沖縄の問題-1
2024.12.02-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241202-X2PZD6QLXZIJFIQKVHEM5ZACTE/
「犯罪ですよ」 沖縄・本部港で辺野古向け土砂搬出再開 警備員死亡事故で中断
(大竹直樹)
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた女性を制止した警備員が
6月、ダンプカーに巻き込まれ死亡した事故を受け中断していた辺野古向け土砂の搬出作業が2日、同県本部町の本部港塩川地区で再開された。防衛省関係者への取材で分かった。
搬出作業は2日午前9時半から始まった。土砂を積んだダンプカーの前では「辺野古埋立NO」などと書かれたプラカードを持った抗議者らが牛歩で抗議したり、立ちふさがったりして進路をふさいだ。港内ではダンプカーが長い列をつくった。
警備にあたる係員らは「妨害行為はおやめください」「飛び出し行為はおやめください」「犯罪ですよ」などと拡声器で警告。
これに抗議者らは「なんの犯罪ですか」と拡声器で反論していた。
塩川地区では事故前も牛歩による抗議活動が行われており、「大型車両の往来を妨害する行為」が県条例の禁止行為に該当すると明記した警告看板も設置されていた。
抗議活動を行う数十人が県庁に押しかけて要請し、設置から約2カ月半で撤去されていたが、この日は搬出再開に伴い、再び掲示された。
事故現場や塩川地区の安全対策を巡っては、防衛局と県が協議を進めているが、防衛局によると、
県側から具体的な提案は全くなく、「形式的に場を設けているだけで、安全対策のための実質的な協議になっていないとされる。
一方、玉城デニー知事は「防衛局が協議にしっかりと対応していないのではないか。そう言わざるを得ない」と不快感をあらわにしている。
事故は6月28日、移設工事に使う土砂を搬出する桟橋前の路上で発生。桟橋から左折して国道に出ようとしたダンプカーが、同市の男性警備員=当時(47)=と抗議活動中の70代の女性に衝突。警備員は死亡し、女性は重傷を負った。
県警のこれまでの調べで、
現場付近に設置されたカメラに事故に至る状況が写っていたことが判明。産経新聞が政府関係者から入手した映像により、抗議者の女性が動き出したダンプカーの前に飛び出した可能性が高まっている。
(大竹直樹)
2024.11.05-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241125-4XDAWIX4DJMJBJD63KMFZKSZAI/
「玉城県政の闇」指摘 沖縄のワシントン事務所「虚偽申請」問題で3会派が究明チーム設立
米軍基地問題を解決するため沖縄県が米国に設立した「ワシントン事務所」が株式会社として事業登録され、
駐在職員の就労ビザ(査証)取得の際に事実と異なる書類が米政府に提出されていた問題で、
沖縄県議会の自民、公明、維新の3会派は25日、一連の問題を究明するプロジェクトチーム(PT)を立ち上げると発表した。26日に開会する11月議会では、3会派共同で監査請求の動議を提出し、玉城デニー県政を追及する方針。
「虚偽申請だ」として問題視する自民党会派の花城大輔県議は会見で、「これは玉城県政の闇と言っても過言ではない。徹底的にこの闇を調べていきたい」と強調した。
ワシントン事務所は2015(平成27)年4月、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に反対していた翁長雄志前知事の肝煎りで設置された。
県によると、米国務省から「非営利目的の事業者設立は不適当だ」との見解が示されたため、米国の弁護士の助言を得て、県が100%出資する「株式会社沖縄県ワシントン事務所」として設立。現地に常駐する県職員のビザを取得する際、県側が肩書を「社長」などとして申請した。
米移民局に提出した資料には《沖縄県から直接雇用されることはない》《株式会社が雇用を管理している》などと記載していたが、実際は県職員の身分を有した公務員のままだった。
