オリンピック・パラリンピック-1




2021年 オリンピック競技スケジュール
  7月21日 開会前競技開始
  7月23日 開会式
  8月08日 閉会式
2021年 パラリンピック競技スケジュール
  8月24日 開会式
  9月05日 閉会式


2020.11.03-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/90220c1cf70ed07387b41a028cb5d508c0918cd6
完全隔離「バブル」で体操国際大会 東京五輪の試金石

  国際体操連盟(FIG)は8日、東京・国立代々木競技場で国際大会を開催する。日本のほかロシア、中国、米国から選手が参加。選手団を「バブル(泡)」で包むように外部から隔離する方式で実施される。新型コロナウイルスの感染拡大が収束しない中、海外選手の受け入れ手順や、感染の有無を調べる検査の在り方など、運営面は来年の東京五輪の試金石となりそうだ。(宝田将志)

  「選手団に1人も感染者を出させない。日本にウイルスを持ち込ませないことが最優先課題いずれのチームも、『バブル』の中で完璧に隔離された“無菌状態”で大会に参加するイメージだ」。FIGの渡辺守成会長は10月中旬、オンライン会見でこう強調した。
  今大会で苦心したのは、各国約20人で編成する選手団の入国だ。日本では通常、入国後14日間の「待機措置」があるが、選手の調整に支障があるため、FIGは日本政府と協議し、来日前に自国で隔離合宿などを行うことで合意。2週間の合宿中に定期的にPCR検査を受け、陰性であることを確認した後、チャーター機などで一般客と接触しないよう来日することとした。
  日本滞在中は毎日のPCR検査が義務付けられる。ホテルでは一般客のいない各フロアが1カ国ずつ割り当てられる。試合や練習以外の外出は禁止され、各階にチェックのための警備員が配置される徹底ぶりだ。感染者や外出ルール違反者は大会に参加できない
  選手と外部との接触を遮断する「バブル」方式の大会運営は欧米のスポーツイベントで採用されている。特に今大会は、選手が海外にいる段階から別々にバブルを作り、そのまま国内外を行き来させられるかがポイントとなる。

  感染の有無確認は当然、円滑な運用の前提となる。ただ今回、日本チームの内村航平選手が事前合宿中のPCR検査で、実際は感染していないのに陽性と判定される事例が発生。再検査で陰性が確認されるまで練習中止となり、感染防止のため他選手も体操場を利用できなくなった。PCR検査の精度は100%でなく、東京五輪本番でも「偽陽性」が出るケースは想定せざるを得ない。
  大会を通じて、こうした課題を抽出し、ノウハウを蓄積していけるか。東京五輪・パラリンピック組織委員会の幹部も「東京大会が近づいている。今大会は大きなステップになる」と注視している。


2020.9.28-TOKYO 2020-https://tokyo2020.org/ja/torch/news/news-20200928-01-ja
2021年3月25日、新しい聖火リレーがスタートします-2021年東京2020オリンピック聖火リレー実施概要を発表-

2021年3月25日、新しい聖火リレーがスタートします。聖火ランナー約1万人それぞれの想いをのせて、開会式が行われるオリンピックスタジアムへとつないでいきます。

公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(東京2020組織委員会)は、本日(2020年9月28日(月))、2021年東京2020オリンピック聖火リレーの実施概要を発表しました。
 東京2020オリンピック聖火リレーは、2021年3月25日(木)に福島県のナショナルトレーニングセンターJヴィレッジでグランドスタートを実施し、東日本大震災から10年となる節目の年に行われる聖火リレーとして、復興の歩みを進める被災地をはじめとする全国各地を隅々まで巡り、日本全国の人々に希望と勇気を与えていきます。
 そして、コンセプトである「Hope Lights Our Way/希望の道を、つなごう。」に沿って、くじけぬ力や一つとなって取り組む力の象徴となる東京2020大会の開催に向けて、新型コロナウイルス感染症を乗り越えた先にある人類の希望を、全世界の人々に示していきます。
聖火リレーの実施日程
 新たなオリンピック聖火リレーの実施日程は、2021年3月25日(木)を出発日とする121日間とし、各都道府県の実施日は従前のスケジュールの1日前倒し(曜日は同じ)とします。


2020.9.21-東京新聞-https://www.tokyo-np.co.jp/article/56801
IOC委員の息子に3700万円 東京決定時、招致コンサルから

  2020年東京五輪を巡り招致委員会がコンサルタント契約を結び、2億円超を振り込んだシンガポールの会社の口座から、国際オリンピック委員会(IOC)委員だったラミン・ディアク氏(87)=セネガル=の息子、パパマッサタ氏(55)とその会社に約37万ドル(当時のレートで約3700万円)が送金されていたことが20日、分かった。ラミン氏は当時、開催地決定でアフリカ票取りまとめに影響力がある有力委員だった。

  招致委の入金まで休眠状態だった口座からの送金は、五輪開催都市が決定した13年9月のIOC総会の前後に集中。招致委の資金が不正に使われた可能性がある。


2020.7.24-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200724/k10012530421000.html
五輪まで1年 競泳 池江選手がメッセージ「希望の炎輝いて」

  新型コロナウイルスの感染拡大で延期された東京オリンピックまで23日で1年となり、開会式が行われる国立競技場では、23日夜、競泳の池江璃花子選手が1年後のきょう、この場所で希望の炎が輝いていてほしいと、世界に向けてメッセージを発信しました。
  これは、来年に延期された東京オリンピックに向けてスポーツが持つ力のすばらしさを伝えようと大会組織委員会が開いたもので、国立競技場には、来年の7月23日、開会式がはじまる時間と同じ午後8時に、白血病からの競技復帰を目指す競泳の池江選手が姿を見せました。
  白い衣装の池江選手は聖火がともされたランタンを掲げながらメッセージを読み上げ「本当ならあすの今頃、この国立競技場では開会式が華やかに行われているはずでした。私もこの大会に出るのが夢でした」と語り出しました。
  そして、自身の闘病生活を振り返り、今も感染症と戦っている医療従事者に感謝を示したうえで、「今から1年後、オリンピックパラリンピックができる世界になっていたらどんなにすてきだろう」と述べました。
  さらに、新型コロナウイルスが広がる中でスポーツに否定的な声があることに理解を示したうえで、「逆境からはい上がっていくときには、どうしても、希望の力が必要だ。希望が、遠くに輝いているからこそ、どんなにつらくても、前を向いて頑張れる」と語り、「1年後のきょう、この場所で希望の炎が輝いていてほしい」と世界にメッセージを発信しました。
  組織委員会は今回、観客を入れずに行い、池江選手のメッセージの動画を組織委員会の公式ホームページで公開しています。


2020.7.18-北海道 NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20200718/7000023079.html
東京五輪 新スケジュール発表

  来年に延期された東京オリンピックは、すべてことしの計画と同じ競技会場、同じ日程で行われることが決まり、新しい競技スケジュールが発表されました。札幌市で行われる女子マラソンは8月7日の午前7時、男子マラソンは閉会式が行われる最終日の8月8日の午前7時にスタートします。
  これは17日、IOC=国際オリンピック委員会の総会で、大会組織委員会が発表しました。
  東京オリンピックは新型コロナウイルスの感染拡大の影響で1年延期され、来年はことしより1日早い7月23日に開幕し、8月8日までの17日間で、史上最多の33競技339種目を実施する予定です。
  組織委員会は、来年の大会期間中もことしと同じ競技会場や選手村などの施設をすべて利用できることになったことからことしと同じ日程で行うことを決め、いくつかの競技で実施時間を調整した新しい競技スケジュールを発表しました。
  このうち札幌が会場になったマラソンと競歩は、現地で花束を贈る式典を行ってから東京の国立競技場で表彰式を行うことになり、最終日前日の女子マラソンと大会最終日の男子マラソンは閉会式の中でメダルの授与が行われます。
  新しい競技スケジュールが決まったことで、組織委員会は大会の延期でオリンピックの観戦が難しくなった人へのチケットの払い戻しを、ことしの秋以降に行う予定です。
  陸上の国際競技団体の世界陸連は17日、東京オリンピックの詳細な競技日程を発表し、基本的にことしの日程を踏襲し注目の男子100メートルは7月31日夜に予選を行い、準決勝は8月1日の午後7時15分から決勝は午後9時50分にそれぞれスタートします。また、日本が金メダルを狙う男子400メートルリレーの決勝は8月6日の午後10時50分から行われます。
  このほか、札幌市で行われる女子マラソンは8月7日の午前7時、男子マラソンは閉会式が行われる最終日の8月8日の午前7時にスタートします。

【簡素化・追加経費圧縮 課題に】
  競技会場などの施設は、来年の大会期間中にすべて利用できることになったものの、準備や仮設物の撤去の期間をどの程度短くするかや、延期で生じた補償のあり方などで交渉が続けられており、会場を使うための協定を新たに結んだ施設はまだ1つもないということです。
  中でも、国内有数のイベント会場の東京ビッグサイトや幕張メッセなど、すでに来年の予約を受け付けたり利用が見込まれたりしていた施設の多くは、大会での利用期間の短縮を求めているということです。
  組織委員会にとっては、確実な大会運営に影響しない範囲で施設の利用でどれだけの簡素化を行い、追加経費の圧縮につなげられるかが課題の1つとなっています。

【組織委 新型コロナ対策も報告】
  大会組織委員会の武藤事務総長は、IOC総会のなかで、今後の課題となる新型コロナウイルスへの対策や簡素化、それに追加経費について報告しました。
  このうち、新型コロナウイルスへの対策については、政府と東京都、それに組織委員会の三者で対策会議を設け、秋以降、出入国の管理をはじめ、検査体制の充実や治療体制の整備、それに宿泊や輸送における対策など総合的に検討を行う考えを示しました。
  また、大会延期に伴う簡素化については、競技と選手に関してはこれまでの基本を維持する一方、関係者の参加者数の削減やあらゆる分野のサービスの見直しを進め、検討結果をことし9月の調整委員会で発表するほか、追加経費については、簡素化の検討を踏まえことしの秋にも示す考えを明らかにしました。

【調整委員長「すばらしい成果」】
  IOC総会の中で、東京大会の準備を担うIOCのコーツ調整委員長が組織委員会の報告に続いて発言し、「来年に延期された大会で競技会場や選手村、それにメディアの拠点会場などすべての会場が利用できることになった。会場の所有者がそれぞれ違う中で来年も再び同じ会場を確保するというのはとても大変な作業だったと思う。すばらしい成果だ」と組織委員会の対応をたたえました。
  そのうえで、大会の経費削減のために200を超える大会の簡素化案について協議を進めていることを明らかにし、9月23日から25日に行われる調整委員会でこうした内容について最終的な話し合いを行うスケジュールを示しました。
  また、コーツ委員長は、「新型コロナウイルスの感染の状況が今後どうなるか分からないなかで様々なシナリオを準備している。何が起ころうとも、ほかと比べものにならないほどすばらしい準備が進められている。選手や競技には一切影響が無いよう、引き続き準備を進めたい」と話し大会開催に自信を示しました。

【組織委は】
  IOC総会のあとの記者会見で、大会組織委員会の森会長は「世界の人たちが日本に来て安全で安心なオリンピックを開けるということに確信を得られるかが、最大の問題だろうと思う。オリンピックは世界が平和じゃないと開けない。オリンピックというドラマで世界が1つになれるので、改めてオリンピックというものを大事にしなければならないと感じている」と述べ、開催への決意を示しました。
  そのうえで、世界のアスリートに向けては「まだまだコロナには気をつけなければいけないが、ぜひ安心して東京大会を目指してほしい」とメッセージを送りました。
  大会組織委員会の武藤事務総長はIOC総会のあとの記者会見で、「コロナ対策は幅広いことについて検討しなければならず、国が前面に出ていただかないと、組織委員会ではとても対応できない問題だ」と述べ、東京大会の新型コロナウイルス対策は、政府が積極的に主導し、東京都が全面的に協力して進めていくことになるとの見解を示しました。
  そのうえで、政府、東京都、組織委員会の三者で作る対策会議はことし9月ごろから検討を開始し、主要な項目については、年内までに取りまとめたい考えを示しました。


