被害」を補償する基金の設立は支持したが、自らが支払うべき立場にあるとは述べていない。
中国はこれまで途上国の立場を代弁するかのような態度をとってきたが、その主張には無理があるとの認識が広がっている。
2022.09.27-Yahoo!Japanニュース(FNNプライムオンライン)-https://news.yahoo.co.jp/articles/4fbe0923c46f190824d07882c4dd3c7c9ca6c48d
“厄介者”CO2を資源に 国内初「カーボンリサイクル」研究施設が完成 夢の技術誕生に期待【広島発】
(五十川裕明 記者)(テレビ新広島)
カーボンニュートラルの実現に向けて、二酸化炭素(CO2)を有効活用していこうと、
広島・大崎上島町に国内初の研究施設が完成した。
将来の実用化見据え、発電所の排出CO2で研究
(五十川裕明 記者)
白い煙突が見えてきました。大崎上島にある中国電力大崎発電所に向かっています。近年、カーボンニュートラルという言葉が国内でも定着してきました。その実現に向けて注目されているのが、「カーボンリサイクル」です。
排出されたCO2は厄介者に見られがちですが、資源として有効活用しようという取り組みが始まっています
船で大崎上島へ向かう五十川記者「
二酸化炭素を資源に」 そんな夢の技術を研究する施設が大崎上島町に完成。CO2を有効資源に変えるための国内初の研究施設として、国の研究開発支援機関・NEDOが整備した。
大崎上島町に完成した国の研究施設この研究施設は、石炭火力発電所(中国電力大崎発電所)の敷地内に建てられた。発電所から排出されたCO2を回収し、地下のパイプラインを通して研究施設に送るためだ。
”将来の実用化”を見据えた構造になっている。
CO2を「一酸化炭素へ変換」「バイオマス燃料の原料に」すでに施設内で研究を始めているチームも。岐阜大学などで作る研究チームは、
強い電子を使ってCO2を一酸化炭素に変換し、燃料や薬品などの原料に活用しようとしている。
岐阜大学・神原信志 副学長: CO2を一酸化炭素へ変換するのに、あまりに多くのエネルギーを使うので、今まではやりたくてもできなかった。
カーボン(炭素)と酸素のくっついた医薬品や化学品など、一酸化炭素の活用にはあらゆる方向性があります CO2は他にも使い道がある。
そこで活躍するのが微生物だ。 バイオマス燃料を作るため、微生物に光合成でCO2を吸収させ培養する設備五十川裕明 記者- 緑色の液体、中にはスピルリナ、クロレラ、ミドリムシなど微生物が入っています。そこへCO2を多く含んだガスを送り込み、微生物はCO2を吸収して培養されます。そこから油成分を抽出・精製することで、ジェット燃料を作ることも可能ということです
国立研究開発法人NEDO 環境部・吉田准一 主幹-(参加機関は)独自の技術の強みを持っておられますので、それをこの研究拠点で伸ばしていただいて、一刻も早くカーボンリサイクル技術を世に出していただきたいと期待しています
生産性とコスト面で課題があるカーボンリサイクル。将来の脱炭素社会を目指し、CO2を資源として活用する新たな技術への挑戦が始まっている。
(テレビ新広島)
2022.09.27-秋田魁新報-https://www.sakigake.jp/news/article/20220927CO0104/
CO2削減の微生物開発を支援 最大1767億円、物質も生産
経済産業省は27日、
二酸化炭素(CO2)を餌にしてプラスチックなどの物質を生産する微生物の技術開発に、政府の基金から
最大1767億円を支出する方針を示した。
人工知能(AI)などの技術革新に伴い米中などで急速に投資が増えている分野で、
政府は新たな産業創出とCO2削減につなげたい考え。2040年ごろの実用化を目指す。
生産するのは
プラスチックやゴム、繊維、飼料などを想定。微生物を大量培養する手法の確立などに1517億円計上。
CO2削減と特定の物質生産の能力が高い微生物を遺伝子改変で開発する分野に81億円。
開発を効率化するAIなどの分野に160億円を割り振る。
2021.11.14-REUTERS-https://jp.reuters.com/article/climate-un-idJPL4N2S502H
COP26閉幕、気温上昇1.5度の望み維持 石炭火力は段階的削減
[グラスゴー 13日 ロイター] -
国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)は13日、合意文書を採択し、閉幕した。
地球の気温上昇を1.5度に抑える望みを維持し、壊滅的な気候変動を回避することを目指す。
今回の会議は
COPとして初めて、人為的な地球温暖化の主要因となっている化石燃料の削減を求めた。12日までの開催予定だったが、
会期を1日延長して議論を継続していた。
石炭に依存する途上国や中国の支持を受けたインドが、化石燃料の削減を巡る文言に反発し、表現の修正を求めた。
これを受け、
石炭火力の「段階的廃止(phase out)」ではなく、「段階的削減(phase down)」に向けた努力の加速を各国に要請するという表現に修正された。
インドのヤダフ環境相は「新興国の事情」を反映するため修正が必要だったと指摘。COP26では石油や天然ガスの段階的廃止を求める同様の声はなかったのに対し、石炭だけが標的になったとの見方を示した。
その上で「
途上国にとって妥当で、温暖化対策の公平性からも妥当な合意を形成する努力をした」と述べ、
歴史的に見て先進国の排出の割合が大きいことに暗に触れた。
欧州連合(EU)やスイスなどの富裕国に加え、海面上昇のリスクに直面する島しょ国は表現の修正に失望を示したが、採択には反対しなかった。
国連のグテレス事務総長は「採択された文書は妥協(の結果)だ。現在の世界の利害や状況、矛盾、政治的意思の状態を反映している」とし、「
重要なステップを踏んだが、深い矛盾を克服するに十分な共同の政治的意思は見られなかった」と述べた。
合意文書は、これまでに各国が表明した温暖化ガス削減目標では不十分であることを実質的に認め、より踏み込んだ目標を2022年に設定するよう各国に求めた。これまでは5年ごとに目標を示す必要があった。
科学者らによると、世界の気温上昇が1.5度を超えれば、極めて大幅な海面上昇や、現在よりはるかに深刻な干ばつや豪雨、山火事といった自然災害につながることになる。
しかし、各国がこれまでに表明した削減目標では、世界の平均気温の上昇を2.4度にしか抑えられない。
環境保護団体グリーンピースのジェニファー・モーガン事務局長は合意文書について「文言は変更されたが、
石炭の時代が終わりつつあるという、COP26から発せられたシグナルは変えられない」と述べた。
合意文書では、低所得国の気候対策への資金支援について、2025年までに19年比で倍増させるよう富裕国に促した。
また、富裕国が20年までに年間1000億ドルの資金支援を実現するとしていたにもかかわらず未達となっている約束について、国連の委員会が来年、進展状況を報告する。各国政府は22、24、26年に気候ファイナンスに関する会合を開く。
2021.11.05-東京新聞-https://www.tokyo-np.co.jp/article/141074
46カ国・地域が「脱石炭」で合意 日米中は不参加 COP26
【グラスゴー=藤沢有哉】
英北部グラスゴーで開催中の国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で、
議長国・英国は4日、46カ国・地域が石炭火力発電を巡り、先進国などは2030年代、世界全体では40年代の段階的廃止を目指すことで合意したと発表した。既に「
脱石炭」を宣言していた国々に韓国やポーランドなどが新たに加わった形だが、
日本は参加していない。
46カ国・地域は「
世界全体の石炭からクリーンパワーへの移行」と題した声明に賛同した。声明には、
石炭火力発電の段階的廃止や石炭火力発電所を新規に建設しないことなどを明記した。対象は「(温室効果ガスの)排出削減対策が取られていない」石炭火力発電に限っている。
英政府によると、全体の半分の23カ国は新たに「
脱石炭」を表明。石炭消費量が多い上位20カ国のうち5カ国が含まれている。
COP26では、ジョンソン英首相が先進国は30年まで、途上国は40年までに石炭火力発電を廃止するよう要求。声明はやや遅れる内容だが、
石炭火力の活用を主張する日本への圧力が強まる可能性がある。
中国や米国も同様に参加していない。
一方、
英米など25の国・機関は22年末までに、火力発電など国外の化石燃料事業への公的融資を停止すると発表した。対象は排出削減対策が取られていない事業だが、天然ガスなども含めた化石燃料事業全体への公的融資停止の合意は初めてという。
相次ぐ「
脱石炭」の動きに、COP26のシャルマ議長は「
石炭を過去のものにしなければならないのは明らか。石炭火力の終焉が見えつつある」と述べた。
