フイリッピン共和国の問題-1
2024.12.02-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20241202-OHZMNUL5QNNVRPNLYIHSOTIMBA/
露潜水艦がフィリピン経済水域に浮上、「天候回復待機中」 マルコス大統領「非常に懸念」
フィリピン海軍は2日、
同国の排他的経済水域(EEZ)にあるミンドロ島北西部の約150キロ沖で11月28日に浮上しているロシア軍の潜水艦を発見したと発表した。マルコス大統領は
2日「EEZへの侵入は非常に懸念すべきだ」と記者団に述べた。
フィリピン側によると、フィリピン海軍のフリゲート艦が無線で交信したところ、潜水艦はマレーシア海軍と合同演習をした後、ロシア極東ウラジオストクに帰港する途中で、天候の回復を待つために浮上したと説明したという。
(共同)
2024.11.25-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20241125-QMW6XQEU5BNEZESKOSUQGAWNV4/
フィリピンのサラ・ドゥテルテ副大統領を刑事捜査へ マルコス大統領の「暗殺図った」
フィリピンのサラ・ドゥテルテ副大統領が、殺し屋を雇って自分が殺された場合にマルコス大統領らを殺すよう命じたと発言した問題で、
法務省高官は25日、大統領暗殺を計画した首謀者として、サラ氏を呼び出して取り調べる方針を明らかにした。
マルコス氏は25日に動画声明を出し、「私たちを殺すという脅迫やののしりがあった」とし、「このような犯罪の試みを見逃してはならない」と非難。「国全体を政治の泥沼に引きずり込もうとする試みを許さない」とも述べた。
法務省高官は、容疑は今後判断するが、扇動や脅迫に相当する可能性があると説明。国家捜査局のサンティアゴ長官は「ただちに逮捕することは避け、回答の機会を与える」とし、5日以内に出頭するよう近く命じる方針を明らかにした。
サラ氏は23日のオンライン記者会見で、
自分が殺された際に報復するため「ある人物」に大統領夫妻とロムアルデス下院議長の殺害を依頼したとし、「『彼らを殺すまでやめるな』と伝えた」と述べていた。
(共同)
2024.10.06-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20241006-5OOKWPDZV5N4NACC4VTFTYVUUU/
フィリピンのドゥテルテ前大統領、上院選出馬せず マルコス政権との対立激化回避
フィリピンのドゥテルテ前大統領(79)は5日、南部ダバオで記者会見し、
高齢を理由に来年の上院選には立候補しないと明言した。
長女サラ・ドゥテルテ副大統領は6月、ドゥテルテ家から前大統領を含む3人が上院選に出馬するとの見通しを示していたが、これを否定し、マルコス政権との対立激化を回避した形。
前大統領は全国規模の選挙戦は高齢で耐えられないが、世論の支持があればダバオ市長選への立候補は可能だと説明。
マルコス大統領については「友人」と呼び、「正しいことをしていれば支持するし、過ちを犯せば指摘する」と述べた。
(共同)
2024.09.15-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240915-6MBKX3YQ5FLEHETGYO3EWZS3NY/
フィリピン、日本製の巡視船引き揚げ 南シナ海で中国と衝突、穴が開く損傷
フィリピン政府は15日、
南シナ海のサビナ礁に5カ月間停泊させてきた沿岸警備隊の日本製の大型巡視船を同礁から引き揚げたと発表した。
中国船団の包囲で海上補給を絶たれ、8月末には中国海警局の船による衝突で穴が開く損傷を受けた。修理のほか、生活物資が不足し、治療が必要な乗員を避難させるためという。
この巡視船は日本から円借款で2年前に調達。
中国はサビナ礁からの撤去を要求し、
多数の船団を配置して補給を阻み、巡視船は水や食料の不足に追い込まれていた。
パラワン島に戻り、修理や補給を終えた後、任務を再開する。
パラワン島から約140キロ沖のサビナ礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内にあるが、
中国は一方的に主権を主張している。フィリピンにとっては、中国との紛争が続くアユンギン礁への経路上に位置する戦略的要衝。サビナ礁で中国支配を許せば、フィリピンが実効支配する南シナ海の他の環礁への補給にも影響が及ぶ。
(共同)
2024.09.09-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240909-XQQ7ALC6HZKMVIIQY5XAR3X6R4/
出生や通学の記録なし…「中国のスパイ」疑惑の市長事件が波紋 フィリピンの反中感情に火
フィリピン北部のバンバン市長を解任され、
不法出国後に逮捕された中国系のA容疑者(34)を巡る事件が、
比国内で波紋を広げている。
A容疑者は詐欺組織の運営に関与していただけではなく、実際は中国人で、比国籍を偽装していた疑いが浮上。中国による南シナ海での圧力を巡って比国内で反発が広がる中、市長が「中国共産党のスパイ」だったとの疑念が強まり、市民の反中感情は悪化している。
