オリンピックーパラリンピック-パリ五輪-1


2024.09.18-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240918-W3I5J3ULEJNANOZOX4WHWNCYXI/
「偉大なヘビー級王者に手錠」ウクライナのウシク選手がポーランドの空港で一時拘束

  ボクシングの世界ヘビー級で5月に史上初の主要4団体王座統一を果たしたウクライナのオレクサンドル・ウシク選手(37)17日、ポーランド南部クラクフの空港で当局に拘束された。容疑は不明。間もなく解放され、ウシク選手はX(旧ツイッター)に「誤解があったが、すぐに解決した」と書き込んだ。

  国民的英雄のウシク選手が一時拘束されたことについて、ゼレンスキー大統領は外相と内相に対応を指示した。報道によると、駐クラクフ総領事が空港に向かう事態となった。
  ウクライナの最高会議(議会)議員が通信アプリに投稿した動画では、ウシク選手が手錠をかけられ、連行される様子が確認できる。ポーランドのボクシング関係者は「短時間であっても、なぜ偉大なチャンピオンに手錠をかけたのか。恥ずべきことだ」と当局を批判した。(共同)


2024.09.08-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240908-D4XVPQQ265NA5M5KQIN5WNAVB4/?outputType=theme_paris2024
日本勢は全競技終えメダル41個 マラソン道下美里と鈴木朋樹が「銅」、パリ・パラ最終日

  パリ・パラリンピック最終日の8日日本勢は全ての競技を終え、新たに銅メダル2個を獲得今大会のメダル獲得数は金14、銀10、銅17の計41個となった。金は前回東京大会の13個を上回り、1996年アトランタ大会と並んで歴代3番目。メダル総数では98年長野冬季大会、2000年シドニー大会とともに4番目の成績となった。

  最終日は、陸上マラソンの視覚障害T12で前回優勝の女子の道下美里(三井住友海上)が銅メダルを獲得。4番目にゴールしたが、3着のスペイン選手が失格になり、繰り上がった。男子の堀越信司(NTT西日本)は7位、和田伸也(長瀬産業)は9位。車いすT54では男子の鈴木朋樹(トヨタ自動車)が銅メダルとなった。女子の土田和歌子(ウィルレイズ)は6位だった。
  カヌー女子カヤックシングル200メートル(運動機能障害KL1)の瀬立(せりゅう)モニカ(江東区協会)は6位。パワーリフティング男子107キロ級の佐藤和人(兵庫県警)は8位だった。
  大会は8日午後8時半(日本時間9日午前3時半)から閉会式がパリ郊外サンドニのフランス競技場で行われ、幕を閉じる(共同)


2024.08.31-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240831-NLQ3QAQWDJJLBB3CA7JS7X7VW4/
ウクライナが大会初の金 競泳男子、国の勝利訴え パリ・パラリンピック

  パリ・パラリンピック30日、競泳男子100メートル自由形(運動機能障害S5)でウクライナのオレクサンドル・コマロフ(36)が同国として大会初の金メダルに輝いた「ロシアの侵攻を受ける全てのウクライナ国民に金メダルをささげる。われわれの国は必ず勝利する」と喜びを表現した。

  コマロフはロシアが侵攻初期に占領した南東部マリウポリ出身。空爆で自宅を破壊され、家族と国外に避難した。約2年間、コーチ不在で練習を続けてきたという。
  個人の中立選手(NPA)として出場したロシアのキリル・プルベル(21)が銅メダル。表彰式後「ロシア選手が中立というのはあり得ない。皆が戦争を支持し、ウクライナ国民の死を喜んでいる。私はロシア人に近づくことはできない」と語った。
  29日の200メートル自由形ではプルベルが銀メダル、コマロフが銅メダルだった。
  パリ・パラリンピック競泳男子200メートル自由形(運動機能障害S5)の表彰式で、ロシアのキリル・プルベル(左)と距離をとるウクライナのオレクサンドル・コマロフ(右)=29日、パリ郊外
(共同)


2024.08.15-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240815-52MRXA43TNPLRKAHLCEONKGV24/?outputType=theme_paris2024
中国、パリ五輪の選手ら中傷の男女5人摘発 「社会に悪影響を与えた」と非難

  中国公安省15日、パリ五輪期間中に選手やコーチを交流サイト(SNS)上で誹謗(ひぼう)中傷したとして、18~38歳の男女5人を摘発したと発表した。卓球や体操の選手らを中傷し「社会に悪影響を与えた」と非難した。

  中国では体操男子団体総合の決勝で鉄棒から2度落下した蘇煒徳選手への批判がSNS上で相次ぐなど、日本と同様にアスリートへの言葉の暴力が問題になっている。(共同)


2024.08.10-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240810-FRMAKDAJXJLTLKEWPF3PVWIWSQ/?outputType=theme_paris2024
香港金メダリストの政治姿勢に物議-民主化デモを批判-浮き彫りになった分断-パリ五輪

  【パリ=板東和正】パリ五輪で金メダルを獲得した香港選手の政治姿勢が物議を醸している同選手が書いたとされる香港の民主化デモを批判する論文が流出し、亡命した民主活動家らが同選手の勝利を「祝うべきではない」と非難香港の親中派議員「卑劣な亡命者による攻撃だ」と同選手を擁護し、中国本土の影響力が強まる香港の分断が浮き彫りになった

  論争の渦中にいるのは、7月27日のフェンシング女子エペ個人決勝戦で優勝した香港のA選手(30)。江選手は2016年のリオ五輪、21年の東京五輪に出場。その後、両膝のけがを乗り越え栄冠を手にし、「香港人の頑張りを見せた」と涙を見せた。
美貌と実力を兼ね備える
  A選手は高身長の美貌と実力を兼ね備えた選手として人気を集め、「スポーツ界のリン・チーリン(台湾の人気女優)」との異名も持つ。
  しかし、金メダル獲得の数日後、A選手が過去に中国人民大に提出したとみられる修士論文がインターネット上で流出。仏メディアなどによると、論文は14年の民主派団体による抗議活動を「違法で大きな被害をもたらした」と批判。中国が20年に導入した香港国家安全維持法(国安法)を支持した。A選手が親中派団体の幹部を務めていたとの情報もあり、交流サイト(SNS)では「中国の操り人形」などと揶揄(やゆ)する投稿があった。
  香港では、国安法施行以降、中国共産党政権が統制を強化。民主化運動への弾圧が強まり、香港に高度の自治を認めた「一国二制度」は事実上崩壊した。香港民主化運動の指導者で英国に亡命したB氏はメディアに「A選手の政治的スタンスは極めて問題がある」とし、A江選手の勝利を祝福するのは「間違いだ」と主張。同じく英国に亡命した香港民主活動家、C氏も「多くの仲間たちが弾圧に苦しむ中、A選手が権力者に同調する道を選んだことに落胆する」と述べた。
A選手は騒動に言及せず
  これに対し、香港の親中派立法会議員、D氏はSNSで江選手を「香港のイメージを大いに高めた」と称賛「何の功績もない卑劣な亡命者が、実際に貢献したA(選手)にほえている」と強調した。
  一方、A選手は騒動について言及しておらず、政治的な立場を批判することに否定的な意見もある。欧州に住むある香港人「香港での言論弾圧は問題だ」とした上で、「スポーツと政治は切り離すべきで、選手を香港問題の論争に巻き込むべきではない」と述べた。