2021.11.04-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/991d1a108a19c58bcb2d086b2dd5b48205a71e93
中国、温暖化対策強化に踏み込まず 米中関係にも影響か
【北京=三塚聖平】
中国の習近平政権は、2日に閉幕した
国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)首脳級会合で、温室効果ガスの削減目標の前倒しに踏み込まず、温室効果が高いメタンの排出を減らす枠組みにも加わらなかった。
電力不足が各地で深刻化しているといった国内事情も響いたもようだ。
中国には温暖化対策に関する協力を対米関係改善につなげたい思惑がある。
今後、米側から求められる対策強化にどう応じるかが米中関係の先行きにも影響を与えそうだ。
米国など100以上の国・地域は2日、メタンの排出量を2030年までに20年比で3割削減することで合意した。
メタンは二酸化炭素(CO2)より温室効果が高いため実効性が期待されるが、
主要なメタン排出国の中国は参加を見送った。
中国外務省の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は3日の記者会見で、合意への不参加について「
発展途上国」という立場を強調し、「基礎的なデータが確かでないことや、観測技術と有効な対策が乏しいといった問題を考慮する必要がある」と釈明した。
習国家主席は昨年9月、30年までに温室効果ガスの排出量を減少に転じさせ、60年までに実質ゼロを実現するとの目標を表明した。
中国の気候変動問題担当特使である解振華(かい・しんか)氏は、30年までの目標の対象にはメタンなどCO2以外の温室効果ガスは含まれないことを示唆している。
メタンの排出削減に関する国際合意に加わらなかったことは、既に表明した目標や対策を強化することはないとの姿勢を示した形だ。
中国は現在、温暖化対策を短期的に後退させている。電力不足による停電や供給制限が各地で起きており、経済・社会への影響回避へCO2排出量が多い石炭火力発電をフル稼働せざるを得ない。急激な温暖化対策が中国のエネルギー供給に混乱を招いているとも指摘されている。
注視されるのは米国の出方だ。米中両国は年内にバイデン米大統領と習氏がオンライン形式で会談することで合意しており、実現すれば中国の温暖化対策強化が焦点になるとみられる。
中国外務省の汪氏は3日、温室効果ガスを累積で最も排出している国は米国だとして「自身の歴史的責任を正視すべきだ」と牽制(けんせい)。
取り組み強化や、途上国に対する資金や技術などの支援を行うよう求めた。
2021.11.03-産経新聞-https://news.yahoo.co.jp/articles/9704d4313d3ab116c6ced21d7c1050a34b2746f4
COP26、森林保護やメタン排出削減の枠組みで合意 交渉本格化へ
【グラスゴー(英北部)=板東和正】
国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)は2日、首脳級会合を終えた。
会合期間中には、
森林保護に向けた共同宣言のほか、二酸化炭素(CO2)より温室効果が高いメタンの排出を減らす枠組みに多くの参加国が合意した。
3日からは温暖化対策強化に向けた交渉が本格化し、各国の連携が試される。 会合には100以上の国・地域の首脳が参加し、
温暖化対策の強化や途上国への資金支援などを表明した。
議長国、英国のジョンソン首相は2日の記者会見で「進展があったことは間違いない」と2日間の会合を総括した。
会合を欠席した中国の習近平国家主席については「中国が(温暖化対策に)関与していないことを意味するものではない」と擁護する一方、
中国には30年までにCO2排出量を減少に転じさせるとの目標を、25年に前倒しするよう求めていると明らかにした。
COP26では今後、
温室効果ガス削減目標や石炭火力廃止などをめぐる首脳らの議論を受け、各国の実務者や閣僚らが12日の会期末まで、対策の国際的ルール作りなどを協議。成果文書の採択を目指し、対策強化で協調できるかが焦点となる。
ジョンソン氏は「身構えつつも楽観している」と述べ、交渉の行方を見守る考えを示した。 一方、
米国や日本などCOP26に参加した首脳らが2日、2030年までに温室効果ガスの吸収源となる森林の減少を食い止めるとの共同宣言を発表した。参加した100カ国超は世界全体の森林面積の約85%を占め、ジョンソン氏は「画期的だ」と称賛した。
途上国での森林火災対策や荒廃した土地の回復などのため、12カ国が25年までに120億ドル(約1兆4000億円)を提供するとも表明した。 また、米国などの100カ国超は2日、
メタンの排出量を30年までに20年比3割削減することで合意したと発表した。
メタンは温室効果ガスでは二酸化炭素に次ぐ排出量を占め、実現すれば、
0・2度の気温上昇を防げる可能性がある。
2021.11.03-Yahoo!Japanニュース(中央日報)-https://news.yahoo.co.jp/articles/e22deb5b0b744a9b3ce606d8061f8e55b8c44edc
インドは2070年、中露は2060年…炭素ゼロに消極的
主要20カ国(G20)首脳会議が共同宣言文にカーボンニュートラル(炭素中立)の時期を明記できずに閉幕したのに続き、1日(現地時間)、
英国・グラスゴーで開幕した第26回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP26)にも暗雲が立ち込めた。COP26には世界196カ国の代表団と各国の首脳が出席した。
炭素排出世界3位であるインドのナレンドラ・モディ首相は1日、炭素純排出量ゼロを達成するカーボンニュートラルのタイムスケジュールを2070年と提示した。これまで「
富裕国家責任論」を主張し、
炭素排出削減に積極的でなかったインドは、COP26開幕前までは計画の設定自体を拒否していたが、
今回2070年を目標年度として示した。
2070年という時期は、
米国・欧州など大多数の国家が約束した2050年はもちろん、中国・ロシア・サウジアラビアが提示した2060年より遅れたスケジュールだ。
韓国は2030年までに炭素排出を40%削減し、2050年を炭素排出ゼロ期限として示し、炭素削減において経済規模が同等の国より富裕国に近い速度を出すという指摘が出そうな状況だ。
BBCは、炭素中立を達成するためのインドの最も現実的なロードマップが、これまで(現実を考慮して)2070年または2080年と予想されてきたとし「
かなり重要な進展」と評価した。
1日、AP通信によると、
クリスティアナ・フィゲレス元国連気候協約事務局長は「
COP26で2015年パリ気候協定のような重大な合意を引き出すことはできないだろう」との見方を示した。
◆水没危機のモルディブ-「
中国・インドが地球を毒殺」
炭素ゼロ非協調を批判
フィゲレス事務局長は「世界の温室効果ガス排出量を半分に減らし、先進国が発展途上国の炭素削減を支援するために年間1000億ドル(約11兆4000億円)を出すという目標に近づくことは容易ではないだろう」としつつも「これに失望してはならず、我々が取り組んでいることの複雑さを真に理解しなければならない」と述べた。
これにより、気候変動の直撃弾を受けている島国は、先進国と開発途上国がお互いを非難したり、称賛しながら炭素中立のタイムスケジュールを遅らせていることについて「欲求不満を感じる」と切迫した心情を吐露した。
ガーディアンによると、モハメド・ナシード元モルディブ大統領は「
過去の欧州人のように、今や中国とインドなどが地球を毒殺することが自分の権利であるように行動している」とし「
これは狂った考え」と不十分な合意に失望を示した。
インド洋の島国のモルディブは平均海抜高度が1メートルに過ぎず、気候変動による海面上昇、大雨、洪水などが一般的だ。
世界気象機関(WMO)の地球気候報告書によると、
モルディブを含む海抜高度の低い島国は2100年には水没する可能性が高い。
国際非営利団体オックスファームは「
G20で見せた優柔不断と分裂が(COP26まで座礁させれば)地球を燃やしかねない」とした。 また、2日の首脳会議で
世界90カ国以上が2030年までメタン(CH4)排出量の30%を削減するために努力すると約束した。
ロイター通信などによると、米国と欧州連合(EU)が主導する「国際メタン誓約(Global Methane Pledge)」発足式が開かれた。
バイデン米大統領とウルズラ・フォン・デア・ライエンEU執行委員長が発足式を共同主宰し、文在寅(ムン・ジェイン)大統領も参加した。米国とEUが9月に共同で推進計画を発表した国際メタン誓約は、2030年までに世界で排出されるメタン量を昨年に比べて少なくとも30%削減するという目標を掲げている。
メタンは京都議定書で定義した6大温室効果ガスの1つだ。
大気中でメタンが占める濃度は二酸化炭素の200分の1水準だが、地球温暖化に与える影響が二酸化炭素の21倍に及ぶ。
