中国の問題-1
2025.11.30-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20251130-3LPWNDGKFNPTRB4G4LDPMSMALA/
「扇動行為」香港警察、高層住宅火災で独立調査委の設置求めた男性を逮捕
香港メディアによると、香港警察国家安全部は、
少なくとも128人が犠牲となった高層住宅群火災を巡って独立調査委員会の設置などを政府に求めた男性を29日に逮捕した。扇動行為と見なした。
男性は、
火災の原因とみられている外壁補修工事の安全性不備の背景には不正があるとして独立調査委員会の設置を要求。補修工事の監督制度の改革や政府職員の責任追及なども求めた。
男性はインターネットで請願書を公表して署名を呼びかけたり、火災現場の周辺でビラを配ったりした。
火災を巡っては、香港にある中国政府の出先機関、国家安全維持公署が29日に出した報道官談話で「香港を乱そうとする反中分子は虚偽情報を流して香港政府への恨みをあおり立てている」と非難。香港国家安全維持法(国安法)などで罰せられると警告した。
(共同)
2025.11.30-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251130-FYGSQCZUUFMGHD3ZQJYLD22DW4/
香港政府への請願書作成者を拘束 国家安全当局、高層住宅火災巡り 香港紙報道
【香港=西見由章】香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP、電子版)は
29日、少なくとも128人が死亡した香港の高層住宅火災を巡り、
香港政府への要求をまとめたオンライン請願書を作成した男性1人を国家安全当局が拘束したと報じた。
同紙によると、拘束されたのは火災に関する独立調査委員会の設置など4項目を要求するオンライン請願書を作成したマイルス・クワン氏とされる。
クワン氏は28日に香港の独立系メディア「香港フリープレス」の取材に応じ、自身は香港の大学生で、友人2人もオンライン請願書にかかわっていると語っていた。29日朝の時点で請願書への署名者は4730人に上っていたという。
SCMPの報道が事実であれば、火災を巡る香港政府への批判拡大を封じ込める狙いとみられる。
2025.11.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251125-27QXZ4FKHRM4DMZJ3AR46SGDZA/
茨城空港の上海便が運休 中国・春秋航空、来年3月まで 首相答弁に反発の余波か
茨城県は
25日、中国の春秋航空が茨城空港(小美玉市)で運航する上海便が27日から運休すると発表した。
25日に同社から連絡があった。中国政府が高市早苗首相の台湾有事を巡る国会答弁に反発し、日本への渡航自粛を呼びかけていることが影響したとみられる。
同県空港対策課によると、上海便は現在、火、木、土曜の週3回、1日1往復で運航している茨城空港で唯一の中国便。運休期間は27日から来年3月28日までの冬ダイヤの期間で、同社は県に運休の理由を「旅客需要の低迷のため」と説明したという。
ただ、
県の担当者の1人は「最近まで上海便の搭乗率は好調に推移していると聞いていた」と話しており、
突然の連絡に困惑気味だ。同課は「春秋航空と情報共有を図りながら、夏ダイヤでの運航再開に向けて協議を進めていきたい」としている。
2025.11.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251125-CIAXIJMTE5LNJCVKYH3B6V3DOU/
米中首脳が電話会談 習氏、台湾問題の「立場」強調し日本牽制 トランプ氏「重要性理解」
【北京=三塚聖平】中国の習近平国家主席は
24日夜、米国のトランプ大統領と電話会談を行った。
中国外務省によると、習氏は電話会談で、台湾問題に関する「中国の原則的な立場」を説明し、「台湾の中国への返還は戦後国際秩序の重要な構成要素だ」と強調した。
トランプ氏は「中国にとっての台湾問題の重要性を米国は理解している」と述べた。
習氏とトランプ氏は10月30日に韓国南部、釜山(プサン)で対面での首脳会談を行ったばかりで、そこから短期間での電話会談となった。高市早苗首相の台湾有事を巡る国会答弁に反発する中国側としては、今回のトランプ氏との電話会談を通じて台湾問題に関して米国を中国側に引き寄せ、日本に圧力をかける狙いがあるとみられる。
習氏は電話会談で、米側に対し「中国と米国は肩を並べてファシズムと軍国主義と戦った」と強調。「第二次大戦の勝利の成果を、いまこそ共同で守るべきだ」と呼び掛けた。間接的に、日本が現在の国際秩序に挑戦していると示唆した形だ。
トランプ氏は、習氏は「偉大な指導者だ」と述べ、
釜山の会談は「非常に愉快だった」と応じた。
習氏からの米中協調の呼び掛けについて「両国関係に対するあなたの見方に完全に賛同する」と述べた。電話会談では、ウクライナ問題についても議論した。
2025.11.24-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251124-SQUDLTGTKBOBFP2K7AC4X4LXS4/
「日本は実際の行動で対話への誠意を示すべき」 中国、高市首相に改めて発言撤回を要求
【北京=三塚聖平】中国外務省の毛寧(もう・ねい)報道官は
24日、南アフリカで開かれた20カ国・地域首脳会議(G20サミット)で日中首相の接触が実現しなかったことについて、「日本が実際の行動で対話への誠意を示すことを望む」と述べた。
高市早苗首相の台湾有事を巡る国会答弁を改めて「誤った発言」と批判して撤回を求めた。
日本が議長国を務める日中韓首脳会談の開催について、毛氏は3カ国が「共通認識に達していない」と発言。
「最近、日本の指導者が台湾問題に関して誤った発言を公然と行い、中日韓協力の基盤と雰囲気を損なった」と日本側を非難した。
2025.11.23-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20251123-JE7FH5V5Z5JT3P5WFZVYZGBOPM/
「日本の右翼勢力、軍国主義の再燃許さない」中国・王毅外相、タジキスタンで言及
中国の王毅外相は
22日、タジキスタンで、台湾問題を巡り「日本の右翼勢力が歴史を逆行させ、軍国主義が再燃することを決して許さない」と述べた。
台湾有事を巡る高市早苗首相の発言が念頭にある。
タジキスタンで開かれた外相戦略対話での発言。
王氏は、タジキスタンが台湾など中国の核心的利益に関わる問題で断固たる支持を示したことに感謝を表明した。その上で
中台を不可分の領土とする「一つの中国」原則や第2次世界大戦の勝利の成果を共に守ると主張した。
(共同)
2025.11.20-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251120-LATTEKYRGRLE5O2AP6EKHACLTQ/
中国「スパイ摘発」強化示唆 対日威圧続々…レアアース制限など「切り札」なお
(永原慎吾、北京 三塚聖平)
高市早苗首相の台湾有事を巡る国会答弁に反発する中国政府による
日本への威圧が日増しに強まっている。日本への渡航を控える注意喚起や日本産水産物の輸入再開を事実上停止するなど対抗措置を次々と繰り出す。
中国側はさらに「スパイ摘発」の強化を示唆するほか、レアアース(希土類)の輸出制限や短期滞在ビザの免除措置の取り消しなどのカードを残しており、対抗措置がどこまで広がるか見通すことができない状況だ。
「まだまだヒートアップ」
中国外務省は孫衛東次官が13日、金杉憲治駐中国大使を呼んで抗議した。高市首相の発言について「14億の中国人民は決して許さない」などと猛反発した。それを皮切りに外務省や文化観光省、教育省が日本への旅行や留学を自粛するよう促した。中国商務省報道官は20日の記者会見で、日本側が発言を撤回しなければ「中国は断固として必要な措置を取る。一切の結果は日本が負う」と警告した。
そうした中、中国政府でスパイ摘発を担う国家安全省は19日、公式SNSで高市首相の発言を批判。具体例を挙げずに「日本の情報機関による中国に対する浸透、機密窃取のスパイ事件を摘発してきた」と強調した。
茂木敏充外相は20日の参院外交防衛委員会で「首脳間でも確認した戦略的互恵関係の包括的推進と建設的かつ安定的な関係構築という大きな方向性と相いれないものだ」と中国の対日威圧を牽制(けんせい)した。
中国側は他にも切り札を残す。中国が生産量で世界シェアの約7割を握るレアアースの輸出制限だ。中国はレアアースを強力な外交カードと位置付けており、トランプ米政権に対しても輸出規制を持ち出して揺さぶりをかけた。閣僚経験者は「中国はまだまだヒートアップしている。レアアースの輸出制限もあるのではないか」と話す。
「慌てて動けば、わなに」
また、新型コロナウイルスの流行で20年3月に停止され、24年11月に再開した短期滞在ビザの免除措置も中国が打ち切りに動けばビジネスなどへの影響は避けられない。
もっとも、
高市政権は、中国が繰り出す対日圧力への冷静な対応を強調する。
首相に近い自民党幹部は「慌てて動いても向こうのわなにはまっていくだけだ」と語った。
(永原慎吾、北京 三塚聖平)
2025.11.19-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251119-O3OUKZ4XXBEG3BKOSMZWHTTQNI/
北京の日中局長協議は「定期。前回日本で今回中国」外相 橋下氏「怒られて説明に伺った」
茂木敏充外相は
18日の記者会見で、中国・北京で外務省の金井正彰アジア大洋州局長が同日臨んだ中国外務省の劉勁松アジア局長との協議について、台湾有事が「存立危機事態」になり得ると答弁した高市早苗首相の発言を受けて設定した協議の場ではないと説明した。
「定期的に相互に実施しており、前回は日本で行い、今回は中国で開催することは決まっていた」と明かした。
茂木氏「訪中は順番から順当」
金井氏の訪中を巡っては、「日本から中国にご説明に伺った時点で、この喧嘩は日本の完敗」「世界各国がこの事態をどう見るか。中国に怒られてご説明に伺った日本と見られることは間違いない」(コメンテーターの橋下徹弁護士)などの反応が出ていた。
茂木氏は、首相が台湾有事について国会答弁した7日時点で「(事務方同士の)日程調整はかなり進んでいた」と述べ、「訪中するのは順番からいって順当だと思う」と語った。
その上で、
金井氏に対しては「今回の人的交流を委縮させるような中国側の発表は、建設的で安定的な関係の構築という方向性から相いれない。
その方向で対応するように指示した」などと述べた。19日にも帰国した金井氏から協議の報告を受けるという。
高市首相の国会答弁を受け、中国政府は抗議にとどまらず、中国人に訪日の自粛を促す措置を取っている。
2025.11.15-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251115-D2JFMYBM2NMKFDU3WHJA2NWIQA/
中国が日本渡航を控えるよう注意喚起 高市首相の発言念頭に「人的交流の雰囲気悪化」
【北京=三塚聖平】中国外務省は
14日夜、中国人に対して「在日中国人の安全に重大なリスク」が生じているとして日本への渡航を控えるよう注意喚起を行った。
高市早苗首相が台湾有事は「存立危機事態」になり得ると国会答弁したことを念頭に、
「日本の指導者が台湾について露骨に挑発する言論を公然と表明し、中日間の人的交流の雰囲気を甚だしく悪化させた」と非難している。
中国外務省が、中国の短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」に掲載した。日本にいる中国人に対して現地の治安情勢に注意し、
「防犯意識を高める」ことを呼び掛けた。
2025.11.15.-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20251115-QBTF5FNUJVICFM27LASMBDWYKE/
中国EC大手アリババが米標的の中国軍作戦支援か、米政府「軍民融合」懸念 英紙FT報道
英紙フィナンシャル・タイムズ電子版は
14日、中国の電子商取引(EC)大手アリババグループが米国内の標的に対する中国軍の作戦を技術的に支援しているとして、
米政府が懸念を強めていると報じた。中国は先端技術を軍事部門に生かす「軍民融合」を推進している。
同紙が入手したホワイトハウス作成の国家安全保障に関する文書によると、アリババは中国政府や軍に対し、IPアドレスや決済記録など顧客情報へのアクセスを許可し、人工知能(AI)関連のサービスも提供。従業員がアプリや基本ソフト(OS)の脆弱(ぜいじゃく)性を悪用するサイバー攻撃の知識を伝達したという。
文書は11月1日付で、
米国内の標的については具体的に記述していない。
これまでに中国政府が支援するハッカー組織が米国の通信、エネルギーなどの重要インフラに侵入した事例が確認されている。
米政府は米中対立が武力紛争に進展した場合、電力や水の供給を止め、社会を混乱させる狙いがあるとみている。
(共同)
2025.11.12-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251112-GWD5JH37MRPA7LQUOGZZVB6MQU/
