日本の選挙問題-1


2024.12.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241215-AEIA6O6TFNK4LIUXC3X5PYJBXY/
敗れたN党立花孝志氏「ガチンコで勝ちにいった」「南あわじ市から兵庫県政の悪政ただす」

  15日に投開票された大阪府泉大津市長選で、現職との一騎打ちに敗れた諸派新人で政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏(57)は同日夜、自身のユーチューブで「最低でも4400人が名前を書いてくれた。ありがとうございます。ユーチューバー商店街をつくることができなくて残念」などと感想を述べた。

  そのうえで「今はネットの時代なので(票を)取れると思っていた。今回はユーチューバー商店街とか、ガチンコで勝ちにいった」などとし、以前明らかにしていた来月告示の兵庫県南あわじ市長選について言及。同市長選などに絡み「立候補したい。兵庫県政は悪政が続いている。まずは南あわじからやっていきたい」などと話した。


2024.12.07-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241206-TT4VVOOYRJNUHN6YCUXRC43QNE/
N党新人、立花孝志氏と現職、南出賢一氏の一騎打ちの公算 大阪・泉大津市長選8日告示

  任期満了に伴う大阪府泉大津市長選が8日、告示される投開票は15日。これまでに3選を目指す現職で無所属の南出賢一氏(44)と、政治団体「NHKから国民を守る党」党首の新人、立花孝志氏(57)の2人が立候補を表明している。南出氏による市政への評価などを争点に激しい舌戦が予想される。

  1日現在の選挙人名簿登録者数は6万1023人。


2024.11.27-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241127-SZIV6FAQLVNNLHV6JSRG4B6OAY/
N党立花氏が大阪・泉大津市長選に出馬意向、来月投開票 南あわじ市長選にも立候補の意向

  任期満了に伴う12月の大阪府泉大津市長選を巡り、政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏(57)が27日、立候補の意向を明らかにした。自身のX(旧ツイッター)に投稿した。現職の南出賢一氏(44)も3選を目指して出馬を表明しており、選挙戦になる見通し。告示は12月8日、投開票は15日。

  立花氏は今月17日投開票の兵庫県知事選に立候補し、再選された斎藤元彦知事を支援。19日には来年1月の兵庫県南あわじ市長選に立候補する意向を示していた。泉大津市長に当選した場合、南あわじ市長選は見送るとしている。


2024.11.23-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241123-NC65IITKRFHKVFFY7BZ6ACQA3I/?outputType=theme_weekly-fuji
兵庫県知事選「選挙の実相」どう判断するかはメディアが決めるべきでない 安積明子
(政治ジャーナリスト・安積明子)

  17日投開票の兵庫県知事選は、失職して臨んだ斎藤元彦前知事が111万3911票を獲得して再選を果たした。2カ月前、兵庫県議会が斎藤氏の不信任案を全会一致で決議したことが今回の知事選につながったが、斎藤氏当選は「民意の勝利」なのだろうか

  当初の争点は、不信任決議を受けた「斎藤氏の資質」だった。だが、焦点は徐々に「知事を告発する文書を出し、懲戒処分を受けた元西播磨県民局長の素行」に変化していった。
  7月に亡くなった元局長について、「在職時、問題行為があった」と指摘する候補者もおり、波紋を呼んだネット上では、斎藤氏を擁護する論調が目立ったようだ
  斎藤氏の「パワハラ疑惑」などを批判してきた新聞やテレビなどに対し、「オールドメディアは『真実』を報じない」と主張する候補者もいた。また、「斎藤氏の対抗馬である稲村和美前尼崎市長を利する報道ばかり」との指摘もあったが、本当にそうか
  県内の22の市長が14日、稲村氏を応援する「異例の声明」を出したが、多くのテレビは詳細を報じなかった。市長らの応援が公職選挙法に抵触する可能性も指摘されたが、県選管はこれを否定した。
  もし、オールドメディアが「稲村推し一辺倒」なら、このニュースを繰り返し詳報したはずだが、そうはならなかった。
  オールドメディアは、報道側の基準による「公正さ」を重視する立場だ。しかし、国民世論は、この姿勢を「公正」「慎重」と評価せず、むしろ「偏向」「事実の無視」と受け止めているのではないか。
  選挙期間中、SNSでは各陣営への誹謗(ひぼう)中傷が飛び交い、真偽不明の情報があふれた

