新型コロナウイルスと自殺者-1


2020.4.28-BBC News Japan-https://www.bbc.com/japanese/52451669
米ニューヨーク市の医師が自殺 新型ウイルスの最前線で勤務

米ニューヨーク市で新型コロナウイルスとの戦いの最前線にいた医師が、自ら命を絶った。
  亡くなったのは、同市マンハッタンにあるニューヨーク・プレズビティリアン・アレン病院の救急部門の責任者だった、ローナ・ブリーン医師(49)。警察によると、26日に自傷行為により死亡した。
  ブリーンさんの父親のフィリップ・ブリーン医師は米紙ニューヨーク・タイムズに、「娘は職務を果たそうとして、それによって命を奪われた」と述べた。
  アメリカの新型ウイルスの死者約5万6000人のうち、約1万7500人がニューヨーク州で確認されている。アメリカの人口は約3億3000万人。
  フィリップさんによると、ブリーンさんは精神疾患にかかったことはなかった。ブリーンさんは、家族と過ごしていたヴァージニア州シャーロッツヴィルで死去した。

  ブリーンさん自身、職務を通して新型ウイルスに感染。約10日間の回復期間を経て仕事に復帰していたと、フィリップさんは話した。
  フィリップさんによると、勤務先の病院は家族がシャーロッツヴィルに連れ戻そうとする前に彼女を帰宅させたという。
  フィリップさんが最後にブリーンさんと話をしたとき、彼女は「心ここにあらず」といった感じで、COVID-19(新型ウイルスの感染症)の患者が救急車から降ろされるのを待たずに死んでいく様子を語ったという。ブリーンさんが勤めていた病床200の病院では、新型ウイルス患者が何十人も亡くなっている。
  「彼女は本当に最前線の塹壕にいた」と、フィリップさんはニューヨーク・タイムズに語った。
  「彼女は英雄として称えられなくてはならない。今回亡くなった他のすべての死者と同様、彼女も犠牲者だ」
警察も「英雄」と発表
  ニューヨーク・タイムズによると、ブリーンさんは敬けんなキリスト教徒で、家族と非常に仲が良かった。スキーが大好きで、ダンスのサルサも楽しんだ。毎週1回、老人ホームでボランティアをしていたという。
  勤務先の病院は、「ブリーン医師は救急部門の厳しい最前線に、医学の崇高な理想をもたらした英雄だ」との声明を出した。
  シャーロッツヴィル警察もブリーンさんの死去を伝える報道発表で、ブリーンさんを「英雄」と表現した。
  警察によると、今月26日に救援を求める通報があった後、ブリーンさんは地元の病院に運ばれ治療を受けていた。「その後、自ら引き起こした負傷により死亡した」という。

  ラシャル・ブラクニー署長は声明で、「最前線の医療従事者も(救急隊員などの)第一対応者も、現在のパンデミック(感染の世界的流行)による精神的、身体的影響を受けないわけではない」とした。
  さらに、「普段からこうした専門職の人たちは、特にストレスの強い状況で働いている。そこに新型ウイルスによる新しいストレスが追加されている」と述べた。
  アメリカで確認されている新型ウイルスの感染者は約100万人。その約3割が、ニューヨーク州で確認された人数だ。
  同州のアンドリュー・クオモ知事は27日、無作為に選んだ州民を対象に抗体検査をしたところ、ニューヨーク市の住民の約4分の1(24.7%)が新型ウイルスに感染していたことを示す結果が出たと発表した。同市はアメリカ最大の都市で、約830万人が暮らしている。
  (英語記事 Top NYC coronavirus doctor takes her own life)


2020.4.23-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200423/k10012402181000.html
政府の景気判断「急速に悪化」10年11か月ぶりに「悪化」の表現

