電子戦とサイバー電磁波戦争-1



2020.5.18-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200518/k10012434901000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_054
自衛隊で初「宇宙作戦隊」発足 不審な人工衛星など監視へ

  自衛隊で初めての宇宙領域の専門部隊となる航空自衛隊の「宇宙作戦隊」が18日に発足し、防衛省は日本の人工衛星を守るため、不審な人工衛星や宇宙ごみを監視する体制の整備を本格化させることにしています。
  「宇宙作戦隊」は、東京の航空自衛隊府中基地におよそ20人の隊員で新設され、18日午後、東京 市ヶ谷の防衛省で、河野防衛大臣から阿式俊英隊長に隊旗が授与されました。
  宇宙作戦隊の主な任務は、日本の人工衛星を他国からの攻撃や妨害、それに宇宙ごみから守るための「宇宙状況監視」で、不審な人工衛星の動きや宇宙ごみの軌道の監視に当たります。
  具体的には今後、宇宙監視用のレーダーを山口県内に設置するほか、JAXA=宇宙航空研究開発機構やアメリカ軍とも連携して「宇宙状況監視システム」を整備し、令和5年度から運用を始める計画です。
  防衛省は、人工衛星は情報収集や通信、それに正確な位置情報の把握など、部隊の指揮に欠かせないとしていて、宇宙の監視体制の整備を本格化させることにしています。
  宇宙作戦隊の阿式隊長は「まずは人材育成が重要だと考えているので、シミュレーターなどを使った訓練を進めていく予定だ。宇宙状況監視を行ううえで、グローバルな宇宙監視ネットワークを運用するアメリカとの連携は不可欠だと考えているので、今後、情報共有などの在り方について検討を進めたい」と話していました。
防衛相「宇宙の領域でも優位性確保を」
  隊旗の授与式で、河野防衛大臣は「宇宙の領域でもわが国の優位性の確保が重要だ。システムの整備や育成をはじめ、本格的な運用に向けて課題は数多くあるが、新たな安全保障環境に一刻も早く適応するため、体制を構築しなければならない」と述べ、任務にまい進するよう指示しました。
  このあと河野大臣は、記者団に「『宇宙作戦隊』は、初めての宇宙領域を専門とする部隊で、国民の期待も非常に高いと思う。人材育成も進めなければならず各国との協力態勢を築きたい」と述べました。


2020.5.11-Sankei Biz-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200511/mca2005111203014-n1.htm
露軍の電子・サイバー戦「新たな領域」 無線遮断し偽メールで誘導
(1)
  宇宙・サイバー・電磁波という防衛上の「新たな領域」をめぐる最先端の軍事的脅威が10日、明らかになった。2014年から続くウクライナへのロシアの軍事介入で、ロシア軍は「電子戦」「サイバー戦」を一体化させた世界初の作戦を展開ウクライナ軍の無線通信を電子戦による電波妨害で遮断し、サイバー戦により携帯電話網を通じ虚偽指令をウクライナ軍兵士にメールで送信して誘導した上で、火砲などの攻撃を連動させていることが鮮明になった。
  中国がロシアと同様の作戦を行う能力を備えることにも防衛省・自衛隊は警戒を強めている対処力を強化するため、陸上自衛隊は新型電子戦装備の運用に向けて始動した。

ウクライナへのロシアの軍事介入についてはこれまで、電子戦によりウクライナ軍の無線通信や衛星利用測位システム(GPS)の利用を妨害しているとの指摘があったが、電子戦とサイバー戦の一体化に関する総合的な分析はなかった。
   ロシア軍はウクライナ軍の無線通信の利用を電子戦で妨げた上で、司令部などとの連絡に携帯電話を使わざるを得なくなったウクライナ軍兵士の携帯にメールなどで展開拠点を変更させる虚偽指令を送信。虚偽指令を信じ、ある地点に誘導された兵士を待ち伏せするように火砲などで集中的に攻撃を加えていた。
   ロシアのウクライナへの軍事介入は日本政府が一昨年に「防衛計画の大綱」を改定する要因になり、中国軍も実戦的な能力を向上させている。両軍の電子戦を任務とする航空機は日本周辺で電波情報の収集も行っている。
   こうした脅威を受け、陸自は今年度末から運用を始める新型電子戦装備「ネットワーク電子戦システム」の導入に着手した。運用する隊員の教育も7月から始める。

