日産-三菱-ルノ-


2019.12.31-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191231/k10012232681000.html
ゴーン被告 出国か “レバノン到着”報道 保釈条件は渡航禁止

金融商品取引法違反などの罪に問われ、ことし4月に保釈された日産自動車の元会長のカルロス・ゴーン被告が、海外への渡航を禁じられているにも関わらず日本を出国して、中東のレバノンに到着したと欧米の複数のメディアが伝えました。レバノンの治安当局者はNHKの取材に対してゴーン被告とみられる人物が別の名前を使ってレバノンに入国したことを明らかにしました。
  日産自動車のカルロス・ゴーン被告は、みずからの報酬を有価証券報告書に少なく記載した罪と日産の資金を不正に支出させるなどした特別背任の罪で起訴され、ことし4月に保釈されました。
  東京地方裁判所が、保釈の際に示した条件では、海外への渡航は禁止されています。欧米などの複数のメディアは、日本時間の31日午前6時半過ぎにゴーン元会長がレバノンの首都ベイルートに到着したと一斉に伝えました。
  これについてレバノンの治安当局者はNHKの取材に対してゴーン被告と見られる人物がプライベートジェットを利用してベイルートに到着し入国する際の手続きについては「彼は別の名前で入国した。カルロス・ゴーンという名前ではなかった」と話しています。
  また、フランスの経済紙レゼコーは、「ゴーン元会長はトルコを経由して30日夜にレバノンの首都に到着した」と報じるなど、各国のメディアが大きく伝えています。
東京地裁「保釈条件は変更していない」
  これについて東京地方裁判所は31日、ゴーン元会長の海外への渡航を禁じた保釈条件は変更していないと明らかにしたうえで、実際に出国したのかどうかゴーン元会長の弁護団や検察に連絡を取るなど確認を進めるとしています。
  また保釈を取り消すかどうかや今後の裁判の進め方などについては現時点で未定だとしています。
弁護団「何も知らない」
  ゴーン元会長の弁護団の1人はNHKの取材に対し、「何も知らない。これから確認する」と述べました。
政府関係者「レバノン政府に協力要請も」
  政府関係者は、31日午前、NHKの取材に対し、「ゴーン被告の出国が事実であれば、日本国内の司法手続きが適正に進むよう、外交ルートを通じて、レバノン政府に協力を要請することもあり得る」と述べました。
検察幹部「把握していない」
  複数の検察幹部はNHKの取材に対し「把握していない。事実関係を確認している」と話しています。
法務省幹部「確認中」
  複数の法務省幹部は、NHKの取材に対し「現在、確認している」と話しています。
外務省幹部「把握していない」
  外務省幹部は、31日午前、NHKの取材に対し、「把握していない。本来、出国してはいけない状況であり、われわれが事前に知っていたら、法執行機関に通報するべき話だ。この件が、もし事実だとすれば、両国の法務当局どうしのやり取りになる」と話しています。
別の外務省幹部「保釈中の逃亡にあたるのではないか」
  別の外務省幹部は、31日午前、NHKの取材に対し、「ゴーン被告の出国が事実であれば、保釈中の逃亡にあたるのではないか。その場合、レバノン政府に対して、ゴーン被告の身柄がどうなっているのか、外交ルートを通じて確認するなど、詳細な情報収集を進めることになる」と述べました。
日産幹部「驚いた」
  日産の幹部の1人は「報道で初めて知り、驚いている。ゴーン元会長はすでに日産のすべての役職を外れているのでわれわれは新体制のもとで、経営改革に向けてやるべきことをやるだけだ」と話しています。
  日産は、今月1日に内田誠新社長を中心とする新たな経営体制を発足させていて、ゴーン元会長に対しては、過去の不正をめぐる損害賠償請求を検討しています。


2019.12.31-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191231/k10012232731000.html?utm_int=detail_contents_news-related_004
ゴーン被告 出入国管理庁に出国記録なし 別名で出国か

金融商品取引法違反などの罪に問われ、ことし4月に保釈された日産自動車のカルロス・ゴーン元会長が、日本を出国して、中東のレバノンに到着したと欧米の複数のメディアが伝えています。
  関係者によりますと出入国在留管理庁のデータベースなどを確認したところ、ゴーン被告が日本から出国した記録はなかったということです。このため、ゴーン被告が別の名前を使って出国した疑いもあるとして確認を進めています。
  裁判所が示した保釈の際の条件では、海外への渡航は禁止されています。


2019.12.31-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191231/k10012232821000.html
【声明全文】ゴーン被告「私はレバノンにいる」渡航禁止も出国

金融商品取引法違反などの罪に問われ、ことし4月に保釈された日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン被告が「私はいまレバノンにいる」とする声明を発表し、海外への渡航を禁じられているにもかかわらず日本を出国したことを明らかにしました。声明では出国の理由を「不公正な日本の司法から逃れるためだ」と主張していて、今後、レバノン政府がどう対応するかが焦点となります。(声明全文を掲載)

日産自動車のカルロス・ゴーン被告は、みずからの報酬を有価証券報告書に少なく記載した罪と日産の資金を不正に支出させるなどした特別背任の罪で起訴され、ことし4月に保釈されました。
  東京地方裁判所が保釈の際に示した条件では、海外への渡航は禁止されています。
  しかし、ゴーン元会長は日本時間の31日正午すぎ、アメリカの広報担当者を通じて声明を発表し、この中で、「私はいまレバノンにいます。もはや私は有罪が前提とされ、差別がまん延し、基本的な人権が無視されている不正な日本の司法制度の人質ではなくなります」と述べ、すでに日本を出国したことを明らかにするとともに日本の司法制度を批判しました。
  そして、「私は不公正と政治的迫害から逃れました。ようやくメディアと自由にコミュニケーションできるようになりました。来週から始めるのを楽しみにしています」と述べ、近くメディアなどへの何らかの対応を行うことを示唆しました。
  レバノンの治安当局者によりますと、ゴーン元会長と見られる人物はプライベートジェットにのってベイルートに到着したということです。その際の乗客名簿には違う名前が記載されていたということです。

ゴーン被告 声明全文
カルロス・ゴーンからの声明。
私はいまレバノンにいます。
もはや私は有罪が前提とされ、差別がまん延し、基本的な人権が無視されている不正な日本の司法制度の人質ではなくなります。
日本の司法制度は、国際法や条約のもとで守らなくてはいけない法的な義務を目に余るほど無視しています。
私は正義から逃げたわけではありません。
不公正と政治的迫害から逃れたのです。
いま私はようやくメディアと自由にコミュニケーションできるようになりました。
来週から始めるのを楽しみにしています。

ゴーン被告とレバノン
レバノンは、ゴーン元会長の祖父の出身国です。ゴーン元会長はブラジルで生まれ幼少期を過ごしましたが、6歳の時にレバノンに移住し、レバノンの高校を卒業しました。ゴーン元会長はフランス、ブラジルのほかにレバノンの国籍も持っています。
  日産の会長になってからもたびたびレバノンを訪れ、社会奉仕活動に寄付をするなど強い結び付きを保ってきました。東京拘置所に勾留されていた際にはレバノンの大使館の関係者がたびたび面会に訪れました。
  こうしたことから、レバノンでは、ゴーン元会長はビジネスで大きな成功を収めた人物として尊敬を集めていて、日本の検察に逮捕された際にも、レバノンの人々からは「何かの間違いだ」などとゴーン元会長を擁護する声が多く聞かれました。
  また、「私たちは皆、カルロス・ゴーンだ」というスローガンとともに、ゴーン元会長への支援を訴えるキャンペーンも行われています。
  さらにレバノン政府としても去年11月には、レバノンの外相が、ベイルートに駐在する日本の大使を外務省に呼び出し、逮捕について説明を求めたり、政府から弁護士を派遣する考えを示したりするなど、ゴーン元会長を支援する立場を取っています。
  関係者によりますと、ゴーン元会長が中東のオマーンの販売代理店に日産の資金を支出させ私的に流用したとされる事件では、みずからに資金を還流させる際に使ったとみられるペーパーカンパニーの設立に前会長と親しく同じ学校の出身だったレバノン人の弁護士が関わっていました。
  また、日産が投資の名目でおよそ60億円を出資したオランダの子会社を通じて前会長のレバノンの高級住宅が購入されていたことも日産の内部調査などで明らかになっています。
  このほかゴーン元会長がレバノンの3つの大学に対してゴーン前会長の指示で正式の社内手続きを経ずに寄付を行っていた疑いも明らかになり、このうち、1つの大学には5年間で合わせて100万ドル=1億800万円を寄付していたということです。
  ゴーン前会長は去年11月19日、レバノンから到着したジェット機を降りた直後に羽田空港で逮捕されていました。
レバノン政府の対応が焦点に
レバノン政府は、ゴーン元会長の到着についてこれまでのところ公式な反応を示していませんが、日本政府から入国の経緯についての説明や身柄の引き渡しなどを求められた場合、どのように対応するのかが今後の焦点となります。