2024.08.10-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240810-AIBEZDYUZ5NYJASJ6Y7D2VPZQM/?outputType=theme_paris2024
エジプトのレスラー逮捕 カフェで客の尻を触る

  エジプトのレスリング選手がパリ市内のカフェで他の客の尻を触ったとして9日、地元警察に逮捕された。パリ五輪エジプト選手団は、この選手がAと確認した。ロイター通信が伝えた。

  サイドは2021年東京五輪男子グレコローマンスタイル67キロ級銅メダリストで、今大会は初戦敗退した。(共同)


2024.08.06-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240806-G3RKPTMYW5J5NEHSRZG34F25NI/?outputType=theme_paris2024
ボクシング女子の性別論議で台湾がIBAに抗議-「法的措置」を警告

  台湾体育署の鄭世忠署長6日、パリ五輪に出場したボクシング女子の林郁婷の性別を巡り、国際ボクシング協会(IBA)が誤った情報を発信し続け五輪の正常な進行を妨害しているとして「厳正な抗議」を表明した。法的措置も辞さないとしており、台湾のオリンピック委員会がIBAに警告書を出した。

  鄭氏は国際オリンピック委員会(IOC)が林の出場資格に問題がないことを既に確認していると説明。IOCと連携し選手の権益を保護していくと訴えた
  IBAのクレムレフ会長は5日、オンラインで記者会見し、林とアルジェリアのイマネ・ヘリフのテストステロン値が男性並みに高く、昨年の世界選手権の性別適格検査で不合格となったと強調した。(共同)


2024.08.06-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240806-K7R2UXYN3ZAGNF2MBL47O6GWZM/?outputType=theme_paris2024
セーヌ川汚染の元凶は19世紀以来の旧式下水道網 日々の水質がパリ五輪の日程を左右
(三井美奈)

  パリ五輪でセーヌ川を泳いだトライアスロン選手が相次いで体調不良を訴えた問題は、古都の河川を競技場にする難しさを示したパリ中心部は19世紀以来の街並みが残り、雨水と生活排水が混ざり合う旧式下水道の改善が課題になってきた。

市は因果関係を否定
  パリ市のラマダン助役(五輪担当)は5日、ベルギーの女子選手が7月31日の競技に参加した後に体調不良を訴えたことについて、水質との因果関係を否定した。同日の公共ラジオで「体調不良と水質との関係は裏付けられていない」と述べ、直前の検査で水質は良好だったと主張した。ベルギーは選手欠員で、5日のトライアスロン混合リレーを棄権した。
  ベルギー紙は女子選手の体調不良は、大腸菌汚染が原因との見方を報道同国のオリンピック委員会は4日の声明で、病名に触れないまま、「今後の五輪で教訓にしてほしい」と表明した。競技や練習予定が日々の水質に左右され、選手が不安にさらされたことへの不満を示した。スイスやノルウェーの選手も31日以降、相次いで体調不良を訴えたという。
雨水と排水が合流、汚染源に
  パリの下水道網の歴史は古く、14世紀のペスト流行後に整備が始まったとされる。現在は全長2600キロ。19世紀の文豪ビクトル・ユゴーは代表作「レ・ミゼラブル」に、当時すでに226キロの下水道網があったと記している。
  下水道整備ではいま、雨水と生活排水の配管を分離する「分流式」が主流だが、パリには雨水と生活排水が混ざり合う「合流式」が多く残るこのため大雨が降って水位が上がると、排水が下水処理場にたどり着く前にセーヌ川に流れ込み、汚染の元凶になってきた上流の河岸からの農薬流出、観光船の増加が水質悪化に拍車をかけた
  だが、「パリのセーヌ河岸」は世界遺産に指定されており、改修工事は容易ではない
殺菌は日光の紫外線頼み
  五輪を前に水質改善を目指し、パリのセーヌ河岸には深さ30メートルの巨大貯水槽が建設された。競技用プール20杯分の下水を貯め、ポンプで下水処理場に送る仕組みで、5月に稼働を開始した。それでも6~7月は雨天続きで、改善は遅れた。トライアスロン国際試合で「良好」な環境条件は、水100ミリリットルあたりの大腸菌コロニー形成単位(CFU)が1000以下とされるが、セーヌ川では7月半ばになっても上限の2倍に達する地点があった。パリ市は「天候が回復すれば、紫外線の殺菌効果が期待できる」として、計画を変えなかった
  セーヌ川は1923年、水質汚染のために遊泳禁止になった。前回、パリで五輪が開催された前年にあたる。パリ市は100年ぶりの五輪開催で、水質浄化という歴史的事業を披露し、来年には一般市民に遊泳を解禁する計画を描いている浄化事業には、14億ユーロ(約2200億円)が投入された。
(三井美奈)


2024.08.08-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240805-VKOFHXQ2YFJTBHG4RBTQYATWHQ/?outputType=theme_paris2024
パリ五輪会場での台湾応援グッズ没収、背後に中国の「監視」 中国人が〝強奪〟も

  【台北=西見由章】パリ五輪の会場で台湾の選手を応援するグッズが警備員から相次いで没収されている「台湾は中国の一部」と主張する中国当局の監視が背後にあるとみられ、台湾で反発の声が強まっている中国人とみられる人物が観客の応援グッズを強奪する事件も発生し、台湾の外交部(外務省に相当)は「オリンピック精神に反し、法治に背き、言論の自由も侵害している」とする非難声明を出した。

