院内感染-1



2020.12.10-NHK NEWS WEB(関西NEWS WEB)-https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20201210/2000038418.html
コロナ重症対応病院でクラスター

  大阪府内で最大規模の新型コロナの重症患者用の病床がある大阪急性期・総合医療センターで、感染者の集団=クラスターが発生したと発表しました。
  一方、この病院は「救急医療の最後のとりで」と言われる「3次救急」を担っていますが、先月から制限していることがわかり、救急現場への影響が懸念されています。

  大阪急性期・総合医療センターによりますと今月3日から8日にかけて、▼患者8人と、▼医師や看護師など職員5人のあわせて13人が、新型コロナウイルスへの感染が確認されました。
  13人はいずれも軽症や無症状だということです。
  医療関係者によりますと、このセンターは新型コロナの重症患者用の病床を府内でも最大規模のおよそ30床用意し、多くの重症患者を受け入れています。
  センターによりますと、感染者が出たフロアや医療スタッフは、新型コロナの受け入れとは関わりはなく、いまのところ、重症患者の受け入れを止める予定はないということですが、今後、多くの医療スタッフに感染が確認された場合、影響が出る可能性があるとしています。
  また、センターの敷地内には、今月15日から運用を始める重症患者専用の医療施設、「大阪コロナ重症センター」がありますが、いまのところ、施設の運用に影響は出ないとしています。

【“コロナ治療入院に影響なし”】。
  多くの新型コロナの重症患者を受け入れている、大阪・住吉区の大阪急性期・総合医療センターで新型コロナウイルスの感染者の集団=クラスターが発生したことについて、大阪府の吉村知事は「コロナ対応の病棟でクラスターが発生したわけではなく、全く別の病棟で発生している。コロナ患者の治療や入院に何か大きな影響は出ないと思っている」と述べました。
  そのうえで、センターの敷地内にある重症患者専用の医療施設、「大阪コロナ重症センター」について、いまのところ、施設の運用に影響はなく、予定どおり  今月15日から運用を始める考えを示しました。

【コロナ対応で3次救急を制限】。
  一方、この救急病院では重篤な一般患者を受け入れる「3次救急」も担っています。
  しかし、医師や看護師などが足りないことなどから先月20日から心筋梗塞や脳卒中など、特に緊急性の高い患者を除いて一般患者の受け入れを一時的に取りやめているということです。
  病院によりますと、医師や看護師など人手が限られる中、新型コロナへの対応を続けながら、これまでどおり「3次救急」を担うことが難しくなったということです。
  「3次救急は」「救急医療の最後のとりで」と言われ、今回、受け入れを制限した「大阪急性期・総合医療センター」は市内に6つある「3次救急」を行う病院の中でも特に、高度な医療を提供する医療機関に位置づけられていて、救急現場への影響が懸念されています。
  日本救急医学会の代表理事で大阪大学医学部附属病院 高度救命救急センターの島津岳士医師は、「コロナが救急医療に影を落とし始めたと考える。あふれた救急患者は、2次救急の病院でとってもらったり、市外の病院でとってもらったりして病院どうしでカバーしていくほか方法がない。救急の現場の状況としては今後厳しくなる可能性が高い」とコメントしています。


2020.5.3-Yahoo!!Japanニュース(産経新聞)-https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200503-00000557-san-soci 
済生会泉尾病院で集団感染か 院内感染対策チーム派遣検討

  大阪府は3日、大阪府済生会泉尾(いずお)病院(大阪市大正区、440床)で4月中旬以降、14人の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表した。同市保健所と厚生労働省のクラスター(感染者集団)対策班がすでに今月1日に現地調査しており、感染経路を調べている。府は「院内感染対策支援チーム」を派遣するかどうか検討する。
  府と同病院によると、14人は4月14日から5月3日にかけて感染が確認された内訳は入院患者5人と職員9人で、職員は府外在住の1人を含む。
  4月16日にリハビリテーションセンターで職員の感染が判明し、同センターの業務を停止するとともに同センターの全職員約70人を自宅待機とした。18日には病院全体で新規入院患者の受け入れを中止した。
  府はこれまで同病院の名前を公表していなかったが、4月29日までに計13人の陽性が確認され、「個別のフォローが必要」として公表することを決めたという。


