日本の選挙問題-1


2024.1031-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241031-GREJPFSYYZI2LAEF6KO6M32LCA/
黒川敦彦被告らつばさの党3人を追送検 保守党と無所属の選挙活動妨害容疑 捜査終結

  4月の衆院東京15区補欠選挙で、政治団体「つばさの党」の候補者らによる選挙妨害事件で、警視庁捜査2課は31日、公職選挙法違反(自由妨害)の疑いで、党代表のA被告(46)や補選に出馬していたB被告(30)ら3人=いずれも同罪で起訴=を追送検した。捜査関係者への取材で分かった。同党による選挙妨害事件で18年ぶりに立ち上げていた特別捜査本部を同日付で解散し、捜査を終結した。

  捜査関係者によると、追送検容疑は4月20日、日本保守党の事務所前で、大音量で演説を妨害。22日には、無所属で出馬していた候補の選挙カーを自陣営の選挙カーで罵声を浴びせながら執拗に追尾したなどとしている。
  3人はこれまで、計6件の選挙妨害で3回逮捕されている。


2024.10.30-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241030-DNNPEZTTQFLGRKB52JQ64ALHBI/
候補者ポスターの口元に「ヒゲ」落書き容疑、自称アーティストを逮捕

  衆院選の選挙運動用ポスターに落書きをしたとして、京都府警中京署は30日、器物損壊容疑で、フランス国籍で住所不定の自称アーティストの男(41)を逮捕した。「間違いありません」と供述し、容疑を認めている。

  逮捕容疑は21日午後0時15分ごろ、中京区の公園の掲示板にあった選挙運動用ポスター1枚に落書きをしたとしている。
  同署によると、容疑者はある候補者の口元にペンでヒゲを描いていたという。周辺を警戒していた警察官が落書きを発見し、捜査を進めていた


2024.10.30-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241030-2L5M4WWN7BA6XP4P2JCYV5BHH4/?outputType=theme_election2024
衆院選も歯止めかからぬ〝選挙妨害〟中指立てて「日本から出てけー」 40人で恫喝、殴る
(奥原慎平)

   27日投開票された衆院選の期間中も相手陣営に罵声を浴びせたり、複数名で候補者を取り囲んで押し倒したりするなど「選挙妨害」とみられる動きが散見された。選挙妨害を巡っては、7月の東京都知事選で3選を果たした小池百合子知事の演説会場に誹謗中傷したり、やじを飛ばしたりする集団が現れたほか、4月の衆院東京15区補選で政治団体「つばさの党」陣営が他候補の演説を妨害したとして立件された。候補者が演説している間に大声を上げたり、相手陣営を罵ったりする行為に歯止めがかからなくなり、脅威が広がっている

罵倒、中傷ビラ、演説にやじ…
  「統一教会は、日本から、出てけー」「統一教会は、日本から、出てけー」
  投開票を翌日に控えた26日夜。東京都八王子市のショッピングセンター前を通り過ぎた黄色のジャンパー姿の一行に向かって、大声で罵倒する声が響いた。
  一行は、東京24区に出馬した無所属前職の萩生田光一元自民党政調会長陣営のスタッフら。近くのJR八王子駅前で街頭演説を終え、のぼりなどを手に萩生田氏の選挙事務所の方向に向かっていた。
  この場所では、直前まで立憲民主党新人、有田芳生元参院議員が街頭演説を行っており、罵声を浴びせたのは有田氏の演説を聞いていた聴衆だった。既に有田氏らは選挙カーで立ち去って、その場にいなかった。
  萩生田氏陣営の一行に対して、「俺にも2000万円寄こせー」「裏金議員は退場しろー」などと声が上がる。中指を立てながら、萩生田氏陣営の一行に向かっていくそぶりをみせる者もいたが、有田氏陣営の立民都議が近くにいたためか、衝突するまでには至らなかった。
  一方で、こうした異様な光景にもかかわらず、その場を行きかう高校生らに気にするそぶりはなかった。
  萩生田氏を巡っては、街頭演説の最中に「ウラ金 萩生田」などと書かれたビラが陣営の制止にも関わらず執拗に掲げられたり、萩生田氏を応援するジャーナリストの櫻井よしこ氏が街頭演説した際に「自民党は腐っているんだー」「いるわけねえだろ-」などと大声でやじが飛んだりした。
「再就職頑張って」候補者を揶揄
  選挙活動に「圧力」を加えられたのは萩生田氏だけではない。
  25日には東京1区に出馬した日本維新の会新人の音喜多駿政調会長が東京・市ケ谷で個人演説会を終えて車に乗り込もうとした際、40人近い群衆に怒号とともに取り囲まれた。苦戦を強いられていた音喜多氏に対し、「政治家からの卒業」を揶揄したのか、「再就職がんばって」「卒業おめでとう」などと声が飛び交い、卒業ソングに使われる歌謡曲が歌われた。
  音喜多氏が地面に倒れ込んでしまうと、女性の声で「かっこいい」という皮肉が上がり、結局、車に乗らず、建物に入っていった。
  音喜多氏は当時X(旧ツイッター)で、「もみ合いをしてる間に群衆が後部座席に乗り込むという暴挙をして発進することもできず、身の危険を感じて会議室に逃げ込み、まだ帰れない」と投稿していた。「嫌がらせが続いていたので警察には事前に相談したものの、正直、ここまで直接的な暴力行為に及んでくるとは想定しておらず、大変なショックを受けています」と書き込んだ。
  「END維×新」と書かれたステッカーが貼られ、車のドアがへこんでいる様子も投稿された。
  音喜多氏は全治1週間と診断され、警察に被害届の提出を検討。殺害予告も受けたという。
  22日には大阪3区に出馬した立民元職の萩原仁氏が大阪市内で街頭演説中している最中に、男から1リットルタイプのペットボトルで複数回殴られる事件が起こった。男は陣営スタッフに取り押さえられ、大阪府警が公選法違反(自由妨害)の疑いで現行犯逮捕した。
  日本保守党の有本香事務総長も29日の記者会見で、選挙妨害について「複数の地域であった。一部われわれの旗が燃やされた」と明らかにし、警察に届け出たという。
(奥原慎平)


2024.10.28-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241028-U2PV3KQGQFJGLMRMTF6ZEYDC5M/
小泉進次郎氏、与党過半数割れを受け選対委員長を辞任 「全て選対委員長の責任」

  自民党の小泉進次郎選対委員長は28日、衆院選での与党過半数割れの責任を取るため、石破茂首相(自民総裁)に辞表を提出し、首相は受理した。小泉氏が辞表提出後、党本部で記者団に明らかにした

  小泉氏は「選挙の責任は全て選対委員長の責任だ」と記者団に述べた。


2024.10.28-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241028-IGWNNZIJ6BLLJB4Q6TVW4E77DI/?outputType=theme_election2024
衆院選の投票率53・84%、戦後3番目の低さ 不記載問題で政治不信の高まり影響か

  衆院選小選挙区の投票率は、共同通信社の28日の集計で53・84%となった。2021年の前回衆院選(小選挙区55・93%、比例代表55・92%)を下回り、戦後3番目に低い。50%台の投票率は5回連続。自民党派閥パーティー収入不記載事件による「政治とカネ」の問題で、政治に対する不信感が高まったことなどが影響したとみられる。

  投票率が戦後最低だったのは14年(小選挙区52・66%、比例代表52・65%)。戦後2番目に低かったのは17年(小選挙区、比例代表とも53・68%)だった。
  総務省のまとめでは、期日前投票者数は約2095万人で過去2番目に多かった。
  都道府県別の投票率で最も高かったのは山形の60・82%。秋田59・44%、新潟58・56%と続いた。最低は広島の48・40%で、群馬49・92%、沖縄49・96%の順に低かった。
  投票率は、都道府県選挙管理委員会の発表に基づき独自に集計した。総務省が発表する確定値と異なる可能性がある。


2024.10.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241025-KPSL2UEXWFPEZJPEIR3R7HXCNI/?outputType=theme_election2024
自民電話作戦に小池百合子東京都知事が音声提供 衆院選応援に精力的、関係者「想像以上
(大泉晋之助)

  東京都の小池百合子知事衆院選(27日投開票)で、自民・公明両党の候補者の応援のために精力的な動きを見せているその内容は街頭演説にとどまらず、陣営が投票を呼びかける〝電話作戦〟に小池氏自身が吹き込んだ音声を提供。「想像以上に関わっている」(公明関係者)との評判が立つ。都知事選で両党の支援を受けた「返礼」の意味合いが濃いが、与党との関係を強調したいほかの理由もありそうだ

「政界の大谷翔平」
  街頭で一緒に立った公明候補者を「時代の流れを読みながら政策を仕立てていく仕事師」と持ち上げたかと思えば、別の日には自民候補に合流し「二刀流。政界の大谷翔平だ」とたたえる。一日で複数の場所で演説をこなすこともある力の入れようだ。
  陣営の〝電話作戦〟にも関わる。これは、候補者本人や関係者が事前に録音した音声をランダムにかけた電話先に流して、有権者に投票を呼び掛けるもの。選挙期間中、投票日前日までは公職選挙法上、問題のない手法で、与野党、選挙の大小問わず多くの陣営が積極的に取り入れている手法だ。
  小池氏が吹き込んだ「(自民候補者の名前)さんにお願いをいたします。小池百合子からのお願いでございました」といった音声を自民の複数の陣営が活用。小池氏が有権者に直接、与党への投票を呼びかける構図だ。
自民非公認も後押し
  応援先は 派閥パーティー収入不記載事件を巡り自民から非公認とされた候補者にも及ぶ。ある非公認候補者の選挙事務所には小池氏の檄文が飾られ、陣営の集会にも応援の映像メッセージを寄せた。
  公示前の記者会見では、「都政にご協力いただける中で候補者の応援に入る考えはあるが、まだ(夏に剥離骨折した)足が階段が上れないとかハンディを抱えている」と真意を測りかねる発言にとどめた小池氏。また、自身が特別顧問を務める都民ファーストの会が国政進出のために立ち上げたファーストの会は、国民民主党を支援。小池氏はファーストの会で役職に就いておらず「会で方針を決めた。自分は意思決定に関わっていない」と距離を置くものの、事実上は自身の関係者といえる都ファ都議が国民候補者を支えている。
  このため、与党との距離感を小池氏がどう取るのかが注目された。しかし、ふたを開けてみれば、さまざまな戦略に関与し自公を支える構図。自民と激しく対立していた都知事就任直後は今は遠いこととなった。自民都連幹部は、「本部の三役クラスが直々に小池氏に支援を頼んだ」と明かす。
分が悪い国政選挙
  この都連幹部は「政権交代までは至らないと踏んで、与党との関係を強調しておきたいということだ」と指摘。「東京一極集中」と批判を強める地方への「牽制の意味合いもあるのではないか」とみる。
  ただ、都知事就任以降、国政選挙で小池氏は分が悪い。政権交代を狙って立ち上げた希望の党は平成29年の衆院選で惨敗ファーストの会から出馬した自身の側近も、令和4年参院選で落選した。今年4月の衆院東京15区補選でも支援した無所属候補を当選に導くことはできていない今回の衆院選で劣勢が伝えられる自公への肩入れが、都知事選で大勝したばかりの小池氏の求心力を低下させる可能性もある
(大泉晋之助)


2024.10.24-NHK-https://www.nhk.or.jp/senkyo/database/shugiin/2024/pledge/party-jimin/
各党の選挙公約

自由民主党
  政治とカネの問題を踏まえて「ルールを徹底して守る政党に生まれ変わる」として、党から議員に支給される「政策活動費」について将来的な廃止も念頭に透明性の確保に取り組むことなどを盛り込んでいます。
  公約では、「ルールを守る」や「暮らしを守る」など6つの項目を柱としています。
  このうち、政治改革では「ルールを徹底して守る政党に生まれ変わる」として、党から議員に支給される「政策活動費」について将来的な廃止も念頭に透明性の確保に取り組むとしています。
  また、政治資金をチェックする第三者機関の設置や、旧「文書通信交通滞在費」、現在の「調査研究広報滞在費」の使いみちの公開や残った分の国庫への返納に取り組むなど国民目線で不断の改革を進め、信頼回復に全力で取り組むとしています。
  さらに、災害対応力を強化するため、防災庁の設置準備を進めることや、災害関連死ゼロの実現に向けて、避難所の環境改善に取り組むことを盛り込んでいます。
  また「地方こそ成長の主役」と位置づけ、地方創生のための交付金の倍増を目指すなどとしています。
  このほか、戦後最も厳しい安全保障環境に対応するため「国家安全保障戦略」などに基づき防衛力を抜本的に強化するとしています。
  一方、日米地位協定については「地位協定のあるべき姿を目指す」としています。
  経済政策は、物価上昇を上回る賃上げの実現や成長と分配の好循環など、岸田政権の路線を引き継ぐ内容となっています。
  憲法改正をめぐっては、活発な議論を通じて改憲の機運を盛り上げ、早期の改正を実現するとしています。
  自民党の小野寺政務調査会長は、党本部で記者会見を行いました。

