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日本と中国の問題-1



2021.07.18-NewsWeek-https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/07/post-96721.php
「日本が台湾有事に武力介入すれば、中国は日本を核攻撃すべき」という動画がアメリカで拡散
(1)
  中国の軍事愛好家がネット公開した「日本が台湾有事に武力介入すれば中国は必ず日本を核攻撃する」という動画が拡散し、中国当局が慌てて削除したのだが、アメリカでは背後に中国共産党や軍がいるとして再拡散している。

熱狂的軍事愛好家「六軍韜略」
  中国のネットユーザーの中に「六軍韜略」というアカウント名を持つ軍事愛好家がいて、彼は「西瓜視頻(スイカ・ビデオ、Xigua Video)」というプラットフォームで動画を配信している。言うならばユーチューバーのようなネットインフルエンサーの一人だ。
  かつて中国のテレビ界で抗日戦争ドラマを粗製乱造してぼろ儲けしたように、最近ではできるだけナショナリズムを刺激してアクセス数を増やし、荒稼ぎをする連中が増えてきた。

  「六軍韜略」は、その典型的なネットインフルエンサーで、人気が高い方である。
  7月11日、彼が西瓜視頻で発表した動画のタイトルは「日本がもし軍事的に我が国の台湾統一問題に干渉してきたら、我が国は必ず"核攻撃日本例外論"を打ち出すべき」というもので、そのナレーションをはじめ内容や憎しみの激しさは類を見ないほどだ。
  日本が一兵卒、一砲弾でも動かそうものなら、中国は直ちに日本を核攻撃し、それも日本が無条件降伏をするまで核爆弾を投げ続けるとある。中国は1964年に原爆実験に成功し、それ以来「決して中国側から先に核爆弾を使うことはない」と言ってきたが、「日本だけは例外だ!」として、かつて日本が中国を侵略した歴史を並べ立て、ネットユーザーのナショナリズムを刺激して、200万件以上のアクセス数を稼いだ。
  7月12日にアメリカのRFA(Radio Free Asia)がツイッターでつぶやき、アメリカにまで拡散し始めたのを見て、中国政府は直ちにこの動画を削除し、さらにWEIBO上における、この動画へのコメントまで徹底して削除したので、そのことがまたアメリカで大きな話題になった。
一つだけ残っている宝鶏市政法委員会のアカウント上の動画
  というのは、中国陝西省宝鶏市政法(政治法制)委員会もまた、「西瓜視頻」にアカウントを持っていて、「六軍韜略」の動画を転載していたのだが、当該動画がすべて徹底して削除されたというのに、宝鶏市政法委員会のアカウントに転載されている動画だけが削除されていなかったからである。
  この「六軍韜略」本人の動画は、発表された後に当局が削除をしたので、言うならば「手動」の削除であって、予めリストアップされている「敏感ワード」によってフィルターにかけるという自動削除ではない。どうしても削除洩れが起きる。
(2)
  削除の実行は中国政府の当局が自ら一つ一つ手作業で行うのではなく、たとえばこの場合は、基本的には、「西瓜視頻」プラットフォーム管理運営者に指示を出して削除させるというシステムになっている。
  その現場の担当者は、熟年層であるはずがなく、ネット社会で育った若い年齢層であることは容易に想像がつく。そういった担当者は、熟年層のように強い責任感でコツコツと仕事をこなすというよりは、器用にテキパキと一瞬で業務を終わらせるという傾向にある。となると、どうしても、そこには「作業洩れ」が出てくるだろう。
  そのために削除されずに残っているのか、それとも若い担当者なので、江沢民が1994年から始めた愛国主義教育で育っているために、その人自身がナショナリズムに燃えているため、削除しなかったという可能性も否定はできない。だから、わざと残したのかもしれない。
メリカのNEWSWEEKが顛末を報道
  7月14日、アメリカのNEWSWEEKが"China Officials Share Viral Video Calling for Atomic Bombing of Japan"(中国当局が日本への原爆投下を呼びかける動画をシェアした)というタイトルで事の顛末を報道した。タイトルには"China Officials"とあるので、やむなく「中国当局」と和訳したが、本文の中では「中国の地方当局のソーシャルメディア・アカウント」であることが説明してあり、具体的には「陝西省宝鶏市政法委員会」を指している。
  これがまた、大きな波紋を投げかけ始めた。
「六軍韜略」の背後には中国人民解放軍という懐疑論
  実は宝鶏市にはかつて(1967年-2017年)、陸軍第二十一集団軍が駐在していた。この集団軍は甘粛省にあった蘭州軍区の中核の一つだった。
  しかし2015年12月、習近平による軍事大改革が行われ、中国の「軍区」が「戦区」に再編されたとき、宝鶏市がある陝西省が「中央戦区」に分けられたため、第二十一集団軍は「西部戦区」に配属され、青海省西寧市に移動し、第七十六集団軍に再編されて、特別の地位は失っている。
  もちろん宝鶏市には現時点でもロケット軍第六十七基地があるが、しかしこれとて全国にあるロケット軍の7つの作戦部隊の基地の一つに過ぎない。

