事件問題-1


2024.11.22-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241122-VEF5TS2NIZIMZBBAZGP5STRV54/
行政書士会社の会長、1億7800万円の詐欺被害 ライングループで投資話持ちかけられ

  兵庫県警西宮署は22日、西宮市内に住む行政書士会社会長の男性(78)が、交流サイト(SNS)を通じて噓の投資話を持ちかけられ、現金計1億7800万円をだまし取られたと発表した。

  同署によると、男性は9月、知らない投資のLINE(ライン)グループに追加され、「金やFX投資をやってみませんか」と投資話を持ち掛けられた。
  その後、同月~11月までの間、計13回にわたり現金計1億7800万円をインターネットバンキング経由で振り込み、詐取されたという。
  その後、「お金を引き落としたい」と相手に話したところ、「指導料で2600万円かかる」などといわれたため、不審に思った男性が知り合いの弁護士に相談した。


2024.11.21-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241121-7V4FTQCIURPTPLNKCSJFWD5I2Y/
靖国落書き疑い 中国籍少年の逮捕状を取得 警視庁公安部

  今年8月、靖国神社(東京都千代田区)の神社名が刻まれた石製の「社号標」に落書きされた事件で、中国籍の少年が関与した疑いが強まったとして、警視庁公安部は21日、礼拝所不敬と器物損壊の疑いで逮捕状を取得した。捜査関係者への取材で分かった。少年は事件発覚当日に出国している。

  事件は8月19日午前3時50分ごろ、神社職員からの通報で発覚。警視庁麴町署員が駆け付けたところ、中国語で「厠所(便所)」や「狗(犬)」、「軍国主義」などとする、中国で使われる簡体字の落書きがあった
  捜査関係者によると、少年は事件の数日前に複数人で日本に入国。18日夜に一人でホテルを出て靖国神社に向かった。神社でも社号標の台座に上がる少年とみられる人物の姿が防犯カメラに映っていた。その後少年はホテルに戻ってから出国した。中国の交流サイト(SNS)には、少年のものとみられるアカウントで犯行をほのめかす投稿もあった。
  現場の社号標では5月にも中国人の男3人が共謀して落書きし、公安部が1人を礼拝所不敬容疑などで逮捕出国した残る2人についても逮捕状を取って行方を追っている。また、今月11日にも塀に「死」などの落書きが見つかっている


2024.11.20-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241120-V5T5CCXTTVJM5LEPITLYVJSLUQ/
「痛めつけて捨てた」猫の脚4本切断して殺した疑い、大学生を再逮捕

  猫を殺し松山市の公園に遺棄したとして、愛媛県警松山東署は20日、動物愛護法違反の疑いで、松山市西長戸町、大学生、A容疑者(23)を再逮捕した。署によると「自宅で猫の脚を切り落とすなどして痛めつけて殺し、公園に捨てた」と認めている。

  松山地検は同日、別の猫を虐待して路上に放置し殺したとして、同法違反罪で起訴した。
  再逮捕容疑は、10月15日午後5時~6時15分ごろ、自宅で猫1匹の脚4本を切断するなどして殺し、松山総合公園内の路上に遺棄したとしている。公園の利用者らが死骸を発見し、通報した。
  公園では8月以降、猫の不審死が数件確認されていた。松山東署はA容疑者が関与した疑いがあるとみて捜査している。


2024.11.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241116-3XE4M3QZDJJGND2H3VSYVGNHGA/
目の前にドンファンがいたら…との問いに元妻「死に方考えてほしかった。私は人殺し扱い」

  「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家、野崎幸助さん=当時(77)=に致死量の覚醒剤を飲ませて殺害したとして殺人罪などに問われた元妻、A被告(28)の裁判員裁判は15日午後も被告人質問が行われた。検察側の質問が終わり、弁護側が再質問しつつ、裁判官や裁判員も野崎さんとの結婚目的などを確認した。「今、目の前に野崎さんがいたら…」。そのような質問に対して被告が絞り出したのは、死亡した「タイミング」への不満だった。

階段昇り降り8回
  弁護側が再質問で最初に取り上げたのは、スマートフォンの健康管理アプリの記録。検察側が覚醒剤を摂取させたと主張する平成30年5月24日午後4時50分~午後8時ごろ、アプリには野崎さんが死亡しているのが見つかった2階へ8回上がった記録があった。
  被告はこれまでの被告人質問で階段の上り下りは「日常茶飯事」のため、8回上った理由は思い出せないとしていた。
  これを受け、前回11日の審理では、検察側が同年4月20日~同年5月23日の同時間帯のアプリの記録を開示。0回が12日で最も多い一方、8回は一度もなく、「日常茶飯事」との供述を疑問視していた。
  一方、弁護側はこの日、4月20日~5月23日のうち9日間はそもそも野崎さん宅に滞在していなかったことを明かす。
  弁護人「(逮捕後の)聴取のときに(アプリの)客観的証拠が示されたことはあったか」
  被告「何も見せられていないです。捜査員は早い段階で(アプリの記録を)知っていた。6年たった今、ジャジャーンって記録を出されても可能性でしか答えられない。どう頑張っても思い出せないものは思い出せないので、残念だなって思いました」
歯ブラシから覚醒剤反応
  第5回公判では、捜査に携わった和歌山県警の警察官が出廷。野崎さん宅2階の洗面台にあった野崎さんの歯ブラシやコップなどから覚醒剤の陽性反応があったほか、令和元年に被告宅から押収したライダースジャケットやパスポートケースからも陽性反応があったと証言していた。
  弁護人「ライダースジャケットから覚醒剤が検出されていることについて説明はできるか」
  被告「亡くなった後に社長(野崎さん)の家に出入りするときに身に着けていたものなので、いつ(覚醒剤が)ついていてもおかしくない」
  そして、検察側からの最後の質問で野崎さんが死亡したことへの思いを問われ、「目の前にいるなら文句を言ってやりたい」と被告が語ったことにも言及する。
  弁護人「今、目の前に野崎さんがいれば何を言いたい」・・・被告「うーん…」・・・・しばらく沈黙した末に答えを絞り出す。・・・「もうちょっと死に方を考えてほしかった社長(野崎さん)があのタイミングで死んだせいで私は何年も人殺し扱いなので」
「目先の100万円が大事」
  口調は冷静ながらも、事件後に置かれた自身の境遇への不満をにじませた被告。最後に裁判員や裁判官が質問する。まずは裁判員が、野崎さんから覚醒剤の購入を依頼されて密売人に接触したことがあるとする被告の説明に関して問う。
  裁判員「家政婦が掃除をした際に覚醒剤を見つけてしまうとの懸念はなかったか」・・・被告「(野崎さんの部屋は)ぐちゃぐちゃ。掃除をするけどザッとしかしないので気にしていなかった」
  裁判員「証人尋問では、野崎さんは『出所が不明なものは口にしない』との証言もあった」・・・被告「うーん。自分で用意させたものは口にするんじゃないかな」
  裁判員「野崎さんに食べ物や飲み物をプレゼントしたことは」・・・被告「ないです」・・・これまで被告は、野崎さんとの関係を「お金目当て」と一貫して語ってきた
  裁判員遺産と(結婚する条件の)毎月100万円、どちらに重きを置いていたのか」・・・被告「私は目先の利益派なので毎月100万円のほうが大事」
  裁判員「遺産はいつかもらえればラッキーぐらい」・・・被告「そうです」