2019.9.17-産経新聞-THE SAMKEI NEWS-https://www.sankei.com/affairs/news/191117/afr1911170014-n1.html
ゴーン被告逮捕1年 来春にも初公判、全面対決へ
(1)
日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告(65)が東京地検特捜部に逮捕されてから19日で1年となる。現在は早ければ来春にも始まる裁判に向け、争点を絞り込む公判前整理手続きが月1回程度、開かれている。弁護側は無罪を争う以前に、捜査は違法だとして起訴を取り消す公訴棄却を求めるが、有罪立証に自信を深める検察側からは「意味のない場外戦」との声もあがる。

ほぼ毎日事務所、裁判準備に専念
 「非常に厳しい保釈条件に耐え、裁判に向け、それなりに元気に活動している」。東京都内で11日、記者会見した弁護団の弘中惇一郎弁護士はゴーン被告の近況をこう説明した。4月に保釈された後、保釈条件に従い、監視カメラ付きの都内の住宅で暮らすゴーン被告。平日はほぼ毎日、弘中氏の事務所へ足を運び、裁判資料を読んだり、弁護団と議論したりして裁判準備に専念している。
 娘と京都旅行を楽しむこともあったが、事件関係者とされる妻、キャロルさんとの接触は原則禁止され、ゴーン被告は強い不満を抱いているという。弁護側は東京地裁に保釈の条件変更などを繰り返し求めたが、面会は実現していない。
 公判前整理手続きは月1回ペースで開かれ、ゴーン被告本人も毎回出席。6月には記者会見も一時検討したが、現在は「裁判をどう闘うかに関心があり、メディアに話すことは考えていない」(弘中氏)という。

検察側、弁護側双方主張に自信
 一連の捜査は昨春から行われた日産の内部調査を機に始まり、着手前に日産幹部2人が特捜部との司法取引に応じたことで進展した。こうした経緯を弁護側は厳しく批判する。仏自動車大手ルノーとの統合を恐れ、ゴーン被告を追放しようとした日産側の意向があったとして、「2人は会社の『業務命令』に従ったに過ぎず法の趣旨に反する」と主張。さらに捜査権が及ばない海外で日産による違法な証拠収集が行われたとして、公訴棄却を求める。
(2)
弘中氏は「ゴーンさんとは長い間、刑務所で過ごすことになるかもしれないという話をしたことはない」と自信を見せている。
 検察側も強気の姿勢を崩さない。ある検察幹部は「違法捜査をしているわけがない。事件の本筋ではない場外戦に持ち込むしか手がないのだろう」と冷ややかだ。 検察側は、ゴーン被告が自身の報酬を有価証券報告書に過少記載したとする金融商品取引法違反事件について、高額報酬批判を避けるため記載しなかった分を退任後に受け取ろうとしたと主張。これに対し弁護側は、検察側が言う報酬額は退任後に新たな契約を結ぶための資料だとし「未払い報酬があると思っていた人は社内に誰もいなかった」と反論する。だが別の検察幹部は「もらうつもりがないのに1円単位で決めていたのか」と疑問を呈す。
 日産資金を不正に支出したとされる会社法違反(特別背任)事件については、弁護側は社内の適正な手続きによる正当な支出で、ゴーン被告自身や家族に還流した事実はないと訴える。一方の検察幹部は「還流していないと主張しているのに、その根拠が何もない」と指摘。日産関係者も「弁護側の言う適正な手続きはなく、ゴーン被告が勝手に決めていた」と証言する。

地裁は週3日の集中審理提案
 双方の対立が先鋭化する中、東京地裁は司法取引に応じた日産幹部2人について、供述の信用性を慎重に見極める姿勢を示している。下津健司裁判長は起訴内容を認める法人としての日産と、全面否認するゴーン被告らを同時審理し、当事者が1人でも同意しない供述調書は証拠採用しない方針。司法取引した2人は証人出廷するのが確実。下津裁判長は「認否が分かれる中では証言の信用性をどう判断するかが、とても重要」と発言したという。
 地裁は来年4月21日に金商法違反事件の初公判を開き、その後週3日、隔週で集中的に審理を進める日程案を示すが、実際に決まるかは不透明だ。
 検察側も強気の姿勢を崩さない。ある検察幹部は「違法捜査をしているわけがない。事件の本筋ではない場外戦に持ち込むしか手がないのだろう」と冷ややかだ。
 検察側は、ゴーン被告が自身の報酬を有価証券報告書に過少記載したとする金融商品取引法違反事件について、高額報酬批判を避けるため記載しなかった分を退任後に受け取ろうとしたと主張。これに対し弁護側は、検察側が言う報酬額は退任後に新たな契約を結ぶための資料だとし「未払い報酬があると思っていた人は社内に誰もいなかった」と反論する。だが別の検察幹部は「もらうつもりがないのに1円単位で決めていたのか」と疑問を呈す。
 日産資金を不正に支出したとされる会社法違反(特別背任)事件については、弁護側は社内の適正な手続きによる正当な支出で、ゴーン被告自身や家族に還流した事実はないと訴える。一方の検察幹部は「還流していないと主張しているのに、その根拠が何もない」と指摘。日産関係者も「弁護側の言う適正な手続きはなく、ゴーン被告が勝手に決めていた」と証言する。

地裁は週3日の集中審理提案
 双方の対立が先鋭化する中、東京地裁は司法取引に応じた日産幹部2人について、供述の信用性を慎重に見極める姿勢を示している。下津健司裁判長は起訴内容を認める法人としての日産と、全面否認するゴーン被告らを同時審理し、当事者が1人でも同意しない供述調書は証拠採用しない方針。司法取引した2人は証人出廷するのが確実。下津裁判長は「認否が分かれる中では証言の信用性をどう判断するかが、とても重要」と発言したという。
 地裁は来年4月21日に金商法違反事件の初公判を開き、その後週3日、隔週で集中的に審理を進める日程案を示すが、実際に決まるかは不透明だ。
(3)
ゴーン被告の起訴内容
 カルロス・ゴーン被告をめぐる一連の事件で、東京地検特捜部は金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)と会社法違反(特別背任)の罪でゴーン被告を起訴した。
 金商法違反罪は、平成22~29年度の自身の役員報酬を計約91億円過少に記載したとしている。元代表取締役のグレゴリー・ケリー被告(63)と、法人としての日産も起訴された。
 特別背任罪は2件あり、一つは私的投資で生じた約18億5千万円の評価損を日産に付け替えた上、損失の信用保証に協力したサウジアラビアの友人側に約12億8400万円を日産子会社から送金させたとされるサウジアラビア・ルート。
 もう一つはオマーンの販売代理店に計約11億1千万円を支出させ、うち約5億5500万円を実質保有するレバノンの投資会社に送金させたとされるオマーン・ルート。


2019.9.9-産経新聞-THE SAMKEI NEWS-https://www.sankei.com/affairs/news/190909/afr1909090042-n1.html
西川社長16日辞任 日産、山内COOがトップ代行

日産自動車は9日、西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)が16日付で辞任すると発表した。山内康裕最高執行責任者(COO)がトップを代行する。西川氏が株価連動報酬を不当に上乗せして受け取っていた問題が明らかになり、日産は同日の取締役会で処分の可否を議論した。
 取締役会では特別背任事件などで起訴されたカルロス・ゴーン被告に関する社内調査の結果も報告。旧体制下で際立つ統治不全からの決別を図る。取締役会議長の木村康社外取締役らが9日夜、横浜市の日産本社で記者会見し、西川氏の辞任や調査結果などについて説明した。


2019.9.9-gooニュース-https://news.goo.ne.jp/article/sankei/business/sankei-ecn1909090032.html
日産、被害総額350億円以上 ゴーン氏ら旧体制と決別図る