  今では特別の存在ではないのだが、アメリカの懐疑論者たちは、引き下がらない。
  宝鶏市のオフィシャル・アカウント上での動画だけが残っているのは、「六軍韜略」の背後に中国人民解放軍がいるという何よりの証拠だという、「想像たくましい」論説がソーシャルメディアで飛び交っているのだ。
  宝鶏市人民政府の公式ウェブサイトではなく、たかだかその中の政法委員会という一部局の、しかも「西瓜視頻」におけるアカウント上での動画に過ぎない。
(3)
  それでも「背後に中国人民解放軍がいて六軍韜略を操っている」という疑惑は、アメリカのソーシャルメディア上で飛び交うのをやめようとしていない。
「六軍韜略」のアカウント上に過去1回だけ1人の退役軍人が登場したことがある
  実は過去に1回だけ、退役軍人の王洪光が「六軍韜略」チャンネルに文章を発表したことがあるという記録を検索で見つけることができた。他の出演もあったかもしれないが、少なくとも今現在検索でひっかかるのは今年4月6日に文章を寄せたという記録だけである。

  王洪光は2012年12月に退役した元中国人民解放軍南京軍区副司令官で、彼は退役後も過激な言動をすることから、当局から睨まれていたことがある。
  このときも、中国人民解放軍の公式サイト「中国軍事網」は、「軍のスポークスマンではない王洪光の発言は、彼の個人的な見解でしかなく、ネットユーザーたちは王洪光の言動を過大に評価したり、過剰に反応して騒いだりしてはならない」というコメントを掲載したほどだ。
   「六軍韜略」と「軍」との接触は、このとき1回限りで、しかも中国人民解放軍の公式ウェブサイトで批判を受けているくらいなので、これを以て、「六軍韜略」の背後には「中国人民解放軍がいる」と位置付けるのは適切ではないだろう。
習近平は中国内のナショナリズムを恐れている
  ナショナリストが生まれる背景には、1994年から始めた愛国主義教育があるので、自業自得だと言うしかない。おまけに江沢民は自分の父親がかつての「大日本帝国」の傀儡政権、汪兆銘政府の官吏だったことを隠すために、「自分がいかに反日か」を示そうと、愛国主義教育基地として「抗日戦争記念の地」を選び、愛国主義を「反日教育」に持っていってしまった。
  習近平政権になってからは、「不忘初心」(初心、忘るべからず)をスローガンに、革命初期の心を忘れるなとして、革命の根拠地「延安」や長征を強調するようになってはいる(その原因に関しては『習近平 父を破滅させた鄧小平への復讐』で詳述)。

  しかし三つ子の魂百までとでも言おうか、放っておけば若者は反日感情を刺激して「偉大なる中華民族の誇り」に燃える方向に走っていく。ましてやネット社会。
  インフルエンサーたちは、いかにアクセス数を稼ぐかということに血眼になっている。 アクセス数が多ければ多いほど金が入ってくる。手っ取り早いのはナショナリズムに訴えることだ。
  しかしそういった動画は海外にまで拡散し、中国以外の国の人々から中国への非難の声が盛り上がる結果を招く。その分だけ中国は国際社会で孤立を深めることにつながっていくというサイクルが出来上がっていくのだ。
(4)
  だから習近平は「愛される外交を展開せよ」と呼びかけているが、この中に実は「ナショナリストの過激な言動を抑えよ」という要素が入っていることを、私たちは見逃さない方が良いだろう。
  特に米中が覇権争いをしている最中に、日本を敵に回して、習近平には何一つ良いことはない。アメリカから制裁を受ければ、日本に微笑みかけて日本の技術と日本の半導体チップなどを頂かなければならない。

  台湾有事は日本有事でもあるのは確かだが、台湾政府も「独立」を叫ぶことは選ばず、「現状維持」を選択している。台湾政府が独立を叫べば中国は「反国家分裂法」を発動して台湾の武力攻撃に動くが、そうでない限り台湾武力攻撃は中国にはいかなるメリットもないのである。国際社会からの非難を浴びて孤立を招くのを避けたいと習近平は思っているだろう。そのようなことよりも、近い将来に訪れるであろう「中国経済がアメリカを追い抜く日」をじっと狙っている。
  バイデン政府高官も「台湾独立を支持しない」と言ったばっかりではないか。
  習近平にとって怖いのは、獅子身中の虫――。これが今般の「六軍韜略」動画を削除させた最大の原因であると解釈していいだろう。
(なお、本コラムは中国問題グローバル研究所のウェブサイトから転載した。)


2021.05.20-SankeiBiz-https://www.sankeibiz.jp/business/news/210520/bsc2105202110009-n1.htm
機関銃部品の図面が中国流出、住友重機 官房長官「大変遺憾」

  機械大手の住友重機械工業は20日、陸上自衛隊向けに製作した試験用機関銃に使われた部品の設計図面が中国へ流出したことを明らかにした。流出したのは、陸自が次世代機関銃の調達先の募集を始めたのに伴い、住友重機が試験用に製作したサンプル品の部品の設計図面。経済産業省は海外との取引を管理する外為法に下請けが違反したとして、住友重機と下請けを4月28日付でそれぞれ厳重注意した。

