ウクライナ-2024年11月~2025年09月


2025.09.29-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250929-TMSPWY3CWZISLHKBI5VFR2642U/
「戦況変える万能薬でない」露のペスコフ報道官、米製トマホークのウクライナ供与案に主張
(小野田雄一)

  バンス米副大統領がロシアの侵略を受けるウクライナ米国製巡航ミサイル「トマホーク」の供与を検討していると述べたことについて、ペスコフ露大統領報道官は29日、「ロシアはその発言を聞き、分析している」と述べた。ペスコフ氏はまた、トマホークが「ウクライナにとって戦況を変えられるような万能薬ではない」とも主張。仮に供与されても戦場での露軍の優勢は変わらないとの見方を示した。

  報道陣への発言をタス通信が伝えた。ペスコフ氏は仮にトマホークがウクライナに供与された場合、「ウクライナ軍が発射するのか、あるいは米軍が発射するのか、誰が攻撃目標を指定するのか」といった疑問点があると指摘。ロシアはこうした問題を詳細に検討するとした。
(小野田雄一)


2025.09.29-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250929-ESE44X3ZINLD5NOUP5X32ILPJE/
ロシア軍が無人機・ミサイルで大規模攻撃 ウクライナ・キーウ、4人死亡

  ウクライナの首都キーウ28日、ロシア軍によるミサイルや無人機の大規模な攻撃があり、12歳の少女を含む4人が死亡した。ウクライナのゼレンスキー大統領は「残忍な攻撃だ」と非難し、ロシアへの圧力強化を各国に訴えた。27日から南部ザポリージャ州なども攻撃を受け、けが人は合計で少なくとも40人に上ったとしている。

  キーウでは28日未明、防空システムが作動し、複数の爆発音が断続的に聞こえた。市内中心部などでがれきが落下して火災が発生。ゼレンスキー氏によると、医療施設の建物のほかタイヤ工場などが被害を受けた。市民らは深夜の警報で、シェルターへの避難を余儀なくされた。
  ザポリージャ州のフェドロフ知事によると、民家や集合住宅が誘導爆弾により破壊された。子どもを含む20人以上が負傷したとしている。(共同)


2025.09.27-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250927-G7MT2C43VZKNLF642YAPE63ZOE/
ウクライナのロシア領内攻撃容認に前向きか トランプ米大統領、確約はせず

  米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は26日、トランプ大統領が23日にウクライナのゼレンスキー大統領と会談した際、米国製の長射程兵器を使ったロシア領内攻撃を容認することに前向きな姿勢を示したと報じた。確約まではしなかったという。米ウクライナ両政府高官の話だとしている。

 トランプ政権は今年春以降、バイデン前政権の決定を覆し、ロシア領内攻撃を制限していると伝えられていた。トランプ氏は停戦交渉の停滞にいら立ちを強めており、攻撃容認に転じれば、戦局に大きな影響を与える。ロシアの反発は必至だ。
  米ニュースサイト、アクシオスによると、ゼレンスキー氏は会談で、トランプ氏に巡航ミサイル「トマホーク」の提供を要請トマホークは、欧米がこれまでウクライナに供与したミサイルよりも長射程で、ウクライナ国内からロシアの首都モスクワや第2の都市の北西部サンクトペテルブルクに届く(共同)


2025.09.22-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250922-Z4PD2KNRK5L73AJZRA5G7PG56M/
ロシアのウクライナ攻撃兵器に日米中など外国製部品13万2000点 ゼレンスキー氏が指摘

  ウクライナのゼレンスキー大統領21日の動画声明で、ロシアがこの1週間にウクライナへの攻撃で使用した無人機や誘導爆弾、ミサイルには、13万2000点以上の外国製部品が使われていたと明らかにした。欧米や中国、日本を含む各国の技術がロシアの兵器製造に役立っていると指摘し、制裁によって供給ルートを断つ必要があると強調した。

  ゼレンスキー氏は、欧州連合(EU)欧州委員会が公表した新たな対ロ制裁案を改めて評価。米国に同調を呼びかけた。
  ゼレンスキー氏は23日からの国連総会一般討論演説に合わせて米ニューヨークを訪問する。トランプ米大統領ら各国首脳と会談し、戦闘終結後の「安全の保証」や対ロ制裁を協議する見通しだ。動画声明では「世界に力強い行動を促すことが重要だ。力なくして平和は実現しない」と訴えた。(共同)


2025.09.21-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250921-23FMFBITLRE5NEQPCBNKPRWLKA/
ウクライナのインフラはなぜ止まらないのか 日本の企業人とも重なる死闘、初めて描く書籍
(まつばら・みほこ)

  2022年2月のロシアによる侵攻以来、ウクライナが3年半以上も戦い続けられるのはなぜか。その陰にある電力や通信、金融、運輸などのインフラ企業の奮闘を初めて描いた「ウクライナ企業の死闘」(産経新聞出版)が今月出版された。著者でNTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジストの松原実穂子さんは「危険をかえりみず働くウクライナの名もなき企業人たちの奮闘に畏敬の念を覚える」と話す。

娘を残し殉職した技術者ら
  昨年11月、ウクライナ南部オデーサ。国営電力会社の変電所が攻撃を受け、電気技師の男性2人が死亡した。勤務中の急襲だった。
  1人は高度な技能を持つプロフェッショナル。もう1人は全面侵攻後、23年5月までウクライナ軍に従軍し、復員後は電気技師として働いていた。それぞれ、10歳と14歳の娘が残された。同社はフェイスブックの投稿にこうつづった。
  「このような犠牲は、残念ながら、ウクライナの家庭の灯りを守る従業員たちの勇気と献身を痛切に思い起こさせる」
  本書によると、ロシアによる全面侵攻以来、ウクライナ電力網の4割を運営する大手電力会社「DTEK」では6千本以上の送電線と1千カ所のインフラ施設を復旧させた。一方で開戦から1年だけで、ロシアの攻撃により従業員4人が殉職したほか、非番時に空爆で11人が死亡。従軍中の126人が戦死した。
  技術者たちは常に砲撃の危険にさらされており、空襲警報が鳴っているときは防空壕に飛び込む。近くになければ橋の下など隠れられる場所を探す。送電線の修理中に地雷を踏んで命を落とした技術者もいるという。
軍人ではない普通の人々が
  著者の松原さんは、サイバーセキュリティーの専門家。今回のロシアによる全面侵攻後も、重要インフラへのサイバー攻撃をめぐる両国の攻防について情報収集してきたが、やがて、そうした企業で働く人々の献身的な闘いに深く心を打たれたという。 
  「私もNTTというインフラ企業で働いているが、現場に踏みとどまって発電所などの運用や修理を続ける技術者たちの状況は、過酷という月並みな言葉では足りない。途方もないプレッシャーの中で業務を続けている」
  本書では電力・エネルギーのほか、通信、金融、運輸の各インフラ業界に一章ずつを割いている。携帯電話の基地局がミサイルやドローン攻撃で破壊されても、現場に走り修理に当たる通信会社の技術者ら。空爆の中、悪路を通ってATMまで現金を届ける銀行員たち。身の危険を冒して鉄道を走らせ、国民や兵士、物資を運ぶ鉄道マン…。
  松原さんは「軍人ではない普通の人々が、どんなに打撃を受けても、それにあらがい、対応し、素早く立ち直るレジリエンスの能力を発揮している。さまざまな苦境に屈せず、立ち向かい続けている」と指摘し、こう続けた。
  「そのさまは、東日本大震災や能登半島地震など数々の大規模自然災害にもひるまず、インフラを復旧し経済や社会生活を支えてきた日本の企業人たちの矜持とも重なる」

台湾有事の安全保障へ教訓
  ウクライナへの軍事侵攻が始まって、すでに3年半以上。この間、戦争についておびただしい数の本が出版されたが、戦時経済と安全保障を支えるインフラ企業の闘いに光を当てた本は、国内はもちろん、海外でも見当たらないという 
  松原さんは、ウクライナ企業の経験が、日本が直面する台湾有事リスクなどへの備えになると指摘する。
  「台湾有事での日本の役割、とりわけ自衛隊や在日米軍が果たし得る役割を考えると、日本の重要インフラが狙われてもおかしくない平時のいまこそ、たとえばウクライナでは業界ごとの縦割りの事業継続計画(BCP)しか作っていなかったことなど、彼らから教訓を学ぶべきだと思う。企業人だけでなく、重要インフラの所管官庁の方々にも読んでもらいたい」

(まつばら・みほこ)
  早稲田大卒業後、防衛省などに勤務。現在はNTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト。著書に「サイバーセキュリティ」「ウクライナのサイバー戦争」など。令和4年、第23回正論新風賞。産経新聞「正論」メンバー。


2025.09.21-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250921-LVKEGVLMHFO4RA3TCOYWHJBCNU/
ゼレンスキー大統領、米国の「強力な制裁措置期待」 条件付け実施延期のトランプ氏意識か

  ウクライナのゼレンスキー大統領20日の動画声明で、欧州連合(EU)欧州委員会が19日に示したロシアへの新たな制裁案に謝意を示した上で、トランプ米政権も「強力な制裁措置を取ることを期待する」と述べた。対ロ制裁の強化を公言しながら、条件を付け制裁を延期するトランプ米大統領を意識した発言とみられる。

  ゼレンスキー氏は週明けに国連総会一般討論演説に合わせて米ニューヨークを訪問し、トランプ氏と会談する予定。対ロ制裁も議論したい考えだ
  EUの新制裁案は、EU加盟国によるロシアの天然ガス輸入を2026年末までに全面停止するなどの内容で、従来の期限を1年前倒しした。実施にはEU加盟国の同意が必要になる(共同)


205.09.18-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250918-UUHGUFFNSVI7ZFNZRNQPOITE3Y/
ゼレンスキー氏「ロシア軍に新たな攻勢余力なし」 激戦地でウクライナが一部反撃
(小野田雄一)

  ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領17日、ウクライナ軍が露軍の夏季攻勢を失敗に終わらせたとし、多大な損害を被った露軍にはもはや新たな大規模攻勢を仕掛ける戦力は残っていないとする認識を示した。ウクライナの首都キーウを訪問した欧州連合(EU)欧州議会のメツォラ議長との会談後の共同記者会見での発言を現地メディアが伝えた