組織から殺害すると脅されていた
比当局は6日、中国系詐欺組織の運営に関与したとして、収賄容疑などでA容疑者を逮捕した。警察とともに共同記者会見に臨んだA容疑者は、「(組織から)殺害すると脅されていた」と述べた。
事件の端緒は3月、バンバン市内の「POGO」と呼ばれるオンラインカジノ施設への強制捜査だった。POGOはドゥテルテ前政権下の2016年に導入された制度で、比当局が認可したオンラインカジノ事業者を指す。
だが、近年は犯罪の温床になっていることが問題視され、恋愛感情を抱かせて金をだまし取るロマンス詐欺や、マネーロンダリング(資金洗浄)の拠点となっていた。
比捜査当局はバンバン市内のPOGOを巡り、
運営側の中国人ら9人を逮捕した。その関連捜査で、組織の拠点が
A容疑者の関連企業の土地にあったことから、A容疑者の事件への関与が浮上した。
一連の調べで浮かんだのは、
A氏の経歴を巡る不審な点だ。病院での出生記録や学校への通学記録がなく、捜査当局が指紋を調べると、中国福建省出身で2003年にフィリピンに入国した「郭華萍」という中国人女性のものと一致、A容疑者の国籍に疑義が生じていた。
A容疑者はこれまで疑惑について、
「私は生まれながらのフィリピン人。中国のスパイではない。悪意のある攻撃だ」と否定。
だがフィリピン上院の公聴会を欠席したことで、上院が逮捕命令を出していた。
A容疑者は7月以降に船で不法出国。出国を受けて市長職を解任された。その後、マレーシアやシンガポールに滞在していたとみられるが、今月4日にインドネシアで拘束後に強制送還されていた。
中国系フィリピン人は動揺
事件を受け、比国内の交流サイト(SNS)などでは、
「中国のスパイに派手な浸透工作を許した」「市長をさせたのは国の恥」などと、怒りの声が飛び交う。インドネシアからの送還時、A容疑者が比当局者と笑顔で楽しそうに過ごす画像も流出し、「国民への冒涜(ぼうとく)だ」と怒りに拍車をかけた。
8月には南シナ海のサビナ礁付近で、中国海警局の船がフィリピンの巡視船などに衝突する事案が相次いで発生。A容疑者の事件も相まって、フィリピンでは反中感情が急速に高まっている。
この状況に対し、推定120万人前後とされる中国系フィリピン人は恐怖感を強めている。シンガポール紙ストレーツ・タイムズは識者の話として、既に中国系フィリピン人が
「戦争が起きたら中比どちらを支持するのか」「POGOと関係はないのか」とからかわれる事案が起きたと報じた。記事では、A容疑者を巡る事件が、現地に根付いた華人らへの
「敵対的行動」につながる恐れがあるとしている。
事件ではA容疑者を手助けしたフィリピン当局の協力者がいたとされ、マルコス大統領は「国民の信頼を損ねる腐敗だ」として徹底捜査を指示。現地メディアによると、
A容疑者は資金洗浄など87の罪で刑事告発され、最長で1200年超の実刑となる可能性がある。
2024.09.08-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240908-WUPQSSIES5IOVABGIUBHBWIMYE/
比当局、宗教指導者を拘束 マルコス政権、ドゥテルテ前大統領との対立激化へ
フィリピンのアバロス内務・自治相は
8日、ドゥテルテ前大統領と関係が深い新興宗教団体指導者のA容疑者を拘束したとフェイスブックで明らかにした。
児童虐待や人身売買の疑いで逮捕状が出ていた。
前大統領や長女のサラ・ドゥテルテ副大統領は同団体への強制捜査に強く反発しており、マルコス政権との対立激化は必至だ。
警察は8月下旬から2千人規模の警官隊を南部ダバオの宗教団体施設に投入し逮捕状の執行を目指していた。
米国でも性的人身売買などの罪で起訴されている。
サラ氏は8月25日の声明で、警察の強制捜査は「権力の乱用」に当たるとしてマルコス政権を非難。ドゥテルテ前大統領も、強制捜査が暴力的対立に発展して信者1人が死亡し、多数が負傷したと指摘。
「政治的迫害の被害者」になったとして信者らに同情すると表明していた。
(共同)
2024.09.04-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240904-PQIQLCKXARKYFH3DCDCHTAOUAM/
フィリピンの元市長、インドネシアで拘束 国籍偽装の中国人か 不法出国後に解任
フィリピン入国管理局は4日、
北部ルソン島のバンバン市長を解任され、
不法出国したアリス・グオ氏がインドネシアで現地警察に拘束されたと発表した。
出国の経緯を究明し、多くの刑事事件の被告として裁くため、フィリピンへの送還を期待すると表明した。
グオ氏は中国人とみられ、フィリピン国籍を偽装したと疑われている。
インドネシア当局がフィリピン入管に対し、ジャカルタ近郊で4日未明にグオ氏を拘束したと伝えた。
グオ氏はバンバンの中国人向けオンライン賭博の運営に関与したことが発覚し、8月12日付で解任されていた。
マルコス大統領は8月21日、
グオ氏が7月18日に不法出国したと発表。
グオ氏らのフィリピンのパスポートの無効化を命じた。出国を助けた「腐敗した政府職員」の処罰も言明した。フィリピン入管は、
