露-ロシア問題-1


2025.12.10-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251210-H55A3Y7NTNKPLGSBWO5L6OAH7U/
ロシア凍結資産による「賠償ローン」を日本は拒否か 米報道、EUウクライナ支援に冷や水

  【パリ=三井美奈】米政治サイト「ポリティコ」は9日までに、ロシアの凍結資産を活用した欧州連合(EU)のウクライナ支援策について、日本政府が参加要請を拒否したと報じた。EUは18日からの首脳会議で、この支援策でウクライナへの巨額融資を決めたい意向だが、冷や水を浴びせられる格好になった。

ポリティコによると、日本は8日にオンライン形式で行われた先進7カ国(G7)財務相会合の際に意向を伝えた。EU外交筋が明かしたとしている。

EUの支援策は、ロシアの凍結資産をもとにウクライナに無利子融資を行う仕組み。ウクライナによる返済は、終戦後にロシアから受け取るはずの賠償金をあてる計画で、「賠償ローン」と呼ばれる。日本はG7の対ロシア制裁に加わり、300億ドル(約4兆7千億円)相当のロシア資産を保管しているという。

EU内のロシアの凍結資産は2100億ユーロ(約38兆円)。これまでは資産の利子をウクライナ支援にあててきたが、「賠償ローン」は資産元本に踏み込む前例のない計画で、法的問題をはらむという指摘がある。凍結資産を管理する国際決済機関の所在国、ベルギーはロシアの報復を恐れて同意せず、EUやG7がリスクを分け合う仕組みをとるよう求めていた。

8日のG7財務相会合は声明で、ロシアの凍結資産は「各国の法的枠組み」に沿って扱うと明記した。G7では、英国がEUの支援策に同調する意向を示している。














2025.11.27-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20251127-6YGTFIHP7BMSLEPZ67ZGBRWCKY/
柔道の国際大会、ロシア勢が正式復帰へ 国旗・国歌使用も認められる 国際連盟が発表

  国際柔道連盟(IJF)27日、ロシア選手が国際大会に正式な国の代表として参加することを容認すると発表した。国旗、国歌の使用が認められる。28日開幕のグランドスラム・アブダビ大会から適用される見込み。IJFは「スポーツは中立、独立、そして政治的影響を受けない立場を維持する必要がある」とした。

  同盟国のベラルーシは既に正式に復帰している。ロシアのウクライナ侵攻を受け、従来は中立選手として参加を認めていた(共同)


2025.11.26-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20251126-IUYZBHGF3JKDFNWDNE6VM332CY/
露大統領報道官「時期尚早」、ウクライナとの和平合意近いとの見方に慎重姿勢
(小野田雄一)

  ロシアのペスコフ大統領報道官26日、ウクライナとの和平合意が近いとする見方について「そう話すには時期尚早だ」とし、慎重な姿勢を示した。

  一方、ウシャコフ露大統領補佐官は同日、米国とウクライナが検討中の和平案について、ロシアが非公式ルートを通じ、公式なものではない「複数のバージョン」を入手したと明らかにした。報道陣への発言をタス通信が伝えた。
(小野田雄一)


2025.11.09-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251109-5X22464LYRIVHL26NJ27XP6HUM/
米から「核実験」説明なし ロシア外相「統一した理解がないことがうかがえる」

  ロシアのラブロフ外相8日、トランプ米大統領が指示した「核兵器実験」を巡り、発言の真意について米国側から外交ルートを通じた説明はないと明らかにした。ロシア外務省が同日、メディアの質問に対するラブロフ氏の回答を発表した。

  ラブロフ氏は、トランプ氏の発言が核爆発を起こさない臨界前核実験を指すのか、核爆発を伴う実験再開を指すのかについて、米当局者らのコメントからも「統一した理解がないことがうかがえる」と指摘した。
  トランプ氏の発言を受け、ロシアのプーチン大統領は5日の安全保障会議で国防省や外務省などに対し、核実験の準備開始の可能性について提案をとりまとめるよう指示した。ラブロフ氏はプーチン氏の指示を実行中で「結果は公表される予定だ」と説明した。
  ラブロフ氏は安全保障会議のメンバーだが、5日の会議を欠席した。これを受けて一部のロシアメディアは、対米交渉を巡りプーチン氏の不興を買ったのが欠席の理由と報じていたラブロフ氏がメディアの質問に答えたのは臆測を打ち消す狙いもあるとみられる(共同)


2025.11.01-産経新聞(KYODI)-https://www.sankei.com/article/20251101-6QVTS33BJNPUXDRIO2E72EBKCU/
ロシア、日本海で対潜水艦演習 仮想敵の潜水艦捜索と撃沈 魚雷システム「パケット」発射

  ロシア国防省10月31日、海軍の太平洋艦隊が日本海で仮想敵の潜水艦の捜索と撃沈の演習を行ったと発表した。

  コルベット艦が対潜水艦魚雷システム「パケット」を発射したとしている。日本海の演習海域では現在、潜水艦を含む15隻以上の艦艇が展開しているという。(共同)


2025.10.31-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251031-WTNBO2F4KBIYJLBAOIITKZUZJA/
ロシア首相が11月3、4日に訪中し習近平氏らと会談へ トランプ米政権への対応協議か
(小野田雄一)

  ロシア政府31日、ミシュスチン首相が11月3、4日に中国を訪問し、習近平国家主席や李強首相と会談すると発表した。会談では中露の包括的パートナーシップの強化が協議され、経済・エネルギー協力・農業・教育など幅広い分野に焦点が当てられる予定だとした。