  わが国では、インターネットを利用した選挙運動が2013年に解禁され、選挙の様相は大きく変わった。有権者がさまざまな「情報」に触れる機会が劇的に増えたのだ
  そして、情報が衝撃的なほど波及力は大きく、拡散のスピードは速くなる。当然、悪用に厳しく目を光らせ、一つ一つの事実関係をより慎重に検証する必要があるだろう
  今月の米大統領選では、候補間の〝過激な応酬〟が注目されたが、日本も潮流は似ている。各選挙では相手陣営に乗りこみ、暴力で威迫し、警察当局が逮捕に動いたケースまで出ている
  大前提として、選挙の「実相」をどう判断するかは有権者の各個人に任せるべきで、メディアが決めることではない有権者に提供される事実は多い方がよい。同時に、ウソや間違いは、積極的に排除すべきだ。重大な人権侵害となるようなデマなどは、決して許してはならない
  選挙戦で、事実を度外視して「声の大きい」側が有利になれば、そのうち、国外からの干渉も甘受せざるを得なくなるのだろうか。民主主義を弄ぶと、とんでもない結果を招きかねない
(政治ジャーナリスト・安積明子)


2024.11.23-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241123-BFKUOEEAKNECRMTYJQ7ZUH2IVY/
財務省への批判がXで急増、リプライは衆院選後15倍以上に 殺到の批判コメントを可視化
(データアナリスト 西山諒)

  財務省のX(旧ツイッター)公式アカウントの投稿に対し、10月27日の衆院選以降、批判的なリプライ(返信)が殺到している。選挙前に比べて返信の数は15倍以上に増え、そのほとんどが「財務省解体」「ザイム真理教」など同省を批判・中傷する内容だ。背景には、国民民主党が打ち出した「103万円の壁」撤廃論に財務省が抵抗を示したことへの批判があると指摘されている。

あまりに過熱…玉木氏「冷静な議論を」
  財務省のX投稿に対する返信の数は、データが入手可能な令和4年5月15日から今年10月27日の衆院選までの間、1つの投稿に対して平均65件だった。しかし衆院選後は平均1013件と15.6倍にまで増えた。
  あまりの過熱ぶりに、11月14日には財務省出身の玉木雄一郎・国民民主党代表が、自身のXで「冷静かつ建設的な議論」が大切だと呼びかけたほどだ。
  こうした事態について、国際大の山口真一准教授(社会情報学)は「衆院選で国民民主党が『103万円の壁』撤廃を前面に打ち出して躍進したが、財務省が抵抗を示した。そのことで、ネットユーザーは批判する敵が明確になった」と指摘する。
  財務省のXアカウントでは昨年12月15日、新紙幣の図柄決定を伝える投稿に約2000件の返信があり、いわゆるバズった状態になった。しかし先月の衆院選後は、昨年末の新紙幣図柄決定に匹敵する反応が複数回起きている。
投稿2万件、92%がネガティブな内容
  ヤフーのリアルタイム検索で、過去30日間に財務省のXアカウントに向けて行われた返信やメンション付き投稿(相手を指定した投稿)の数を調べたところ、10月27日の衆院選投開票日までは1日あたり100件前後で推移。しかし衆院選後に増え始め、11月14日には2390件にまで膨れ上がった。30日間の返信・メンション付き投稿の総数は約2万件にのぼった。
  各中央省庁のXアカウントに対する投稿数を比較すると、財務省が圧倒的に多かった。
  また、財務省に向けた投稿のうち、93%にあたる約1万8600件が反論や批判、誹謗中傷などネガティブな内容だった。中央省庁に対するネガティブな投稿の割合は総じて高く、平均は約80%、文部科学省にいたっては97%にのぼった。ユーザーがXを介して官公庁に不満をぶつけている実態が浮き彫りになった。
ハッシュタグ92個、「財務省解体」180件
  11月16日午後7時からの24時間の間に、財務省アカウントに返信またはメンション付き投稿された783件の内容を分析すると、「財務省」の次に多く使用された言葉は「解体」だった。全体の34%にあたる270件に含まれ、うち180件では「財務省解体」として使われていた。財政規律に厳格な姿勢を揶揄する「ザイム真理教」は18回登場した。
  783件のうち約4割は、複数回投稿したアカウントによるもので、中には24時間で50回以上投稿したアカウントもあった。また、「マラソンツイデモ」というフレーズを使い、他のユーザーを巻き込もうとする投稿もあった。
  ハッシュタグは合計で92個使用されており、多くがネガティブな言葉を含むものだった。「#財務省解体」が最も多く、159件で使われており、関連する内容の投稿も10パターンあった。2番目に多かったのは、98件に付けられた「#消費税廃止が最高の経済対策」。ハッシュタグには、財務省の組織に対する不満に加え、税制への根強い不満も表れているようだ。
ネットの極論で「議論しづらくなる」
  衆院選をはじめ今年注目された選挙を通じて、インターネットと政治の関係に変化が現れ始めた。7月7日の東京都知事選では、ネット上で人気を集めた石丸伸二氏が165万票を獲得して2位になる「石丸現象」が起きた。11月17日の兵庫県知事選では、ネットで多く取り上げられた斎藤元彦氏が、逆風を跳ねのけて再選を果たした。
  山口准教授は「ネットの意見が、マジョリティーの意見を変える盛り上がりを持つようになった。直近の(これらの)選挙は、明確な転換点だ」と分析。一方で「わかりやすい対立は、ネットで拡散されやすいが、政策は中身が問われるもの。ネットの議論が過剰になったり、極論化したりすると、中身のある議論がしづらくなる」と警鐘を鳴らす。
(データアナリスト 西山諒)