グオ氏がマレーシア、シンガポールを経てインドネシアに渡ったとみていた。
(共同)
2024.09.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240901-7ZXVM5Q5GZJGPNXS6CXP4RT7VU/
米、比船への衝突を強く非難 中国の領有権主張は「違法」
【ワシントン=坂本一之】米国務省のミラー報道官は
31日、南シナ海のサビナ礁でフィリピンの巡視船と中国海警船が衝突したことを受け、「中国による危険で過激な行動を非難する」との声明を発表し、
危険行為をやめるよう求めた。
フィリピン側の行動は「法によって認められている」とし、
中国の南シナ海における領有権の主張は「違法だ」と批判した。
ミラー氏は「中国海警局船はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内でフィリピンの巡視船に意図的に衝突した」と指摘。
8月になって「中国はフィリピンの海洋活動などを攻撃的に妨害している」と非難し、緊張を高めていることを
強く批判した。
米国による防衛義務を定めた米比相互防衛条約に関し
「南シナ海のどこにおいても、フィリピンの軍や公船、航空機に対する攻撃に適用される」と述べ、
中国を牽制(けんせい)した。
2024.06.19-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240619-5PR6WA6XGZNTPGK25ATPLTPIXM/
中国、フィリピンのゴムボートに刃物 衝突で兵士が親指を切断 南シナ海アユンギン礁
フィリピン軍のブラウナー参謀総長らは
19日、
南シナ海アユンギン礁での中国による17日の妨害行為で、負傷したのは親指切断の重傷を負った兵士1人だったと発表した。
中国の硬式ゴムボートがフィリピン側のボートに衝突して指を切断。中国側は複数のボートを刃物などで突き刺して損傷させ、さらに乗り込んで通信、航行機器や動力を破壊し、銃7丁を強奪したという。
一方、
中国外務省の林剣副報道局長は19日の記者会見で「フィリピン側の人員に対する直接の措置は取っていない」と述べ
「対応は抑制的だった」と主張した。
(共同)
2024.05.15-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240515-SYVLUHXQ4VP3NGW34IE5RPWH4E/
フィリピン民間船団が南シナ海スカボロー礁へ、中国の実効支配に対抗
南シナ海のスカボロー礁を実効支配する中国に対抗し、
フィリピンの権益を訴える民間船団が15日、ルソン島サンバレス州を出発、同礁へ向かった。組織した市民団体によると、
同日、約100隻の漁船と共に集団航行し、権益を主張するブイを設置、漁業者らに燃料や食料を届けて支援したとしている。
船団の中核は報道陣や活動家らが分乗した4隻の中型船。同日引き返す約100隻の漁船と別れ、16日朝に同礁付近に到着し、
17日にルソン島へ戻る計画だ。中核船団は15日、中国海警局の船に追尾され始めたという。
スカボロー礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)にあるが、中国はフィリピン漁船を繰り返し妨害。中国海警局は同礁で海上救命訓練を行ったと発表したばかりで、緊張が高まっている。
中国外務省の報道官は15日、中国の領土主権を侵害すれば「法に基づき反撃する」と牽制した。
(共同)
2024.04.30-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240430-JJUAEE4BTFO2TDI3SXYTJTW2NM/
中国船の放水でフィリピン公船1隻が損傷 比当局が発表、南シナ海スカボロー礁
【シンガポール=森浩】フィリピン沿岸警備隊は30日、南シナ海で同日午前、比公船2隻が中国海警局の船舶から放水を受け、うち1隻が損傷したと発表した。
南シナ海では領有権を巡って中比の摩擦が激化しており、中国船による比側への妨害行為が常態化している。
放水があったのは、南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)。比公船は付近の海域で自国の漁船に燃料や食料を提供する活動に従事していたという。
放水によって、比公船の手すりなどが損傷した。沿岸警備隊は「嫌がらせや挑発的な行動」があったとしている。
中国海警局は30日、スカボロー礁付近で比沿岸警備隊の船舶を「追い払った」と発表した。
スカボロー礁付近は豊かな漁場として知られ、フィリピンの排他的経済水域(EEZ)内にある。中国は2012年から実効支配を続けており、障害物を設置するなどして比船の航行を妨害している。
2024.04.19-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240418-G6O2LCM36RINNIKOM4BT5S7SMI/
南シナ海「密約」、中国側が「フィリピン現政権とも合意」と主張
在フィリピン中国大使館は
18日、