日産自動車は9日、西川(さいかわ)広人社長が16日付で辞任し、山内康裕最高執行責任者(COO)が暫定的に後任社長に就くと発表した。西川氏は、株価連動報酬を不当に上乗せして受け取っていた問題の責任を取る形だ。指名委員会が10月末までに後継者を決める。日産はまた、前会長のカルロス・ゴーン被告らの事件について被害総額が350億円以上になるという調査結果を明らかにした。
 日産は取締役会後、取締役会議長の木村康社外取締役らが横浜市の日産本社で記者会見し、西川氏の辞任とゴーン被告の事件の社内調査結果を公表。旧体制下ではびこった、コーポレートガバナンス(企業統治)不全からの決別を図る。
 木村氏は西川氏辞任について、「次の世代にバトンタッチする意思を持っていたところ、(社内調査結果発表という)大きな節目を迎えたため」と説明。背景に、不正報酬問題の影響があることも否定しなかった。ただ、監査委員長を務める永井素夫氏社外取締役(元みずほ信託銀行副社長)は、「西川氏が多くの報酬を得ようとして指示したことはなかった。(部下に)任せたことがルール違反だった」と意図的な不正を否定した。
 西川氏は7月の決算会見では、現在の中期経営計画が終わる令和4(2022)年度末以降は「次世代を担うグループに任せたい」としていたが、不正問題を受けて辞任に追い込まれた格好。ゴーン被告に続き、首脳級の幹部が再び降板する事態となった。
 西川氏の不正報酬問題は、「ストック・アプリシエーション・ライト(SAR)」と呼ばれる制度の悪用。株価が事前に決められた水準を超えると、保有する株式数と株価に応じて差額を受け取れる。平成25年5月に権利の行使日をずらし、その間の株価上昇により、西川氏が数千万円多く受け取っていた疑いが社内調査で判明した。
 西川氏は、当初予定より多く受け取った報酬を返納する意向だ。日産はSAR制度をめぐって、西川氏以外にも当時の幹部の関与があったとしており、当時の監督機能の不備が浮き彫りになった。


2019.9.5-産経新聞-THE SAMKEI NEWS-https://www.sankei.com/economy/news/190905/ecn1909050016-n1.html
日産、西川氏の社内処分検討へ 報酬数千万円上乗せか 強まる責任論
(1)
日産自動車の西川(さいかわ)広人社長が、株価に連動する役員報酬について、社内規定に違反して不当に数千万円を上乗せして受け取った疑いがあることがわかった。前会長、カルロス・ゴーン被告が報酬の問題で逮捕、起訴され、西川氏はそれを批判してきた経緯がある。日産は社内処分を検討するが、西川氏への責任論が強まりそうだ。
 西川氏は5日朝、自身が社内規定に違反し数千万円の役員報酬を上乗せして受け取った疑いについて「本来の形とは違う運用があった」と述べ、不当な報酬があったことを認めた。また、不正に得た分の報酬を返還する意向を示した。
 西川氏をめぐる不正の疑いは、6月発売の月刊誌「文芸春秋」が報道。ゴーン被告とともに金融商品取引法違反で逮捕、起訴されたグレゴリー・ケリー被告の証言として、西川氏が日産の株価に連動した報酬を受け取る権利の行使日を変更し、当初より4700万円多い利益を得たと報じていた。
(2)
不正の疑いがあるのは、株価連動型の報酬制度「ストック・アプリシエーション・ライト」(SAR)。西川氏は平成25年5月に報酬を受け取る権利を行使する日をいったん、確定させたが、日産の株価が上昇していたため行使日をずらし、当初より多くの報酬を得たとされる。
 日産は4日に監査委員会を開き、社内調査結果に基づき、西川氏や他の役員経験者の不正の疑いを確認。近く開かれる取締役会で不正を報告する。不正が認定されれば西川氏の求心力が低下し、日産の経営にも影響が出そうだ。
 日産は6月の定時株主総会で「指名委員会等設置会社」に移行。指名・報酬・監査の3委員会を設置し、社外取締役による経営の監視体制を強化した。


2019.6.26-産経新聞-THE SAMKEI NEWS-https://www.sankei.com/economy/news/190625/ecn1906250022-n1.html
日産、ルノーとの資本構成見直し議論へ 株主総会 統治強化へ体制刷新

日産自動車は25日、横浜市で定時株主総会を開いた。前会長、カルロス・ゴーン被告の事件の反省から企業統治(コーポレートガバナンス)改革のため「指名委員会等設置会社」に移行する定款変更議案や、西川広人社長の続投を含む新取締役11人の選任案が可決された。西川氏は、筆頭株主のフランス大手ルノーが求める経営統合に関する質問に「日産は日産であり続けることが一番大事」と強く否定。資本構成見直しも含めて関係性を議論する場を設ける考えを示した。
 西川氏は、ルノー側と経営の将来像を協議するという形で場を設けるとし「資本関係も含め突っ込んで議論していく」と説明した。
 約2800人の出席株主からは、日産取締役として登壇したルノーのジャンドミニク・スナール会長に「資本を背景に統合を無理強いするのか」との厳しい質問も出た。スナール氏は「日産を攻撃しようとは思っていない。会長職を求める権利はあったが、日産の誇りを重んじて諦めた」と語った。
 西川氏は総会冒頭、事件について「大変な心配をおかけした」と陳謝。新体制では、業績立て直しと並行し「(自身の)後継確立の準備を加速する」とも話した。
 総会に向けては、監督強化のため指名・監査・報酬の3委員会を置く改革議案をめぐり、人選を不満としたルノーが一時棄権を表明。日産は、ルノーからスナール氏ら2人を委員に入れるとして譲歩した。西川氏は総会で、取締役会の運用に関し、利害対立の恐れのある議案ではルノー側取締役を議論から外すとも明らかにした。
 総会後、社外取締役を過半数の7人とした新取締役会が開かれ、議長に社外取締役の木村康JXTGホールディングス相談役、副議長にスナール氏を選んだ。
【ロンドン=板東和正】フランス自動車大手ルノーは、26日に開かれた日仏首脳会談を、日産自動車との緊張関係を解き、経営統合へ道筋をつける「助け舟」にしたいと期待している。
 日産の定時株主総会に登壇したルノーのジャンドミニク・スナール会長は25日、ルノーとの経営統合について「私が決める立場にあるわけではなく、日産の取締役の決議事項だ」と述べるなど、日産の立場を尊重する姿勢を強調した。
 スナール氏の狙いは、経営統合をかたくなに拒む日産を懐柔することだ。白紙になった欧米大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)との経営統合案の再交渉を円滑に進めるため、日産の協力を求めたい考えもある。ただ、独立性を維持したい日産がルノーに募らせる不信感をスナール氏の友好的な振る舞いだけで払拭するのは容易ではない。
 そうした状況の中、マクロン大統領と安倍晋三首相の首脳会議は「ルノーにとって助け舟になりうる」(自動車業界関係者)。仏大統領府は首脳会議に向けて「両社の提携関係を再確認する機会となる」と強調している。大和総研の菅野泰夫・ロンドンリサーチセンター長は「統合の思惑があるフランス政府が両社の関係性の改善を図る可能性がある」と指摘する。
 欧米メディアによると、当時、日産の会長だったカルロス・ゴーン被告が昨年、統合を進めようとしていたが、経済産業省などが阻止するために両社の協議に介入していたという。マクロン氏による日本政府への働きかけで、ルノーは日産との関係強化を進めたい考えだ。


2019.6.21-excietニュース-https://www.excite.co.jp/news/article/Reuters_newsml_KCN1TM099/
ゴーン被告、三菱自動車の取締役も退任 連合3社の役職をすべて失う
(白木真紀 取材協力:田実直美 編集:内田慎一)

[東京 21日 ロイター] - 三菱自動車<7211.T>は21日、東京都内で株主総会を開いた。新たな取締役が承認されたことで、会社法違反(特別背任)
     などの罪で起訴された前会長カルロス・ゴーン被告は取締役からも退任した。ゴーン被告はすでに日産自動車<7201.T>と仏ルノー<RENA.PA>
     の役職も解かれており、この日で企業連合3社の役職すべてを失った。
  三菱自の益子修会長兼最高経営責任者(CEO)は総会の冒頭で、ゴーン被告がこの場にいないことを説明した。また、自社の株価が低迷している
     理由について、世界的な景況感悪化などのほか、3社連合に対する不安も「少なからず影響している」との認識を示した。
     株主からは、三菱自が日産・ルノーと連合(アライアンス)を組む意義についての質問が相次いだ。益子会長は、技術的にも投資面でも
     「次世代技術や環境問題に1社で取り組むのは非現実的だ」と指摘。特に三菱自のような小規模な会社が自動車ビジネスの構造変化に対応
     していくためには「アライアンスは重要な意味を持っている」と強調した。
  そのうえで、将来の先端技術など「メリットが出てくる分野は多い」と述べて理解を求め、今後も連合を持続・発展させたいとした。前日には
     日産とルノーが自動運転車サービスで米IT大手グーグルの持ち株会社アルファベット<GOOGL.O>傘下のウェイモと提携したことを発表しており、
     「今後、当社にもメリットがあれば参加したい」と語った。
  三菱自は、ゴーン前会長の不正事件を踏まえてトップへの権限集中を避けるため、「指名委員会等設置会社」への移行を計画。総会では、
     その移行に必要な定款変更、新CEOに就くインドネシア子会社社長の加藤隆雄氏をはじめとする取締役15人の選任など3議案がすべて
     承認された。益子氏は、会長職は続けるが、この日をもってCEOからは退任する。


