岸田文雄首相-1


2024.02.17-産経新聞(夕刊フジ)-https://www.sankei.com/article/20240217-3RWHB3IQMZB7TLFPEWQEQKQNIA/?outputType=theme_weekly-fuji
またぞろ出てきた「6月解散説」 岸田首相の友は減税に「待った」の財務省だけか 安積明子
(政治ジャーナリスト 安積明子)

  「岸田文雄首相が6月に衆院を解散するのではないか」  年明け以降、永田町周辺でこんな噂がささやかれている。  9月の自民党総裁選で、「岸田首相の再選は困難」との見方が党内で広まっている。それを打破するため、6月の通常国会閉会後、総選挙を仕掛けるというのだ。政治改革や、自ら掲げた〝減税効果〟を演出し、多少の「負け」を承知で大勝負に打って出るのか。 だが、情勢は極めて厳しい。

  自民党が昨年9月時点で行った情勢調査で、「自民党は衆院選で大幅議席減」という結果だったとされる。これに、自民党派閥のパーティー収入不記載事件などで、信頼は地に落ちているのだ。
  岸田首相は孤立を深めている。政権を支えた岸田派(宏池会)、麻生太郎副総裁率いる麻生派(志公会)、茂木敏充幹事長の茂木派(平成研究会)による〝トロイカ体制〟は激しく動揺している。
  きっかけは、岸田首相が先月18日、唐突にブチ上げた岸田派解散だ。麻生氏に根回しはなく、「そんな話は聞いていない」と、オカンムリだったという。岸田首相は謝罪したが、ご機嫌は直っていない様子だ。麻生氏は最近、「ポスト岸田」として、上川陽子外相を持ち上げるなど、牽制(けんせい)を強めている。
  岸田首相は、玉木雄一郎代表率いる国民民主党にも、そっぽを向かれた。国民民主党はガソリン税を一部軽減する「トリガー条項」の凍結解除を訴えてきたが、煮え切らない態度に玉木氏の我慢が限界を超えた。自民、公明との3党協議は空中分解の様相だ。
  衆院7人、参院10人を擁する国民民主党は自民党の貴重な〝盟友〟だったはずだ。もはや、岸田首相の〝唯一の友〟は、税制という「聖域」を死守し、減税にひたすら「待った」をかける財務省だけになったのかもしれない。
  衆院解散・総選挙は「国民の信」を問うことだ。岸田首相が政権延命のため「伝家の宝刀」を抜こうとしているなら、そこに大義はあるのか。
  そもそも、昨年5月の広島G7(先進7カ国)サミット直後など、〝解散風〟が強まるタイミングは幾度もあった。岸田首相はその都度、優柔不断さと「まだまだ大丈夫」という時間的余裕から、解散に踏み切らなかった。
  総裁選につなげようと、「負け」を承知で打って出るとすれば、本末転倒もいいところではないか。唐突な派閥解消など、岸田首相は暴走気味だ。退陣水域に近づいた内閣支持率を受けて、なりふり構っていられないのだろうが、「破れかぶれ」の果てに局面打開の光が見えるのだろうか
(政治ジャーナリスト 安積明子)


2024.02.03-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240203-2SHHKFYGQZB6TAWLBAADEOXCUU/?outputType=theme_weekly-fuji
30数年ぶりの政治改革 透明化と厳罰化は進むが「政治的自由」失う 平井文夫
(フジテレビ上席解説委員 平井文夫)

   先週木曜(25日)、自民党の小渕優子選対委員長が茂木派(平成研究会)からの退会を表明したと聞き「これは岸田文雄首相の思い通りになってきているぞ。もしかしたら、週末の世論調査の内閣支持率は上がるのかもしれない」と思った。だが、支持率は毎日新聞が前月比で5ポイント上昇したものの、日経新聞は1ポイント上昇にとどまった。
  先週の調査では、FNN(フジニュースネットワーク)・産経新聞が5ポイント上昇したが、朝日新聞は横ばい、読売新聞は1ポイント減だった。全体の傾向としては、昨年来の下落傾向はようやく止まったが、まだ上昇には反転していない。
  岸田首相が「岸田派(宏池会)解散」を発表し、これに安倍派(清和政策研究会)、二階派(志帥会)、森山派(近未来政治研究会)は追随したが、麻生派(志公会)と茂木派は後ろ向きだった。しかし、小渕氏の退会に続き、茂木氏と折り合いが悪いとされていた参院からも数人が退会を表明したことで、茂木派の結束は急速に弱くなっている。 実力があり、やや強引な茂木氏に対して警戒感を持っていた岸田首相は、今回の「小渕の乱」を聞いて、ほくそ笑んだに違いない。 だが、岸田政権を見る国民の目は依然厳しい。

  毎日の調査では、連座制について「導入すべき」が87%にも上っているのに対し、岸田首相が岸田派の解散を6派閥の中で最初表明したことに対しては、「評価しない」の44%が「評価する」の40%を上回っている。国民の関心は「派閥の解散」ではなく「厳罰化」であり、もう一つは「透明化」である。
  月曜(29日)に、衆参両院の予算委員会で行われた集中審議では、与野党から厳罰化については「政治資金規正法への連座制の適用」、また透明化については「政策活動費の廃止」などを求める声が出た。
  だが、岸田首相は連座制については「各党と議論する」、政策活動費については「政治活動の自由と国民の知る権利のバランスで考える」と述べて、どちらも言質を取らせなかった。
  野党各党は温度差はあるが政治改革案を出しており、「政策活動費の廃止」「企業団体献金の禁止」「パーティー券の規制」「連座制の導入」などを提案しており、このうちのいくつかは実現するだろう。
  ただ、岸田首相の言う「政治活動の自由」は非常に重要だ。首相も言及したが、米国でもこの「政治活動の自由」を尊重した判例がある。
  30年ほど前の政治改革では、政治家と特定の団体や企業との癒着を断ち切るために、献金やパー券の規制を厳しくして額を減らし、その分を政党交付金として税金から配ることになった。この改革を否定はしないが、「政治活動の自由」が制限されたというのも事実だ。すなわち支援したい政治家に自由に支援できなくなった
  三十数年ぶりの「政治改革」という大きな流れの中で、「透明化」「厳罰化」のために「政治活動の自由」はさらに失われることになるだろう。筆者はそれをいいことだとはあまり思わないのだが。(フジテレビ上席解説委員 平井文夫)


2024.01.19-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240119-5KVODX4XKRHD7BJEVLXPDXQNJM/
「政治の信頼回復のために岸田派を解散する」岸田文雄首相、ぶら下がり一問一答