事務所は玉城知事の訪米時に案内役を担うほか、米国政府関係者との意見交換を通じ、県の主張を米側に直接伝える役割を負うが、運営経費は人件費も含めると年間約1億円で、保守系県議から費用対効果を疑問視する声が上がっていた。
PT立ち上げを発表した3会派は監査請求の事項として、株式会社設立の適法性や駐在職員の身分の取り扱い、資金の流れなど6項目を挙げている。
自民党会派の大浜一郎県議は「多くの事実が隠蔽されてきた。もういい加減にワシントン駐在事業を継続することはやめるべきだ」と話した。
2024.10.17-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241017-BFW2WGBYWBPJVDO7WH7M2APSWY/
辺野古抗議事故 動かぬ「証拠」露見懸念か 与党会派、異例の委員長不信任案動議
(那覇支局長 大竹直樹)
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた女性を制止した警備員が6月、ダンプカーに巻き込まれて死亡した事故を巡り、沖縄県議会の土木環境委員会で、
玉城デニー知事を支持する県政与党会派が事故当時の状況を捉えたカメラ映像の閲覧を拒否していることが明らかになった。映像は、真相究明と現場の安全対策を講じる上で重要な資料となるはずで、
閲覧を拒否したことは、極めて疑問だと言わざるを得ない。
与党会派は11日の沖縄県議会土木環境委員会で閲覧を拒否したが、その理由について、重傷を負った女性の代理人からあった閲覧中止を求める申し立てについて十分協議していない点を挙げた。
さらに「出所や内容もあいまい。委員会で確認する妥当性や人権感覚、倫理観、責任問題にも関わる」などとし、閲覧は多数決で強行されたとも訴え、常任委員会では過去に例のない委員長への不信任案動議まで提出した。
事故を巡っては、抗議活動をする市民団体が、牛歩で抗議者が道路を横断し終わると、警備員がダンプカーに合図を送って1台出す「暗黙のルール」があったのに、2台続けてダンプカーを出すこともあったと主張。辺野古移設を進める防衛省側を批判した。市民団体と連携するオール沖縄会議の幹部が8月、同省沖縄防衛局長に「あなたは沖縄県民を1人殺してしまった責任者だ」とののしる場面もみられた。
しかし、事故前の映像を見る限り、制止を無視して飛び出した女性を警備員がかばってダンプカーに巻き込まれたとみられる様子が確認できる。
あるいは、
映像という動かぬ「証拠」によって、オール沖縄側の「主張」が揺らぎかねない不都合な事実が露見することを懸念したのか。県政与党の閲覧拒否は、そう疑いたくもなる異例の対応だ。
(那覇支局長 大竹直樹)
2024.09.12-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240912-QM4J6H732NLMNLWOL6ONKE2NMY/
中国の大学が「琉球研究センター」設立へ 沖縄の日本帰属問題化で日本牽制狙う
香港紙、星島日報は
12日までに、
中国遼寧省にある大連海事大が沖縄に関する「琉球研究センター」の設立準備を始めたと報じた。
沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領有権を主張する中国は、台湾有事などを念頭においた日米の連携強化に神経をとがらせている。
沖縄の日本への帰属を問題化し、対日けん制に利用したい狙いがうかがえる。
同紙によると、9月1日に同大でセンター設立準備会が開催された。
沖縄に関するシンポジウムも行われ、
北京大や復旦大、中国社会科学院などから20人超の専門家が出席した。
中国海洋法学会の高之国会長はシンポジウムで「『琉球問題』は国家安全と祖国統一に関わり、政治的、歴史的な意義が大きい。さまざまなリスクに対する事前の対策をしっかり講じる必要がある」と語った。
(共同)
2024.09.05-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240905-XJX5SBRRQJIH3OF4O62XJ7BBNM/
