日本の防衛問題-1

令和元年版防衛白書 軍事他 自衛隊法-『ウィキペディア(Wikipedia)』 自衛隊や自衛の措置-JFBA  中国の南シナ海進出と国際社会の対応
<解説>領域横断作戦について



2021.07.14-gooニュース-https://news.goo.ne.jp/article/searchina/world/searchina-1700713.html
軍事力を強化している韓国は中国にとって脅威となるのか=中国ネット

  先日、韓国軍が潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)水中発射試験に成功したと伝えられた。これは、米国、ロシア、中国、フランス、英国、インド、北朝鮮に次いで世界で8番目のSLBM開発に成功した国となる。韓国の軍事力強化は中国に脅威となるのだろうか。中国の動画サイト西瓜視頻はこのほど、軍事評論家による見方についての動画を配信した。

  配信者の中国人軍事評論家は、韓国によるSLBMだけでなく、最近では韓国大統領が訪米した際、米国が韓国による中長距離ミサイル開発の制限を撤廃したことも指摘した。これまでは射程800キロメートル以内に限られていたが、この制限が撤廃されたことで北京や東京、さらにはロシアまで届くミサイルの開発が可能となる。
   これは、中国やロシアにとって脅威となるのだろうか。配信者は「脅威となる可能性は低い」としている。中国やロシアが核保有国であることを考えると、韓国が中国やロシアを標的にすることはないと分析し、本来であれば韓国が中長距離ミサイルの開発をする必要性はほとんどないと指摘している。

  また、SLBM技術を有する国はいずれも核保有国であるため、韓国も核保有するのではないかとの見方もあるそうだが、配信者はその可能性も否定した。その理由として、韓国は核兵器の材料確保が難しいこと、韓国にとっての敵やライバルは北朝鮮と日本だが、北朝鮮の核兵器は韓国ではなく米国に向けてであり、日本も核兵器を持っていないので韓国も保有する必要性がないこと、米国も米国債を買ってもらうために東アジアの混乱は望んでいないことを挙げた。

  それで配信者は、中国にとって韓国は軍事的な脅威とはならないと結論している。むしろ、唯一の被爆国でありながら軍国主義を完全に排除していない日本の方が中国にとってはよっぽど危険で警戒すべき国だと主張している。(編集担当:村山健二)


2021.06.30-防衛白書-http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2019/html/nc008000.html
<解説>領域横断作戦について


  現在の戦闘様相は、技術の進展を背景に、陸・海・空という従来の領域のみならず、宇宙・サイバー・電磁波といった新たな領域を組み合わせたものとなっています。
  例えば、現代の軍事活動は、宇宙空間の利用に依存しており、人工衛星を用いた部隊間の通信や測位が、陸・海・空における戦力の円滑な機能発揮に不可欠です。また、こうした軍事活動は、サイバー空間を利用した情報通信ネットワークにも極めて高度に依存しています。

  このような状況において、脅威に対する実効的な抑止及び対処を可能とするためには、宇宙・サイバー・電磁波といった新たな領域を活用して攻撃を阻止・排除することが不可欠であり、このような新たな領域における能力と陸・海・空という従来の領域の能力を有機的に融合した「領域横断作戦」を行うことが死活的に重要となっています。
  こうした「領域横断作戦」は、その相乗効果により全体としての能力を増幅させるものであり、個別の領域における能力が劣勢である場合にもこれを克服し、全体としては優位に立ち、わが国の防衛を全うすることが可能となります。

<解説>「グレーゾーンの事態」と「ハイブリッド戦」
  いわゆる「グレーゾーンの事態」とは、純然たる平時でも有事でもない幅広い状況を端的に表現したものです。
  例えば、国家間において、領土、主権、海洋を含む経済権益などについて主張の対立があり、少なくとも一方の当事者が、武力攻撃に当たらない範囲で、実力組織などを用いて、問題に関わる地域において頻繁にプレゼンスを示すことなどにより、現状の変更を試み、自国の主張・要求の受け入れを強要しようとする行為が行われる状況をいいます。
  いわゆる「ハイブリッド戦」は、軍事と非軍事の境界を意図的に曖昧にした現状変更の手法であり、このような手法は、相手方に軍事面にとどまらない複雑な対応を強いることになります。
  例えば、国籍を隠した不明部隊を用いた作戦、サイバー攻撃による通信・重要インフラの妨害、インターネットやメディアを通じた偽情報の流布などによる影響工作を複合的に用いた手法が、「ハイブリッド戦」に該当すると考えています。
  顕在化する国家間の競争の一環として、「ハイブリッド戦」を含む多様な手段により、グレーゾーン事態が長期にわたり継続する傾向にあります。

<解説>「いずも」型護衛艦の改修について
  近年、諸外国の航空戦力の近代化が著しい状況にあり、また、わが国の南西諸島の列島線を超えて、太平洋側に進出する戦闘機や爆撃機の飛行が増加するなど太平洋の空域における軍用機の活動が急速に拡大し、かつ、活発化しています。こうした状況は、2013(平成25)年に25大綱を策定した時点までには見られなかったものであり、今後、一層の拡大・活発化が見込まれます。
  こうした状況の中でわが国の防衛に万全を期すためには、高い性能を有する戦闘機を用いて航空優勢を間断なく確保できるよう、より多くの飛行場から対処が行えるなど、その柔軟な運用を確保することが極めて重要です。この点、国土が狭隘で活用できる滑走路にも限界があるわが国の特性を踏まえれば、護衛艦からの短距離離陸・垂直着陸が可能な戦闘機(STOVL機)の運用は、その実現によって戦闘機の運用の柔軟性を一層向上させ、特に、飛行場が1か所(硫黄島)しか存在せず、自衛隊の展開基盤が乏しい太平洋上での防空任務の円滑な実施に大きく貢献するものです。

  このような観点から、新たな安全保障環境に対応し、広大な太平洋側を含むわが国の海と空の守りについて、自衛隊員の安全を確保しながら、しっかりとした備えを行うためには、「いずも」型護衛艦を改修し、洋上においてSTOVL機の離発着を可能とすることが必要不可欠であり、これは自衛のための必要最小限度のものです。
  なお、「いずも」型護衛艦は、ヘリコプター運用機能、対潜水艦作戦機能、指揮中枢機能、人員や車両の輸送機能、医療機能等を兼ね備えた「多機能な護衛艦」です。今後、これに航空機の運用機能が加わっても、引き続き「多機能な護衛艦」として活用することに変わりなく、有事における航空攻撃への対処、警戒監視、訓練、災害対処など、必要な場合に、STOVL機を搭載した運用を行うこととしています。

<解説>宇宙領域専門部隊の新編
  宇宙分野は、弾道ミサイルの発射の早期探知、迎撃ミサイルなどの誘導、自衛隊の部隊間の通信、情報収集等の様々な場面において、わが国の防衛にとって死活的に重要な分野となっております。
  このため、宇宙空間の状況を常時継続的に監視するとともに、平時から有事までのあらゆる段階において、この分野における優位を確保し得るよう、航空自衛隊において「宇宙領域専門部隊」を1個隊新編します。この「宇宙領域専門部隊」は、令和4(2022)年度までに構築するわが国の宇宙状況監視体制を担う部隊として新編する予定です。
  また、今後、航空自衛隊において宇宙領域を専門とする職種を新設する予定です。

<解説>サイバー防衛部隊の新編
  現代の軍事的活動は、情報通信ネットワークに極めて依存しており、有事に際しては、作戦遂行能力の低下を狙った指揮通信システム等に対するサイバー攻撃が行われる蓋然性が高いと考えられます。また、サイバー空間においては、攻撃側が圧倒的に有利であるという特徴もあります。
  このような状況を踏まえ、新防衛大綱においては、防衛省・自衛隊のサイバー防衛能力の抜本的強化を図ることとし、そのために、新中期防において、共同の部隊として「サイバー防衛部隊」1個隊を新編することとしています。
  現在、陸・海・空各自衛隊の共同の部隊である自衛隊指揮通信システム隊の隷下に「サイバー防衛隊」が存在しますが、令和5(2023)年度までにこの体制を見直し、サイバー防衛を主な任務とする防衛大臣直轄の共同の部隊として「サイバー防衛部隊」を新編します。
  新編される「サイバー防衛部隊」は、サイバー攻撃に対する防護機能に加え、有事において相手方によるサイバー空間の利用を妨げる機能や訓練機能を保持する予定です。

<解説>電磁波領域における能力強化
  防衛省・自衛隊では、今後、電磁波領域における能力を強化することとしていますが、いわゆる電子戦の能力(【コラム「電子戦について」】参照)の強化だけでは十分ではなく、電磁波管理の能力についても、併せて獲得、強化していく必要があります。
  現代の戦闘様相においては、レーダーによる探知や索敵、部隊との間で行う通信、ミサイルの精密誘導など、多くの分野で電波をはじめとする電磁波が利用されています。仮に、こうした電磁波の利用に支障が生じた場合、自衛隊の作戦が適切に遂行できず、深刻な影響が生じることになります。
  電磁波の利用に支障が生じる要因としては、気象条件、別の自衛隊の部隊が利用する電磁波との干渉、相手からの妨害電波などが考えられますが、これらの影響を低減するためには、自衛隊の各部隊が利用できる電磁波の周波数を把握し、干渉や気象条件の影響が生じないよう実際に利用する周波数を適切に指示し、戦いにおいて相手から妨害がかかった場合は、影響が少ない電磁波に切り替えるなどの対応が必要になります。こうした対応を適切に実施することを「電磁波管理」と呼んでいます。
  電子戦を適切に実施するためには、この電磁波管理の能力が欠かせません。防衛省では、整備計画局と統合幕僚監部に専門の部署を設置し、電磁波管理の能力をはじめ、電磁波領域の強化のための検討を加速することとしています。

<解説>戦闘機体系の構築
  諸外国における航空能力の近代化の進展が著しい状況の中、太平洋側の広大な空域を含むわが国周辺空域の防空を強化する戦闘機体系を構築していきます。今後は以下の取組を実施していきます。
  ・F-4の減勢に対応するため、F-35Aを引き続き取得します。
  ・F-15(非近代化機)は、F-35Aに代替し、一部の機体は運用の柔軟性を向上させるため、短距離離陸・垂直着陸(STOVL)機であるF-35Bに置換えます。
  ・F-15(近代化機)は、電子戦能力の向上、スタンド・オフ・ミサイル運用能力の付与、巡航ミサイル対処能力の強化等の能力向上を実施します。
  ・将来戦闘機(F-2後継機)は、国際協力を視野に、わが国主導の開発に早期に着手します。

<解説>平和安全法制と憲法の関係について
  憲法上「武力の行使」が許容されるのは、
  ・我が国に対する武力攻撃が発生したこと、又は我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があること
  ・これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないこと
  ・必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと

との新三要件が満たされる場合に限られます。この新三要件の下で認められる「武力の行使」においても、

  ・憲法第9条はその文言からすると、国際関係における「武力の行使」を一切禁じているように見えるが、憲法前文で確認している「国民の平和的生存権」や憲法第13条が「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」は国政の上で最大の尊重を必要とする旨定めている趣旨を踏まえて考えると、憲法第9条が、我が国が自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛の措置を採ることを禁じているとは到底解されない。
  ・方、この自衛の措置は、あくまで外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫、不正の事態に対処し、国民のこれらの権利を守るためのやむを得ない措置として初めて容認されるものであり、そのための必要最小限度の「武力の行使」は許容される。

との昭和47年の政府見解で示した憲法解釈の基本的論理は全く変わっていません。また、新三要件の下で認められる「武力の行使」は、
  ・川事件に関する最高裁判決の範囲内です。同判決は、「我が国が、自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛の措置をとりうることは、国家固有の機能の行使として、当然のことと言わなければならない」

と述べています。つまり、個別的自衛権、集団的自衛権の区別をつけずに、我が国が、自衛権を有することに言及したうえで、自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な「自衛の措置」を取り得ることを認めたものであると考えられます。
  この新三要件が過不足なく反映されている平和安全法制は、従来から政府が示してきた憲法解釈の基本的論理を維持したものであるとともに、憲法の解釈を最終的に確定する機能を有する唯一の機関である最高裁判所の出した砂川判決の範囲内であり、憲法に合致したものです。

<解説>治安出動・海上警備行動などの発令手続の迅速化
  わが国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増していることを考慮すれば、純然たる平時でも有事でもない事態(いわゆるグレーゾーン事態)が生じやすく、これによりさらに重大な事態に至りかねないリスクを有しています。政府として、こうした武力攻撃に至らない侵害に迅速に対処し、いかなる不法行為に対しても切れ目のない十分な対応を確保するため、特に次の3つの場合について、治安出動や海上警備行動などの発令手続を迅速化するための閣議決定を15(平成27)年5月に行いました。
  ・わが国の領海及び内水で国際法上の無害通航に該当しない航行を行う外国軍艦への対処
  ・離島などに対する武装集団による不法上陸などへの対処
  ・公海上でわが国の民間船舶に対し侵害行為を行う外国船舶を自衛隊の船舶などが認知した場合における対処
具体的には、治安出動などの発令に関して特に緊急な判断が必要、かつ速やかな臨時閣議の開催が困難なときには、内閣総理大臣の主宰により、電話などにより各国務大臣の了解を得て閣議決定を行うこととされています。

<解説>自衛隊の任務について
  防衛省・自衛隊も国の行政機関の一つであり、各種任務の遂行に当たっては、法律上の根拠が必要であることは言うまでもありません。防衛省の所掌事務については、防衛省設置法に規定されており、同法第5条により、自衛隊の任務や行動、権限などは、自衛隊法の定めるところによることとされています。自衛隊法には、各種事態などに際し、自衛隊はどのような手続きに則って何ができるのかということが、いわばインデックスのような形で規定されています。
  自衛隊の任務は、自衛隊法第3条の規定により、「主たる任務」(同条第1項)と「従たる任務」(同条第1項及び第2項)に分けることができます。わが国を防衛するために行う防衛出動が「主たる任務」に該当し、これは唯一自衛隊のみが果たすことのできる任務です。
  「従たる任務」には、「必要に応じ、公共の秩序の維持に当たる」ためのもの(いわゆる第1項の「従たる任務」)と、「主たる任務の遂行に支障を生じない限度」において、「別に法律で定めるところにより」実施するもの(いわゆる第2項の「従たる任務」)の2つがあります。前者については、警察機関のみでは対処困難な場合に自衛隊が対応する任務である治安出動や海上における警備行動のほか、弾道ミサイル等に対する破壊措置、領空侵犯に対する措置などが含まれます。後者には、重要影響事態に対応して行う活動(後方支援活動)、国際平和協力活動(国際平和協力業務や国際緊急援助活動)、国際平和共同対処事態に対応して行う活動(協力支援活動等)があります。そして、これら「主たる任務」と「従たる任務」を合わせたものを「本来任務」と呼んでいます。
  なお、自衛隊が長年にわたって培ってきた技能、経験、組織的な機能等を活用することが適当であるとの判断から自衛隊が行うこととされたものについては、「本来任務」に対して「付随的な業務」と呼ばれており、国賓等の輸送や教育訓練等の受託、運動競技会に対する協力などがあります。
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2021.06.29-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20210629-ZIVXXO32QJPSDOXKOM5BC73YNE/
日米共同訓練、米陸軍ロケット砲を初実射 中露にらみ新戦術

  陸上自衛隊は29日、米陸軍と行っている日米共同訓練オリエント・シールド(東洋の盾)」で、北海道の矢臼別演習場での米陸軍の高機動ロケット砲システム(HIMARS=ハイマース)と陸自の多連装ロケットシステムの実弾射撃を公開した。米陸軍のハイマースは米本土から展開したもので日本国内での実射は初めて。訓練では鹿児島県の奄美大島に米陸軍の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)も初めて展開し、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺などで威圧を強める中国の眼前で日米の共同対処能力を実証する。オリエント・シールド陸自と米陸軍の実動訓練としては最大規模で、毎年行われている。今年は今月18日から来月11日にかけて実施し、これまでで最大級の約3000人が参加する。

  実弾射撃は約10キロ離れた場所に敵部隊がいるとの想定で、敵の位置情報を共有した上で日米のどちらが射撃するか作戦を調整。午後1時半、ハイマースが1発を発射し、続いて約300メートル離れた地点から陸自の多連装ロケットシステムが15分間で4発を発射した。
  ハイマースは米ワシントン州を拠点にする米陸軍第17砲兵旅団が展開させた。輸送機で運べるよう軽量化され、発射台となってATACMS(エイタクムス)という戦術ミサイルを搭載する。射程は約300キロで地上から艦艇を狙う対艦攻撃や島嶼(とうしょ)間射撃などへの投入も視野に入れている。

  中国艦艇が太平洋に進出する際、通過を常態化させている沖縄本島と宮古島の間の宮古海峡は約300キロの距離がある。陸自の12式地対艦ミサイルの射程は約200キロだがエイタクムスは海峡全体を射程に収める

  米軍は分散配置が可能で、攻撃を受けても艦載機を搭載する空母のような壊滅的な被害を受けない地上ミサイルを重視している。海上で劣勢に立たされても地上戦力で中国の海上戦力に対処する構えだ


2021.06.26-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20210627-TPS4DUECLBJNJFDZBZ2NICNP3U/
空自F2に国産長射程ミサイル 防衛省検討

  防衛省は、敵の脅威圏外から発射できる射程が長いスタンドオフミサイルの航空機発射型(空発型)の開発を来年度から本格化させる。航空自衛隊が運用しているF15戦闘機の改修が難航し、米国から購入する予定の空対艦スタンドオフミサイルの導入見送りを検討しているため。国産の空発型スタンドオフミサイルは空自のF2戦闘機や、F2の後継となる次期戦闘機に搭載することを計画している。

  F15の改修事業は暗礁に乗り上げている。新たな電子戦装置やレーダーを搭載するなどして米製スタンドオフミサイルをF15に配備する計画だったが、部品の枯渇などで改修費が高騰。初期費用の見積もり約800億円は3倍の約2400億円に膨らんだ。

  このため、防衛省は令和2年度予算に計上した改修費約390億円は執行せず、3年度予算でも経費の計上を見送った。今年8月末が期限の4年度予算概算要求までに事業継続の可否を判断するとしており、米側と経費削減交渉を続けている。
  コスト削減のために防衛省が検討しているのが米製空対艦スタンドオフミサイル「LRASM(ロラズム)」の導入見送りだ。もっとも、ロラズムの導入を見送れば、政府が進めてきたスタンドオフミサイルの導入計画も変更を余儀なくされる。

  政府は最新鋭ステルス戦闘機F35にノルウェー製の「JSM」を、改修したF15にロラズムと、米製空対地スタンドオフミサイル「JASSM(ジャズム)」を搭載する計画だった。
  ロラズム見送りであいた穴を埋めるべく検討されているのが国産スタンドオフミサイルの活用だ。防衛省は陸上自衛隊の12式地対艦誘導弾を長射程化しスタンドオフミサイルとする開発を進めている。これと並行して艦艇発射型(艦発型)、空発型のスタンドオフミサイル開発も行っており、艦発型は4年度から5年程度、空発型は7年程度と開発期間に見通しが立ちつつある。


2021.06.14-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210614/k10013083201000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_070
防衛省 AI搭載の無人機開発へ 次期戦闘機と連携し運用

  航空自衛隊の次期戦闘機の開発に合わせ、防衛省は、戦闘機と離れた空域を飛行して早期に危険を探知するAI=人工知能を搭載した無人機の開発も進める方針です。

  防衛省は、F2戦闘機が2035年ごろから順次、退役することから、後継となる次期戦闘機の開発を進めています。これに合わせ防衛省は、パイロットの安全確保や対処力を向上させるため、無人機の開発も進める方針です。

  無人機には、AIを搭載して戦闘機と離れた空域を飛行させることにしていて、連携して運用することで、敵の戦闘機やミサイルなどを早い段階で探知できるようになるとしています。
  防衛省は、無人機が天候や地形に合わせて自律的に飛行できるようにするため、AI技術の高度化に向けた研究費用を来年度予算案の概算要求に盛り込むことにしていて、次期戦闘機と同じ2035年ごろの配備を目指しています。


2021.06.06-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/article/20210606-Y2YMGCBTZZI3XISRG2RLTZEDNI/
<独自>尖閣占拠想定し図上演習 自衛隊、海保、警察 役割分担を確認

  中国による尖閣諸島(沖縄県石垣市)の占拠を想定し、自衛隊、海上保安庁、警察、外務省の担当者が参加する図上演習を複数回実施していることが6日、分かった。
  今年2月に中国海警局の船が尖閣諸島に接近・上陸を試みた場合に海保による危害射撃が可能との見解をまとめたことを踏まえた図上演習も実施。米軍が参加して日米共同で事態対処シミュレーションを行っていることも判明した。複数の政府関係者が明らかにした。

