ワクチン問題-1



2020.5.8-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200507/k10012421191000.html
新型コロナウイルスの治療薬に「レムデシビル」承認 国内初

  新型コロナウイルスの治療に効果が期待されている「レムデシビル」について、厚生労働省は国内初の治療薬として承認しました。
  重症患者に限定して提供されるということです。
  承認されたのは、新型コロナウイルスの治療薬としてアメリカの製薬会社「ギリアド・サイエンシズ」が申請していた「レムデシビル」です。
  「レムデシビル」はエボラ出血熱の治療薬として開発が進められてきましたが、新型コロナウイルスの治療にも効果が期待されていて、アメリカでは今月1日、重症患者に対する緊急的な使用が認められました。
  日本国内でも今月4日に製薬会社から申請され、7日夜、専門家らが出席する厚生労働省の審議会が安全性や有効性などについて議論した結果、承認を認める意見をまとめました。
  これを受けて、加藤厚生労働大臣は、審査を大幅に簡略化する「特例承認」の制度を適用し、国内で初めての新型コロナウイルスの治療薬として承認しました。
  「レムデシビル」は重症患者への効果が期待されていますが、流通量が限られる中、必要な量を確保できるかが課題となっています。さらに、有効性や安全性に関する情報が極めて限られていることなどから、重症患者に限定して提供されるということです。 
レムデシビルとは
  レムデシビルはアメリカに本社がある製薬会社「ギリアド・サイエンシズ」がエボラ出血熱の治療薬として開発を進めてきました。
  エボラ出血熱の薬としては承認されていませんが、コロナウイルスの一種によって引き起こされたSARSやMERSに対して効果があるとする研究結果が示されていたことから、新型コロナウイルスの治療薬になるのではないかと注目されてきました。
  レムデシビルは、新型コロナウイルスがのどの近くの「上気道」と呼ばれる場所で感染して、細胞の中に入り込んだあと、増殖するのを防ぐ作用があるとされています。
  ウイルスは、細胞の中で、みずからの「RNA」という遺伝子をコピーして増殖しますが、ウイルスの増殖に必要なRNAのコピーをできなくさせるとしています。
  アメリカのNIH=国立衛生研究所は、各国の医療機関が共同で行っている臨床試験の一部を分析した結果、レムデシビルの投与を受けた患者は、回復までの日数が投与されなかった患者よりおよそ4日早い11日で患者の回復を早めることが確認されたとしています。
  ただ、効果を示す報告がある一方で、副作用を懸念する声もあります。
  日本やアメリカ、ヨーロッパの研究グループが先月、アメリカの医学雑誌に発表した研究結果によりますと、薬を投与したあとで患者53人のうち、68%にあたる36人に改善が見られた一方、23%にあたる12人では、多臓器不全や敗血症、急性の腎臓の障害などの重い症状が出たということです。ほかにも、重くはないものの、肝機能障害、下痢や発疹などの症状も報告されています。
  感染症の治療に詳しい愛知医科大学の森島恒雄客員教授は、「国内で難しい手続きを経ずに使うことができるようになり、新型コロナウイルスの治療が一歩前進したことを意味すると思う。ただ、投与した患者に腎臓や肝臓の機能障害も報告されていて、供給量も限られるため、治療の経験を積んでいる医療施設で、重い肺炎の患者に対して使われるべきだ」と話しています。
開発したアメリカの製薬会社は
  レムデシビルを開発したアメリカの製薬会社「ギリアド・サイエンシズ」は7日、日本での承認を受けてコメントを出しました。
  それによりますと、今回の承認はアメリカの国立の研究機関と、ギリアド社の臨床試験のデータに基づくもので、厚生労働省のリーダーシップと協力体制に感謝するとしています。
