日本・韓国の問題-1
2024.06.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240601-NRSCMDVYWVOG5JNZKYAG7E56NY/
日本、レーダー照射問題の解明棚上げも…韓国との防衛協力優先 東アジアの安保環境厳しく
【シンガポール=小沢慶太】木原稔防衛相と韓国の申源湜(シンウォンシク)国防相は
1日の会談で、韓国海軍による海上自衛隊機への火器管制レーダー照射問題を巡る再発防止策に合意した。
日本としては、韓国側が照射を否定し、事実解明がなされないままの曖昧決着となるが、安全保障環境が厳しさを増す中、防衛協力強化を優先した形だ。
不測の事態を回避
「(再発防止策で)海上自衛隊、韓国海軍も予期せぬ不測の事態が回避されることは歓迎すべきことだ」
木原氏は会談後、記者団に説明した。 日韓両国は昨年6月の防衛相会談で再発防止に向けた協議加速で一致した。だが、日本側と、照射を否定し、海自機が低空飛行で接近してきたとする韓国側の隔たりは大きく、協議は難航した。
今回の会談日程が固まったのも1日朝で、当局間の調整は会談直前まで続いた。再発防止策はレーダー照射と低空飛行への対策が柱で、双方の主張に配慮したといえる。
関係良好なうちに懸案に区切り
事実解明を棚上げしたまま関係改善に踏み出すことで、日本国内での反発も予想される。自民党関係者は「韓国側が照射を認めないままでは、自衛隊と韓国軍の信頼関係構築は困難だ」と指摘する。自民内の保守派である木原氏としても韓国側が否定したままの決着には政治的リスクがある。
にもかかわらず、防衛交流の再開で合意したのは、北朝鮮が核・ミサイル開発を加速する中、関係良好な尹錫悦(ユンソンニョル)政権のうちに懸案に区切りをつけたいとの思いが政府内に強かったからだ。日韓両国の同盟国である米国の圧力もあった。
日韓関係深化で地域の安保課題解決
日米韓3カ国は昨年12月に北朝鮮による弾道ミサイルの警戒情報を即時共有する仕組みの運用を始めるなど連携を強める。防衛省幹部によると、発射直後に日米が1発だと分析していたミサイルが、韓国の提供情報によって複数発だと判明したケースもある。
軍拡を推し進める中国は東・南シナ海で力による現状変更を試み、ウクライナに侵略したロシアとも連携する。今回の合意で日韓間の防衛協力を前に進めることで、東アジアの抑止力向上につなげられるかが課題になる。
「日韓関係の深化は地域の安保課題の解決を促進する」。木原氏は記者団に強調した。
2024.05.11-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240511-VJ62TGJKABL43KCUA2JRSFS334/
韓国で売春疑いの日本人3人逮捕 「観光」偽って入国、ビザ免除制度を悪用か
韓国紙、朝鮮日報は
11日、観光目的と偽って入国し売春したとして
出入国管理法違反容疑で、韓国警察が20代の日本人の女3人を現行犯逮捕したと報じた。ソウルの繁華街、江南のホテルで身柄を拘束された。
警察はほかに少なくとも10人の日本人の女が売春していたとみて、行方を追っている。
警察は売春をあっせんした疑いで現地業者の4人も拘束。
江南のほか、ソウル郊外の新都市、城南市盆唐に女を派遣していたという。
観光目的なら90日間、査証(ビザ)を免除される制度を悪用したとみられ、5月初旬に入国した。
(共同)
2024.03.19-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240319-ATJGDW5MJ5IN3CCG353P2XDFUU/
レーダー照射、日韓両政府が再発防止で合意文書策定へ 酒井海幕長「概ね方向性は合意」
海上自衛隊トップの
酒井良海上幕僚長は19日の記者会見で、
韓国海軍による海自機への火器管制レーダー照射問題を巡り、日韓両政府が再発防止策をまとめた合意文書の策定に向けて調整していることを明らかにした。韓国側は照射の事実自体を認めていないが、両政府は再発防止策の協議加速で一致していた。
酒井氏は
「概ね大きな方向性は合意できていると思うが、文書の文言などについて現在調整している。それが合意できれば発表できると考えている」と述べた。
レーダー照射問題を巡っては昨年6月の日韓防衛相会談で、類似事案の再発防止を図ることで合意。両政府間で具体的な調整が行われていた。北朝鮮が進める核・ミサイル開発に対し、日韓両政府は対応力向上のため、共同訓練などを行えるよう関係改善を進める必要に迫られている。
この問題では
韓国海軍駆逐艦が平成30年12月、海自哨戒機に火器管制レーダーを照射した。防衛省は極めて危険な行為だと抗議したが、
韓国側は照射を一貫して否定している。
2024.02.11-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240211-TFMGMARGING6HC32VFJROWVEVI/?outputType=theme_weekly-fuji