EUは国際メタン誓約により、地球全体の温度上昇を0.3度減らすことができると見ている。
2021.11.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20211101-NKAAIIDLZZIWXE4H3JUODMLPHA/
米、COP26で途上国支援主導 中国の外堀埋める
【エディンバラ(英北部)=塩原永久】
バイデン米大統領は国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で、温室効果ガス削減目標達成への決意を示し、各国の積極的な対策推進を促す構えだ。「
米国で過去最大」(米政権幹部)となる
対策費を投じ、発展途上国への支援も増強。「発展の権利」を主張し、一段と踏み込んだ対策に
消極的な中国の外堀を埋める戦略を描く。
米政府は1日、気候変動対策の国際枠組み「
パリ協定」で掲げた
目標達成のための政策集を発表した。
2050年の脱炭素化を実現する工程表となる「長期戦略」を策定。建物の省エネ化や車両の電動化などを進め、官民一体で目標必達を期す姿勢を示した。
マッカーシー米大統領補佐官(気候変動問題担当)は記者団に、化石燃料から再生可能エネルギーへの移行で、過去最大級の投資を実施すると説明した。
バイデン氏は、途上国の対策に活用してもらう資金として、24会計年度までに毎年30億ドル(約3400億円)を割り当てるよう議会に求める方針だ。
先進国は途上国への拠出額を20年までに年1千億ドル確保すると約束したが、実現のめどはたっていない。対策に充てる財源が不足する途上国側は、先進国への不満を強めている。
先進国と途上国の対立が繰り返されてきた地球環境問題で、バイデン政権は、途上国による対策強化の機運を高めたい考えだ。
米国の環境技術を移転したり、温暖化に関する科学的知識を提供したりして途上国支援を強化するという。「途上国の声の代弁者」として振る舞う中国への対抗も念頭にあるとみられる。
2021.10.24-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/70e1d816d63d14c067dd536a51a47b5a85aa30a0
米、COP26に閣僚ら十数人派遣へ 中国に対抗し主導権狙う
【ワシントン=塩原永久】
バイデン米大統領は英国での国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)に、
十数人もの閣僚や高官を引き連れて参加し、世界の取り組みを主導する姿勢を示す。主要国に対策強化を訴え、途上国支援も打ち出して国際的な機運を高めたい考え。
先端技術や産業競争力を左右する環境対策のルール整備で主導権を握り、中国に先行する狙いもあるとみられる。
米メディアによるとバイデン氏は、
ブリンケン国務長官やイエレン財務長官ら主要閣僚を含む十数人の高官を伴って訪英する。バイデン氏は11月1~2日にCOP26に参加し、演説などの日程をこなす。 米国が大型派遣団を組むのは「
政府一体で気候危機に対処する方針」(米CNNテレビ)を示すためだ。 バイデン政権は環境対策を優先課題に据え、
気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」を脱退したトランプ前政権からの転換をアピール。
米国は温室効果ガス排出量を2030年までに05年比で50~52%減らす削減目標の強化を表明したが、中国を含む主要排出国にも目標引き上げを促す。
バイデン政権は、温暖化による海水面上昇などの打撃を受けている島嶼(とうしょ)国や、財源難の新興国への資金支援を増強する方針だ。途上国地域で開発融資を通じ存在感を高める中国に対抗する。
COP26への派遣団には海外援助機関トップも入る。 米政府は21日、気候変動が国家安全保障に及ぼす影響を分析した報告書を公表した。温暖化による食糧・資源の争奪や、環境エネルギー技術をめぐる競争が激化して、国家間の摩擦要因になる恐れを指摘した。
COP26では企業活動に影響するパリ協定の実施ルールも討議される。米政権として温暖化対策の制度設計を主導し、環境問題をめぐる大国間競争を優位に運ぶ思惑もありそうだ。
2019.1216-NHK NEWS WEB-
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191216/k10012216281000.html
COP25閉幕 「パリ協定」ルールの一部は合意できず
地球温暖化対策の国連の会議、「COP25」はおよそ40時間にわたる延長交渉の末、対策の強化を各国に促すことを盛り込んだ成果文書を採択して閉幕しました。一方で、「パリ協定」のルールの一部については合意できず、課題を抱えたまま「パリ協定」が始まることになります。
190を超える国と地域が参加してスペインで開かれていた「COP25」は、温室効果ガスの削減目標を引き上げるよう各国に促す記述や、来年から始まる温暖化対策の国際的な枠組み、「パリ協定」の実施に必要なルールの一部をめぐって意見がまとまらず、およそ40時間にわたって会期を延長し、夜も徹して交渉を続けました。
そして、日本時間の15日午後6時ごろ、現地時間の午前10時ごろから全体会合が開かれ、会議の成果となる文書を全会一致で採択しました。
成果文書には「各国の削減目標はそれぞれの国の事情に応じて現在よりも前進させ、可能なかぎり高い野心を示す」ことや、「気候変動の緊急性を踏まえ、来年を一つの機会として温暖化対策を可能なかぎり強化することを促す」ことが盛り込まれています。
「国の事情に応じて」や「可能なかぎり」という表現が使われていて、削減目標を引き上げることを明確にするべきだと主張する国と、国によって事情が異なるためそれぞれの判断に委ねられるべきだとする国と、双方に配慮した形になっています。
一方で、「パリ協定」の実施に必要なルールのうち、他国への技術支援などで削減できた温室効果ガスの排出量を、自国の削減分として計算する際のルールについては合意できず、来年の「COP26」に先送りされることになりました。
これによって「パリ協定」が実施できなくなるわけではありませんが、ルールの一部が決まらない状態で課題を抱えたまま始まることになり、パリ協定の信頼性が損なわれるおそれもあります。
小泉環境相「会場の雰囲気は楽観的」
「パリ協定」の実施に必要なルールの一部が合意に至らなかったことについて、小泉環境大臣は「合意を目指して議長や国連のグテーレス事務総長などキーマンと何度も会談を重ねた。日本がこれだけ交渉の成立に向けて まってからは日本の存在感が高まり、厳しい意見よりも感謝が寄せられた。日本には世界に誇れる取り組みが多くあるので、これからも国内の政策調整を続けるとともに海外への発信をしていきたい。そのスタートになったと思う」と話していました。
ルクセンブルク交渉官「メッセージは示せた」
今回の会議について温室効果ガスの削減目標の引き上げを求めていたルクセンブルクの交渉官は「目標を上げていくという政治的なメッセージは示すことができたがパリ協定のルールについてはゴールに達することができず半分半分といったところだ」と話し、削減目標の引き上げを成果文書に盛り込めた点は温暖化対策の機運向上につながるとして、一定の評価をしていました。
そのうえで、「今後、自国の削減目標を引き上げることで他国の対策をリードしたい」と話していました。
また、サイクロンなどで大きな被害を受けているモザンビークの交渉官は、「温暖化の被害をより受けている国の現状に多くの国が懸念を感じ始めた」と話し、温暖化への危機感が世界的に高まっていることに手応えを感じていました。
グテーレス国連事務総長「結果にがっかり」
OP25の閉会を受けて、国連のグテーレス事務総長はツイッターに「結果にはがっかりした。国際社会は気候の危機に対処するため、地球温暖化の緩和や適応、財政支援の面でさらなる野心を見せる機会を失った」と投稿し、失望感をあらわにしました。
グテーレス事務総長は今回、みずからも2度スペインの会場を訪れ、パリ協定がはじまる来年の2020年に、各国が温室効果ガスの削減目標をさらに引き上げるよう訴えましたが、成果文書では主要排出国や一部の途上国の反対もあり、強い表現では盛り込まれませんでした。
グテーレス事務総長は「すべての国が2050年までに脱炭素化を達成し、気温の上昇を1.5度以下に抑えるため、2020年に私はこれまで以上に働き、すべての国が行動する年になるようにしたい」として、引き続き温暖化対策に積極的に取り組む姿勢を強調しました。
専門家は機運高めることにつながると評価
地球温暖化対策の国際交渉に詳しい東京大学の高村ゆかり教授は、今回の成果文書について、「各国の今の削減目標ではパリ協定の目標の達成には十分ではないことを確認し、今後、新たな目標を提出する際に積み増しを求めるものになっている」と述べ、温暖化対策への機運を世界的に高めることにつながる結果だったと評価しました。
またパリ協定実施のためのルールの一部について、合意が持ち越されたことについては、「時間をかけて交渉したが残念だった」としながらも、今後の合意の具体的な形が見えてきているとし、来年の会議での合意に期待を示していました。