2020.6.5-SANSPO COM-https://www.sanspo.com/sports/news/20200605/spo20060510430005-n1.html
重量挙げで40件の違反隠蔽 会長不正、使途不明11億円

  国際重量挙げ連盟(IWF)の不正疑惑を巡る調査結果が4日に公表され、世界選手権の金メダリストを含む40件のドーピング違反隠蔽や、4月に辞任したアヤン前会長(ハンガリー)による不正会計と1040万ドル(約11億3千万円)の使途不明金改選における買収の横行が明らかになった
  過去10年間で600選手が違反となった深刻なドーピング問題に加え、国際統括団体の前代未聞の腐敗も発覚し、来年の東京五輪や2024年パリ五輪の競技存続に影響する可能性も出てきた。
  報告書を受け取った国際オリンピック委員会(IOC)は「とても慎重に精査している。深い懸念がある内容だ」、世界反ドーピング機関(WADA)は「次に取るべき適切な手段を検討する」との声明をそれぞれ発表した。重量挙げの相次ぐドーピング違反を重く見たIOCは既に東京五輪の出場枠を大幅に削減して男子1階級を減らしたほか、一時はパリ五輪の実施競技から除外する可能性を指摘していた。
  調査はドイツの放送局が1月にIWFの不正疑惑を報じたことを受け、独立調査委員会が行った。責任者を務めたマクラーレン氏は、ロシアの国ぐるみのドーピング問題でもWADAの調査チームを率いた。同氏は記者会見で、00年から会長を務めたアヤン氏の独裁体制を指摘し「IWFにおけるシステム的な統治の欠陥と、幹部の汚職が判明した」と述べた。
  会長代行のパパンドレア氏はAP通信によると「明らかになった活動、過去にあった振る舞いは絶対に許容できるものではないし、犯罪の可能性もある」と指摘した。(共同)


2020.3.30-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200330/k10012358491000.html
東京オリンピック7月23日開幕 パラは8月24日開幕で決定

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期になった東京オリンピック・パラリンピックについて、大会組織委員会は30日夜に記者会見し、オリンピックは来年7月23日に開幕する17日間の日程に、パラリンピックは8月24日開幕の13日間の日程に決定したと発表しました。
  東京オリンピック・パラリンピックは新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて、今月24日に1年程度延期されることが決まり、IOCと大会組織委員会などが詳しい日程を検討していました。
  そして、大会組織委員会は30日夜に記者会見し、IOCの臨時の理事会で承認されたとして、オリンピックは来年7月23日に開幕する17日間の日程に、パラリンピックは8月24日開幕の13日間の日程に決定したと発表しました。
  ことしの予定から1日ずつ前倒しになった形で、延期による大会への影響を最小限に抑えるねらいがあったものとみられます。

日程について、IOCのバッハ会長は夏だけに限らずさまざまな選択肢があるとの見解を示し、26日には「今後3週間以内に具体的な日程を決めたい」と述べていましたが、それから4日後の「スピード決着」となりました。
  延期に伴う最大の懸案となる日程が決まったことで、今後、大会への準備を再び加速させていく必要がありますが、かつてない延期という事態に課題は山積しています。
小池都知事「日程決まり目標が明確になった」
東京都の小池知事は「競技日程、チケット、会場の対応などこれまで準備してきたことと時期的に一致するので、スムーズに進められると考えている。日程が決まることによって目標が明確になった」と述べました。
組織委 森会長「不退転の気持ちで臨む」
組織委員会の森会長は「決めるまでの間にさまざまな意見があり私も悩んだ。すべての心が1つになって来年の大会までにみんなで問題を解決しようという気持ちになることが大事だと考えた。決めた以上は不退転の気持ちで臨むしかない」と大会の成功への強い決意を示しました。
組織委 武藤事務総長「競技日程 大幅に変えない想定」
オリンピックとパラリンピックの競技スケジュールについて組織委員会の武藤事務総長は会見で、IOCや国際競技団体とまだ議論していないと前置きしたうえで「ことしの日程と来年の日程は曜日の並びが同じだ。大幅に変えることはないと想定している。仮に競技会場が変われば変更の可能性はあるが、そういうことはないようにやっていきたい」と述べ、おおむね今の競技スケジュールのままで臨みたい考えを示しました。
  また、武藤事務総長は全国を121日間かけて回る計画のオリンピックの聖火リレーについて「聖火ランナーは尊重する。121日という日数だと来年の3月25日くらいからスタートするのだろうが、まだそこまで合意されていない。ことしの計画をずらせばそのように想定されるが、状況によって議論が出てくる可能性はある」と述べるにとどまりました。
JOC山下会長「新たな道のりが始まる」
JOC=日本オリンピック委員会の山下泰裕会長がコメントを出しました。山下会長はこの中で「アスリートや関係者にとって新しい目標が定まり、きょうからまた新たな道のりが始まる。アスリートの中にはさまざまな思いを持っている方もいることは十分に理解しているが、ぜひその思いを前向きに乗り越えてほしい」と選手たちに呼びかけました。
  そして「不安材料を払拭(ふっしょく)し、万全な体制で大会に臨むために競技団体と緊密に連携していく。一回り成長したチームジャパンが最高のパフォーマンスで世界中の人々の心を揺さぶる瞬間を今から楽しみにしている」としています。
IOCバッハ会長「前例のない挑戦 乗り越えると確信」
IOCのバッハ会長は「大会組織委員会や東京都、それに日本政府などとともにこの前例のない挑戦を乗り越えることができると確信している。人類は暗いトンネルの中を進んでいる最中だが、東京オリンピックがこのトンネルを抜けた先の光になるだろう」とコメントしました。
IPCパーソンズ会長「人類団結の特別な大会」
IPC=国際パラリンピック委員会のアンドリュー・パーソンズ会長はコメントを発表し、「新たな日程がこれほど早く決定したのはすばらしいことだ。来年、東京で開催されるパラリンピックは人類が1つになって団結する特別な大会になる」と意欲を示しました。
  そのうえで今後の選手選考について「国際競技団体と協力してすでに出場資格を得ている選手を尊重した新たな資格基準を確立していく」とコメントしました。


2020.3.25-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200325/k10012349141000.html
オリンピック 聖火リレー中止 Jヴィレッジでは撤収作業

東京オリンピックの聖火リレーが26日にスタートするはずだった福島県のJヴィレッジでは式典のために設置されたステージや音響設備の撤収作業が行われました。
  聖火リレーのスタートに合わせてJヴィレッジで予定されていた式典は24日夜遅くに中止されることが発表されました。
  Jヴィレッジの芝生のグラウンドには、ステージや大型スクリーン、それに、音響設備などの設営がほぼ終わっていましたが、25日は大勢のスタッフが集まり、撤収作業が行われました。
  一方、最初のランナーが走る予定だったルートの両脇やステージの前には、人の背丈以上の高さがあるピンクの花が咲いた枝などの飾りつけの作業が行われていました。
  延期後の聖火リレーも、Jヴィレッジからスタートすることを期待し、それに向けたリハーサルのためだということです。
  東京から観光に訪れていた30代の女性は「福島県内のほかのところも回るなかで、聖火リレーの会場も見たいと思って来ました。走るところも見たかったですが、こういう状況なので中止はしかたないです」と話していました。
直前の中止 自治体は対応に追われる
  26日、東京オリンピックの聖火リレーがスタートする予定だった福島県では、直前の中止に、ルートになっていた自治体の担当者が関係者への連絡などの対応に追われています。
  このうち会津若松市は2日目の27日、聖火リレーが行われる予定でした。しかし24日夜になって聖火リレーの中止が決まり、市役所では、午前中からスポーツ推進課の担当者が、市の募集したボランティアおよそ120人と、ランナーと一緒に走る予定だった小学5年生20人への電話連絡に追われていました。
  会津若松市では、ボランティアなどのために、合わせておよそ35万円をかけておそろいのジャージを作り配っていましたが、「3月27日」という日付けが入っているため、今後どうするか対応を検討しています。
  またホストタウンになっているタイのボクシングチームなどがことし6月中旬から市内で事前キャンプをする予定になっていましたが、白紙になったということです。
  スポーツ推進課の江川忠課長は「昨夜になって、中止の連絡があり驚いた。聖火リレーやキャンプをほかの日程に設定する場合、担当する人や施設をおさえなければならないので、組織委員会は今後のスケジュールを早く示してほしい」と話していました。
103歳の聖火ランナーは
  東京オリンピックの聖火リレーが、延期の時期に合わせて新たな日程が定められることになり、聖火ランナーの1人で、広島県三次市に住む103歳の男性は「この1年を乗り切って全力を尽くして走りたい」と話しています。
  広島県三次市に住む103歳の冨久正二さんは、97歳で陸上競技を始め、3年前のマスターズ陸上の中国大会で60メートル走に出場し、16秒98で100歳以上104歳以下の部の日本記録をマークしました。
  聖火リレーでは、全力で200メートルを走りきり見ている人に勇気を与えることを目標にしていました。
  103歳となった現在も毎日トレーニングに取り組んでいて、5月に広島県内で行われる予定だった聖火リレーに向け、トーチと同じ重さの模型を持って200メートルを走る練習を今月6日に始めたばかりでした。
  東京オリンピックの1年程度の延期について、冨久さんは「世界の情勢から見れば1年延期するのはやむをえないだろうと思う」と述べました。そのうえで「聖火リレーは私が生きてきた103年の中で大きな目的です。何が何でもこの1年間を乗り切らなければと目的達成へ向かっての希望が出てきました。全身全霊、すべてを出し尽くして奮闘したい」と話していました。
DeNA ラミレス監督は
  神奈川県で聖火ランナーを務める予定だったプロ野球DeNAのラミレス監督は「こういう決断は、理解しているので粛々と従うだけだ。来年また走ることができるのならば、すごく光栄でうれしい。東京オリンピックが滞りなく行われればうれしいことだ」と話していました。
君原健二さんは
  メキシコオリンピックの男子マラソンの銀メダリストで福島県で聖火ランナーをつとめる予定だった君原健二さんが北九州市の自宅で取材に応じ、「残念だが、来年、走れるかもしれないことを楽しみにしてすごしていきたい」と述べました。
  北九州市八幡西区に住む君原健二さん(79)は、52年前に開かれたメキシコオリンピックの男子マラソンの銀メダリストです。
  1964年の東京オリンピックで銅メダルを獲得した円谷幸吉さんと親交が深かったことなどから、円谷さんの地元、福島県須賀川市で聖火ランナーをつとめる予定でした。
  君原さんは聖火リレーに向け、出場した東京、メキシコ、ミュンヘンの3つのオリンピックで使ったシューズと同じモデルのもの用意し、当日は円谷さんの写真を胸につけて走る予定だったということです。
  君原さんは「東京オリンピック・パラリンピックの成功、日本選手の活躍、そして世界平和を願って円谷さんとともに聖火を運びたいと思っていましたが、これだけ新型コロナウイルスが世界中にまん延しているので、やむをえなかったと思います。延期になったのは残念ですが、来年、走れるかもしれないのでそのことを楽しみにすごしていきたいです」と話していました。
  選手たちに向けては「延期後の大会は震災からの復興やウイルスに打ち勝ってすばらしい大会になると確信しています。大変だとは思いますが、前向きにとらえて、自分の力を発揮できるよう頑張ってほしい」とエールを送っていました。


2020.3.24-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200324/k10012348191000.html
東京五輪・パラ 1年程度延期を合意 安倍首相とIOC会長