深層韓国-朝鮮人追悼碑撤去の反対団体に元民主党議員ら 日本のマスコミは伝えず 室谷克実
(
(ジャーナリスト 室谷克実)
群馬県の県立公園にあった朝鮮人労働者追悼碑が撤去された。
主宰側が碑設置の約束事項に違反したのだから、設置期間終了での撤去は当然だろう。ところで、日本のマスコミはなぜ、在日韓国人が発行する新聞
「統一日報」などが報じる、北朝鮮絡みの話を伝えないのだろうか。
「陣中見舞い」などの名目で2517万円の収入があったのに、政治資金収支報告書には記載されておらず…党本部は議員を厳重注意処分とすることで…。
これは自民党の裏金問題ではない。2001年の参院選の話だ。記載漏れがあったのは、民主党所属で参院副議長だった角田義一氏。同氏は現在、碑の撤去に反対する「記憶 反省 そして友好の追悼碑を守る会」(守る会)の共同代表。いままた新たな訴訟を起こしている団体である。
記載漏れの中には、朝鮮総連系企業からの献金があったことも忘れてはならない。 韓国では「ハンギョレ」と「中央日報」が、この問題の報道にえらく熱心だ。
中央日報(1月29日)は、こう報じている。 《守る会のA代表は、この日の行事で「碑は歴史の生々しい証拠であり、日韓友好の象徴」としながら「県が市民の反対にもかかわらず、強制的に追悼碑を撤去するのは歴史に背を向ける蛮行」と声を高めた》 日朝ではなく、日韓の問題だと強調したいのだろう。
韓国メディアだけを読んでいたら、これが「日韓問題の焦点」なのかと誤解してしまう。
「この日の行事」とは、碑の前での「最後の追悼会」だったが、参加者は100人ほどだった。群馬県の人口は195万人。「県が市民の反対にもかかわらず」とは噴飯ものだ。
統一日報(1月30日)には興味深い記事が載っていた。
《守る会のB氏は、在職中から金日成(キム・イルソン)・金正日(キム・ジョンイル)主義研究会に参加し、たびたび北韓を訪問している。朝総連の機関紙「朝鮮新報」の取材に対し、「主体(チュチェ)思想に感銘を受けた」と語っている》
《民団群馬のC団長は、追悼碑設置直後の最初の式典に参加した。「民団群馬幹部だったが、個人名義で1度だけ参列した。参加者の9割が朝総連関係者だった」と振り返る》
朝日新聞はヘリコプターまで飛ばすほど熱心なのに、こんな話は全く伝えない。その理由は、説明の必要もあるまい。
(ジャーナリスト 室谷克実)
2024.01.06-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240106-VVULVZ6Y3BKOBPXPKQDEJRPREM/
金正恩氏が岸田首相に異例の見舞い電報 能登半島地震「復旧祈る」
【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は5日、
甚大な被害の出た能登半島地震を受け、岸田文雄首相に見舞いの電報を送った。朝鮮中央通信が6日、「被害地域の人々が一日も早く地震被害から復旧し、安定した生活を取り戻せるよう祈る」とする全文を報じた。
金氏はシリアやキューバなど、社会主義国や友好国が大規模な災害や事故に見舞われた際に電報を送ってきたが、外交関係がなく、米国と同盟を結ぶ日本の首相に見舞い電を送るのは異例だ。
ラヂオプレス(RP)によると、
1995年の阪神淡路大震災では、北朝鮮が当時の姜成山(カン・ソンサン)首相名で村山富市首相に見舞い電を送ったものの、2011年の東日本大震災などでは両国の赤十字間での電報のやり取りにとどまってきた。
金氏の今回の電報には、国際社会に向け、北朝鮮が人道主義にのっとった
「正常国家」だと強調する意図がうかがえる。ただ、北朝鮮は米韓と安全保障協力を深める日本に反発しており、日朝間の今後の対話につながるかは不透明だ。
電報は、
岸田首相を「閣下」と呼称した上で「日本が不幸にも新年の初めから地震による多くの人命被害と物質的な損失を被ったという知らせに接した」とし、「遺族と被害者に深い同情と慰問の意を表す」とした。
金氏は5日、大規模な爆弾テロが起きたイランのライシ大統領にも見舞いの電報を送った。
2023.11.26-読売新聞-https://www.yomiuri.co.jp/politics/20231126-OYT1T50093/
日韓外相、釜山で1時間25分の会談…元慰安婦への賠償判決に上川氏「極めて遺憾」と抗議
【釜山(韓国南部)=岡部雄二郎、小池和樹】上川外相は26日午前、韓国の 朴振 外相と 釜山 で約1時間25分間会談した。
韓国人元慰安婦への賠償を日本政府に命じた23日のソウル高裁判決について、上川氏は「極めて遺憾だ」と抗議し、韓国政府に適切な措置を取るよう求めた。
日本政府は、主権国家は他国の裁判権に服さないとする国際法上の「主権免除」の原則から裁判に応じず、上告もしない方針で、判決は確定する見通しだ。