  岸田文雄首相は19日、会長を務めていた自民党岸田派(宏池会)を解散する考えを表明した。一問一答は以下の通り。

ー自民内では派閥解散に反発する声もあがっている。
  「政治の信頼回復のために、宏池会を解散すると申し上げた。ただ、各派閥のありようについて何か申し上げる立場にはないと考えている。いずれにせよ、(自民の)政治刷新本部における信頼回復の議論をしっかりと進めていきたい」
ー政治刷新本部の中間取りまとめに向け、派閥のあり方はどのように道筋をつけていきたいか
  「今、国民の皆さんの中から、派閥というのがカネやポストを求める場となっているのではないかと疑念の目が注がれている。こうした疑念を払拭して信頼を回復するため、政策集団のルールについて考えていかなければならないと思っている。いずれにせよまだ議論が続いている最中だ」
ー(大規模な裏金疑惑を抱える)安倍派(清和政策研究会)幹部らの処分を検討するとの一部報道もある
  「その点については、まだ捜査が続けられている。今後、結果が出てくるものだと考えている。その結果を見たうえで、適切なタイミングでの対応を考えていきたい」


2023.12.29-産経新聞(夕刊フジ)-https://www.sankei.com/article/20231229-LTK5LMEW7FDZVCHQXJ4T3WV6HU/?outputType=theme_weekly-fuji
米中対立激化 親中人事の岸田政権、二股で窮地 平井宏治
(平井宏治)

  自民党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件を受け、岸田文雄政権の求心力が低下するなか、日本の外交・安全保障に直結する米中対立は緊迫したままだ。米議会では超党派で「対中輸出規制」や「対中技術移転規制」の強化が進められている。同盟国・日本にも共同歩調が求められそうだが、「政界屈指の親中派」である林芳正官房長官を起用した岸田政権に、決然とした対中姿勢が取れるのか。来年3月上旬で調整されている岸田首相の米国訪問の行方は。経済安全保障アナリスト、平井宏治氏が岸田政権の現状と課題に迫った。

今年も残すところ僅かとなったが、来年の米中対立とわが国はどうなるか。
  今年8月、米商務省は「米中が輸出規制に関する情報交換に向けた対話を開始する」と発表し、先月には、米サンフランシスコ郊外で1年ぶりに開かれた米中首脳会談が報道され、米中対立が緩和されるのではないかという希望的報道がなされた。
  しかし、これらの動きに関わらず、米議会では、超党派で粛々と「対中輸出規制」や「対中技術移転規制」の一層の強化が進んでいる。米上下両院の委員会からは、ベンチャーキャピタルなどの投資規制や、技術移転の規制範囲拡大を始めとする対中法案が提出・審議中だ。
  来年は、先端半導体、スパコン、量子計算、人工知能などの機微技術移転が、さらに厳しくなることは確実だ。11月には、米・米中経済・安全保障調査委員会(USCC)が、23年度の年次報告書を議会に提出した。
  提言書では、・・・
    米証券取引所に上場する企業に情報開示の枠組みを変え、中国における企業の総資産の割合の開示、企業の意思決定における中国共産党との協力度合いなどを開示させ、中国でのビジネスリスクの度合いに透明性を確保する。
    高等教育法を修正して、米大学に対する中国の影響や干渉に対処すること。
    中国・国家運輸物流広報プラットフォームなどが、米国の軍事装備、物資、人員の移動を監視している事態を回避する方策を欧州と協力してつくりあげること。
    中国企業や中国の大学などへの精査の際に使用する公開データベースの作成。・・・など、30の提言が書かれている。
  過去行われた提言は、米議会の立法動向や米政府の政策に大きな影響を与え、実施に至っているものが多い。さらに、大統領選挙で共和党に政権交代すれば、対中規制が一層強化されるだろう。米国の規制強化は、わが国の規制にも影響を及ぼす。
  しかし、日本企業はサプライチェーンを中国から変えたり国内へ回帰したりして、素材や部品を中国に依存するリスク回避の動きはようやく緒に就いたばかりだ。中国が「経済的威圧の常習犯」であることを考えれば、対中経済関係の希薄化は喫緊の課題だ。
  わが国は、米国の対中制裁に足並みをそろえて対応することが必要だが、果たして内閣改造で「親中姿勢」を旗幟(きし)鮮明にした岸田政権が対応できるか。わが国の経済安全保障は、来年も米国からの圧力頼みになりそうだ。

平井宏治(ひらい・こうじ)
  経済安全保障アナリスト。1958年、神奈川県生まれ。早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。82年、電機メーカー入社。外資系投資銀行、M&A仲介会社、メガバンクグループの証券会社、会計コンサルティング会社で勤務後、2016年にアシストを設立。M&Aや事業再生の助言支援に携わりながら、経済安全保障に関する書籍の出版、メディアへの寄稿や講演会を行う。著書に『経済安全保障リスク』(育鵬社)、『トヨタが中国に接収される日』(WAC)など。


2023.12.07-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231207/k10014280861000.html
岸田首相 「宏池会」を首相など務める間は離脱の意向固める

  岸田総理大臣は、みずからが会長を務める岸田派「宏池会」を、総理大臣と自民党総裁の間は離脱する意向を固めました自民党の派閥の政治資金をめぐる問題を受けて、岸田総理大臣は6日、「党としても強い危機感を持たなければならない」と述べ、各派閥の政治資金パーティーなどを当面自粛するよう指示しました。

  こうした中、関係者によりますと、岸田総理大臣は、みずからが会長を務める岸田派「宏池会」を、総理大臣と自民党総裁の間は離脱する意向を固めました
  岸田総理大臣総理大臣就任後も派閥の会長を続けていることをめぐり、与野党双方からは公平性の観点からも派閥から距離を置くべきだという指摘が出ていましたが、岸田総理大臣は、指摘はあたらないとの考えを示してきました。
  今回、派閥を離脱する意向を固めた背景には、政治資金をめぐる問題を踏まえ、より中立的な立場で対応する姿勢を示すねらいがあるものとみられます。
自民 岸田派の定例会合 首相の派閥離脱に言及せず
  岸田総理大臣離脱する意向を固めた自民党岸田派は7日午後、国会近くにある事務所で定例の会合を開きました。冒頭、座長を務める林前外務大臣は「あす衆参両院で予算委員会の集中審議が予定されているので、総裁派閥としてしっかり岸田総理大臣を支え、一致団結して頑張っていきたい」と述べました。
  岸田総理大臣派閥を離脱するかどうかについては言及しませんでした。会合の後、林氏は記者団から「岸田総理大臣派閥を離脱するのか」と問われたのに対し「特にコメントはない」と述べました。また、事務総長を務める根本元厚生労働大臣は「岸田総理大臣本人が決断することだ」と述べました。
松野官房長官 “安倍派への所属 回答控たい”
  松野官房長官は午後の記者会見で、自身は安倍派への所属を続けるのか問われ「政府の立場として答えており、私の議員活動に関することについて答えることは控えたい」と述べました。
維新 馬場代表「遅きに失した」
  日本維新の会の馬場代表は記者会見で「岸田総理大臣派閥を離脱するのは、遅きに失したが、立場上、当然のことだ。疑念を生むようなパーティーをする派閥なら、パーティーの自粛を求めるのではなく、自民党総裁として派閥の解散命令を出すくらい思い切ったことをしたほうが、より効果があるのではないか」と述べました。
共産 志位委員長「首相のやるべきことは全容究明と説明だ」
  共産党の志位委員長は記者会見で「岸田総理大臣がやるべきことは、派閥を抜けるなどという話ではなく、自民党総裁として責任を持って全容の調査や究明を行い、国民に説明することだ。政権中枢を直撃する疑惑であり、国会としても自民党の主要派閥の歴代の事務総長を招致し、事実関係を語ってもらうことを求めたい」と述べました。