  ウクライナ和平を目指すトランプ米政権が露石油大手2社に制裁を科すなど対露圧力姿勢を強める中、ロシアは政治・貿易上の最重要パートナーと位置付ける中国との結束を改めて確認し、米国の圧力に対抗する思惑だとみられる。
  さらに、ウクライナ和平プロセスの進展の乏しさを背景に次回の米露首脳会談が無期限で延期されたことを受け、ロシアには10月30日に韓国でトランプ米大統領と会談した習氏など中国側から米国の感触を探りたい思惑もありそうだ。
(小野田雄一)


2025.10.30-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20251029-555AXSKPZJM5HCEXVX7BZOJ5LQ/
ロシア、原子力魚雷の実験に成功 航続距離「ほぼ無制限」 矢継ぎ早に米欧牽制

  ロシアのプーチン大統領29日、核弾頭を搭載可能な新型原子力魚雷「ポセイドン」の稼働実験に28日に成功したと述べた。原子力を動力源とし、ほぼ無制限の航続距離を可能にしたとされる。
  プーチン氏は26日に公開された映像では、超長射程の原子力推進式巡航ミサイル「ブレベスニク」の発射実験が完了したと発表し、配備の準備を指示した。ロシアだけが保有すると主張する新型兵器の実験成功を相次いで公表することでウクライナや支援する米欧を牽制した。
  プーチン氏はモスクワ市内の病院でウクライナ侵攻の負傷兵らと懇談しポセイドンの実験成功を明らかにした「速度や深度において世界に類例のない無人兵器で、迎撃手段は存在しない」と主張。ポセイドンの原子炉の大きさは原子力潜水艦の100分の1だが、威力は最新型の重量級大陸間弾道ミサイル(ICBM)「サルマト」を上回ると強調した。(共同)


2025.10.24-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251024-VAXFERUESRLSLLMYR7MVKEFOWE/
ロシア、平和条約に言及した高市首相の演説を「歓迎」 関係改善に一定の期待示す
(小野田雄一)

  ロシアのペスコフ大統領報道官24日、高市早苗首相が同日の所信表明演説でロシアと「領土問題を解決し、平和条約を締結する」との方針を示したことについて「ロシアも平和条約の締結を支持しており、歓迎する」と述べた。また、日本が「違法な対露制裁」に加わってきたとし、「日露対話は現在、近年の日本政府の非友好的な姿勢のせいで、ほぼゼロまで落ち込んでいる」とも主張した。タス通信が伝えた。

  ペスコフ氏は高市政権下で日露関係が改善されることに一定の期待感を示した形だ。タスは高市氏の所信表明演説について、岸田文雄元首相や石破茂前首相の演説にはあった「ウクライナ支援を続け、対露制裁を維持する」との趣旨の文言がなかったと指摘した。
  高市氏は所信表明演説で平和条約締結に意欲を示した一方、ウクライナ侵略を続けるロシアによる「力による一方的な現状変更の試みを許してはいけない」と述べた。また、「日本周辺では隣国である中国、北朝鮮、ロシアの軍事的動向などが深刻な懸念となっている」との認識も示していた。
(小野田雄一)


2025.10.30-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251023-VOELTR7XTZNDJAUD2WPODOAQBA/
ロシア「宣戦布告」と反発 首脳会談中止・対露制裁発表の米国に ウクライナは歓迎

  トランプ米大統領がロシアのプーチン大統領との首脳会談の中止を発表し、米国が露石油大手2社に制裁を科すと発表したことについて、メドベージェフ露国家安全保障会議副議長は23日、「米国はロシアの敵であり、ロシアと戦争をする道へと完全に歩み始めた」とSNSに投稿した。トランプ政権の決定は「ロシアに対する宣戦布告だ」とも反発した。

  ロシアはウクライナ和平の早期実現を訴えるトランプ氏を抱き込み、米国の圧力を通じてウクライナに抗戦を断念させることで、自身の「戦勝」を達成しようとしてきた。ロシアはトランプ氏が対露強硬姿勢を明確に示したことに戸惑っているとみられる。
  一方、米国に対露圧力の強化を求めてきたウクライナのゼレンスキー大統領は23日、米国の発表を「まさにわれわれが待ち望んでいたことだ」と歓迎した。米国の追加対露制裁は「他の国々に制裁に加わるよう求める良いシグナルだ」とも指摘した。外遊中のベルギー・ブリュッセルで行った欧州連合(EU)のコスタ大統領との会談後の共同記者会見での発言をウクライナメディアが伝えた
(小野田雄一)


2025.10.15-Yahoo!!Japanニュ-ス(産経新聞)https://news.yahoo.co.jp/articles/be0b54ff3f32f12432ff49407818401a476f9fca
<独自>ロシアが北方領土周辺の「無害通航権」停止通告、軍事演習も 日本政府は厳重抗議

  ロシアが不法占拠する北方領土の周辺海域日本を含む各国船舶の「無害通航権」を停止すると通告したことが15日、日本政府関係者への取材で分かった。また、ロシアが色丹島周辺での軍事演習を通告したことも判明。日本政府は外交ルートで厳重に抗議した。

  ロシアが管轄権の主張を重ね、不法占拠を既成事実化する恐れがあり、政府は警戒を強めている。 外務省によると、ロシアは13日から、不法占拠する色丹島、国後島、歯舞群島、択捉島の周辺や北海道東方の海域などを指定し、ロシア船籍以外の外国軍艦や外国公船の無害通航権を停止すると通告した。
  政府は、外交ルートで「ロシア側の主張に基づく無害通航権停止は、北方四島に関するわが国の立場に反する」などと抗議した。 ロシアは4月にも、同海域で各国船舶の無害通航権を停止すると通告。
  国連海洋法条約は、沿岸国の安全を侵害しない限り、他国の領海を自由航行できる無害通航権を認めている。沿岸国は自国の安全保障に不可欠なら無害通航権を一時停止できるが、外務省によるとロシア側から具体的理由の説明はない。
  さらに、ロシアが10日から来月1日まで、色丹島北方の複数区域で射撃演習を行うと通告したことも分かった。
  政府は「北方四島における軍備強化の動きはわが国の立場と相いれず、受け入れられない」と抗議した。
  ロシアは終戦の日を含む今年8月と、6~7月にも同様の区域で軍事演習を行うと通告4月には北海道近海や北方領土を含む広大な区域を演習場所に指定して射撃訓練を行うと通告し、日本政府がそれぞれ抗議していた。