  一方で、レムデシビルアメリカでは承認されていない研究中の薬であり、新型コロナウイルスによる感染症の治療薬としての安全性と有効性は確立されていないとしています。
  そのうえで、レムデシビルは日本以外の国ではまだ承認も認可もされておらず、安全性と有効性を評価する臨床試験は継続中だとしています。
ほかに検証が進められている薬は
  レムデシビル以外にも、別の病気の治療薬が新型コロナウイルスに効果がある可能性があるとして患者への投与が行われ、効果や安全性の検証が進められています。
抗インフルエンザ薬アビガン
  このうち、日本の製薬会社が開発したインフルエンザの治療薬「アビガン」は、レムデシビルと同様にウイルスがRNAをコピーするのを妨げる作用があります。
  開発した企業が安全性と有効性を確かめる治験を始めていて、国は今月中にも治療薬として承認するため、手続きを大幅に短縮して審査を進める方針です。
  また、厚生労働省によりますと、国内の1000あまりの医療機関が参加して、治療薬の効果を分析する「観察研究」が行われていて、先月26日の時点で2194人の患者に投与されているということです。
  研究班は、患者に投与したあとで症状の改善が見られたと報告する一方、現時点のデータだけでは有効性を判断することは難しいともしています。
  中国政府は、臨床研究でアビガンに症状を改善させる効果が認められたとしています。
  開発した企業は、アメリカでも治験を行うことを発表しています。
ぜんそく薬オルベスコ
  吸引するタイプのぜんそくの治療薬「オルベスコ」は、国立感染症研究所が多くの薬の候補を調べ、新型コロナウイルスに効く可能性があることを示しました。
  先月開かれた日本感染症学会のシンポジウムでは、感染後、肺炎になった患者75人に投与した観察研究の結果、この薬を使わない場合に比べて悪化する割合を下げられる可能性があると報告されています。
すい炎や血栓症の薬フサン
  また、すい炎や全身で血栓ができる病気の治療薬として国内で長年使われてきた「フサン」、一般名「ナファモスタット」は、東京大学の研究グループが新型コロナウイルスを使った実験の結果、ウイルスが細胞に侵入するのを妨げ、増殖するのを抑える効果が期待できると発表しました。
  現在、東京大学附属病院で、患者に投与して効果を検証する観察研究が行われています。
リウマチ薬アクテムラ
  さらに、免疫の異常によって起きる病気の治療薬についても効果の検証が進められています。
  日本の研究者の成果をもとにつくられた関節リウマチなどの治療薬「アクテムラ」は、開発した製薬会社が感染して重症の肺炎になった患者に投与して効果を確かめる治験を国内で行うと発表したほか、アメリカなどでも海外の製薬会社が治験を始めています。
  新型コロナウイルスに感染すると、一部の患者では、免疫の働きを高める「インターロイキン6」という物質が過剰に作られて免疫の仕組みが暴走し、重症の呼吸器不全が引き起こされると考えられています。
  製薬会社は「アクテムラ」によって、「インターロイキン6」の働きを抑えることで、重症化した患者の症状の改善につながるか、確認するとしています。
寄生虫薬イベルメクチン
  このほか、2015年にノーベル医学・生理学賞を受賞した北里大学の大村智特別栄誉教授が発見した物質をもとにつくられた「イベルメクチン」も効果を確かめる研究が行われています。
  この薬は、寄生虫によって引き起こされる病気の一種に対する特効薬で、新型コロナウイルスに感染した患者に投与すると、死亡率が下がったと、アメリカの大学のグループが報告しています。
  北里大学は患者に投与する臨床研究を今後、本格化させる計画を、新型コロナウイルス対策を担当する西村経済再生担当大臣に説明しています。

