万博(2025年大阪万博)-1
2025年大阪・関西万博-
(井上浩平)
2023.11,29-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231129-QFF6FP4FVVMEVN33NVJBRZI4KU/
万博海外パビリオン トルクメニスタンに建築許可 大阪市
2025年大阪・関西万博を巡り、
大阪市は29日、海外パビリオンの建設着工に必要な「仮設建築物許可通知書」を新たに交付したと発表した。関係者によると、
交付を受けたのはトルクメニスタンで6件目。
日本国際博覧会協会は16日、万博参加国では初めてトルクメニスタンにパビリオンの建設予定地を引き渡した。
市によると、
トルクメニスタンは10月24日に図面などを含む「基本計画書」を、11月13日に「仮設建築物許可申請書」を提出していた。建築確認申請が認められれば着工が可能になる。
2023.11.29-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231129/k10014271731000.html
ロシア 大阪・関西万博の参加取りやめ表明 日本や欧米に反発か
ロシアは再来年開催される大阪・関西万博への参加を取りやめることを明らかにしました。
ロシアによるウクライナ侵攻をめぐる日本や欧米の姿勢に反発した可能性もあります。これはフランスで28日、開かれた、BIE=博覧会国際事務局の総会でロシアの代表が明らかにしました。
総会には博覧会協会の石毛博行 事務総長らが参加し、再来年、開催される大阪・関西万博に向けた準備状況の説明を行いました。
この説明の直後、ロシアの代表が発言を求め、
「残念だがロシアは大阪・関西万博への参加を取りやめる。主催者とのコミュニケーションが十分とれていない」と述べ、参加しないことを明らかにしました。
ロシアの代表は参加をとりやめた理由の詳細は明らかにしていませんが、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐる、日本や欧米の姿勢に反発した可能性もあります。
大阪・関西万博への参加をめぐって、政府は今月14日、メキシコやエストニアが参加を辞退した一方、デンマークなど9か国から新たに参加の表明があったと明らかにしています。
ロシアが不参加を表明したことで大阪・関西万博に参加を予定しているのは、
159の国と地域となります。
このほか総会では
2030年の万博の開催地を決める投票が行われ、サウジアラビアの首都リヤドで開かれることが決まりました。
2023.11.21-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231121-QC7QAIOLL5PVJCOTEWH3BUHT3I/
「万博に人を出す余力ない」会場輸送のバス運転手確保も難航、2024年問題が直撃
全国的に深刻化するバス運転手の不足が、
2025年大阪・関西万博の準備に影響している。
万博を運営する日本国際博覧会協会は、来場者を輸送するシャトルバスの運行に大阪府内のバス会社の協力を仰ぐが、各社は運転手不足で自前の路線すら維持できない事態に直面。
来年4月にはさらなる人材難が予想される「2024年問題」も控え、協会は輸送量確保のため全国のバス会社に広げて協力を仰ぐ。
全国に協力求める
「数字がゼロに近付き壁にぶつかっている」・・・万博会場への来場者輸送計画を担当する協会幹部はこう嘆く。
府内のバス会社に打診している来場者輸送への協力依頼が難航しているためだ。
万博の輸送計画では、
来場者数を最大で1日あたり22万7千人と想定。交通手段は会場直結の大阪メトロ中央線新駅「夢洲」が12万4千人で、駅や空港、会場外駐車場からのシャトルバスなどが10万3千人と試算する。
協会は大阪府、兵庫県の主要10駅に設けるシャトルバス乗り場のうち、会場に近いJR桜島駅(大阪市此花区)から70台分の運行協力を府内のバス会社に打診。しかし、
必要な運転手約180人のうち100人が足りず「さらなる不足も予想される」との回答が続出した。他の主要駅からの運行も運転手の確保が難航しているという。
背景にはバス業界の苦境がある。
阪急バス(大阪府豊中市)が計4路線を11月5日に廃止。
金剛自動車(同府富田林市)は全路線を12月20日に、
京阪バス(京都市)も大阪、京都、滋賀の計16路線を来春までに廃止する。いずれも
運転手不足が原因だ。協会の担当者は「各社は自前の路線を維持するため運転手を奪い合っており、万博に人を出すほどの余力がない」と危惧する。
こうした状況は全国でも同様だ。国土交通省によると、
令和3年のバス運転手は約11万6千人で、
平成28年から約1万7千人減少。平均年齢53歳で大量退職も見込まれる。来年4月には残業時間の上限規制が厳しくなる
「2024年問題」を控えており、
日本バス協会は令和4年の輸送規模を来年も維持するには2万1千人の運転手が不足すると試算する。
大阪府内のバス会社の人事担当者は
「運転手を確保するには賃金を上げなければならないが、燃料費も高止まりの状態で、不採算路線の廃止や運賃改定が必要になる」と苦悩している。
営業認可を代理申請
日本国際博覧会協会は21日、万博のシャトルバス運行に向け、全国の貸し切りバス会社や旅行会社を対象に、大阪市内で説明会を開いた。大阪府外の業者も運行に参画できるよう、協会が国への営業認可を代理申請することなどを提案した。
説明会には20社、2団体の約30人が会場を訪れ、オンライン中継も実施。協会側は、運転手不足が表面化するJR桜島駅から会場までのシャトルバス運行について、全国の貸し切りバス会社が取引先の旅行会社を通じ、大阪府内のバス会社に運転手を斡旋(あっせん)できるスキームを提案した。
他のバスルートについては、
府外のバス会社が府内で原則営業できないため、協会が営業区域外での運行認可を国に代理申請することも説明。
東京五輪・パラリンピックの選手輸送でも同様の措置が取られたという。
協会によると、参加者からは運転手不足の状況や、運転手を出向させた場合の損失補塡(ほてん)、待遇などについての質問が相次いだ。協会の担当者は「円滑な来場者輸送のため、事業者と一緒に走りながら課題を洗い出したい」と話した。
2023.11.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231116-PLLXPKCCIRMGFP5HHXHX56LAKU/
万博パビリオン、初の土地引き渡しはトルクメニスタン
2025年大阪・関西万博の運営主体「日本国際博覧会協会」は16日、
人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)の会場で独自にパビリオンの建設を予定しているトルクメニスタンに建設予定地を引き渡したと発表した。参加国への引き渡しは初めて。
トルクメニスタンは、参加国が独自に設計や建設をする「タイプA」パビリオンでの出展を計画している。タイプAは約50カ国が出展を目指しているが、
大阪市の建設許可が交付されたのは5件にとどまっている。
万博には153カ国・地域が参加を表明していたが、
パビリオンを出展する予定だったメキシコとエストニアの2カ国が撤退。一方、
デンマークやチリなど9カ国が新たに参加することになり、参加表明は160カ国・地域となった。
2023.11.15-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231115-J4KNF4ZBFROPFJJ2HM5MANGNRA/
万博国際会議閉幕 各国から懸念の声相次ぐ タイプX先行発注に不信感も
(黒川信雄)
2025年大阪・関西万博に参加を表明している国・地域の責任者らに、日本国際博覧会協会がパビリオン出展に関する情報を提供する国際会議が15日、2日間の日程を終え閉幕した。
約150カ国・地域から500人あまりが出席するなど、約1年半後に迫った万博開幕に向け、各国が準備を加速している様子が伺えた。ただ、
遅れや混乱が指摘されるパビリオン建設では多くの国から懸念の声が上がり、
万博の準備が依然厳しい状況にあることが浮き彫りになった。
「万博から撤退した国が出たことはそれぞれの国内理由によるものだ。準備は非常にポジティブに進んでいる」。15日夜に大阪市内で会見した博覧会国際事務局(BIE)のケルケンツェス事務局長は、このように万博準備への懸念を打ち消す発言を繰り返した。
ただ、
各国からは厳しい見方が相次いだ。独自で設計、建設する
「タイプA」パビリオンを計画する旧ソ連アゼルバイジャンの担当者は
「建設を請け負う事業者を見つけることが容易ではない。ただ、協会が提案する簡易様式のパビリオンに移行する考えもない」と話し、
「タイプA」パビリオンの実現に苦心している現状を明かした。
「タイプA」を計画する国の多くは、
資材価格の高騰などで予算が折り合わず、建設事業者が見つかっていない。協会は日本側が代行して発注、建設する簡易な「タイプX」の採用を提案しているが、2カ国しか正式に受け入れていない。
協会幹部は「
今回の会議でタイプXの説明を行う計画はない。個別の国との話し合いになる」と述べ、働きかけに苦慮している現状を明かした。
協会は今月、
各国の最終決定を待たずに25カ国分のタイプXをゼネコンに先行発注した事実が明らかになったが、欧州のある国の担当者は
「会場の見た目だけを取り繕おうとしているのではないか」と述べ、協会への不信感をあらわにした。
協会が本体を建設して貸し出す「タイプB」や「タイプC」と呼ばれるパビリオンを採用する約100カ国も、今後は内装業者の確保を行う必要があるが、工事が集中することで業者が見つからない事態が懸念されている。
一方、
アフリカのナイジェリアがタイプAをあきらめ、複数国が一つの建物を共同で使う小規模なタイプCに移行することも明らかになった。担当者は「為替相場の影響が要因」としている。
(黒川信雄)
2023.11.10-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20231110/k00/00m/010/292000c
大阪・関西万博 複数国が撤退意向 日本側は引き留め図る
【東久保逸夫、池田直、富美月】
2025年大阪・関西万博にパビリオンの出展を表明していた複数の国が、
万博から撤退する意向を日本政府に伝達したことが10日、判明した。撤退意向が示されたのは初めてで、
撤退ドミノが起きれば、万博の魅力低下につながるのは必至だ。政府関係者によると、
うち1カ国はメキシコで、自前での建設に必要な予算確保の見通しが立たないことが理由という。
万博には153カ国・地域が参加を表明している。日本政府関係者によると、
パビリオンを自前で建設する「タイプA」での出展を希望していたメキシコは、24年6月に大統領選を控え、建設に必要な予算確保への不透明感が増しているという。
日本側はより低コストな参加方法として、日本国際博覧会協会が建てたパビリオンを複数の国・地域で共同利用する「タイプC」への移行などを働きかけ、
つなぎ留めを図る構えだ。政府関係者は「厳しい交渉の途中だ」と語った。
万博の海外パビリオンを巡っては、資材価格や人件費の高騰で建設業者との契約の遅れが表面化。タイプAで参加する意向だった60カ国のうち、
8月に全土が大規模洪水に見舞われたスロベニアは、自国の災害復旧を優先するため、自前での建設を断念。スロベニアなど2カ国がタイプCに、アンゴラとブラジルは、協会が建てた簡易施設の引き渡しを受けて内外装を施す「タイプX」への移行をそれぞれ決めた。
関係者の間では
「60カ国のうち約半数がXに移行しないと、25年4月の開幕に間に合わない」との見方がある一方、協会の石毛博行事務総長は、
Xに移行した場合でも「年内か来年1月の着工が必要」との認識を示している。
業者との契約が困難な状況が続くなか、参加国の「最終判断」の期限は差し迫っている。
自見英子万博担当相は10日の記者会見で「個別の参加国の状況については外交上の観点からコメントを差し控える」と述べるにとどめた。
【東久保逸夫、池田直、富美月】
2023.11.10-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231109-JHJFA25ALVN2VBIIY6RXDSNBUQ/
<独自>メキシコが万博撤退の意向 参加表明国で初めて 予算などの問題で
2025年大阪・関西万博にパビリオンを出展して参加することを公式表明していた中南米のメキシコが、
撤退の意向を関係者に伝えたことが9日、分かった。
万博からの撤退意向が分かった国は初めて。メキシコは自前で設計・建設する「タイプA」を出展する予定だったが、来年6月に大統領選挙が計画されており、再来年開催の万博への出展に必要な予算措置が不透明な状況になっているとみられる。
ただ、撤退を防ぐため、今後、日本国際博覧会協会(万博協会)が、より資金負担が少ない小規模な「タイプC」へ移行しての参加などを働き掛ける可能性がある。
メキシコは、公式に万博への参加を公式表明している153カ国(・地域)の一つ。しかし、
正式な参加契約まで進んだ34カ国(11月1日現在)には入っておらず、参加をやめてもペナルティーなどは発生しない。