南シナ海のアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)の緊張激化を制御するため、今年初めにフィリピン側と「新たなモデル」を取り決めていたと発表した。事実なら、
中国寄りだったフィリピンのドゥテルテ前政権だけでなく、マルコス現政権とも密約を交わしていたことになり、波紋を広げそうだ。
同礁でフィリピン軍拠点となっている老朽艦を巡っては、交代兵員や物資を定期的に運ぶ補給船を中国側が放水砲で妨害し、フィリピン軍人が負傷する事態に陥っている。
ドゥテルテ前大統領は
11日、老朽艦に補修資材を持ち込まず現状を維持するとの密約を中国と交わしていたと示唆。
マルコス大統領は
12日、密約を非難していた。
同大使館は「フィリピン軍との真剣なやりとり」を経た結果だとし、順守を求めた。また、フィリピンが取り決めの範囲内で同礁への補給任務を行ったのは1回だけで、その後破棄したと批判した。
(共同)
2024.03.24-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240324-RIHBSHNQ4ZKAVKEQS5SWMSO2IM/
中国、フィリピン船への放水「合法」 南シナ海、比船が「挑発」と妨害正当化
中国海警局の艦船が23日に南シナ海のアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)周辺でフィリピンの補給船に放水し負傷者が出たことについて、
中国国防省は24日「事件はフィリピンの挑発行為が引き起こした。中国の処置は合理的で合法だ」として、補給船の航行を妨害したことを正当化する報道官談話を発表した。
両国はアユンギン礁を含む南沙(英語名スプラトリー)諸島の領有権を争っている。
談話はフィリピン軍がアユンギン礁に老朽艦をわざと座礁させ拠点にしていることを「中国は決して座視しない」と強調した。
中国はフィリピンの補給船が老朽艦に建築資材を運ぼうとしたとして反発しており、談話はフィリピンに「情勢をエスカレートさせる言論や挑発行為」をやめるよう要求。
中国に再び挑戦すれば主権を守るため「断固とした措置を取る」と警告した。
(共同)
2024.03.23-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240323-4XHDER7JT5IPZCC2LJ246ICFTI/
フィリピン補給船、南シナ海で中国放水砲の直撃受け「重大な損傷」
フィリピン沿岸警備隊は23日、
南シナ海のアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)の軍拠点に向かっていた補給船が同日、中国海警局の船2隻から放水砲の直撃を受け「重大な損傷」を被ったと発表した。
中国船は補給船の前方を横切ったり、衝突しそうになったりするなど、危険な妨害行為も繰り返したという。
中国海警局の報道官は談話を発表し、
補給船が度重なる警告を無視して同礁付近に侵入したため阻止し、追い払ったと明らかにした。
建築資材を運ぶなど「正常ではない補給」を行おうとしていたと主張した。
フィリピン軍は支援のため軍艦2隻を派遣。当初は沿岸警備隊の巡視船2隻が補給船の護衛に当たるとしていた。
今回投入した補給船は従来より大型。
フィリピン軍は、わざと座礁させた老朽艦の軍拠点に、交代人員を送り込むのが任務の目的だと説明した。
(共同)
2024.03.21-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240321-ISCYJI37ZRJ7TB2BZPB27MW76M/
フィリピンの34人が南沙諸島に上陸 中国「主権侵害」非難
中国海警局は21日
、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島にある鉄線礁に同日、フィリピンの34人が警告を無視して上陸し「中国の領土主権を侵害した」と非難する
報道官談話を発表した。
海警局職員も鉄線礁に上陸し、調査を行ったという。
談話は
「フィリピン側の行為は南シナ海の平和と安定を破壊しており、断固反対する」とし、中国は管轄海域で権益を守る活動を続けるとした。
中国はフィリピンなどと南沙諸島の領有権を争っており、最近はフィリピン船への危険行為を繰り返している。
(共同)
2024.03.17-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240317-TOIEW4VOZRPNBELES7WQVK2LXI/
フィリピンの邦人女性ら2遺体発見事件、伯母が犯行を自白 捜査当局が身柄を確保
フィリピン北部ルソン島のケソン州タヤバスで日本国籍の女性モテギ・マイさん(26)とフィリピン国籍の母(54)の2遺体が見つかった事件で、地元捜査関係者は17日、
母の姉に当たる伯母が昨年12月から夫と計画して犯行に及んだと自白する動画を入手したと明らかにした。
伯母は逃亡先のアルバイ州ピオドゥランで殺虫剤を摂取して自殺未遂を起こし、
搬送先の病院で警察が身柄を確保した。
伯母はケソン州の病院に移送され、集中治療室で手当てを受けている。