東京オリンピック・パラリンピックをめぐり、安倍総理大臣は、IOC=国際オリンピック委員会のバッハ会長と電話会談し、1年程度の延期を提案したのに対し、バッハ会長は、全面的に同意する意向を示し、遅くとも来年夏までに開催することで合意しました。
  安倍総理大臣は、24日夜8時から、およそ45分間、総理大臣公邸で、IOCのバッハ会長と電話会談を行い、大会組織委員会の森会長や東京都の小池知事、橋本担当大臣らも同席しました。
  会談で、安倍総理大臣とバッハ会長は、選手や各国の競技団体などの意向を踏まえ、東京オリンピック・パラリンピックの中止はないということを確認しました。
  そして、安倍総理大臣が、「開催国・日本として、現下の状況を踏まえ、世界のアスリートの皆さんが最高のコンディションでプレーでき、観客の皆さんにとって、安全で安心な大会とするためにおおむね1年程度延期することを軸に検討してもらいたい」と述べたのに対し、バッハ会長は、「100%同意する」と述べ、東京大会は延期せざるをえないという認識で一致しました。
  そして、安倍総理大臣とバッハ会長は、IOCと大会組織委員会、東京都など、関係機関が一体となり、遅くとも来年夏までに開催することで合意しました。
  会談のあと、安倍総理大臣は記者団に対し「今後、人類が新型コロナウイルス感染症に打ち勝った証しとして完全な形で東京大会を開催するためにバッハ会長と緊密に連携していくことで一致した。日本は、開催国の責任をしっかりと果たしていきたい」と述べました。


2020.3.24-日本経済」新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57142400U0A320C2I00000/
東京五輪、「延期決まった」IOC委員が米紙に発言

【ジュネーブ=細川倫太郎】国際オリンピック委員会(IOC)のディック・パウンド委員は23日、米紙USAトゥデーの取材に応じ、2020年東京五輪について「延期は決まった」と話した。21年への延期の可能性が高いとし、詳細は4週間で決まるとした。IOC委員が延期が確定したと言及したのは初めてとみられる。
  IOCは22日に臨時理事会を開き、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、延期を含めた検討に入ると発表した。延期が濃厚との見方が強まるなか、具体的な延期時期への関心が高まっている。
  パウンド氏は「IOCが持っている情報に基づき、延期は決まった」と指摘。予定されている7月24日の開幕はないとの見方を示した。「我々は(延期による)影響への対応を始める。これは計り知れない」とも述べ、今後の対応や手続きは極めて困難になるとの認識を示した。
  パウンド氏はIOC委員を40年以上務める重鎮だ。2月下旬には「(5月下旬までに事態が収束しなければ)おそらく中止を検討するだろう」と海外メディアに対して発言。開催の可否の判断期限は5月下旬との認識を示し、波紋が広がった。
  IOCの報道官は23日、「各委員が22日の声明をどのように解釈するかは各委員の自由だ」と述べた。


2020.3.13-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200313/k10012330131000.html
バッハ会長”WHOに求められたら開催断念せざるをえない”

IOC=国際オリンピック委員会のバッハ会長は12日、ドイツのテレビ局のインタビューの中で、東京オリンピックの予定どおりの開催を目指していると強調した一方、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、WHO=世界保健機関から大会の中止を求められた場合は、開催を断念せざるをえないという考え方を示しました。
  IOCのバッハ会長は12日、地元ドイツの公共放送ARDの番組に出演しました。
  この中でバッハ会長は、東京オリンピックについて「7月24日に開会式ができるよう全力で取り組むととともに、アスリートたちが万全な準備をできるよう、あらゆる手を尽くし大会を成功させたい」と述べ、予定どおりの開催を目指していると強調しました。
  また、感染が拡大している新型コロナウイルスの問題に対応するため先月中旬、WHOなどと対策チームを立ち上げたことについても触れ「週7日、24時間態勢で状況を注視している」と述べました。
  一方、インタビュアーから、WHOに大会の中止を求められた場合の対応について聞かれたバッハ会長は「WHOの助言に従う」と答え、そのときは開催を断念せざるをえないという考え方を示しました。
  東京オリンピックをめぐっては、新型コロナウイルスの感染拡大による影響が懸念される中、聖火リレーが12日からギリシャで始まり、聖火は、20日に日本に到着する予定となっています。


2020.3.07-Yahoo!!Japanニュース-https://news.yahoo.co.jp/byline/kiyokotaniguchi/20200307-00166480/
東京五輪対策も。無観客試合が選手のパフォーマンスに与える影響は測定可能か。

コロナウイルスの感染拡大を防ぐためスポーツ界では延期や無観客試合といった暗い話題が続く。
  NPBは無観客試合でオープン戦を行っているし、大相撲も春場所も無観客で開催されることが決まった。テニスのデビスカップも無観客で行われる。選抜高校野球も、開催する場合は、無観客試合になるという。6日の日刊スポーツ電子版によると、どのような中継になるかについては決まっていない。
  無観客試合は、経営者や運営者にとっては利益につながらず、ファンにとっては寂しく、選手たちにも張り合いがない。
  しかし、スポーツとファンを考えるうえでのひとつの機会ではないか、とあえて視点を切り替えてみるのはどうだろうか。
  大勢の観客はアスリートの身体にどのような影響を及ぼしているのかを、無観客試合で探ることはできないだろうか。今はウェアラブルデバイスで心拍数や体温を測定できるし、試合中の運動量もトラッキングシステムで取得できる。
  新型コロナウイルス感染の拡大を防ぐためなのだから、実際には難しいだろうが、選手たちの唾液を採取できれば、ホルモン値も測ることができるのではないか。テストステロンやコルチゾールなどのホルモン値の変動がわかれば、選手たちが応援をうけてより攻撃的になれているか、もしくは大観衆から重圧を受けているのか、ということのヒントにつながるかもしれない。
  東京オリンピック・パラリンピックの一部でも無観客で行われる可能性があるのだとしたら、無観客の会場はアスリートの心身にどのような影響があるのかを調べておくのはそれほどバカげたアイデアではないと思う。観客がいるときと比較しなければいけないのだから、現実的には時間的に間に合わないかもしれないだろうが。
  もし、無観客試合のほうがアスリートのパフォーマンスにとってはベターだという研究結果が出てしまったら、どうなるのか。応援は無駄ということになってしまうから、公表できないものになってしまうのだろうか。
  それでも、どのような応援なら、選手がよりよい心身状態になるのか、と一歩先にすすめるのではないかと思う。そして、私は高校野球のことも思い浮かべている。
  プロスポーツは観客がいなければ成り立たないけれども、アマチュアスポーツにとっては必ずしもそうではない。たとえ観客がいなくても試合はできるし、公式戦の結果は記録される。
  高校野球の選抜大会が無観客試合で行われ、テレビ中継もなくなったとしたら…。それが、選手たちの心身にどのような影響があるかについて、私はとても興味を持っている。
  地元の応援団、同じ学校のブラスバンドの応援は高校生選手のプレーを後押ししているかもしれない。
  しかし、観客やテレビの向こうで見ている人の視線を無意識でも感じていることによって、高校生たちはどこかで高校生らしいプレーという期待に応じ、無理をしてしまっている面があるのではないか。全国中継で恥をかきたくない、と萎縮してしまう選手がいないとも言い切れないのではないか。
  無観客試合で、中継もなくなったとき、見ているだけの観衆と視聴者が高校生たちに何かを背負わせていたのかどうかも、浮き上がってくるかもしれない。これからの高校野球を見る人、視線、切り取り方の何らかのヒントになるかもしれない、と妄想する。思考が飛躍し過ぎているのは重々承知の上だが、ユーススポーツを観戦する保護者のあり方とも、私のなかではつながっている。


2020.3.4-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200304/k10012314021000.html
聖火リレー 実施日の1週間前までに実施方法判断 応援自粛も

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、東京オリンピックの聖火リレーについて、大会組織委員会は、遅くとも実施日の1週間前までには実施する方法を判断し、必要に応じて沿道での応援の自粛の協力を求めるなどとする基本方針を公表しました。
  聖火リレーの基本方針は、4日夜、組織委員会の森会長と武藤事務総長がIOC=国際オリンピック委員会の理事会に報告したあと公表しました。
  それによりますと、聖火リレーは新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、組織委員会が各都道府県の実行委員会と相談しながら、遅くとも実施日の1週間前までには実施する方法を判断し、必要に応じて一日の最後に行われるセレブレーション会場への観客の入場制限や、沿道での応援の自粛の協力を求める場合があるとしています。
  組織委員会は聖火リレーは新型コロナウイルスが広がらないための適切かつ必要な対応をしながら実施するとし、具体的には聖火ランナーやスタッフなどには検温を実施して健康状態をチェックするほか、聖火ランナーや観客に対しては体調の悪い場合は参加しないことや、手洗いやせきエチケットの徹底を呼びかけるとしています。またセレブレーション会場などには多くの人が集まることから消毒液を置くとしています。
  組織委員会の森会長は「聖火リレーは3月から7月までずいぶん時間がある。各都道府県の特色に応じて、遅滞なく考え方を示したい」と話しています。
  東京オリンピックの聖火リレーは今月12日にギリシャで始まり、20日に聖火が日本に到着したあと、東北3県での「復興の火」の展示を経て、26日に福島県から日本国内での聖火リレーがスタートします。
バッハ会長「7月24日の開会を確信」
今回のIOC理事会では東京大会の組織委員会から、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための日本政府の方針や組織委員会として今月12日にギリシャで行われる聖火の採火式への出席者を減らすなどの具体的な対応策が報告されました。
  これについてIOC側は「東京は政府をはじめとして考えられるあらゆる手だてを打っていて、心強い」と評価したうえで、IOCのバッハ会長は、東京オリンピックについて「7月24日の開会をわれわれは確信している」と強調したということです。
  今後、組織委員会は国際競技団体や各オリンピック委員会に、新型コロナウイルスへの対応策などを情報提供することにしています。


2020.2.16-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200216/k10012288211000.html
競歩 日本選手権で警告掲示ミス 結果に影響の可能性

オリンピックの代表選考をかねた陸上競歩の日本選手権で、優勝争いを続けていた選手への歩型違反の警告の掲示にミスがあり、レース結果に影響を及ぼした可能性があるとして日本陸上競技連盟は、再発防止を図る考えを明らかにしました。
  東京オリンピックの代表選考をかねた男子20キロ競歩の日本選手権は、16日、神戸市で行われ、すでに代表に内定している世界選手権金メダルの山西利和選手と大会5連覇中の高橋英輝選手が終盤まで激しく競り合い、山西選手が初優勝しました。
  このレースの中で、高橋選手に対する歩型違反の警告の掲示にミスがあったことがわかりました。
  競歩では、選手の両足が同時に地面を離れるなど歩型違反があった場合、審判員から警告を受けますが、3回受けると20キロであれば2分間、待機することが求められ、4回目で失格となります。警告の種類や回数について、選手はコース横にある掲示板で知る仕組みになっています。
  高橋選手は優勝すれば代表に内定する状況でレースに臨み、8キロすぎの時点で掲示板には2回警告を受けたと表示されていました。
その後、15キロすぎに3回目の警告が掲示板に示されたため、山西選手を数秒差で追っていた高橋選手は、みずからコース横の待機場所のほうに向かいました。
  ところが運営側の指示がなかったためコースの中心に戻り、再び山西選手を追いました。この時点で8キロすぎの掲示が誤りだったことがわかったため、掲示板では警告が2回に減らされました。
  高橋選手は結局、18キロすぎに3回目の警告を受けて2分間待機することになり結果は3位でした。
  高橋選手や所属先のコーチは、レース後の取材で競り合う展開の中で誤った警告の掲示でいったん待機所に向かおうとしたことや、その後、警告の掲示が3回から2回に減ったことなどで選手に心理的な影響があったとしています。
  ただ、抗議する考えはないということです。主催した日本陸連は、ミスを認めたうえで関係者から聞き取りなどを行いましたが、誤って掲示された原因は「特定できなかった」としてチェック体制を充実させるなど再発防止を図る考えを明らかにしました。


2020.2.15-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200215/k10012286981000.html
東京五輪へ 聖火リレーのリハーサル

