北朝鮮-1
2023.09.28-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230928-WFJZQXRAJZJCVCSHERUJTHV5EU/
北朝鮮が「核戦力高度化」を憲法に明記 金正恩氏、日米韓協力が「最大の脅威」
【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の朝鮮中央通信は28日、国会に当たる最高人民会議が26、27両日に平壌で開かれ、
「責任ある核保有国として核戦力の発展を高度化する」との内容を盛り込む憲法の修正が行われたと伝えた。
金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が会議で演説し、核戦力増産を急ぐとともに核攻撃手段の多種化を実現させ、軍への実戦配備を進めるよう指示した。
北朝鮮は2012年に憲法に「核保有国」と明記。昨年9月の最高人民会議では核兵器の使用条件などを定めた法令を採択した。今回、
憲法に「国の生存権と発展権を保証し、戦争を抑止するため」などと記し、
国家の基本路線として核兵器開発を正当化させることで、
核を体制を守る柱にする立場を明確化した。
金氏は演説で、
米国が日韓との「三角軍事同盟体系」の樹立を本格化させ、
「戦争と侵略の根源である『アジア版NATO(北大西洋条約機構)』」を出現させようとしていると指摘し、「これが最大の脅威だ」と主張した。その上で、
米国の核が存在する限り、北朝鮮の「核保有国の地位を絶対に変えたり、譲歩したりしてはならず、核戦力をさらに強化していくべきだ」と強調した。
金氏は「米国や西側の覇権戦略に反旗を翻す国家との連帯をより一層強化する」とも述べた。金氏は今月、ロシアを訪問してプーチン大統領と会談。米国との対抗や軍備増強に向けてロシアという後ろ盾を得たことで自信を深めたようだ。
今後、
核兵器開発の加速や弾道ミサイルの発射など軍事的行動で日米韓との対決姿勢を一層鮮明にしていくとみられる。
2023.09.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230925-QWZGSMJXHROCZNTSWXOESY2BNM/
アジア大会での北朝鮮国旗掲揚が物議 「違反」報道も
【ソウル=桜井紀雄】中国で開催中の杭州アジア大会で、
北朝鮮の国旗が公然と掲げられていることが物議を醸している。開会式で北朝鮮選手団が国旗を掲げて入場したほか、各競技の応援席でも国旗がはためいている。
米政府系メディアや韓国メディアは、北朝鮮の国旗掲揚を禁じた世界反ドーピング機関(WADA)の措置に違反していると問題視して報じている。
WADAは2021年10月に北朝鮮のドーピング検査所の態勢が国際基準を満たしていないとして、是正されるまで五輪とパラリンピックを除く大会での国旗掲揚はできないと発表した。北朝鮮は新型コロナウイルス対策を理由に20年初めから今夏まで出入国を厳しく制限。
WADAは北朝鮮国内を視察するといった是正確認ができなかった。
今年8月にカザフスタンで行われたテコンドーの世界選手権では、北朝鮮を含む全ての参加国の国旗が掲揚されなかったという。ところが、北朝鮮にとって5年ぶりの国際総合大会への参加となった今大会では、今月22日の選手村への入村式で北朝鮮国旗が掲揚され、23日の開会式でも選手団が国旗を手に入場。競技会場でも国旗を掲げる女性応援団の姿が見られる。
大会を主管するアジア・オリンピック評議会(OCA)は北朝鮮国旗問題についてWADAと協議中とする一方、十分に是正確認ができないコロナ禍期間だったという事情も酌むべきだとの立場を示す。
韓国では、中国側が北朝鮮との深い結びつきから事実上、掲揚に目をつむっているのではとの見方も出ている。
2023.09.18-朝日新聞-https://www.asahi.com/articles/ASR9H043HR9GUHBI02V.html
金正恩氏、ロシアから帰国へ 最終日はイルカショー楽しむ
ロシア極東を訪問していた
北朝鮮の金正恩総書記が17日、ウラジオストク郊外の駅を特別列車で出発し、一連の日程を終えて帰国の途につきました。
金氏は同日、ウラジオストクにある極東連邦大学を訪問。その後、水族館でセイウチやシロイルカのショーなどを楽しみました。この日もロシア側からは、コズロフ天然資源環境相や沿海地方のコジェミャコ知事が同行。最後まで金氏を手厚くもてなしました。
一方、ロシアによる
ウクライナ侵攻をめぐり、
英国防省は同日、ロシア軍がウクライナ軍の反転攻勢に備え、中南部ザポリージャ州の要衝トクマクの防衛を強化している模様だ、とする分析を公表しています。