伯母夫妻の息子が身柄確保で警察に協力した。自白動画は息子が撮影したという。
警察は金銭問題が動機とみて、伯母の夫の行方を追っている。
警察は14日、2遺体がタヤバスの伯母夫妻の自宅付近に埋められているのを発見した。付近の監視カメラには、伯母夫妻がモテギさんら2人のスーツケースを三輪バイクで運んでいる映像が残っていた。この映像には三輪バイクに別の男2人が乗っているのも写っており、警察は捜査対象として調べている。
(共同)
2023.11.03-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20231103/k00/00m/030/195000c
軍装備提供の枠組み、日本がフィリピンに初適用 首脳会談で合意
【マニラ田辺佑介】
岸田文雄首相は3日、
訪問先のフィリピンの首都マニラの大統領府でマルコス大統領と会談した。両首脳は、
「同志国」の軍に装備品を提供する枠組み「政府安全保障能力強化支援(OSA)」を日本政府が初適用し、
フィリピンに沿岸監視レーダーを提供することで合意した。自衛隊とフィリピン軍の相互往来をスムーズにするための
「円滑化協定(RAA)」締結に向けて交渉入りすることも確認した。
両氏の会談は2月にマルコス氏が訪日して以来で、少人数会合と全体会合の計約1時間半行われた。
岸田首相は会談後の共同記者発表で「厳しく複雑化していく安全保障環境の中で、(フィリピンとの)安全保障分野での連携はますます深化している。OSAの第1号案件として沿岸監視レーダーの供与に合意できたことをうれしく思う」と述べた。
マルコス氏は東・南シナ海で海洋進出を強める中国を念頭に「フィリピンと日本は同じ分野の安全保障上の懸念を共有している。能力強化にOSAは貢献すると期待している」と謝意を示した。
OSAは2022年12月に改定した
「国家安全保障戦略」に盛り込まれた
新たな無償資金協力の枠組み。
非軍事的な支援に限る政府開発援助(ODA)では認められていない他国軍の能力強化支援を促進し、安全保障協力を深化させる狙いがある。日本政府は今年度、フィリピンやマレーシアなど4カ国を対象国に選定し、適用に向けた調整を進めていた。
会談では、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化し、地域社会や国際社会の諸課題に連携して対応することを確認。安全保障分野で2国間の対話を促進し、
日本政府によるフィリピン沿岸警備隊の能力構築支援を継続することでも一致した。マルコス政権下では米国との関係改善が進んでおり、米国を加えた
日米比3カ国の協力強化でも合意した。
経済分野では2月の首脳会談で合意した
日本政府による約6000億円の官民支援の実施を確認し、国軍とイスラム組織の戦闘が続いたフィリピン南部ミンダナオ地域での和平の進展や経済社会開発への日本政府の関与について協議した。
岸田首相は4日にフィリピン議会で日本の首相として初めて演説する。5日はマレーシアでアンワル首相と初の本格的な会談に臨み、同日夜に帰国する。
【マニラ田辺佑介】
2023.10.22-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231022/k10014233591000.html
フィリピン政府 南シナ海で軍の船に中国海警局の船衝突と発表
フィリピン政府は中国と領有権を争う南シナ海で、
フィリピン軍の輸送船が中国海警局の船から危険な接近を繰り返された末に衝突されたと発表しました。フィリピン側は「危険で無責任だ」と強く非難した一方、
中国側は「責任はすべてフィリピン側にある」などと反論しました。
フィリピンの国家安全保障会議は南シナ海の南沙諸島、英語名スプラトリー諸島の海域で22日朝、フィリピン軍の輸送船が中国海警局の船から危険な接近を繰り返された末に衝突されたと発表しました
フィリピン軍が公開した映像には、
中国海警局の船の船首が軍の輸送船の後部にぶつかる様子がうつっています。その後、現場海域では、
軍の輸送船を警備していたフィリピン沿岸警備隊の巡視船にも中国の海上民兵の船が接触したということです。
フィリピン側の船はいずれも軍の拠点に補給に向かっていたところで、フィリピン側は声明で、中国側を
「危険で無責任な違法行為だ」として強く非難しました。
これに対し、
中国海警局は衝突時に撮影したとみられる映像などを公開したうえで、「フィリピン側の船は中国側の警告を無視し、危険な方法で中国側の船に接近し、衝突した。責任はすべてフィリピン側にある」などと反論しています。
フィリピン側は、
今月4日にも中国海警局の船がフィリピンの巡視船に1メートルの距離にまで接近したと発表し、中国側がこれに反論するなど、南シナ海をめぐって両国が非難の応酬を続けています。
2023.10.07-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20231007-NSFVH7TGCBLTVMRTUHSOR7VURU/
あわや衝突、中国海警局船が比巡視船妨害 1mまで接近
フィリピン沿岸警備隊は6日、