  この部品をめぐっては、住友重機から生産を受注した企業が中国企業を孫請けに選び、製作を委託。この際に住友重機の部品の図面が中国企業に流出したという。住友重機は「今回の件を真摯に受け止め、下請け企業の管理を徹底したい」(広報)としている。

  この問題に関して、加藤勝信官房長官は20日午後の記者会見で、「こうした事案が発生したことは大変遺憾。政府としても適正に対処すべく努めていく」と述べた。経産省からの指導に加え、防衛省からも住友重機に対して、下請け企業に関する管理業務の見直しを徹底させたという。
  住友重機は機関銃生産について、売り上げ拡大が見込めないほか、生産設備の維持や技術者の育成が難しいなどとして、撤退することを決定している。今後はメンテナンスや整備用部品の生産は続けるが、入札には参加しない方針だ


2021.05.11-SankeiBiz-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/210511/mca2105110620006-n1.htm
中国報道官の浮世絵揶揄を強く非難 加藤長官「一方的かつ感情的」

  加藤勝信官房長官は10日の記者会見で、東京電力福島第1原子力発電所のトリチウムを含む処理水の海洋放出について、中国の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官が葛飾北斎の浮世絵をモチーフに揶揄(やゆ)するような画像をツイッターに投稿し、今も削除に応じていないことを強く非難した。「何ら科学的根拠に基づかず、一方的かつ感情的にあおっており、極めて遺憾だ」と述べた。外交ルートを通じ、画像の削除を求めていることも強調した。

  加藤氏は海洋放出について、国際法や国内外の規制などを確実に順守し、安全性を確保していくという日本政府の方針を重ねて説明した。その上で「国際原子力機関(IAEA)に第三者の立場から安全性を確認いただくこととしており、国際的な理解の醸成、風評の払拭を図っていきたい」と語った。

  加藤氏は2019年度に中国の原子力施設から放出したトリチウムの量は907兆ベクレルで、日本の175兆ベクレルに比べて5倍以上あったことも明らかにした。


2021.04.28-ニッポン放送 NEWS NLINE-
日本は装備を拡充して中国海警局に向かい合うべき~外交青書

  ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月28日放送)に数量政策学者・内閣官房参与の高橋洋一が出演。外交青書に中国海警局の領海侵入が国際法違反であることが初めて明記されたというニュースについて解説した。

外交青書~「領海侵入は国際法違反」と初めて明記
  外務省は2021年にまとめられた外交青書に、中国による海洋進出などについて「安全保障上の強い懸念」と危機感を示した上で、沖縄県の尖閣諸島周辺で中国海警局の船が領海侵入を繰り返していることなどを「国際法違反」と初めて明記した。
  飯田)中国に対しての記述、海警局の領海侵入は国際法違反であると。「中国に対して厳しい表現が増えた」ということが4月28日の朝刊などには載っていますけれども。
  高橋)外交青書というのは外務省が書いている公式ペーパーです。少し世間より認識が遅れているのです。「領海侵入は国際法違反だ」と以前から言っているではないですか。それを初めて明記したのですから。
  飯田)まだまだ甘いと。
  高橋)領海侵入はいけないに決まっているではないですか。それを初めて明記ですからね。間に立つ人は、いつも両方の顔を立てるからなのだけれど、それにしても遅いですよね。防衛白書はかなり前からきちっとしています。政府のなかの温度差はこういうもので見て取れますね。
日本も装備を増やして中国に向き合うべき~そこで均衡が生まれる
  飯田)ここをどう考えて行くのか。中国との装備の差や、予算もつけなければならないし、「バランスを取ることによって平和が生まれる」と高橋さんはおっしゃっています。
  高橋)「引いたら必ずやられる」というのが国際社会です。「それはけしからん」と言えばそうなのですが、それが現実です。リアリストというところで考えると、ここで引かないで向かい合って行けば、実は均衡が生まれるということなのです。話し合って何とかなる話だったら、「取り下げてくれ」と言えば終わるのです。要するに、「尖閣までは来ないでくれ」と言って、それで来なければいいのですけれどね。
  飯田)むしろ来ています。
中国が「核心的利益」とする台湾・尖閣を狙っている
  高橋)1日に何回も来て大変ではないですか。中国は「核心的利益」ということで尖閣を取り下げていません。台湾、尖閣を取り下げていないのですから、それは来るでしょう。いままで核心的利益はすべて中国はものにして来たわけです。ウイグルもそうだし、南シナ海もそうだし、香港もそうでしょう。そうしたら台湾・尖閣に来ないと考える方がおかしいではないですか。
  飯田)それに向けて、備えなくてはいけない。
  高橋)日本からするわけではないですよ、守るだけですよ。守るだけだから、私は防御機雷は構わないのではないかと言っているのです。


2021.04.27-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210427/k10012999721000.html
「中国海警局の領海侵入は国際法違反」外交青書に初めて明記