  ゼレンスキー氏は、露軍が夏季攻勢での攻略目標として、ウクライナ北東部スムイ州▽東部ドニプロペトロウスク州▽東部ドネツク州ポクロウシク▽南部ザポリージャ州-の4方面を選んだと指摘。いずれの方面でも露軍は多大な人的損害を出したとし、「露軍には現時点で大規模な攻撃作戦を行うための戦力は残っていないだろう」と述べた。
  最激戦地の一つであるポクロウシク方面では現在、露軍の優勢が続いているものの、ウクライナ軍部隊や同国の有力軍事メディア「ディープステート」によると、ウクライナ軍が一部の集落を奪還するなど一定の反撃に成功している。
  また、ウクライナ軍報道官によると、東部ハルキウ州の激戦地クプヤンシクでは最近、露軍部隊が天然ガスパイプラインの内部を通って同市北部に侵入したものの、程なく察知したウクライナ軍がパイプラインに水を流し込み、パイプラインを使用できなくした。ウクライナ軍が現在、市内に侵入した露軍部隊の掃討作戦を続けているという。
  ウクライナ軍は2023年の大規模反攻の失敗後、守勢に転換。防衛線を守りつつ、攻勢を維持できない水準まで露軍に損害を与えようとする戦術を進めてきた。同時に露国内の製油施設を長距離攻撃で損傷させ、ロシアの継戦能力を低下させる作戦も展開している。
(小野田雄一)


2025.08.18-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250818-E2FI6XMXWVL6BCGY6XPFOB5EPQ/
ゼレンスキー氏、領土割譲前提の和平を改めて否定 トランプ氏との会談で立場を伝達へ

  ロシアの侵略を受けるウクライナゼレンスキー大統領は17日、ロシアとの和平交渉について「現在の前線に基づいて始められるべきだ」と指摘した。また、ウクライナ憲法上、「領土割譲や土地の取引は不可能だ」とも強調した。ゼレンスキー氏は18日のトランプ米大統領との対面会談を前に、ウクライナ領の対露割譲を前提とする和平には応じられないとの立場を改めて示した形だ

  訪問先のブリュッセルで、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長との共同記者会見での発言をウクライナメディアが伝えた。
  これに先立ち、複数の欧米メディアは、15日の米露首脳会談で、プーチン露大統領がウクライナ東部ドンバス地域(ドネツク、ルハンスク両州)の対露割譲を条件に停戦に応じるとトランプ氏に伝達したと報道。また、米露首脳会談後の電話協議でトランプ氏がゼレンスキー氏と欧州諸国首脳に対し、プーチン氏の提案を支持する考えを示したとも報じていた。
  現在、ルハンスク州はほぼ全域がロシアの支配下にあるものの、ドネツク州はなおウクライナが面積の約3割を保持。ドンバスの対露割譲が実現した場合、ロシアは戦闘なしでドネツク州全域を掌握できることになる。
  ゼレンスキー氏は会見で「ロシアはドネツク州で成功していない」と指摘。領土問題はプーチン氏との直接協議で解決する考えを改めて示したほか、領土問題を検討するためにも無条件の即時停戦が必要だと訴えた
  ゼレンスキー氏は18日のトランプ氏との会談でもこうしたウクライナの立場を伝える見通しだ。
(小野田雄一)


2025.08.18-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250818-RSMQNYQQI5JNJGZEMZVKM2PWRY/
ウクライナの「安全の保証」提供で「ロシアと合意」米特使表明 NATOの集団防衛に類似
(ワシントン支局)

  トランプ米政権のウィットコフ中東担当特使17日、米CNNテレビの番組で、ウクライナに対し北大西洋条約機構(NATO)の集団防衛に類似した「安全の保証」を提供することで、ロシア側と合意したと述べた。15日のトランプ米大統領とプーチン露大統領との首脳会談で、プーチン氏が容認したと明らかにした。

  プーチン氏はウクライナのNATO加盟を認めない立場だ。これに対し、ウィットコフ氏は番組で、NATOの集団防衛を定めた北大西洋条約第5条を巡り「米国と(欧州の)他の国々がウクライナに対して、実質的に第5条に類似した文言を提供できることで(露側と)合意に至った」と話した。
  ロシアに侵略されたウクライナが求める「安全の保証」に関し、トランプ政権は米国の関与に慎重な姿勢を貫いてきた。ウィットコフ氏は、ウクライナに提供する新たな「安全の保証」が「ゲームチェンジャー」になると語った。
(ワシントン支局)


2025.08.17-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250817-E3K5MIKO6ZL4JCDUZUIQ2P2XDY/
18日の米ウクライナ首脳会談、欧州首脳も同席へ ゼレンスキー氏の要請受け

  欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長17日、米ワシントンで18日に予定される米ウクライナ首脳会談に、自身や欧州諸国の首脳も同席するとX(旧ツイッター)への投稿で明らかにした。ウクライナのゼレンスキー大統領から、同席の要請を受けたとしている。

  ドイツ政府は17日、メルツ首相が会談に同席するため訪米すると発表した。
  フォンデアライエン氏によると、15日の米ロ首脳会談を受けた今後の対応を協議する17日の有志国オンライン会合に、ブリュッセル入りしたゼレンスキー氏と共に参加。両氏はそのままワシントン入りするとみられる。(共同)


2025.08.15-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250815-GTRIOSVMFVLZXHDKNGEOYLHBCI/
ウクライナ大統領妻、オレナさんインタビュー 万博出展で感謝「広島のように復興したい」
(黒川信雄)

  大阪・関西万博の会場で今月5日に行われたウクライナの「ナショナルデー」式典出席のために訪日した同国のゼレンスキー大統領の妻、オレナさん15日までに産経新聞の書面インタビューに応じた。ロシアの侵略を受ける中、日本の支援でパビリオンを出展できたとし「私たちの声を伝える機会をいただけた」と感謝。訪日中の6日に広島への原爆投下から80年を迎えたことにも触れ「広島のように復興したい」と語った。

  ウクライナのパビリオンは複数の国がブースを構えて出展する共同館(コモンズC)にある。IT技術で戦時下の人々の暮らしを紹介しつつ、侵略で危機にさらされる自由や人権などの価値観は決して売り渡すことができないものだと訴える内容になっている。
  ウクライナは当初、パビリオン出展を断念したが、日本の全面的な支援を受け出展が決まった。オレナさんも5日、同館を訪問した。
  オレナさんは、ロシアの侵略に「多くの国際機関や著名人、国家が断固たる姿勢を示すことに躊躇(ちゅうちょ)している」現状があると指摘。そのような中、パビリオンの展示は「脅威にさらされたときに、大切な価値を守るため、どのような行動を取る決意があるかを人々に問いかけている」と述べた。その上で、同館への多数の来場を「大変にうれしく思う」と喜びを語った。
  ウクライナ国内では日本の医薬品や医療品が「数十万人の命を救っている」とし、ロシア軍の攻撃で電力設備が破壊される中、日本が寄付した発電機が「数百万世帯に明かりと暖房を届けた」と感謝した。地雷除去用の重機も、ロシア軍から奪い返した領土で使われていると明かした。
 戦争で夫のゼレンスキー大統領が変わったと感じるかとの質問には、「人は変わるのではなく、困難に直面したときこそ本当の強い力を発揮することができるのだと思う」と答えた。
  6日を日本で過ごした事実にも触れ「学生時代に(広島で被爆して12歳で亡くなった)佐々木禎子さんについて学んだ」と語り、「ロシア軍に破壊された多くのウクライナの都市にとり、復興した広島の姿は希望を与えてくれている」と話した。
(黒川信雄)


2025.08.02-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250802-MUQNKVTOMRKYHCVLKYJNAZPBYY/
ロシア、北朝鮮に攻撃型無人機技術を提供し生産支援か ウクライナが「脅威」と日本に伝達

  ウクライナのイエルマーク大統領府長官1日、岡野正敬国家安全保障局長とテレビ会議を実施したと通信アプリに投稿した。イエルマーク氏は日本側に、ロシアが北朝鮮に攻撃型無人機の技術を提供し、生産を支援していると伝達した。

  イエルマーク氏は、ロシアと北朝鮮は軍事的な結び付きを強めており「ロシアによる侵略はウクライナだけの問題でなく、世界的な脅威だ」と指摘。日本に対ロ制裁の強化を求め、防衛や安全保障分野での定期協議を開催することで合意したと明らかにした。(共同)


2025.07.14-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250714-EF6LYRI7XVI35NO5N4L2GTRTWM/
ゼレンスキー大統領「露軍の夏季攻勢は失敗しつつある」 ロシアに新たな長距離攻撃を予告

  ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領13日、露軍の夏季攻勢が失敗に終わりつつあるとの認識を示した。ウメロフ国防相やシルスキー軍総司令官らと戦況に関する会議を開いた後、交流サイト(SNS)で表明した。「戦争を露領内へ移すために必要な全てのことをする」とし、「(ロシアへの)新たな長距離攻撃を準備している」とも明らかにした。

  ゼレンスキー氏によると、会議では東部ドネツク州ポクロウシクや東部ハルキウ州、南部ザポリージャ州、北部スムイ州など「重要方面の戦況」が協議された。ゼレンスキー氏は「攻勢の拡大を図ろうとする露軍の試みはウクライナ軍の防衛で失敗に終わっている」とし、「この夏、露軍部隊(の前進)は露司令部の期待を大幅に下回っている」と指摘した。
  ウクライナ軍報道官は13日、東部ドニプロペトロウスク州の州境で両国軍の戦闘が続いているものの、同州内に露軍はいないと説明した。ウクライナメディアが伝えた。
  露国防省は6月上旬、露軍が同州に進軍したと発表。親露派勢力幹部は同月下旬、露軍が同州の集落1カ所を初めて制圧したと主張していた。
  ウクライナの有力軍事メディア「ディープステート」は今月12~13日、ドネツク州と東部ルハンスク州の計3集落が露軍に制圧されたと伝えた。
(小野田雄一)


2025.07.14-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250714-JTFEOGN2DJL33EK4Y2RIEPA32E/
ウクライナ「ロシアの工作員男女2人を殺害」と発表 治安当局幹部暗殺の容疑者
(小野田雄一)

  ウクライナの治安機関「ウクライナ保安局(SBU)」13日、首都キーウ近郊でロシアの治安・諜報機関「露連邦保安局(FSB)」の工作員の男女2人を殺害したと発表した。2人は10日にSBUのボロニッチ大佐(50)が暗殺された事件の容疑者だったという。潜伏先を突き止めたSBUが2人を拘束しようとしたところ、2人は抵抗し、銃撃戦の末に射殺されたとした。

  ウクライナ警察当局は13日、2人が「外国籍」だったと発表した。具体的な国籍には言及しなかった。ロシアは13日時点でウクライナ側の発表にコメントしていない。
  ボロニッチ大佐は10日朝、キーウで何者かに拳銃で撃たれて死亡した。犯人は逃走していた。
  ウクライナメディアによると、ボロニッチ大佐は1990年代にSBUに入局。ロシアがウクライナ南部クリミア半島を一方的に併合した2014年以降、さまざまな対露作戦に従事してきた。昨年夏にウクライナが着手した露西部クルスク州への越境攻撃でも重要な役割を担ったという。 
(小野田雄一)