米兵が女性への不同意性交致傷疑いで書類送検 沖縄県警、情報共有体制見直しで県に初伝達
沖縄県の本島北部で6月下旬、20代女性に性的暴行をしたとして、県警が5日、
不同意性交致傷の疑いで米海兵隊の男を書類送検したことが捜査関係者への取材で分かった。県警は同日、県に事件を伝達した。
沖縄ではこの事件とは別の在沖縄米兵による二つの性的暴行事件が6月に相次いで発覚。
県警や政府が事件を県に伝えていなかったことから、7月に情報共有体制が見直された。見直し後、今回が初の情報共有のケースとなった。
新たな事件が明るみに出たことで、県民の反発が強まることは必至だ。米軍の再発防止策の実効性も改めて問われる。
2024.07.26-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240726-UUIHLLG6WRICBIISBFPDGEWOUU/
沖縄・宜野湾市の松川正則市長が都内のホテルで死亡 普天間跡地利用巡る要請のため上京中
沖縄県宜野湾市の松川正則市長(70)が
26日、出張先の東京都内で死亡しているのが見つかった。市によると、
同日午前9時ごろ、港区赤坂のホテルロビーに集合し、市職員らと沖縄に戻る予定だったが、集合時間を過ぎても姿を見せなかったため職員が部屋を確認。死亡しているのが見つかったという。病死とみられる。
松川市長は25日、首相官邸で林芳正官房長官らと面談し、米軍普天間飛行場の跡地利用の取り組みを着実に進めるよう要請するため上京していた。
松川市長は昭和51年に琉球大学短期大学部法経学科を卒業。48年に宜野湾市役所採用され、議会事務局長などを歴任した。平成24年から副市長を務め、30年の市長選で初当選し、現在2期目だった。
2024.07.06-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240706-4LTSGOVG3ZKNBMZOXX3NKLTRBU/
玉城デニー知事、米兵性暴力「激しい怒り」 辺野古座り込み10年で集会
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する市民らが、
埋め立て工事現場に隣接する米軍キャンプ・シュワブのゲート前で座り込みを始めてから7日で10年となるのを前に、移設計画への反対を訴える集会が6日、ゲート前で開かれた。
玉城デニー知事はメッセージを寄せ、相次ぐ米兵による性的暴行事件について「まさにゆゆしき事態で、激しい怒りを覚える」と訴えた。
玉城氏はメッセージで、米兵の性的暴行事件に関し、政府から県へ連絡がなかったことについて「再発防止や住民の安全確保の観点から大きな問題だ」と指摘。
情報共有に向け、関係機関と連携を進めていくとした。
午前10時40分ごろ、参加者らはゲート近くで「辺野古に基地はいらない」「人権じゅうりん、性暴力許さないぞ」とシュプレヒコール。シュワブのフェンスを囲むように「人間の鎖」をつくった。
周辺には「少女の尊厳を踏みにじるな」「米兵の事件を許さない」といったプラカードが掲げられた。
2024.07.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240701-GF7ZAUNFFFP65FT77SUCKWYRCY/
「警察も手が出せない」…牛歩による〝妨害〟はなぜ取り締まれないのか 辺野古ダンプ事故
(大竹直樹)
「妨害行為であることは明らかだが…」。
沖縄県名護市安和(あわ)の国道で6月28日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた女性を制止した警備員が死亡する痛ましい事故が起きた。
現場の危険性を認識していたという防衛省関係者は
「警察もそばにいるが、手が出せない」と
唇をかみしめる。事故を防ぐことはできなかったのか。
歩行者は「通行妨害にならない」
南国の海沿いを走る国道449号。1日午後、国道に面した安和港の出口付近には花束や飲み物が供えられていた。