さらに交渉が長引いたことについては、「来年はパリ協定のもとで初めて各国が目標を出し直す年になる。被害の深刻な国が目標引き上げを訴える一方、排出量が多い国は目標を見直す準備がなかった」と述べ、一部の国が温暖化への危機感を強める中、アメリカや中国、インドなど、主要な排出国が削減について具体的な対策を示さなかったため、世界的な目標の引き上げになかなか合意できず、「可能なかぎり」といった文言を盛り込み、引き上げに消極的な国に配慮した形で合意したと分析しました。
そして日本については、ルールの交渉などの場面で各国をリードし評価を高めた一方、国内の石炭火力政策について批判を受けたとしたうえで、「石炭火力への厳しい世界の目があることを踏まえ具体的な政策変更への検討が進むのか、世界が注目している」と話していました。
最後に、COPの会場ではスウェーデンの活動家、グレタ・トゥーンベリさんをはじめ、世界中の若者が会場内で数多くのイベントを行い、対策を訴えたことについて「今回の合意は若者が求める水準には達していなかったといえるが、COP25の重要な動きだった」として、今後、各国が若者の声を聞いて、国内の温暖化対策をさらに強める後押しにしてほしいと話していました。
2019.12.14-AFT BB NEWS-
https://www.afpbb.com/articles/-/3259569
COP25、会期延長 夜通し協議 グレタさん「明日はないものと思って行動を」
発信地:マドリード/スペイン [ スペイン イタリア ヨーロッパ ]
【12月14日 AFP】スペインの首都マドリードで開かれている国連(
UN)の気候変動枠組み条約第25回締約国会議(
COP25)は行き詰まり、会期を延長して夜通し続けられた。さらに考えられる最も良い結果が出たとしても、地球温暖化で荒廃する未来を防ぐのに必要とされる内容にはほど遠いものとなる見通しだ。
COP25は12月2日に始まり、13日夕に終わる予定だった。しかしこうした会議にはよくあることだが、14日未明の時点でも議論は続き、共同声明が出るのは数時間後になるとみられている。
COP25内外からの圧力がかかる中、温室効果ガスの削減量と気候問題で混乱する世界での暮らしに必要な巨額の資金をどう賄うのかをめぐる議論で、裕福な環境汚染国と開発途上国の旧来の確執が再燃した。
さらに、気候変動の影響を受けやすい貧しい国々と、温室効果ガスの排出量世界1位の中国と4位のインドのような新興大国の間で新たな対立も生じ、議事の進行の妨げとなった。
スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリ(
Greta Thunberg)さん(16)は13日、伊トリノ(
Turin)で、高校生らのデモに参加。世界の指導者たちを厳しく批判し、「明日はないものと思って」行動するよう求めた。(c)AFP/Marlowe HOOD and Patrick GALEY
2019.12.11-JIJI.COM-https://www.jiji.com/jc/article?k=2019121101217&g=int
温暖化対策「抜け道を協議」 グレタさん、COPを批判
【マドリード時事】スペインの首都マドリードで開催中の国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)に参加しているスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんは11日、関連イベントで約10分間演説し、「COPで各国が(地球温暖化対策の)抜け道を協議している」と批判した。
<環境活動家グレタ・トゥンベリさん>
グレタさんは、各国が「温室効果ガス削減量を二重カウントしたり、海外に(数字を)移転させたりと、ずる賢い方法を見つけている」と指摘。温室ガス排出量削減の公約を掲げている先進国に対しては「航空機や輸出入製品の分を加算しておらず、ミスリーディングだ」と断じた。
グレタさんはまた、「(気候変動問題で)一番危険なのは、政治家や企業トップが実際は何もしていないのに、行動していると見せかけていることだ」と強調。「対策を実行していると素晴らしい言葉で言うだけでは、利益以上に害をもたらす」と非難した。
2019.12.3-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/life/news/191202/lif1912020035-n1.html
COP25開幕 地球温暖化が進めば洪水拡大、サンゴ消失も
国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)が2日、スペイン・マドリードで開幕した。地球温暖化が今後も進行した場合、今世紀末の地球は極端に気温が高い日が増え、中緯度地域の大半と熱帯域で大雨が頻繁に起きるとみられる。一方、中緯度と亜熱帯の乾燥地域では降水量が減少し、干魃が進む。
世界の平均気温が産業革命以前に比べて2度上昇した場合、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は洪水の被害を受ける世界の人口が今世紀初頭の2・7倍に増えると予測。近年の日本のように台風や水害の頻度が増し、被害が大型化するためだ。
北極海では少なくとも10年に1回程度、夏の海氷が解けて消失し、南極やグリーンランドの氷床も減少。水温上昇による海水の膨張もあり、海面水位が数メートル上昇する可能性が指摘され、島嶼(とうしょ)国の一部は存亡の危機にさらされる。
生態系も大きな影響を受ける。多くの生物が気候変動に対応できず、生物多様性が低下。サンゴ礁の99%以上が消失するほか、脊椎動物の8%、植物の16%の生息域が半分以下に減少するとみられている。
また、農作物が育ちにくい地域が拡大し、小麦やコメなど穀物の収穫量が減り品質も低下。漁業も漁場や漁期が変化し、農林水産業全体が打撃を受けそうだ。
2019.12.2-NHK NEWS WEB-
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191202/k10012198391000.html
COP25開幕 温室効果ガス削減へ対策強化の機運高まるか
地球温暖化対策を話し合う国際会議、「COP25」が2日、スペインで開幕します。国連のグテーレス事務総長が記者会見を開き、各国に対し、温室効果ガスの削減目標を引き上げるなど対策の強化を表明するよう求めました。
「COP25」は国連の主導で開かれる地球温暖化対策を話し合う会議で190を超える国と地域が参加して、日本時間の2日夜、スペインのマドリードで開幕します。
開幕を前に、グテーレス事務総長が現地で記者会見を開き、自然災害の頻度が増し、人的、経済的な被害が大きくなっているとして「気候変動は長期的な問題ではない。今まさに私たちは危機に直面している」と指摘しました。
そのうえで「各国の今のままの努力では不十分なのは明らかだ。足りないのは政治的な意思だ。会議では、各国に責任感とリーダーシップを見せてもらいたい。約束を引き上げるような明確な行動を期待している」と述べ、温室効果ガスの削減目標を引き上げるなど具体的な対策の強化を表明するよう求めました。
会議では、地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」が来年から始まるのを前に、実施に必要なルールのうち協議が続いている一部について合意を目指すことになります。
また、開幕に先立ち世界全体の温室効果ガスの排出量は増え続けていることが明らかになったほか、世界第2位の温室効果ガスの排出国、アメリカがパリ協定からの離脱を正式に通告したことによる影響も懸念されていて、温室効果ガスの削減に向けて対策を強化する機運が高まるかが焦点となります。
「COP25」は今月13日まで開かれ、日本からは小泉環境大臣が出席する予定のほかスウェーデンの16歳、グレタ・トゥーンベリさんも参加することになっています。
1.5度への機運は
今回のCOPでは、各国が温室効果ガスの削減目標を引き上げる機運が高まるかが焦点の一つとなります。その際にポイントとなるのが「1.5度」という数字です。去年10月、世界の科学者などでつくる国連のIPCC=「気候変動に関する政府間パネル」が特別報告書を発表し「世界の平均気温は2017年時点で産業革命前に比べておよそ1度上昇している。今のままでは、早ければ2030年には1.5度上昇し、異常気象がさらに増加する」と予測しました。
それでも「2度上昇した場合と比べれば生態系への影響はかなり低い」としたうえで、各国がいま掲げている目標では、世界の平均気温はおよそ3度上昇してしまうと指摘したのです。
日本を含む世界各地で、洪水や高潮、猛暑など地球温暖化が影響しているとみられる災害が相次ぐなか、この予測は関係者の危機感を強め、温暖化をせめて1.5度に抑えることが、世界的に意識されるようになりました。