  裁判長も、覚醒剤の購入依頼について尋ねる。検察側からの質問では、捜査段階ではそうした説明をしていなかったことが明かされている。
  裁判長「その話を最初にした相手は誰ですか」・・・被告「(弁護人の)先生です」
  裁判長「いつ」・・・被告「起訴後に拘置所に移ってからです」
  裁判長「どうしてそのタイミングで。話そうと思ったきっかけは」・・・被告「逮捕されてずっと警察署にいて何時間も取り調べられてピリピリしていて、拘置所に移って落ち着いたときに話しました」
  裁判長「証拠を見る前ですか」・・・被告「(手元に)届く前です」
  裁判長「(接触した)密売人の証言とかは知っていたんですか」・・・被告「ニュースでやっていると聞きました」
  裁判長「誰から」・・・被告「警察官も言っていたし」
  3日間にわたって行われた被告人質問が終了した。被告が無罪を主張する中、9月12日の初公判から28人の証人尋問も行われた長期審理は18日の論告求刑公判で結審する。


2024.11.14-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241114-GJ4YSZK46FJJPKIDFD3DXKCRNQ/
「泥棒がきています!早く来て」西日本でも被害、執拗な闇バイト実行役の襲撃
(木下倫太朗)

  首都圏で相次ぐ闇バイトによる強盗事件西日本でも被害が確認され、警察当局は警戒を強めている会社社長宅をターゲットに実行役の男は執拗(しつよう)に侵入を試みていた―。

  「泥棒が来ています。早く来てください」。4月12日午前4時20分ごろ、玄関をこじ開けようとする不審な音に気付いた60代男性はこう110番したという。
  大阪市淀川区のマンションに侵入したとして大阪府警に邸宅侵入の疑いで逮捕された住居不定、職業不詳の今井裕治(ゆうじ)容疑者(37)ら。実行役の島宏至(ひろし)容疑者(21)は前日の午前6時にも男性のマンションに侵入しており、入念に下見をしていたとみられる。
  島容疑者は今年3月12日、山口県下松市の会社事務所に侵入し強盗致傷事件に関与したほか、同17日にも、大阪府吹田市の会社事務所に窓ガラスを割って侵入した建造物侵入・窃盗未遂事件にも関与したとして同罪などで起訴されている。
  府警が島容疑者らのスマートフォンを解析したところ、指示役として今井容疑者が浮上。今井容疑者がリクルーター役に交流サイト(SNS)で闇バイトを募集させていたことが判明した。
  府警によると、今井容疑者が指示役とみられるトクリュウグループには少なくとも実行役など男10人が所属していたとみられ、関係者のスマホからは闇バイト応募者の運転免許証の写真データも見つかっているという。
  府警は今井容疑者がSNSで募った実行役に個人情報を送らせ、逃げられないようにした上で大阪や山口などで強盗や空き巣の実行を指示していたとみて、詳しく調べる。
(木下倫太朗)


2024.11.14-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241114-RO242I5JQNPQHNE65KQKOBRDHU/
窃盗グループリーダー格の男を公開手配 ミナミの路上でひったくり繰り返したか

  大阪市中央区の路上で現金が入った女性のバッグをひったくったとして、大阪府警は14日、窃盗の疑いで、住所、職業不詳のA容疑者(28)の逮捕状を取り、公開手配したと発表した。A容疑者は指示役として男2人と共謀し、大阪・ミナミの繁華街でひったくりを繰り返していた疑いがあり、府警が行方を追っている

  逮捕状の容疑は、8月18日の未明、男2人=窃盗容疑などで逮捕=と共謀し、大阪市中央区島之内の路上で歩いていた40代の女性の後方から軽乗用車で近づき、追い抜きざまに現金2万円などが入ったショルダーバッグをひったくったとしている。
  府警によると、A容疑者は身長175センチくらいで、小太り体形。左手の甲にアルファベット文字、左足のすねに魚模様の入れ墨が入っている。
  情報提供は、大阪府警捜査3課(06・6943・1234)


2024.11.14-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241114-3JDFUQUPGJCCTEQG2TSLXKYBSA/
住居侵入容疑の「Z李」 競馬予想師、炊き出し、作家、動物愛護…バイク盗難でトラブルも

  トラブル相手の自宅に侵入したとして、住居侵入の疑いで警視庁暴力団対策課に逮捕されたA容疑者(43)X(旧ツイッター)で「Z李」を名乗るアカウントの運営者とされる。著名人の裏情報を暴露するなどフォロワー数は91万人を超える公営ギャンブルの予想師としても知られ、Xではホームレスへの炊き出しや動物愛護などの情報も発信していた。

  「おはよう」・・・XのZ李のアカウントには14日、こう投稿された。A容疑者は13日に逮捕されており、このアカウントは複数人が運営しているとみられる。名前や年齢は公開されていない
  Z李は複数の予想師と競馬や競艇、競輪などの情報を公開するオンラインサロン「新宿租界」を主宰し、競馬の予想を担当。ホームページでは「腕利きの仲間を集めて新宿租界を日本最大のギャンブルサロンに育て上げた伝説のイケメン」と紹介する。
  匿名で素顔を隠したままネットメディアなどの取材を受けるなど注目を集めており、新宿・歌舞伎町を舞台に直面するトラブルを描いた「週刊SPA!」での連載は『飛鳥クリニックは今日も雨』として書籍化された。
  Xの紹介文には「俺を殺せるのは俺だけだぜ」と不穏なメッセージを残している。
  Xでは炊き出しの際、ホームレスに清掃活動のアルバイトを依頼するといった投稿もある。一方、令和4年に自身のバイクが盗まれた際、バイクの部品がネットオークションに出品されたことで情報が寄せられ、盗品置き場を確認するなどしたという。
  警視庁の発表ではA容疑者は総合格闘家ら計5人と共謀して令和4年11月に40代男性が住む東京都江戸川区のマンションの一室に無断で侵入した疑いがもたれている