タイプAのパビリオンを目指す国・地域は当初、メキシコを含め56あったが建設資材や人件費が高騰。そんな中、メキシコは来年、大統領の交代が予定されており、予算措置を講じられるか確実でなくなったもようだ。
ほかの多くの国も、確保していた予算規模と実際の工事に必要な金額が折り合わず、日本で建設を請け負う事業者が見つからない事態となった。
万博協会は今年夏以降、代行して建設事業者に発注し建設してもらう簡易型パビリオン「タイプX」への移行を各国に働きかけていたが、
これまで正式に受け入れたのはアンゴラとブラジルのみ。スロベニアなど計2カ国は、複数の国が一つの建物を共同で利用するタイプCに移行することが明らかになっている。
2023.11.08-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231108-ZNPS33HKWZPZRDYBZES4S4D33M/
万博 ブラジルが簡易パビリオン「タイプX」移行へ
2025年大阪・関西万博で、
海外パビリオンの建設準備が遅れている問題を巡り、
各国が独自で設計、建設する「タイプA」でのパビリオン出展を計画していたブラジルが、日本側が代わりに発注、建設する簡易な「タイプX」への移行を決めたことが8日、明らかになった。
ブラジルはタイプAのイメージ図なども公開していたが、資材価格の高騰や、開幕までの期間が迫っていることなどから、
日本国際博覧会協会が発注する、プレハブ工法などを用いた簡易なタイプXへの移行を10月に決定したという。
在日ブラジル大使館は「タイプは変更されるが、引き続き、ブラジルの最高の文化と製品を紹介していく考えだ」としている。
2023.10.27-朝日新聞-https://www.asahi.com/articles/ASRBW6SMYRBWOXIE019.html
副会長務める万博協会の担当者に「公開質問」 建設費増額で吉村知事
(野平悠一)
2025年開催の大阪・関西万博の会場建設費が最大2350億円に再増額する見通しとなったことをめぐり、
費用の3分の1を負担する大阪府と大阪市は27日、万博を主催する日本国際博覧会協会(万博協会)の担当者と府庁で面会した。
吉村洋文知事は増額の根拠などを求め、万博協会は質問内容を精査して改めて回答するとした。
面会は公開され、
吉村氏は「増額なら府民・市民にきちんと説明しなければならない」と強調した。
増額が適正かを検証するためとして、直近の契約状況や物価上昇分の算出方法、積算根拠について質問した。さらに
「今回の増額を最後」とすることを要求し、
万博協会に見解を求めた。
費用は国、府・市、経済界の3者が3分の1ずつ負担する。
当初は1250億円と想定していたが、
20年に1850億円に増額。さらに
20日になり、万博協会は3者に最大2350億円と伝えた。吉村氏は説明が「不十分」としていた。
吉村氏は万博協会の副会長であり、増額を求め、実行する側でもある。そのことについては
「責任逃れするつもりは全くない。僕は責任者であることは間違いないし、万博の成功に向けて動く責任者でもある」と記者団に語った。
(野平悠一)
2023.10.24-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231024-VH2FN64ISJMAXLEZCM6KPFW6UI/
<独自> 万博「関西パビリオン」も建設費増額へ 1.5億円増の6.7億円に
2025年大阪・関西万博で関西広域連合が出展する「関西パビリオン」の建設費が、当初予定から
約1億5千万円増の約6億7千万円になる見通しとなったことが24日、関係者への取材で分かった。
26日に開催する同連合委員会で、工事契約を変更するための補正予算について協議する。
関係者によると、
建設費の増額は、パビリオンの仕様変更のほか、建設資材価格や人件費の高騰などが影響したという。関西パビリオンの建築面積は約1653平方メートルで灯籠をイメージした六角形。
「いのち輝く関西悠久の歴史と現在」をテーマに、同連合の構成自治体のうち
大阪府を除く滋賀、京都、奈良、和歌山、兵庫、鳥取、徳島と連携団体の福井、三重の9府県が参加し、建設費を負担。ブースを設けて各地の歴史や文化、産業などの魅力を紹介する。
万博を巡っては、大阪府市と経済団体が出展する
地元館「大阪ヘルスケアパビリオン」の建設費が当初予定から
25億円増の99億円に。
会場建設費も最大で約500億円増の2350億円に上振れする見通しとなっている。
2023.09.29-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230929-NUJNBCTXQVKJBEGO67VPA5LQDU/
海外パビリオンの建設遅れ 日本の信認が失墜の危機
(黒川信雄)
29日に開かれた日本国際博覧会協会(万博協会)の会見では、
2025年大阪・関西万博の海外パビリオンの建設遅れ問題をめぐり、
独自性の高い「タイプA」パビリオンの建設を希望していた56カ国・地域のうち20カ国しか建設事業者が見つかっていないことが明らかにされた。また、
協会が各国に採用を提案していた簡易な「タイプX」も申請が依然1カ国にとどまる。
十分な形で万博が開幕するのか予断を許さず、国の信認が損なわれる危機的状況にある。
「(タイプXという)やり方があるといわれても、各国は、もともとのアイデアを実現するのが基本だ」。
タイプXの採用が進まない状況に関し、万博協会の石毛博行事務総長は会見で、そう説明せざるを得なかった。
「タイプAとX、未決定ではあってもタイプAの建設のめどがたった国で、9月末までに56カ国・地域の大半を占めたい」。政府関係者は今月上旬、そう言ってパビリオン準備に万全を期す考えを強調していた。
しかし、計画は大きく狂っている。タイプXについて、石毛氏は29日の会見で「年内か、来年1月までに着工すれば間に合う」と述べたが、
協会幹部は「着工に至るには設計や資材の調達などさまざまな作業が必要だ。タイプXの申請自体は、一刻も早くやってもらわなければ困る」と言って頭を抱える。
専門家は「日本はこれまで、インフラ整備における正確な仕事で信認を得てきたが、万博をめぐる一連の事態はそのブランドを毀損しかねない」と警鐘を鳴らしている。
(黒川信雄)
2023.09.27-朝日新聞-https://www.asahi.com/articles/ASR9W6R8VR9WUTFK023.html
万博建設の費用負担「政治マターでおもちゃにするな」 維新・藤田氏
(大阪・関西万博の建設費用が上ぶれする見通しとなり、費用負担のあり方を問われ)感情論でいろいろ言う方がいるが、応分の負担で大阪府、大阪市も受けるべきだ。適正にやっていったらいいだけの話だ。多くの国民の皆さんが成功を願っているのではないかという中で、既に党派性を超えて行政手続きに入っているもので、政治マターでおもちゃにするものではない。
非難のし合いをするのではなく、各所各所でベストを尽くしていくことが万博だけでなく、やると決まったイベントへの向き合い方だ。どこかに押し付け合いをするみたいなことが起こってはならない。(記者会見で)
2023.09.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230925-MU2YFOR7UBOALE6DCMLTZCIXNY/
万博は経済全体の活力 日銀総裁、関西財界と懇談
日本銀行の植田和男総裁は25日、大阪市で関西の経済団体と懇談し、令和7年年に開催される大阪・関西万博について
「関西のみならず、日本経済全体の活力になると期待されているという認識を強くした」と述べた。最先端の技術やアイデアから生まれる新たな産業や事業に期待を示した。
関西経済連合会の松本正義会長(住友電気工業会長)らが「万博の開幕まで1年半となった。日本経済のスプリングボード(跳躍台)になる」と紹介したことに応じた。
大阪商工会議所の鳥井信吾会頭(サントリーホールディングス副会長)は
「多くの中小企業は円安で厳しい経営状況に陥っている。原材料高や人件費上昇を販売価格に転嫁しきれていない。小規模事業者への対策が講じられるように配慮をお願いしたい」と求めた。
2023.09.23-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230923-GTBFEM7MCFIHBLEBLXHXD7AWXM/
万博建設費2300億円に引き上げで調整 2度目の増額 70年万博基金活用も
(黒川信雄、井上浩平)
2025年大阪・関西万博を巡り、
これまで1850億円を見込んでいた会場建設費について、
政府と運営主体の日本国際博覧会協会(万博協会)が450億円多い2300億円程度に引き上げる方向で調整していることが23日、分かった。資材価格や人件費の高騰などが要因で、1250億円と想定していた当初の1・8倍となる。増額分について、
1970年大阪万博の収益金を積み立てた「万博記念基金」(約190億円)の活用も視野に入れている。
会場建設費は、大阪府市、経済界、政府で3分の1ずつ負担することになっており、
増額すれば負担額は150億円ずつ増える見通し。現在、万博協会で金額を精査しており、増額幅は変わる可能性もある。国の増額分については、令和5年度補正予算案への計上を検討する。
万博関係者によると、増額分の補塡(ほてん)について、
公益財団法人「関西・大阪21世紀協会」が管理する
「万博記念基金」の活用が検討されている。基金は年間運用益の2分の1(約1億5千万円)が毎年、府の特別会計に寄付されている。大阪・関西万博の誘致活動費にも使われた。同法人の定款では基金の処分を禁止しており、活用するには、定款変更が必要になる。
会場建設費は当初の想定では1250億円としていたが、資材費高騰や施設計画の変更などのため、令和2年12月に約1・5倍の1850億円に増額。その後も資材価格や人件費の高騰が続き、2度目の増額が避けられなくなっている。
(黒川信雄、井上浩平)
万博記念基金
1970(昭和45)年の大阪万博の収益をもとに設立された。195億円の収益のうち155億円を国債などで運用。毎年約3億円の運用益があり、国際相互理解の促進や文化的な活動を対象に助成している。71年以降、4693件、194億円を超える支援を行ってきた(今年4月時点)。
2023.09.08-MAG2NEWS-https://www.mag2.com/p/news/583860
大阪万博「間に合いません」と岸田に泣きついた吉村知事。もう維新だけでは無理だ
(朝日新聞デジタル)(日刊ゲンダイ)
開幕まで600日を切るも、会場整備の大幅な遅れが指摘されている
大阪・関西万博。5月末には吉村大阪府知事が救いを求め官邸に駆け込む事態にまで発展しましたが、なぜこのような状況に至ってしまったのでしょうか。今回のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』では元全国紙社会部記者の新
恭さんが、
大阪万博に対する「熱量の不足」を指摘。さらにこの現代社会にあっては、万博自体に新鮮な驚きを期待するのがそもそも困難との見方を示しています。
時代遅れに熱量不足。大阪万博が盛り上がりに欠けるワケ
元大阪市長・松井一郎氏は9月1日の大阪・ABCテレビ「おはよう朝日です」に生出演し、海外パビリオンの建設工事の準備が大幅に遅れている大阪・関西万博について、自信みなぎる言葉を並べた。「日本の建設業界のみなさんの総力をあげて、国家プロジェクトなんだから、本気を出せばね。2025年の開幕には、素晴らしい会場を作り上げられる」
「そもそも国に万博推進本部があり、その本部長は総理大臣だから、世界のみなさんを驚かせるような万博ができる」
総理大臣や建設業界が本気を出せば、開幕に間に合うし、世界を驚かせる万博になるというのである。疑問なのは、なぜそこに「大阪」とか「維新」が入ってこないのか、だ。
2025年4月13日の開催予定日まで、1年と220日ほど。それなのに、会場となる大阪湾の人工島・夢洲では、シンボルの大屋根の一部が輪郭をあらわしただけで、ほとんどの建設工事は手つかずのままだ。地元の大阪府市はこれまで何をしていたのか。主催者は「2025年日本国際博覧会協会(万博協会)」(大阪府咲洲庁舎内)で、元経産官僚の石毛博行氏が事務総長をつとめているが、大阪府知事や大阪市長が本気を出さなければ、どうにもならないだろう。
松井氏が大阪府知事だった2014年夏に持ち上がったのが万博構想だ。以来、万博は維新の看板政策となり、吉村洋文・大阪府知事は今年4月の統一地方選で「万博の成功は僕の公約の柱。責任をもって素晴らしいものにする」と誇らかにアピールしていた。
岸田首相にしてみれば、放っておいても、大阪主導で万博は進むと思っていたかもしれない。ところが、実情はまったく違っていた。
今年5月末、吉村大阪府知事の姿が首相官邸にあった。自前でパビリオンを建設する56の国・地域から一つも許可申請が出ていないことに焦った吉村知事が駆け込んだのである。「時間がタイトです。国、大阪府・市、建設業界が一体になって進めていかないと、開幕に間に合いません」
(朝日新聞デジタル)。
これが、吉村氏から岸田首相に直接、伝えられたメッセージである。要するに、国が動いてくれなければ手も足も出ない実情を吐露し、吉村氏が頭を下げてきたということだろう。パビリオン建設の準備が遅れている原因として、大阪府市や万博協会は、