2023.12.04-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231204-YVYNSRZDQFPYLFGONEPAWMROX4/
岸田首相「承知していない」 旧統一教会友好団体トップ面会報道

  岸田文雄首相は4日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の友好団体のトップと自民党本部で面会していたとの一部報道に関して、「ギングリッチ元米国下院議長と面会した際、大勢の同行者がいたが、その中に誰がいたかは承知をしていない」と官邸で記者団の質問に答えた。その上で「名刺交換をしたかどうかは覚えていない。私の認識としてはギングリッチ元米国下院議長と会ったということだ」と強調した。


2023.11.26-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231126-XDFHJDKEWFG5NGD6YOJVEMHGLE/?outputType=theme_weekly-fuji
財務省と検察が倒閣運動 「ポスト岸田」は高市早苗氏
(長谷川幸洋)

  岸田文雄内閣支持率低下が止まらない。報道各社の世論調査は軒並み、「危険水域」とされる30%以下に落ち込み、10%台突入も視野に入ってきたLGBT法の拙速な法制化などで、安倍晋三、菅義偉両政権を支えた岩盤保守層は距離を置き、自民党5派閥の政治資金パーティー券疑惑の影響か、政党支持率まで落ちてきた。ジャーナリストの長谷川幸洋氏は「一寸先は闇」といえる岸田政権の現状に迫り、「ポスト岸田」や、警戒される最強官庁・財務省と、東京地検特捜部の動きに迫った。

  岸田内閣支持率が急落している。報道各社の世論調査では、内閣支持率は軒並み、20%台に突入した。では、自民党に「ポスト岸田」にふさわしい候補者はいるのか。私は、高市早苗経済安全保障相を推す
  高市氏は、中国に一貫して厳しい姿勢を示してきた。前回の自民党総裁選(2021年9月)では、金融緩和と戦略的な財政出動、大胆な投資を掲げて、基礎的財政収支(プライマリーバランス)黒字化目標の凍結を明言した。憲法改正も訴え、全体として、安倍元首相の路線を継承している。それが支持する理由だ。
  萩生田光一政調会長や西村康稔経産相など、ほかにも人材はいるが、総裁選に手を挙げた実績を評価したい。
  課題は「党内で、どこまで支持が広がるか」だ。とりわけ、かつて所属していた安倍派(清和会)には、「彼女だけはダメだ」という声が少なくない。派閥を飛び出しておきながら、安倍氏に重用され、日の当たるポストを得てきた経歴に対する嫉妬が主な理由だろう。
  だが、ここまでくると、「そんなことは言っていられない」という声が強まる可能性がある。自分の選挙を考えて、「自民党の人気が回復できるなら、何でもいい」という話になるかもしれない。
  かつての自民党には、「リベラルがダメなら、次は保守路線で」というダイナミズムがあった。党内で「疑似政権交代」を繰り返し、長期政権を維持したのだ。このメカニズムがいまも健在なら、高市氏にも目が出てくる。女性である点も有利に働く。
  最大の問題は「岸田政権が倒れるのかどうか」だ。健康問題で辞任した安倍氏と、衆院選で敗北した麻生太郎氏を別にすると、直近で自ら退陣した首相は福田康夫氏と菅義偉氏である。2人の場合はどうだったか
  福田退陣への引き金を引いたのは、公明党と麻生氏の存在だった。当時は民主党が参院で多数を握る「ねじれ国会」だったが、公明党は翌年に迫った東京都議選や衆院選を控えて、「支持率が急落した福田政権では戦えない」とみていた。そこで、税制改正法案に反対する意向をにじませて事実上、福田氏に退陣を迫ったのだ。
この先も大スキャンダルあるか
  公明党の賛成が得られなければ、衆院で法案を再議決できず、公明党がキャスチングボートを握っていた
  菅氏の場合は新型コロナ対策に忙殺され、衆院を解散する機会を逸したまま、総裁選が迫った事情が大きかった無役だった岸田氏が総裁選に立候補するなか、支持率が落ちていた菅氏は総裁選を辞退し、退陣表明した
現状はどうか内閣支持率は急落しているが、公明党は所得税の定額減税と低所得者への補助金支給を勝ち取り、岸田氏に反旗を翻す理由がない高市氏をはじめ、ライバルは政権内に取り込んでいる。総裁任期も衆院の任期も残っている
となると、誰が岸田首相に弓を引くのか。
  私は財務省と東京地検の動きに注目している。財務省は増税を封印し、減税を言い出した岸田首相に内心、怒りをたぎらせている。税金の滞納問題で辞任した財務副大臣の税務情報を握っていたのは、財務省だ。
  東京地検特捜部は、自民党5大派閥の政治資金不適切処理問題をメディアにリークした。彼らは岸田倒閣に動いている。
  この先も大スキャンダルが火を噴く可能性がある。まさに、「一寸先は闇」だ。

長谷川 幸洋(はせがわ・ゆきひろ)
  ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務めた。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア―本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。ユーチューブで「長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル」配信中。


2023.10.26-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231026-SQ5MOJNWFFO7JFDCF34E3MTMDQ/
岸田首相「所得税、個人住民税の減税最も望ましい」 児童手当拡充分の支給、来年末に前倒し

  岸田文雄首相は26日の政府・与党政策懇談会で、物価高に対応するため、「国民の可処分所得を直接的に下支えする所得税、個人住民税の減税が最も望ましい。令和6年度税制改正で定額減税をお願いしたい」と自民、公明両党の税制調査会長らに指示した。来年6月から1人あたり所得税3万円、住民税1万円の減税を実施する方向で調整する。

  首相は「賃上げが物価に追いつくまで政府が支えることが肝要だ」と強調した。減税策を盛り込んだ経済対策を11月2日に取りまとめる考えも示した。
  低所得世帯への支援策に関しては、重点支援地方交付金の支援枠を追加的に拡大し、住民税非課税世帯1世帯あたり計10万円を目安に支援することを表明した。「異次元の少子化対策」で拡充する児童手当の支給を当初予定の令和5年2月から来年12月に前倒しすることも明らかにした。