2024.11.14-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241114-SBO3C5PNRJIS3CMG7JACACMGCI/
「Z李」ら5人を逮捕 住居侵入疑い、撮影してXに投稿 警視庁暴力団対策課

  他人の住居に無断で上がりこんだなどとして、警視庁暴力団対策課は住居侵入の疑いで、東京都文京区千石、会社役員、A容疑者(43)ら20~40代の男5人を逮捕した。A容疑者らはX(旧ツイッター)などで「Z李」を名乗るインフルエンサーとして活動していた。

  逮捕容疑は共謀して令和4年11月2日午後4時20分~5時40分ごろ、東京都江戸川区内のマンションに住む男性方に無断で侵入し、居座ったとしている。
  A容疑者らは当時、住居に侵入する様子を撮影するなどしてXに投稿していた。


2024.11.14-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241114-XZBATBPSFFIJZOIB4NDQAMHESY/
下見数日「好みの女の子物色」 直前に別の女児抱きつきも 兵庫女児襲撃・容疑者説明

  兵庫県たつの市平成18年小学4年の女児=当時(9)=を刃物で刺し重傷を負わせたとして、殺人未遂容疑で逮捕されたA容疑者(45)が県警の調べに「好みの女の子を探していた」という趣旨の説明をしていることが13日、捜査関係者への取材で分かった。

  18年間未解決だった事件14日で逮捕から1週間。A容疑者は、たつの市の事件の翌19年に発生した同県加古川市の小2女児刺殺事件についても関与を認める供述しており、県警は連続女児襲撃事件だった可能性もあるとみて慎重に捜査を進める。
  たつの事件は18年9月28日午後6時20分ごろ、たつの市新宮町新宮の路上で発生。塾から歩いて帰宅中の女児が胸などを刺され重傷を負った現場周辺の防犯カメラには、身長165~170センチほどで、リュックを背負った不審な人物が立ち去る姿が写っていた
  捜査関係者によると、A容疑者は県警の調べに「好みの女の子」を物色していた、と動機について説明事件の数分前に現場近くで別の女児に抱きついたことも認めている。数日間かけて現場周辺を下見した上で待ち伏せし、人通りや防犯カメラの少ない場所で塾帰りの女児を狙った疑いがあるという。
  県警はたつの、加古川両事件を巡り、別の女児暴行事件の前歴などがあったA容疑者について早くから捜査対象者としてたびたび任意聴取するなどしていたが、A容疑者は関与を否定。今年5月以降、改めて刑務所で聴取を重ねる中で、たつの、加古川両事件について一転、関与を認め始めた


2024.11.12-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241112-YDZXTL46JFN7LI6VXEG35F74FI/
個室トイレ「3回ノック」が受け渡しの合図 闇バイト少年が明かす「普通の子」搾取の構図
(木下倫太朗)

  「無知だった」。個人情報を盾に脅迫され、特殊詐欺の受け子や出し子の「闇バイト」を命じられた愛知県内の少年(18)は今も自分を責め続けるオンラインゲームの課金の支払いに窮し、交流サイト(SNS)で見つけた「高額融資」の投稿を軽い気持ちでクリックしたのが転落の始まりだった。10月に少年院を出院した少年は産経新聞の取材に、後悔を語った。見えてきたのは「普通の子」だから巻き込まれる搾取の構図だ。

ゲーム課金が発端
  《5~10万円、高額融資できます》。X(旧ツイッター)上で、こんな投稿を見つけたのは今年1月のこと。当時は工業高校を中退し、倉庫作業などアルバイトを転々としていた。将来が見えず、ドラゴンボールのオンラインゲームにのめり込んでいた。
  課金を重ね、月に4万~5万円のクレジットカード料金の支払いに追われるように。すでに母親に40万円近く肩代わりしてもらっており、これ以上は頼めない。「バイトのシフトを増やしても間に合わない」。追い詰められてXやインスタグラムで「個人融資」「高額融資」などと検索。当時は課金の返済しか頭になかった。
  高額融資をうたう、あるアカウントへDM(ダイレクトメッセージ)を送ると、《審査を行うので個人情報の入力をお願いします》と返信がきた。迷わず打ち込んだ。自分や家族の名前、住所、生年月日…。マイナンバーカードを顔に近づけ、自撮りした画像を送信するようにも言われた。
  「審査」を通過すると、やりとりはDMから匿名性の高い通信アプリ「テレグラム」へ移行した。すると《個人融資ができなくなった》と告げられた。続くメッセージにはこうあった
《代わりに絶対つかまらない高額バイトがある》
「お前の家入るぞ」
  突然の誘いに怖くなり断ると、非通知でスマートフォンに電話がかかってきた。
  「タタキって、分かるか」。語気鋭い男の声だった。・・・「分かりません」・・・「強盗だよ! 引き下がるなら、お前の家に入るぞ」
  このとき、少年が何より恐れたのは家族に危害が及ぶことだったという。個人情報が丸裸にされていることがその恐怖に現実味を帯びさせた。
  犯罪グループが闇バイトを多用するのは、上下の指揮命令関係をたどれないようにするためだ。「匿名・流動型」(トクリュウ)であることが大前提で、顔をさらすリスクを冒してまで応募者の家に襲撃をかけるとは考えにくい。
  もっとも上位の指示役からすれば、ここで相手が恐怖してくれればそれで良し。そうでなければ別の「捨て駒」を見つけるだけだ。ドスのきいた脅しに〝ビビってくれる〟相手こそが、彼らにとっての適格者といえる。
  最近ではこうしたケースで、全国の警察が応募者を保護する措置も取っているが、当時の少年は警察を頼ることなど考えもしなかった。「やります」。反射的にそう答えていた
逮捕に安堵「もうやらなくていい」
  2月下旬、少年は埼玉県川口市にいた。約1週間ホテルに泊まり、指定する住宅にタクシーで向かうよう命じられた。スーツを着て、耳には指示を聞くためのワイヤレスイヤホンを装着。「お手続きのためキャッシュカードをお預かりします」。「銀行員」を装って住宅を訪れ、お年寄りからカードを受け取った。
  コンビニのATMに到着すると、伝え聞いた暗証番号を打ち込んで30万~40万円を引き出し、商業施設のトイレの個室に入った。3回ノックが受け渡しの「合図」。ノックを返し、下の扉の隙間から現金を差し出した。
  こうした「受け子」や「出し子」に東京や埼玉で10回以上関わった。だまし取った総額は1千万円を超え、自分の口座には報酬として50万円が振り込まれた。
  「もうできません」。イヤホンで消極的な言葉を吐こうものなら、すかさず「殺すぞ」とすごまれた。
  この時点でも、罪悪感より、個人情報を握られている恐怖が勝った。言うことを聞かなければ殺される、と本気で信じていた。3月、待機場所として指定された漫画喫茶に戻ったところを警察官に囲まれ、逮捕された。「もうやらなくていいんだ」。ほっとしている自分がいた。
「ニュース見ておけば…」
  家庭裁判所で少年審判を受け、少年院で約5カ月間を過ごした少年。「ニュースを見ておらず世の中の情報にうとかった。あやしいものだと思わなかった」と自らの無思慮を悔いる日々だ。面会に来た母親は「相談に乗ってやれず、一人にした」と泣いた。
  今は少年院を出院し、若者の自立を支援するNPO法人「陽和(ひより)」(名古屋市)の理事長、渋谷幸靖さん(42)の下で社会復帰を目指す。
  この1年間で闇バイトで逮捕された少年ら5人の支援に携わったという渋谷さんによると、「親子関係は悪くなく、非行歴もない普通の子」が加害者になるケースが増えているという。「悩みを一人で抱え込んでしまう子が多い。SNSで検索するうちに、容易に犯罪集団とつながりができてしまう」
  まずは少年らを孤立させない人的なつながりが必要だ。「家族でなくてもよい。子供が苦しいときに気づいてあげられる大人、信頼できる誰かがいることが、少年の孤立や犯罪を防ぐことにつながる」
(木下倫太朗)