2025.07.12-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250712-EYL5GSEXJFPKVH3EBKZTNMOAHA/
トランプ氏、対露融和からウクライナ支援に方針転換? ロシアは警戒強める
(小野田雄一)

  ロシアによるウクライナ侵略で、対露融和姿勢が指摘されてきたトランプ米大統領が最近、ウクライナを積極支援する方針へ転換したかのような動きを見せている。トランプ氏が初めて大統領権限でウクライナに兵器を供与する方針を固めたと報じられたほか、トランプ氏は14日にロシアに対する「重大な声明」を出すとも予告した。ウクライナはトランプ氏の変化を歓迎する一方、ロシアは警戒感を強めている

「大規模制裁」発表の可能性
  トランプ氏は従来、ウクライナへの軍事支援に否定的な立場を示してきた。しかし、8日、ウクライナへの兵器供与を一部停止するとした米国防総省の発表に関し、自身の決定ではないと弁明。軍事支援を続ける考えを表明した。
  また、ロイター通信は10日、消息筋2人の話として、トランプ氏がバイデン前米大統領の手法にならい、大統領権限を使ってウクライナに兵器を供与する意向を固めたと報道。供与の規模は3億ドル(約440億円)程度になる見込みだとした。ロイターによると、トランプ政権は従来、バイデン前政権時代に供与が決定された兵器しかウクライナに渡していなかった。
  さらにトランプ氏は10日、ロシアに関する「重大な声明」を14日に出すと予告した。欧米メディアは露産石油の禁輸に関わる大規模制裁の発表である可能性があると伝えた。
米国の基本方針に回帰
  トランプ氏の対露姿勢の変化の背景には、自身の停戦の提案を受け入れようとしないロシアへの不満があるとの見方が強い。トランプ氏は5月下旬、ウクライナで民間人が多数死傷した露軍の長距離攻撃を受け、「プーチン露大統領は正気を失った」と発言。その後もロシアを批判する一方、最近は米国がウクライナの防衛を支援すべきだとの考えを示していた。
  米CNNテレビは今月8日、最近のトランプ氏の言動について「ロシアの侵略に対抗するという数十年来の米国の基本方針に回帰した」と指摘。トランプ氏はロシアに寛容だったがロシアの強硬姿勢を変えられず、「ロシアが敵対者だと学んだ」とも分析した。
失望感にじませるロシア
  4日にトランプ氏と電話会談したウクライナのゼレンスキー大統領は「過去最良で最も生産的な会談だった」と述べ、トランプ氏との接近を歓迎した。
  一方、米国の兵器供与停止決定を歓迎してきたペスコフ露大統領報道官9日、供与再開の発表を受け、「トランプ政権がウクライナ和平プロセスを政治・外交の地平に引き上げることを期待する」と述べ、失望感をにじませた。ペスコフ氏は11日、トランプ氏が予告した「重大な声明」についても「ロシアは声明の全てのニュアンスを注意深く記録する」と警戒感を隠さなかった
(小野田雄一)


2025.07.12-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250712-53IHP6R54JPFTBEAATTPUFUUAA/
米が軍事支援再開、ゼレンスキー大統領が確認 軍備増強へ「最高のシグナル受け取った」
(小野田雄一)

  ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領11日のビデオ声明で「(軍事)支援物資の輸送が再開されている」と述べ、停止されていた米国からの兵器供与が再開されたことを確認した。「米国や欧州諸国から最高レベルの政治的シグナルを受け取っている」とも述べ、米欧の協力で軍備や防空力をさらに増強するめどが立ったとの認識も示した。

  米国防総省は今月、備蓄兵器の減少を理由にウクライナなどへの武器供与の一部停止を発表。供与が停止された兵器には、防空システム「パトリオット」用ミサイルや空対地ミサイル「ヘルファイア」、155ミリ砲弾などが含まれていると伝えられた。
  ただ、トランプ米大統領はその後、ゼレンスキー氏との電話会談などを行い、ウクライナへの兵器供与を続ける意向を示した。
  トランプ氏は10日、米メディアに、米国がウクライナにパトリオット用ミサイルを供与し、北大西洋条約機構(NATO)加盟国がその費用を負担するとする合意が成立していると説明した。
  ウクライナメディアによると、トランプ政権のケロッグ特使(ウクライナ担当)は11日、ウクライナの首都キーウを14日から1週間訪れると発表した。ウクライナ外務省もケロッグ氏の訪問を確認した。
(小野田雄一)


2025.06.26-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250626-R4C75TCJ7NMWVNHJBJEULE2RAA/
欧州各国、ウクライナ支援のドローン投入加速 「現地訓練は役立つ」ノウハウ吸収に期待も

  【パリ=三井美奈】国防増強を急ぐ欧州各国が、ウクライナ支援を通じて軍用ドローンの量産に動き出した。ウクライナは今年、「使い捨て」の攻撃ドローンを中心に450万機以上の調達目標を掲げており、戦場で培われたノウハウを吸収しようと各国が相次いで協力計画に参入する。

  欧州連合(EU)のクビリウス欧州委員(防衛産業担当)は6日、産業界の会合で「われわれはウクライナの戦争に学ぶべきだ」と訴えた。ロシア、ウクライナは今年、それぞれ400万機のドローンを戦場に投入する見込みで、2カ月ごとに技術革新が必要な状態だと強調した。
 ウクライナの攻撃では、FPV(1人称視点)ドローンが「主役」になりつつある。FPVは操縦者が、ゴーグルや画面でカメラ映像を見ながら動かす仕組み。爆薬を積んで標的に突っ込む「使い捨て」型が大量投入されている。価格も大型武器に比べて安い。米紙ニューヨーク・タイムズによると、ウクライナ軍が1日、ロシア軍飛行場を急襲し、戦闘機41機を破壊した際には、1機600ドル(約9万円)相当のドローンが使われた。
  ウクライナ国防省は3月、今年はFPVドローンだけで450万機を調達すると発表した。昨年の実績は150万機で、大幅な増強となる。さらにゼレンスキー大統領は20日、「迎撃ドローン」の開発に意欲を示した。ロシアがイラン開発の攻撃ドローンを投入しているのに対抗する狙いがある。すでにドイツが資金協力に合意したと明かした。
  欧州各国は、国内で軍民協力によるドローン開発を進めているさなかにある。ウクライナ支援でも、政府と産業界の連携が目立つ
  フランスのルコルニュ国防相は6日、仏自動車メーカーがウクライナにドローン製造ラインを設ける計画だと述べた。仏民放テレビでの発言。ウクライナへの迅速な軍事支援が可能なうえ、「仏軍の利益にもなる。現地の技術や訓練は役立つ」と利点を強調した。
  英国も23日、ウクライナとのドローン提携を発表した。ウクライナが前線で取得したデータを英防衛関連企業に供給し、英側はこれを元に製造したドローンをウクライナに送る計画だ。オランダは60万機のドローン製造に向け、ウクライナ産業界と契約を締結した。


2025.06.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250601-5PTUO5KAQFLCDDOY5OHDXFW4GU/
「ロシア軍がザポリージャ州で積極攻勢仕掛けている」 ウクライナ軍総司令官が戦況報告
(小野田雄一)

  ロシアによるウクライナ侵略で、ウクライナ軍のシルスキー総司令官は5月31日、5月の戦況報告を行い、同国南部ザポリージャ州で露軍が「著しく活発化し、積極的な攻勢を仕掛けている」と述べた。シルスキー氏はまた、露軍がウクライナ北東部スムイ州の国境地帯や、東部ドネツク州ポクロウシクやトレツク、リマンなどの各方面にも戦力を集中させていると指摘した。

  ザポリージャ州の戦況は過去1年以上、膠着(こうちゃく)状態が続いてきた。ただ、ロシアはウクライナに対し、停戦条件の一つとして、一方的に併合を宣言したザポリージャ州を含む東・南部4州からの軍の撤退を求めているとされる。ロシアはウクライナが停戦に応じなくても武力で目標を達成できるとアピールするため、ザポリージャ州で攻勢を強化している可能性がある。
  一方、スムイ州に関しては、ロシアは国境地帯に「緩衝地帯」を設ける方針で、これまでに複数の集落を制圧している。
  スムイ州当局は31日、新たに11集落を住民の強制避難対象に指定した。対象の集落は計213集落になった。
  ウクライナメディアによると、ドイツ大衆紙ビルトは31日、過去1週間に露軍がスムイ州で3集落▽東部ハルキウ州で1集落▽ドネツク州で14集落-の計18集落を制圧したと報じた。(小野田雄一)


2025.05.09-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250509-Z3MICFC7NBMMFDJJ6QZ2UUYLRM/
ハンガリースパイの元軍人男女を逮捕 ウクライナ保安庁、軍事情報をハンガリー将校に提供

  ウクライナ保安庁9日、ハンガリー情報機関の工作員となり国内でスパイ活動を行っていたとして、元ウクライナ軍人の男女2人を逮捕したと発表した。共にウクライナ国籍とみられる。隣国ハンガリーのスパイ網摘発は「史上初」で有罪なら終身刑が言い渡されるという。

  ハンガリーは北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)の加盟国。現在のオルバン政権はロシア寄りの姿勢で知られる。
  発表によると容疑者の男(40)は2024年9月以降、ハンガリーと国境を接する西部ザカルパチア州で、軍部隊の配置や対空ミサイルの配備状況などを調査。ハンガリーに渡航して情報機関に調査結果を報告し、現金を受け取った。
  容疑者の女は今年まで所属していた部隊の、ザカルパチア州内での防衛システムに関する情報を提供するよう求められていた。2人を指揮していたのはハンガリー軍情報部門の将校という。


2025.05.03-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250503-BTTXEWTSKJJQFG6KD3B6WTVYLE/
ゼレンスキー大統領「芝居がかった演出だ」 ロシアの72時間停戦提案を拒否

  ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアが提案した5月9日の対ドイツ戦勝80年の記念日に合わせた72時間の停戦について、拒否する考えを示した本当に和平交渉の用意があるのであれば、米国提示の30日間の完全停戦に応じるべきだとした。ウクライナメディアが3日報じた。

  ゼレンスキー氏は、停戦実現後にロシアとの和平交渉に着手する考えを示しており「3日間では何も合意できない。30日間が必要だ」と指摘。ロシアの狙いについて「9日にモスクワを訪れる各国首脳らを安心させるためであり、芝居がかった演出だ」と述べた。(共同)


2025.05.3-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250503-6F5WFYNALVMO7GHXNUSV34UDEY/
ウクライナ無人機、ロシアの宇宙偵察施設攻撃か 施設損傷の情報なし