  台湾の中央通信社によると、男子バドミントン・ダブルス準決勝の会場で2日、台湾人の男性が掲げていた「Taiwan」と記されたタオルが、警備員に取り上げられた。さらに別の女性が持っていた「台湾頑張れ」と書かれたポスターを、中国人とみられる男が奪って逃げた
  4日に台湾と中国が対戦した決勝の会場でも、台湾側は、何も書いていない厚紙まで没収されたという。
  国際オリンピック委員会(IOC)は中国側の主張を受けて、台湾の五輪参加名義を「チャイニーズ・タイペイ(中華台北)」と規定。台湾の「国旗、国歌」の使用を認めていないが、「台湾」と書かれた物品を禁止する明文規定はない。
  中央通信社によると、会場では中国人女性が警備員に没収対象を指示する様子が目撃されているという。


2024.08.05-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240805-JZBOIRFO45ACXB2P3VVHEPFEJU/?outputType=theme_paris2024
セーヌ川トライアスロン、スイス選手も棄権で被害拡大 IOCは競技前「細菌レベル良好」

  パリ五輪のトライアスロンに出場しセーヌ川で泳いだベルギーの女子選手が大腸菌感染症とみられる症状で入院した問題で、スイスやノルウェーの選手も体調不良を訴えるなど被害が拡大していることが5日分かった。スイスの男子選手はその後の種目を棄権した

  今大会のトライアスロン競技は、7月30日に予定されていた男子が水質の問題で延期され、個人種目は男女とも31日に実施。男子は50人が、女子は51人がそれぞれ完走した。
  このうちベルギーのクレア・ミシェル(35)が体調不良を訴え入院。大腸菌感染症とみられ、ベルギーチームは5日に予定される混合リレーを棄権すると発表した。
  一方、BBC放送によると、スイスチームは3日、男子種目に出場したアドリアン・ブリフォ(30)が胃の感染症のため、混合リレーの出場を断念すると発表。ノルウェーの選手も同じ日の競技後、体調不良になったという
  国際オリンピック委員会(IOC)側は、当日に行われた水質検査では細菌レベルが「非常に良好」だった
と述べていた。
  ベルギーチームなどが棄権した混合リレーは5日午前8時(日本時間同日午後3時)から、予定通り行われるという。


2024.08.05-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240805-CGCKWBQ5JNLJRHDW4GSJFHZXNE/?outputType=theme_paris2024
五輪会場で「台湾」応援グッズまた没収か バドミントン男子ダブルス中国選手と決勝戦

  中国と台湾の緊張関係が続く中、パリ五輪バドミントン男子ダブルスで中国選手と台湾選手による決勝戦が4日行われた。台湾の中央通信社によると、会場の保安検査場で一部の観客は台湾に関する応援グッズ没収された

  2日の準決勝では、観客が「台湾」と書かれたポスターやタオルを使い台湾ペアを応援していたところ、中国籍とみられる人物や会場の警備員に取り上げられた台湾外交部(外務省)は抗議の談話を発表した。
  4日の試合会場では没収を避けるためか「台湾」の一部を発音記号に置き換えた文字の紙を手に持つ女性観客もいた。台湾語で「台湾の子が一番素晴らしい」と書いた横断幕も掲げられた。
  台湾は、国際オリンピック委員会(IOC)の規定に基づき五輪には「チャイニーズ・タイペイ(中華台北)」名で参加し、中華民国(台湾)の「国旗」や「国歌」が使えない
  試合は台湾の李洋(28)、王斉麟(29)ペアが勝利し五輪2連覇を達成。表彰式では台湾が五輪で使用する梅の花がモチーフの旗が掲揚され、チャイニーズ・タイペイ・オリンピック委員会の歌が流れた(共同)


2024.08.04-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240804-S2KOKDP7YZLMTGOE2V7OKT5OEU/?outputType=theme_paris2024
中国でパリ五輪の選手にネットの中傷が殺到 「民族の罪人」「調子悪い選手使うな」

  中国のインターネット上で、パリ五輪で振るわなかった自国選手に対し誹謗中傷が殺到している。アスリートへの言葉の暴力は、日本でも大きな問題になっているが、中国では機会の不平等など社会への不満も表出したとの見方がある。

  「調子の悪い選手を使うな」「民族の罪人だ」。7月29日、中国が日本と優勝を争った体操男子団体総合の決勝。鉄棒で2度落下した蘇煒徳(24)は記者会見で謝罪したが、金メダルを逃したのは蘇のせいだと中傷が収まらなかった。
  短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」には「銃殺を提案する」と脅迫めいた言葉も書き込まれ、香港メディアによると「蘇の謝罪」とのハッシュタグ(検索目印)が注目度で一時トップとなった。蘇は自身のアカウントのコメント欄を閉鎖せざるを得なかった
  国営通信新華社も「蘇の度重なるミスが、みんなの夢を徹底的に砕いた」と厳しく指弾した。(共同)


2024.08.04-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240804-KPFMY22SAJGPRJG7LZBI3LOKZA/?outputType=theme_paris2024
五輪開会式に「悲しみ覚えた」ローマ教皇庁が声明 「最後の晩餐」念頭に「他者の尊重を」

  ローマ教皇庁(バチカン)は3日、7月26日のパリ五輪開会式にキリスト教徒らを侮辱するような場面があったとして「悲しみを覚えた」とする声明を発表した。表現の自由は尊重されるべきだとした上で「他者の尊重」を訴えた。・・・バチカン公式メディア「バチカンニュース」が報じた。

  声明は「開会式の数場面に悲しみを覚えた。多くのキリスト教信者や他の宗教の信者にもたらした不快感を嘆く声に、われわれも加わらざるを得ない」と指摘。「全世界が共通の価値観の下に集うイベントで、宗教的信念を嘲笑するような暗示はあってはならない」としている。
  開会式で問題となった場面は、レオナルド・ダビンチの名画「最後の晩餐」をパロディー化したとして、キリスト教関連団体や欧米の極右・右派の政治家らから非難が相次いだ
  芸術監督のトマ・ジョリ氏(42)は「最後の晩餐」とは無関係で、ギリシャ神話の異教徒の祝宴がアイデアにあったとしている。


2024.08.02-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240802-GGER7JP3F5P3RH75CHIMNR3BJU/?outputType=theme_paris2024
パリ五輪SNSでの誹謗中傷 日本選手団が「侮辱や脅迫に法的措置も検討」と声明