  図上演習は、平時でも有事でもない「グレーゾーン事態」から本格的な武力紛争に至るまで、自衛隊、海保、警察がスムーズに役割分担を行うことを確認するのが狙い。都内の自衛隊施設で行っているという。

  図上演習では、中国の海上民兵や活動家が尖閣諸島に接近・上陸を試みた際に海保が危害射撃を含む対応で阻止することを想定。同時に沖縄県警の国境離島警備隊を海保、自衛隊が輸送する手続きなどを確認している。
  一方、事態が本格的な武力紛争に発展する「有事」に至れば、海保と警察は尖閣諸島から撤退する。ただ、海保は周辺海域を航行する商船の護衛、尖閣諸島に近い先島諸島に戦火が飛び火する前に住民を避難させる非戦闘員退避活動(NEO)に当たるほか、負傷した自衛官の輸送といった役割が想定され、演習で自衛隊との連携を強化している。
  図上演習には米軍が加わる場合もあり、佐官・尉官クラスが参加。グレーゾーン事態の際に尖閣諸島から離れた海域で自衛隊と米軍が共同演習を行い、中国側のエスカレーションを抑止するといったシナリオで相互運用性の向上を図っている。

  自衛隊、海保、警察などによる合同図上演習について、政府関係者は「(平成24年に発足した)第2次安倍晋三内閣以降に行われるようになった」と証言する。菅義偉(すが・よしひで)内閣でも行われているといい、政府が今年2月25日に海保による「正当防衛・緊急避難」以外での危害射撃が可能との見解を示した後は、同様の武器使用基準を前提とした図上演習が実施されたという。
  尖閣諸島周辺では、中国海警局の船の航行が6日で過去最長の114日連続で確認されるなど挑発行為が続いている。日本漁船を追いまわす事例も頻発しており、別の政府関係者は「今年になって訓練の頻度は加速している」と明かした。


2021.06.05-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/article/20210605-R4NUW2NMKJLN7EPZ5C3EKJITCM/
<独自>独艦艇、11月に日本寄港 日米と共同訓練計画

  日独両政府が独海軍艦艇の日本への寄港を11月で調整していることが5日、分かった。寄港に合わせ、11月に予定している海上自衛隊の大規模演習の機会を生かして海自艦艇と共同訓練を行い、訓練には米海軍艦艇も加わる見通しだ。防衛省によると、海外に領土のないドイツがアジア地域で艦艇を投入して共同訓練を実施するのは初めてで、東・南シナ海で海洋進出を強めている中国を牽制(けんせい)する枠組みが拡大する。

  独海軍はフリゲート艦「バイエルン」を8月に出航させ、インド太平洋地域に派遣する。寄港地は各国と調整中だが、複数の日本政府高官によると、日本には11月上旬に寄港させたい意向を伝えてきた。
  日本寄港の前後に海自との共同訓練を計画している。海自は20隻以上の艦艇と40機以上の航空機を参加させるのが通例の「海上自衛隊演習」を日本周辺海空域で11月に実施することを予定し、演習期間中に独海軍と共同訓練を行う案が有力になっている。

  海上自衛隊演習は昭和29年に始まり、演習期間中の米海軍との共同訓練は56年から行っている平成29年からカナダ海軍艦艇が参加し、令和元年にはオーストラリア海・空軍の艦艇と航空機も加えた日米豪加4カ国の共同訓練に発展しており、こうした枠組みに独海軍のバイエルンが参加することを調整する。
  今年4月に初開催した日独外務・防衛閣僚会合(2プラス2)では海上で積み荷を移し替える瀬取りによる北朝鮮の密輸入を監視する活動で協力を検討することでも一致した。ドイツとして初めて瀬取り監視にバイエルンを参加させることも視野に入れる。


2021.05.17-熊本日日新聞-https://kumanichi.com/articles/232548
中国艦3隻、沖縄通過し太平洋へ・・・離島防衛訓練との関連警戒

   防衛省統合幕僚監部は17日、中国海軍のミサイル駆逐艦など計3隻が沖縄本島と宮古島の間を通過し、東シナ海から太平洋に入ったのを確認したと発表した。東シナ海では11~17日の日程で、海上自衛隊と米仏豪各国の海軍が中国を念頭に離島防衛を主目的とした共同訓練「アーク21」を実施。同省は中国の意図を分析するとともに、動向を警戒している。

   海自は最新鋭イージス艦「まや」と横須賀基地(神奈川県)が拠点の米海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」が関東南方沖で11~16日、戦術訓練を実施したと公表。同時期の日米主力艦を投入した訓練で、中国へのけん制を図った可能性がある。


2021.05.15-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210515/plt2105150009-n1.html
日米仏、共同訓練を定例化へ 中国念頭、離島防衛戦

  陸上自衛隊とフランス陸軍、米海兵隊との共同訓練が15日、公開された。宮崎県と鹿児島県にまたがる霧島演習場で行っている離島への着上陸と市街地戦闘などを想定したもので、日本国内で日米仏の陸上部隊が本格的な実動訓練をするのは初めて仏海軍の艦隊ジャンヌ・ダルクが佐世保港(長崎県)に寄港する機会を生かして実施しており、防衛省は艦隊の次回の寄港時以降も共同訓練を行い、定例化する方針だ。離島防衛で3カ国の連携を強化し、東シナ海と南シナ海で海洋進出を強めている中国を牽制する狙いがある。

  ジャンヌ・ダルクはヘリコプター搭載型水陸両用艦とフリゲート艦で構成され、平成27、29両年にも佐世保港に寄港している。今回、海上自衛隊も訓練の一環で米仏、オーストラリア各国の海軍と東シナ海で共同訓練を行っている。
  公開された訓練は、九州沖に展開している日米仏の艦艇を発艦するヘリコプターなどで霧島演習場に陸上部隊を送り込むヘリボン作戦と市街地戦闘。霧島演習場を「離島」に見立てて部隊が着上陸し、離島の市街地に前進し、敵の侵攻部隊に対処するシナリオだ。
  雷雨のためヘリなどでの輸送は見送り、事前に霧島演習場に到着していたヘリから陸上部隊が降りてくる場面から訓練を公開した。陸自、米海兵隊、仏陸軍の順で演習場に展開し、小銃を構えて周囲を警戒しながら約2キロ離れた市街地戦闘訓練施設へと向かった。

  同訓練施設にある3階建ての建物が離島にある「空港」で、敵に占拠された状態と想定。陸自と米海兵隊が建物前の地雷を無力化し、続いて鉄条網を破壊して経路を確保した仏陸軍が最初に建物内に突入した。

  この訓練に先立ち、11~13日には相浦(あいのうら)駐屯地(長崎県)で作戦計画を共同で作成したり、戦闘の技術を確認したりした。陸自からは相浦を拠点とする離島防衛専門部隊「水陸機動団」など約100人、米仏はそれぞれ約60人の計約220人が参加している。
  水陸機動団で第1水陸機動連隊長を務める開(ひらき)雅史1等陸佐は「周辺の安全保障環境は先鋭化し、島嶼防衛の重要性は増大している。訓練の成果は大きい」と述べた。フランス陸軍のマルカイユ中佐は「今後も続けて相互運用能力の向上を図りたい」と強調した。
  霧島演習場は海に面しておらず、今回は水陸両用車などで上陸する訓練は行えない。次回以降のジャンヌ・ダルク寄港時の共同訓練では実際に離島を使った訓練を検討する見通しだ。


2021.05.09-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210509/plt2105090015-n1.html
イージス搭載艦は「多胴船」検討

  政府が配備を断念した地上配備型迎撃システムイージス・アショア」の代替として導入する「イージス・システム搭載艦」をめぐり、船の構造を複数の船体をつなげた「多胴船」型にする案を検討していることが9日、分かった。多胴船は通常の「単胴船」と比べて波の影響を受けにくいとされ、近く最新の多胴船の設計・製造経験がある民間事業者に調査研究を委託する。

  多胴船は、海の波で船体が傾いた際に元の姿勢に戻る性能が高く、船体が2つの「双胴船」や「三胴船」といったタイプがある。イージス・システム搭載艦の主任務は弾道ミサイルの迎撃で、洋上で船体の揺れを緩和する設計上の工夫が求められていることから、多胴船案が浮上している。
  防衛省は昨年10月に、レーダーなどイージス・アショアの構成品を洋上の船などに技術的に搭載可能か、民間事業者に調査研究を依頼。今年4月に最終的な成果報告書を受け取り、昨年11月の中間報告と同様、イージス・アショアの構成品が洋上でも問題なく作動することを確認した。
  こうした結果を踏まえ、防衛省はイージス・システム搭載艦の設計や搭載機能の検討を進めているが、多胴船は海上自衛隊への導入実績が少なく、費用が膨らむリスクをはらむ。検討課題としている対艦・対潜機能の搭載や南西方面への柔軟な配備が可能かは未知数で、専門的・技術的な知見の収集も進めている。

  イージス・アショアで期待していた弾道ミサイル対処の性能を落とすことなくイージス・システム搭載艦に付与するためには、船の大型化は避けられないとみられているが、多胴の大型艦艇は世界的に珍しい


2021.05.03-JFBA 日本弁護士連合会-https://www.nichibenren.or.jp/library/ja/publication/booklet/data/kenpo_pmf.pdf
自衛隊や防衛の措置問題

弁護士と一緒に考えてみませんか 自衛隊や自衛の措置憲法に書き加えても 何も変わらないの?

はじめに
  自衛隊といえば災害救助活動・・・多くの人はそう思っているかもしれません。 でも、自衛隊の主な任務は災害救助ではなく、「防衛活動」です。 今の自衛隊は、約22万5000人の常備自衛官と、戦車・護衛艦・戦闘機などを持ち、 安保条約の下で米軍などと共同訓練をしている軍事的組織であることは否定できません。 自民党は2018年3月、憲法9条1項・2項は残しながら、新たに憲法9条の2とい う条文を設け、軍事的組織である「自衛隊」と、その任務である「必要な自衛の措置」を 憲法に書き加えるという「条文イメージ(たたき台素案)」(自民党案)を公表しました。
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既存の憲法概略
憲法9条 1  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動た る戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、 永久にこれを放棄する。 2  前項の目的を達成するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国 の交戦権は、これを認めない。

新憲法案の概略
憲法9条の2(条文イメージ) 1  前条の規定(注:憲法9条の規定)は、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の 安全を保つために必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織 として、法律の定めるところにより、内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指 揮監督者とする自衛隊を保持する。 2  自衛隊の行動は、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服 する。

※下線は説明のために日弁連において追記
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憲法9条はそのまま残るから、平和主義や自衛隊のあり方は何も変わらないと説明さ れていますが、何も変わらないのでしょうか。 憲法9条の2が新たに加わることで、憲法9条がこれまで果たしてきた役割はどうな るのか。平和主義の内容が変わるのか。軍事的な組織である自衛隊を憲法でコントロー ルすることは可能なのでしょうか。 みなさんと一緒に考えてみたいと思います。

Q-1 日本の平和主義(恒久平和主義)の 特徴はなに?
A-1 国連憲章は原則として武力の行使を禁止していますが、日本国 憲法はこの考え方をさらに一歩進めて、武力行使の禁止(9条1 項) とともに、全世界の国民が平和のうちに生存する権利を有 することを確認し(前文)、戦力不保持・交戦権否認 (9条2項) を定め たところに特徴があります。

  かって、戦争をすることは国家の自由とされていましたが(無差別戦争観)、第一次 世界大戦の惨禍を経て、国際社会では、国家の政策としての戦争は違法とされる ようになりました(戦争の違法化)
  1945年に調印された国連憲章は、加盟国に紛争を平和的に解決する義務を負わせ、 「武力による威嚇又は武力の行使を・・・慎まなければならない」としています。そして、 国連の集団安全保障体制も勧告や非軍事的措置を原則とし、例外的に武力行使を認める のは集団安全保障体制の下での軍事的措置と個別的・集団的自衛権の行使などに限定し ています(戦争の違法化の徹底)。 翌 1946年に公布された日本国憲法は、この考え方をさらに一歩進めて、武力行使 の禁止(9条1項)とともに、 全世界の国民が平和のうちに生存 する権利を有することを確認し(前 文)、戦力不保持・交戦権否認(9 条2項)を定めたところに特徴があ ります。 日 本が、世界の平和主義の系譜 の中でもっとも徹底した平和 主義を憲法の基本原理としたこと には、原子爆弾の出現により、私 たち国民の安全と生存を、「平和を 愛する諸国民の公正と信義に信頼 して」(前文)維持しようという強 い決意が込められているのです。

Q-2 憲法9条はどんな役割を果たして きたの?
A-2 憲法9条は、現実政治との間で深刻な緊張関係を強いられながらも、自衛隊の組織・装備・活動等を制約し、 海外での武力行使や集団的自衛権行使を禁止 するなど、憲法規範として有効に機能してきました。

  政府は、日本国憲法が制定された1946年当時、自衛戦争も含めて一切の戦争を放 棄したと説明していましたが、1954年に自衛隊が創設された後は、自衛のため の必要最小限度の『実力組織』である自衛隊は憲法が禁じる『戦力』には当たらないと説 明してきました。この立場からは、自衛隊の武力行使が認められるのは、日本が武力 攻撃を受けた場合、それを排除するのに適当な手段がないときに、それを排除する ために必要最小限度の範囲に限定されることになり、他国に対する武力攻撃を阻止する 集団的自衛権行使は、の要件を欠くため憲法上許されないとされてきました。
  その見 解の下、政府は長年にわたり、海外での武力行使や集団的自衛権行使を禁止し、攻撃型 兵器は持たないなどとする専守防衛政策をとってきました。 と ころが、政府は、2014年7月1日の閣議決定でそれまでの憲法解釈を一変させ、「存立危機事態」という新たな概念を作って、存立危機事態における集団的自衛権の行使は許されるとし、さらに、2015年9月には国会において、平和安全法制整備法及び国際平和支援法(安保法制)が採決されました。日弁連はこの安保法制について憲法違 反であると考えています。 このように憲法9条と現実の政治との緊張関係は続いていますが、それでもなお、9 条の憲法規範としての意味は失われていません。

Q-3 憲法9条の2で日本の平和主義(恒久 平和主義)の内容は変わらないの?
A-3 自民党案は、政府がこれまで維持するとしてきた 専守防衛政策に根本的な変化をもたらしかねず、 これまでの平和主義の内実を変容させるおそれが あると言えます。

  自民党案は、「前条(9条)の規定」は「必要な自衛の措置」をとることを「妨げず」と 定めており、「必要な自衛の措置」の内容は限定されていません。 そのため、憲法9条のこれまでの解釈にとらわれることなく「必要な自衛の措置」の 解釈を展開することが可能となります。 そうすると、これまで憲法9条が果たしてきた、海外での武力行使や集団的自衛権の 行使を禁止するという機能が失われ、「必要な自衛の措置」として、「存立危機事態」に限 らず、集団的自衛権の行使を認める道を開き、広く海外での武力行使が容認される危惧が生じます。 つまり、政府がこれまで維持するとしてきた専守防衛政策に根本的な変化をもたらしかねず、平和主義の内実を変容させるおそれがあると言えます。

Q-4 憲法9条の2で自衛隊の? コントロールはどうなるの?
A-4 自民党案では、自衛隊の行動に対して、憲法に基づく実効性のあるコントロールを実現することに疑義が生じます。

  憲法9条を維持しながら、自衛隊を憲法に明記するのであれば、自衛隊が有する自衛権の行使の限界は、憲法上明確に定められなければなりません。 ところが、自民党案では、「必要な自衛の措置」としか書かれておらず、その具体的内容は憲法のコントロールを受けることなく、内閣又は国会の判断に委ねられることにな ります。 そうなると、内閣総理大臣を最高指揮監督者としても、自衛隊の行動に対して、憲法 に基づく実効性のあるコントロールを実現することに疑義が生じます。 その結果、権力の行使を憲法に基づかせ、国家権力を制約し国民の権利と自由を保障するという立憲主義に違背するおそれが生じます。

Q-5 憲法9条改正の議論はどのように すすめられるべきなの?
A-5 憲法9条の改正をめぐる議論においては、改正案の課題ないし は問題について私たち国民が熟慮できる機会が保障されること が必要です。そして、憲法改正の発議の前までには、憲法改正 手続法(国民投票法)の問題点について必要な検討をすべきではないで しょうか。

  自民党案には、立憲主義、基本的人権の尊重、恒久平和主義など、日本国憲法の理 念や基本原理に深く関わり、日本の国のあり方の基本を左右する問題が含まれて います。 このように重大な内容を含む改正を行うのであれば、私たち国民に多面的で豊富な情 報が提供され、国会の審議や私たち国民の検討の時間が十分に確保されるなど、熟慮の 機会が保障されなければなりません。
   ま た、実際に憲法改正手続がすすめられるときには、国民投票が公正・公平に実施 されることが必要です。それについて、日弁連は、「憲法改正手続法の見直しを求 める意見書」(2009年11月18日)の中で8項目の見直すべき課題を提起しています。 とりわけ、テレビ・ラジオ等における有料意見広告放送の扱いや、最低投票率が定めら れていないことについては、参議院でも、この法律が施行されるまでに検討するよう附 帯決議で求めていましたが、検討されませんでした。 憲法改正を国会で発議する前までに、憲法改正手続法の問題点について必要な検討を すべきではないでしょうか。


2021.04.14-Yahoo!Japanニュース(NEWS ポスト セブン)-https://news.yahoo.co.jp/articles/85b8df097be2923e0d9b093fb462a6dd0dbffa30
バイデンが期待し、習近平が警戒する「日本の真の軍事力はもっと上」
(1)
  すでにNEWSポストセブンでリポートしたように、アメリカの知日派として知られるマイケル・グリーン元国家安全保障会議アジア上級部長は、アジアの安全保障において、アメリカは自ら深く関与する方針を改め、日本がハブ(中心)となる多国間同盟へと転換させることを目指していると指摘している。日本政府が4月16日の日米首脳会談の主要テーマを安全保障だとしていることからすると、会談では中国封じ込めを念頭に置いた日米の新しい同盟関係が話し合われる可能性が高い。

  日米関係に長く携わった日本政府の元高官に首脳会談をどう見ているか尋ねると、「アメリカ政府の方針はまだはっきりしないが、いずれにしても我が国はアメリカとの同盟に軸足を置いてアジア戦略を考えることになる」と答えた。少なくとも日本が独自にアジアの同盟構築を進めることはない、あくまでアメリカの意向を受けて動くというニュアンスだ。しかし、アメリカはもはやアジアの安全保障に多くの予算や軍を割く余裕はない中国の膨張を抑え込むには日本の積極的な関与が不可欠であるという考えが政権の主流であり、日本がより大きな責任と負担を求められることは間違いない。

   アメリカの軍事情報サイト「グローバル・ファイアーパワー」は、2020年の世界の軍事力ランキングを発表した。それによると、1位はアメリカ、2位はロシアで、中国は3位にランクされている。さらに4位にインド、そして5位が日本である
  これを額面通りに受け止めれば、アメリカが日本、インド、オーストラリアと新たな同盟を模索していることと、グリーン氏の指摘は合致する。世界4位の軍事力を持つインドと5位の日本が協力すれば、中国を包囲して軍隊の活動を抑えられるという戦略だ。
   また、中国の政府系メディアは最近、日本の潜在的軍事力」に注目する記事を相次いで発表している。それらによれば、日本の潜在的軍事力を支えるのは「工業力」だとされている。インドは世界4位の軍事力を持つものの、武器や兵器に関しては「買うことしかできず、自前で生産する能力はない」ため恐れるに足りぬ存在だとしている。一方で日本は、「核兵器以外のすべての武器・兵器を生産する能力があり、現に第6世代戦闘機をはじめとする次世代兵器の開発に着手している」として警戒している。軍事力ランキングに表れない「潜在的軍事力」で見れば、日本は「間違いなく世界一」だというのである。

   アメリカが日本にアジア戦略をバトンタッチしようとしていること、同時に中国が日本の軍事力を警戒する姿勢を露わにしていることは表裏一体だ。アメリカのアジア戦略を常に研究している中国は今後はアメリカに代わって日本(自衛隊)が仮想敵になることを暗示しているのだろう。
   中国政府系メディアは、日本の潜在的軍事力について、工業力のほかにも、「すでにヘリを運用できる護衛艦を保有し、これを空母に改装する計画もある」とか、「原子力技術と燃料を保有しており、憲法とアメリカの制約がなくなれば短期間に核兵器を製造できる」などと警戒している。
(2)
  アメリカ軍がアジア・太平洋から撤退するようなことは考えられないが、日本が中心となって同地域の安全保障を担うとすれば、中国軍と対峙するための空母や核を自前で持つほうが軍事的に有利なのは間違いない
  前出の元高官に、日本は本当に核兵器を製造できるか問うと、「これは日本だけの問題ではなく、核兵器の原料となるウランはもはや世界中探しても多くはない。中国軍と対峙するだけの量を日本が確保するというのは現実的ではない」と否定的な考えを示した。しかし、もし日本が近い将来、原子力発電を放棄して代替エネルギーを確保できるならば、原発に使う予定だった核物質を兵器転用することも理論的には可能だろう。