2025.09.18-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250918-JTFD34LKXNL7PFQXVZQXJ5UXLU/
ロシア「反戦派」のプーチン大統領側近が辞表提出 現地報道、政権内で居場所喪失か

  ロシアの経済紙RBKは17日、消息筋2人の話として、プーチン大統領の側近として知られるコザク大統領府副長官(66)が辞表を提出したと伝えた。コザク氏を巡っては米紙ニューヨーク・タイムズが8月上旬、非公式な場でウクライナ侵略に批判的な言動を続けてきた結果、プーチン氏を失望させたと報道。露メディアも同月、コザク氏が政権内で権限を剝奪されつつあると伝えていた。

  これらの報道が事実であれば、コザク氏は政権内で居場所を失って辞職を決めた可能性がある。実際、プーチン氏は8月末、コザク氏がそれまで責任者を務めてきた大統領府内の2部局を廃止すると定める大統領令に署名していた。
  RBKが伝えた消息筋の話によると、コザク氏には現在、ビジネス界への転出を勧める複数の提案が来ている。辞表提出は「本人の意思」だとした。
  コザク氏はプーチン氏が露北西部サンクトペテルブルクの副市長を務めていた1990年代からプーチン氏を補佐。2000年にプーチン氏が大統領に就任すると側近として累進し、政権の要職を歴任した。20年からは大統領府副長官を務めていた
(小野田雄一)


2025.09.17-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250917-OWEUCN6BXBJE5E2DHZX6BVCYK4/
ロシア、日本人含むウクライナ義勇兵の捜査完了と発表 177人、ジョージア国籍なども

  ロシア連邦捜査委員会17日、ウクライナ軍に義勇兵として参加した外国人177人の捜査を完了したと発表した。国際指名手配している日本人男性1人も含まれ、ウクライナ領土防衛の国際部隊に加わり戦闘行為に参加して報酬を得た疑いがあると指摘した。

  この日本人男性は過去にウクライナの首都キーウで共同通信の取材に応じ、大阪府出身で札幌市在住だと説明。現在は38歳で、2022年5月からウクライナ各地でボランティアなど住民支援に取り組んでいると話していた。
  177人の国籍は日本のほかにジョージア(グルジア)やブラジル、コロンビアなどだという。(共同)


2025.09.15-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250911-FQIOW3LM35MFJGXAVSGKY7OHSE/?dicbo=v2-4GgKDYj
安いロシア無人機、NATOが高額ミサイルで撃墜 1発6900万円とドイツ紙報道

  ドイツ大衆紙ビルト(電子版)11日、ロシア無人機によるポーランド領空侵犯で、北大西洋条約機構(NATO)加盟国が安価な無人機の撃墜にステルス戦闘機F35を使用し、1発当たり40万ユーロ(約6900万円)以上の費用がかかる高額のミサイルを発射したと報じた。

  ポーランド政府が領空侵犯をした無人機を19機としているのに対し、同紙はNATOの情報として実際には25機だったと報道。このうち撃墜が確認されたのはF35が対応に当たった無人機3機だけだったと伝えた。
  F35の有効性が証明されたが、撃墜された無人機の価格はわずか数千ユーロだとして「長期的にはF35をドローン対策に使用することに軍事的な意味はない」とのNATO関係者の見方を伝えた。(共同)


2025.09.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250901-67NAAXWN7JJHVKDM2A2FL3OOSQ/
プーチン氏「欧米中心主義は時代遅れ」 中国・天津で演説、ウクライナ侵略も改めて正当化
(小野田雄一)

  ロシアのプーチン大統領1日、中国・天津で開かれた上海協力機構(SCO)首脳会議で演説し、SCOが「真の多国間主義」を体現しており、「時代遅れの欧州中心モデル、欧州大西洋モデルに取って代わるものだ」と主張した。ロシアによるウクライナ侵略についても、危機を招いた責任は欧米側にあるとして改めて正当化した

「欧米がロシアの安全を無視」
  プーチン氏は、SCOが構築しようとする世界秩序は「可能な限り多くの国の利益を考慮し、バランスがとれ、他国の安全を犠牲にして自国の安全を図ろうとする試みを容認しない」と主張した。
  プーチン氏はウクライナでの軍事作戦についてもロシアが同様の理念を堅持していると強調。ウクライナ危機の責任は、同国の親露派政権を崩壊させた2014年の「クーデター」を支援した欧米と、この「クーデター」を支持しなかった親露派住民らを武力で鎮圧しようとしたウクライナにあるとの持説を展開した。
  また、欧米がロシアの安全を無視し、ウクライナを北大西洋条約機構(NATO)に加盟させようとしたことも「危機の第2の要因」になったと主張した。
露、ウクライナとEUの協定妨害
  ウクライナでは10年代、当時のヤヌコビッチ政権が欧州連合(EU)と関係を強化する協定の締結に向けた準備を進めていたが、13年11月、突如として協定署名を棚上げ。背景にはウクライナとEUの接近を防ごうとしたロシアの圧力があったとされる。これに反発したウクライナ国民が直後から抗議デモを始め、14年2月、同政権は崩壊した。
  同政権崩壊を受け、ロシアはウクライナ南部クリミア半島を併合し、ウクライナ東部で蜂起した親露派武装勢力も支援。ウクライナ東部紛争が勃発し、ウクライナはロシアに対抗する思惑から欧米への接近を強めた。プーチン氏は22年2月、東部紛争を終わらせるためと主張し、ウクライナに対する「特別軍事作戦」の開始を宣言した。
  プーチン氏は長年、ヤヌコビッチ政権を崩壊させたデモについて、欧米が裏で糸を引いた「クーデター」だと非難してきた。ただ、ロシアがEUとウクライナの協定締結を妨害していなければ、デモは起きず、その後のヤヌコビッチ政権崩壊や東部紛争も起きなかった可能性が高い侵略の責任をウクライナに負わせようとするロシアの主張の不当性が指摘される一因となっている
(小野田雄一)