「資材価格の高騰」と「深刻な人手不足」のなか、短期間にパビリオンを完成させなければならないため、建設会社が二の足を踏んでいるなどと説明する。
工事の難しさもあるだろう。1970年からゴミ処理場になっていた夢洲は、焼却物や建設残土などで埋め立てられており、地盤は軟弱だ。建築エコノミスト、森山高至氏はこう指摘する。
「
夢洲の地盤状況だと、35~40メートルの深さまで杭を打つ必要があります。万博終了の数カ月後にはパビリオンの解体撤収だけでなく、打った杭の撤去まで義務付けられています。杭工事は打つよりも安全に引き抜く方が大変。これもゼネコン各社が万博施設の整備に二の足を踏む要因のひとつでしょう」
(日刊ゲンダイ)
2023.09.01-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20230901/2000077507.html
万博 海外パビリオン 5か国が「タイプX」で出展検討
大阪・関西万博の海外パビリオンの建設準備が遅れている問題をめぐって、
実施主体の博覧会協会の石毛事務総長は9月1日の記者会見で、
協会が箱形の建物を建てて各国に外装などのデザインを委ねる「タイプX」と呼ばれる方式で5か国が出展の検討を進めていることを明らかにしました。
大阪・関西万博では、60か国が自前でバビリオンを建設する「タイプA」と呼ばれる方式で、56のパビリオンを建設する方針ですが、準備が遅れている国もあります。このため博覧会協会は、
組み立て式で箱形の建物を建てて参加国に内装や外装のデザインなどを委ねる「タイプX」と呼ばれる方式を提示して8月31日までに回答を求めていました。
博覧会協会の石毛事務総長は1日、記者会見を開き、この「タイプX」での出展を検討している国が5か国あることを明らかにしました。このほかにも、資料の提供を求めるなど関心を示している国があるということで、博覧会協会は引き続き2週間程度回答を待つ方針だということです。
石毛事務総長は「ドバイ万博の日本パビリオンもタイプXに近い形だ。外装やパビリオン内の展示体験の内容に創意工夫をこらして、すばらしい成果をあげることを期待している」と述べました。また、ことし7月の会見で「年末までに着工すれば開幕に間に合う」と述べた自らの発言について、「デザインや工法によって状況は異なり、一概に言えるものではない」と述べ、一律に着工の期限を示したものではないと釈明しました。
一方、政府と大阪府・市、経済界が3分の1ずつ拠出する会場整備費が1850億円に収まるかどうかについては、「資材価格も高騰しており政府の指示に沿って必要な額を精査しているところだ。上振れするかどうかは分からない」と述べるにとどまりました。
【海外パビリオン 4か国目の計画書提出】
再来年(2025年)の大阪・関西万博で海外の国や地域がみずから建設するタイプのパビリオンについて、大阪市は9月1日、新たに4か国目が建設に必要な「基本計画書」を市に提出したと発表しました。
関係者によりますと、提出したのはサウジアラビアだということです。これまでに基本計画書を提出しているのは、このほか韓国とチェコ、それにモナコの3か国です。
2023.08.22-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/5d4454cfc2821913b008097c6a2df648a775656a
<独自>万博海外パビリオン「タイプX」全容判明 規模4種類 6年末引き渡し
2025年大阪・関西万博の海外パビリオンの建設遅れを受け、運営主体である
日本国際博覧会協会(万博協会)が各国に提案している簡易なパビリオン建設計画の全容が22日、明らかになった。
協会側が長方形の箱型の建物を建てて引き渡し、各国(・地域)が内装や外装を手掛け、建設や解体費用は各国持ちとする。建物の床面積の規模は4種類で、各国には「タイプX(エックス)」の通称で紹介している。
8月末まで各国からの申請を受け付け、令和6年春に着工、同年12月までに引き渡す。
タイプXのパビリオンは工法が簡単で、スピーディーに建設を進められるため、7年4月の万博開幕に間に合わせることが可能になる。 半面、各国が独自で設計する「タイプA」と比べ他国との共通部分が多く、差別化が図りにくい。
集客の落ち込みなどを懸念して複数の国は「引き続きタイプAでの建設を目指す」としており、タイプXがどこまで受け入れられるか不透明だ。
タイプXは、各国に割り当てられた敷地において、万博協会が発注を代行する形で建設を進める。鉄骨またはプレハブ工法を採用し、面積は300、500、900、1200平方メートルの4タイプ。共通設備として上下水道や電気、インターネット回線などが提供される。
建設費用は各国の負担とし、詳細は協会側との交渉で決める。負担する費用は設計や建設、一部の敷地整備、閉幕後の解体費用がある。
各国は内外装や敷地、運営スタッフが常駐するオフィスなどのデザインをみずから決める必要がある。協会は外装の例として、木材などを格子状にし取り付けたものや緑化を施したもの、幾何学的な模様をあしらったものなどを提示している。
協会は、タイプXの採用を希望する国に対して8月末までの決定を求めており、合わせて契約と覚書を交わすよう要求している。各国は12月末までに建築デザインを決め、建設工事は令和6年3月に開始。協会は同年11~12月に建物を引き渡す。各国は開幕直前の7年3月までに内外装や展示品の設置などを終えるとしている。
協会は当初、タイプA~Cの3種類のパビリオンを海外政府に提案。ただ、直前のドバイ万博の開催が新型コロナウイルス禍の影響で遅れたことや資材価格の高騰などを背景に各国の準備が難航したことで、各国が独自で設計・建設を手掛けるタイプAをめぐり、建設事業者との契約が進まない事態に陥っている。
これを受け協会は7月、
各国が建設費を支払うタイプAの要素を取り入れた、簡易な構造のタイプA、Bの折衷案を各国に提示していた事実を明かしていた。
2023.08.13-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230813-CU5ASTT3RJLOHMG2RVOXOA77BA/
建設業界無視した万博の行く末 大阪経済部・黒川信雄
「年末までの着工で間に合うというのなら、間に合わせてほしい。しかし、設計図の作成や、許認可の申請ができているのかも分からない。だから
〝何を根拠にしているのか〟と申し上げた」
7月下旬、産経新聞のインタビューに応じた日本建設業連合会(日建連)の宮本洋一会長(清水建設会長)の言葉には、大阪・関西万博の運営主体である
日本国際博覧会協会への憤りがにじみ出ていた。宮本氏の言葉は、海外パビリオンの建設遅れをめぐる会見で「年末までにパビリオンを着工すれば間に合う」と発言した、協会の石毛博行事務総長に対するものだ。
約50ある海外政府の独自設計による「タイプA」パビリオンをめぐっては、
新型コロナウイルス禍で直前のドバイ万博の開催が大幅に遅れたことや資材価格の急激な高騰、来年4月に建設業界に適用される時間外労働の上限規制などを背景に、各国政府と建設業者の契約が進まない実態が浮かび上がっている。協会は簡素な形のパビリオンを代理で発注するなどの案を示したが、独自パビリオンの建設を目指していた国からは困惑の声が上がる。
ただ、海外パビリオンの建設の困難さは以前から予想されていた。日建連は数年前から関西の支部などを通じて万博協会に早期の対応を求めていたが「聞く耳をもってもらえなかった」(関係者)という。ゼネコン各社も協会に懸念を伝えていたが「まったく反応がなかった」と明かす。そして、予想通り混乱が本格化した現実に、建設業界は怒りの色を隠さない。
協会はさらに、万博工事に関しては政府に時間外労働規制の上限を適用しないよう打診していた事実も判明した。政府は「
単なる業務の繁忙では認められない」(加藤勝信厚生労働相)と受け入れない姿勢を示したが、規制の趣旨を考えれば当然のことだ。
協会は国や自治体、企業などからの派遣・出向職員から成り立っており、物事の決定が遅い問題がかねて指摘されていたが、
実際に会場整備を担う建設業界の声をないがしろにしてきた責任は免れない。宮本氏は、撤退する国が出るならば万博の延期も考えるべきだとの考えを示したが、事態はその方向に向かっていると感じざるを得ない。
【プロフィル】
黒川信雄 平成13年日本工業新聞社入社。産経新聞経済本部、外信部を経て26年11月からモスクワ特派員を務めた。30年1月から経済部(大阪)。
2023.08.08-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230808-3YUD4W52MNI4VAZAW2MNWIMMF4/
万博海外パビリオン、建設業者決定6カ国にとどまる
(井上浩平)
2025年大阪・関西万博の海外パビリオンの建設準備が遅れている問題で、
自前で建設を予定する56カ国・地域のうち、建設業者が決まっているのは6カ国にとどまることが8日、分かった。
施設の複雑なデザインに資材価格高騰や人手不足が重なり、契約が進んでいないことが浮き彫りとなった。万博を運営する日本国際博覧会協会は支援策を打ち出し、工事の加速を目指す。
関係者によると、参加国が自前で建設する「タイプA」のパビリオンを希望する国のうち、建設業者が決定しているか選定を終えているのは、米国、カナダ、オーストラリア、シンガポール、ベルギー、オマーンの6カ国。他に5カ国が業者と交渉中で、19カ国が選定中としているという。
タイプAの国は大阪市から「仮設建築物許可」を得る必要があるが、前提となる国内ゼネコン各社との工事契約締結が進んでおらず、7日時点で申請は一件もない。前段階の手続きでは、韓国が7月下旬に海外勢では初めて基本計画を市に提出している。
パビリオンの工事スケジュールについて、協会は来年7月13日までに建物や外観の完成、令和7年1月13日までに内装など展示関係の工事完了を目安としている。国内の建設業者は日程が厳しいとして難色を示すが、協会幹部は8月7日の記者会見で「余裕を持って開幕を迎えるためのスケジュールであり、努力目標」と説明した。
協会は準備を加速するため、
各国に予算の増額やデザインの簡素化を要望。海外施工者が日本で建設工事をする際に必要となる、大阪府への建設業許可申請の手続きの簡素化などの支援強化策も示している。
(井上浩平)
2023.08.04-毎日新聞-https://www.asahi.com/articles/ASR844WNVR84UTFK004.html
岸田首相、万博の外国パビリオン建設遅れで指示「政府挙げて対応を」
(相原亮)
2025年の大阪・関西万博について
外国パビリオン建設などの準備が遅れていることを受け、
岸田文雄首相は4日、西村康稔経済産業相らに対し、
「パビリオンの早期建設に向けた参加国・国内の建設事業者との調整」などに政府を挙げてあたるよう指示した。
同日午前、首相は首相官邸で西村氏や
岡田直樹万博相らと対応を協議した。その後、西村氏は記者団の取材に応じ、首相から政府を挙げて「環境整備の加速」などに取り組むよう指示を受けたことを明らかにした。西村氏は「総理の指示をしっかりと受け止めて、国内の調整、早期建設に向けて総力を挙げて取り組みたい」と語った。
万博に向けては、国・地域が自費で設計・建設する「タイプA」や、日本国際博覧会協会が建てた施設を引き渡す「タイプB」などがある。タイプAは、56カ国・地域の建設が見込まれているが、遅れが目立っている。
経産省は2日、支払いが滞るリスクから受注をためらう建設業者に向けた保険の創設を発表。さらに前事務次官の多田明弘顧問を特命担当に置く人事を発表するなど、体制強化に乗り出している。
(相原亮)
2023.08.02-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230802-DTORBCFNXZNUNLPXD6XXMCFDLY/
大阪万博パビリオン建設促進へ新保険創設 準備遅れに政府が危機感
西村康稔経済産業相は2日、2025年大阪・関西万博の海外パビリオンの建設工事受注促進に向け、「万博貿易保険」を創設したと発表した。
建設会社が代金を回収できなくなるリスクを軽減することで、工事の契約を後押しする。7月に事務次官を退任した多田明弘氏を万博担当に起用するなど、省内の体制も強化。開幕まで2年を切った大阪・関西万博の準備を加速させる。
新保険は政府が100%出資する日本貿易保険(NEXI)が2日から提供を開始した。国内の建設会社が受注した海外パビリオン案件を丸ごとカバーするのが特徴だ。個別案件ごとに契約する従来型の保険と比べ、リスクの分散が図られることから、
保険料は3分の1程度に抑えられる。
発注者が資金不足で代金を支払わない場合や、新たな外貨規制導入や内乱によって送金が滞ったなど場合には、工事代金の全額もしくは大部分に相当する保険金を受け取ることができる。専用の相談窓口も設置し、中堅・中小業者でもアクセスしやすい体制を整えた。
経産省は省内の体制も拡充した。多田氏は日本国際博覧会の石毛博行事務総長を補佐する。海外パビリオンを担当するスタッフも増員した。
海外パビリオンは