2023.10.07-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20231015-2SAJ2J2PJ5AFXDSW5M6U4ZKT4Q/?outputType=theme_weekly-fuji
「核軍縮議論」に血税バラまく岸田首相 きれいごとのお花畑で日本守れるか
(西村幸佑)

  ロシアによるウクライナ侵攻から何を学べるかが、国家のリーダーに問われている。それはまた、国民一人ひとりにとっても重要なテーマだろう。岸田文雄首相は就任半年後に起きた歴史的暴挙をどう捉えたのか。ウクライナは、ソ連時代にもスターリンに蹂躙(じゅうりん)された。地政学的に難しい位置にあるウクライナだが、1991年のソ連崩壊で自由を享受できる西側欧州諸国に近寄れると思ったはずだ。しかし、ソ連崩壊でウクライナに残った核兵器が国連常任理事会に問題視された。ウクライナは核兵器放棄を受け入れる代わりに、米国と英国、ロシアが安全保障を約束するという「ブダペスト覚書」に94年に調印してしまう。

  この29年前の出来事を、ウクライナ人が悔やんでいることは言うまでもない。もし、ウクライナが少数でも核を保有していたら、ロシアによる2014年2月のクリミア併合はなかったし、ロシアによる22年2月のウクライナ侵攻も起きなかっただろう。ただ、ウクライナ人は「自分の国を自分たちで守る」と立ち上がった。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領を先頭に、国際法を無視したロシアの暴挙に対し、多くの国民が強い意志で戦った民間人もコンピューターやドローン操縦など、自身の得意な分野で軍に協力し、人民戦争のような戦いぶりで祖国に奉仕する姿を世界中に示した。
  その姿に、米国やNATO(北大西洋条約機構)諸国も、ウクライナへ援助を続けることになった。もし、ゼレンスキー氏が侵略者と戦う意思を見せず、ロシアの侵略直後に国外へ逃れていたら、昨年の早い時期にウクライナ全土はロシアに占領されていたはずだ。
  日本は今年、G7(先進7カ国)議長国である。岸田文雄首相は5月の広島G7サミットにゼレンスキー氏を招聘した。ただ、岸田首相の演説は、私にはきれいごとに聞こえた。「核兵器のない世界」という訴えも、チグハグ感しかなかった。9月の国連演説も同じで、「核兵器のない世界」や「人間の尊厳」などを訴えても、何のリアリティーも伝わらなかった。
  日本はユーラシア大陸の東にあり、ロシアにとって西のウクライナと対称な位置にある。北方4島の主権を78年も侵されている日本は、それだけでもウクライナよりひどい状況なのだ。しかも、中国とロシア、北朝鮮という全体主義国家が、核で日本を恫喝している。
  岸田首相は国連演説で、核軍縮の議論促進を支援するため、海外の研究機関・シンクタンクに30億円を拠出すると表明した。そんなお花畑のために国民の血税をバラまくのはどうか。岸田首相からは「二度と日本に核兵器を使わせない」ための現実的な提案は聞かれない。

西村 幸祐(にしむら・こうゆう)
  ジャーナリスト。1952年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部中退。在学中、「三田文学」の編集を担当し、80年代後半から、作家、ジャーナリストとして活動。2002年日韓サッカーW杯取材後、拉致問題や歴史問題などにも、取材・執筆分野を広げる。アジア自由民主連帯協議会副会長。著書に『報道しない自由』(イースト・プレス)、『安倍晋三黙示録 「安倍晋三回顧録」をどう読むべきか』(エムディエヌコーポレーション)など。


2023.09.23-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230923-W2B3NQL5YVPZ3EL3Y65532YMN4/
岸田首相「深い悲しみ」 伊前大統領死去で弔意

  岸田文雄首相は23日、イタリアのナポリターノ前大統領の死去を受け「深い悲しみに包まれている」と弔意を伝える書簡をメローニ首相とマッタレッラ大統領に送った。ナポリターノ氏の平成21年の来日や、2012年にローマで開かれた東日本大震災の追悼行事出席に触れ「日本とイタリアの友好関係の発展に尽力した」と敬意を表した。

  上川陽子外相も同様の書簡をタヤーニ副首相兼外務・国際協力相に送った。


2023.09.20-朝日新聞-https://www.asahi.com/articles/ASR9N3QFWR9NUTFK003.html
岸田首相「人間の尊厳に光を」 国連で演説、核軍縮や国連改革も主張
(ニューヨーク=西村圭史)

  岸田文雄首相は米ニューヨークの国連本部で現地時間19日夜(日本時間20日午前)、一般討論演説をした。国際社会が直面する気候変動や感染症などの課題を挙げ、イデオロギーや価値観で分断されていては課題に対応できない」と指摘した。「『人間の尊厳』に光を当てることで、国際社会が体制や価値観の違いを乗り越えて『人間中心の国際協力』を着実に進めていける」と呼びかけた。

  主要7カ国(G7)議長国、国連安全保障理事会の非常任理事国として演説に臨んだ首相は、冒頭に「平和への切実な願い、助けを求める脆弱(ぜいじゃく)な人々の声に耳を傾けてきた」と強調。「分断・対立ではなく、協調に向けた世界を目指したい。これが私からのメッセージだ」と主張した。
  首相は「人類全体で語れる共通の言葉が必要だ」と続け、人間の尊厳に改めて光を当てることで、政治体制や価値観の違いを乗り越えられると訴えた。
  また、核軍縮について「被爆地・広島出身の私のライフワーク」とし、「日本が核兵器国と非核兵器国の間の議論を促進する」とした。海外の研究機関やシンクタンクに核軍縮を議論する場をつくってもらうために30億円を投じることも表明した。
  ウクライナ侵攻を続けるロシアには「国際法、『法の支配』を蹂躙(じゅうりん)している。力または威圧による一方的な現状変更は、世界のどこであれ、認められない」と強く非難した。国連安保理の常任理事国でもあるロシアが拒否権を発動し、安保理が役割を果たせていないことを念頭に、「国連の分断・対立を悪化させる拒否権の行使抑制の取り組みは、安保理の強化、信頼回復につながる」と主張。「常任・非常任理事国双方の拡大が必要だ」などと国連改革を訴えた。

  演説では、北朝鮮による拉致問題などの解決に向け、金正恩(キムジョンウン)総書記との対話にも改めて意欲を示した。
  首相は「不幸な過去を清算して、日朝国交正常化の実現を目指すという方針は不変だ」と強調。「条件を付けずにいつでも金正恩委員長に直接向き合うとの決意を伝え、首脳会談を早期に実現すべく、私直轄のハイレベルで協議を行っていきたい」と述べた。(ニューヨーク=西村圭史)