2023.09.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230916-CSHYEP53AVLXDBX6EZA4L2LZIQ/
正恩氏「露航空技術に敬意」 露太平洋艦隊を視察へ
【ソウル=時吉達也】朝鮮中央通信は
16日、ロシア極東を訪問中の北朝鮮の朝鮮労働党総書記が
15日の戦闘機製造工場の視察で、
ロシアの航空技術が「外部の潜在的脅威を圧倒し、急速な発展を遂げていることに対し、心からの敬意を表した」と伝えた。
正恩氏は製造工場の訪問録にも「ロシア航空技術の急進な発展」を体感したと記した。党機関紙労働新聞は16日の紙面で、正恩氏が戦闘機内に乗り込み説明を受ける場面など数十枚の写真を掲載し、大々的に視察を報じた。
正恩氏は16日、専用列車で極東の中心都市ウラジオストクに移動し、ロシア海軍の太平洋艦隊を視察する予定。ショイグ露国防相が同行するとみられる。
2023.09.13-REUTERS-https://jp.reuters.com/world/us/WE5UXWQNCFPTRFKT53KYSJ3AHQ-2023-09-13/
プーチン氏、北朝鮮の人工衛星開発支援を表明 金氏と対面
[ウラジオストク(ロシア) 13日 ロイター] -
ロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は13日、
ロシア極東のボストーチヌイ宇宙基地で対面した。
プーチン氏は「お会いできてうれしい」と述べ、金氏と約40秒間握手を交わした。
金氏は通訳を通じ、ロシアへの招待と温かい歓迎に謝意を示した。プーチン大統領は北朝鮮の人工衛星開発を支援するかと記者から質問され、「そのためにわれわれはここにいる。
(金正恩氏は)ロケット技術に大きな関心を示しており、宇宙開発も進めようとしている」と語った。
兵器取引についても協議するかとの質問には、全ての課題を議論すると答えた。
プーチン氏はボストーチヌイ宇宙基地を金氏に案内し、「ここがわれわれの新しい宇宙基地だ」と述べた。北朝鮮の建国75周年など、一連の記念日も祝福した。
ロシアメディアによると、プーチン氏はロシアの新たなロケット「アンガラ」を組み立てている建物を案内。金氏は多くの質問をプーチン氏にしたという。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は、プーチン氏が武器供給について話し合うのかとの質問に
「われわれは隣国として、公表や発表の対象とはならないセンシティブな分野で協力を実行している。これは隣国にとって極めて自然なことだ」と述べた。
2023.09.12-読売新聞-https://www.yomiuri.co.jp/world/20230912-OYT1T50261/
[深層NEWS]北朝鮮から武器や弾薬をロシアに供与、1週間程度でウクライナ侵略の前線に
慶応大の礒崎敦仁教授と防衛省防衛研究所の長谷川雄之研究員が12日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、
金正恩 朝鮮労働党総書記の訪露について議論した。
正恩氏に、軍需工業や宇宙開発を担当する幹部が随行していることについて礒崎氏は
「軍事協力をロシアと深めたいという思いが非常に強い」と分析した。
長谷川氏は、7月27日の朝鮮戦争休戦70年に合わせて
訪朝したセルゲイ・ショイグ露国防相が、露朝首脳会談に同席することについて「7月からの連続で今回の会談を捉えるべきで、両国の武器の輸出入という意味でクローズアップされる可能性がある」と指摘した。
長谷川氏は、北朝鮮が武器、弾薬をロシアに供与した場合、ウクライナ侵略の前線に届くまで
「最短でも1週間程度」かかると見積もった。ロシアが軍需工場を
「24時間態勢で操業」することを目指していると指摘した上で
「今後、戦争が3、4年続く可能性があり、北朝鮮の生産力にロシアが期待を示しているということかもしれない」と分析した。
長谷川氏は、前回2019年4月に露朝首脳会談が行われた当時と現在の世界情勢を比較した。「4年前は米欧との対立はここまで深刻ではなく、北朝鮮の国力を
鑑 みて(ロシアは)上から目線で接していた」と述べ、
ウクライナ侵略を機に露朝関係が変化したとの見方を示した。
2023.09.12-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20230912/k00/00m/030/011000c
金正恩氏、ロシア到着 プーチン氏と会談へ コロナ後初の外国訪問
【ソウル日下部元美】
国営ロシア通信は12日朝(日本時間同日午前)、