   筆者はかつて、石原慎太郎氏が東京都知事だった時代、同氏の訪米に際してニューヨークで同氏の講演会をアレンジしたことがある。石原氏は、いずれ米中がアジア太平洋で軍事的に対立することは不可避であり、実際に戦火を交えることがあれば中国に分があると指摘して会場をざわつかせた。
  氏は兵力や装備の比較ではなく、主に両軍の士気に差があることを重視していた。つまり、この地域で大きな犠牲を払ってでも主導権を握りたい中国と、むしろ大西洋に目を向けているアメリカでは覚悟が違うということだ。


  石原氏の予言が的中するかはともかく、10余年を経て同氏の指摘した状況は現実に訪れた。ただ違うのは、アメリカは中国と直接対決するのではなく、その役目を日本に果たさせようとしていることだ。菅義偉・首相がその要求を受け入れることは簡単ではないだろう。尖閣諸島や北朝鮮問題でバイデン大統領のリップサービスをもらえたとしても、それと引き換えにするにはあまりにも重い難題だろう。日本の軍事力がいかにあっても、そして自衛隊の士気が高くても、日本政府に覚悟がなければ宝の持ち腐れになる。
■佐藤則男(ニューヨーク在住ジャーナリスト)


2021.04.10-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210410/plt2104100004-n1.html
東シナ海で日米共同防空戦闘訓練 尖閣念頭に中国牽制か

  航空自衛隊は10日、九州西方の東シナ海上空で8日に日米共同の防空戦闘訓練を実施したと発表した。目的を「日米同盟の抑止力・対処力を強化するため」としており、沖縄県・尖閣諸島周辺での活動を強める中国を牽制(けんせい)する狙いがあるとみられる。
   空自によると、新田原基地(宮崎県)のF15戦闘機4機、築城基地(福岡県)のF2戦闘機4機が参加。米軍は、海兵隊のF35Bステルス戦闘機2機、空軍のF15戦闘機4機、E3空中警戒管制機1機、KC135空中給油機2機を投入した。


2021.04.04-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210404/plt2104040017-n1.html
最新鋭F35Bは宮崎に配備へ

  防衛省が、今後導入する最新鋭ステルス戦闘機F35Bについて、航空自衛隊の新田原(にゅうたばる)基地(宮崎県)への配備を検討していることが4日、分かった。F35Bは短距離離陸・垂直着陸が可能で、空母などの大型艦に搭載できる特徴を持つ

  防衛省は、全通式甲板を備えるヘリコプター搭載護衛艦「いずも」と同型艦「かが」を改修して「空母化」し、F35Bを運用できるようにする計画だ。F35Bの運用に関しては、自衛隊基地がない離島の民間空港を活用することも視野に入れており、東シナ海から太平洋などへ活動範囲を拡大させている中国を念頭に南西方面の防衛力を強化する。
  F35Bがいずも型護衛艦や離島で運用できるようになれば、攻撃にさらされやすい基地の滑走路が使えなくなっても任務を継続できる抗堪(こうたん)性」が高まる。
  米軍はF35Bを岩国基地(山口県岩国市)に配備しており、海上自衛隊の呉基地(広島県呉市)が母港の「かが」を含めた日米共同訓練も想定される。
  防衛省は中期防衛力整備計画で令和5年度までにF35Bを18機導入するとしており、最終的には42機態勢にしたい考えだ。


2021.03.31-産経新聞 THE SANKEI NEWS -https://www.sankei.com/world/news/210331/wor2103310017-n1.html
中国国防省、防衛省に「強烈な不満」伝える 日米連携念頭に牽制

  【北京=三塚聖平】中国国防省は31日までに、日本の防衛省と3月29日に開いたテレビ会議で、日本側に対し一連の中国に関するマイナスの振る舞いに強烈な不満と深刻な懸念を表明した」と発表した。

  日本が米国と16日に開いた日米外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)で、中国を名指しして深刻な懸念」を表明したことが念頭にある。日本側に「中国に対するデマや中傷を停止するよう求めた」と牽制(けんせい)した。
  中国国防省は30日深夜に公式サイトに掲載した報道官談話で、29日にテレビ会議方式で開いた「海空連絡メカニズム」に基づく防衛当局間の年次会合に関する中国側の見解を発表した。
  それによると、尖閣諸島(沖縄県石垣市)について「中国の固有の領土だ。日本がどのようにもくろんでも、この事実を変えることはできない」と主張。日本側に対し「釣魚島(尖閣諸島の中国側名称)問題での中国に対する挑発行為を停止すべきだ」と求めた。
  中国が2月に施行した海警法については「中国の正常な立法活動で、国際法と国際慣例に完全に合致している」と主張した。
  会合では、自衛隊と中国軍の偶発的な衝突を回避するための「海空連絡メカニズム」で緊急時に幹部をつなぐホットラインの開設が議題にあがった。


2021.03.20-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/
中国最大駆逐艦が日本海へ航行 防衛省、初めて確認

  防衛省統合幕僚監部は19日、中国海軍のレンハイ級ミサイル駆逐艦など艦艇計3隻が対馬海峡から日本海へ航行するのを確認したと発表した。レンハイ級は中国海軍最大規模の駆逐艦で、日本近海で活動するのを海上自衛隊が初めて確認した。領海侵入や海自艦艇、航空機への危険な行動はなかった。

  日米両政府は16日に東京都内で外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)を開催し、中国を名指しで懸念を表明した。防衛省は、この時期に日本付近で大型艦艇を航行させた中国の意図を詳しく分析している。
  防衛省統幕によると、18日午前11時ごろ、長崎県対馬市の南西約250キロで、海自の多用途支援艦「あまくさ」、ミサイル艇「しらたか」とP1哨戒機が中国の3隻を確認した。その後3隻は、対馬海峡から日本海へ入った。
  レンハイ級は1番艦が2020年1月に就役。垂直ミサイル発射システムを搭載し、長射程の対地巡航ミサイルや超音速の対艦巡航ミサイルが発射可能とされる。
〔共同〕


2021.03.17-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210317/plt2103170041-n1.html
<独自>与那国・対馬に電子戦部隊 「2つの弧」で中露に対抗

  防衛省が電磁波を使う陸上自衛隊の電子戦専門部隊を令和5年度末までに沖縄県の与那国島と長崎県の対馬に配備することが、分かった。18日には電子戦の最新装備を導入した初めての専門部隊を熊本県で発足させる。北海道から九州にかけた「列島の弧」と九州・沖縄の「南西の弧」という2つの弧を描く形で10カ所以上に部隊を配置し、電子戦で先行する中国とロシアに対抗する構えを築く。

  軍事作戦では通信機器やレーダー、ミサイル誘導に電波や赤外線などの電磁波が使われる電子戦は相手の電磁波利用を妨害し、自国の電磁波利用を防護するものだ。

  平素から相手の通信やレーダーで使用される電磁波の周波数を把握し、有事に同じ周波数の電磁波を発射して混信を起こさせ、複数の部隊が連携するための通信を遮断する。動向を把握するためのレーダーも機能しないようにし、相手部隊の神経と目を不能にする。

  陸自の電子戦部隊は第1電子隊が北海道の東千歳駐屯地にあるだけだったが、18日に熊本県の健軍(けんぐん)駐屯地に80人規模で部隊を新設し、最新装備の車載式のネットワーク電子戦システムを配備する。3年度末には東京都の朝霞駐屯地にも同規模で部隊を発足させる

  北海道、東京、熊本の3部隊が列島の弧をなし、遠距離の電子戦を担う。電磁波のうち長距離通信用の短波(HF)は中露全域の両国軍の通信状況が日本国内から把握でき、日本周辺に展開してくる艦艇と本国の司令部などとの通信を確認することも可能。有事には通信を妨害し、複数の拠点で収集することで電磁波を発する相手の部隊や装備の位置も詳細に特定できる。

  3年度末には北海道の留萌のほか、長崎県の相浦▼鹿児島県の奄美▼那覇▼沖縄県の知念-の駐・分屯地にも部隊を置く。さらに5年度末までに対馬と与那国島の駐屯地にも新設する。 対馬から与那国島に配置する部隊が南西の弧で、東シナ海などに展開してくる中国軍の艦艇と航空機に対処する。個々の艦艇や航空機は通信などで発する電磁波に指紋のような特徴があり、平素から特徴を収集して動向把握や作戦形態の分析に生かし、有事には妨害電磁波を発射して通信機能やレーダーを無力化する。
  尖閣諸島(沖縄県石垣市)への中国の挑発活発化を踏まえ、沖縄県内の他の自衛隊拠点への電子戦部隊の配備も検討している。
  電子戦 電波などの電磁波を利用した戦い。(1)相手の通信機器やレーダーに強い電波などを当てて機能を妨げる電子攻撃(2)電波の周波数変更や出力増加で相手の電子攻撃を無効化する電子防護(3)攻撃と防護のため相手の使用電波を把握する電子戦支援-がある。


2021.03.17-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210317/plt2103170042-n1.html
自衛隊、離島有事で米超える能力 与那国・対馬に電子戦部隊配備へ

  電磁波を使う自衛隊の電子戦の構想と態勢が17日、明らかになった。陸海空という従来の領域に組み合わさる宇宙・サイバー・電磁波(ウサデン=頭文字による略称)という「新たな領域」で電子戦は自衛隊の強みだ。とりわけ中国との有事に日米で共同対処をする上で、前線に位置して能力も米軍より優れている自衛隊の電子戦部隊は大きな役割を果たせる。

  電子戦部隊の任務は平素から(1)部隊ごとにさまざまな周波数に対応できる装備を配置(2)相手の使用周波数などの情報を収集してデータを蓄積(3)レーダーサイトなど他の情報部隊と連携して相手の動向を把握-することだ。有事には相手と同じ周波数や強力な電磁波を発射して通信とレーダーの無力化により身動きを取れなくし、電磁波発信源を特定してミサイルなどで迎え撃つ作戦にも生かす

  ロシアは2014年から続くウクライナへの軍事介入で電子戦とサイバー戦を一体化させた世界初の作戦を行い、北方領土にも最新電子戦装備を配備した。中国も15年に設立した戦略支援部隊が宇宙、サイバーと並び電子戦を担い、南シナ海の人工島に電波妨害装備を展開させている。
  米国は後れを取る。ウクライナでのロシアの作戦を目の当たりにした米陸軍幹部は「ロシア陸軍が行える(電子戦の)1割もできない」と嘆いたほどで、電子戦システムや装備の開発に必死だ。
  陸上自衛隊は1950年代から電子戦の要員養成と装備開発を続け、熊本県に最新装備のネットワーク電子戦システムを配備する部隊の発足に結実した。日本は新たな領域のうち宇宙では出遅れ、サイバーは技術力があっても要員が不足する中、「陸自の電子戦部隊は米陸軍より圧倒的に優れている」(防衛省幹部)と指摘される。

  中国による南西方面の離島侵攻で電子戦の対象となる電磁波は多くの情報を伝えることができたり、レーダーで使用したりする超短波(VHF)やマイクロ波(SHF)が中心だ。VHFやSHFは数十キロしか届かず、奄美・与那国両駐屯地をはじめ電子戦部隊を細かく分散配置をするのはそのためで、地の利も生かして自衛隊が主導する作戦となる。(半沢尚久)


2021.03.16-NHK 政治マガジン-https://www.nhk.or.jp/politics/articles/statement/55759.html
日米2プラス2  中国の海警法に懸念

  日米の外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2プラス2」がアメリカのバイデン政権発足後初めて行われました。中国の「海警法」に深刻な懸念を示すとともに、東シナ海などでの現状変更を試みる一方的な行動に反対することで一致しました。
  茂木外務大臣、岸防衛大臣、アメリカのブリンケン国務長官、オースティン国防長官による日米の外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2プラス2」は午後3時すぎからおよそ1時間半、外務省の飯倉公館で行われました。
  この中で4人の閣僚は、台頭する中国をめぐって意見を交わし、中国の行動は既存の国際秩序に合致せず、日米同盟や国際社会にさまざまな課題を提起しているという認識で一致しました。
  そのうえで、中国が海上警備にあたる海警局に武器の使用を認める「海警法」を施行したことに深刻な懸念を示し、東シナ海や南シナ海での海洋進出を「現状変更を試みる一方的な行動だ」として反対することで一致しました。

  また、沖縄県の尖閣諸島がアメリカによる防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用対象であることを改めて確認し、尖閣諸島に対する日本の施政を損なおうとする一方的な行動に引き続き反対していくことを確認しました。
  このほか、4人の閣僚は台湾海峡の平和と安定の重要性や北朝鮮の完全な非核化に向けた日米韓3か国の協力拉致問題の即時解決、それに宇宙、サイバーなどの領域での協力を深めていくことなども確認しました。
  そして、今後もオーストラリアやインドをはじめとする価値観を共有する国と連携して自由で開かれたインド太平洋を推進していくことで一致し、年内にも改めて「2プラス2」を開くことになりました。

  茂木大臣は共同記者会見で「インド太平洋地域の戦略環境は以前とは全く異なる次元にあり、日米同盟の抑止力、対処力の強化に向けた方針をじっくり議論できたことは極めて有意義であり、日米同盟の強固さを力強く発信するものだ」と述べました。

  岸大臣は「アメリカ軍と自衛隊がより高度な2国間、および多国間の演習を実施していく必要性で一致した。訓練の実施を通じて高い能力を獲得し、共に行動している姿を示していくことは重要なことだ」と述べました。
ブリンケン国務長官「対北朝鮮政策 日米韓が連携」
  アメリカのブリンケン国務長官は、日米の外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2プラス2」のあとの共同記者会見で、対北朝鮮政策に関して日本とアメリカ、韓国の3か国で連携して取り組むことが最も重要だという認識を示しました。
  ブリンケン国務長官は、対北朝鮮政策に関して現在、政権内部で多角的に再検証しているとしたうえで「私の判断では日米韓の3か国での協力関係が今後、最も重要になってくる。北朝鮮に対応するうえで戦略的に優位に立てる方策はこの同盟関係以外になく、この問題に効果的に取り組むためには同盟国どうし連携して対処する必要がある」と述べました。
  そして「北朝鮮に対して追加の圧力を加える方法にどのようなものがあるのかや意味のある外交的な手段について検討している」と述べ、日本や韓国との協議を踏まえて数週間以内に新たな政策を取りまとめたいという考えを示しました。
  また、ブリンケン長官は「非核化や人権侵害の問題、それに拉致問題の解決に向けて努力をしていきたい」と述べるとともに、拉致被害者の家族から手紙を受け取ったと明らかにし「とても力強く心を打つ内容だった」と話しました。
  一方、ブリンケン長官は中国に関して「ミャンマーや香港、台湾、チベット、南シナ海など多くの場所で民主主義や人権、法の支配といった価値観が危機に陥っている」と述べました。
  そして「各国がルールに従い、協力し、可能なかぎり相違点を平和的に解決するつもりだが、中国が威圧的で侵略的な行動に出た場合には反発する。インド太平洋地域はますます世界の地政学の中心となっていく」と述べ、自由で開かれたインド太平洋の維持に向けて同盟国や友好国との連携を強化していきたいという姿勢を示しました。
オースティン国防長官「結束を強化 満足のいく協議」
  アメリカのオースティン国防長官は、日米の外務・防衛閣僚協議、いわゆる「2プラス2」のあと開かれた共同記者会見で「ともに直面する課題に対応するため、どのように結束を強めることができるかについて満足のいく協議となった」と述べました。
  オースティン長官は、北朝鮮の核ミサイル開発や中国の東シナ海や南シナ海での挑発的な行動について協議したとしたうえで「中国に対する懸念は日本も共有している。今日の地球規模の変動のもとで競争していくためにはチームワークが重要で、それこそが日米同盟だ」と述べました。
  また中国の台湾への軍事的な圧力に関して質問されたのに対し、オースティン長官は「われわれの強さは同盟として行動することだ。中国など同盟を脅かすものに対して、競争力を維持することが最終的な目標だ。より迅速に対応できるよう準備が整った状態にすることが私の仕事であり、正しい力をつけるためにどんなに早く動いても十分ではない」と述べました。
成果文書発表 中国の海洋進出などを強くけん制
  日米の外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2プラス2」のあとに発表された成果文書は、中国の海洋進出や人権問題などを強い表現でけん制する内容となっています。はじめに、拡大する地政学的な競争や新型コロナウイルス、気候変動、民主主義の再活性化といった課題の中で、日米は自由で開かれたインド太平洋とルールに基づく国際秩序を推進していくことへの関与を新たにしたとしています。
  そして「中国による既存の国際秩序と合致しない行動は、日米同盟や国際社会に、政治的、経済的、そして軍事的および技術的課題を提起している」と指摘したうえで「地域の他者に対する威圧や安定を損なう行動に反対する」としています。
  そのうえで、中国が海上警備にあたる海警局に武器の使用を認める「海警法」を施行したことなどを「地域に混乱を招く動き」だと指摘し「深刻な懸念」を表明しています。また、アメリカによる防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条のもとでの、沖縄県の尖閣諸島を含む日本の防衛に対するアメリカの「揺るぎない関与」について議論したとしたうえで「日米は、現状変更を試みる、あるいは、尖閣諸島に対する日本の施政を損なおうとするいかなる一方的な行動にも引き続き反対する」と明記しています。
  そして
南シナ海をめぐる問題についても「中国の不法な海洋権益に関する主張や活動に反対する」としているほか
台湾海峡の平和と安定の重要性を確認し
香港と新疆ウイグル自治区の人権状況について「深刻な懸念を共有した」としています。
  一方、日米同盟をめぐっては、防衛協力を深化させ、核戦力を含む軍事力で日本を守る拡大抑止を強化するために緊密に連携するとしていて、宇宙やサイバーといった領域での連携強化の重要性も指摘しています。
  また、日本側の役割については「日本は国家の防衛を強固なものとし、同盟をさらに強化するための能力を向上させることを決意した」と記しています。
  このほか、共同文書では、
北朝鮮の完全な非核化や、拉致問題の即時解決の必要性を確認したとしているほか、
インド太平洋地域の平和や繁栄に向けた日米韓3か国の協力が不可欠だとしています。
また、
在日アメリカ軍の再編について沖縄の普天間基地の名護市辺野古への移設工事を可能なかぎり早期に完了するとしているほか、
在日アメリカ軍の駐留経費について、再来年度以降の日本側負担をめぐる交渉の合意に向けて取り組むよう、交渉官に指示したとしています。
菅首相 米 両長官と会談
  菅総理大臣は、16日夜、総理大臣官邸で、アメリカのブリンケン国務長官、オースティン国防長官と会談しました。日米両国が主導する形で「自由で開かれたインド太平洋」を維持・発展させていく重要性を確認しました。

  会談には、茂木外務大臣と岸防衛大臣も同席しました。
  この中で、菅総理大臣は「最初の外遊先として日本を訪れたことと、バイデン大統領が『アメリカが戻ってきた』と高らかに宣言したうえで同盟国とパートナー国との関係を重視する政策を推進することを心から歓迎する」と述べました。
  そして、会談では、日米同盟の抑止力や対処力を一層強化していくことで一致し、両国が主導する形で、「自由で開かれたインド太平洋」を維持・発展させていく重要性を確認しました。
  また、会談では、中国の「海警法」を含め、東シナ海や南シナ海で継続・強化される一方的な現状変更の試みに関し、深刻な懸念を表明しました。
  さらに、北朝鮮情勢をめぐって、引き続き、日米の緊密な連携を確認するとともに、拉致問題の即時解決に向けて協力していくことで一致しました。
一方、菅総理大臣は、在日アメリカ軍の安定的な駐留の確保には、地元の理解が不可欠だと指摘し、会談では、日米同盟の抑止力を維持しつつ、沖縄を含む地元の負担軽減を着実に実施することの重要性も確認しました。
米国務省「日本を守る揺るぎない義務 再確認」
  菅総理大臣とアメリカのブリンケン国務長官、オースティン国防長官が行った会談について、国務省は声明を発表し「会談で菅総理大臣と両長官は、日米同盟がインド太平洋地域の平和と安全、そして繁栄の礎であることを強調した」としています。
  また、菅総理大臣と両長官は北朝鮮の核の脅威への対応や、新型コロナウイルスからの復興のほか、気候変動への対応などについても意見を交わしたということです。
  そして両長官は「日米安全保障条約第5条に基づき、尖閣諸島を含む日本を守るという揺るぎない義務を再確認するとともに、東シナ海の現状を変更しようとするいかなる一方的な試みにもアメリカは反対することを表明した」としています。