  小野寺氏は「私たちの政策を有権者に聞いてもらうためには、まずは自民党が政治改革や信頼回復に取り組み、国民に信任してもらえるかが前提になる。今回の選挙戦では、私たちの改革や信頼回復に向けた意思をどれだけ受け取ってもらえるか、丁寧に示していくことが第一だ」と述べました。
  そして、「『政治改革に向けた覚悟を示さないといけない』という考えから真っ先に政治改革をあげた。政権公約は、実現できてこそ意味があり、絵に描いた餅で終わらせてはいけない。内容と実行力の両方を兼ね備えたのが自民党だと判断してもらえるよう最大限、努力したい」と述べました。
立憲民主党
  立憲民主党は衆議院選挙の公約を発表しました。政治の信頼回復に向けて、企業・団体献金の禁止や政策活動費の廃止を打ち出しています。
 企業・団体献金禁止や政策活動費廃止
  立憲民主党は「政治の信頼回復」や「分厚い中間層の復活」など、7つの柱からなる公約を発表しました。
  この中では、自民党の政治とカネの問題を念頭に「政権交代こそ最大の政治改革だ」と強調しています。
  そのうえで政治の信頼回復に向け、企業・団体献金を禁止し、政策活動費を廃止するほか、政治家のなり手を多様化し、政治に民意を反映するとしています。
  また、経済対策として、最低賃金を1500円以上に引き上げ、環境エネルギーやデジタル産業などへの投資を重点的に行うとしています。
  このほか、日米同盟を基軸とした安定した外交・安全保障政策を推進し、急増した防衛予算を精査して防衛増税は行わないとしています。
  社会保障政策では、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」の利用率が低迷する中、国民の不安が払拭されるまでは今の保険証を存続させるとしています。
  また、低所得の高齢者の年金に一定額を上乗せして給付する制度を設けるとしています
  さらに教育分野では、公立小中学校の給食費を無償化するとともに、国公立大学の授業料を無償化し、私立大学や専門学校は、国公立大学の授業料と同額程度の負担軽減を行うとしています。
  このほか、能登半島の被災地復興のための速やかな補正予算の編成や、選択的夫婦別姓制度の早期実現なども盛り込んでいます。
  立憲民主党の野田代表は記者会見で「ことし6月に政治資金規正法の改正が行われたが、中身はほとんど改革の名に値しないもので再改正をしなければならない。まず一番は政治改革で、政治を正さなければ日本はよくならない。ここからまず始めなければならない」と述べました。
日本維新の会
  日本維新の会は衆議院選挙の公約を発表し、世襲の制限や議員の定数削減などの政治改革に取り組むほか、若い世代に過度な負担になっている社会保障制度を徹底的に見直すなどとしています。
 「政治改革」と「現役世代への徹底投資」
  日本維新の会の馬場代表は「政治改革」と「現役世代への徹底投資」を柱とする衆議院選挙の公約を発表しました。
  公約では「自民党の裏金問題に見られる政治腐敗を根絶する」として企業・団体献金を全面的に禁止する法整備を進めるとともに、党から議員に支給される政策活動費を廃止するとしています。
  議員の世襲を制限するため、政治団体の資金を親族間で移動することを規制するほか、議員の報酬を大幅に減らし、一院制も視野に議員定数を大胆に削減するとしています。
  また、若い世代に過度な負担となっている社会保障制度を徹底的に見直すとして年金を抜本改革し、世代間格差の生まれない「積み立て方式」などを導入するほか、高齢者の医療費の窓口負担を原則3割に引き上げ、子どもの医療費の無償化にも取り組むと明記しています。
  このほか消費税や所得税、法人税を減税し、簡素で公平な税制を目指すとしているほか、国民の負担増に頼ることなく、防衛費をGDPの2%程度まで増額することなどを掲げています。
  日本維新の会の馬場代表は「これまで日本維新の会は、政策を国政選挙ごとにブラッシュアップしてきている。可処分所得を増やして現役世代や子育て世代をサポートし、そういった方の消費を増やして経済を成長させていきたい」と述べました。
公明党
  公明党は衆議院選挙の公約を発表しました。政治とカネの問題を受けて政治改革を進める姿勢を強調し、党から議員に支給される「政策活動費」の廃止などを打ち出しています。
 政治改革 進める姿勢を強調
  公約では、政治とカネの問題を受けて「令和の政治改革」を断行するとした上で、公明党が結党以来重視する「クリーンな政治」の実現を掲げています。
  具体的には、党から議員に支給される「政策活動費」の廃止を明記した上で、政治資金をチェックする独立性の高い第三者機関を設置するとしています。
  また、旧「文書通信交通滞在費」、現在の「調査研究広報滞在費」は使いみちを公開し、未使用分を国庫に返納させるため来年の通常国会までに法改正を目指すとしています。
  経済対策では、物価高の影響が大きい低所得世帯や年金受給者を対象に給付金を支給するほか、電気・ガスやガソリンの価格を抑えるための支援を続けるとしています。
  最低賃金も引き上げ、5年以内に全国平均で時給1500円の達成を目指すとしています。
  防災対策では、「防災庁」の設置や避難所の環境改善などを盛り込んでいます。
  また、子ども・子育て政策では、所得制限を撤廃して高校の授業料の実質無償化を進めるほか、出産費用についても実質無償化を目指すなどとしています。
  一方、憲法改正に対する考え方は、今後、追加で発表するということです。
  岡本政務調査会長は記者会見で「今回の選挙で問われているのは、どの党が政治改革を断行し、クリーンな政治の実現をリードしていけるかだ。明るい未来を一人一人が実現できるような環境づくりを進めていきたい」と述べました。
日本共産党
  共産党は衆議院選挙の公約を発表しました。
 消費税廃止目指し 税率5%に引き下げる
  暮らしを支え格差をただすとして、消費税の廃止を目指し、当面、税率を5%に引き下げるとしています。
  公約では自民党の政治とカネの問題を受け、政治に信頼を取り戻すとして、企業・団体献金の全面禁止や政党交付金の廃止などを打ち出しています。
  また、暮らしを支え格差をただすとして、消費税の廃止を目指して当面、税率を5%に引き下げることや、消費税の納税額を正確に把握するための「インボイス制度」の廃止を盛り込んでいます。
  そして最低賃金を時給1500円以上に速やかに引き上げるとともに、現在は1日8時間の法定労働時間を「1日7時間・週35時間」に短縮することを国の目標にするとしています。
  一方、エネルギー政策では2030年度に原発と石炭火力をゼロにするとしています。
  さらに憲法9条を守り抜き、改憲に断固反対するとしているほか沖縄でのアメリカ軍の新基地建設を中止し、日米地位協定を抜本改定するとしています。
  このほか、選択的夫婦別姓制度をただちに実現することや、民法を改正し、同性婚を認めることも盛り込んでいます。
  田村委員長は「日本共産党として、政治を変える具体的なビジョンを示し、暮らしの応援、憲法9条を生かした平和の外交、ジェンダー平等などを大いに訴えて、共産党が躍進すれば政治は変わるということを大いに訴えていきたい」と述べました。
国民民主党
  国民民主党は衆議院選挙の公約を発表しました。「令和の所得倍増計画」を実現するとして、賃上げを促進し、消費税を減税するとしています。
 令和の所得倍増計画を実現する
  公約では「『令和の所得倍増計画』で消費と投資を拡大し、持続的な賃上げを実現する」として、消費税を減税し、現役世代の社会保険料を軽減するとしています。
  また、所得税の基礎控除などの拡充、子どもがいる親の所得の一部を控除する年少扶養控除の復活も盛り込んでいます。
  さらに、家計支援としてガソリン代や電気代の負担軽減に取り組むほか、子育て世帯を支援するため、年間5兆円の「教育国債」を発行し、子育てなどの予算を倍増するとしています。
  また、高校までの授業料を完全無償化するとしています。
  エネルギー政策では、原子力発電所の建て替えや新増設を推進するとしています。
  さらに政治とカネの問題を受け、政党から議員に支給される「政策活動費」を廃止し、政治資金をチェックする第三者機関を来年3月までに設置するとしています。
  このほか政治への参加を広げるため、インターネット投票の導入、被選挙権の18歳への引き下げも打ち出しています。
  国民民主党の玉木代表は「賃金が上がっても、税金や社会保険料負担がそれ以上に上がって手取りが増えないと持続的な賃上げが実現できない。政治の役割は国民のふところを豊かにすることであり、手取りを増やす経済政策をしっかり進めていきたい」と述べました。
れいわ新選組
  れいわ新選組は衆議院選挙の公約を発表しました。個人消費を活性化させるため、消費税の廃止や季節ごとの10万円の支給を打ち出しています。
 消費税廃止や季節ごとに10万円支給
  公約では、個人消費を活性化させるため、消費税を廃止するほか、国民健康保険料や介護保険料などの社会保険料を引き下げるとしています。
  また、年金給付の引き上げや、インフレ対策として季節ごとに10万円を支給することも盛り込んでいます。
  さらにエネルギー政策では、原子力発電所を廃止し、脱炭素産業に10年間で200兆円を投資するとしています。
  このほか、子ども・子育て政策では、子どもへの手当として高校卒業まで所得制限なしで一律1か月に3万円支給するほか、保育費や給食費、子どもの医療費などを無償にするとしています。
  また、災害対応に国が責任を持つため「防災省」の設置も打ち出しています。
  一方、政治とカネの問題を受けて政治改革を進めるため、関係者を招致して問題の解明を行う「調査特別委員会」を設置するとしています。
  山本代表は記者会見で「私たちの一丁目一番地の政策は経済政策だ。30年、日本経済が冷えこみまくった中での物価高だから大胆な経済政策を打っていかなければならない」と述べました。
社会民主党
  社民党は、衆議院選挙の公約を発表しました。金権政治を一掃するとして、政治資金パーティーや企業・団体献金の全面禁止を打ち出しています。
 金権政治の一掃 消費税税率3年間ゼロ%
  社民党は福島党首が記者会見し、衆議院選挙の公約を発表しました。
  公約では、自民党の政治とカネの問題を受け、金権政治を一掃し、本気の政治改革を行うとして、政治資金パーティーや企業・団体献金を全面禁止するとしています。
  また、家計を支援するため、消費税の税率を3年間、ゼロ%にするとしています。
  さらに、若者や子育て世帯を支援するため、最低賃金を全国一律で時給1500円に引き上げるほか、高等教育までの教育費を無償化し、国籍を問わずすべての子どもが学べる権利を確立するとしています。
  エネルギー政策では、脱原発を進め、2050年までに温室効果ガスの排出量をゼロにするとしています。
  このほか、選択的夫婦別姓制度や同性婚を法制化することや、核兵器禁止条約に批准・署名し、核なき世界を実現することも明記しています。
参政党
  参政党は衆議院選挙の公約を発表し、積極財政と消費税の減税などを通じて経済成長を実現するとしているほか、外国資本による国内の土地取得の規制を強化するなどとしています。
 積極財政と消費税減税で経済成長
  参政党は衆議院選挙の公約を発表しました。
  公約では「奪われる日本の国土と富を護り抜く」としてプライマリーバランス=基礎的財政収支の黒字化目標を撤回し、積極財政と消費税の減税などを通じて経済成長を実現するほか、外国資本による国内の土地取得の規制を強化するなどとしています。
  また「失われる日本の食と健康を護り抜く」として、1次産業の予算を3倍に増やして食料自給率を倍増させるほか、新型コロナワクチンの接種推進策の見直しを求めていくとしています。
  さらに「壊される日本の教育と国家アイデンティティを護り抜く」として、選択的夫婦別姓制度の導入や同性婚などに反対するとしているほか16歳以上に選挙権を付与し、国政選挙の選挙制度を完全比例代表制に変えるなどとしています。


2024.10.24-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241024-ZPLWEZBBR5EKPGPN3SVJTGX5L4/?outputType=theme_election2024
都知事選対決の小池氏と蓮舫氏、負傷押しての来援 白ジャケット「なじんだ」 衆院選応援
(奥原慎平)

  7月の東京都知事選で対決した小池百合子都知事と元立憲民主党参院議員の蓮舫氏は23日、衆院選(27日投開票)を巡って、それぞれ都内の選挙区で応援演説に立った。小池氏は東京20区、30区の自民党候補、蓮舫氏は18区、30区の立民候補のもとに駆け付け、支援者らは「人気弁士」の登場に拍手で応えた両氏は都知事選で舌戦を交わした経緯があるが、この日はお互いへの言及を避けていた

「外交と安保で出番だ」
  小池氏は23日夕、京王電鉄府中駅前(府中市)で、外交安全保障を専門分野の一つと自任する自民候補の前議員と並び、「国政に戻って、ますます重要になる外交危機管理、国民の命を守るために頑張ってほしい」とエールを送った。
  小池氏は衆院選公示後、公明党の2候補の応援に入っていたが、自民候補の応援に入るのはこの日が初めて。
  前議員が政界進出する前に初対面した当時を振り返り、「ナイスガイかと思った。世界が大きく変わっていくような時こそ、(前議員の)出番だ」と持ち上げた。小池氏は8月にプロ野球の始球式に臨んだ際、膝をひねって関節を剥離骨折しており、「足をちょっと痛めており、本来ならこの上(選挙カー)にのぼれないが、目線は皆さんと一緒」と負傷を押しての来援をアピールした。
「切り詰めた生活感覚」
  この1時間半前、蓮舫氏はJR武蔵境駅(武蔵野市)前に姿を現した。自民党が公約に「ルールを守る」を掲げことについて「法律を守ることをお願いする国会議員を選ぶ選挙で『ルールを守る』というなら、ルールを守らなかったことをおかしいと声を上げてほしい」と述べ、自民の派閥政治資金パーティー収入不記載事件の追及に理解を求めた。
  その上で、「物価高は続き、実質賃金は上がらない。切り詰めた生活感覚を持った人を選ぶのが政治とカネの問題から学んだ教訓だ」と隣に並んだ立民候補への支持を訴えた。
  蓮舫氏は都知事選で敗れて以降、政界と距離を置いていたが、今月21日、立民候補の選挙応援のため表舞台に登場。この日、着用したトレードマークの白ジャケットについて「やはり声を上げないと、皆さんの声を代弁しないといけないという思いで久しぶりにジャケットを着ている。ちょっとなじんできた」と語った。
  蓮舫氏は24日夕、東京24区に出馬した立民候補への応援演説を予定している
(奥原慎平)


2024.10.23-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241023-GICQFGJTIBNSNHOYQBP5IXY2AY/?outputType=theme_election2024
小池百合子都知事が自民2候補を都内で応援 公明候補に続き 政権重視の姿勢鮮明に

  東京都の小池百合子知事23日、衆院選(27日投開票)を巡り、いずれも自民党前職の木原誠二、長島昭久両氏の応援のため都内で街頭演説を行った。小池氏は今回の衆院選ですでに公明党の石井啓一代表と岡本三成氏の応援に駆け付けている。自民候補の応援に入ったことで、自公連立政権を重視する姿勢が鮮明となった。

  午後5時ごろ、小池氏は東京20区に出馬した木原氏の応援のため、西武新宿線東村山駅前(東村山市)に姿をみせた。小池氏は身ぶり手ぶりを交えながら、「都政を前に進めるには木原さんが不可欠」などと訴えた。小池氏はその後、京王電鉄府中駅前(府中市)に移動し、東京30区に立候補した長島氏を激励した。
  今回の衆院選で、小池氏は安定的な都政運営のため、関係を重視してきた公明の応援を優先した。さらに都知事選で〝ステルス支援〟を受けた自民にも配慮した形だ。小池氏はこれまで「(応援要請は)各地から来ている」と明かしていた。
  また、自身が特別顧問を務める地域政党の都民ファーストの会の都議らは、都内の国民民主党の候補者を支援。木原氏が出馬した東京20区にも、国民民主が新人の大西健太郎氏を擁立している。
  20区には、木原、大西両氏のほかに、共産党の前職、宮本徹氏が出馬している。
  30区には、長島氏のほかに、共産の新人、早川寛氏、立憲民主党の新人、五十嵐衣里氏、諸派の新人、三井健氏、参政党の新人、武田祐一郎氏が出馬
している。


2024.10.23-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241023-VCSNO46LQZFAJDDZDKTVZF3HFI/?outputType=theme_election2024
立民公約の物価安定目標「0%超」が物議 デフレ誘導と批判、「柔軟化なら賛同」意見も

  27日投開票の衆院選で日銀の金融政策の見直しに言及した立憲民主党の公約が物議を醸している。立民は日銀の物価安定目標を「2%から0%超に変更するとともに、政府・日銀の共同目標として、実質賃金の上昇を掲げる」と明示した。これに対し、野党や識者からは、物価引き下げと賃金上昇の両立は不可能との指摘や、物価引き下げに向けた追加利上げとデフレ誘導が景気悪化を招くなどと批判の声も出た立民側は説明不足を認め、釈明に追われたが、公約の文言を見直す気配はない。

立民公約を国民が批判
  「現在2%前後の物価上昇率を0%近傍までに抑え込むためには、追加の利上げをはじめ、かなりのタカ派的な金融政策が必要」。国民民主の玉木雄一郎代表は8日、X(旧ツイッター)に、こう投稿。「適切な価格転嫁がなければ賃上げはできません。政策整合性がとれていないように思います」と連投し、立民の公約内容を批判した。
  この投稿に対し、立民側も即座に反応。同党の泉健太前代表はXで「玉木代表、誤解です」と投稿し、「物価目標『0%超』とは『0%近傍』という意味ではなく、『プラス領域』という意味」だと弁明した。
  だが、この説明に対し、泉氏はフォロワーからは「詭弁」と断じられ、「物価目標をわざわざ『2%から0%超に変更』としている以上、ほとんどの人は0%近傍を目指すと解します」と指摘を受けた。
  すると泉氏は、「私も『0%超』表現に驚き、党に問い合わせ、説明を皆様に投稿しましたが、執行部発信の力は大きく、今も混乱が続いています」と説明。「物価上昇を上回る賃上げを目指す」との表現にすべきだったと反省した。
「0%超」にこだわる理由
  では、なぜ立民の執行部は、党内で混乱を呼ぶような物価安定目標「0%超」という表現にこだわったのか。
  みずほ銀行の唐鎌大輔チーフマーケット・エコノミストは、「物価を低く抑える印象を与えた方が民意に刺さる。そのために、あえて『0%』という数字を入れることで、その意図を際立たせたかったのではないか」と推測する。
  一方で、この表現の意図について、立民の野田佳彦代表が10日、各社の取材に「物価上昇率がゼロを下回ってはいけないが、デフレ脱却に向けて柔軟性があった方がいいとの趣旨だ」と説明。日銀は2%目標にこだわりすぎず、自由度の高い金融政策を運営すべきとの提言を含ませたとみられる
  2013年1月に政府・日銀の共同声明とともに定めた2%の物価安定目標は、欧米の多くの中央銀行が2%を目標とした金融政策を運営していることにならい採用された。ただ、その目標値に明確な根拠はなく、日本の場合、デフレの長期化で2%の目標をなかなか達成できなかったことから、日銀内でも物価安定目標にしばられない柔軟な政策運営を求める声は常々あった
  元日銀審議委員で野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは「0%超の公約文言に、物価安定目標の柔軟化という意図があるならば賛同できる」との見解を示す。
追加利上げの環境整備か
  木内氏は「金融政策に柔軟性を与える背景には、日銀の追加利上げの障害になっている物価目標の強い縛りから開放する狙いがある」と指摘する。
  物価安定目標を「0%超」と掲げた立民の公約からは物価上昇を抑える意図が読み取れる。物価上昇を抑えるには、金利を引き上げて企業や個人の借り入れを抑制する必要があるため、「日銀が追加利上げを実施しやすいよう環境整備を図る意図もあるだろう」と木内氏は分析。金利を引き上げることで円買い・ドル売りを促し、円安を抑えて物価上昇圧力を後退させる効果も見込んでいると説明する。
  物価安定目標の変更は、第2次安倍晋三政権時に日銀と政府の間で結んだ、2%の物価上昇目標を定めた共同声明を見直すことを意味する。そこには、自民党が継続する安倍政権の経済政策「アベノミクス」を真っ向から否定し、経済政策の争点化を狙う立民の姿も見えてくる。
  物価上昇に関する各党の衆院選公約をみると、自民は「物価に負けない賃上げ」を図るとした。日本維新の会は、物価上昇が実質賃金減少の一因だとして、減税と規制改革を行うと強調国民民主党は賃金上昇率が物価プラス2%に達するまでの間、増税などによる家計負担増は行わないとした。れいわ新選組は基本政策で、5年平均で3%程度を許容範囲とし、長期的に2%で安定させることを目標にすると掲げている。


2024.10.23-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241022-AHATOEC5XZHEPFTUMRC7OEOG3A/?outputType=theme_election2024
石破首相も比例重複不許可候補へ、高市氏は非公認も 自民総裁選上位3人全国行脚リスト

  27日投開票の衆院選は22日、8日目を迎えた9月の自民党総裁選で第1回投票のトップ3に入った石破茂首相(党総裁)、高市早苗前経済安全保障担当相、小泉進次郎選対委員長の3氏には自民系候補から応援依頼が相次いでいる
  石破首相は21日までに34人の応援に入った。総裁選で自身の出馬に必要な推薦人となった前議員は3人で、高市氏の推薦人の4人より少なかった。総裁として、遊説先は党の情勢調査に基づく判断が優先されたためとみられる。