2025.08.24-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250824-CWGOVAGVSNKMTPI6X3RL77NF4E/
プリゴジン氏墜落死2年、ワグネルはアフリカで存続 露軍は置き換え狙う

  ロシアのプーチン政権に武装反乱を起こした民間軍事会社(PMC)「ワグネル」創設者のプリゴジン氏が航空機事故で死亡してから23日で2年を迎えた。同氏の死後もワグネルはアフリカで傭兵(ようへい)ビジネスを維持しているが、露軍は傘下のPMCをワグネルに置き換えてアフリカで影響力を拡大することを狙っている。

  プリゴジン氏は2023年6月、ウクライナ侵攻の最前線からモスクワにきびすを返して武装反乱を起こした。だが、同年8月、不審な墜落事故で死亡した。
  英国防省によると、プリゴジン氏が創始したワグネルは最盛期の23年ごろには5万人が所属したとされる。中東シリア、アフリカ西部マリをはじめとする現地軍の傭兵や宣伝工作を担う見返りに鉱山などの利権を手中に収め、ロシアの非公式な先兵として中東・アフリカ地域に浸透を図ってきた。
  プリゴジン氏の死後も数千人程度の勢力を保ってきたとされるが、最近は退潮も目立つ。
  現地からの報道によれば、反政府勢力掃討にあたってきたマリからは6月に撤退。南部モザンビークでの現地軍への訓練も形骸化している。シリアでは支援していたアサド政権が昨年末に崩壊し、足場を失った。
  ワグネルに取って代わろうとしているのが、かつてワグネルと蜜月の関係を築いた露軍だ。
  露軍は統制下にあるPMC「アフリカ兵団」に元ワグネル兵を取り込ませ、勢力拡大を進める。アフリカ兵団は今年6月、ワグネルがマリ撤退を発表するや、「ロシアが拠点を失うことはない」とする声明を出してマリへの支援継続を表明した。
  AP通信によると、ワグネルが政権警護を担う中央アフリカに対しても、露国防省が今年に入って契約をアフリカ兵団に切り替えるよう要求した。ただ、交渉は停滞しているようだ。
  ネックとなっているのが、能力の違いだ独立性の高いワグネルは現地での戦闘に直接参加もするが、アフリカ兵団が提供するのは基本的に軍の訓練にとどまる。アフリカ兵団はより露軍に近いためにリスクを取りにくいとみられ、自ら血を流し、汚れ仕事もいとわないワグネルほどの存在感は発揮できずにいるのが実情だ。


2025.08.22-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250822-GVWHDJEJNVI2NBKOROLGLRROUQ/
ロシア、ウクライナに東・南部4州除く占領地域返還も 和平取引の一環 ロイター報道
(小野田雄一)

  ロイター通信は21日、ロシアがウクライナとの和平に向けた取引の一環として、一方的に併合を宣言したウクライナ東・南部4州を除く東部ハルキウ州や東部ドニプロペトロウスク州、北東部スムイ州内の占領地域をウクライナに返還する可能性があると伝えた。クレムリン(露大統領府)中枢の考えに詳しい消息筋3人の話だとした。

  ロシアは現在、ハルキウ州の約5%を支配。ドニプロペトロウスク州とスムイ州のごく一部も占領している。一方、併合を宣言した4州に関しては、東部ルハンスク州のほぼ全域▽東部ドネツク州の約7割▽南部ヘルソン州の7割超▽南部ザポリージャ州の7割超-を掌握しているとされる。
  ロイターはまた、プーチン露大統領がウクライナに、東部ドンバス地域(ドネツク、ルハンスク両州)の割譲や北大西洋条約機構(NATO)加盟方針の放棄、欧米諸国軍の受け入れの禁止-などを求めていると報道。プーチン氏はウクライナがドンバス地域の割譲を認めれば、ロシアも南部2州での戦闘を停止する考えだとも伝えた。
  ただ、ウクライナは領土割譲に応じる可能性を一貫して否定。仮にロシアが東・南部4州を除く占領地域の返還を条件にドンバス地域の割譲を求めても、現時点でウクライナが受け入れる可能性は低いとみられる。
  プーチン氏は従来、和平に応じる条件としてウクライナが東・南部4州全域をロシアに割譲することを掲げてきた。消息筋はロイターに、南部2州全域の割譲という条件を取り下げたことはプーチン氏にとって「譲歩」だと説明したという。
  ただ、実際には、南部2州の戦況は過去2年間以上膠着(こうちゃく)し、ロシアが全域を軍事的に掌握できるめどは立っていないドネツク州に関しても、露軍が全域の制圧を狙う場合、数年単位の時間と多大な戦力の投入を要すると分析されている。
(小野田雄一)


2025.08.20-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250820-4QWHL4GPNJPDLAMACT4NT2MIE4/
不安だらけのロシア航空事情 ドローン攻撃で相次ぐ欠航・遅延 誤射で撃墜の恐れも…
(小野田雄一)