2021.03.13-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210313/plt2103130009-n1.html
岸防衛相「中台の軍事バランスが中国有利に」 オンライン安保会議で

  岸信夫防衛相は13日、カナダのシンクタンクが主催する「安全保障・防衛に関するオタワ会議」にオンライン形式で参加し、台湾をめぐる安全保障環境に懸念を示した。「中国が軍事力の強化を急速に進める中、中台の軍事バランスが中国側に有利な方向に変化し、その差は年々拡大する傾向にある」と指摘した。日本の防衛相が同会議に参加するのは初めて。岸氏は親台派として知られており、「地域の軍事バランス構造の転換とみられる動向はしっかり注視していく」と強調した。

  スピーチの中では香港情勢についても取り上げ、中国の全国人民代表大会(全人代)が決定した香港の選挙制度変更を「看過できない」と批判。尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺で中国海警局の船が領海侵入を含め活動を常態化させている現状も説明し、「中国は一方的な現状変更の試みを執拗に継続している」と危機感を示した。
  香港や台湾情勢も踏まえて「力による一方的な現状変更の試み」を批判するのは異例で、岸氏は「太平洋の西側で起きていることへの強い問題意識」をスピーチの中で訴えた。


2021.03.05-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/f596b359810977e3b2f4b052d163efbc93ad76b6?source=rss
中国成長、日本の輸出に追い風 米中対立で依存にはリスク

  中国が2021年の国内総生産(GDP)成長率の目標を「6・0%以上」と設定したことは、日本経済に追い風になりそうだ。新型コロナウイルスの感染拡大から、いち早く経済活動を再開させた中国向け輸出のさらなる増加が見込まれるためだ。ただ、米国はバイデン政権に代わっても対中強硬路線を緩めない考えで、中国製の半導体を使わないなどサプライチェーン(供給網)から中国を外す動きを加速させれば、対中輸出が増す日本経済にも影響は避けられない。
   「中国の21年の成長率は市場予測では8%程度が多い中、6%は保守的な数字ではないか」。みずほ証券の小林俊介チーフエコノミストはこう分析する。実際、20年10~12月期の中国のGDPは前年同期比で6・5%増と、すでに6%を上回っている。
   中国の高成長が続けば、輸出を中心に日本への恩恵は大きい1月の中国向け輸出は前年同月比で37・5%増の1兆2326億円。全体の輸出に占める中国向けの割合は21・3%と、4・8ポイント上昇した。中国は“世界の工場”とも呼ばれ、日本からは非鉄金属や、半導体の製造装置といった完成品を作るための部材や製品の輸出が多い。
   ただ、第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは「中長期的には、バイデン政権はサプライチェーンから中国を外す動きに出てくる」と米中摩擦の激化を指摘する。中国の生産や消費が停滞する恐れもあり、日本は過度な対中依存を抑える必要がある。(大柳聡庸)


2021.02,25-産経フオト-https://www.sankei.com/photo/story/news/210225/sty2102250015-n1.html
尖閣上陸強行に危害射撃も 政府説明

  政府は25日、自民党国防部会・安全保障調査会の合同会議で、外国公船が沖縄県・尖閣諸島への上陸を強行すれば凶悪犯罪と認定して武器使用により相手の抵抗を抑える「危害射撃」が可能になる場合があるとの見解を示した。警察官職務執行法に基づく警察権の行使と位置付けた。 出席議員によると、外国公船の上陸強行を阻止するための危害射撃に政府が言及するのは極めて異例という。

   警職法は懲役・禁錮3年以上の凶悪犯罪に対する武器使用を認めており、危害射撃も含まれる。合同会議には内閣官房や海上保安庁、警察庁、防衛省の担当者らが説明役として出席。尖閣諸島への上陸を外国公船が強行しようとするケースも凶悪犯罪と認定できる場合があり、危害射撃は可能だとの認識を示した。
  この他、政府側は(1)外国公船が日本人を連れ去った場合に相手の船に乗り込んで奪還する対応は可能(2)領海周辺を飛行するドローンは領空侵犯と見なして自衛隊が撃墜も含めて対応することが可能-などと説明した。


2021.02.19-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/e660a74aecbcbdd29c625ba74c222e1fc74884b3
電子戦装備、ロシアが日米との戦力差埋める切り札 実戦に向け態勢着々

  北方領土にロシア軍の最新の電子戦装備が配備されていることが明らかになった。「攻撃に高価な兵器は不要で電波妨害機能さえあれば十分」と自賛するロシア軍にとって最新電子戦装備は日米との通常戦力の差を埋める切り札だ。ロシア軍は電子戦が展開できない状況では軍事作戦を行わないともされ、裏を返せば北方領土で実戦に向けた態勢整備を着々と進めているといえる。
  日本政府高官は「ロシア軍は着上陸防御に加え、艦艇の太平洋進出と戦略原潜の活動に適したオホーツク海の聖域化のために北方領土を要塞にしようとしている」と指摘する。
   2016年に択捉・国後両島へ新型地対艦ミサイルを配備し、18年には軍民共用化した択捉島の新民間空港に新型戦闘機を置いた。最新電子戦装備を配備したのはその前後にあたる。

   10年から強化し、世界で群を抜くロシア軍の電子戦の特徴は扱う周波数や機能が異なる10種類以上の装備を重層的に運用することにある。電波は周波数によって届く距離や直進性など特性が違うためで、情報収集や妨害という目的ごとに装備を使い分けてもいる

   ロシア軍はウクライナへの軍事介入で電子戦の実験場のように多様な装備を投入し、現代戦の鍵を握る情報通信ネットワークの切断と攻撃を行った。(1)ウクライナ軍の無線通信を電波妨害で無力化(2)GPS波遮断で活動も妨害(3)ウクライナ軍兵士が無線通信の代わりに使った携帯電話の電波から位置を把握し、誘導装置がいらない安価な火砲でピンポイント攻撃-だ。
   (3)の作戦で主力になったのが北方領土に配備したオルラン10とレエル3で、重層的な運用を踏まえれば他の電子戦装備も北方領土に配備すると警戒すべきだ。(半沢尚久)


2021.02.19-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/world/news/210219/wor2102190043-n1.html
北方領土に最新電子戦装備 ロシア軍配備 世界随一の精密攻撃実証

  防衛省が北方領土にロシア軍の最新の電子戦装備が配備されたと分析していることが19日、分かった。ロシア軍は電磁波を使う電子戦を生かした最先端の実戦経験が豊富で、北方領土に置いた装備は2014年から続くウクライナへの軍事介入で世界随一の精密な攻撃能力を実証している。

  日露両政府の北方領土交渉が停滞する中、ロシアによる北方領土での軍備増強が浮き彫りになった。
  ロシア陸軍は第18機関銃・砲兵師団が北方領土の択捉(えとろふ)・国後(くなしり)両島に駐留し、配備した最新電子戦装備は、偵察用小型無人機「Orlan(オルラン)10」と地上配備電子戦システム「Leer(レエル)3」。電子戦システムを搭載した1台の指揮車両と3機の小型無人機で全体を構成する。

  防衛省が四半期に一度をめどに公表するロシア軍の資料で択捉・国後両島の主な装備に小型無人機を初めて明記。小型無人機は指揮車両とともに2017年までに両島に配備されたと判断している。
  運用形態は小型無人機が前線で敵指揮所の通信装置や兵士の携帯電話といった電波発信源を探知し、指揮車両に情報を送る。指揮車両は電波が出ている方向や特徴から電波発信源の位置を解析して緯度・経度の座標データに変換し、火砲など火力戦闘部隊に伝え、精密な攻撃につなげる。
  電波を捕捉して分析する電子戦と火力戦闘を融合させた戦い方は米軍でさえ装備やノウハウを有していない携帯電話の微弱な電波を把握し、即時に攻撃目標とする作戦を実証しているのもロシア軍だけだ。

  ロシア軍は、小型無人機と指揮車両をウクライナとシリアへの軍事介入に投入しており、ウクライナでは作戦を有利にするため軍兵士の携帯電話に虚偽のメッセージを送ったとされる。当時、ウクライナの携帯は日本で1990年代に使われていた通信規格の第2世代(2G)で、セキュリティー対策が厳しくなっている4Gや5Gの携帯に同じ作戦は現状では通用しないとしても、ロシア軍は対策を破る能力向上を進めているとみられる。


2021.02.17-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210217/plt2102170028-n1.html
在日米軍駐留経費、現行水準を1年延長で日米が合意

  日米両政府は17日、来年度以降の在日米軍駐留経費の日本側負担額をめぐる交渉に関し、令和3年度分は暫定的に現行の水準を維持することで合意した。防衛省は3年度予算案に2017億円を計上しており、この水準で基地で働く従業員の給与や光熱水費、訓練移転費を負担する

   両政府は同日の外務・防衛当局実務者による交渉で合意に至った。日本の負担額はこれまで、原則5年ごとに特別協定を結び定めてきた。今回の合意は3年度分のみが対象となる暫定的な措置で、4年度以降の日本側負担額については引き続き日米間で協議する
   現行の特別協定は今年3月末で失効することから、日米両政府は日本の3年度予算編成をにらみ、当初は昨年内に交渉を妥結させる想定だった。
   しかし、昨年11月の米大統領選で米軍駐留経費の大幅な負担増を主張していたトランプ前政権の交代が決まったことから、日本政府は昨年内の妥結は見送り、今年1月に発足したバイデン新政権下で交渉をまとめる方針に切り替えていた。
   日本政府は特別協定の1年延長について、今年3月末までに国会での承認を得たい考えだ。


2021.02.16-gooニュース(産経新聞)-https://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/sankei-plt2102160029.html
島嶼防衛強化へ「輸送艦4隻導入」 防衛相

  岸信夫防衛相は16日の記者会見で、島嶼(とうしょ)部への輸送能力を強化するため、輸送艦計4隻を令和5年度末までに導入する方針を示した。2000トン級の中型船舶1隻と数百トン級の小型船舶3隻で、同年度末までに海上輸送部隊を新編する。
 岸氏は会見で「島嶼防衛を万全に行うためには、全国各地から陸上自衛隊の部隊や各自衛隊の装備品を継続的に輸送する必要がある」と強調した。


2021.02.06-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210206/plt2102060010-n1.html
海警法めぐり国際世論戦 日本政府の発信に不満も

  中国の海上警備を担う海警局(海警)に武器使用の権限を付与した海警法をめぐる国際世論戦が始まっている。3日の「日中高級事務レベル海洋協議」では、日本側が「強い懸念」を伝達する一方、中国側は「国際法に合致している」として正当化した。同日に行った日英外務・防衛閣僚協議(2プラス2)でも日本側は海警法を取り上げて懸念を伝えるなど、国際社会との危機感の共有を急いでいる。
  「この法律が国際法に反する形で運用されることがあってはならない。日本の強い懸念を共有したい」
  日英2プラス2で茂木敏充外相はこう強調した。

  2月1日の海警法施行を受けて、政府・与党内では尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の態勢強化や新たな法整備を含めた対策の検討が進んでいる。
  平時でも有事でもない「グレーゾーン事態」に切れ目なく対処するには、これまでとは異なる思い切った対策が必要で、自民党関係者は「国際世論を味方につけるためにも、事態をエスカレートさせているのは中国側だと繰り返し発信しなければならない」と指摘する。
  海警法に関しては、南シナ海で領有権をめぐる問題を抱えるフィリピン、ベトナムも反発しており、フィリピンのロクシン外相は先月27日に自身のツイッターで「海警法は戦争の脅しだ。抵抗しなければ海警法に服従することになる」と発信し、中国側に抗議したことを明らかにした。
  そうした中で、自民党内では日本政府の対応への不満もくすぶっている。同党の保守系グループ「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」(代表・青山繁晴参院議員)は2日、海警法施行を受けて緊急要望をまとめた。その中では「『懸念や関心』程度の対応ですむ段階ではない」として、尖閣周辺での定期的な日米共同演習の実施などを求めている。

  自民党国防部会関係者も「『国際法に反する形で運用されることがあってはならない』のは当たり前で、海警法が国際法違反だとはっきり言うべきだ」と主張する。
  海警法は、適用される「管轄海域」をあいまいにした上で、管轄権が「外国の組織」に侵害された場合、「武器の使用を含む一切の必要な措置」をとると明記している。
  防衛省幹部は「一目読んだだけでも、国際法に合致しているかは疑わしい」と指摘する一方で「あいまいな点が多く、この法律だけで国際法違反とは言い切れない。そこが中国が仕掛けてくる『法律戦』の巧妙なところだ」と話す。(大橋拓史)


2021.02.02-総合ニュース YONHAP NEWS AGENCY-https://jp.yna.co.kr/view/AJP20210202001200882
韓国国防白書 日本を「パートナー」から「隣国」に格下げ

  【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権で2回目となる2020年版の国防白書では北朝鮮について「敵」との記述が盛り込まれなかった。また、強固な韓米同盟を強調する中、米軍主導の韓米連合軍が持つ有事作戦統制権の韓国軍への移管を「加速化」させるとした一方、「パートナー」としていた日本は「隣国」と記述するにとどめた。

◇「敵」の包括的な概念維持 不適切との批判も
  20年版白書は前回の18年版と同じく、「わが軍は韓国の主権、国土、国民、財産を脅かし、侵害する勢力をわれわれの敵とみなす」と記述した。「北の大量破壊兵器は朝鮮半島の平和と安定に対する脅威」との記述も18年版と変わっていない。
  18年版白書で「北の政権と北の軍はわれわれの敵」との記述を削除し、「敵」を広範囲かつ包括的な概念とした定義を今回も維持した。北朝鮮に対する不要な刺激を最小限にとどめる狙いがあるとみられる。
  ただ、北朝鮮が2019年に短距離弾道ミサイルの発射実験を強行し、党大会などに合わせて新型兵器を相次いで公開している中、「北の顔色をうかがいすぎ」との批判が出そうだ。20年版白書の公表を控え、「北は主敵」との記述を盛り込むよう求める声も出ていた。
  1995年から2000年までは白書で「主敵」との記述があったが、04年からは「直接的な軍事脅威」「現存する北の軍事的な脅威」などに変更された。10年に韓国海軍哨戒艦「天安」撃沈事件と延坪島砲撃事件を受け、「北の政権と北の軍は敵」との記述が再び登場し、朴槿恵(パク・クネ)前政権まで続いた。
有事作戦統制権の韓国軍への移管を「加速化」
  20年版白書では「わが軍は韓国の国力と軍事力に見合う責任国防の実現」との国民的な要求に応じるため、強固な韓米同盟を基盤とし「条件に基づいた移管」を積極的に推進していると記述した。その上で、「移管に必要な防衛能力を早期に拡充しながら、移管を加速化させていく」と強調した。「加速化」との記述が新たに追加され、移管を積極的に進めていく姿勢を明確にした。
  また、20年に韓米合同軍事演習を陸軍が29回、海軍が70回、空軍が66回、海兵隊が7回実施したと明らかにした。
日本は「隣国」に格下げ
  20年版白書には悪化した韓日関係が反映された。
  周辺国との国防交流協力について、前回と同じく日本を中国に続いて2番目に取り上げ、「日本は両国関係だけではなく、北東アジアおよび世界の平和と繁栄のためにも協力して行かなければならない隣国」と記述した。18年版白書で「両国は地理的、文化的に近い隣国であり、世界の平和と繁栄に向け共に協力していくべきパートナー」としたことから格下げした形だ。

  20年版白書では日本の政治指導者の独島関連の挑発、18年の海上自衛隊哨戒機の韓国艦艇に対する威嚇飛行と「事実をごまかした一方的なメディア発表」で両国の国防関係が難航し、19年7月の日本の対韓輸出規制措置が「未来志向の発展への障害」になっていると指摘した。
  また、韓国政府が輸出規制措置の撤回に向けた協議を条件とし、韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了通知の効力を停止した状況についても言及。その上で、「今後も日本の歴史歪曲(わいきょく)、独島に対する不当な領有権主張、懸案問題でも一方的かつ恣意(しい)的な措置に対しては断固として厳しく対処する一方、共通の安保懸案については朝鮮半島と北東アジアの平和と安定のため、継続的に協力していく」と明記した。
  昨年7月に日本の防衛省が公表した20年版防衛白書でも、韓国との「幅広い協力」との記述が削除されていた。


2021.01.01-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/f6852edbae72879a93491c69f0226dc25dc038eb
新潟に最新鋭の“密輸監視船”配備 小さな船も捕捉可能 瀬取りの抑止へ

  東京税関新潟税関支署に12月、密輸などの洋上監視に当たる最新の大型監視艇「りゅうと」(143トン)が配備された。覚醒剤などを洋上から密輸する事件が増える中、新潟市北区の新潟東港を拠点に日本海での監視活動を担う。通常は税関関係者しか乗船できないこの船に、就役直前に乗った。(本田賢一)


機動力アップ
  「りゅうと」は全長37メートル幅6・6メートル。通常出力での航海速力は30ノット(時速約56キロ)。高速ディーゼルエンジンをフル稼働させたときの最高速度や航続距離は「取り締まりに影響するため非公開」(新潟税関支署の菅家久和次長)だが、船体に高速航行に最も適しているとされるアルミニウム合金が使われていることから、それなりの速度が出ると思われる。
   推進方式は日本海の荒波を考慮し、プロペラを回転させ進む方式を採用した。「高圧の水流を噴出して進むウオータージェット方式は荒波で横滑りを起こすため、日本海のように荒波が多いところには適さない」(菅家氏)からだ。
   また、同船は最新機器を搭載しており、大きな船から積み荷を積み替えようとして近づく小さな船もレーダーで捕捉できる。さらに船体を横に動かすための動力装置「バウスラスター」を装備した。
   榎本直樹・東京税関長は「麻薬や銃の取り締まり業務にこれから就くが、横の移動がしやすくなって機動力がアップした」と期待を寄せた。
瀬取りを抑止
   普段は新潟駅から車で40分ほどの新潟東港の岸壁に停泊している。タラップから船内に入ると、固定テーブルや椅子などが置かれたサロンがあり、打ち合わせや食事などに使われる。
   サロン近くの階段から上階に上がると、操だ室がある。乗組員は7人。ほかに新潟税関支署の職員が監視員として乗り込み、不審船舶がいないか監視する。
   「瀬取りの抑止などを目的にしたパトロールが主な任務。不審船を追尾するとともに、場合によって海上保安部や警察に連絡し、連携して取り締まることもある」(菅家氏)
  瀬取りとは、洋上にいる船舶間で積み荷を積み替えること。密輸されてきた物資を上陸させる際に行われることが多い。また、北朝鮮籍の船舶による瀬取りは国連安全保障理事会決議で禁止されており、日本などの国連加盟国が監視を強めている。
   情報収集も重要な任務の一つだ。「寄港先で、怪しい船が入ってきていないか情報収集する」(菅家氏)という。  怪しい船とは次のような船を指す。
(1)夜中に漁具も積まずに出港する漁船
(2)外国船と頻繁に無線で交信したり、沖合に向かって信号を送ったりしている船
(3)高出力のエンジンや大型の燃料タンクを搭載するなど、目的がはっきりしない改造を施した小型船舶
(4)船籍を隠している船など-だ。
最新の密輸事情
   財務省関税局によると、令和元年に洋上取引などで密輸された全国の覚醒剤押収量は、前年の約11万倍の約1・6トン。2年は、新型コロナウイルスの影響で世界的に人や物の動きが止まったこともあり、上半期(1~6月)の洋上取引などで押収した覚醒剤はゼロだった。その分、航空、海上貨物にしのばせて覚醒剤を密輸する手口が増えている。
   新潟税関支署は新型コロナの収束後を見据え、「従来の監視取り締まり体制を維持していく」という。