北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記が乗った列車がすでにロシアに到着し、極東沿海地方を通って北へ向かっていると伝えた。近く
プーチン露大統領と会談するとみられる。露大統領府は11日、金氏が「近く公式訪問する」と発表していた。
北朝鮮が新型コロナウイルス対策で2020年1月に国境を封鎖して以降、金氏が外国を訪問するのは初めて。
北朝鮮国営の朝鮮中央通信は11日、金氏がロシアでプーチン氏との会談を予定していると伝えた。場所や日時は明らかにしていない。金氏をめぐっては、プーチン氏が13日までロシアの極東ウラジオストクで開催される国際経済会議「東方経済フォーラム」に出席するのに合わせて訪露するとの見方が出ており、両氏の会談は同地で実施される可能性がある。
両氏が会談すれば、
19年4月にウラジオストクで会談して以来4年5カ月ぶり。ロシアによるウクライナ侵攻以降、国際社会で共に孤立する北朝鮮とロシアは連携を深めてきた。北朝鮮のロシアに対する武器供与など軍事協力が拡大する可能性があり、日米韓は警戒を強めている。
韓国メディアによると、金氏は10日午後に北朝鮮の首都・平壌を出発し、北東の国境に向けて移動した。19年のウラジオストクでの露朝首脳会談の際も列車で移動した。
【ソウル日下部元美】
2023.09.05-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20230905/k00/00m/030/240000c
金正恩氏の娘「ジュエ」氏、党機関紙に多数登場 忠誠を誘う目的か
【ソウル日下部元美】
韓国統一省は5日、
金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記の娘で「金ジュエ」氏とみられる人物が、
党機関紙「労働新聞」に過去に15回登場し、8割が軍事分野の報道だったと明らかにした。
統一省の資料によると、報道写真でジュエ氏が写ったものは全部で107枚あり、うち
75%でジュエ氏は金氏のそばにいたという。同省はジュエ氏の
登場は「軍事での実績を誇示し、軍への忠誠を誘う目的」とみている。
ジュエ氏は2022年11月、
金氏が大陸間弾道ミサイル「火星17」の発射を現地指導した際に李雪主夫人と共に姿が初めて公開された。直近は、金氏が8月に海軍司令部を訪れた時で、約3カ月ぶりに動向が伝えられた。
聯合ニュースによると、統一省は、ジュエ氏が国防相など高位幹部よりも前を歩いたことや、座ったジュエ氏の目の前に金氏の演説文と推定されるものが置かれたことに注目。ジュエ氏に対する「儀典や規範を作っていく段階」と分析したという。
一方、韓国の情報機関、国家情報院は4日の国会の委員会で、
北朝鮮は男性継承を重視しており「ジュエ氏を後継者と判断するのは性急だ」と報告した。ジュエ氏を軍事的な行事などに同行させることで、軍事の発展が未来の世代のためだとアピールする意図もあるとの見方もある。
【ソウル日下部元美】
2023.09.03-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230903-3YWKOINWHJIEFJTIJPBLXFDWJI/
<独自>最側近の汚職実態判明、金正恩氏のアキレス腱に
【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮で金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の
最側近らが不正蓄財や収賄の疑いを持たれるなど、深刻化する汚職の実態が明らかになった。北朝鮮元外交官の高英煥(コ・ヨンファン)氏が実態をリポートにまとめ、産経新聞に寄せた。住民の不信感や反発も高まっているといい、「不正腐敗との闘い」を優先課題に掲げる正恩氏にとって政権基盤を揺るがすアキレス腱(けん)となる可能性がある。
高氏は韓国統一相直属の諮問委員を務め、韓国政府の対北政策にも影響力がある。最近脱北した党や朝鮮人民軍の幹部らの証言を基に最新状況を分析した。
それによると、
不正疑惑で際立っているのが、女性の玄松月(ヒョン・ソンウォル)党宣伝扇動部副部長と李善権(リ・ソングォン)党統一戦線部長という
正恩氏の側近2人だ。
特に、玄氏は正恩氏の海外留学時代から国際電話でやり取りできるほど親密な関係で、正恩氏の秘書役も担ってきた最側近として知られる。人気歌手出身で2018年の平昌(ピョンチャン)冬季五輪では北朝鮮芸術団を率いて訪韓した。
証言によると、
玄氏は裏で貿易会社を運営し、私的に外貨を蓄財。大学の同窓生や歌手時代の同僚らの不祥事をもみ消して賄賂を受け取ってきたともされる。ただ、正恩氏との特別な関係から不正を調べる党規律調査部も黙認状態だという。