  感染症の治療に詳しい愛知医科大学の森島恒雄客員教授は、「多くの研究がすでにある薬を新型コロナウイルスの治療に応用することを目指すもので、安全性も効果も100点満点の特効薬が出てくることは見込めない。それぞれの薬の持つ長所と短所を見極めながら、医療の現場が使いやすい薬を見つけることが重要だ」と話しています。


2020.5.6-福井新聞-https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1081352
新型コロナウイルス治療薬として抗寄生虫薬「イベルメクチン」治験へ

北里大学は5月6日、ノーベル医学生理学賞の大村智特別栄誉教授が開発に貢献した抗寄生虫薬「イベルメクチン」について、新型コロナウイルス感染症の治療薬として承認を目指す治験を実施すると明らかにした。
  北里大を視察した西村康稔経済再生担当相に担当者が説明した。同意を得た患者に投与し、症状の改善効果や副作用の有無などを確かめる。北里大病院で希望する患者に投与する観察研究も検討する。治験の開始時期や規模は未定。
  イベルメクチンは海外の研究で新型コロナウイルスの増殖を抑える効果が報告されている。大村さんは西村氏との意見交換で、新型コロナ患者約1400人を対象とした米ユタ大のチームの研究を紹介。別の治療を受けた患者の死亡率が8・5%だったのに対し、イベルメクチンを投与した場合は1・4%だった。
  イベルメクチンアフリカやアジアに広がる寄生虫が原因の熱帯感染症の特効薬。北里大大村智記念研究所の花木秀明センター長は「イベルメクチンは原料を中国に依存しており、国内に供給体制をつくることが課題だ」と話した。


2020.5.4-ミワスOnLine-https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=69222
【速報】新型コロナ治療薬 ギリアドがレムデシビルを国内申請 アビガンも5月中の承認へ

  ギリアド・サイエンシズは5月4日、新型コロナウイルス感染症について抗ウイルス薬・レムデシビルを国内で承認申請した。安倍晋三首相は同日の会見で、同社が特例承認を求める国内申請を行ったことを明らかにし、「速やかに承認手続きを進める」と述べた。早ければ1週間で承認される見通し。このほか、アビガン(富士フイルム富山化学)についても3000例近く投与がなされているとして、有効性が確認されれば「今月(5月)中の承認を目指したい」と意欲をみせた。
  同剤をめぐっては、米食品医薬品局(FDA)は5月1日(現地時間)、抗ウイルス薬・レムデシビル(ギリアド・サイエンシズ)について、重症な新型コロナウイルス感染症入院患者への緊急使用を認めた
  同剤の緊急使用が認可されるエビデンスの一つとなった、米国立衛生研究所(NIH)傘下の米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)の主導する「ACTT」試験には、1063人を対象に、プラセボを対照に有用性が検討されていた。試験には、国内から国立国際医療研究センターが参加し、日米で試験が進められていた。認可の2日前となる4月29日に発表された同剤の予備的解析では、新型コロナウイルスによる肺炎で入院した患者の回復までの期間がプラセボに比べ31%有意に速かったことが報告されている
◎特例承認を活用
  通常の申請では期間も1年程度かかるが、海外での承認を条件とした特例承認を活用することで、審査期間を短縮することが可能になる。特例承認制度は、
①国民の生命及び健康に重大な影響を与える恐れがある疾病が蔓延し、緊急に使用する必要がある、
②日本と同等の審査水準がある外国で承認されている―ことが条件とされている。
◎安倍首相「有効な治療法確立に向けて加速」
  このほか、アビガンは現在、治験に加え、観察研究や特定臨床研究の枠組みで検討が進められている。安倍首相は、国内で3000例近くの投与がなされたことを明らかにし、「臨床試験が着実に進んでいる。こうしたデータを踏まえながら有効性が確認されれば、医師の処方のもと使えるよう薬事承認をしていきたい」として、早期の承認に意欲をみせた。
  安倍首相は、「有効な治療法の確立に向けてこの1か月一気に加速していく」と強調した。


2020.5.2-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200502/k10012415401000.html
「レムデシビル」特例承認の手続き開始 新型コロナに効果期待