東京オリンピックの聖火リレーが来月始まるのを前に、15日、都内で本番を想定して公道を使ったリハーサルが実施されました。
  東京オリンピックの聖火リレーは、来月26日から全国の859の市区町村で実施されます。
  開催まで1か月余りとなる中、大会組織委員会や東京都、それに車の隊列を組むスポンサー企業などが15日、東京 多摩地域の実際のルートを使ってリハーサルを実施しました。
  このうち羽村市では出発式のリハーサルが行われ、車の隊列が整わないことなどを理由に開始が当初の予定より15分以上遅れましたが、桜をモチーフにした本物のトーチを持ったランナーが聖火をトーチに移す段取りなどを確認したあと、公道に走り出していきました。
  今回のリハーサルはトーチに火をともさずに行われるものの、公道を通行止めにするなどほぼ本番と同じ態勢で、ランナーがおよそ30台の車とともに長い隊列を組んでゆっくりと走りました。
  羽村市では聖火リレーの公式アンバサダーの1人で女優の石原さとみさんが走り、警備が十分かなどを確認しました。
  午後には国分寺市で車が通れない場所を想定し、「お鷹の道」と呼ばれる細い遊歩道を使って小規模の態勢のリレーを行いました。
  さらに八王子市では公式アンバサダーの1人で射撃でパラリンピックに出場した田口亜希さんが車いすを使ったリレーの段取りを確認する予定で、午後7時15分まで、聖火の到着を祝う一日の最後の行事「セレブレーション」のテストが行われました。
  組織委員会によりますと、夕方までに大きなトラブルはなかったということですが、一部の進行で遅れが出たことなどから、本番に向けて改善を検討することにしています。
聖火リレーの実施方法は
最近のオリンピックの聖火リレーは、ランナーとともにスポンサー企業などの車の隊列が走る大規模な形式で行われていて、東京大会でも同様の形式で実施されます。
  聖火リレーの一日は午前10時ごろに始まり、ランナーは1人当たりおよそ200メートルの距離を、トーチを掲げながら2分ほどかけてゆっくりと走ります。
  ランナーが次のランナーのトーチに聖火を移す場面を「トーチキス」と言い、ランナーは思い思いのポーズでトーチキスを行います。
  自治体間など離れた場所に移動するときは聖火を専用のランタンに入れて車で移動します。
  また、ルートのうち離島などの遠隔地のほか、文化財や豊かな自然などその地域を代表する特徴のある場所では、車の隊列が通れなかったり、聖火を運ぶのに時間がかかったりすることから、あらかじめ運んでおいた元の火から分けた火を活用し、小規模の態勢でリレーを行うことが認められています。
  そして、一日の最後の市区町村では聖火の到着を祝う「セレブレーション」と呼ばれるイベントが開かれ、午後8時ごろ終了する予定です。
  今回のリハーサルでは、午前中の羽村市で出発式から聖火リレーのスタートを、午後の国分寺市で車の隊列が通れない場所での小規模の態勢でのリレーを、夕方の八王子市で聖火の到着を祝う「セレブレーション」などをテストしました。
本番はどこを通るの?
東京オリンピックの聖火リレーは来月26日、福島での原発事故の廃炉作業の拠点となったサッカー施設「Jヴィレッジ」から始まり、岩手県陸前高田市で東日本大震災の津波に流されずに残った「奇跡の一本松」や、3年前の熊本地震で大きな被害を受けた「熊本城」など、全国で災害からの復興を目指す場所を通ります。
  また、広島県の宮島にある「厳島神社」や「富士山」などの世界遺産、兵庫県の「姫路城」や山口県岩国市の「錦帯橋」などの歴史的な建造物、それに1998年の長野オリンピックで日本勢が活躍した「白馬ジャンプ競技場」や、1964年の東京オリンピックで東洋の魔女として注目されたバレーボールなどの会場となった「駒沢オリンピック公園」など、オリンピックゆかりの地もめぐることになっています。
“走る警備”のリハーサルも
リハーサルでは、聖火ランナーの周りを囲むように「セキュリティーランナー」と呼ばれる警視庁の警察官7人が伴走し、警戒に当たりました。
  警視庁のセキュリティーランナーは、マラソンの経験者など走力に優れた機動隊員から選抜されています。
  このうち1人は目線の位置に「ウエアラブルカメラ」を装着して、画像を送りながら走っていました。
  沿道では、警察官が立って不審な人物がいないか警戒したほか、交差点では車で突入するテロを防ぐための機材を設置したり、大型の車両で道路をふさいだりしていました。
  このほか、テロなどが起きた際に銃器で対応する部隊や、不審なドローンに対処する専門部隊も配置されたということです。
  平成20年に北京オリンピックの聖火リレーが行われた長野では、当時、チベット問題をめぐる中国政府への抗議活動が行われ、発煙筒が投げ込まれるなどのトラブルが起きました。
  警視庁は15日のリハーサルをもとに課題を検証し、沿道の観客からの見やすさなどにも配慮した警備をさらに検討することにしています。


2020.2.13-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200213/k10012283461000.html
五輪 新型ウイルスでの「中止や延期は検討せず」組織委 森会長

東京オリンピックの準備状況を確認するIOC=国際オリンピック委員会と大会組織委員会による事務折衝が始まり、森会長は感染が拡大している新型のコロナウイルスについて対応を進める方針を改めて示し、「東京大会が中止されるなどと無責任なデマが流されたが、中止や延期は検討していない」と強調しました。
  この事務折衝は、東京オリンピックに向けてIOCと組織委員会が準備状況を確認するもので、13日と14日の2日間、都内で行われます。
  会議の冒頭、IOCで東京オリンピックの責任者を務めるコーツ調整委員長があいさつし、感染が拡大している新型のコロナウイルスについて「大会の予想外の課題だ」と指摘しました。
  そのうえで、「すべてのアスリートや日本にやってくる方々が影響を受けることがないよう必要な警戒が行われているかを確認したい」と述べ、大会に向けて組織委員会や国、それに東京都がどのような対応を進めているか聞き取る方針を示しました。
  これに対し、組織委員会の森会長は、「SNSで東京大会が中止されるなどと無責任なデマも流されたが中止や延期を検討していないことをはっきりと申し上げる」と強調したうえで、「対策本部を立ち上げ、感染予防情報の共有などを進めているところで、冷静に対応していきたい」と述べました。
  事務折衝ではこのほか、札幌で行われることになったマラソンと競歩の準備状況の確認や移転に伴う追加経費の負担の在り方などについても協議されることになっています。


2020.1.17-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200117/k10012249461000.html
厚底シューズ禁止「東京大会直前の変更は厳しい」橋本五輪相

好記録が相次いでいる「厚底シューズ」の競技大会での使用が禁止される可能性が伝えられていることについて、橋本オリンピック・パラリンピック担当大臣は「東京大会の直前の変更は厳しい」と指摘したうえで、選手に負担を強いる対応は避ける必要があるという認識を示しました。
  陸上長距離の多くのトップ選手が使用し、相次いで好記録をマークしている、スポーツ用品メーカー、ナイキの「厚底シューズ」について、国際競技団体の世界陸連が競技大会での使用を禁止するという見通しを、イギリスなどの複数のメディアが伝え注目されています。
  これについて、橋本オリンピック・パラリンピック担当大臣は、閣議のあとの記者会見で「かつて、スキーの板や水泳のユニフォームなど、いろいろな問題があった。私自身の経験からしても、4年に1度の大事なオリンピック・パラリンピックの直前に変更というのは、選手にとって厳しいのではないか」と指摘しました。
  そのうえで「好記録が見る人の関心を高め、競技力の向上やスポーツへの参画にもつながっていくと思う。選手の戸惑いが少ないような決定をしてほしい」と述べ、選手に負担を強いる対応は避ける必要があるという認識を示しました。


2020.1.6-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200106/k10012236501000.html
東京五輪 卓球日本代表が内定

