花火・祭り問題-1



2023.05.12-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230512-DAWMHKJGLBIIRM53K4OG6DJV4I/
混雑予想の葵祭、見物客の安全どう守る 4年ぶりの行列実施で雑踏事故など警戒
(木下倫太朗)

  京都三大祭りの最初を飾る葵祭(15日)では、目玉行事の平安時代行列「路頭の儀」の4年ぶりの実施が決まり、多くの人出が予想される。そこで欠かせないのが見物客の安全確保。韓国・ソウルの梨泰院(イテウォン)では昨年10月、日本人2人を含む159人が死亡する雑踏事故が起きた。このため葵祭でも、警備態勢の強化に加え、古都で急増中の訪日外国人客(インバウンド)への対応が急務に。京都府警は日本語が分からない人の来訪も想定し、多言語翻訳が可能な拡声器も投入する

  平安装束を身にまとった約500人が京都御所から上賀茂神社までの約8キロを練り歩く路頭の儀には、例年約5万人が詰めかける。「過剰といわれるほどの警備態勢で事件事故を未然に防ぐ」。警戒にあたる京都府警幹部は力を込める。当日は現場に約450人の警察官を配置する。念頭にあるのが昨年のハロウィーン直前、ソウルで起きた悲劇だ。自然発生的に集まった若者らが狭い路地で次々と転倒、命を落とした。現地警察や行政の対応の不備も明らかになっている。
  府警幹部によると、雑踏警備の基本は、人流の一方通行化狭い場所での人流抑制広報活動-の3つ。
  特に葵祭のような行事では、警察官が見物客に「押さないでください」「ゆっくり動いてください」などとアナウンスする広報活動が鍵になる。「落ち着いて警察官の指示に従い、個々の判断で動かないことが被害を防ぐポイント」と府警幹部。観客の冷静な対応が不可欠と強調する。
 警の記録によると、これまでの葵祭で雑踏事故の発生はない。しかし不審物の発見や異臭発生などの突発的な事態が生じ、群衆がパニック状態に陥る懸念は払拭できない。
  言語の壁も無視できないリスク要因だ。新型コロナウイルス禍が落ち着いた京都には現在、数多くのインバウンドが訪れている。日本語が理解できないインバウンドが無理な行動に走らないように、府警は今回、日本語を英中韓の3言語に翻訳できる拡声器の導入を決めた。
  特定組織に属さず、単独テロを実行する「ローンオフェンダー」にも警戒を強めている。制服警察官による「見せる警備」や警察犬を使った不審物発見の態勢強化に加え、今春新設されたサイバーセンターは交流サイト(SNS)上に犯罪予告などがないか目を光らせている。
  昨年7月の安倍晋三元首相銃撃事件直後に開催された祇園祭では、不審者が刃物などを持つ可能性も踏まえ、警備にあたる警察官に防護服を着用させ、職務質問も徹底させた。同様の警戒は葵祭でも継続する。
  雑踏警備を統括する府警地域部の田川英隆部長(58)は「緊張感を持ち府警一丸となって、万全の態勢で警備に臨む」と語った。
(木下倫太朗)


2023.04.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230416-OU5SZGCN3JJRVGU2X7NOGGDYE4/
堺だんじり転倒 男性6人が重傷、「引き手100人以上、かなりの勢いに」と関係者

  16日午前9時ごろ、堺市南城山台の美多彌(みたみ)神社付近の交差点で「だんじりが倒れた。けが人が出ている」と119番があった。大阪府警南堺署や堺市消防局によると、横倒しになっただんじりに巻き込まれ、乗っていた10~40代の男性11人が搬送された。いずれも命に別条はないが、だんじりの屋根や側面に乗っていた6人が足の骨を折るなどの重傷。見物客などにけが人はなかった。