2023.09.14-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230914-SIBSJ6TA4VJ5RJUXHJ4X7OWDLQ/
(前)2年間、国民の声聞いた まだ道半ばだ

  岸田文雄首相は13日、内閣改造にあわせて首相官邸で記者会見に臨んだ。冒頭発言の要旨は次の通り。

  この2年間は、国民の声を丁寧に聞き、協力しながら、新しい時代の扉を開いていく。そうした取り組みを進める毎日だった。2022年2月には、ロシアがウクライナに侵攻し、国際的な物価高が進んだ。物価高に対する総合的な対策を進めるとともに、民間企業には、物価高に負けない、高い水準の賃上げをお願いした。今年の春闘の賃上げ率は3・58%と、30年ぶりの高い水準となった。最低賃金についても、過去最高の引き上げとなり、全国加重平均で、1004円となった。
  経済政策では、脱炭素化やデジタル化などの国内投資を拡大しながら、成長と分配の好循環を実現する新しい資本主義の取り組みを進めてきた。産業界の見通しによれば、今年は設備投資が100兆円を超え、過去最高になる見通しだ。エネルギー、環境政策も大きくかじを切った。
  外交面では、ロシアによるウクライナ侵略により、法の支配に基づく、自由で開かれた国際秩序が危機にひんしている。東シナ海や南シナ海における力による一方的な現状変更の試みや、北朝鮮による核、ミサイルの脅威も増大している。国民の安全と生活を守り抜くため、防衛力の抜本的強化に踏み出す決断もした。
  わが国の外交力を一層高めるべく、首脳外交にも全力で取り組んでいる。今年5月にはG7広島サミット(先進7カ国首脳会議)を開催し、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、G7諸国が一致団結して、取り組む方針を確認した。8月には(米国の)キャンプデービッドで、日米韓首脳会議を開催し、3カ国のパートナーシップの新時代を開いていく決意を内外に示した。
  この2年間を通じて、新しい時代の息吹が確実に生まれつつある。しかしながら、まだ、道は半ばだ。なぜならば、われわれの前に流れている変化の大河は、まさに100年に1回ともいえる時代を画するものだからだ。
  国際社会のパワーバランスは劇的に変化をしている。AI(人工知能)の進展など、技術の変化は加速度を増している。世界の経済を取り巻く状況も急速に変化しつつある。この変化の大河を、乗り越え、わが国の安心と豊かさを次の世代にバトンタッチする。目の前の変化を前にして立ち止まることは許されない。
  変化を力にする日本。目の前に広がる大きな変化を、新しいチャンスに変えていく。雇用者のリスキリング(学び直し)、スタートアップ企業の支援、デジタルの力を活用した地方の成長、脱炭素技術を生かした新しい産業作り、子供・子育て政策の充実。変化をチャンスとして力に変えていくため、政府は総力を挙げていく。
  国際情勢の変動にも、たじろいではいられない。わが国こそが成長するインド太平洋の安定軸となり、世界をリードする。世界の多くの国は、そうした役割を日本に求めている

  この内閣は、「変化を力にする内閣」だ。明治維新、戦後復興など、わが国はこれまでも変化をチャンスとし、チャンスを力にしてきた。こうした歴史がある。
  大きな変化を前に、当時は実現不可能と思われた経済成長や、豊かな社会作りを実現した歴史がある。変化を力として、閉塞(へいそく)感を打破し、明日は今日より良くなる。誰もがそう思える国づくりを、一緒に行っていこうではないか。
  国づくりに向け引き続き、経済、社会、外交・安全保障の3つを政策の柱として、強固な実行力を持った閣僚を起用した。
  まず第1の柱は経済だ。成長と分配の好循環を実現するため、バブル崩壊以降、30年間続いてきたコストカット経済を脱却し、賃上げ、人への投資の促進、研究開発投資を強化するといった、攻めの経済への転換が少しずつ動き始めている。この動きを着実なものとするため、まずは足元の物価高に対応しなければならない。
  ガソリン補助金の継続を含め、国民生活を応援する大胆な経済政策を実行していく。若い世代の所得向上のための年収の壁を打ち壊していく。

  新しい資本主義に向けた取り組みを加速し、物価上昇率プラス数%の賃上げを継続的に実現するための政策や、官民連携により、150兆円規模の投資を誘引するための取り組み、さらにはAIやスタートアップなど、将来の成長基盤の整備を進め、デフレからの脱却を確実なものとしていく。
  第2の柱である社会については、2030年までが少子化トレンドを反転させるラストチャンスであり、まずは、先般、閣議決定した「こども未来戦略方針」に基づき、次元の異なる少子化対策を早期に実施すべく、必要な制度改革の法案を、次期通常国会に提出する。
  第3の柱である外交・安全保障に関しては、G7や(日米豪印4カ国の戦略的枠組み)クアッド、日米韓など、さまざまな枠組みを活用しながら、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の強化に向けて取り組んでいく
  政府・与党が力を合わせ、先送りできない課題に正面から取り組んでいく。


2023.09.13-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA12C570S3A910C2000000/
岸田改造内閣、派閥順送り鮮明 「待機組」を9人起用-女性は過去最多5人

  岸田文雄首相(自民党総裁)は13日の内閣改造で閣僚19人のうち13人を入れ替えた。入閣適齢期の議員を指すいわゆる「待機組」を9人起用する派閥順送り鮮明だ。2024年秋の総裁選での再選を見据え、挙党体制を意識した。

  初入閣は11人でこのうち9人を待機組が占めた。衆院当選5回以上、参院当選3回以上で閣僚経験がない議員を待機組と呼ぶことが多い。自民党内で70人ほどいる。
  最大派閥の安倍派からは衆院当選6回の宮下一郎氏が農相、鈴木淳司氏が総務相に就いた。麻生派では参院当選5回の武見敬三氏を厚生労働相、衆院当選7回の伊藤信太郎氏が環境相になった。第3派閥の茂木派からは木原稔氏と松村祥史氏の2人が入閣した。19ある閣僚ポストの配分からも各派への配慮がみえる。岸田派は第4派閥であり、安定した政権運営には他派閥の協力が欠かせないためだ。安倍派と麻生派がポストを4つ、茂木派は3つ、岸田派と二階派はそれぞれ2つ獲得した。首相は今回の人事を通じ党総裁選で再選する地ならしを狙ったとの声がある
  女性閣僚は改造前の2人から過去最多の5人に増やした。留任の高市早苗経済安全保障相に加え、外相、こども政策相、復興相、地方創生相のポストに充てた。自民党役員人事では小渕優子氏が選挙対策委員長に就いた。
  主要7カ国(G7)の議長国とあって国際舞台での発信機会が増えた。閣僚経験もある上川陽子氏を外相に据えて日本の変化を示そうとしたとみられる。政権の看板である子ども・子育て政策の担当には衆院当選3回の加藤鮎子氏を抜てきした。
  小倉将信前少子化相は6月のG7男女共同参画・女性活躍担当相会合で、唯一の男性だった。一部の海外メディアなどから取り組みの遅れを指摘された経緯もある。男女格差に関する23年版の国際ランキングで、日本は146カ国中125位と過去最低に沈む。
  岸田政権は女性の活躍を促す政策を打ってきた。東証プライム上場企業について30年までに女性役員の比率を30%以上にする数値目標も定めた。今回の改造で女性閣僚の比率は26%にとどまる。女性閣僚を巡っては自民党内で適任者探しが難航したとの見方がある。外交や経済安保といった政権の重要課題にベテランの上川氏と高市氏を使い、ほかの3つのポジションは若手や待機組に割り当てた。
  首相を含めた新内閣の閣僚の平均年齢は63.5歳となり、前回改造時の62.65歳を1歳弱上回った。この5年間で平均年齢は最も高い。40代は加藤氏と地方創生相の自見英子氏の2人。今回の布陣で60代が9人と最も厚い。70代は復興相の土屋品子氏、厚労相の武見氏ら7人いる。