南シナ海のアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)のフィリピン軍拠点に4日、補給物資を届ける任務を支援する際、中国の海警局と海上民兵の船9隻に妨害されたと発表した。
海警局の船がフィリピンの巡視船に対しわずか1メートルの至近距離まで接近するなど、
8件の危険行為に直面したと非難した。
岸警備隊が公開した映像によると、中国海警局の船はフィリピン巡視船の進路の直前を横断。地元メディアによると、巡視船は衝突を避けるため、動力を逆回転させて急停止を強いられた。
沿岸警備隊は、中国海軍の軍艦1隻もフィリピンの巡視船から1キロ以内の距離に近づいたほか、中国軍機が監視飛行を行ったと指摘した。フィリピンの巡視船には、
マルコス大統領が「特別な懸念」に対応するため中国担当特使に任命したロクシン前外相が乗り込んでおり、妨害状況を目撃した。
(共同)
2023.09.26-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230926/k10014206631000.html
“南シナ海に中国が設置した障害物を撤去” フィリピン発表
フィリピン沿岸警備隊は、中国海警局が中国とフィリピンの間で領有権が争われている南シナ海の岩礁の周辺に設置した障害物を、
特別作戦を実施して撤去したと発表しました。
フィリピン沿岸警備隊は今月22日、中国海警局が南シナ海にあるスカボロー礁の周辺の海上に、白い浮き球を連ねたおよそ300メートルの障害物を設置しているのを確認しました。
この障害物についてフィリピンの国家安全保障会議は25日、岩礁の入り口をふさぎ、フィリピン漁船の航行に危険を及ぼしているほか、国際法にも違反するとして、特別作戦を実施して、撤去するよう沿岸警備隊に指示しました。
公開された映像には、ダイバーがナイフを使って、海に浮いた障害物をつなぐロープを切断している様子が写っています。
沿岸警備隊は撤去について、
「フィリピンの漁民の生活を妨げるいかなる妨害も国際法に違反し、主権を侵害するものだ」としています。
スカボロー礁は豊かな漁場として知られ、フィリピンの排他的経済水域の内側にありますが、中国が2012年から実効支配を続けていて、2016年の国際的な仲裁裁判の判断でも、中国がフィリピン人の伝統的な漁業権を侵害していると認定されています。
中国外務省は25日、
「周辺海域に対して争う余地のない主権と管轄権をもっている」と主張していて、撤去を受けた動きが注視されます。
障害物撤去の「特別作戦」とは
フィリピン沿岸警備隊の報道官は、中国海警局が南シナ海にあるスカボロー礁の周辺に設置した障害物を撤去した、25日の「特別作戦」の詳細を、26日明らかにしました。
スカボロー礁は2012年から中国が実効支配を続けていて、岩礁の周辺には通常、中国海警局の船4隻がパトロールを行っているということで、沿岸警備隊は、目立つ行動を控えながら慎重に作戦を実行したと説明しました。具体的には、
沿岸警備隊の隊員は漁民を装い、木製の船で障害物に近づき、海中に潜ってロープを切ったり、障害物を固定するいかりを引き上げたりして、撤去作業を進めたということです。
今回の特別作戦の実行はマルコス大統領が決定したということです。フィリピン当局がスカボロー礁で、中国による障害物を確認したのは今回が初めてでしたが、沿岸警備隊が地元の漁民から聞き取った話では、中国側による障害物の設置は過去に何度もあったということです。
中国がスカボロー礁の実効支配を始めて以降、フィリピンの漁船は魚が豊富な岩礁の内側には入れなくなっているということで、報道官は
「フィリピンの漁民が再び岩礁内で漁ができるようになるようパトロールを続ける」と強調しています。
中国外務省 報道官「騒動引き起こさないよう忠告する」
フィリピン沿岸警備隊の発表について、中国外務省の汪文斌報道官は26日の記者会見で、「まったくの独り言だ」と強く反発しました。
そのうえで、スカボロー礁の中国名、黄岩島という呼び方を使って、
「中国は黄岩島の主権と海洋権益を断固として守る。われわれはフィリピン側に騒動を引き起こさないよう忠告する」と述べ、フィリピンをけん制しました。
2023.04.04-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230404-YUXNSK24YJPYBMZHDMVP2ENOZU/
米軍、フィリピンに4カ所の新活動拠点 台湾有事を視野 即応性強化
【シンガポール=森浩、ワシントン=坂本一之】
フィリピン大統領府は3日、比国内で米軍の巡回駐留を新たに認めた4拠点を公表した。
4拠点は台湾に近い北部や南シナ海に接する西部に位置しており、米軍は台湾有事などを念頭に即応性の強化に乗り出す。
フィリピンは中国の覇権的な海洋進出に直面する中、米国との連携で対応する姿勢を鮮明にした形だ。
比政府の発表によると、拠点は北部カガヤン州の「カミロ・オシアス海軍基地」「ラルロ空港」、北部イサベラ州の「メルチョール・デラクルス駐屯地」と、西部パラワン州のバラバク島。米国防総省のシン副報道官は3日の記者会見で、拠点拡大によって米比両軍の「相互運用性を強化する」と述べ、「地域の平和や安全」に取り組む姿勢を強調した。米側は拠点整備の支援も行う。