2024.11.09-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241109-7MLIHNVRSBMRZLFO6N4RHAQKRE/
「闇バイト」の25歳容疑者再逮捕 北海道警、空き家で貴金属窃盗疑い

  北海道警は9日、札幌市南区の空き家で貴金属を盗んだとして、邸宅侵入と窃盗の疑いで川崎市高津区下作延、建設作業員、A容疑者(25)を再逮捕した。A容疑者は先月、札幌市豊平区の住宅での強盗事件で逮捕され、調べに「闇バイトに応募した」との趣旨を供述。強盗などの罪で同日までに起訴された。

  道警は、A容疑者が今回も闇バイトを通じ、同一の指示役から連絡を受けていた可能性があるとみて、詳しい状況を調べている。
  また、容疑者を南区の現場に車で送ったとして、窃盗などの疑いで同市北区篠路1条、タクシー運転手、C容疑者(24)も逮捕した。
  2人の逮捕容疑は10月3日午後~4日朝、何者かと共謀し、南区の60代男性が管理する空き家に侵入し、指輪など複数の貴金属を盗んだとしている


2024.11.09-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241109-V4JOAL54MRKVHPOYLN7JQ33ZCM/
現場の血痕で容疑者浮上 山形・三川の殺人事件 DNA型鑑定で

  山形県三川町の住宅で9月、1人暮らしの無職、阿部祥子さん=当時(90)=が殺害された事件で、県警が現場に残されていた血痕から採取した試料をDNA型鑑定した結果、殺人などの疑いで逮捕された同町のアルバイト、石川一馬容疑者(28)の関与が浮上したことが9日、捜査関係者への取材で分かった。容疑者が事件時に何らかの理由で負傷した可能性があるという。

  捜査関係者によると、室内で見つかった土足の足跡は1種類のみで、石川容疑者が単独で侵入したとみている。阿部さんは全身に外傷があり、骨折や出血している箇所もあった。容疑者が激しく暴行したとみて調べる。
  県警は9日、石川容疑者を送検した。


2024.11.07-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241107-QALQTGPTI5OP3D7LW5ZS7Z3WQ4/
腹部出血に興奮、過去公判にみるA容疑者の人格を形づくった「いじめ」と「自傷行為」

  兵庫県たつの市で平成18年、小学4年だった女児を刃物で刺し重傷を負わせたとして7日、兵庫県警に殺人未遂容疑で逮捕されたA容疑者(45)はどんな人物なのか。  A容疑者の無期懲役が確定した岡山県津山市の小3女児殺害事件の確定判決によれば、動機は「女の子のおなかを殴り、その苦しむ姿を見たかったから」とされる。

  別事件の公判では、A容疑者が中学・高校時代、美少女キャラが登場するアニメに熱中する一方、中学時代にいじめを受けたことをきっかけに自らの腹部を刺す自傷行為に及ぶようになったことが明かされた
  やがて「女の子」と「腹部からの出血」が一体となったイメージに性的興奮を覚えるようになり、自傷行為は他者への暴力にエスカレート。平成27年5月には兵庫県姫路市内で当時14歳の女子中学生の胸や腹などをナイフで刺す殺人未遂事件を起こし、実刑判決を受けて服役した。
  警察OBの両親のもとに生まれ、厳しいしつけを受けたという。高校卒業後に自衛隊に入隊したが、1年経たずに退職。その後は職を転々としていたという。
  A容疑者は岡山事件で逮捕される前、実母にあてた手紙に、女児の首を絞めたが途中で怖くなって逃げ、その際、女児の家に侵入する真犯人を目撃した、と書いた。公判では首を絞めたことも否認して全面無罪を主張したが、実母に不可解な手紙を送った理由について「真犯人がいることを信じてもらうため、自分が首を絞めたことにしてリアルさを出そうとした」と述べた。
  弁護側は「かえって疑われることに考えが及ばなかった」と主張。誤ったやり方に固執する勝田容疑者の人格的特性を指摘していた。


2024.1101-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241101-45J576DH2NIGZHRQP4TRHPTZYU/
客室の宿泊代精算機壊される 千葉ホテル女性従業員死亡、県警が強盗殺人容疑で捜査

  千葉県市原市中高根のホテルのフロントで従業員の佐伯仁美さん(56)が手を縛られて死亡しているのが見つかった事件で、宿泊代の自動精算機が壊れている客室があったことが1日、捜査関係者への取材で分かった。県警は強盗殺人事件として市原署に捜査本部を設置。何者かが破壊して売上金を奪ったとみて、人の出入りを調べる。