  ウクライナ国家安全保障・国防会議傘下の偽情報防止センターのコバレンコ所長2日、無人機がロシア南部スタブロポリ地方にある宇宙偵察施設「ズベズダ」に到達したと通信アプリに投稿した。ウクライナ軍による攻撃だとみられる。ロシア側から施設損傷の情報は出ていない

  スタブロポリ地方の知事は1日夜から2日未明にかけてウクライナ軍の無人機攻撃があったが負傷者はいないと発表した。詳細は明らかにしておらず、ズベズダかどうかには言及しなかった。
  コバレンコ氏によると、ズベズダはロシア軍参謀本部情報総局(GRU)組織の一部で、外国の人工衛星や軍事地帯の監視などを担っている。
  ロシア国防省は2日、1日夜から2日未明にかけてウクライナ軍の無人機121機を撃墜したと発表した。うち89機はロシアが実効支配するウクライナ南部クリミア半島上空で迎撃したとしている。クリミア半島の主要都市セバストポリのラズボジャエフ市長は今年最大の無人機攻撃になったと述べた。(共同)


2025.05.01-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250501-OC7WJYRO5RNUTPFY5E6HL2PUU4/
米とウクライナが鉱物資源協定に合意 当初案から譲歩も「安全の保証」確約せずと報道

  ブルームバーグ通信は4月30日、米ウクライナ両政府が、ウクライナの鉱物資源開発を柱とする包括的な経済協定で合意に達したと報じた。近く署名する見通し。米メディアによると、米側は軍事支援の費用回収について当初案から譲歩。ウクライナはロシアとの停戦交渉を仲介する米国と関係改善を図りたい考えで、合意は弾みになる。

  ウクライナのスビリデンコ経済相が訪米。英BBC放送によると、米国はウクライナが求めている「安全の保証」の確約はしていない。シュミハリ首相は30日、協定は対等な内容で、ウクライナの発展や復興への投資が目的だとの認識を示した。
  米国は当初、ロシアによる侵攻以降に提供した全ての軍事・経済支援に相当する額の支出をウクライナに求めていた。協定は過去の支援を含まず、今後の支援のみを対象にした(共同)


2025.05.01-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250501-UO6X7ZKS4VK2REQQEII2XXVFS4/
ウクライナ鉱物協定に米側が署名へ 当初案から譲歩、ベセント財務長官「合意の用意」

  ベセント米財務長官4月30日、ウクライナの鉱物資源開発を柱とする包括的な経済協定に米側が署名する用意があると述べた。ウクライナ側も合意に期待を示した。米メディアによると、米側は軍事支援の回収について当初案から譲歩した。ウクライナは合意実現を通じてロシアとの停戦交渉を仲介する米国と関係改善を図りたい考えだ

  米政府はウクライナに2つの追加文書への署名を求めた。ウクライナ政府関係者によると、両政府が設立する復興投資基金に関する文書で、署名にはウクライナ最高会議(議会)の批准が必要になる。
  ウクライナのスビリデンコ経済相が交渉をまとめるため訪米。ベセント氏はホワイトハウスで記者団に、ウクライナ側が29日に合意文書の一部変更を求めたと説明した。調整を続けている。
  米国は当初、ロシアによる侵攻以降に提供した全ての軍事・経済支援に相当する額の支出をウクライナに求めていた(共同)


2025.04.28-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250428-OK3H6NGR35ILDDKQNZZ6H4SKVY/
ウクライナ外相「なぜ5月8日まで待つのか」「直ちに停戦を」 ロシアの一時停戦発表受け

  ロシアが5月9日の対ドイツ戦勝記念日に合わせた停戦を発表したことを受け、ウクライナのシビハ外相は28日、X(旧ツイッター)で「ロシアが真に平和を望むのであれば、直ちに停戦しなければならない」と訴えた。ウクライナは永続的な停戦の用意があり、米国が示した30日間の完全停戦を受け入れるとの立場を重ねて表明した。

  ロシアは5月8日から72時間の停戦を一方的に発表したが、シビハ氏は「なぜ8日まで待つのか」と非難ロシアが今すぐ30日間の停戦を受け入れれば「(ロシアでの戦勝記念日の)パレードのため」の見せかけではなくなると指摘した。(共同)


2025.04.25-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250425-XAY24KMFQJP3BB52ROPLCFNFWA/
「領土譲歩が解決策に」キーウのクリチコ市長、停戦前向き ゼレンスキー氏に批判的な立場

  ウクライナの首都キーウのクリチコ市長24日、ロシアとの停戦実現のため領土の譲歩が解決策になり得ると述べた。英BBC放送が25日伝えた。ウクライナに領土の譲歩を迫る米和平案受け入れに前向きな発言だ。クリチコ氏は国民的人気が高く、ゼレンスキー大統領に批判的な立場

  クリチコ氏は、キーウで12人が死亡した大規模攻撃後のインタビューで「シナリオの一つは領土を諦めることだ。不公正だが、暫定的な和平のために解決策となり得る」と語った。
  一方で「ウクライナ人はロシアの占領を決して容認しない」とも述べた。(共同)


2025.04.24-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250424-AVW5NO2655I75IXYF3PJDCWZCE/
米欧ウクライナがロンドンで停戦会合、閣僚級から引き下げ 米がウクライナに強い不満

  【ロンドン=黒瀬悦成】ロシアによるウクライナ侵略戦争の停戦に向けた米欧とウクライナによる会合23日、ロンドンで開かれた。17日のパリでの会合で米国が提示した新たな和平案への対応が主要議題となったが、ルビオ米国務長官が直前になって出席を取りやめたせいで会合は閣僚級から高官級に切り替えられ、和平のあり方を巡る米国と欧州、ウクライナの立場の隔たりは埋められなかったもようだ。

  協議には英国からラミー外相とヒーリー国防相、米国からケロッグ・ウクライナ担当特使に加え、フランスとドイツの高官が出席。ウクライナからはイェルマーク大統領府長官やシビハ外相、ウメロフ国防相が加わった。
  英首相府の報道官は「停戦に向けた実質的な協議をした」と述べた。ウメロフ氏は、ケロッグ氏との協議で停戦や安全の保証に関し「非常に生産的な話し合いができた」としている。・・・ただ、ルビオ氏が直前で欠席したのは、ウクライナのゼレンスキー大統領が米国の和平案に難色を示していることに対するトランプ米大統領の強い反発を示す狙いがあるとみられる。
  米メディアによると、米国が提示した和平案は、▽ロシアが2014年に一方的に併合したウクライナ南部クリミア半島をロシア領として認める▽ロシアが占領したウクライナ東・南部4州の実効支配を容認▽ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)非加盟を約束-など、ロシアの要求を大幅に受け入れた内容になっているとされる。

  ゼレンスキー氏は23日、ソーシャルメディアで「即時かつ完全な無条件停戦」を要求。ウクライナのスビリデンコ第1副首相は「ウクライナに交渉の用意はあっても降伏の用意はない」とし、クリミアをロシアに渡さないと強調した。
  対するトランプ氏は同日、クリミア半島の放棄に応じないゼレンスキー氏の言動は「ロシアとの和平交渉に極めて有害だ」と激越な調子で非難した。
  米政権は、ロシアとウクライナが和平案に早期合意しなければ「和平の仲介プロセスから離脱する」として揺さぶりをかけており、ウクライナは一層苦しい立場に立たされつつある。


2025.04.18-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250418-QYZYPSAZ65NQJCUUDGMO3ZNMCI/
「中国がロシアに武器供給」 ウクライナのゼレンスキー大統領が指摘、詳細は来週公表へ

  ウクライナのゼレンスキー大統領は17日の記者会見で、「中国がロシアに武器を供給しているとの情報を得た」と述べ「中国の代表者がロシア領内で兵器を製造している」と指摘した。詳細については「来週明らかにする」と語った。情報当局がもたらした内容としている。

  ウクライナ政府は、多数の中国人兵士がロシア軍に加わっていると主張しており、戦場で捕虜とした中国人兵士2人に首都キーウで記者会見させたばかり。兵器供給を巡る大統領の発言で対中関係は緊張が高まりそうだ。
  ゼレンスキー氏は「中国とロシアが防衛能力の強化に取り組んでいるとの事実をつかんでいる」と発言。武器市場や関係国を経て、中国側の兵器がロシア側に渡っている可能性にも言及した。(共同)


2025.04.09-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250408-SMD2IVHHJRNMDMKUQEKEGNNADI/
ゼレンスキー氏「さらに多くの中国人がいる」露軍の侵略に参加した中国人捕虜の動画を投稿

  ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は8日、最激戦地の東部ドネツク州で、露軍の一員として戦闘に参加していた中国人2人をウクライナ軍が捕虜にしたとX(旧ツイッター)で発表した。捕虜にした中国人兵士を撮影したとする動画も投稿した。中国人の所持品からは身分証や銀行カードなどが見つかったという。・・・ゼレンスキー氏は「われわれには、この2人のほかにもさらに多くの中国人が露軍にいることを示す情報がある」と指摘。ウクライナのシビハ外相に対し、中国側と接触して返答を求めるよう指示したとした

  シビハ氏は同日、「ロシアがウクライナ侵略戦争に中国国民を関与させたことを強く非難する」とXに投稿。中国に対しても「表明してきた平和への姿勢に疑問を投げかけ、国連安全保障理事会の常任理事国としての信頼を傷付けるものだ」と指摘した。その上で、説明を求めるため、駐ウクライナの中国大使代理をウクライナ外務省に召喚したと明らかにした


2025.03.28-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250328-T527AL5QW5PNXIKDOVC7KVXLJE/
「ロシア軍がスムイ州に春の攻勢も」ウクライナ警戒 双方がエネ施設攻撃を報告

  ロシアによるウクライナ侵略で、ウクライナ軍のシルスキー総司令官は27日、同国軍が越境攻撃を行った露西部クルスク州に隣接するウクライナ北東部スムイ州を視察した。SNSで発表した。シルスキー氏は「露軍がスムイ州に攻勢を仕掛けようとしている」と指摘した。

  ウクライナメディアの27日の報道によると、同国のゼレンスキー大統領もフランス紙フィガロとのインタビューで、露軍がスムイ州とウクライナ東部ハリコフ州で「春の攻勢」を行うとの諜報情報があると指摘。また、露軍がスムイ州への攻勢を8カ月前に計画していたが、クルスク州での越境攻撃を受け変更を余儀なくされたとも述べた。
  シルスキー氏はSNSへの投稿で、クルスク州の戦況にも言及。ウクライナ軍が現在、スムイ州などへの露軍の侵入を防ぐための戦闘を続けていると説明した。クルスク州への越境攻撃の結果、露軍兵約5万4000人を死傷させ、940人を捕虜にしたとした。
  一方、露国防省は27日、米国の仲介でエネルギー施設への攻撃停止合意が成立したにもかかわらず、26~27日に露西部ブリャンスク州の電力インフラがウクライナ軍のドローン(無人機)攻撃や砲撃を受けたと主張した。
  これに対し、ウクライナ南部ヘルソン市当局も27日、露軍の砲撃により市内で停電が起きたと報告した。ロイター通信が伝えた。