  外務省は、ことしの外交青書をまとめ、中国による海洋進出などについて「安全保障上の強い懸念」と危機感を示したうえで、沖縄県の尖閣諸島周辺で中国海警局の船が領海侵入を繰り返していることなどを「国際法違反」と初めて明記しました。

外交青書は、昭和32年から毎年発行されている日本外交の方針や国際情勢をまとめた文書で、27日の閣議で報告されました。この中では、日中関係を引き続き「最も重要な二国間関係の一つ」とする一方、中国による海洋進出や軍事力の拡大について「日本を含む地域と国際社会の安全保障上の強い懸念」と危機感を示し、去年使っていた「地域・国際社会共通の懸念事項」という記述よりも表現を強めています。

  そのうえで、沖縄県の尖閣諸島周辺で中国海警局の船が領海侵入を繰り返していることなどを「国際法違反」と初めて明記し、中国が海警局に武器の使用を認めた「海警法」の施行を批判しています。

  さらに、香港や新疆ウイグル自治区の人権状況に関する記述を大幅に増やして懸念を強調しています。
  また、韓国については、去年と同じく「重要な隣国」とする一方、慰安婦問題をめぐることし1月の韓国裁判所の判決は、厳しい状況にある両国関係をさらに深刻化させるものだとして適切な措置を求めています。
  北朝鮮については、日米韓3か国で連携して非核化を目指すとともに、拉致問題の早期解決に向けて全力を尽くすとしています。
韓国外務省が抗議
  日本の外交青書について、韓国外務省は報道官の論評を出し、慰安婦問題に関する記述に関連し「この問題は世界で類を見ない、紛争下の女性の人権じゅうりんで、普遍的な人権侵害の問題だ」としています。
  そのうえで「日本政府が1993年の河野談話や2015年の両国の合意などで表明した責任の痛感と謝罪、反省の精神に一致する行動を示すことを強く要求する」としています。

  また、韓国が「トクト(独島)」と呼んで領有権を主張している島根県の竹島について「日本固有の領土である」と明記されたことに強く抗議するとし「いかなる挑発に対しても断固として対応していく」としています。
  さらに外交青書の記述をめぐって、韓国外務省はソウルにある日本大使館の相馬 総括公使を呼んで抗議し、これに対して相馬総括公使は日本の立場を説明し、抗議は受け入れられないと応じたということです。
中国外務省
  「中国の脅威を大げさに誇張」日本の外交青書について、中国外務省の汪文斌報道官は27日の記者会見で「中国の脅威を大げさに誇張し、悪意をもって中国を攻撃して中傷し、内政を不当に干渉するものであり、われわれは断固反対する」と強く反発し、外交ルートを通じて厳正な申し入れを行ったことを明らかにしました。
  また、沖縄県の尖閣諸島周辺で中国海警局の船が領海侵入を繰り返していることなどを「国際法違反」と初めて明記したことについて「島は中国固有の領土であり、中国の海洋警察が航行して法律の執行活動を展開することはわが国固有の権利を行使するものだ」と、中国側の従来の立場を改めて主張しました。

  さらに、香港や新疆ウイグル自治区の人権状況に関する記述について「純粋に中国の内政であり、いかなる外部勢力の干渉も許さない」と強調しました。
  そのうえで「現在、両国関係は厳しい試練に直面しており、われわれは日本が誤ったやり方を正し、安定した対中国関係を築く姿勢を実際の行動に移すよう求める」と述べました。


2021.04.16-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/8aabdeb946e40eb6e6ff67e4e1c44b41f4a7e6f2
中国、「台湾統一」への障害警戒 日米に「内政干渉するな」

  中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官は16日の記者会見で、バイデン米政権が16日の日米首脳会談の共同声明に台湾問題を明記したい意向を示したことを受け、「日米は中国の懸念と要求に厳粛に対処し、内政干渉をしてはならない」と反発した。「一つの中国」原則を掲げ、将来的な「台湾統一」を目指す習近平指導部は、日米が連携して障害となることを強く警戒している。

   趙氏は「両国が結託した中国に対する否定的な動き」と批判し、両国に深刻な懸念を伝えたと表明。「中国を標的にした小派閥を作ることは許されない」とも牽制し、状況に応じて「必要な反応」を行う考えを示した。
   中国は、バイデン政権が台湾への支援姿勢を強める中で、日本が足並みをそろえることを阻みたい考えだ。日中外交筋は「情勢の複雑化を避けるため、中国は日本が台湾情勢への関与を深めることを相当警戒している」と指摘した。
  今月5日の日中外相の電話会談でも、王毅国務委員兼外相が台湾問題を念頭に日本に対して「近隣として中国の内部のことには最低限度の尊重を保ち、手を長く伸ばし過ぎるな」と警告している。(北京 三塚聖平)


2021.02.03-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210203/plt2102030038-n1.html
日本、中国に海警法への懸念伝達 ハイレベル海洋協議

  日中両政府は3日、東シナ海をめぐる問題などについて話し合う「日中高級事務レベル海洋協議」をテレビ会議方式で開いた。日本側は中国海警局の船が尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海に繰り返し侵入している問題を取り上げ、1日に施行された海警局に武器使用の権限を付与する海警法に対する懸念を伝えた。