2020.4.26-沖縄タイムス-https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/564787
防護具不足が深刻、院内感染拡大 19都道府県54施設、783人

新型コロナの国内での感染拡大に伴い、医療機関で複数の感染が確認された事例が今月20日時点で、少なくとも19都道府県の54施設で発生し、患者や医師らの感染が783人に上ったことが26日、日本看護協会の調査で分かった。協会はマスクなど防護具不足が深刻で、十分な感染防止対策が取られていないと訴え、医療従事者への支援を呼び掛けている。
   調査では、医療機関での感染やその疑いがあり、複数の感染者が出た事例や、一定期間入院している患者が感染した事例などを「院内感染」と定義。全国の医療機関のホームページなどを参考に集計した。
東京都が最多で、北海道、兵庫県、福岡県の順。(共同通信)


2020.4.22-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20200422/2000028693.html
集団感染の病院で新たに23人

関西2府4県では、21日、新たに93人が、新型コロナウイルスへの感染が確認され、関西全体での感染確認は2352人となりました。
  このうち、大阪府では、集団感染が起きている大阪・生野区の病院で、新たに23人の感染が確認され、大阪府は、さらなる拡大を防ぐため関係者の検査を急ぐ方針です。

21日新たに感染が確認されたのは、▽大阪府で54人、▽兵庫県で19人、▽奈良県で9人、▽京都府で5人、▽滋賀県で4人、▽和歌山県で2人の合わせて93人です。このうち、大阪府では、医療従事者や患者の集団感染が起きた、大阪・生野区の「なみはやリハビリテーション病院」で、新たに23人の感染が確認され、病院に関係する感染者は120人となりました。
  大阪府では、松原市と熊取町の2つの病院でも患者などの感染確認が相次いでいて、府は、さらなる感染拡大を防ぐため、22日以降、関係者、数十人の検査を急ぐことにしています。
  また、大津市の滋賀医科大学の付属病院でも、看護師1人の感染が確認されましたが、診察や手術に影響はないということです。
一方、21日は、大阪府と京都府であわせて3人の死亡が発表されました。これで、関西2府4県で感染が確認された人は2352人となり、このうち46人が死亡しました。また、症状が改善して退院した人などは597人となっています。
  感染拡大が続いている状況を受けて、新たに奈良県と滋賀県が遊興施設や運動施設などへの休業要請を決めていて、各府県では、不要不急の外出を自粛するよう強く呼びかけています。


2020.4.21-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/life/news/200421/lif2004210027-n1.html
大阪のリハビリ病院、感染者98人に ほか2病院も