  同署などによると、だんじりに勢いをつけて交差点を回る「やりまわし」の際に事故が起きた。交差点を曲がった際に、バランスを崩してだんじりが左側に倒れそうになり、道路標識に衝突するなど傾いたまま走行。体勢を戻そうとしたところ、今度は右側に重心がかかり過ぎ、右側を下にする形で横倒しになった。
  神社関係者らによると、この日は、改修した地区のだんじりをお披露目するため、まず神社で「入魂式」という神事が行われた。式典後、午後4時ごろまで地区を曳行する予定だったが、出発直後に事故が発生した。
  地元自治会長で曳行責任者の久保崇さん(51)は「だんじりは通常、秋の祭りで曳行するので、この時期に引くのは珍しく、たくさん人が集まった。引き手の数も普段の倍以上の100人以上となり、だんじりにかなり勢いがついてしまった。けがをした人に申し訳ない」と話した。当時だんじりには40人くらいが乗り込み、右側にいた人が下敷きになった可能性があるという。
  現場は泉北高速鉄道光明池駅の東約1キロの住宅街。



2021.09.18-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/502ef75b945f656b064bc9767abe189a05adb36f
岸和田だんじり祭に人垣 「生活の一部」「感染心配」賛否交錯

  新型コロナウイルス緊急事態宣言発令されるなか大阪府岸和田市で18日、「岸和田だんじり祭」が実施された。運営団体や市は観覧自粛を呼びかけていたが、沿道には大勢の見物客が詰めかけた。「感染が拡大しないか心配」「だんじりは生活の一部」。かけ声やお囃子(はやし)の音色が響く街で、感染防止と伝統継承をめぐる声が交錯した。

  18日午後、南海岸和田駅前の交差点で、「ソーリャ、ソーリャ」のかけ声とともに、だんじりが勢いをつけて曲がった。見せ場の「やりまわし」だ。通行人から見えないよう紅白幕が張られていたが、周辺には多くの見物客が集まった。花壇に上ったり、幕の隙間から様子をうかがったりして難なく観覧できるからだ
   「伝統の行事なので、開催しないわけにはいかないと思う。例年より観客は少ないし、大きな声を出していないので問題はないだろう」。岸和田市に隣接する同府貝塚市から訪れた男性会社員(34)は理解を示す。 この日、一部では人垣ができるほど見物客が押し寄せた。飲酒しながら観覧する人たちもいて、運営団体が意図した「無観客」にはほど遠い。買い物で訪れて観覧客の様子を見た岸和田市の女性会社員(37)は「結局マナーが守られていない。たくさん人が集まってしまい、今後クラスター(感染者集団)が発生しないか心配だ」と話した。
■市内5町は曳行中止
  岸和田だんじり祭は市内中心部の22町が参加し、各町がだんじりを曳行(えいこう)する行事だ。コロナの感染拡大で、昨年は終戦直後の昭和20年以来、75年ぶりに曳行が自粛された。今年も5町が曳行の自粛を決めた。
  曳行を決めた町も揺れた。岸和田市本町町会の吉川和善会長(73)によると、今年の参加者は例年の半分以下。懸念の声は地元でも根強く、今月上旬には一部住民から中止を求める署名が手渡された。
  ただ「伝統継承のため」と参加を求める意見もあり、最終的には時間短縮での曳行を決断した。署名を提出した住民には、吉川会長がそれぞれの自宅を訪問し、理解を求めたという。
  同町の曳行責任者、阪祥男(さかまさお)さん(54)はこの日に向け、医療関係者らとともに感染防止策を練った。曳行参加者が集まる集会所では必ず熱を計測し、こまめに記録するようにした。不安が消えたわけではない。「本当は自粛すべきではないかとの思いもある」 伝統継承の重みをかみしめる人もいた。同町のだんじりを方向転換させる「三十人組」の組長、中口貴則さん(39)は「だんじりは生活の一部のようなもの。時間を短縮しても参加できるだけでありがたい」。 ■「参加なら取引停止」
  岸和田市役所には、開催前から中止を求める電話が殺到した。同市観光課に1日100件を超える電話があったこともある。
  担当者は「市外や府外からの電話もあった。祭りの開催はあくまで各町の判断と説明し、理解を求めている」と話す。 市内には重苦しい空気も漂った。

  自営業の40代男性は、仕事の取引先から「祭りに参加するなら取引を停止する」と迫られ、参加を断念した。「参加した場合、祭りの後は仕事を2週間休んでほしい」と告げられた医療従事者もいた。