  ホテルのホームページや関係者によると、ホテルの泊まり勤務は通常、午後11時から翌日午前9時まで。客室は計13室ある。佐伯さんは10月31日夜から1人で仕事をしていたとみられる。
  1日午前7時25分ごろ、首を切られて血を流し、意識がないままフロント内で倒れていた佐伯さんを、出勤してきた女性が見つけ119番した。県警は詳しい死因や死亡推定時刻を調べるため、司法解剖をする。


2024.10.31-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241031-G7OL422LCJMIXH5QCOZ7DVHGPU/
東京・三鷹の強盗未遂で大学生が出頭 「ホワイト案件」検索、「逃げたら殺す」と脅される

  30日午前1時ごろ、東京都三鷹市大沢の2階建て住宅に複数人が押し入った事件で、警視庁捜査1課は31日、強盗未遂と住居侵入の疑いで、京都市下京区の大学生、A容疑者(23)を逮捕した。容疑を認めている。

  捜査1課によると、A容疑者は30日午後11時ごろ、池袋署の池袋駅東口交番に出頭した。
  A容疑者は金に困り、X(旧ツイッター)の「ホワイト案件」を検索。秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」で指示を受けてほかの男と合流して現場に向かったという。調べに対し、「運び屋」の仕事だと思っていたが、集合場所で空き巣といわれ、「逃げたら殺す」と脅されて犯行に及んだなどと話しているという。
  逮捕容疑は30日未明、三鷹市の住宅に窓ガラスを割って侵入し、住人の70代男性の首を絞めて金品を奪おうとしたとしている。男性が抵抗したため、何も奪わずに逃走した。


2024.10.30-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241030-WX6JHPQBCNII3L44PE64DD4E4M/
東京・三鷹の強盗未遂、連続強盗との関連捜査へ 複数人が窓割り侵入、住人の抵抗受け逃走

  30日午前1時ごろ、東京都三鷹市大沢の2階建て住宅に複数人が押し入り、住人の70代男性の首を手で押さえつけるなどの暴行を加えた。男性が大声を上げると、何も奪わずに逃走したという。警視庁三鷹署は強盗未遂事件として、首都圏で相次ぐ一連の強盗事件との関連についても調べる。

  同署によると、若い男とみられる2~3人が1階の雨戸をこじ開け、窓ガラスを割って侵入。当時住宅では1階で男性と60代の妻が、2階で家族の女性が寝ていた。侵入者らは無言で男性らを襲撃していたほか、室内を物色した形跡もなかったという。
  男性一家にけがはなく、2階にいた女性や逃げた妻が「家に誰かが侵入している。助けて」「夫が首を絞められている」と110番通報した。
  現場は調布飛行場や国立天文台近くの住宅街。三鷹市内では、工事業者をかたったり、「遺産相続の相談」「ごみの回収漏れがあった」などと称したりして訪問する男や、1軒1軒の写真を撮りながら歩く不審者がいたなどの情報が寄せられたとして、署や三鷹市が注意を呼びかけていた
  現場近くに住む80代女性は、「1カ月ほど前にアパートを修理しているという若い男性が『工事のついでに家を見たい』と声をかけてきた。周辺で工事をしているところはなかったので不審に思った」と話している。


2024.10.28-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241028-HSFXCEPD7FNCTLPDEQ66RXIOZU/
首都圏の連続強盗で公開手配の男か、身柄確保 千葉・市川の連れ去り事件

  首都圏で相次ぐ強盗のうち、千葉県市川市の住宅から女性が一時連れ去られて負傷した強盗致傷事件に関わったとして公開手配されていたD容疑者(21)とみられる男が28日、身柄確保された。捜査関係者への取材で分かった。県警が事情を聴く方針。

  捜査関係者によると、防犯カメラの解析などから、容疑者は横浜市青葉区の強盗殺人事件に関与した疑いもある。
  市川市の事件は17日未明に発生。一時連れ去られた住人の女性(50)が負傷し、軽乗用車や携帯電話が奪われた。県警はこれまでに、連れ去られた女性を埼玉県で監禁した疑いで男(26)を現行犯逮捕。強盗致傷などの疑いで別の男(21)を逮捕している。


2024.10.27-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241027-NZR63OLVYRIWPMVYOGV2STOGV4/
死亡のガールズバー18歳女性「マッチングアプリで知り合った男性にお金盗まれた」と相談

  東京都港区新橋のガールズバーで店員の谷沢優奈さん(18)=江戸川区=が客の男に刃物で首などを刺され死亡した事件で、谷沢さんが今月初旬に「マッチングアプリで知り合った男性にお金を盗まれた」と警視庁に相談していたことが27日、捜査関係者への取材で分かった。

  警視庁愛宕署は殺人未遂容疑で、群馬県渋川市白井の職業不詳、A容疑者(49)を逮捕し調べている。
  捜査関係者によると、谷沢さんは10月初旬に「マッチングアプリで知り合った男性にお金を盗まれた」と警視庁に相談。男性はA容疑者とみられ、警視庁は谷沢さんから捜査協力を得られず、対応を終えたとしている


2024.10.26-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241027-CI3EIDIOTBMENPHCXX6OQIT5JQ/
ガールズバーで18歳の女性店員が切られ死亡 東京・新橋 殺人未遂の疑いで男逮捕

  東京・新橋のガールズバーで女性店員が客の男に切りつけられた事件で、意識不明の重体だった店員の死亡が確認されたことが分かった。警視庁によると、女性店員は東京都江戸川区の18歳

  27日午前5時40分ごろ、港区新橋3丁目の雑居ビル1階のガールズバーから「店長が客を押さえている」と110番があった。客の男が果物ナイフのようなもので10~20代ぐらいの女性店員の首付近を切りつけたといい、愛宕署は殺人未遂の疑いで男を現行犯逮捕。女性は病院に搬送された。
  男は40~50代で、店長にその場で取り押さえられた。刃物は男が持ち込んだとみられ、刃渡り10センチほどだという。署が詳しい状況を調べている。
  現場はJR新橋駅から西に約300メートルの繁華街。


2024.10.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241025-3VSJ2ZSB4NOSNNNVLJXCZ75AXM/
「遺体なき殺人」警視庁、病院食まで捜査尽くし殺人容疑で立件 浅草連続中毒死
(内田優作、前島沙紀、梶原龍)