2019.6.20-excietニュース-https://www.excite.co.jp/news/article/Reuters_newsml_KCN1TL10Q/
日産・ルノー、グーグル傘下ウェイモと自動運転事業の開発で独占契約

[東京/パリ/デトロイト 20日 ロイター]
日産自動車<7201.T>と連合(アライアンス)を組む仏自動車大手ルノー<RENA.PA>は20日、米グーグルの持ち株会社アルファベット<GOOGL.O>傘下
     のウェイモと無人の自動運転車サービス事業の開発で独占契約を結んだと発表した。3社は各市場の分析や商業・法規面の課題などを
     共同で調査。まずは日本とフランスで事業の可能性を検討した後、中国を除く他の海外市場でも事業化を検討する。
  日産とルノーは両社の車両や制御技術をベースに、自動運転車の実証実験が豊富で自動運転に欠かせない人工知能(AI)に強いウェイモと組むことで、
     高度な技術開発を進めたい考え。 
  ウェイモはすでに米国の公道で無人による自動運転タクシーのサービスを展開。その走行データやノウハウを活用し、3社で自動運転タクシーや
     荷物配送サービスの早期実用化を図る。
  日産とルノーはまた、事業化の加速に向けたアライアンスの合弁会社をフランスと日本にそれぞれ設立する予定。一方、ルノー・日産アライアンス
     の事業開発責任者であるHadi Zablit氏は、今後のウェイモへの投資について、検討している「選択肢の1つ」と述べた。
  今回の契約は期限付きの独占的なもので、それぞれ競合他社との協力を禁じている。期限については非公表。日産・ルノーとアライアンスを組む
     三菱自動車、も将来的に加わる可能性がある。
  日産の西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)は無人の自動運転車サービス事業への「早期参画を目指す」と述べ、ルノーの
     ティエリー・ボロレCEOも、同事業の「潮流の最前線に立つ」とコメント。 
  ウェイモのジョン・クラフチェックCEOは、3社の連携により「人とモノの運搬を安全に行うための革新的なモビリティ・ソリューションの提供が可能となる
     ことを期待する」と語った。


2019.6.7-excietニュース-https://www.excite.co.jp/news/article/Reuters_newsml_KCN1T80AM/
トヨタ、CATL・東芝などからも電動車用電池調達
(白木真紀)

[東京 7日 ロイター]
 トヨタ自動車は7日、電気自動車(EV)など電動車に使用する車載用電池を世界最大手の中国・寧徳時代新能源科技(CATL)や比亜迪(BYD)、東芝<6502.T>、GSユアサ<6674.T>などからも調達することを明らかにした。
トヨタの寺師茂樹副社長は同日開いた説明会で、「われわれも電池メーカーだ」と前置きした上で、今後普及する電動車に必要となる電池の量や各地域における電池ビジネスを考えた場合、「すべて自分たちで賄えるということにはならない」と述べ、他の電池メーカーと協業し、急速に拡大する電動車の需要に備えるとした。
ただし、パナソニック以外の電池メーカーに対して出資や投資はせず、電池の供給を受ける関係にとどまる方針としている。
トヨタの車載用電池を巡っては、パナソニックと2020年末までに生産などを手掛ける合弁会社を設立する計画が進んでおり、現在もパナソニックと共同出資しているプライムアースEVエナジー(PEVE、静岡県湖西市)を中心に調達している。
トヨタが開発中の全固体電池に関しては、電動車の普及加速に向けて早期の実用化を目指しており、来年の東京五輪に何らかの形で披露したいとの意向を示した。

寺師副社長はEV事業の採算について、現時点では「どう利益を出せるか予想がつかない」と述べ、EVの売り切りだけのビジネスではなく、ライドシェアやMaaS(次世代移動サービス)などCASEを通じてのビジネスが成り立ってくるとの考えを示した。
トヨタはまた、自社の世界販売台数の半分をEVやハイブリッド車(HV)、燃料電池車(FCV)などを含む電動車にする目標時期を2025年と、従来の30年から5年ほど前倒しすることも明らかにした。
寺師副社長は、各地域で厳格化している環境規制に従うためにHVの販売が増えており、今後も電動車の普及ペースが想定より速まるのが前倒しの背景と説明した。
<超小型EVを来年、日本で発売>
トヨタは同日、超小型EVを2020年に日本で発売する予定も発表した。乗車定員は2人乗り、航続距離は約100キロメートル、最高速度は時速60キロメートルで、買い物など日常の近距離移動向けとして投入する。
このほか、スズキ<7269.T>と傘下のダイハツ工業と共同でコンパクトタイプのEVを開発していることや、マツダともEVの共同開発を検討している。6日にはSUBARU<7270.T>とSUVのEVタイプを共同開発していることを発表した。


2019.6.6-NewsPicks-https://newspicks.com/news/3953038/body/
FCAとルノーの統合白紙=世界首位メーカー誕生ならず

【ニューヨーク時事】欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は5日、仏ルノーに対する経営統合の提案を撤回したと発表した。統合が実現すれば販売台数で世界3位、ルノーと連合を組む日産自動車と三菱自動車も加えればトップの自動車メーカーが誕生する見通しだったが、提案はあえなく白紙に戻った。

 FCAは声明で「統合案は全ての当事者に大きな恩恵をもたらすバランスの取れたもので、説得力があると引き続き確信している」と強調。その上で「統合を成功に導くフランスの政治的状況が整っていないことが明らかになった」と述べ、提案撤回の背景にルノーの筆頭株主である仏政府の姿勢があると示唆した。

 ルノーは4、5両日に開いた取締役会でFCAとの統合案について協議。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)によると、日産から送り込まれた取締役2人はFCAとの統合案への支持を保留した。そこで日産との提携維持を条件としてきた仏政府は、統合の賛否を問う投票の延期を要求。こうした状況を踏まえ、FCAは統合実現は困難と判断したもようだ。

 ロイター通信などによると、仏政府は統合後の出資比率の減少で統合会社への影響力が弱まることを懸念。統合会社の取締役ポストなどのほか、統合後の本社機能をフランスに置くことも要求していた。国内雇用の保護も求めていたとされる。

 一方、仏政府の積極的な姿勢に刺激され、フィアットのお膝元のイタリア政府も雇用確保などを念頭に統合案への介入を示唆し始めたことから、協議が複雑化するとの見方も出ていた。 【時事通信社】


2019.6.5-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45704450V00C19A6000000/
ルノー、FCAとの統合協議「検討続ける」 5日も取締役会

【パリ=白石透冴】仏ルノーは4日、欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)との経営統合案について「検討を続けることにした」と発表した。
     同日の取締役会で正式な統合協議入り決定を目指したが、新会社の取締役の選び方などを巡って、FCAとの交渉が続いているようだ。
     5日午後に再び取締役会を開き、協議を再開する。
  ルノーは4日午後(日本時間同日夜)に開いた取締役会後に発表したプレスリリースで「本日取締役会で統合案を詳細に調べたが、統合の検討を前向きに
     続けることにした」などと表明した。5日の取締役会で正式な統合協議入りが決まれば、数日内にFCAとの共同記者会見を計画しているという。
     会見では2社が独占的に統合協議を始める覚書を結ぶとみられる。
  FCAの提案では、FCAとルノーが新会社をつくり、両社の既存株主が株式を50%ずつ保有する。本社はオランダに置く。合算で世界販売台数が
     約870万台と、独フォルクスワーゲン(VW)、トヨタ自動車に次ぐ世界3位の自動車メーカーを目指す。統合効果は年50億ユーロ(約6050億円)
     以上を見込む。
  FCAとルノーの交渉が続いている理由の1つは、統合後の新会社の会長や最高経営責任者(CEO)などをどちらが出すかで交渉が続いているためと
     みられる。FCAが最初に提示した案では、取締役は11人で2社が4人ずつを選ぶとしたが、経営トップについての言及はなかった。
  仏紙フィガロによると、ルノーの筆頭株主である仏政府は、長期的にルノー出身者が新会社のCEOなどに就けるようFCAに確約を求めている。
     ルノーは日仏連合を組む日産自動車に対し、最高執行責任者(COO)以上の人物を選べる権利を持っており、似た取り決めをイメージしているようだ。
  FCAは当初強気な姿勢をみせたが、直近では仏側との交渉に応じる姿勢をみせている。ルノーに比べ電気自動車(EV)などの技術で遅れており、
     経営統合でこうした次世代技術を取り込みたいと考えているとみられる。
  調査会社の英LMCオートモーティブによると、FCAの2018年のEV販売台数は約1千台。ルノーの約4万台、日産を含めた日仏連合の13万台に遠く及ばない。
     経営統合が破談になれば、打撃を受けるのはFCA側だとみられている。
  ただFCAはイタリア政府の視線を意識しながら交渉をしなくてはいけない。サルビーニ伊副首相は3日、イタリアに利益が無いと判断すれば伊政府として
     介入する可能性があるとロイター通信の取材に語った。こうした背景から、2社の協議に時間がかかっているとみられる。両社の統合協議は、
     ルノーと資本関係を持つ日産自動車も注意深く見守っている。現在の日仏連合に比べ企業連合の規模がさらに大きくなると、日産の発言力が
     低下する懸念があるからだ。西川広人社長兼CEOは3日、ルノーとFCAが統合すれば「日産とルノー両社における関係の在り方を基本的に
     見直していく必要がある」との声明を発表した。
  ルノーとFCAの統合協議が始まれば日産も技術提供、人材交流など具体的な協力体制を決めなければいけない。焦点になりそうなのが、日産とルノー
     との関係を取り決めた協定「改定アライアンス基本合意書(RAMA)」だ。統合新会社ができてもこの協定が役割を果たすのかなどの議論が
     起きそうだ。日産がルノーに見直しを求める可能性もある。