  パリ五輪の日本選手団1日、交流サイト(SNS)等を通じた選手らへの誹謗中傷について「心ない誹謗中傷、批判等に心を痛めるとともに不安や恐怖を感じることもある」とし、「侮辱や脅迫などの行き過ぎた内容に対しては、警察への通報や法的措置も検討する」との声明を出した。

  SNS等での投稿についてマナーを守った利用を呼びかけている。
  大会関連では、陸上競歩で個人種目を欠場して混合団体への専念を発表した柳井綾音(立命大)が「たくさんの方からの厳しい言葉に傷ついた」と被害を訴えた柔道女子52キロ級で敗戦後に号泣した阿部詩(パーク24)の振る舞いを非難する投稿も問題となっている。


2024.08.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240801-IAGE7O7LLRMTBBLYY6VVERUZOA/?outputType=theme_paris2024
プールの水深が影響? パリ五輪競泳は世界記録まだ1つ 通常より浅く記録低調
(久保まりな)

  パリ五輪の競泳は7月31日で全9日間の日程のうち5日間を終えた世界記録は男子100メートル自由形の一つだけで、過去の五輪と比べると記録は低調日本選手からは「波を受けた」「スピードが出にくいのでは」との声が上がる

  世界記録更新の期待が高かったのは、男子400メートル個人メドレーのレオン・マルシャン(フランス)。7月28日の決勝は圧倒的な強さで優勝したが、自身の持つ世界記録には0秒45及ばなかった。同30日の女子100メートル背泳ぎ決勝を五輪新記録で制したケーリー・マキオン(豪州)も世界記録に0秒20届かなかった。
  低調な記録に浅いプールが影響していることは否定できない。今大会は水深2・2メートル。これまでの五輪や世界選手権は3メートルでの開催が多かった。深い方が波が立ちにくく、好記録が狙えるとされる。
  男子個人メドレーで3大会連続出場の瀬戸大也(CHARIS)は、他のレースを見て「海外勢は浅いプールが苦手なのか、スピードが出ていない」と感じたという。実際、7月28日に行われた男子100メートル平泳ぎ決勝の優勝タイムは59秒03で、56秒88の世界記録から大きく遅れた
  7月30日の男子200メートル平泳ぎ準決勝で花車優(イトマン東進)はマルシャンの隣のレーンを泳いだ。前半は体1つ分ほど離された。「割と差がついたので、ちょっと波を食らってしまった」と、泳ぎにくかったことを明かした
  2016年リオデジャネイロ五輪は女子400メートル自由形や男子100メートル平泳ぎなどで6つ、21年東京五輪でも、男子100メートルバタフライや女子200メートル平泳ぎなどで6つの世界記録が生まれた。残る日程で、パリではいくつの世界記録が生まれるだろうか
(久保まりな)


2024.07.30-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240730-S7XIJDB4CNPYDD3JS4JXQLWYSY/?outputType=theme_paris2024
中国競泳の23選手「ドーピング不正なし」に表彰式ボイコット示唆の選手も 競泳界にさざ波
(川峯千尋、パリ 久保まりな)

  中国の競泳選手23人が東京五輪前のドーピング検査で陽性となりながら出場が認められたことを疑問視する声が、パリ五輪に出場している選手からも出ている疑惑の選手がメダルをとった場合、表彰式をボイコットする可能性に言及する選手もおり、問題は尾を引きそうだ

  今大会には疑惑が持たれた選手のうち11人が出場予定他国の選手の中には、疑惑のある選手とは競い合いたくないといった声も聞かれる。ロイター通信によると、東京五輪男子200メートル平泳ぎで優勝し、今大会でも金メダル候補のスタブルティクック(豪州)は、同種目の世界記録を持つ覃海洋(しん・かいよう)=中国=がメダルを獲得した場合、表彰式をボイコットする可能性を示唆したという。スタブルティクックは昨夏の世界選手権で、23選手の一人とされる覃海洋と金メダルを争っただけに、「そんな選手とレースをしたことに失望している」などと語った。
  問題がくすぶる中、27日の競泳女子400メートルリレーで銅メダルを獲得した中国代表の張雨霏(ちょう・うひ)が「客観的事実を信じてほしい。中国チームを色眼鏡で見てほしくない」と訴えた。大会前までの2カ月間に、20~30回もの検査を受けたとし、理解を求めた
  問題は、2021年初頭に中国の国内大会で採取された検体から持久力向上効果があるとされる禁止薬物トリメタジジンが検出されたことに始まる中国反ドーピング機構(CHINADA)は宿舎の調理場での食物汚染が原因とし、世界反ドーピング機関(WADA)も中国側の説明を容認し、処分を科さなかった。

  世界水連のフセイン・ムサラム会長は25日、パリで記者会見し、世界水連の対応に不正はなかったことを強調「専門家を雇って調査し、報告書を示した。やれるだけのことをやった」と火消しに躍起だ。
  世界水連によると、疑惑がかかっている中国の競泳代表は今年1月から現在までに平均で21回の検査を受けたという。米国勢は同じ期間に平均6回だった。
(川峯千尋、パリ 久保まりな)


2024.07.30-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240730-T4E4HX2SWBH4XPNIQQEBWUC5VA/?outputType=theme_paris2024
パリ五輪開会式、トランプ前米大統領「汚辱だ」と演出を批判 キリスト教保守派を意識か
(三井美奈)

  米大統領選の共和党候補、トランプ前米大統領29日、米FOXニュースのトーク番組に出演し、パリ五輪開会式について「汚辱だ」と批判した。イエス・キリストと使徒たちの「最後の晩餐(ばんさん)」を想起させる演出を指した発言。支持基盤であるキリスト教保守派を意識したとみられる。

  トランプ氏は、キャスターからこの演出への感想を問われ、「あれはひどかった」と述べた。もし大統領に就任したら、2028年の米ロサンゼルス五輪ではどう対応するかと尋ねられると、「最後の晩餐は、あの夜(開会式)に彼らが表現したようにはしない。私は心の広い人間だが、彼らがやったことは汚辱だ」と強調した。
  開会式では、レオナルド・ダビンチの名画「最後の晩餐」に似た構図で、冠を被った女性とともに派手な女装のドラァグクイーンが食卓につく場面があった。フランスのカトリック教会は「キリスト教に対する愚弄(ぐろう)」があったとして、遺憾の意を表明している。
  この場面は、米国でも反響が大きい。共和党ではジョンソン下院議長、ミシシッピ州のリーブス知事がSNSで演出を相次いで批判した。米国では11月、大統領選とともに上下両院選が行われる。(三井美奈)