通行人から「人がダンプにひかれた」と通報があったのは28日午前10時15分ごろだった。県警名護署によると、辺野古移設工事に抗議していた那覇市の無職女性(72)と、名護市の警備員、宇佐美芳和(よしかず)さん(47)が左折したダンプカーに巻き込まれた。
移設工事の土砂を運搬するダンプカーに抗議するため車道に出た女性は、足の骨を折る重傷。止めに入った宇佐美さんは頭を強く打ち、搬送先の病院で死亡が確認された。結果的には抗議活動が招いた事故となった。
「あくまで歩行者なので通行妨害にはならず、取り締まることができない」。ある防衛省関係者は、こう指摘する。
「禁止行為」なければ取り締まれず
土砂を搬出する安和港や本部町の塩川港付近では、プラカードを持ってダンプカーの前をゆっくりと横断する牛歩で土砂の搬入を遅らせようとする市民がおり、名護署だけでなく、県警警備1課や2課もこうした実情を把握していた。
だが、
捜査関係者は「座り込んだり、寝転んだりといった道路における禁止行為がない限り、法令に基づく取り締まりは難しい」と明かす。
防衛省関係者は「警備員が『車両が通りますので』と言って抗議者を止めることも、歩行者の通行の妨げになるためできない」と頭を抱える。
現場に信号機を設置し、信号によって規制を行うという方法もあるが、合理的な判断とはいえず、牛歩による「妨害行為」を止める有効な手立てがないのが現状だ。
市民団体は今後の抗議行動を検討へ
玉城デニー知事を支持する「オール沖縄会議」の関係者は
「事故が起こらないように法律に基づき、順法的な抗議をしている」と強調。
牛歩による抗議活動をしている市民団体のメンバーは「(宇佐美さんとは別の)警備員の合図に問題があったのは明らかだ」との認識を示した。
市民団体は6日に会議を開き、今後の抗議行動について検討するとしている。
牛歩で抗議者が道路を横断し終わると、警備員がダンプカーに合図を送り、1台だけ出すという「暗黙のルール」があったとされる。
事故原因の究明はこれからだが、
抗議活動を警備していた人が事故に巻き込まれたという事実は変わらない。
違法行為がなかったとしても、大きなダンプカーの前をゆっくりと行ったり来たりしながらプラカードを掲げるという抗議の手法に問題はなかったのか、検証が必要だろう。二度とこのような悲劇を繰り返してはならない。
(大竹直樹)
2024.06.23-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240623-IPAYRZT3IRMOTAJIUICCJVI3GA/
「銃弾持って帰れ」追悼式典会場近くで大声 玉城知事「県民の思いの吐露と受け止める」
「慰霊の日」を迎え、
「沖縄全戦没者追悼式」が営まれた沖縄県糸満市の平和祈念公園で23日、
式典会場の近くで「銃弾持って帰れ」などと大声で抗議する人が現れ、県職員らが制止する一幕があった。
公園の外で「沖縄・アジア・中国を戦場にするな 自衛隊ミサイル配備反対」と書かれた横断幕を掲げる人もいた。
玉城デニー知事は式典終了後
、「慰霊の式典なので、できるだけ静謐(せいひつ)な環境で(式に)臨んでいただきたいとお願いしていた」と述べる一方で、
「あのような声が出たということも、県民あるいは(式に)参加された方々の思いの吐露なのだろうと受け止めている」との
認識を示した。
悼式で
岸田文雄首相のあいさつが始まった23日午後0時40分ごろ、会場近くでは、男性が
「沖縄を食い物にするな」などと声を張り上げ、女性が
「銃弾持って帰れ」などと叫ぶ声が聞こえた。
県職員が「追悼式につき静粛にお願いします」と書かれた紙を2人に示し、県警の腕章をつけた警察官が会場から遠ざけようとしたが、男性は「静かにするから邪魔するなって言ってるだろ」「騒いでないよ。抗議。なんでダメなんだよ」などと繰り返し訴えた。
2024.06.17-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240617-CGOS73DSBRJJZIUGQXV5FKWHII/
沖縄県議選で共同通信が「辺野古移設反対勢力の過半数確実」と誤報 結果は反対・容認同数
共同通信は16日の沖縄県議選(定数48)で、