  東京・浅草エリアの隅田川を望むマンションを舞台に、一族が次々と変死した事件警視庁はA、B両容疑者がA容疑者の父、勇さんを殺害したとして再逮捕した。勇さんは当初病死扱いされ、すでに埋葬されたが、警視庁は勇さんの診断書のほか、病院食の献立まで調べ尽くす地道な捜査を重ね、「遺体なき殺人」の立件に踏み切った。

短期間で変死、遺体はすでになく…
  両容疑者と子供らが千葉県から、東京都台東区の勇さんが所有するマンションに転居してきたのは平成28年10月。その直後から「もともとは高血圧があったくらい」(捜査関係者)と目立った持病のなかった勇さんの体調は悪化した。29年3月からは病院へ入退院を繰り返すようになり、翌年6月に「再生不良性貧血」と「敗血症」によって死亡した。
  どのように勇さんは死に至ったのか―。短期間の変死であることから、次女の美輝(よしき)ちゃんら2人を中毒死させた嫌疑がかかる両容疑者の関与が疑われたが、遺体は既になく、当初は捜査関係者の間でも勇さんに対する殺人容疑での立件は不可能との見方も強かった。
通販でエチレングリコール購入
  そこで、捜査本部は両容疑者の行動と勇さんの容体を緻密に照らし合わせた。勇さんの殺害にも、令和5年に死亡した美輝ちゃんと同様、「エチレングリコール」が使用されたと推定し、押収した両容疑者のスマートフォンやパソコンを解析。平成29年8月ごろから、健一容疑者のクレジットカードを使って、通販サイトでエチレングリコールを購入していたことを裏付けた。
  また、勇さんが入院していた際の検査結果や、1回分だけ残されていた血液などを分析したところ、徐々に腎臓を害し、衰弱していったことが判明。「エチレングリコールを服用した状態とみて矛盾はない」。複数の法医学者の所見を得て、同物質特有の腎臓への影響があったことも明らかにした

LINEに殺意の文言
  「エチレングリコールには粘性があり甘い。入れられるものは限られる」(捜査幹部)。捜査の対象は勇さんの病院食の献立や、両容疑者の見舞い状況にまで及んだという。夫婦のLINE(ライン)には勇さんへの殺意をうかがわせるような文言のやりとりもあったといい、警視庁が解明を進める
  (内田優作、前島沙紀、梶原龍)


2024.10.24-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241024-KZFU2PTSXFNX5E3REKHVUROTFM/
「ジョーク通じず通訳を叱責」 ヨギボー会長の「パワハラ」訴え、社員が提訴

  ビーズソファの製造・販売を行う「Yogibo(ヨギボー)」(大阪市中央区)の当時の社長(現会長)からパワーハラスメントを受けたなどとして、40代の男性社員が同社と会長を相手取り、1180万円超の損害賠償などを求める訴訟を大阪地裁に起こしたことが24日、分かった。

  訴状によると、男性は令和2年7月に「統括役員」として、米国に本社があったヨギボーの日本の販売代理店に入社。現会長が社長を務めていた代理店は3年12月に米国本社を買収し、代理店社長がトップに就任した。男性は米国での商談などの際に社長らの通訳を務めるようになった。
  5年9月の約1カ月間の米国出張の際には、男性が社長の発言を聞き返したり、社長のジョークに気づかず、米国メンバーが笑わなかったりしたことに対し、「俺のリズムを崩した罪はでかい」などと叱責。断続的に未明まで及んだ。
  男性は翌日に体調不良を訴え、帰国して適応障害と診断された。社長は帰国を希望した男性に、LINE(ライン)を通じて「仕事の途中放棄は重罪」と指摘。男性は会社からも「職場放棄」を理由とした懲戒処分を受けたほか、直前の1カ月間には月160時間を超える時間外労働もあったと訴えている。
  男性は24日に大阪市内で会見し、「素直に謝ってほしいという気持ちが一番強い」と話した。


2024.10.24-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241024-OKNNX4HRTNOWVBW7IS6ODHGAT4/
<独自>川崎繁華街の暴行で50代男性死亡、客引きの19歳2人を容疑で逮捕 何らかトラブルか
(橋本愛、前島沙紀)

  JR川崎駅近くの繁華街の路上で、通行していた男性に暴行を加え、頭部に傷害を負わせて死亡させたとして、警視庁少年事件課は、傷害致死の疑いで、いずれも19歳で川崎市の無職の男2人を逮捕した。捜査関係者への取材で23日、分かった。

  捜査関係者によると、男らは8月24日午前2時50分ごろ、川崎市川崎区東田町の路上で、東京都内に住む50代の会社員の男性に殴る蹴るの暴行を加えて路上に転倒させ、その後、死亡させたとしている。男性は暴行によって頭に傷害を負っており、死因は外傷性脳機能障害だった。
  現場はJR川崎駅近くの繁華街。男らは路上で客引きを行っており、付近で飲食した後だった男性と何らかのトラブルになり、暴行を加えたとみられる。
  男性は転倒時に頭を打ち、都内の自宅に帰宅した後、同居する家族が異変に気付いて119番通報。病院に搬送されたが、9月5日に死亡した。警視庁が捜査していた。
客引き横行、ぼったくり被害も多発
  客引きの男らに暴行を受け、男性が死亡した事件。繁華街の路上に立ち、飲食店やキャバクラへ客を呼び込む客引き行為は自治体の迷惑防止条例などで禁止されているが、横行しているのが現状だ。酔客を狙ったり執拗に付きまとったりして通行人とトラブルになるほか、他店の営業を妨害、客が悪質なぼったくり店に誘導されるケースも頻発。相次ぐ被害に警察当局が取り締まりを強化している。
  今年6月には、東京都世田谷区の路上で、キャバクラの客引きともめていた男性に声をかけられたと勘違いした男が男性を暴行、死亡させる事件が発生。令和3年にも東京・池袋の路上で、キャバクラ従業員の男が、知り合いの客引きと口論になっていた男性を暴行して骨折させ、逮捕されている。
  悪質な客引きに誘導された客がぼったくり被害に遭うケースもある。東京・新橋などをはじめとする各地の繁華街では、客引きされて飲食店に入った客が泥酔して記憶をなくし、後日身に覚えのない高額なクレジットカード決済やATMの引き出しに気付くなどの被害が多発している。
  昨年末には違法に客引きした上、泥酔状態の男性客をATMに誘導し、現金100万円を引き出させて詐取したとして、新橋の飲食店従業員の女が逮捕されている。
  さらに、歌舞伎町では今年1月、焼き鳥チェーン大手「鳥貴族」の系列店の客引きを装って「鳥貴族は満席なので入れない。系列店に案内する」などと噓を言い、客を関係のないぼったくり店に案内していたグループを警視庁が摘発した。
  警視庁などは客引きを取り締まると同時に、客引きについていくとトラブルに巻き込まれる可能性があるとして、注意を呼びかけている
(橋本愛、前島沙紀)