国連のグテーレス事務総長は、ことし9月、国連総会に合わせて温暖化対策サミットを開き、これまでの対策を上回る具体策を提示するよう各国に求めました。
国連によると、これまでにフランスやドイツなど70近い国が2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることを約束するなど、対策を強化する動きが広がっているということです。
一方で、日本や中国、インドといった主要な排出国は2050年までに排出量を実質ゼロにすることを約束していないなど温度差があるほか、アメリカのパリ協定離脱による影響も懸念されています。
合意済みのルールと残る課題
「パリ協定」を実施するために必要なルールは、多くが去年、ポーランドで開かれたCOP24で採択されました。
途上国を含む、すべての国が温室効果ガス削減の実施状況を詳しく報告し、専門家が2年に1度、検証する方法が決まったほか、5年ごとに国連に提出する削減目標は、削減するガスの種類や具体的な計画に加えて、その国の実情に照らして適正で十分高い目標といえるのか、その根拠なども詳しく示すことになりました。
また、途上国に行う資金支援では、対象となる国や支援の程度、目的などを可能な範囲で国連の事務局に2年に1度、報告することが先進国に義務づけられ、その内容を専門家が検証します。そして、各国が状況を定期的に確認して5年ごとに目標を引き上げ、温暖化対策を段階的に強化する道筋が明確化されました。
一方で、合意に至らなかった点も残されています。他国への技術支援などで削減できた温室効果ガスの排出量を、自国の削減分として計算する仕組みや、その際にダブルカウントを避けるためのルールなどです。
今回のCOP25では、こうした残された項目について合意に至ることができるのかが、もう一つの焦点となります。
パリ協定とは
「パリ協定」は、地球温暖化対策の国際的な枠組みで、来年から本格的に動き出すことになっています。4年前の2015年にフランスのパリで開かれた「COP21」で採択され、翌年11月に発効。およそ180の国と地域が批准しています。
世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べ2度未満に保つとともに、1.5度に抑える努力をすることや、世界全体の温室効果ガスの排出量を今世紀後半に実質的にゼロにすることを目標に掲げています。
先進国だけに排出削減を義務づけた「京都議定書」とは異なり、発展途上国を含む、すべての国が削減に取り組むことを定めています。来年以降、各国は5年ごとに削減目標を国連に提出し、取り組みの状況を報告することが義務づけられています。
専門家「日本は最大限の努力を示す必要」
「COP25」について地球温暖化対策に詳しい専門家は、日本が会議で役割を果たすには、温室効果ガスの削減に向けて最大限の努力をしていると示すことが必要だと指摘しています。
温暖化対策の国際交渉に詳しい東京大学の高村ゆかり教授は「COP25」の焦点について、世界各地で気候変動が一因と考えられる自然災害が続き危機感が高まるなか、今回の会議が開かれることから「各国の目標の見直しや引き上げに向けて機運を高めること、そのために何らかの合意をすることが期待されている」と話しています。
そして、「日本は長期戦略の中で、今世紀後半のできるだけ早い時期に脱炭素社会の実現を目指すとしている。その目標に向けて“2050年排出ゼロ”に相当する努力をしていると示すことが、世界の期待に応えることになると思う」として、日本が会議で役割を果たすためには、最大限の努力をしていると示すことが必要だと指摘しました。
一方で、石炭火力発電所を利用し続ける日本に対して、国際的な批判が高まっていることについて「脱炭素社会を目指すなかで石炭火力発電所をどうしていくのか、長期的な方針や計画が見えてこない。どう減らしていくのかを国際社会に示す必要がある」と話していました。
講談社(Bluebacks Outreach)-https://outreach.bluebacks.jp/project/home/24
バイオ炭で「食べるだけでエコ」な環境保全型農業を全国に広めたい!
林 永周(イム ヨンジュ)(立命館大学)
CO2を地中に戻すことで、大気中の温室効果ガスの総量を減らす環境保全型農業を全国に広め、
カーボンマイナス社会を目指します。
林 永周(イム ヨンジュ)(立命館大学)
私たちに何ができるの?
地球の平均気温は産業革命前から1度上昇しており、地球温暖化による被害が世界各国で報告されています。
毎年のように異常気象による河川の氾濫や土砂被害などが多発しており、
100年に1回と言われるような大規模な自然災害も頻繁に起きています。さらには、温室効果ガスによる平均気温の上昇はこの先も進み続けると予測され、この影響はさらに深刻化すると「
国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は警告しています。
このように地球温暖化の危機は、私たちのごく身近に迫ってきています。とはいえ、大きすぎる課題を前に「私たちに何ができるの?」、そんな風に感じている方も少なくないはず。また何をしたらよいか分からないが、家庭での節電・節水や公共交通機関の利用など、省エネ活動を行っている方も多いでしょう。
今回、私たちが提案するのは、「食べるだけでエコ」な環境保全型農業への支援・参画によって、地球の温室効果ガスの総量をマイナスにする=「カーボンマイナス」を達成するという取り組みです。立命館大学では、カーボンマイナス社会を実現するための社会実装研究「カーボンマイナスプロジェクト」を行っており、その取り組みを今回のご支援でさらに広げていきたいと考えています。
「カーボンニュートラル」と「カーボンマイナス」
2020年10月、菅元総理が2050年までに日本の温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすると発表しました。EUや英国、アメリカなどの主要国も同様に、2050年までの温室効果ガス排出実質ゼロを目標として掲げています。この「
実質ゼロ」とは、温室効果ガスの排出量から吸収量と除去量を差し引いた合計をゼロにするという意味です。これを「
カーボンニュートラル」と言います。
地球上の温室効果ガス総量が増加してしまった現状において、「
カーボンニュートラル」の実践によりこれ以上の増加を防ぐことはできても、温暖化を食い止めることができるのでしょうか。私たちは、すでに生じている地球上のCO2を減少に導く「
カーボンマイナス」の取り組みが必要だと考えています。「カーボンマイナス」とは、CO2の排出量よりも吸収量を増やすことで、全体としてCO2の総量を減少させることを指します。
カーボンマイナスを達成する方法はさまざまですが、
本プロジェクトでは「バイオ炭」による「炭素貯留」の方法でカーボンマイナスを実現できる仕組みを広げていきます。
バイオ炭による炭素貯留って?
バイオ炭とは、簡単にいえばバイオマスをある条件の下、炭になるまで加熱したもののことです。また、バイオマスとは、動物・植物から生まれた、再利用可能な有機性の資源を指します。
樹木は光合成によってCO2を吸収します。やがて腐ったり燃えたりすると、再び二酸化炭素を排出し、空気中の二酸化炭素は増えてしまいます。一方、CO2を吸収した樹木を炭にする(=バイオ炭)と、炭素を中に閉じ込め固定することができます。これが「炭素貯留」です。
この方法を使えば、
バイオ炭を地中に埋めるだけで大気中のCO2を減らし、地球温暖化の抑制に貢献することができるのです。
クルベジ®︎を食べるだけでエコ
炭には、畑に入れると水はけが良くなるなどの
土壌改善の効果があります。バイオ炭を畑に入れることはCO2を削減できるだけでなく、作物の生育にも良い影響を与えるので、一石二鳥と言えます。バイオ炭を導入した畑で収穫された野菜は「
COOL VEGE=クルベジ®︎」というブランド名で、市場への普及を目指しています。
消費者はクルベジ®️を選んで食べることで農家を支援し、身近なところから気軽に地球温暖化対策を始めることができます。
今回のプロジェクトで何をめざすのか
①寄附していただいたお金を、バイオ炭の購入に充てます。
このプロジェクトは、農家の方々の畑に炭を入れていただくことから始まります。しかしながら、
いくらメリットを理解しても慣行農業から切り替えることにはリスクがあるため、躊躇する場合が少なくありません。そこでプロジェクトのスタートとして、私たちから畑に入れるバイオ炭を農家の方々にお渡しします。このことでコスト面の心配を取りのぞき、多くの農家に取り組みを広げていきます。
②地域の農家・行政を巻き込んで、バイオ炭の材料を調達して炭焼きを行います。
プロジェックトメンバーが関係者とともに炭焼きを行い、バイオ炭購入にかかるコストを大幅にカットできる仕組みを作ります。この仕組みは地域内で資源循環を完結させるモデルケースとして、立命館大学がある茨木市から全国へ環境保全型農業を普及させていくことが最終目標です。
バイオ炭導入のコストは?