軍出身で前外相の李氏は、長く韓国などとの交渉役を担い、国内外の事情に明るい。親族や友人の家族が条件の良い職に就けるよう口利きし、見返りに外貨を得て私財を蓄えているという。
平壌や東部、元山(ウォンサン)などの都市を管轄する党幹部の汚職も横行。立地条件などが良い住宅を割り当てる権利が3000米ドル(約44万円)以上の賄賂で公然と取引されている。
金日成(イルソン)総合大や金策(キムチェク)工業総合大といった一流大学への入学も賄賂の多寡で決まるとされる。党や軍の幹部が子供を入学させるために1000~2000ドルの賄賂を大学教授に贈り、教授らは入試結果の捏造(ねつぞう)に手を染めている。
軍を監視する軍総政治局の幹部も、別の党・軍の幹部から1000ドル以上の賄賂を受け取り、
子供の兵役から入党、一流大入学まで斡旋(あっせん)。正恩氏の警護を担う護衛司令部の将校さえ、賄賂を受け取って職の口利きをしているのが実態だという。
北朝鮮で最高の栄誉とされる
「共和国英雄」の称号を持つ軍需部門の最高級幹部にも収賄疑惑があり、周囲から
「共和国英雄が蓄財に走るとは」と嘆く声が漏れているという。長引く経済難の中、住民は幹部の不正に一層敏感になっているとされる。
住民らの不満の蓄積は体制基盤を揺るがしかねない。正恩氏は「不正腐敗との闘い」を訴え、21年には幹部の不正を摘発する規律調査部を創設。首相や党の要職を務めた金才竜(ジェリョン)氏を規律部門を統括する党書記に据えた。だが、目に見えた成果が上がらず、今年6月の党中央委員会総会では才竜氏の責任が厳しく追及された。
高氏は、正恩氏が核兵器開発に没頭している間に側近までが蓄財に走っている現状について「国が奈落の底に引きずり込まれているようだ」と述べ、事態の深刻さを指摘している。
2023.08.31-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230831-GT7IGPUDTVP6NN7XY5PYKGRY2M/
北が短距離弾道弾2発 EEZ外に落下 米爆撃機に対抗か
【ソウル=時吉達也】韓国軍合同参謀本部は31日、
北朝鮮が30日午後11時40分ごろと同50分ごろ、首都平壌郊外の順安(スナン)付近から日本海に向け短距離弾道ミサイル2発を発射したと明らかにした。約360キロ飛行し、防衛省関係者によると、日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下した。
米韓は21~31日の日程で、大規模合同軍事演習「乙支フリーダムシールド(自由の盾)」を実施。30日には米軍の戦略爆撃機B1Bが朝鮮半島周辺に展開し、米韓両空軍の戦闘機と合同訓練を行った。日米も米空軍爆撃機2機と空自戦闘機計12機が共同訓練を実施しており、
こうした動きに対抗したとみられる。
北朝鮮が弾道ミサイル技術を用いた飛翔体を発射するのは、「軍事偵察衛星」を発射したが打ち上げに失敗した今月24日以来。7月24日深夜にも、今回と同様に短距離弾道ミサイル2発を発射していた。
2023.08.24-NHKNEWSWEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230824/k10014172271000.html
【詳細】北朝鮮 “偵察衛星打ち上げ失敗 10月に3回目行う”
防衛省によりますと、
24日午前4時前、北朝鮮から弾道ミサイル技術を用いたものが発射され、
複数に分離したあと日本のEEZ=排他的経済水域の外側の3つの海域に落下しました。
防衛省は、
北朝鮮が衛星の打ち上げを試みたものの地球周回軌道への投入は確認されておらず、
打ち上げに失敗したとみられるとしています。
随時更新でお伝えしています。
アメリカ国務省「真剣で持続的な外交に取り組むべき」
アメリカ国務省の報道担当者は23日、声明で
「北朝鮮の弾道ミサイル技術を使った発射はいかなるものも国連安全保障理事会の複数の決議に違反している」と非難しました。その上で「われわれは北朝鮮との対話を前提条件なしで望んでいることを明確にしてきた。北朝鮮はこれ以上の威嚇的な行動をやめ、真剣で持続的な外交に取り組むべきだ」としています。
09:30すぎ 岸田首相「失敗だと受け止めている」
岸田総理大臣は、24日午前9時半すぎに改めて総理大臣官邸に入る際に記者団に対し「引き続き分析中ではあるが、現状、さまざまな情報を総合的に勘案すると、今回の発射で地球周回軌道への投入は確認されておらず、そうであれば失敗だと受け止めている」と述べました。