米比は2014年の防衛協力強化協定(EDCA)により、米軍の比国内での巡回駐留を可能にした。昨年6月に就任した
マルコス比大統領が中国の海洋進出を警戒して米国への接近を進める中、米比は今年2月、巡回駐留できる拠点数を従来の5カ所から9カ所に増やすことで合意していた。
中国は米比の関係緊密化を警戒している。3月下旬に行われた
フィリピンとの外交当局間の協議の際には、米国の駐留拠点増加に懸念を伝達した。在フィリピン中国大使館は米国のフィリピンへの関与拡大が「地域の平和と安定を危うくする」と批判している。
2023.02.15-Yahoo!Japanニュース(毎日』新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/2a52d4bd7369d5940a78b3aaf20f56305ac3a870
中国船からレーザー照射 フィリピン大統領「深刻な懸念」伝達
【バンコク高木香奈】
フィリピンと中国が領有権を争う南シナ海・南沙(英語名スプラトリー)諸島のアユンギン礁付近で今月、
フィリピン沿岸警備隊の巡視船が中国海警局の艦船からレーザー照射を受けたとしてフィリピン政府が中国に抗議し、両国の緊張が高まっている。
マルコス大統領は14日、中国の駐フィリピン大使を呼び出して「深刻な懸念」を伝えた。
フィリピン沿岸警備隊の13日の発表によると、
中国艦船は6日、アユンギン礁にある海軍拠点への補給活動中だった巡視船にレーザー光線を2度照射した。レーザーは軍用級のもので、乗組員の視界が一時的に遮られたほか、右後方約140メートルまで接近する危険な操船があったとしている。
フィリピン外務省は、この海域はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)だとして、中国の行動は「国家の主権と安全保障を脅かすもので、EEZへの管轄権の侵害だ」と抗議している。
マルコス氏は14日、中国の黄渓連大使に対し、沿岸警備隊や漁船への中国側からの行動や頻度が激しさを増しているとして「深刻な懸念」を伝えた。
フィリピン軍は実効支配を固めるために1999年からアユンギン礁に艦船を意図的に座礁させ、海軍を常駐させている。これまでもたびたび中国艦船からの妨害行為を受けている。
マルコス氏は今年1月、
就任後初めて訪中して、習近平国家主席と会談した。南シナ海問題では「
友好的な協議を通じて海洋問題を適切に処理する」との認識で一致し、外交当局者間で直接話し合う「ホットライン」を設置することで合意していた。
中国外務省の汪文斌(おう・ぶんひん)副報道局長は13日の記者会見で、フィリピン船が中国の許可を得ずにアユンギン礁の海域に入ったと主張し、
中国側の対応は「プロフェッショナルかつ抑制的」で「自国の主権と海上秩序を守った」と正当化した。汪氏は15日の会見では、中国側は当時、レーザー式の測距装置やペンライトを使ってフィリピン船との距離を測ったり、方向などを指示したりしていたと説明した。
米国務省のプライス報道官は13日の声明で、
この問題について「挑発的で危険だ」と中国を批判。南シナ海でフィリピンの軍や公船、航空機への攻撃があれば米国に防衛義務があると強調した。
【バンコク高木香奈】
2023.02.04-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/01ab083eb4905ba30e173f8fac0b558443db1ca3
逃亡先、なぜフィリピン? 引き渡し条約なし 国覆う腐敗
【マニラ=森浩】
全国で相次いで発生している強盗事件を巡り、フィリピンのレムリヤ司法相は犯行の指示役とされる
日本人特殊詐欺グループ4人=フィリピンの入管施設で拘束中=について、
「来週(6日以降)送還したい」との見通しを述べた。身柄移送が迫ってきたかたちだが、日本人が逃亡先や犯罪拠点にフィリピンを選ぶケースは多く、
今後も類似の事例が起きる可能性はある。
フィリピンはなぜ、逃亡先に選ばれてしまうのか。
「フィリピンでは捕まらない」 4人は
2019年11月にフィリピンの首都マニラで摘発された特殊詐欺グループの中心メンバーだった。この事件を巡っては日本人36人が身柄を拘束されたが、4人はこう述べ、詐欺の人員を集めていたという。
賄賂を支払っているため捜査の手が伸びないと考えていたとみられる。
フィリピンは犯罪拠点だけでなく、潜伏先として選ばれるケースも少なくない。
平成24年に東京・六本木のクラブで客の男性が金属バットなどで殴られて死亡した事件の主犯格とみられるE容疑者(43)=国際手配中=もフィリピンへの入国が確認されている。
大手住宅メーカー「積水ハウス」が地面師グループに約55億円をだまし取られた事件でも、主犯格の男は2カ月あまりフィリピンに潜伏していた。 フィリピン司法省のドゥライ次官は産経新聞の取材に、
日本とフィリピンは国外逃亡した容疑者の移送を容易にする「犯罪人引き渡し条約」が結ばれていないことが逃亡先に選ばれる理由だと述べた。
比較的物価が安く、生活資金を抑えることができることも理由として付け加えた。 ただ、なにより容疑者たちを引き付けるのは
公務員らの腐敗といえるだろう。「政府高官、地方公務員、誰にでも金を渡すことができる」とは地元警察OBの言葉だ。
