パチンコ

パチンコ
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パチンコとは、ガラス板で覆った多数の釘が打たれた盤面上に小さな鋼球を盤面左下から弾き出し、釘に従って落ちる玉が特定の入賞口に入ると、
    得点あるいは賞球が得られる日本の遊技(ゲーム)である。漢字表現は「自動球遊器」。最も一般的な営業形態は風俗営業として、客が遊技の
    結果得た鋼球をパチンコ店が指定する特殊景品と交換し、景品買取業者(古物商)が運営する景品交換所がそれを買い取る形で現金と交換する
    システムとなっている。日本においては風俗営業に分類される。規制が年々強化され、2018年12月末時点でパチンコホール経営企業数は、
    前2017年同月末比で241社減少し3,003社、店舗数は464店舗減少で9,794店舗[1]
 チンコ遊技機(ゲーム機)そのものは「パチンコ台」と呼ばれる。ただし、「パチンコ」は通称であって、風営法上では「ぱちんこ遊技機」とひらがなで名称
    されている。パチンコ設備を設けた遊技施設は、施設設立前に警察に営業許可を事前に求めなくてはならない。呼称で最も一般的には「パチンコ店
    または「パチンコ屋」と呼ばれるが、パチンコ業界やパチンコ雑誌などでは「パーラー」・「ホール」と呼ぶ場合もある。店名にパーラーが入っている店舗
    も多数存在する。このような遊技施設は、1930年に最初の店舗が開店し、その後第二次世界大戦時は不要不急の産業として一時は全面禁止
    となったが、終戦後に復活した。
 2009年現在、日本以外ではアメリカグアムなどにパチンコ店が存在しているが、賭博(カジノ)として位置づけられ、規制を受けている。また
    中華民国台湾)では、法律上で禁止されている(ただし実際には多数の非合法店が営業を行っている[2])。韓国では在日韓国人によってパチンコ
    が持ち込まれ流行していたが、「人間を怠惰にして、人生を狂わせる」として[3]、2006年からはパチンコにおいてそれまで利用されていた商品券の
    換金が停止、事実上の法規制となった[4][5][6][7]メダルチギも参照)。また、北朝鮮平壌にもパチンコ店が存在している[8]
 日本国内のパチンコ店で行われる営業(以下「パチンコ営業」)は、法的には風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下「風営法」)[* 1]
    第2条第1項第4号で「設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業」として定める風俗営業[* 2]で、遊技の結果で得た鋼球を賞品
    と交換され、パチンコ店から現金が持ち込まれている景品交換所[9][10]で現金と交換される営業が行われる。このような遊技施設は、18歳未満の者は
    営業所に立ち入ってはならない旨を入り口に表示するよう義務づけられる(風営法第18条)とともに、客として立ち入らせることを禁じられている
    (風営法第22条第1項第5号)。
 パチンコ遊技施設は、現在ではギャンブル的要素を持つが庶民の身近な娯楽施設として、都市や地方を問わず国内各地にくまなく存在している。
    このために、多くの社会的問題を抱えている(→パチンコ#パチンコの問題点参照)。変わったところでは、2017年2月1日、九州で「P-ZONE」を展開
    する株式会社パラダイスが経営する複合型リゾートホテル「ザ パラダイスガーデン サセボ」(佐世保市)にて、パチンコホール「パラダイス」が
    オープンした。この店舗は日本人でも利用可能だが外国人宿泊客をターゲットとしており、4ヵ国語(英語、中国語、韓国語、台湾語)で書かれた遊技台
    や機種の説明書を設置しているほか、営業時間はホテルのチェックインに揃えた16時から22時40分まで、また宿泊客に外国人がいない日は休業
    とするなど独特な営業形態を採っている[11]
 パチンコ店以外では、ゲームセンター露店などにてもパチンコ台が設置・運営されるが、この場合は鋼球と景品との交換は行われない。以前は一定数
    の得点に到達すると景品が払い出されるマシンが多数存在したが、風営法の規制強化に伴い全て禁止となった[* 3]。コンシューマ分野においては、
    中古のパチンコ台、パチスロ台を個人向けに売買する市場があり[* 4]、また、このようなパチンコ台の特徴を模した玩具や、シミュレーションゲーム
    としてのビデオゲームも存在する。

風俗営業としてのパチンコ営業

パチンコ店としての風俗営業は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の第二条第一項第四号[12](いわゆる「第4号」)に基づいて
    運営される。パチンコ台を設置するゲームセンターは同法においていわゆる「5号営業」に該当する(運営に関する詳細は「ゲームセンター」を参照)。