「スペインの国際的な役割を重視」 習氏がスペイン国王に協力拡大を呼び掛け
【北京=三塚聖平】中国の習近平国家主席は12日、中国を公式訪問したスペイン国王フェリペ6世と北京の人民大会堂で会談した。
中国国営新華社通信によると、習氏は会談で「中国は、国際・地域情勢におけるスペインの独自の役割を重視している」と述べ、
ハイレベル交流や協力の拡大を呼び掛けた。
習氏は、両国関係を「より国際的な影響力」を持つものにすることに意欲を示した。名指しは避けつつも国際協調に消極的なトランプ米政権を念頭に、両国で国連や自由貿易ルールを擁護することを訴えた。スペインからの輸入拡大のほか新エネルギーやデジタル経済、人工知能(AI)といった新興分野で協力する意向を示した。
新華社によると、国王は、中国側とともに国際情勢における不確実性に対処し、国際貿易秩序を守る考えを表明した。
習氏と国王は会談後、経済・貿易や科学技術、教育などの分野に関する協力文書の署名に立ち会った。
2025.11.09-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251109-INB72XJ7G5KGLHFAB3OTYXTIAM/
中国がガリウムなどの対米輸出禁止措置を停止 米中首脳会談受け、来年11月27日まで
【北京=三塚聖平】中国商務省は9日、半導体材料に使う希少金属(レアメタル)であるガリウムなどの米国向け輸出禁止措置を停止すると発表した。
10月30日に韓国で行われた米中首脳会談での合意を受けたもので、
来年11月27日までの時限措置としている。
中国は昨年12月、米国による先端半導体関連の輸出規制強化に対抗し、ガリウムやゲルマニウム、アンチモン、超硬材料の対米輸出を原則禁止すると発表。黒鉛(グラファイト)も米国向け輸出管理を厳格化していた。
中首脳会談を受け、中国は今月7日にレアアース(希土類)に関する輸出規制の一部について実施を1年間延期すると発表した。
米中両政府は互いに課している追加関税を10日から一部引き下げる予定で、貿易摩擦の緊張緩和が進んでいる形だ。
2025.11.06-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20251106-UBRLBTGJG5O6PIVYV64Y6PJXHU/
「中国高官は習氏におびえていた」 トランプ氏、米中首脳会談振り返る 習氏が発言許さず
トランプ米大統領は5日、韓国で10月30日に実施した中国の習近平国家主席との会談を振り返り、同席した中国高官が習氏をひどく恐れている様子だったと明らかにした。トランプ氏が高官に質問しても習氏が発言を許さなかったという。ホワイトハウスでの行事で語った。習指導部では汚職などで高官の失脚が相次いでいる。
トランプ氏は習氏について14億人から支持される「タフで賢い男だ」と指摘。会談で習氏の両側に並んだ中国高官が背筋を伸ばして微動だにしなかったとし「あんなにおびえた様子の人間を見たことはない」と話した。
「副大統領に相当する人物」に質問したが返答する様子はなく、習氏が「私が全ての質問に答える」と語ったという。
米中首脳会談には中国側から中国共産党序列5位の蔡奇・政治局常務委員や王毅外相、対米貿易協議を担う何立峰副首相らが出席していた。
(共同)
2025.11.05-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251105-52XB4X2ZXBNFJBULMZ7IG5YET4/
習氏肝いりの見本市「輸入博」が上海で開幕 李首相が米国や途上国に中国市場をアピール
【上海=三塚聖平】海外企業が製品やサービスを展示する中国国際輸入博覧会が5日、上海で開幕した。
習近平国家主席の肝いりで2018年に始まった中国最大級の総合見本市で、中国政府によると8回目の今回は138カ国・地域から約4100社が出展。昨年から約600社増えた。
李首相「供給網の安定」約束
中国は、経済成長の鈍化に直面する中で、海外からの投資呼び込みを急いでいる。同時に米国との対立の長期化を見据え、新興・途上国を引き寄せることを輸入博の場でも狙った。
李強首相は5日の開幕式で演説し、「中国は世界のサプライチェーン(供給網)の安定を保障する」と発言。「積極的に輸入を拡大し、中国の超大規模市場を世界と分かち合う」とも述べ、14億人の人口を抱える市場をアピールした。
中国の貿易をめぐっては、10月30日に韓国で行われた米中首脳会談で貿易戦争の1年休戦に至り、中国が米国産の大豆などを購入することで合意した。輸入博に出展した米国大豆輸出協会の幹部は、最近の米中間の合意を「中国にも米国にも利益になる」と評価。中国市場について「私たちの高品質な大豆を継続的に消費してもらう良い市場だ」と期待した。
中国政府は今回、米国企業の出展面積が7年連続でトップを占めたと強調した。米企業を巨大な中国市場で引き寄せ、休戦の長期化につなげる中国側の思惑もうかがえる。
名指し避けトランプ米政権批判
一方で、李氏の演説ではトランプ米政権の保護主義的な政策を批判する発言も目立った。李氏は、米国を名指しすることは避けつつも「今年は関税が流行語になっている」と指摘。その上で、サプライチェーンの分断などが「国際的な経済・貿易ルールを深刻に損ない、各国企業の経営を混乱させている」と非難した。
意識するのは新興・途上国の存在だ。中国は、米国との貿易摩擦の影響を軽減するため貿易先の多角化も進めている。輸入博ではアジアや中東、アフリカなど新興・途上国からの出展も多く、ドリアンの対中輸出に携わるタイ企業の担当者は「中国は安定した市場だ」と強調した。
中国は6月、アフリカから輸入する製品の関税をゼロにすると表明するなど途上国への働き掛けを強めている。
中国政府によると、アフリカからの参加企業は前年比8割増となった。
今年は日本勢からパナソニックホールディングスやトヨタ自動車、ホンダ、資生堂などが出展した。
2025.11.05.産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20251105-HN5EQZTHYFOWVDT5S7ODBG4544/
豪鉱物、中国の超音速ミサイルや核開発に貢献か 露に一部再輸出も 豪公共放送が調査報道
オーストラリアの公共放送ABCは、
中国企業がオーストラリア西部の資源企業の大株主となり、極超音速ミサイルや核開発に欠かせない重要鉱物ジルコニウムの中国輸出を主導していると
5日までに報じた。中国が一部をロシア向けに再輸出しているとみられるとも指摘。事実であれば、中国軍の軍備増強に貢献するほか、ウクライナ侵攻を続けるロシア支援につながる可能性がある。
ABCの調査報道によると、オーストラリア当局は2020年、中国企業がオーストラリア資源企業の株式の50%を取得することを承認。他の資源企業でも、別の中国企業の子会社が筆頭株主となっている。資源企業2社はそれぞれジルコニウム全量を中国に輸出しているという。
また、貿易データを基に、中国が輸入したジルコニウムを国内で全て消費していないと指摘。
ウクライナ侵略の開始以降、中国からロシアへのジルコニウム輸出量が急増していることにも言及した。
(共同)
2025.11.04-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251104-27DCOX4ZIJJ4PNPHIX63A3WRR4/
習近平氏が露首相と会談 エネルギー分野の協力推進で一致 「中露関係発展は戦略的選択」
【北京=三塚聖平】中国の習近平国家主席は
4日、訪中したロシアのミシュスチン首相と北京の人民大会堂で会談した。
中国国営新華社通信によると、習氏は中露関係の発展は「双方の戦略的な選択だ」と発言。
会談では、エネルギー分野などにおける協力を推進することで一致した。
習氏は会談で、最近の中露関係について「荒波のような外部環境の中で落ち着いて前へ進んできた」との考えを示した。トランプ政権の発足で国際環境が大きく変動する中でも、中露関係が安定を保ったことを評価したとみられる。
習氏はまた、エネルギー分野のほか、農業や航空宇宙、人工知能(AI)、デジタル経済など新旧分野における協力拡大を露側に呼び掛けた。
新華社によると、ミシュスチン氏は、多国間協調などにおける協力拡大に期待を示した。
トランプ米大統領は、ロシアによるウクライナ侵略を巡り、中国とインドが露産原油を購入し続け「戦争の主要な資金提供者」になっていると批判していた
。ただ、10月30日に韓国で行った米中首脳会談では、露産原油購入停止は「議論しなかった」とトランプ氏が説明している。
今後、トランプ政権が中露に対してどう対応するか注目される。
2025.11.02-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20251102-QFU4MF6RZVM3ZKXHVPZ7OBXFFI/
中国がレアアース規制「撤廃」 米政府が米中合意文書を公表、供給網の制約緩和も
米政府は
1日、関税交渉を巡るトランプ大統領と中国の習近平国家主席の合意内容をまとめた文書を公表した。
中国が2022年10月と25年4月に課したレアアース(希土類)や重要鉱物の輸出規制を「事実上撤廃する」と説明した。レアアースなどの供給網の制約が緩和する可能性がある。
米中首脳会談は先月30日に韓国で開催。ベセント財務長官はこれに先立ち、中国が同月発表した別のレアアース輸出規制強化の導入について、1年延期すると明らかにしていた。この延期も「1年」を明記せずに文書に盛り込んだ。
中国はレアアースの生産・精錬で独占的地位を占め、輸出規制を繰り返してきた。
今回の規制撤廃は、レアアースや半導体材料のガリウムやゲルマニウム、電気自動車(EV)の電池に使われる黒鉛などが対象。中国が輸出に対する「一般許可」を発行することで、規制の事実上の撤廃になるという。
(共同)
2025.10.31-https://www.sankei.com/article/20251031-LXBM2VKNSJI2XCCXAKBONFV7KU/
中国、米との対立長期化見越し対日姿勢をひとまず微修正 高市「タカ派」政権への警戒も
【慶州=三塚聖平】中国の習近平国家主席は
31日、韓国・慶州で就任間もない高市早苗首相との会談に臨んだ。
中国側は当初、高市氏を「タカ派」(中国紙)とみなして警戒を強めたが、高市政権への態度をひとまず微修正して会談に応じた形だ。
米中対立の長期化を見越して周辺国との関係安定化を進めるという中国の対外戦略が背景にあり、今後の両国関係にはなお紆余曲折も予想される。
習氏は会談で日中関係について「高市首相と意思疎通し、正しい軌道に沿った前向きな発展を共に推し進める用意がある」と呼び掛けた。
高市氏の就任後、中国外務省報道官は「歴史や台湾といった重大問題における政治的な約束を守ることを望む」と述べるなど警戒をあらわにしていた。高市氏は閣僚在任中に靖国神社を参拝。今年4月には訪台しており、習政権は首相就任後の対中姿勢に神経をとがらせたもようだ。
中国側は、10月28日の日米首脳会談や、その前の東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議での高市氏の言動を値踏みし、中国にとって許容範囲に収まっていると判断したとみられる。
「新内閣が発した幾つかの前向きなシグナルに留意している」
日米首脳会談があった28日、中国の王毅共産党政治局員兼外相は茂木敏充外相との電話会談でこう語りかけた。「ハイレベル交流は中日関係の発展に重要な意義を持つ」とも述べ、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせた日中首脳会談会談の実現に含みを持たせた。
一方で、中国側が対日関係を特に重視しているわけではなく、米国との対抗上、日韓やASEAN諸国など周辺国との連携を進める戦略に沿って動いているにすぎない。中国メディアが大々的に報じた10月30日の米中首脳会談と比べ、日中首脳会談の扱いは限定的だった。
今回の会談で、
高市政権下での日中関係はスタートラインに立った。ただ、
高市政権が台湾問題などで中国の「レッドライン(越えてはならない一線)」を踏み越えたと判断すれば、習政権が対日姿勢を一気に硬化させることも予想される。
2025.10.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251025-QE2CHTPKMBKJXIO5NBDBYDVKL4/
中国が台湾「光復」80年式典 記念日も制定、頼清徳政権へ圧力強める
【北京=三塚聖平】中国は
25日、日本による台湾統治の終了から80年を迎えたことを記念した式典「台湾光復80周年記念大会」を北京の人民大会堂で開いた。
台湾メディアが伝えた。中国の全国人民代表大会(全人代)常務委員会は24日、10月25日を「台湾光復記念日」とすることを決定。
「台湾独立派」と敵視する台湾の頼清徳政権への圧力を強めている。
大会には、中国共産党序列4位の王滬寧(おう・こねい)人民政治協商会議主席や、王毅共産党政治局員兼外相らが出席した。台湾の「光復」は、日本による統治からの解放を意味する。
中国国営中央テレビ(電子版)によると、中国は同日、北京で台湾光復記念日の制定を受けたレセプションを開いた。
中国で台湾政策を主管する国務院(政府)台湾事務弁公室トップの宋濤(そう・とう)主任があいさつし、記念日制定について「一つの中国原則を守り、『台湾独立』の分裂や外部からの干渉に反対する力強い行動だ」と主張。記念日の制定は、習近平・共産党総書記(国家主席)が自ら方針を決めたと明らかにした。