新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済がいっきに悪化していることを受けて政府は、今月の月例経済報告で景気の現状についての判断を、「急速に悪化しており、極めて厳しい状況にある」としました。先月に続いて2か月連続の下方修正で、景気判断に「悪化」の表現が入るのは10年11か月ぶりです。
  政府が関係閣僚会議でまとめた今月の月例経済報告には、新型コロナウイルスの感染拡大による深刻な影響が反映されました。
  このうち「個人消費」は「感染症の影響により、急速に減少している」とし、2か月連続で判断を下方修正しました。
  大型連休期間中の新幹線や特急列車の予約が、去年の10分の1程度まで減少するなど、外出自粛の影響が一段と鮮明になっているためです。
  「輸出」も「このところ減少している」として1年3か月ぶりに、「企業の生産」も「減少している」として4か月ぶりに、それぞれ判断を下方修正しました。これは、世界的に需要が減っていることや、部品の供給が滞っている影響で、自動車の生産や輸出が大きく落ち込んでいるためです。
  また、「雇用情勢」も企業からの求人数は、2月以降、減少の幅が拡大しているとして、「足元では弱い動きがみられる」と2か月連続で判断を下方修正しました。
  これらを踏まえて景気の現状についての判断は「新型コロナウイルス感染症の影響により、急速に悪化しており、極めて厳しい状況にある」として、2か月連続で下方修正しました。
  景気判断に「悪化」の表現が入るのは、リーマンショックのあとの2009年5月以来、10年11か月ぶりです。
経済再生相「過去に例ない極めて厳しい状況」
  西村経済再生担当大臣は、関係閣僚会議のあとの記者会見で、「新型コロナウイルス感染症の拡大防止のために、国民に不要不急の外出の自粛を要請しており、そのもとで、家計や企業の経済活動は急速に縮小するという過去に例を見ない、極めて厳しい状況になっている」と指摘しました。
  そのうえで「先行きについても感染症の影響による極めて厳しい状況が続くと見込まれる。また感染症が国内外の経済をさらに下振れさせるリスクに十分注意する必要がある。金融資本市場の変動などの影響を注視する必要がある」と述べました。
急速に悪化する経済指標
  3日の月例経済報告の関係閣僚会議には、急速に悪化している経済指標が相次いで示されました。このうち、個人の景気の実感を示す「景況感」については、働く人たちを対象とした「景気ウォッチャー調査」で3月の景気の現状を示す指数が14.2まで落ち込み、統計が比較できる2002年1月以降で最悪となりました。
  そして、今回判断が下方修正された「企業の生産」と「輸出」に関連して、自動車の生産が今後大きく減少するという見通しも示されました。
  世界的に需要が減っていることや部品の供給が滞っている影響で、自動車メーカー各社が工場の操業を一時的に停止しているためで、内閣府の試算では4月の生産は去年と比べて26%減ると見られています。
  これを受けて輸出は、4月以降も減少が続く見込みだとされました。こうした中で、新型コロナウイルスに関連する企業の倒産が2月以降、毎月増加しているほか、雇用情勢は、企業からの求人数が2月以降、毎月、減少の幅が大きくなっていることが示されました。
  景気の先行きについて、今月の月例経済報告では「極めて厳しい状況が続くと見込まれる」としたうえで、「感染症が国内外の経済をさらに下振れさせるリスクに十分注意する必要がある」としています。
わずか2か月で「回復」→「悪化」に
  月例経済報告の景気判断は、ことし2月には「緩やかに回復している」とされていましたが、わずか2か月で「急速に悪化」に下方修正されました。
  前回、景気判断に「悪化」という表現が使われていたのは、リーマンショック後の2008年12月に「景気は悪化している」とされてから、2009年5月に「景気は厳しい状況にあるものの、このところ悪化のテンポが緩やかになっている」という判断が示されるまでの間でした。
  それより前の2008年7月の判断が、「回復」という表現が使われた最後で、この時には、「景気回復は足踏み状態にあるが、このところ一部に弱い動きがみられる」とされました。
  つまり、リーマンショックの際には「回復」から「悪化」に表現が変化するのに5か月の時間があったことが分かります。この間、景気判断は「弱含んでいる」とか「弱まっている」などとされ、階段を降りるように景気が悪化していく様子が示されています。今回はわずか2か月で、景気判断が「回復」から「悪化」まで急激に変化しました。
  新型コロナウイルスの感染拡大によって短期間で経済活動が一気に冷え込み、転がり落ちるように景気が悪化していることを示しています。