  首相は派閥パーティー収入不記載事件で、公認を見送った前議員らの応援には入っていない。一方、公認しながら比例代表との重複立候補を認めなかった6候補の地元に足を運んだ。
  高市氏は応援に入った21人のうち、自身の推薦人や選挙責任者は8人と最も多かった
  東京24区に立候補した旧安倍派幹部ら公認が見送られた4人の前議員の応援にも駆け付けた。公認されたが、比例重複が認められなかった候補2人の選挙区にも出向いた。高市氏は党の役職に就いていないため、公認の有無などに関係なく、遊説先を決めているとみられる
  小泉氏は、延べ37人の応援に入った自身の推薦人は9人。次いで小林鷹之元経済安全保障担当相の推薦人が3人。不記載事件で公認しなかった候補や比例重複を認めなかった候補の応援には行っていない東京では、全国最年少となる25歳の新人候補の応援に唯一2回入った。小泉氏も石破首相と同様に、党の情勢調査を踏まえ、接戦区を優先的に回っているとみられる。
  3氏が公示日の15日から21日に応援に入った選挙区は以下の通り。
  (訪問順。選挙区の候補者の派閥は麻生派以外は原則、かつて所属した派閥。ただし退会届を提出、受理された場合は無派閥。総裁選で推薦人、選挙責任者になった場合、候補者名も記載した。敬称略。●は非公認、★は比例重複が認められなかった候補の選挙区)

石破茂氏・・・・・福島4区(新人)・福島2区(新人)・★福島1区(旧安倍派、加藤勝信)・宮城1区(無派閥、高市早苗)・宮城2区(旧茂木派、河野太郎)・宮城4区(麻生派)・徳島2区(麻生派、上川陽子)・香川1区(旧岸田派)・香川2区(麻生派)・★愛媛2区(旧安倍派)・★長野1区(旧安倍派、高市早苗)・長野3区(麻生派、上川陽子)・山梨1区(旧茂木派)・北海道4区(麻生派、高市早苗)・北海道1区(新人)・北海道2区(無派閥)・北海道3区(旧二階派、小林鷹之)・北海道9区(新人)・★北海道5区(旧安倍派)・鹿児島3区(無派閥、石破茂)・鹿児島2区(無派閥、石破茂)・鹿児島1区(旧森山派)・千葉1区(無派閥、石破茂)・和歌山2区(新人)・大阪17区(元職、旧二階派)・兵庫1区(旧岸田派、上川陽子)・奈良1区(旧二階派、高市早苗)・大阪1区(元職、旧岸田派)・大阪2区(元職、旧岸田派)・★大阪4区(元職、旧安倍派)・大阪12区(新人)・★大阪10区(新人)・京都4区(無派閥)・滋賀2区(旧森山派、加藤勝信)
高市早苗氏・・・・・●新潟2区(旧安倍派)・★新潟5区(旧安倍派、高市早苗)・★長野1区(旧安倍派、高市早苗)・東京10区(旧茂木派、茂木敏充)・東京9区(元職、無派閥)・●東京21区(旧安倍派)・●東京24区(旧安倍派)・神奈川8区(無派閥)・岐阜5区(無派閥、高市早苗)・岐阜4区(旧岸田派、林芳正)。★愛知7区(旧安倍派、高市早苗)・東京12区(旧安倍派)。埼玉3区(無派閥)・●埼玉13区(旧安倍派、高市早苗)・埼玉7区(無派閥、加藤勝信)・茨城5区(無派閥、高市早苗)・奈良1区(旧二階派、高市早苗)・茨城3区(旧岸田派)・宮城4区(麻生派)・宮城1区(無派閥、高市早苗)・宮城2区(旧茂木派、河野太郎)
小泉進次郎氏・・・・・大阪7区(元職、旧茂木派)・大阪14区(新人)・滋賀3区(無派閥、小泉進次郎)・滋賀1区(旧二階派)・京都4区(無派閥)・兵庫4区(無派閥)・兵庫6区(無派閥、小泉進次郎)。埼玉10区(旧茂木派)・埼玉12区(旧茂木派)・群馬3区(旧茂木派、茂木敏充)・新潟4区(旧二階派、小泉進次郎)・静岡3区(新人)・愛知11区(無派閥、石破茂)・愛知9区(麻生派、河野太郎)・滋賀2区(旧森山派、加藤勝信)・愛知2区(麻生派、小林鷹之)・愛知1区(無派閥、小林鷹之)・千葉8区(新人)・埼玉1区(旧岸田派)・埼玉15区(無派閥、小泉進次郎)・埼玉4区(無派閥、小泉進次郎)・東京20区(旧岸田派)・東京19区(旧二階派、小林鷹之)・東京15区(新人)・神奈川6区(無派閥、小泉進次郎)・神奈川12区(無派閥、小泉進次郎)・神奈川13区(新人)・神奈川19区(新人)・神奈川8区(無派閥)・神奈川9区(麻生派)・神奈川20区(麻生派)・東京18区(新人)・東京8区(新人)・東京5区(旧茂木派)・東京1区(旧安倍派、小泉進次郎)・東京15区(新人)・東京2区(旧岸田派、小泉進次郎)


2024.10.20-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241020-EZB37RAQ2RKOVJGPURV4VFOZZA/?outputType=theme_election2024
警護徹底か、触れ合いか 「ここまでの雰囲気とは…」テロ厳戒態勢下の衆院選

  衆院選(27日投開票)は20日、最後の日曜日を迎え、首相や閣僚、各党幹部らが応援演説に声をからした。前日に首相官邸などが襲撃され、警戒が強まる中での選挙戦。令和4、5年の要人襲撃を受けて強化された警護に対する理解は広がるものの、戸惑う有権者もいる。専門家は「徹底した警護が必要なものという共通認識を作っていく必要がある」と指摘する。「手荷物検査にご協力をお願いします」「金属探知機もお願いします」

  20日午後1時過ぎ、東京都品川区の武蔵小山駅前に、岸田文雄前首相が応援演説に駆け付けるとあって、ロータリーはものものしい雰囲気に包まれた。演説場所となる選挙カーの周囲を多数の警察官が警戒。進入路には車両防護柵が置かれて一般車両が入れないよう規制されていた。
最新資機材も活用
  徹底した警護がとられるようになったのは令和4年に奈良市で安倍晋三元首相が、5年には和歌山市で岸田首相(当時)が襲撃される事件が相次いだからだ。警察庁は警護の基本事項を定めた「警護要則」を改定。警護計画の事前審査を行うこととし、警護の人員も増やした。また、政党や陣営に対し、金属探知機の使用や手荷物検査の徹底などを要請した。
  警察庁によると、4年8月の要則改定から今年9月までで、審査した計画は約7200件。うち約75%に修正を施した。新たな資機材の活用も進んでおり、今年7月の東京都知事選では警護にドローンも活用された。また、ドローンによる攻撃などに備えて、飛んでいるドローンを検知し、接近すれば妨害できる装置も配備している。
厳戒に驚きも
  20日に岸田氏が訪れた会場でも、聴衆エリアを柵で囲い、入るには手荷物検査などを受けるという「おなじみ」の光景が広がっていた。

  ただ、石破茂内閣は初入閣の閣僚が多く、警護を受けることに不慣れな陣営もある。15日、初入閣した候補者が参加する街頭演説会場を訪れた支持者の男性は、柵で囲まれた会場を見て「話には聞いていたがここまでものものしい雰囲気になるとは」と驚く。陣営関係者も「警護の都合で演説場所も制限を受ける。仕方のないことではあるが、やりにくさもある」と明かした。
  一方、必ずしも警察の要請通りの選挙となっているわけではない。警察庁は安全のため、聴衆に至近距離まで接近をしないよう要請しているが、実際には警護員に周囲を固められながら聴衆と握手を交わす要人は多い。警察幹部は「粘り強く意識を共有していきたい」と話している。
  日本大危機管理学部の福田充教授(テロ対策)は、「選挙に不便さが生じたとしても、国民の代表である首相をはじめとする要人を警護するのは、民主主義社会を守るためのものだ」と指摘。その上で、「警察や陣営側が警護を徹底するとともに、予算や人員を投入してまで必ず守らなければならない対象者はどの範囲なのか、社会的な議論が必要だ」と話した。


2024.10.19-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241019-CLXGUPWFKVJEPKPU3IUD4EQVMA/?outputType=theme_election2024
山口で誤って17歳が期日前投票、係員が表示見落とし 特定困難で有効票扱いに

  山口市選挙管理委員会は19日、選挙権のない17歳の少年が誤って衆院選の期日前投票をしたと発表した。この少年は投開票日の27日までに18歳になるため、不在者投票は可能だった。投函(とうかん)された投票用紙は特定が困難なため、有効票として扱う

  市選管によると、少年は19日午後、山口市役所内の期日前投票所を訪問。係員が入場券のバーコードを読み取った際に「不在者投票対象者です」との表示が出たが、見落とした。市選管は経緯を説明し少年に謝罪した。


2024.10.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241001-UVTZYHWM3JKHHMXPH7WTSNMJIY/
世耕弘成氏、次期衆院選対応「後援会と相談」 和歌山2区、二階元幹事長三男と〝激突〟か

  無所属の世耕弘成前自民党参院幹事長=自民離党=は1日、次期衆院選への対応について問われ「5日に後援会の幹部の皆さんと相談、議論した上で話したい。今は何も決まっていない」と述べるにとどめた。国会内で記者団の取材に応じた。

  世耕氏は次期衆院選で和歌山2区から出馬する意向を固めている。同区では自民は二階俊博元幹事長の三男の伸康氏の擁立を決めており、保守分裂選挙となる見通し。


2024.10.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241001-3OISJHHS3RLWXM7WY6B2I3OMOA/
名古屋市の河村たかし市長、愛知1区から衆院選出馬へ「総理を狙う男、アゲインという感じ」

  名古屋市の河村たかし市長は1日、27日投開票の衆院選に愛知1区から出馬する意向を明らかにした。記者団の取材に答えた。自らが共同代表を務める政治団体「日本保守党」の公認候補となる見通し。

  河村市長は4期目で市長を退く考えを示していたことを踏まえ、「4年前、これで最後と言ったので公約を守る。総理を狙う男、アゲインという感じだ」と述べた。
  愛知1区は自民党の熊田裕通氏、立憲民主党の吉田統彦氏、日本維新の会の山本耕一氏が出馬を予定している。


2024.09.30-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240930-CYARB7U3BNMY7AXRNB7N7R3T7Q/
自民離党の世耕弘成氏、衆院和歌山2区にくら替えへ 党擁立の二階伸康氏と保守分裂公算

  自民党の派閥パーティー収入不記載事件を受け、自民を離党した無所属の世耕弘成前自民参院幹事長が、次期衆院選で新しい和歌山2区から立候補する意向を固めた。10月5日にも支援者と協議する見通し。複数の関係者が明らかにした。

  同選挙区を巡っては、不記載事件で秘書の有罪が確定した二階俊博元幹事長=現和歌山3区=が不出馬を表明。自民は二階氏の三男・伸康氏を新たな和歌山2区の公認候補予定者と決めている。世耕氏のくら替えで保守分裂選挙となる公算だ。
  旧安倍派(清和政策研究会)の参院側トップだった世耕氏は不記載事件を巡り、今年4月に座長だった塩谷立元文部科学相とともに離党勧告処分となった。世耕氏は離党届を提出し、受理された。
  世耕氏は早大卒業後、NTTに入社。平成10年、伯父の世耕政隆氏の急逝に伴う参院和歌山選挙区補欠選挙に出馬し、初当選。現在5期目。官房副長官や経済産業相などを歴任。安倍晋三元首相との関係が近く、側近の一人だった


2024.09.30-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240930-K6G3KMEMRJNQHCAR4UKXPFQ2KY/
知事失職のA氏が街頭活動「厳しい道のり」 JR須磨駅前で通勤・通学客にあいさつ

  兵庫県議会から疑惑告発文書の問題で不信任決議を受け、30日付で失職したA前知事が同日朝、神戸市のJR須磨駅前で街頭活動した。出直し知事選での再選を目指すA氏は「組織や政党の支援のない中で厳しい道のりだが、頑張らせていただく」と報道陣に語った。

  須磨駅はA氏が前回知事選で街頭活動を始めた場所で、午前7時過ぎから通勤・通学客に「おはようございます」とあいさつ。文書問題への言及や謝罪はなかった。「頑張ってください」と声をかけられ「ありがとうございます」と応じる場面も。選挙活動資金は寄付などで募るという。
  知事選にはA氏のほか、同県尼崎市の前市長、稲村和美氏(51)が出馬する方向で調整。共産党の推薦を受けた無所属の医師、大沢芳清氏(61)は出馬を表明している。


2024.09.29-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240929-IRP37ICPY5KFFMBZRBRXDVMHGQ/
<独自>前尼崎市長の稲村和美氏、兵庫知事選出馬へ 近く表明 政治団体が要請

  兵庫県の斎藤元彦知事の失職に伴う県知事選同県尼崎市の前市長、稲村和美氏(51)が無所属で立候補する方向で最終調整していることが29日、関係者への取材で分かった。県民らでつくる政治団体から出馬要請を受け、前向きに検討しているという。近く記者会見し出馬を表明する。

  稲村氏は奈良市出身。兵庫県議を経て、平成22年11月の尼崎市長選で初当選。同市長を3期12年務め、令和4年12月に退任した。
  関係者によると、県議としての経験や首長としての実績を踏まえて出馬を要請したという。・・・知事選を巡っては、県議会から不信任決議を受けた斎藤氏が30日付で失職した上で出馬する意向を表明している。
  各党は対立候補擁立に向けた動きを活発化させており、自民党は独自候補の擁立を模索。日本維新の会も独自候補を擁立する方針。共産党は既に無所属での出馬を表明した医師の大沢芳清氏(61)を推薦している。・・・知事選の日程は30日に決定する。


2024.09.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240924-KPHFRVJ5LVLORDGLNBGB3YUGNU/
事務所幹部、偽名で出入り 維新の立候補予定者が出馬断念へ 京都4区支部長の松井春樹氏

  次期衆院選で京都4区から立候補を表明していた日本維新の会の新人、松井春樹氏が出馬を取りやめる意向を固めたことが24日、分かった。関係者によると、松井氏の事務所幹部が、同区の現職衆院議員の事務所に偽名で出入りしていた疑いが浮上したという。

  関係者によると、幹部は他陣営への出入りを認め、すでに松井氏の事務所を解任されたという。現職の陣営関係者によると、幹部はボランティアスタッフとして活動していたという。
  松井氏は京都市出身で東京大法学部卒の弁護士。昨年6月に維新の衆院京都4区支部長に就任した。


2024.09.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240916-CTMRLTRBMBFFTK2K2B62VVUXWQ/
「実施していない」自民が否定、真偽不明の党員世論調査出回る 「世論操作」の可能性も

  自民党総裁選(27日投開票)を巡り、一部の世論調査報道に真偽不明のデータが含まれていたことがわかったこのデータは自民党本部が党員約2100人に調査したとしているが、党総裁選挙管理委員会の逢沢一郎委員長が「実施したことはなく、今後も予定はない」と文書で否定した。党の世論調査関係者も明確に「していない」と述べており、党内でもデータの出どころなどに関し、さまざまな臆測を呼んでいる

具体的な数字を羅列
  この記事は出版社系のニュースサイトに元全国紙記者で現在はフリージャーナリストの男性が寄稿したもの。総裁選告示日の12日に配信されたが、16日現在では閲覧できなくなっている。
  「高市早苗と石破茂に『驚きの数字』」「自民党本部が実施したとされる情勢調査の数字が出回っている」などとして、「石破茂氏34.9%、小泉進次郎氏23.2%、高市早苗氏15.9%」と具体的なデータを提示。「9月8日、党員2126人に実施」などと信憑性の高い書き方をしていた。
  ところが、記事が配信された直後から「そもそも党で調査はしていない」との声が上がり始め、14日付けで報道関係者各位に宛てた逢沢委員長名の文書を配布、記事の内容を全面的に否定した。
「党員名簿簡単に扱えない」
  党の世論調査関係者は「党員名簿は簡単に扱えるものではなく、このような調査はそもそもできないし、やろうという話も出たことはない一部陣営が自分の支持者に絞って独自にやることは考えられるが、それだと偏りがでるため意味がない」と話す。
  ある自民議員は「党員調査だと偽り、党内や世論を操作しようとした人物がいる可能性もある。ジャーナリストはそのデータにうまく乗せられたのではないか。総裁選はなんでもありだ」と話した。


2024.09.14-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240914-VORSWG7OFVIWJDIY6PG3IP7HCM/
質問は石破氏と小泉氏に集中、決選投票へ『秋波』にじませる場面も 自民党総裁選討論会
(内藤慎二)

  14日に開かれた自民党総裁選(27日投開票)の日本記者クラブ主催討論会では、立候補者同士の質疑応答も行われ、石破茂元幹事長と小泉進次郎元環境相に質問が集中した。世論調査などで人気を集める両氏との差を埋める狙いがある。一方、過去最多の9氏による乱戦模様の中、決選投票を念頭に置いた「秋波」と臆測を呼びそうな場面もあった