2024.07.29-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240729-6CL3C4X3UZEEFPTPARYX7K6VUE/?outputType=theme_paris2024
パリ五輪開会式の余波収束せず 「最後の晩餐」連想の演出にキリスト教団体「愚弄」と反発

  26日に行われたパリ五輪の開会式で、イエス・キリストと使徒たちとの最後の食事の場面を描いたレオナルド・ダ・ヴィンチの名画「最後の晩餐(ばんさん)」を連想させるパフォーマンスがあったことを巡りキリスト教団体などから反発の声が上がっているフランスのカトリック教会は「キリスト教に対する愚弄の場面を含んでいる」として遺憾の意を表明。開会式を巡っては、フランス革命で処刑された王妃マリー・アントワネットをモチーフにしたパフォーマンスに対しても批判が相次いでおり、〝余波〟が広がっている

  開会式での「祝祭」というセクションの中で、派手な女装のドラッグクイーンや、トランスジェンダーのモデルらが一堂に並び、「最後の晩餐」を彷彿(ほうふつ)させるパフォーマンスが演じられた。
  英紙ガーディアン(電子版)によると、このパフォーマンスについて「世界中のカトリック教徒、キリスト教団体、保守派政治家の間で激しい怒りを引き起こしたため、大会組織委員会は謝罪を余儀なくされた」と報道。「いかなる宗教団体に対して敬意を欠く意図はなかった。(開会式は)コミュニティーの寛容さを称えることを試みた。不快な思いをされたとしたら、申し訳ない」とする組織委広報担当者のコメントを紹介した。
  また、米放送局のFOXニュース(電子版)は「『最後の晩餐』を大げさに演出したことを受け、米国や世界の議員が開会式を非難している」と報じた。


2024.07.28-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240728-KD2DWS7T4BLTNABI4LABIXOCG4/?outputType=theme_paris2024
ドローンで対戦相手の練習偵察、カナダから勝ち点6を剝奪 パリ五輪のサッカー女子

  国際サッカー連盟(FIFA)27日、パリ五輪サッカー女子で1次リーグA組のカナダから勝ち点6を剝奪し、プリーストマン監督らスタッフ3人に1年間の資格停止処分を科すと発表した。東京五輪金メダルのカナダは五輪初戦で対戦するニュージーランドの練習偵察を目的にドローンを使用したとして、22日にスタッフが現地当局に拘束されていた

  カナダ女子代表にはドローンによる対戦相手へのスパイ行為を続けてきた疑いがあり、同国オリンピック委員会は26日にプリーストマン監督のチームからの離脱を発表。2―1で勝った25日のニュージーランド戦では、コーチのスペンス氏が指揮を執った(共同)


2024.07.27-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240727-ZZ5NIBTWUZB6RCJUVMO25B3ZJM/?outputType=theme_paris2024
セリーヌ・ディオンさん、パリ五輪開会式で電撃復帰 「式典に華添えた」海外メディア速報

  26日午後7時半(日本時間27日午前2時半)から行われたパリ五輪の開会式で、カナダ出身の世界的な歌手、セリーヌ・ディオンさん(56)が登場。フランスの伝説的なシャンソン歌手、エディット・ピアフの「愛の讃歌」を熱唱した。ディオンさんは筋肉のけいれんや硬直を引き起こす難病「スティッフパーソン症候群」の闘病中であることを2年前に公表して以来、初めてのステージ復帰となった。

  ディオンさんは開会式の終盤、エッフェル塔に設置されたステージに登場。美しい歌声を高らかに響かせた。
  久々のステージ復帰に、米紙「ワシントン・ポスト」(電子版)は「セリーヌ・ディオンは、何時間にもわたるショーのフィナーレを飾り、五輪の開会式で華々しく復帰した」と速報。米紙「USAトゥデー」(電子版)も「近年の五輪史上最高の開会式の一つとされる今回の式典に華を添えた」と報じた。五輪での電撃的な復帰は、世界にもインパクトを与えたようだ。


2024.07.26-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240726-6TOANTFZ3BFZDMCRUNMP3N2SV4/?outputType=theme_paris2024
26日未明に電気系統など5カ所標的か、仏TGV破壊行為 「犯行車も発見」と交通担当相

  パリ五輪開幕直前の26日フランス国鉄の高速列車TGVを狙った大規模攻撃について、仏公共放送は26日午前1時から午前5時30分までの間に、国鉄の電気系統や信号の計5カ所が放火などの標的になったと報じた。国鉄筋の話だとしている。

  ベルグリット交通担当相は同日の記者会見で、攻撃はほぼ一斉に行われ、南東部では実行犯のものとみられる小型トラックが見つかったと明らかにした。犯人グループは国鉄職員に見つかり、逃げ去ったという。ルモンド紙は、サイバー攻撃はなかったとする情報当局の発言を伝えた。
  パリはバカンス期を迎えて混み合っており、仏国鉄は週末までに80万人の足に影響が出るとの見通しを述べた。英仏間を結ぶ国際列車ユーロスターにも遅れが出て、一部は運行を停止した。


2024.07.26-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240726-PJS3OSDMARDK7OT6XLK3WATYGA/?outputType=theme_paris2024
破壊行為は「放火」とフランス国鉄 政府は「組織的行為」と非難 パリ五輪開幕直前

  フランス国鉄26日朝(日本時間同日午後)、パリ五輪開幕を前に高速鉄道網を狙った「大規模な攻撃」があったとして、多数の列車を迂回、運行停止にした発表した。ベルグリット交通担当相はSNSで、「昨夜、複数のTGV路線を標的として、悪意ある行為が組織的に行われた。犯罪を強く非難する」という声明を出した。

  国鉄は、SNSを通じてすべての旅行者に乗車を延期し、駅に近づかないよう呼びかけた。発表によると、パリと大西洋岸の北部リールなどを結ぶ路線で放火などの被害があった。仏公共放送はリールとパリを結ぶTGVが標的になったと報じた。同日午前5時(日本時間正午)過ぎに列車の運行が止まったとしている。ベルグリット氏は、交通の混乱は週末まで続く可能性があるとの見通しを示した。テロの可能性には言及を避けた


2024.07.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240725-AHPB5Y7J3VMFRNCI3LOSW667MA/?outputType=theme_paris2024
パリ五輪、エアコンは選手村の3分の1 環境に配慮した大会、猛暑との戦いも
(五輪取材班)