  新型コロナウイルスへの治療効果が期待されている「レムデシビル」について、厚生労働省はアメリカで緊急的な使用が認められたことを受け、「特例承認」と呼ばれる制度を活用して早期の承認に向けた手続きに入りました。早ければ1週間程度での承認を目指していて、承認されれば国内で初めての新型コロナウイルスの治療薬となります。
  「レムデシビル」はエボラ出血熱の治療薬として海外で開発が進められ、新型コロナウイルスにも効果が期待できるとして日本でも臨床試験が進められています。
  加藤厚生労働大臣は海外での動向を見ながら、国内でも審査を大幅に簡略化できる「特例承認」と呼ばれる制度を活用して早期の承認を目指す考えを示していました。
  こうした中、アメリカ政府が1日、緊急的な使用を認めたことから、厚生労働省はレムデシビル「特例承認」に向けた手続きを始めました。
  2日午後、レムデシビル「特例承認」が適用されるよう政令改正に向けた閣議を持ち回りで行うとともに製薬会社からの申請を受け次第、審議会を開いてアメリカ政府に提出された治験のデータについて専門家の意見を求めることにしています。
  厚生労働省は早ければおおむね1週間での承認を目指していて、承認されれば国内で初めての新型コロナウイルスの治療薬となります。
  一方、レムデシビル流通量にかぎりがあるため、当面は厚生労働省の管理の下で特定の病院にのみ供給される可能性があります。
「特例承認」とは
  「特例承認」は緊急性の高い医薬品について手続きを大幅に簡略化し、早期に承認できる法律上の仕組みです。
  健康に重大な影響を与えるおそれがある病気がまん延し、他に治療薬がない場合に、緊急に使う必要がある医薬品が対象で、他に治療薬などがないことや日本と同じような承認制度がある海外の国ですでに販売されていることなどが条件となっています。
  これまでに、新型インフルエンザのワクチン2品目について、「特例承認」が行われたことがあります。
  「特例承認」レムデシビルに適用するためには、新型コロナウイルスの治療薬を対象とすることなどの政令の改正が必要ですが、通常は1年程度かかる承認手続きが大幅に短縮でき、厚生労働省は早ければおおむね1週間程度での承認を目指しています。
レムデシビルとは
  レムデシビルはアメリカに本社がある「ギリアド・サイエンシズ」がエボラ出血熱の治療薬として開発を進めてきました。
  試験管内の実験で、新型コロナウイルスの動きを抑える効果があったことから、治療効果が期待されるようになりました。
  このため、日本を含む各国が参加する国際的な臨床試験が行われていて、製薬会社によりますと国内でもおよそ90人に投与されることになっています。
  このうち、アメリカの臨床試験では、結果の一部を分析したところ投与された患者がそうではない患者に比べて回復にかかる期間が4日短いことなどが確認されたということです。
  こうした試験結果を受け、アメリカでは、緊急的な使用にかぎり、許可されることになりました。
  ただ、アメリカの当局は、緊急で使用を認める手続きについては正式な審査を受けた承認とは異なり、効果や安全性については、まだ、限定的な情報しか得られていないとしています。
  レムデシビルをめぐっては、腎機能の低下などの副作用も指摘されているほか、イギリスの医学雑誌には、中国での臨床試験の結果「統計上、有意な効果はみられなかった」とする論文が掲載されるなど、海外では評価がわかれています。
専門家「重症患者向け治療薬として期待できるか」
  厚生労働省が、レムデシビルの早期の承認に向けた手続きを始めたことについて、感染症の治療に詳しい愛知医科大学の森島恒雄客員教授は、「新型コロナウイルスについてはまだ特効薬がなく、既存の薬の中からよく効く薬を探しているのが現状だレムデシビルは、飲み薬ではなく、静脈注射で10日間ほどの期間投与するもので、海外では、これまでに、肺炎を起こして人工呼吸器が必要になるなど、重症の患者に使うことで、ウイルスの増殖を抑える効果が確認されている。国内で承認されれば、主に重症の患者向けの治療薬として期待できるのではないか」と話しています。
  その一方で、副作用については「かなりの確率で腎臓に機能障害が出ることがわかっているので、重症の患者を数多く治療している医療機関や薬の扱いに慣れた専門施設などで使われることが望ましい」としています。