韓国政府関係者によると、朴氏は会談で、慰安婦問題の最終的かつ不可逆的解決を確認した2015年の日韓合意を「公式合意として尊重している」と表明した上で、日本側と意思疎通を続ける考えを示した。
日本企業の資産が差し押さえられた元徴用工(旧朝鮮半島出身労働者)訴訟と異なり、外国政府資産はウィーン条約などで保護され、強制執行は容易でないとの見方が多い。日本政府は、司法手続きの行方を見極めつつ、今後も
尹錫悦 政権と未来志向の日韓関係構築に取り組む考えだ。
会談では、
21日に「軍事偵察衛星」を打ち上げた北朝鮮に日韓、日米韓で連携して対処することを再確認したほか、
韓国政府が釜山への誘致を目指す30年の国際博覧会(万博)についても意見を交わした。
2023.11.25-読売新聞-https://www.yomiuri.co.jp/world/20231125-OYT1T50185/
王毅氏の「多忙」理由に、日中韓外相会談に合わせた晩さん会中止…共同記者会見も開催見送り
【釜山(韓国南部)=小池和樹、吉永亜希子】韓国・釜山で行われる日中韓外相会談に合わせて議長国の韓国が26日に予定していた晩さん会が、中国の 王毅 外相(共産党政治局員)(70)の都合で中止されたことが関係者への取材でわかった。
中国は王氏の「多忙」を理由としている。
米国との連携を強化する日韓へのけん制との見方も出ている。
日中韓外相会談の開催は、
2019年以来4年ぶりとなる。韓国外交省が正式に発表できたのは24日になってからだった。
日中韓外交筋によると中国側は王氏の出席の可否について今月中旬になっても連絡してこなかったという。
3外相の共同記者会見についても中国側が直前に中止を申し入れ、開催が見送られる。王氏は会談終了直後、帰路に就く見通しだ。韓国政府内では
「韓日への当てつけではないか」という見方がある。
王氏が外交日程に追われているのは事実だ。中国外務省によると、
王氏は今月、訪米した 習近平 国家主席に随行してサンフランシスコに行き、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて行われた米中、日中など複数の首脳会談に同席した。釜山入りする前日の24日には、
訪中したカトリーヌ・コロナ仏外相と北京で会談した。
王氏は外相の職務以外に、中国共産党の政治局員として党の会議にも出席しなければならない。北京の外交筋は
「国内で会議もあり、国内日程の都合もあるのではないか」としている。
2023.06,09-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230609-FAAHS6DXPRJU5PV3CFLVRQ3CMQ/
「日本は太平洋を下水道に」 中国と韓国野党が共闘 福島・処理水放出非難
【ソウル=桜井紀雄】中国の邢海明(けい・かいめい)駐韓大使は8日、韓国最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表をソウルの大使公邸での夕食会に招き、意見交換した。邢氏は、
日本が計画する東京電力福島第1原発の処理水海洋放出について「日本が経済などの利益のために太平洋を自宅の下水道のようにしている。極めて無責任だ」と激しく非難。
李氏と海洋放出阻止に向けて協力していくことで一致した。
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が日米と安全保障協力強化を目指す中、中国としては、韓国内の反対勢力を使って日米韓連携にくさびを打ち込む思惑があるようだ。李氏は国民の不安をあおりやすい問題で、
日本に協力的な尹政権に対して中韓連帯の形で攻勢を強め、打撃を与える狙いとみられる。
李氏が処理水放出に関して「ともに声を上げ、共同の対応策を講じられればと思う」と呼びかけたのに対し、
邢氏は「中韓は自国民の安全や環境を守るためにともに最善を尽くして放出を阻止すべきだ」と応じた。中国政府と韓国野党はこれまでも海洋放出に強く反対し、中国外務省報道官と李氏は「(処理水が)安全なら、なぜ農業用水や工業用水に使わないのか」と同じようなフレーズで
日本非難を繰り返してきた。
李氏との面談で邢氏は、米中対立にも触れ、
「中国の負けに賭ければ、必ず後悔する」と述べた。
米国との密着を深める尹政権に警告した形だ。韓国外務省は9日、邢氏を呼び、8日の発言について「非常識で挑発的」だとし、「内政干渉に該当し得る」と強い遺憾の意を伝えた。
与党「国民の力」の議員は、日本や自国政権を攻撃するために中国を巻き込もうとする李氏の姿勢を巡り、日本を牽制(けんせい)しようと清王朝時代の中国軍を引き入れ、結局、国が滅びた近代史を連想すると批判した。
与党の金起炫(キム・ギヒョン)代表は8日、日本の相星孝一駐韓大使と面談し、
処理水問題で韓国国民の不信感を払拭するための協力を求めた。
野党の非難攻勢を念頭に「悪意ある宣伝、扇動」は日韓関係への悪影響や自国の漁業関係者への風評被害をもたらすだけだと強調した。