  加藤勝信官房長官は3日の記者会見で「海警法が国際法に反する形で適用されることがあってはならないとの考えから、強い懸念をしっかりと伝達した」と述べた。
  海警法は、国家の主権や管轄権が外国の組織、個人に侵害されたときは「武器の使用を含めたあらゆる必要な措置」を取れると明記している。中国が領有権を主張する尖閣諸島周辺で操業する日本漁船だけでなく、海上保安庁の巡視船も対象となる可能性がある。
  協議で、日本側は同法の適用範囲などをめぐって中国側に説明を求めたとみられる。尖閣周辺の領海侵入などについても受け入れられないとの立場を改めて伝えた。ただ、中国側は尖閣の領有権など独自の主張を繰り返したもようだ。
  協議には、日本外務省の船越健裕アジア大洋州局長と、中国外務省の洪(こう)亮(りょう)・国境海洋事務局長の両国団長をはじめ、日本側は防衛省や海上保安庁など、中国側は国防省や海警局など、関係省庁の代表が出席した。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大で見送っており、開催は令和元年5月以来になる。



2020.10.11-産経新聞コラム THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/column/news/201011/clm2010110005-n1.html
【新聞に喝!】中国の「民族抹殺」に協力する日本メディア 元東京大学史料編纂所教授・酒井信彦

  女子テニスの大坂なおみ選手の全米オープンの行動で、日本でもアメリカの人種差別問題が注目されている。だが、それよりはるかに重大な問題として、中国の民族問題が存在することは、驚くほど軽視されている。差別問題を超越した、極めて深刻な民族抑圧・民族弾圧問題であるにもかかわらず。
  しかも単なる人権侵害問題ではなく、9月29日の産経新聞(1、2面)で報じられているように、基本的に「少数民族」の「漢族」への同化政策である。チベットでは移住や職業訓練が強制され、ウイグルでは多大な強制収容所が存在する。内蒙古では、モンゴル語の教育の廃止が断行されているが、民族の基盤は言語であるから、言葉を奪うことは、民族そのものを抹殺することに他ならない。
  そもそも中国では、民族の独立を許さない理屈・論理を作り上げている。それが中華民族主義のイデオロギーである。中華民族主義とは、中国の56の個々の民族全てを統合して、「中華民族」であるとする。したがって個々の民族を、チベット族・ウイグル族のように、ことさらに「~族」と称する。そのために日本で中国人と言っている集団は、漢族と表現するわけである。この中華民族主義、特に非漢族の漢族への同化吸収の論理は、中国共産党が発明したものではない。すでに孫文が唱えているものであり、『三民主義』の中の「民族主義」に明確に述べられている
  平成20年9月、日本で麻生太郎内閣が誕生した際、中山成彬(なりあき)氏が国土交通相に任命された。しかし中山氏は「失言3点セット」によって、直ちに辞任させられた。その失言の一つは、「日本は単一民族」国家であるというものだった。同様な事例は、それ以前に何人もあった。しかし中国は、中華民族として、単一民族国家であると、堂々と主張しているのである。この明白な事実に対して、中山氏を辞任に追い込んだ、日本の新聞を始めとしたメディアは、何の疑問も持たないらしい。
  つまり中国の「~族」や「少数民族」という表現は、極めて政治的な背景のある、究極の差別用語であり、中華民族主義のキーワードである。この問題については、『正論』10月号で楊海英氏が、『Hanada』11月号で石平氏が言及されている。私も本欄で2度ほど指摘したことがあるが、決定的に重要な事実
にもかかわらず一向に理解されないので、繰り返し取り上げることにする。

【プロフィル】酒井信彦
  昭和18年、川崎市生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。東京大学史料編纂所で『大日本史料』の編纂に従事。



2020.7.5-SankeiBize-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200705/mca2007050832001-n1.htm
対中制裁に慎重な政府…効果と反作用にらむ 香港国家安全法

  政府は「香港国家安全維持法」(国安法)を導入した中国に対し、1989年の天安門事件と同様の「遺憾」という強い表現で批判している。今後の香港情勢次第では表現をさらに強める可能性もあるが、天安門事件で行ったような対中制裁には極めて慎重だ。
  「香港における国家安全維持法の制定は遺憾であり、わが国の立場は中国側に繰り返し伝えている」
 菅義偉官房長官は3日の記者会見で、政府の姿勢をこう説明した。 政府はこれまで、中国が国安法制定の手続きを進めるにつれ、批判のトーンも段階的に引き上げてきた。中国の全国人民代表大会(全人代=国会に相当)が国安法の新設を決めた5月28日には、外務報道官談話で「深く憂慮している」と表明。日本が主導した6月18日の先進7カ国(G7)外相声明では「重大な懸念」を強調した。
  全人代常務委員会が国安法を成立させた6月30日には、茂木敏充外相が談話で「遺憾の意」を表明した。外交上の「遺憾」は、懸念よりも強い表現とされる。
  中国当局が民主化を求める学生らを武力鎮圧した1989年6月4日の天安門事件の発生後、日本政府は同日中に「憂慮に堪えない」との外務報道官談話を発表。さらに塩川正十郎官房長官(当時)が翌5日、「遺憾の意」を表明した。政府は今回の国安法を「虐殺だった天安門事件と違う」(外務省幹部)と捉えているが、それでも表現は同じ「遺憾」を使い、強い態度を示している。
  政府は天安門事件当時、中国への円借款を凍結する経済制裁を科したが、今回は同じように制裁を講じるのは容易ではない。中国の名目国内総生産(GDP)の規模は日本の約2・8倍(2018年)に膨らみ、日本にとって中国は最大の貿易相手国となったからだ。
  菅氏は今月3日の記者会見で、今後の政府の対応について「予断をもって述べることは控える」と述べるにとどめた。外務省幹部は、制裁を科した場合の中国の対抗措置も念頭に、「日本が傷つかない制裁は難しい」とさえ語る。
(原川貴郎)