2020.4.5-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200405/k10012369141000.html
「アビガン」200万人分の備蓄目指す 政府 緊急経済対策の原案

新型コロナウイルスの感染拡大を受けた政府の緊急経済対策の原案が明らかになりました。治療薬として効果が期待される「アビガン」の200万人分の備蓄を目指すとしているほか、子育て世帯を支援するため、児童手当の受給世帯に対し、児童1人あたり1万円を上乗せするとしています。
  対策の原案によりますと日本経済は国難とも言うべき厳しい状況にあるとして、感染収束にめどがつくまでの「緊急支援フェーズ」とその後の「V字回復フェーズ」の2段階で行うとしています。
  そして、「医療体制の整備と治療薬の開発」「雇用の維持と事業の継続」など5つの柱の施策を講じるとしています。
  このうち、「治療薬の開発」で効果が期待されているインフルエンザ治療薬の「アビガン」について、今年度内に200万人分の備蓄を目指すとしています。
  1世帯あたり30万円の現金給付については手元に早く届くよう、みずから申請する方式で行い、給付金は非課税とするとしています。
  給付対象については、感染症が発生する前に比べて月収が減り、住民税非課税世帯の水準まで落ち込む世帯とする案などが検討されています。
  また子育て世帯を支援するため、児童手当の受給世帯に対し児童1人あたり1万円を上乗せするとしています。
  さらに感染拡大の収束後、観光業やイベント事業などを支援するため消費者に割引やクーポン券などを付与するキャンペーンを実施するとしています。
  一方、雇用の維持に向け雇用調整助成金を6月末まで拡充するとしていて、解雇を行わない場合は、中小企業で10分の9、大企業で4分の3まで助成率を引き上げ非正規の労働者も対象とするなどとしています。
  またマスクなど国民の健康に重要な製品の生産拠点を国内に整備する際の補助率を中小企業では4分の3、大企業は3分の2に引き上げるとしています。
  緊急経済対策について政府は与党との調整を経て、今週7日にも決定することにしています。

2020.3.26-AnswersNews-https://answers.ten-navi.com/
新型コロナウイルス 治療薬・ワクチンの開発動向まとめ【COVID-19】

治療薬
米国の臨床試験登録サイト「CrinicalTrials.gov」や中国の同「Chinese Clinical Trial Registry(ChiCTR)」によると、現在、COVID-19を対象に世界で臨床試験が行われているのは、
▽抗ウイルス薬レムデシビル(米ギリアド・サイエンシズ)
▽抗HIV薬ロピナビル/リトナビル配合剤(米アッヴィの「カレトラ」)
▽抗インフルエンザウイルス薬ファビピラビル(富士フイルム富山化学の「アビガン」)
――など。
  国内でもこれら3種類の薬剤を投与する観察研究が国立国際医療研究センターを中心に行われているほか、
▽喘息治療薬シクレソニド(帝人ファーマの「オルベスコ」)
▽皮膚エリテマトーデス/全身性エリテマトーデス治療薬ヒドロキシクロロキン(仏サノフィの「プラニケル」)
▽膵炎治療薬ナファモスタット(日医工の「フサン」など)

――なども治療薬の候補に挙がっています。
レムデシビル(米ギリアド)
レムデシビルはもともとエボラ出血熱の治療薬として開発されていた抗ウイルス薬。コロナウイルスを含む一本鎖RNAウイルスに対して抗ウイルス活性を示すことが明らかになっており、現在、COVID-19の治療薬として最も有望視されている薬剤です。