2019.5.28-産経新聞-https://www.sankei.com/economy/news/190527/ecn1905270015-n1.html
FCAがルノーに統合提案 規模拡大、次世代技術強化… 日産には“脅威”も

フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)がルノーに経営統合を提案したことは、ルノーと企業連合を組む日産自動車と三菱自動車の経営にも影響を与えそうだ。世界販売首位の“4社連合”を作るという拡大路線を実現できれば、さらにコスト低減が進むほか自動運転などの次世代技術でも対応力強化が期待できる。一方、FCAと統合後のルノーは日産を上回る規模になり、日産との関係をめぐる交渉力が増す公算が大きい。

 日産社内は27日、FCAのルノーへの提案についての情報収集に追われた。関係者は、「現時点でどんな影響があるかを予測するのは難しい」と指摘した。

 FCAは声明で、日産と三菱自のメリットに関し、「追加的な相乗効果は年間で約10億ユーロ(1227億円)に相当する」と試算。FCAは、独ダイムラーとの「世紀の合併」に失敗した経験がある米クライスラーと、伊フィアットの統合で誕生した経緯があるだけに、統合効果を引き出す手腕に自信があるようだ。

 日産はFCAが強い北米市場の立て直しに向けて苦闘している。統合した場合、日産がFCAとの協調を北米事業改善に役立てられるかが焦点となる。

 また、声明は「自動車業界の変革の好機を捉える」と強調。FCAは米グーグル系の自動運転技術開発会社と連携しており、さらなるIT大手との協業や競争も視野に入れているとみられる。自動車業界の合従連衡についてアクセンチュアの川原英司マネジング・ディレクターは、「開発効率や他業種との交渉力強化に向けた基盤をつくるため、一定の規模が必要になっている」と指摘する。

 一方、経営の独立性を守りたい日産にとって気がかりなのは、企業連合内の「パワーバランス」の変化だ。ルノーに約43%の株式を握られている日産のよりどころは、事業規模や技術力で勝っていることだ。しかしルノー・FCAの売上高を合算すれば日本円で20兆円超と、日産を大きく上回る。ルノーが統合を引き続き求めてくれば、日産の交渉は厳しさを増しそうだ。(高橋寛次)


2019.4.25  産経新聞
ゴーン容疑者妻聴取めぐり攻防 「身の危険」に特捜部「やましいからでは」
東京地検特捜部は、カルロス・ゴーン容疑者の妻、キャロルさんを、事件解明の重要なキーマンと位置付けていた。日産資金が流れた会社の代表を
     務めていたためだ。パスポートを押収し、任意での事情聴取を求めたが、キャロルさんは別のパスポートでフランスへ出国した。特捜部側は
     「やましさがあるからでは」と疑念を深め、キャロルさんは仏メディアに「身の危険を感じた」と語ったという。
  関係者によると、ゴーン容疑者が再逮捕された4日朝、キャロルさんは、自宅へ家宅捜索に入った特捜部の係官から携帯電話などを押収された上、
     パスポートの提出を求められ、レバノンのものを渡した。さらに5日午後1時に地検へ来るよう求められたが、別に残していた米国のパスポートで
     同日夜、パリに向けて出国した。
  日産資金の一部はキャロルさんが代表を務める会社へ流れ、ゴーン容疑者の家族が使っている大型クルーザーの購入資金に充てられたと
     みられている。ある検察幹部は「無罪を主張するなら、妻はそれを証明する話や資料を出せるはずなのに、なぜ弁護人はそう助言しないのか」
     と疑問を投げかけた。

2019.4.23 - 産経新聞
東京地裁、準抗告棄却、ゴーン被告保釈決定で 検察側は特別抗告検討
  日産自動車からオマーンの販売代理店に支出させた資金を自身に還流させたとして会社法違反(特別背任)の罪で起訴された前会長、
     カルロス・ゴーン被告(65)について、東京地裁は25日、弁護側の保釈請求を認める決定を不服とする東京地検の準抗告を棄却した。ゴーン被告」 


カルロス・ゴーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カルロス・ゴーン(Carlos Ghosn、1954年3月9日 - )は、フランスの自動車メーカーのルノー、日本の自動車メーカーの三菱自動車工業取締役
  ルノー、日産自動車、三菱自動車工業の株式の相互保有を含む戦略的パートナーシップを統括し、2010年以降全世界自動車市場の約10%の
     シェアを持つ「ルノー・日産・三菱アライアンス」の社長兼最高経営責任者(CEO)を務めていたが、2018年11月に東京地検特捜部に
     金融商品取引法違反の容疑で逮捕され、その後解任された。
人物
両親はレバノン人で、ブラジルで誕生。幼少期をブラジルで過ごし、中等教育は父の母国であるレバノンのベイルートで受けた。フランス
     工学系グランゼコールの一つであるパリ国立高等鉱業学校を卒業した後、フランス大手タイヤメーカー、ミシュランに入社し18年間在籍。
  ミシュラン社での業績を評価され、ルノーに上席副社長としてスカウトされ、同社の再建にも貢献した。
  1999年3月、当時経営と財政危機に瀕していた日産がルノーと資本提携を結び、同年6月、ルノーの上席副社長の職にあったゴーンが、ルノーにおける
     ポジションを維持しつつ、日産自動車の最高執行責任者(COO)に就任。後に日産自動車の社長兼最高経営責任者(CEO)、ルノーの
     取締役会長兼CEO(PDG)、ルノー・日産アライアンスの会長兼最高経営責任者(CEO)に就任。
  「コストキラー」「ミスター調整(FIX IT)」 などの異名をとるゴーンは、日産再建に向け社員とともに「日産リバイバルプラン」を作成。短期間で日産の
     経営立て直しを果たし、2003年にフォーチュン誌は、彼を「アメリカ国外にいる10人の最強の事業家の一人」と称している[7]2013年6月から2016年6月
     には、ロシアの自動車メーカのアフトヴァース会長も務めていた

  レバノンとブラジルとフランスの多重国籍を有する。

  2004年には法政大学名誉博士になっている。2005年には早稲田大学からも授与されている。極度の経営不振と経済的危機の状態にあった
     日産自動車を立て直したということで、他社の社外取締役に招聘されたり、大学の委員なども務めたりもし、更には「企業改革経営者及び
     新事業挑戦者内閣総理大臣表彰」を受けている。また、自らコマーシャルに出演するなど、マスメディアにも積極的に登場。
     ビッグコミックスペリオールに「カルロス・ゴーン物語 ―企業再生の答がここにある!!―」が掲載されるなど、広く知られる存在となっている。
  2016年10月より、ゴーンはルノー・日産アライアンスに加わった三菱自動車工業の代表取締役会長に就任。2017年2月23日
     日産自動車は同年4月1日付で副会長兼共同CEOの西川廣人が代表取締役社長兼CEOに就任することを発表した。ゴーンは引き続き日産の
     代表取締役会長を務め、アライアンス全体の経営に注力する。