2025.10.24-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20251024-XUSITNCW35L2DENHI7OGNQMA3Y/
中国が「台湾光復記念日」制定 80年前の10月25日に「中国の主権下に戻った」と主張
新華社電によると、
中国の全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会は
24日、10月25日を「台湾光復(日本の植民地統治からの解放)記念日」とする決定草案を可決した。
第二次大戦の戦果を守り、祖国統一のプロセスを着実に進めるためとしている。
常務委法制工作委員会の幹部は、1945年10月25日に台湾が「中国の主権管轄下に戻った」と主張。
記念日を制定して国家レベルで記念行事を行うことは「台湾が中国の不可分の領土だという歴史的事実」を示すことになると説明した。
(共同)
2025.10.23-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251023-JJJB3RYI5NOCNPSC2VGLRU5AO4/
中国政府も米国との貿易協議開催を発表 何副首相がマレーシア訪問へ、徹底抗戦の構え
【北京=三塚聖平】中国商務省は
23日、何立峰副首相が24~27日にマレーシアを訪問して米国と経済貿易協議を行うと発表した。
同省は報道官談話で、米中の経済貿易関係に関する重要な問題について協議を行うと説明している。
中国によるレアアース(希土類)の輸出規制が協議の焦点になるとみられる。中国側は米国との対話に前向きな姿勢を示しつつも、徹底抗戦の構えを崩していない。
ベセント米財務長官は22日、月内に韓国での開催を調整している米中首脳会談に先立ち、閣僚級協議を25~26日にマレーシアで開くと明らかにしている。
2025.10.16-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20251016-7WTZAIOPCNN33ERXDP2NB5BO4I/
中国に英機密情報流出か 元首相顧問「政府が隠蔽」 ネットワークシステムに長年侵入
ジョンソン元英首相の首席顧問を務めたカミングス氏は、
中国が英政府機関のネットワークシステムに侵入し、長年にわたり機密情報を入手していたと証言した。
ジョンソン氏ら政府高官は報告を受けたが公表せず「隠蔽した」と主張した。英紙タイムズ電子版が16日報じた。
カミングス氏はタイムズの取材に対し、「英政府内で最も機密性の高いデータを転送するインフラに長年侵入されていた」と主張。「最高機密情報」を含む膨大な量のデータが流出したという。
自身やジョンソン氏らには2020年に報告があったが、内閣府高官らから「メディアとこの件を議論することは違反だ」と警告されたとも説明した。
政府高官の1人はタイムズに対し、政府が情報流出を把握していたと認めた。一方、最高機密とされる情報は安全なネットワークで保管されていたといい、カミングス氏の主張を一部否定した。
中国が入手した可能性のある情報には、駐英外国大使らの外交文書のほか、英国や同盟国軍の軍事作戦の運用に支障を来す可能性のある情報が含まれているとされる。
(共同)
2025.10.06-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251006-2EOVT66RKJEQ5FYOSD2U6O5MSU/
中国で「高市早苗」書き込み、前日比4000%の急増 「本気で警戒」「高市砲効いてる」
自民党総裁選で高市早苗氏が新総裁に選出されたのを受け、
中国のインターネット上で「高市早苗」というキーワードの書き込みが急上昇し、通信アプリ「微信(ウィーチャット)」上では、前日比4000%超を記録するなど関心の高さを伺わせている。これを受け、
日本のSNS上では、「中国が本気で警戒し始めた」「よほど高市政権が怖いらしい」などの声が聞かれている。
日ごとのアクセス状況を公開しているウィーチャットでは、「高市早苗」のキーワードについてのアクセス指数は10月3日までの1000万前後で推移してきたが、自民総裁選の投開票日の4日には約4億2700万で前日比約4370%増となるなど、急激に上昇した。
この結果を取り上げた日本のSNS上では、「高市砲が効いてる」「高市さんが中国をビビらせている」などの投稿が見られた。
2025.10.04-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20251004-QVPBG55TBJJZNDW3MXRDMUACVE/
中国メディアは高市氏を「極めて右寄り」と警戒 自民党総裁選での勝利を速報
【北京=三塚聖平】中国メディアは4日、日本の自民党総裁選で高市早苗前経済安全保障担当相が勝利したことを一斉に速報した。
中国側は、高市氏の政治姿勢を「極めて右寄り」と受け止めて警戒している。中国国営中央テレビ(電子版)は、高市氏の勝利について「日本史上初の女性首相になる可能性が高い」と報じた。
中国のニュースサイト「中国新聞網」は、高市氏について「政治的な立場は極めて保守的で右寄りだ」との見方を示した。高市氏が閣僚在任中に靖国神社に参拝していたことなどを挙げた。また、高市氏は安倍晋三元首相と政策や理念が近かったと指摘し、「日本メディアでは『女性版・安倍』と呼ばれている」と伝えた。
中国の短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」でも、高市氏について「極右分子」と警戒する投稿が目立つ。
中国側は、石破茂政権が相対的に対中融和姿勢をとってきたと評価し、日本人への短期滞在ビザ(査証)免除措置再開など対日関係の安定化につながる取り組みを進めてきた。高市氏が首相に就くことで、日本政府の対中姿勢が大きく変化する可能性があると警戒しているもようだ。
2025.09.28-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250928-V2QQRXLKKBNGBBHJOIE5DGW2YI/
中国「国連の守護者」自認 中国の教授「まずはアフリカを常任理事国に加えたい」
中国の李強首相は
27日、国連総会に合わせた訪米を終え帰国した。
トランプ米政権が国連軽視を鮮明にする中、中国は「国連の守護者」を自任し国際協調をアピール。各国の支持を集めて国連改革の主導権を握り、中国が影響力を持つ新興・途上国「グローバルサウス」の地位向上を図る。
李氏は26日の国連総会一般討論演説で、米国第一を掲げ各国に圧力を加えるトランプ政権に危機感を示し、「大国と小国の平等を堅持し、公正で合理的な国際秩序を構築すべきだ」と強調した。
中国人民大の王義桅教授(国際関係論)は、グローバルサウスは国連創設の際に国家が独立していなかった経緯から地位が低い状態が続いたと指摘。「中国は国連安全保障理事会を拡大し、まずはアフリカを常任理事国に加えたいと考えている」と解説する。
中国はアフリカ連合(AU)の20カ国・地域(G20)参加のほか、BRICSへのエジプトやエチオピアの加盟を推進するなど
アフリカの国際社会参画を後押しした。
(共同)
2025.09.26-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250926-WP66PL4SQFMHLIYTSGOUSNSBHE/
中国首相が米中の協力訴え「パートナーや友人であるべきだ」 首脳会談前に経済議論
中国の李強首相は
25日、米国にある中国との交流団体の代表や米企業関係者らとニューヨークで面会した。
米中は「パートナーや友人であるべきだ」として協力の重要性を訴えた。中国政府が発表した。参加した米中ビジネス評議会は李氏と貿易や投資について議論したと明らかにした。
トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は10月末に韓国で開幕するアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて対面会談することで合意している。
米中ビジネス評議会のシュタイン会長は声明で、首脳会談が米中関係安定に向けた「重要な第一歩となる」と期待を示した。(共同)
2025.09.25-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250925-YX5P2OSRZVIBVHBCDH5BFXWNKI/
中国・新疆自治区70年式典、欧米諸国の人権侵害非難のなかで習主席初出席 正統性を誇示
中国新疆ウイグル自治区の区都ウルムチで
25日、自治区成立70年を祝う式典が開かれ、習近平国家主席が最高指導者として初めて出席した。
欧米諸国が少数民族ウイグル族への人権侵害を非難する中、習氏自ら式典に出席することで
自治区の経済発展や共産党統治の正統性をアピールした。
式典には最高指導部メンバーで党序列4位の王滬寧・人民政治協商会議(政協)主席や5位の蔡奇・党中央弁公庁主任らも出席した。王氏が演説し「新疆の団結を強化し、社会の安定を守る鉄の壁を築き上げなければならない」と指摘。宗教の統治を強めるとも強調した。 習氏は23日、共産党・政府や軍の代表団を率いてウルムチを訪問した。
中国は1955年10月1日に新疆ウイグル自治区を成立させた。
ウイグル族の間では多数派の漢族中心の抑圧的な政策に対する反感が根強い。
ウルムチでは2009年に大規模暴動が発生。習指導部はイスラム教徒であるウイグル族への締め付けを強化し、漢族との同化政策を進めている。
(共同)
2025.09.20-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250920-HLFTSGNMI5LEHALOUDNPE5PCWU/
「中国は企業の希望を尊重」 習氏がトランプ氏に表明、米中は第二次大戦の「盟友」とも
【ワシントン=坂本一之、北京=三塚聖平】トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は
19日、電話会談を行った。中国国営新華社通信によると、習氏は、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米事業売却に関し、「中国政府は企業の希望を尊重する」と述べた。
中国の法律に合致した解決策に達することが「喜ばしい」との意向も示した。
習氏は一方で、米側に「一方的な貿易制限措置を取ることは避けるべきだ」と求めた。「中国企業が米国で投資をするために開放的で公平、非差別的なビジネス環境を提供することを望む」と注文を付けた。
また、
今年で対日戦勝80年を迎えたことに関し、習氏は「中国と米国は第二次大戦で共に戦った盟友だ」と指摘。その上で
「米国など反ファシズムの同盟国が中国の抗日戦争に提供した貴重な後押しを中国人民は忘れない」とも強調した。
中国側は、電話会談について「実務的、肯定的、建設的だった」と評価した
2025.09.15-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250915-IRSHWUSFYZLPBJ5KXW7Z522DJE/
中国報道官「米国のやり方は経済的脅迫」G7への対中関税呼びかけに反発、報復措置を示唆
【北京=三塚聖平】中国外務省の林剣(りん・けん)報道官は
15日の記者会見で、米政府が先進7カ国(G7)に対してロシア産の原油を購入する中国やインドに高関税を課すよう呼びかけたことに関し、
「米国のやり方は典型的な一方的いじめであり、経済的な脅迫だ」として
「断固反対する」と述べた。
報復措置を示唆するなど対抗姿勢を示している。
林氏は、ロシアを含む各国との経済、貿易、エネルギー協力は「正当で合法なものだ」と指摘。米側の対応を「国際的な経済、貿易ルールを深刻に破壊し、世界のサプライチェーン(供給網)の安全や安定を脅かす」と非難した。
林氏は「正当な権益が損なわれれば、中国は必ず報復して自国の主権や安全、発展の利益を守る」と強調した。
中国商務省も同日、報道官談話を発表し、米側に対し「言行を慎んで中国側に歩み寄り、経済、貿易に関する不一致を対等な対話と協議を通じて適切に解決することを望む」と呼びかけた。
米財務省によると、米政府はオンラインで12日に開かれたG7財務相会合で、ウクライナを侵略するロシア産の原油を購入する国に対して高関税を課すよう呼びかけた。英紙フィナンシャル・タイムズによると、購入国である中国、インドへの関税率を最大100%にすることを提案した。
2025.09.03-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250903-5LERTH3ZKFKALIUF4SWSCSDZDI/
中国軍事パレードに最新兵器多数 ICBMにステルス無人機 中国、軍の近代化誇示
(桑村朋)
中国が
3日行った抗日戦勝80年記念行事の軍事パレードでは、米本土に届くICBMや人工知能(AI)搭載のステルス無人機(ドローン)など、多数の中国産新型兵器が初公開された。
軍の近代化を示すことで米国に対抗し得る戦力を世界に誇示する狙いがある。