  岸和田市にはだんじり祭を誇りにし、それを楽しみに1年を過ごす人も多い。見物しながらも複雑な思いを口にする男性(68)がいた。「参加者も大声を出しているし、飛沫(ひまつ)が飛ぶので心配だ。毎年楽しみにしているが、今年は中止の方がいいと思っていた」。異例の祭りは19日も行われる。
■「非常に残念」
  りんくう総合医療センターの倭(やまと)正也・感染症センター長は「ようやく感染者が減少傾向にあり、病床にも若干の余裕が生まれたこの段階で、大規模なイベントが開催されたことは非常に残念だ」と話す。一方、だんじりが神事や伝統行事であることには理解を示し、「参加後に少しでも(コロナの)疑わしい症状が出れば、感染拡大を防ぐためにもすぐに医療機関に行ってほしい」と求めた。(牛島要平、石橋明日佳)


2021.05.28-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/article/20210528-7RMRSODDE5JYJKKYMGYDMMMBHE/
第2部(5)阿波おどり、世界へ ライブ配信で魅力を拡散
(1)
  新型コロナウイルス禍で祭りに代表される地方の「伝統」が消滅の危機にある。感染を防ぐため大勢の人を集められないからで、地方の社会や経済の衰退につながることも懸念される。伝統の灯を絶やさない手段として模索され始めたのが「デジタルとの融合」だ。
  「あいよっ、あいよっ」。時折入る印象的な合いの手。スタジオに組まれた櫓(やぐら)に登った歌い手「音頭取り」の歌声と和太鼓、三味線に合わせ、浴衣や法被に身を包んだ男女5人が、両手を頭上で揺らし、ステップを踏んで踊り歩く-。

  昨年8月15日、動画でライブ配信された大阪府南西部・泉州地域の盆踊り「泉州音頭」の情景だ。時間は約25分間、踊ったのは泉州音頭を継承してきた「宝龍会」(事務局・大阪府貝塚市)。感染予防のためオンライン中継を取り入れた祭りの新形態だ
  「関東や東北の視聴者に届き応援のコメントや寄付までもらえた」。メンバーの上林修さん(55)は振り返る。
  昨年はコロナで練習に集まれず、毎年約20会場で出演していた祭りは全て中止となった。思いついたのはインターネットの活用。互いの自宅をビデオ会議システムでつなげて練習し、様子をツイッターなどの会員制交流サイト(SNS)で発信した。「SNSを通じていろいろな人からアドバイスをもらった。演奏や動画の質が上がった」。上林さんは笑顔をみせた。
世界への扉開く
  ライブ配信は、祭りの企画や運営を支援する東京の企業「オマツリジャパン」が手掛けた。コロナで中止された各地の祭りの踊りをライブ配信する「おうちでお祭り騒ぎ!オンライン夏祭り2020」を開き、宝龍会にも参加を呼びかけた。掲げたのは「祭り文化存続に向けた第一歩」だ。