2024.11.22-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241122-43RFQCBXCREULKKYLEOK2BK2EY/?outputType=theme_election2024
「衆院選比例は『れいわ』とお書きください」中国の総領事がX投稿、政府「不適切」抗議

  先の衆院選を巡り、中国の薛剣(せつけん)駐大阪中国総領事が、れいわ新選組への投票をX(旧ツイッター)で呼びかけていたことが分かった。政府は22日、この投稿について「極めて不適切」とする答弁書を閣議決定した。政府は中国側に対し、外交ルートを通じて、投稿の削除を申し入れた。投稿は削除された。

  松原仁元拉致問題担当相(無所属)が提出した質問主意書によると、薛剣氏は10月25日、「全国どこからでも、比例代表の投票用紙には『れいわ』とお書きください」とXに投稿した。れいわの山本太郎代表の街頭演説の動画も引用したという。
  れいわを支持する理由などについては、「どの国も一緒だけど、政治が一旦歪んだら、国がおかしくなって壊れ、特権階層を除く一般人が貧乏となり、とうとう地獄いきなんだ」と書き込んだ。薛剣氏のXのアカウントは8・3万人がフォローしている。
  外交関係に関するウィーン条約は、外交官は接受国の国内問題に介入しない義務を有すると定めている。松原氏は、薛剣氏の今回の投稿が、この義務に反するかを尋ねたが、答弁書は「一概にお答えすることは困難」とするにとどめた。
  薛剣氏は5月、台湾の頼清徳総統の就任式に出席した松原氏や日本維新の会の和田有一朗衆院議員、北神圭朗衆院議員(無所属)ら日本の国会議員に「台湾といかなる接触も往来もせず」と求める抗議書簡を送った経緯もある。
  松原氏は「許されない行動を繰り返す薛剣氏は『ペルソナ・ノン・グラータ』(外交上の好ましからざる人物)であることを通告して、追放すべき」と質問主意書で指摘した。しかし、答弁書は抗議書簡について「わが国として受け入れられず」と強調した上で、「政府の今後の対応について、現時点で予断をもってお答えすることは差し控えたい」とした。


2024.11.22-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241121-PAV6XVHFXFKA3M3DFBM6NSVE5E/
「Xの2度凍結は選挙妨害」兵庫知事選で稲村氏後援会、虚偽通報アカウントを刑事告訴へ