  健康診断を受けるため7月下旬から約10日間、ロシアから一時帰国した。モスクワ近郊のシェレメチェボ空港からの出発に先立ち、空港の運行状況をスマートフォンで何度もチェックした。モスクワではここ数カ月、ウクライナのドローン(無人機)の飛来に伴う旅客機の発着キャンセルや遅延が相次いでいたためだ

  ロシアのウクライナ侵略を受け、日本や欧米諸国の航空会社はロシアとの直行便を停止した。ロシアから日本に帰るには、中東諸国や中国などでの乗り換えが不可欠だ。仮にモスクワ発の旅客機が遅延した場合、予定通りの乗り換えができなくなる。ひいては日本で予定していたスケジュールも変更を余儀なくされる。
  こうした不安はロシア在住の日本人に共通しているようだ。筆者と同時期に夏休みなどで一時帰国を計画していた知人らは「飛行機が予定通り飛ぶか心配だ」と口をそろえていた。「防空システムの誤射で撃墜される可能性もゼロでなく、怖い」と話す人もいた。
  幸いにも筆者の出発日にドローン攻撃はなく、心配は杞憂(きゆう)に終わった離陸後、まずはほっとした。だが、ロシアの長距離攻撃で日々多くの人々が死傷しているウクライナのことを考えれば「攻撃をやめてほしい」と言えるものではないと思い直し、安堵(あんど)した自分を戒めた
(小野田雄一)


2025.08.08-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250808-QRGVJT25SFILNP3DUHU5TFWFJU/
ロシア・ウクライナ領土交渉49年凍結提案か 米中東特使がプーチン氏に、ポーランド報道

  ポーランドのニュースサイト「オネット」7日、米国のウィットコフ中東担当特使がロシアのプーチン大統領と6日に会談した際、ウクライナとの戦闘停止に向け、領土交渉を49年もしくは99年凍結することを提案したと報じた。制裁の大幅緩和も提示したとしており、同サイトは、ロシアに非常に有利な提案としている。

  一方、これまでロシアが停戦条件としてきた、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟放棄や欧米によるウクライナへの武器供与停止については触れていないとしている。提案に対するロシアの態度は不明だが、同意すれば、米国との長期的なエネルギー分野での協力も確約するとした(共同)


2025.07.03-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250703-66KFCG6YPRJSZHNCTHTHDAJWFQ/
「ロシア軍指揮官が誤射認める」 アゼルバイジャン機の墜落、同国メディアが報道
(小野田雄一)

  昨年12月に起きたアゼルバイジャン航空機の墜落を巡りアゼルバイジャンメディア「ミンバル」は今月1日、ロシア軍の防空部隊の指揮官が防空ミサイルで同機を誤射したと認めたことを記録した文書や音声データを入手したと報じた。露オンラインメディア「アストラ」は2日、この指揮官に電話で真偽を確認したところ、指揮官が否定も肯定もしなかったと伝えた。

  ミンバルが入手した文書は、指揮官が尋問に自筆で回答したとするもの。それによると、指揮官は「潜在的な目標」をレーダーで探知したことを司令部に報告したところ、撃墜命令を受け、防空ミサイルを発射したと説明した。当時は濃霧で目標を目視できなかったとも主張した。音声データには「ミサイルの破片が墜落機に命中した」との内容が記録されているという。
  アストラによると、指揮官は電話取材に対し、「私には公式にコメントする権利がない」と答えた。
  墜落は昨年12月25日に発生。アゼルバイジャンから露南部グロズヌイに向かっていた同機は露上空で緊急事態を報告し、カザフスタン西部アクタウに向かったが、アクタウ近郊で墜落した。墜落で乗客・乗員67人のうち38人が死亡した。
  グロズヌイ周辺では当時、露軍がウクライナ軍のドローン(無人機)に対する防空作戦を行っていた。アゼルバイジャンのアリエフ大統領は同機が誤射で墜落したとし、ロシアに罪を認めるよう要求。プーチン露大統領は「露上空で悲劇が起きた」とアリエフ氏に謝罪し、ロシアに一定の責任を認めたが、誤射の可能性には言及しなかった。
  事故調査を進めるカザフ政府は今年2月、同機が「機体外部に由来する多数の金属片で損傷した」とする中間報告書を公表した
(小野田雄一)


2025.07.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250701-WBO3N26YFFLWFHRKX22IAOH3HY/
ロシア「集落を初制圧」と主張 ウクライナ東部ドニプロペトロウスク州 国営通信が報道
(小野田雄一)

  ロシアによるウクライナ侵略で、ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナ南部ザポロジエ州の親露派勢力幹部、ロゴフ氏は1日までに、隣接するウクライナ東部ドニプロペトロウスク州の集落1カ所を露軍が初めて制圧したと主張した。国営ロシア通信が伝えた。

  ウクライナメディアによると、ウクライナ軍当局はドニプロペトロウスク州への露軍の進入を否定している。ただ、ウクライナの有力軍事メディア「ディープステート」は6月30日までに、露軍が同州に進入したとする戦況図を公開した。
  ロシアは主戦場のウクライナ東部ドネツク州で前進が遅れている中、ドニプロペトロウスク州や越境攻撃を続けるウクライナ北東部スムイ州で支配地域を広げ、ウクライナを早期の抗戦断念に追い込みたい思惑だとみられる。
  スムイ州の戦況について、ウクライナ軍参謀本部は30日、「5万人規模の露軍の前進を停止させた。戦況は現在、安定している」と発表した。また、一部の集落の奪還に成功するなどし、州都スムイから露軍を遠ざけたとも報告した。
  プーチン露大統領は20日、露軍がスムイ州で支配地域を拡大していると主張。将来的に州都スムイの制圧に乗り出す可能性も排除しなかった。
(小野田雄一)