原発、防災省、アジア版NATO…
  「再生可能エネルギーに偏り過ぎた現行のエネルギー基本計画は年内にも変えるべきだ。『原発ゼロ』、少なくとも原発比率を下げるという考えなのか」
  小林鷹之前経済安全保障担当相は討論会で石破氏を指名し、こう語りかけた。石破氏は「省エネも最大限にやっていかなければならない。結果として原発のウエートを下げることになっていく」などと答えた。
  また、林芳正官房長官は石破氏が創設を目指す「防災省」に関して、「指揮系統はどうするのか」と質問。茂木敏充幹事長はアジア地域で集団防衛体制を構築するために石破氏が掲げた「アジア版NATO」について、「現実的ではない」と語った。
世論調査は小泉氏首位、石破氏2位
  小泉氏が導入を目指す、一般ドライバーが自家用車で客を運ぶ「ライドシェア」を取り上げたのは高市早苗経済安保担当相だ。ドライバーや利用者の安全性への不安を口にした高市氏に対し、小泉氏は「(海外では利用中に)警備会社とつなぐサービスもある」と回答した。
  また、上川陽子外相が外交政策、加藤勝信元官房長官が小泉氏が主張する解雇規制の見直しに絡み質問を投げかけた
  産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が8月下旬に実施した合同世論調査で、誰が次期総裁にふさわしいか尋ねたところ、小泉氏が首位で、石破氏は2位だった。
「支持をはがしたい狙いが透ける」
  両氏に質問が集中した背景について、自民幹部は「支持をはがしたい狙いが透ける。主張のもろさも感じているのだろう」と解説した。
  一方で小泉氏は、自身と同じく政党から議員個人に支給される政策活動費の廃止を訴えている茂木氏を指名した。茂木氏が持論を展開すると、わが意を得たと言わんばかりに、「総理・総裁になった暁には(同じ方向を向いている仲間と)改革を進めていきたいと改めて思った」と強調した。
  今回の総裁選は国会議員票や党員・党友による地方票が分散する公算が大きいだけに、上位二人で争う決選投票を見据えたラブコールとの見方もある。
(内藤慎二)


2024.09.12-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240912-BHREPPGYDNA5TMIHM6QRMYIIKY/
自民総裁選告示 届け出順、1番は高市早苗氏 過去最多9人出馬 15日間の舌戦スタート

  岸田文雄首相の自民党総裁任期満了に伴う総裁選が12日、告示され、届け出順に高市早苗経済安全保障担当相(63)、小林鷹之前経済安保担当相(49)、林芳正官房長官(63)、小泉進次郎元環境相(43)、上川陽子外相(71)、加藤勝信元官房長官(68)、河野太郎デジタル相(61)、石破茂元幹事長(67)、茂木敏充幹事長(68)の9人が立候補した。候補者数は過去最多。政治への信頼回復策などを争点に、27日の投開票に向けた15日間の選挙戦がスタートした。

  候補者数は、立候補制が導入された昭和47年以降、最多だった平成20年と24年の5人を大きく上回った。総裁選は367人の国会議員票と党員・党友を合わせた「地方票」367票の計734票で争われる。国会議員票が分散するため地方票が鍵を握る。
  論戦では派閥パーティー収入不記載事件を踏まえた党改革や政治改革が主要議題に見込まれる。先の通常国会で成立した改正政治資金規正法では、党幹部に支給され使途公開が不要の政策活動費の扱いなどが積み残ったままだ。
  経済政策を巡っては、物価高にあえぐ中、経済成長を重視する候補が多い。財政規律にも配慮するかどうかも問われる。憲法改正や選択的夫婦別姓、労働市場の流動化に向けた解雇規制の緩和の是非も論点となりそうだ。

自民党総裁選各候補者の推薦人一覧(この件に対しては、それぞれのHPでどうぞ・・・)
  ・・・高市早苗氏・・・小林鷹之氏・・・林芳正氏・・・小泉進次郎氏・・・上川陽子氏・・・加藤勝信氏・・・河野太郎氏・・・石破茂氏・・・茂木敏充氏


2024.09.08-産経新聞(週刊フジ)-https://www.sankei.com/article/20240908-NFJYHTVNENDZTE56MMYECVB5JI/?outputType=theme_weekly-fuji
自民総裁選、党員調査衝撃の中身 数字上は2人の決選投票だが…河野氏は低迷 有元隆志

  自民党総裁選(12日告示、27日投開票)をめぐり、候補者の政策アピールが過熱してきた。小泉進次郎元環境相(43)がスタートアップ(新興企業)支援で税制優遇の検討を語った一方、石破茂元幹事長(67)は「増税路線」である金融所得課税の強化を、茂木敏充幹事長(68)は防衛増税の停止などを打ち出して、対立候補から批判を浴びている。次期衆院選も見据えて、総裁選の争点は今後絞られそうだ。こうしたなか、産経新聞特別記者の有元隆志氏が「自民党員を対象にした調査結果」を入手した。国会議員票に影響する党員の意識傾向に迫った。

  自民党総裁選を前に、ある調査機関が実施した党員を対象にした意識調査の結果を入手した。候補者が出そろっていない段階での調査ではあるが、一般向けの世論調査ではなく「党員のみ」を対象にしているので紹介したい。
  調査は全国の党員1500人を対象に、8月10日と22日に実施された。22日の調査で投票先として最も高いのは石破氏で36・4%だった。小泉氏23・6%、高市早苗経済安保障相(63)13・1%、小林鷹之前経済安保相(49)10・4%と続いた。
  今回の総裁選は候補者の乱立で、これまで以上に党員・党友票の重みが増している。国会議員票で主要候補の差がつかず、党員票の結果で決まるとしたら、この数字だけをみると石破氏と小泉氏の決選投票ということになる。
  10日の調査では、石破氏が34・8%、高市氏が15・6%、小泉氏が14%で、小林氏はわずか1・9%だった。8月19日の出馬表明を受けて小林氏支持は8・5ポイント上昇した。出馬の意向を固めた小泉氏も9・6ポイント伸ばした
  自民党内では、主要閣僚や党幹部を経験していない小泉、小林両氏の「経験不足」への懸念は根強い。懐疑的な見方に対し、小林氏は出馬会見で「鷹は古い羽根を新しい羽根に換える習性を持っている。自民党も新しい羽根が必要な時期を迎えている」と強調した。
  石破氏には過去4回総裁選に出馬し、地方遊説も小まめに行っているので底堅い支持がある。ただ、22日のクロス集計を見ると、自民党員でありながら次期衆院選で「立憲民主党など野党に入れる」と答えた人の中で、他候補を大きく引き離して支持を集めているのが石破氏だった。
  「立憲民主党に入れる」と答えたのが8・5%いたが、その中で石破氏支持が68・3%で、2位が小泉氏の10・6%だった。「政治とカネ」をめぐり「自民党は反省をどこかで忘れてしまったのではないか」と述べるなど、党への批判を厭(いと)わない石破氏の姿勢が支持を集めているようだ。
河野氏「低迷」顕著
  上位4人以外では、林芳正官房長官(63)5・8%、河野太郎デジタル相(61)4%、茂木氏3・3%となっているが、「河野氏の低迷ぶり」が顕著だ。
  出馬会見で、河野氏は「かつては『河野太郎さん1位』ということもあった。残念ながら少し数字が悪くなっておりますが、デジタル化を進めていく上であったり、いろんなことが影響しているのかな」と語った。
  X(旧ツイッター)上で一般ユーザーをブロックし、国会答弁で「所管外」を繰り返すなど、河野氏の資質を疑問視する見方が広がっていることも要因としてあるだろう。
  各候補は「差別化」を打ち出そうとしているが、石破氏は2日のBS日テレ番組で「金融所得課税の強化」について「実行したい」と述べた。総裁選の後にはすぐに衆院の解散・総選挙があるとの観測が強まるなか、課税強化を打ち出した石破氏への反発は広まるのかどうか。
  告示を経て、党員の動向がどのように変化するか注視していきたい。

有元隆志(ありもと・たかし)
  産経新聞特別記者。1965年、神奈川県生まれ。学習院大学法学部卒業、89年、産経新聞社入社。ワシントン特派員、政治部次長、編集局副編集長、政治部長を歴任。今年6月まで、フジサンケイグループの理論的支柱である月刊誌『正論』の発行人兼調査室長を務める。主な著書に『歴史戦』『日本共産党研究』(産経新聞出版、共著)など。

【自民党総裁選に出馬意欲を示している議員】・・・青山繁晴参院議員(72)・・・石破茂元幹事長(67)・・・加藤勝信元官房長官(68)・・・上川陽子外相(71)・・・小泉進次郎元環境相(43)・・・河野太郎デジタル相(61)・・・小林鷹之前経済安保相(49)・・・斎藤健経産相(65)・・・高市早苗経済安保相(63)・・・野田聖子元総務相(64)・・・林芳正官房長官(63)・・・茂木敏充幹事長(68)


2024.09.07-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240907-OW54XU4XMFPQ5APBFHUZQ5NWZA/
野党連携巡り温度差 立憲民主党代表選、17日間の論戦スタート
(深津響、末崎慎太郎)

  立憲民主党代表選に立候補した野田佳彦元首相、枝野幸男前代表、泉健太代表、吉田晴美衆院議員は7日、討論会や共同記者会見に臨み、17日間の論戦が始まった。次期衆院選で政権交代を目指す考えや政治改革の必要性についてはおおむね見解が一致したが、野党連携の在り方を巡っては微妙な温度差も露見した。

  立候補の届け出を終えた4氏は、党本部で共同記者会見を行った後、日本記者クラブでの討論会に参加した。
  野田氏は、派閥政治資金パーティー収入不記載事件に伴う自民党への逆風を念頭に「政権を取れる千載一遇のチャンスだ」と指摘し、「経験値を生かして政権交代の先頭に立つ」と主張した。
  枝野氏は、野党への期待が高まらない背景を「政権を預けたらどんな社会ができるのかというビジョンが見えないからだ」と分析し、支え合いの仕組みを充実させる「人間中心の経済」の実現を重ねて訴えた。
  泉氏は、党勢浮揚に取り組んだ3年間の実績をアピールして「政権を担う決意を語る」と強調した。
  吉田氏は、教育を充実させることで経済を活性化し、国民生活の底上げにつなげるという戦略を示した。
  立場の違いが垣間見えたのは、他の野党との関係に関する発言だ。・・・野田氏は、日本維新の会との連携などを念頭に「穏健な保守層まで取りに行くというときに、初めて政権を取れるチャンスがある」と持論を展開したが、枝野氏は「維新とは方向性が違う」と明言した。泉氏も「維新は『立民とやるか自民とやるか』の両にらみの姿勢だ」と述べ、連携には消極的な姿勢を示した。
  吉田氏は、政党名は明示せずに「総選挙で(与野党)一対一の構図を作るという意味で、選挙協力は進めるべきだ」と語った。

  共産党との関係に関しては、枝野氏が「包括的な連携は難しい」、泉氏が「ともに政権を担うことはできない」と発言した。
  代表選に向けては、野田、枝野両氏が8月中に立候補の意向を明らかにしていたのに対し、泉氏吉田氏は立候補に必要な推薦人20人の確保に苦労し、告示直前まで出馬の環境が整わなかった。
  現職ながら厳しい状況での出馬を余儀なくされた泉氏だが、討論会では代表として党再生の先頭に立ってきた自負から、こんな言葉を口にした。
  「立派な先輩たちがいる。先輩たちに支えていただいて私が政権を担いたい。いつまでも過去の経験、実績(に頼る党運営)を繰り返していけば、次の世代も伸びてこない」
  立候補表明が先行した2人の重鎮への対抗心がにじんだ。
(深津響、末崎慎太郎)


2024.08.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240825-LBVCHJRYKBMBVGMSZ6CRYYERYA/
大阪・箕面市長選で維新の現職が落選 維新現職首長の大阪での落選は初 地盤で異変

  任期満了に伴い25日に投開票された大阪府箕面市長選で、無所属新人の元府議、原田亮氏(38)が、大阪維新の会現職の上島一彦氏(66)らを破り、初当選を確実にした。大阪府内の約半数の自治体で首長を占める維新所属の現職が敗れるのは初めて地盤の大阪での敗戦で、国政政党「日本維新の会」の運営も厳しくなりそうだ。

  原田氏は昨年4月の大阪府議選箕面市・豊能郡選挙区(定数1)に自民党から出馬し、維新候補に113票差で惜敗。今回は自民を離党して臨んだ。若さをPRし「子育て、教育世界一を目指す」と主張した。
  25日夜、同市内の事務所に姿を見せた原田氏は万歳三唱をした後、「今の箕面市を変えてほしい、新しい箕面市を作ってほしいという応援が大きなうねりを作った」と喜びの声をあげた。
  上島氏は北大阪急行電鉄の延伸にこぎつけるなど1期4年の実績を強調。だが、6月の市議会で維新が旗を振った2025年大阪・関西万博の会場の安全性などを疑問視した共産党市議に対し「万博行くなよ。出入り禁止や」とやじを飛ばし、抗議を受けるなど失言に批判が集まっていた。府知事の吉村洋文代表も応援に駆けつけたが、支持をまとめきれなかった。
  事務所に姿を見せた上島氏は「ひとえに私の不徳の致すところ。4年間の実績を訴えたが、選挙戦から厳しいと感じていた。維新の逆風は感じかなかったが、原田陣営の若さを全面的に打ち出した戦略にやられた。これからほ維新の一兵卒として活動を続ける」などと述べた。
  維新をめぐっては、地盤の大阪で異変が起き始めている。日本維新の会の藤田文武幹事長のお膝元で行われ新人同士の戦いとなった今春の大東市長選では、公認候補が無所属候補に敗れた。
  背景には、次の衆院選で維新と激突する自民・公明の巻き返しもあるとされ、激しいさや当てが始まっているようだ。また、25日は箕面市議選の投開票も行われ、深夜に新議員が次々と決まった。


2024.08.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240825-Z7FTY5BWFBKO5KAIFNOSDEIOBM/
「小泉進次郎 総理になる」と『現代』 しかし、政治アナリストの評価は…(花田紀凱の週刊誌ウォッチング(990))

  お盆休みが終わって、週刊誌は一気に自民党総裁選モード。『週刊文春』(8月29日号)は「〝刷新候補〟アキレス腱」として2本立て。
  「小泉進次郎〝総理〟の重大リスク」 「小林鷹之『パーティ三昧』と『リベラル弁護士妻』」

  『週刊新潮』(8月29日秋初月増大号)は「本命なき自民党総裁選の大暗闘」としてワイド型式で有力候補6氏を。 タイトルだけ並べてみると―。

  「小泉進次郎 弱点は『家庭問題』に加え突然口にし始めた『タカ派政策』」
  「石破茂 菅義偉前首相から見切られた夜会合の恥ずかしい中身」
  「河野太郎 親分・麻生太郎のアドバイスを全く理解できない変人の言動」
  「高市早苗 前回支援を受けた安倍シンパから不評を買っているワケ」
  「小林鷹之 『ボート部式』人付き合いで支持拡大 早くも囁(ささや)かれる次のポスト」
  「茂木敏充 『意外と敏充』をキャッチフレーズにしたくて番記者は大迷惑」


  『文春』、小泉進次郎氏については古い「不倫話」の蒸し返しだし、小林鷹之氏が年4回パーティーを開いたことを「パーティ三昧」は言い過ぎ。妻の思想信条も責めるべきことではあるまい。  両誌、批判、からかいのオンパレード。これじゃ選ぶ候補がいなくなる。
  『週刊現代』(8/24・31)は表紙に本人の写真も入れ、大きく「小泉進次郎 総理になる」
  菅グループ中堅議員の読み。  <「1回目の投票では票が分散し、誰も過半数を獲れません。仮に進次郎と小林の決選投票となれば、議員たちは次の衆院選のことを考えます。そうなると、小林では選挙の顔としてあまりに弱い。多くの議員が進次郎に投票するのでは」>
  しかし、と伊藤惇夫氏(政治アナリスト)。  <「私は進次郎さんのことを『天才子役』と呼んできました。若い頃からチヤホヤされて、政治家としてちゃんとした実力をつけられなかったという意味です。彼を持ち上げる動きがあるとしたら、『神輿は軽くてパーがいい』ということなんでしょう」>-まだ前哨戦だ。-(月刊『Hanada』編集長)


2024.08.24-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240824-274Z2WOPSVMF5EEA7ECUZCWPOA/
自民・石破茂氏が出馬表明「政治生活の集大成、最後の戦い」 5度目の挑戦

  自民党の石破茂元幹事長(67)=衆院鳥取1区=は24日、地元の鳥取県八頭町で、9月の党総裁選への出馬を正式に表明した。「38年間の政治生活の集大成として、これを最後の戦いとして原点に戻り、全身全霊で皆様に支持を求めていく」と決意を述べた。総裁選には5度目の挑戦となる。

  総裁選に正式に立候補を表明したのは、小林鷹之前経済安全保障担当相(49)に続き2人目。
  石破氏は多くの報道機関の世論調査で次の首相・総裁にふさわしい政治家のトップとなり、党内でも地方議員や党員・党友からの支持が厚い。一方、身内への批判も辞さない政治信条を貫くことから、国会議員の支持不足が課題となっている。
  石破氏は昭和61年に初当選し、現在12期目。農林水産相や防衛相などを歴任。63年に発覚した汚職事件のリクルート事件を受けた一連の政治改革に携わった。総裁選にはこれまで平成20年、24年、30年、令和2年と挑んできたが、いずれも敗れた。