法的根拠
 日本国内のパチンコ店で行われる営業(以下「パチンコ営業」)は、遊技の結果によって賞品を提供している。この根拠となる法令は、
    風営法第4条(許可の基準)、同法施行令第7条(政令で定める営業)、同第10条(遊技機の種類)、同第11条(政令で定める営業が遊技の結果に応じ
    客に賞品を提供させる営業であることを明記)、風適法施行規則第36条(遊技料金等の基準)である。
 これら法令に基づく営業において景品を提供する事自体は合法であるが、現金や有価証券を提供することは禁止している。しかし、客が獲得した景品を
    古物商に売却して現金化する事例が多く、客から古物商が受け取った景品は景品問屋を通じてパチンコ店に卸されており、これを事実上の賭博行為
    として問題視する意見もあるなど、多くの社会的問題を抱えている(→パチンコ#パチンコの問題点参照)。

パチンコ店の業況
 2004年7月に改正された遊技規則の影響を受け、2004年6月以前に保安通信協会(保通協。当時の名称は「保安電子通信技術協会」)の検定を通過した
    パチンコ遊技機やその他の遊技機は、遅くとも2007年9月末までに全て撤去することが義務付けられた。また大当たりの連チャンが人気だった
    4号機パチスロ機も同時に撤去対象となっており、これに伴いパチンコホールは入替のために多額の費用負担を強いられた上、射幸心をあおる
    遊技機の規制により大幅な客離れが見込まれたため、金融機関もパチンコ業界へのファイナンスに対し非常に慎重になった。そうしたあおりを受け、
 2007年4月27日には業界第6位のダイエー(本社・会津若松市)が東京地方裁判所民事再生法の適用を申請したことを代表に、
    2007年度のパチンコ店倒産件数は前年比37.1%増の大幅増加となった[19]

遊技料金
 パチンコの遊技料金は、国家公安委員会規則である風営法施行規則で規定されている。1978年以降長い間玉1個につき4円以下と定められていたが、
    2014年4月に「貸し玉料金に消費税相当分の上乗せを認める」旨の改正が行われ、玉1個につき消費税込みで4.32円以下(2014年4月現在)となっている。
    ただし上限いっぱいの4.32円貸しでは、一般的な貸玉1回の単位である500円で割り切れないため、実際には貸玉カードの精算機を1円単位で返金できる
    ようにして4.32円貸しとするか、500円で割り切れる単位の貸玉料金とする(例:500円あたり116個貸し=1個につき約4.31円)等の対応が求められる[26]
 以前は、ほぼすべての店舗が貸玉料金1玉4円で営業していたが、2006年頃から1玉1円での営業スタイルが広がり始め、現在では貸玉料金を
    1玉0.5円、0.2円、0.1円、2円等に下げ、低資金で長時間の遊技が可能である事を稼働率回復の特効薬とする店舗が多数存在する。これらを
    4円パチンコは「よんぱち」[27]、1円パチンコは「わんぱち」[28]「いちぱち」[29]、2円パチンコは「にぱち」[30]「にこぱち」[31]等の名称で宣伝、
    呼称している業者が存在する。
  また、2014年4月以降貸玉料金に消費税相当分の上乗せが出来るようになったことから、低貸玉営業においても一部の店舗では貸玉料金に消費税分
    を上乗せ(1円パチンコの場合1.02円から1.25円程度)するようになった[32]

景品交換
 風俗営業としてのパチンコ営業では、客が遊技の結果で得た玉などを賞品と交換する[* 5]。風営法は営業者に、現金や有価証券を賞品として提供する
    ことや客に提供した賞品を買い取ることを禁じたり(23条1項)[33]、賞品の価格の最高限度に関する基準(国家公安委員会規則で定める。
    2014年4月現在、最大賞品価格は9,600円で消費税込み10,368円[34])に従った営業を義務づけ(19条)たりして、パチンコの射幸性を抑制している。
    なお、2012年頃から警察庁ではパチンコ玉・メダルと景品の交換率を店舗単位で統一することを求めるようになったが(いわゆる「一物一価」)、
    地域によって取り組みはばらついており、2014年現在は必ずしも徹底されていない。
パチンコの合法性
 パチンコは前述の通り「特殊景品」を景品交換所に持ち込むことで現金に交換することが可能である(三店方式)が、そもそもこれは終戦直後の
    パチンコブームの際に換金行為に暴力団の介在が横行していたことを防ぐために暴力団排除にもつながることからよりましな手段として1961年に大阪
    で導入され、警察も黙認あるいは支援していたものである。これが法律違反に当たるかどうかについて、1968年の福岡高等裁判所では、「交換所が
    顧客から買い上げた特殊景品が景品問屋でシャッフルされる形で複数のホールに卸されているため、ホールの特殊景品が交換所や景品問屋を経て
    そのままストレートに最初のホールに戻ってくると特定できない」として「三店方式が風俗営業法条例違反に当たらない」として無罪判決が下されている[47]。 賭博(ギャンブル)とは刑法においては、「金品などを賭け、偶然性の要素を含む勝負を行い、その結果によって賭けた金品の再分配を行うもの」をいい、
    このような「賭博」は、賭博罪として刑法185条によって禁じられている。ここで「金品」には景品も含まれるため賭博罪の正否が問題となる。パチンコ
    では現金や有価証券ではなく賞品を景品として出すことが風俗営業法で認められているため、刑法第35条の「法令又は正当な業務による行為」として
    刑事罰の対象にはならない。
 なお、日本国内における、海外の賭博場であるカジノを模した遊技場は、風俗営業適正化法では5号営業、すなわちゲームセンターとしており、
    風俗営業適正化法第13条は、その5号営業では遊技の結果に応じて賞品を提供することが禁じている。そのため、そのようなカジノを模した遊技場
    が三店方式を模倣した場合、遊技の結果による賞品の提供がこれに抵触するので、違法行為となり、実際に警察に検挙されている。
 これらの状況については、警察・検察のパチンコ業界との癒着が指摘されている[48][49]産経新聞は景品交換所での現金化は「事実上の賭博」
    に該当しており、警察が黙認しているとしている[50]