2024.10.22-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241021-T7MDJ4PFLVKFLJ5BWGCNO5DERI/
旅行中のドイツ人学生が行方不明 和歌山県警、情報呼びかけ

  和歌山県警21日、旅行で和歌山市を訪れていたドイツ人の男子大学生、クラウディオ・ヴォルムさん(21)が11日から行方不明になっていると発表した。事件や事故に巻き込まれた可能性もあるとみて情報提供を呼びかけている。

  県警によるとヴォルムさんは9月21日に来日し、同30日から和歌山市内に滞在していたとみられる。今月11日午後8時半ごろに、同市東蔵前丁の南海和歌山市駅近くの防犯カメラに1人で歩く姿が映っていた。
  防犯カメラの映像によると身長170~180センチ、中肉で、髪の色は金や茶とみられる。当時は黒っぽい長袖シャツに白っぽいズボンを着用し、黒っぽいリュックを背負っていた。
  16日にヴォルムさんの父親の友人という日本人男性から「帰国していない」などと県警に相談があった。12日には、同市内の多目的トイレでヴォルムさんのパスポートや生活用品が見つかっていたという。
  情報提供は、県警人身安全対策課(073・423・0110)または、和歌山西署(073・424・0110)。


2024.10.22-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241021-AWD2GUGQ6ZMKVKJQ55IGJS2QL4/
関東の中高生3人、強盗目的で山口に集合か 県警が職務質問し逮捕

  山口県警は21日、山口県光市の住宅から金品を奪う目的で、工具などを持参して強盗の準備をしたとして強盗予備の疑いで、千葉県多古町の自称男子高校生(18)と、自称茨城県牛久市の男子高校生(16)、同県龍ケ崎市の男子中学生(14)の3人を逮捕した。

  山口県警は、交流サイト(SNS)などでつながる匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)と関連があるとみて、指示役がいることも視野に捜査している。3人の認否や関係性を明らかにしていない。互いに面識がなかったとみている。
  3人の逮捕容疑は20日午後8時ごろ、共謀して強盗を行う目的で工具などを持参し、光市の建設業の男性宅付近で金品を奪う機会をうかがったとしている。巡回中の警察官が男性宅近くの路上にいた3人を職務質問し発覚した。


2024.10.22-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241021-SDZQXPPEGFN7TKGZP2LX6OAFXY/
トクリュウ広域強盗事件 スマホ解析と資金流れ解明カギ 「ルフィ」捜査の知見活用
(内田優作)

  8月ごろから相次ぐ強盗事件。これまでに実行役など約30人が逮捕されたが、指示役の姿はいまだ見えず、社会に不安が広がっている捜査の鍵を握るのが実行役らのスマートフォンと資金の流れの解明、反社会的勢力などの情報だ。合同捜査本部は「ルフィ」などと名乗る指示役による一連の広域強盗事件で培った「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」に対抗する捜査手法を生かし、指示役ら首謀者の解明を急ぐ

構図は同じ
  事件は8月以降、首都圏を中心に14件発生。当初は質店などが狙われていたが、9月ごろからは一般住宅に押し入って住民を縛って暴行するなど凶悪化している。今月15日には横浜市青葉区で男性が殺害される強盗殺人事件、17日には千葉県市川市の住宅から女性が連れ去られる事件が発生した。
  警視庁と神奈川、千葉、埼玉の3県警が18日に合同捜査本部を設置し、約300人体制で捜査に当たる。約30人を逮捕したが、実行役や運転役などで指示役には至っていない。警視庁の親家和仁刑事部長は同日の合同捜査本部会議で「日本の警察の総力を挙げ、実態解明、首謀者らを一掃する」と指示した。
 念頭に置くのが、令和4、5年に「ルフィ」などと名乗る指示役らによって繰り返された広域強盗事件だ。警視庁などの合同捜査本部は当時、秘匿性の高い通信アプリの解析と証拠の積み上げで指示役4人を突き止めた
  警視庁幹部は今回の事件について「犯行の構図はルフィ事件と同じだ」と話す。逮捕された実行役の多くが秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」を使用していることが判明。米国で開発されたアプリでセキュリティー上の安全性が高く、メッセージが消去されたら復元は困難だという。
反社専門の捜査員も投入
  今回、スマホなどの解析はルフィ事件でデジタルフォレンジック(電子鑑識)技術でメッセージの復元を成功させた警視庁捜査支援分析センター(SSBC)が担う。迅速な押収と解析が捜査の行方を左右するが、SSBCは合同捜査本部設置前から関係するとみられる事件の容疑者から押収したスマホの解析を始めている。
  また、ルフィ事件では強盗によって得たカネが送金された口座を追跡し、フィリピンで引き出されていたことを端緒に収容中の男らが指示役として浮上した。奪われた被害品の流れの解明もポイントになる
  合同捜査本部には反社会的勢力の実情に通じた組織犯罪対策部門の捜査員を投入。特殊詐欺グループとの関連も疑われることから、知能犯捜査を担う捜査2課の捜査員も組み込まれている。さまざまな犯罪グループに関する情報を幅広く収集し指示役につながる情報を掘り起こしている
(内田優作)


2024.10.21-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241021-DQEWDZWERBLO7K3AHRFI4JQ2VA/
住宅に白骨化した3人の遺体 住民3人と連絡取れず 警視庁で身元確認 東京・亀有

  20日午後7時ごろ、東京都葛飾区青戸の住宅内で、白骨化した3人の遺体が見つかったこの住宅には70代の姉と60代の弟、姉の40代の長男が住んでいたが、いずれも連絡が取れておらず、警視庁亀有署は遺体の身元を確認している。

  亀有署によると、近所の住人から「最近住人を見ていない。1カ月前の回覧板がささったままになっている」と近くの交番に届け出があった。駆け付けた警察官が遺体を発見した。3人はいずれも無職で、近くに住む親族は区役所に相談するよう勧めていたという。