2024.08.21-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240821-DGM75RBXPBFOLFXS2KKZG5UUKA/
自民総裁誰に トップは高市氏、党員の6割、自民支持層の4割強「くらするーむ政治部!」

  産経新聞グループのマーケティング会社「産経リサーチ&データ」は9月の自民党総裁選で誰が選ばれてほしいかを調査した。その結果、高市早苗経済安全保障担当相が35・9%でトップだった。石破茂元幹事長が12・6%、小林鷹之前経済安全保障担当相が8・9%、小泉進次郎元環境相が6・4%と続いた。高市氏は自民支持層で44・3%、「自民党員」と回答した人の59.3%を占め、いずれもトップだった。

  同社のウェブ上のアンケートモニターサイト「くらするーむ政治部!」の登録者を対象に8月19日午後~8月21日午前まで実施、全国の1872人(男性1306人、女性566人)から回答があった。正式な出馬表明は行われていないが、これまでの報道で名前が挙がった11人の中から選んでもらった。
  高市氏を選んだ人の理由(2つまで回答)は「政策に期待が持てるから」(70.4%)、「保守系の考え方の強い人物だから」(67・9%)、「現状の政治を大きく変えられそうだから」(32.3%)の順で、石破氏を選んだ人の理由は「政策に期待が持てる」「現状の政治を大きく変えられそう」(いずれも70.3%)、「リーダーシップがある」(23・7%)、小林氏は「現状の政治を大きく変えられそう」(77・7%)、「政策に期待が持てる」(54・8%)、「保守系の考え方の強い人物」(38・6%)だった。
立憲民主支持者では石破氏が断トツ、高市氏はゼロ
  自民支持者の中では高市氏(44・3%)、小林氏(12・4%)、石破氏、上川陽子外務相(いずれも8・9%)の順、立憲民主支持者では石破氏(40・7%)、上川氏(10・2%)、小泉氏(8・5%)で石破氏が断トツ、逆に高市氏を選んだ人は一人もいなかった。高市氏は日本維新の会、国民民主支持者でもトップ、公明支持者では石破氏と同率でトップだった。
  「自民党員」と回答した108人(5・8%)の中では高市氏(64人)、青山繁晴参院議員(23人)、小林氏(6人)の順だった。「以前は党員だったが今は違う」と答えた65人の中でも高市氏は33人でトップだった。
  岸田内閣を「支持する」「どちらかと言えば支持する」(計35%)、「支持しない」「どちらかと言えば支持しない」(計65%)の支持率別、男女別、年代別でも高市氏がいずれもトップで、続く順位も大きな変化はなかった。「支持政党なし」層もほぼ同様の順位だった。
  一方、全体の集計で、加藤勝信元官房長官、茂木敏充幹事長、林芳正官房長官を上げた人は少なかった。
  通常の世論調査は、調査エリアごとの性別・年齢構成になど合わせて、電話番号を無作為に発生させるRDD方式で電話をかけ、回答数が得られるまで調査を行うなどの手続きを踏むが、「くらするーむ政治部!」ではインターネットアンケートのみに限定、国民の「今感じていること」に焦点をあて、スピード感を持った調査に取り組んでいる。今回調査の年齢の割合は60代35%、50代、70代24%、40代11.8%、30代4.4%で50代以上が多かった。

  「くらするーむ」には産経iDを使ってログインし、必要事項を入力して1分程度で登録が完了する。詳細は、こちらから。

主な質問と回答は次の通り
  岸田文雄首相が自民党次期総裁選への不出馬を表明し、複数の立候補者の名前が取りざたされています。次のわが国の首相でもある次期総裁について、あなたは誰になってほしいと思いますか(最近の報道や世論調査などで名前の挙がっている方を中心に選んでいます)。
  〇青山繁晴 5・7%  〇石破茂 12・6%  〇加藤勝信 0.4%  〇上川陽子 7・2%  〇小泉進次郎 6・4%  〇河野太郎 3・6%  小林鷹之 8・9%  〇高市早苗 35・9%  〇野田聖子 1・3%  〇林芳正 1・1%  〇茂木敏充 0・9%  〇この中にはいない 16・1%

上記で個人名を選んだ方にお聞きします。理由を2つ教えてください。
  〇政策に期待が持てるから  〇保守系の考え方の強い議員だから  〇リベラル系の考え方の強い議員だから  〇リーダーシップがあるから  〇現状の政治を大きく変えられそうだから  ○現状の政治を維持してほしいから  〇女性だから

あなたは岸田内閣を支持しますか
  〇支持する 9・1%  〇支持しない 42・7%  〇どちらかと言えば支持する 26・1%  〇どちらかと言えば支持しない 22・1%

現在、どの政党を支持していますか
  〇自民党 37・4%  〇立憲民主党 3・2%  〇日本維新の会 8・4%  〇公明党 1・1%  〇共産党 1・5%  〇国民民主党 2・0%  〇れいわ新選組 0・9%  〇教育無償化を実現する会 0%  〇社民党 0・3%  〇参政党 1・3%  〇みんなでつくる党 0・2%  〇その他の政党 7・5%  〇支持政党はない 36・2%

現在、総理大臣に立候補すると思われる人々


2024.08.19-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240819-LWPGP4PQ5NPLDDUYQFOZHH5NXE/
「覚悟をもって出馬する」自民・小林鷹之氏が総裁選立候補を表明 正式名乗りは初

  自民党の小林鷹之前経済安全保障担当相(49)=衆院千葉2区=19日、国会内で記者会見を開き、9月の党総裁選への立候補を正式に表明した。「覚悟をもって出馬することをここに表明する」と決意を述べた。次期総裁選には10人前後の立候補が取り沙汰されているが、正式に名乗りを上げたのは小林氏が初めて。

  小林氏は財務官僚を経て平成24年の衆院選で初当選し、現在4期目。政策に精通した保守政治家として知られ、令和3年には当選3回(当時)の若手ながら初代経済安保担当相として初入閣した。
  派閥パーティー収入不記載事件の影響が色濃く残る中、党刷新を求める中堅・若手を中心に小林氏に出馬を期待する声が高まっていた。


2024.08.17-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240817-2MUWPOBAPBJFPPTBAWE64PCXCM/
自民党総裁選は本命なき大混戦 河野氏近く表明、上川氏も決意 乱立で推薦人確保に課題も

  9月の自民党総裁選に意欲を示す次期首相候補らは盆明けの17日、全国で精力的に活動した。当面は立候補に必要な国会議員20人の推薦人集めが焦点となる。岸田文雄首相(党総裁)に近い林芳正官房長官(63)が新たに出馬の意向を固めるなど、10人前後の名前が挙がる本命なき大混戦の様相を呈している

  小林鷹之前経済安全保障担当相(49)17日、横田めぐみさんが北朝鮮に拉致された新潟市の現場周辺を視察後、記者団に「(拉致問題は)国家として取り組まなければならない最重要課題だ」と強調した。「保守のホープ」として中堅・若手を中心に期待が高まる小林氏は、19日に出馬表明会見を行う方向だ
  高市早苗経済安保担当相(63)は17日、地元の奈良市で講演。壇上には政治信条が近い安倍晋三元首相の写真が掲げられた。参加者によると、高市氏が「皆さまの思いに本気で応えなければならないという思いを強くした」総裁選への意欲を口にし、約1700人の聴衆から大きな拍手が起きた。ただ、高市氏は「たくさんの方が手を挙げ始め、昨晩に情勢がガラッと変わった」とも発言。候補者の乱立で推薦人の確保が難しくなる不安を吐露したという。
  茂木敏充幹事長(68)は17日、金沢市で若手経営者らを対象に講演や意見交換を行った。総裁選への対応については終了後、記者団に「夏の間、考える」と従来の見解を繰り返した。首相が総裁選不出馬を表明した直後の14日夜、支援を期待する麻生太郎副総裁と会食したが、店を出た茂木氏の表情は暗かった

  麻生派には次期総裁を目指す河野太郎デジタル相(61)が所属。麻生氏は河野氏支援に傾いており茂木氏周辺は「色よい返事がもらえなかったのだろう」と心配げに語った。 関係者によると、河野氏は近く立候補表明する方向で調整に入った
  茂木氏の立候補には、首相が自民の「政治とカネ」の問題などを理由に身を引いた中、「幹事長は首相と一蓮托生。責任を感じるべきだ」(自民幹部)といった批判も少なくない。また、解散を決めた同じ茂木派の加藤勝信元官房長官(68)も参戦する見通しとなり、推薦人の確保に影響する可能性がある。
  加藤氏は16日夜のBS11番組で出馬を目指す意向を表明同じ岡山県選出議員の大半の支持を取り付けたほか、一部の党幹部にも出馬への意欲を伝えた
  解散を決めた岸田派のナンバー2の座長を務めた林氏は、すでに周囲に出馬の意向を伝えた。官房長官や外相、防衛相など要職を歴任している上、岸田政権の政策に精通しており、自民重鎮は「岸田派を中心に応援したい人たちは多いだろう」と語る。一方、同派の上川陽子外相(71)も立候補を模索。17日に自身のX(旧ツイッター)に「今日、昼過ぎに岸田首相に決意を伝えてきた」と投稿した。


2024.08.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240816-JD2D6GVXWFP2ZKE45U5Y3TEI7U/
<独自>自民総裁選、小林鷹之氏が19日にも出馬表明 49歳 中堅・若手から待望論

  自民党の小林鷹之前経済安全保障担当相(49)=衆院千葉2区=が、9月の自民総裁選への出馬表明を19日にも行う方向で最終調整に入った。複数の関係者が明らかにした。党の「刷新」を求める中堅・若手議員から待望論が強まる中、立候補に必要な推薦人20人を確保する見通しが立った

  岸田文雄首相派閥パーティー収入不記載事件の政治責任を取って総裁選不出馬を表明した14日以降、小林氏を推す自民議員は連日、擁立に向けて協議を重ねている。解散を決めた安倍派(清和政策研究会)などの中堅・若手を中心に推薦人確保のめども付いた
  小林氏は財務官僚を経て、平成24年の衆院選で初当選し、現在4期目。政策通として知られ、令和3年には当選3回(当時)の若手ながら初代経済安保担当相として初入閣した。
  月刊「正論」8月号のインタビューでは憲法に自衛隊を明記する改憲の必要性を主張。自身を「保守思想を重んじる政治家だ」と強調している。解散を決めた二階派(志帥会)所属だが、派閥の枠を超えて保守派の中堅・若手から小林氏の出馬を期待する声が上がっている


2024.08.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240816-HOS4YN4U4JMM7ALRNLRY5X47TM/
加藤勝信元官房長官、自民総裁選への出馬目指す意向を表明 推薦人集めは「これから」

  自民党の加藤勝信元官房長官は16日夜のBS11番組で、9月の自民総裁選への出馬を目指す意向を表明した。「総裁選に向けて具体的な動きをしていきたい」と語った。 立候補に必要な自民議員20人の推薦人集めについては「これから」と説明した上で、推薦人確保や党内の支持拡大に関し「そういったことも踏まえた動きをしていきたい」と述べた。

  加藤氏は、直近の安倍晋三、菅義偉、岸田文雄の3政権で閣僚として賃上げや働き方改革などに取り組んできたと語り、「この流れをさらに強めていかなければならない。それをしっかり担いたい」と強調した。
  複数の自民関係者によれば、加藤氏は自身と同じ岡山県選出の衆参国会議員の大半の支持を取り付けたほか、一部の党幹部にも出馬の意欲を伝えた。


2024.08.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240815-GO7YFGM5GFM75MC6TKEAFP37TU/
自民総裁選で石破茂氏、小林鷹之氏が出馬へ推薦人確保に「めど」

  自民党の石破茂元幹事長は15日夜のBSフジ番組で、出馬を目指している9月の自民総裁選を巡り「よしやろうと言ってくださる方はめどがつきつつある」と語り、立候補に必要な推薦人20人を確保する見通しが立ったことを明らかにした。また、小林鷹之前経済安全保障担当相の擁立を目指す議員の一人は同日、推薦人20人の確保にめどがついたと明らかにした。別の議員は、来週にも出馬表明に踏み切るとの見通しを示した。

  斎藤健経済産業相は15日の記者会見で、総裁選出馬の意欲を表明した。「昨日から今朝にかけて『総裁選に出るべきだ』といった連絡が数多く寄せられた。そういう声を真剣に聞かないといけないのかなと思い始めている」と述べた。
  総裁選不出馬を表明した岸田文雄首相(自民党総裁)は同日の閣僚懇談会後「閣僚の中には総裁選に名乗りを上げることを考えている方もいると思う。気兼ねなく、堂々と論戦を行ってほしい」と述べ、岸田内閣の一員でも出馬は制約されないとの考えを示した。
  岸田派ナンバー2の座長だった林芳正官房長官は15日の記者会見で、総裁選について「コメントは差し控えたい」と述べた。同派内には首相の後継として林氏を推す声がある。
  同派の上川陽子外相は「何をすべきか熟慮した上で決断し、行動に移す覚悟だ」と語った。
  高市早苗経済安保担当相は終戦の日に合わせて靖国神社を参拝後、記者団に「日本列島を強く豊かにし、次の世代に引き渡す使命を負っている」と出馬の意欲を重ねて表明した。前回総裁選で高市氏を支援した議員が今回、小林氏支持に回る動きもあり、20人の推薦人確保が課題となる。
  河野太郎デジタル相も記者会見で「閣僚として外交・安全保障、防災危機管理など日本が抱える大きな課題を担当してきた。いつかこの経験を生かせる日が来ればいいと思う」と述べた。
  茂木敏充幹事長、加藤勝信元官房長官、小泉進次郎元環境相らを含め次期総裁候補に10人前後の名前が挙がる乱戦模様となっている。


2024.08.15-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240815-GRPL4WKBBVJBJJS4CCUJRULZRU/?outputType=theme_election2022
参院岩手選挙区、10月27日補選へ 詐欺事件で広瀬めぐみ議員辞職受け

  参院岩手選挙区補欠選挙が10月27日に行われることになった。A参院議員(58)=自民党離党、岩手選挙区=が15日、秘書給与を国からだまし取ったとされる詐欺事件を巡り、議員辞職願を尾辻秀久参院議長宛てに提出し、受理されたことに伴う。立憲民主党の泉健太代表は、自民に相次ぐ「政治とカネ」問題を批判し、候補者を擁立する方針を示した。

  公選法は3月16日~9月15日に欠員が生じた場合、10月の第4日曜日を投票日と定める。総務省によると、仮に年内の近接した時期に衆院選があっても、補選は予定日に実施される。
  参院の新たな会派別勢力は次の通り
    自民党114立憲民主・社民40公明党27日本維新の会・教育無償化を実現する会21共産党11国民民主党・新緑風会11れいわ新選組5沖縄の風2NHKから国民を守る党2無所属12欠員3


2024.08.15-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240815-4ARPXXPBHRKB5EI2ODA2B37WS4/
自民・萩生田光一氏が靖国神社参拝 総裁選不出馬表明の岸田文雄首相に「申し訳ない」

  自民党の萩生田光一前政調会長終戦記念日の15日、東京・九段北の靖国神社に参拝後、記者団「祖国のために尊い犠牲となられた先人の御霊に謹んで哀悼の誠をささげた」と述べた。

  萩生田氏は、岸田文雄首相が自民総裁選への不出馬を表明したことに関して「熟慮に熟慮を重ねた結果だと思う。閣僚や党三役として、支えなければならない立場にも関わらず、力が発揮できなかったことは大変申し訳ない」と語った。
  新総裁に求めることについては「外交も内政もあるので、経験も大事だが、刷新感も大事だと思う」と述べた。


2024.08.15-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240815-4BSD4KPEFBJSLJTKNSGVTMRIXU/
「何すべきか熟慮の上で決断」自民・上川陽子氏、出馬可能性に明言せず

  上川陽子外相は15日、9月の自民党総裁選への対応について「何をすべきか熟慮した上で決断し、行動に移す覚悟だ」と述べた。出馬の可能性を検討するかとの問いには明言を避け、8月下旬に東京都内で開くアフリカ開発会議(TICAD)閣僚会合などの外交日程がある間は外交に専念すると強調した。

  7月の共同通信世論調査で次の総裁にふさわしい人を尋ねたところ、上川氏は6位の岸田文雄首相を上回る5位だった。


2024.08.09-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240809-VY3EL6K6OZJGLMELJ7XAHIBSOA/
9月の立憲民主党代表選 枝野幸男前代表が出馬を表明 泉健太代表と新旧トップ対決へ

  立憲民主党の枝野幸男前代表9日、泉健太代表の任期満了に伴う党代表選(9月7日告示、同23日投開票)に立候補すると明らかにした。国会内で記者団に述べた。代表選への出馬表明は枝野氏が初めて

  代表選に向けては、泉氏も再選への意欲をにじませており、新旧トップが対決する構図が濃厚となった。泉氏も近く立候補の意向を明らかにするとみられる。
  枝野氏は平成5年に衆院初当選。29年10月に旧立憲民主党を結党し、直後の衆院選で野党第一党へと躍進させた。だが、旧国民民主党などと合流して臨んだ令和3年の衆院選で議席を減らし、代表を退いた。
  代表選では、枝野氏が党内最大グループ「サンクチュアリ」(約30人)から、泉氏は「新政権研究会」(約20人)から、それぞれ支援を受けるとみられる。
  党内には、両氏のほか、野田佳彦元首相に対する出馬待望論や、中堅・若手グループ「直諫(ちょっかん)の会」(約20人)会長の重徳和彦衆院議員を推す声もある