竹害で困っている地域の方から依頼を受けて間伐した竹などを、地域の人々が炭焼き機で焼くことで、バイオ炭を調達できる仕組みを作ります。プロジェクトが軌道に乗れば、バイオ炭の購入費はかからなくなるため、低コストで運用できます。そのことは、地球温暖化に歯止めをかけるという地球規模の課題だけでなく、地域の持続可能な資源循環にも貢献することが可能となります。
定期的に炭焼きイベントを開催する計画をしています。イベントにはご支援くださった方や地域の方をご招待することで、さまざまな人がこの地域循環に携われる仕組みを作ります。
1年後の研究成果のイメージ
地域内でバイオマスを用いてバイオ炭を作り炭素貯留するという循環を作ることによって、
年間50トンのCO2を削減することを目指します。
1年後は、バイオ炭を導入した畑から野菜が採れる時期です。その時期にクラウドファンディングのリターンとして、
クルベジ®️の収穫イベントを行います。イベントでは収穫したものを食べ、残飯を堆肥にするコンポストまで行います。ここまでで、このプロジェクトが目指す循環の一周目が完了します。
茨木市や滋賀県など立命館大学のキャンパスがある地域をモデルケースとして、ここから
「食べるだけでエコな環境保全型農業」を全国展開し、日本全国で地球温暖化を食い止めるべく取り組みを続けていきます。
この活動には農家・行政・消費者など多くの人が関わるため、それぞれの役割に応じた教育・宣伝活動も必要です。プロジェックトでは、カーボンマイナス活動に必要な教育教材の開発も同時に行い、
将来的には地域内で数百トンのCO2を削減できるモデルを作り上げます。
バイオ炭を使って食べるだけでエコな環境保全型農業を実現したい!
複雑で一見身近に感じられないプロジェクトかもしれませんが、実は簡単な仕組みで循環型社会を実現することができます。現在、日本で本格的にバイオ炭による循環型プロジェクトが行われている地域はなく、これが日本初の試みとなります。
茨木市から日本全国へ。私たちと一緒にバイオ炭による環境保全型農業を広げ、
地球温暖化対策を始めてみませんか?
【ご寄附をいただくみなさまへのお願い】
領収書の発行について・・・領収書については、ブルーバックスアウトリーチでの募集終了後、手続きを経て、学校法人立命館に寄附金が入金されたのちに、ご送付となります。
領収書の発行日は、お申込受付日やカード決済口座からの振替日ではなく、学校法人立命館への入金日となりますので、あらかじめご了承ください。 (本プロジェクトが成立した場合の入金日は、2022年7月下旬の予定です。)
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外務省-https://www.mofa.go.jp/mofaj/kids/ranking/co2.html
二酸化炭素(CO2)排出量の多い
| 順位 |
国名 |
排出量(100万トン)(2019年)(注) |
| 1 |
中華人民共和国(中国) |
9,809.2 |
| 2 |
アメリカ合衆国(米国) |
4,766.4 |
| 3 |
インド |
2,309.1 |
| 4 |
ロシア |
1,587.0(2018年) |
| 5 |
日本 |
1,066.2 |
| 6 |
ドイツ |
659.1 |
| 7 |
大韓民国(韓国) |
586.2 |
| 8 |
カナダ |
571.8 |
| 9 |
メキシコ |
455.0 |
| 10 |
ブラジル |
406.5 |
環境省-https://www.env.go.jp/earth/ondanka/ghg/kateiCO2tokei.html
家庭部門のCO2排出実態統計調査(家庭CO2統計)
環境省では、家庭からの二酸化炭素(CO
2)排出量やエネルギー消費量の実態を把握するため、全国の世帯を対象に政府の一般統計調査として「家庭部門のCO
2排出実態統計調査」(家庭CO
2統計)を実施しています。
本調査は、統計法(平成19年法律第53号)に基づく政府の一般統計調査として実施しています。
調査対象となりました御世帯につきましては、何卒御協力をお願いします。
≪トピック≫
・
令和2年度 家庭部門のCO2排出実態統計調査の結果(確報値)を公表しました。(R4.3.29)
・
令和2年度 家庭部門のCO2排出実態統計調査の結果(速報値)を公表しました。(R3.10.28)
・平成31年度調査について、e-statに掲載している一部統計表の表頭の年月が「2019年4月」~「2020年3月」であるべきところ、「2018年4月」~「2019年3月」となっていたため修正しました。なお、ホームページに掲載している資料・データに修正はありません。(R3.5.26)
1.調査の概要資料と調査票
・・・・・
ここから先は上記の茶色部分の貼り付けで・・・
二酸化炭素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
二酸化炭素(にさんかたんそ、
英:
carbon dioxide)は、
炭素の
酸化物の一つで、
化学式がと表される
無機化合物である。化学式から「シーオーツー」と呼ばれる。
地球温暖化対策の文脈などで、「カーボンフリー」「
カーボンニュートラル」など「
カーボン」が使われる事があるが、これは二酸化炭素由来の
炭素を意味する。
二酸化炭素は
温室効果を持ち、地球の気温を保つのに必要な
温室効果ガスの一つである。しかし、濃度の上昇は
地球温暖化の原因となる。
地球大気中の二酸化炭素をはじめ
地球上で最も代表的な炭素の酸化物であり、炭素単体や
有機化合物の
燃焼によって容易に生じる。
気体は
炭酸ガス、
固体は
ドライアイス、
液体は液体二酸化炭素、
水溶液は
炭酸や
炭酸水と呼ばれる。
多方面の産業で幅広く使われている。
日本では
高圧ガス保安法容器保安規則第十条により、二酸化炭素(液化炭酸ガス)の容器(ボンベ)の色は緑色と定められている。
温室効果ガスの排出量を示すための換算指標でもあり、
メタンや
亜酸化窒素(一酸化二窒素)、
フロンガスなどが変換される。日本では2014年度で13.6億
トンが総排出量として算出された
性質
常温常圧では無色無臭の
気体。常圧では
液体にならず、−79
°C で
昇華して
固体(ドライアイス)となる。水に比較的よく溶け、水溶液(炭酸)は弱酸性を示す。このため
アルカリ金属および
アルカリ土類金属の
水酸化物の水溶液および固体は二酸化炭素を吸収して、
炭酸塩または
炭酸水素塩を生ずる。高圧で二酸化炭素の
飽和水溶液を冷却すると
八水和物を生ずる。
炭素を含む
石油、
石炭、
木材などの
燃焼、動植物の
呼吸や
微生物による
有機物の分解、
火山活動などによって発生する。安定な物質で、
マグネシウムなど還元性の強い金属を除けば二酸化炭素中で燃焼は起こらない。また
植物の
光合成によって二酸化炭素は様々な
有機化合物へと
固定される。
また、
三重点 (−56.6
°C、0.52
MPa) 以上の温度と圧力条件下では、二酸化炭素は液化する。さらに温度と圧力が
臨界点 (31.1
°C、7.4 MPa) を超えると
超臨界状態となり、気体と液体の特徴を兼ね備えるようになる。これらの状態の二酸化炭素は
圧縮二酸化炭素または
高密度二酸化炭素と呼ばれている。
毒性
二酸化炭素は
空気など地球の環境中にごくありふれた物質で、その有毒性が問題となることはまずない。しかし、空気中の二酸化炭素濃度が高くなると、
ヒト(人間)は危険な状態に置かれる。濃度が 3 - 4 % を超えると
頭痛・
めまい・
吐き気などを催し、7 % を超えると
炭酸ガスナルコーシスのため数分で意識を失う。この状態が継続すると
麻酔作用による
呼吸中枢の抑制のため呼吸が停止し、
死に至る(二酸化炭素中毒)。比較的苦痛を感じないまま死に到るとされ、