2025.03.21-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250321-U53I2SDNEZNIXBKGIJ2T4L54BA/
原発はウクライナ所有 ゼレンスキー氏、トランプ米政権と相違

  ロシアが侵攻するウクライナの原発の米国所有案をトランプ政権が示したことに関し、ゼレンスキー大統領は20日、訪問先のノルウェーで記者会見し、全ての原発は「ウクライナ国家の所有物だ」と述べた。「米国が所有すれば最善のインフラ保護策になる」とするトランプ政権との立場の食い違いを見せた。

  ゼレンスキー氏は、19日のトランプ大統領との電話会談でロシアが占領するウクライナ南部のザポロジエ原発が議題になったとした一方、「所有権は話し合っていない」と主張した。米国とウクライナは2月28日の首脳会談が決裂して以来、主張がかみ合わない場面が相次いでいる。
  ゼレンスキー氏は、19日の電話会談後のオンライン記者会見で「トランプ氏から『ザポロジエ原発の復旧に米国は関われるか』と聞かれ、投資は可能だと答えた」と説明。ザポロジエ原発をロシアの支配から取り戻し、1年以上かけてインフラ整備を進めて復旧する構想を伝えたという。
  電話会談で合意した米国とウクライナの会合は24日にサウジアラビアで実施すると表明した。(共同)


2025.03.17-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250317-L3IL4W46W5NDVFRFORZIGBX2WU/
ウクライナがクルスク州スジャの放棄を認める、越境攻撃最大の拠点 参謀総長は交代
(小野田雄一)

  ウクライナ軍参謀本部16日、越境攻撃を行ったロシア西部クルスク州の戦況図を更新した。戦況図では、ウクライナ軍が占領していた同州の小都市スジャについて露軍の支配下にあると記載した。スジャからの撤退を公式に認めた形。一方、同州にはなおウクライナ軍の支配地域が残っているとも記載した。

  スジャはウクライナ軍が昨年8月に着手した越境攻撃で占領した最大の拠点で、駐屯司令部を設置していた。露国防省は今月13日、スジャを奪還したと発表していた。
  一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は16日、同国軍のグナトフ副参謀長を新たな参謀総長に任命した。統制の効率化が目的だという。これに伴い、バルギレビッチ前参謀総長は同国国防省の監察部門に異動した。(小野田雄一)


2025.03.11-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250311-DO6RTJIMEVODJHFASNTXSJJDC4/
米ウクライナ高官がサウジで会談、ロシアとの戦争終結など協議 部分停戦提案か

  【カイロ=佐藤貴生、ワシントン=大内清】サウジアラビア西部ジッダで11日、米国とウクライナの高官が会談する。協議に加わるルビオ米国務長官は10日に現地入りした。ウクライナと、同国を侵略したロシアとの戦争終結に向けた方策などが議題になる見通しで、4年目に入った戦争に終止符を打つ動きが出るかが注目される。
  両国高官の会談は2月28日、トランプ米大統領らとウクライナのゼレンスキー大統領の会談が決裂して以降、初めて。ウクライナからはシビハ外相やイエルマーク大統領府長官、ウメロフ国防相らが会談に参加し、米国からはウィトコフ中東担当特使らも加わる。トランプ氏は良い結果が出ると期待していると述べた。

  英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)は、会談でウクライナ側が長距離ドローン(無人機)やミサイル攻撃、黒海での戦闘を対象に、ロシアとの部分的な停戦を提案する見通しだと報じた。
  米政権は会談決裂後、ウクライナへの軍事支援と機密情報の共有を停止した。同紙はウクライナが提案を通じて終戦を望む姿勢をアピールし、米側に軍事支援と情報共有の再開を求める意向だとしている。ウクライナは現在、越境攻撃するロシア西部クルスク州で窮地に立たされている。
  10日に現地入りしたルビオ氏は、終戦には一定の「譲歩」が必要だという考えを示した。一時的な停戦に関し、ロシアはウクライナが態勢を立て直すための時間稼ぎだとして拒否してきた。
  ルビオ氏はまた、会談の決裂により署名が見送られたウクライナのレアアース(希土類)を巡る米国との取り決めについて、詳細は詰める必要があるとしつつも、合意に楽観的な姿勢を示した。
  ゼレンスキー氏も10日にジッダに到着したが、11日の高官会談には参加しない見通し。同氏はウクライナ側が「建設的な対話」を行うとし、レアアースを巡る合意文書に署名する用意もあると表明した。
  米国務省によるとルビオ氏は10日、サウジのムハンマド皇太子と会談し、ウクライナ戦争終結に向けた協議への協力に感謝の意を表明。パレスチナ自治区ガザの再建や、アサド政権崩壊後の混乱が続くシリア情勢の安定化、イエメンの親イラン民兵組織フーシ派への対応などを協議した。


2025.03.09-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250309-L5DVR5APEFNSXPXQ6SX7QPQC7Y/
ウクライナ軍1万人をロシア軍が包囲か 米機密情報の提供停止で窮地、越境攻撃から撤退も

  英紙デーリー・テレグラフは7日、ウクライナ軍兵士約1万人が越境攻撃するロシア西部クルスク州でロシア軍による包囲の危機にあると報じた。トランプ米政権がウクライナへの機密情報の提供を一時停止して以降、同州でロシア軍が攻勢を強めており、ウクライナ軍は窮地に立たされいる

  テレグラフによると、機密情報の提供が停止された以降の数日間で、ロシア軍はクルスク州スジャ近郊の防衛線を突破し、ウクライナ軍の重要補給路の遮断を狙い攻撃している。ロシア国防省は8日、スジャ近郊で3集落を奪還したと発表。ウクライナ軍が近く、同州からの撤退を余儀なくされるとの観測も出ている。
  ウクライナ軍は昨年8月にクルスク州への越境攻撃を開始。約2週間で約1300平方キロを制圧したが、ロシア側の奪還が続き、今年1月下旬時点での占領面積は約400平方キロとされる。
  米誌タイムはウクライナ政府高官の話として、米国の機密情報の提供停止により、ロシア国内から離陸してウクライナに向かう爆撃機や軍用機の動きもつかみにくくなったという。(共同)


2025.03.09-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250309-L7OCSH54K5LM5CSKIAVCVC5X74/
米ウクライナ、11日にサウジアラビアで高官会談 ゼレンスキー大統領は欠席

  ウクライナのゼレンスキー大統領8日、11日にサウジアラビアで米国との高官会談を行うとX(旧ツイッター)で表明した。ウクライナ側はイエルマーク大統領府長官、シビハ外相、ウメロフ国防相らが出席し、ゼレンスキー氏は出席しない

  ウクライナの鉱物資源の権益を巡る合意や、米国が停止した対ウクライナ軍事支援の再開を協議するとみられる。米メディアによると、米国からはウィットコフ中東担当特使やルビオ国務長官、ウォルツ大統領補佐官が参加する見通し。
  ゼレンスキー氏はまた、高官会談に先立つ10日にサウジを訪問し、ムハンマド皇太子と会談すると明らかにした。(共同)


2025.03.05-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250305-NOPZW3WBRZPWLEBARDRFQ72E7Q/
ウクライナと米国、鉱物資源で合意か トランプ氏が演説で発表意向 米報道
(ワシントン支局)

  ロイター通信は4日、トランプ米政権とウクライナが鉱物資源に関する合意に署名する計画だと報じた。トランプ米大統領が4日午後9時(日本時間5日午前11時)から上下両院合同会議で行う施政方針演説で、合意を発表したい意向を側近らに伝えたという。

  ウクライナが保有するレアアース(希土類)と呼ばれる希少鉱物の共同開発について、同国のゼレンスキー大統領が2月28日、トランプ氏との首脳会談で合意し、署名する予定だった
  だが、報道陣の前で両首脳が激しい言い合いとなり、会談が決裂。ゼレンスキー氏らウクライナ側高官がホワイトハウスから退去させられた
  ロイターは関係者の話として、トランプ氏が演説の中で合意を発表したい意向だが、まだ署名されておらず、状況が変わる可能性もあるとしている。
  米ウクライナ首脳会談の決裂後、ゼレンスキー氏は鉱物資源合意の協議を続ける意向を示し、トランプ氏らと言い合いとなったことについて「残念だ」と表明していた
(ワシントン支局)


2025.03.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250301-VLDRUETXIFJBXNV42NI4PZVFRY/
「ウクライナは感謝しろ」声荒らげるトランプ氏、会談は険悪 「力による平和」に危うさ

  【ワシントン=大内清】2月28日に行われたトランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談は、同席したバンス米副大統領の一言で険悪なものに急転した。ロシアがウクライナ南部クリミア半島を一方的に併合した2014年以降の経緯から「安全の保証」の必要性を説明しようとするゼレンスキー氏を、「ここでそんな話は無礼だ」「(トランプ)大統領に感謝の言葉はないのか」となじった。

  ゼレンスキー氏は会談冒頭で複数回、トランプ氏への感謝の意を表明している。
  「一度ウクライナに来てほしい」。こう訴えるゼレンスキー氏にバンス氏は「あなたは(同国を訪問する者を)プロパガンダ(政治宣伝)ツアーに連れ歩いている」とも主張した。
  ゼレンスキー氏がロシアの脅威や再侵略のリスクを説明しようとすると、今度はトランプ氏が「われわれ(米国が)どのように感じるべきかを押し付けるな」「ウクライナは感謝しろ」と声を荒らげた。ゼレンスキー氏のことを「停戦を拒否している」と決めつけ、「兵士の命や第三次世界大戦(の危険性)でギャンブルをしている」と非難。ロシアが停戦を破った場合はどう対処するのかとの記者団の質問には「知るか」と答え、プーチン氏との良好な関係を強調することに終始した。
  トランプ氏は自身の外交方針に「力による平和」を掲げる。旧ソ連との冷戦を終結に導いたレーガン元大統領をはじめとした歴代政権が、米主導の国際秩序を形容するのに用いてきたスローガンだ。
  だが、この日の「公開口論」露呈したのは、一方的な現状変更を認めないとの基本原則や、そのために同盟・友好国を重視する姿勢などではなく、十分な事前調整もなしに強引にディール(取引)を迫る姿だった。
  今回決裂したウクライナの鉱物資源を巡る協議は元々、ゼレンスキー氏が昨年9月にトランプ氏と面会し提示した案とされる。露軍の侵攻を受けるウクライナ東部に多い資源の開発を材料に、米国とより長期的な信頼関係を築く狙いがある。これに対しトランプ氏は、足もとを見るように「ゼレンスキー氏には交渉カードがない」とし、ウクライナや欧州が求める「安全の保証」への関与に消極的な態度を崩さなかった