2023.09.12-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230912-OTFDUMY2EFD2VFIV4ITID7N6OY/
<速報>第2次岸田再改造内閣の顔ぶれ

  岸田文雄首相は12日、13日に実施する内閣改造で、加藤鮎子衆院議員をこども政策担当相に起用することを決めた。加藤氏は初入閣。また、河野太郎デジタル相、高市早苗経済安全保障担当相はそれぞれ留任させる。また、伊藤信太郎衆院議員を環境相、盛山正仁衆院議員を文部科学相にそれぞれ起用する。宮下一郎元内閣府副大臣を農林水産相、鈴木淳司衆院議員を総務相にそれぞれ起用することも決めた。4氏はいずれも初入閣となる。

第2次岸田再改造内閣の顔ぶれ

総理 岸田 文雄(きしだ ふみお) ・ 環境 いとう しんたろう 伊藤信太郎 ・ 総務 すずき じゅんじ 鈴木 淳司 ・ 防衛 きはら みのる 木原 稔 ・ 法務 こいずみ りゅうじ 小泉 龍司 ・ 官房 まつの ひろかず 松野 博一 ・ 外務 かみかわ ようこ 上川 陽子 ・ デジタル こうの たろう 河野 太郎 ・ 財務 すずき しゅんいち 鈴木 俊一  ・ 復興 つちや しなこ 土屋 品子 ・ 文部科学 もりやま まさひと 盛山 正仁 ・ 国家公安 まつむら よしふみ 松村 祥史 ・ 厚生労働 たけみ けいぞう 武見 敬三 ・ 経済再生 しんどう よしたか 新藤 義孝 ・ 農林水産 ・ みやした いちろう 宮下 一郎 ・ こども政策 かとう あゆこ 加藤 鮎子 ・  経済産業  にしむら やすとし 西村 康稔 ・ 経済安保  ・ たかいち さなえ 高市 早苗 ・ 国土交通  ・ さいとう てつお 斉藤 鉄夫  ・ 地方創生  じみ はなこ 自見 英子


2023.09.03-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230903-TLRRFAAODRMMJGK73ZMOGRAABM/
入閣待機組の処遇が人事の焦点に 農水相失言
(大橋拓史)

  岸田文雄首相が月内に行う内閣改造・自民党役員人事では、党内各派が抱える「入閣待機組」の処遇も焦点になる。衆院当選5回以上、参院当選3回以上で閣僚経験のない待機組を入閣させられるかは、派閥領袖(りょうしゅう)の手腕の見せどころだ。もっとも人事を前に、かつて待機組だった野村哲郎農林水産相の「汚染水」発言が政権の足を引っ張っており、待機組を登用するリスクを露呈している。

  野村氏は1日の記者会見で、「福島をはじめ関係者の皆さまに不快な思いをさせて申し訳なかった。こういう気持ちでいっぱいだ」と重ねて陳謝した。
  野村氏は令和4年7月の参院選で4選を果たし、同8月の改造で初入閣した。茂木派(平成研究会)に所属し、鹿児島県出身の農政通として知られ、念願の農水相ポストを獲得した。
  ただ、今年8月に東京電力福島第1原発処理水の海洋放出を巡り、中国が日本産水産物の全面禁輸に踏み切った際、記者団に「大変驚いた。まったく想定していなかった」と発言。続けて「処理水」を「汚染水」と言い間違えた。自身が認める「ときどき口がすべってしまう恐れ」が現実のものとなった。
  待機組の登用には同様のリスクがつきものだ。平成31年4月には、桜田義孝五輪相(当時)が「震災からの復興」より議員が「大事」と発言するなど失言が相次ぎ、辞任に追い込まれた。同29年4月には、今村雅弘復興相(同)が東日本大震災は「東北でよかった」と語り更迭された。両氏とも、長年入閣が見送られてきた待機組からの登用だった。
  一方、所属議員のポストの獲得が自身の求心力に直結する派閥領袖にとっては、待機組の入閣はなおざりにできない課題だ。首相も安倍晋三政権下で岸田派(宏池会)の会長として、待機組を閣内に押し込むのに腐心した過去を持つ。
  内閣支持率が低迷し、野村氏の失言がさらなるダメージとなる中、首相は派閥の意向に配慮した人事を行うのかどうか。党内の支持基盤が強くない首相にとって、難しい判断を迫られそうだ。
(大橋拓史)


2023.05.29-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230529-YSMWW5XNEZI7FNWUO5OFIE5B6Q/
岸田首相の長男、翔太郎秘書官を更迭 公邸内の不適切行動に批判

  政府は29日、首相公邸内で親族と記念写真を撮るなど不適切な行動が批判された岸田文雄首相の長男の翔太郎首相秘書官(政務担当)が6月1日付で辞職し、後任に山本高義元首相秘書官を充てる人事を発表した。事実上の首相による更迭となる。6月21日の今国会会期末が迫り、重要法案の審議が残っている中、政権運営へのダメージ回避を図ったとみられる。

  26日の参院予算委員会では、立憲民主党の田名部匡代氏が「公私混同がはなはだしい」と追及。首相は「公邸内には迎賓機能や執務機能を有する公的なスペースがあり、不適切な行動だった」と陳謝し、本人に厳重注意したと説明した。更迭は否定していた。
  ただ、与党からも「大変遺憾だ」(公明党の石井啓一幹事長)などと批判が出ており、更迭が不可避な情勢となった。
  首相は2月にも、LGBTなど性的少数者に対する差別発言をした当時の首相秘書官、荒井勝喜氏(経済産業省出身)を交代させた。今年、首相秘書官2人を更迭する異例の事態となった。