脊椎動物の
屠殺や
殺処分の法規制においては、二酸化炭素による
安楽殺のみが許されることも多い。また、
湖水爆発や、締め切った部屋で大量のドライアイスを昇華させる行為、また、二酸化炭素を使用した消火設備の誤作動や誤操作により、人間が二酸化炭素中毒で死傷する事故もある(前者については「
ニオス湖#1986年の災害」が有名)。
ストレスや疲労で、呼吸(換気)をし過ぎたり、呼吸(換気)が速くなり過ぎたりして、人体の血中の二酸化炭素濃度が異常に低くなることがある。これを過呼吸、あるいは
過換気症候群(過呼吸症候群)と呼ぶ。過換気症候群の病態自体が命に関わる事は無いが、背景に身体疾患が隠れていることがあるので注意を要する。
反応性[編集]
二酸化炭素は非常に安定な化合物であるが、
塩基性あるいは
求核性を持つ物質と反応しやすい性質がある。特に
グリニャール試薬や
アルキルリチウムなどの試薬に対しては、高い反応性を示して
カルボン酸を与える。
(
加水分解後)
また、金属
マグネシウムは二酸化炭素中でも燃焼し、二酸化炭素は
還元されて炭素の粉末になる。炭素、
亜鉛および
鉄でさえ、高温では反応して
一酸化炭素を生成する。高温では可逆的に分解して、一酸化炭素および
酸素となる。
水素とも高温で以下のような平衡を生ずるが、
触媒の存在など条件次第では、
メタンおよび
メタノールを生成することもある(
水性ガスシフト反応)。なお、
学校教育の
理科実験などで、二酸化炭素を
石灰水に通すと白濁する性質が広く知られている。これは難溶性の
炭酸カルシウムを生成するためである。さらに二酸化炭素を通し続けると可溶性の
炭酸水素カルシウムを生成し濁りが消えていく。
生産
日本で工業原料としての利用される炭酸ガスは、
石油化学プラントなどから排出されたものを回収し、洗浄・精製を繰り返すことで生産される。
清涼飲料水で使用する炭酸ガスも石油由来のものを回収して使用している。工業製品としての炭酸ガスの 2018 年度日本国内生産量は 991,138
t、工業消費量は 149,035 t である
。実験室的製法は
石灰石に希
塩酸を加えるか、
炭酸水素ナトリウムの加熱である。
イギリスでは、
アンモニアを製造する際の副産物を利用している。
用途
工業用途 工業においては、以下の用途がある。
・工業で加工に使用する
レーザーとして、
炭酸ガスレーザーが一般的である。炭酸ガスレーザーは医療用
レーザーメスとしても使用されている。
・
造船・
橋・
高層建築物など、鋼構造物の
溶接作業には
炭酸ガスアーク溶接が一般的である。
・温室効果ガスである二酸化炭素の削減が急務となっていることから、触媒を使うなどして二酸化炭素を直接または一酸化炭素に変換するなどして、様々な化学品の原料とする技術が研究されている。
・
フロン系
冷媒の代替として、CO
2 冷媒コンプレッサが主に
自動販売機などで実用化されつつあるが、高圧にする必要があるため費用面での課題が残り、エネルギー効率も悪い。
生産工場における冷却用
ドライアイスの新しい利用方法として、
ドライアイス洗浄にも使用されている。これは
ペレット状のドライアイスを
タービンなどの構造物に噴射することによって付着した対象物を取り除くもので、ショット
ブラストなどと呼ばれる。
農業用途 農業においては、以下の用途がある。
・
イチゴの
促成栽培、観賞用水槽の
水草など、植物の成長を加速させる二酸化炭素施肥に使用されている。
・鮮農産物のCA貯蔵(controlled atmosphere storage)にも二酸化炭素が使用される。
その他
・
炭酸飲料や
入浴剤、消火剤などの発泡用ガスとして用いられている。
・冷却用ドライアイスとして広く用いられている。またドライアイスとエタノールとの混合物は寒剤として利用できる。
・
自転車の緊急補充用エアーとしても使われるようになった。
・
超臨界状態の二酸化炭素は
カフェインの
抽出溶媒として、
コーヒーの
デカフェなどに利用されている。
・
げっ歯類や小動物などの動物を
殺処分する方法にも使われる。通常は
麻酔状態になった後に意識を喪失し、そのまま死に至るため
安楽死の手段として使われる。十分な時間、二酸化炭素に曝露した上で、心肺停止を確認する必要がある。新生子は
酸素に対する
ヘモグロビンの親和性が高いため、15分以上かかることもある。
・ドライアイスは
昇華時に白煙を生じることから、舞台やパレードでの演出などでも用いられる。これを放送業界などでは俗に「炭ガス」と呼ぶ。この白煙は二酸化炭素そのものではなく、温度低下により空気中の水分が
氷結するからである。
二酸化炭素による温室効果
二酸化炭素は
赤外線の 2.5 - 3
μm、4 - 5 μm の波長帯域に強い吸収帯を持つため、地上からの熱が宇宙へと拡散することを防ぐ、いわゆる
温室効果ガスとして働く。
二酸化炭素の
温室効果は、同じ体積あたりでは
メタンや
フロンに比べ小さいものの、排出量が莫大であることから、
地球温暖化の最大の原因とされる。(「
地球温暖化の原因」も参照)
世界気象機関(WMO)は2015年に世界の年平均二酸化炭素濃度が400
ppmに到達したことを報じたが、
氷床コアなどの分析から
産業革命以前は、およそ280 ppm(0.028 %)の濃度であったと推定されている。濃度増加の要因は、主に
化石燃料の大量消費と考えられている。(「
IPCC第4次評価報告書」も参照)
また、二酸化炭素そのものの
海水中への溶存量が増えることによって海水が酸性化し、
生態系に悪影響を与える
海洋酸性化も懸念されている。(「
地球温暖化の影響」も参照)
1997年には
京都議定書によって二酸化炭素を含めた各国の温室効果ガス排出量の削減目標が示され、各国でその削減を努力することを締結した。
その手法は多岐に亘る。
エネルギーや農業・
畜産業など人為起源の二酸化炭素の排出量を抑制する努力、および
森林の維持・育成や
二酸化炭素回収貯留(CCS)技術の開発など、二酸化炭素を固定する努力が進められている。また
排出権取引などを活用して、世界的に二酸化炭素の排出量を削減を促進する努力も行われている。(「
地球温暖化への対策」も参照)
2013年5月、
米国ハワイ州の
マウナロア観測所、
サンディエゴのスクリップス海洋研究所の観測で日間平均二酸化炭素量が人類史上初めて400ppmを突破したことが発表された。
世界平均濃度の算出
二酸化炭素濃度は様々な研究機関によって世界各地で測定されているが、それらは必ずしも統一的な基準で測定されているとは限らない(つまり各測定値の比較可能性が保証されていない場合がある)。世界気象機関(WMO)の
全球大気監視(Global Atmosphere Watch)プログラムは世界各地で統一した基準や手法で二酸化炭素濃度を含む様々な
地球の大気成分の測定を行っている。そして、それを用いた世界平均された二酸化炭素濃度は、
WMO温室効果ガス年報(
WMO Greenhouse Gas bulletin)で発表されている。これは
気候変動枠組み条約の締約国会議に合わせて毎年1回刊行され、この世界平均濃度は世界の主要メディアによって報道されている。また、全球大気監視プログラムにおける各地の測定データは、
WMO温室効果ガス世界データセンター(World Data Centre for Greenhouse Gases)から無償で公開されている(データを利用する場合には利用ポリシーに従う必要がある)。このデータセンターはWMOから委託を受けて日本の
気象庁が運営している。
二酸化炭素の回収・資源化・分離
上記のような地球温暖化を抑制するため、二酸化炭素の新たな排出を減らす努力だけでなく、
工場・
火力発電所などの排気に含まれる二酸化炭素の回収(前述のCCS)のほか、