「万博の華」として、注目される。大阪・関西万博では約50カ国・地域が自前でパビリオンを建てる計画だが、
大阪市に基本計画書を提出したのは7月末時点で韓国のみにとどまっている。
西村氏はこの日の省内の会議で、準備の遅れに危機感を示した上で「抜本的な体制強化で、総力を挙げて建設を支援していきたい」と語った。
2023.08.01-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/e260120be210be732bd26aa4a8101fb0ea649ee1
<独自>万博PR船が座礁、交代へ 世界一周は断念 ポケモンと並ぶ盛り上げ役が…
(井上浩平)
2025年大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会(万博協会)が万博を盛り上げるために「スペシャルサポーター」として任命した船舶、ポリマ号が、
インド・ムンバイ沖で座礁して損傷し、当初予定していた世界各地でのPR活動ができなくなっていたことが1日、分かった。ポリマ号は人気キャラクター、
ポケットモンスターとともに協会公式の盛り上げ役として期待されていた。運航するNPO法人は計画していた世界一周は取りやめ、代わりの船を用意して日本でのPR活動に切り替える。
運航するNPO法人・ゼリ・ジャパン(東京)は万博に出展する13の民間企業・団体の一つ。夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)の会場では、「ブルーオーシャン」がテーマのパビリオンを出し、海洋汚染防止や海の持続的な活用を訴えることにしている。
当初の計画では、化石燃料を使わず太陽光や風力、水素エネルギーで動かすポリマ号を万博の会期前から運航。世界の寄港地で海洋プラスチックごみに関する啓発活動や万博のPRを行い、万博開催中の令和7年に大阪港に入る予定だった。
万博協会は4年3月、ポケモンに続くスペシャルサポーターとしてポリマ号を任命。「SDGs(持続可能な開発目標)のゴール達成への貢献を掲げる万博のプロモーション活動にご協力いただく」としていた。
■インド・ムンバイ沖で座礁
関係者によると、ポリマ号は3年12月、万博協会からのメッセージを託されて大阪港を出港し、4年3月に当時開催中だったドバイ万博に到着。8月にインド・ムンバイから次の目的地の
モルディブに向かおうとした数時間後、ムンバイ沖で座礁した。ポリマ号は現在まで、費用などの問題で修理ができない状況が続いているという。
本来、ポリマ号は4年8月にモロッコでの大規模な改装を行ってエンジンや太陽光パネルなどの装備を更新し、ブラジルなどを経由してパナマ運河を通過、米国本土やハワイを訪ね、7年に大阪港に帰る計画だった。
座礁を受けて同法人は世界一周を断念し、代わりの船を用意して、日本各地での万博のPRや、瀬戸内海クルーズを行うことを検討している。 ポリマ号に代わる船として、大阪市がかつて所有し、現在は民間が所有している帆船を購入する手続きが進んでいる。
この帆船の動力にはディーゼルもあるが、同法人は環境に配慮した燃料に替えて使う意向だ。 万博協会は昨年8月、ポリマ号に関し「悪天候によりインド沿岸の海岸に緊急停泊した」と発表して以降、情報を発信していない。
協会によると7月31日現在でポリマ号の同サポーターの任は解いていないといい、今後の活動や代船のサポーター任命については「現時点で新たにお伝えできることはない」としている。
(井上浩平)
2023.07.29-https://www.sankei.com/article/20230729-QEOIOGJQZVLTXL5VGCXLOY5NOE/
「岸田政権で距離感変わった」松井一郎氏 万博準備遅れ、機能不全の協会に苦言も
2025年大阪・関西万博の海外パビリオン建設の遅れを巡り、運営主体の日本国際博覧会協会(万博協会)のガバナンス(組織統治)不全が顕在化している。昨秋に建設業界から遅れの懸念を指摘されたにもかかわらず、
28日時点で参加国から大阪市への建設許可の申請はなく、前段階の書類提出が1件あるのみ。安倍晋三政権時に大阪府知事として万博誘致に関わった元日本維新の会代表の松井一郎氏=4月に政界引退=は政府と地元首長の関係について「岸田文雄政権になって距離感は変わった。安倍政権と比べて万博に力は入っていないのでは」と指摘。その上で万博協会に「もっとリーダーシップを」と苦言を呈した。
「2024年問題を控え突貫工事は通用しない。しかし協会はいまなお『最後にお願いすれば大丈夫』とばかりに、どこか楽観的にみえる」。政府関係者はこう憤りをにじませた。
2024年問題では改正労働基準法施行に伴い、来年度から建設業での残業規制が強化され、現場の人繰りがさらに逼迫(ひっぱく)する恐れがある。協会は万博工事従事者を規制の対象外とするよう政府に要望したが、加藤勝信厚生労働相は今月28日「単なる業務の繁忙では認められない」と突き放し、認識の違いが浮き彫りになった。
協会に対しては、資材価格の高騰や人手不足などの問題に直面する建設業界が昨年9月以降、参加国が自前で建設する「タイプA」のパビリオンについて、準備遅れへの懸念を伝えてきた。政府関係者によると、国土交通省も同時期に「このままでは間に合わない」として、協会に早期対応を促していた。それでも協会の反応は鈍かった。
協会の想定では、来年7月中にタイプAの建設工事を終え、開幕3カ月前の令和7年1月に内装を含めて仕上げる計画だ。
石毛博行事務総長は今月13日の記者会見で「年末までに着工すれば間に合う」との見方を示した。
・・・
2023.07.21-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF216LE0R20C23A7000000/
大阪万博「日本館」、清水建設が76億円で受注 随意契約
2025年国際博覧会(大阪・開催万博)に日本政府が出展するパビリオン「日本館」を巡り、発注元の国土交通省近畿地方整備局は21日、
清水建設と約76億8000万円で建設工事を契約したと明らかにした。1月の入札公告では予定価格内での応札がなく、
随意契約に切り替えて複数の事業者に参加意向の有無を聞き取りしていた。当初の競争入札での予定価格から約9億円上振れした。
着工時期は未定。当初計画では6月中旬に着工し、25年2月末までの完成を目指していた。今後、建物のデザインや設計の簡素化を検討するほか、作業工程を見直すことで完成時期の目標は変更しないという。
日本館の入札は1月24日に公告。期限の5月11日までに応札した事業者があったが、予定価格を上回り不成立に終わった。
整備局は21日に公表した文書で、随意契約に切り替えた理由について「(再入札では)完成が大阪・関西万博の開催に間に合わない」と説明。「開催国である日本政府が出展する日本館が、開催に間に合わない場合の社会的影響は極めて大きい」と記した。
2023.07.14-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230714-FXFY752OR5JDXP5S2K2SNDDOLY/
万博開催「遅らせない」 建設手続き停滞で岡田氏
2025年大阪・関西万博の建設手続きが遅れている問題を巡り、岡田直樹万博相は14日の閣議後記者会見で「
現時点で万博の開催を遅らせる考えは持っていない」と述べた。参加国や工事業者との意見交換を通じて「建設の加速化を図っている」と強調した。
万博を運営する日本国際博覧会協会は、参加する国・地域が自前で建設するパビリオンについて、工事の発注を代行する案を参加国側に提案している。岡田氏は代行した場合でも
「参加国が自国の資金で設置する」と述べ、日本側の負担増はないとの認識を示した。
2023.07.04-Yahoo!Japanニュース(MBS NWES)-https://news.yahoo.co.jp/articles/d65f6555a3e4ce2825e601bcb3ea8aa784dfa6b6
建設申請がゼロ…万博『海外の独自パビリオン』吉村知事は「建築資材の高騰も課題…」
大阪・関西万博で、海外の国や地域が独自に
パビリオンを建設する際に必要な申請が、ゼロのままです。
153の国と地域が参加を表明している大阪・関西万博では、ドイツやオランダなど約50の国と地域が独自のパビリオンを建設する予定です。
大阪市によりますと、建設には大阪市に許可を申請する必要がありますが、7月4日時点で1件も提出されておらず、関係者から開幕に間に合うのか不安の声も上がっています。
これについて大阪府の吉村洋文知事は次のように話します。
(大阪府 吉村洋文知事) 「建築資材の高騰等もあって課題があるというのは認識しています。そのうえで、国・博覧会協会・府市が協力して、しっかりと間に合わせるように準備を協力して進めていきたい」
万博担当の大臣は…。
(岡田直樹万博担当大臣) 「(建築を間に合わせるため)仕様等について考えるということは、それはあるべきこと」 海外の独自パビリオンの建設工事が完了する予定の来年7月までに間に合うのでしょうか。
MBSニュース
2023.05.17-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230517-7DEV6Z7N6FKS3CVIA73WYX2D6I/
万博大催事場3回目で落札 河瀬直美さんのテーマ館も
2025年大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会は17日、
音楽や演劇を行う大催事場の建設工事について、
3回目の入札の結果、
大成建設・昭和設計が71億1600万円で落札したと発表した。
映画監督の河瀬直美さんがプロデュースするテーマ館(河瀬館)は、2回目の入札で村本建設・SUO・平岩構造・総合設備グループが15億7千万円で落札した。
協会によると、大催事場の入札は資材価格高騰の影響を受け、過去2回不成立となったため、設計や工法を簡素化した。河瀬館は、1回目の入札から予定価格を1・5倍に引き上げていた。いずれも
応札者は1者のみだった。
また、メディアアーティストの落合陽一さんがプロデュースするテーマ館(落合館)については、2回目となる入札を同日付で公告。予定価格は5億4千万円増の11億8千万円。会場の中心部に設ける広場「静けさの森」は予定価格15億2880万円で1回目の入札にかけた。
2023.04.13-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF12E1K0S3A410C2000000/
大阪メトロ、御堂筋線の心斎橋駅改装 ブランド店の風情
大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)は13日、3月に改装工事を終えた心斎橋駅を報道陣に公開した。
新ホームはダークグレーを基調とし、壁には麻の葉模様のデザインや大理石調のタイルを使うなど、高級店が並ぶ心斎橋の街をイメージした。2025年の国際博覧会(大阪・関西万博)に向け、国内外の観光客などの利用を促す。
同社は25年3月までに御堂筋線と中央線の主要15駅をリニューアルする。
心斎橋駅には最多の47億円をかけた。中央のシャンデリアと開業当時から変わらないアーチ型天井を目立たせるため、行き先を示す電光掲示板を天井からつるすための器具をなくした。
心斎橋駅の改装は、18年に発表したデザイン案が「奇抜だ」などと批判を浴びて修正した経緯がある。河井英明社長は「万博までちょうど2年の節目の日に心斎橋駅が生まれ変わったことは非常にうれしい。できるだけ万博の成功に貢献したいという思いを込めた」と話した。
6月ごろには現在改装中の御堂筋線動物園前駅の公開を予定している。
2023.04.12-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230412-GSQKXJ7V3BIRZKU7YCYR2OKCNA/
大阪IR認定へ 予定地、夢洲の土壌対策費増の懸念も
カジノを含む統合型リゾート施設(IR)について、大阪府市の整備計画が認定される方向となった。
整備計画のIR予定地、人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)を巡っては地震発生時の液状化リスクなどの土壌問題が指摘されており、
認定のタイミングは当初見込まれた昨年秋から半年ほどずれ込んだ。市は土壌対策費として約790億円を負担するが、新たな公費支出への懸念はくすぶっている。
夢洲は造成時、大阪湾の海底をさらって出た土砂などで埋め立てており、地中には砂や泥が入りまじる。
昨年1月の地下鉄延伸工事で、掘り起こした土壌から法律が定める基準値を超えるヒ素やフッ素が検出された。
IRを運営する「大阪IR株式会社」が独自に行った地質調査では、地震発生時に液状化の可能性がある地層も見つかった。建設工事に先立ち、
土壌の入れ替えや水抜きなどの対策が必要になるため、土地を所有する市が約790億円を支出することになった。
一方、地下約30メートルの埋め立て層のさらに下の地層で軟弱地盤があることが判明。
海抜11メートルの土地は埋め立てた土砂の重さで沈下し続けており、市は約50年後までに2メートル程度沈むと想定している。