  安全保障の専門家らの間では、米国がロシアに宥和的な姿勢をみせることは、中国などの現状変更勢力を喜ばせることにつながるとの見方が強い。ブッシュ(息子)元政権で大統領次席補佐官を務めたカール・ローブ氏は28日、FOXニュースのインタビューで、両首脳の口論での「唯一の勝者はプーチン氏だ」と嘆いた。


2025.02.26-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250226-TINVOAAHT5KM7LK3GENPMUUCYU/
ウクライナが鉱物共同開発の合意書面に署名へ 米の安全保障確約は盛り込まれず、英紙報道

  英紙フィナンシャル・タイムズは25日、ウクライナ政府が同国の鉱物資源の共同開発に関する米国との合意文書に署名する方針を決めたと報じた。ウクライナが要求していた米国による安全保障の確約は盛り込まれていないという。

  ウクライナ当局者は、鉱物資源の合意を結んだ上で、ウクライナの長期的な安全保障への米国の関与について交渉を進めたい考えウクライナの閣僚が既に合意内容を承認し、ゼレンスキー大統領が近く訪米してトランプ大統領と署名式典を行う見通しという。
 24日付の合意文書の最終版によると、ウクライナが石油やガスを含む国有の鉱物資源から得られる収益の50%を拠出して基金を設立し、ウクライナでの事業に投資するという。基金への米側の拠出金や所有権については今後議論される。
  トランプ政権は米国の対ウクライナ支援の見返りとして、同国の希少な鉱物を含む天然資源の権益を要求し、合意文書への署名を迫ってきた。ウクライナは安全保障措置が盛り込まれていないとして、署名に応じていなかった(共同)


2025.02.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250225-SOG6YEPG4FMZJNNGIRQDZDRF4I/
「トランプ氏も来て話を聞いてほしい」ロシア軍占領下で500人超銃殺、キーウで追悼式典

  【ブチャ=遠藤良介】ロシアによるウクライナ全面侵攻から3年の節目だった24日、多数の民間人が虐殺された同国の首都キーウ郊外のブチャで、犠牲者を追悼する式典が行われた。市関係者によると、2022年2~3月の露軍占領下で銃殺されるなどした民間人は500人超。参列した人々は犠牲者の冥福を祈り、関係者の処罰を含む「公正な和平」を誓った。

  式典は教会敷地内に建立された慰霊碑の前で行われ、多数の市民が聖職者とともに祈りをささげた。登壇したフェドルク市長は「ロシア兵の犯罪を帳消しにしてはならない。私たちの結束と強さが試されている」と訴えた。
  参列したアンナ・ニキチュクさん(60)は「犠牲となった無辜(むこ)の市民の冥福と出征している人々の無事を祈った。停戦交渉がどうなるかは分からないが、早く戦争が終わることを願っている」と語った。
  ポリーナ・ボイコさん(23)は「ウクライナの自由が守られ、公正な形で戦争が終わることを願っている」という。停戦協議を急ぐトランプ米大統領に対しては「公正な和平のあり方を知るために、ブチャに来て、親族や友人を殺された人々の話を聞いてほしい」と話した。


2025.02.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250225-N4ZTJCQMKZNC5BRHRZAP7SR53I/
ウクライナ、米露接近でも抗戦継続の意思 欧州首脳ら「支援会合」出席、石破首相も参加
(小野田雄一)

  ロシアの侵略開始から3年となったウクライナの首都キーウ(キエフ)で24日、ウクライナ支援に関する首脳会合が開かれた。同国大統領府によると、会合には欧州諸国の首脳陣らが出席。石破茂首相もオンラインで参加した。同国のゼレンスキー大統領は各国に謝意を表明し、「今年は真に永続的な平和が始まる年にしなければならない」と支援の継続を訴えた。

  今回の会合では、トランプ米政権がロシア寄りの姿勢を強める中でも、欧州諸国や英国、日本などと団結して抗戦を続けようとするウクライナの意思が示された
  発表によると、会合にはカナダやスペイン、フィンランドなど10カ国の首脳や欧州連合(EU)欧州委員会など国際組織トップが出席。オンラインを含めると、計40人超の首脳陣が参加した。
  欧州委員会のフォンデアライエン委員長は「ウクライナは来月にも35億ユーロ(約5500億円)の支援を受け取る」と表明。英国やスウェーデン、スペイン、カナダ、ノルウェーなども追加軍事支援などを発表した。
(小野田雄一)


2025.02.23-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250223-FUD7X46PEZPHBMBYAUINFREEFU/
ウクライナ全土に無人機267機襲来 ゼレンスキー大統領「過去最多」

  ウクライナ空軍は23日、ウクライナ全土にイラン製無人機「シャヘド」計267機が22日夜から23日未明に襲来したと発表した。ウクライナのゼレンスキー大統領は23日「侵攻から3年を前に、最多の無人機攻撃を受けた」と交流サイト(SNS)への投稿で非難した。

  空軍によると、弾道ミサイルによる攻撃も受けた。南部でけが人が出たほか、首都キーウ(キエフ)でも迎撃した無人機の破片が落下、火災で民家などに被害が出た。
  ゼレンスキー氏は、過去1週間で無人機約1150機、誘導爆弾1400発超、ミサイル35発が使われたと指摘。「ウクライナに永続的で公正な平和をもたらすため全力を尽くさなければいけない」と欧米へ協力を呼びかけた。シビハ外相も23日「民間人や重要なインフラを狙った。ロシアが侵略者なのは自明だ。誰もプーチン(大統領)の言葉を信じるべきではない」と投稿で非難した。(共同)


2025.02.23-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250223-LYMUARLISBJLVIOGN6SCE5L56Q/
ロシアとウクライナ、交渉見据え立場強化狙う 24日で侵略3年、民間人1万2千人超犠牲
(小野田雄一)

  ロシアによるウクライナ侵略は24日、開始から3年を迎える。ウクライナ軍は昨年8月、劣勢を打開しようと露西部クルスク州への越境攻撃に着手。ロシアは北朝鮮兵も同州に投入して反撃する一方、ウクライナ東部で徐々に前進している。トランプ米大統領が和平プロセスを本格始動させた中、ロシアとウクライナは将来的な停戦交渉を優位に運ぶためにも戦場で成果を示したい構えだ。

  ウクライナ領の20%超を支配下に置く露軍は現在、全域の制圧を狙うウクライナ東部ドネツク州で攻勢を継続ウクライナ軍の防衛線を突破し、主要都市クラマトルスクなどへの進軍ルートを確保しようとしている。
  一方、ウクライナ軍は守備を固めつつ、露国内の弾薬庫などへの攻撃を続け、攻勢が維持できなくなる水準まで露軍を損耗させたい思惑だ。
  クルスク州でも、占領地域の維持を図るウクライナ軍と、同州奪還を狙う露軍の戦闘が続いている。全体的な戦況は国力で劣るウクライナが不利に立たされている
  両国軍の損害に関しては確証のあるデータが存在しないが、欧米当局や研究機関などの推計を総合すると、双方とも数十万人規模の死傷者を出している可能性が高い。・・・国連は今年1月、これまでにウクライナで子供650人を含む少なくとも計1万2300人超の民間人の死者が確認されていると発表した。
  トランプ米政権双方から譲歩を引き出し、停戦に導く構想を示唆している。ただ、プーチン露大統領はロシアの要求が満たされない限り停戦には応じない姿勢を堅持。ウクライナのゼレンスキー大統領も停戦には欧米によるウクライナの安全の保証が必要だとしている。和平プロセスは既に難航が予想されている。
  ロシアは2022年2月24日、ウクライナの「中立化」や「非ナチス化」、「非軍事化」などを掲げて全面侵攻を開始した。
(小野田雄一)


2025.02.19-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250219-VQD54I7ABZIYVITFUCTGSTPEUE/
「ロシアの偽情報に取り込まれている」 ゼレンスキー大統領、トランプ米政権を痛烈批判
(小野田雄一)

  ウクライナのゼレンスキー大統領19日、ウクライナ戦争の早期終結を訴えるトランプ米大統領について「ロシアの偽情報に取り込まれている」などと批判した

  トランプ氏がウクライナ支援の対価として5千億ドル(約76兆円)相当のレアアース(希土類)権益の譲渡を求めていることに関しても「国を売ることはできない」とし、容認できないとの立場を示した。
  首都キーウ(キエフ)で開いた記者会見の発言をロイター通信などが伝えた。過去にない厳しい発言で、ロシア寄りの姿勢を示すトランプ米政権への不満を鮮明にした。
  ゼレンスキー氏はトランプ氏が18日に「ゼレンスキー氏の支持率は4%だ」と発言したことについて「事実と異なる」とし、トランプ氏はロシア発の情報をうのみにすべきではないと指摘した。直近の世論調査でゼレンスキー氏の支持率は57%とする結果が出ていた。
  ゼレンスキー氏はまた、開戦後の米国からの支援額は計1千億ドル弱だとし、レアアースを巡るトランプ氏の要求は法外だとする認識を示した。
  ゼレンスキー氏はトランプ政権を「ロシアを孤立から救おうとしている」とも批判。トランプ政権がウクライナでの大統領選実施に言及していることについて「誰かが私を交代させようとしたとしても、今すぐは無理だ」と述べた。
  ゼレンスキー氏は18日にも、ウクライナ抜きでロシアとの外相級協議を開いたとしてトランプ政権を非難していた。
  19日にはケロッグ米特使(ウクライナ・ロシア担当)がキーウを訪問した。3日間の滞在中にゼレンスキー氏と会談する予定で、両国の見解相違の緩和につながるかが焦点となる。
(小野田雄一)


2025.02.18-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250218-VOYAKDOHYZNSBI5VLWTGKJESWE/
ゼレンスキー氏が米を痛烈批判 「プーチンを喜ばすため都合のいいことを…」

  ウクライナのゼレンスキー大統領は17日のドイツ公共放送ARDの番組で「米国が望んでいるのは『停戦』だけで、それは勝利ではない」と述べ、米国とロシアがウクライナ抜きで和平合意に至ったとしても、受け入れない考えを示した。

  ゼレンスキー氏「米国はプーチン(ロシア大統領)を喜ばすために都合のいいことばかり言っている。会ってすぐに成果を出したいからだ」と述べ、ロシア寄りの立場を取る米国のトランプ政権を批判した。
  ゼレンスキー氏は17日、トルコを訪問した。エルドアン大統領と会談する。19日にサウジアラビアを訪れる予定だが、18日にサウジである米ロ協議には参加しない。(共同)


2025.02.12-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250212-WIX26EK3XVJ6NITI23VYK3MEA4/
ウクライナ、18~24歳の志願兵に370万円支給などの優遇措置 兵力不足の解消図る
(小野田雄一)