2025.05.31-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250531-J5TSZKMK45NXZGS7KTLUO4UZZQ/
ロシア極東で2度の大きな爆発 ウクライナが「特殊作戦」 人的被害も

  ロシア極東ウラジオストクの軍関連施設付近で30日、大きな爆発が2度あり、ウクライナ軍関係者は同国国防省情報総局による特殊作戦だったと明らかにした。人的被害も出たとしている。ウクライナが6500キロ以上離れたロシア極東で特殊作戦を実施するのは異例だ。

  ウクライナ軍関係者によると、ロシア海軍の太平洋艦隊に所属する旅団の指揮所などを狙った。この旅団は侵攻初期の激戦地ウクライナ南東部マリウポリや、ウクライナ軍が越境攻撃したロシア西部クルスク州の戦闘に参加したことが確認されているという。
  ロシア当局がテロの疑いで捜査。ガスボンベの爆発が原因で、負傷者はいないと主張している(共同)


2025.05.27-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250527-EGFBF3YWP5OZHLWSXUV4RMCGPM/
ロシアが無人機900機でウクライナを3夜連続で攻撃、ゼレンスキー氏が表明 最大規模

  ウクライナのゼレンスキー大統領26日、ロシアが23日夜以降で「900機を超える無人機で攻撃した」と表明し、停戦に追い込むために欧米による新しい強力なロシア制裁が必要だと強調した。ロシアは2022年の侵攻開始以降で最大規模とされる攻勢を続けている。

  ウクライナ空軍などによると、ロシアは23日夜以降に無人機計903機、ミサイル計92発を使用したという。25日夜から26日未明にかけ、過去最多となる無人機355機が投入されたとしている。
  ゼレンスキー氏は、ロシアが戦争をさらに長期化させるため、新たな攻勢を準備しているとの分析も表明した。攻撃激化は「プーチン大統領の選択だ」と指摘。トルコでロシアとウクライナの直接交渉が開かれたほか、ロシアに和平案提示の用意があるとされるが「プーチン氏は外交をもてあそんでいる」と非難した。(共同)


2025.04.28-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250428-WN5CQUY2PNOA3HYMTIIXEZ7ZKU/
<主張>露の北方領土演習 石破政権は警戒心高めよ-社説

  ウクライナ侵略を続けるロシアが、北方領土周辺でも軍事行動を活発化させている。・・・ロシアは16日、北方領土を含む北海道東方海域で各国船舶の「無害通航権」を4月いっぱい停止するとの航行警報を発した。・・・続いて17日から22日まで、ほぼ同じ海域で射撃訓練を行うと通告してきた。

  いずれも日本固有の領土である北方領土の主権を蹂躙(じゅうりん)する無法行為だ。林芳正官房長官が「北方四島でのロシアの軍備強化は、わが国の立場に反するものであり、受け入れられない」と抗議したのは当然である。
  ロシア側が射撃訓練に指定したのは、北方四島のうち国後島、色丹島、歯舞群島の3島の海域をすっぽり含んだ、北海道と目と鼻の先の場所である。
  防衛当局者は「これほど日本に近接した広範囲の演習通告は近年なかった」と述べた。
  射撃訓練の詳細をロシアは公表していないが、フジテレビは19日、国後島を背に停泊する「ロプチャーⅠ級戦車揚陸艦」とみられる大型艦船の映像を放映した。プーチン露政権は、北方領土駐留の陸上兵力もウクライナに投入している。そうした中で「海軍力は健在」と誇示する狙いが指摘されている。
  ロシアは17日、自衛隊が北海道で6月に実施するミサイル発射訓練について、「挑発的な軍事計画だ」と抗議してきた。
  自衛隊の演習を射撃訓練強行の口実にしたいのだろうが、非難されるゆえんはない。
  国連海洋法条約は武力攻撃や威嚇など沿岸国の安全を脅かさない限り、他国の領海を自由に航行できる無害通航権を認めている。一方で、沿岸国は自国の安全確保に必須の場合、外国船の無害通航を一時停止できる。だが、今回の停止措置は、ロシアが不法占拠する日本固有の領土をめぐる射撃訓練であって、正当化できない
  ロシアは1月から約1カ月間、色丹島海域でも射撃訓練を行った。昨年9月の元島民らの歯舞群島の洋上慰霊や11月の米大統領選時にも北方領土で軍事演習を実施した。日本周辺での中国と共同の海上航行や飛行も相次いでいる
  ロシアの対独戦勝80年の5月9日を控え、中露合同の対日軍事威嚇も懸念される。石破茂政権は警戒意識を高め、北の守りも固めねばならない


2025.04.27-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250427-W5HDMQDXSZMJBK4AYEVKG3IXS4/
ロシア軍幹部爆殺の疑いでウクライナ出身の容疑者を拘束 露治安機関、「上役」の存在語る

  ロシアの治安機関「連邦保安局」(FSB)は26日、露軍参謀本部幹部のモスカリク中将(59)を乗用車に仕掛けた爆弾で殺害したとして、殺人の疑いでウクライナ出身のA容疑者を拘束したと発表した。容疑を認めているという。タス通信が伝えた。

  同中将の爆殺事件は25日、モスクワ近郊で発生。A容疑者は調べに対し、自身が1983年生まれで、2023年4月にウクライナ諜報機関に勧誘され、同年9月にモスクワに来たと述べた。25年に「上役」の指示で事件に使用した乗用車を購入。爆弾と監視カメラを設置した乗用車を同中将の自宅付近に置いた。爆発は「上役」が遠隔操作で行ったとした。
  ウクライナメディアによると、ウクライナ軍のマショベツ大佐は、同中将がウクライナに対するミサイル・ドローン(無人機)攻撃の立案に携わっていたと指摘。爆殺事件へのウクライナ側の関与を示唆した。
  一方、ロシアがウクライナ軍の越境攻撃を受けた露西部クルスク州を完全に奪還したと26日に発表したことについて、ウクライナ軍参謀本部は同日、「現実と一致していない」とロシアの主張を否定した。ウクライナの有力軍事メディア「ディープステート」も同日、露軍が同州内のウクライナ軍の最終拠点を占拠しつつあるものの、なお戦闘は続いているとした。
  ウクライナ軍参謀本部は26日、越境攻撃を開始した昨年8月以来、クルスク州で露軍6万2400人を死傷させ、約1千人を捕虜にしたと報告した。露軍側で戦闘に参加した北朝鮮兵4500人以上を死傷させたとも主張した。


