トルコ共和国-1


2020.1.18-産経新聞 THE SANKEI WEB-https://www.sankei.com/world/news/200118/wor2001180017-n1.html
トルコのリビア介入 地中海パイプライン計画の遮断狙う
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【イスタンブール=大内清】トルコのエルドアン政権が、国家分裂状態にあるリビアへの介入を深めている。北アフリカに位置するリビアの内戦で劣勢のシラージュ暫定政権に対する支援をてこに、地中海での海洋権益強化に向けた協力で合意。その狙いは、対立するイスラエルやギリシャなどが進める天然ガスパイプライン計画を頓挫させ、トルコの発言力を強めることにある。
  トルコ議会は今月初め、暫定政権側の要請を受ける形で、リビアへのトルコ軍の派兵を承認。トルコ政府は並行して、ロシアやサウジアラビア、エジプトなどの支援でリビア全土の掌握を目指す軍事組織「リビア国民軍」(LNA)に、暫定政権側との停戦に応じるよう仲介に乗り出した。
  暫定政権は国際的な承認を受けているものの、軍事的には劣勢にある。政権存続には、他国からの軍事的な後ろ盾が不可欠だ。トルコは、その役割を買って出ることで暫定政権に恩を売っている形だ。
  トルコがリビアへの関与を深める背景にあるのが、地中海でのエネルギー開発をめぐる主導権争いだ。
  地中海東部には有力な海底油田・ガス田が存在する。沿岸国のイスラエルやキプロスは、産出した天然ガスの欧州輸出を計画。そのパイプラインを、対立関係にあるトルコではなく、ギリシャのクレタ島などを経由してイタリアに通すとしている。トルコはこれが、自国の実質的な保護下にあり、キプロス北部を実効支配する「北キプロス」の権益を損ねるものだなどとして強く反発している。
(2)
エルドアン大統領は昨年11月下旬、リビアのシラージュ暫定首相と会談し、海洋権益の保護に関する協力で合意。トルコ南部沿岸から延びる大陸棚とリビア北東部から延びる大陸棚を結ぶ海域で、第三国による「一方的な開発」は認めないことなどで一致した。
  この海域はイスラエルなどが計画するパイプラインのルートを遮断する形で設定されており、エルドアン氏としては「トルコを無視したガス田開発は認めない」とのメッセージを発した格好だ。トルコの政治アナリスト、イスラム・オズカン氏は「エルドアン政権には、リビア介入を機に、同国のみならず地中海にプレゼンス(存在感)を示す目的がある」と分析する。
  トルコは、合意は国連海洋法条約に則していると主張。歴史的にトルコと敵対するギリシャなどは「効力はない」と非難している。
  リビア情勢をめぐっては、トルコのほかに、LNAを支援するロシアも仲介に当たっているものの、今月中旬にモスクワで行われた停戦協議は決裂。19日にはドイツの首都ベルリンでも協議が行われるが、一時的な停戦が実現しても、国家分裂状態の解消に向けた前進は困難とみられる。









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