  大阪府は20日夜、新たに84人の新型コロナウイルス感染を確認し、そのうち集団感染が起きた大阪市生野区の「なみはやリハビリテーション病院」の関係者が41人に上ると明らかにした。兵庫県発表分を含め、同病院の感染者は職員と患者ら計98人となった。府内ではほかに明治橋病院(松原市)と七山病院(熊取町)でも院内感染とみられる状況が発生し、感染者の合計はそれぞれ35人と4人になった。
   吉村洋文知事は、なみはやリハビリテーション病院に加え、明治橋病院でもクラスター(感染者集団)が発生しているとの認識を示した。記者団に「院内感染対策を徹底する必要がある。高齢者や抵抗力が低い人も多く、人命救助に力を入れたい」と述べた。
   府によると、なみはやリハビリテーション病院の感染者41人のうち、職員は28人、患者は13人。
   同病院をめぐっては、兵庫県尼崎市の検査で15日に看護師1人、18日に理学療法士1人の感染が判明。さらに大阪府の検査で19日までに職員と患者ら53人の感染が確認されていた。
   明治橋病院では19日までに職員と患者計8人の感染が判明。20日は職員9人、患者18人が陽性と診断された。七山病院は19日までに職員と患者計3人、20日に職員1人の感染がそれぞれ確認された。
   いずれも感染症用の病棟はなく、府の担当者は「新型コロナとは関係のない病気の患者に感染が広がっているのが大きい」として病院内外での感染の広がりを懸念。3病院でスタッフや患者を検査し、全容の把握を進めている。
   3病院はそれぞれ外来診療や新規の入院受け付けをすでに中止している。
   府によると、府内での新規感染者84人のうち感染経路不明は7人。一方で、すでに感染し治療中だった同府枚方市の70代男性が死亡した。基礎疾患があったという。府内の死者は13人になった。
   また84人とは別に、3月25日に感染が判明し、陰性確認後に退院した30代男性がこの日、再び陽性となった。この男性を含む陽性率は20・3%だった。


2020.4.20-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/west/news/200420/wst2004200034-n1.html
大阪のリハビリ病院集団感染、吉村知事「クラスター」認識 6人が重症か中等症

   大阪市生野区の「なみはやリハビリテーション病院」で発生した新型コロナウイルスの集団感染について、大阪府の吉村洋文知事は20日、感染した患者ら55人のうち、6人が専門治療を要する重症か中等症であることを明らかにした。府庁で記者団に「クラスター(感染者集団)になっている」として、封じ込めに注力する考えを示した。
   同病院で感染者の受け入れ治療は行っていなかったといい、大阪府市と厚生労働省のクラスター対策班が全ての医療従事者と患者ら約100人に聞き取りし、感染経路を調べる。
   大阪市保健所は19日に現地調査し、フロアごとの感染状況や院内感染防止策を取っているかを確認した。府などによると、同病院は新型コロナ対策で3月末から入院患者の面会を禁止。今月15日に新規入院の受け入れを中止し、18日から外来診療を取りやめた。
   同病院をめぐっては19日までに、大阪府や兵庫県尼崎市の検査で看護師1人と理学療法士1人のほか、医療従事者ら18人、少なくとも患者35人の計55人の感染が判明した。
   吉村氏は「(入院患者には)高齢者や免疫力が低くなっている人も多い。感染が広がると深刻になる」と懸念を示し、「病院なので封じ込めは難しくない。(感染が)外に広がらないよう感染者の治療やケアに力を入れたい」と述べた。
   同病院は病気やけがの後、日常生活に復帰するためのリハビリを行っており、120の病床を備える。



2020.4.14-号外NET 八尾-https://yao.goguynet.jp/2020/04/16/siritubyouin/
【八尾市】ついに医療従事者から感染

2020年4月14日(火)、八尾市立病院に勤務する職員の方が新型コロナウイルスに感染したことが判明しました。
感染されたのはICU(集中治療室)所属の看護師とのことです。

流れは以下の通り。4月13日(月)
勤務開始時 発熱なし
勤務中 急な発熱
午後 PCR検査を行い自宅待機4月14日(火)
陽性確認
院内からの感染ではないことを現時点で確認し、院内の消毒はすでに完了、入院・外来ともにこれまでどおりの診療を予定しているそうです。
とてもスピーディーな対応に驚きました。
噂ではよく、検査をなかなか受けさせてもらえない、受けても結果が出るまでに時間がかかる、と聞きますし、実際検査を受けて結果待ちの自宅待機中に症状が急変して死亡したケースもあります。
医療従事者だから、勤務先が病院だったから、の迅速な流れなのでしょうか。これまでどおりの診療、といいますが、感染予防のため
・入院患者さん以外の病棟内への立入を禁止
・外来診療は診療予約のある方、紹介状をお持ちの方のみ
と制限されています。
また、「感染したかも?」と思ったら真っ先に八尾市立病院に受診を、と思い当たる人が多いと思いますが、いきなり病院へ行くのではなく、まずは必ず八尾市新型コロナ受診相談センター(帰国者・接触者相談センター)へ電話してください。