施設を支えるための「くい打ち」などの対策費は大阪IRが負担することになっているが、市と同社の取り決めでは、運営上、悪影響を及ぼしかねない土壌問題が生じれば、事業からの撤退も可能としている。
昨春、市議会に参考人招致された同社幹部は「安易な撤退はない」としつつ、
地盤沈下について「課題が生じれば対応を見極める必要がある」と含みを持たせた。
府市と同社で事業手続きを定めた実施協定を締結するまでに土壌問題が再燃するリスクは残る。
さらなる
対策費の上振れはないのか。12日、記者団に問われた横山英幸市長は「(大阪IR側から対策費の確定額について)正式に通知をいただいていない。しっかり話し合って進める」と述べるにとどめた。
2023.04.08-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230408-HLGX2Y3MJRNWVGGQHALTX4QI7A/
経済効果5千億円アップも 「拡張万博」で機運醸成、宿泊増で-
(井上浩平)
令和7年4月に開幕する大阪・関西万博に向け
、関西一円をパビリオンに見立てて、会場外のイベントや産業施設を訪れてもらう「拡張万博」に向けた取り組みが進んでいる。
万博開幕前から展開して本番の機運醸成につなげるだけでなく、万博来場者の宿泊数を増やすことも期待されている。民間シンクタンクは拡張万博により、万博開催の経済波及効果が最大約5千億円上振れすると試算する。
「万博を成功させるためには、関西のそれぞれの自治体が盛り上げていかないといけない」。昨年11月に大阪府東大阪市が開催した万博関連イベント
「HANAZONO EXPO」の市担当者はこう語る。
万博を運営する日本国際博覧会協会も後援。万博プロデューサーの中島さち子さんと落合陽一さんも参画し、盛り上げた。2日間で想定の2万人を上回る7万人が訪れ、担当者は「機運醸成ができただけでなく、地元への経済効果も大きかった」と振り返る。
開催期間中に約2820万人の来場を見込む万博を好機とし、関西一円で観光やビジネスの需要を取り込む動きが活発化している。
近畿経済産業局は、万博のテーマに沿った関西各地の地域振興活動や見学可能な産業施設などを、それぞれの連絡先も併記してまとめた「360°EXPO拡張マップ」の最新版を3月、公開した。担当者は「自治体や事業者がマップを活用して各地に人を呼び込み、イベントや国際会議の開催などにつなげてもらいたい」と期待する。
また、兵庫県は県内を「フィールドパビリオン」と命名、地場産業や伝統工芸が体験できるコンテンツの整備を行う。徳島県も昨年5月、インターネット上にバーチャルリアリティー(VR、仮想現実)で「阿波おどり」を疑似体験できる「とくしまバーチャルパビリオン」を開設。万博来場者に徳島まで足を延ばすきっかけにしてもらう狙いがある。
一方、
万博の経済波及効果を公表している民間シンクタンクのアジア太平洋研究所(大阪市)は、拡張万博を展開すれば、
国内の宿泊客は1日、外国人客は2日延泊すると仮定する。来場者の消費支出額は会場の夢洲(ゆめしま)(同市此花区)を中心に開催する基準ケースが、
来場者による交通・宿泊・飲食費や買い物代、娯楽サービスで7866億円になるのに対し、拡張万博では最大で35・4%増の1兆646億円に上るとした。
経済波及効果額を示す生産誘発額は、基準ケースでは2兆3759億円だが、
拡張万博なら最大で2兆8818億円と、5059億円上振れる。関西各府県の上振れ分の恩恵は大阪267億円▽京都1556億円▽兵庫848億円▽奈良119億円▽滋賀286億円▽和歌山206億円-とする。
同研究所の稲田義久研究統括は「万博を呼び水として関西経済の成長につなげることが重要。経済効果を特定の地域や時期にとどめるのではなく、広域で中長期的な取り組みが求められる」と指摘する。
(井上浩平)
2023.03.03-Yahoo!Japanニュース(ABCニュース)-https://news.yahoo.co.jp/articles/e56bb0d2ed9d2560b77891de1ec98bde4adf819d
「空飛ぶクルマ」の離着陸場 USJ・大阪城・海遊館付近を候補地に 万博会場~森之宮エリアを9分で結ぶ 関西空港にも整備予定
空飛ぶクルマは次世代の交通手段として開発が進められ、2年後の大阪・関西万博での運航を目指しています。
これに向けて大阪府と市は、
万博期間中に会場と市内をつなぐ空飛ぶクルマの離着陸場として、
海遊館からほど近い
港区・中央突堤エリアのほか、
大阪城の東に位置する
城東区・森之宮エリア、
USJのすぐ南側の
此花区・桜島エリアの3ヵ所を候補地としました。
たとえば万博会場から15キロほど離れている森之宮エリアからでも、空飛ぶクルマなら約9分で結べるということです。
また関西空港にも離着陸場が整備される予定で、このほかにも候補地を検討していきます。
ABCテレビ
2023.03.01-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF0120S0R00C23A3000000/
博報堂など資格停止 大阪万博入札、1年間
2025年国際博覧会(大阪・関西万博)の運営主体「日本国際博覧会協会」と大阪府・市は1日までに、
今後発注する業務について博報堂と東急エージェンシーの入札参加資格を1年間停止すると明らかにした。
東京五輪・パラリンピックを巡る入札談合事件で、2社が独占禁止法違反罪で起訴されたためで、万博開幕に向けた準備への影響を懸念する声も出ている。
同府・市などが万博で出展する「
大阪パビリオン」では、
博報堂が入る共同事業体(JV)が22年度から展示内容などについて、参加自治体や企業間の調整に当たる業務を随意契約で受注している。
市によると、契約は1年ごとに更新する仕組みで、
23年度分の契約手続きは3月末までに行われる予定。大阪市の松井一郎市長は1日、
「(博報堂のJVとの)契約を継続するのは難しい。納税者の理解を得られない」との考え方を記者団に示した。
府・市は新たな事業者探しを迫られる可能性がある。
万博協会や府・市は、談合事件で元幹部が同法違反容疑で逮捕された電通についても、2月上旬に同様の措置をとっている。協会関係者は「過去の万博にも多く参加している大手広告代理店の知見を生かすことができない」と話す。
電通はすでに万博公式キャラクターの商品企画、開催期間中のイベントに関する立案業務を受注しているが、指名停止前の契約は引き続き有効という。協会は23年度に広告代理店のみを発注対象とした新たな入札は想定していないという。協会担当者は現時点での影響はないとして「準備に支障がないよう今後も努めていきたい」と述べた。
2023.02.25-YTV ニュース-https://www.ytv.co.jp/press/kansai/187099.html
万博迎賓館 約34億円で大林組などが落札
2年後の万博の「迎賓館」の建設工事が、再入札の結果、
当初の予定より7億円ほど高い約34億円で24日
落札されました。
2025年の大阪・関西万博を巡っては「テーマ館」と呼ばれるパビリオンなど、会場建設に関する10件の工事が資材価格高騰などの影響で入札が不成立となりました。
万博を運営する日本国際博覧会協会は24日、このうち、国内や海外の要人をもてなす「迎賓館」について、再入札の結果、「大林組」などのグループが落札したと発表しました。落札価格は、当初の予定より7億円ほど高い約34億円だということです。
これまでに「小催事場」も当初より4割ほど高い価格で落札された一方、「大催事場」は2度目の入札も不成立となっていて、万博協会は、他の工事も予定価格を引き上げたり、設計を見直したりして、入札をやり直すとしています。
2023.02.18-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230218-GAL7GLWXAZJS5CNW67XFK3IHRI/
〈独自〉空飛ぶクルマ、有人で大阪初飛行 3月、万博に向け丸紅など実証
2025年大阪・関西万博での商用運航実現を目指す「空飛ぶクルマ」について、
丸紅と米国の機体開発会社が有人飛行実験を3月中旬に大阪城公園(大阪市中央区)で行うことが18日、分かった。
実験は大阪府市と大阪商工会議所の支援を受けて実施。大阪ではこれまでに無人ドローンの飛行実験などは行われていたが、万博を見据えた有人飛行は初めてという。
関係者によると、
有人飛行実験は大阪城公園の一角で実施。米リフト・エアクラフト社の機体にパイロットが乗り込んで操縦する。リフト社とパートナー関係の丸紅も参加する。
想定している高度は地上から数十メートルで、公園内の限られた距離を移動するという。丸紅は万博での空飛ぶクルマの運航事業者に内定しており、実験で得られた知見が本番でも生かされる。
府市と大商で構成し、先端技術の社会実験を支援する「実証事業推進チーム大阪」が実験場所の選定を行っていた。リフト社はチーム大阪が募集した万博会場の夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)での実証実験の実施者に選ばれていたが、
現地では万博に向けた工事が始まっていることなどから大阪城公園に変更した。
チーム大阪の関係者は「大阪の都心部でまとまった土地があり、障害物が少ない大阪城公園で実験を行うことになった。
万博に向けて、人を乗せた空飛ぶクルマが大阪の空を飛ぶことは意義がある」と話す。
空飛ぶクルマをめぐっては、万博会場と大阪市中心部や関西国際空港を結ぶ計画があり、運航事業者として
丸紅やANAホールディングス、日本航空など計5社が内定している。(井上浩平)
2023.02.16-読売新聞-https://www.yomiuri.co.jp/economy/20230216-OYT1T50123/
大阪万博の「空飛ぶクルマ」、ANAやJALなど4陣営選定…来場者の移動手段に活用
2025年大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会(万博協会)が、来場者の移動手段として活用する
「空飛ぶクルマ」の運航事業者に、
ANAホールディングス(HD)や
日本航空(JAL)など4陣営を選定したことが分かった。
ほかに内定したのは、大手商社の丸紅や空飛ぶクルマの機体を開発する
新興企業スカイドライブ(愛知県豊田市)。ANAHDは、米国の新興企業ジョビー・アビエーションと、JALはドイツの
新興企業ボロコプターとそれぞれチームを組む。
2023.02.15-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230215-57JH5YWOJVJTHJ3AIG5LI5MTGM/
大阪パビリオンの仕様変更 「目玉企画」の乗り物取りやめ コスト抑制や障害者配慮で
2025年大阪・関西万博で大阪府と大阪市、経済団体が出展する地元館「大阪ヘルスケアパビリオン」の展示計画のうち、
来館者の健康状態を自動診断する乗り物(モビリティー)など目玉企画が見直されることになった。物価高騰の影響でコストを抑える必要があるほか、障害者も含めて幅広く利用できる仕様に変更する。
大阪府市の万博推進局によると、
当初の計画では、1階入り口のスキャンマシンで、来館者が自身の健康状態に関する情報を取得。
1階から2階へ移動するモビリティーに乗り込み、内部のセンサーで健康状態をデータ化し、
それぞれに合った食事や運動などのメニューの提案を受けられるとしていた。
新たな仕様では、1階のセンサーを内蔵した円柱型の個別スペース「PHRポッド」で健康状態をデータ化。大型エレベーターで2階に上がり、来館者それぞれの健康データに基づき作成された25年後の自身のイメージをディスプレーでみられるよう設計中という。
大阪ヘルスケアパビリオンの総事業費は当初
160億円との想定で、府市で
半分の80億円を負担、残り半分を民間からの協賛金や寄付でまかなう予定だった。しかし資材価格の高騰などで
府市の負担分は110億円に上振れし、総事業費は220億~250億円まで膨れ上がる可能性がある。
2023.01.18-東京新聞-https://www.tokyo-np.co.jp/article/225975
万博で自動翻訳や光演出 凸版印刷とウシオ電機
日本国際博覧会協会は18日、
2025年大阪・関西万博で披露する先進技術の実証事業「未来社会ショーケース」を発表した
。凸版印刷とウシオ電機が協賛し、高度な自動翻訳システムを使った会場案内や、光と映像を投影して空間を演出するプロジェクションマッピングを実施する。
自動翻訳システムを手がけるのは凸版印刷。スマートフォンのアプリを通じた外国人来場者からの問い合わせに多様な言語で応じる。
ウシオ電機は、さまざまなイベントを行う大催事場の壁面、天井、ステージでプロジェクションマッピングを展開する。
2022.12.23-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20221223-JPG5T6NQJRP7PI4KQIDPUDFWB4/
万博の日本館に24億円 空飛ぶクルマのシステム開発も
政府の令和5年度予算案には、開幕まで2年半を切った2025年大阪・関西万博の関連予算も盛り込まれた。来場者に「循環型社会」を体験してもらうパビリオン