  現在、中国(中日友好医院主導)と米国(国立アレルギー・感染症研究所=NIAID主導)で医師主導臨床試験が行われており、国立国際医療研究センターは3月23日、NIAID主導の臨床試験に参加する形で国アイでもレムデシビルの臨床試験を開始すると発表しました。
  これとは別に、ギリアドが日本を含む世界各国で臨床第3相(P3)試験を行っています。ギリアドの試験は中国と米国で行われている医師主導臨床試験のデータを補完するものになるとみられ、ギリアドによると中国での医師主導臨床試験の結果は4月に結果が得られる見通しです。
ファビピラビル(富士フイルム富山化学の「アビガン」)
ファビピラビルは2014年に日本で承認された抗インフルエンザウイルス薬。新型インフルエンザが発生した場合にしか使用できないため、市場には流通していませんが、新型インフルエンザに備えて国が200万人分を備蓄しています。
  ファビピラビルは、インフルエンザウイルスの遺伝子複製酵素であるRNAポリメラーゼを阻害することでウイルスの増殖を抑制する薬剤。COVID-19を引き起こす新型コロナウイルスもインフルエンザウイルスと同じRNAウイルスであることから、効果を示す可能性があると期待されています。ただし、動物実験で催奇形性が確認されているため、妊婦や妊娠している可能性がある人には使うことができず、妊娠する可能性がある場合は男女ともに避妊を確実に行う必要があります。
  中国政府は3月17日、COVID-19に対するファビピラビルの臨床試験で良好な結果を得たとして、診療指針に正式に採用すると発表。日本では、藤田医科大病院と群馬大病院がそれぞれ、多施設共同の臨床研究を始めました。
シクレソニド(帝人ファーマの「オルベスコ」)
  シクレソニドは、日本では2007年に気管支喘息治療薬として承認された吸入ステロイド薬。国立感染症研究所による実験で強いウイルス活性を持つことが示され、実際に患者に投与したところ肺炎が改善した症例も報告されています。
  国内では日本感染症学会が主導する観察研究が行われており、全国の医療機関から報告を集めて有効性の評価を進めています。帝人ファーマは厚生労働省からの要請を受け、この研究のためにシクレソニドの供給体制を確保。国立国際医療研究センターも臨床研究を計画しています。
ロピナビル/リトナビル配合剤(米アッヴィの「カレトラ」)
  ロピナビルはウイルスの増殖を抑えるプロテアーゼ阻害薬で、リトナビルはその血中濃度を保ち、効果を増強する役割を果たします。これらの配合剤であるカレトラは、日本では2000年にHIV感染症に対する治療薬として承認されています。
  In vitroや動物モデルを使った研究でMERSへの有効性が示されており、COVID-19に対してもバーチャルスクリーニングで有効である可能性が示唆されました。CrinicalTrials.govによると、中国を中心にCOVID-19患者を対象とした臨床試験が複数行われていますが、中国の研究グループは3月18日付の米医学誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に、カレトラを投与しない群と比べて臨床的な改善までの時間に差はなかったとの結果を発表しました。
その他
  中国政府は抗マラリア薬リン酸クロロキンがCOVID-19に一定の効果を示したと発表しており、日本でも同薬と類似したヒドロキシクロロキンを投与して症状が改善した症例が報告。群馬大では、ロピナビル、リトナビル、ヒドロキシクロロキンの3剤併用療法の臨床研究が計画されています。東京大医科学研究所は、ナファモスタットがCOVID-19の原因ウイルスであるSARS-CoV-2の細胞内への侵入を阻止する可能性があるとの実験結果を発表。近く臨床研究を始めるとしています。

  米リジェネロン・ファーマシューティカルズは、仏サノフィと共同開発した抗IL(インターロイキン)-6受容体抗体サリルマブ(製品名「ケブザラ」)を重症患者に投与するP2/3試験を海外で実施中。同薬は日本でも関節リウマチ治療薬として承認されています。中国では同じ抗IL-6受容体抗体トシリズマブ(中外製薬の「アクテムラ」)が重症患者に対する治療薬として診療指針でも言及されており、スイス・ロシュは4月上旬に重症COVID-19を対象としたトシリズマブのP3試験を米国などで始める予定です。
  既存薬を転用するアプローチで治療薬の開発が進む一方で、新規の薬剤を開発しようとする動きも広がっています。
  