2020.4.21-Business Journal-https://biz-journal.jp/2020/04/post_153286.html
【コロナ】経済苦の自殺者、感染の死亡者を上回る懸念…行動自粛、1年は継続との見方
(1)
  政府は7都府県に限定して発出していた「緊急事態宣言」を16日、全国に拡大した。国際政治学者の三浦瑠麗氏は6日、Twitterで「緊急事態宣言を、世論に押し切られて行う意味がいったいどこにあるのか」と投稿しているが、この緊急事態宣言の是非を冷静に分析しているメディアは非常に少ない。テレビに関しては皆無だ。ジャーナリストの青木理氏が7日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)で、緊急事態宣言を「野党やメディアが『早くやれ!』となったのは健全じゃない」と言ったのが象徴的だ。
  緊急事態宣言はとりあえず5月6日までだが、京都大学の山中伸弥教授は15日付京都新聞のインタビューでこう話している。 「1カ月だけの辛抱だと多くの人が思っている気がする。かなりの確率で1カ月では元通りにならないと確信を持って言える。継続して我慢していかないと駄目だ」  山中教授は感染者数の拡大が収まるシナリオは3つしかないという。
   「1つは季節性インフルエンザのように気温などの理由でコロナウイルスが勢いをなくすこと。(中略)後は2つ。ほとんどの人が感染して集団免疫という状態になるか、ワクチンや治療薬ができることだ。ワクチンや治療薬は1年ではできないのではないか。最低1年は覚悟しないといけない」  要するに、緊急事態宣言に関係なく、最低1年は行動自粛を続けなければならないという意見だ。
    多くの人が「自粛と補償はセット」だと言う。だとすれば、政府は1年以上も補助金やら給付金を出し続けて、国民すべてを養っていかなければならないことになる。そんなことは現実的に可能なのか。政府が今回配ろうとしている10万円は一時金程度にすぎない。
   集団免疫  そうすると、山中教授が示す解決策の2つ目、「集団免疫」を考えなければならない。ウイルスに一度感染すると、人間の体内に抗体がつくられて免疫ができ、その後はほとんど感染しなくなる。集団免疫とは、ある感染症に対して多くの人が免疫を持っていると、免疫を持たない人にも感染が及ばなくなるという考え方だ。
  1人の感染者が新たに感染させる人の数が平均1人未満になった時点で、集団免疫を獲得したということになる。感染が完全になくなるわけではないが、拡大を防げる。  イギリスのジョンソン首相は当初その作戦を取ろうとしたが、方針を転換して強力な社会封鎖を行った。ある意味で感染を許容するわけだから、集団免疫は政治的リスクが高い方策ではある。
  日本でも、早い段階から過度な自粛に異論を唱え、集団免疫を獲得すべきと言っていた識者は何人もいる。実業家の堀江貴文氏は3月中旬、自身がプロデュースするイベントを中止しない理由について「自粛ムードを助長しないように行動してるだけ」と説明している。4月1日にtwitterで「集団免疫の獲得の方が早そうな気がする」とつぶやいている。 ニュースサイトで読む: https://biz-journal.jp/2020/04/post_153286.html Copyright © Business Journal All Rights Reserved.
(2)
  漫画家の小林よしのり氏は15日のブログに「結局、わしの予言通りに進んでいる。わしは『集団免疫』と『重症者のみに絞った医療で死亡者減らし』の2点に集中すべきと言ってきた」と書いている。
  そのうえで次のように持論を綴っている。 「インフルエンザ並みの1000万人に感染するという想定でいけば、クラスター潰しは無効になるし、感染経路も追えなくなる。当たり前だ。
  新型コロナウイルスの撲滅は絶対無理だから、最後は『集団免疫』で妥協するしかなくなるのだ」  前新潟県知事で医師でもある米山隆一氏は14日に「私も『過度の頑張り』ではなく『緊急事態宣言前程度の頑張り』で感染速度を十分制御できていたと思います」とツイートし、17日には日本経済崩壊に警鐘を鳴らすツイートをしている。
  「『全国緊急事態宣言』の最大の問題点は『やめる基準が完全に見失われる』事です。何と感染者ゼロの岩手迄緊急事態宣言の対象に入っている以上、例えば『人口10万人当たり6人を下回ったら解除』ができません。日本全国から感染者が0人になるまで続ける事になりかねず、日本経済は完全に壊滅しかねません」 失業率上昇で自殺者が出るという日本特有の事情  7日の緊急事態宣言によって、経済活動の自粛が急加速した。
  飲食・サービス業を中心に、閉鎖・倒産している店もすでに多数出ており、失業者も増えている。