2020.7.3-ZaqZaq by 夕刊フジ-https://www.zakzak.co.jp/soc/news/200703/pol2007030001-n1.html
自民、香港「国安法」に非難決議 習主席「国賓来日」の中止要請

  中国共産党政府による、香港への統制強化を目的とした「香港国家安全維持法」の施行を受けて、自民党は非難決議案をまとめた。すでに大量の逮捕者が出ていることについて「重大で深刻な憂慮」を表明し、日本政府に対しては、新型コロナウイルスの影響で延期となっている習近平国家主席の「国賓」来日の中止を要請する内容だ。
  自民党は3日午前、決議文を正式に決定し、中山泰秀外交部会長が同日午後、首相官邸を訪れ、菅義偉官房長官に提出する。
  自民党は昨年11月と今年5月、2度にわたって混乱する香港情勢を懸念する決議文を決定している。今回の非難決議では「懸念していた事態が現実のものとなった現在、この状況を傍観することはできない」と強調した。
  高度な自治を保障した「一国二制度」のもと、経済的に発展してきた香港の今後に関し、「香港における自由、人権、民主主義といった基本的価値が維持されるか疑念を抱かざるを得ない「国際金融センターとしての香港の地位にも影響が出かねない」と指摘。中国政府に対し、「国際社会との約束を守り、大国としての責任を自覚するよう強く求める」と訴えた。
  また、日本政府には在留邦人や企業の保護を要請。就労ビザの発給などにより、香港から脱出する人々への支援の検討を求めた


2020.6.6-Yahoo!!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/70c0f9accfc3e7c51fd3bfecd868de12847d51cd
習主席国賓来日、年内見送り 事実上の白紙

  日中両政府が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期した中国の習近平国家主席の国賓としての来日について、年内の実施を見送ることが5日、分かった。習氏の来日は来年以降も無期延期状態が継続するとみられ、事実上、白紙となる公算が大きい中国のコロナ対応や香港問題などへの強硬姿勢をめぐっては、米国をはじめ世界各国で批判が高まっており、政府高官は「習氏は来日できないし、来ないだろう」との見通しを明らかにした。
 日中両政府は今年3月、4月に予定した習氏の国賓来日の延期を発表し、「双方の都合の良い時期に行う」ことで再調整する方針を確認していた。だが、日程調整など具体的な動きはストップしている。  中国は、湖北省武漢市で発生した新型コロナへの初動対応の問題が批判されている上、香港への「国家安全法」の導入をめぐって、国際社会から「一国二制度を壊す動きだ」と厳しく非難されている。国内情勢も不安定化している。
 日本国内でも与野党を問わず批判があり、日本共産党の志位和夫委員長は声明で国家安全法を「人権抑圧を強化する試み」だと指弾。自民党外交部会も中国政府を非難する決議をまとめ、政府に習氏の国賓来日の再検討を促した。
 他方で、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺では先月上旬、操業中の日本漁船が中国当局の船に追尾される事案が発生した。接続水域では5日まで53日連続で、中国当局の船が確認された
 新型コロナをめぐる状況や国内外で強まる中国批判を踏まえ、政府は条件は整っていないと判断した。
 ただ、日本政府は「最も重要な二国間関係の一つ」として対中関係を重視している。日本側から習氏を招いた形をとっていることもあり、習氏の国賓来日に向け中国側と意思疎通を続ける体裁は保ちつつ、日中関係の発展や懸案事項の改善を図る方針とみられる。


2020.3.28-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20200328/7000019574.html
道教大教授 中国拘束で緊急声明