「日本政府館(日本館)」の建設費や、万博での実用化を目指す「空飛ぶクルマ」のシステム開発費などで、本番に向けた準備が本格化する。
日本館について、
政府は「万博のテーマ『いのち輝く未来社会のデザイン』をホスト国政府としてプレゼンテーションする拠点」と位置付ける。パビリオンでの体験を通じ、ものを大切にして最後まで使い切る日本文化への関心を高めてもらい、持続可能な社会を目指すための行動変容を促す。建物には強度に優れる新建材CLT(直交集成板)を活用。万博後の再利用も想定する。
予算案には建設費など24億円を計上した。
空飛ぶクルマやドローンの社会実装に向けた関連費には31億円が盛り込まれた。機体の心臓部「電動推進装置」の安全性を評価する手法の開発や、低高度を飛ぶ航空機を管制するシステム整備などにあてる。
りそな総合研究所の荒木秀之主席研究員は「
空飛ぶクルマは万博後も潜在力が高い領域で、産業支援を視野に入れた予算といえる。民間でも離着陸場整備の動きがあり、市場拡大につながる」と評価する。
予算案について、関西経済連合会の松本正義会長は「
万博開催に向けたソフト事業の推進や参加国招聘(しょうへい)に必要なイベントの開催、途上国への支援に対する予算が措置された。地元関西としてしっかりと準備を進めていく」とコメントした。
(井上浩平)
2022.12.14-Yahoo!Japanニュース(ABCニュース)-https://news.yahoo.co.jp/articles/a4ccc40045b83c586c192b846d66970749a5ff1a
万博会場建設「予算内に収める」 費用上振れ懸念で万博協会会長明言 パビリオン入札不成立相次ぐ
2025年大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会(万博協会)の十倉雅和会長が、
1850億円の会場建設費について「予算の範囲内で収める」と明言しました。
(十倉雅和会長)「
万博の質のレベルは落としたくない。(会場建設費の)
1850億円に収めるように努力してみる」
2025年大阪・関西万博の建設工事をめぐっては、資材価格の高騰などを背景に、テーマ館パビリオンの入札不成立が相次ぐなど、建設費の「上振れ」を危ぶむ声が出ています。
十倉会長は会見で
「テーマ館は万博の『売り』で、メインのアピールポイント」だとして、他の部分を節約するなど知恵と工夫を重ねていきたいと話しました。
一方で協会事務局は、テーマ館を担当するプロデューサーと工事予定価格の引き上げや展示内容の変更について、すでに協議を始めていることを明らかにしました。
早ければ年内にも、改めて入札にかける方針です。
ABCテレビ
2022.12.05-徳嶋新聞-https://www.topics.or.jp/articles/-/807886
万博事業に電通JV選定-五輪談合で捜査中、府議会で批判
2025年大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会が、
公式キャラクター「ミャクミャク」のライセンス契約を結ぶ候補事業者として、
広告最大手の電通などで構成する共同企業体(JV)を選定したことが分かった。5日の大阪府議会で協会が明らかにした。
電通は東京五輪・パラリンピックを巡る談合事件で東京地検特捜部などの家宅捜索を受けており、議会からは批判の声が上がった。
協会は府議会万博推進特別委員協議会で、府などから指名停止処分を受けている場合は入札参加を認めないと説明。現時点で処分は出ておらず、事業者としての選定に問題はないとの認識を示した。
2022.11.21-Yahoo!Japanニュース(AERA.dot.)-https://news.yahoo.co.jp/articles/8f0acf5aae70bb20fe5a3d202b71adef3247b933
中国は台湾をどうしたいのか?地政学的にみれば「諦められない」理由がわかる〈dot.〉
(構成 文筆家 三城俊一/生活・文化編集部)
主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の直前に、インドネシア・バリ島で会談した
バイデン米大統領と中国の習近平(シーチンピン)国家主席。両国が抱える最大の懸案は、言わずと知れた
台湾問題だが、今回の会談でも議論は平行線をたどったとされる。
中国と台湾の関係は、日本にとっても安全保障上のリスクとなっているが、事実上、二つの政府が並び立つような状況はなぜ生まれたのか。いまさら聞けない
中国と台湾の関係を、『ざっくりわかる 8コマ地政学』から、マンガを交えて解説したい。
ことの始まりは、20世紀前半の中国における国民党・共産党の内戦だ。共産党が勝利して中華人民共和国を建国し、国民党は台湾に逃れる。共産党政府は中国本土を掌握し、
台湾の併呑も時間の問題と思われたのだが、1950年代の2度にわたる
台湾海峡危機では、アメリカが艦隊を派遣したことで中国は台湾侵攻を断念する。台湾は、日本や韓国と並び、ソ連・中国の社会主義勢力を封じ込める「戦略的拠点」とみなされたのだ。
1970年代、台湾は大きな危機を迎える。1971年、中国(中華人民共和国)が国連に加盟したのと入れ替わるように、台湾(中華民国)は国連から脱退。日本を含む国際社会の多くは、中華人民共和国を正当な中国の「国家」と認め、台湾を「地域」とした。
つまり、アメリカや日本など西側諸国が中国に接近し、中国を正統な政府として承認するようになって、逆に台湾は、国際的に孤立したのだ。
この危機に、
台湾は経済的な地位を高めることで対応しようと、産業の育成に注力。工業化を果たす。国民党一党独裁だった政治体制に対しても、民主化の要求が高まっていく。
1988年に総統に就任した李登輝は、民主化を推進する一方で「台湾の自立」を意識した外交を展開。「大陸から自立した台湾人」というアイデンティティーも強まった。
台湾を主権国家として承認している国は14カ国。オリンピックなどの国際スポーツ大会で台湾が「チャイニーズ・タイペイ(中華台北)」と名乗っているのは、「一つの中国」をめぐって中国と台湾が議論した末の、苦肉の策なのだ。
冷戦終結とソ連の崩壊は、東アジアの地政学にも影響を与えた。
国境紛争を抱えるソ連(ロシア)と和解したことで、北方の脅威がなくなった中国は、海洋進出へと転換。現在の習近平国家主席は、台湾統一についての強硬な態度が目立つ。一方、
台湾では2016年に就任した蔡英文総統が、中国に屈しない姿勢をみせている。
中国が武力で台湾を併合しようとする可能性は捨てきれない。台湾とフィリピンの間のルソン海峡は、日本にとっても重要なシーレーン(海上交通路)。アメリカなどと連携し、台湾周辺の安定を維持する努力が必要だ。
(構成 文筆家 三城俊一/生活・文化編集部)
■だって台湾は「国」じゃないですから
2022.11.15-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20221115-JPFIA4JYKZKN7OJEHES5UK2HWU/
〈特報〉万博の電源に「原子力」明記 省エネ計画判明 海水利用の空調も
(井上浩平)
2025年大阪・関西万博会場の省エネルギー計画の全容が15日、明らかになった。温暖化ガスの排出量を実質ゼロにする「
カーボンニュートラル」を実現するため、
開催期間中に使用する電源に原子力を明記。周囲の
海水熱を利用した空調を導入するなど環境への負荷を減らし、持続可能な未来社会を目指す。
人工島の夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)で開催する万博は、「未来社会の実験場」をコンセプトに脱炭素やSDGs(持続可能な開発目標)の取り組みを推進する。
万博を運営する
日本国際博覧会協会(万博協会)の省エネ計画では、
パビリオンなど場内施設の電源は太陽光などの再生可能エネルギーや、発電時に二酸化炭素を排出しないアンモニアや水素のグリーン燃料を導入した「ゼロエミッション火力」に加え、原子力で構成することを掲げた。
原子力の活用に関し、万博協会幹部は「
温暖化ガス排出量を2050年までに実質ゼロにする政府目標の達成に向け、多様な電源の使用を推奨する観点から盛り込んだ」と述べ、電力の供給力や脱炭素社会に資することも重視した。
一方、夏季を中心に開催する万博では暑さ対策が課題となることから、
空調用の冷水をプラントで集中的に製造し、導管で複数の建物に供給するシステムを導入。外気温に比べて温度が低い海水を利用して電力量の低減につなげるほか、井戸を整備し、年間を通して温度が一定の地下水の利用も計画する。
(井上浩平)
2022.09.18-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220918-U46G33KMRJLHJGSTKK6G4TYWHY/
万博跡地の「国際医療拠点構想」が難航、外国人医師参加に懐疑論も
(吉国在)
2025年大阪・関西万博の会場となる人工島「夢洲(ゆめしま)」について万博開催後の跡地を国際医療拠点として活用する大阪府と大阪市の構想が、難航している。
夢洲内で国家戦略特区の規制緩和を踏まえ、外国人医療従事者の参入のハードルを下げる案が浮上しているが、
専門家から懐疑的な声が相次いでおり、着地点は見通せていない。
「
外国人が英語で日本の医師免許を取得できるようにするなんてありえない。現場が混乱するし、全面的に反対だ」
今月2日、府市が開催した医師ら有識者による検討会議。メンバーの一人が強い口調でこう言った。
議論の俎上に上がっていたのが、
医師・看護師国家試験に対する規制緩和だ。現行制度では、医療従事者は日本語の試験をパスしなければ、原則日本で医療行為ができず、外国人が医療に携わる上でのハードルとなっている。
府市は規制緩和で英語での受験も可能にすることで、外国人医師らの参加を促し外国人が安心して医療を受けられる体制を構築するとともに、
著名な外国人医師らの招請によって医療水準を高める狙いだ。
ただ、これまでに2度開かれた専門家の検討会議は紛糾。「自国の医師がいると安心感があり、ニーズはあるのでは」といった前向きな声が一部ある一方、「専門性の高い試験を英語で誰がどう作るのか」、「著名なスーパードクターがわざわざ来るとは思えない」、「ネーティブの医療通訳で対応できる」といった反対意見が大勢を占めた。
さらに府市は、
帰国後の外国人患者をフォローするためのオンライン診療の実施や国内未承認薬の処方なども規制緩和の対象として検討しているが、重大な副作用が起きた場合の責任の所在など課題はある。
府市は年内のスーパーシティの計画策定を前に、専門家の意見を踏まえ、国際医療に関する構想の方向性について取りまとめを行う方針。ただ、政府に求める規制緩和の目玉事業に対して実現を危ぶむ声が続出したため、軌道修正を含めて検討するとしている。
府の担当者は「専門家の会議ではさまざまな意見が出たため集約するのが難しく頭を悩ませている。現行案のまま進めるのか修正を加えるのかもう少し検討したい」と述べた。
言葉の壁、ネックに
夢洲の国際医療拠点構想で念頭にあるのが、外国人が治療や健康診断を目的に訪日する「医療観光(メディカルツーリズム)」だ。ポストコロナの観光戦略の一つとして期待され、
地元経済の活性化や医療現場のレベル向上が見込めるが、日本では言葉の壁がネックとなっている。
医療観光では、高度な医療技術、安価な手術費や投薬費といった自国では難しい医療サービスを求めて患者が海外へ渡航する。渡航先には医療水準が高く、医療費が比較的安価なマレーシアやタイ、韓国などが選ばれ、外国語を話せるスタッフを雇うなど、受け入れを増やす取り組みを進めている。
日本政府も平成23年に
「新成長戦略」の一環として健診や治療目的の在留資格を緩和する
「医療滞在ビザ」を導入。ただ、経済産業省によると、23年の同ビザの発給件数は70件で、その後徐々に増加したものの、ピークの令和元年でも1653件と伸び悩み、コロナの影響で2年以降は600件台と低迷する。
その一因とされるのが、言葉の壁だ。厚生労働省は、医療機関向けに外国人患者の受け入れマニュアルを作成したり、医療コーディネーターや医療通訳を配置するための人件費に補助金を出したり後押ししているが、浸透はしていない
府市の構想では、こうした課題を解消するための検討を進めるとともに、外国人が日本で医療を受けやすい体制整備の進展が期待される。
国際医療マネジメントに詳しい国際医療福祉大院の岡村世里奈准教授は、
医療ツーリズムの普及には医療サービス以外に言語や文化への対応、価格交渉力、アクセスのしやすさなど総合的な競争力が必要とし、「
日本の医療サービスは素晴らしいため地域の医療事情を踏まえながら、医療界と観光業界、行政が連携し対応力を効果的に強化すれば、コロナ後の観光戦略の一つとして大いに可能性を秘めている」と指摘。その上で府市の取り組みについて「海外や医療界以外の視点や最新の知見も取り入れ、大阪独自のモデルを構築してもらいたい」と期待を込めた。
(吉国在)
2022.09.15-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/97f57df34a8343d58853d6cf1e2ea640a4ee9b31