  武田薬品工業は3月4日、原因ウイルスSARS-CoV-2に対する高免疫グロブリン製剤「TAK-888」の開発を進めています。TAK-888は、回復した患者の血漿から採取した病原体特異的な抗体を濃縮したもので、これを投与すると患者の免疫系の活性が高まり、回復の可能性が高まることが期待できるといいます。

  リジェネロンはSARS-CoV-2に対する多数の抗体を特定し、このうち2つを混合したカクテル抗体の臨床試験を初夏までに始める方針。米ビル・バイオテクノロジーも2つの抗体を特定し、中国での権利を上海のウーシー・バイオロジクスに導出しました。ビルは米アルナイラム・ファーマシューティカルズと共同でSARS-CoV-2を標的とするsiRNA核酸医薬も開発中。米アブセラ・バイオロジクスは同イーライリリーと治療用・予防用の抗体を共同で開発しています。

ワクチン
  感染を予防するワクチンの開発も進んでいます。

mRNAワクチンが臨床試験開始
  米国立衛生研究所(NIH)は3月16日、NIHの一部門である国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)と米バイオベンチャーのモデルナが協力して開発したmRNAワクチン「mRNA-1273」のP1試験を始めたと発表しました。CrinicalTrials.govに登録されている情報によると、mRNA-1237のP1試験は18~55歳の健康な男女45人を対象に実施。ワクチンを4週間隔で2回投与し、安全性と免疫原性を評価します。

  新型コロナウイルスに対するワクチンの開発をめぐっては、ノルウェーに本部を置く「感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)」が、▽米イノビオ▽豪クイーンズランド大▽モデルナ/NIADI▽独キュアバック▽米ノババックス▽英オックスフォード大▽香港大▽仏パスツール研究所/豪テーミス/米ピッツバーグ大――とパートナーシップを締結。イノビオはDNAワクチン「INO-4800」のP1試験を4月に米国で始めるとしており、ノババックスは自社開発したナノ粒子ワクチンのP1試験を今年の晩春に始めるとしています。

  英グラクソ・スミスクライン(GSK)は、アジュバント技術の提供でCEPIの開発プログラムに協力しています。GSKはさらに、中国のクローバー・バイオファーマシューティカルズとも研究協力に合意。クローバーにもアジュバント技術を提供し、同社創製のワクチンの大量生産をサポートします。

  このほか、仏サノフィや米ジョンソン・エンド・ジョンソンなどもワクチンの開発に乗り出しています。米ファイザーと独ビオンテックは3月17日、COVID-19に対するmRNAワクチン「BNT162」を共同で開発すると発表。4月末までに臨床試験を始める予定です。

アンジェスや田辺三菱が開発に名乗り
  日本企業では、アンジェスが3月5日、大阪大とDNAワクチンを共同で開発すると発表しました。タカラバイオが製造面で協力し、化学大手のダイセルが有効性を高めるための新規投与デバイス技術を提供。アンジェスは「6カ月以内のできる限り早い時期の臨床試験開始を目指す」としており、同26日には非臨床試験の開始を発表しました。

  田辺三菱製薬もワクチン開発に乗り出しています。同12日、カナダの子会社メディカゴが、SARS-CoV-2の植物由来ウイルス様粒子(VLP)の作製に成功したと発表。これを使ったCOVID-19向けワクチンの非臨床試験を行っており、「順調に進めば、ヒトでの臨床試験を今年8月までに開始するために当局と協議したい」(田辺三菱)としています。

このほか、アイロムグループのIDファーマは、中国・復旦大付属上海公衆衛生臨床センターとワクチンの共同開発で合意。両者はセンダイウイルスベクターを使った結核ワクチンを共同開発しており、その経験を生かして新型コロナウイルスに対するワクチンの開発を目指すといいます。