容疑者の即時射殺を辞さない麻薬撲滅戦争を強行したドゥテルテ前大統領さえ、「
汚職はフィリピンを覆う病で根絶できない」と嘆いている。 とりわけ入管収容施設の腐敗は深刻だ。
今回の事件でも、複数職員が賄賂を受け取って4人にスマートフォンなどを渡していたとされる。フィリピン入国管理局は3日、4人に便宜を図ったとして施設長と職員の計36人を更迭したが、全国を覆う汚職の一角にすぎない。
フィリピン政府は公務員の待遇を改善するなどして賄賂がはびこらない環境を作ろうとしているが、効果は未知数だ。
警察OBは「日本人が入管施設から犯行指示を出していた意味は大きい。『
犯罪者が過ごしやすい』
というイメージはフィリピンにとりマイナスだ」と述べ、政府に対して汚職撲滅に本腰を入れるよう求めた。
2022.06.24-東京新聞-https://www.tokyo-np.co.jp/article/185380
比、資源探査の対中交渉打ち切り 主権問題理由に
【マニラ共同】
フィリピンのロクシン外相は23日、
南シナ海での石油・天然ガスの共同探査・開発に向けた中国との交渉をドゥテルテ大統領の判断で打ち切ったと表明した。主権の問題と憲法上の制約を理由に挙げた。
両国は南シナ海の領有権を巡って対立しており、
主権問題では譲らないフィリピンの姿勢を示した形だ。ロクシン氏は中国の王毅外相と3年間にわたり交渉を続け、妥協点を探ったが、不調に終わったと説明。「
石油とガスの議論は完全に終わった」と述べた。
ドゥテルテ氏と中国の習近平国家主席は2018年、南シナ海での石油と天然ガスの探査に向けた協力で基本合意していた。
2022.06.06-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220606/k10013659291000.html
フィリピン ルソン島で噴火 広範囲に火山灰 けが人の情報なし
フィリピンのルソン島で
5日、火山の噴火があり、これまでのところけが人の情報はないということですが、周辺の集落や道路が広範囲にわたって火山灰に覆われました。
フィリピンの火山観測機関によりますと、5日午前、フィリピンのルソン島南部の「ブルサン山」で
水蒸気噴火が発生しました。
噴火はおよそ17分間にわたって続き、
少なくとも高さ1キロメートルまで噴煙が上がったあと、
周辺の複数の自治体では雨とともに火山灰が降り積もったということです。
これまでのところ、けが人の情報はないということですが、ドローンで上空から撮影した映像では、森や集落が当たり一面、灰色に染まっている様子が確認できます。
また地上で撮影された映像には、車が灰を巻き上げながら走行し視界が悪くなっている様子や、人々がマスクをしながらほうきで積もった灰を掃いている姿も写っています。
フィリピンの火山観測機関は、再び噴火が起こる危険もあるとして、火山の半径4キロの範囲への立ち入り禁止を改めて周知するとともに、
大雨などによって積もった火山灰が土砂や岩とともに山腹を一気に流れ下る「火山泥流」という現象にも警戒するよう呼びかけています。
2022.05.10-Yahoo!Japanニュ-ス(REUTERS)-https://news.yahoo.co.jp/articles/3848e1d142b237c0654428e3055bd4212dd3ba37
比大統領選でマルコス氏が圧勝、独裁者の父失脚から36年
9日行われたフィリピン大統領選で、20年にわたり独裁政治を敷いた故マルコス元大統領の長男、フェルディナンド・マルコス・ジュニア氏(64)が圧勝した。 選挙管理委員会(COMELEC)の非公式集計によると、有効投票の93.8%開票時点でマルコス氏の獲得票は2990万票。過半数確保に必要な2750万票を上回り、
対立候補であるレニー・ロブレド副大統領の2倍の票を得た。投票率は80%。
過半数得票の勝利は、故マルコス元大統領の失脚につながった1986年の「ピープルパワー(民衆の力)」革命以来。 公式結果は今月下旬ごろに明らかになる見通し。任期は6年。
マルコス一族の失脚から36年が経ち、
かつて考えられなかったマルコス家の支配への回帰が確実となった。 マルコス一族は90年代に亡命先から戻って以来、莫大(ばくだい)な資産と広範な人脈を背景に政治の一大勢力として影響力を保ってきた。
マルコス氏は2016年の副大統領選でロブレド氏にわずか20万票差で敗れ、選挙結果を覆そうとして失敗。今回の大統領選はマルコス氏にとって雪辱を果たすための好機となった。
マルコス氏は実質的な政策綱領を示していないが、
ドゥテルテ現大統領の路線継続が見込まれている。ドゥテルテ大統領は強権的なアプローチで支持を拡大し、急速に権力を強化した。 アナリストらは、
マルコス氏がドゥテルテ大統領のインフラプロジェクトの完了に注力するほか、中国との関係緊密化を模索するとみているが、
フィリピン社会に存在する汚職や縁故主義の問題が悪化するとの懸念もある。 非公式集計によると、
同時に実施された副大統領選では、ドゥテルテ大統領の長女サラ・ドゥテルテ氏が2位の3倍以上の票を獲得して勝利した。マルコス氏は選挙戦でサラ氏と連携した。