万博大阪パビリオン 建設費上振れ100億円超に 目玉の屋根形状変更も
2025年大阪・関西万博で大阪府市や経済団体などが出展する地元館
「大阪パビリオン」の建設費が
当初想定の70億~80億円を大きく上回り、100億円を超える見通しとなったことが15日分かった。パビリオンの運営を担う一般社団法人が明らかにした。
建設工事の優先交渉権者に選ばれた大手ゼネコン
「竹中工務店」の見積額は195億円に上る。法人側は物価高騰の影響に加え、当初見積もりに甘さがあったと説明。
デザインの目玉である屋根の形状変更を視野に、100億円程度に圧縮する方向で同社と協議を進める。 パビリオンは2階建てで、多数の三角形のガラスで形作られた吹き抜けの屋根が特徴。屋根の上から随時、ガラスに水が流れ落ちる仕組みで、水中にいるような空間を演出することになっている。
府市は6月上旬、
建設費の参考額を73億6300万円に設定。プロポーザル方式で建設事業者を募集し、2社から応募があった。
特殊な形状の屋根の建設が技術的に難しく、資材費用も想定以上にかかる見込みとなり、途中で1社が辞退、
竹中工務店のみが残った。
一般社団法人では11月末をめどに同社と工事請負契約を締結する見通しだが、屋根については形状の一部を現状から変更するなどして、建設費の圧縮につなげたい考え。
大阪府の吉村洋文知事は15日、記者団の取材に対し「デザインなどを精査すると、どうしても費用がかかる。ガラスでは膨大なコストが発生するが、ガラスではない特殊な膜でつくれば同じように感じられる。コンセプトはぶれずに展開したい」と述べた。
一方、
大阪市の松井一郎市長は「想定以上の価格となり、コストダウンを図るように指示している」と話した。
2022.09.07-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220907-ZAI3U3UFNRMWHDPISCPS2KBCYI/
空飛ぶクルマ、国内初の有人飛行へ 来年2月
大阪府は7日、2025年大阪・関西万博での商用運航を目指す「
空飛ぶクルマ」について、来年2月に
大阪城公園(大阪市中央区)で有人の実証飛行を行うと発表した。府によると、
国内での有人の実証飛行は初めてという。
府が空飛ぶクルマの実用化に向けて募集した補助事業の一環で、
大手商社の丸紅(東京都千代田区)を代表とした事業グループが担う。
実証飛行では、米リフト・エアクラフト社の1人乗りの機体を使用し、巡航速度は時速約100キロ。大阪城公園敷地内で離着陸や昇降時の動作を確認する。
吉村洋文知事は7日の記者会見で「万博は新たなチャレンジの場。世界のスピード感に離されないようにしたい」と述べ、商用運航実現への環境整備を急ぐ考えを示した。
補助事業では府はこのほか、関西国際空港や神戸空港、大阪市内を発着する飛行ルートを確認したり、
市内の高層ビル屋上に離着陸場を整備するための調査をしたりするなど計7事業を選定した。
2022.08.08-ytv NEWS-https://www.ytv.co.jp/press/kansai/160684.html
大阪の外食協会 資金不足で万博出展を辞退
大阪の外食企業などで構成する
大阪外食産業協会が
2025年の大阪・関西万博へのパビリオンの出展を辞退する方針を固めたことがわかりました。新型コロナによる資金不足が原因です。
大阪外食産業協会は大阪のレストランチェーンなど約500社が加盟していて、大阪・関西万博では民間パビリオンの1つとして、大阪の食文化を世界に発信する計画でした。
しかし、出展に必要な数十億円とされる資金が確保できず、5日に開かれた理事会で、出展の辞退を決めたことが関係者への取材でわかりました。新型コロナウイルスの影響で、打撃を受けた企業が多いことが原因だということです。
万博の民間パビリオンは13の企業や団体が出展する予定でしたが辞退は初めてで、今後、会場内での食事についても計画を見直す必要がありそうです。
2022.02.02-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/f5efe92431a9bb1ee4b91157c1005742fe38067f
夢洲整備費総額1500億円超 大阪市が試算
2025年大阪・関西万博の会場となる大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)をめぐり、万博跡地の整備費用として最大
788億円が必要になると市が試算していたことが2日、分かった。
夢洲は大阪府市が誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の候補地。IR用地での液状化や土壌汚染の対策で約790億円がかかることがすでに明らかになっており、全体で整備費は1578億円に膨らむ。 この日の市議会委員会で大阪港湾局の担当者が説明した。
市は夢洲を「国際観光拠点」に位置付け、3期に分けて段階的に整備する。IR用地は1期にあたり、昨年12月、安全面を考慮し、土地所有者である市が対策費を負担することを公表していた。
今回明らかになったのは2~3期にあたる万博会場跡地の整備費用で、IRと同様の施設整備を想定したところ、
土壌汚染や液状化などの対策費用として新たに最大788億円が必要になるという。
市が全額負担する可能性もあるが、その場合はIR用地にかかる分も含めて市の特別会計「港営事業会計」内で起債し、IR用地の賃料などの収入を基に償還する。市はリスク評価として「港営会計に資金不足は生じない」としている。
2022.01.26-SankeiBiz-https://www.sankeibiz.jp/article/20220126-3HBUP3TKKBJKJHEJBGQROGNSU4/
大阪・関西万博の入場は予約制 石毛事務総長が表明
令和7年開催の大阪・関西万博をめぐり、
混雑を緩和するために来場が予約制になることが26日、明らかになった。
大阪万博は会場が設置される大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)と市中心部を結ぶ交通インフラが脆弱(ぜいじゃく)な点や、夢洲の面積が限られていることから、来場者が急増した場合に混乱が生じることへの懸念があった。
万博の運営主体である日本国際博覧会協会の石毛博行事務総長が、同日に大阪市で開かれた関西プレスクラブの講演で明かした。
石毛氏は「交通量をコントロールしないと、万博期間中は相当の渋滞をもたらしかねない」と指摘。「会場の夢洲に入るために、予約してもらう仕組みを導入する。前売り券を購入してもらったうえで、それとは別に入場予約をしていただいて混雑を緩和する」と述べ、入場者数を抑制しながら万博を運営する方針を説明した。
約3年3カ月後に開幕が迫った大阪万博の準備作業については「ステージが変化した。開幕日を意識して進める必要がある」とし、来年4月のパビリオン建設のための土地の引き渡しや、前売り券の販売開始などに向け、準備を加速する考えを強調した。
今月に視察したアラブ首長国連邦(UAE)で開催中のドバイ万博の状況なども紹介し、「新型コロナウイルス禍にも関わらず、ドバイ当局は非常に頑張っている。大阪万博の準備に携わる人には、ぜひ現地で実際の万博を見てほしい」と訴えた。
2022.01.05-展示会とMICE-https://www.eventbiz.net/?p=84097
大阪府と大阪市が「万博推進局」を発足
2022年1月1日、
大阪府・大阪市は2025年の国際博覧会(大阪・関西万博)に向けて共同設置組織として、
万博推進局を設置した。
国際博覧会に係る機運の醸成、住民等の参加促進、基盤施設整備等の企画、調査及び連絡調整、危機管理等に関する連絡調整、大阪パビリオンの建築、展示及び運営などに関する業務を行い、博覧会協会や国、経済界と連携し、万博の開催に向けて準備を進めていく。
大阪・関西万博は2025年4月13日から10月13日までの184日間、大阪の人工島夢洲で開催予定。約2820万人の来場と、約2兆円の経済波及効果を見込む。2021年12月14日時点で67カ国、5国際機関から参加の表明があった。
2021.12.03-関西NHK NEWS(NHK NEWS WEB)-https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20211203/2000054678.html
大阪府 ドバイ万博でのイベント中止 オミクロン株感染拡大で
大阪府は、新型コロナの新たな変異ウイルス「オミクロン株」への感染が世界的に広がっている状況を踏まえ、
UAE=アラブ首長国連邦で開かれている「
ドバイ万博」で、
今月11日に予定されていた大阪の文化などを紹介するイベントを中止すると発表しました。
現在、開催されている「ドバイ万博」では、今月11日に、日本の文化などを紹介する「ジャパンデー」のイベントが開かれることになっています。
これにあわせて、大阪府では、ゆかりのアーティストなどおよそ50人を現地に派遣し、ステージイベントなどで大阪の魅力を発信するとともに、2025年の「大阪・関西万博」をPRする計画でした。
しかし、新たな変異ウイルス「オミクロン株」への感染が世界的に広がっている状況を踏まえ、府は、出演者らを現地に派遣するのは難しいとして、一連のイベントを中止することを発表しました。
府によりますと、「ジャパンデー」を企画している国も、催し全体を大幅に縮小する方針だということで、吉村知事は、記者団に対し、「今の状況を考えれば、イベントの中止は適切な判断だと思う」と述べました。
2021.10.03-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/2a3ee4ebe7faa5f95aebbdf94136e8389ab71e4b
ドバイ万博 感染防止と両立 成否まだ見えず
【ドバイ=
黒川信雄】
アラブ首長国連邦(UAE)で1日に開幕したドバイ万博。開幕前夜にはUAEの政界首脳らが出席した式典が盛大に行われ、開幕初日、国内外から5万3千人を超す来場者があったという。
ドバイ当局は新型コロナウイルス禍でも海外客の隔離を行わないなど強気だが、感染対策がうまくいっているのか不明な部分もあり、世界初となるコロナ禍での万博が成功したと判断するのは時期尚早だ。
「1日にPCR検査を受けたのは、スタッフを含めて約2千人だ。陽性者の人数は、その有無を含め、後ほど伝える」 2日朝に会見したドバイ万博の運営当局幹部は、ワクチン未接種の来場者らを対象としたPCR検査の結果をめぐる記者の質問に、神妙な面持ちで答えた。ただ、数字は3日朝の会見でも公表されなかった。
UAEは昨年末に国民へのワクチン接種を始めるなど、新型コロナ禍への対応が世界で特に早かった国だといえる。連邦を構成する首長国の一つであるドバイは特に、PCR検査の陰性証明提出を条件に、昨年7月には海外客の受け入れを開始するなど、観光産業の回復に向けた取り組みを迅速に進めた。
万博に向けた取り組みも同様で、開幕直前には査証(ビザ)の発給要件の緩和にも踏み切るなど、外国人の受け入れを徹底している。市民らは「万博閉幕まで休みはないと会社に言われた」(タクシー運転手)など、うれしい悲鳴を上げる。
ただ、
コロナの感染再拡大の懸念が払拭されたとは言い難い。万博会場では40度近い暑さのなか、マスクを外す来場者の姿も見られた。来場者が密集する場面も多く、ソーシャルディスタンス(社会的距離)への意識が高いとも言い難い。
UAE政府はドバイ万博の会場建設に7千億円超の巨費を投じ、その成功に国の威信をかけている。「
万博がコロナで中断する事態など考えられない」(関係筋)のが実情で、
感染対策の徹底を強調しつつ、半年間の会期を乗り切る意向とみられる。 ワクチン接種やPCR検査など可能な限りの対策をとりつつ、万博を通じて経済を動かそうとするUAEの姿勢は、多くの国々にとり〝理想〟ともいえる。 ただ、
その取り組みが成功するかは、半年間におよぶ万博の動向を詳細に見定めなくてはならない。2025(令和7)年に大阪・関西万博を開催する日本は、その実情を入念に把握、研究する必要がある。
2021.10.02-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20211002-2M66J5FP5NOV7GZ2BVOABRXYOM/
ドバイ万博でも〝米中対決〟 歴史誇示に対し最新成果喧伝
【ドバイ=黒川信雄】
アラブ首長国連邦(UAE)で1日に開幕したドバイ万博では、
米国と中国がそれぞれ「
技術開発」をテーマに展示を行い、米中が万博を舞台に競い合うような構図がみられた。
自由な発想で世界の技術開発をリードしてきた歴史を紹介する米国に対し、
中国は宇宙開発や自動運転など近年の発展を強調する内容で、方向性が大きく分かれている。
米国のパビリオンは「
自由が未来と革新を生み出した」
のテーマで、グラハム・ベルが開発した電話やアップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」のほか、火星探査機などを展示。特殊映像で米国がコンピューターやインターネット、宇宙開発で世界をリードしてきた歴史を紹介した。担当者は「米国が最新技術を各国と共有したことが世界の発展につながった」と強調した。