  脱炭素を掲げた3年前の東京五輪と同様に、パリ五輪でも「使い捨てプラスチックを使用しない」といった環境に配慮した大会運営は引き継がれているその一環として選手村にエアコンを設置しなかったが、課題の一つが猛暑対策とあって、大会組織委員会を通じた移動式エアコンの注文数は約2500台に上る。懸念されたような猛暑には見舞われていないが、エアコンは選手への「保険」と考える選手団は多い

  移動式エアコンの設置数は選手村の全7000室のうち約3分の1にあたり、設置したのは「主に先進国」という。日本オリンピック委員会(JOC)も選手団が入るすべての居室に向けて約200台を準備。費用は約5万ユーロ(約840万円)を見込む。選手団副団長で医師の土肥美智子氏は「日差しが入ると、暑いと思うことがある。暑くて嫌だなと思うこともストレス。(冷房を)付けられるという環境はいいのかなと思う」と話す。
  米国、英国、オーストラリアなども設置方針で、オーストラリアは約6万ユーロを投じるという。環境対策は大会の大きな柱で、選手村の各部屋の床下に管を張り巡らせて地下水を通し、床冷房で外の気温より6~10度は下げる計画。だが、オーストラリア選手団幹部は「コンセプトには敬意を表する」としつつ、選手の体調管理を優先させた形だ
  実際、暑さ対策を取る会場もある。スケートボードやブレイキンなど都市型スポーツが実施されるコンコルド広場や、エッフェル塔前に設置されたビーチバレー会場は直射日光を受けやすく、ミストシャワーや飲める水道水が置かれる
  環境対策としてはこのほかにも、各競技会場へのプラスチック製ペットボトルなどの持ち込みを原則禁止し、大手スポンサーであるコカ・コーラも再利用可能なガラス瓶を利用する(五輪取材班)


2024.07.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240725-HCQY4OBJBVETJKQ26ZACOMVNCM/?outputType=theme_paris2024
サッカー女子NZの練習をスパイも パリ五輪の悩みはドローン「1日平均6機を摘発」

  パリ五輪で、「違法ドローン(無人機)」を巡るトラブルが相次いでいる。五輪連覇を目指すサッカー女子のカナダ代表スタッフが、25日に対戦するニュージーランドを直前にドローンで偵察し、一時拘束された。24日には、選手村に接近した2機の侵入を仏空軍が阻止していたことが分かった

  カナダのオリンピック委員会は24日、偵察事件を巡って分析スタッフら2人をチームから外し、帰国させたと発表した。プリーストマン監督は「チームを代表して謝罪する」と表明した。
  ニュージーランド側の声明によると、22日の練習中にチーム関係者がドローンの飛行に気づき、通報を受けた仏警察が操縦者を見つけた。声明は「非常にショックを受け、失望した」と明記した。
  選手村に接近したドローンについては、仏民放ラジオ「ヨーロッパ1」が報じた。21日に禁止区域を飛行しているのが見つかり、仏軍の対ドローンシステムで無力化された。当局が操縦者を拘束したところ、ブラジル選手団の広報担当だったことが分かった。選手村の写真を撮ろうとしたといい、間もなく釈放された。
  フランスのアタル首相は23日、警備体制を視察中に「五輪施設の周辺で、1日平均6機のドローンが阻止されている」と明かした。写真を撮影しようとした観光客もいるといい、「禁止ルールの周知徹底が重要」と述べた。
  アタル首相は今月、下院選での与党敗北を受けて辞表を提出したが、新首相が決まるまで任務を続けている


2024.07.25-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240725-5C7DX2YGIJP67KEPW2ERMKJ2A4/?outputType=theme_paris2024
100年ぶり3度目のパリ五輪、一部競技始まる サッカー日本は初戦大勝、ラグビーは連敗

  パリ五輪は26日(日本時間27日未明)の開会式に先立って24日から一部競技がスタートした。全競技のトップを切ってサッカー男子の1次リーグが始まり、D組の日本は初戦でパラグアイに5―0で大勝した。前半を1―0で折り返し、後半のゴールラッシュで突き放した

  ラグビー7人制男子の日本は、1次リーグA組でニュージーランドに12―40、アイルランドにも5―40で敗れた。
  サッカー男子の1次リーグはB組でモロッコがアルゼンチンに2―1で勝った。一時は五輪公式サイトなどで2―2の引き分けと表示されたが、数時間後に結果が変更された。C組ではスペインがウズベキスタンを2―1で下した。
  パリで100年ぶり3度目の開催となるスポーツの祭典は「広く開かれた大会に」をスローガンに掲げ、出場枠が史上初めて男女同数となる。8月11日の閉幕まで熱戦が繰り広げられる(共同)


2024.07.18-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240718-AIFIN6CTY5OG3FWGH4YA7RORUY/?outputType=theme_paris2024
パリ五輪中立選手、ロシアから15選手が出場へ ベラルーシは16人 IOCが発表

  国際オリンピック委員会(IOC)は18日までにパリ五輪のエントリーリストを発表し、個人の中立選手(AIN)としてロシアからはテニスで男子世界ランキング5位のダニル・メドベージェフら15人が名を連ねた。ベラルーシは16人が入った。

  ロシアの選手ではテニスの7人が最多で、自転車やカヌーなどからも選出された。ベラルーシはトランポリン男子で2021年東京五輪金メダルのイワン・リトビノビッチらが出場する。
  IOCはウクライナに侵攻するロシアと同盟国ベラルーシに国としてのパリ五輪参加を認めず、出場枠を得た両国のAINについては参加可否を判断する独自の資格審査委員会で審査してきた。柔道やレスリングのロシア連盟は有力選手が外されたことを受け、参加を拒否している。(共同)


2024.07.18-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240718-67JYKGDTPZM6ZOYYMGOBPDOMVY/?outputType=theme_paris2024
パリ五輪開幕まで1週間、準備最終段階に 選手村が正式にオープン 選手団を受け入れ

  パリ五輪は19日で開幕まで1週間18日は市郊外のサンドニに設けられた選手村が正式にオープンし、各国選手団のパリ入りがいよいよ本格化する。市内の交通規制は開会式の舞台となるセーヌ川の周辺エリアを含めて一段と強化され、1世紀ぶり3度目となるスポーツの祭典に向けた準備は最終段階に入った

  大会期間中に選手らの生活拠点となる選手村には18日朝からスタッフが出入りし、各国・地域の選手団の受け入れが着々と進む。観光名所の凱旋門やルーブル美術館近くにあるパリ五輪の公式グッズ店ではレジに行列ができるなど、市内の開幕ムードは徐々に高まりつつある
  一方でエッフェル塔近くのトロカデロ広場では、警察犬を連れた数十人の警察官が不審物がないかを入念にチェックする物々しさも見られた。(共同)