  東京都内や各地のスタジオをオンラインでつなぎ、宝龍会を含む8団体が阿波おどり(徳島県)などを披露した。今もウェブ上にある動画は一定の人気を博し、視聴された回数は1万7千を超える。地域と切り離せない祭りは、それゆえ地域社会に閉じがちだったが、オンラインによって世界に開かれるという思わぬ結果を生み出したのだ。
  「祭りとデジタルの融合」はほかでも広がり始めている。例年25万人が訪れる岐阜県関市の「刃物まつり」は昨年10月、初めてオンラインで開催。「包丁を砥石(といし)の上に乗せます。角度は十円玉3枚分、15度くらい」。ウェブ上でベテラン研師(とぎし)が「包丁研ぎ講座」を提供した。
リアルに勝てるか
  オンラインを活用し始めたのは祭りだけでない。今年の成人式は市長のあいさつや新成人の誓いを動画配信するケースが相次いだ。
  地場の名産や伝統食をオンラインで体験できる取り組みも。約150年のワイン生産の歴史を持つ山梨県では昨年秋、現地の醸造所をめぐるイベントが相次ぎ中止。代わりに、県ワイン酒造協同組合が26の地元ワイナリーによるオンラインのイベントを開いた。
(2)
  参加者は好みのワイナリーのワインをあらかじめオンラインや酒店で購入。ワイナリーとビデオ会議システムでつながり、ワインを味わいながら、製造をめぐる説明を聞き醸造所内を見学した。参加者は全国から約350人に上った。
  オンラインの課題は物足りなさだ。「リアルでの開催に比べオンラインは熱気や感動で負ける」。オマツリジャパンの加藤優子代表(33)はこう認める。
  長所もある。「遠隔地から楽しめ、知らない祭りと出合える。現地に行ってみたいと思ってもらえるきっかけになる」。加藤代表はこう指摘する。
  世界へ開いたネットで地域の魅力を拡散したい人を増やせば、コロナ後にコロナ前を超えるにぎわいを生むのは不可能ではない。
  新型コロナは人の流れを大きく変え、見たことのない姿の社会へ日本人を連れて行こうとしている。しなやかに対応できるか、日本人の知恵が試されている。
この連載は岡田美月、岡本祐大、黒川信雄、田村慶子、山口暢彦、山本考志が担当しました。


2020.8.13-Yahoo!Japanニュース(メーテレ)-https://news.yahoo.co.jp/articles/42d322287891f715dc02e608e3002e193125b069
名古屋で約500発の「サプライズ花火」打ち上げ まつりの花火が中止になった熱田区で

  11日夜、名古屋市内で事前告知をしないサプライズイベントとして、約500発の花火が打ち上げられました。  11日午後8時からの約15分間、名古屋市熱田区にある名古屋国際会議場の広場から、約500発の花火が打ち上げられました
  熱田区では、毎年6月の「熱田まつり」の花火が、新型コロナウイルスの影響で中止になっていて、地元の団体が、医療従事者や市民を励まそうと今回の花火を企画しました。
   「今年はコロナで夏は花火も何も見られないと思っていたけど良かった。やっぱり1年に1回は花火見ないとね」(花火を見た人)  打ち上げは人の密集を避けるため事前告知はしませんでしたが、会場近くの堀川沿いでは、散歩の途中で花火に気付いた人などが足を止めサプライズを楽しんでいました。


2020.7.1-恵比寿映像祭-https://www.yebizo.com/jp/program/detail/2020-07-01
ハナビリウム-360度全方位の映像体験

  
日本の夏の風物詩である花火を、季節を超えて、まるで星空を見上げるように鑑賞する。江戸時代から400年以上をかけて積み重ねられてきた花火の歴史と技術を伝える、花火界初のフルドーム教育映像作品。
  主人公ヒバナを軸に、実写映像とCGアニメーションによって、花火の物語が紐解かれる。第12回恵比寿映像祭では、プラネタリウム用に制作されたハナビリウムを、屋外ドームで特別上映する。
  日本の代表的な打ち上げ花火のみならず、全天周映像用に設計された360度全方位から5,000発が打ちあがる最先端の演出花火 <hanabi-rium360®>の実写は、保安上の理由から、花火師以外は決して入ることができない「花火の真下」からの視点をとらえ、全く新しい映像体験を可能にする。
  時代を経て育まれた命の火が一瞬を刻む、花火の物語にぜひ耳をかたむけてほしい。
 《ハナビリウム》「ハナビリウム」制作チーム
2019/25分/4Kドームシアター/5.1chサラウンド


2020.6.20-メーテレ(NAGOYA TV)-https://www.nagoyatv.com/news/?id=001527
コロナ収束願い愛知・幸田町で花火50発が打ち上がる

  新型コロナウイルスの収束などを願い、愛知県幸田町で花火が上がりました
  21日午後8時ごろ、愛知県幸田町で50発の花火がおよそ5分間にわたり打ち上げられました。
  花火は、愛知県岡崎市の花火業者のファンクラブが資金を出し合い企画したもので新型コロナウイルスの収束を願うとともに医療従事者への感謝の気持ちが込められています。
  花火を見た人たちは夜空に打ちあがった色とりどりの花火に魅了されていました。







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