去年から連絡がとれなくなっている北海道教育大学の中国人の教授について、中国政府がスパイ容疑で拘束していると認めたことを受け、仲間の研究者などでつくるグループが27日、証拠の開示と一刻も早い解放を求める緊急声明を出しました。
  北海道教育大学で東アジアの国際政治史が専門の袁克勤教授は、去年5月に中国に一時帰国したあと、およそ10か月にわたって家族や大学側と連絡がとれない状態が続いています。中国外務省の報道官は26日、袁教授がスパイ犯罪に関わった疑いで取り調べを受けていることを明らかにし、拘束の事実を初めて認めました。
  これを受けて27日、仲間の研究者などでつくるグループが緊急声明を発表しました。
  声明では、中国政府に対して、▽袁教授がスパイ犯罪に関わったとする確かな証拠を示すとともに、▽弁護士の接見を認め、公の場で袁教授の発言の機会を設けるよう求めています。
そのうえで、「何の証拠開示もないまま起訴されれば、日中の学術交流だけでなく人的往来に壊滅的な打撃をもたらすことになるのではないかと深く懸念する」として、袁教授の一刻も早い解放と職場復帰を訴えています。
【教授の長男は】
中国外務省の報道官が26日、北海道教育大学の袁克勤教授を拘束していることを初めて認めたことについて、袁教授の長男の袁成驥さんがNHKの取材に対しコメントを出しました。
  この中で成驥さんは、「突然の中国当局からの発表に驚いています。父と連絡が一切、取れておらず、何が起きているのか全く把握できていません。いまは父の身の安全と健康状態がなによりも心配です」として、不安な心情を明らかにしました。
  そのうえで、「中国側の『父が容疑を認めた』と発表については、父が一体、何をしたのか、何の証拠をもとに判断が下されたのか理解できないことがあまりにも多く信じられません」とし、拘束されたいきさつに強い疑念を示しました。
  そして、「引き続き、私にできることは何でもやっていきたいと思っています。一日でも早く、父の解放と日本への帰任に向けて事態が進んでいくよう強く願っています」として、早期の解放を改めて訴えました。
【政府「コメント控える」】
北海道教育大学の中国人の教授を中国当局がスパイ容疑で拘束していると発表したことについて、西村官房副長官は27日、事態の推移を注視しているとしたうえで、「事柄の性質上、コメントは控えたい」と述べました。
  去年5月、中国に一時帰国したあと、およそ10か月にわたり家族や大学側と連絡がとれない状態が続いている北海道教育大学の袁克勤教授について、中国外務省は26日、スパイ容疑で拘束していることを認めました。
  これについて、西村官房副長官は27日の記者会見で、「袁教授は、長年にわたってわが国の大学で教職に就かれていると承知している。関心を持って注視しているが、事柄の性質上、コメントは控えたい」と述べました。


2020.3.5-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200305/k10012315911000.html
習主席の訪日延期 食品輸出再開協議の遅れ懸念

習近平国家主席の訪日延期に伴い、政府が中国に求めている日本産食品の輸出再開に向けた協議が遅れることも懸念されます。
  中国は福島第一原子力発電所の事故を受けて、福島県や宮城県など1都9県の食品について輸入を停止する規制を設けています。
  このうち、新潟県産のコメはおととし11月に規制が解除されましたが、ほかの都県についてはすべての食品の輸入停止が続けられています。
  政府は、中国に対して科学的な知見に基づき規制を撤廃するよう求めていて、習近平国家主席の訪日に合わせて協議を加速させたい考えでした。
  また、和牛などの牛肉についても中国への輸出再開に向けた政府間の手続きに影響が出る可能性があります。
  中国は去年、日本産牛肉の輸入禁止を解除し、現在は再開に向けて牛肉の処理施設の認定などの作業が進められています。
  新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、先月予定されていた中国の検疫担当者の来日がいったん延期されるなどスケジュールに遅れが出ていますが、農林水産省は習主席の訪日時期にかかわらず早期の輸出再開を目指すとしています。


2020.2.29-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/200229/plt2002290033-n1.html
【独自】習近平主席、来日延期へ 新型肺炎で環境整わず 秋以降が有力

日中両政府が、4月上旬で調整してきた中国の習近平国家主席の国賓としての来日を延期する検討を進めていることが29日、分かった。複数の日中外交筋が明らかにした。中国湖北省武漢市で発生した肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染拡大が、両国の国民生活に大きな影響を及ぼしていることを考慮し、来日の環境は整っていないと判断した。習氏の来日時期は事態の推移を見つつ改めて調整するが、東京五輪・パラリンピック後の秋以降が有力とみられる。
  習氏の国賓来日は昨年6月、安倍晋三首相が大阪市内で開いた日中首脳会談で「来年の桜の咲く頃、習氏を国賓として日本にお迎えし、日中関係を次の高みに引き上げたい」と直接呼びかけた。習氏もその場で「いいアイデアだ」と応じ、日中両政府は今年4月上旬の訪日実現に向けた準備を進めてきた。
  ただ、新型コロナウイルスの感染拡大で、中国は2月24日、3月5日に開幕予定だった重要政治日程である全国人民代表大会(全人代=国会)の延期を決定している。終息時期が見通せない中で外遊に出かければ、国内で批判を受ける可能性があるため、習氏が来日を先送りするとの観測が強まっていた。また、感染の広がりに伴い習氏の来日準備作業に大きな遅れが生じていたほか、日本側では与党からも国賓としての来日に反対意見が出ていた。
  首相は2月28日、首相官邸で中国の外交担当トップである楊潔(ようけつち)共産党政治局員と面会した際、「習主席の国賓訪問は日中両国関係にとり極めて重要だ」と述べた上で、「十分な成果をあげるために入念な準備を行わなければならない」と指摘した。来日時期よりも成果を重視する考えを強調することで、延期の方向を示唆したものとみられる。