  兵庫県知事選の期間中、立候補していた元尼崎市長の稲村和美氏(52)の後援会が運営するX(旧ツイッター)が虚偽の通報で凍結され、選挙活動を妨害されたなどとして、稲村氏の後援会が通報した不特定多数のアカウントについて、偽計業務妨害の罪で県警に刑事告訴することが21日、後援会関係者への取材で分かった。公職選挙法違反罪でも刑事告発する方針という。22日にも県警に告訴状などを提出する。

  関係者によると、後援会運営のXは11月6日と12日の2度にわたり凍結された。「SNS上の禁止行為をした」という虚偽の通報が多数行われた可能性があるという。
  後援会は「ルールに反する行為はなく、不当な選挙妨害。凍結され情報を伝えることができず、選挙結果にも大きな影響があった可能性もあり残念だ」としている。


2024.11.21-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241121-ITVNR3R5XVJFDLPX5QWMIX6WZA/
<浪速風>SNSに頼る投票先判断に女子中学生が「将来的にいいことなのか?」

  斎藤元彦氏が再選した兵庫県知事選選挙で交流サイト(SNS)が勝敗のカギを握るようになったと評した18日付小紙の産経抄を題材にした授業が同県内の私立中学校で行われ、生徒が書いた感想を見せてもらった

  ▶ある女子生徒はSNSのおかげで当選し、既存メディアを投票の参考にしなくなったとして「将来的にいいこと?」と疑問を抱いたようだ。父親が特定候補の応援とみられる演説動画を再生し、深夜に拍手する姿を見て異様と感じ「結局人の意見はどういう環境にいたか何を見たかの差なんだなと思いました」とつづった。
  ▶中学生の親世代がSNSで拡散された斎藤氏をめぐる疑惑を捏造(ねつぞう)とする見方を信じ、十分なファクトチェック(事実確認)なく投票先を判断することには危機感を抱く。だが、若い世代が「それでいいのか」と考えているのは、せめてもの救いかもしれない


2024.11.19-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241119-GPF6WF2H2ZLIZDJ5CXQ6VJCYJA/
再選された斎藤氏、晴れやかに兵庫県庁に初登庁 支持者は歓声、批判の紙掲げ詰め寄る人も

  17日投開票の兵庫県知事選再選された斎藤元彦氏が19日、選挙後初めて県庁に登庁した。当選証書を受け取り、2期目の斎藤県政がスタート。午前中に県庁で行われる就任式で県職員の前で抱負を述べ、午後には、各部局の幹部らとの政策会議や記者会見に臨む予定

  斎藤氏は9月、自身のパワハラ疑惑などが告発された文書を巡る対応などで、県議会から全会一致で不信任決議を受けて失職した。3年前の前回選とは異なり、政党からの支援を受けない中で出直し選挙に立候補し、前回を大きく上回る得票数で再選を果たした
  この日午前10時5分ごろ、紺のスーツに青のネクタイを身につけた斎藤氏は、晴れやかな表情で登庁。集まった支持者らから拍手がわき起こり「斎藤さーん」「大変でしたね」「負けんなよ」と声が上がった。一方で、斎藤氏を批判する内容の紙を掲げて詰め寄ろうとする人を、警備員や職員らが制止する場面も見られた。斎藤氏は支持者ら一人一人と握手し、何度も頭を下げた。
  その後斎藤氏は庁舎内に入り、神妙な表情で選挙管理委員会の永田秀一委員長から当選証書を受け取った。「ありがとうございました」と述べ、深々と頭を下げて「頑張りたいと思います」と語った。
  告発文書を巡っては、県議会の調査特別委員会(百条委員会)による検証が続いており、百条委は18日、斎藤氏の証人尋問を25日に行う方針を決めた。斎藤氏への証人尋問は9月6日以来で、文書に記載されたパワハラ疑惑など7項目を総括的に調査する


2024.11.18-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241118-CIJNQSUPSNKIBFR2NHA3HVTQMU/
兵庫県知事選のSNS影響に与野党が危機感「党全体でネット対策を」「既得権益への嫌悪」

  兵庫県知事選で無所属の前職、斎藤元彦氏が再選を果たしたことについて、永田町では今のところ、共産党以外の政党が公認・推薦を出さなかったこともあり、静観ムードが強い。ただ、有権者が既成政党と距離を置く現状が浮き彫りになり、「国政選挙の戦略も見直さないといけない」との認識は広がっている