東京地検特捜部による逮捕と東京地検による起訴
2018年11月19日、日産において開示されるゴーン自身の役員報酬額を少なくするため、長年にわたり、実際の報酬額よりも少なく見せかけた額を
     有価証券報告書に記載していたとして、東京地検特捜部により金融商品取引法違反容疑で代表取締役グレッグ・ケリーとともに逮捕された。
     日産自動車の西川廣人社長は、同年11月22日に招集する取締役会議でゴーンを同社の会長職を解任する方針と説明した。日産は内部通報
     により、数か月間の内部調査を行ってきたことをプレスリリースで明らかにしている
  逮捕を受け、日産自動車の川口均CSOが総理大臣官邸を訪れ、菅義偉内閣官房長官に謝罪や日仏関係の維持のための協力要請を行った
     駐日フランス大使館によると、翌20日には、ローラン・ピック駐日フランス特命全権大使東京拘置所を訪れ、ゴーン会長と面会を行ったとされる
  11月22日、日産の取締役会において日産の会長職と代表取締役から解任され取締役となり[52]、同月26日には三菱自動車においても会長職と
     代表取締役から解任され取締役となった[53]
  2018年12月、東京地検はカルロス・ゴーン、グレッグ・ケリー、日産自動車を金融商品取引法違反で起訴した
  2019年1月、東京地検はカルロス・ゴーンを特別背任罪で追起訴した
  3月5日、東京地方裁判所は保釈を許可する決定をし、検察準抗告も同日深夜に棄却され、翌6日、保釈保証金(金商法違反事件で2億円、
     特別背任事件で8億円)の納付後に保釈された。東京地裁の決定に対し、東京地検の久木元伸次席検事は「保釈条件に実効性がない」とする
     異例のコメントを行った
  4月4日、中東オマーンの販売代理店側に支出された日産の資金の一部を不正に流用した疑いが強まったとして、東京地検特捜部は特別背任の
     容疑で4度目の逮捕をした。検察内部には在宅での追起訴でよいとの慎重論もあったが、いわゆる「オマーンルート」疑惑の捜査のため再逮捕
     になったと報じられている

ルノー
1996年、ルノー会長(当時)のルイ・シュバイツァーフランス語版からスカウトされ、購買、研究、先進技術のエンジニアリングと開発、製造、および
     南米ルノーのスーパーバイジング担当の上席副社長として、ルノーに入社。シュバイツァー自身、国営自動車会社ルノーの時代に
     経営再建の為、請われてフランス予算省の上級官僚から転職した人物。ルノーは過激左派組織のテロなど、フランス国内外での混乱
     を生じながらも民営化、民営化後も人員削減を押し進め、いったんは国内集中にシフトしていた事業展開を再び国際化へと方針転換
     していた最中で、ゴーンの手腕をかったシュバイツァー会長が自らヘッドハンティングを行った。ルノーに入社したゴーンは、ベルギーの
     ビルボールド工場閉鎖など不採算事業所の閉鎖や、調達先の集約などで経費の圧縮を進め、赤字だったルノーの経営を数年で黒字へと転換
     これによりゴーンは「コストカッター」「コストキラー」の異名を拝するようになった

ルノー・日産の資本提携と日産の復活
1999年3月27日にルノーが日産の株式の36.8%を取得し、ルノーと日産の間で資本提携が結ばれ、同年6月、ゴーンはルノーにおける役割を維持したままで、
     最高執行責任者(COO)として日産に入社した。翌年2000年6月に日産自動車の取締役に就任。さらに2001年6月に日産の最高経営責任者
     (CEO)に選出された
  ゴーンが入社した当時の日産は約2兆円(200億ドル)の有利子負債を抱え、国内販売でもラインナップされた46モデル中、3モデルだけが収益を
     あげている状況だった。ルノーからの巨額資金投入が行われた上で、ゴーンの指揮下、両社の間でプラットフォームやエンジン、トランスミッション
     などの部品の共通化、購買の共同化などを通じて両社のコストダウンを行う
  「日産リバイバルプラン」計画の下、東京都武蔵村山市にあった日産自動車村山工場などの生産拠点の閉鎖 や子会社の統廃合
     航空宇宙機など余剰資産の売却 や21,000人(総従業員の14%)を目標とした早期退職制度による人員の削減など大幅なリストラを行った
     同時に新車種の投入、インテリア・エクステリアデザインの刷新やブランドイメージの一新などの計画を次々に敢行
  また、日産自動車社内の公式言語を日本語から英語に変更し、初めてのキー・グローバル戦略会議は、ヨーロッパや北米の幹部も出席して
     開催された。日本の商慣習にとらわれない過激な手法に、米ウォール・ストリート・ジャーナル紙が「公共の怒りの対象となる」とのコメントを
     掲載するなど、先行きを危惧する声も少なからずあったが、ゴーンは自らテレビコマーシャル出演し、インタビューに応えるなど、積極的に
     メディアに登場
  残された日産自動車社員および株主・関係者への配慮を見せ[87]、日産自動車株主総会を日本語で行うなど、全ての利害関係者に向けて社内改革を
     アピールした。その結果、1998年には約2兆円あった有利子負債を、2003年6月には全額返済(社債を発行して、銀行からの借入金を全部返済
     している)。1999年度には1.4%であったマージンは2003年度には11.1%へと増加させる成果をあげ、12%前後まで落ちた国内シェアを20%近くまで
     回復させた
  しかし同時に、2002年にゴーン氏が打ち立てた3か年経営計画「日産180(全世界での売上台数を100万台増加させ、8%の営業利益率を達成し、
     自動車関連の実質有利子負債をなくす)における販売台数目標達成のために、計画終了(2005年9月30日)前に集中して新型車投入を
     行ったことによる、計画終了以降の国内販売台数の深刻な低迷や、「ゴーン以前」に入社した居残り組と、「ゴーン後」に入社した中途採用組の
     社内闘争など、深刻な問題を残したままの親会社への復帰に疑問の声も上がっている。
  2005年5月には、ルノーの取締役会長兼CEO(PDG)にも選ばれ、これによりゴーンはルノーと日産というフォーチュン・グローバル500にリストされる2社を
     同時に率いる世界で初めてのリーダーとなった。また、ゴーンは両社の株式持ち合いと同等所有権を含む戦略的パートナーシップを統括する
     ルノー・日産アライアンスの社長兼最高経営責任者(CEO)をも兼務している。2010〜2014年の間、ルノー・日産アライアンス(AvtoVAZを含めた)は、
     全世界自動車市場の約10%のシェアを維持し続けている。2014年の時点でアライアンスは世界第4位の自動車グループとなった
  2006年以降、関連会社の日産と歩調をあわせるようにルノーの業績も悪化していることもあり、ルノーの取締役会長兼CEO(PDG)になった後の
     2006年2月には、日産に対するリストラのような従業員の解雇を行わずに、2009年の販売台数を2005年の約250万台から80万台多い330万台
     とし、2009年の売上高に対する営業利益率を6%にするという内容の中期経営計画「ルノー・コミットメント2009」を発表した
  2011年3月11日、大規模自然災害となった東日本大震災が発生した。ゴーンは地震と津波による被害の復旧支援活動を率先して行う に留まらず、
     震災による打撃とともに、福島第一原子力発電所事故の影響下にあった、福島いわきエンジン工場の操業回復をいち早く決定。再構築を推進、
     奨励する為、自ら頻繁にテレビ番組などに登場した。さらに、2011年5月にゴーンは、最低100万台の日本国内での自動車および
     トラック生産をコミット
  2012年6月に、OAO AvtoVAZの取締役会の副会長に選ばれ、翌2013年6月には会長に任命された ルノーは、2008年に、会社の25%の
     株式を取得した後、OAO AvtoVAZ との戦略的パートナーシップを始めていた さらに、極度の経営不振の状態にあった日産自動車を立て直したと
     いうことで、他社の社外取締役に招聘されている
  2013年6月に、ゴーンはロシアの会社アフトワズの会長に任命された。ゴーンは2016年6月まで、この地位を保持した

三菱
2016年10月、日産は三菱自動車工業の34%の投資買収を完了した。ゴーンはルノー・日産における地位に加え三菱の会長として就任した。これは
     燃費データ改竄における長期に渡るスキャンダルとその影響からの利益減収回復を図ることを目的とす社、ジェネラルモーターズに続く
     自動車グループとしては世界第四位の地位を確立したアドバイザー関連2015年までは ブラジルの銀行バンコ・イタウの国際諮問委員を
     務めた中国清華大学の経済管理学院顧問委員ベイルートのアメリカン大[124]セント・ジョセフ大学の戦略会議メンバー
     を務めている 2014年5月には欧州自動車工業会の会長に選出され。彼は世界経済フォーラムの知事としての役割を果たす