潜水艦-出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

概要
  戦艦空母巡洋艦駆逐艦などの水上艦と潜水艦とを分ける最大の違いは、潜水艦が水中を航行できることである。特に第二次世界大戦以降の潜水艦は水中航行を主な目的としている。
  レーダー電波可視光線がほとんど届かず、数少ない捜索手段として有効なさえも水の状況で伝播状況が複雑に変化する水面下で「深く静かに潜航」した潜水艦を探知・撃沈することは、最新鋭の探知装置と対潜兵器を備えた現代の対潜部隊にとっても容易なことではない。潜水艦は自らの存在を気づかれることなく、敵哨戒網を突破して敵艦艇や輸送艦、輸送船を沈め、機雷を敷設し、そのほか特殊部隊の潜入支援や情報収集任務などに運用することができる[1]。潜水艦のなかには巡航ミサイルによる対地攻撃、さらには核弾頭を搭載した潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の運用が可能なものも存在する。また、敵の潜水艦を攻撃したり、水上艦を敵の潜水艦から護衛したりすることもある。
  一九八二年四月、アルゼンチン軍がフォークランド諸島を占領した直後の月曜日、わたしはたまたまある潜水艦士官と昼食をとっていて、(中略)英海軍はすぐさま、紛争海域に我が方の潜水艦一隻が既に到着していると宣言するはずだ、と友人はわたしに語った。そうした主張に誰も異論を挟めないだろうが、たぶん事実ではないだろう、と友人は続けた。「しかし、潜水艦がその海域にいることがはっきりするのは、自軍の艦艇が実際に姿を消し始めたときであり、これは真偽を確かめる手段としてはずいぶんと高くつく」。( トム・クランシー、平賀秀明訳『トム・クランシーの原潜解剖』)
  そして水面下の「どこか」に魚雷、あるいはミサイルを持った潜水艦がいるという事実(「はったり」のこともあるが、それは潜水艦を探知するか、潜水艦から攻撃を受けない限りわからない)は敵に対して心理的圧力をかけ、結果として抑止にもつながるのである。
  その意味で潜水艦の持つ最大の武器は隠密性にある。潜水艦がたびたび「究極のステルス兵器」(Ultimate stealth weapon)と呼ばれ、潜水艦部隊が「沈黙の軍隊(あるいは不言実行の軍隊)」(Silent Serviceと称されるゆえんである。
  潜水艦は隠れることで真価を発揮するため、浮上しないことが望ましい。海中から航空機を攻撃することは難しく、対潜哨戒機には一方的に捜索・攻撃されることが多い。対空兵装を備えた潜水艦も一部にあるものの、攻撃すれば存在を知らせることになるため対空装備を有しないのが基本である。
発達史
 黎明期
   近代以前に構想または建造された潜水艦は以下のようなものがある。 当初は攻撃には、目標の下を通り抜けて浮上して曳航式の機雷をぶつける、もしくは、長い棒の先に外装水雷を付けてぶつける方法が考えられた。しかし、これらの方法は敵に接近する必要があることから危険性が高く、爆発時の衝撃が潜水艦にもダメージを与え、移動中の目標には使えない方法であった
   ・1620年  ・オランダ人コルネリウス・ドレベルイギリス海軍向けに発明した潜水艇。(かい)による人力推進。実戦投入はされなかった。
   ・1776年  ・デヴィッド・ブッシュネルが開発したタートル潜水艇が登場。実際に建造され実戦投入された最初の潜水艇。本艦は卵形船体で乗員数は一人、人力駆動の螺旋型推進装置を装備しており、アメリカ独立戦争時に米国が使用したが、敵艦艇撃沈には至らなかった。
   ・1864年  ・アメリカ南北戦争で、南軍が人力推進型のハンリー潜水艇を投入。2月17日夜に、サウスカロライナ州チャールストン港外で、同港を封鎖中の北軍木造蒸気帆船「フーサトニック」を外装水雷により撃沈。史上初となる潜水艇による敵艦撃沈記録であった。しかしハンリー潜水艇も近距離で爆圧を受け沈没・乗員も死亡した。 当時は潜水艇は敵味方双方から卑怯な兵器とみなされていた。潜水艇「デイヴィッド」に襲撃された装甲艦「ニューアイアンサイズ」の艦長は、「文明国で認められていない兵器を用いた罪で」裁判にかけて絞首刑にすると同艦を襲撃時に捕虜になったデイヴィット艇長を脅した。  ・最初の動力潜水艦である、フランス海軍の「プロンジュール」が潜水試験に成功。12.5バールに加圧された圧縮空気をタンクに貯蔵し、これを利用するレシプロ式空気エンジンで推進した。エンジンは80馬力を発揮し、4ノットの速度で5海里の航続距離があった。最大潜行深度は10mで、武装は衝角と電気発火式の外装水雷であった。
   ・1866年  ・イギリスで技術士官ロバート・ホワイトヘッド英語版によって史上初めての魚雷であるホワイトヘッド魚雷が開発された。
   ・1867年  ・カタロニア人ナルシス・ムントリオルスペイン海軍の援助を受けて、潜水艦「イクティネオII」を非大気依存推進させることに成功した。
   ・1870年  ・ジュール・ヴェルヌが架空の潜水艦「ノーチラス号」の登場する小説『海底二万里』を発表。沿岸航行がせいぜいだった当時、外海を自由に航行できる航洋型潜水艦が描かれている。
   ・1888年  ・電気モーターで推進する最初の潜水艦である、フランス海軍の「ジムノート」が完成。
   ・1888年  ・オスマン帝国海軍の「アブデュルハミト」が、水中からの魚雷発射により停泊中の艦艇の攻撃に成功。
   ・1898年  ・フランス海軍の「ギュスターヴ・ゼデ」が、航行中の水上艦艇に対する魚雷攻撃演習に成功。
 最初の近代潜水艦
   ・1900年  ・近代潜水艦の父と呼ばれた造船技師、ジョン・フィリップ・ホランドによって設計された潜水艦ホーランド号アメリカ海軍に就役した。ホーランド号は主機のガソリンエンジンと電動機の直結方式であり、内燃機関によって推進する近代潜水艦の元祖であった。
   ・1910年代 ・ロシアを皮切りにドイツなどで機雷敷設型潜水艦が建造され、秘密裏に機雷敷設任務が行われることを期待された。
 第一次世界大戦期
   ホーランド号の就役以降、世界各国で潜水艦が注目されるようになり、列強海軍はこぞって潜水艦の建造に着手した。初期の潜水艦はガソリンエンジンが主流であったが、まもなくディーゼルエンジンに代替された。当時の潜水艦は、排水量100から1,000t、水上速力10kt、最大潜航深度100m程度であった。
   潜水艦の本格的活躍は第一次世界大戦からとなる。逸早く潜水艦を有効利用したのはドイツ帝国であった。Uボートと呼ばれたドイツ潜水艦は、開戦直後の1914年9月、独海軍潜水艦が潜水艦の魚雷で沈められた偵察巡洋艦パスファインダーを皮切りに英巡洋艦4隻を撃沈したのを始め、次々と英国軍艦・貨客船を無差別に撃沈する無制限潜水艦作戦を行い通商破壊に活躍した。
   英国の商船隊は大打撃を受け、英国経済を瀕死に追い込んだ。これに対して1915年6月23日に連合国側は、偽装船Qシップによって釣りだされた潜水艦をだまし討ちしようとした。しかし、これらの効果は芳しくなかった。
   1915年7月、ルシタニア号撃沈により米国人多数が巻き添えとなる事件が発生した。これにより、当時の中立国であった米国の参戦を恐れたドイツ皇帝は無制限潜水艦作戦で攻撃する際の条件に厳しい要求を突きつけ、1915年9月以降は英国船舶への攻撃に消極的になり、その戦果は減少した。
   ルシタニア号によって多数の武器が輸送されていたが、イギリスとアメリカの工作で隠蔽され、さらに悲劇的・大々的に扱われアメリカ開戦の理由ともなった。
   その後、ドイツ帝国は戦局挽回のため1917年に無制限潜水艦戦を再開し、独海軍潜水艦隊は一時的に大戦果を上げた。しかし、英国が護送船団を採用すると、戦果は激減した。さらには英商船への無差別攻撃は米国の参戦を招き、第一次世界大戦敗北の一因となった。
   第一次世界大戦では、ドイツ帝国海軍は381隻の潜水艦を就役させ、その内の178隻を喪失したが、終戦までに約5,300隻・1,300万トンに及ぶ艦船を撃沈する戦果を上げ、大西洋の狼・Uボートは世界にその名を轟かせたのであった。
 戦間期
   第一次世界大戦におけるUボートの活躍により潜水艦の有効性が立証され、各国は本格的な潜水艦隊運用に乗り出した。
   1930年、ロンドン海軍軍縮会議で各国の潜水艦の保有排水量を制限した。
 第二次世界大戦
   第二次世界大戦では、各国の潜水艦が通商破壊だけでなく戦艦や空母を含む戦闘艦撃沈の成果を上げて威力を発揮した。ドイツは開戦当初から潜水艦を活用して無制限潜水艦作戦を行った。第一次世界大戦では単独での運用が行われていたが、潜水艦集団で護送船団を追い詰める群狼作戦を行った。しかし、アメリカ側も同じく群狼作戦を採用し、物量とレーダーと無線機を用いて、大西洋と太平洋を席巻した。
   連合国側は、空母に搭載した偵察機とサーチライト磁気センサソノブイで潜水艦を探し出していた。 この頃までは対水中攻撃に使える精度が高いホーミング魚雷が本格的に導入されていなかったため、水中を3次元的に移動する潜水艦同士の戦闘は困難であった。
   潜水艦が潜水艦を撃沈した例としては、1945年2月に、ノルウェーベルゲン沖で英潜水艦「ヴェンチャラー」が、潜望鏡深度を航行中の独潜水艦U-864ソナーで探知、数度シュノーケル潜望鏡で目視したのちソナーで追撃して雷撃し、撃沈した例[13]、1943年11月に第三次遣独潜水艦作戦の帰途についていた伊三十四ペナン島沖で洋上航行中に英潜水艦「トーラス」に撃沈された例がある。 また、双方による攻撃が行われた例としては、 1943年7月にステフェン海峡英語版で行われた米潜水艦「スキャンプ」と日本の伊号百六十八との間で行われた戦闘がある。
   しかしいずれも撃沈された潜水艦は洋上またはそれに近い深度での航行中であり、現代において一般にイメージされる潜水艦同士の戦闘とは異なる。
    イギリス
     自国の商船部隊を壊滅寸前にまで追い込まれたイギリスは、ヴェルサイユ条約でドイツに対し潜水艦保有を禁止させ、 また新型の対潜兵器の開発などに注力しようとしたが、財政難による軍事費削減の影響で、戦間期において対潜作戦の技術は停滞していた。
     ドイツ国
      ヴェルサイユ条約により潜水艦保有を禁じられたドイツであったが、1935年の再軍備宣言英独海軍協定締結以後は建造を再開する。第二次世界大戦開始時、ドイツ海軍は再建途中であった。そのため、完成に時間が掛かる水上戦闘艦艇の建造を後回しにして潜水艦量産に注力し、Uボート部隊は前大戦同様に対英通商破壊に投入された。第二次世界大戦でのUボートの主力は、UボートVII型UボートIX型である。
      当初は英国貨客船を多数撃沈したが、後に連合国軍が新型対潜兵器や護衛艦・対潜哨戒機を多数投入するようになると、逆にUボート側が多数撃沈されるようになった。
      これに対し、独側もUボートの性能向上を図り、シュノーケルヴァルター機関などの新技術の開発や、奇跡のUボートと呼ばれたUボートXXI型を大戦末期に投入したが、戦況挽回には至らなかった。
    日本
      大日本帝国海軍は潜水艦を艦隊決戦における敵艦隊攻撃用に投入することを意図し、海大型潜水艦と巡洋潜水艦の二系列を中心に建造した。巡洋潜水艦は水上機を搭載したのが特徴で、航続力と索敵力に優れた偵察型であった。対して海大型は、水上速力と雷撃力に優れた攻撃型であった。伊四百型潜水艦は第二次世界大戦で就役した潜水艦で最大であった。
      速度を重視して夜間の奇襲を繰り返すゲリラ戦で疲弊させる追躡接触反復攻撃を行うつもりであったが、演習の時点からうまくいかないことが分かっていた[14]。そして、太平洋戦争では、開戦前に想定されていた艦隊決戦は起こらず、目立った活躍はなかった。
      インド洋での通商破壊や、南方への輸送任務などに投入されたが、米海軍艦艇の優秀な対潜兵器の前に多くが撃沈されていった。
      隠密性を生かして伊号第十七潜水艦アメリカ本土砲撃を行い、艦載機を搭載した潜水空母となった伊号第二十五潜水艦アメリカ本土空襲を行う作戦を行った。
     アメリカ合衆国
      アメリカ海軍もドイツ同様、潜水艦を対日通商破壊に投入した。米潜水艦は高性能なレーダーソナーなどにより、電子兵装の劣る日本艦船を次々と撃沈していった。米潜水艦の活躍により日本商船隊は壊滅させられ、対日戦勝利に大きく貢献した。
 第二次世界大戦後
   1955年に完成した米海軍の「ノーチラス」は、原子炉蒸気タービンを採用した、史上初の原子力潜水艦であった。本艦は水中速力20ノット、潜航可能時間は3ヶ月間前後であった。原子力主機登場により、潜水艦の水中速力と水中航続力は大きく増大した。それにより、潜水艦の戦闘能力は飛躍的な向上を遂げた。
   原子力潜水艦が大型水上艦艇を撃沈した例は、1982年のフォークランド紛争時に、英海軍の「コンカラー」がアルゼンチン海軍の巡洋艦「ヘネラル・ベルグラーノ」を雷撃にて撃沈した事例が最初である。「コンカラー」は「ヘネラル・ベルグラーノ」を24時間以上追跡したが、全く探知されなかった。この戦いにより、それまで水上艦に対し圧倒的に不利と思われていた原潜の有効性が証明された。逆にイギリスの潜水艦たった一隻を最後まで撃沈出来なかったため、アルゼンチン海軍は作戦の縮小を余儀なくされた。
   1991年1月、湾岸戦争でアメリカの原子力潜水艦ルイビルが潜水艦から発射する潜水艦発射巡航ミサイル英語版トマホークを実戦で使用した
   映画やシミュレーションゲーム等において潜航中の潜水艦同士の戦闘が描かれる場合があるが、第二次世界大戦以降において潜水艦を保有する国同士の洋上武力衝突自体があまり発生していないため、潜水艦同士の本格的な戦闘は現在に至るまで発生していないとされる。
種類
 攻撃型潜水艦
   攻撃型潜水艦: attack submarine)は、魚雷や機雷などを主兵装とし、敵の水上艦艇や潜水艦などの攻撃を任務とする潜水艦である。略称は、米英海軍および海上自衛隊ではSSと呼ばれる。原子力推進式のものは、核動力(Nuclear)を表すNを付けてSSNと呼ばれる。
   かつての潜水艦は、水上艦艇に比べ最高速力や防御力、電子装備、水中航続距離などの基本的能力が劣り、巡洋艦や駆逐艦とまともに戦闘するのは分が悪かった。このため、主に待ち伏せ攻撃、港湾での情報収集、特殊部隊投入、物資輸送、貨客船などへの通商破壊等の任務に投入された。しかし第二次世界大戦以降、魚雷やソナー、各種電子機器、通信装置の性能向上、さらに原子力機関の登場により飛躍的に性能が向上し、現在では強力な戦闘力を持つ軍艦として、かつての戦艦に匹敵する地位を獲得した。
   攻撃型潜水艦は敵水上艦船だけでなく敵潜水艦も攻撃目標とするようになった。隠密性の高い潜水艦を探知し攻撃するのはやはり潜水艦が有利だからである。そこで敵の戦略ミサイル潜水艦を攻撃する任務や、自国の艦隊を敵の攻撃型潜水艦から護衛する任務を与えられている。
   また、冷戦終結後にはソ連海軍を引き継いだロシア海軍の潜水艦部隊は財政状況が悪化し著しく不活発となった。そのため、米海軍の攻撃型原子力潜水艦において、従来の敵潜水艦や敵水上艦艇への攻撃および味方機動空母艦隊の護衛のような任務は大幅に軽減されるようになった。しかしながら、冷戦終結と入れ替わり世界では地域紛争が頻発するようになり、アメリカの攻撃型原潜は新たな任務を果たすようになった。巡航ミサイルを艦首のVLS(垂直発射システム)から水中発射し敵根拠地の地上重要目標へ対地攻撃を行ったり、敵対国の沿岸に隠密に侵入して、偵察や情報収集活動を行ったり特殊部隊の投入や回収を行ったりすることが可能な艦内構造となっている。また従来の敵潜水艦の発見追尾などの任務も重要性の点では攻撃型原潜の一番の任務であり続けている。
 沿岸型潜水艦
   沿岸型潜水艦: coastal submarine)は、攻撃型潜水艦または敷設型潜水艦の一種。哨戒型潜水艦とも呼ばれる。小型で航続力に乏しく、自国周辺海域での哨戒任務に使用される。第二次大戦時までは、排水量数百トンから千トン未満の中型・小型潜水艦が沿岸型潜水艦に分類される。
 巡洋型潜水艦
   巡洋型潜水艦: cruiser submarine)は、攻撃型潜水艦または敷設型潜水艦の一種。大型で航続力・居住性などに優れ、遠方の外洋に進出して長期間の行動が可能。敵制海権下での哨戒任務や、敵港湾基地に侵入しての偵察任務、外洋での通商破壊などに使用される。沿岸型潜水艦よりは外洋行動能力があるが、巡洋型潜水艦ほどの遠洋進出能力を持たないものは航洋型潜水艦: ocean-going submarine)などと呼ばれる。
   第一次世界大戦から第二次世界大戦時までに登場した、排水量1,000トンから2,000トン級のものが巡洋型潜水艦に分類された。運用者は主に外洋海軍であり、全世界に植民地を抱えていた英海軍や、広大な太平洋を作戦海域とする日米海軍などが数多く保有した。
 艦隊型潜水艦 
   艦隊型潜水艦: fleet type submarine)は、 攻撃型潜水艦の一種。艦隊決戦での運用を想定した潜水艦。味方水上艦に追随し、戦闘時は潜航して敵水上艦・潜水艦に対する攻撃を担当する。貨客船に比べ高速の軍艦と連携するために、水上航行時の高速性能が要求される。
   その性質上、運用した国家は大規模な水上艦隊を保有する海軍大国に限られる。明確に艦隊潜水艦として建造されたものは、日本海軍の海大型潜水艦や、アメリカ海軍AA-1級潜水艦など。しかし、当時の技術では満足な性能の艦隊潜水艦を建造することは不可能であり、まもなく艦隊潜水艦は絶滅した。
   しかし原子力機関の実用化により、常時潜航しつつも水上艦隊と同一行動を取ることができる高速潜水艦が登場し、かつての艦隊潜水艦構想が実現した。一般的に、それらは攻撃型原潜と呼ばれることが多いが、現在でも英海軍のみは艦隊潜水艦の分類を使用し続けている。(「空母打撃群」も参照)
 敷設型潜水艦
   機雷敷設型潜水艦: submarine minelayer)は、敵制海権下での機雷敷設を任務とする。通常の機雷敷設艦に比べ、潜水艦での機雷敷設は安全であった。現在では機雷の小型化などにより、機雷敷設専用に設計された艦艇でなくとも、機雷の搭載・敷設が可能であるため、特に機雷敷設型潜水艦という分類は見られなくなった。
 輸送型潜水艦
   物資や兵員の運用に使用される潜水艦。潜水艦は水上艦艇や航空機に比べ、敵の哨戒網や監視網の突破が容易なので、敵勢力下での物資運搬や、特殊部隊揚陸には適役である。第二次世界大戦期の日本海軍潜水艦は輸送任務に投入されることが多かったが、これらの潜水艦は本来は敵艦船攻撃用に設計されたので、搭載力が低く、輸送力に限界があった。
   当初から物資運搬を想定して建造された最初の輸送型潜水艦は、第一次世界大戦期のU151型Uボートである。当初の建造目的は、英海軍の海上封鎖網を突破して、アメリカ大陸との間の輸送任務を行うことであった。日本海軍も、太平洋戦争末期に潜輸大型などの輸送専用潜水艦を建造し、日本陸軍三式潜航輸送艇という輸送用潜水艦を建造した。 しかし基本的に、潜水艦での輸送任務は非常に効率が悪いので、今日では特殊部隊投入などの特殊任務を除けば、輸送に潜水艦が使用されることはない。