最新鋭ICBM「東風61」や潜水艦発射弾道ミサイルの「巨浪3」、空中発射長距離ミサイル「驚雷1」など、核弾頭が搭載可能な陸海空の新型ミサイルが初披露。国営新華社通信は「わが国の戦略核戦力の3本柱が初めて集中展示された。国家主権を守る『戦略的切り札』だ」と報じた。
東風61はICBMの最新型とみられる。最大射程1万4千キロとされる巨浪3と合わせ、米本土に届く射程を備えていることを示す狙いがありそうだ。「地球全土が射程圏だ」(中国メディア)という固定発射式のICBM「東風5C」なども公開された。
新型極超音速巡航ミサイル数種類や、米軍の「高高度防衛ミサイル(THAAD)」に似た迎撃ミサイル「紅旗19」「紅旗29」が登場。
有人戦闘機を支援するAI搭載のステルス無人機や、米軍も未配備とされるステルス無人爆撃機、水中ドローンなどの大型無人機も公開された。
前線で精密攻撃を行う「ロボット犬型無人機」や、対無人機用レーザー兵器も見られた。
(桑村朋)
2025.08.31-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250831-QPCXBITTYVMCPBM7VX7CIVLC6M/
習近平主席「中印関係の安定発展を」 首脳会談でモディ首相に関係改善呼び掛け
【天津=三塚聖平】中国の習近平国家主席は31日、訪中したインドのモディ首相と天津市で会談した。
中国外務省によると、習氏は「双方は両国関係の持続的な健全で安定した発展を促進すべきだ」と述べた。
中国とインドは国境問題を巡って関係が一時冷却化していたが、関係改善の推進をインド側に呼び掛けた。
習氏は、両国の国境問題に関して「国境地域の平和と安定を力を合わせて維持する必要がある」との考えを示した。「双方は戦略的、長期的な観点から中印関係を扱わなければならない」とも訴えた。
モディ氏は、上海協力機構(SCO)首脳会議に出席するため約7年ぶりに訪中した。中国側は、首脳会議を通じて「グローバルサウス」と呼ばれる新興国・途上国の結集を狙う。習氏は、モディ氏に対し「中国とインドはグローバルサウスの重要なメンバーであり、発展途上国の団結を促す重要な責任を担っている」と強調した。
中国側によると、モディ氏は会談で「中国側と公平かつ合理的で、双方が受け入れ可能な国境問題の解決案を探すことを望む」と発言。また、
トランプ米政権の高関税政策を念頭に、「世界経済の高度な不確実性に直面する中、インドと中国は世界の重要な経済国として協力を強化することが非常に重要だ」と述べ、
中国との関係改善を進めることに前向きな考えを示した。
2025.08.13-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250813-KIRSJR6OVZMBZDBILDYEI7PLUE/
中国、歴史問題に「重大な関心」 在中国日本大使館公使との面会で終戦の日前に牽制か
中国外務省は
13日、劉勁松アジア局長が在中国日本大使館の横地晃首席公使と面会し、歴史問題や台湾、在日中国人の安全などについて重大な関心を表明したと明らかにした。
15日の終戦の日を前に日本側を牽制(けんせい)する思惑があるとみられる。
中国人の安全問題については、日本で中国人が強盗被害に遭ったなどとして在日本中国大使館も最近、たびたび注意喚起を促す通知を出している。
(共同)
2025.07.27-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250727-NO4NGN77NBKVVLT4YWIEMBQYZA/
台湾与党「民意に背き、人心得ず」 国民党へのリコール否決で中国報道官が談話を発表
中国で台湾政策を主管する国務院(政府)台湾事務弁公室は
27日、台湾で26日実施された最大野党、国民党の立法委員(国会議員)24人に対する解職請求(リコール)が全て否決されたことを受け、
報道官談話を発表した。台湾与党、民主進歩党(民進党)による「政治操作が完全に民意に背き、人心を得ていないことをはっきり示した」と指摘した。
リコール運動は台湾立法院(国会)で野党が過半数を占めるねじれ状態の解消を目指し市民団体が主導、民進党が支援した。
中国は台湾の頼清徳政権を独立派と見なして敵視しており、談話は「民進党は政治的反対派を抑圧し、社会の断絶を激化させている」と批判した。
中国国営通信、新華社は26日、対中融和路線の国民党が「完勝した」と報道。投票結果は頼総統と民進党に対する「台湾民衆の怒りと不満の表れ」との見方を紹介した。
(共同)
2025.06.30-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250629-3MKMXQNKGVKUJPCMKWIQ5HIH5Y/
中国、日本水産物の輸入再開を発表 23年8月の処理水放出以降初めて 10都県は対象外
(中国総局)
中国税関総署は
29日、東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出に伴って停止していた日本産水産物の輸入を同日付で再開すると発表した。
2023年8月の処理水の海洋放出に反発した中国が水産物の輸入を全面停止して以降で初めて。一方、
処理水放出前から中国が輸入を規制している10都県は、今回の輸入再開の対象外としている。
10都県は宮城、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、新潟、長野。
日本政府は5月、日本産水産物の対中輸出再開に向けた手続きを開始することで中国側と合意したと発表。中国側が日本の輸出事業者を登録する必要があり、輸出再開まで少なくとも数カ月程度はかかるとみられていた。
輸出停止前の22年の水産物輸出額は、中国が871億円で国・地域別の相手国で最大だった。ホタテやナマコが主力品で、
北海道などの産地は米国やベトナムなどへ輸出先の振り替えを進めた。
(中国総局)
2025.06.26-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250626-O3ZRK6G5TROBFFGTSL4KQHBFVE/
「中国は世界平和の建設者」 外務省報道局長、NATOの防衛支出増額に反発
中国外務省の郭嘉昆副報道局長は
26日の記者会見で、防衛支出増額で合意した北大西洋条約機構(NATO)が「中国の正常な軍事力建設」を軍拡やアジア進出の口実にしていると述べ、反発した。
中国は「世界平和の建設者だ」と主張し「中国への誤った認識を正す」ようNATOに求めた。
郭氏は、ロシア軍が中国軍兵士約600人を受け入れ訓練する予定だとする報道の真偽を問われ「情報を持っていない」として確認しなかった。
(共同)
2025.06.25-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250625-ZIHBXEKH5ZPQVGBUI62O64SWYI/
中国、米CIAを批判 内部情報提供求める動画投稿「子供じみた手口笑ってしまう」
中国でスパイ摘発を担う国家安全部門は
25日、米中央情報局(CIA)が5月に中国高官に向けて中国共産党の内部情報を提供するよう呼びかける動画を投稿したことを批判するコメントを出した。
「公然とスパイを募集する滑稽なパフォーマンスだ」と強調した。
CIAは5月、X(旧ツイッター)に中国語の短編ドラマの動画を投稿した。共産党幹部が失脚しそうになり、家族を心配してCIAに連絡するという内容。中国では近年、政府高官や軍幹部の摘発が相次いでおり、CIAによる情報戦に中国が反発した形だ。
国家安全部門は「CIAはかつて国際情報戦で名声を誇った存在だったが、
広告で他国民を扇動する子供じみた手口は笑ってしまう」と主張した。
(共同)
2025.06.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250616-QSZTZWPXYBLVXE3GU264PPZCKI/
中国海警は「海軍の化身」 軍事演習に参加し台湾「隔離」主導も 現状変更の先兵
【台北=西見由章】台湾周辺で中国海警局が海軍との連携を強めている。
海警は中国の最高軍事指導機関、中央軍事委員会の指揮下にあり、「現状変更」の先兵として非軍事的手段によるグレーゾーン作戦を展開。
昨年以降、中国が台湾周辺で常態化する軍事演習では重要港の封鎖や「隔離」で重要な役割も担う。
「中国海警は海軍の化身。同じ軍隊に2つの看板があるようなものだ」。台湾の海巡署(海上保安庁に相当)の謝慶欽副署長は3月、海警と相対する海巡署の苦労を吐露した。海警は中国海軍と密接な関係を持ち「第2海軍」とも呼ばれる。
中国は昨年10月の軍事演習「連合利剣―2024B」で、海軍艦艇17隻と海警船17隻を一体運用して台湾を取り囲む訓練を初めて実施。今年4月の軍事演習「海峡雷霆(らいてい)-2025A」でも、海警船が「臨検や拿捕(だほ)などの法執行」の訓練を行った。
台湾の国防部(国防省)系シンクタンク「国防安全研究院」の沈明室研究員は「中国の台湾に対する軍事行動は隔離、封鎖、侵攻の3段階に分かれる」と解説。全面的な「封鎖」の段階では中国海軍が主要な役割を担うが、戦略物資を運ぶ民間船などを制限する「隔離」では法執行機関の海警が主導するとみる。
中国側にとって海警主導の隔離は、米国などに軍事介入させないまま台湾への圧力を強められるメリットがある。
米国防総省によると、海警は排水量1千トン超の船を150隻以上持つ「世界最大の海上法執行機関」だ。また「事実上の海軍」と呼ばれる通り、中国海軍の退役した駆逐艦やフリゲート艦などを転用した準軍艦も多い。
海警は「第3海軍」とされる海上民兵との連携も強める。
民兵の活動は南シナ海で目立っていたが、台湾の国防部は4月、台湾東方沖で民兵船3隻が「雷霆A」に参加したと発表。
以前の軍事演習でも「民兵船が海警船と協力してグレーゾーン作戦を実施したことがあった」としている。
2025.05.05-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250505-BBEDPNPGDNDU5DJOM425GOTUTY/
「習近平独裁政権に立ち向かえ」中国で女性教授2人の署名で声明 学生らに民主と自由訴え
「小さな火種が草原を焼き尽くす」─。こう題して
中国共産党政権を批判した声明文が中国内外のネット上で拡散され、注目されている。
華南理工大(広東省広州)の学部長などを務める女性教授2人の写真と署名付きで、学生らに「民主主義と自由のために戦う」よう呼び掛けているためだ。台湾の中央通信社などが報じた。
声明は、
▽普通選挙の導入によって国民を代表する政府を選出すること▽国民の知る権利の回復▽法治社会の構築や恣意(しい)的な逮捕の禁止─などを求めている。
その上で、「われわれは中国が噓と暴力に満ちた国ではなく、自由、民主主義、法の支配、正義に満ちた社会になることを望んでいる」と強調。学生らに対し、「習近平独裁政権に立ち向かい、民主主義と自由を求めて戦いましょう!」と訴えている。
1989年に民主化を求める学生らが武力鎮圧された天安門事件にも言及し、「中国近代史で最も悲惨な時期だが、厳しく検閲され、若い世代がこの歴史的事実を学ぶことはほとんど不可能」だと指摘した。
声明文は4月28日に公開された。
教授2人の名前や身分証番号などに加え、署名も記されている。中央通信社によれば、
同じ名前の教授2人が大学に在籍しているが、実際に2人が声明文を出したのかの真偽は確認されていない。
2025.05.05-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250505-3I5REXIBJ5DC5O5WE2IJLGBIPY/
「中国は民主主義に進むべき」掲げ行方不明の男性 HRW「居場所を明らかにせよ」当局に
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は
1日、中国四川省成都市の高架橋で民主化を求める垂れ幕を掲げた男性が刑事拘留されたと報じられた問題で、X(旧ツイッター)で
中国当局に対し「(男性の)居場所を明らかにし、表現の自由の権利を行使したために拘束された人々を全員釈放すべきだ」と投稿した。
台湾紙「自由時報」や米国ラジオ・フリー・アジア(RFA)などによれば、
男性は27歳の梅士林氏で、現在消息不明となっている
2025.05.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250501-BEU5PD5U65GX5HDR2MOTFUS24M/
中国製EVからの情報漏れ、英で警戒強まる 防衛企業が社員にスマホ非接続要求報道も
英防衛産業の複数の企業が社員に、
中国製の電気自動車(EV)にスマートフォンを接続しないよう求めたと英メディアが相次いで報じている。
中国製EVを通じた情報漏洩(ろうえい)リスクへの警戒心が英国内で強まっている。
英紙ガーディアンは一連の報道を受けた解説記事で、
「EVはハッカーに食い物にされる可能性がある」という専門家の指摘を紹介した。
EVにはマイクやカメラ、インターネットに接続するWi-Fiが備わり、ハッカーにとって「データを収集する機会が多い」ためだという。
EVの通信機能は本来、メーカーが運転操作などに必要なソフトウェアを更新するためのもの。日進月歩の技術革新やエラーの修正に柔軟に対応でき、購入者にとっても車を整備工場や販売店に持ち込む手間が減る利点があるとされる。
しかし、
この通信機能が悪用された場合には、EVに接続したスマートフォンやタブレットから情報が盗まれるリスクを伴うという。