2024.08.03-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240803-ZGFGXPVVSBMPFJQEFZAAI63RQY/
立民は「リベラル中道政党」泉健太代表が強調 代表選巡り「政権交代の期待高める」

  立憲民主党の泉健太代表3日、自身の任期満了に伴う9月の党代表選を巡り「政権への期待が高まる代表選にしなければいけないそんな思いでさまざまな方と意見交換している」と述べた。京都市で記者団の質問に答えた。泉氏は代表選への再選出馬に意欲を示している

  同時に、次期衆院選に向け国民民主党との政策協議に期待感を示した「国民民主と力を合わせられれば大きな希望になり、国民に前向きなメッセージとなる」と主張した上で「可能な限り早く協議に着手したい」と語った。
  これに先立ち開かれた立民京都府連主催の政治塾では、立民は「リベラル中道政党」だと強調し「自民党に代わって政権を担うつもりだ」と訴えた。


2024.07.29-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240728-KLK4FYSAPBOEDPXPDUFGXIATZQ/
大阪府議補選 河内長野市選挙区で道端氏初当選 維新敗れる

  河内長野市長選で無投票当選した西野修平・元府議の失職に伴う府議河内長野市選挙区補欠選挙(定数1)は28日、投開票が行われ、諸派で新人の元市議、道端俊彦氏(61)が、大阪維新の会新人で元市議の西田善延氏(53)との一騎打ちを制し、初当選した。任期は令和9年4月29日まで。

  選挙戦で西田氏の陣営には、日本維新の会の馬場伸幸代表らが応援に入るなどして支持を呼びかけたが、及ばなかった。
  当日有権者数は8万5128人、投票率は21・97%。


2024.07.18-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240718-NI5MAGLKGBH75PC2MIK5UVPFME/
「学生時代に産経と朝日を読み比べていた」「ネットばかり頼るな」石丸伸二氏に聞く

  先の東京都知事選で2位に躍進した石丸伸二氏(41)。「マスメディアは当初から自らを取り上げてくれなかった」と批判するが、産経新聞を含む既存の新聞やテレビは、どう映ったのだろうか。活用した動画投稿サイト「ユーチューブ」の懸念も含め、さまざまな問いをぶつけた。

テレビにはかなわない
  ー既存メディアがそう対応している間に、われわれのお客さんはユーチューブに逃げた面もあるだろう。この選挙はユーチューブが投票行動に大きな影響を及ぼした。石丸さんも、大手メディアよりユーチューブをたくさん使う方が有利だと思っていたか
  半分「イエス」で半分「ノー」だ。 「ノー」の方から行くと、大手メディアには勝てません。たとえばテレビの視聴率が1%あった場合、1億人の1%、それだけで視聴者が100万人いる。100万回再生する動画ってなかなか出ない。1%でそれだ。テレビ各社を集めたら何十%。そこに勝てる力はなかなかない。
  私が使えるものはユーチューブ、ネットメディアしかないので、そっちをフル活用したというだけだ。これが「イエス」の面だ。自分で動かせられるものがそれしかない。それを一生懸命動かしただけだ。
  ー「マス(大衆、大量)」という定義を考えたときに、今回の選挙で初めてユーチューブが「マス」の仲間入りをしたとの指摘がある
  なにより量だ。それは動画の尺(長さ)も、アップできる数も、既存のメディアとはケタ違いだ。
  例えば、新聞は基本的に1日1回しか発行されないはずだ(夕刊を発行する新聞などはある)。特別な号外はめったに出ないでしょ。テレビも、1日の中で番組の枠は決まっている。反面、自分の好きなタイミングで情報発信できるネットメディアは、格段に武器として強い。
  ーー他方、ユーチューブには懸念もある。検索履歴などを独自の「アルゴリズム」(計算手法)で分析し、ユーザーに心地よい「おすすめ動画」がどんどん出てくる。見たいものばかり見ていると、一定の枠の中しか世界が見えない「フィルターバブル」になる可能性がある。そうなると、ユーザーは客観的に物事を判断できなくなるのではないか。石丸さんの周囲にそういう懸念はないか。
  その通りだ。(自分と同じ考えの情報ばかりに接する)「エコーチェンバー」という言葉もある。ただそれは、もろ刃の剣というか…。
  切れ味のいい刀は、自分の手を切るリスクもある。よく切れる包丁は、自分の指も切れる。これを考えたら、使いようなのかと思う。「危ないから使わない」は賢くない。いかに便利に使うか。これが人類の英知の見せどころ、賢さだと思う。恐れる対象ではない。「注意事項をよく読んでご利用ください」というだけだ。
  むしろ既存のマスメディアの方が、注意書きがないまま使いまくっている意味では、危険だと思う。読んでいる人は分かった気になっているかもしれないが、例えば産経新聞に載っている社会が日本の正しい社会だと思ってしまう。これは無意識だ。「アルゴリズム」うんぬんの話がない中で、それをずっと受け入れてきた人たちがいると考えると、より危険な気がする。注意事項を知らされていないのだから。
ネットこそ多様だ
  ー産経新聞を読みながら、朝日新聞を読む人はなかなかいない。
  本当は、それを産経新聞でいうとかっこいい。「われわれはこういう風に報じていますが、朝日新聞は全く逆です」と書いてあると「信頼できる」となるのではないか。
  実は、学生時代に大学の図書館で産経新聞と朝日新聞をずっと読み比べていた。両方好きだ。その世界の多様性が面白い。でも、片方しかないならば、僕からするとつまらないし、何より危うい。むしろ今、ネットの世界はバラエティーに富んでいるというか、多様そのものだ。そういう意味では、マシという気がする。
  ー産経と朝日は、物事を言い合ってもいいし、批判しあってもいい。その多様性を認め合いながらやると。
  それが、読者にとって一番優しいのではないか。「これだけが正しい」「これだけ読みなさい」というのは支配的で、今の時代には合わないのではないか。
  ー私からすると、朝日新聞のここは絶対許せない!、というのはたくさんある。これは今後もいいますよ。一方で、SNSの世界は、そういうやり合いが過激すぎるとも思う。その危険はないか。
  それはある。だから、あらゆるメディアに対するリテラシー(知識や能力を活用する力)が大切だ。「ネットリテラシー」という言葉がある。これまでも必要だったが、これからは特に、教育で伝えないといけない。今、高校や中学でネットの使い方のような授業をやると聞くが、もっと前からあってもよかったのではないか。
マスメディアの「軸」は頼りに
  ー「フィルターバブル」を「自己責任」とまではいえないのでないか。(発信側がユーザーに)外に出てもらい、多様な世界をみてもらえるようにすることも必要ではないか。フィルターバブルに陥らないようにするにはどうしたらいいか。
  ひとつはネットに頼らないこと。マスメディアの方に頼るのは、ひとつの手だと思う。マスメディアは企業がやっている意味では、そこに軸はあるはずだ。傾いているかまっすぐかという議論はあるにせよ、軸は「ある」。そこは頼りにできるポイントだ。
  なにより、ネットとマスメディアの両方を使いながら、一次情報に自分でコンタクトする。これがネットは自分でどこかの議会の動画を見ることができる。それを面倒くさがらずにやればいい。全部やる必要はない。ときどき「これってどうだったっけ」と、(ネットを通じて)めくってみる。「あっ、中身は表紙と一緒だ」という点検を抜き打ち的にやるだけで、媒体の健全性が保てるのではないか。


2024.07.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240716-5RC2CBVC7VJELF7YNAUQDX6BLQ/
自民・萩生田光一氏が東京都連会長辞任を表明 都議補選惨敗「指揮を執った私の責任大きかった」

  自民党の萩生田光一前政調会長16日、党本部で記者団に対し、自身が務める党東京都連会長を辞任すると表明した。萩生田氏は「(7日投開票の東京都議補欠選挙では)8人の公認候補を擁立しながら、2議席の獲得にとどまった。指揮を執った私の責任は大きかった」と述べた。

  都議補選(全9選挙区)では、萩生田氏の地元・八王子で敗れるなど2勝6敗と惨敗。萩生田氏の去就が注目されていた。


2024.07.14-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240714-HA7RV3J22JPTFOQ6NOYMDJYSME/
蓮舫氏を「終わった人」扱いした『新潮』 2位の石丸伸二氏に注目 東京都知事選
(月刊『Hanada』編集長)

  今週、読者の関心がいちばん高い人物は、やはり、都知事選で165万8363票を獲得、2位につけた石丸伸二氏だろう。 こういうところを決してハズさないのが『週刊新潮』の強み。今週(7月18日号)のトップ。  「『蓮舫』を〝終わった人〟にした『石丸伸二』の正体」

  山口真由氏(信州大学特任教授)は<「石丸さんは〝SNS選挙第一号〟」>とし、石丸氏の著書『覚悟の論理』を読んだうえでこう言う。
  <「端的に言えば〝中身が薄い〟と感じました(中略)〝自分がどう見えるか〟には徹底的にこだわる一方、〝何を実現したいのか〟にはこだわりが感じられず、他で聞いたような主張ばかり」>
  <「こうした政治家はアテンションエコノミー(関心経済)に乗っていかなければならず、次々に新しい話題を繰り出して注目を集め続ける必要があります」>
  唐澤俊一氏(評論家)も石丸氏の危険性を指摘
  <「SNSなどで〝相手を叩く〟〝論破する〟ことがコミュニケーションだと思い込んでいる人が多い(中略)〝ユーチューバー的〟ともいうべき、場を引っ掻き回して混乱を生む手法の危険性を、我々はもっと認識すべきだ」>
  所詮、「あだ花」と見た。・・・『週刊文春』(7月18日号)は「松本人志5・5億円裁判 A子さん出廷妨害工作を告発する!」がトップ。
  探偵業者が告発したA子さんの身辺を洗っているとか、大手出版社の女性週刊誌の元編集長が〝脅迫〟まがいの行動を取ったとか、ま、どうでもいい話。お互い司法の場での決着を待てばいいのでは
  政局情報では『週刊ポスト』(7・19/26)が「内部調査情報に地元・広島で悲鳴! 岸田総理、落選危機」。
  全国の「1区」は無党派層が多く、自民党逆風下の総選挙では、<1区で自民党議員が軒並み野党に敗れる「1区現象」が>。事実<広島1区内の海田町長選(昨年11月)、府中町長選(今年5月)で岸田首相が支援した候補が負け続けている>というのだが。
  会見で石丸氏は「広島1区も考える」と発言。岸田首相がいちばんショックを受けたかも

(月刊『Hanada』編集長)


2024.07.13-産経新聞(週刊フジ)-https://www.sankei.com/article/20240713-R2Y3RI3GNJBR3HLQXOVQMOPW6U/?outputType=theme_weekly-fuji
都知事選、蓮舫氏の敗因は「小池知事と対等にいようとし過ぎた」こと 安積明子
(政治ジャーナリスト・安積明子)

   東京都知事選が7日に投開票された。小池百合子知事が291万8015票を獲得し、大方の予想通り、3回目の当選を果たした。
  インターネット動画が多数の再生回数を誇り、連日、約10カ所も街頭演説を行った前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏は165万8363票を獲得して大いに健闘した。  衝撃的だったのは、立憲民主党を離党して出馬した前参院議員の蓮舫氏が128万3262票しか獲得できず、石丸氏に及ばなかったことだ。
  蓮舫氏は「反自民・非小池」をスローガンに掲げ、「行革の専門家」をアピールしたが、訴えは都民の心には刺さらなかったようだ。   〝失敗の理由〟として、まず、「小池知事と対等にいようとし過ぎた」ことが挙げられるだろう。

  参院議員として約20年のキャリアがあるとはいえ、蓮舫氏は都知事選ではチャレンジャーだ。にもかかわらず、平日はもっぱら、公務を優先する小池氏に合わせるかのように、蓮舫氏の街頭演説の回数はさほど多くはなかった
  その代わりに、熱心に活動したのは共産党だ。ただ、蓮舫氏の顔を印刷した幟を立てて応援していた会場の多くで、肝心の蓮舫氏自身の姿は見ることはなかった
  ネット戦略もうまくなかった。蓮舫氏が公約を発表したときの公式チャンネルの同時接続数は、2600に過ぎなかった。さまざまなチャンネルで街頭演説の様子が配信された石丸氏と比べても差があった。
  最大のミスは、「過去の知名度を過信したこと」だろう。これは選挙を取り仕切った責任者らの問題かもしれない。
  2010年の参院選で171万票を獲得した蓮舫氏は、22年の参院選で、67万票しか得られなかった

  投開票前から、厳しい情勢は明らかだった。・・・あるメディアの選挙班が7月4日に行ったとされる「票読み会議」では、小池氏は約260万票、石丸氏が160万票に対し、蓮舫氏は110万票にとどまった。この分析は、かなり正確だった。
  立憲民主党は、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件をめぐる「政治とカネ」の問題を契機に、一気に反転攻勢をかけようとしているが、今回の惨敗は、これに水を差すことになりそうだ。
  一方、17日間の選挙戦で228回も街頭演説をした石丸氏は、野心をさらに燃やし、国政進出について「選択肢として当然考える。例えば、衆院広島1区」と、岸田文雄首相の選挙区を名指しした。だが、石丸氏の地元である安芸高田市で7日投開票された市長選では「石丸市政の転換」を訴えた新人が当選した。
  政治とは常に栄枯盛衰だ。それにしても、小池氏のしぶとさが際立っている。(政治ジャーナリスト・安積明子)


2024.07.11-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240711-KOFBPRB3E5GU7ADV6N2ZXD7RHA/
蓮舫氏、公共物の「R」シール「すぐに原状回復を」 都知事選「支援の思いからでも」

  7日投開票の東京都知事選で3位となった蓮舫前参院議員=立憲民主党を離党=11日、黒地に白抜きの「R」のロゴのシールが都内の公共物に多数貼り付けられている問題について、X(旧ツイッター)で言及した。「貼り付けをおこなった方は、候補者への支援の思いからだったとしても、すぐに原状回復をされるようにお願い申し上げます」と訴えた。

  「R」のシールは渋谷、新宿、杉並各区などで消火器ボックスや地下街への入り口などに貼り付けられていることが確認されており、蓮舫氏の支援者が貼り付けた可能性が取り沙汰されていた
  蓮舫氏はXで「蓮舫陣営として、このシールの企画・作成・配布・貼付のいずれにもまったく関わっておらず、本件についてはSNSなどで知ったところです」と書き込み、陣営の関与について否定した。
  蓮舫氏の陣営は都知事選を通じて「R」のロゴをポスターやビラ、Tシャツなどに使用した一方、小池氏の街頭演説で大声でヤジを飛ばしていた一部の聴衆が掲げたビラなどにも使われていた。

  小池百合子都知事陣営の幹部5日、Xで小池氏の街頭演説で「R」のプラカードを掲げて騒いでいた人々が「R」のシールを貼った現場を目撃したとして、蓮舫氏陣営に早急に剥がすように求めていた
  一方、蓮舫氏は7日、記者団に「R」のシールが都内で多数確認された状況についての考えを問われた際、「まったく意味が分からない」と述べるにとどめていた。


2024.07.11-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240711-RIJ3NDEXXNLPFII7FCNXYCVCW4/
石破茂氏、総裁選立候補の可否を8月に正式判断「一つの時期」

  自民党の石破茂元幹事長は11日放送のTBSのインターネット番組で、立候補に向けて調整している党総裁選に関し、8月に可否を正式判断する考えを示した。「総裁選日程が決まる頃が一つのタイミングではないか」と語った。2021年の総裁選は、8月26日の総裁選挙管理委員会で日程が決まった
  物価高対策や憲法改正、安全保障政策を総裁選の争点に列挙「『自民はこう変わる』というものを見せなければいけない。全候補に求められることだ」と強調した。
  石破氏「ポスト岸田」を問う報道各社の世論調査トップを走る。受け止めを聞かれ「自分が任に堪えるかどうか常に考えることが大事だ」と述べるにとどめた。


2024.07.11-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240711-SEZC4CMTFBM4PIN2LN2UIUUSRM/
公選法改正で規制強化検討を 公明党の北側副代表 都知事選ポスター掲示枠売買で

  公明党の北側一雄副代表は11日の記者会見で、東京都知事選でポスター掲示枠を売買する「掲示板ビジネス」のような事態があったとして、公選法改正による規制強化を検討すべきだとの認識を示した。「営利目的に掲示板が使われるのは全く想定していない。当然規制をかけることも検討の対象ではないか」と述べた。党に検討チームを設置し、具体化を急ぐ。
  異様な政見放送が散見された点については「政治活動の自由はあるが、無制約ではない。公費助成もされている」と指摘。秋の臨時国会前の衆院解散も想定されるとして、法改正に向けて「できるだけ早く政党間の合意形成をすることが大事だ」と強調した。


2024.07.11-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240711-5U2N3ZHUZJGAVIH2KWUTIMXLQE/
国民・榛葉賀津也氏、街中の「R」シールで立民に苦言 「きれいに剥がした方がいい」