その上で「いずれにしてもこうした行為は国連安保理決議違反であり、すでに厳重に抗議している。事態を受けて引き続き情報収集や警戒監視に努めていかなければならないと思っているし、先日の日米韓首脳会合を受けて、これまで以上に緊密に連携していく」と述べました。
08:30 沖縄県 「これまでのところ被害の情報なし」
北朝鮮から弾道ミサイル技術を用いたものが発射され、沖縄本島と宮古島の間の上空を通過したことを受けて、沖縄県は24日午前、危機管理対策本部会議を開きました。会議は午前8時半から始まり、これまでのところ県や県警察本部に被害の情報は寄せられていないことなどが報告されました。その上で、引き続き情報収集を続けることが確認されました。
玉城知事は「沖縄上空を通過するなど、県民に大きな不安を与えたことは大変遺憾と言わざるをえない。国、市町村と緊密に連携し、県民の安全・安心の確保に全力で努めていく」と述べました。
日米韓高官が電話協議
北朝鮮が弾道ミサイル技術を使用したものを発射したことを受けて、外務省の鯰アジア大洋州局長は、アメリカ国務省のソン・キム北朝鮮担当特別代表、韓国外務省のキム・ゴン(金健)朝鮮半島平和交渉本部長と電話協議を行いました。
この中で3氏は、発射を強く非難し、前例のない頻度と新たな方法で発射を行っていることは、地域の安全保障にとって差し迫った脅威で、国際社会に対する明白かつ深刻な挑戦だという認識を共有しました。その上で、先週、アメリカのキャンプ・デービッド山荘で行われた日米韓首脳会談の成果も踏まえ、国連安保理決議に沿った北朝鮮の完全な非核化に向けて、地域の抑止力の強化や国連安全保障理事会での対応などについて、日米韓3か国で緊密に連携することを改めて確認しました。
08:16 防衛省「打ち上げ失敗とみられる」
防衛省は「詳細については分析中だが、現時点までに得られている情報を総合的に勘案すると、北朝鮮は今回の発射で衛星の打ち上げを試みたが地球周回軌道への衛星の投入は確認されておらず、衛星打ち上げに失敗したとみられる」と発表しました。
08:00前 沖縄県 玉城知事「遺憾と言わざるを得ない」
沖縄県の玉城知事は午前8時前に県庁に登庁した際、記者団の取材に対し現時点で関係機関から被害の情報は入っていないとしたうえで、午前8時半から危機管理対策本部の会議を開き改めて情報を確認する考えを示しました。
今回の発射について玉城知事は「国連の安全保障理事会でも勧告されているとおり、いかなるミサイル技術をもってしても発射すべきではないとされていたが、その状況ではなかったことについては遺憾と言わざるを得ない」と述べました。
朝鮮中央通信 “偵察衛星打ち上げ 失敗”
北朝鮮国営の朝鮮中央通信は、国家宇宙開発局が北西部トンチャンリにある「ソヘ衛星発射場」で、
24日明け方に軍事偵察衛星「マルリギョン1号」を新型ロケット「チョルリマ1型」で打ち上げたものの、
失敗したと伝えました。
ロケットの1段目と2段目は正常に飛行したものの、3段目で非常爆発システムにエラーが発生したということです。ただ、エンジンの信頼性に大きな問題はないと強調していて原因を短期間のうちに徹底的に究明し、対策を講じた上で、
ことし10月に3回目の打ち上げを行うとしています。
北朝鮮では、10月10日に朝鮮労働党の創立記念日を控えていて、国威発揚も念頭に打ち上げに向けた準備を急ぐものとみられます。
北朝鮮はことし5月に軍事偵察衛星を初めて打ち上げたものの、2段目のエンジンの異常で推力を失い、朝鮮半島西側の黄海に墜落したと発表し、可及的速やかに2回目の打ち上げを行うと強調していました。
韓国軍 失敗したという見方明らかに
韓国軍の合同参謀本部は、北朝鮮がロケットと主張する1発を午前3時50分ごろ、北西部のトンチャンリ付近から南方向に発射して、失敗したという見方を明らかにしました。
韓国 緊急のNSC開催
韓国大統領府は、午前6時に緊急のNSC=国家安全保障会議を開いたと発表しました。NSCでは、今回の発射が弾道ミサイル技術を用いた北朝鮮のいかなる発射も禁止する国連安保理決議の重大な違反だとして、強く非難しました。そして、北朝鮮に相応の代価を払わせるとした上で、北朝鮮によるハッキングや海上の密輸などの違法行為を防ぐために、日米韓3か国や国際社会との協力を強化していくと強調しました。
ユン・ソンニョル大統領は会議の結果について報告を受け、今回の発射に関する分析結果をアメリカや日本と共有し、北朝鮮によるさらなる挑発に徹底して備えるよう指示したということです。
06:50 全日空と日本航空 通常運航
那覇空港を出発する便は、24日朝から通常どおり運航を始めました。全日空と日本航空では、那覇空港を発着する便は通常どおりの運航を予定しているということです。