2024.07011-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240711-RV5VOZONN5CTLBWCTIU4AYT7FA/?outputType=theme_paris2024
パリ五輪、試験運行予定の「空飛ぶタクシー」に市が直前抗議 「金持ち専用、環境に悪い」

  26日開幕のパリ五輪にあわせ、試験運行が予定されている「空飛ぶタクシー」に、パリ市が「待った」をかけた。政府が9日、市中心部へのヘリポート設置を認可したのに対し、反対を表明した。

  空飛ぶタクシーは、電動垂直離発着機でシャルルドゴール国際空港とパリ中心部を結ぶ計画。五輪開会式が行われるセーヌ河岸に発着駅の設置を認める政令が9日の官報で公布された。
  これに対し、パリ市のダビド・ベリアール助役(交通担当)は公共ラジオで「環境に悪く、大金持ちしか使えない。35キロの移動料金が130ユーロ(約2万2千円)もする」と述べ、市議会は計画に反対してきたと強調した。7日に国会の下院選でマクロン政権与党が第3勢力に転落したことを踏まえ、「政府は民主政治で正当性を失った」とも述べた。仏紙リベラシオンによると、市は政令に異議を唱えて法的措置をとる方針。
  パリは、イダルゴ市長の社会党が率いる左派市政が続き、ベリアール氏は環境政党に属する。下院選では左派連合が勝利し、議会の第1勢力になった
  空飛ぶタクシーは、ドイツのボロコプター社が開発し、五輪後の商用運行を目指している。政令によると、今回は今年12月末までの試験運行とされ、上限は計900本と定められた。


2024.07.03-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240703-6INGS3YYUJNTTJEYX6TI7KGMBY/
パリ五輪選手村 移動式エアコン2500台注文

  環境に配慮してエアコンが設置されないパリ五輪(26日開幕)の選手村で、各国・地域の選手団が大会組織委員会を通じて計約2500台の移動式エアコンを注文していると2日、組織委担当者が明らかにした

  選手村は計約7千室。同担当者は「主に先進国から来る選手たちはエアコンがある環境に慣れているため、設置されていないのは問題という考えだと認識している」と語った。エアコンを注文している選手団の数は明かさなかった。
  組織委によると、各部屋の床下には管を張り巡らせて地下水を通し、自然の力を用いた床冷房を設置外の気温より6~10度は下がるというが、パリの猛暑を懸念する声が上がっている。(共同)


2024.06.24-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240624-6POKPQKICNCHNILQGEH5PCY5ME/
パリ五輪 トライアスロン会場のセーヌ川、大腸菌の汚染深刻 上限5倍の地点も
(三井美奈)

  約1か月後に開幕が迫るパリ五輪で、トライアスロンやマラソンスイミングの会場となるセーヌ川の水質汚染が続いているパリ市の21日の発表では、大腸菌の検出値が許容上限の5倍に達した地点もあった。

  パリ市の発表では、16日までにパリ中心部のセーヌ川4地点で行ったサンプル検査結果の推移が示された。国際大会では水100ミリリットルあたりの大腸菌コロニー形成単位(CFU)が1000を超えてはならないとされるが、3日以降の2週間、トライアスロン会場で許容上限を下回ったのは9日だけだった。16日には2000CFUを越えた。市西部では5000CFUに達した。
  パリ市は、最近数カ月間の降雨で水位が上がったのが主原因だと説明した。未処理の下水があふれ、川に流れ込んだとみている。市は天候が回復すれば、紫外線による殺菌効果が期待できると望みをかけている。
  セーヌ川では7月26日、船を連ねて五輪開会式を行う予定だ。30日には個人男子、31日に個人女子のトライアスロンがそれぞれ行われる。マラソンスイミングは8月8、9両日に実施される。
  セーヌ川は1923年以来、遊泳は禁止されてきた。五輪・パラリンピック終了後、一般向けに遊泳場をオープンする計画で、14億ユーロ(約2400億円)をかけて浄化作業が行われてきたパリのイダルゴ市長は安全だと示すため、7月半ばにセーヌ川で泳ぐ姿を公開するとしている。マクロン大統領も日程を示さないまま、セーヌ川で泳ぐ意欲を示してきた(三井美奈)


2024.06.10-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240610-ANPPKR6C3JLIRBGL2EYNLKYXYY/
フランスの下院選挙はパリ五輪に影響なし IOCのバッハ会長が見解示す

  フランスのマクロン大統領国民議会(下院)を解散し、総選挙を実施すると発表したことを受け、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は10日、7月26日開幕のパリ五輪への影響はないとの見解を示した。同会長は「全ての人が五輪をサポートしてくれるだろう」とし、フランスの政治リーダーは大会への支援で団結しているとも主張。「結束が崩れるいかなる兆候もない」などと述べた。ロイター通信が報じた。

  一方でパリのイダルゴ市長は、大会が近づく中で国を政治的に不安定な状態に陥れるマクロン氏の判断は「理解に苦しむ」と指摘した。(共同)


2024.06.06-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240606-X6SFIOURQBN2VMACFV2J647GSU/
市民の我慢も限界 セーヌ川に排泄デモ? 五輪直前の混乱ぶり露呈
(板東和正)

  「もう我慢も限界だ」・・・パリ在住の知人が最近、フランス政府が取り組むセーヌ川の水質浄化の問題について憤っていた。7月下旬に開幕するパリ五輪ではセーヌ川が競技の舞台となるため、仏政府やパリ市は14億ユーロ(約2370億円)の予算を費やし、水質浄化策を実施。マクロン大統領はセーヌ川がきれいになったことを証明するため、泳ぐ約束までしていた

  だが、五輪開幕までもうじき1カ月前だというのに水質が十分に改善されていないという。前述の知人が怒るのは政府の無策ぶりだ。水質を保証できないために1923年から遊泳が禁止されてきたセーヌ川を短期間できれいにするのは困難だ。知人は「マクロンは大事な政府の大金を無駄にした」と非難する。
  五輪の開催準備を巡っては、政府はパリのホームレスを他地域へ移動させている。セーヌ河岸の露天商に開催期間中の立ち退きも指示したが、猛反発を受けて撤回した。近隣住民は「首都美化の一環で貧しい人や市民の生活が脅かされるのは我慢ならない」と語気を強める。
  怒りが頂点に達しつつあるのか、一部の市民が政府の対応への抗議のためにセーヌ川で排泄(はいせつ)するよう呼びかけているらしい。理解しがたいデモだが、開幕直前の混乱ぶりだけは伝わってきた。
(板東和正)