  国民民主党の榛葉賀津也幹事長は10日の記者会見で、7日投開票された東京都知事選で立憲民主党が支援した蓮舫前参院議員が3位になった結果を巡り、立民が「アップデート」する上で必要なことを記者団に尋ねられ、「まずは街中に貼った『R』のシールをきれいに剥がした方がいい。明らかに。そこが最初だ。選挙が終わってずっと貼ってある」と苦言を呈した。

  最近、渋谷や新宿、練馬各区などで電柱や道路標識に黒地に白抜きで「R」のロゴを書いたシールが多数貼られており、3選した小池百合子都知事陣営の幹部は蓮舫氏の支援者とみられる人物が貼り付けたと指摘している。蓮舫氏は「R」のシールが公共物に貼られている状況について「意味が分からない」としている。
  榛葉氏は令和4年10月公開で異例のヒットを見せているインド映画を挙げ、「映画『RRR』を見たけど、(『R』のシールで)『RRR』を思い出す人よりも、蓮舫さんを思い出す人の方が多いのではないか。蓮舫さんは『関係ない』(『意味が分からない』)と言ったが、見るたびに嫌な気持ちになる」と述べた。


2024.07.11-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240711-OPTMCJXASRBUBN2OWDHTYR3HUI/
都知事選2位の石丸伸二氏「雑な質問は相当の対応」、特徴的な言い回し「石丸構文」は歓迎

  7日投開票の東京都知事選で2位になった前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏は10日夜、ユーチューブチャンネル「ReHacQ−リハック−【公式】」に出演し、都知事選の開票番組での対応について司会者に「厳しめだった」と指摘され、「雑な質問に対しては相応の対応をする。コミュニケーションの基本としてミラーリング(鏡のように合わせる)する。善意には善意で、敵意には敵意で返す」と説明した。

  石丸氏は7日の開票番組でコメンテーターの質問に質問で返すなどしており、リハックの司会者らに「感じが悪かった」「切れていた」「冷たく突き放していた」と指摘されていた。
  石丸氏は「雑」と表現した理由については「(回答中に再質問を)かぶせてきて、再質問もまた分かっていないのだろうと思う。最初から選挙が終わるまで、(石丸氏の活動を)見ていなかったというインタビューだった」と指摘した。
  その上で、「地上波は特に、紋切り型の一問一答にしたくて仕方がない。『選挙を振り返ってどうか』『事前の予想は3番手だったが2番だった。うれしいか』みたいな。『力及ばず、残念』と謝らせたり、『躍進でき、うれしい』といわせたりする絵を取りたいのが透けてみえる」と述べ、「(選挙で)勝ち負けという視点は小さい。候補者の視点でしかない。有権者に失礼だ。投票した170万人くらいの人は負けた、間違えたわけではない」とも語った。
  SNSでは、石丸氏の特徴的な言い回しが「石丸構文」として注目を集めている。石丸氏がファストフード店に行った際などの会話を想像して大喜利状態になるなど「石丸構文」という言葉がX(旧ツイッター)でトレンド入りした状況については、「全然かまわない。いいぞ、もっとやれと。それくらい政治のエンタメ化に真剣だ」と語った。


2024.07.09-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240709-ZCQ2VNTSFRJY5ECMZSEI3GMWMU/
立民・岡田克也幹事長「都知事選の戦略に間違いや失敗」 執行部の責任は「聞いていない」

  立憲民主党の岡田克也幹事長9日の記者会見で、東京都知事選で支援した蓮舫氏が3位に甘んじた結果を受け、党として敗因を分析する考えを示した「蓮舫氏は頑張ってくれた。戦略面での間違いや失敗、戦術面の不徹底があった」と語り、無党派層への浸透などを課題に挙げた。

  党執行部や東京都連幹部の責任を問う声には「私は誰からも聞いたことがない」と述べるにとどめた。
  蓮舫氏を上回り次点となった前広島県安芸高田市長、石丸伸二氏の得票について「既成政党全体への忌避感があり、その受け皿になった」と分析した。


2024.07.08-首都圏 NWES WEB-https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20240708/1000106274.html
東京都知事選挙 現職の小池百合子氏が3選【開票結果】

  過去最多の56人が立候補した東京都知事選挙は、現職の小池百合子氏(71)が、3回目の当選を果たしました過去最多の56人が立候補した東京都知事選挙は、現職の小池百合子氏(71)が、3回目の当選を果たしました。

東京都知事選挙の開票結果です。・・・小池百合子、無所属・現、当選、291万8015票・・・石丸伸二、無所属・新、165万8363票・・・蓮舫、無所属・新、128万3262票・・・田母神俊雄、無所属・新、26万7699票・・・・・

  自民党、公明党、国民民主党都連、地域政党の都民ファーストの会が自主的に支援した現職の小池氏が、広島県安芸高田市の元市長石丸伸二氏、立憲民主党、共産党、社民党が支援した元参議院議員の蓮舫氏らを抑えて、3回目の当選を果たしました。小池氏は兵庫県出身で71歳。
  民放のニュースキャスターなどを経て、1992年の参議院選挙に当時の日本新党から立候補して初当選しました。その後、衆議院議員に転じて8回連続当選し、防衛大臣などを歴任したあと、8年前・2016年の都知事選挙で初当選し、2期務めてきました。
  選挙戦で小池氏は、これまでの都政運営の実績をアピールするとともに、少子化対策として都が行っている保育料無償化の対象拡大や災害対策の推進などを訴えました。その結果、自民党や公明党、それに都民ファーストの会の支持層を固めたほか、いわゆる無党派層の支持も集めました。
  小池氏は「力強い支持を頂き、3期目の都政のかじ取りを任せて頂いたことに重責を痛感している。東京大改革のバージョンアップを進め、1400万人の都民の命と暮らしを守っていく」と抱負を述べました。

  投票率は60.62%で、前回・4年前の選挙を5.62ポイント上回り、平成以降では2番目に高くなりました。今回の東京都知事選挙で、各候補がどこで多くの支持を得たのか自治体ごとに見てみます。小池氏は、62のすべての自治体でほかの候補を上回る票を獲得しました。特に島しょ部や多摩西部では、50%台から60%台の得票率のところも多く、23区では足立区、江戸川区、葛飾区で45%以上の得票率となりました。
  一方、得票率が低かったのは、渋谷区や目黒区、武蔵野市などでした。
  石丸氏の得票率が特に高かったのは、世田谷区、渋谷区、中央区、品川区、目黒区、港区で、27%以上でした。
  蓮舫氏は、武蔵野市、国立市、多摩市、小金井市、杉並区、三鷹市、国分寺市などで、20%を超える得票率でした。

  今回の東京都知事選挙の候補の得票率を見ると、小池氏が42.8%、石丸氏が24.3%、蓮舫氏が18.8%を獲得し、この3人で有効投票数の85.9%を占めました。
今回の選挙には、過去最多となる56人が立候補しましたが、このほかの53人の得票は、いずれも有効投票数の10分の1に達しませんでした。53人が法務局に預けた立候補に必要な供託金300万円、あわせて1億5900万円は没収され、東京都に納められて一般財源として扱われます。

  今回の東京都知事選挙と都議会議員の補欠選挙について、東京都選挙管理委員会が開票結果を発表したのは、午前5時ごろでした。
  都の選挙管理委員会は、当初から開票作業は深夜まで及ぶ見込みだったとしたうえで、「都知事選挙の投票率が平成以降では2番目に高くなって扱う票が増えた。また、知事選挙の候補者数が56人と非常に多く、票が有効か無効かなどを見極めるため、開票に時間がかかった」と話しています。


2024.07.08-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240707-PGMPJMXQJBKVBB6OXK3MXUGDTA/
広島・安芸高田市長に前職、石丸氏の手法批判の藤本氏が初当選 市政継続訴えた候補ら退ける

  東京都知事選に立候補した石丸伸二前市長の辞職に伴う広島県安芸高田市長選7日、投開票され、無所属新人の元郵便局長、藤本悦志氏(51)が初当選した。藤本氏は市議会との対立を繰り返した石丸氏の政治手法を批判石丸市政を評価し「継続と改善」を訴えた無所属新人の元市議、熊高昌三氏(70)ら3人を退けた。

  投票率は58.07%で、前回選を1・09ポイント上回った。  藤本氏は「対話からの前進」を掲げた石丸氏と対立した市議の多くが支援。6月30日の出陣式には、市を含む衆院広島3区選出で公明党の斉藤鉄夫国土交通相ら与野党の国会議員や地方議員が駆け付けた
  熊高氏は市議として石丸氏と協調路線を取ってきた。「石丸市政の継続と、市民を置き去りにしない改善が必要だ」と主張したが及ばなかった。


2024.07.08-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240708-BLFMR2INVVM5FGUE5MKVKZLRJA/
東京都議補選は、自民2勝6敗で惨敗 萩生田光一氏の地元で落とす

  東京都の江東区、品川区、中野区、北区、板橋区、足立区、八王子市、府中市、南多摩(多摩市、稲城市)の9選挙区の都議会補欠選挙(各欠員1)7日、投開票が行われ、8人を擁立した自民党は2勝6敗と惨敗した。政権運営に影響する可能性がある。

  3人を擁立した立憲民主党は1勝、4人を擁立した共産党は全敗だった。ほかの当選者は地域政党の都民ファーストの会が3人、諸派1人、無所属2人が当選した。
  過去最多となった9選挙区同時での都議補選には計30人が立候補。結果は、次期衆院選の情勢分析にもつながるため、注目されていた。
  9選挙区のうち、自民都連会長でもある萩生田光一前政調会長の地元・八王子で落選。派閥パーティー収入不記載事件に揺れる自民の退潮が際立つ結果となった。
  重複を避けて計7選挙区で擁立した立民、共産は立民の1勝のみ。蓮舫氏(56)が大敗した都知事選とともに、連携に課題を残した。


2024.07.07-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240707-5CB7VA7GDRLVVHZU7MRWIDDU2Q/
小池都知事が3選確実 蓮舫、石丸氏ら破る 2期8年の実績評価

  任期満了に伴う東京都知事選は7日、投開票が行われ、無所属現職の小池百合子氏(71)が無所属新人の前参院議員、蓮舫氏(56)、無所属新人の前広島県安芸高田市長、石丸伸二氏(41)、無所属新人の元航空幕僚長、田母神俊雄氏(75)らを破って3選を確実にした。

  過去最多の56人が立候補した選挙戦では、小池都政2期8年に対する評価や少子化対策などが争点となった。これまで、所得制限を撤廃し高校授業料実質無償化を実現し卵子凍結に対する助成などを進めたほか、新たに「無痛分娩への助成」「保育無償化を第1子まで拡大」といった具体策を打ち出したことで有権者の信任を得た。
  選挙戦は、小池氏を自民・公明の両党が支援、蓮舫氏を立憲民主・共産・社民の各党が支援する事実上の与野党対決となった。小池氏の勝利が、今後の国政にどのように影響するかが注目される。
  蓮舫氏は自公の支援を受ける小池氏を批判し、都政刷新を訴えた。石丸氏は「東京を動かそう」をスローガンに政治再建を強調。田母神氏は伝統保守の立場から選挙を進めたがいずれも届かなかった。
  小池氏は昭和27年、兵庫県芦屋市生まれ。キャスターを経て平成4年の参院選で初当選。翌年から衆院議員。環境相や防衛相を歴任した。平成28年、舛添要一氏の辞職に伴う都知事選に自民内の了解を得ずに無所属で出馬し、女性初の首都のトップに就任。新型コロナウイルス禍が始まった令和2年に再選した。
  都選挙管理委員会によると、午後6時現在の投票率は33・07%で前回令和2年の同時刻と比べて0・43ポイント下回っている。


2024.07.06-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240706-WYIQ5D7N3FBMHDCBP2FIAJBSAQ/
『安倍晋三〝最後の肉声〟』著者の阿比留瑠比記者に聞く「岸田氏は無党派保守層手放した」
(産経新聞の阿比留瑠比論説委員-阿比留瑠比記者)

  安倍晋三元首相が凶弾に倒れてから間もなく2年。それを前に、安倍氏に四半世紀にわたって取材してきた産経新聞の阿比留瑠比論説委員による『安倍晋三〝最後の肉声〟 最側近記者との対話メモ』(産経新聞出版・1650円)が3日発売された。阿比留論説委員は、安倍氏が日本近現代史と首相を輩出した一族の「ファミリーヒストリー」を重ねていたと推測し、それゆえ「日本の歴史が不当に貶められることが許せなかった」との見方を示した。阿比留論説委員との一問一答は以下の通り。

  ―本書では、一般読者が知らない安倍氏の赤裸々な本音や実像が紹介されている。取材者として近くから見た安倍氏の人物像とはどのようなものだった
  
「とにかく前向きで、父の安倍晋太郎元外相譲りの優しさもさることながら、一度定めた目標には匍匐前進も回り道もいとわずに近づこうとする執念も感じました。自民党内では若手議員の頃から議員連盟などをいくつもつくり、そのコアメンバーを固めつつ仲間を増やし、20年かけて培ったその力で再チャレンジを果たし、2度目の首相に就いたのは、まさに安倍さんの真骨頂だったと思います。この本でも紹介していますが、第二次政権時に、憲法改正について第一次政権時の参院選で適当に勝っていた場合よりも近づいたと振り返っていたポジティブさには感心しました」
靖国参拝巡る駐日米大使館「失望」表明に憤慨
  ―憲法改正など何年かかろうとも国家や国民にとって必要なことは絶対に成し遂げようという強い姿勢が本書を通じて浮かび上がる。理不尽なことに対してもすさまじい怒りを露にすることが少なくなかったとある。特に印象に残っている発言は
  「祖父も大叔父も首相といういい意味での世襲政治家として、日本の近現代史は自分たちのファミリーストーリだとみていたのではないか。過去の日本の歴史が歪められたり、不当に貶められたりすることが許せないという思いが強かったのだと思います。オバマ米政権時にバイデン副大統領が安倍さんの靖国神社参拝に対し、駐日米大使館に『失望』を表明させたときには、米政府関係者とはしばらく会談しないとまで怒っていましたし、中国や韓国の反日勢力を勢いづかせるだけで全然戦略的でない態度にも憤っていました。所詮は白人がルールや善悪を決める欧米社会の冷然としたシステムを承知しつつ、それには容易に屈さないという意志が強い人でした」
  ―安倍氏の外交面でのレガシーは少なくない。とりわけ世界を翻弄したトランプ大統領との関係構築による日米同盟の基盤強化、戦後レジームを終わらせた対中韓外交などにみる政治技術は特筆に値する。阿比留論説委員から見た安倍氏の凄みとは
  「ある時、民主党政権の外交について『中国と問題が起きたら中国だけを見て、韓国と問題が起きたら韓国だけを見るからダメなんだ』と語っていました。その通り、安倍さんは地球儀を俯瞰する外交を展開し、中韓の外堀、内堀を埋めて安倍さんに会わざるを得ない形をつくってしまった。安倍さんによる自由で開かれたインド太平洋構想は、米国が初めて日本の戦略を自らの戦略として採用した例として特筆すべきです。伝統的に双方を苦手としたインドと米国の仲を取り持ち、中国に傾きがちだったオーストラリアを引きはがして日米豪印の枠組みクワッドをつくったのも画期的です」
自民も無党派保守層をあきれさせている
  ―安倍氏が亡くなったあと、自民党は漂流を続け、行き先を見失った感がある。かじ取り役の岸田文雄首相も当初は安倍路線を引き継ぐ意向を示していたが、その意志は今判然としない。安倍氏が岸田氏をどう具体的に見ていたのか、また支持率が低迷する岸田氏はどこでつまずいたのか、そして今の自民党に必要なものは何か
  「安倍さんは岸田首相を『誠実な人』だと言っていました。ただし、飲み会などでもあまりしゃべらず、聞き役に回ることの多い岸田首相についてつかみあぐねていた部分もあったのではないか。一方、岸田首相は安倍路線を継承した政策を前に進める分にはいいが、それ以外の独自政策を取ろうとすると、いろいろと迷走しているように見える。安倍さんは無党派の保守層を大切にし、彼らに気を遣った。それは政治信条的に近いということも当然あるが、それだけでなく、この層をしっかり確保していれば自民党は選挙に勝てるという確信もあった。ところが、岸田首相はLGBT法でこの層を手放したし、自民党もまた今、選択的夫婦別姓の検討でこの層をさらにあきれさせている」
安倍氏の肉声メモ「まだまだある」
  ―最後に。本書は雑誌「正論」に連載中のコラムを加筆・修正したものだが、まだ出し切っていない安倍氏の肉声はあるのか。また、安倍氏の赤裸々な肉声をふんだんに盛り込んだ本書を、安倍氏が読んだらどんな反応を示すと思うか
  「安倍さんの肉声はまだまだあるが、あまり特定の政治家や政党への評価や感情表現にかかわることは表に出すべきではないと考えました。また、テーマや構成に合わず、記事化していない言葉もたくさんあります。安倍さんはこれまでも私や他の記者の書いた本を読んで『よかったよ』などと感想を述べてくれましたから、生きていたらこの新刊もきっと目を通し、苦笑したのではないかと思います」


2024.7.06-産経新聞(週刊フジ)-https://www.sankei.com/article/20240706-KCYOGVRBIZCSTELZM2XTDWDJ7E/?outputType=theme_weekly-fuji
「狭い世界」の総裁選は麻生VS菅の「選挙の構図」が焦点 注目は加藤勝信氏 松井一郎
(前大阪府知事、前大阪市長 松井一郎)