06:30 沖縄県 被害情報 確認されず
沖縄県によりますと、午前6時半現在、被害や落下物の情報は確認されていないということです。
松野官房長官 2回目の臨時記者会見
松野官房長官は2回目の臨時の記者会見で「国民に対しては、Jアラートなどにより発射情報と通過情報を伝達するとともに、付近を航行する航空機や船舶への情報提供を行った。現時点でわが国領域への落下を含め、被害報告などの情報は確認されていない」と述べました。その上で「政府としては引き続き、わが国の領域や付近の落下物の有無などについて、関係機関を通じて確認作業を実施しているところだ」と述べました。一方で「破壊措置については実施していない」と述べました。
そのうえで、「高い頻度で続く一連の挑発行動に加え、今般、再び日本列島上空を通過する形での発射が行われたことは、わが国の安全保障にとって、いっそう重大かつ差し迫った脅威であるとともに、地域および国際社会の平和と安全を脅かすもので、国際社会全体にとっての深刻な挑戦だ」と述べました。そして、松野官房長官は「発射が衛星打ち上げを目的とするものであったとしても、北朝鮮による弾道ミサイル技術を使用した、いかなる発射も禁止している関連の安保理決議に違反し、国民の安全に関わる重大な問題だ。繰り返し中止を求めてきたにもかかわらず北朝鮮が行った、日本列島上空を通過する形での発射は、極めて問題のある行為だ。政府としてはただちに北京の大使館ルートを通じ、北朝鮮に対して厳重に抗議し、最も強いことばで非難した」と述べました。
また、北朝鮮国営の朝鮮中央通信が偵察衛星を打ち上げたものの失敗したと伝えたことについて「北朝鮮からの報道は承知しているが、現在、防衛省において分析中だ」と述べました。
今後については、「北朝鮮は一貫して核・ミサイル能力を強化していく姿勢を示しており、今後も各種ミサイルの発射や核実験の実施などさらなる挑発行為に出てくる可能性があると考えられる。政府としては引き続きアメリカ、韓国などとも緊密に連携しながら必要な情報の収集、分析および警戒監視に全力を挙げていく考えだ」と述べました。
06:00ごろ 外務省幹部「北朝鮮に抗議した」
外務省幹部は午前6時ごろ、記者団に対し、発射を受けて「北朝鮮に抗議した」と述べました。
06:00前 岸田首相 総理大臣官邸から公邸へ
岸田総理大臣は午前6時前、総理大臣官邸を出て隣接する総理大臣公邸に入りました。その際、記者団に対し「このあと松野官房長官から詳しい話をする」と述べました。
防衛省 いずれもEEZ外に落下
防衛省によりますと、北朝鮮から発射された弾道ミサイル技術を用いたものは複数に分離したあと、
▽午前3時58分ごろ朝鮮半島の西およそ300キロの黄海に、
▽3時59分ごろ朝鮮半島の南西およそ350キロの東シナ海に落下したと推定されています。そして
▽4時ごろ沖縄本島と宮古島の間の上空を通過し、
4時5分ごろフィリピンの東およそ600キロの太平洋に落下したとみられるということです。
落下したのはいずれも日本のEEZ=排他的経済水域の外側で、北朝鮮が落下物のおそれがある地域として示している3つの海域の外側だということです。防衛省は何らかの物体が宇宙空間に投入されたかどうかなど引き続き、分析を進めています。
政府 NSCが終了
政府は、北朝鮮による今回の発射を受けて、午前5時38分からおよそ20分間、総理大臣官邸で岸田総理大臣をはじめ林外務大臣、浜田防衛大臣ら関係閣僚が出席して、NSC=国家安全保障会議の4大臣会合を開きました。安全の確認をはじめ、これまでに入っている情報を分析するとともに、今後の対応などを協議したものとみられます。
05:38 政府 NSCを開催
政府は、北朝鮮による今回の発射を受けて、午前5時38分から総理大臣官邸で岸田総理大臣をはじめ林外務大臣、浜田防衛大臣ら関係閣僚が出席して、NSC=国家安全保障会議の4大臣会合を開いています。安全の確認をはじめ、これまでに入っている情報を分析するとともに、今後の対応などを協議しているものとみられます。
05:29 国土交通省 航空機に被害情報なし
国土交通省によりますと、北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射されたという情報を受けて確認を進めたところ、これまでに、日本周辺の空域を飛行する航空機や国内の空港に被害の情報はないということです。国土交通省では、航空機に情報を伝えて注意を呼びかけていました。
05:15ごろ 岸田首相「衛星かどうか分析中」
岸田総理大臣は、午前5時15分ごろ、総理大臣官邸に入る際、記者団に対し「本日、北朝鮮が弾道ミサイル技術を使用した発射を行った。現時点において被害報告などの情報は確認されていない。衛星かどうかについてもいま分析中で、これから詳細の報告を受ける」と述べました。