  独自候補を擁立できなかった自民党や、県連レベルで元尼崎市長の稲村和美氏の支援に動いた立憲民主、国民民主両党などは、党本部としてコメントはしないとの立場を取った。自民の閣僚経験者は「今後は県議会が斎藤氏と改めて向き合うことになるが、どういう展開になるかは予測できない」とだけ語った。
  斎藤氏の勝利は、新聞やテレビなどの報道よりも、交流サイト(SNS)がより大きな影響を及ぼした結果だと指摘されている。
  立民の小西洋之参院議員はX(旧ツイッター)で、「序盤の劣勢をSNSの力で逆転した初めての大型選挙ではないか」と分析し、「党組織全体で強力にネット選挙の対策をしていく必要がある」と強調した。
  共産党の小池晃書記局長は記者会見で、「フェイクではないかといわれることがSNSを通じて大量に拡散された。事実と異なると思われるような情報が次々に出た場合、マスメディアがきちんと報道すべきだ」と新聞やテレビの奮起を促した。
  一方、国民民主の伊藤孝恵参院議員はXに「これは『旧態依然』『既得権益』に対する嫌悪や、それに剝奪されてきたと感じる人たちがあげる狼煙(のろし)なのではないか」と投稿した。
  林芳正官房長官(自民)は記者会見で「民主主義の根幹として表現の自由がある中、有権者に多様な情報の中から自らの意思に基づき判断をしていただくことが重要だ」と述べた。


2024.1118-産経新聞-.https://www.sankei.com/article/20241118-2XBZH7CNRZGZ3JVVK6FFA72SGQ/
「不信任、当選だけではひっくり返せない」橋下徹氏、斎藤知事の「権力行使、批判続ける」

  17日投開票の兵庫県知事選斎藤元彦氏が再選されたことを受け、元大阪府知事・大阪市長で日本維新の会創設者の橋下徹氏は18日、X(旧ツイッター)を更新した。出直し選挙の原因となった文書告発問題について触れ、改めて「斎藤さんの権力行使のやり方を批判し続けていく」〝対決姿勢〟を示した。斎藤氏は令和3年、維新の推薦で知事選に出馬し、初当選した経緯がある。

「こんな権力の使い方は」
  告発文書問題をめぐっては、今年3月、県西播磨県民局長だった男性が、斎藤氏のパワハラ疑惑などを列挙した告発文書を関係者らに配布。県は5月に男性を停職3カ月としたが、内部調査の中立性を疑う声が噴出したため、県議会が調査特別委員会(百条委員会)を設置した。
  橋下氏は自身の行政経験を踏まえ、こうしたケースで権力者側には、文書を公益通報窓口に渡して担当者を委縮(いしゅく)させないためコメントを控えるか、自ら文書の作成者を探すという2つの選択肢があるとした。その上で、斎藤氏は選ぶべき前者ではなく、「公益通報に当たらないと自ら判断し、作成者を探しに行った。副知事、幹部が一体になり組織(を)あげて探しに行った」と指摘。「こんな権力の使い方ほど恐ろしいことはない」と糾弾した。
得票率は45%に留まり
  公益通報の結果が出る前に告発した男性を先に処分したことも問題視し、「完全にアウト」と断じ、「このような権力行使が行われないようにするため」批判を続けるとした。
  一方で選挙結果については、県議会で全会一致で不信任決議を受けて自動失職した事実を強調。本来であれば県議会を解散すべきだったとし、「知事選に当選しただけでは不信任決議をひっくり返すことはできない」と主張した。
  橋下氏が必要と考えるのは不信任決議が提出できる3分の2以上。今選挙で斎藤氏が獲得したのは111万3911票で、投票総数の約45%に留まった
  再選された斎藤氏と向き合うことになる県議会については、議会をあげて対立候補を立てなかった責任を問い、「今回の民意を受けて、県議はオロオロでしょう。根性を持って知事選の結果に対峙(たいじ)できる県議は皆無でしょう」と懸念を表明。
  今後のコメンテーターとしての自身について「斎藤さんの権力の行使のやり方のおかしさ、権力者として資格なしという主張を続ける」と断言した。