卓球の東京オリンピック、日本代表に内定した選手が発表され、すでに代表入りを確実にしていた張本智和選手伊藤美誠選手などのほか、男子では水谷隼選手、女子では平野美宇選手が選ばれました。
  日本卓球協会は6日、東京 北区で記者会見を開いて、東京オリンピックに出場する男女それぞれ3人の選手を発表しました。
  シングルスは今月の世界ランキングの上位2人が選ばれることになっていて、男子は世界5位の張本選手と世界15位の丹羽孝希選手、女子は世界3位の伊藤選手と世界9位の石川佳純選手といずれも先月までに代表入りを確実にしていた選手たちが内定しました。
  またシングルスに出場する選手とともに団体を戦う男女1人ずつの選手は、世界ランキングやダブルスの相性などを総合的に判断して日本卓球協会が決めることになっていて、男子は世界16位の水谷選手、女子は世界11位の平野選手と、ともに世界ランキングが日本勢3番手の2人が団体の代表に内定しました。
水谷 4大会連続出場 団体の代表に内定
水谷隼選手は静岡県出身の30歳。4大会連続のオリンピック出場です。左利きで力強いフォアハンドや多彩なサーブを得意としています。
  前回のリオデジャネイロオリンピックでは男子団体で銀メダル、さらに男子シングルスでは日本卓球界の個人種目で初となる銅メダルを獲得しました。
  去年1月に行われた全日本選手権の男子シングルスではみずからが持つ最多優勝回数を更新する10回目の優勝を果たしました。
  東京オリンピック、男子シングルスの代表争いでは張本智和選手がいち早く代表入りを確実とする中、最後まで丹羽孝希選手と競いましたが、シングルスの代表は逃しました。
  それでも今月の世界ランキングは16位と張本選手と丹羽選手に次ぐ日本男子3番手に入るなど、団体での活躍が期待できるとして団体の代表に内定しました。競技人生の集大成として4回目のオリンピックに臨みます。
水谷「全勝して引退の花道飾る」
水谷隼選手は自身のツイッターに「自分を選んだこと後悔させません。ロンドン、リオと団体戦無敗なので、そのまま東京でも全勝してみずから引退の花道を飾ります。こんな自分ですが、もう少しだけお付き合い下さい」と投稿しました。
男子日本代表監督「団体戦で強さ チームの精神的支柱」
水谷隼選手について、男子日本代表の倉嶋洋介監督は「全日本選手権のダブルスで7回優勝し、世界選手権でも2回メダルを獲得するなどダブルスの名手だ。シングルスにおいても前回のリオデジャネイロオリンピック銅メダリストという実績を持ち、近年の団体戦の世界選手権でも日本のエースとして幾度となく、メダル獲得に貢献していて、団体戦で強さを発揮できる」と選考理由を説明しました。
  そのうえで「長年、世界と戦ってきた選手で、数多くの厳しい戦いを乗り越えてきた。チームの精神的支柱としてこれまでの経験を最大限に生かし、貢献してほしい」と期待を寄せていました。
平野「金メダル目指し精いっぱい頑張る」
卓球の東京オリンピック、女子団体の代表に内定した平野美宇選手は「代表候補に選んでもらい大変うれしく思う。金メダルを目指し、石川佳純選手、伊藤美誠選手とともに力を合わせて、チームに貢献できるように精いっぱい頑張ります」とコメントしています。
平野 団体の代表に内定
平野美宇選手は山梨県出身の19歳。初めてのオリンピック出場です。
  3歳の頃から母親が指導する教室で卓球を始め、「超高速」と呼ばれる速いテンポの攻撃が持ち味です。
  幼いころから注目を集め、13歳の時に同い年の伊藤美誠選手と組んだドイツオープンの女子ダブルスでは、ワールドツアー史上最年少で優勝しました。
  前回のリオデジャネイロオリンピックで日本代表に入ることができなかった悔しさをバネに攻撃力に磨きをかけ、2017年のアジア選手権では中国のトップ選手を次々と破って優勝し、国際卓球連盟が平野選手の活躍を「ハリケーン・ヒラノ」とホームページ上で紹介するなど、卓球界に大きな衝撃を与えました。
  その後は中国選手などから徹底的に研究されて思うような結果を残せない時期が続きましたが、持ち味の速さだけでなく、緩いボールも混ぜる緩急をつけた攻撃にも取り組みました。
  月カナダで行われた国際大会の決勝で代表を争う石川佳純選手に敗れて選考ポイントで3位に後退し、シングルスの代表は逃しました。
  それでも今月の世界ランキングは11位と伊藤選手と石川選手に次ぐ日本女子3番手に入るなど、団体での活躍が期待できるとして団体の代表に内定しました。
女子日本代表監督「ダブルスとシングルス 両方活躍できる」
平野美宇選手について女子日本代表の馬場美香監督は「石川佳純選手とペアを組んだ女子ダブルスで去年、アジア選手権銅メダル、ワールドツアーでも準優勝や3位など好成績を残している。さらにシングルスでも2017年のアジア選手権で中国選手を破って優勝、去年の世界選手権でもベスト8に入っている。目標とする『打倒・中国』に向けて、ダブルスとシングルスの両方で活躍できるという点から平野選手がいちばん最適だと考えた」と選考理由を話しました。
ミックスダブルスは水谷・伊藤ペア
このほか東京オリンピックからの新種目、ミックスダブルスの日本代表には水谷選手と伊藤選手のペアが内定しました。水谷選手と伊藤選手のペアは去年12月のワールドツアー、グランドファイナルで準優勝を果たすなど安定した成績を残しています。
男子日本代表監督「伊藤の変幻自在 水谷の安定性がマッチ」
水谷隼選手と伊藤美誠選手のペアについて、男子日本代表の倉嶋洋介監督は「伊藤選手の変幻自在のプレーと水谷選手の安定性がペアとしてマッチし、高い安定感と爆発力を生み出している。実力と実績などからも日本ペアでもっともメダルに近い」と選考理由を説明しました。
  当初はエントリー直前のことし5月ごろに選ぶことにしていましたが、倉嶋監督は「東京オリンピックに向けて、コンビネーションや戦術面などをできるだけ時間をかけて磨き上げていく必要がある。男女3人ずつの内定選手の中からペアを決めるにあたり、実力や実績などを考えても、このペアで今後も考えは変わらないと判断した」とこのタイミングで決定した理由を話しました。
張本「金メダルだけを目指して頑張る」
東京オリンピック、男子シングルスと男子団体の代表に内定した張本智和選手は「正式に発表されてまずは一安心した。いよいよ2020年がやってきたので、あとは自分がこれまでやってきたことを信じて、やるだけだ」と改めて決意を示しました。
  そして、開幕まで200日となった東京オリンピックに向けて「心をもっと強くして何があっても恐れないような気持ちを持って臨みたい。金メダルは自分が卓球を始めた頃からの夢なので金メダルだけを目指して頑張りたい。そのためには中国選手に勝つことが大事なので、誰よりも1日1日を大切にしたい」と話していました。
張本 世界ランキング5位の16歳 初出場
張本智和選手は仙台市出身の16歳。初めてのオリンピック出場です。
  得意のバックハンドを中心に、ボールが上がりきる前に瞬時に打ち返すスピードのある攻撃が持ち味です。
  中国出身で卓球選手だった両親のもと2歳から競技を始め、小学生以下の全日本選手権では男子で史上初となる1年生から6年生まで6連覇を達成して注目を集めました。
  2017年からシニアの大会に本格的に参戦し、世界選手権で史上最年少となる13歳でベスト8に進出したほか、ワールドツアーの男子シングルス、史上最年少優勝を果たすなど一気に頭角を現しました。
  2018年にはリオデジャネイロオリンピックの金メダリスト、馬龍選手など中国のトップ選手を続けて破り、ワールドツアー、グランドファイナルではシングルスで史上最年少優勝を果たすなど快進撃を見せました。
  去年はランキングが下の相手に受け身になって取りこぼすなど思うような結果を残せない時期がありましたが、11月の国際大会で中国の強豪選手に競り勝って3位に入ったり、先月の男子のワールドカップでは再び、金メダリストの馬選手を破って準優勝したりするなど調子を上げてきました。
  今月の世界ランキングは日本男子トップの5位となり、シングルスと団体の代表に内定しました。
丹羽「2大会連続メダル目指す」
東京オリンピック、男子シングルスと男子団体の代表に内定した丹羽孝希選手は「東京オリンピック代表を目指しプレーを続けてきた。うれしく思うのと同時に2大会連続メダル獲得を目指し、より一層努力し、よい結果が残せるよう頑張りたい」とコメントしています。
丹羽 3大会連続の出場
丹羽孝希選手は北海道出身の25歳。3大会連続のオリンピック出場です。
  身長1メートル62センチと小柄ですが、卓球台の近くに立って速いタイミングで打ち返すスピードを生かした攻撃と相手の意表を突く独創的なプレーが持ち味です。
  17歳の時にジュニアの世界選手権で優勝するなど早くから国際舞台で活躍し、前回のリオデジャネイロオリンピックでは、男子団体で銀メダルを獲得しました。
  東京オリンピック、男子シングルスの代表争いでは去年4月のアジアカップで3位、続く世界選手権でベスト8に入るなど順調な滑り出しを見せましたが、それ以降の国際大会では7大会連続で1回戦敗退と苦しい時期が続きました。
  それでも終盤は調子を戻し、11月のワールドツアー、オーストリアオープンでベスト8に入り、男子ワールドカップでも準々決勝に進んで選考ポイントで水谷隼選手を逆転しました。
  そして今月の世界ランキングは15位と張本智和選手に続く日本男子2番手に入り、シングルスと団体の代表に内定しました。
伊藤「3種目とも金メダル目指す」
東京オリンピック、女子シングルスと女子団体、そしてミックスダブルスの3種目で代表に内定した伊藤美誠選手は「ますます気が引き締まったし、もっと実力を上げたいと思うようになった。団体の経験はあるが、シングルスとミックスダブルスは初めてなので、どんな大会になるのかすごく楽しみだ」と話しました。
  また、ともに静岡県磐田市出身で同じ卓球クラブの出身でもある水谷隼選手とペアを組むミックスダブルスについて「小さい頃から性格などお互いに知っているので、年齢は離れているが、私も水谷選手に意見が言える。まだ何日間も一緒に練習ができていないので、ワールドツアーにたくさん出場しながら練習をしたい」と話しました。
  そして『打倒・中国』を掲げる東京オリンピックに向けて、「中国選手にライバルとして見てもらえるようにはなってきたが、もっともっと怖がってもらえる選手になりたい。目の前の試合に集中するのが自分らしいと思うので、1戦1戦を戦い抜いてオリンピックにつなげていきたい。出るからにはしっかり3種目とも金メダルを目指して頑張りたい」と力強く意気込みを話しました。
伊藤 石川や平野大きく引き離しシングルスで初内定
伊藤美誠選手は静岡県出身の19歳。オリンピックは2大会連続の出場ですが、シングルスでは初めての代表内定です。
  スマッシュを軸とした速攻が持ち味で、通常は高く浮いたチャンスボールに使うスマッシュをラリーの中の低いボールでも果敢に打ち込みます。
  さらにラケットを自在に操る独創的な技も得意としています。
  2歳で卓球を始め、10歳のときに出場した全日本選手権の女子シングルスで史上最年少勝利を挙げるなど幼い頃から注目されてきました。
  国際大会でも早くから活躍し、ワールドツアーでは2014年に同い年の平野美宇選手と組んだドイツオープンの女子ダブルスで、翌年の2015年にはドイツオープンの女子シングルスで、それぞれ史上最年少優勝を果たすなど次々と最年少記録を塗り替えてきました。
  15歳で出場したリオデジャネイロオリンピックでは女子団体の銅メダル獲得に貢献し、オリンピックの卓球で最年少のメダリストとなりました。
  東京オリンピック、女子シングルスの代表争いでは去年10月以降に出場した国際大会で中国のトップ選手を破るなど続けて好成績を残し、選考ポイントで石川佳純選手や平野選手を大きく引き離して独走しました。
  今月の世界ランキングは日本女子トップで自己最高となる3位となり、シングルスと団体の代表に内定しました。
石川「いちばん強い自分で戦えるようにしたい」
東京オリンピック、女子シングルスと女子団体の代表に内定した石川佳純選手は「女子チーム最年長で出場するオリンピックは今回が初めてなので、今までとは違う緊張感があると思うが、それをパワーに変えて、レベルアップして本番を迎えたい。強いチームにするためにはチームワークもすごく大事になるので、最年長としていいチームワークで本場のコートに立てるようにしたい。東京オリンピックでプレーできることをすごく幸せに思うし、最高のプレーをするために、今からしっかり準備していちばん強い自分で戦えるようにしたい。シングルスはメダル獲得、団体は金メダルを目指して頑張りたい」と話していました。
石川 土壇場で逆転しシングルスに内定
石川佳純選手は山口県出身の26歳。3大会連続のオリンピック出場です。
  左利きで強烈なフォアハンドのドライブが持ち味で、ラリーでの得点力の高さも強さを支えています。
  卓球選手だった両親の影響で7歳から卓球を始め、全日本選手権の女子シングルスでは高校3年の時に初優勝し、これまでに4回優勝しています。
  オリンピックでは初出場だった2012年のロンドン大会で日本卓球史上初のメダルとなる女子団体の銀メダル獲得に貢献し、2016年のリオデジャネイロ大会でも女子団体で銅メダルと、2大会連続でメダルを獲得しています。
  去年前半の国際大会では結果を残せず、東京オリンピック、女子シングルスの代表争いで遅れを取りました。
  しれつな競争が続く中、確実性を重視したミスの少ない戦い方からリスクを負ってでも果敢に攻める攻撃的なプレースタイルに変えることを決め、去年7月のワールドツアー、オーストラリアオープンで世界1位の中国選手を破りました。
  そして先月、カナダで行われた国際大会の決勝で、代表を争う平野美宇選手に勝って土壇場で平野選手を選考ポイントで逆転しました。
  そして今月の世界ランキングは9位と伊藤美誠選手に続く、日本女子2番手に入り、シングルスと団体の代表に内定しました。


TOKYO2020
https://tokyo2020.org/jp/games/sport/olympic/modern-pentathlon/

オリンピック競技
近代五種
(競技ごとに身体を切り替える。多彩な技術と高い戦略性が求められるスポーツ。)
競技概要
1人の選手が1日の間に、フェンシング、水泳、馬術、レーザーラン(射撃、ラン)というそれぞれに全く異質な5種類の競技に挑戦する、万能性を競う複合競技。「キング・オブ・スポーツ」とも呼ばれる。
古代オリンピックで行われたペンタスロン(五種競技)にならい、近代オリンピックを提唱したクーベルタン男爵が「近代オリンピックにふさわしい五種競技を」を考案したもので、自ら「スポーツの華」と称したと言われている。ヨーロッパでは王族・貴族のスポーツとも呼ばれて人気がある半面、さまざまな競技施設・競技用具を要することから競技人口が伸び悩んでいたが、国際近代五種連合の様々な取り組みにより、加盟国が近年では100か国を超えるなど地域的には広がりが見えてきた。
オリンピックの正式競技となったのはストックホルム1912大会からであり、ヘルシンキ1952大会からバルセロナ1992大会までは個人競技の他、団体競技も実施されていた。シドニー2000大会からは女子種目が加わっている。
当初は1日に1種目、計5日間にわたって競技が行われたが、アトランタ1996大会から1日ですべての種目を行うようになった。
種目
個人(男子/女子)
秀でた体力と強い精神力を持ち、自らをコントロールできた選手のみが栄冠に輝く
1日1種目、計5日間にわたって行われていたころは、「王族・貴族のスポーツ」とも言われるような優雅さもあったが、5種類を1日で行うようになると一転、心身ともに限界まで追い込まれる、まさに万能性が問われる競技となった。
1.フェンシングランキングラウンド(エペ)
相手の全身に対して突きを繰り出す「エペ」で戦う。1分間1本勝負で総当たり戦を行い、勝率によって得点が与えられる。静かな対峙から相手の意図を察知し、駆け引きの中での一瞬のスキをついて剣で攻撃するが、目にも止まらぬその攻撃は最新テクノロジーによってしか判定できないほどの速さをもつ。短時間に次々と試合を行うため、選手は1試合ごとの瞬発力の他、途切れない集中力と自己の迷いを断ち切る勇気が必要とされる。
2.水泳(200m自由形)
水中という体に大きな抵抗がかかる環境で、全身の骨格及び筋肉を効率よく動かし続けて200メートルを泳ぎ切る速さを競う。フェンシングで最も強く求められるのが瞬発力ならば、水泳で必要とされるのは水の抵抗を回避しつつ効率よく推進力を得る技術に裏付けされたパワーと持久力である。200メートルを泳ぐのに要したタイムによって得点が与えられる。
3.フェンシングボーナスラウンド(エペ)
フェンシングランキングラウンドの下位選手から順に30秒1本勝負でスピード感あふれる試合進行が行われる。ランキングラウンドとボーナスラウンドの合計点がフェンシングの得点となる。
4.馬術(障害飛越)
貸与された馬を操り、制限時間内に競技アリーナに設置された様々な色や形の障害物を飛越しながらコースを周る。単体競技としての馬術は、長年共に練習し息を合わせた自らの馬に乗って競技を行うが、近代五種においては初めて対面する馬と短時間で信頼関係を築きながら障害と対峙しなければならない。そのためこの種目では、馬との繊細なアプローチによるコミュニケーションを図り、確固たる信念と粘り強さや柔軟さ、焦りを表に出さず冷静さを保つ精神力なども必要とされる。この種目のみ、得点は減点方式で計算される。
5.レーザーラン(射撃5的+800m走を4回)
これまでの3種目の得点を1点=1秒にタイム換算し、時間差を設けて上位の選手からスタート。射撃とランニングを交互に4回行い、着順を競う。射撃はレーザーピストルを使い、10メートル離れた場所から直径約6センチメートルの標的にレーザーを5回命中させるのだが、5回命中するまでは50秒の制限時間の間、撃ち続けなければならない。ランニングは800mのコースを走行する。長い距離を走った直後、瞬時に全身の動きを静止させて息を整え、精密な射撃動作を行う難しさを想像してみよう。動から静、静から動への状態変化の激しさを思えば、この種目がいかに自身の身体的・精神的コントロール能力を要求されているかがわかる。静と動の切り替えの難しさと毎回の射撃での順位の入れ替わりが見どころだ。このレーザーランでフィニッシュした着順が競技全体の最終順位となる。
  それぞれに固有の技術と理論を必要とされる個々の種目をマスターするだけでなく、競技の全体像を常に頭で描き、自分の体力を計算しながら、種目が変わるごとに求められる状態に体を切り替えていく。体力に加えて強い精神力で自分の身体をコントロールできた選手のみが栄冠手にすることができる、まさに「キング・オブ・スポーツ」であり、全スポーツの頂点を目指す競技がこの近代五種といえる。
  長時間におよぶ競技だが、観客は最後までその順位を確信することはできない。なぜなら、挑戦する種目が多種にわたる上、ハイレベルな5種目の能力の中に、更に得意種目を持つ選手同士の戦いが繰り広げられ、順位が最後まで入れ替わり続けるからだ。

