鉄道問題-1


2023.09.27-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230927-AFDYB3T24JI5VB6RFYDGGOK7GE/
「あまりにも衝撃的」「何色に?」 小田急ベテラン車両の西武〝転身〟にざわつき
大竹 直樹

  「うそだろ」「あまりにも衝撃的」。西武鉄道が東急電鉄と小田急電鉄から、中古車両計約100両を有償で譲り受けて導入すると発表した26日、X(旧ツイッター)などのSNSでは、鉄道ファンの間で「予想外」「まさか」といった驚きの声が相次いだ。大手私鉄間の車両の譲渡も異例だが、何より多くのファンらをざわつかせたのは譲渡対象となった車両だった。
  西武は昨年5月、中期経営計画の進捗(しんちょく)状況の中で、環境負荷の少ない「サステナ車両」を導入する方針を示した。サステナ車両とは、省エネ性能の高いVVVF(可変電圧可変周波数)インバーター制御装置を採用した車両とされる。比較的新しい通勤型車両ということになり、ステンレス製かアルミ製の車両、と多くのファンは予想していたようだ。

  ところが、26日に発表された車両は小田急の8000形と東急の9000系。東急9000系はステンレス製で、これは「想定内」だったとみられるが、ファンの度肝を抜いたのは鋼鉄製の小田急8000形だったという。40年前の昭和58年にデビューした通勤型車両で、小田急の現役車両では最古参だったためだ。SNSでは「考えられないし。鋼製車だから…」といった声が相次いだ。
  西武によると、小田急8000形は西武国分寺線で来年度から順次導入される。導入時に車両の外装は変えるといい、アイボリーにブルーの帯をまとう現行の車両がどのような姿になって西武で再登板するのか、早くも一部のファンの間で「予想合戦」が始まっている。
  「西武が中古車を購入する相手が、昔なら不俱戴天(ふぐたいてん)の仇(かたき)だった東急と小田急とは」と感慨深げな反応も見受けられた。
  小田急と西武はかつて、神奈川・箱根の自動車専用道路や観光船の権益をめぐる「箱根山戦争」を繰り広げ、観光客争奪戦を演じたライバル。すでに〝手打ち〟となっているが、改めて過去の因縁を払拭(ふっしょく)する印象的な出来事ととらえる人もいるようだった。(大竹直樹)







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