 補給型潜水艦
   友軍艦艇に燃料弾薬食料などの補給を行う。敵制海権下で行動する潜水艦への補給任務用に建造された。代表的なのは、XIV型Uボート潜補型潜水艦など。
 モニター潜水艦
   巨大な主砲を搭載した潜水型モニター艦である。イギリス海軍のM級潜水艦や、フランス海軍の「スルクフ」などが代表的である。運用概念としては、敵基地近海に密かに接近し、奇襲的に浮上して砲撃を行う、というものであった。しかし、潜水艦に搭載可能な大きさの主砲では、艦砲射撃に使用するには威力不足であり、この構想は失敗であった。 他に、通商破壊任務も想定されていた。第一次世界大戦半ばまでは、通商破壊戦においては、標的となる商船の前に浮上し、警告を与え乗組員退避の時間を与えた上で攻撃するのが一般的であった。加えて魚雷が高価であったので、相手が非軍艦の場合は、より安価な砲弾で攻撃しようという傾向があった。しかし浮上時の潜水艦は非常に脆弱であり、たとえ非軍艦相手でも戦いを挑むのは危険であったため、砲力を強化して圧倒しようとしたのである。しかし潜水艦の最大の利点である隠密性を放棄するのは本末転倒であり、この構想は失敗であった。
 潜水空母(詳細は「潜水空母」を参照)
   日本海軍の伊四百型潜水艦 (水上機3機搭載)・伊十三型潜水艦(同2機搭載)の俗称である。搭載機は局地への奇襲用に、魚雷/800kg爆弾という当時の艦上攻撃機艦上爆撃機と同等の攻撃能力を持たせており、従来の航空機搭載能力を持つ潜水艦とは一線を画す存在であった。他には第三帝国海軍のUボートXI型など計画されたが、実際に完成に至った例はない。
   しかしながら上記の潜水空母は、実際には水上機の搭載能力しか持っておらず、名称とは裏腹に現実には潜水水上機母艦と呼ぶべき存在である。2機、3機という搭載機数も、通常の同時代の巡洋艦と同数あるいは若干少ない程度に過ぎず、本格的な潜水水上機母艦とも言い難い。もっとも搭載機は実戦においてはフロートを装着せず非水上機として運用する計画であったが、離艦はできても回収が不可能な使い捨てとなり、また実戦投入の機会が得られないままに終わった。
 巡航ミサイル潜水艦(詳細は「巡航ミサイル潜水艦」を参照)
   多数の巡航ミサイルを発射する潜水艦。主に冷戦期にソ連海軍が運用した。ソ連海軍の巡航ミサイル潜水艦は、敵艦隊攻撃用に建造されたもので、大型で大威力の艦対艦巡航ミサイルを搭載していた。
   アメリカ海軍も潜水艦で巡航ミサイルを運用することを意図し、トマホーク巡航ミサイルを開発した。トマホークは小型であり、魚雷発射管からも発射可能であったため、アメリカ海軍は巡航ミサイル専用の潜水艦を建造しなかった。しかし、冷戦終結後になって、巡航ミサイルによる対地攻撃用に改オハイオ級原潜が出現した。
   改オハイオ級は、モニター潜水艦や潜水空母ではアイデア倒れに終わった構想を実現させた存在といえる。改オハイオ級は実に154発ものトマホークを搭載可能であるため、強力な対地攻撃能力を期待されている。
 弾道ミサイル潜水艦(詳細は「弾道ミサイル潜水艦」を参照)
   弾道ミサイル潜水艦潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を搭載し、敵国への核攻撃力保持を目的とする潜水艦である。原子力推進の場合は、戦略ミサイル原子力潜水艦と類別される(「戦略核兵器」も参照)。英語での略称は「SSB」および原子力推進の「SSBN」。アメリカ海軍の俗語で「Boomer(ブーマー)」と呼ばれる。
   所在の秘匿には、長期間の潜航が有効のため、現在では全て原子力推進のものとなっている。ソ連海軍の629型潜水艦(ゴルフ型)など、初期の弾道ミサイル潜水艦にはディーゼル推進のものも存在した。
   冷戦初期は弾道ミサイルの射程が短かったため、弾道ミサイル潜水艦は敵国近海まで進出していた。弾道ミサイルの射程が向上した後であっても、陸上基地に比べ、秘匿性が高く攻撃を受けにくいため、弾道ミサイル潜水艦は運用が続けられている。また、初期のSLBMには発射時に浮上する必要のあるものがあったが、これも水中発射が可能なように改良されている。
   長期間水中に没し続け、容易に所在を変更できるSSBNは、その所在の確認や探知が困難である。その運用においても、静粛性を保ち、被探知を避けるような行動が求められている。その隠密性により、他の核戦力より生存性が高く、他の基地が先制攻撃で壊滅した場合であっても、戦力を保っている可能性が高い。そのため、報復もしくは第二撃核攻撃に用いることが想定されている。
 レーダーピケット潜水艦(詳細は「レーダーピケット艦」を参照)
   強力な対空レーダーを搭載し、早期警戒任務を行う。セイルフィッシュ級潜水艦などが存在したが、早期警戒機の登場により早々に価値を失い、姿を消した。
 特殊潜航艇(詳細は「特殊潜航艇」を参照)
   排水量数十トン、乗員数名程度の超小型潜水艦。兵装搭載力や航続力が小さく外洋航行力には欠けるものの、小型のため探知されにくく、特に水深が浅く障害物の多い海域では探知・攻撃される可能性が低い。そのため、沿岸警備や待ち伏せ攻撃に使用される。第二次世界大戦時には、真珠湾攻撃に使用された日本海軍の甲標的や、ドイツ戦艦「ティルピッツ」攻撃に使用された英海軍のX級潜航艇などを始めとして各国で特殊潜航艇が製造された。人員が艦外で操作するタイプもある(人間魚雷を参照)。
   現代でもその利点を生かして、敵の支配水域に侵入して情報収集に当たったり、スパイを送り込んだり、捕えた捕虜を海岸付近で収容したりすることに用いられる場合もある。平時にも特殊潜航艇は領海に不法侵入して活動を行うので、冷戦期のソ連特殊潜航艇は西側諸国にとって厄介な敵であった。特にソ連ユーゴスラビアでの開発が著しく、北朝鮮はユーゴスラビアから技術を移入して潜航艇建造に努めてきた経緯がある。一方で、イタリアにおいても一部企業が特殊作戦用の潜航艇を建造しており、同海軍は採用していないものの、ユーゴスラビアや中近東諸国、コロンビアなどに輸出された実績がある。
   1996年の韓国江陵浸透事件では、北朝鮮工作員サンオ級潜航艇による韓国国内侵入に成功しており、侵入作戦用器材としての潜航艇の有用性を証明している。
構造
 船体形状
   潜水艦の船体形状には、以下のようなものがある。
   魚体型
     プロテクター号やホランド号など、黎明期の潜水艦に見られた。魚体型は水中抵抗が少ない船体形状であり、後の涙滴型や葉巻型の先駆けというべき形状であった。もっとも、その効果を意図的に狙ったというよりは、単にの外見を真似て造形されたために出来上がった形状であった。
   水上船型
     第一次世界大戦 - 第二次世界大戦頃の潜水艦に見られる形状。当時の潜水艦は潜航時間より浮上時間の方が圧倒的に長かったので、水上戦闘艦と同様に水上抵抗(造波抵抗)が少ない水上船型形状を採用していた。
     第二次世界大戦後は次第に涙滴型や葉巻型に代替されていったが、水上航行時には利点が大きいので、通常動力型潜水艦の一部には未だに水上船型船体のものも存在する。
   涙滴型
      水滴型とも呼ばれる。水中抵抗が少ない形状である。高性能な蓄電池や原子力機関の登場で、潜水艦の水中行動能力が増加したために採用されるようになった。史上初の涙滴型潜水艦は、1950年代に米海軍が就役させた実験潜水艦「アルバコア」である。ただし、涙滴型は抵抗が少ないが船体空間容量が乏しいため、改良型である葉巻型が登場した。
   葉巻型
      魚雷型などとも呼ばれる。涙滴型の船体中央部を延伸することで、船体容積の増加を図った形状。第二次世界大戦後から現代に至る潜水艦の大半はこの形状である。 葉巻型の亜流に鯨体型がある。鯨体型船体は船体下部のみを船型とした形状であり、葉巻型に比べ水上航行に適している。
   耐圧殻
      潜水艦は潜航時には水圧が加わるので、船体は水圧に潰されない強度が必要である。船体の耐圧部分は耐圧殻と呼ばれる。耐圧殻の配置形式には大別して単殻式と複殻式がある。
      単殻式
        船体は耐圧構造船殻一層のみで、その内部に居住区画、機関、海水タンク、燃料タンクなどを収容している。つまり、船体自身が耐圧殻といえる。構造が単純であり、船体の小型化が可能であるが、海水槽を船体内部に搭載する必要があり、船体容量が少なくなる。
      サドルタンク式
        基本的に単殻式と同一であるが、船体外部側面にバルジを設置して、バルジ内部空間を燃料タンクとして利用したもの。第二次大戦期の潜水艦で多く採用された。バルジに加わる水圧は燃料を介して内殻に伝わるため、バルジは非耐圧でも問題ない。ただし、燃料消費後はバルジ内部が空になり、そのままだと水圧で潰されてしまうので、代わりに海水を注入する。
      複殻式
        非耐圧構造の外殻と耐圧構造の内殻の二層からなる二重構造船体であり、ちょうど魔法瓶のようにできている。外殻と内殻の空間は燃料タンクまたは海水タンクとして利用し、内殻内部に居住区画その他を収容する。
        外部の海水から掛かる水圧は外殻には掛からず、外殻と内殻の間にある海水または燃料を介して内殻に伝わる。そのため、外殻は非耐圧でも問題ない。
        複殻式の特徴は以下のとおり。   ・外殻と内殻の間を、燃料や海水を入れる空間に利用可能である。そのため、航続力や予備浮力を増加できる。
                               ・外殻と内殻が離れているため、外部に漏れる騒音を減らすことができる。また、外殻が中空装甲として機能するので、被弾時に外殻や間の海水・燃料が爆圧を吸収し、内殻への衝撃が少なくなり、被害を低減できる。そのため、生存性向上に寄与する。
      半殻式   ・部分複殻式とも呼ばれる。船体に単殻式部分と複殻式部分を混在させた、両者の中間的形態である。
      複眼式   ・外殻内部に2本の内殻がある構造。伊四百型潜水艦タイフーン型原潜など、大型の戦略級潜水艦に見られる。
      船殻材   ・船殻材(船体構造材)には、深海での水圧に耐えられる高強度の素材が必要とされる。潜水艦の船殻(せんこく)には主に高張力鋼が用いられている。
             ソ連のアルファ型原潜など、チタン合金を採用したものもある。チタン合金は、高張力鋼より磁性が低く、磁気探知機による被捕捉率が低く、同じ重量の高張力鋼より強度も高いなどの利点がある。しかし、加工が困難なこと、音波の反射性が高いこと、高張力鋼より材料費が高いことなどから一般化していない。
潜水機構
  潜水艦は浮上時は、船体排水量が浮力より小さいので、水上に浮いている。潜りたい時は、艦内の海水槽に海水を注入し、船体排水量を浮力より大きくすることで沈降する。海水槽にはメインバラストタンク(メインタンク、バラストタンクなどという。)、ネガティブタンクトリムタンクがある。メインタンクは海水または空気を注入する船体浮力調整用タンクである。ネガティブタンクはメインタンクの補助用の浮力微調整用小型タンクで、通常メインタンクとは逆の注排水を行う。トリムタンクはトリム(艦の前後の傾き)調整用であり、船体前後に2箇所設置されており、船体前後の浮力比を操作する
  潜水艦は潜航する場合、まずベント弁(メインタンク内部空気排出弁)を開く。すると、フラッドホール(メインタンク下部の海水注入用の穴)から海水が入り、船体浮力が低下して艦が沈下を開始する。その後、トリムタンクや舵を操作して艦首を下げ、目標深度へ到達する。目標深度到達後は、トリムを調節して水平状態を保てるようにする。浮上時には、艦内の圧縮空気タンクからメインタンクへの空気を注入すると、タンク内から海水が排出されて船体浮力が増し、艦は浮き始める。この操作は(メインタンク・)ブローと呼ばれる(艦長の下命も同様に発声する)。
  なお潜水艦の最大潜航深度は重要な軍事機密であり、観艦式などでは、外部の人間に深度計を見られないように、貼り紙などで隠してしまうほどである。したがって、公表潜航深度は参考程度の価値しかないが、それらによると、攻撃型潜水艦の潜航深度は300 - 600m程度、戦略ミサイル原潜が100 - 500m程度である。武装した潜水艦の潜航深度記録は、1985年にチタン合金船殻のソ連原潜「K-278」が記録した1,027mで、K-278はこの深度で魚雷発射が可能であったと言われている。当時この深度の潜水艦を探知・攻撃する能力はどの国にも無かった。なお、軍事以外の潜水艇の深度世界記録は、1960年に深海調査艇「トリエステ」が出した深度10,916mである。
 操舵系
   潜水艦は浮上時は、船体排水量が浮力より小さいので、水上に浮いている。潜りたい時は、艦内の海水槽に海水を注入し、船体排水量を浮力より大きくすることで沈降する。海水槽にはメインバラストタンク(メインタンク、バラストタンクなどという。)、ネガティブタンクトリムタンクがある。メインタンクは海水または空気を注入する船体浮力調整用タンクである。ネガティブタンクはメインタンクの補助用の浮力微調整用小型タンクで、通常メインタンクとは逆の注排水を行う。トリムタンクはトリム(艦の前後の傾き)調整用であり、船体前後に2箇所設置されており、船体前後の浮力比を操作する。
   潜水艦は潜航する場合、まずベント弁(メインタンク内部空気排出弁)を開く。すると、フラッドホール(メインタンク下部の海水注入用の穴)から海水が入り、船体浮力が低下して艦が沈下を開始する。その後、トリムタンクや舵を操作して艦首を下げ、目標深度へ到達する。目標深度到達後は、トリムを調節して水平状態を保てるようにする。浮上時には、艦内の圧縮空気タンクからメインタンクへの空気を注入すると、タンク内から海水が排出されて船体浮力が増し、艦は浮き始める。この操作は(メインタンク・)ブローと呼ばれる(艦長の下命も同様に発声する)。
   なお潜水艦の最大潜航深度は重要な軍事機密であり、観艦式などでは、外部の人間に深度計を見られないように、貼り紙などで隠してしまうほどである。したがって、公表潜航深度は参考程度の価値しかないが、それらによると、攻撃型潜水艦の潜航深度は300 - 600m程度、戦略ミサイル原潜が100 - 500m程度である。武装した潜水艦の潜航深度記録は、1985年にチタン合金船殻のソ連原潜「K-278」が記録した1,027mで、K-278はこの深度で魚雷発射が可能であったと言われている。当時この深度の潜水艦を探知・攻撃する能力はどの国にも無かった。なお、軍事以外の潜水艇の深度世界記録は、1960年に深海調査艇「トリエステ」が出した深度10,916mである。
 操舵系統
   潜水艦は水上艦と違い、トリムバランス以外にも水中での三次元立体運動を行う必要があるため、縦舵の他に横舵と潜舵を装備している。
   潜舵は反応性が良好な艦首部に装着されていた(バウ・プレーン方式)。しかし、艦首部にソナーなどの音響装置が装着されるようになると、艦首部ソナーへの雑音低減のために潜舵は艦橋側面に装着されるようになった(セイル・プレーン方式)。ソ連・ロシア海軍の潜水艦は北極海において浮上する際に海氷を艦橋上部で破砕するため、艦橋に潜舵があると損壊する危険があるためバウ・プレーン方式を維持している。
   また、艦尾の操舵部分は十字型が多かったが、近年は「事故による損傷からのフェイルセーフ」と「水中での操舵性向上」のためX型の操舵翼が増えてきている。
推進装置
  潜水艦の推進装置には、スクリュー・プロペラが使用される。潜水艦では特に、キャビテーションが大きな問題となる。キャビテーションはプロペラの腐食、振動、推進効率低下などを引き起こすが、潜水艦では特に騒音の発生が問題となる。
  キャビテーション低減のため、ハイスキュード・プロペラと呼ばれる三日月型櫂を持つプロペラが開発された。このプロペラの加工には高度な製造技術が必要であり、形状から性能も推し量れるため、各国とも最新鋭潜水艦の進水式ではプロペラ部を隠して進水させている。海上自衛隊呉史料館の「あきしお」のように旧式艦となって退役後に展示される場合もダミーのプロペラに交換されている。また、プロペラ加工装置を巡って、東芝COCOM違反事件のような日米外交問題もかつては発生した。
  キャビテーションを抑制するため、シュラウドリング(円環)を装備したポンプジェット推進方式(ダクト付きプロペラ方式)もある。これは一般プロペラと比べて推進効率が低く(45%程度。一般プロペラの推進効率は65%程)、出力に余裕がある原子力潜水艦での採用がほとんどであり。なお、ソ連・ロシアの潜水艦にはポンプジェット推進でなくても北極海の海氷からプロペラを保護する目的でシュラウドリングを装備したものもある。
動力
 ディーゼル機関統
   潜水艦は水上艦と違い、トリムバランス以外にも水中での三次元立体運動を行う必要があるため、縦舵の他に横舵と潜舵を装備している。
   潜舵は反応性が良好な艦首部に装着されていた(バウ・プレーン方式)。しかし、艦首部にソナーなどの音響装置が装着されるようになると、艦首部ソナーへの雑音低減のために潜舵は艦橋側面に装着されるようになった(セイル・プレーン方式)。ソ連・ロシア海軍の潜水艦は北極海において浮上する際に海氷を艦橋上部で破砕するため、艦橋に潜舵があると損壊する危険があるためバウ・プレーン方式を維持している。 また、艦尾の操舵部分は十字型が多かったが、近年は「事故による損傷からのフェイルセーフ」と「水中での操舵性向上」のためX型の操舵翼が増えてきている。
 推進装置
   潜水艦の推進装置には、スクリュー・プロペラが使用される。潜水艦では特に、キャビテーションが大きな問題となる。キャビテーションはプロペラの腐食、振動、推進効率低下などを引き起こすが、潜水艦では特に騒音の発生が問題となる。
   キャビテーション低減のため、ハイスキュード・プロペラと呼ばれる三日月型櫂を持つプロペラが開発された。このプロペラの加工には高度な製造技術が必要であり、形状から性能も推し量れるため、各国とも最新鋭潜水艦の進水式ではプロペラ部を隠して進水させている。海上自衛隊呉史料館の「あきしお」のように旧式艦となって退役後に展示される場合もダミーのプロペラに交換されている。また、プロペラ加工装置を巡って、東芝COCOM違反事件のような日米外交問題もかつては発生した。
   キャビテーションを抑制するため、シュラウドリング(円環)を装備したポンプジェット推進方式(ダクト付きプロペラ方式)もある。これは一般プロペラと比べて推進効率が低く(45%程度。一般プロペラの推進効率は65%程)、出力に余裕がある原子力潜水艦での採用がほとんどであり。なお、ソ連・ロシアの潜水艦にはポンプジェット推進でなくても北極海の海氷からプロペラを保護する目的でシュラウドリングを装備したものもある。