ヨーロッパを頂点にメダル獲得国の変遷が競技地域の拡大を示す
  オリンピックでの金メダル獲得上位には西欧・東欧諸国が名を連ねる。リオデジャネイロ2016大会までで最もメダルを獲得しているのはハンガリーで、それにスウェーデン、ロシア、ポーランド、イギリスなどが続く。この競技におけるヨーロッパ勢の強さは他の競技にも類を見ない。その中にあって、アレクサンドル・パリギン(カザフスタン)がアトランタ1996大会で初めてヨーロッパ勢以外初となる金メダルを獲得したことが話題となった。近年ではメダリストにオーストラリア、メキシコ、中国などの選手が名を連ねるようになり、少しずつ競技地域が広がってきていることが伺える。また、近年は新興国もメダルを狙える位置にきており、韓国などがこの競技の重点的強化に取り組み、世界ランキング上位に選手を送り込むようになっている。
  ヨーロッパ内の勢力図も時代によって変化をみせている。男子では、オリンピック正式競技となってからの数大会はスウェーデン勢がほぼ全てのメダルをさらったが、シドニー2000大会からの5大会でロシアの選手が金メダル4つ、チェコの選手が金メダル1つと東欧勢が金メダルを独占中だ。東京2020大会では、ロシアを筆頭とする東欧勢にライバル心を燃やすイギリス、フランス、イタリア等の西欧勢の巻き返しにも期待したい。
  女子では、イギリスが金メダル・銅メダルを獲得したシドニー2000大会を含め4大会で表彰台に立ち続けてきたが、リオデジャネイロ2016大会で初めて全てのメダルを他国に譲った。世界ランキング上位はヨーロッパ勢が中心だが、オリンピックのメダリストには近年ブラジルやオーストラリアの選手が顔を見せ、彩りを加えている。こうした新興勢力がヨーロッパ勢にどこまで迫ることができるかが注目だ。
<日本>
  日本はローマ1960大会からバルセロナ1992大会までは毎大会出場していたが、アトランタ1996大会以降選手を送り出すことができなくなっていた。しかし北京2008大会に日本選手として16年ぶりに村上佳宏選手が出場を果たすと、続くロンドン2012大会では男子1名、女子2名が、リオデジャネイロ2016大会でも男子2名、女子1名が出場し、近年では、2018ワールドカップファイナル大会の女子個人において山中詩乃選手が第6位に入賞するなど、東京2020大会でのメダル獲得を狙える位置に来ている。
  その背景には、最近までは競技の内容や用具の性質から自衛隊や警察出身の選手がほとんどであったが、一般の人々が使用のしやすい用具にルールが改正されるなど、一般の人々の間で競技人口が広がりつつあることが挙げられる。また、日本近代五種協会も、水泳・レーザーランからなる「近代3種」を積極的に推進するなど、一般の人々への普及に努めており、選手層の拡大によって今後オリンピックでの活躍が期待されている。