ルノー
1996年、ルノー会長(当時)のルイ・シュバイツァーからスカウトされ、購買、研究、先進技術のエンジニアリングと開発、製造、および南米ルノーの
     スーパーバイジング担当の上席副社長として、ルノーに入社。シュバイツァー自身、国営自動車会社ルノーの時代に経営再建の為、請われて
     フランス予算省の上級官僚から転職した人物[65]。ルノーは過激左派組織のテロなど[66]、フランス国内外での混乱を生じながらも民営化
     民営化後も人員削減を押し進め、いったんは国内集中にシフトしていた事業展開を再び国際化へと方針転換していた最中で、ゴーンの手腕をかった
     シュバイツァー会長が自らヘッドハンティングを行った。ルノーに入社したゴーンは、ベルギーのビルボールド工場閉鎖など不採算事業所の閉鎖や
     調達先の集約などで経費の圧縮を進め、赤字だったルノーの経営を数年で黒字へと転換。これによりゴーンは「コストカッター」「コストキラー」の異名
     を拝するようになった

ルノー・日産の資本提携と日産の復活
1999年3月27日にルノーが日産の株式の36.8%を取得し、ルノーと日産の間で資本提携が結ばれ、同年6月、ゴーンはルノーにおける役割を維持したままで、
     最高執行責任者(COO)として日産に入社した。翌年2000年6月に日産自動車の取締役に就任。さらに2001年6月に日産の最高経営責任者
     (CEO)に選出された
  ゴーンが入社した当時の日産は約2兆円(200億ドル)の有利子負債を抱え、国内販売でもラインナップされた46モデル中、3モデルだけが収益をあげて
     いる状況だった。ルノーからの巨額な資金投入が行われた上で、ゴーンの指揮下、両社の間でプラットフォームやエンジン、トランスミッションなどの
     部品の共通化、購買の共同化などを通じて両社のコストダウンを行う
  「日産リバイバルプラン」計画の下、東京都武蔵村山市にあった日産自動車村山工場などの生産拠点の閉鎖 や子会社の統廃合
     航空宇宙機など余剰資産の売却[78] や21,000人(総従業員の14%)を目標とした早期退職制度による人員の削減など大幅なリストラを行った
     同時に新車種の投入、インテリア・エクステリアデザインの刷新やブランドイメージの一新などの計画を次々に敢行[80][81]
  また、日産自動車社内の公式言語を日本語から英語に変更し、初めてのキー・グローバル戦略会議は、ヨーロッパや北米の幹部も出席して開催
     された。日本の商慣習にとらわれない過激な手法に、米ウォール・ストリート・ジャーナル紙が「公共の怒りの対象となる」とのコメントを掲載するなど
     先行きを危惧する声も少なからずあったが、ゴーンは自らテレビコマーシャル出演し、インタビューに応えるなど、積極的にメディアに登場
  残された日産自動車社員および株主・関係者への配慮を見せ、日産自動車株主総会を日本語で行うなど、全ての利害関係者に向けて社内改革を
     アピールした。その結果、1998年には約2兆円あった有利子負債を、2003年6月には全額返済(社債を発行して、銀行からの借入金を
     全部返済している)。1999年度には1.4%であったマージンは2003年度には11.1%へと増加させる成果をあげ、12%前後まで落ちた国内シェアを
     20%近くまで回復させた
  しかし同時に、2002年にゴーン氏が打ち立てた3か年経営計画「日産180(全世界での売上台数を100万台増加させ、8%の営業利益率を達成し、
     自動車関連の実質有利子負債をなくす)における販売台数目標達成のために、計画終了(2005年9月30日)前に集中して新型車投入を行った
     ことによる、計画終了以降の国内販売台数の深刻な低迷や、「ゴーン以前」に入社した居残り組と、「ゴーン後」に入社した中途採用組の社内闘争
     など、深刻な問題を残したままの親会社への復帰に疑問の声も上がっている。
  2005年5月には、ルノーの取締役会長兼CEO(PDG)にも選ばれ、これによりゴーンはルノーと日産というフォーチュン・グローバル500にリストされる2社を
     同時に率いる世界で初めてのリーダーとなった。また、ゴーンは両社の株式持ち合いと同等所有権を含む戦略的パートナーシップを統括する
     ルノー・日産アライアンスの社長兼最高経営責任者(CEO)をも兼務している。2010〜2014年の間、ルノー・日産アライアンス(AvtoVAZを含めた)は、
     全世界自動車市場の約10%のシェアを維持し続けている。2014年の時点でアライアンスは世界第4位の自動車グループとなった
  2006年以降、関連会社の日産と歩調をあわせるようにルノーの業績も悪化していることもあり、ルノーの取締役会長兼CEO(PDG)になった
     後の2006年2月には、日産に対するリストラのような従業員の解雇を行わずに、2009年の販売台数を2005年の約250万台から80万台多い
     330万台とし、2009年の売上高に対する営業利益率を6%にするという内容の中期経営計画「ルノー・コミットメント2009」を発表した
  2011年3月11日、大規模自然災害となった東日本大震災が発生した。ゴーンは地震と津波による被害の復旧支援活動を率先して行うに留まらず、
     震災による打撃とともに、福島第一原子力発電所事故の影響下にあった、福島いわきエンジン工場の操業回復をいち早く決定。再構築を推進、
     奨励する為、自ら頻繁にテレビ番組などに登場した。さらに、2011年5月にゴーンは、最低100万台の日本国内での自動車および
     トラック生産をコミット
  2012年6月に、OAO AvtoVAZの取締役会の副会長に選ばれ、翌2013年6月には会長に任命された ルノーは、2008年に、会社の25%の株式
     を取得した後、OAO AvtoVAZ との戦略的パートナーシップを始めていた さらに、極度の経営不振の状態にあった日産自動車を立て直した
     ということで、他社の社外取締役に招聘されている
  2013年6月に、ゴーンはロシアの会社アフトワズの会長に任命された。ゴーンは2016年6月まで、この地位を保持した

三菱
2016年10月、日産は三菱自動車工業の34%の投資買収を完了した。ゴーンはルノー・日産における地位に加え三菱の会長として就任した。これは
     燃費データ改竄における長期に渡るスキャンダルとその影響からの利益減収回復を図ることを目的とする。日産三菱パートナーシップは三菱の
     電気自動車における共同開発開発も含んでいる。ルノー・日産・三菱の提携はトヨタ自動車、フォルクスワーゲン社、ジェネラルモーターズに続く
     自動車グループとしては世界第四位の地位を確立した

アドバイザー関連
2015年までは ブラジルの銀行バンコ・イタウの国際諮問委員を務めた中国清華大学の経済管理学院顧問委員
     ベイルートのアメリカン大セント・ジョセフ大学の戦略会議メンバーを務めている 2014年5月には欧州自動車工業会の会長に選出され。
     彼は世界経済フォーラムの知事としての役割を果たす