   潜水艦の最も一般的な動力はディーゼルエンジンであり、通常動力型潜水艦の大半はディーゼル潜水艦である。潜航時は吸気が不可能なので、電動機を使用する。潜水艦は、登場以来長らくディーゼル機関と電動機を併用していた。
   ディーゼル潜水艦の動力方式には直結方式ディーゼル・エレクトリック方式がある。直結方式はディーゼル機関、電動機(発電機兼用)、プロペラを直結したもので、水上航行時にはディーゼル機関を、水中航行時は電動機で航行する。ディーゼル・エレクトリック方式は、水上航行時はディーゼル機関で発電機を回してその電力で電動機を動かし、水中航行時は蓄電池の電力で電動機を動かす。前者は水上航行時に高速が出せるが充電効率が低かった。そのため、潜水艦の水中航行が主流となった第二次世界大戦以後は、充電効率に優れる後者が主流となった。
 蒸気機関
   ディーゼルエンジンの代わりに石炭ボイラー蒸気タービンを搭載した蒸気潜水艦も、かつては造られた。英海軍のK級潜水艦や「ソードフィッシュ」などである。蒸気機関はディーゼル機関よりも高速が出せたが、煙突の収納や機関の始動に時間が掛かり過ぎるので潜水艦には向かず、いずれも失敗に終わった。
 AIP機関(詳細は「非大気依存推進」を参照)
   かつてのディーゼル潜水艦は水中行動力に劣り、潜航時はほとんど動けなかった。やがて、シュノーケルや高性能な蓄電池や電動機の開発により、ある程度は改善されたが、それでも定期的な吸気と充電を必要とするディーゼル潜水艦は、原子力推進潜水艦に比べれば遙かに劣る存在であった。このため、外気を必要とせず、常時潜航状態で駆動可能な推進機関、即ちAIP(非大気依存推進)機関が必要とされてきた。
   第二次世界大戦期のドイツでは、ヴァルター・タービンを搭載したヴァルター潜水艦XVIIB型UボートXXVI型Uボートが試作された。また、ソ連では閉サイクルディーゼル機関を搭載したケベック型潜水艦が建造されたが、いずれも安全性に難があり、実用化には至らなかった。
   しかし21世紀になってようやく、非大気依存型機関を搭載した潜水艦が実用化されるに至った。これらは燃料電池スターリングエンジンを補助機関に使用することで、水中行動力の向上を図っている。
原子力機関(詳細は「原子力潜水艦」を参照)
  第二次世界大戦後に急速に発達した原子力技術を駆使して誕生したのが原子力潜水艦である。吸気も燃料補給もなしに極めて長期にわたり駆動する、潜水艦には理想のボイラーたる原子炉の登場により、潜水艦の水中速力は大きく上がり、可潜時間は数ヶ月にまで増えた。
  原子力潜水艦は有り余る出力を生かして海水を電気分解し、艦内へ常時新鮮な酸素を提供する。このため、原子力潜水艦は「世界一空気が綺麗」と言われるほど艦内は快適である。しかし、超微量の放射線漏れは絶えずあり(特に艦外)、米軍の乗員は放射線被曝線量測定バッジをつける。
  常に蓄電池の残量を気にしながら定期的な浮上を必要とする通常動力型潜水艦に比べ、「無限」の航続力を持ち氷の下の北極海すら航行可能である。
  こうして見ると、原子力潜水艦は圧倒的に優位と思われるが、構造上解決できない欠点もある。 原子力推進は、原子炉冷却水循環ポンプや、蒸気タービンによるブレードや減速ギアの騒音が発生するので、潜行中の動力を蓄電池と電動機にて賄う通常動力艦よりも静粛性に劣る。さらに、原子炉冷却が常時必要なので、たとえ低出力下で自然循環冷却可能であっても、通常動力艦のように一切の作動音を停止し無音状態にすることは不可能である。そのため、攻撃型潜水艦の戦闘局面に限れば、原子力艦も通常動力艦も優劣付けがたいとされる。
  また、建造に要する技術的水準や建造費、維持費が高く、保有できる国は限られる。日本などは技術上の問題の他、必要性や原子力に対して否定的な世論の存在により保有していない。
航法
  潜水艦は、浮上時には通常の船舶と同様に天測航法衛星測位システムが利用できるが、潜航時には使えなくなる。そのため、潜航中は慣性航法装置とソナーを利用した海底追随航法を利用する。
  海底追随航法は、通常は海図と慣性航法装置で自艦の位置を把握して、時折り音波の反射を利用して位置を確認する方法である。秘匿性を求められる潜水艦にとってアクティブソナーを発して海中航行することは自殺行為であるため(有事に限られない)、『目隠しをして飛行機を操縦する』かのごとく、パッシブによる「周囲の音響変化」などを頼りに手探りで航行しなければならない。そのため、一大潜水艦隊を運用している米露海軍は、独自の海洋調査船を複数運用することなどによって絶えず「想定戦場」となる海域の海底地図を作成しているといわれる。もちろん、潜水艦部隊の通常哨戒によっても地図の精度を上げるなどの努力は行われていると見られる。
  ただし、慣性航法は長時間使用すると誤差が増大するので、時折は浮上して、天測航法や衛星測位システムにより正確な自艦位置を把握する必要がある。
  日本のみならず中国韓国も独自に海底地図などを作成していると見られるが、北方領土問題だけでなく尖閣諸島や海底資源に対する外交問題、竹島領有権問題などにより、その行為は度々日本近海で問題を生じている。
通信
  海中においては電波が減衰しやすいため、海中を航行する潜水艦に対しては、通常の短波極超短波などの通信は不可能であり、水中レーザー通信も実用化されていない。通信設備としては、比較的海中を透過しやすい超長波(VLF)などを利用し地上との通信を行うが、VLFでは多量の情報を受信することが難しく、また潜水艦側からの発信もできないために、必要に応じて通信アンテナ・マストを露頂し、短波・極超短波や衛星通信を行なう。
  衝突などにより通信アンテナが全損した際に備え、衛星携帯電話など艦のシステムとは独立した通信装置を導入する例もある。
 極超長波通信
  極超長波(ULF)は海中深くまで到達するので、潜水艦は最大潜行深度付近で受信可能である。ただし、送信できるデータ量が非常に少ないので、大量の情報受信には向かない。また、ULFは送信するために、全長数十kmに渡る長大なアンテナ施設が必要で、有事の際にはこれらの施設の脆弱性に問題がある。陸上からの単方向通信であり、潜水艦からの送信は不可能である。
 超長波通信
  超長波(VLF)は海中深度10m程度まで到達するので、深度数メートル程度を潜行すれば受信可能である。実際はそこまで浅く潜ると発見される可能性が高まるが、曳航ブイまたはフローティング・アンテナを使用すれば、潜水艦本体は深深度で受信が可能となる。しかし、送信できる情報量が少ないので、大量の情報通信には向かない。また陸上からの単方向通信であり、潜水艦からの送信は不可能である。
  送信するには巨大な地上アンテナ施設を使うほか、潜水艦が存在する海域の上空で長いアンテナを曳航して電波を受信し、信号を別回線により地上へ伝送するTACAMO機(空中通信中継機)も利用されている。TACAMO機としてはE-6マーキュリーTu-142MRなどがある。
 マイクロ波通信
  通信衛星を利用できる国では、通信衛星との間でマイクロ波送信により送受信を行うことができる。マイクロ波は海中まで到達しないので、通信時には潜水艦のアンテナを海面上に露出させる必要があり、敵に探知される可能性が高まる。しかしマイクロ波は大量情報の送受信が可能なため圧縮通信を行えば作業は短時間で済む。
 水中音響通
  海面付近に位置する海水の層で、主として海面と大気との熱交換、および海上風による対流で海水が混ぜ合わされているので、温度や塩分密度などが一定である。  通常、表面層から温度躍層へ移行するに従って緩やかに温度が下がっていくので、両者の明確な差は無い。だが、正午頃に海面水温が急上昇する現象(午後の効果、アフタヌーンエフェクト)が起こると、ある深度を境界に、温度が急激に変化するようになる。温度が変化する深度をレイヤーデプス変温深度、LD)という。
  午後の効果によりLDが形成されると、そこで音波が反射され、LD以下の深度には到達しなくなる。そして音波はLDと海面で反射を繰り返しながら、遠距離まで伝播して行く。音波が表面層に閉じ込められた状態となるのである。この状態の表面層をサーフェース・ダクト表面ダクト、SD)と呼ぶ。
  敵潜水艦がSDに潜んでいる場合、水上艦はアクティブソナーを用いて遠距離からの探知が可能であるが、LDより深深度に潜った場合、潜水艦は水上艦に探知されることなく奇襲攻撃を行える。これに対抗するため、水上艦や対潜ヘリは幅広い深度に曳航式ソナーや吊下式ソナーを投下して、ソナーの死角を防いでいる。
 温度躍層信(「:en:Underwater acoustic communication」も参照)
  水中電話を利用することにより、潜航中の潜水艦同士や水上艦と通信を行なうことができる。また、海底の要所に音波を利用した通信中継装置を設置し、それを海底ケーブルで地上施設と結ぶことで、潜水艦との通信を行う。冷戦時には、アメリカ海軍およびソ連海軍が音響通信装置を多数敷設した。
兵装
 魚雷
  対艦・対潜戦闘時の潜水艦の主力兵装は魚雷魚雷発射管から射出される。潜水艦用魚雷の誘導方式は以下のようなものがある。
     ウェーキ・ホーミング ー 航行時に発生するの跡(ウェーキ)を感知して目標を追尾する。水上艦相手にしか使えないが、射程が長い。
     パッシブホーミング  ー 魚雷のシーカーで目標の音波を受信して追尾を行う。対水上・対水中両方で使え、ホーミング時に敵に感知される可能性も低いが、音源を止められると誘導ができなくなる上、欺瞞に弱い。
     アクティブ・ホーミング ー 魚雷のシーカーから音波を発信し、跳ね返ってきた音波を受信して目標の追尾を行う。静止中の敵潜など目標の音源に関わらず誘導できるが、射程が短くなる。また高速移動中の魚雷のシーカーは視野が狭くなるので、ノイズメーカー・デコイや急速潜航等回避機動などの対抗手段を取られると目標をロストしやすい。また、発射後のコース変更がきかないので発射照準が完璧でなければ当たらず、発射までに時間がかかる。そのため、長距離で使用する場合は別の方法での中間誘導を必要とする。
                       無誘導魚雷のように魚雷発射管から円錐状・放射状に一斉発射すると、一方の魚雷のアクティブ探信音を、隣にある他方の魚雷が受信するので、魚雷が吸い寄せられてしまう。そのため、2-5分毎、2本ずつしか撃てない。
     セミアクティブ・ホーミング ー 潜水艦のソナーから目標へ向け音波を発信し、跳ね返ってきた音波を魚雷のシーカーが受信して追尾を行う。潜水艦の強力なソナーを使用するので、アクティブ・ホーミングより射程は長いが、自艦の位置が敵に逆探知されてしまう。
                       魚雷シーカーは高速航走のために視野が狭くなるので、デコイを出されて、潜水艦に急角度で方向転換されると失探しやすいが、沈底等をホバリングしている潜水艦のソナーは速度視野狭窄に陥ってはいないし、むしろ回避機動中の標的潜の航走音を捉えているので失探しづらく、欺瞞に強い。
     有線誘導 ー 魚雷と潜水艦本体を電線によって連結し、魚雷に誘導信号を送ることで誘導する。魚雷のシーカーが捉えたデータを潜水艦へ送ることも出来る。射程が最も長く、中間誘導に向いている。電線が切れた場合は、自動的に魚雷のアクティブソナー・シーカーが覚醒する。
               ただし、目標に十分接近しないうちに魚雷がアクティブホーミングとなった場合、前述のように目標をロストしやすく、また音響誘導は欺瞞に弱い。そのため、有線魚雷で撃たれた場合、撃ってきた方向へ高速魚雷を発射して、先制攻撃してきた相手に誘導線を切断させ、回避機動に追い込む作戦が取られることがよく行われるという。