近代オリンピック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


近代オリンピック: Olympic Games)は、国際オリンピック委員会(英:IOC)が開催する世界的な総合スポーツ大会。1994年から夏季大会冬季大会の各大会が4年に1度、夏季大会は西暦で4の倍数の年、冬季大会は4の倍数でない偶数の年で2年ずらして開催されるので、2年に1度開催されることになる。
日本語ではオリンピック、またそのシンボルマークから五輪と呼ぶこともある。
概 要
  19世紀末のパリ大学ソルボンヌ大における会議でフランスピエール・ド・クーベルタン古代ギリシャオリンピアの祭典をもとにして世界的なスポーツ大会を開催する事を提唱し、決議された。
  夏季と冬季に大会があり、夏季オリンピック第1回は、1896年にアテネギリシャ)で開催され、2度の世界大戦による中断を挟みながら継続されている。冬季オリンピックの第1回は、1924年にシャモニー・モンブラン(フランス)で開催された。1994年以降は、西暦が4で割り切れる年に夏季オリンピックが、4で割って2が余る年に冬季オリンピックが開催される(FIFAワールドカップが開催される年と同じ)。1994年のリレハンメル大会より、夏季大会と冬季大会が2年おきに交互開催するようになった。
  冬季オリンピックが始まった当初は夏季オリンピックの開催国の都市に優先的に開催権が与えられてきたが、降雪量の少ない国での開催に無理が生じることから1940年代前半に規約が改正され、同一開催の原則が廃止された(1928年アムステルダム大会時の際、オランダでは降雪量不足で雪山が無く、会場の確保困難であったことからこの年の冬季大会はサンモリッツスイス)で開催された)。
  大会の公用語はフランス語英語であるが、フランス語版と英語版の規定に相違がある場合はフランス語を優先するとして、フランス語を第1公用語とする事を明らかにしている。現在は、フランス語、英語の他、開閉会式等では開催地の公用語も加える場合がある。
  1988年ソウル大会以降、パラリンピックとの連動が強化され、オリンピック終了後、同一国での開催がおこなわれている。
歴 史
アマチュアリズムを基本とし、古代の平和の祭典の復興を目指したオリンピックであるが、二度の世界大戦やミュンヘン大会におけるテロ事件、冷戦下でのアフガニスタン紛争に伴う東西のボイコット合戦など時々の国際政治の影響は大きい。特にヒトラー政権下による1936年のベルリン大会はオリンピックそのものが利用された色彩が強く、聖火リレーのルートを後日ドイツ国防軍がそのまま逆進したとされたり、ナチズムに対する批判をかわすために一時的にユダヤ人政策を緩和したりするなど、政治が大きく影を落としたものとなっている。なお、夏季大会において第1回大会から全て参加しているのは、ギリシャ・イギリス・フランス・スイスオーストラリアの5ヶ国のみである。
  ギリシャによる開催は、1896年と2004年が正規のものとされている。第1回大会の十年後、1906年アテネ中間大会が唯一、例外的に開催され、開催事実も記録も公式に認めてメダル授与も行っている。しかし、4年に1度のサイクルから外れた開催であったため、後にこれはキャンセルとされ現在では正規の開催数に計上されておらず優勝者もメダリスト名簿から外され登録されてはいない。
(各期毎の概略は、以下を参照。)
黎明期
クーベルタンの提唱により、第1回オリンピックを1896年ギリシャ王国アテネで開催することになった。資金集めに苦労し、会期も10日間と短かったが、バルカン半島の小国の一つという国際的地位をいっそう向上させたいというギリシャ王国の協力もあり大成功に終わった。しかし、1900年のパリ大会、1904年のセントルイス大会は同時期に開催された万国博覧会の附属大会に成り下がってしまい、賞金つきの競技(1900年)、キセルマラソンの発覚(1904年)など大会運営にも不手際が目立った。1908年のロンドン大会、1912年のストックホルム大会から本来のオリンピック大会としての体制が整いだした。1908年のロンドン大会ではマラソンの走行距離は42.195kmであったがこれが1924年パリ大会以降固定され採用されている。この時期には古代オリンピックに倣いスポーツ部門と芸術部門のふたつ競技会が開催されており、クーベルタンも1900年パリ大会で芸術部門で金メダルを獲得している。
発展期
第一次世界大戦で1916年のベルリン大会は開催中止となったが、1920年のアントワープ大会から再開され初めてオリンピック旗が会場で披露された。この時期は、選手村マイクロフォン(1924年)、冬季大会の開催(1924年)、16日前後の開催期間(1928年)、聖火リレー(1936年)など、現在の大会の基盤となる施策が採用された時期である。この時期からオリンピックは万博の添え物という扱いから国家の国力を比べる目安にとして国際社会から認知されるようになり「国を挙げてのメダル争い」が萌芽した。この様子は1924年のパリ大会を描いたイギリス映画『炎のランナー』に詳しい。開催国のほうもオリンピックを国際社会に国力を誇示する一大イベントだと認識するようになりオリンピックが盛大になり、それを国策に使おうとする指導者が現れ、1936年のベルリン大会では当時のナチス政権は巧みに国威発揚に利用した。聖火リレーやオリンピック記録映画の制作などの劇的な演出もこのとき始まった。しかしその後、第二次世界大戦でオリンピックは2度も流会してしまうこととなった。
女性の参加
近代オリンピックで初めて女性の参加が認められた競技は、1900年の第2回パリ大会でのテニスゴルフである。その後セントルイス大会ではアーチェリーロンドン大会ではアーチェリー・フィギュアスケート・テニス、ストックホルム大会ではダイビング水泳・テニス、アントワープ大会ではダイビング・フィギュアスケート・水泳・テニスと変わったが、これらはいずれも大会を運営する中産階級の男性が許容できる「女性らしい」競技であった。クーベルタンは「体力の劣る女性の参加はオリンピックの品位を下げることにつながる。」と女性の男性的競技の参加に否定的だった。アリス・ミリア1919年に女子の陸上競技の参加を国際オリンピック委員会に拒否されると、1921年国際女子スポーツ連盟を組織し、1928年アムステルダムオリンピックで5種目ではあったが陸上競技が採用された。
拡大期
第二次世界大戦が終結し、1948年ロンドンでオリンピックが再開されたが、敗戦国の日本とドイツは招待されなかった。また1948年のロンドン大会から芸術部門が廃止され、スポーツ部門のみとなった。これによりオリンピックは「古代ギリシャの権威を身にまとった世界屈指の国際的なスポーツ競技大会」としての性格を確立することになった。1952年のヘルシンキ大会よりソビエト連邦(以下ソ連)が初参加し、オリンピックは名実と共に「世界の大会」とよばれ、同時に東西冷戦を象徴する場となりアメリカとソ連のメダル争いは話題となった。だが、2つの中国問題(中国と台湾)、ドイツ問題(東西ドイツ)など新たな問題点も浮かび上がってきた。そして航空機の発達により欧米のみに限られていたオリンピック開催地を世界に広める結果となり、初めての南半球での開催となる1956年メルボルン大会(オーストラリア)、初めてのアジアでの開催となる1964年東京大会(日本)とヨーロッパと北米以外の新たな地域からの開催地が仲間入りした。
オリンピック冬の時代
オリンピックが世界的大イベントに成長するに従って政治に左右されるようになると、1968年のメキシコシティ大会では黒人差別を訴える場と化し、1972年のミュンヘン大会ではアラブのゲリラによるイスラエル選手に対するテロ事件まで起きた(ミュンヘンオリンピック事件)。1976年のモントリオール大会になると、ニュージーランドのラグビーチームの南アフリカ遠征に反対してアフリカの諸国22ヶ国がボイコットを行った。そして、1980年のモスクワ大会ではソ連のアフガニスタン侵攻に反発したアメリカ・西ドイツ・日本などの西側諸国が相次いでボイコットを行った。1984年ロサンゼルス大会ではソ連と東側諸国が報復ボイコットを行ない、参加したのはソ連と対立していた中国ルーマニアだけだった。中でも、イラン革命後のイラン・イスラム共和国はモスクワとロサンゼルス双方のオリンピックをボイコットしている。
オリンピックが巨大化するに従って財政負担の増大が大きな問題となり、1976年の夏季大会では大幅な赤字を出し、その後夏季・冬季とも立候補都市が1〜2都市だけという状態が続いた。
商業主義
1984年のロサンゼルス大会は画期的な大会で、大会組織委員長に就任したピーター・ユベロスの指揮のもとオリンピックをショービジネス化し、結果として2億1500万ドルの黒字を計上した。スポンサーを「一業種一社」に絞ることにより、スポンサー料を吊り上げ聖火リレー走者からも参加費を徴収することなどにより黒字化を達成したのである。その後「オリンピックは儲かる」との認識が広まり立候補都市が激増し、各国のオリンピック委員会とスポーツ業界の競技レベル・政治力・経済力などが問われる総力戦の様相を呈するようになり、誘致運動だけですら途方もない金銭が投入されるようになってゆく。
1989年12月のマルタ会談を以て冷戦が終結してからオリンピックへの冷戦の影響は減り、共産圏と旧共産圏のステート・アマも減ったがその反面ドーピングの問題や過度の招致合戦によるIOC委員に対する接待や賄賂など、オリンピックに内外で関与する人物・組織の倫理面にまつわる問題が度々表面化するようになった。招致活動や関連団体への政治家の参入も増えている。
北京大会(+約10億元)やロンドン大会(+約3000万ポンド)は、黒字となり商業的には成功した。
一方でIOC加盟、非加盟にかかわらず、ほとんどの国際競技連盟主催の大会で会場広告は許されておりパラリンピックでも許されるようになったが、オリンピックではかたくなに禁止されている。広告収入がないだけでなく、オリンピック開催時の会場常設広告費の補償や撤去費、復元費は開催都市の負担を増している。
アマチュアリズムの崩壊とプロ化
アマチュアリズムの根底には「スポーツは貴族のもの」という階級主義があると考える人も多くいて世界に反階級主義が広がる中、アマチュアリズムはだんだんと軽んじられてきた。アマチュアリズムを徹底するとオリンピックは働かないでもスポーツに専念できる資産家ほど活躍できる状況になってしまうのであった。
一方で共産圏、旧共産圏の国や日本がスポーツアスリートを公務員として雇ったり、日本ではスポーツに専念している実質のプロ選手を企業が雇うステートアマチュア、企業アマチュアが横行しアマチュアリズムを進めるにはステートアマチュア、企業アマチュアをやっていない国からの不満が抑えられない状況になっていた。
1974年ウィーンでのIOC総会においてオリンピック憲章からアマチュア条項が削除されプロ選手の参加は各競技の国際競技連盟に任されることになった。
IOC内での「オリンピックを最高の選手が集う場にしたい」という意志と商業主義の台頭もあり、プロ選手の参加は促され、1992年のバルセロナ大会ではバスケットボール競技でアメリカのNBA所属の選手による「ドリームチーム」が結成され、大きな話題となった。
アジェンダ2020
21世紀に入ってから、オリンピックの開催地は2008年が北京(中華人民共和国)、2016年が南米初のリオデジャネイロ(ブラジル)といったBRICs各国に広まる。一方で、開催国の負担する費用の高騰化が敬遠され、立候補都市数は1997年入札の2004年大会時の12都市をピークに漸減しており、2010年代からは2~3都市で推移している。2017年入札の2024年大会では立候補都市がパリとロサンゼルスのみに留まり、IOCはオリンピック憲章の規約(開催の7年前に開催都市を選定する)に反し、2017年に2024年大会の開催地をパリに、2028年大会の開催地をロサンゼルスに割り振る決定を下した。
オリンピックが再び1980年代以前の冬の時代に戻ることを回避するための改革として、トーマス・バッハ第9代会長を中心に40項目の改革案「オリンピック・アジェンダ2020」が発案され、2014年12月のIOC臨時総会で採択された。その一つに参加選手数を夏季大会では約1万500人に抑えるポリシーがある(競技数28の現行上限を撤廃して種目数は約310に)。1984年のロサンゼルスが6829人(221種目)だったが、2008年の北京では10942人(302種目)まで増大していた。他にも、開催候補地の負担を減らすことや、八百長防止と反ドーピング活動のための資金提供を行うことなどが、盛り込まれた。
開催都市(「オリンピックの開催地選考」も参照)
開催都市の多くが北半球の都市である。南半球では冬季大会の開催が皆無、夏季大会もオーストラリアメルボルンで開かれたメルボルンオリンピック(1956年)、同じくオーストラリアのシドニーで開催されたシドニーオリンピック(2000年)、ブラジルリオデジャネイロで開催されたリオデジャネイロオリンピック(2016年)の3大会のみである。また、これまでアフリカで開催されたことはない。
開催を行うに際しては、各国・地域でオリンピックの開催を希望する自治体からの審査・ヒヤリングを各国・地域オリンピック委員会が行い、まずその国・地域内でのオリンピック開催候補地1箇所を選ぶ。その候補地を国際オリンピック委員会に推薦し正式に立候補を行い、国際オリンピック委員会総会において、委員会理事による投票で過半数を得ることが必要である。ただし投票の過半数を満たしていない場合、その回の投票における最下位の候補地を次の投票から除外する仕組みで繰り返し過半数が出るまで投票を繰り返す(最終的に2箇所になったところで決選投票となる)。
シンボル
近代オリンピックの象徴でもあるオリンピックのマーク(オリンピックシンボル)は、クーベルタンが考案し世界5大陸を5つの重なり合う輪で表現したものである。色については、背景の白とこの5色の計6色で、参加国の国旗に使われている色が少なくとも一つは含まれているように選定された。5つの重なり合う輪はまた、平和への発展を願ったものである。
なお、このオリンピックマークは1914年にパリで開催されたIOCの創設20周年記念式典で披露され、1920年のアントワープ大会から使用されているが、木綿で作られたオリンピック旗は一度盗まれ1980年のモスクワ大会では閉会式でアメリカにオリンピック旗が伝達されず次の大会ではレプリカを使用された出来事があり、そして1988年のソウル大会閉会式から合成樹脂のオリンピック旗が使われている。
式典(詳細は「オリンピックの式典」を参照)
開会式(「オリンピックの式典」および「Category:オリンピック開会式」も参照)
  開会式では、オリンピック賛歌を演奏することやオリンピック旗掲揚、開催国の国歌斉唱または演奏、走者達のリレーによる聖火点火、そして平和の象徴のが解き放たれることがオリンピック憲章で規定されていた。しかし、聖火台で鳩を焼いてしまったソウル大会での一件や、外来生物への危惧や鳩の生息できる環境ではない場所(特に冬季オリンピック)でオリンピックが行われる事もあるなどの理由から動物愛護協会の反対もあり、1998年の長野大会からは風船やモニター映像、ダンスなどによる鳩飛ばし表現が恒例になった。2004年版以降のオリンピック憲章では、鳩の使用についての規定も削除された。ロンドン大会では、鳩のコスチュームをまとった人々が自転車に乗って登場し、そのうちの一人がワイヤーアクションで空中へ上昇した。
  開会式の入場行進はオリンピックの発祥地であるギリシャの選手団が先導し、その後参加国は開催国の言語順に入場し、最後に開催国の選手団が入場する。ギリシャのアテネが開催地となった2004年は、まずギリシャの旗手のみが先導して入場し、最後にギリシャの選手団が入場していた。
開会宣言はオリンピック憲章55条3項により以下のとおり。
夏季オリンピック
私は、第○回近代オリンピアードを祝し、オリンピック(開催都市名)大会の開会を宣言します。
冬季オリンピック
私は、第○回オリンピック冬季競技大会(開催都市名)大会の開会を宣言します。