2019年3月
日産自動車仏自動車大手ルノー三菱自動車3社のトップは12日、3者連合の決める新たな意思決定機関を設けると表明。新たな意思決定機関は
     「アライアンスオペレーティングボード」である。(2019.3.13)
仏検察仏自動車大手ルノーの前会長、カルロス・ゴーン被告(65)が2016年10月にベルサイユ宮殿で結婚披露宴を開いたのは、同社資金の
     不正流用に当たる疑いがあるとして予備捜査を開始した。ルノーは宮殿修復の為に230万ユーロ(約2億9千万円)のメセナ契約を結び、
     宮殿から最大25%分の対価を見返りとして得たが、ゴーン被告はこの特典を披露宴開催に個人的に流用した疑いがある
     としている。このことはルノーの社内調査で明らかになり、これを検察側に伝えていた。仏では検察の予備捜査の後、予審判事が正式捜査を
     始めるか否かを判断する。(2019.3.12)
会社法違反(特別背任)などの罪で起訴され、保釈された日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告(65)が12日に開かれる日産の取締役会への出席
     を希望している。しかし、東京地裁は同被告の出席を認めないときめた。被告側の準抗告も同日棄却。(2019.3.12)
会社法違反(特別背任)などの罪で起訴され、保釈された日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告(65)が12日に開かれる日産の取締役会への
     出席を希望している。東京地裁が11日に許可又は否かを判断するが、東京地検は証拠隠滅につながる可能性があるとして反対の意見書
     をだす予定である。(2019.3.11)
カルロス・ゴーン被告(会社法違反-特別背任)は6日、保釈保証金10億円で、勾留(108日)東京拘置所から保釈された。争点や証拠を絞り込む公判
     前整理手続きが始まっていない段階で、起訴内容を否認している被告の保釈が認められるのは極めて異例である。(2019.3.7)
6日に保釈されたカルロス・ゴーン被告(64)は、報道陣の追跡を避けるためだったのか、手の込んだ「変装」で現れた。これは弁護士の指導によるもの
     とされている。しかし報道陣は拘置所をでたカルロス容疑者の乗った軽自動車を追尾した。(2019.3.6)
カルロス・ゴーン被告の保釈に関して、東京地検は最高裁への準抗告はしない方針でゴーン被告の保釈は認められることになった。弁護側の保釈
    条件として①東京都内に住む、②居住の出入り口などに監視カメラを設置する、③日産幹部ら事件関係者との接触禁止、④パスポートを弁護人
    が管理氏、海外渡航は禁止、⑤通信環境が制限されたパソコンや携帯電話の使用など。広中弁護士は「厳しい条件を設定し、裁判所に評価
    してもらった。ゴーン被告は大変喜んでいる。」2月13日に元東京地検特捜部長の「大鶴基成弁護士から広中惇一朗弁護士らに代わった
    ばかりで、広中弁護士は「無罪請負人」との異名を持つ人物で知られる。(2019.3.6)
カルロス・ゴーン被告が保証金10億円で保釈。逮捕期間は100日以上であった。ゴーン被告は「金融商品取引法違反であり、腹心のグレゴリー・ケーン
      被告は7,000万円で昨年12月に保釈されている。(2018.3.5)
2019年2月
元日産自動車の会長カルロス・ゴーン被告がは、2016年10月にベルサイユ宮殿で結婚披露宴を開いた際、当時会長であったたちばから、
       ルノーの資産を不正に流用した疑いがあるとして、警察への通報を考えていると公表した(2019.2.8)
日産自動車の前会長、「カルロス・ゴーン被告(64)」が日産子会社からオマーンの日産販売代理店に支出させた約35億円
      について、日産関係者が「不要な支出だった」と東京地検特捜部に証言。ゴーン被告は特捜部に「報奨金であり、正当な支出」と説明している
      が日産関係者は「報奨金は別途、世紀の予算から支払っていた。」とし、ゴーン被告の主張を否定している。(2019.2.6)
2019年1月
日本の司法制度フランスの司法制度のほか司法制度は各国間で違いがある。日本では、著名人政治家の逮捕には失敗すると退任など社会的制裁
     がある。フランスでは「推定無罪」という制度が重んじられ、日本の逮捕とは大きな違いがある。(2019.1.13)
2018.年11月
日産会長「カルロス.ゴーン」氏逮捕-50億円の過少申告で日産、ルノー、三菱自動車の3社のトップによる新体制ではじめての会談
     (カルロス・ゴーン会長の辞任後)が1月31日に協議されるみとうし!・・・で予定であることを発表した。歪な資本構成については、
     ルノー側は話題に上げる予定ではないと言う。(2019.1.29)
  ルノー、「カルロス・ゴーン会長」(64)は23日、仏自動車大手ルノーに会長兼CEOを辞任すると伝えた。これを受け「ルノー」側は後任に
     「仏タイヤ大手ミシュラン」の「ジャンドミニク・スナールCEO(65)を選出したと発表!(2019.1.25)
  東京地裁はカルロス・ゴーン氏側から出されていた保釈は、証拠隠滅の恐れが強いとして再度認めなかった(2019.1.22)
  日産とルノー自動車会社の経営統合目的での持ち株会社設立を日本政府に提案していた。ただ今現在は「資本関係の見直しはまったく考えてい
     ない」と表明している2019.1.21)
  三菱自動車は「カルロス.ゴーン」氏に対する内部調査をした。日産と共同で約10億円の損害賠償責任を検討している
  「カルロス.ゴーン」氏逮捕問題でルノー側はカルロス.ゴーン被告の勾留長期化、解任を見据え、20日に「新経営体制」を構築か?
  カルロス.ゴーン被告の件で東京地裁は15日、弁護士の保釈請求を却下した。同被告に保釈を認めた場合、国外逃亡、証拠隠滅などの恐れ
     があると判断した模様(2019.1.16)
  グレゴリ・ケリー容疑者で日産側日本政府は「技術流出」防止特捜部に協力-逮捕年に数回しか来日しない同氏、「どうしても来日してほしい」
     と日産側の執行役員の要求で拘束道路のPCで特捜部に任意同行して逮捕にいたった。
  カルロス.ゴーン容疑者:サウジアラビアの知人に支出させた16億円+オマーンレバノンの会社に52億円を支出させていた。検察庁は裏づけ
     をいそいでいる。(2019.1.10)
  「特別背任事件」で勾留理由開示が東京地裁で行われた(2019.1.8)
  東京地裁は「特別背任事件」で勾留理由開示を同裁判所と公開説明をする公開説明は一月八日、ゴーン、弁護人などが出廷!(2019.1.5)
  カルロス.ゴーン容疑者、特別背任事件で販促費名目で中東の知人へ16億円の振込みで子会社の幹部が「販促目的の実態ではないと思う」
     と証言(2019.1.4)
  カルロス.ゴーン容疑者、特別背任事件で11日まで勾留(2019.1.1)
  カルロス.ゴーン容疑者の娘二人が東京地検の待遇が悪いと告発(2018.12.31)
  ルノー、日産へ、再度株主総会開催を提案(2018.12.28)
  グレゴリ・ケリー容疑者、7000万円で保釈
  カルロス.ゴーン容疑者に対する「特別は委任」の立証に高いハードル
  申請銀行幹部、ゴーン容疑者の資産損失,日産に付け替え指示?(2018.12.22)
  カルロス.ゴーン前会長、特別背任容疑で、一転再逮捕(2018.12.21)
       リーマンショックで生じた18億円の私的負債を日産に付け替えた容疑
  カルロス.ゴーン前会長、近く保釈?勾留延長申請するも東京地裁異例の却下
       (2018.12.21)
  東京地裁-カルロス.ゴーン容疑者及びグレゴリ・ケリー容疑者の勾留延長
        を認めない決定-近く保釈される可能性がある(2018.12.20)
  日産、「取り締まり議長が役員報酬を決定する」規定を変更(2018.12.20)
  日産ルノーの臨時株主総会開催提案を拒否
  日産ルノーとの主導権争い激化:企業統治改革んじ影?(2018.12.18)
  ゴーン容疑者の家族、リオマンションから重要書類持ち出し(2018.12.15) 
  日産-会長席を当面空席に(2018.12.15)
  カルロス.ゴーン容疑者を解任見送り-不正発見できない為(2012.12.14)
  日産役員報酬、ゴーン氏の過小報告を加えると、株主総会で決めた上限超過
  リオデジャネイロのゴーン宅で金庫x3個、日産、入室拒否で鍵取替
  安部晋三首相:3社連合維持認める-仏と共有(2018.12.11)
  日産も4年分で起訴:西川社長-問われる責任(2018.12.11)
  「カルロス.ゴーン」氏再逮捕-直近3年で42億円(2018.12.11)
  地検-日産自動車も過小記載で起訴方針を確認
  カルロス.ゴーン一部「報酬覚書サイン認める。(2018.12.7)
  報酬一覧、ゴーン容疑者自ら修正(2018.12.6)
  日産の人事案に「ルノー」が賛成しなければならない義務を明記
      協定内容にある(2018.12.5)
  ゴーン容疑者-12月10日にも再逮捕:直近3年間で約40億円
  大鶴基成弁護士(元特捜部長) VS 特捜エースの対決か?(2018.12.3)
  ルノー日産、三菱連合でルノー優位(CEOはルノーより出す-規定)
  東京地検特捜部は種種を含めて90億円を立件する見込み
  監査法人が日産側に不透明資金の流れを問う
     日産側は「問題なし」と回答していた
  ルノー側新経営陣、カルロス.ゴーン会長の監査開始
  株価連動報酬権利40億円を加味すると120億円の不正申告
  日産の技術が中国へ?米国もここに入ってくる?(2018.11.24)
  フランスルノーは中国に工場を持つ
  特捜部は疑惑解明の「入り口」「出口」か?今後の捜査内容?
  日本.フランス「日産.ルノーの連合」-が望ましいが?(11.24)
  カルロス.ゴーン氏がグレゴリケリーにメールで虚偽記載指示
  日産とルノー、日産と特捜部、日本と仏は西川氏の裁量は?
  飛行機内は日産の居住区、逮捕に許可した人は内通者か?
  ゴーン氏の乗った飛行機に特捜部が、飛行機に乗り込む
  グレゴリ・ケリー氏はカルロス・ゴーン氏の不正実行役?
  ゴーン容疑者長年不透明な資金を勝手に使っていた
  日産、「ねじれ資本」解消に是正決意
  カルロス・ゴーン氏、80億円の脱税
  日産、独立性の危機(ルノー自動車からの独立経営ができるか)
  仏大統領とゴーン氏の画筆
  日産、仏ルノーの合併にゴーン氏抵抗-仏の策略か?
  会社側、ゴーン氏に再三是正を求める
  東京地検特捜部と社員との間で「司法取引






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