2020.4.14-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200414/k10012386621000.html
神戸市の拠点病院で院内感染相次ぐ 救急医療体制に危機感

  神戸市では救急医療の中核を担う病院で、新型コロナウイルスの院内感染が相次ぎ、救急患者の受け入れを取りやめる事態になっていて、神戸市は救急医療の体制がひっ迫するおそれがあると危機感を示しています。
  神戸市では感染症指定医療機関として、新型コロナウイルスの感染者の治療拠点となっている、神戸市立医療センター中央市民病院や一部の感染者を受け入れている神戸赤十字病院で、医師や看護師など病院スタッフが感染する院内感染が相次いで起きました。
  中央市民病院では、今後も重症の感染者については受け入れて治療を行いますが、いずれの病院も新たな外来診療や入院患者のほか、救急患者の受け入れを原則、取りやめています。
  これら2つの病院は神戸市の中核病院として救急医療を担っていて、なかでも中央市民病院は命に関わる重症患者に対応する「3次救急」を担う、「救急医療の最後のとりで」とされています。
  神戸市では今後、当分の間「3次救急」については、中央市民病院に代わって、兵庫県災害医療センターと神戸大学医学部付属病院が対応することになっています。
  神戸市の久元喜造市長は13日の記者会見で「これ以上、感染が広がれば市内の救急医療の体制がひっ迫する」と危機感を示し、院内感染の拡大防止などに全力を挙げる考えを示しました。
中央市民病院では14人感染確認
  中央市民病院では今月9日、入院していた70代の女性の感染が発表されました。
  そして、今月11日には40代の男性と70代の女性の入院患者2人、20代から50代の看護師を含む職員10人、それに清掃スタッフの20代の女性1人の感染が明らかになり、院内での感染は合わせて14人になりました。
神戸赤十字病院の医療スタッフ6人感染確認
  神戸赤十字病院では、新型コロナウイルスの患者の治療を行っている病棟で勤務する20代の女性看護師の感染が12日、明らかになりました。
  そして、同僚の職員らの検査を行った結果、新たに医師4人が陽性と判明しました。
  さらに、神戸市が今月10日に感染を発表していた50代の女性が、この病院の看護助手だったこともわかり、感染が確認された医療スタッフは6人に上っています。
兵庫県災害医療センター長「いまはギリギリ」
  中央市民病院に代わって「3次救急」を担うことになった、神戸市にある兵庫県災害医療センターの中山伸一センター長は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、救急医療もひっ迫した状況になっていると危機感を募らせています。
  中山センター長は「新型コロナウイルスは、感染していても症状がなかったり熱がなかったりと、感染しているか救急現場ではわかりにくい。現場では、マスクや防護する資機材も非常に減っていて、市中感染が広がると完全な防護ができないため、私たちが患者からウイルスをもらい、広げることになりかねず、『命のとりで』である医療機関が非常にピンチになっている」と話します。
  そして「県内でも救命救急センターがコロナウイルスへの対応を余儀なくされている中で、一般救急が以前よりまして苦しい状況になっている。いまはギリギリのところで頑張っているが、これ以上、患者が増えてしまうと対応しきれないということになりかねないので、市民の皆さんには健康管理と感染予防をしっかりするようお願いしたい」と市民への協力を呼びかけました。


2020.4.13-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200413/k10012384651000.html
全国で院内感染が相次ぐ 新型コロナ