2025.04.25-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250425-VXBXX7UPYJNF5C46OX3VR5OAZM/
モスクワ郊外で車爆発、ロシア軍参謀次長が死亡 ウクライナによる爆殺との見方

  ロシア連邦捜査委員会25日、首都モスクワ郊外で車が爆発し、ロシア軍中将のヤロスラフ・モスカリク参謀次長が死亡したと発表した。

  暫定捜査の結果として、手製の爆発物が作動したのが原因だとした。ウクライナによる爆殺との見方も浮上している。
  昨年12月にもモスクワ東部の住宅入り口付近で電動キックボードに仕掛けられた爆発物が爆発し、ロシア軍中将のイーゴリ・キリロフ放射線化学生物学防護部隊長とその補佐官が死亡ウクライナ治安筋は共同通信の取材に、特殊作戦で殺害したと認めた(共同)


2025.04.20-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250420-RZWTESBJWZOEBK5FSYRXNG2PWI/
ロシア、「一時休戦」で和平姿勢を演出 米国の関与継続を狙う思惑か ウクライナは警戒
(小野田雄一)

  ロシアのプーチン大統領が19日、ウクライナとの「30時間の一時休戦」を突如として表明した背景には、和平仲介プロセスから手を引く可能性に言及し始めたトランプ米政権に対し、ロシアは和平を望んでいるとアピールする狙いがある可能性が高いロシアは米国に和平プロセスへの関与を継続させ、ウクライナへの停戦圧力を強めさせたい思惑だとみられる

  プーチン氏は一時休戦を、開始時刻とした19日午後6時の直前に一方的に表明。ウクライナにとって一時休戦に応じることが和平に向けた「準備と意欲、能力」を示すことになると主張した。「ロシアはウクライナ危機の平和的解決を支持する米国や中国の願望を歓迎する」とも強調した。
  プーチン氏が一時休戦を表明したのは、米国が和平仲介への意欲を減退させつつあることと無関係ではないとみられる。事実、プーチン氏は今回の休戦を、キリスト教の復活祭に合わせた「人道的配慮」によるものだと説明したが、ウクライナ侵攻後の過去3年間、復活祭を理由に休戦を提案したことはなかった。
  これに先立ち、ルビオ米国務長官は18日、「数日間」で停戦に向けた進展が見られない場合、米国が和平仲介を停止する可能性を示唆。トランプ米大統領も同日、双方が停戦に協力しない場合、仲介作業を打ち切る可能性に言及していた。
  一方、ウクライナは、ロシアが「ウクライナが休戦に応じなかった」「休戦を順守しなかった」などと喧伝(けんでん)する事態を警戒しているウクライナのゼレンスキー大統領は19日、一時休戦に原則同意しつつ、「ロシアの言葉は信用できない。われわれはロシアがどう情報操作するか知り尽くしている」と指摘。英BBC放送も同日、ウクライナ軍の前線部隊が、露軍の休戦違反があれば写真や動画で記録するよう命じられたと伝えた。
(小野田雄一)


2025.03.21-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250321-S2RXSA4G7NNX7ILLQAFQ4PYJLA/
ロシア高官が金正恩氏と会談 協力条約「無条件で履行」 プーチン氏の親書を手渡す

  ロシアのショイグ安全保障会議書記21日、北朝鮮の首都平壌を訪問し、金正恩朝鮮労働党総書記と会談した。ロシアメディアが報じた。ショイグ氏はプーチン大統領の親書を金氏に渡した昨年6月に露朝首脳が署名した「包括的戦略パートナーシップ条約」は両国の利益に資すると強調し、ロシアは無条件で条約の内容を実行していく用意があると表明した。

  ロシアは5月9日にモスクワで行われる対ドイツ戦勝80年の記念式典に北朝鮮軍を招待。プーチン氏は次の首脳会談はモスクワ開催を望むと述べており、金氏の式典出席の可能性に注目が集まっているが、ロシア側の発表は金氏の訪露には言及しなかった。
  ショイグ氏は金氏と、ウクライナ情勢や米露の外交対話開始、朝鮮半島情勢について協議した。
  露朝はロシアのウクライナ侵攻を機に軍事分野などで結び付きを強化北朝鮮はロシアからの見返りを期待して砲弾やミサイルを供与したほか、軍部隊を派遣している。(共同)


2025.03.12-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250312-XYNCANJSO5LTLJUNHN4JHP4MKE/
「先走りしたくない」とロシア報道官 米・ウクライナの即時停戦案に慎重姿勢
(小野田雄一)

  ウクライナ侵略を続けるロシアのペスコフ大統領報道官12日、ウクライナと米国が30日間の即時停戦案に合意したことに対する受け止めについて報道陣から問われ、「あなたたちは少し先走りすぎている。われわれはそうしたくない」と述べた。ロシアは米国から停戦案に関する情報を受け取った後に検討するという立場も示した。タス通信が伝えた。

  ペスコフ氏はまた、プーチン露大統領とトランプ米大統領による将来的な直接会談の日時や場所は未定だとした一方、両首脳の電話会談が近く行われる可能性はあるとした。
(小野田雄一)