これに対し
中国のパビリオンでは、
近年急速に存在感を高めている宇宙開発の実績を紹介したほか、「
高速鉄道」「
エネルギー」「
情報通信」「
医療」
などの分野で優位にあることをアピール。自動運転で走行する電気自動車も展示した。担当者は「
自動運転は環境を重視した技術で、販売に向けて調整も進めている」と自信をみせた。
ドバイ万博のテーマは「心をつなぎ、未来を創る」。その意味では米国の展示はテーマを踏まえた内容といえそうだ。一方の
中国はイメージ先行が多く「大国アピール」の印象も強いが、最新技術への来場者からの関心は高かった。
2021.10.01-朝日新聞-https://www.asahi.com/articles/ASPB15JR1P9ZUHBI01N.html
ドバイ万博が有観客で開幕、来年3月まで 日本は大阪万博をアピール
アラブ首長国連邦(UAE)で1日、
「ドバイ万博」が開幕した。会期は来年3月末までで、2500万人の集客目標を掲げる。コロナ下で国際的大規模イベントを有観客で開催する試金石としても注目を集めそうだ。
日本には、2025年の大阪・関西万博をアピールする舞台になる。
「ドバイ万博を開催することで、我々は寛容のメッセージを世界に伝えたい」
9月30日夜のオープニングセレモニーでドバイ万博を指揮するナヒヤン寛容・共存相はそう力を込めた。
「寛容」は近年、UAEが国是として繰り返し訴えているキーワード。昨年9月、長らく敵対していた
イスラエルと国交を開き、今回もイスラエルとパレスチナのパビリオンがそれぞれ出展される。
中東で初の万博開催となる。当初は昨年に予定されていたが、コロナの影響で1年延期された。UAEは昨年秋以降、国を挙げてワクチン接種を進め、少なくとも1回のワクチン接種を済ませた人の割合は92・95%(9月29日時点)と世界トップの早さを誇る。
1日あたりの感染者数はピークだった今年1月の約4千人から、9月には200~900人台に減少。感染抑制策が一定の効果を発揮しているとみられ、入国時もPCR検査を求めるだけで、隔離の必要はない。
万博会場への入場は、ワクチンの接種証明か72時間以内のPCR検査の陰性証明の提示を条件とし、東京五輪でもかなわなかった有観客の開催を実現させた。
近隣国のカタールも来年11~12月、中東初のサッカーワールドカップを有観客で開催する考えで、ドバイでの成否が影響しそうだ。
ドバイ万博は192の国・地域が参加し、参加表明が遅れたトルコ以外がパビリオンを出展している。
2021.10.01-Yahoo!Japanニュース(AFP BB News)-https://news.yahoo.co.jp/articles/bdf79b233afbfb806e0dd693b239af0cf161e22c
ドバイ万博、盛大に開幕 花火やライトアップが開会式彩る
【10月1日 AFP】
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ(Dubai)で9月30日、
万国博覧会(World Expo)の開幕式が行われ、
豪華な花火やライトアップが式を彩った。新型コロナウイルスの流行が続く中での開催となるが、ドバイは万博を通じ世界を魅了する意気込みだ。
主要会場であるドーム型施設アルワスル・プラザ(Al Wasl Plaza)には華やかな映像が投影され、ドバイの
ムハンマド・ビン・ラシド・マクトム(Mohammed bin Rashid Al-Maktoum)首長が万博の開幕を宣言した。70億ドル(約7800億円)が投じられたドバイ万博は、10月1日から6か月にわたり開催される。
中東での万博開催は初めて。
欧州議会(European Parliament)は、UAEの人権問題を理由に欧州連合(EU)加盟国に対してボイコットを呼び掛けていたが、参加国は190以上に上った。
入場者数の目標は2500万人で、新型ウイルスの流行が始まって以降のイベントとしては最多となる見通し。
今年の東京五輪は、大部分が無観客で開催された。
万博は新型ウイルス流行を受けて1年延期されたが、各国は現在も渡航制限を続けている。運営組織は入場チケットの販売状況についての問い合わせに応じなかったが、チケットはすでに割引販売されており、ドバイ政府の職員は万博参加のため6日間の休暇を与えられている。
「2025年日本国際博覧会室」の設置-外務省-https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press1_000608.html
9月28日付で、外務省は、2025年4月から大阪府大阪市此花区夢洲で開催される大阪・関西万博に向けた業務を担う「
2025年日本国際博覧会室」を経済局内に設置しました。
大阪・関西万博は、「
いのち輝く未来社会のデザイン(
Designing Future Society for Our Lives)」をテーマ、「
未来社会の実験場(
People’s Living Lab)」をコンセプトとしており、国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)が達成される社会、日本の国家戦略Society5.0の実現に貢献する重要な機会となります。
こうした観点を踏まえ、「
2025年日本国際博覧会室」は、諸外国に対する大阪・関西万博への参加招請をはじめ、当省における大阪・関西万博に関する業務を行う予定です。
2021.09.17-大阪府HP-https://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/index.php?site=fumin&pageId=39866
大阪・関西万博におけるパビリオン等地元出展に関するアイデア募集について
大阪府・大阪市においては、2025年大阪・関西万博の開催都市にふさわしいパビリオン等出展参加のあり方について検討を進めており、今般「
2025年大阪・関西万博 出展参加基本構想(素案)」をとりまとめました。
※構想(素案)については、関連ホームページ「2025年大阪・関西万博 出展参加基本構想(素案)」ご参照ください。
この構想(素案)では、訪れた人々が「
いのち」や「
健康」、
近未来の暮らしを感じられる展示を実現するとともに、大阪の活力・魅力を世界のより多くの人々に伝えていくとしています。また、
出展参加のメーンテーマはREBORN。“人は生まれ変われる”、“新たな一歩を踏み出す”との意味を込め、来場者が体験や共創を通じて、深く心に記憶されることを目指した、展示・催事を実現するとしています。
今後、この構想を具現化し、大阪のパビリオン等における展示・催事の具体的なコンテンツの検討に資することを目的に、2025年に実現したい具体的なコンテンツについて、
提案を募集します。
2021.05.19-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210519/plt2105190022-n1.html
万博公園内に西日本最大級アリーナ、事業者決定 NBA公式戦も提案
大阪府は19日、
万博記念公園(吹田市)に誘致する大規模アリーナを中心とした活性化事業について、
三菱商事都市開発(東京)など日米3社の共同企業体(JV)が実施すると発表した。アリーナの収容人数は
西日本最大級の1万8千人を想定し、令和9年秋の開業を目指す。
JVを構成するのは、ほかに米アンシュッツ・エンターテインメント・グループ(AEG)と関電不動産開発(大阪市)。AEGは米プロバスケットボールNBAのロサンゼルス・レイカーズを所有し、NBA公式戦を含む国際スポーツ大会の開催を提案している。
府によると、アリーナは地上3階建て、地下2階。延べ床面積は約7万平方メートルで年間約180万人の来場者を見込む。大阪モノレール万博記念公園駅南側の府有地(16・9ヘクタール)に4期に分けてホテルや商業施設、オフィスも開業し、第5世代(5G)移動通信システムを導入する。
府は元年9月にアリーナ誘致を表明し、翌10月から公募を開始。当初は2年春に事業者を決定し、7年の大阪・関西万博前のアリーナ開業を目指したが、
新型コロナウイルス禍で海外事業者の投資意欲が伸び悩み、調整が難航した。
吉村洋文知事は「世界的な企業体に力を発揮してもらい、日本でみられなかったスポーツやコンサートが大阪で楽しめる」と期待を寄せた。
2021.04.25-産経新聞 THE SANKEI NWS-https://www.sankei.com/economy/news/210425/ecn2104250004-n1.html
万博会場を実験場に 温暖化対策の切り札 水素産業に参入相次ぐ
(1)
米国主催の気候変動に関する首脳会合(気候変動サミット)では、クリーンエネルギーの活用など温室効果ガス排出削減の取り組み強化を確認した。
二酸化炭素(CO2)を排出しないクリーンエネルギー、水素の活用に向けた技術開発が国内で加速している。なかでも2025年大阪・関西万博は実験の場に位置付けられ、関西企業を中心にエネルギー供給や移動手段などの分野で実用化に向けた取り組みが進んでいる。(岡本祐大、山本考志)
万博会場の人工島・夢洲と関西国際空港や新大阪駅などを自動運転の燃料電池バスが結ぶ。エネルギーとして供給されるのは、太陽光発電などで水を電気分解して取り出した水素-。
「未来社会の実験場」をコンセプトとする万博会場で、こうしたアイデアを実現させようとする技術開発が進む。提案したのは、大阪府市や関西企業を中心につくる「
H2Osakaビジョン推進会議」だ。
これに関連し、企業の動きも活発化。産業用水素で国内トップの岩谷産業は、
燃料電池で動く旅客船を万博期間中に運航する計画を発表。万博後にはクルーズ船の長距離航行も視野に入れる。
政府は昨年末に取りまとめたグリーン成長戦略で、水素を令和12年に最大300万トン、32年に2千万トン程度の導入を目指し、水素の発電コストをガス火力以下に抑えるとした。
(2)
水素の本格活用でカギを握る製造コストの低減化、サプライチェーン(供給網)の構築に共同で取り組もうと昨年12月、関係企業が「水素バリューチェーン推進協議会」を立ち上げた。当初の加盟はエネルギーや重工業、商社など88社だったが、現在は約200社に拡大した。
加盟各社はサプライチェーン構築に向けた動きを本格化させている。
岩谷産業や川崎重工業などは共同で、オーストラリアで産出する褐炭から水素を製造し、神戸市内の基地へ輸送する試験を年内に実施する。国をまたいで液化水素を海上輸送するのは世界初の試みという。
パナソニックは、東京五輪・パラリンピックの選手村を改修して整備される
分譲マンションの立地地区に燃料電池を納入予定。近くの水素ステーションから供給を受け、街灯の電力や共同浴場の温水を賄う計画だ。
クボタは、
燃料電池を使った農業機械などの開発を検討する。
ヤンマーホールディングスは「燃料電池船」の駆動システムの開発を進める。 加盟企業の動きが国内水素産業を牽引しそうだ。
水素エネルギー
水素と酸素を化学反応させて発電する燃料電池など、水素をエネルギー源として活用する考え。
反応時に二酸化炭素(CO2)は発生せず、水素を燃料とした発電所も構想される。
水素は、水の電気分解や、天然ガスなどから作る方法がある。政府は平成29年、世界に先駆けて水素基本戦略を策定し「
エネルギー安全保障と温暖化対策の切り札となりうる」と位置付けた。
2020.12.01-産経新聞 THE SANKI NEWS-https://www.sankei.com/economy/news/201201/ecn2012010038-n1.html
大阪万博、国際事務局が承認 担当相「参加を心から歓迎」
博覧会国際事務局(BIE、本部・パリ)の総会が1日、オンライン方式で開かれ、
2025年大阪・関西万博の事業計画などを定めた日本政府の「登録申請書」が承認された。登録申請書には会期を25年4月13日から10月13日までとすることなどが盛り込まれており、今回の承認により正式に各国に万博参加を呼びかけられるようになった。
井上信治万博担当相は1日の総会で、「日本は皆さまの積極的な参加を心から歓迎し、日本での大阪・関西万博を成功させるために皆さまと緊密に共働することを楽しみにしている」と英語でスピーチ。新型コロナウイルスによる健康や経済面での苦難を乗り越えた上で、「将来の社会をデザインし、示していく素晴らしい機会になる」と訴えた。
BIE総会は新型コロナウイルス禍を受け、6月の予定が半年間延期され、本部のあるパリには参集せずオンライン方式で開催することが決まった。日本政府は承認後、外交ルートを通じて速やかに招請活動を進める方針だ。
新型コロナの影響で、各国・地域などへの対面による働きかけがままならない中、今年10月に開幕予定だったアラブ首長国連邦(UAE)のドバイ万博が1年延期されたことなどで大阪・関西万博の出展者らが準備にかけられる期間は通常より1年半短い3年となっている。出展内容を早めに詰めないと時間のかかるパビリオン建設工事などが「間に合わなくなる」(政府関係者)ことなどが懸念されている。
総会では開催国に決まった日本に対しBIEから万博旗を渡す式も実施。旗は既に日本側に届けられており、万博担当大臣室に掲揚される予定という。