  車載式のネットワーク電子戦システムは指揮統制や電波の収集・妨害を担う5種類の装備がある。既存のシステムに比べ対応できる電波の周波数の範囲が広がったのが特徴で、各国が軍事用に利用する周波数を網羅する。
露軍の電子線「電子・サイバー戦が一体化」 廣惠(ひろえ)次郎陸将補に聞く
   宇宙・サイバー・電磁波という「新たな領域」の防衛に詳しい陸上幕僚監部指揮通信システム・情報部長の廣惠次郎陸将補が産経新聞のインタビューに応じた。廣惠氏は2月、ロシアの軍事介入を受けているウクライナを視察している。
-ウクライナ軍事介入の作戦上の特徴は
  「ロシア軍(露軍)は電子戦装備の電波妨害でウクライナ軍(ウ軍)の無線通信を使えないようにし、連絡を取り合うためウ軍兵士が私物の携帯電話を使わざるを得ない状況に追い込んだ。その上で携帯に露軍の作戦を有利にするメッセージをメールなどで電子戦装備から送っている」
(2)
 「民間インフラである携帯電話網に入り込むのは電波による電子戦で、それにより携帯網をオンライン状態のようにしてメッセージを送りつけたりデータを改竄(かいざん)したりするサイバー戦の要素も一体化させた。世界で初めての非常に高度な作戦だ。民間インフラが利用され、一般国民の携帯も巻き込まれる恐れがある」
-メッセージにはウ軍兵士に展開拠点を変更させる偽の指令や、「攻撃されるから逃げろ」などと兵士の士気を低下させることを狙ったものもあった
  「ウ軍兵士が偽の指令通りに誘導されれば火力攻撃を集中させ、兵士の携帯電話の電波発信源も割り出し、目標にして正確な火力攻撃につなげる。士気を低下させるメッセージは露軍の情報部隊が作成しているとみられ、実際に火力攻撃を受けているウ軍兵士はメッセージを信じやすく、心理戦も組み合わせている」
-電子戦とサイバー戦に心理戦も融合させた三位一体の作戦だと
  「加えて火力戦闘部隊も結びついている。ウクライナでの作戦はハイブリッド戦と指摘され、新たな領域の作戦だけが注目されがちだが、従来の火力攻撃などを有効にする戦い方がハイブリッド戦で、ウクライナでの作戦は典型だ。こうした戦い方に備えなければならない」
  「電磁波を使う電子戦は昔からあるが、今は部隊と装備が情報通信ネットワークでつながり、ネットワークを切れば相手は部隊と装備を動かすことができず、すべてを攻撃したのと同じ効果をもたらす。ネットワークの切断合戦の時代に入り、電磁波の戦いも新たな領域に位置付けられた」
-中国軍も「網電一体戦」として電子戦、サイバー戦、心理戦を一体的に展開する戦いを重視している
  「露軍がウクライナで実践したことと考え方は同じだ。露軍は欧州側で行ったことは極東側でも適用し、それを中国軍が模倣する可能性がある。中国軍が今後何をしようとしているか予測するためにもウクライナでの戦い方を精緻に分析することが欠かせない」(聞き手 半沢尚久)
電子戦
  電波などの電磁波を利用した戦い。(1)相手の通信機器やレーダーに強い電波などを当てて機能を妨げる電子攻撃(2)電波の周波数変更や出力増加で相手の電子攻撃を無効化する電子防護(3)攻撃と防護のため相手の使用電波を把握する電子戦支援-がある。
  ウクライナへの軍事介入 2014年にロシアがウクライナ南部のクリミア半島を併合し、東部で親露派武装勢力を支援する形で軍事介入した。民兵勢力らに続いて正規軍を投入したとされ、1万人以上の死者を出し、今も終結していない。







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