05:09 海上保安庁 船舶への被害の情報なし
北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射されたとみられることを受け、海上保安庁が日本周辺の海域で被害などの確認を進めていますが、これまでのところ、日本に関係する船舶への被害の情報は入っていないということです。
韓国軍 “北朝鮮が午前3時50分 トンチャンリ付近から発射”
韓国軍の合同参謀本部は、北朝鮮がロケットと主張する1発を午前3時50分ごろ、北西部のトンチャンリ付近から南方向に発射したと発表しました。
松野官房長官 臨時の記者会見
松野官房長官は臨時の記者会見で「北朝鮮情勢に関する官邸対策室で情報を集約するとともに、緊急参集チームを招集し協議を行っている。速やかにJアラートやエムネットを活用して国民への情報提供を行い、付近を航行する航空機や船舶への情報提供を行ったところ、現時点で被害報告などの情報は確認されていない」と述べました。そのうえで、「北朝鮮が、本日午前3時51分ごろ、北西部沿岸地域のトンチャンリ地区から南方向に弾道ミサイル技術を使用した発射を強行した。詳細は分析中だが、発射された1発は沖縄県付近の上空を太平洋へと通過したと推定される。岸田総理大臣にはただちに報告を行い、落下物などによる被害の有無の確認、情報収集・分析の徹底、関係国との連携などの指示があった」と述べました。
また、松野官房長官は臨時の記者会見で「政府としては国連安保理の場を含め、アメリカや韓国など、国際社会と連携して対応するとともに国民の生命と財産を守り抜くため、引き続き情報の収集・分析および警戒監視に全力を挙げていく」と述べました。そして、「いかなる発射も禁止している関連の国連の安保理決議に違反し、国民の安全に関わる重大な問題だ。発射について繰り返し中止を求めてきたにもかかわらず、北朝鮮が行った今回の発射は、 航空機や船舶はもとより住民の安全確保の観点からも極めて問題のある行為だ。北朝鮮に対し厳重に抗議し、最も強い表現で非難する」と述べました。
松野官房長官は「このあとNSC=国家安全保障会議を開催する。今後、追加して公表すべき情報を入手した場合には、速やかに発表する」と述べました。
政府関係者によりますと、NSCの閣僚会合のあと、松野官房長官が再び臨時の記者会見を開き、その時点で入っている情報や今後の政府の対応を説明することにしています。
04:41 海上保安庁「日本周辺への影響はなくなった」
海上保安庁は防衛省からの情報として、「弾道ミサイルの可能性があるものは、日本周辺への影響はなくなった」と午前4時41分に発表しました。航行中の船舶に対し、今後の情報に注意するよう呼びかけています。
04:20 沖縄県 被害の情報 入っていない
沖縄県によりますと、午前4時20分時点で被害の情報は入っていないということです。このあと沖縄県は午前8時半から緊急の会議を開く方向で調整しています。
04:20 沖縄県警 被害の情報なし
沖縄県警察本部によりますと、午前4時20分現在、県内で被害の情報は入っていないということです。
04:20 第11管区海上保安本部 船舶被害の情報なし
沖縄県周辺の海域を管轄する第11管区海上保安本部によりますと、午前4時20分現在、船舶の被害の情報は入っていないということです。
04:16 岸田首相 2度目の総理指示
岸田総理大臣は、午前4時16分、上空を通過したと判断される地域に重点を置き、落下物などによる被害がないか速やかに確認すること、北朝鮮の今後の動向を含め、引き続き情報の収集・分析を徹底すること、アメリカや韓国など関係諸国と連携し、引き続き必要な対応を適時適切に行うことを指示しました。
04:15 石垣島と宮古島のPAC3 火花や煙の様子なし
午前4時15分現在、NHKが石垣島と宮古島に設置しているカメラからは、迎撃ミサイルPAC3の発射機の方向から火花や煙が出ている様子は見られません。
04:07 政府 エムネット「太平洋へ通過したものとみられる」
政府は、北朝鮮から発射されたミサイルについてエムネット=緊急情報ネットワークシステムで午前4時7分に情報を発信し、「さきほど発射されたミサイルは、4時00分ごろ、沖縄県からなる地域の上空を飛翔し、太平洋へ通過したものとみられます。避難の呼びかけを解除します。なお、ミサイルの破壊措置の実施は無し。不審な物を発見した場合には、決して近寄らず、直ちに警察、消防、または海上保安庁に連絡して下さい。続報が入り次第、お知らせします」と伝えました。
北朝鮮は24日から今月31日までの間に「人工衛星」を打ち上げると日本に通報していて、防衛省が情報収集と分析を進めています。