使用される言語は開催国の任意であるが、内容の改変、アドリブは認められない。2002年ソルトレークシティオリンピックではジョージ・W・ブッシュ大統領が「(オリンピック開催国に選ばれたことを)栄誉とし、(その成功に)専心しつつ、かつ(その機会を得たことに対する)感謝の念に満ちたこの国を代表し(On behalf of a proud, determined and grateful nation...)」の一節を付け加えて開会宣言したが、これはオリンピック憲章違反である。
また、開催国国家元首による開会宣言の直後にその大会ごとのファンファーレが演奏されることが通例となっている。1984年のロサンゼルス大会のファンファーレ(ジョン・ウィリアムズ作曲)は世界的に有名となった。なお、あくまでその大会ごとのファンファーレであって、オリンピックの公式ファンファーレは存在しない。なお、夏季大会では試合日程の関係で開会式の前に競技を開催するもの(例えばサッカーなど)がある。
競技種目(詳細は「オリンピック競技」を参照)
大会の継続的運営と商業主義
大会の大規模化とともに開催に伴う開催都市と地元政府の経済的負担が問題となったが、ユベロスが組織委員長を務めた1984年のロサンゼルス大会では商業活動と民間の寄付を本格的に導入することによって、地元の財政的負担を軽減しオリンピック大会の開催を継続することが可能になった。それを契機とし、アディダス電通などを始めとした企業から一大ビジネスチャンスとして注目されるようになった。
元々、オリンピックは発足当初からアマ選手のみに参加資格を限って来たが、旧共産圏(ソ連やキューバなど)のステートアマ問題などもあり、1974年にオーストリア首都ウィーンで開催された第75回IOC総会で、オリンピック憲章からアマチュア条項を削除した。さらに観客や視聴者の期待にも応える形で、プロ選手の参加が段階的に解禁されるようになった(当初はテニスなど限られていたが、後にバスケットボールサッカー野球などに拡大)。
1984年ロサンゼルス大会の後、フアン・アントニオ・サマランチ主導で商業主義(利権の生成、放映権と提供料の高額化)が加速したと言われたことがあり、またかつて誘致活動としてIOC委員へ賄賂が提供された事などが問題になったことがある。さらには、年々巨大化する大会で開催費用負担が増額する傾向があったがジャック・ロゲ会長の代になり、これまで増え続けていた競技種目を減らし、大会規模を維持することで一定の理解を得るようになった。
なお、現在のIOCの収入構造は47%が世界各国での放送権料で、また45%がTOPスポンサーからの協賛金、5%が入場料収入、3%がオリンピックマークなどのライセンス収入となっており、このうち90%を大会組織委員会と各国オリンピック委員会、各競技団体に配布する形で大会の継続的運用を確保している
過熱化する招致合戦と賄賂問題
1988年大会は有利と言われていた名古屋を抑えてソウルが開催地に選ばれたが、その裏ではソウル関係者のIOC委員への過剰な接待がなされていたとされる[41]。1998年には、ソルトレークシティ大会の組織委員会が、カメルーンのIOC委員の子どもの奨学金を肩代わりしていた贈賄事件が発覚。翌1999年には、オーストラリア大会の招致責任者がウガンダとケニアのIOC委員に金銭を支払っていたことも発覚した。これを受け、複数のIOC委員が除名された。2017年には、ブラジルオリンピック委員会のカルロス・ヌズマン会長が、リオデジャネイロ大会招致にあたりIOC委員に金銭を支払っていたとして逮捕され、ブラジル検察によって起訴されている。またブラジル検察は、東京大会招致委員会からIOC関係者への送金についても明らかにし、買収目的だったと指摘している。ただし、開催費の高騰から、近年は立候補都市が減少している。
莫大な開催費
1976年のモントリオール大会では大幅な赤字を出し、2006年までの30年間にわたり特別税を徴収し返済を行った。また2004年のアテネ大会では施設建設費の多くを国債で賄った為、2010年のギリシャ危機の一因ともなった。前述のとおり、こうした莫大な開催費用が敬遠され、近年は立候補都市が減少している。
スポンサーやテレビ局への優遇
1984年のロサンゼルス大会からは商業主義を取り入れることとなった。この方式は成功したが、一方で、IOCが、競技者よりも、金銭を提供するテレビ局やスポンサーを優遇する問題が生じている。2008年の北京大会ではアメリカのテレビ局NBCの意向で、アメリカでの視聴率が取りやすいように(北京の午前はアメリカの夜のゴールデンタイムになるため)一部の競技の決勝が午前中に開催された。2018年の平昌大会ではその傾向が顕著になりスキージャンプ競技は深夜の風の強いコンディションで行われ、更に普通夕方~夜に行われるフィギュアスケートは午前から競技開始と異例の競技時間となった。2020年の東京大会でもNBAやNFLなどアメリカ国内の他プロスポーツとの兼ね合いから開催時期を7~8月に設定した結果、後に猛暑から選手の健康を守るという観点で開催9ヵ月前にも関わらず、男女マラソンや競歩の開催地を東京から札幌市に移す一因にもなった。後述のアンブッシュ・マーケティング規制は、スポンサーにのみオリンピックへの言及を許し、一般企業がオリンピックを応援することを規制しようとする試みである。
ボランティアという無料労働
大会の運営には、数万のボランティアが動員される。IOCも大会ボランティアの必要性を認めており、開会式あるいは閉会式にはボランティアへの謝意が示される。しかしボランティアは無報酬であり、さらに開催地への滞在費などは自己負担であり、長期にわたって拘束される。そのため2016年リオデジャネイロオリンピックでは5万人のボランティアのうち1万5000人が欠勤した。その理由は過酷な労働条件が「参加するに値しない」と判断されたためであった。
著述家の本間龍は、現在の商業五輪において、様々な労働条件を付帯した無償ボランティアを募集することは、自発性、非営利性、公共性が求められるボランティアの本来の趣旨に反していると指摘し、「善意で集まってくるボランティアを徹底的に使役しようとしている、「五輪という美名のもとにあらゆる資格の価値を無視し、すべて無償で調達しよう」としているとして批判している。また、2020年東京五輪組織委員会のボランティア募集の呼びかけに応じた教育機関や医療関係団体が、学生や加盟者にボランティア参加要請することについては、「思慮がない」「無責任」と評している。
政治利用の問題
最初にオリンピックを政治的に利用したとされるのは1936年のベルリン大会の際のヒトラーであるが、戦後オリンピックが世界的なイベントとして認知されると、国威発揚のために政治的に利用する国が多くなった。オリンピック憲章ではオリンピックの政治的利用は禁止とされているが身近な例では金メダルをとった選手の表彰式の際、国歌が流れ、国旗が掲揚される。この儀式に対して強く疑問に思ったのが、1936年のベルリン大会のマラソン競技で日本統治時代の朝鮮から「日本代表」として出場し優勝した孫基禎である。共産主義時代のソ連東欧諸国では国威発揚の為国家の元でオリンピック選手を育成し(いわゆる「ステート・アマ」)、メダルを量産してきた。共産主義が崩壊した今でもその傾向は続いており2016年のリオデジャネイロ大会の前にはロシアが国家主導で過去の大会においてドーピング行為を行ったことが判明した(ドーピング問題については後述)。アメリカ合衆国でも2002年の冬季ソルトレークシティ大会の開会式の際は前年の米国同時多発テロで崩壊したニューヨーク世界貿易センタービルの跡地から発見された星条旗が入場させている。日本の一部メディアは、2020年の東京オリンピックを「国威発揚」と位置づけるものもあった。
そして行き過ぎた政治利用は開催に反対する為のボイコットやテロを生んできた。冷戦期における先述のモスクワ大会、ロサンゼルス大会の大規模ボイコットやミュンヘン大会で発生したテロの他に1996年のアトランタ大会でもオリンピック公園を標的としたテロが発生している。また国際オリンピック委員会は世界平和の実現と、人権の尊重、差別の撲滅などを推進する「オリンピックムーヴメント」を推進することを標榜しているが、オリンピックムーヴメントの理念にそぐわない国が開催することに異議を唱える運動もしばしば起こり、2008年の北京大会では大会に反対するデモが相次いだ。また2014年ソチ冬季大会ではロシアの「ゲイ・プロパガンダ禁止法」に抗議してアメリカ、ドイツ、フランスなど欧米諸国の首脳が開会式を欠席した
ドーピング問題
1960年のローマ大会の自転車競技で競技後選手に死者がでたが、その選手は後に興奮剤のアンフェタミンを投与されていたことが判明した。これをきっかけにIOCはドーピング対策に本腰を上げる事になったが、ドーピング問題を世界に知らしめたのは1988年のソウル大会でベン・ジョンソンが100m走で世界新記録を出しながら、競技後のドーピング検査で禁止薬物のスタノゾロールが発見されて失格になってからである。その後1999年には世界アンチ・ドーピング機関(WADA)が設立されドーピングへの取り締まりが強化されたが、科学技術の進歩を背景にドーピング検査に引っかからない薬物等の開発とそれを取り締まる検査法の開発…といったイタチごっこの状態が続き、2016年のリオデジャネイロ大会の直前にはロシアが国家主導で過去の大会でドーピングを行ったとWADAより発表されてロシア選手団389人のうち118人が出場できないという事態となった。
アンブッシュマーケティング規制の問題
オリンピック委員会側が主張する問題
国際オリンピック委員会は、無関係の会社や店舗などの組織が「オリンピックを応援する」などと言うことは、実際は応援では無くオリンピックの知名度等を不正に利用する「アンブッシュマーケティング」であると称し、禁止をしている。その理由としてオリンピックの公式スポンサーのみが排他的な商業的利用権が与えられていると述べている。
他組織の見解主張
日本広告審査機構(JARO)は、「いかなる文言を使用しようとも、商業広告で2020年のオリンピック東京大会を想起させる表現をすることは、アンブッシュ・マーケティング(いわゆる便乗広告)として不正競争行為に該当するおそれがあり、JOC(日本オリンピック委員会)やIOC(国際オリンピック委員会)から使用の差し止め要請や損害賠償請求を受ける可能性がある」との見解を出しており、「東京オリンピック・パラリンピックを応援しています」という直接的な表現以外に「祝・夢の祭典」「2020円キャンペーン」など間接的に連想できる物もアンブッシュマーケティングである可能性であることを示唆している。
友利昴氏(1級知的財産管理技能士・著述家)はオリンピック委員会の規制には根拠がないことが明らかにしている。過去の裁判やトラブル事例から「キャンペーンや抗議行動の態度からうかがえる、非常に旺盛な権利保護方針の割には、実際にはなんでもかんでも訴えているわけではない」と指摘し、アンブッシュマーケティングをめぐり訴訟になった数少ない裁判では、IOC側が敗訴していることを挙げている(オーストラリア、カナダ)。また上記のJAROの見解はIOCやJOCへの忖度に過ぎないとして、(JAROが正しい法的検討をせずに)「逃げを打つのは、広告業界の指針となるべき団体として、適切な姿勢といえるだろうか」と批判している。
日本の商標権に関する規則では登録商標は同一又は類似した商品・役務の登録商標にのみ独占権があるとしており、オリンピックそのもの(大会や委員会)を示すために使うことは合法であるとしている。飲食店の屋号や表示として「オリンピックレストラン」などと表示するのは違法だが、「オリンピックを見ながら飲食しましょう」と宣伝するのは問題無いとしている(商標としての独占であり、言葉の独占では無い)。
設備の維持管理
開催に向けて土地を工面し巨額な建設費をかけて完成した競技会場及び関連施設が、大会終了後は維持管理先が決まらなかったり、再活用や運営が予定通りに進まず資金面などで維持管理が困難になる結果、レガシーとして残されずに撤去されたり廃墟化するケースがある。
TOP
TOPとは「ワールドワイドパートナー」(: The Olympic Programme)の事である。元々、オリンピックマークの商業使用権は各国のオリンピック委員会(NOC)が各々で管理をしていたが、サマランチ会長がIOCの一括管理にした事から1988年の冬季カルガリー大会と夏季ソウル大会から始まったプログラムで、オリンピックの中でも全世界的に設けられた最高位のスポンサーである。基本的には4年単位の契約で1業種1社に限定されており、毎回計9〜11社ほどが契約を結んでいる。なお、TOPにパナソニックゼネラル・エレクトリック(GE)、サムスンと同業種の企業が名を連ねているが、これはパナソニックが音響・映像機器、サムスンは無線通信機器と細分化されており、またGEはエネルギー関連、インフラ、照明、その他の電気製品などの上記と重ならないカテゴリーのスポンサーとなっているからである。
この他にも、各国のオリンピック委員会とオリンピック組織委員会が国内限定を対象とした「ゴールドスポンサー」(1社数十億円程度)、権利はゴールドスポンサーと同様だがTOPと競合しない事が条件の「オフィシャルサプライヤー/サポーター」(1社数億円程度)、グッズの商品化のみが可能な「オフィシャルライセンシー」がある。
TOPの権利
TOPは指定された製品カテゴリーの中で独占的な世界規模でのマーケティング権利と機会を受ける事ができる。また、IOCや各国オリンピック委員会、オリンピック組織委員会といった関係団体と共に商品開発などをする事も可能である。
なお、TOPはすべての大会の権利使用許可、大会放送での優先的な広告機会、大会への接待機会、便乗商法からの権利保護、大会会場周辺での商業活動、公式スポンサーとしての認知機会が与えられる。
日本との関わり
日本が初めて参加したのは、1912年に開催されたストックホルム大会である。これはオリンピックの普及に腐心したクーベルタン男爵の強い勧めによるものであるが、嘉納治五郎を初めとする日本側関係者の努力も大きかった。最初は男子陸上のみによる参加であったが、アムステルダム大会からは女子選手も参加した。アムステルダム大会から日本国の予算で選手渡航費が計上された。それまでは自費で渡航していた。
なお、ストックホルム夏季大会で嘉納治五郎は日本人初のIOC委員として参加し、また男子陸上の選手として参加したのは短距離の三島弥彦とマラソン選手の金栗四三で、この2名が日本人初のオリンピック選手として大会に参加した。
日本選手のメダル獲得、ベルリン大会から始まったラジオ実況中継、聖火ランナーなどにより、日本での関心が増し、1940年の夏の大会を東京に、1940年の冬の大会を札幌に招致する事に成功したが、これらの大会は日中戦争支那事変)の激化もあり自ら開催権を返上した。戦後のロンドン大会には戦争責任からドイツと共に日本は参加を許されず、ヘルシンキ大会より復帰している。
日本国内での開催は、夏季オリンピックを東京、冬季オリンピックを札幌(これらはそれぞれアジア地区で最初の開催でもある)および長野で行っている。さらに、2020年の夏季オリンピックの開催地に東京が選出され、2度目の開催が決定している。
オリンピックの開催年は、全国高等学校野球選手権大会の日程が調整されることがある。1992年の第74回全国高等学校野球選手権大会ではバルセロナオリンピックの終了を待って8月10日から開催され、逆に2008年の第90回全国高等学校野球選手権記念大会では北京オリンピックとの重複を可能な限り避けるために大会史上最も早い8月2日から開催された。
報奨金
日本オリンピック委員会は、1992年アルベールビルオリンピック以降のオリンピック金メダリストに300万円(2016年リオデジャネイロオリンピックからは500万円)、銀メダリストに200万円、銅メダリストに100万円の報奨金を贈っている。
五輪
五輪は、近代オリンピックのシンボルマークである5色で表現した5つの輪と宮本武蔵の『五輪書』の書名を由来として、読売新聞社記者の川本信正が1936年に考案した訳語である。本人は「以前から五大陸を示すオリンピックマークからイメージしていた言葉と、剣豪宮本武蔵の著「五輪書」を思い出し、とっさに「五輪」とメモして見せたら、早速翌日の新聞に使われた」と述べている。








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