  新型コロナウイルスの院内感染やその疑いのあるケースが全国各地の病院で相次いでいます。
  このうち、東京 台東区の「永寿総合病院」では、先月20日ごろから職員や入院患者の間に感染が広がり、病院のホームページによりますと、これまでに入院患者20人が死亡しました。
  また、東京 中野区の「中野江古田病院」でも、入院患者や医師、看護師など合わせて92人の感染が確認されています。
  さらに、神戸市では「中央市民病院」看護師やスタッフ、入院患者合わせて14人「日本赤十字社神戸赤十字病院」医師や看護師などスタッフ6人の感染が確認されています。
  このほか、富山市の「富山市民病院」では16人、京都市の「堀川病院」では9人の感染がそれぞれ確認されています。
  ほかにも、スタッフや入院患者の感染が確認されたことから、感染が広がっていないか検査を進めている病院もあります。
院内感染はなぜ起きる
  院内感染は、ウイルスに感染した医療スタッフや患者などが、病院内で接触したほかの人にウイルスを連鎖的にうつしていくことで生じます
  具体的なケースとしては診察などでの接触、患者どうしの会話、医療機器や物品へのウイルスの付着、それに外からの見舞いなどが考えられます。
  ほかの病気で受け入れた患者がウイルスに感染していたことが、あとになって判明したという事例もあります。
  院内感染が発生してしまうと、特に病気や手術などで体力や免疫力が弱くなっている入院患者は、感染や重症化のリスクが高くなります。
  さらに、病院は感染の拡大防止のため外来患者の受け入れ停止などの措置を取らざるをえなくなり、医療態勢を維持していくことが難しくなってしまいます。
  厚生労働省では院内感染を防ぐため、院内の換気や医療機器の消毒などを徹底することや、外来患者の待合室では、発熱を訴える患者とほかの患者の間に一定の距離を保つことなどを求めています。


2020.4.10-福井新聞 HUKUI SHINBUN ON LINE-https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1065362
福井の院内感染、透析患者へ拡大警戒
新型コロナ患者4人確認で福井県


福井県福井市の福島泌尿器科医院で、2人目となる透析患者の新型コロナウイルス感染が4月9日発表され、感染者は院長と看護師を含む4人になった。透析室は2メートル以内の間隔でベッドが並び、更衣室は狭く換気が悪かった。まだPCR検査を終えていない8人の透析患者は、感染した2患者と同じ日に治療を受けていた。発症前後に院長が出勤した2日間に延べ60人の外来患者が訪れており、福井県は「(院内感染は)さらに広がる可能性がある」とみている。

この医院の透析患者は20人。10人ずつのグループに分かれ、1日おきに4~8時間ベッドに横たわり、仕切りのない一つの部屋で治療を受けていた。県によると、ベッドの間に透析の機械を挟んでいるが、ベッドの間隔は2メートル以内で、治療中も会話ができる。
   透析室では医師は、患者の血管から血液を抜き、透析の機械に送り込むための針を刺す。看護師は治療中の患者の状態観察を行っている。
   県は患者が使う更衣室も問題視。男女別の更衣室は細長い8畳ほどの部屋で、10人分のロッカーがあり、横たわれるようソファも置いてあった。換気は悪く、普段、複数の患者が同じ時間帯に使っており「密閉・密集・密接」の3密条件がそろっていた。県の担当者は、医療行為場面よりもスタッフの控え室や診察のファイルなどを介して感染する事例が多いとし「透析室以外での接触はなかったかを確認していきたい」としている。
   県は9日、各医療機関に対し、患者の更衣室や職員の休憩所などの3密条件回避や、施術用のベッド間の距離を取り、長時間の会話が発生しないようにすることなど感染対策の徹底を促す通知を出した。


院内感染
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


  院内感染(Hospital-acquired infection, Nosocomial infection)とは、病院や医療機関内で、新たに細菌やウイルスなどの病原体に感染すること。病院外での感染を表す「市中感染」と、対を成す用語である。特に薬剤耐性の病原体や日和見感染 (Opportunistic infection) によるものを指す。