2025.03.12-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250312-TUVF3WN57NJFFNMHXCMC7ACTYA/
「戦勝」追求のロシア-停戦条件を慎重に見極めへ-強気維持も余力は低下
(小野田雄一)

  サウジアラビアで11日に会合を開いた米国とウクライナ「ロシアとの30日間停戦」案を打ち出したことで、今後はロシアの出方が焦点となるプーチン大統領は従来、戦略目標を達成した後にのみロシアは停戦に応じるとの立場を示してきた上、短期的な停戦も否定してきた。ただ、ロシアも余力は低下しており、さらなる戦闘長期化には不利益も大きい。ロシアは今後、自身が勝者となる形での戦争終結を狙い、停戦条件を慎重に見極めていく見通しだ

  タス通信によると、米・ウクライナ会合の結果を受け、露外務省のザハロワ報道官は11日、「今後数日以内」に米露が接触する可能性があると明らかにした。
  ロシアは2022年2月、ウクライナに対し、北大西洋条約機構(NATO)への永続的な非加盟(中立化)▽最低限度の武力保持(非軍事化)▽反露政策の放棄(非ナチス化)-を確約させることを戦略目標として全面侵攻を開始した。ロシアは現在も、停戦にはこれらの要求をウクライナが受け入れた上で、ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナ南部クリミア半島や東・南部4州の割譲を認めることが必要だと主張している。
  プーチン氏は「危機の根本原因の除去」が停戦には不可欠だと主張し、戦力再建の時間を与えかねない短期的な停戦にも否定的な立場を示してきた。
  ただ、ロシアは戦場で優勢にあるものの、戦力の疲弊も進んでおり、最近は主戦場のウクライナ東部で前進が停滞し始めたと報告されている。国内経済にも悪化の兆しが伝えられている。ロシアもさらなる長期戦化は避け、経済制裁解除などを達成したいのが本音だ。
  今回の米・ウクライナ協議では、ウクライナのNATO加盟問題や、一部がウクライナ軍の占領下にある露西部クルスク州およびウクライナ南部クリミア半島と東・南部4州の扱い、ロシアが停戦を受け入れなかった場合の対応などは明確にされなかった。将来の交渉に委ねられた形だ。
  ロシアは今後、「停戦しなくてもロシアは困らない」との表向きの強気姿勢を維持しつつ、ウクライナや米国に自身の要求を最大限認めさせようとしていく公算が大きい。
(小野田雄一)


2025.03.07-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250307-YSZSYW2LJVJL7DXU3XGGZM5B2U/
露軍、ウクライナに大規模攻撃 防空ミサイル枯渇狙いか 迎撃に仏戦闘機ミラージュ初参加

  ウクライナ空軍は7日、同日未明にロシア軍の大規模なミサイル・ドローン(無人機)攻撃があったと発表した。発表によると、露軍はエネルギー施設を主な標的にミサイル67発とドローン194機を発射。ウクライナ空軍がミサイル34発とドローン100機を撃墜した。また、最大10発のミサイルが目標からそれたとした。

  同空軍によると、今回の防空活動には、米国製戦闘機F16のほか、先月上旬にフランスから供与された仏製戦闘機ミラージュ2000が初参加した。
  今回の攻撃で露軍は、本物にみせかけた「おとりドローン」少なくとも86機を発射したという。トランプ米政権がウクライナへの軍事支援を一時停止した中、ロシアはウクライナの防空ミサイルを枯渇させようとしている可能性がある。
  ウクライナメディアによると、撃墜を免れた一部のミサイルやドローンが東部ハリコフ州や南部オデッサ州、中部ポルタワ州などに落下し、民間人少なくとも7人が負傷した
  露国防省は7日、「ミサイル・ドローンの複合攻撃が成功した」と主張。過去1週間にウクライナ東部ドネツク州の4集落を新たに制圧したとも主張した。


2025.03.06-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250306-4TL4PTW7SJNYLL224KIFTS4GKI/
ロシア「敵が弱体化」と歓迎、ウクライナは悲観的予測 米国の軍事情報の共有停止
(小野田雄一)

  トランプ米政権がロシアの侵略を受けるウクライナとの軍事・諜報情報の共有を停止したことについて、露メディアは6日、「ウクライナ軍が弱体化する」と好意的に報じた。一方、ウクライナメディアは、米国の情報が得られなくなることでウクライナ軍は露軍への攻撃に支障をきたすほか、露軍のミサイル攻撃を防ぐことも困難になると悲観的な予測を示した

  ロシアの親政権紙イズベスチヤは6日、露軍事専門家の見解を引用しつつ、ウクライナは今回の米国の措置で露軍部隊や拠点の位置の把握が困難になる上、衛星利用測位システム(GPS)誘導式のミサイルやドローン(無人機)の運用も不可能になる見通しだと指摘した。
  同紙は同時に、北大西洋条約機構(NATO)に加盟する欧州諸国や英国が、米国から共有された軍事情報や独自に収集した偵察情報をウクライナに渡す可能性も排除できないとし、米国の措置の効力は今後のウクライナ軍のミサイルやドローン攻撃が減少するかどうかで判断すべきだとする専門家の見解も伝えた。
  一方、米国の支援停止で防空ミサイルや武器・弾薬の不足が進むと見込まれるウクライナは、軍事情報の共有停止によりさらに苦しい立場に置かれる。同国公共放送「ススピーリネ」は5日、欧米メディアや専門家の見解を引用しつつ、米国の正確な軍事情報がなければウクライナ軍の攻撃精度は低下すると伝えた。
  ロイター通信も、情報共有の停止により、ウクライナは露軍の弾道ミサイルの発射を把握し、迎撃することが困難になるとするウクライナの軍事専門家の見方を伝えた。
(小野田雄一)







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