米国や日本など多くの国のメーカーがEVを製造する中で、
中国製EVからの情報漏えいが特に警戒されているのは、中国には国家の情報活動への協力を企業に義務づける2017年制定の国家情報法があるためだ。
また、
英国では近年、17~34歳までの若い世代を中心に中国製が「手ごろな価格で買うことのできるEV」として人気が高まり、2030年までに英EV市場の4分の1を中国製が占めると予測されており、情報漏れへの懸念が強まる背景となっている。
ガーディアンの取材に応じた専門家は、防衛産業のような機微に触れる情報を扱う企業の社員や政界、政府に関わる人々は「思慮深く行動すべきだ」と警鐘を鳴らしている。
2025.04.30-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20250430-BF5VMULQXVNBROO2TSDKWP5BSQ/
中国、民主化要求の垂れ幕を高架橋に掲げた男性を拘束 1年前から準備 米メディア報道
米政府系のラジオ自由アジア(RFA)は30日までに、
中国四川省成都市の高架橋に民主化を求める垂れ幕が掲げられたことを巡り、
警察が27歳の男性を刑事拘留したと伝えた。
RFAによると、男性は四川省楽山市沐川県の出身で、成都の科学技術関連の会社で勤務。会社とのトラブルで不公正な扱いを受け、当局に支援を求めたが、相手にされなかったことが背景にあったという。
男性は周囲に、垂れ幕は1年前から準備していたと語っていたという。
高架橋には15日未明、「政治体制改革がなければ民族復興もない」などと書かれた垂れ幕が掲げられた。
(共同)
2025.04.27-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250427-FTDUI5UUPBPR7P7AUO6SY37IJY/
トランプ関税で「泣き面に蜂」 不動産不況の中国「民間経済促進法案」審議、全人代常務委
【北京=三塚聖平】中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)の常務委員会が
27日、北京で始まった。
30日までの会期中、民間企業の活動を促すための措置を盛り込んだ「民間経済促進法案」を審議し、可決する見通し。
トランプ米政権との「関税戦争」が激化する中、中国当局は民間企業の活性化で経済を下支えする考えだ。
全人代常務委は昨年12月に民間経済促進法案の初審議を行っており、成立を急いでいる。
昨年10月に公表された法案では、民間企業の
「発展環境を最適化」することを掲げ、
民間企業が主要な国家プロジェクトに参加することを支援するといった
措置を盛り込んだ。
今年2月に行った2回目の審議では、民間企業に対する法律・法規に基づかない罰金を禁じるといった規定を追加した。
中国経済は、不動産不況を背景とした内需低迷に加え、トランプ政権の対中関税の強化が「泣き面に蜂」となっている。中国共産党は今月25日、習近平総書記(国家主席)が主宰する中央政治局会議を開催。会議では「外部からの衝撃による影響が増大している」との認識が示され、関税戦争を踏まえ経済対策を強化する方針が決まった。
民間企業の活性化も経済対策の一環。習指導部はここ数年、民間企業に対する統制を強化し、ITや教育、不動産といった産業が打撃を受けたが、国内経済の回復には民間企業の活力が欠かせないと判断したもようだ。
今年2月には習氏が、インターネット通販のアリババ集団創業者、馬雲(ジャック・マー)氏ら中国の民間企業トップらを集めた座談会を開いている。
2025.04.26-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250426-3LFM6GWHCJDO5EQZ2EIMFGLJ5U/?outputType=theme_monthly-seiron
「結婚恐怖症」「男余り」…非婚化が進む中国の若者たち 天沼康-「正論」5月号 連載「中華考現学」
(作家、チャイナウオッチャー)(月刊「正論」5月号から)
「結婚はいつの間にか、『不自由』や『混乱や喧噪』の代名詞となってしまい、ますます多くの人が、結婚に対して恐怖を抱くようになり、『恐婚』という奇異な社会現象を生み出した」。中国のネットで発表された文章の一節だ。・・・
伝統的に四世同堂(4世代が一緒に暮らす)が理想の家庭であり、結婚せず子孫を残さないのは不孝とされた中国で、若者の結婚離れが進み、「恐婚」すなわち結婚恐怖症という言葉まで登場、政府はあの手この手で若者に結婚を呼び掛けるなど、結婚をめぐる議論がこのところ活発化している。・・・
きっかけは今年2月、民政省が発表した統計で、2024年の結婚登記件数は610万6000組と、前年に比べて20・5%も減少し、1979年以降で最低に落ち込んだことだった。中国メディアによれば、結婚登記件数のピークは2013年の1347万組だったが、12年間で半減した。
結婚の減少は適齢期の人口減などの要因もある。中国の人口のうち、「80後」と呼ばれる1980年代生まれは2億1500万人なのに対し、結婚適齢期の90年代生まれの「90後」は1億7800万人、2000年代生まれの「00後」は1億5500万人と減少している。さらには20~40歳では男性が女性よりも1752万人も多い「男余り」という現実もある。
だが、人口統計の数字だけが非婚化の理由ではなく、「経済の圧力と価値観の変化」という「二つの大きな山」も理由だとネットでは多くの文章が指摘している。
前者を象徴するフレーズとして「六つの財布を空にして結婚しても、大病を患えば貧乏に逆戻り、誰がそんな賭けをするか?」という言葉がネットで共鳴を呼んだという。六つの財布とは、カップルの両親とそれぞれの祖父母、計六つの財布であり、それだけの資金が結婚に要するのだという。
「結婚前に破産する」
中国ではかつて「自転車、腕時計、ミシン」が結婚の必需品とされたが、今日では「住宅、結納金、育児資金」の三つに代わったという。住宅価格の高騰は言うまでもなく、新郎が支払う結納金も中国では80%近くで行われており、沿海部では平均で20万元(約410万円)を超える地区もあり「結婚する前に先に破産する」とまで言われている。
子育てにかかるコストも高い。各国で18歳まで子育てをするのに必要なコストが一人当たりGDP(国内総生産)の何倍かを示す指標で、1位は韓国の7・79倍、2位が中国の6・9倍、日本は4・26倍との統計がある。こうした様々な経済的負担により、多くの若者が「結婚のために散財するより、自分の生活の質を高めるために使った方がよい」と結婚に踏み切れないのだ。
価値観の変化もある。家や子孫の存続よりも個人の幸福が重視され、特に女性の経済的な自立度が高まると、生きていくために結婚する必然性は弱まり、結婚相手に対する要求も高くなり、「理想の対象に出会えなければ、無理に結婚する必要がない」と考えるようになった。
中国政府は人口減少が経済の低迷など国力の衰退を招くとして、結婚年齢の引き下げ(男性は22歳、女性は20歳をそれぞれ18歳に)を提案、さらに結婚や恋愛、出産、育児などへの肯定的な見方を養う「愛の教育」を大学で実施するよう求めていると、海外メディアは伝えているが、効果のほどは未知数だ。
中国に住む友人の女性に意見を聞いてみた。「上海など自分の周りでも結婚しない女性が増えている」として「親元を離れ、中には海外で生活する人も増え、親の説得に耳を貸さなくなっている。また、人生を楽しみたいという考えが広がり、結婚、子育てのために生活の質を下げたくない若者が増えている」という。「だがこれは社会の変化の結果で、決して悪いことではない」と語った。
「人生の目的は結婚することではなく、幸福になることだ」。ネット上のこの言葉が中国の価値観の変化を表している。
(作家、チャイナウオッチャー)
(月刊「正論」5月号から)
2025.04.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250415-BO4D5EG4HBMGRKFRXMDW4W5QKI/
ウクライナで拘束の中国兵、ロシア側に「だまされた」「中国政府は無関係」 キーウで会見
ウクライナ侵略の戦闘にロシア軍側で参加し、ウクライナ軍に拘束された中国人兵士2人が
14日、ウクライナの首都キーウで記者会見した。
2人はロシア側にだまされて前線に送られたと説明した一方、
戦闘に参加した経緯について「中国政府は関与していない」と主張した。ウクライナメディアが伝えた。
中国人兵士の一人は会見で、中国で失職して職探し中に、露軍関係者から「負傷兵のリハビリ担当」の職を紹介されてロシアに入国したと説明。しかし、実際には「選択の余地なく軍に入隊させられた」と話した。2月に露首都モスクワに到着し、今月上旬に前線に送られたとした。
もう一人は旅行者としてロシアに入国し、職を探していたところ、最初は建築業を紹介されたものの、その後、不可避的に軍に入隊することになったと主張。
昨年12月にモスクワに到着した後、ウクライナ東部ドネツク州に派遣され、今月5日に拘束されたとした。
2人は、中国の交流サイト(SNS)上で露軍への勧誘が活発に行われていると説明。中国では露軍の快進撃のみが報じられているとも述べた。
2人の拘束はウクライナのゼレンスキー大統領が8日に発表。
ゼレンスキー氏は露軍に少なくとも150人を超す中国人兵士が参加しているとする情報があるとした。ウクライナは2人を戦時捕虜として扱う一方、露軍の捕虜となっているウクライナ兵との交換対象にする考えを示している。
中国人兵士の拘束についてロシアはコメントを拒否。中国は「自国民に戦闘参加しないよう求めている」とし、政府としての関与を否定した。
2025.03.19-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250319-DJEBJSP76ZBH5ELMKS4UERS5VM/
中国がアフリカの大統領府を作った ソファに「龍」の彫刻 OECD加盟国なら〝禁じ手〟
(国際舞台駆けた外交官 岡村善文氏(1))-
(聞き手 黒沢潤)
公に目にする記者会見の裏で、ときに一歩も譲れぬ駆け引きが繰り広げられる外交の世界。その舞台裏が語られる機会は少ない。
戦後最年少(50歳)で大使に就任し、欧州・アフリカ大陸に知己が多い岡村善文・元経済協力開発機構(OECD)代表部大使に、40年以上に及ぶ外交官生活を振り返ってもらった。
「中国進出」どころか「中国席巻」
《外務省有数の〝アフリカ通〟として、ここ十数年のアフリカ大陸での中国の伸長ぶりには驚かされてきたという》
東アフリカ、西アフリカ、南部地域を問わず、アフリカへの中国の経済進出には目を見張るものがあります。「中国進出」どころか、「中国席巻」の状態。以前、アフリカにとって最大の貿易相手はフランスや英国などの旧宗主国や米国などでした。しかし今は全部、中国。アフリカのどの国も第1位は中国です。
私たち先進国の中で「常識」と思っていることは、アフリカでは「常識」ではない。たとえば携帯電話でいうと、私たちはアップルやサムスンが世界を支配していると考えています。しかし、アフリカにそれらはほとんどない。試しにアフリカ人に「スマホを見せてくれ」と言ってみれば分かります。アフリカ人のスマホはほぼ全て、中国製なのです。
アフリカのスマホ、中国が支配
《中国製の性能は先進国並みに高くない。しかし、技術的に工夫し、ツボを押さえた仕様だという》
私たちは、アフリカ人が中国のスマホを買うのは、「安かろう、悪かろう」だから、と考えます。最先端の半導体を使わず安いようですが、決して「悪かろう」ではない。
アフリカ人はよく不満をこぼします。「アップルやサムソンを使うと、自分たちの顔が映らない」と。確かに、アフリカ人の顔を撮影すると、真っ黒になり、きちんと映らない。ところが、中国製のスマホだと、鼻や口、目などが奇麗に写り、表情が出る。色彩を考えた「アフリカ仕様」なのです。そういう製品は、市場では強いわけです。
先進国は甘いと思います。アフリカのスマホ市場を中国が支配するとは、どういうことか。ソフトも中国製であり、購買履歴やGPSの位置情報をはじめ、アフリカの人々の行動の情報がみな中国に流れるということです。こうして、中国が着々と支配力、覇権を確立しつつあるのです。
中国が作る舗装道路は10倍も長い
《中国がアフリカで有利な地位を占めるのは、〝先進国スタンダード〟に縛られないことも理由だという》
中国は経済協力開発機構(OECD)に加盟していません。このため、OECDのルールに縛られることはない。OECDには、インフラを整備する際、社会的影響や環境を考慮したさまざまなルールが存在し、加盟国はみんな、安全・開発基準面でお互いを縛っています。しかし、中国は全く縛られない。
たとえば、同じ資金で道路を建設する際、10キロしか作れない〝先進国基準〟があるとすれば、中国は100キロぐらい簡単に作ってしまう。アフリカにしてみれば、基準がどうのこうのより、とにかく100キロの舗装道路ができた方がよっぽどいいのです。だからどんどん、アフリカが中国になびくのです。
中国の大建造物、〝アフリカの首都〟に
《アフリカを訪れると、大統領府や国会議事堂、スタジアムなどの多くを中国が作っているという現実を突き付けられる》
有名なのが、〝アフリカの首都〟ともいわれるエチオピアの首都アディスアベバにある「アフリカ連合」(AU)の本部です。ニューヨークの国連本部のような建物が、中国の資金で建設され、堂々と立っている。