2020.3.25-ITmedia NEWS (産経新聞THE SANKEI NEWS)-https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2003/25/news059.html
阪大発ベンチャー、新型コロナのワクチン原薬完成

大阪大学発バイオベンチャーのアンジェスは24日、開発中の新型コロナウイルス予防用ワクチンの原薬が完成したと発表した。近く動物向け試験を始める。マウスやラット、サルなどに投与し、有効性や安全性などを確認する。問題がなければ、早ければ秋にも人への臨床試験を始める見通し。
   同社のワクチンは新型コロナウイルスのDNA(デオキシリボ核酸)を使う新たな手法で開発する。病原性を全く持たず、安全性が高く、短期間で製造できるのが特徴。投与後に体内でウイルスのタンパク質が作られ、免疫ができれば感染や重症化が抑えられるという。
   ワクチンの製造はタカラバイオが担当。またワクチンを細胞内に送り込む小型機器の開発には大手化学品メーカーのダイセルが携わっている。
   アンジェスは阪大医学部の森下竜一教授による研究成果を基に1999年設立。2002年に大学発バイオベンチャーとして初めて東証マザーズに上場した。


2020.3.13-JIJI COM-https://www.jiji.com/jc/article?k=20200313039830a&g=afp
【解説】新型コロナウイルスと季節性インフルエンザは別の物

【パリAFP=時事】筋肉や節々の痛み、のどの痛み、発熱──症状が似ているため新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)と季節性インフルエンザは同じようなものだと感じる人もいるかもしれない。だが専門家らは11日、両者は全く別の物だとあらためて強調している。

致死率
  COVID-19と確認された患者の致死率は3.5%前後だと判明している。
  感染していても気付かないケースが多い可能性があることも考えると、COVID-19の実際の致死率はこれよりも低いとは思われるが、季節性インフルエンザの致死率0・1%に比べると著しく高い。

 また、COVID-19の致死率は平均2%前後で、現在流行している季節性インフルエンザ株の約20倍だとする専門家もいる。

重症患者
 だがCOVID-19の本当の脅威は、その死者数ではない可能性が高い。専門家らによると本当の脅威は、入院を必要とする患者数が増えすぎ、医療システムが容易に崩壊する恐れがあることだという。
 今回の流行の発生源である中国で感染が確認された新型コロナウイルス感染者4万5000人を分析したところ、死亡した患者の大半が高齢者で、80歳以上の致死率が14.8%であることが明らかになった。
 だが中国の別の研究は、重症化した患者の41%が50歳未満だったのに対し、27%が65歳以上だったことを示している。

感染力
 感染症専門家らは、新型コロナウイルス感染者1人から2~3人の別の人にうつっていると推定している。一方、季節性インフルエンザは通常1.3人となっている。

ワクチンと治療法
 仏保健当局のジェローム・サロモン氏によると、人間はインフルエンザと100年以上共生している。インフルエンザについてはその間に研究が進んできた。
 COVID-19については、ワクチンや確実に効果があると証明された治療法がないことが、季節性インフルエンザとの最大の違いといえる。
 抗レトロウイルス薬の重症患者への投与や、一部の実験的治療など臨床試験で有望な結果が出ているものもあるが、一般に行うにはサンプルサイズが小さすぎる。
 世界中の大勢の科学者がCOVID-19のワクチン開発に懸命に取り組んでいるが、開発には数か月が必要で、現在の流行には間に合わない可能性が高い。

類似点
 だが、COVID-19にはインフルエンザと共通する特徴もある。握手を避ける、せっけんと水で頻繁に手を洗う、手で顔を触らない、症状があるときはマスクをするなど、感染スピードを遅らせるために個々人でできる対策があることだ。
 このような対策によって、インフルエンザや胃腸炎、その他の感染症と同様、新たな感染を抑えることができる。
 仏保健当局によると、トイレの後に必ず手を洗う人は10人に2人にすぎないという。また「せきやくしゃみをする時に、ひじやティッシュで口を覆う人は42%のみだ」。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕









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