   4月2日の日経ビジネス電子版で編集委員の山川龍雄氏は「日本では失業率が1ポイント悪化すると自殺者が1000人以上増える傾向がある。
  感染による死者を抑制できても、自殺者が急増すれば、新型コロナとの戦いに勝ったことにはならない」と書いている。
   精神科医の和田秀樹氏は「1000人程度で済まないのではないか」ともっと悲観的だ。 「景気が比較的よいとされる昨年までのデータ(内閣府と警察庁調べ)の推移をみると、『経済・生活問題で自殺する人』例年4000人前後おり、多い年には8000人以上になっている。中小企業はとくに、売上激減・景気低迷に加え、資金繰りの不安が強くなることで、経営者はうつ病となり、それが自殺の大きな要因になることは十分に考えられる。
  やむを得ず従業員を解雇すれば、失業者が溢れて社会不安を引き起こす。その上、過度な自粛が続けば、家で飲酒せざるを得ないので、アルコール依存症が増えるだろうし、それも自殺の引き金になる可能性がある。
  人々の行動を規制するためのガイドラインを考える政府の専門家会議なのに、心理的悪影響を検討する心理学者や精神科医が入っていない。メンバー構成が偏っていて、総合的な対策が立てられない」  厚生労働省「令和元年版自殺対策白書」にある自殺者推移を見てみると、1997年から1998年にかけて、自殺者は2万4391人から3万2863人へと急増している。
  これはバブル崩壊後の拓銀や長銀、山一証券など大手金融機関が破綻した不況の時期と一致する。 ニュースサイトで読む: https://biz-journal.jp/2020/04/post_153286_2.html Copyright © Business Journal All Rights Reserved.
(3)
  日本で「経済や生活苦を理由とした自殺者の数」が最も多かったのは、2003年の8897人。この年は完全失業率が5.3%と近年ではもっとも高い水準だった。その後、失業率は低下して自殺者も減るが、08年に発生したリーマンショックで再び状況が悪化。09年の失業率は5.2%に跳ね上がり、経済や生活苦による自殺者も8377人へと急増した。その後、2012年12月に第二次安倍政権が発足してからは、アベノミクスの効果か否かはさておき、失業率も下がっていき、経済苦による自殺者も減り続けていった。 ニュースサイトで読む: https://biz-journal.jp/2020/04/post_153286_3.html Copyright © Business Journal All Rights Reserved.

  非正規雇用の増加も影響  精神科医で早稲田大学准教授の西多昌規氏の分析によれば、「日本は他のOECD諸国に比べて、自殺と失業率との相関が大きい。
  近年の自殺対策白書では、これまで注目されていた失業や就職失敗だけでなく、『事業不振』『生活苦』も自殺者増加と強い関連があるという結果が出ている」という。
   教育社会学者の舞田敏彦氏も、失業率と男性の自殺率の関連は日本特有のものであるとし、「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス/4月8日号)では、失業率が1%上がると自殺率が4.2ポイント上がると指摘している。 「(日本の)男性人口を6000万人とすると、失業率1%アップで自殺者が2520人増える計算だ。2%アップで5000人、4%アップで1万人の自殺者が出る。
  寒気がするデータだが、コロナにより各地で雇い止めが起きていることを思うと、失業率2%(もしくは4%)上昇はあり得ないことではない」  今の日本において、失業率1%上昇はいとも簡単に起きうると考えたほうがよい。バブル経済崩壊前の1989年2月末の非正規雇用者数は817万人で全体の19.1%にすぎなかったが、リーマンショックのあった2008年2月には1765万人にまで増えた
  これは全体の34.1%にもなる。そして、2019年9月には非正規雇用は全体の38.7%、2202万人にまで膨らんだ。こんな社会構造においては、解雇や雇い止めは簡単に行われるだろう。 「安倍首相は『悪夢のような……』と言っていたが、東日本大震災のとき、民主党政権は倒産防止のためのモラトリアム法などで、被災地や中小企業に手を差し伸べた。現政権よりずっと国民に寄り添う姿勢があった。安倍政権の経済対策は結局、金持ち優遇でしかない。このままでは中小企業の倒産が相次ぎ、自殺者が続出してもおかしくない。その数はコロナ感染による死者より、はるかに多くなりかねない」(和田氏)  緊急事態宣言による行動自粛で新型コロナの犠牲者を数百人救ったとしても、経済活動の自粛にはそれ以上の副作用があるかもしれない。 (文=横山渉/ジャーナリスト) ニュースサイトで読む: https://biz-journal.jp/2020/04/post_153286_3.html Copyright © Business Journal All Rights Reserved.







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