概要
病気の治療の場である病院は、その一方では、多様な病原体(に感染した患者)が集まり、また薬剤耐性菌が多く生息しているという点で、感染症が発生しやすい危険な場所であるとも言える。また他の疾患や免疫抑制剤投与などにより、感染への抵抗力(免疫)が低下した人も多く存在し、なおかつ注射や手術などの医療行為には、体内に病原体が侵入するリスクが伴う。これらのことから、一般的な市中環境に比べて、病院内は感染症や伝染病の集団発生のリスクが高い。院内における感染は、病院外でおこる感染症とは、病原体も対策も異なる点が多いため、病院内で発生するこれらの感染を、とくに院内感染と呼び、医学分野でも市中感染と区別して扱うことが多い。
院内感染は、易感染宿主が発病した場合や高度薬剤耐性菌による場合などには、治療が難しく患者の生命健康に重大な被害を与えることも少なくない。このため、発生を未然に防ぐ(予防する)ことが重要である。医療機関において環境衛生を徹底し、手洗い消毒等の基本的な感染予防対策を徹底することが発生の予防に効果的である。医療機関の多くは専門の部門や医療チーム(感染制御チームなど)を設けて院内感染の発生防止に努めているが、院内感染が発生したとき、これらの対策に不備が認められた場合などには、医療訴訟が起こって社会問題となるケースもある。

状況・原因
病院や医療機関は病気を治療する場であるが、その反面、さまざまな病原体に感染した患者が集まってくる場所であり、また抗生物質消毒薬の多用から、薬剤耐性病原体が多い環境である。
  院内には、重症の消耗性疾患の患者や外科手術等で感染の危険性が高い処置を受けた患者、あるいは臓器移植手術後の拒絶反応を弱めるために免疫抑制剤投与を受けて人為的に感染防御能(いわゆる免疫力)を低下させられている患者、抗がん剤投与により骨髄機能や免疫能が低下している患者など、微生物の感染に対する抵抗力が著しく低い、易感染宿主(健康な人には害を及ぼさない弱毒菌によっても感染症をおこす、compromised host)が多い。そのため、平素無害菌による日和見感染の危険性が高いことになる。
  感染源である患者と免疫力・抵抗力・体力の衰えた患者が、同一施設内にいるため、感染しやすい状況である。また患者から患者へと感染する以外にも、医師や看護師、あるいは調理員などの医療従事者が病原体の運び役になっている場合や、院外から免疫力の高い保菌者の来院によって感染が引き起こされる場合がある。

院内感染対策の実態
  日本環境感染学会が実態把握に乗り出したのは1999年からである。アメリカ合衆国や欧米では、約20年前[いつ?]から院内感染対策の研究機関を組織して、調査・研究が進んでいる。
  例えばStudy for the Efficacy of Nasocomial Infection Control (SENIC、院内感染対策に関する研究) という機関があり、調査は毎年継続され、予防対策についても常に最新の方法・技術が導入され、研究・改良されている。日本では、急速に研究は進んでいるが、対策についてはまだ十分であるとは言えない。
  2006年6月に公表された埼玉医科大学病院における多剤耐性緑膿菌 (MDRP) による院内感染事例では、
  初めにICUで感染が広がり、その患者がICUから一般病棟にMDRPを持ち帰った結果、感染が拡大したこと
  感染経路については、他の耐性菌と異なり、固形石鹸や手洗い場・シャワー等湿度の高い場所や尿を介しての繁殖・伝染であること
  抗生物質(カルバペネム等)の使い過ぎにより緑膿菌が薬物に対して耐性を獲得したこと
  などが明らかにされている。
  病院の建築設計では、院内感染の防止のため、動線の交差を避ける配慮が推奨されている。感染や事故につながる廃棄物等の運搬経路は、患者動線と完全分離することが望ましいとされる。すなわち、患者の行動領域がバックヤードと切り離されるように設計される。

新型コロナウイルスの院内感染 (2020年)
2019新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の局面では、中華人民共和国イタリアで1000人を超える大規模な院内感染が発生した。









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