  以上のような各種の魚雷は、それぞれが有する中間誘導方式・終末誘導方式などの特性に合わせ、状況に応じて使い分けられる。
  セミアクティブホーミングおよび有線誘導の場合、航走途中でコースや速度を変更できる。例えば、発射諸元確定前に発射して敵潜のおおまかな方向に魚雷を航走させておき、潜水艦本体のソナーにより得られたデータを元に後から発射諸元を入力することも可能である。
射撃管制装置
  魚雷の命中率を向上させるためには、方位だけでなく距離、深度、目標の進行方向、進行速度等の発射諸元の標定が重要である。
  射撃管制には複雑な計算を必要とし、複数のソナーを使いこなすために射撃管制装置には高度なコンピュータ・ソフトウェアとデータベースを必要とする。射撃指揮装置のソフトウェアとデータベースは経験の長い米露両国が優れているといわれている。ソ連およびロシアは、自国のディーゼル潜水艦の射撃管制装置を、共産諸国や、冷戦後は購入するあらゆる国に低価格で輸出している。米国はディーゼル潜水艦を作っていないため、西側諸国は射撃管制装置を自製するか、輸入している。
機雷: 潜水艦は敵艦船が使う航路や港湾付近で、隠密裏に機雷を敷設する用途にも使われる。
備砲: 第二次世界大戦直後まで、潜水艦は敵船攻撃時に高価な魚雷を節約したり、駆逐艦や航空機に反撃したりするため砲を搭載していた。日本海軍は潜水艦でアメリカ本土とカナダに対地砲撃を加えた。   現代の潜水艦は水中での高速性や静粛性を重視し、砲を装備していない。
ミサイル
 対艦ミサイル(詳細は「対艦ミサイル」を参照) : 魚雷に比べて遠距離の敵艦を攻撃できる。ハープーンなど魚雷発射管から打ち出せるタイプが多い。
 対潜ミサイル(詳細は「対潜ミサイル」を参照) : パッシブソナーで捕捉した遠距離の敵潜水艦の攻撃用。通常型は着水すると、弾頭となっている魚雷が敵潜水艦に向かう。敵潜水艦に直撃しなくても破壊できる核弾頭装備型もある。
 対地ミサイル : 巡航ミサイルSLBMを搭載した潜水艦は陸上の基地や都市を攻撃できる。
対空兵装 : かつては潜航能力が低かったこともあり、多くの潜水艦に対空砲が搭載されていた。現代では潜航できる時間が長くなったことと潜航可能深度が増大したことにより、航空機に対しては戦うより潜航して身を隠したほうが安全となったため、潜水艦は基本的に対空兵装を装備していないことが多い。
  潜航できない際に接近した対潜ヘリコプターに対処するため、携行式の対空ミサイルを搭載している潜水艦もあるが、自動小銃などと同じく自衛用であり浮上して攻撃するなど積極的な戦闘は避けている。
  自艦を捜索する哨戒ヘリコプターを攻撃するため、魚雷発射管から射出する対空ミサイル(IDASなど)が開発されている。
艦載機
 航空機
   第二次世界大戦期まで一部の大型潜水艦は水上偵察機を搭載していた。潜水艦の格納庫は非常に狭く形状も筒型という制約があるため、主翼や尾翼の分解・組み立てを短時間でできるように設計された機体が多数開発された。発艦を補助するためカタパルトを備えた潜水艦もあった。多くは索敵能力を補完する偵察機であったが、日本海軍は爆弾を搭載してアメリカ本土空襲に使ったほか、攻撃機の晴嵐とその母艦である伊四百型潜水艦伊十三型潜水艦を開発した。ドイツ海軍では水上航行時に回転翼機Fa 330)を上空に滞空させて周囲を監視する運用を行っていた。
   能力が限定される専用設計の小型機しか搭載できず、母艦が水中にいる間は連携が難しいことから、航空機搭載潜水艦は第二次世界大戦終結後には急速に廃れた。現代では有人機を搭載する潜水艦はなくなったが、民生品のマルチコプターなど艦内に持ち込める小型無人航空機が浮上時の船体調査や周囲の監視に使われている。
 艦載艇
   潜水艦が搭載する小型の特殊潜航艇人間魚雷ボートなどは、停泊している敵艦船の破壊、特殊部隊や偵察・連絡員の潜入などに使われる。
 無人潜航艇
   海底地形の調査や機雷捜索・処理用として魚雷発射管から射出・回収できる自律型無人潜水機(AUV、UUV)が研究されている。
   古くから潜水艦にとって機雷は大きな脅威であった。海中では目視によって確認することが出来ず、また潜水艦本体アクティブソナーでの探知では機雷を発見した時に回避できるだけの余裕があるとは限らない。潜水艦の航行に先行して機雷を捜索・除去が可能なUUVは機雷が敷設されやすい浅瀬で行動する潜水艦にとって重要な要素となった。ただ、潜水艦からのUUVの運用は、海面上での長時間の回収作業を行うか魚雷発射管への回収技術を完成させねばならず、保管と保守整備の空間確保の問題もあるため未来技術の域を出ない。
   現在、UUVを使用し始めているのは水上艦である掃海部隊だけである。回収と再利用を諦めるか、掃海部隊が回収するのであれば潜水艦からの射出もありえる。
   米海軍が開発を計画中の攻撃型無人潜航艇(UUCV)「MANTA」は、対潜戦闘も可能であり、潜水艦の行動時に危険が大きい浅瀬で大きな効果を発揮すると見られている。米海軍は2050年頃の実用化を計画している。
 外付けユニット : アメリカ海軍では、潜行中にダイバーや小型潜水艇の出入艦を容易にするため、ドライデッキ・シェルターと呼ばれる船体に着脱可能なモジュールを導入している。
乗組員
  潜水艦、特に第二次世界大戦時やそれ以前のものは、居住性が劣悪である。元々、軍艦は兵器や物資、燃料を大量に積み込む必要がある。潜水艦は、さらに浮力となる空間を減じる必要があるため、それらにスペースが取られてしまい、結果まず物資を積み込み、その隙間に乗員が潜り込むと言われるほどに居住性は劣悪である。艦内は湿気だらけで洗濯物も乾かせず、また燃料・排気カビなどの臭気が充満しているので、嗅覚に異常をきたす上、それらの臭いが体に染み付いてしまう。真水は貴重なので入浴は制限される
  潜水艦には冷房装置が備えられているものの、多くは動力の冷却などに使われるため、室温が25度を下ることはなかった。敵艦に接近する場合は聴音されるのを防ぐため冷房装置を停止させたので、より高温になった。また、潜行中は水圧の関係からトイレも使用できなくなった。このような環境で毎日単調な任務が延々と続くので、潜水艦勤務は非常に過酷であった。娯楽も音を立てないように静かなカードゲームが好まれ、アメリカではクリベッジが定番の娯楽となっている
  原子力機関の登場後は、居住環境は以前よりも改善された。前述のように大出力の原子力機関は電力に余裕があり、電気分解海水淡水化を行えるので酸素や真水の確保には困らない。ロシアの大型戦略原潜タイフーン型では、プールサウナまで装備されている。しかし、一度出航したら数か月間帰還出来ない原潜クルーは、家族との関係を保つことが困難である。
  米海軍では乗組員をブルーとゴールドの2班に分け、ローテーションで航海期間を減らしている。一つのグループが70日間の航海を終えて帰港すると、約1ヶ月ほど艦の整備などを行い、その後もうひとつのグループが70日間の航海に出て行く。そして、航海を終えた方のグループがしばしの休暇の後訓練を行う。しかし、潜水艦の一回の航海につき一組は離婚する乗組員が出るという。また、乗員は、一度潜航すると数ヶ月間浮上しないこともある任務のため極めて厳しい肉体的・精神的条件をクリアしなければならず、潜水艦乗りの間でブリキ病と呼ばれる鬱病神経症にかかる乗員も少なくないとされている。この問題はどの国の事情も同じようであるそもそも潜水艦の作戦行動は機密が要であり、乗組員は防諜のため、その家族にすら作戦の開始日・期間等を教えることができない
  アメリカ海軍や海上自衛隊において、潜水艦乗組員の徽章はシャチをあしらったデザインだが、これを「ドルフィンマーク」と称し、潜水艦乗りの別名となっている
食事
  潜水艦の乗組員は過酷な任務に就くため、食事は海軍の中でも最も充実しているといわれており、食料不足に悩んでいた第二次世界大戦末期の大日本帝国やナチス・ドイツでも、潜水艦には優先的に食料が配給された。ただし、狭く環境の悪い潜水艦では新鮮な食べ物は出航後数週間で消費し尽くされ、その後は似たような保存食がずっと出されることとなる。この生鮮食品が切れた後に、限られた保存食と狭い調理室で如何にバリエーション豊かで美味しい食事を提供し続けられるかが烹炊員の腕の見せ所であり、それが可能な腕の良い烹炊員は大切にされたそれでも航海が長くなると重油やカビなどの臭いで、何を食べても「潜水艦の味」しかしなくなったと言われる。食料は倉庫に保管する他、少ないスペースを生かして可能な限り積み込むためにソーセージを天井から吊り下げたり、パンをハンモックで吊ったり、ベンチの中に野菜を詰め込んだりと工夫を凝らす。また、艦内の調理においても酸素を消費するガスコンロの使用は禁止され、全て電気を利用する電磁調理器で調理する。
  日本の潜水艦の場合、食事は主食白米乾麺副食に乾燥野菜(切り干し大根など)と缶詰漬物各種の他、比較的保存しやすい生鮮野菜としてタマネギジャガイモなどの根菜類(とはいえ、これらの生鮮野菜は一週間程度で底をつく)などを材料とした各種のメニューが提供された。
  ドイツの潜水艦の場合、ほぼ毎食が、「主食はサラミソーセージチーズバター、艦内でまとめて焼かれる黒パン、付け合わせとしてザワークラウト、生鮮野菜としてのタマネギとジャガイモの煮込み、デザートでレモン(ただし日本の潜水艦と同様に、生鮮野菜や果物は一週間程度しか供されない)」であった。これらの食事では、必然的に各種栄養素が不足する。このため、洋の東西を問わず、潜水艦乗員はビタミン剤をはじめとするサプリメントの大量補給が必須であった。
階級と居室
  真水は貴重であるため航海中の洗濯やシャワーは海水を使用する。 士官が充てられるポストとしては、艦長、副長、先任将校、航海長、機関長、水雷長、通信長などがある。艦長の階級は、第二次世界大戦中の日本では少佐、ドイツでは大尉が普通であった。戦時中のドイツや日本では、海軍の他の部隊と比べて潜水艦は上下関係が緩やかであったといわれる。日本の場合は、艦長ですら自分の下着は自分で洗濯せねばならないほどであった。就寝用の空間も限られたため、士官下士官は通路の脇に設置されたベッドで就寝したが、Uボートなど比較的小型な艦ではベッドは数人で共有していた上に、弾薬庫の中で魚雷と一緒に寝ていた下級の乗組員もいたほどであったより大型であった大日本帝国海軍の伊号潜水艦では、一応一人一台のベッドは確保されていたが、その代わりに航海期間はUボートより長かった
  旧ソ連・ロシア海軍の原子力潜水艦は、大幅な自動化・省力化により乗員数を削減し、大きな乗員用スペースを確保した例もある。ただし省力化による弊害もあり、原子炉の事故などに対応できないなどの問題も生じた
  海上自衛隊「じんりゅう」においてはシャワーは3日に1回、洗濯はできない。三段ベッドで、見習い研修の隊員乗艦時は魚雷を一部陸揚げして空いた格納棚が臨時ベッドになるとのこと
女性乗組員
  艦内の容量が限られ男女別の設備が確保できないなどの理由から、長らく潜水艦の乗組員は男性に限られていた。2010年以降、各国海軍で女性乗組員を認める動きが出ている。一方で、女性乗組員が被害を受けまたは関与するスキャンダルも発生するようになり、2014年にはアメリカ海軍の「ワイオミング」にて盗撮騒ぎが起きたほか、2017年にはイギリス海軍の「ヴィジラント」の艦長と副長が、女性士官と航行中の艦内で世界初の不適切な行為を行い解任されている。
  アルゼンチン海軍では、2017年までに女性将校が潜水艦「サンフアン」に乗艦していたが、2017年11月、艦とともに行方不明となっている。死亡が確認されれば、女性初の潜水艦乗りの死者となる2018年11月に南大西洋の英領フォークランド諸島沖、南緯45度56分59秒、西経59度46分22秒の海底に沈没していたことが確認された(サンフアン沈没事故
海上自衛隊(日本)の事例
  日本海上自衛隊では、女性自衛官の潜水艦への配置制限が2018年に撤廃され、女性の幹部(士官)、女性の海曹士(下士官)が潜水艦に配置される例が増えている。(詳細は「自衛官#潜水艦への女性海上自衛官の配置」を参照)
水中音響戦
  通常の艦艇と異なり、潜水艦は海中で行動する。このため、他の艦艇と戦闘システムは大きく異なっている。空気中と違って、水中では電磁波の減衰が著しいため、電波を用いるレーダーや、可視光域・不可視光域での光学的捜索といった手段は使えない。その代わり、主となるのが、海水中における音波の性質を利用した捜索・攻撃である。その主たる手段がソナーであり、ソナーによる探知と回避をめぐる技術的な蓄積と、それらを用いた対峙を総称して水中音響戦(hydroacoustic battle)と称する。この点について前提となる音波の性質や海中における音波伝播について説明する。
音波の性質(詳細は「スネルの法則」および「ホイヘンスの原理」を参照)
  ソナーで使われる音波(超音波)は、低周波のものと高周波のものとに大分される。
    ・低周波の音波は、水中で減衰しにくいので遠くまで伝わるが、波長が長いために分解能が低く、指向性が広いので探知精度が低い。
    ・高周波の音波は、水中で減衰しやすいために近距離の目標しか探知できない。しかし、波長が短いため分解能が高く、直進性に優れ指向性が狭い、そのため高い精度での測定が可能になる。
  以上の理由により、両者の長短をそれぞれ補うように、ソナーは高周波と低周波の両方の音波を使い分ける。
  音波の伝播は、海域の地形、海水の成分、温度、海流などによって複雑に変化する。水中音響戦で勝利するには、高性能なソナーの開発に加えて、日頃から海洋観測艦などを動員して海域のデータを集めておくことが必要である。
海中での音波伝播 ・ 海の中は、単純化すると表面層温度躍層密度躍層、に分けられる(実際には地形や海流などにより複雑に変化する)。
 表面層
   海面付近に位置する海水の層で、主として海面と大気との熱交換、および海上風による対流で海水が混ぜ合わされているので、温度や塩分密度などが一定である。
   通常、表面層から温度躍層へ移行するに従って緩やかに温度が下がっていくので、両者の明確な差は無い。だが、正午頃に海面水温が急上昇する現象(午後の効果、アフタヌーンエフェクト)が起こると、ある深度を境界に、温度が急激に変化するようになる。温度が変化する深度をレイヤーデプス変温深度、LD)という。
   午後の効果によりLDが形成されると、そこで音波が反射され、LD以下の深度には到達しなくなる。そして音波はLDと海面で反射を繰り返しながら、遠距離まで伝播して行く。音波が表面層に閉じ込められた状態となるのである。この状態の表面層をサーフェース・ダクト表面ダクト、SD)と呼ぶ。
   敵潜水艦がSDに潜んでいる場合、水上艦はアクティブソナーを用いて遠距離からの探知が可能であるが、LDより深深度に潜った場合、潜水艦は水上艦に探知されることなく奇襲攻撃を行える。これに対抗するため、水上艦や対潜ヘリは幅広い深度に曳航式ソナーや吊下式ソナーを投下して、ソナーの死角を防いでいる。
 温度躍層
   温度躍層 : 混合層の下層に位置する水温躍層サーモクライン)においては、深度に比例して水温が下がるので、それにより音波が下向きに曲げられて進む      下方に進んだ音波は、浅海ならば海底で反射されて、その後は海底と海面の間で反射を繰り返す。そのため、海底の間に音波が届かないシャドー・ゾーン(不感帯)と呼ばれる部分が形成され、ここはソナーの死角となる。
   密度躍層 : 深度1000mを超えた辺りから水温はほぼ一定になるので、この層は密度躍層と呼ばれる。水温がほぼ一定になることにより、音波は下向きに進まなくなる。逆に、今度は水圧により上向きに曲げられて海面方向へ進んでいく。
     これにより、深深度海域では、いったん海底方向まで進んだ音波が戻ってきて再び海面に集まるので、何もない海面上で突然ソナーに反応がある現象が起こる。この海域を収束帯(コンバージェンス・ゾーン、CZ)と呼び、発信源から距離27 - 33海里毎、幅4 - 5海里の区画にCZが現れる(海水の成分や温度により変化する)。CZを利用すれば自艦から27 - 33海里彼方にある敵艦の探知も可能(条件が良ければさらに第二収束帯、第三収束帯…つまり81 - 99海里の彼方まで探知可能)となる。そのため、パッシブ・ソナーにてCZで探知した敵を直ちに攻撃できるように対潜ミサイルが開発された。
     また、深度1000m付近の温度躍層と密度躍層との間では、水温と水圧のバランスによりサウンド・チャンネルSC)と呼ばれる音波伝播層が出現する。SCでは反射による音波の吸収・減衰が無いので、非常に遠くまで音波が伝播して行く。クジラなどは、SCを利用することで超音波により何千海里も離れた仲間と連絡を取っている。SCは稀に浅海でも発生する場合があり、詳しい原理は解っていない。
     SCを利用すると非常に遠くの敵艦を探知できる可能性があるが、SCまで潜れる潜水艦はソ連のチタン合金製潜水艦、アルファ型マイク型などを除けば存在しない。しかし、曳航式ソナー(TASS)を使えば、そこまで潜らなくてもSCを利用することができる。また、SCには敵潜水艦の通過を監視するSOSUSなどの固定式海中ソナー監視網が設置されている。
ソナー(詳細は「ソナー」を参照)
  探知方式 : ソナーの探知方式には、アクティブ式(能動式)パッシブ式(受動式)がある。
    アクティブ式は、ソナーから探知音を出して、その音が目標に命中して反射して、跳ね返ってきた音を受信する方式である。しかしこの方式では、探知音を出すことでかなりの電力が消費されるだけでなく、発した音波によって探知が可能な距離よりも遠くまで届いた音波を逆探知され、自らの所在を暴露してしまう危険が伴う。
    パッシブ式は、目標が発した音響をそのまま受信する方式である。自らの所在を暴露してしまう危険はない。ただし、この方式による目標の正確な位置の測定精度はアクティブ式に劣る。また、目標が停止している場合や音響が非常に小さい場合には探知することができない。つまり、これら2つの方式には一長一短があり、それぞれの特性を補い合わせるように利用する必要がある。通常は、パッシブ・ソナーで目標の大まかな位置を把握しておき、魚雷発射管制時など、目標の精密測定が必要な場合のみにアクティブ・ソナーを使う
ソナーの種類
  潜水艦に装備されている主なソナーには、次のようなものがある。ただし各国によって装備方法は異なるので、米海軍式を中心に解説する
 艦首ソナーアレイ
   潜水艦艦首に装備される大型・大出力のソナー。球形で表面に捕音機(ハイドロフォン)を並べている。これにより特定の捕音器のみを使用することで指向性を持たせることが可能で(音源の方位が分かる)、またアクティブモードではフェーズド・アレイ・レーダーと同じ原理で、特定の方向にだけ音波を発信できる。
   このソナーは遠距離探知能力に優れ、広大かつ大深度の外洋で行動する潜水艦に適するが、船体前部のかなりの空間を占拠するため、魚雷発射管が船体中央部へと移動させられてしまう。広大な海域で作戦を行う米海軍、海上自衛隊、ロシア海軍の潜水艦には艦首部に大型ソナーを装備するのが一般的であるが、狭い北海での運用が中心の欧州諸国ではこの形式はあまり見られない。狭い海域では、遠距離からの探知は必要なく、それより近接格闘戦への対応が重要となるので、魚雷発射管を艦首部に配置して接近戦闘能力を高めている。
 コンフォーマルソナーまたはフランクアレイソナー
   船体側面に捕音機を並べて付けたもので、音波の到達時間差から目標方位を推定することができるパッシブモード専用のソナー。船体側面なので船首の球状ソーナーアレイでは作れない離れた位置での聴音が可能となり、探知精度の向上が期待でき、測的時間の短縮とともに、潜水艦の静粛化が年々進む中でセンサーの開口径を増大させるために装備される例が増えてきている。コンフォーマルであればセンサーの取り付け角度による聴音解析の補正が必要になる。
 潜水艦用曳航式ソナーアレイ(S-TASS)
   曳航ソナーは、捕音機を船体から分離した独立ユニットに取り付けて、それを曳航索で牽引するもの。もっぱら低周波帯域のパッシブ探知に用いられる。船体のソナーと合わせると大きな基線長を得られるので、推定精度の向上が期待できる。また、サウンド・チャンネルなどの船体が潜れない深海部まで吊り下げてそこで使用することもできる。船体の雑音から隔離できるので捜索距離が伸びる。
潜水艦の対抗手段
  ソナーによる探知に対しては、静粛化対策が施される。戦後の潜水艦の活動においては、以前とは比較にならないほど潜航時間の比率が増した結果、静粛化が一段と重視されるようになった。これは、一方では敵に探知されるのを防ぐためであるが、他方では自身のソナーによる探知(特に受聴)を妨げないためであり、攻防のいずれにおいても重要である。そこで、設計上の高度な技術的改良から、艦内床面へのゴムシート敷設や乗員のゴム底靴使用などのような単純な工夫まで、ありとあらゆる対策を実施している。
 防振浮台機構
   静粛化の代表的な対策には、浮台構造の採用がある。浮台構造は、機関などの騒音源となる機器を船殻に直接設置せずに、浮台(ラフト)の上に搭載し、その付け根部分に吸振ゴムやサスペンションを挟んで船殻に設置することで、騒音の吸収を狙ったもの。激しい機動時には固定する必要がある。
 無反響タイル
   アクティブ・ソナーによる探知への対策として採用される。硬質ゴム製のタイルを船体外面に貼り付け、探信音の反響を軽減させることと、船体内部からの騒音を遮蔽することが期待できる。今日では一般化した無反響タイルだが、その先駆者はソ連であって、少なくとも1960年代後半には実現されていた。
   本質的には、大きな騒音源を抱える原子力潜水艦(冷却水循環ポンプ、タービンの減速ギア)のために考案された対策であるが、今日では通常動力潜水艦にまで広く普及してきている。被探知からの回避という点に関しては、通常動力でも核動力でも変わりはなく、むしろ航続性能の点からすれば通常動力潜水艦の方が深刻である。
 推進装置静粛化
   潜水艦の騒音源の一つとなるスクリューキャビテーションであるが、これを改善するため、ハイスキュード・スクリューやポンプジェット推進装置が採用される。しかし、静粛化はひとつやふたつの装備の交換で容易に向上するようなものではない。また、船体構造や機関との適合性の検討なしに、この種のスクリューを装備しても、静粛性の向上に寄与するかどうかは不明である。
 被探知妨害機動
   ・LD温度境界層(数10mから最大200m程度)下への潜航  ・深深度潜航  ・ナックル(急回頭によって強烈な水流を作り擬似目標とする方法。この水流はソナーの探信音も反射する)  ・スパイラルターン(急旋回と急速潜航を同時に行い、擬似目標と気泡の放出で敵のアクティブソナーや追尾魚雷を欺瞞する)  ・ホバリング(水中停止による魚群・水塊の擬似、海流に乗って海峡を突破するなど)  ・東西方向への逃走(磁力線に触れることを避け磁気探知からの回避)
 囮装置
   デコイには、気泡や騒がしい雑音を出して敵ソナーの聴音を困難にさせる気泡缶やノイズメーカー、自艦の発する音を実際の何倍にも大きくして流したり、敵魚雷や敵艦のアクティブ・ソナーの音を少し遅らせて多少の変調をかけて大きな音圧で流したりするタイプなどがある。
   バラージジャマーに相当するノイズメーカーもあるが、持続が難しいとのことである。
   レーダーを妨害するためのチャフに相当する昔からの手段は発泡缶で、が作る虚像にアクティブホーミングさせる。新型の魚雷は反射波のドップラーシフトを分析して、航行していた潜水艦と動かない泡との違いを見破って索敵モードに戻ってしまう。それに対抗するディセプションジャマーに相当する多機能デコイもあり、魚雷のアクティブシーカーにドップラーシフトを模擬した偽反射音を遅延させて返し、走る虚像を見せるという。
   ところが、さらに新しいスマート魚雷では、長さで潜水艦とデコイを見破るものも出現するに及んだため、発音アレーを曳航して潜水艦を模擬するデコイも出現した。
   近年、キロ型潜水艦にTV併用有線魚雷が搭載されている(TVは近寄らねば有効ではないが、TVを欺瞞できる音響デコイはない)。
 対抗魚雷
   敵の魚雷を迎撃する魚雷。潜水艦用としては研究段階であるが、水上艦用の装備としては試験が行われている
 音響攻撃
   かつては複数のスピーカーから出力された音波をアクティブフェイズドアレイの原理により集中させた衝撃波を潜水艦に当てるアイデアがあったが頓挫した。ちなみに研究成果は尿路結石を体外から破壊する体外衝撃波結石破砕術の基礎となり、1980年にドルニエ メドテックが製品化した。その後はコンピュータの計算速度や制御技術が進展したことでより小型の目標を狙うことも可能となったことから、水上艦に向かってくる魚雷信管を誤作動させるアクティブ防護システムが研究されている。
非常時の対応
  実用的な潜水艦が就航して以来、戦時・平時での潜水艦の沈没は100隻を超えている。そのため、潜水艦保有国は潜水艦からの安全な脱出方法の開発、救助隊への連絡手段など、乗組員を救助する技術を研究してきた。そういった対策がなければ、兵士の士気がたちまち低下してしまうためである
ダメージコントロール
  被弾した時には、ダメージコントロールとして隔壁閉鎖や消火などが行われる。アメリカ軍では、潜水艦安全運用プログラムSUBSAFEにて設計段階から安全性を高めている。 修理の訓練を受けた応急工作員らが対応する。
   被弾すると、火災や蒸気、浸水が発生する。高温の蒸気や火災から身を守りながら損害箇所を補修するため、酸素呼吸器 (Oxygen Breathing Apparatus、OBA)、スチームスーツ(Steam Suit)などを身に着ける。
航行不能
  第二次世界大戦中は、スクリューにからんだ異物、防潜網に対して、ダイバーがダイバーズロックから外に出て切断したり、潜水艦に装備されたワイヤーカッターなどによって除去を行った。戦後には、無人潜航艇(UUV)なども導入され深海でのワイヤーやネットの切断などが行われる。
脱出方法
  脱出には、いくつかの方法がある。大分類として、一人ずつ脱出させる個人脱出法、集団を一気に脱出させる集団脱出方法である。これらの訓練設備として潜水艦脱出訓練施設というものが各国で作られている。
  潜水艦側の脱出路には、エスケープトランクという脱出専用のエアロックの他、魚雷発射管などからも脱出が行われる。このようなエアロックが使えなかった時代においては、ドイツの潜水艦ブラントアウヒャーのように艦に注水して内部の空気を抜き、艦内の圧力と水圧を均圧にしてハッチを開き脱出するという方法も採られた。
 個人脱出法
   自由上昇法
     乗員が自力で水面まで浮かぶ方法である。浅い深度でしか使えない方法で、高い水圧などの外部環境にさらされるため減圧症などのリスクがある。
   浮力上昇法
     個人脱出救命具を着用し、浮力を上げて水面まで上昇する方法である。
  1916年10月9日、デンマーク海軍のHDMS Dykkerenが沈没した際に、救命具を装備してほぼ全員が救助されたのが、浮力上昇法の初めての利用例である。装置には以下の物がある。
    デイヴィス式救難具- 1910年代にイギリス企業 Siebe Gorman が開発し、1927年に改良されイギリス海軍で使用された吐く息の二酸化炭素を除去して再び呼吸に用いるリブリーザー
   マンセン・ラング(モンセン・ラング) - 1928年開発。アメリカ軍で使用されたリブリーザー
   スタンキー・フード - 1960年代にアメリカで開発。2000年代になるまでアメリカ海軍で使用していたが、Submarine Escape Immersion Equipment に更新された。
   Submarine Escape Immersion Equipment - 1952年にイギリスで製造。冷たい海水や水圧から保護する全身を覆うイマーションスーツ
   ロシアでは、1930年台初期にЭ-1、後半に ИСА-М を開発し、1951年にヘルメットと一体となったГК-2、その後には全身を覆い浮上能力が高い ИСП-60 を開発した。
   2000年代に入ると 西側のアイデアも盛り込んだ ССП-М が開発された。
 集団脱出方法
   脱出ポッド:ドイツ、中国、ロシアの潜水艦に見られる脱出方式で船体の一部を脱出の際に切り離す方式である。
 レスキューチャンバー方式
    救助艇から救助用のレスキューチャンバーを下ろし、ダイバーなどの手助けを受けながら潜水艦に接続し、乗員をマッキャンチェンバー内に移動させ救出する方法である。乗員が大気圧で移動できるメリットはあるものの潜水艦救難艦を到着させるまでの時間の問題、海流や風の影響を受けながら救難艦を沈没潜水艦の真上に係留し続ける難易度など多くの課題がある。
 深海救難艇方式
    レスキューチャンバー方式のデメリットを解消するため、深海救難艇(DSRV)と呼ばれる潜水艦を直接救助に行かせる方式が考えられた。空輸が可能であり、捜索なども含め迅速な展開が可能となっている。
救助要請
  沈没して外部へ助けを呼ぶために、潜水艦からブイが放出される。ブイには、通信機や場所を特定するための装備が搭載されている。
    ・潜水艦救助要請ブイ  ・SLOT buoy- 救助要請の無線「送信」だけを行う機能を持たせたブイ。
救助体制 : ・捜索救難水難救助潜水艦救難艦  ・北大西洋条約機構潜水艦救助システム  ・レスキュースイマー潜水士  ・日本の救助隊  ・イギリス潜水艦空挺支援部隊- イギリス海軍所属の潜水艦救助部隊。  ・潜水艦脱出訓練施設  ・国際潜水艦脱出救難連絡事務局  ・国際航空海上捜索救助マニュアル
組織・港
 組織(詳細は「en:Category:Submarine units and formations」を参照)  ・モンスーン戦隊
 製造  :  ・ナカシマプロペラ - 海上自衛隊の潜水艦推進装置は、ナカシマプロペラ社で製造。 ・三菱重工・神戸造船所・本工場/川崎重工・神戸工場 - 海上自衛隊の潜水艦は、この2つの工場で製造されている。 ・アドミラルティ造船所 - ロシアの造船所 ・ヴェズダ造船所 - ロシアの造船所 ・セヴマシュ - ロシアで唯一原子力潜水艦を作れるロシア最大の造船会社 ・ナバル・グループ - フランスの造船会社。通常・原子力潜水艦 ・BAEシステムズ・サブマリンズ - イギリスの造船会社  ・ハンティントン・インガルス・インダストリーズ - アメリカの造船会社
 (詳細は「en:Submarine base」および「en:Category:Submarine bases」を参照)
    基地内には、整備のための乾ドック、船体の磁化を除去し敵の磁気センサーから逃れるための船体消磁作業がおこなわれるようになっている。
      ・Uボート・ブンカー ・秘密基地 - 地下などに置かれることがあり、ネット上の地図にモザイクがかけられることもある。 ・デヴォンポート海軍基地 - イギリス海軍 ・ロング島 - フランス海軍







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