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新型コロナウイルスの変異種-1



2021.07.19-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20210719-BY3D2742AFM7DGLFD2MM3QHRSI/
「ラムダ」「イオタ」…コロナ〝五輪変異株〟警戒を

  東京五輪に向けた海外選手・関係者の来日が本格化する中、日本で確認されていない新型コロナウイルス変異株の流入を危惧する声が強まっている。選手村などでの感染判明が相次ぎ、行動管理の徹底で外部と遮断する「バブル方式」のほころびも指摘される。感染再拡大の最中にある日本から海外に拡散される恐れもあり、「五輪株」を生み出さないための感染対策の実効性が問われている。

  「陽性者が出ることを想定して、さまざまなシミュレーションをしている。(事態を)コントロールできている」。選手村に滞在する南アフリカ選手らの感染が判明した18日、組織委員会の中村英正大会開催統括は感染防止策が機能していることを強調した。
  組織委によると、18日までに来日した海外選手・関係者は計約2万2千人。このうち空港検疫を含む計23人の感染が確認され、19日にも新たに海外関係者2人の感染が判明した。南ア選手らは検疫時の検査をすり抜けた可能性が否めない。また、ウガンダ選手が事前合宿地から行方をくらましたほか、関係者の一部などに行動管理違反が疑われる事例も報告されている。

  15日の参院内閣委員会の閉会中審査では、立憲民主党の塩村文夏(あやか)氏が「バブルに穴が開きまくりだ。東京での感染拡大は絶対に防がなくてはならない」と指摘。丸川珠代五輪相は違反者の厳格な処分や、宿泊先の監督強化などに乗り出す意向を示した。
  日本で未確認の変異株の中で、流入が特に危険視されているのが昨年12月に南米ペルーで初めて報告された「ラムダ株」だ。欧米の研究者らがつくる国際データベース「GISAID」によると、北米や欧州も含め29カ国・地域に感染が広がっている。

  世界保健機関(WHO)は今年6月、ワクチンの有効性などに影響を与える可能性があるとして、ラムダ株を「注目すべき変異株」(VOI)に指定。日本で置き換わりが進むインド由来の変異株(デルタ株)に匹敵する感染力を持つ可能性も指摘される。

  米国由来の「イオタ株」も、WHOがVOIに指定。米疾病対策センター(CDC)によると、4月初旬段階でニューヨークの感染者の約4割が同株だったとみられる。米国内での感染拡大のピークは過ぎたが、国立感染症研究所によると、日本でも空港検疫で5件確認されている。

  三重県で6月に確認されたのは、インド由来の「カッパ株」。感染研によると、感染力の強さを示す研究結果もある。デルタ株に新たな変異が加わった「デルタ・プラス」も国内で30件以上確認されており、日本から流出する形で、新たな変異株が各国に拡散する懸念も潜んでいる。

  東京医科大の濱田篤郎特任教授(渡航医学)は「猛威を振るうデルタ株への警戒が最重要だが、多くの変異株が流入すればその分リスクが高まる」と指摘。「国内の感染拡大に拍車がかかり、感染者の母数が増えれば、新たな変異が生まれ、日本を起点に拡散する懸念も捨てきれない。入国時だけでなく、出国段階でも検査実施を検討すべきだ」と訴えている。


2021.07.08-沖縄タイムス-https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/775818
医師が解説 デルタ株3つの警戒すべき特徴
(2021.6.25)

  感染力が高く、世界で猛威を振るう新型コロナウイルスのデルタ株(インドで最初に確認された変異株)が、県内で初めて確認された。ようやく感染のピークを越えた新規感染者数が再び急上昇する火種になりかねず、県は警戒を強めている。県外からの流入をきっかけに、県内初確認から2カ月余りで主流化した変異株N501Yの苦い経験を生かせるかが鍵を握りそうだ。

  厚生労働省の資料によると、デルタ株(同系統の変異株を含む)は21日時点で首都圏や関西を中心に全国153人に見つかった。沖縄は都道府県別で14番目の確認となる。
従来ウイルスより1.8倍高い
   デルタ株の感染力について、京都大と北海道大のチームは従来のウイルスより1・8倍高いと推計。来月上旬にも全国で主流になるとみている。
   拡大を遅らせるための監視体制は万全ではない。県は、デルタ株の兆候があるかを調べる検査(スクリーニング検査)を主に(1)行政検査(2)飲食店従業員対象の無料PCR検査(3)那覇・離島3空港のPCR検査-で陽性になった人に実施。デルタ株かを確定するゲノム解析には2日程度を要するため、解析結果は待たず、スクリーニング検査で兆候をつかんだ段階で原則入院させ隔離する方針だ。
   ただ、24日時点で検査を実施している割合は全感染者の36%にとどまり、監視は行き届いていない。国の目標(40%)にも届いていない。
   感染力が強く、5月の大型連休後の流行の大きな勢力となったN501Yは3月上旬に県内初確認後、5月中旬には主流化。当初は県外から沖縄に来た人にN501Yの感染が判明し、県内で拡大した。N501Yの大半は「アルファ株(英国で初めて確認された変異株)」とされるが、デルタ株はアルファ株よりさらに感染力が増すという。
   糸数公医療技監は「県外から変異株の症例が次々と入るのを減らしたい」としつつ「来県3日前にPCR検査で陰性確認をするよう呼び掛けているが、なかなか守られていない可能性がある」と、現在の水際対策の限界を認めた。
緊急事態宣言が続く恐れも
   群星沖縄臨床研修センター長の徳田安春医師はこう解説する。
   デルタ株には三つの警戒すべき特徴がある。
   まず一つ目は「感染力の強さ」だ。英科学誌ネイチャーに掲載された論文では、現在まん延しているアルファ株より約60%、感染力が強いことが分かっている。海外ではデルタ株による感染爆発が起こっており、日本でもさらなる感染の急拡大が懸念される。
   次に「重症化のリスク」。デルタ株に関する世界各国のデータによると、アルファ株に比べて約2倍、重症化の危険性が高くなるともいわれている。高齢者はもちろん、若者のリスクも増加する。
   最後に「ワクチンによる予防の効きにくさ」が問題視されている。日本で主に使用されているファイザー製とモデルナ製のワクチンの場合、1回接種では感染を防ぐのに不十分だ。2回接種すれば、まだある程度は感染を抑えられる。

   ワクチン接種が進んでいるイギリスでは、すでにデルタ株への置き換わりが進んでおり、ロックダウンが延長された。沖縄でもデルタ株が主流になると、緊急事態宣言が解除できなくなる恐れがある。
   感染を広げないために、ワクチン接種ペースのさらなる加速、来県前の事前PCR検査の義務化をはじめとした水際対策の強化などを同時並行で進める必要がある。
   空気感染によるクラスター(感染者集団)での感染拡大も懸念される。換気の徹底や2重マスクなどで感染対策を緩めないでほしい。(徳田安春氏=群星沖縄臨床研修センター長)







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