私が2008年、西アフリカのトーゴとベナンの大使として、両国の大統領に信任状を捧呈するため大統領府を訪れたとき、大変、驚かされました。
どちらの大統領府も、中国が建設し、寄贈していたのです。廊下を歩いていると、消火栓の施設が漢字で「消火栓」と書かれてあった。現地の人が読めない文字で、火事の時に大丈夫なのだろうか、とも思いました。
〝人気取り〟はタブー
大統領府の待合室に入ると、高級ソファがあった。肘掛け部分には、竜の彫り物が施されていました。そうした大統領府、スタジアム、国会議事堂を建設する〝人気取り〟の建設を「してはいけないよね」というのが、OECDに加盟する先進国の良識あるルールです。ところが、中国はそんなものに縛られず、各国で建設をどんどん進めている。
OECDは、加盟国がアフリカに開発協力の融資を行う際、さまざまなルールを設けていますし、世界銀行も融資に際し、アフリカ側に厳しい政治・財政の条件を突き付けます。・・ところが、OECDに加盟していない中国は難しいことを言わない。アフリカの国々は、借りやすい中国の資金を借りることになるのです。
中国は、相手国が多額の債務を返済できない場合、港湾施設など重要なインフラ権益の譲渡を迫る「債務の罠(わな)」をつかうのだと悪口を言われます。しかし、中国がアフリカ各国を罠にはめようとして資金を貸し出すわけではない。中国の資金のほうが使いやすいから、進んで中国の資金を借りるのです。
アフリカ各国が中国になびき、結果として欧米や日本などに排他的になるわけではありません。それでも、中国がアフリカでのビジネスを席巻すれば、中国の企業やビジネスマンたちも根を広げ、いい意味でも悪い意味でも関係を深化させ、「中国なしにアフリカは成り立たない」ということになる。そうした状況になることを私は大変、危惧しています。
(聞き手 黒沢潤)
〈おかむら・よしふみ〉
1958年、大阪市生まれ。東大法学部卒。81年、外務省入省。軍備管理軍縮課長、ウィーン国際機関日本政府代表部公使などを経て、2008年にコートジボワール大使。12年に外務省アフリカ部長、14年に国連日本政府代表部次席大使、17年にTICAD(アフリカ開発会議)担当大使。19年に経済協力開発機構(OECD)代表部大使。24年から立命館アジア太平洋大学副学長を務める。
2025.02.13-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250213-7VTLXMAX6FNQNF3JHSVX6EPOWM/
中国自動車大手が統合か 現地メディア報道 長安汽車と東風汽車、実現すれば首位浮上
【北京=三塚聖平】中国メディアは13日までに、
中国国有自動車大手の重慶長安汽車(重慶市)と東風汽車集団(湖北省武漢市)が経営統合する可能性があると報じた。実現すれば中国の自動車業界で首位に浮上する。
中国市場は急速に電気自動車(EV)シフトが進んでおり、比亜迪(BYD)など新興メーカーが躍進する一方、国有大手は苦戦しているため業界再編が進む可能性がある。
中国紙、毎日経済新聞(電子版)によると、2024年の販売台数は長安汽車が約268万台、東風汽車が約248万台。単純合算で計516万台となり、首位のBYD(約427万台)を上回る。
今月9日に長安汽車と東風汽車の支配株主がそれぞれ再編計画を発表した。再編先は明らかにしていないが、中国メディアは両社の統合計画が進められているとの見方を伝えている。
長安汽車はマツダや米フォード・モーターと、東風汽車はホンダや日産自動車などとそれぞれ合弁会社を作っている。
中国市場ではEVなどの販売が伸び、BYDなど新興勢がシェアを拡大。ガソリン車で優位だった国有大手や外資合弁は苦戦しており、長安汽車と東風汽車はいずれも24年の販売目標が未達に終わった。
国有大手の経営統合は中国共産党・政府の方針も反映している。共産党が昨年7月に開いた第20期中央委員会第3回総会(3中総会)では、国有企業を「より強く、より良く、より大きくする」との方針を打ち出している。
2025.02.04-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250204-JOCAZ7VRIVIDRIN76KJL77IYHU/
タイ国内で中国人被害の事件続発、観光産業に打撃 首相訪中で犯罪対策協議
【北京=三塚聖平】中国外務省は
4日、タイのペートンタン首相が5~8日に中国を訪問すると発表した。
今年は両国が国交を樹立してから50年に当たるため協力強化を進めるほか、タイ入国後に中国人が人身売買などの被害に遭うケースが報告されていることから犯罪対策についても協議するとみられる。
タイでは1月、中国人俳優が入国後に行方不明となって、ミャンマーで特殊詐欺の訓練を受けさせられる事件が表面化した。
それにより春節(旧正月)に中国人がタイ旅行をキャンセルする動きが起きている。香港メディアによると、
タイでは外国人観光客のうち国別では中国からが最も多く、中国人観光客の減少はタイの観光産業に影響を与えている。
中国側としては、「米国第一」を掲げて保護主義的な政策を進めるトランプ米政権をにらみ、タイなど東南アジア諸国連合(ASEAN)各国との関係を強化する狙いがありそうだ。タイでは中国車が販売を伸ばすなど、中国企業にとって重要な成長市場となっている。米国向け輸出の落ち込みが予想される中、中国はASEAN向けの輸出を強化するとみられる。
2025.02.04-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250204-XDZPMEHY2BIW7GB75T4RFPUHWM/
中国が米輸入品に最大15%の追加関税 米への報復措置 独禁法違反でグーグルへの調査も
【北京=三塚聖平】中国政府は4日、米国からの輸入品の一部に対して最大15%の追加関税を課すと発表した。
石炭や液化天然ガス(LNG)が対象で、今月10日から実施する。
トランプ米政権が中国からの輸入品に10%の追加関税を発動したことへの報復措置。米中両国は制裁合戦に再び突入した。
中国政府の発表によると、追加関税は「関税法」などに基づいて実施する。原油や農業機械などには10%の追加関税を課すとしている。
中国政府は、米側が関税合成麻薬「フェンタニル」の米国への流入問題などを挙げて追加関税を決めたことに対し、「世界貿易機関(WTO)のルールに著しく違反している」と批判した。米側の措置を「自国の問題解決のためにならないだけでなく、中国と米国の正常な経済・貿易協力を損なう」と強調した。
中国の独禁当局に当たる国家市場監督管理総局は同日、米IT大手グーグルに対して独禁法違反の疑いで調査すると発表した。
米政府の制裁措置には触れていないが、報復措置の一環である可能性がある。
2025.01.24-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250124-DQ45UVO4F5MKDL6NIGOYMUKLRY/
中国が連日のスピード極刑判決 政府系メディアは沈黙、国内世論の刺激を警戒か
【北京=三塚聖平】中国広東省深圳で昨年9月に起きた日本人男子児童の刺殺事件は、
24日の初公判で被告の男に死刑が言い渡されるというスピード判決となった。
前日の23日には江蘇省蘇州で昨年6月に日本人母子らが切り付けられて死傷した事件でも
死刑判決が出ており、
幕引きを急ぐ中国当局の姿勢が鮮明になっている。
中国外務省の毛寧報道官は23、24両日の記者会見で、蘇州と深圳の両事件に関して、「事件は既に司法手続きに入っている」と慎重な発言に終始した。中国政府系メディアは両事件の判決について目立った報道を行わず沈黙した。中国では景気低迷を背景に不満のはけ口が日本批判に向かいやすい環境にあり、死刑判決が国内世論を刺激しないよう当局が警戒した可能性がある。
トランプ米政権の対中圧力への対応に集中するため、対外関係を安定させたいのが中国政府の本音だ。そのため日中関係の懸案になっている邦人襲撃事件の幕引きを急いだという見方もある。中国各地で相次いだ無差別襲撃事件に対し、厳罰を科して再発を防止し治安を維持するという思惑もうかがわれる。
しかし、安全に関する在留邦人の懸念は払拭されていない。反スパイ法に基づく日本人拘束という重い課題が残るほか、今年9月には中国の抗日戦争勝利80年の記念日が控え、それに向けて反日感情がさらに高まる事態も考えられる。
金杉憲治・駐中国日本大使は24日夜、北京の日本大使館で記者団に対し「今回の判決いかんにかかわらず中国側に邦人の安全確保を引き続き求めることに変わりはない」と述べた。
2025.01.20-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250120-TYIMQXLXPBMT5K5XE2FULYV2RY/
中国、トランプ氏によるTikTok経営体制の変更要求牽制「中国の法律に合致する必要」
【北京=三塚聖平】中国外務省の毛寧(もう・ねい)報道官は20日の記者会見で、トランプ新米大統領が中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を巡り、米企業との合弁にすれば適切な管理下に置くことできるとの認識を示したことに対し、
「中国企業に関することならば、中国の法律や法規に合致する必要がある」と述べた。一方的な経営体制の変更要求を牽制した形だ。
毛氏は、企業の運営や買収などについて「市場の原則や、企業の自主的な決定に基づくべきだ」との認識を示した。
米側に対し「開放、公平、公正、差別的でないビジネス環境を提供する」ことを求めた。
2025.01.08-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250108-2WQ3IUVHUNOJDKL4Y3SHV26MAU/
中国ICBMサイロ、ミサイル装填に向け作業が進捗 国基研の衛星分析で判明
(有元隆志)
中国が
北西部甘粛省玉門の砂漠地帯に大陸間弾道ミサイル(ICBM)用の地下式格納施設(サイロ)を建設している問題で、
シンクタンク国家基本問題研究所(国基研、櫻井よしこ理事長)が衛星写真を分析した結果、これまで偽装網をかぶせていたのを取り外すなどミサイル装塡に向けた作業が進捗していることが分かった。
警備施設、監視施設の建設も着々と進んでおり、サイロが運用開始間近であることがうかがえる。
完成近づく
中国はサイロの存在を公表していないが、玉門、新疆ウイグル自治区哈密(ハミ)、内モンゴル自治区杭錦の3カ所に広大なサイロ群を建設している。
玉門サイロ群では掘削作業隠蔽などのためドーム状天幕がかぶせられていたようだが、昨年4月の時点ではミサイル装塡のためか天幕は取り外され、代わりに偽装網がかぶせられているサイロがあった。内部の配線調整など実戦運用に向けた作業が行われていたもようだ。
昨年9月の衛星写真をみるとその偽装網も外されたサイロもあった。サイロの蓋(ふた)は約6メートル、ミサイルを装塡する車両用の台座約21メートル。まさに直径2・25メートル、全長13メートルとされるDF31シリーズミサイルが収まる大きさだ。
4月と9月に撮影したのは同じサイロではないが次々にサイロが完成に近づいていることがわかる。
30年に米中戦力互角か
サイロ周辺には駐屯地や警備施設、監視施設が建設されている。9月の写真では警備施設に軍用車両が4台止まっているのを確認できる。車両の形状、大きさからみて、施設に1個小隊規模の警備部隊が駐屯していると推定される。
中国軍は昨年9月、
サイロに装塡するとみられる固体燃料式のDF31AGを海南島から太平洋に向けて発射したが、ミサイルの実証試験だったとみられる。
中国国内で行う発射試験と異なり、太平洋上にミサイルを落とすとなると、米国などにミサイルの性能を示す電波信号を収集され、部品を回収されるリスクもある。それでもミサイル性能の秘匿よりも信頼性の検証を重視したといえる。
その理由として、
国基研は「サイロ群での使用を念頭に置いたのではないか。最大射程で行われた可能性が大きく、弾頭が模擬である以外、実戦に即した飛翔だった」と分析する。
推定飛翔距離は1万1700キロで最大射程とされている1万1200キロを超えていた。この意味するところは中国が首都ワシントンまで到達できるICBMの実証試験の成功を米国に見せつけ、DF31AGを今後サイロ群に実戦配備していく姿勢を示したといえる。
現在中国軍が保有しているICBM発射機およびサイロは140基だが、3カ所のサイロ群全てが運用を始めると約450基になると見積もられている。米国が保有しているサイロは約400基であり、2030年には米中両国のICBM戦力が互角になる可能性がある。
国基研は「サイロ群の運用開始で中国の核戦力は大幅に増強される。
発射実験が中国の発表通り成功だったとすれば、米国との相互確証破壊戦略に向けた大きな一歩になる」と指摘。
核戦力で米国と互角になれば中国が「核大国」として振る舞い、核保有国のロシアが非核保有国のウクライナを侵略したように周辺国に対し力による現状変更を推し進めることも予想されるだけに、
日本としても抑止力強化に向け対応を急ぐ必要があると警鐘を鳴らす。
(有元隆志)
2024.12.29-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20241229-NOHYZLMXBZMLRLGUFENA4LB2WI/
中国の習近平国家主席が韓国に弔電 務安国際空港の旅客機事故を受け
中国国営中央テレビによると