2023.05.06-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230506-XPAB5YZHAFMKDBJMQAYIUAPRUA/
爆弾の殺傷能力焦点、殺人未遂容疑も視野 首相襲撃再逮捕

  岸田文雄首相の演説会場に爆発物が投げ込まれた事件で、和歌山県警は6日、兵庫県川西市の無職、A容疑者(24)を再逮捕した。今回適用したのは無許可で火薬を製造したとする火薬類取締法違反容疑。A容疑者が黙秘を続ける中で、客観証拠で裏付けられる手堅い行為から立件した印象だ。今後の焦点は使用された自作の「パイプ爆弾」に殺傷能力があったかどうか。鑑定結果によっては殺人未遂容疑も視野に入る。

  捜査関係者によると、A容疑者は現場となった和歌山市の雑賀崎(さいかざき)漁港の演説会場にパイプ爆弾2本を持ち込んだ。爆発したのはうち1本で、パイプ本体とみられる部品は投げ込まれた場所から約40メートル離れた倉庫近くのいけすの網から発見された。さらにその約20メートル先のコンテナには爆弾の蓋とみられる破片が突き刺さっており、いずれも爆発によって相当な初速で吹き飛んだとみられる。
  もう1本は爆発せずに現場に残っており、黒色火薬とみられる粉末が詰め込まれていたことが分かっている。和歌山県警はこの1本の内容物を精査、複製品を作った上で爆発の再現実験を行い、殺傷能力を調べる方針だ。
  今後の捜査の行方について「パイプ爆弾の殺傷能力が最大のポイントになる」と話すのは、甲南大の園田寿(ひさし)名誉教授(刑事法)。仮に殺傷能力があると客観的に判断された場合、A容疑者がその威力を認識していれば、殺人の故意があったという立証に近づく。
  ターゲットを絞り込む「銃撃」という手法と違って、爆発物を投げ込めば、複数人が巻き込まれるのが通常だ。園田氏によれば、岸田首相を狙って投げて首相以外の周囲の人間が負傷した場合でも、「何人かは巻き込まれるだろう」と容疑者が認識していれば、複数人に対する「概括的故意」があったとして、首相以外に対する殺人未遂罪に問うことも可能という。
  A容疑者は被選挙権年齢を25歳以上とする現行の選挙制度に不満を抱き、国家賠償請求訴訟を起こしていたことが分かっている。自ら作成した訴訟の準備書面などでは政権批判も繰り返していたが、逮捕後は黙秘を貫き、事件の動機は語っていない。
  園田氏は容疑者の精神状態を解明するため、今後鑑定留置が行われる可能性も指摘。「選挙制度や政治に不満があってなぜ首相を襲撃しようとなるのか。刑事責任能力の有無は当然問題になるだろう」とみる。


2023.04.19-Yahoo!Japanニュース(朝日新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/d9daed03e360298ff22441c120a3cddb67d227a5
首相襲撃爆発物 破片60メートル先コンテナに 和歌山県警押収
【駒木智一、大塚愛恵、高良駿輔】

  岸田文雄首相が和歌山市の衆院補選の応援演説会場で爆発物を投げつけられた事件で、筒状の爆発物に付いていたとみられる破片が現場から約60メートル先のコンテナで見つかっていたことが、捜査関係者への取材で判明した。爆発物のふたとみられ、コンテナの側面に突き刺さった状態だったという。和歌山県警はこの破片を押収して詳しい分析を進めるとともに、爆発物の威力を調べている。

  この事件では無職のA容疑者(24)=威力業務妨害容疑で逮捕=が15日午前11時25分ごろ、和歌山市の雑賀崎(さいかざき)漁港でパイプ爆弾とみられる爆発物を演説会場に持ち込み、約10メートルの距離から岸田首相を狙って投げつけたとされる。A容疑者は現場で地元漁師らに取り押さえられた。
  県警によると、A容疑者が爆発物を投げ込んだとされる現場から南東約40メートルにあるいけす(高さ約3メートル)の網の上で、破損した筒が見つかっている。そばにある倉庫の壁には何かがめり込んだ跡があるのも分かっている。
  捜査関係者などによると、県警が現場周辺を詳しく調べた結果、さらに約20メートル先のコンテナ(高さ約2・3メートル)の側面に金属の破片が突き刺さっていたことが判明した。爆発した筒に付着していたふたの可能性が高く、県警が18日に押収したという。このコンテナはA容疑者が爆発物を投げ込んだとされる場所から南東に約60メートルの位置にある。
   コンテナの側面には、地上から約2メートルの位置に直径数センチの穴が残されていたことも判明。地元漁協の幹部らも立ち会い、破片がめり込んでいるのを確認したという。幹部は取材に、県警の捜査員から「これまで見つかっていなかった爆発物のふたとみられる」との説明を受けたと証言した。
   事件当時は会場に約200人の聴衆が集まっていた。爆発に伴って破損した筒やふたが聴衆の間を通過していった可能性があり、県警が詳しい状況を確認している。会場では男性警察官が軽傷を負ったほか、聴衆の70代男性も背中に擦り傷が確認されている。【駒木智一、大塚愛恵、高良駿輔】


2023.04.18-ytv news(読売新聞)-https://www.ytv.co.jp/press/kansai/detail.html?id=d59b40327e2c40579c1a6db6745ae5a1
“首相襲撃”男は選挙制度に不満、立候補できず国を提訴 警察は海中で爆発物の破片を捜索 足取りは…

  和歌山市で、岸田首相の演説直前に爆発物が投げ込まれた事件で、逮捕された兵庫県川西市のA容疑者(24)が、昨年、国会議員の選挙制度に不満を持ち、国を相手に裁判を起こしていたことがわかりました。