  ロシアの侵略を受けるウクライナウメロフ国防相は11日、18~24歳の国民が軍に志願した場合に各種の優遇措置を与える新たな制度を同国政府が開始したと発表した。優遇措置は、一時金として100万フリブナ(約366万円)の支給や除隊後の高等教育の提供、住宅ローン金利の無償化などを規定。過去3年間にわたる戦闘で疲弊しているウクライナ軍は志願兵を増やし、兵力不足の解消につなげる思惑だ

  ウメロフ氏は「1年間の契約で報酬は計200万フリブナに達する可能性がある」と指摘。契約を満了した国民には国外渡航の自由や動員を1年間免除される権利なども与えられると説明した。
  ウクライナは昨年、従来は27歳だった軍への動員年齢を25歳に引き下げるなど一連の動員規則の改正を行った一方、18~24歳の国民に関しては自発的な志願を除き軍に入隊させてこなかった米国からは「18~24歳の国民も動員すべきだ」との指摘も出ていたが、ウクライナは若者の戦死者増や国内の反発を懸念し、18~24歳の動員に否定的な立場を示してきた
  ウクライナは今回、18~24歳の志願兵に対する優遇措置の導入により、国内の反発を招きうる動員を避けつつ戦力を補充する構えだ。優遇措置の導入案は、同国のゼレンスキー大統領が今月、ロイター通信のインタビューで言及していた。
  前線の戦況を巡り、露国防省は11日、ウクライナ東部ドネツク州の集落1カ所を新たに制圧したと主張した。ウクライナ軍参謀本部は11日、露南西部サラトフ州の製油所をドローン(無人機)で損傷させたと報告した
(小野田雄一)


2025.02.05-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250205-2RVJK5CRDVPPVNYCJCPECIFGOE/
ウクライナ、空海軍から5万人を陸軍に転属へ 現地報道 戦局の打開図る狙いか
(小野田雄一)

  ロシアの侵略を受けるウクライナのメディアは4日、ウクライナ軍が5万人規模の兵員を陸軍に配置転換する方針だと伝えた。ウクライナは空海軍などに所属する兵員を陸軍に転属させて地上戦力を増強し、兵力で勝る露軍に劣勢を強いられている戦局を打開したい思惑だとみられる。ただ、防空システムを運用してきた空軍兵員の転属により、ウクライナの防空態勢が弱体化する恐れも指摘されている。

  現地紙「ウクラインスカヤ・プラウダ」(電子版)が消息筋の話として報じた。転属の目的は、過去3年間にわたり休みなく前線で戦い続けてきた兵士らの本格的な交代に備えるためだとした。
  同紙は5万人の兵員をどこから確保するかに言及していない。ただ、同紙は1月、ウクライナ軍のシルスキー総司令官が空軍に兵員を陸軍に供出するよう命じたと報道。この命令により空軍から陸軍に5000人規模の転属が行われる予定だとする消息筋の話や、実際に空軍から地上部隊に転属させられたとする航空技術者の証言を伝えていた。
  同紙は一方で、ある空軍将校が「2024年春から空軍は兵員を陸軍に転属させ始めた。現時点で空軍は定員の50%にすぎない」とし、これ以上の転属は防空態勢を崩壊させる恐れがあると訴えたとも報じていた。
  ウクライナ陸軍では25万~35万人が戦闘任務に就いてきたと推計されている。ただ、長引く戦闘で死傷者が増えているほか、交代・補充の乏しさに伴う士気低下などで脱走兵が相次いでいるとされ、米国からは動員を拡大して地上戦力を補充すべきだとする指摘も出ていた。
(小野田雄一)


2025.01.23-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250123-CKZPUXGKARK67NG4US6W2SS7FI/
ロシア派遣の北朝鮮兵「3分の1」が死傷と米紙報道 損害補充で2カ月以内に増派か
(小野田雄一)

  ウクライナを侵略するロシアへの北朝鮮兵の派遣で、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は22日、米国防当局高官が「北朝鮮が今後2カ月以内に増援を送ると見込まれている」と明かしたと伝えた。また、ウクライナと米国の当局者が、派遣された1万1千~1万2千人規模の北朝鮮兵のうち「約3分の1」が死傷したとの見方を示したとも報じた。増援の動きが事実であれば、損害の補充が目的とみられる。

  北朝鮮兵はウクライナ軍の越境攻撃下にある露西部クルスク州に投入され、露軍とともに戦闘に従事。ウクライナ軍のシルスキー総司令官は地元テレビで最近、北朝鮮兵について「かなり戦意が高く、十分に訓練されている」と述べ、ウクライナ軍の脅威になっていると指摘していた。
  ウクライナ軍は昨年8月上旬、クルスク州への電撃的な越境攻撃に着手。同月末までに同州の1300平方キロを占領したと発表した。その後、ロシアは北朝鮮兵を投入して反撃を加速。露国防省は今月中旬、約800平方キロを奪還したと主張した。
(小野田雄一)


2025.01.13-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250113-LIKFBQ2PHBJWTIHDITZCVDQLK4/
ゼレンスキー氏、条件付きで北朝鮮兵の返還可能性を表明 ウクライナに残留希望の捕虜も

  ウクライナのゼレンスキー大統領は12日、ウクライナ侵略にロシア軍側で参戦し、ウクライナ軍の捕虜となった北朝鮮兵について、北朝鮮に身柄を返還する用意があるとSNS(交流サイト)で表明した。条件として、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記がロシアに働きかけ、北朝鮮兵とウクライナ兵の捕虜交換を組織することを提示した。

  ゼレンスキー氏は捕虜を活用して北朝鮮に圧力をかけた形。また、捕虜とした北朝鮮兵2人に関し、1人は北朝鮮への帰還を望み、もう1人はウクライナに残ることを望んでいるとし、「帰還を望まない北朝鮮兵は、朝鮮語でこの戦争の真実を広めて平和を近づける願望を示すのであれば、そうした(ウクライナ残留という)可能性を与えられる」とも説明した。
  前線の戦況を巡り、露国防省は12日、ウクライナ東部ドネツク州の集落ヤンタルノエとハリコフ州の集落カリノボを制圧したと主張した。ウクライナメディアによると、露軍は現在、ドネツク州の要衝ポクロフスクの包囲を目指し、攻勢を続けている。


2025.01.11-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250111-BKRW3YNB4VM4DMFKTGSHSUHR6M/
捕虜の北朝鮮兵「訓練に行くと考えていた」 1人は露軍の身分証明書保持とウクライナ

  ウクライナのゼレンスキー大統領は11日、ウクライナ軍がロシア西部クルスク州で、北朝鮮兵士2人を捕虜にしたとX(旧ツイッター)で明らかにした2人は負傷しており、首都キーウ(キエフ)に移送されたうち1人は保安局の事情聴取に対し、戦争ではなく訓練に行くと考えていたと説明したという。ウクライナ当局が、捕虜にした北朝鮮兵の聴取内容を公表したのは初めて。

  保安局によると、捕虜2人はそれぞれ1999年と2005年生まれ。1人はロシア軍の身分証明書を携行しており、別人の名前が記載されていた。
  韓国の情報機関、国家情報院は昨年12月、クルスク州で北朝鮮兵1人が負傷しウクライナの捕虜になったことを確認したと韓国メディアに明らかにしたが、捕虜はまもなく死亡した。
  ウクライナ当局によると、クルスク州には、ロシア極東で訓練を受けるなどした北朝鮮兵士約1万2千人が展開し、一部は前線に投入され戦闘任務に就いている。(共同)


2025.01.04-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250104-OQMAGQ5C5NKNZFGD3CUBCM2KAI/
ウクライナ軍外国人部隊「自殺的任務」で離脱者増加 疲弊と混乱、台湾人兵士が証言

  【台北=西見由章】ロシアによるウクライナ侵略は来月で丸3年を迎えるウクライナ軍は全領土奪還を掲げ抗戦を続けるが、疲弊と混乱に直面している外国人義勇兵の部隊「領土防衛国際軍団(ILDU)」に参加した台湾人兵士が産経新聞に実態を証言した
  「ILDUではいま、戦闘経験が豊富なベテラン兵が著しく減り、新兵が非常に多い。自殺的な任務を命じられるなど危険性が高まり、ベテラン兵の離脱者が増えているからだ」

  昨年、ウクライナ東部ドネツク州バフムト周辺での戦闘などに参加した台湾人兵士によると、ILDUはウクライナ軍の中でも突出して死傷率が高い。その原因の一つは人員不足で「新兵が新兵を率いる状況」になっていることだ。複数の言語が話せることを理由に、軍務経験がわずか2週間の兵士を小隊長に任命したこともあったという。
  戦闘で負傷した兵士が救出されないまま戦場に取り残され死亡するケースも目立つ。戦力に余裕がないためだ。作戦のリスク評価は行われず「想定外の事態が起きた場合の『プランBやC』がなく、運任せの側面が強かった」と指摘した。
  ILDUの死傷率が高い背景には、ウクライナ軍上層部から戦力として重視されず「消耗品のように扱われている」実態もある。
  装備の不足は深刻だ。部隊の規模が小さいため重火器や戦車、装甲車などは与えられず、民間車両を使用していた。作戦任務はいずれも小規模の分隊で行われ、待ち伏せに遭うなどして全滅するケースも多い。
  ウクライナ政府は外国人の軍志願者を約2万人と公表したが、この台湾人兵士は「プロパガンダだ。全部隊の外国人を合わせても数千人だろう」と指摘した。

  外国人義勇兵の志願理由はさまざまだ。欧米出身者は「ウクライナの自由を守りたい」という純粋な思いのほか、戦闘経験を積むことが目的の兵士もいた。中南米出身者は給与に魅力を感じたケースが多い。外国人兵士は毎月の基本給が2万フリブナ(約7万2000円)で、戦闘への参加状況などに応じて月3万~10万フリブナが日割りで加算されるという。
  ILDUによると昨年5月以降、ウクライナ軍と契約した外国人は少なくとも6カ月間軍務に就くことが法的に義務付けられたこの台湾人兵士は軍側から「6カ月以内に任務を拒否して軍を離れた場合、強制的に憲兵に送致される」などと伝えられた。しかしウクライナの弁護士と契約書を精査した結果、6カ月の軍務は道徳上の義務に過ぎず法的な強制力はないことが分かったという。
  「ILDUが直面している問題をウクライナ軍上層部は改善してほしい」。台湾人兵士は取材に応じた理由をそう語った


2024.12.24-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20241224-F6WXAVZXPZNSFIIMMQMAVS6FDI/
新たに防空システム「IRIS―T」を供与 独、対ウクライナ軍事支援 戦車レオパルト1も