習近平国家主席は29日、韓国務安国際空港で発生した旅客機事故を受け、
尹錫悦大統領らの弾劾訴追に伴い大統領権限を代行している崔相穆経済副首相兼企画財政相に弔電を送った。
(共同)
2024.12.15-産経新聞(週刊フジ)-https://www.sankei.com/article/20241215-GZPLVZGKOJAHXFMWI2FM4HFAAA/?outputType=theme_weekly-fuji
不気味な中国軍の「ステルス」演習 「意表を突く奇襲こそ毛沢東以来の伝統」 峯村健司
(キヤノングローバル戦略研究所主任研究員 峯村健司)
中国が90隻以上の艦艇を日本の南西諸島から台湾、フィリピンを結ぶ「第1列島線」周辺に集結させている、と台湾の中央通信社が10日、安全保障当局者の話として報じた。
事実ならば、1996年の台湾海峡危機以来、最大規模となる。こうした事実を台湾国防部(国防省に相当)も確認したうえで、
中国軍で台湾方面を管轄する東部戦区だけでなく、北部戦区や南部戦区の部隊も大規模に展開していることも明らかにした。
筆者はさっそく、船舶自動識別装置(AIS)の情報を元に、中国軍の船舶の位置を調べた。台湾海峡や東シナ海一帯に中国軍の艦艇や海警局(海上保安庁に相当)の監視船が展開していることが分かる。
一方、軍港がある山東省青島や浙江省舟山などの周辺には船舶がほとんどおらず、もぬけの殻となっていた。相当数の艦艇が出航していたことがうかがえる。
監視船の「臨検」訓練も
どのような演習が行われているのだろうか。中国軍の動向に詳しい台湾軍関係者は言う。
「軍艦は米軍や自衛隊の艦艇を攻撃する訓練をしていたようだ。海警局の訓練は台湾を出入りする外国船籍への監視船による『臨検』を想定した内容だったとみている。いずれも実戦に近い内容といえる」
本稿でも解説したように、
習近平政権は台湾周辺における軍事演習に加え、監視船による「臨検」を実施することで、台湾の物流を遮断してエネルギーや食料不足に陥らせる「新型統一戦争」を準備している。
すでに5月と10月に「連合利剣」と名付けた、台湾周辺を封鎖する軍事演習を実施している。
台湾の頼清徳総統が11月30日から1週間、3つの太平洋島嶼(とうしょ)国を訪問した際、「経由地」として米ハワイや米領グアムにも立ち寄り、米下院議長や上院議員らと電話やオンライン会議をした。
これに対し、中国外務省は「断固とした強力な措置をとる」と反発していたことから、今年3度目となる大規模演習が実施される、と筆者は予測していた。
ところが、中国側からは演習に関する発表がない。国防部や外交部の会見でも、当局者は沈黙を貫いている。これまで中国軍は、演習を実施するときにはほぼ公表してきた。演習の目的は相手国を威嚇したり報復をしたりする政治的な動機があるからだ。
今回は規模が大きいにもかかわらず公表をしていない、いわば「ステルス演習」の可能性が高いとみている。一連の演習を調査しながら、筆者が北京特派員をしていた2008年に取材をした中国軍幹部が発した言葉を思い出した。
「わが軍は本気で戦争をするときには、静かに、そして素早く攻撃をする。敵の意表を突く奇襲こそが、毛沢東同志以来の伝統なのだ」
(キヤノングローバル戦略研究所主任研究員 峯村健司)
2024.11.24-産経新聞(週刊フジ)-https://www.sankei.com/article/20241124-C3IJVRSN5RBRRHZGOGCDUUFVQ4/?outputType=theme_weekly-fuji
中国の逃げ道ふさぐトランプ高関税砲 延命には台湾海峡の平和約束するしかない 田村秀男
(産経新聞特別記者 田村秀男)
本欄前回では、
トランプ米第2次政権がぶっ放すと宣言している対中高関税は、
莫大(ばくだい)な関税収入増をもたらし、無理なく大型減税の財源を確保できると指摘した。では、中国の習近平政権に及ぼす衝撃はいかばかりか。
トランプ氏は中国からの輸入品に対して60%以上、日本など中国以外からの輸入品には一律10%以上の追加関税を宣言してきた。トランプ氏は、中国が台湾封鎖を強行するなら150~200%の関税をかけると宣言済みだ。また、中国企業がメキシコからの迂回(うかい)輸出で高関税適用を回避するなら、メキシコからの対米輸出に100%の追加関税をかけると息巻いている。
2017年に発足した第1次トランプ政権は中国製品に対し、おおむね10~25%の制裁関税をかけたが、中国側はメキシコやベトナムなど東南アジア経由で対米輸出減を防いだ。第2次政権はその迂回ルートも封じる構えだ。
米ゴールドマン・サックスの中国調査部は60%の対中追加関税は中国の国内総生産(GDP)を2ポイントも押し下げると試算した。スイスUBSエコノミストも中国の成長率は半減するとみている。無理もない。2022年に本格化した不動産バブル崩壊は底が見えない状況が続き、住宅相場下落は今年になって、上海、北京など巨大都市でも加速している。住宅など不動産開発投資を中心する固定資産投資は中国GDPの5割前後を占めるが、昨年は前年比12%減で、今年も低迷が続く。
中国金融モデルは、流入する外貨を中国人民銀行が全面的に買い上げ、人民元資金を供給するのだが、バブル崩壊不況を受けて資本逃避が急増し、経常収支の黒字分相当額が雲散霧消している。外国からの直接投資や証券投資も激減し、金融緩和に必要な外貨が不足しているため人民銀行は国債買い上げを伴う金融の量的拡大に踏み切れず、中央政府は大規模な財政出動が困難だ。習近平政権の窮余の一策が電気自動車(EV)、鉄鋼、太陽光発電装置などの大増産による安値輸出攻勢だが、EVなどの製品で米欧から制裁関税をかけられているし、その他の国々からもダンピング提訴を相次いで受けている。その結果、中国の輸出は頭打ちになっている。
そこに、
トランプ砲による追い打ちが襲いかかるとどうなるか。グラフは中国の主力の外貨獲得源である貿易など経常収支黒字と米国の対中貿易赤字の推移である。カンのよい読者ならすぐにわかるだろう。
中国の対外黒字は実は全面的に米国の対中貿易赤字で支えられている。高関税のために迂回輸出を含めた対米貿易黒字が激減すれば、中国の経常収支黒字は大幅に縮小する。
外貨頼みの中国金融は破綻の危機に直面する。やけっぱちになって台湾に侵攻しようものなら、米国から150%以上の追加関税を受け、中国経済は沈む。
習政権が生き延びるためには、強権体制を改めて自由化して外資を呼び戻し
、台湾海峡の平和を約束するしかない。
(産経新聞特別記者 田村秀男)
2024.11.22-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241122-B5LHR76UAJLMFKTHY37UNF7JE4/
中国、持論を曲げ対日ビザ免除再開 景気低迷やトランプ氏再登板が影響か 日本側は驚き
【北京=三塚聖平】中国外務省が22日、日本に対する短期滞在のビザ(査証)免除措置を今月30日から再開すると発表したことに対し、日本側では
「一方的なビザ免除に動くとは」と驚きが広がった。中国経済が景気低迷に直面する中で外資の対中投資を必要としていることに加え、トランプ次期米大統領の就任を前に日本などとの関係改善を急いでいることが今回の決定につながったとみられる。
「こんなに急に事態が動くとは思っていなかった」
日中交流団体幹部は、
ビザ免除再開の決定を寝耳に水の出来事と受け止めた。
経済界の要望を受けて日本政府が再開を繰り返し求めていたが、中国側は中国人の訪日でも同様に免除する「相互主義」を新たに掲げて再開に応じていなかったからだ。
日中関係筋によると、日本側は中国との相互のビザ免除は受け入れておらず、今回の決定は中国側の一方的なものとなった。
中国政府が持論を曲げて再開に応じた背景には景気悪化がある。
不動産不況の長期化で中国の景気には勢いがなく、外資の対中投資を必要としている。中国商務省は21日、貿易の安定成長に向けた措置として、一方的なビザ免除の対象国を拡大させるといった方針を盛り込んだ通知をホームページに掲載していた。
また、
中国は現在、来年1月に発足する第2期トランプ政権に備え、米国の同盟国などとの関係改善を進めている。尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権下で関係が悪化していた韓国も今月8日からビザ免除対象国に初めて加えている。
日本とは10月の石破茂首相の就任を機に、関係安定化に向けた動きを積極化させている。
日中関係筋は「新首相が誕生したことで対日アプローチを変えてきた」と指摘。中国メディア関係者は「中国政府は、米国と緊密だった岸田文雄前首相と比べて石破氏は『対中穏健派』と考えているようだ」と指摘する。
ただ、
反スパイ法に基づく日本人拘束や、広東省深圳(しんせん)の日本人男児刺殺事件に関する詳細な情報開示といった日中間の人的交流を巡る重い課題はまだ残る。また、今回のビザ免除措置は来年末までの措置としており、延長に向けて再び「相互主義」などを持ち出してくる可能性もある。
2024.11.17-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241117-JD2YNT2BZRJKFPPL7EOYRAE63Y/
「朝鮮半島で戦乱許さず」 習近平氏が米国に表明、台湾問題「独立に反対すべき」と求める
(中国総局 三塚聖平)
中国の習近平国家主席は
16日、バイデン米大統領とペルーの首都リマで会談し、ロシアのウクライナ侵略に北朝鮮兵が参戦している問題でさらなる不安定化が懸念される朝鮮半島情勢について、「朝鮮半島で戦乱が起きることを許さず、中国の戦略的安全保障や核心的利益が脅かされることを座視しない」と述べた。
ウクライナ問題については和平協議の促進に取り組んでいると強調した。
台湾問題に関しては「明確に『台湾独立』に反対し、中国の平和統一を支持すべきだ」と求めた。
フィリピンなどと領有権を争う南シナ海に監視、
習氏は「中国は領土主権と海洋権益を断固として守る」と主張。その上で
「当事者による対話、協議が争議をコントロールする最善のやり方だ」とし、米国に対し「二国間争議に介入すべきでない」と求めた。
米側が提起している中国のサイバー攻撃について、習氏は「証拠がない」として「中国自身も国際的なサイバー攻撃の被害者だ」と主張した。
(中国総局 三塚聖平)
2024.10.20-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20241020-4KJSD4C3QRN2RKATLYH3XK2T5E/
中国が軍民両用品の輸出管理厳格化 12月施行 対露貿易巡る米欧の批判に対応の狙い
【北京=三塚聖平】中国共産党機関紙、人民日報は20日、軍事と民生の双方で利用できる
「デュアルユース(両用)」物品に関する輸出管理条例が12月1日に施行されると伝えた。
軍民両用品の輸出を許可制にして罰則も定めた。軍事転用可能な物資の輸出で中国がロシアのウクライナ侵略を支えていると米欧諸国から批判されていることに対応する措置とみられる。
中国政府が公表した
「両用物品輸出管理条例」の全文によると、
軍事転用可能な物品や技術、サービスなどに関する輸出管理を強化する。特に大量破壊兵器の設計や開発、生産、使用に関する物品に重点を置く。輸出先の最終使用者や使用目的の管理も強化する。
対象物品を輸出する際には、中国政府の担当部門に許可申請を輸出業者に義務付けた。報告義務を履行しなかった輸出業者に罰金を科すなどの罰則規定も設けた。
条例制定で、中国の軍民両用品輸出への米欧諸国の批判に対応する狙いとみられる。米政権らは、中国がロシアへの軍事産業支援を進めていると非難している。
中国司法省と商務省は19日に発表した談話で、同条例について「国情に基礎を置き、国際的に通用するルールと調和した輸出管理制度を整える」と強調。一方で「正常な国際的な科学技術交流や経済貿易協力の障害にはならない」と主張した。
中国政府はロシアと「正常な貿易協力を進める」としている。
北京の外交筋は
「中国は輸出管理体制の整備により、米欧からの批判に反論できる法制度を構築することを急いでいる」と指摘する。
2024.10.16-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20241016-APVNOFQWUBKQ7I6EELKSMBHNDU/
習近平氏が台湾対岸の福建省を視察 軍事演習の翌日、頼清徳総統を牽制する狙いか
中国で台湾政策を主管する国務院(政府)台湾事務弁公室の陳斌華報道官は16日の記者会見で、
中国は台湾との平和統一に最大限努力するとしながら「武力行使を放棄することは決して認めない」と改めて表明した。
中国国営メディアは16日、習近平国家主席が台湾対岸の福建省を15日に視察したと報じた。
台湾を包囲する海空域で軍事演習を実施した14日の翌日に当たり、台湾独立派と見なす台湾の頼清徳総統を牽制する狙いがありそうだ。
国営メディアによると
習氏が視察したのは福建省東山県。1950年代に共産党と中国国民党が交戦し、国民党は台湾へ退いた。
習氏は当時の地元幹部の記念館を訪ねたほか、農村振興の状況を視察したという。
(共同)
2024.09.27-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240927-QA2KLI7QQVNPNCC5VE6SPT27KU/
中国外務省が石破氏勝利で日本側にクギ 「平和発展の堅持を」 台湾訪問に改めて反対表明