事件発生から3日がたった18日。現場では、新たな動きが…
  古井林太郎記者「現場では警察による海中の捜索活動が続いています。爆発物の破片などを探していると見られます」  警察のダイバーらが、現場のすぐ横にある海に入り、爆発物の破片を探す作業を始めました。
  岸田首相の演説会場で起こった爆発。投げ込まれた爆発物は、衝撃で聴衆を飛びこえ、約40メートル先で、筒状のものが見つかりました。近くの小屋の壁には、大きなへこみが見つかり、爆発物が当たってできた可能性もあります。
  警察はこの日、さらに奥の方へと範囲を広げて、遺留品を調べていました。破片をすべて集め、場所や形状を把握することで、どの程度の威力があったのか確認するのが狙いです。一方で、現場で落ちていたA容疑者のリュックサックについては、押収したものの、爆弾が入っている恐れがあり、まだ、中を確認できていないということです。  17日、身柄を検察庁に送られたA容疑者。
  小学校・中学校の同級生は-。小・中学校の同級生「すごくまじめでおとなしい性格でした。小学生の時より、おとなしくなっていると思います」  中学校に入り、目立たなくなったといいます。逮捕後は、黙秘を続け、事件について何も語られていません。  
  そんな中、新たな事実が判明しました。A容疑者は、昨年6月、神戸地裁に裁判を起こしていました。裁判資料からわかるのは、国の選挙制度への不満。  
  A容疑者は、昨年7月に行われた参議院選挙に、立候補しようとしたものの、被選挙権をみたさず立候補できなかったことで、精神的苦痛を受けたとして、国に対し10万円の損害賠償を求めていました。
  訴えは退けられ、大阪高裁に控訴しましたが、昨年12月に提出された書面では、こんな主張を。「投票行為が抑制され、既存の政治家は国民に信任を得ずとも、“統一教会”などの組織票で当選し、利益を不当に独占し、国民に損害を与え続けている」 - さらに、安倍元首相の国葬にも触れ、「反対多数の中で強行した」と、岸田内閣を批判していました。
  また、昨年9月には、A容疑者とみられる男が、当時の兵庫・川西市議会議員の市政報告会に参加し、被選挙権について「憲法違反だ」と、話していたこともわかりました。  市政報告会に参加した人「若い子が珍しく来ているなという感じがあった。若い子なのにしつこく聞かれるなというのが正直な感想」  
  A容疑者の自宅があるのは、報告会が行われた兵庫県川西市。事件現場までは、どのように移動したのでしょうか。
  神田貴央記者「ここ南海和歌山市駅では、事件が起きる約1時間前、A容疑者に似た男が、改札を通る姿が映っていたということです」  私たちの取材では、南海電鉄和歌山市駅の防犯カメラにA容疑者とみられる人物が映っていたことがわかっています。駅近くのスーパーマーケットには、よく似た人物が、店内をウロウロする様子が……。
  その後、事件の30分ほど前に、演説会場近くのバス停で、よく似た人物が見かけられていました。見かけた住民「バス停で降りて、スマホ見ながら階段を下りて行った。全然、迷うことなく」  そして……。  
  古井林太郎記者「A容疑者は、この細い道を下りてきた後、200mほど先にある岸田首相の演説会場へと向かったと見られます」  その演説会場へと続く道では、複数の防犯カメラにA容疑者とみられる男が映っていました。中には、岸田首相を乗せた車列を追うかのように、警察官の背後を通っていく姿も……。
  その約15分後、事件が起きました。動機の解明が焦点となる一方で、事件現場は近年、要人警護が行われた実績のない場所だったことが、新たにわかりました。事件を未然に防げなかった当日の警備態勢について、すみやかに検証を進めることが求められています。


2023.04.18-dmenuニュース-https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/dot/politics/dot-2023041800072?fm=ranking
「火炎瓶なら一発アウト」岸田首相襲撃事件を要人警護のプロが語る「一番の問題は犯行を未然に防げなかったこと」
(編集部・渡辺豪)

  選挙の応援演説中の政治家がまたもや標的になった。要人警護の課題にとどまらず、選挙演説の在り方や、国民の危機管理意識も問われている。

  衆院補選の応援演説のため和歌山市の雑賀崎漁港を訪れた岸田文雄首相を襲った爆発事件。警察官と聴衆の男性が軽傷を負い、兵庫県川西市の無職、A容疑者(24)が威力業務妨害容疑で逮捕、送検された。
  「パイプ爆弾がすぐに爆発しなかったのが不幸中の幸い。火炎瓶だったら一発アウトでした」 こう警鐘を鳴らすのは、さいたま市に本社のある危機管理コンサルティング会社「セーフティ・プロ」代表取締役で危機管理コンサルタントの佐々木保博さん(65)だ。
  A容疑者が投げた手製の爆発物が落下したのは首相の背後。爆発したのは投げられてから約50秒後だった。このタイムラグがあるかないかで、今回の事件の被害規模は大きく変わっていた可能性がある。
■SPの初動は的確だった
  元埼玉県警の刑事で要人警護の経験も豊富な佐々木さんは昨年7月に安倍晋三元首相が奈良市内で銃撃された際、警備に穴が開いた要因として「前日夜の安倍元首相のスケジュール変更」と、要人警護に不慣れな地方が現場だった点を挙げた。
今回はどうか。-「警備体制は私服のSPも含め明らかに増強されていました。岸田首相の背後にSPを配置し、演説場所の前列も関係者で埋めるなど不審者を首相に近寄らせない措置が取られていました。爆発物を投げ込まれた直後のSPの初動も的確で、装備品も有効に使われていたと思います」(佐々木さん)
  今回の岸田首相の全国遊説に際しては、安倍元首相銃撃事件を受けて改正された「新警護要則」に基づき、入念な警備計画が練られたとされる。テレビ映像では、岸田首相のすぐ近くにいたSPが落下した直後の爆発物を蹴り飛ばすのと同時に、携行型の防弾盾を広げて首相の背後を覆いながら迅速に現場から退避させているのが分かる。無駄のない動きが見て取れるが、佐々木さんはこう指摘する。
  「一番の問題は犯行を未然に防げなかったこと。この点においては何も変わっていない、と言わざるを得ません」
■日本人の危機意識の低さ
  安倍元首相銃撃事件と共通するのは選挙運動中の政治家が狙われた、という点だ。人の往来が激しい屋外では特に、不審者をチェックして未然に排除するのは難しい。今回の和歌山市での襲撃事件を受けて、演説場所によっては警察が岸田首相らの選挙演説の際、手荷物検査と金属探知機による検査を導入するケースも報道されている。選挙演説の在り方自体、見直す時期に来ているのかもしれない
  その上で、今回の警備対応に全く課題を感じなかったわけではない、と佐々木さんは言う。
  A容疑者は犯行後、すぐ近くにいた地元の漁業者に取り押さえられた。この際、A容疑者の手には別のパイプ爆弾などが握られていた。直後に容疑者を取り押さえられていなければ2発目が投げられていた可能性は高かった。その意味でも、瞬時に身柄確保に動いた人がいたことと、SPもすぐに加わったのは良かった。佐々木さんが課題を感じたのはその後だ。
  「容疑者に覆いかぶさる際、リュックの中に爆発物が入っていることも念頭に置き、リュックはすぐに容疑者から引き離すべきだったと思います」 リュックサックには爆発物とみられる複数の筒が残されていたことも分かっている
  佐々木さんはパイプ爆弾が投げられた後の聴衆の行動にも警鐘を鳴らす。「私服のSPが後ろに下がるよう呼び掛けていましたが、中にはスマホで撮影する人もいました。爆発規模が大きければ負傷者がさらに増えたことも予想されます。これは警備の問題というよりも、日本人の危機管理意識の低さが反映されていると思います」
  その気になれば誰もがネットの情報をもとに銃や爆発物を作れる時代。これまでとは異なる個々の危機管理能力が求められている。
(編集部・渡辺豪)







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