大気からの二酸化炭素回収(DAC=Direct Air Capture、ダイレクト・エア・キャプチャー)により、大気から切り離す技術が開発されている。二酸化炭素の新たな排出抑制だけでは地球温暖化の緩和には不十分で、植林による
光合成促進やCCS、DACといった「負の排出」(ネガティブ・エミッション)が必要という危機感が技術開発の背景にある。DACは
アメリカ合衆国や
カナダ、
スイスなど15カ所の施設があり(2021年時点)、日本も『グリーン成長戦略』で2050年の実用化を掲げた。スイスのクライムワークスのように
排出権取引を利用して既に商業化した企業も登場している。DACには以下の方式がある。
1・溶液を使う化学吸収・吸着法
2・固体に吸着させる物理吸着法
3・.膜分離法
4・空気を冷やしてドライアイス化させる深冷法
こうして得られた二酸化炭素は地中に貯留したり、
プラスチックや医薬品などの原料として利用したりする。
アミンや
水酸化カリウムに吸収させる手法のほか、
九州大学では大気中の
窒素を通しにくく、二酸化炭素を通しやすい膜を開発した。
東京工業大学などは、
電気化学触媒として
レニウム錯体を使うことで、二酸化炭素の濃度が低くても効率よく回収できる手法の開発を2018年に発表している
[19]。東京工業大学ではこれに先立ち、
岩澤伸治らが、二酸化炭素を
炭化水素と反応させる有機合成反応を開発した。触媒として
ロジウムを用い、炭素と水素の結合を弱めて反応させる。大気圧で反応が進むが、特定の化合物や
アルミニウムが必要になるなどの実用化に向けた課題もある。
天六ガス爆発事件-『ウィキペディア(Wikipedia)』
天六ガス爆発事故は、
1970年(昭和45年)4月8日17時45分頃、大阪府大阪市大淀区(現・北区)国分寺町菅栄町西交差点東側付近の大阪市営地下鉄2号線(現・Osaka Metro谷町線天神橋筋六丁目駅)建設工事現場で起こったガス爆発事故である。
死者79名、重軽傷者420名にも及ぶ人的被害を出す大惨事となった。家屋の被害は全半焼が26戸、爆風を受けての損壊336戸、爆風でドアや窓ガラスが壊れた近隣の家屋は1,000戸以上にも達した。 事故の発生が帰宅ラッシュ時に重なったこと、さらには万博の開催期間中であったことから、大阪市全体を震撼させる都市災害となった。
経過
1970年(昭和45年)
4月8日17時15分頃、地下に露出した
都市ガス用中圧管と低圧管の水取器の継手部分が抜け、都市ガスが噴出した。地下で作業していた作業員は全員が地上へ避難した。
たまたま現場を通りかかった
大阪ガス北営業所の
パトロールカーが、同営業所にガス漏れの状況を無線で通報し、同営業所の施設課保全係から事故処理班(パトロールカー、緊急車、工作車)に対して出動要請が発せられた。
17時35分、現場に到着した大阪ガスの事故処理班の車両のうち、パトロールカーが現場で
エンストを起こした。パトロールカーがエンジンを再始動するために
セルモーターを回したところ、その火花に
オープンカット方式の覆工板の隙間から漏れた都市ガスが引火して炎上し、大きな火柱を上げた。パトロールカーに乗っていた大阪ガスの職員は脱出し、建設作業員らが消火器で消火したが、しばらくすると再び激しく燃え上がり、炎の高さは3
- 4メートルに達した。炎は、次第に覆工板の隙間や通気口から漏出する都市ガスに燃え移っていった。
パトロールカーの火災は約10分間続いた。ガス漏れや炎上騒ぎを聞きつけて現場に集まってきた近隣の住民、通報で駆けつけた大阪ガスの職員、
消防士、警察官、工事関係の建設作業員などが現場に大勢集まっていた。折しも夕方の帰宅ラッシュの時間帯と重なり、天神橋筋六丁目駅へ向かう通勤・通学客や、バスから降りた乗客らも現場に次々と集まっていた。
現場を警備していた警察官や消防隊は、増え続ける群衆に対して現場から退避するように呼び掛けたが、その効果はほとんどなかった。
その最中の17時45分、覆工板直下の地下部分に充満していた都市ガスに何らかの着火源が引火して大爆発が起こった。爆発は瞬時のうちに数回連続で発生し、地下鉄工事現場の道路上に直線距離で約200メートル、道路幅約10メートルの範囲(都島通の菅栄町西交差点付近〜樋之口町交差点手前)に敷設されていた約1,500枚の覆工板が爆風で捲れ上がり、現場にいた群衆や自動車は覆工板もろとも激しく吹き飛ばされ、死者79人・負傷者420人という甚大な人的被害を出すに至った。
建物の被害も甚大であり、事故現場の道路に面した家屋や店舗のうち26棟が焼失し、その被災範囲は現場道路の北側で東西約70メートル、南北約15メートル、面積約600平方メートルに及んだ。また爆風の影響で44棟が大破、55棟が一部破損し、ガラス破損の被害は300件以上に達した。その被災範囲は現場道路の北側で東西約300メートル、南北約70メートル、面積約14,000平方メートルで、南側では東西約300メートル、南北約60メートル、面積約9,000平方メートルに及んだ。
救助活動も困難を極めた。地下の生存者の救出と遺体の搬出に奔走していた
大阪府警察第一
機動隊第二中隊長の
警部は、長時間地下空間に滞在していたため
一酸化炭素中毒で倒れて病院へ搬送されたが、翌日に殉職した。
事故発生後、怪我人の多くは同区内の
北野病院をはじめ大阪市内の25箇所の病院に搬送された。18時に大阪府警察本部は、爆発事故現場から約200m西に位置する「大阪市北市民会館」に現地警備本部を設置した。また20時に
大阪市も同会館に災害地対策本部を設置して対応に当たった。犠牲者の遺体は、大阪市内の
太融寺、
難波別院、
鶴満寺等に安置された。
事故後
事故を受けて、
大阪市議会では地下鉄工事現場ガス爆発事故対策特別委員会を設置。当時の
中馬馨市長の意向で、犠牲者と家屋の損害などに対する大阪市・大阪ガス、それに建設工事を請け負っていた
鉄建建設による補償が進められた。
翌
1971年6月には大阪府警察大淀警察署が強制捜査を開始し、
7月23日に
大阪市交通局職員3名、鉄建建設従業員5名、鉄建建設の下請業者従業員1名及び大阪ガス従業員2名の計11名を
業務上過失致死傷罪で逮捕し、大阪地検により起訴した。裁判では、大阪市と鉄建建設が大阪ガスの管理責任を、大阪ガスが大阪市の管理責任をそれぞれ主張し、これが争点となった。
・一審:大阪地裁判決昭和60年4月17日(刑月17-3~4-314)裁判長:
岡本健
・鉄建建設従業員(工事の実施):執行猶予つき禁固刑、控訴
・鉄建建設下請業者従業員:無罪
・大阪市交通局職員(施工監督責任):執行猶予つき禁固刑
・大阪ガス従業員(ガス管の維持管理):1名は公判審理中に死亡し公訴棄却、1名は無罪
・二審:大阪高裁判決平成3年3月22日(判時1458-18)
・控訴棄却
この事故を契機として「掘削により周囲が露出することとなった導管の防護」(
ガス事業法省令77条・78条)が制定され、露出部分の両端が地くずれのおそれのないことの確認・漏洩を防止する適切な措置・温度の変化による導管の伸縮を吸収、分散する措置・危急の場合のガス遮断措置が決められた。
慰霊碑が近隣の国分寺公園に建っている。 なお、当時
吹田市で開催中であった
日本万国博覧会(大阪万博)のパビリオン「ガスパビリオン」(大阪ガス等の都市ガス事業者団体である
日本ガス協会のパビリオン)が、この事故を受けて一時公開中止となった。また、大阪ガスも
一社提供番組などにおける
オープニングキャッチを含めた自社CMの放送を半年間自粛し、提供番組のCM枠は「ガス漏れ通報専用」電話番号の字幕表示に差し替えられた。
さらに、当事故現場を含む
地下鉄谷町線の工事区間(
東梅田駅 -
都島駅間)については、この事故により計画より遅れて
1974年5月の開通となった。
また、
大阪中のガス栓がチェックされ、ヒューズガス栓の開発が進んだ