  9月の自民党総裁選を見据えて、「ポスト岸田」をめぐる報道が相次いでいる。石破茂元幹事長(67)や、河野太郎デジタル相(61)出馬意向を固めたという記事もあったが、本人は明言していない。小泉進次郎元環境相(43)や、高市早苗経済安保相(63)を推す声もある。

  私の感触では、現時点では「自民党内に有力な候補者がいない」という状況ではないか。このため、岸田文雄首相(66)側近は「総裁選で再選の可能性がある」と分析しているように思う。
  まず、石破氏は、報道各社の世論調査では「ポスト岸田」のトップだが、自民党の党員や国会議員の人気はそれほどでもない「石破氏との一騎打ちなら、議員票で勝てる」と読むだろう。
  進次郎氏国民的人気は高いが、まだまだ経験不足で、なっても短命で終わる可能性が高い。父の小泉純一郎元首相も「50歳になるまでは総裁選に出馬しないように」と言い渡しているそうだ。河野氏と高市氏は一部で高い人気を誇るが、党内での支持は偏っている気がする。

  自民党総裁選は、現在進行中の米大統領選とは違って、自民党の党員と国会議員による狭い世界での選挙である。岸田政権の「主流派」のキーマンである麻生太郎副総裁に対峙(たいじ)する、「非主流派」の菅義偉前首相がどういう「選挙の構図」をつくるかが焦点だ。
  私は、菅政権で官房長官を務めた加藤勝信氏(68)に注目している。元大蔵官僚という政策通で、人柄がよく、政敵がいない。派閥裏金事件にも関与しておらず、「政治とカネ」の問題でケジメを付けやすい人物だ。

  さて、東京都知事選は終盤戦に突入した。・・・報道各社の情勢調査では、現職の小池百合子知事(71)がリードし、前参院議員の蓮舫氏(56)と、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)が激しく追い上げているようだ。無党派層では、蓮舫氏と石丸氏が2位争いをしており、石丸氏が上位の調査が複数ある。
  参院当選4回、国会に20年近くいる蓮舫氏が思わぬ苦戦を強いられているのは、共産党が選挙戦の前面に出てきているからだろう蓮舫氏は無所属で出馬しているが、「共産党色」「立憲共産党色」が付いてしまった。
  永田町の人々は「足し算」ばかりしているが、共産党が全力支援することによる「引き算」はできていない。選挙は中盤戦が一番重要だが、報道各社の情勢調査を見る限り、蓮舫氏は戦略ミスを犯したようだ。
  石丸氏については今回、初めて名前を知った有権者も多いのではないか。安芸高田市での行政経験をうまくアピールして、「小池氏も、蓮舫氏もイヤだ」という都民に浸透しているようだ。石丸陣営としては、満足のいく戦いをしているのではないか。
(前大阪府知事、前大阪市長 松井一郎)


2024.07.05-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240705-EA6PBYFEOVNLNP6AW444ERB7PY/
都知事選で掲示板枠足りず提訴 候補者「平等に扱われず」乱立で8人分クリアファイル対応

  東京都知事選で選挙ポスター掲示板の枠が足りず、クリアファイルを用いて枠外に張ることになったのは到底受け入れられないとして、候補者の1人が5日までに、都などに2千万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした候補者は都庁で記者会見し「平等に扱われていない」と提訴の理由を説明した。

  訴状などによると、都知事選には過去最多の56人が立候補。都選挙管理委員会が用意した掲示板は48人分しか張れず8人はクリアファイルを用いるなどして枠外に張ることになった
  提訴した候補者は、都選管に掲示板を増設するように依頼したが受け入れられなかったといい「雨や風でポスターがはがれたり、顔や名前が見えなくなったりしている」と訴えた。
  都選挙管理委員会は「担当者が不在のためコメントできない」としている。


2024.07.05-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240705-WORJWPSJMFJ3LEVG7UCC2R7LMQ/
東京都知事選 進化するネット選挙 政策もプライベートもアップ 街頭告知にとどまらず

  東京都知事選(7日投開票)では、各陣営とも交流サイト(SNS)やユーチューブなどを中心としたインターネットによる発信に力を入れている。これまではネットを通じた街頭活動の告知がメインとなってきたが、今回の都知事選では、さまざまな角度から有権者の関心を呼ぼうとする取り組みが目立つ。公約発表やイメージ映像に加え、プライベートな様子をさらけ出すものまで出ている。

AI、ライブ
  無所属現職の小池百合子氏(71)が自身のSNSで使い分けるのはリアルと人工知能(AI)自身が出演して話しかける「リアルゆりこ」の動画では、追加公約などを発表。自身の音声を学習したCG(コンピューターグラフィックス)が登場する「AIゆりこ」では、これまでの政策を振り返る。
  無所属新人の前参院議員、蓮舫氏(56)は「東京には夢がある」と呼びかける動画をSNSのトップに固定支援者が作成・投稿した動画や画像などを積極的に引用して、支持の広がりを目指す。リアルタイムで視聴者とやり取りができるライブ配信にも取り組んでいる
大病や愛犬
  ともすれば、〝強い女性〟代表と目される両氏。両陣営ともそんな世評を気にしているのか、いずれも〝柔らかさ〟を演出する発信に力を入れている。

  小池氏は、過去に患った大病や母の介護経験を振り返ったものから、自宅にカメラを招き入れるなどを日常生活を明かす発信も多い小池氏陣営によると「若手スタッフがいろいろな面を引き出す質問を作り、本人も楽しんでいる」という。
  蓮舫氏SNSでは、その日の予定を終えて帰宅し、愛犬に抱き着いて癒やされる姿や、自身の子育てを振り返る動画などがアップされている。蓮舫氏のスタッフによると「強いイメージを持たれがちなので、違う側面も知ってもらいたい」との考えがあるという。

拡散呼びかけ
  無所属新人で前広島県安芸高田市長石丸伸二氏(41)は、街頭演説に集まった聴衆に動画などを撮影してもらい、ネット上で拡散するよう呼びかけている市長時代からSNSや動画を積極的に使って知名度を上げてきただけに、本人、陣営ともにネットの活用方法は心得ているもようだ。「石丸伸二」で検索すると、公式以外にも多くの動画が上がっていることが分かる。
  無所属新人で元航空幕僚長田母神俊雄氏(75)は、昨今の日本の状況を憂う様子などを「としおのぼやき」としてシリーズ化し、短い動画に編集して配信している
  東京都知事選でも話題になっているインターネットによる選挙活動について明治大の湯浅墾道教授に話を聞いた。要旨は以下の通り。
  インターネットでの選挙活動は解禁当初、影響力に否定的な見方もあったが、選ぶ側も選ばれる側も当選者を出せると分かり、潮目が変わった。特に東京都知事選のような浮動票の多い大型選挙では、現職知事さえ無視できない存在だ

  ただ、3つの点で問題がある。1つ立候補していないのに立候補しているかのような「フェイク候補者」が現れたこと。2つ目は有権者以外のネット上の支援者が大勢いること。有権者ではない人たちの活動が有権者の判断に影響を与えてよいのかということだ。
  3つ目は営利目的の選挙活動が定着していること。これが最も問題で、動画サイトやSNSなどを運営する、いわゆるプラットフォーマーによる自主規制やチェックが必要だ
  大手メディアは厳格な基準を設けているが、プラットフォーマーは現状、チェック機能を果たしていない自主規制を強く求めるべきだし、それができないなら規制を導入する公職選挙法改正を検討すべきだ。海外企業であっても違法性を示す意味はある


2024.07.04-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240704-CSUJ7QSR6RIBFDKH7AH2DXAY74/
小池百合子氏、自公・無党派固め優位 蓮舫氏は広がりに課題 都知事選終盤情勢

  東京都知事選は7日、投開票が行われる。選挙戦は最終盤を迎え、3選を目指す無所属現職の小池百合子氏(71)がリードし、無所属新人の前参院議員、蓮舫氏(56)が追う展開。また、無所属新人の前広島県安芸高田市長、石丸伸二氏(41)が支持を広げつつある

  自民・公明両党が小池氏を支持し、立憲民主・共産・社民の各党が蓮舫氏を支援する事実上の与野党対決を軸とした選挙戦。結果は国政に影響を与える可能性がある。
  小池氏は公務をこなす合間に街頭に出て、2期8年の実績と小池都政の継続を強調。力を入れてきた子育て支援や防災対策を中心に各分野に満遍なく触れた公約を掲げていて、現職らしい手堅い戦略で進めてきた。
  「チャレンジャーとして全ての都民に向き合っている」と陣営幹部。現職として批判にもさらされているが、他陣営に関する言及を避ける。党派色を抑える戦略を取りつつも、自公支持層を手堅くまとめている。さらに無党派層にも一定程度浸透している。
  蓮舫氏は立民・共産色を前面に押し出す戦略。民間事業として進む神宮外苑の再開発批判を軸に小池都政の刷新を訴える。支援を受ける政党所属の国会議員と街頭に立ち、小池氏を支持する自民の派閥パーティー収入不記載事件にたびたび言及、国政の問題を都知事選に重ねる。
  陣営関係者は「街頭活動がどんどん熱を帯びている」と手応えを口にする。立民・共産支持層の大半を押さえているが、党派色を強く打ち出したことが裏目に出たのか、無党派層の動きが鈍いのが課題となっている。
  石丸氏は、支援を受ける企業家らと積極的に街頭活動をこなす。安芸高田市長時代から得意としたインターネットでの発信を活用しながら「多くのボランティアに支えてもらっている」(選対幹部)。独自の選挙戦で無党派層を取り込みつつある。

  無所属新人で元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)は、著名人の支援を受けつつ保守層に訴えるが、支持の広がりに欠けている。


2024.07.04-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240704-7JAB7CXXKRFFZPYXKE6FQIDXUI/
都知事選で過熱するヤジや中傷行為、容姿や年齢を揶揄 別の候補も苦言「リスペクトを」
(奥原慎平)

  東京都知事選(7日投開票)を巡って、一部陣営に対するヤジや中傷行為が過熱している。6月20日の告示以降、この陣営の演説会場に批判ビラを掲げる一団が現れる場面は少なくなかったが、ここ数日は演説が聞き取りにくいほどの大声を上げている。4月の衆院東京15区補欠選挙では政治団体「つばさの党」陣営が東京地検に公選法違反(自由妨害)罪で起訴される事態となったが、都知事選でつばさの党の「選挙妨害」を模倣したとみられる動きもある。

「落選運動をしている」
  3日夕、都内のある広場の一角は選挙カーに向かって柵で仕切られ、中に入る人に対してSP(セキュリティーポリス)や陣営スタッフが手荷物検査を行っていた。
  外側では子供連れや中学生ら通行人が行きかう中、「おい 有権者をなめるな」「一緒に中指 立てください(まま)」「落選運動 しています」と書かれたビラを掲げる人々がいる。
  選挙カーに候補が登壇し、演説が始まると、聴衆から散発的に声援が飛ぶ一方、「アンチ」の人々は警戒に当たる陣営スタッフを引き連れる形で、ほとんど声を上げることなく周囲を巡回していたが、終盤になると、「だいっきらいだー」と大声で繰り返す人がいた
  この候補を巡っては、街宣活動を行うたびに、アンチの一団が現れては、ビラなどで誹謗中傷を繰り返している
注意されると「中国か」
  2日に都内の駅前で行った街宣活動では、候補が現れる前から、候補が会場を去って仕切りで設けた柵が撤去されるまで、絶えず絶叫調でヤジが飛んでいた。
  中には候補の容姿を動物に例えたり、年齢を揶揄(やゆ)したりする内容も含まれている。陣営スタッフに「ほかの人もいるから静かに…」と注意されると、「寄らないで。出たー出たー、ドロボー、ふざけるなー」と声のトーンを上げる人や、「この国は中国か」と言論統制が激化する中国と重ね合わせる人もいた。聴衆の前で目を大きく開いて、ぴょんぴょん飛び跳ねて「帰れー帰れー」と候補に向かって叫ぶ人もいた。
  候補もヤジに影響されたのか、ヤジが飛んだ直後、言葉が詰まる場面もあり、一般の聴衆にはヤジを飛ばす一団に向かい眉をひそめる人がいた。
  6月30日にこの候補が別会場で演説した際も同じようにビラを掲げる集団が現れたが、おおむね無言で抗議の意思を示していた。投開票日が迫るにつれて、ヤジなどが過激化する傾向にある。
  一般の聴衆が候補の演説を聞きにくくする選挙妨害を巡っては、4月の東京15区補選で政治団体「つばさの党」の幹部が他陣営の会場に押しかけて、大音量で一方的な質問や罵声を浴びせるなどした結果、公選法違反(自由妨害)容疑で再逮捕を繰り返している
「互いにリスペクトを」
  一方、今回の都知事選もつばさの党の手法に影響されたとみられる行為も確認される。
  ある候補が2日に都内で街頭演説した際、スマートフォンを固定した自撮り棒を持った男性が現れ、演説を終えて聴衆と握手する候補に対し、距離を取った上で「統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と関係あるんですか」「日本会議と関係あるんですか」などと大声で「質問」を繰り返していた。

  都知事選に立候補している別の候補は3日、一部候補に対して罵声ともとれるようなヤジが飛んでいる状況について「同じ候補者として演説を皆さんに伝えたいという思いは同じだろう。現場を見ていないが同情したい。選挙はやはり、お互いをリスペクトしながら、応援していく活動になればいいなと思う」と記者団に語った。
(奥原慎平)


2024.07.04-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240704-ISIMWSYQRJL6FCUCCLC57ITVYY/
公明がPT設置へ 公選法改正検討 都知事選のポスターと政見放送「極めて非常識」

  公明党の北側一雄副代表は4日、東京都知事選(7日投開票)で選挙掲示板に同一のポスターが複数貼られたり、奇抜な政見放送が散見されたりしていることなどを受け、近く党内に公選法改正を検討するプロジェクトチームを設置する考えを明らかにした。

  記者会見で「公職選挙法上、想定されてないような事態になっている」と強調。「候補者を選んでいただくためのポスター掲示や政見放送が、極めて非常識な形で行われていることは許しがたい」とも述べた。


2024.07.02-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240702-SIRZOXJFLBNM5NRPNIAEH35NHY/
立・国、「対共産」で衆院選連携に影 東京都知事選が火種に…玉木氏「立憲共産党の結果出る」
(深津響)

  次期衆院選での立憲民主、国民民主両党の連携の成否を巡り、共産党との関係をどう整理するかが波乱要素として浮上している。きっかけは7日に投開票される東京都知事選だ。立民が共産との「共闘」に突き進む一方、両党の支援組織である連合と国民民主は別陣営に回り、溝は深まりつつある。国民民主の玉木雄一郎代表は2日の記者会見で、衆院選に向けた「共産切り」を立民に促した

  その苦言は問わず語りに飛び出した。会見で自民党総裁選に関する質問に応じていた玉木氏は、唐突に話題を変え、非自民連立政権構想「ミッション(使命)型内閣」を掲げる立民の泉健太代表に矛先を向けた
  「政権というものをどういう考え方で担うのか。少なくとも3つの基本政策については、考え方をすり合わせていく必要がある」
  3つの基本政策とは、憲法、安全保障、エネルギー政策を指す。玉木氏はこれらに関する見解の一致を衆院選での協力の必須条件と位置づけており、政策面で溝がある共産との連携に傾く立民に対して苦々しい思いを抱いてきた。立民と国民民主の連携を後押しする連合も、共産とは「水と油」の関係にある。
  都知事選では、国民民主都連と連合東京が無所属現職の小池百合子氏(71)を支持し、立民や共産は無所属新人で前参院議員の蓮舫氏(56)の支援に回っている。
  玉木氏は会見で、都知事選が国政に与える影響として「『立憲共産党』といわれる立民と共産が一体となってやるやり方がどうなのかということの結果が出る」と主張した。その上で、選挙後に「結果の検証」や将来の国政選挙への影響の分析が必要になるとの認識も示した。小池氏の先行を伝える世論調査結果を念頭に、共産との関係を見直すよう求めた格好だ
  一方で、立民は玉木氏の「提案」を受け流す構えを示す。岡田克也幹事長は2日の会見で「都知事選を真剣に戦っている最中だ。何を言われたのか分からないが、コメントするに値しない」と突き放した。
  泉氏は最近、「基本政策」や共産との関係を巡る問題を意識した発信を重ねてきた。6月19日の党首討論では「現実路線で政権運営をしていきたい。外交も安全保障も経済もそうだ」とアピールし、同月13日のニッポン放送番組では、共産に関し「政権に入ることは想定はしていない」と明言した。衆院選に向けた国民民主などへのメッセージであることは明らかだ。
  都知事選での「立共共闘」は、政権交代を視野に現実路線へのシフトを強調してきた泉氏の姿勢に、結果として水を差したともいえる。さらに、蓮舫氏が勝利を逃せば、4月の衆院3補欠選挙で全勝した上げ潮ムードも暗転しかねない。
  立民閣僚経験者は、泉氏が都知事選に関与し過ぎたと懸念を口にする。
  「深入りしないほうがいいのに…。俺が代表だったらしない。負けたら責任が及ぶことになる」
(深津響)







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