2024.11018-NHKNEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241117/k10014640801000.html
【開票速報】兵庫県知事選 失職の斎藤前知事が2回目の当選確実

  過去最多の7人による争いとなった兵庫県知事選挙は、前知事の斎藤元彦氏(47)の2回目の当選が確実になりました。


2024.11.09-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20241109-DVXJAZH2KZPKPFUN43HS3XEJZI/
稲村和美氏がわずかにリード 前職のA氏は再選へ猛追 兵庫県知事選情勢

  共同通信社は8、9両日、A前知事(47)の失職に伴う兵庫県知事選の電話調査を実施し、取材結果を加味して情勢を探った。無所属新人の元尼崎市長、稲村和美氏(52)がわずかにリードし、再選を目指すA氏が激しく追う展開となっている。日本維新の会を離党した無所属新人の前参院議員、清水貴之氏(50)は広がりを欠く。投開票は17日

  1割強は投票先を決めておらず、情勢は変化する可能性がある。
  支持政党別で見ると、自民党支持と答えた人のうち稲村氏は4割弱を固めたにとどまる。4割強がA氏に流れる。稲村氏は立憲民主党支持層の6割超、A氏は国民民主党支持層の4割超に浸透した。
  いずれも無所属新人で、共産党推薦の医師、大沢芳清氏(61)、政治団体「NHKから国民を守る党」党首、立花孝志氏(57)、レコード会社社長福本繁幸氏(58)、ニュース分析会社社長、木島洋嗣氏(49)は厳しい。


2024.11.02-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241102-F4UF6MZIBBIN7LCEQ34IEZJCUE/
最高裁国民審査、首都圏で不信任率アップ「制度の認知度が影響?」 裁判官ごとの差は縮小
(滝口亜希)

  衆院選と同日の10月27日に実施された最高裁判所裁判官の「国民審査」で、対象となった6人全員が信任された。うち4人は罷免を求める割合(不信任率)が10%を超えるなど、24年ぶりの高水準となった。速報値を分析すると、首都圏の不信任率が上がる一方、裁判官ごとの差は縮小しているといった傾向が見えてきた。

不信任10%超えが6人中4人

  国民審査は、最高裁の裁判官が職責にふさわしいかを有権者が判断する仕組み任命後初の衆院選で審査を受ける。罷免を求める票が有効投票の過半数となった裁判官は罷免されるが、これまでに例はない。
  総務省の速報値によると、投票率は53・64%で、前回(令和3年10月)から2・05ポイント減となった。不信任率が最も高かったのは、最高裁長官を務める今崎幸彦氏の11・46%。尾島明氏(11・00%)、宮川美津子氏(10・52%)、石兼公博氏(10・01%)が続いた。

  不信任率が10%を超える裁判官が出たのは、平成12年以来だ
  今年8月以降に就任したばかりの平木正洋氏(9・97%)、中村慎氏(9・82%)は10%を下回ったが、6人の平均は10・46%。前回平均(6・78%)を上回った。
  就任が早い順に不信任率が高い傾向にあった。
不信任率が全国トップは沖縄県
  都道府県ごとに前回の結果と比較すると、首都圏などで罷免を求める票が増えているのがわかる。
  東京都は前回比で1・63倍となったほか、神奈川県(1・75倍)、千葉県(1・73倍)、埼玉県(1・67倍)も罷免票が伸びた。中でも今崎氏は、この地域で平均を上回る不信任率となった。
  今崎氏は性同一性障害の職員のトイレ使用を制限した国の対応を「違法」とした判決で裁判長を務めたほか、性同一性障害の人が戸籍上の性別を変更するための手術要件を違憲とした大法廷決定に判事として関わった。
  6人全体の不信任率が全国で最も高かったのは沖縄県(17・60%)、次いで東京都(14・88%)で、この順位は前回と変わっていない。都道府県ごとのばらつきは、前回から広がった。

  一方、裁判官ごとのばらつきは前回よりも縮小。前回の各人の不信任率は最大で1・90ポイント差だったが、今回は1・64ポイント差だった。司法関係者は「メディアの報道などで国民審査の認知度が上がったことが影響した可能性がある」としている。
(滝口亜希)







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