2024.10.20-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241020-K2UFBZM5FNI25M25ZX2KMV2YWY/
「闇バイト応募」と容疑者 札幌、首都圏の連続強盗と関連捜査

  札幌市の住宅で今月、高齢男性を粘着テープで縛り現金を奪ったとして、強盗致傷容疑で逮捕された建設作業員、C容疑者(25)=北海道千歳市=「闇バイトに応募した」との趣旨の供述をしていることが20日、捜査関係者への取材で分かった。首都圏で相次ぐ強盗事件と手口が一部似ており、道警が関連を慎重に捜査している。

  捜査関係者によると、C容疑者が「金に困り応募した」などと供述したほか、住宅に押し入った後、スマートフォンで何者かと通話していたことも判明。道警は交流サイト(SNS)で闇バイトに応募し、指示役とやりとりした可能性があるとみて押収したスマホの解析などを進めている。
  C容疑者は5日未明、札幌市豊平区の住宅に押し入り、男性の手足を縛って現金3万円を奪ったとして18日に逮捕された。道警は20日、C容疑者送検した。


2024.10.1-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241019-LP66GFSB3JNI5K74YWUKEOE6LI/
首相官邸の柵に車で突っ込む、40代男を現行犯逮捕 直前に自民党本部に火炎瓶投げつけか

  19日午前5時50分ごろ、東京都千代田区永田町の自民党本部で、正面出入り口に白のワンボックスで乗り付けた男が火炎瓶のようなもの5、6本を投げつけた。男は車で逃走し、首相官邸の敷地に車で突っ込もうとしたが、警備用の柵に阻まれた。男は車から降りて発煙筒のようなものを警察官に向けて投げようとしたが、警察官が制止。公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕した。

  警視庁麴町署によると、確保された男は40代後半という。同署で詳しい状況を調べている。
  首相官邸前には、消防車両やパトカー、白い軽自動車が止まり、周辺の道路は規制され、一般車両などは近づけなくなった。警察官らが軽自動車内を調べたりしていた。車内の後部にはポリタンクのようなものが積まれていたほか、コードのようなものが見えた。車の周辺には赤いポリタンクのようなものも散乱していた。


2024.10.18-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241018-TQMBPCPM4FKTPEML7KTDY74UJI/
広域強盗、千葉・市川の事件で新たに21歳の男逮捕 神奈川の警察署に出頭

  千葉県市川市の住宅に男らが押し入り、住人の女性が連れ回された事件で、千葉県警捜査1課は18日、強盗致傷と住居侵入の疑いで、いずれも自称で横浜市旭区南希望が丘、内装工、A容疑者(21)を逮捕した。

  逮捕容疑は共謀して17日午前1時15分~午前2時45分ごろ、市川市の女性介護士(72)方に押し入り、在宅していた会社員の長女(50)に対して「金はどこだ、殺すぞ」などと脅した上、顔を殴るなどして軽乗用車1台や携帯電話などを奪ったとしている。長女は肋骨骨折などの重傷を負った。
  長女はB容疑者(26)=監禁容疑で逮捕=と埼玉県川越市内にいたところを保護された。
  A容疑者は18日未明、神奈川県警都筑署に出頭。千葉県警市川署に移送の上逮捕された。


2024.10.17-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20241017-EILHLGVOLFJC3ICD4CVCMCDEMU/
シー・シェパードのA容疑者 日本への引き渡しに反対のフランスに亡命申請

  デンマーク自治領グリーンランドで7月に拘束された反捕鯨団体「シー・シェパード」の創設者A容疑者について、シー・シェパード側は16日、フランスに亡命申請したと明らかにした。AP通信が報じた。

  日本政府は身柄の引き渡しを求めているが、反捕鯨国が多い欧米では、A容疑者を擁護する声が高まっているフランス政府は引き渡しに反対の立場。
  A容疑者は日本の調査捕鯨を妨害したとして、日本の要請に基づき国際刑事警察機構(ICPO)が国際手配。7月にグリーンランド中心都市ヌークへ船の給油などで立ち寄った際、地元の警察に拘束された(共同)


2024.10.04-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241004-RK2TIYMUINJMXGMLCV4DCU6TJY/
会員2000人のハプニングバー 公然わいせつ幇助容疑で38歳店長を現行犯逮捕

  客同士がわいせつな行為を見せ合う「ハプニングバー」で客にわいせつな行為をさせたとして、警視庁保安課は公然わいせつ幇助の疑いで、東京・錦糸町の「Nocturne」店長、A容疑者(38)=墨田区江東橋=を現行犯逮捕した。「ハプニングバーが好きで自分もやってみたいと思い開店させた」などと話し、容疑を認めている。

  同課によると、店は3月に開店して会員制で運営し、約2千人の会員登録者がいた。9月までの半年間で、1250万円ほどを売り上げていたという。
  客がインターホンを押すと開錠して店に案内し、健康保険証などで身分確認をした上で、携帯電話や手荷物をロッカーにしまわせるなど、捜査の手を逃れようとしていたとみられる。6月にも警視庁から指導を受けたが、「借金を返すために後には引けなかった」と話している。
  逮捕容疑は2日午後5時半ごろ、墨田区江東橋の同店を、30代の男性客と40代の女性客が公然とわいせつな行為をする際に利用させたとしている。客の2人も現行犯逮捕した後、任意で調べている。


2024.10.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241001-7DSRU3V4QBOFLO75QOOOJIJYTQ/
英語で「おまえを殺したい」叫ぶ 札幌頭部切断公判、A被告の会話音声公開

  札幌・ススキノのホテルで昨年7月、男性=当時(62)=が殺害され頭部が切断された事件で、殺人罪などで起訴されたA被告(30)の母親で、死体遺棄と同損壊のほう助罪に問われたB被告(61)の第4回公判が1日、札幌地裁であった。弁護側が提出した、夫の精神科医修被告(60)=殺人ほう助罪などで起訴=A被告の会話音声が再生され、A被告が英語で「おまえを殺したい」などと叫ぶ声が法廷に流れた。

  音声は修被告が録音。叫び声を上げるなど、A被告の興奮した様子が記録されていた。
  その後、修被告が証人として出廷。検察側が前回公判で示した、漂白剤で「指紋は消せる」という検索履歴について弁護側から問われると、履歴に残っていないと主張し、A被告に頼まれて漂白剤で人形についた皮脂汚れなどを「落とせるかどうか調べた記憶がある」と説明した。







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