04:07 政府 Jアラート「避難の呼びかけを解除」
政府は、北朝鮮から発射されたミサイルについて、Jアラート=全国瞬時警報システムで、「午前4時00分頃太平洋へ通過したものとみられます。避難の呼びかけを解除します。不審な物には決して近寄らず、直ちに警察や消防などに連絡して下さい」と午前4時7分に伝えました。
04:00すぎ 第10管区海上保安本部が地域航行警報
鹿児島沖の東シナ海などを管轄する第10管区海上保安本部は、北朝鮮による発射を受けて、午前4時すぎ地域航行警報を出しました。管内を航行する船舶に対し、落下物がある場合、近づかずに海上保安庁に通報するとともに今後の情報に注意するよう呼びかけています。午前4時半時点で被害の報告は入っていないということです。
04:00ごろ 韓国軍「北朝鮮ロケットと主張する物体発射」
韓国軍の合同参謀本部は、北朝鮮がロケットと主張する物体を南方向に向けて発射したと午前4時ごろに発表しました。
03:54 岸田首相 迅速・的確な情報提供を指示
北朝鮮による今回の発射を受けて、岸田総理大臣は、午前3時54分、情報の収集と分析に全力を挙げ、国民に対し迅速・的確な情報提供を行うこと、航空機や船舶などの安全確認を徹底すること、それに不測の事態に備え万全の態勢をとることを指示しました。
03:54 海保「北朝鮮から弾道ミサイルの可能性あるもの発射」
海上保安庁は防衛省からの情報として、「北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射された」と午前3時54分に発表しました。航行中の船舶に対し、今後の情報に注意するよう呼びかけています。
03:54 第11管区海上保安本部 対策本部を設置
沖縄県周辺の海域を管轄する第11管区海上保安本部は午前3時54分、対策本部を設置して被害情報の収集を行っているということです。
03:50 NHK 撮影映像 光が上空に上がっていく様子
北朝鮮と国境を接する中国東北部・遼寧省の東港にあるホテルからNHKの取材班が撮影した映像では、日本時間の午前3時50分ごろ、暗闇の中、1つの光が上空に向かって上がっていく様子が確認できました。
上空通過は8回目
北朝鮮が日本の上空を通過する形で弾道ミサイルなどを発射したのは去年10月4日以来で、今回で8回目です。このうち、2009年4月と2012年12月、2016年2月には、人工衛星と称して発射された事実上の弾道ミサイルが日本の上空を通過しました。
Jアラートは9回目
北朝鮮による発射について、政府がJアラート=全国瞬時警報システムと、エムネット=緊急情報ネットワークシステムで情報を発信したのは、「人工衛星」の打ち上げに失敗した、ことし5月31日以来、今回で9回目です。
2023.08.10-au webポータル(産経新聞)-https://article.auone.jp/detail/1/4/8/221_8_r_20230810_1691633372469773
金氏が「重大な軍事命令」に署名、米韓演習に対抗措置か
【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の朝鮮中央通信は10日、
金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の指導の下、
党中央軍事委員会拡大会議が9日に開かれ、
金氏が「重大な軍事的対策に関する命令書」に署名したと伝えた。金氏は「威力ある攻撃手段」の実戦配備に向けた各種装備の大量生産目標も提示。会議では
「軍の戦争準備を攻勢的に畳みかけていく綱領的結論」を下したとしている。
金氏は、
新型装備の実戦訓練の積極的展開も指示しており、米韓が21~24日に予定する合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムシールド(UFS)」に対抗した軍事的措置を討議したもようだ。
会議では「有事の際、敵の攻撃を圧倒的な戦略的抑止力で一挙に無力化させて同時多発的な攻勢をとる戦争準備態勢」について討議した。「戦略的抑止力」は
核兵器を指しており、核・ミサイル開発も一層加速させていくとみられる。
会議では、朝鮮人民軍の朴寿日(パク・スイル)総参謀長が解任され、後任に李永吉(リ・ヨンギル)党書記が任命された。朴氏は昨年末に着任したばかり。李氏は2019年9月まで総参謀長を務めていた。9月9日の建国75年に民間武装組織が行う軍事パレードの準備に関しても論議された。
同通信は、朝鮮半島の地図上のソウル周辺や韓国軍の本部がある地域付近を金氏が指さす写真を配信した。韓国を牽制(けんせい)する意図とみられる。
産経新聞