2020.2.15-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200215/k10012287061000.html
日本郵便 中国向けマスクなど急増でチャーター便輸送開始

中国向けにマスクなどの郵便物が急増していることを受けて、日本郵便は15日から、独自にチャーターした貨物機での輸送を始めました。
  東京 江東区の東京国際郵便局では、15日夜に上海へ向かうチャーター機に乗せる郵便物の発送作業が急ピッチで行われ、空港へ運ぶトラックに次々と積み込まれていきました。
  日本郵便によりますと、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中国向けのマスクなどの郵便物が急増し、先月27日からの2週間に引き受けたEMS=国際スピード郵便の数は、去年の同じ時期の5倍にのぼるということです。
  その一方で、通常郵便物を運んでいる旅客便が減り、配送に大幅な遅れが出ていることから、民営化以降初めて独自に貨物機をチャーターすることになったものです。
  日本郵便の郵便・物流業務統括部の三苫倫理部長は「チャーター機や他国経由の輸送などの手段を使って、できるだけ速く多くの郵便物を届けることができるよう取り組んでいきたい」と話していました。
  日本郵便では2月中に6便をチャーターする計画ですが、中国国内でも物流の停滞が続いていて、配送の遅れは当分続くと見られます。


2020.2.12-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/200212/plt2002120049-n1.html
習近平氏の来日延期の見方強まる 春は困難 政府関係者

4月に予定している中国の習近平国家主席の国賓来日が延期されるとの見方が政府内で強まってきた。新型コロナウイルスの感染封じ込めが中国の最優先課題となり、日中間の事前の準備会合の日程が決まらないためだ。政府は「日本から延期を求めることは想定していない」(菅義偉(すが・よしひで)官房長官)と来日準備を進めるが、政府関係者の間でも中国側の事情で春の来日を困難視する声が広がっている。
   官邸関係者は12日、安倍晋三首相が「桜の咲く頃に」との表現で習氏を国賓として招いたことを念頭に「桜は見られないだろう」と述べ、習氏の春の来日は極めて厳しいとの見方を示した。今週に入って他の政府関係者らも同様の見方を示すようになった。
   中国政府は新型肺炎への対応を最優先にしており、その影響で習氏の来日に向けて日中両政府が2月下旬の開催を調整している日中経済パートナーシップ協議などの会合も「日程がセットできない状況」(外務省幹部)だという。国賓来日の詰めの協議のため2月下旬に予定する中国外交担当トップ、楊潔(よう・けつち)共産党政治局員の来日日程も依然固まらず、習氏の来日延期論の根拠の一つとなっている。


2020.2.4-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/life/news/200204/lif2002040039-n1.html
中国外交トップ・楊氏、2月下旬の来日調整 習氏国賓来日を左右

中国の外交担当トップである楊潔(よう・けつち)中国共産党政治局員が、今月下旬に来日する方向で日中両政府が調整していることが分かった。北村滋国家安全保障局長と会談し、4月上旬に予定する習近平国家主席の国賓来日に向け詰めの調整を行う。ただ、肺炎を引き起こす新型コロナウイルスに対処するため、習氏が来日を見送る可能性も指摘されている。楊氏の来日は、政府がこだわってきた春の国賓来日の有無を左右する重要なポイントになりそうだ。
 「影響があるとは聞いていない。予定通り準備を粛々と進めていきたい」
 菅義偉官房長官は4日の記者会見で、現時点では新型肺炎の問題が習氏来日に向けた調整に影響を与えていないと強調した。
 習氏を国賓として招くことには、中国が尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺海域で公船の活動を活発化させていることなどから、与野党に反対論がある。しかし、政府は「新時代の成熟した日中関係を構築」(首相)するために国賓来日を重視する姿勢を変えない。
 しかし、両政府が頭を悩ますのが、新型肺炎という予想外の懸念材料だ。中国内の死者は2002-03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)による中国本土での死者(349人)を超えた。SARSは収束に約8カ月間を要したが、新型肺炎は拡大の一途にある。
 中国外務省は1日、共同通信の取材に、新型肺炎の拡大や日本側の渡航制限などの対応は習氏の訪日計画に影響しないとの見解を示した。しかし、拓殖大学海外事情研究所の澁谷司教授は、結果的に来日が見送られる可能性に言及する。

 澁谷氏は「習指導部にとって目下の最重要課題は国内での感染の封じ込めだ。習氏は当面対応に追われ、とても外遊に出る余裕はないのではないか」と指摘。その上で「中国側はメンツがあるので、今の時点では『訪日計画に影響しない』と言わざるを得ないが、直前でのキャンセルは十分あり得る」と分析する。
 習氏の来日について、政府関係者は「楊氏が来たときの状況次第だ」と慎重な見方も示す。本来は習氏の露払い役として来日する楊氏がどう対応するのか注目される。
(原川貴郎)









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