【北京=三塚聖平】中国外務省の林剣(りん・けん)報道官は27日、同日に行われた自民党の総裁選で石破茂元幹事長が勝利したことについて、
「日本の内政なので論評しない」と述べた。その上で、日本側に対し「歴史を鑑(かがみ)に、平和発展の道を歩むことを堅持するよう望む」とクギを刺した。
中国側は、石破氏が戦力不保持を定めた憲法9条2項を削除すべきだとの持論があることを警戒しているもようだ。中国のシンクタンクも関与するニュースサイト「観察者網」は27日、自民党の新総裁決定前に掲載した記事で、石破氏が8月に出版した著書で憲法改正に関して戦力不保持をうたった9条2項を削除すると主張したことについて「警戒に値する」と強調している。
林氏は会見で、石破氏勝利に関し、日本側に「中国側に歩み寄り、中日関係が正しい軌道に沿って健全かつ安定的な発展を続けることを推し進めるよう希望する」と呼び掛けた。
また、
石破氏が今年8月に台湾を訪問して頼清徳総統と会談したことについては、日本の政治関係者の訪台に「中国側は一貫して断固反対している」と改めて表明した。
2024.09.27-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240927-57HSK2VWWJOO3KUZTG57VEDD74/
中国の最新鋭原潜が長江で沈没 事態隠蔽に奔走か、「周」級1番艦が5~6月に
米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は26日、
中国で就役前の最新鋭原子力潜水艦が5月下旬か6月上旬に、長江で沈没していたと報じた。事態は公表されておらず、同紙は
「中国が隠蔽に奔走した」と指摘。
米国に対抗して海軍力増強を進める中国の計画に影響しそうだとしている。
死傷者や放射線漏れの有無は明らかになっていない。
米政府当局者は同紙に、沈んだ原潜が核燃料を積んでいたかどうかは不明だと語ったが、専門家はその可能性が高いと指摘した。
沈没したのは攻撃型原潜「周」級の1番艦。5月16日に長江に面した湖北省武漢市の造船所で桟橋に停泊し、装備の調整に入っている様子が民間人工衛星の画像で確認されたが、その後に沈没したとみられ、6月15日の画像では原潜があった場所でクレーン船などが作業していた。
原潜は引き揚げられたが、修復して航行可能になるためには何カ月もかかる見通しだという。
(共同)
2024.09.15-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240915-FZC6TFPUQRLVDLKLPCA4JYXI34/
中国が希少金属「アンチモン」を輸出規制対象に 10月にはレアアース管理条例も施行へ
【北京=三塚聖平】中国政府は15日、レアメタル(希少金属)の一種であるアンチモンの関連品目を輸出規制の対象に加えた。
半導体などに使われており、日本企業にも影響が出る恐れがある。
アンチモンの関連品目を無許可で輸出することを禁止した。アンチモンは半導体の材料や難燃剤、弾丸などに幅広く使われている。中国は主要生産国で、米地質調査所(USGS)によると昨年の世界シェアは約48%だった。
欧米メディアによると
中国政府が8月に輸出規制を発表してからアンチモン価格は高騰した。
駆け込みで調達する動きが起きたとみられる。
中国はレアメタルに関する規制を相次ぎ打ち出している。
10月1日にはレアアース(希土類)への統制を強化する「レアアース管理条例」の施行も予定する。重要鉱物資源の管理を強めるとともに、対中圧力を強める米国などへの対抗措置の可能性がある。
2024.08.15-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240815-6DNW3CUO2VKORP5O4ITA63LVUU/
靖国神社への奉納や参拝「中国を傷つける」 新華社が批判「残忍な軍国主義の象徴」
中国国営通信新華社は
15日、岸田文雄首相が靖国神社に玉串料を奉納し、国会議員が参拝したことを報じ「日本の当局者による参拝や奉納は常に批判され、中国と韓国を含む各国の国民感情を傷つけてきた」と批判した。
新華社の配信記事は靖国神社を
「残忍な軍国主義の象徴」と指摘した。
(共同)
2024.08.09-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240809-CNEVDL3OWZKWBPIISOILAIA5HU/
中国、バングラデシュ暫定政権を「歓迎する」と談話 協力関係発展させたいと強調
中国外務省は9日、
バングラデシュでノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌス氏率いる暫定政権が発足したことを「歓迎する」との報道官談話を発表した。
他国の内政不干渉の原則を堅持していると強調し、
バングラデシュとの協力関係を発展させたいとした。
(共同)
2024.07.27-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240727-UHQMQRHI2BNDBBJK7K57JM7OFM/
「独立勢力が挑発すれば反撃」 王毅氏が台湾問題で主張 米中外相会談
【北京=三塚聖平】中国の王毅共産党政治局員兼外相は
27日、ブリンケン米国務長官とラオスの首都ビエンチャンで会談した。中国外務省によると、王氏は、台湾問題を巡り「『台湾独立』勢力が挑発をする度にわれわれは必ず反撃する」と述べた
。米側が台湾問題に関する中国の「挑発的な行動」に懸念を表明したのに対し、批判を一切受け入れない姿勢を改めて示した。
王氏は「完全統一の目標実現に向かって努力する」と強調した。「『台湾独立』と台湾海峡の平和は水と火のように相いれない」とも主張しており、
「台湾独立」派とみなす台湾の民主進歩党の頼清徳政権を牽制した。
また、
中国とフィリピンが対立する南シナ海問題に関しては、フィリピン側と事態を制御するための一時的な合意に達したと強調。その上で
「米国は火付け役となって再び面倒を引き起こし、海上の安定を破壊してはならない」と述べ、
南シナ海問題に関与しないようくぎを刺した。
ロシアのウクライナ侵略については、引き続き和平協議を推進する考えを表明。ロシアの防衛産業を中国が支えているといった米側の批判を念頭に、「中傷やぬれぎぬを着せることに反対する」と反発した。
米中関係については、過去3カ月間で外交や財政・金融、軍事分野などでの意思疎通が保たれていると評価。一方で「米国は対中抑止をやめておらず、前より一層ひどくなっている」と指摘し、「中米関係が直面するリスクは依然として蓄積されている」と不満を示した。
会談では、パレスチナ自治区ガザ情勢や朝鮮半島情勢、ミャンマー問題などについても意見交換を行った。
2024.07.07-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240707-AH7RRO6ZWBOSVM2POK75C3FNGQ/
盧溝橋事件から87年 北京市の式典に中国共産党最高指導部メンバーは出席せず
【北京=三塚聖平】日中戦争の発端となった1937年の盧溝橋事件から7日で87年を迎えた。中国国営新華社通信によると、
北京市の盧溝橋近くにある中国人民抗日戦争記念館で同日、北京市トップの尹力(いん・りき)市共産党委員会書記(党政治局員)が主宰する記念式典が開かれた。
最高指導部メンバーである党政治局常務委員の出席は確認されていない。
基本的に党最高指導部メンバーは5年ごとの区切りの年にしか出席しておらず、中国側は今年も通常の対応をとった。式典には、
日中戦争に参加した元兵士や遺族ら約500人が参加し、学生が抗日戦争の詩を朗読したほか、共産党をたたえる歌を合唱した。
日中関係を巡っては、
6月下旬に江蘇省蘇州市で日本人母子が中国人の男に刃物で切り付けられて負傷する事件が発生した。
何立峰(か・りつほう)副首相は今月1日、河野洋平元衆院議長を団長とする日本国際貿易促進協会の代表団と会談し、事件について「偶発的」なものだと説明し、「日中の貿易協力関係は影響を受けないだろうし、影響があってはならない」と強調した。
中国側は日本の対中投資に影響を与えたくないものとみられる。
2024.07.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240701-UM7JOJ36KRL5JIDR6LM7ALKFJY/
中国、「反分裂法」違反などで台湾人15人拘束 最高刑は死刑の指針で台湾警戒
【台北=西見由章】「台湾独立」の動きを違法とする「反国家分裂法」に違反したなどとして、
中国当局に拘束された台湾人が少なくとも15人に上ることが分かった。台湾の当局者が1日までに明らかにした。
中国は「台湾独立派」に最高刑として死刑を適用するとの処罰指針を6月下旬に公表しており、
台湾当局は台湾人を標的とした拘束の増加を懸念。
中国が影響力を持つ第三国においても台湾人が政治的理由で拘束される恐れがあるとみて警戒を高めている。
当局者によると、15人が拘束された時期は「ここ数年」で、国家政権転覆罪で5年間投獄された後に台湾に戻った
人権活動家の李明哲氏も含まれる。
この当局者は、中国が公表した指針について、
「台湾独立派」の定義があいまいで「台湾人のほとんどが含まれることになる」と指摘。さらに対象は台湾人に限らず、台湾の国際的地位の向上や防衛力強化を支持している外国人にも拘束のリスクがあるとの見方を示した。
また中国本土や香港、マカオ以外に滞在する場合も、中国と犯罪人引き渡し条約を結んでいる国や、中国が「海外警察拠点」を設置している国では拘束される恐れがあると指摘。「とりわけ中国経済への依存度が高く、『一つの中国』原則の順守を公表している国ではリスクが高い」(同当局者)としている。
中国側の指針公表を受けて、台湾で対中政策を主管する大陸委員会は6月27日、中国本土や香港、マカオへの渡航警戒レベルについて、4段階のうち2番目に厳しいレベルに一段階引き上げた。「不必要な渡航は避けるよう強く勧める」と警告している。
中国は2005年に「反国家分裂法」を施行したほか、14年に反スパイ法(23年に改正)、15年に国家安全法を施行するなど外国人や台湾人への監視を強化。15年以降、スパイ行為に関与したなどとして拘束された日本人は少なくとも17人に上る。
21年に中国当局が発表した国勢調査の結果によると、
中国本土に長期滞在している台湾人は約15万8000人。
2024.06.29-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240629-H27SK3QLYNJ6BMR32GVC4BUOUQ/
中国、レアアース管理条例を10月施行へ 「国家所有」を強調、米国などに対抗
(中国総局 三塚聖平)
中国政府は
29日、ハイテク製品の生産に欠かせないレアアース(希土類)への統制を強化する「レアアース管理条例」を公布したと発表した。中国国営新華社通信が伝えた。
10月1日に施行する。レアアースについて「国家の所有に属し、いかなる組織や個人も不法に占有したり資源を破壊したりしてはならない」と明記した。
国家の戦略資源としてレアアースに関する管理を強め、ハイテク分野で対立の長期化が見込まれる米国などに対抗する狙いとみられる。
施行後、レアアースを中国から輸入する日本企業にも影響が出る可能性がある。
条例はレアアースの採掘や精錬・分離、利用、製品流通、輸出入などサプライチェーン(供給網)の全体に適用する。中国共産党と国家の方針に基づきレアアース資源の保護と開発を重視するよう規定。レアアース産業の新たな技術や製品、材料、装置の研究開発や応用を国家が奨励する。
中国はレアアース管理条例の草案を2021年に公表し、制定へ準備を進めてきた。レアアースに限らず現代の産業に欠かせない重要鉱物資源の管理を強めており、日米欧との対立が激化した際の「カード」にする狙いもうかがわれる。
(中国総局 三塚聖平)
2024.06.21-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240621-65AFNGKQVZJDDLUXLMJAQ6NFPY/
中国、米ロッキードに制裁 台湾への武器提供で関連企業と幹部に 資産凍結や入国禁止
中国外務省は
21日、台湾への武器売却を巡り米航空防衛機器大手ロッキード・マーチン社の関連企業と幹部らに対し、
中国の資産凍結や中国入国禁止の制裁を科すと発表した。
米政府は18日、自爆型無人機や小型無人機などを台湾に売却することを承認し、議会に通知していた。
中国外務省は、中台を不可分の領土とする「一つの中国」原則に違反すると主張し「中国の内政への重大な干渉だ」と強く非難した。
(共同)
2024.05.18-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20240518-SYMCIQGAPRKI7BPQJI7DZS4MWA/
中国のA農業相が規律違反の疑い 現職の調査は異例、汚職に関与の可能性も
中国共産党中央規律検査委員会と国家監察委員会は
18日、農業農村相のA氏が重大な規律・法律違反の疑いで調査を受けていると発表した。
現職の閣僚級が調査されるのは異例の事態だ。違反の内容は明らかにしていない。
A氏は広西チワン族自治区の幹部や甘粛省の省長などを歴任し、農業農村相に就任。習近平指導部は汚職を摘発する反腐敗運動を強化しており、汚職に関わった可能性もある。
(共同)