米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する勢力の過半数獲得が確実になったと報じたが、選挙結果は反対勢力と容認勢力が24議席ずつと同数で、誤った報道となった。
那覇市・南部離島選挙区(定数11)で、実際には落選した候補者を、当選確実と間違って判断した。速やかに選挙結果を報道するため、独自に各候補の得票数を取材して選挙システムで集計していたが、このシステムの操作に手違いがあり、一部の候補に誤った得票数が表示された。これに基づいて判定したことがミスにつながった。
高橋直人編集局長の話「あってはならないミスで、深くおわびします。
今回の経緯を検証して再発防止策を講じ、正確な報道に努めます」
2024.05.27-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240527-TVBGRWSK4VJNVPFQMY66YOH7E4/
<主張>先島諸島避難計画 沖縄県は政府に協力せよ
台湾有事や尖閣諸島(沖縄県石垣市)への軍事侵攻を念頭に、沖縄・先島諸島の住民らを全員避難させる計画づくりが進んでいる。
いわゆる非戦闘員退避活動(NEO)だ。
政府は内閣官房に検討班を設け、令和6年度内に全員避難の初期計画を策定する方針だ。
先の大戦末期、沖縄の地上戦で多数の県民が犠牲になった。有事を招かないよう外交で最大限努力するのは当然だが、中国の強硬姿勢は改まらない。万一の事態に備える必要がある。
NEOは国民を守る上で欠かせない活動で、政府と自治体は真剣に備える責務がある。
政府は、外国の武力攻撃が予測されれば、台湾に近い先島諸島の石垣市、宮古島市、与那国町など5市町村の全住民約11万人と観光客約1万人を、沖縄県外の九州各県と山口県に避難させることにしている。
住民らの輸送には民間の航空機と船舶を用いるが、沖縄県の試算では完了までに最短でも6日程度かかる。空港施設などのインフラ整備が欠かせない。
悪天候が重なれば何日も足止めされる恐れもある。政府は先島諸島に2週間程度滞在できる地下式のシェルター(避難施設、防空壕(ごう))も整備する。
先島諸島から避難する人々を受け入れる九州・山口の自治体も、宿泊施設の確保や食料の備蓄、医療体制の整備、避難が長期化する場合の生活支援策などを整えておく必要がある。
沖縄本島でのシェルター整備や台湾からのNEOにも備えなければならない。有事が切迫すれば、台湾で暮らす邦人や外国人、それから観光客が大挙して日本に避難してくる。先島諸島と台湾の各NEOは同時並行となる可能性が高い。
懸念されるのは沖縄県の動きが鈍いことだ。玉城デニー知事を支える県内左派勢力は、戦争の危機を煽(あお)るとして避難計画などに反対している。
県民の命を顧みない倒錯した発想である。ロシアによる侵略から逃れるためウクライナ東部から多くの同国民が退避した。これもNEOで、日本に避難してきた人々もいる。彼らや彼らを逃したウクライナ当局が戦争を煽ったというのか。そんなことはあるまい。
玉城氏と県は、県民らの命を守るため、政府に積極的に協力してもらいたい。
2024.05.24-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240524-GS5MRRVNQVLRTCDP65M3LKN4XE/
台湾包囲演習に沖縄・玉城知事「中国の安全を確保する観点で行われている」
沖縄県の玉城デニー知事は24日の定例記者会見で、
中国軍が台湾を取り囲む形で大規模演習を行っていることについて、
「演習は中国の安全を確保する観点で行われている。中国内の判断と思う」と述べた。その上で、
「地域の不安定さを招くことのないよう、慎重に行われるべきだ」との認識を示した。
2024.05.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240516-WNFE365WUJP2DKUZX6MWZ7P4NE/
沖縄・宮古島でリゾート開発暗雲 観光客、宿泊施設増加で水不足の推計