2024.04.16-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240416-25GWAN2BOBMSPMEUJCU7GUKRYI/
古代五輪研究を長年続ける神戸の医師が来賓で参加 パリ五輪聖火の採火式

  古代五輪の研究を長年続けている神戸市在住の医師、賀来正俊さん(72)が16日、ギリシャのオリンピア遺跡で行われたパリ五輪の採火式に来賓として招待されて参加した。荘厳な式典を見終わり「古代五輪の様子を伝える内容の演出が良かった。感動した」と感慨深げに語った。

  賀来さんは30歳の頃から本格的に研究を始め、2021年に古代五輪に関する著書を出版。国際オリンピック委員会(IOC)からバッハ会長名で礼状が届いたこともあるという。
  古代ギリシャで五輪の際に休戦協定が結ばれた事実に着目。世界情勢が混迷する中、15日にバッハ氏や地元の首長らが集まり「五輪休戦宣言」の式典が行われた。「どこまで本気でやってくれるか。それが問題だ」と平和への思いを語った。(共同)


2024.04.05-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240405-5XV7D7YHUBOCPGC67AUR5UOUJA/
東京「金」のロシア選手をパリ五輪予選から除外 レスリング男子、ウクライナ侵攻支持で

  世界レスリング連合は4日、2021年東京五輪男子フリースタイル97キロ級で金メダルを獲得したロシアのアブドゥルラシド・サドゥラエフをパリ五輪の欧州予選から除外したと発表した。ウクライナ侵攻を支持していることが確認され、個人の中立選手としての出場資格を失った。(共同)


2024.03.21-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240321-RU3AA7PMU5M4BKRWVDK23F446U/
パリ五輪の開会式パレード除外で、バッハIOC会長にロシア側が「個人攻撃」

  国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は20日、スイスのローザンヌでの理事会後に記者会見し、今夏のパリ五輪で開会式の船上パレード参加を禁じたロシア側から「非常に攻撃的で個人的」な批判を受けたと明らかにした。ドイツ出身の同会長に、ユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)と結びつけた非難もあったという。

  IOCのアダムス広報部長は「許容範囲を超えていて受け入れがたい。過去最低だ」と断じた。
  ウクライナ侵攻に伴う制裁でロシア勢は諸条件を満たせば個人の中立選手として五輪に出場できるものの、国旗や国歌は使用できない
  ロシアは五輪に対抗する形で独自の国際総合大会を計画しており、バッハ会長は「スポーツの政治化は分断を招く。五輪の使命に相反する」と指摘した。(共同)


2023.12.07-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20231207-MFLAGUSSWNL37E3TEZP4YKDVGE/
IOC委員らロシア参加を支持 来夏パリ五輪、容認の公算

  国際オリンピック委員会(IOC)は6日、各国・地域のIOC委員や国際競技連盟(IF)会長らと非公開のオンライン会合を開いた。関係者によると、ウクライナに侵攻したロシアと同盟国ベラルーシの両国勢について「中立」選手として来夏のパリ五輪参加を支持する声が相次ぎ、反対意見は出なかった。両国勢の参加容認論が拡大し、五輪出場を認める公算が大きくなっている

  会議では出席者から「既に中立選手が出場して五輪予選は行われ、大きな問題は起きていない(五輪参加を認める)決断が必要だ」「私たちは(平和への)架け橋をつくらないといけない。中立選手の出場をサポートする」などの意見が出た。IOCのバッハ会長はこの問題で結論の時期を明かさず、出場可否は今後の理事会で判断する考えを示したという。(共同)


2023.12.06-読売新聞-https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2024/20231206-OYT1T50174/
ロシアとベラルーシ選手のパリ五輪参加、競技連盟がIOCに要請…「中立」個人資格で
(パリ支局 平地一紀)

  国際オリンピック委員会(IOC)は5日、ウクライナ侵略を続けるロシアと同盟国ベラルーシの選手について、条件付きで来年のパリ五輪出場を認めるよう各国際競技連盟(IF)から要請されたと発表した。

  出場が認められた場合でも、個人資格で国を代表しない「中立」の立場となる見込み。IOCは今年1月、「中立」で両国選手の国際大会復帰を容認する方針を明らかにしたが、ウクライナなどが反発し、五輪参加の可否は決まっていない。(パリ支局 平地一紀)


2023.01.27-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230127/k10013962851000.html
パリ五輪 ウクライナ “ロシア出場なら大会ボイコットも”

  来年開催予定のパリオリンピックについて、ウクライナの青年スポーツ相は、ロシアとベラルーシの選手の出場が認められた場合、ウクライナは大会のボイコットを辞さない考えを示しました

  IOC=国際オリンピック委員会は25日、ウクライナへの軍事侵攻で国際大会から除外されているロシアと、同盟関係にあるベラルーシの選手についてパスポートを理由に参加が妨げられてはならない」などとして、国際大会への復帰を検討することを明らかにしました。
  これを受けて、ウクライナのワジム・フトツァイト青年スポーツ相は26日、SNSで「容認できるものではなく、ウクライナで戦争が続いているかぎり、ロシアとベラルーシのアスリートは国際大会に出場するべきではない」と非難しました。
  そのうえで「われわれの声が届かなければ、オリンピックをボイコットし、参加を拒否する可能性を排除しない」とIOCを強くけん制し、大会のボイコットも辞さない考えを示しました。


2023.01.26-沖縄タイムス(KYODO)-https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1094062
IOC、ロシア選手復帰の方針へ 中立、戦争支援しないなど条件に

  【ジュネーブ共同】国際オリンピック委員会(IOC)は25日、ウクライナ侵攻でスポーツの国際大会から除外されているロシアとベラルーシの選手について「いかなる選手もパスポートを理由に大会参加が妨げられてはならない」とし、本格的に復帰を検討していくと発表した。自国を代表しない「中立」の立場、戦争を積極的に支援しないことなどを条件としている。来年のパリ五輪に向けて「団結の使命」として方針転換を鮮明に打ち出した形だ。

  IOCは17、19日にIOC委員や国際競技連盟(IF)などと会議を行い、両国選手の国際大会参加について意見を集約。25日に理事会を開いて協議した。
(共同通信)







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