  ドイツ政府は23日、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの新たな軍事支援を発表した。2基の防空システム「IRIS―T」や15両の戦車レオパルト1、多数の無人機などを供与したとしている。
  ウクライナでは無人機の襲来が増加傾向にあるほか、ロシア軍が20日に首都キーウ(キエフ)を弾道ミサイルなどで攻撃し、防空システムの強化が急務となっている。

  侵攻開始当初、ドイツは軍事支援への慎重姿勢が非難されたが、その後は積極姿勢に転じ、現在では米国に次ぐ支援国となり、既に280億ユーロ(約4兆5700億円)の軍事支援を実施した。今後も支援を続ける方針
  23日のDPA通信によると、北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長はインタビューで、ウクライナのゼレンスキー大統領が支援を巡りドイツのショルツ首相をたびたび批判してきたことについて「不当だ」と指摘した。批判をやめるよう再三求めてきたとした上で「ショルツ氏のウクライナ支援は称賛に値する」と強調した。(共同)


2024.12.17-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20241217-MEKFPW25PVISRMIP4ULIFFJHHA/
ウクライナ軍拠点に突撃した北朝鮮兵士 ゼレンスキー氏が映像を公開

  ウクライナのゼレンスキー大統領16日の声明で、ロシアはクルスク州での戦闘で「北朝鮮兵士の犠牲を隠そうとしている」と主張した。「北朝鮮兵がこの戦争で死ぬ理由は何一つない」と述べ、ロシアを非難した。

  ゼレンスキー氏はX(旧ツイッター)への投稿で、ウクライナ軍拠点に突撃した北朝鮮兵士を上空から撮影したとする映像を公開した。撮影の日時や場所は明らかにしていない。(共同)


2024.12.03-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241203-QRUDNZX7AVNF7ALA7HDBEYX7GA/
ウクライナ軍、脱走兵が深刻化 数万~20万人試算も 戦局悪化など要因、苦戦を加速
(小野田雄一)

  ロシアによるウクライナ侵略で、欧米メディアが最近、ウクライナ軍で兵士の脱走問題が深刻化し、戦局の悪化を加速させていると相次いで報じたウクライナ軍では30万~35万人が戦闘任務に就いていると推計されてきたが、少なくとも数万人規模の脱走が起きているという。同国のゼレンスキー大統領は11月末、脱走兵の帰還を促す法律に署名したが、効果がどの程度出るかは不透明だ

脱走者急増で戦況悪化
  AP通信は11月29日、露軍との火力差や戦勝への希望の薄れ、部隊交代が行われないことによる疲弊や士気の低下などを背景に、ウクライナ軍内で前線の持ち場を離れたり、治療休暇の取得後に部隊に戻らなかったりする脱走兵が少なくとも数万人に上っていると報じた。軍の内情を知るウクライナ最高会議(議会)議員が「脱走兵は20万人に達する可能性がある」と明かしたとも伝えた。
  英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)も12月1日、ウクライナ検察当局が今年1~10月に脱走罪で兵士を訴追した件数が6万件に上り、露軍との戦闘が始まった2022年と23年を合わせた件数の約2倍に達していると報道。23年に465平方キロのウクライナ領しか制圧できなかった露軍が今年は2700平方キロを制圧したとし、「脱走者の急増はウクライナにとって厳しい戦況をさらに悪化させている」と指摘した。
初回のみ軍復帰で刑事責任免除の法律も
  ウクライナは4月以降、軍への動員に関する一連の法改正を実施動員可能年齢を27歳から25歳に引き下げるなどし、兵力増強を進めようとした。だが、APは「政府や軍の高官は(制度改正が)ほとんど失敗していると認めている」と指摘。FTも、ウクライナは今後3カ月で16万人を動員する計画だとしつつ、予定通り達成されることに懐疑的な見方を示した

  こうした中、ゼレンスキー氏は11月28日、初めての脱走者に限り、軍に復帰すれば刑事責任を免除し、各種の社会保障なども再開する法律に署名した。ただ、この法律でどこまで脱走者が帰還するかは不透明だ。
  バイデン米政権は現在、ウクライナに動員年齢を18歳まで引き下げ、人員不足を補うよう働きかけているとされる。しかし、ウクライナは「足りないのは兵士ではなく兵器と弾薬だ」とし、動員年齢のさらなる引き下げには否定的だ。
  国連によると、ウクライナの人口はロシアの侵略後、国外避難や戦闘での犠牲などにより侵略前の4300万人から800万人減少した。ウクライナが動員年齢の引き下げに否定的な背景には、多くの若者が戦死すれば将来的な国家運営が困難になることや、国民の強い反発を招くことへの危惧もあるとみられる。
(小野田雄一)


2024.11.27-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20241127-ADTO5IS6VBP6HINSPIDHDCZEUI/
ロシア西部にまた米国製長射程兵器 ウクライナ軍が23~25日に13発、うち3発が命中

  ロシア国防省は26日、ロシア西部クルスク州で、越境攻撃を続けるウクライナ軍による米国製長射程兵器の地対地ミサイルATACMS(エイタクムス)を使った攻撃が23日からの3日間に2度あったと発表した。計13発が撃ち込まれた。ATACMSでのロシア西部への攻撃は19日のブリャンスク州に続くもので、ロシア軍は報復を準備している

  プーチン大統領は米欧製の長射程兵器による攻撃には報復措置を取ると警告しているが、ウクライナ軍は改めて攻撃に踏み切った。
  ロシア国防省の発表によると、23日に州都クルスクの北西近郊にあるロシア軍の地対空ミサイルシステム「S400」にATACMS5発の攻撃があった。3発を迎撃したが、2発が命中。レーダー施設が損壊し、複数の負傷者が出た。
  25日にはクルスク東郊の飛行場に8発の攻撃があり、7発を撃墜したが1発が命中。残骸の落下で軍人2人が軽傷を負い、インフラ施設が損壊した。ロシア国防省はATACMSとみられる残骸の写真も公開した。(共同)


2024.11.19-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20241119-SOBNH45CDBNUPETZ7VQR6OO46E/
ウクライナで化学兵器の暴動鎮圧剤 OPCWが確認 戦争で使用禁止

  化学兵器禁止機関(OPCW、本部オランダ)18日、ロシアのウクライナ侵攻に絡む化学兵器使用疑惑を巡り、ウクライナ側から提供された手りゅう弾と土壌のサンプルに化学兵器の暴動鎮圧剤が含まれていることを確認したと発表した。化学兵器禁止条約では、戦争の手段としての暴動鎮圧剤の使用は禁止されている。

  OPCWはロシアとウクライナのどちらが使用したのかを明らかにしていない。ロイター通信によると、米国とウクライナはロシアが使ったと主張している。
  OPCWによると、ウクライナ東部ドニエプロペトロフスク州で今年9月に有毒な化学物質が使われた疑いがあるとしてウクライナ政府が支援を要請し、OPCWが専門家チームを派遣。ロシアとの前線近くにあるウクライナ側の塹壕から採取したとするサンプルの提供を受け、OPCW指定の研究所が分析した。
  OPCWは5月の声明で、ロシアとウクライナから互いの化学兵器使用疑惑の報告を受けたが「十分に立証されていない」としていた。(共同)


2024.11.16-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20241116-WPYDCECLKBKZTMHMCUT4UPCIUY/
現状でのロシアとの交渉否定 ウクライナ・ゼレンスキー大統領「得ること何もない」

  ウクライナのゼレンスキー大統領は16日放送の同国公共放送ススピリネのインタビューで「ウクライナが弱い立場では、(ロシアとの)交渉で得ることは何もない。ただ敗北するだけだ」と述べ、現時点でのロシアとの交渉入りを否定した。

  ゼレンスキー氏は、交渉入りには、戦場や外交面でウクライナが強化される必要があるとの見解を示し、欧米による支援の重要性を訴えた。
  現状でロシアのプーチン大統領と協議すれば、国際社会から孤立するロシアに資するとして、西側諸国に対しても自制を求めた。
  トランプ次期米大統領については、ウクライナを支援する立場だと指摘。同氏の政策により「戦争はより早く終わるだろう」との考えを示したが、その根拠については語らなかった。(共同)


2024.11.04-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241114-FUCJZABZOVILLMVV43NPHZJ53I/
ゼレンスキー氏のオルバン氏への怒り 「子供が死に、家が壊されること分かっているか」
(三井美奈)

  ハンガリーのブダペストで会議取材を抜け出し、「レトロ博物館」に行った東西冷戦中の生活が再現されている。共産主義礼賛の教科書やレーニン像を見ながら、前日の記者会見を思い出した。オルバン首相とウクライナのゼレンスキー大統領の応酬だ。

  オルバン氏は会議のホスト役。仲の良いトランプ前米大統領の復活に勢いを得て、「ウクライナはすぐ停戦すべきだ。西側でも停戦支持が広がっている」と訴えた。続いて、疲れた顔のゼレンスキー氏が登壇し、「停戦を求めるのは、わが国を北大西洋条約機構(NATO)に入れたくない指導者だ」と反論した。
  一方でNATO加盟も領土奪回も実現できず、停戦圧力をかけられるかもしれないと覚悟している。「停戦後、どうなるか分かるか。あなた方は子供が死に、家が壊されることが分かっているのか」と心情を吐露した。
  オルバン氏はゼレンスキー氏より15歳上。若いころは民主化の闘士だった。ソ連のくびきの重さを身に染みて知る世代だ。救いを求める隣国の手をなぜ振り払うのか。
  ゼレンスキー氏は悔しかったに違いない博物館で、赤旗を振ってソ連をたたえる行進の画像が流れた。地元の観光客は「懐かしい」と無邪気にはしゃいでいた。戦火のウクライナ人の目にはどう映るだろう
(三井美奈)


2024.11.06-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241106-JKLPJCK43VOCPOVFBFQB7W2GWE/
ロシア派遣の北朝鮮兵と戦闘は「新局面」 ゼレンスキー氏が声明 各国に支援呼びかけ

  ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は5日の声明で、ロシアに派遣された北朝鮮兵との戦闘は「世界の不安定化の新たなページを開く」と述べ、戦争の局面が変わるとの考えを示した。戦闘の詳細は明らかにしなかった。「戦争を拡大しようとするロシアの動きを失敗させなければならない」と強調し、各国に支援を呼びかけた

  ウクライナのウメロフ国防相は、韓国メディアが5日に報じたインタビューで、北朝鮮兵との間で限定的な交戦が初めて起きたと述べた。ウメロフ氏も戦闘の日時や場所などは説明しなかった。
  ゼレンスキー氏は「テロは十分な対抗措置がないと、ウイルスのように広がる。措置は十分で、強力でなければならない」と訴えた。今月1日には米英独の3カ国を名指しして「傍観しているだけだ」と語り、対応の遅れを批判していた。(共同)







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