人気観光地の沖縄県宮古島市でリゾート開発に暗雲が漂っている。訪問客増加で水の需要が高まり、将来的に水が不足する懸念があるためだ。市は休止中の浄水場を再稼働させるなど対策に腐心するが、ホテルの建設ラッシュにブレーキがかかる可能性がある。
りゅうぎん総合研究所(那覇市)によると、
現在稼働する市内二つの浄水場の給水能力は1日当たり計3万4005立方メートル。
一方、観光客が増え続けた場合、令和12年度の水の需要は推計で最大3万4228立方メートルとなり、供給能力を上回る見通しだと分析した。
宮古島の宿泊施設は増加傾向が続き、県によると「ホテル・旅館」は4年末時点で104軒と、この5年間で1・8倍となった。プールや全室内に浴槽を置くケースが多いことも水需要の高まりに拍車をかけている。
2024.05.15-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240515-ECDHQWKJ5ZJYDJBKDYMPO5BGAY/
沖縄本土復帰52年 基地問題で溝、祝う雰囲気なく 民意に変化も
(大竹直樹)
先の大戦後、27年にわたって米軍の統治下に置かれた沖縄の本土復帰から
15日で52年になる。かつて県民ぐるみの祖国復帰運動が展開された沖縄だが、復帰の日を祝う雰囲気はほとんどなく、県主催の記念行事も行われない。
米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設などの基地問題を巡って本土との溝は深まったままだ。一方で、貧困対策などを重視する県民も少なくなく、変化の兆しも見える。
「吹き渡る風の音に耳を傾けよ。権力に抗し復帰をなしとげた大衆の乾杯の声だ」
沖縄本島最北端、辺戸岬の断崖に建つ祖国復帰闘争碑には、復帰までの沖縄の人々の苦衷がつづられている。
サンフランシスコ講和条約が発効した昭和27年4月28日は日本が主権を回復した日だが、沖縄にとっては日本から切り離された「屈辱の日」でもあった。その意味で沖縄が本土復帰を果たした47年5月15日は完全な主権を回復した日といえるが、自民党沖縄県連のベテラン県議は「いつの間にか『屈辱の日』がクローズアップされ、復帰の日の意義が薄らいできている」との見方を示す。
革新系を中心に基地への反発は根強く
沖縄県の玉城デニー知事は15日、「復帰後52年を経た現在もなお、広大な米軍基地の存在が県の振興を進める上で大きな障害となっている」とのコメントを発表した。革新系を中心に、復帰後も広大な基地が残されたことへの反発は根強い。
玉城知事を支える「オール沖縄会議」の関係者は「復帰運動に関わった人は平和憲法への復帰を願っていた。日の丸の小旗を掲げたことが本当に良かったのかと自問する人はいる」と明かす。
高度経済成長を遂げた本土と対照的に沖縄の経済発展は遅れた。戦後、本土では円安を背景に輸出産業を伸ばす政策が取られたが、沖縄では米政府が必要な物資はすべて輸入する政策を取り、円の3倍の価値を持たせた「B円」と呼ばれた軍票が33年まで流通した。
「沖縄は基地依存型輸入経済」
元沖縄県副知事の牧野浩隆氏(83)は「米軍基地建設のための措置だったが、これにより沖縄は基地依存型輸入経済になった」と語る。 本土復帰後、国は6次にわたる振興計画で本土との格差是正を図ってきたが、県が掲げる自立型経済の構築は道半ばだ。基地問題などを巡り本土との対立が深まる中、インフラ整備や経済振興は進まず、1人当たりの県民所得は全国最下位。高校生らを対象に行った令和4年度の県の調査では、困窮世帯が26・3%に達した。
4年に県が発表した県民意識調査では、県が取り組むべき施策として子供の貧困対策が最多で、米軍基地問題の解決促進は4番目だった。だが、玉城知事は辺野古移設工事を巡る裁判では、司法判断を拒絶し続けた。
名桜大の志田淳二郎准教授(国際政治学)は「ワンイシュー(単一論点)では共感を呼べなくなっている。基地問題だけが沖縄の問題ではない」と指摘。「玉城県政が経済や安保環境など世界の変化に目を向けないのは、怠慢としか言いようがない」と批判する。
沖縄では若い世代を中心に自衛隊の強化を求める声が増えるなど民意も変化しつつある。「平和で豊かな沖縄」のためにも、復帰の意義が改めて問われている。
(大竹直樹)