警察との癒着

 警察庁はパチンコ業界の監督官庁として、その外郭団体である保安通信協会で遊技機の仕様が適正であるかどうかを調べる試験を行ったり、さらに、
   試験に通過した機種を実際に営業に供して良いかどうかの検定を各都道府県の公安委員会で行ったり、あるいは店舗営業の許可を与えたりするなどの
   権限を握る立場にあるため、癒着が発生しやすい関係にある。例えば、遊技機の型式試験を行う保安電子通信技術協会の前会長は元警察庁長官
   であった山本鎮彦であり、職員の1/3を警察出身者が占めることや、パチンコメーカー・アルゼでは元警視総監である前田健治を常勤顧問として
   迎え入れていたなど、関連団体や企業への天下りとも解釈できる例が見られる[38]
 パチンコ業者の団体である東京商業流通協同組合、東京ユニオンサーキュレーションなどに、多くの警察官が天下りしている[48]。また、
   貸金業クレディセゾンの連結会社であるパチンコ業界大手のコンサートホールは、各店舗ごとに警察官1名の天下りを受け入れることを警察への
   求人で表明している[48]。このようなことから、ジャーナリスト寺澤有は「日本全国でパチンコの違法状態が放置されている理由は、 
   他でもない警察が換金業務を牛耳っているからである」と問題視している[48]


2019年1月30日-日刊スポーツ (https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/201901300000489.html)
パチンコ依存対策へ第一歩、ホール5社が共同声明

パチンコホール大手5社が30日、都内でパチンコ依存対策への共同声明を行った。「遊技を提供する立場として、依存対策となる予防のためのアプローチ
     に注力し、安心して楽しめるパチンコを提供する」といった趣旨の声明を、ダイナム藤本達司代表取締役(58)が発表した。これに
     合田観光商事・合田康広常務、ニラク谷口久徳代表取締役、マルハン韓裕代表取締役、夢コーポレーション加藤英則代表取締役が賛同した。
  これら5社で全国に815店舗あり、業界最大手の2社も含んでいる。もともと、「女性の活躍推進」などの共通テーマで話し合いの場を持っていたという。
  2016年(平28)12月、カジノを含む統合型リゾート(IR)の設立を推進する基本法「IR推進法」が公布・施行された。この中でギャンブル依存対策も盛り込
     まなければならない。パチンコ業界も同様の取り組みを迫られるなか、第一歩を踏み出すことになった。
  「IRはギャンブル。パチンコは遊技。商売として異質」と藤本代表取締役は一線を画しつつも、「(IR関連では)ギャンブル依存対策はかなり整備されている。
     学んで参考にしたい」との姿勢を打ち出した。その上で、「安心して遊んでもらえるというのが、私たちの共通認識。ホールとして遊びにプラスになる
     行動をするのがホール側の社会的責務」と言い切った。
  今回の取り組み動画は一般公開され、全国に働きかける。もちろん啓蒙活動の先頭に立つ。「ホールの輪を広げて全国で一緒に考えたい。サポート
     もいくらでもする」とも話していた。


2019年4月2日-産経新聞(https://www.sankei.com/life/news/190402/lif1904020018-n1.html)
パチンコ台入れ替え自粛 G20、大阪と愛媛800店

大阪市で6月に開かれる20カ国・地域(G20)首脳会合に合わせ、大阪府と、関連閣僚会合が開かれる愛媛県にあるほぼ全てのパチンコ、パチスロ店
     計約800店が、新台設置など台の入れ替えを自粛することが、パチンコ店の全国組織「全日本遊技事業協同組合連合会」(全日遊連)
     への取材で2日、分かった。
   風営法では、遊技台の入れ替えや増設などは警察署に申請し、都道府県の公安委員会から承認を受ける必要がある。G20の警備で負担が増す
     警察に配慮した。警察が業界側へ要請や協議をして自粛が決まった。
  全日遊連などによると、大阪府のパチンコ、パチスロ店は6月中、台の入れ替え申請手続きを控える。愛媛県でも5月末~6月末に自粛。
     G20の労働相会合が松山市で開かれることを踏まえ、7月末~9月2日も手続きを見合わせる。





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